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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成29年度 委員会会議録 > 平成29年12月11日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録  

平成29年12月11日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録

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健康福祉病院常任委員会
予算決算常任委員会健康福祉病院分科会
会議録
(開会中)

開催年月日   平成29年12月11日(月曜日)  午前10時1分~午後4時35分
会 議 室    501委員会室    
出席委員     8名
            委  員  長   奥野 英介
            副委員長    芳野 正英
            委   員    山本 里香
            委   員    杉本 熊野
            委   員    中嶋 年規
            委   員    三谷 哲央
            委   員    前野 和美
             委   員    西場 信行
欠席委員    なし
出席説明員 
   [健康福祉部]
           部長                              田中  功
           医療対策局長                     松田 克己
           子ども・家庭局長                    福永 和伸
           副部長                            荒木 敏之
           次長(健康・安全担当)                泉  幸宏
           次長(福祉政策担当)                 栗原 正明
           医療政策総括監兼医療対策局次長   高山  研
           次長(子ども・家庭局)                  福井 夏美
           健康福祉総務課長                  野呂 幸利
           福祉監査課長                      板﨑 寿一
           食品安全課長                      三木 惠弘
           薬務感染症対策課長                下尾 貴宏
           ライフイノベーション課長                長岡  敏
           地域福祉課長                       磯田 晋一
           長寿介護課長                       島田 晃秀
           障がい福祉課長                     西川 恵子
           医務国保課長                       松浦 元哉
           地域医療推進課長                   中尾 洋一
           健康づくり課長                       星野 郁子
           少子化対策課長                     辻上 浩司
           子育て支援課長                     中村 徳久
           人権・危機管理監                    森岡 賢治
           子ども虐待対策・里親制度推進監       川邉 正樹
           看護師確保対策監                   清田 早苗
                                                                                                  その他関係職員   
委員会書記
           議事課        主幹       黒川 恭子
           企画法務課    主幹       新開 祐史
傍聴議員   なし
県政記者   5名
傍 聴 者    3名
議題及び協議事項
第1 分科会(健康福祉部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第134号「平成29年度三重県一般会計補正予算(第6号)」(関係分)
 (2)議案第136号「平成29年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計補正
         予算(第1号)」
 (3)議案第137号「平成29年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算
         (第1号)」
 (4)議案第138号「平成29年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補正予算(第
         2号)」
 (5)議案第139号「平成29年度三重県立子ども心身発達医療センター事業特別会計補正予算(第2
          号)」 
 (6)議案第151号「三重県国民健康保険条例案」
 (7)議案第153号「三重県特別会計条例の一部を改正する条例案」
 (8)議案第154号「三重県国民健康保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例案」
 (9)議案第155号「三重県医師修学資金返還免除に関する条例の一部を改正する条例案」
2 所管事項の調査
 (1)平成30年度当初予算要求状況について(関係分)
 (2)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
第2 常任委員会(健康福祉部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第171号「公立大学法人三重県立看護大学定款の一部変更について」
 (2)議案第172号「地方独立行政法人三重県立総合医療センター定款の一部変更について」
 2 請願の審査
 (1)請願第43号「診療報酬を引き下げず、地域医療を守ることを求めることについて」
 (2)請願第44号「介護報酬を引き上げ、介護サービス提供体制の充実と介護労働者の処遇改善を求めることについて」
 3 所管事項の調査
 (1)健康福祉部の組織見直し(案)について
 (2)住宅宿泊事業法の施行に向けた今後の対応について
 (3)みえライフイノベーション総合特区計画に基づく取組について
 (4)次期「みえ高齢者元気・かがやきプラン」(中間案)について
 (5)次期「みえ障がい者共生社会づくりプラン」(中間案)について
 (6)「第7次三重県医療計画」(中間案)について
 (7)「三重県がん対策推進計画『第4期三重県がん対策戦略プラン』」(中間案)について
 (8)「第3次三重県自殺対策行動計画」(中間案)について
 (9)「第2次みえ歯と口腔の健康づくり基本計画」(中間案)について
 (10)「第三期三重県医療費適正化計画」(中間案)について
 (11)「三重の健康づくり基本計画『ヘルシーピープルみえ・21』」中間評価(中間案)について
 (12)子どもの医療費助成における現物給付導入の検討について
 (13)三重県の国民健康保険制度改革について
 (14)後期高齢者医療財政安定化基金条例の改正および後期高齢者医療制度における保険料の改定について
 (15)MIE-NETについて
 (16)津市白山・美杉地域における在宅医療・介護の提供体制等に関する検討会について
 (17)「みえの出逢い支援等実施計画(仮称)」の策定について
 (18)三重県青少年健全育成条例の一部改正について
 (19)「三重県子ども・子育て支援事業支援計画」の見直しについて
 (20)各種審議会等の審議状況の報告について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

第1 分科会(健康福祉部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第134号「平成29年度三重県一般会計補正予算(第6号)」(関係分)
 (2)議案第136号「平成29年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計
    補正予算(第1号)」
 (3)議案第137号「平成29年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正
    予算(第1号)」
 (4)議案第138号「平成29年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補正予算
    (第2号)」
 (5)議案第139号「平成29年度三重県立子ども心身発達医療センター事業特別会計補正予算
    (第2号)」
    ア 当局から資料に基づき補充説明(田中部長)
    イ 質疑

○奥野委員長 御質疑があればお願いします。

○山本委員 確認をさせていただきたいと思います。
 まず、一般会計の2ページの主な減額補正の最終のところ、下から2番目のは、整備がまだまだ整わなかったということで繰越明許になっている部分だと思いますけれども、一番下のところで、介護給付費県負担金の減の見込みということは、予定どおり使われなかった部分の補正だということで認識していいのかということが1つです。
 それから、同じように3ページのところで、主な減額補正の認定こども園等整備事業費についての減額部分というのは、施設整備費なので、増設すると言っていたところが難しかったのかとか、その内容について確認ということで2点目です。
 3点目は、4ページに移って、先ほどのこの介護基盤整備関係事業費で不測の日数を要したために来年度送りとなるものですが、それは来年度送りとなって遅れながらも、確実に完成が見込まれるものなのかという継続性のことでいつごろなのかということ、これで3つ目です。
 4つ目は、特別会計のほうに移ります。6ページの母子父子寡婦福祉資金未収債権回収業務委託に係る契約ですが、この契約内容で、例えば1件幾らとか具体的なその契約内容の詳細ですね。回収したときの1件当たり幾らとか、あるいは回収した金額の何%であるとか、そういう規定をもってお願いをすると思うんですけれども、そのことの内容の確認をさせていただきたいと思います。

○島田課長 私のほうから、2点目と3点目ですか、まず、2ページの介護給付費県負担金の減ですけれども、こちらは当初想定していた介護給付費の伸びよりも伸びが少なかったということで、減になったということでございます。
 続いて、4ページの繰り越しのほうなんですけれども、こちらは、土地の関係とかの手続のところで遅れているところなんですけれども、時期については今ちょっと手元にないんですけれども、来年度、早い時期に行われる見込みでございます。
 以上です。

○中村課長 3ページの認定こども園等整備事業費の減なんですけれども、これはもう一つ、2ページの下の減額しておるところに安心こども基金保育基盤整備事業費があるんですけれども、文部科学省の指示によって、同じように整備ができるんですけれども、安心こども基金のほうで整備してほしいということで振りかえた分で、整備をやめたわけではございません。
 次に、母子父子寡婦福祉資金未収債権回収業務委託事業費なんですが、一応、委託に回す経費については、1年以上督促してもなかなか回収の見込みのないような債権を民間の債権回収会社に委託しているんですけれども、委託費用については、回収されたお金の23.5%を支払うということになっております。
 以上です。

○山本委員 ありがとうございました。
 介護保険制度実施関係事業費で、使っていく見込みが少なくなったからということの減額は、自然増が言われている中で、やっぱり制度改正の中で利用控えがあったということで、減額の方向に少しなっているのではないかという認識をさせてもらっていいのかということが1つ。
 それと、認定こども園等整備事業費は振りかえたので、事業の実施としては、予定の件数はというかその状況を進めているということで、確認をさせていただきました。
 あと、介護サービス施設のほうも、今年度できない分は、遅れても来年度の早い時期にということの確認をさせていただきました。
 あと、6ページにある、回収されたお金の23.5%が向こうに入るお金として高いのかどうかということについての問題はありますけれども、これは、回収で今までひどい回収もあったということを事業者のほうの形で聞いておりますけれども、内容的にそんな苦情とかそんなのは出て届いていますでしょうか、これまでに。例えばここ直近1年、2年のあたりでということで、再度確認をしたいと思います。

○中村課長 民間への債権の回収委託ですけれども、直近でそのような苦情のほうは、こちらのほうでは聞いておりません。
 民間についても文書督促とか電話督促ということで、基本、県で債権回収でやっているのと同様の手続をとらしてもらっていまして、そんなひどい回収はやっていないと認識しております。
 以上です。

○島田課長 介護給付費の件ですけれども、平成29年度から全市町で介護予防・日常生活支援総合事業が開始となりまして、現行のサービスはそのまま使われるという形に加えて、今度、新しい住民主体の活動であるとかそういった制度も始まっておりますので、そのようなことも影響して介護給付費県負担金が減ったということも考えられると思います。
 以上です。

○山本委員 これで終わりにします、この件は。
 移行した形というか、市町でのサービスの提供があるので、やっぱりこの介護保険としてのものが控えられているという現実で、総じては市町の努力でしていることがあるんだろうという推測でお話しになりましたけれども、現実はそうだということで、確認をさせていただきました。
 それと、ひどいという言い方がそぐうかそぐわないかというのはあるんですが、私も今年度1年についてはそういう相談を受けておりませんけれども、かつては数件、やはり相談を受けたことがありますが、最終的に未決の形で残ることもあるとは思いますけれども、そこのところは民間の事業者のほうに十分に指導していただいて、貸したものは返してもらうのが当たり前のことですけれども、その家計状況などしっかりとチェックをすることを、再度念押ししていただきたいと思います。
 終わります。

○奥野委員長 ほかに。ございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    ウ 委員間討議   なし
    エ 討論       なし
    オ 採決       議案第134号(関係分)  挙手(全員)   可決
                   議案第136号        挙手(全員)   可決
                   議案第137号        挙手(全員)   可決
                   議案第138号        挙手(全員)   可決
                   議案第139号        挙手(全員)   可決

 (6)議案第151号「三重県国民健康保険条例案」
 (7)議案第153号「三重県特別会計条例の一部を改正する条例案」
 (8)議案第154号「三重県国民健康保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例案」
 (9)議案第155号「三重県医師修学資金返還免除に関する条例の一部を改正する条例案」
    ア 当局から資料に基づき補充説明(田中部長)
    イ 質疑

○奥野委員長 御質疑があればお願いします。

○山本委員 質疑の前に。
この国民健康保険制度改革にかかわる条例改正の案が今出されて説明をいただきましたけれども、国民健康保険に関しては説明を委員会の前に受けておりますけれども、刻々と変わってきているというか進んできている中で、条例はもちろん条例ですけれども、具体的な制度の中身とか、そういうことが確認されないうちにこの三重県国民健康保険財政安定化基金条例の改正について論を進めるということは、難しいのではないかと私は思っております。
 11月30日のこともありますので、協議が後で予定されておりますけれども、その直近のことの協議することを先にしてから進めることが順当ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
 後に協議で、所管事項の調査があるんですけれども、現実の今の段階で、前回の委員会よりも変わっている部分というか追加されている部分もあるので、そういったことの説明を受けてから、そしてそのことの内容を確認し、もんでからこれに進むほうがというふうに思いますが。

○奥野委員長 それは私に対してですか、執行部に対してですか。

○山本委員 この進め方としてです。後で協議の場があるんですけれども、この条例改正ということにかかわることの内容ですので、先に協議の部分を取り出してするということは、県議会で今までそういうことがされているかどうかわかりませんけれども、それにかかわって、必要か必要でないかはここで判断することだと思いますが、必要であれば先にその協議の部分をしてから、あるいは形はこのまま進んでも先に協議の説明をしていただくことになるのかどうか、そういう取り扱いはこれまであったんでしょうか。

○奥野委員長 ちょっと休憩させていただく。

                    (休  憩)

○奥野委員長 それでは再開いたします。
 今、山本委員のほうから、この条例に関することで所管事項の調査が後ほどありますので、その前にその範囲内で説明があった後でないと賛否がいかがなものかと言われております。
 その範囲内で説明をいただけますよう、執行部のほうでお願いいたします。
    ウ 当局から資料に基づき補充説明(高山次長)

○奥野委員長 一応、説明がありましたので、この件について御質疑はございませんか。

○山本委員 まず、条例にかかわることとして確認をさせていただきたいことがあります。
 この条例で、今度、保険証ができたときには、保険者は一元化となると三重県になるのか、市町と共同になるのか。その保険者がどこということは、この条例の中で三重県単独という形で読み取らせていただいていいんですか。

○松浦課長 保険者について申し上げますと、29の市町と三重県がともに保険者になります。今までは、例えば○○市国民健康保険ということでしたけれども、財政運営の都道府県化によって三重県の国民健康保険になりますので、これからちょっと協議をしていきますけれども、保険証には、三重県国民健康保険というような統一した保険証を使っていくのかなと思っておりますが、保険証の配付であるとか資格の審査であるとかは、これまでどおり29の市町の保険者で行っていただきます。

○山本委員 まだ決まってはいないけれども、方向ということで今お話しいただいたと思うんです。業務はこれまでどおり市町がやるということのことで、先ほどの説明のとおりですが、保険者として記載されるのは三重県となる方向でということですね。並立ではなくて、三重県となるということですね。
 それじゃ、2つ目の質問は、国民健康保険法の第1条を受けて三重県国民健康保険条例ができることになると思いますけれども、国民健康保険法の第1条の条文を確認させていただきたいと思います。

○松浦課長 国民健康保険法第1条では、「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」と記述されておりますので、国民健康保険という保険事業をあくまで原則として、もって社会保障にも寄与するというふうに解釈をしております。

○山本委員 この第1条を受けての条文をつくってありますか、この中には。今、保険だということとともに社会保障だということをお答えいただきましたけれども、社会保障ということをこの三重県の条例の中にきちんとうたってありますか。

○松浦課長 今回お示しさせていただいているのは、三重県として国民健康保険制度を創設するものではなくて、国民健康保険制度は国民健康保険法に基づきまして、国で定められている法令に基づいております。
 それで、今回、条例でお示しさせていただきますのは、その国の法令で、都道府県で決めなさいという項目が、例えば国民健康保険運営協議会の委員の人数であるとかとありますので、そのことに触れさせていただいていて、特に社会保障制度であるということは規定しておりません。

○山本委員 国のいろいろな制度改正によってそれを各都道府県で新しくつくらなくてはいけなくて、条例づくりはひな形があるとは思うんですけれども、ここからは意見ですね、国民健康保険法による条例であるということは大事なことでうたってあると思いますけれども、思い入れとして私は国民健康保険法の第1条、これが社会保障であるということの記述があるといいなというのが意見です。
 ここまで幾つか質問をいたしましたが、あとは具体的なことに1つ入らせていただいてよろしいでしょうか。

○奥野委員長 はい。

○山本委員 試算もされて、これは結局、市町のほうは多分、60ページの予定表によりますと、2月、3月にこの納付金とか標準保険率の公表で、最終の決定が出て、当初予算には間に合わないから補正で組んでくるのかなと、そんな段取りでいくふうには思うんですけれども、今回、11月20日に出された資料の中でちょっと不思議だなと思ったことがあって、そういうようなことを含めてこの方針ができて、そして条例を施行していくわけですので、少しその内容に入りたいと思います。
 示されている最新の11月20日のデータを見たときに、平成28年度の実績の一人あたり保険料というところで、ちょっと今まで出ていた、前回出ていた資料と違うなというふうなことで確認をしたんです。
 そうすると、市町が法定外繰り入れをした現存の実質的な保険料というのが前回までの表には載っていて、今回のこの表はそうではないというふうに思うんですけれども、そこのところは、それをもって上がる下がるの論議は、多分出てくるとは思いますけれども、下がるところが多いよというふうな形の話になってくると、実質はもっと低いんですよね、平成28年度現在、29年度現在では。そこのところは平成28年度の今、11月20日に出されているデータの数値というのは、どんな数値なんでしょうか。

○松浦課長 今回の試算には各市町で公平に、公平というか統一して試算ができるように、前回は平成28年度と29年度を、一般会計からの赤字繰り入れも同額入れて比較をさせていただきましたけれども、今回は、30年度にどういった繰り入れをされるかというのは市町のそれぞれの判断がありますので、比較として、28年度も30年度も両方赤字繰り入れを入れない形でお示しさせていただきました。
 それは、県が今回お示しさせていただいたときの表のつくり方のルールですので、実際の保険料につきましては、委員がおっしゃるように平成28年度は繰り入れを実施された保険料を、もう少し下げていらっしゃる市町もありますので、そこは市町のほうで御説明をいただくときに工夫をしていただければなと思っておりますが、今は全県下統一した考え方で上がる、下がるというのをお示ししたいがために、平成28年度も30年度も赤字繰り入れを反映させない形でお示しさせていただきました。

○山本委員 比較をするときにということでは、その理由というか理屈はよくわかりますが、これが一般報道されたときには、そういう前提とかはわからずに全体として下がるところが多いよというようなことが報道で出るし、詳しくそれを見ていかないと、平成28年度から29年度も同じようなことを市町がしているとすれば、一般報道になったこの部分については、錯覚というか思い違いもしてしまうようなことになりますので。
 これは、よく見るとこの違いがあって、実質、繰り入れをしなければもっともっと上がってしまうわけですよね、本当に。それは今後、市町が考えてくれるということの大前提だと思いますけれども、ということは、繰り入れを前提としているということでよろしいですね。それをよしとするということで、よろしいですね。

○松浦課長 三重県国民健康保険運営方針案では、やはり赤字繰り入れに頼っていく財政運営というのは財政運営上好ましくないと考えておりますので、2カ年赤字繰り入れが続いた場合には、赤字解消計画を立てていただいて解消するようにというのをお願いして、運営方針を市町の皆様と協議をしておりますので。
 ただ、平成30年度にいきなり繰り入れを今までしていたのをゼロにするかどうかというのは、各市町の判断でございますし、厚生労働省からも、激変緩和措置の観点からもそれは柔軟に取り扱ってほしいと聞いておりますので、各市町で御判断されると考えております。

○山本委員 ということは、2年間、それもちょっと問題だと思いますけれども、とにかく激変緩和措置で、平成30年度に関しては国からも繰り入れを制限するものではないということを明言されたということで、ここの場所で確認をさせてもらってよろしいですね。

○松浦課長 先ほども申し上げましたけれども、国民健康保険の財政運営上、赤字繰り入れに頼っていくというのは好ましくないと考えております。また赤字繰り入れを入れるということは、国民健康保険に関係のない、被用者保険に加入されている方からの住民税等の税金を活用するということですので、そういうような公平性の問題もあると思います。
 それで、赤字繰り入れについては2カ年続いた場合には解消するようにということで、運営方針でも市町の皆様と協議しながら進めておるところでございますので、それで御理解をいただきたいと思います。

○山本委員 制度上の問題がこれまでもあったので、一般の税金から使うことになるから問題だと今回答が出てくるんだと思いますけれども、そもそもそういうことで始まっている制度だというふうに思います。
 そのことも含めて、細かなことを言っていくと切りがありませんけれども、運営をしていく上でやっぱり市町も大変困っているのが現実だというふうに思います。
 例えば6年間で、これは今までも説明をいただきましたけれども、6年という1つのめどを持って、それは完全完璧6年ではないと言われていますけれども、このアルファを調整しながら本当の一元化にしていくんだという方針を持った上での条例をつくっていくわけですので。
 ただ、この6年という根拠は、6年で医療体制もみんな平均化されて、その地域差を考えなくてもいいようになるから解消するんですか。6年たったら、つまりこれを一元化するということでならすということは、解消されたからならすのが6年で、6年後にそういう状況がつくられるというふうに思ってみえてこの国民健康保険条例をつくり、制度を三重県でつくるわけですか。

○松浦課長 6年というのは三重県が単独で決めているわけではなくて、国の法令等に基づいておるものでございます。
 委員がおっしゃったような根拠は、医療計画も6年間で定めることとなっておりますので、それで国民健康保険条例も合わせてしていこうということでございますが、6年後に、委員がおっしゃったように、完全に1つの保険になるわけではなくて、6年後に医療費水準を合わせようということで、この常任委員会でお示しさせていただいたいわゆるアルファはゼロにしようということで、それも段階的にやっていこうということで市町の皆様にもお示しし、御了解をいただいておるところでございます。

○山本委員 これで1人で長くやっていても、ほかの皆さんも御意見があると思うので。
 まあ、地域医療構想も6年というふうな、国がある程度定めてきたものの中で、でもゼロにするということは極端に言えば、医療水準の差を見ないということだと思うわけです。
 そうすると、そのときに本当にそれは難しいことだと思うんですよね。だから6年後に完璧かというと、そんな、どれだけたって完璧かというと、地域差って確実にあるのですから、そういう中でこれは大変難しいというか、そこの設定自体に根本的に問題があると私は思っています。
 これは、意見になってはいけませんので、最後に、よく財政状態の小さいところは国民健康保険が大変苦しいので、県で一元化をすると全体で見ることができるのだから運営がスムーズになるというふうなことを言われます。本当にそれがそうなのか。
 それからもう一つ、子どもの多い世帯について、これは条例の細則の中で今後決まっていくことだと思いますけれども、特に保険料が高くなるという現状があるということを踏まえたときに、何かそのことについては国から子どもが多い世帯用に手だてが来ているということを言われたことがあるんですが、それは、だからもう特別なことをしなくていいということだと思うんですが、それってどんな形の何なのか、どのような形で子どもの多い世帯にその国から来るお金が反映してこの試算になっているのかということを。
この2つで私は終わりにします。

○松浦課長 子どもの多い世帯に国から交付金が来るという制度は、詳細についてはまた御説明したいと思うんですけれども、国から来る調整交付金の特別分の中に、一定のルールに基づいて各都道府県、市町村に配分するというのがありまして、その中の1つの項目に、子どもの多い世帯、ほかには精神疾患者が多い世帯というか都道府県に配分するというのもあるんですけれども、子どもの数に応じて配分されるものがありますので、その総額が幾らですとかというのは、今手元に資料がないのですぐには申し上げられないのですけれども、そういった形があります。
 それから、子どもの多い世帯は、確かに均等割の部分が入ってきまして1人当たり幾らというような部分がありますので、そういったことになっておると思うんですけれども、低所得者世帯については今まででも軽減措置がとられておって、それで運営をさせていただいております。
 それについては、均等割とか平等割とか取り方については、国のほうで算定政令等で定められておりますので、一定のルールに基づいておるということでございます。

○山本委員 お答えいただきました。
 具体的なことはまた教えていただくにして、子どもが多い世帯は均等割、低所得者の軽減はあるけれども、本当にこの隙間のところというか、まあ、生活保護の方はその生活保護を外れたところの保険料ってある程度やっぱり大変で、軽減されていても大変だし、その所得の軽減措置のところのすぐ上のところってすごく大変なんですけれども、その実態、幾らか国から精神障がいの方、子どもの人数によって来ているものが、着実に反映された制度設計になっているということですか。もうこれでなっているというふうなつもりでお答えになったと思うんですが、着実に反映されていないと私は現在思っているんです。

○松浦課長 その調整交付金の配分につきましては、先ほど申し上げたとおり、市町に行くんですけれども、それをどういうふうに市町で活用されるかは市町の御判断だと考えています。
 それから、委員が最初に言われたことに御対応しなかったので、今あれなんですけれども、小さな保険者がメリットを被るんではないかということに対して御質問があったと思うんですけれども、やはりこの制度は、小さな保険者が今まで保険運営をする上で、例えば抗がん剤の治療ですとか、高額な医療費のかかる方が、そうすると、急に年度途中で保険料が不足してしまって、補正しないといけないというようなことが多々ありました。
 今回は、それを都道府県で一元化して、きちっと必要な保険給付費を各市町村に配分させていただきますので、そういった御心配がなくなるというメリットは必ずあると思ってございます。

○奥野委員長 よろしいですか。
 国民健康保険は非常に難しい部分があって、小さい町が負担が大きいということではないんです。そういう国民健康保険料収納率とかいろんな問題が絡んで保険料が決められて、今もおっしゃったんですけれども、いろんな問題がありますので、我々もこれからたくさん勉強しなければならないところもあるかと思います。
 ほかに御質疑は。

○中嶋委員 条例案で1件、それから所管事項の関係で1件、教えてください。
 条例案のほうですが、議案第151号の三重県国民健康保険条例案の第21条、財政安定化基金の関係の、特別の事情というところのこの規定について、ちょっと補足の説明をいただきたいというのが1点です。
 それと、運営方針のほうになるんですが、先ほどもアルファ・イコール・ゼロを目指してやっていくということではあるんですけれども、一方で、各市町においては、均等割の部分と所得割、資産割というところでウエートのかけ方が違う、考え方がそれぞれ違うと。そこの統一っていうところまで踏み込んでやっていこうということを、運営方針の中では議論されているのかどうか。
 この2点をお教えいただけませんでしょうか。

○松浦課長 特別の事情でございますが、今パブリックコメントをしておる運営方針で、特別の事情を規定しておりまして、それにつきましては大きく3つあるんですけれども、1つ目が、多数の被保険者の生活に影響を与える災害が生じた場合、2つ目が、地域企業の破綻や主要産物の価格が大幅に下落するなど地域の産業に特別な事情が生じた場合、3番目としては、その他1番目と2番目に類するような大きな影響が多数の被保険者に生じた場合というのを規定して、それによって収納率が非常に低下した場合というのを考えております。
 それから、後ほどの委員の御質問ですけれども、実際に均等割、平等割とかの県内の統一ということについて、県として6年間で統一するというのは今、規定しておりません。
○中嶋委員 はい、わかりました。結構でございます。ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    エ 委員間討議   なし
    オ 討論

○奥野委員長 次に、改めて討論として議案に対する賛否の意向表明があればお願いをいたします。

○山本委員 議案第151号、第153号、第154号ですけれども、国民健康保険の財政運営の県一元化にかかわって、本当に国の制度のこの変更の中で市町も大変だし、でも県のこれを制度化していくという中で御苦労されているということはひしひしとわかります。
 ひしひしとわかりますが、今の段階でやはりまだまだ国民健康保険がそれぞれの家庭の財政を大変困難にしている現状があるのを解決するすべにはならないなと。この制度をこのまま国の制度を取り入れて一元化していく中で、余計に大変になっていく、国民健康保険料が値上がりしていくことは、この制度を進めていけばもうありありとあり得るということを見通すことができます。
 そんな中で、いろいろとまだまだこれから変化はあるかもしれませんけれども、今現在において、財政運営の県一元化には反対の思いですので、この3つの条例案は、できるということについても反対をさせていただきます。

○中嶋委員 賛成の立場での討論なんですけれども、先ほど山本委員のほうから、県域化することによって保険料が上がっていくことが見通せるというふうにおっしゃいましたけれども、私はそういうふうには思っておりませんし、知事にもかねがね、今回の制度改正に伴って個々の世帯の保険料が上がるというようなことはしないということを明言していただいておりますので、私はそういう観点を踏まえまして、この条例案については賛成をしたいというふうに思っております。

○奥野委員長 ほかに。ございませんね。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 なしと認め、討論を終結いたします。
    カ 採決   議案第151号   挙手(多数)   可決
           議案第153号   挙手(多数)   可決
           議案第154号   挙手(多数)   可決
           議案第155号   挙手(全員)   可決

2 所管事項の調査
 (1)平成30年度当初予算要求状況について(関係分)
    ア 当局から資料に基づき説明(なし)
    イ 質問

○奥野委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いをいたします。

○中嶋委員 2点あります。
 1点は、施策で言いますと、144薬物乱用防止と動物愛護の推進等の、最後の生活衛生諸費の要求なんですが、この後、所管事項で説明がありますが、今回、住宅宿泊事業法の関係で大幅な増額要求をされていると思うんですが、もう少し増額要求の考え方というのを教えていただきたいのが1点。
 それから、まだ国のほうの進みが遅いですけれども、ギャンブル依存症対策のことについて、どこの施策になるのかということも含めてなんですが、何らかの取組、予算についてのお考えはあるのやないのやを教えていただけませんでしょうか。

○栗原次長 先に、ギャンブル依存症対策のほうを答えさせていただきます。
 ギャンブル依存症自体は精神障がいの1つ、依存症の一環として捉えておりますので、そういう意味では、施策で言うと、障がい者の自立と共生の中に、今はアルコール健康障害ということで、例えば47ページのマル5にアルコール健康障害のことを書いておりますけれども、国のほうではアルコールとギャンブルと薬物を一体として依存症対策としておりますので、国のほうで法律が施行されましたら、それを踏まえながらこの中でどう織りまぜていくかということを検討していくことになるかと考えております。

○三木課長 生活衛生諸費に関してでございますけれども、こちらに関しましては、今回、新たに住宅宿泊事業法という形で新しい法令関係を所管することになりましたので、また所管事項説明等で御説明をいたしますけれども、これに伴う事務費、また監督業務等もございますので、そういったものに関しての予算ということで、計上したものでございます。

○中嶋委員 わかりました。ありがとうございます。
 特に生活衛生諸費について、その監督業務の部分というのが、我々もちょっと条例の運営上、気にするところでありましたので、しっかりとここは予算を確保できるように頑張っていただきたいと思います。
 私のほうは以上です。

○奥野委員長 ほかに。

○杉本委員 3点ほどあるんですけれども。
 34ページ、介護サービス基盤整備にかかわってなんですけれども、そこのマル8の事業予算額が随分減っていますし、マル9の介護サービス施設・設備整備等推進事業も随分と予算額が減っているんです。
 こういった介護の基盤整備にかかわるところがこれぐらい減っているということについては、どんな背景があるのかな、これで大丈夫なのかなというところをお願いします。

○島田課長 介護サービス基盤整備補助金の整備費の減についてですけれども、来年度から介護保険の計画が3年に1回の見直しということで、新しい介護保険の計画がスタートすることになるんですけれども、まず、計画初年度は、市町の整備の方針等もまだ明らかになっていないというところで、今ちょうど策定している時期なんですけれども、整備についてはちょっと前年度に計画しながら整備していくところで、業者のほうも計画の初年度については少し慎重になるというところがございます。
 もう一つは、介護報酬の改定がまた来年度あるんですけれども、この介護報酬の改定がどのようになるかというようなところもまだ十分明らかになっていないというところで、このあたりも経理上整理をしてやっていけるかどうかというところの判断がなかなかつかないというところがございます。
 それと、施設のほうを整備すると、必ずそこで働く人材の確保というのが必要になってきます。介護人材のほうは慢性的に人材不足ということもございまして、このあたりについても人材の確保というところがしっかり見通せないというところもございまして、来年度については、これまでに比べるとやはり整備のほうの計画に慎重になっている姿勢が見えるところでございます。
 以上です。

○杉本委員 初年度ということで、背景はよく理解させてもらったんですけれども。とはいえ、前々から強く要望のあったところもあると思いますので、またそのあたりはぜひ進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 2つ目が、障がい者のところなんですけれども、障がい者の地域移行を進めるための事業がこれまであったかと思うんです。何ていう事業名だったか少し記憶がないんですけれども、そのあたりの県で地域移行を進めるための事業が来年度どうなるのかというあたりのところを、ちょっと教えてください。

○西川課長 委員がおっしゃっているのは、恐らく重度障がい者等自立生活応援事業という名前の事業で、施設の入所者ですとか自宅におられる重度の障がい者の方が自立してひとりで生活できるための訓練を、アパートの一室を借りて行うという事業のことではないのかなと思います。
 それにつきましては、平成20年度から22年度まではモデル事業として行い、23年度から本格稼働しておったところですが、最初は三重県下、北勢から南勢、紀州地域のほうまで利用者がいたところですが、今はもう4市町だけが利用されていて、実際にはアパートというのは1室だけ借りられる形になっておりますので、そのアパートがあるところの利用者が多くて、これは、県としては指導もしてきたところではあるのですが、県としての役割はちょっとどうかなと。
 結局、市町の地域生活支援事業という全く同じ事業がございますので、そちらのほうでやっていただくのが妥当ではないかというふうに考えております。

○杉本委員 平成20年度からやってこられたということなんですけれども、モデル事業の時期も入れて9年間でどれぐらい地域移行の成果が出ているのかというあたりはどうですか。

○西川課長 完全に地域移行できた方はお2人です。ちょっととまったり、もとの施設に戻ったりとかされている方がお1人みえて、今、何とか地域移行にしようとしている方がお1人、だから完全に成功したという方はお2人になります。

○杉本委員 なかなか難しいとは思うんですけれども、やっぱり施設から地域移行へチャレンジするという事業として非常に貴重なところだったと思うんですね。
 市町のほうでそのあたりのところが今後されていくというお話だったと思いますので、それが必要なところで実施されるように、どうぞ今後、市町との連携をよろしくしていただきたいと思うんです。全くなくなってしまうということになると、やっぱり地域移行はなかなか難しいところがありますので。そのところはよろしいでしょうか、市町との連携。

○西川課長 特に利用の多い津市になるんですけれども、そこのところにはちょっと市町の地域生活支援事業とかでもできるのでということで、調整を図りつつあります。
 全体の29市町の方におかれましても、市町の説明会等で、この事業については、地域生活支援事業で、来年度から法改正で、地域とかグループホームとかにみえる方、施設にみえる方が、自立生活をとアパートでひとり暮らしをされるときに、もとの施設で支援していた方が生活について問題はないかとか、アパートの管理人とかに生活で困っているようなところはないかという地域生活の事業が新たに始まりますので、その事業とも相まって進めていっていただきたいということで、説明しているところでございます。

○杉本委員 了解いたしましたので、どうぞよろしくお願いします。
 あと1点だけ、済みません。
 医師確保対策事業なんですけれども、先ほど条例案の改正があったんですけれども、これは国の改正によるもので改正されていったと思うんですけれども、先ほど三重県医師修学資金返還免除に関する条例の一部を改正する条例案、ここで可決させてもらったんですけれども、これは医師修学資金貸与制度にのっとったものなのでそのとおりなんですけれども、このことによって県内のこの制度が変更されるところがあるのかないのか。
 実は、私がここで1つ気になっているのは、県外からのところで、前は出身地及び医学部の所在地は県内に限らず県外も対象としますというあたりのところが入っていたと思うんですけれども、これがどうなるのかということ。
 それから、もう一つは、3つのコースを1つのコースにすることによって、これを利用したいと思う学生が減るのではないかとか、そんなことを少し懸念したりもするものですから、医師確保の対策としてこの条例改正にも含めて、そのあたりの状況を少し教えてください。

○中尾課長 医師確保に関しての修学資金のことにつきまして、要点は2点ほどあろうかと思うんですけれども、この内容につきまして、条例自体では、コースを変えるという部分では条例改正をしておりますが、規則のほうで、委員がおっしゃるように、医師修学資金の対象については平成30年度から県内出身者に限定をするということにさせていただいております。
 これまでの実情を言いますと、55人の貸付枠のうち、県外の方でお貸ししていたのが10名ぐらいというふうな状況ではあったんですけれども、そこの分が55人枠のうち全部を県内出身者に限定するということでございます。
 逆に、県内の方で県外の大学の医学部に進学された方も結構おりますので、それにつきましては、平成29年度の合格者大体140名中、県外の医学部に入学するのが大体90名ぐらいみえますので、逆にそういった方々にもアプローチをさせていただきまして、県外の大学に進学している方がぜひこの医師修学資金を借りるように教育委員会とも連携してお貸しいただいて、そちらのほうでこちらの医師確保のほうにも努めていきたいというふうに思っているのが1つでございます。
 それから、今回、今まで3つあったコースを、地域医療支援センターでつくっております新・地域医療支援センターコース9年(うち1年)ということで、そのうちそれに1本化していくということで、これまでは、県内どこにいても10年間県内の医療機関で勤務していれば返還免除になったわけですけれども、今回は、9年になってうち1年が医師不足の地域に行くというような状況の中で、それを借りる人が少ないという懸念がおありかというふうには思いますけれども、今度、平成30年度からは、新専門医制度も始まりますので、新専門医制度につきましても基幹プログラムとなるのが大体、三重大学のプログラムであれば、多くの三重県内の出身者の方はそういったプログラムを活用すると。
 そういった中で、専門医資格を取得するときには医師不足地域にも研修に行くというようなプログラムも入っておりますので、そういったものと連動させながら、この新たな専門医制度を受けられる方はこの地域医療支援センターと同じような形のローテーションも想定されますので、そういったところと一体的に合わせて考えていきたいと思っており、こうすることによって、少なくとも医師不足地域に行っていただく方が多くなるわけですので、偏在のほうも解消されるというような効果もあるかと思っております。
 以上でございます。

○杉本委員 医師確保に影響はないという御見解だと思うんですけれども、県外の方がこれを利用することを今回外したというのはなぜでしょうか。予算的なことですか。

○中尾課長 こちらの議案補充説明のところにありますように、改正理由といたしまして、地域医療介護総合確保基金を活用した医師修学資金貸与事業の取扱いに係る国の制度改正にというところで、三重県医師修学資金貸与制度につきましては地域医療介護総合確保基金を活用しておりまして、その中で、制度の見直しの中で厚生労働省からは、その基金を活用してこの制度を続けていくためには、対象者を県内出身者にすることというのと、それから地域医療支援センター等で策定するプログラムを使うこと、それから適正な金利を設定することというような3つの条件が課せられまして、非常に多額の予算を要するものでありますので、この地域医療介護総合確保基金を活用するということもあって今回、制度を見直しさせていただいたというところでございます。
 以上です。

○杉本委員 了解しましたが、残念やなと思っていることは、やっぱり県外の出身者で三重のこの病院にという、この大学にというか一志病院、かなりそういう希望者もあったので、そういうのがこういう医師修学資金を貸与されて、三重県へ行きたいなという医師が今後もっと増えてきたらいいのになという希望を持っていましたので、ここの質問をさせていただきました。

○奥野委員長 ほかに。

○三谷委員 簡単で結構なんですが、地域医療提供体制の確保のところの25ページのマル3、一部新で、医療介護連携体制整備事業、在宅医療支援等を目的として、ICTを活用した医療体制の整備ということなんですが、これは具体的にはどういうことをイメージしたらよろしいんでしょうか。

○高山次長 これは、主にICTを使いまして、患者と医療機関が離れている、もしくは患者がかなり重症で医療機関にかかるのが非常に大変というケースに対して、例えばビデオチャットなどを用いながら、患者と主治医とがモニターを介しながら、それぞれのその場所にいながら診察が可能という技術を用いることを推進していこうという、そのようなものです。
 これは、初めて患者が受診したときから診療が終わるまでずっとこのオンライン上でやりとりするものではなくて、初診のときにはしっかりと対面して患者を診察いたしますが、状態が落ち着いていて頻回にわざわざ来ていただく必要がない場合に、こういう技術を用いて患者にとってもかかりつけ医にとってもお互い負担が減るようなという目的で進めていこうということを考えているものでございます。

○三谷委員 そうしますと、それはそのお宅のほうに、カメラつきのWi-Fi機能を持ったような機器を貸与するなり何なり、そういうことを考えていかれるということですか。

○高山次長 基本的にはそういったことになることを想定しています。

○三谷委員 これは何世帯ぐらいを対象に当面整備をされる御予定ですか。

○高山次長 当面は、少なくとも来年度につきましては数カ所ぐらいかというふうに思っております。
 当初はモデル的に、主な地域なり主な患者なりでもう数件ぐらいでやってみて、うまくいくかどうかなどを見ながら、再来年度以降により広げていくかどうかを検討していくという、そのような構想としています。

○三谷委員 そうすると、当然その患者のお宅のほうもWi-Fiの環境下か何かになければ、双方向でコミュニケーションがとれないわけですが、必ずしも県下全域がそういうふうな状態では当然ありませんし、個々の、特に高齢者のお宅なんていうのはそういう整備が進んでいないお宅もたくさんありますよね、そういうところはどうされるんですか。

○高山次長 少なくとも短期間における来年度につきましては、今までパソコンなどを使ったことがないような患者を対象に始めるということは、現実的には難しいと思いますので、インターネット環境などもそろった患者のお宅で実験的に始めてみるということが現実的というふうに考えております。

○三谷委員 わかりました。済みません、もうちょっとよろしいですか。
 これもよくわからないのですが、施策124のこころと身体の健康対策の推進の43ページのマル1、これも一部新なんですが、三重の健康づくり推進事業で、ソーシャルキャピタルを活用した云々で、個人の自助努力への支援が県内市町で行われるような環境の整備を行いますということなんですが、個人の方、元気な高齢者が対象なのか、企業だとかそういうところとも連携するということですから、もう少し若い方々も対象にしておられるのか、そこら辺のところをまずちょっと教えてもらえませんか。

○星野課長 対象としましては、若い方も高齢の方も県民の皆様という形になります。
 健康づくりにつきましては、市町におきましても今現在もやっておりますけれども、無関心層がたくさんいるということが言われていますので、健康づくりの仕組みというものをつくっていって、無関心層にまず健康づくりに対して関心を持っていただくような仕組みを県と市町で、そこに企業も巻き込みながらやっていきたいという考えでございます。

○三谷委員 若い方と高齢者では、同じ健康づくりだとか健康維持でもその手法だとか内容というのは相当な開きがあると思うんですが、そういうところは各市町にお任せするということなんですか。ある程度、県のほうで指針を出して、こういう方向でやってくださいよということなんですか。

○星野課長 各市町においてもそれぞれやっている活動がございますので、それを生かしつつ、県とも一緒にやっていくような仕組みというふうに考えております。

○三谷委員 今、各市町でやっているのは、比較的若い方というよりは、高齢者を対象としたような施策というかいろんな活動が非常に目立つんですけれども、市町に任せると、やっぱり若い方というよりは、若いと言ったってスポーツ少年団とかああいうのとは別に、この健康づくりという意味では、高齢者向きのいろんな施策が多いと思うんですが、そこら辺のところは市町任せなんですか。それとも、それをもう中心でやっていくということには当然、高齢者向きのものが多くなってくると思うんですけれども、そういう若い世代に対する働きかけというのはどういうふうにされていくんですか。

○星野課長 市町のほうに働きかけていく窓口としましては、健康づくりの担当者のほうになります。
 具体的には、他県でもやられております健康マイレージ事業というようなものを実施していく中で、健康づくりの窓口を対象にしながら、当然その事業の中に高齢者も入ってくるであろうということで考えております。

○三谷委員 できるだけ世代間で余り大きな問題が起きないように、ぜひお願いをしたいと思います。
 最後に1点だけ。
これは本会議でも質問がありましたので簡単で結構なんですが、72ページの動物愛護管理推進事業ということなんですけれども、あすまいる、私はオープニングに行きました。
 それで、犬・猫の譲渡等の殺処分数ゼロを目指していくと。これは結構な話なんですが、犬、猫の最初の捕獲というのは各地域の保健所等でやりますよね。それが全部あすまいるに送られてくるわけではないんでしょう。その中でいろいろ区別、差別されて、最後に優等生みたいなやつがあすまいるに来て、譲渡対象になるわけで、その間でふるい落とされていく犬、猫というのは相当数おるわけです。つまり、殺処分の対象になるようなやつが。そこら辺の、殺処分して最後に一番優秀なやつでこれは譲渡対象になるよというようなやつだけがあすまいるに生き残ってくるという仕組みなんですか、これは。

○三木課長 申しわけございません、今手元に細かい数字を持ってきていないものですから、数字のほうは改めてお伝えさせていただくこととさせていただきたいのですが。まず、数として多いか少ないかというのは、確かに見る方によっての印象もあるかとは思いますけれども、あすまいるができまして、一定、病気またはけがをしている場合の治療等も行えるようにはなったということでございますので、少なくとも今までよりは引き取った犬、捕獲した犬、猫、けがなり病気なりのあるものを、もう一つは、特に犬につきましては、飼い主から離れてしまうとなかなか人になれにくいという部分もございますので、そういったところの訓練といったものも含めてやって、委員がおっしゃった厳しい言葉もあるんですけれども、特に優秀なものだけを選抜してということではなくて、逆に、これはある意味、寿命を獣医師が診て、お譲りしてもすぐに亡くなってしまう可能性が高いというようなものに関しては殺処分のほうにというような形で、極力、一匹一頭でも多く譲渡に回せるようにということで努力しておるところでございます。

○三谷委員 後でまた数字を教えてもらいたいんですが、一体、年間各地区でどれくらい捕獲なり、保護と言うのがいいのかわからないですけれども、保護して、あすまいるに残ったのがどれくらいで、それで譲渡されたのがどれくらいだというような、全体がよくわかるような数字をまた教えていただけませんでしょうか。

○三木課長 はい。

○三谷委員 終わります。

○山本委員 5件あります。
 まず、27ページの下3つです。マル15、マル16、マル17で、平成29年度と大体同等ぐらいの予算化がされてあります。3医療費についてのこの予算要望をしている中の具体的な、まだもっと引き続き検討するというふうなお話が前回ありましたので、その状況、予算要望した内容ということで1つ目。
 2つ目は、33ページです。33ページのマル1介護保険制度施行経費のところの、この半分近くになっていることについての減額の状況。
 それから、3つ目、34ページのマル6に該当するんだと思いますけれども、処遇改善のための費用がここで出てきているのかなというふうに思うのですが、金額として要望額は平成29年度と同等なんですが、この内容の中で、どこかでも、委員会なんかでも発言があったと思うんですが、処遇改善費を補充しているけれども実質本給を下げているようなことで、現実のところで処遇改善になっていないというようなところなんかがちょこちょこあるらしいということを聞いていますが、その実態やいかに捉えてみえるかということ、これが平成30年度にどのように方向性が出るのかということ。
 4件目は、49ページです。障がい者権利擁護推進事業における減額の内容ですが、今本当にこの権利擁護の状況が必要となってきているけれども、何か平成29年度が特に多かったのかということと、今ちょっと資料がないんですけれども、この減額の状況。
 最後は、80ページの防疫対策のところで、マル3のところです。これは何か理由が大きくあるのかとも思いますが、これは健康福祉部ですよね。5つ、お願いいたします。

○栗原次長 ちょっと私のほうから何点か。
 まず、33ページのマル1の介護保険制度施行経費の減額ですけれども、これは今年度、来年度から始まるみえ高齢者元気・かがやきプランの策定に際しまして実態調査等を行っておりまして、そういった予算の部分が減額されているという状況でございます。
 それから、34ページで御指摘のあった処遇改善の話ですけれども、加算をとっている事業所というのは我々も把握しておるんですけれども、実態としてそこで給与を下げているかというところまでの調査というのは行っておりません。そういう状況を把握しておりませんけれども、いずれにしても処遇改善がされることというのが人材確保についても大変重要だと考えておりますので、その部分というのはしっかりと。
 まあ、最終的に採るか採らないかというのは事業所次第という部分はございますけれども、県としても事務負担がなかなか大変だというところがあれば支援したいと思っておりますし、しっかりと情報提供をしていきたいというふうに考えております。
 それから、障がい者の部分ですが、49ページのマル7ですけれども、こちらの減額は、このマル7の部分は今年度障がい者の関係、特に啓発の関係を重点施策として昨年度、今年度予算をとらせていただいておりますので、そういった部分で減っているんですけれども、中身としては手話の部分、手話言語条例が施行されまして、今年度は県民向けとか行政職員向けの講座の開講とか、あとホームページへのコンテンツ作成、それから手話奉仕員の統一的なカリキュラムの作成というのに取り組んでおりますけれども、例えばホームページとかカリキュラムの作成というのは今年度限りですし、手話講座も初年度ということで回数もかなり多く計上させていただきましたけれども、実態も見ながらそこを減らした部分というのが、減っている部分が大きいということになっております。

○泉次長 80ページの防疫対策事業の件でございますけれども、こちらのほうは、抗インフルエンザ薬の備蓄をしておりまして、本年の9月27日に国の備蓄方針が変更になりまして、備蓄量が減少になっております。その影響で金額が減ったということでございます。

○山本委員 ありがとうございます。

○松浦課長 27ページの福祉医療費助成制度の3つの予算計上の仕方でございますが、現物給付化につきましてはまだ結論が出ておりませんので、これは現行制度に基づいた医療費の推計を反映させていただきます。結論が出ましたら、予算編成過程で、そのときの直近の医療費の推計も踏まえましてまた調整させていただきたいと考えております。

○山本委員 ありがとうございました。
 防疫対策事業は、そのインフルエンザのがこんなに高額なんだなということを改めて確認させていただきました。これまでは必要だったということで。
 それと、障がい者のところは、手話が平成29年度は特に重点項目で力を入れられて、それを継続していく分のものは入っているけれどもということで。また新たな障がい者の権利擁護をするのが、手話以外にもこれから出てきたら、それに取り組んでいただくときには増額もお願いすることになるんだろうと思います。
 それから、処遇改善ですけれども、これは本当に実態が、申請をするということもなかなか難しいということで利用がなかなか、保育のほうなんかは難しいということで問題にもなっていますけれども、障がい者施設などを高齢者施設の場合に、施設、施設のスタイルの問題だとは思いますけれども、きっちりと有効に働くような形で指導をしていただきたいと思います。
 現実、問題はやっぱりあると思っていらっしゃると思いますけれども。数としてはつかんでいなくても、あるという御認識はあると思いますので、よろしくお願いをします。
 最後に、3医療費の件で、この今の要求については現行、現状どおりというか、平成29年度はそのままでということですけれども、どのような話し合いがなされているのかとかそういうことを、本来ならばお聞かせ願いたいですけれども、公の場ですので、またいろんな新しいことが決まってきましたらいち早く委員には教えていただきたいと思います。
 何としても、一生懸命考えてもらっている内容を皆さんにも喜んでいただけるような形で実現していってほしいと思います。
 終わります。

○松浦課長 それにつきましては、後ほど健康福祉病院常任委員会の所管事項説明で説明させていただきます。

○奥野委員長 ほかに。

○西場委員 医療的ケアが必要な障がい児のこれからの施策が、北勢中心から全県展開するんだと、こういうふうにこの間、説明を聞かせてもらって、結構なことだと、ぜひ力を入れてほしいと、こう思っておりまして、具体的にこの中南勢、東紀州をどういうようにこれからやっていくかというところについて、もう一度説明を聞かせてほしいのと、そういう中でこの予算が半額になっていると、この48ページ、そのあたりを。

○西川課長 過去2年間は、拠点をつくって、そこにコーディネーターの方を置いて、実際事業をしてきたわけですけれども、その人件費の部分はまるっと削って、実際にはこの2年間でやってもらっていたところを、今度は自費でといいますか、それで南勢地域とか中勢地域はやっていただくんですが、それ以外に、これまでも、県の予算ではやっていなかったんですけれども、北勢地域の桑員地区、e-ケアネットそういんと、e-ケアネットよっかいちということも含めて、全県下でいろんなネットワークを広めていくということで、来年度は三重大学の小児トータルケアセンターというところを中心にして全部のところを包含していくという形になっております。額的にはすごく減っているんですけれども、これはほとんど人件費の部分ですので、実際にはもうネットワークができつつありますので、そのネットワークを強固にしていく、そういう内容となっております。

○西場委員 そうすると、今まで北勢地域でずっと積み上げてきたものを、全県的に展開するということであって、それぞれ南部地域に拠点を置いて、そこを核にしてやるというところではないんやな。

○栗原次長 北勢地域は、我々が事業をする前からネットワークが広がっていった部分があります。それから、我々が平成28年度、29年度と事業をしたことによって、中勢地域と松阪以南のほうのネットワークが構築されてきたと。
 部長のほうからも答弁させていただきましたけれども、北勢地域を広めるというよりは、それぞれの地域で構築されたネットワークのよさを生かして次のステージへ行くということで、それぞれのネットワークを強固にするということを考えていますので、どこかのをモデルにして全県展開というよりは、今それぞれ育っているところをさらに育てていくという趣旨でございます。

○西場委員 わかりました。
 いずれにしても、私もまだまだ実態といいますか状況について不勉強なところがありますが、聞く経験を踏まえるたびに、地域全体でサポートしていくという体制や施策というのは本当に渇望されているし、非常に優先的にやっていかねばならない大きな課題やと、こう思っていますので、少しこの予算的なところが減ってきておって、今言われるようなところに対応できるのかというような心配をしておりますけれども、強化をしていただきたいと思います。
 もう一つ、よろしいですか。

○奥野委員長 どうぞ。

○西場委員 この前からお願いしている点について、26ページ、27ページに、看護職員確保対策事業、それから医療安全支援事業というのがありますが、余りその予算額の記述に大きな変化はないようには思うんですが、来年度の取組のポイントを改めてお願いします。

○清田対策監 特に大きな目玉的なというふうなところはございませんけれども、地道な取組を継続するというところと、それから地域医療構想とか地域包括ケアの推進というところでは、プライマリ・ケアでありますとか在宅ケアを推進できる看護職員を養成、確保していくというふうなところに注力をしていきたいと考えております。

○西場委員 余り目新しいものがないんですけれども、ぜひもっと知恵を出して、もっとさらに効果がありますとか実効のあるような取組が進むことを、改めて要望させてもらいます。
 医療事故を減らしていく、このマル12の事業についてはいかがですか。

○松浦課長 医療安全支援事業につきましては、ここで計上しております大きな予算は、医療安全支援センターという、医療安全にかかわる相談窓口を県の医務国保課の中に設置しておりまして、医療安全にかかわる年間1000件近いいろんな相談を受けておりますが、それにかかわる嘱託員の事業とかを計上させております。
 医療安全にかかわる相談の中身の充実とかにつきましては、医療安全推進協議会という外部の有識者から成る協議会を持っておりまして、そこでいろいろな角度から議論をいただいて、よりより医療安全支援ができるように進めてまいりたいと思います。
 医療事故調査制度につきましても、医師会と連携して研修事業などを行うとともに、普及啓発をしていきたいと考えております。

○西場委員 病院と患者、あるいは患者の遺族の間で起こるこのトラブルというのは、ケース・バイ・ケースですけれども非常に問題の深いところがあって、ところが病院、患者関係の中で中に立つ制度とかそういう関係機関というのは十分ではないので、この問題のこじれといいますか深みを、前から深刻に考えております。
 唯一、県のほうでこの相談の窓口はつくってもらっているんですが、人とかいろいろ内容については、まだまだ不足するといいますか十分でないところがありますので、この組織をどう拡充していくか、この制度をどのように県として強めていくかというのは、大事な大きな課題。
 国のほうでも、その危機感を持ってこの医療事故調査制度が出てきました。いよいよ稼働してきたんですが、国は国なりに十分でないという課題も今、抱えています。
 身近なところで、やっぱり県が動いていくのが一番だと思いますので、来年度に向けて、そして来年度もこれをやりながらさらなる拡充をお願いしたいと思います。
 以上。

○奥野委員長 ほかに。

○芳野副委員長 済みません、2点だけ。
 子ども、子育てのことだけちょっと質問させてください。
 164ページの子どもの生活・学習支援事業なんですけれども、これは新規なのでちょっと詳しくお聞きしたいんですが、学習支援をする団体、ボランティアの新規開拓ということで、これは、具体的には市町が取り組むのか、県のほうでやっていくのか、具体的にどういうことをしていくのかということと、165ページの認定こども園等整備事業ですけれども、先ほどの審議でもあったみたいに、今年度が7000万円余の減額補正で、なかなか進んでいないという中で、増額してもらっているのはありがたいことなんですが、しっかりとその整備ができるのかというところと、それから、園務改善のためのICT化に要する経費等を支援すると書いてあるんですが、認定こども園だけではなくて、保育園とか幼稚園でもそういう園務の改善というのは必要になってくると思うんですけれども、そういう補助はあるのか、聞かせてください。

○中村課長 まず、子どもの生活・学習支援事業なんですけれども、今はひとり親の家庭とか、あと生活困窮者の家庭の学習支援事業をやっています。また、一部民間でもいろんな独自の学習支援の動きがあります。
 それで、そういう中で学習支援を効果的にやる場合、やっぱりその中核となっていろんなコーディネートをする人材が不可欠ということで、そういう人を何回かに分けて連続講座を開いて養成していきたいと。そういう市町がやる学習支援の中核になる人として、また一部民間がやるようなところでも活躍していただけたらというふうに思っております。
 次に、認定こども園のほうなんですけれども、来年度は7施設の整備をこの補助で予定しています。先ほど、今年度は予算が減額になったという話もありましたけれども、国との協議で使う補助金が変わったということで、今年度も予定どおり整備はやれていますし、来年度も希望するところは全て整備できるような形で考えております。
 あと、ICT化のほうなんですけれども、今回計上させてもらったお金は、幼稚園に係るICT化の支援ということで、保育所とかについてもいろんな検討はされているんですけれども、今のところ正式な事業化には至っていないということで、今後いろんな国の動きも見ていきながら、新しい動きが出てきたら補正で対応してきたいと考えております。
 以上です。

○芳野副委員長 先ほどの地域学習支援コーディネーター(仮称)は、その養成費というのでわかりました。
 認定こども園のICTは、そうすると幼稚園のICT化に係る整備を、この認定こども園等整備事業という名称で通しているということですか。

○中村課長 事業名が、認定こども園等となっていて、実はここに幼稚園とか全部書くと長くなっていくもんでこういう形になっています。今回のICT化は、幼稚園に係る部分と理解していただきたいと思います。

○芳野副委員長 わかりました。ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかに。

○前野委員 34ページなんですが、介護人材確保新たな仕組み創造事業ということで、介護助手の取組の導入をということで予算化されたんですが、普通に考えると、介護助手というのは事業所がそれぞれの事情に応じてやればいいことやというふうに感じるんですけれども、県がこれを支援していくというのはどういうことなんか、ちょっと説明をしてください。

○磯田課長 34ページの介護助手の取組のところでございますけれども、現在、介護助手の取組に関しましては、医療介護総合確保基金を活用しまして、介護老人保健施設のほうで実施をされておりまして、実績のほうが平成27年度で47名、28年度は81名の就労実績があったということで、地域の高齢の方に地域の近くの介護老人保健施設で介護助手として働いていただくことによって、介護職の介護福祉士のあり方とかの専門性が、より専門性の高い仕事につくことができるということで、介護福祉士が今まで全て担ってきたようなある程度周辺的な業務も、介護助手の方に担わせるということで専門性を高めると。そのことによって介護福祉士の方の就業につなげていきたいということが目的でございまして、それが今回、介護老人保健施設から老人福祉施設へ向けて横展開をしていきたいというふうに考えておりまして、それで要求をしているところでございます。

○前野委員 まだよくわからないんですけれども、介護老人保健施設では既に介護助手を使って、介護福祉士の仕事をサポートしているということでしたね。それを、老人福祉施設にも反映させていこうという説明でしたよね。

○磯田課長 はい。

○前野委員 県が力を入れていかなければならんことなのかなと思ったりもするんですけれども、日常を、私はよくわかりませんけれども、介護福祉士というのは施設運営にかかわる、例えば施設の周辺の草を引いたりとか、施設の中にある公園の草を引いたりとか、そんなことまでやっているんですか。

○田中部長 介護助手の関係でございますけれども、草取りとかそういうのはともかくとしまして、介護助手の方にやってもらおうとしているのは、ベッドメーキングであるとか、食事の配膳であるとか、これまでは介護福祉士なんかの資格を持った人がやっているとなかなか本来その人らが専門的にやらなあかん仕事まで手が回らないとか、そもそも介護人材というのは不足していますのでどうしたらいいかということで、1つは介護の担い手を増やすということ、それから介護職そのものの労働環境、ベッドメーキングとかそういうのは介護助手がやることによって、本来、専門性を生かしてやってもらうような介護の仕事に、介護福祉士資格とかをきっちり持った方に当たってもらえるように始めたものでございまして、これまでは老健が主にやっておったんですけれども、それを特別養護老人ホームであるとか養護老人ホームに横展開をしていくことによって、今までもずっと厳しい介護人材の確保について、ちょっとでも資するようにしていきたいという事業でございます。

○前野委員 その横展開はわかりましたんですが、なぜそれを県がやらないかんのかなと、その辺が理解できないんですけれども。施設そのものが自分のところでやればいいことやと思うんです。

○田中部長 業務そのものが、どの部分の切り分けというんですか、どういう部分、業態によってもできる部分、できない部分とかいろいろあって、特別養護老人ホームに介護助手を導入するときにはどういうふうな業務を切り分けしてきたらいいとか、そこら辺の横展開できるためのマニュアルづくりとか、そういうのを県が進めていくというふうに考えております。

○前野委員 それなら理解をします。人材不足ですから、確かに仕事を切り分けることによって介護福祉士の負担が少なくなればいいと思いますので。了解しました。
 もう1点あったんですが、73ページの薬局機能強化事業なんですが、薬局における薬剤師の確保、それから地域包括ケアシステムにおける薬剤師の連携、運用というんですか、その辺を目的にして予算化されているんだと思うんですが、実際に薬剤師というのは十分足りているのか、医師やとか看護師と同じように不足をしているんか、その辺の状況がちょっとわからんのですが、わかっておれば説明をよろしくお願いしたいと思います。

○泉次長 薬剤師につきましても、足りているという状況にないのは間違いございません。ただ、深刻な状況かというとそうでもございませんので、就業人数とかは統計をとっており、私どももその確保のために薬剤師会と一緒に大学訪問をしたり、インターンシップをさせていただいたりとか、そういう確保事業はさせていただいております。

○前野委員 医薬分業によって薬剤師はもっと豊かに、ある程度確保できているのかなと思ったんですけれども、そうでもないということですよね。
 そうでもないということになってくると、医薬分業で、病院から薬局がなくなったという状況で、非常にどこでも薬局だけは別にあるという状況なんですけれども、病院にあるときよりももっと充実しているのかと思ったら、そうでもないという状況があるわけですよね、今。

○泉次長 やはり薬局の数が増えておりまして、必要とされる薬剤師の数が増えてきているという実情がございます。
 一方、大学については定数、全国で卒業してくる人数、あるいは免許を取る人数がある程度決まっておりますので、その分で言いますと、今のところ充足しているというわけではないという状況になっております。

○前野委員 医薬分業が進んで、薬局は薬局で経営、運営しているという状況なんですが、そうすると、この薬局が地域包括ケアシステムの中に参入をしていくというイメージがちょっと湧いてこないのですけれども、その人たちが地域医療の中へ入っていって、個人の家まで行って、薬の飲み方を教えるとか、指導するというんか、そんなことまで考えていくと、薬剤師の数が非常にたくさん要るように思うんですが、その辺の地域包括ケアシステムへのかかわりというのはどんなんですかね。ちょっとイメージができないのですけれども。

○下尾課長 委員御指摘のように、平成26年の国の調査によりますと、10万人当たり薬局、病院にお勤めの薬剤師の方が約145名ということで、全国40位という状況となっております。
 今後、地域医療にはどんどん薬局にかかわっていただかなければならないということで、まずは御家庭に入ってみえる女性薬剤師等を中心とした薬剤師の掘り起こし、あと、新規薬剤師の卒業生の確保、そのあたりで充足を図っていきたいと考えております。あと、地域医療、地域包括ケア等への薬局の参入につきましては、県薬剤師会等の関係団体の皆さんと協力いただきながらそういった方への研修、そういった薬剤師の方の背中を押すような事業等を今後取り組んでまいりたいと考えております。

○前野委員 わかりました。ありがとうございます。

○西場委員 今の前野委員の考え方、また提案は十分理解するところです。
 少し繰り返しになりますが、地域包括ケアの社会システムが進んでいく上での薬局の位置づけというのは、非常にこれからの新しい大きな課題で、かかりつけ薬局という名前ももう定着はしてきているんですが、健康相談を含めてそこをやっていただくような薬局とのつながり、契約を、具体的にもっと身近に進めていくということについては、かかりつけ医もそうでありますけれども、薬局というのはもう一つで、一般県民にとってはまだまだなじんでいない。それを進めていくのに、いろいろ啓発とか音頭をとっていただくのは、やはり県の行政なり市町のウエートが高いと思うんです。
 でありますので、この73ページのマル5、薬局機能強化事業というのも、それらしきことが書かれてはおりますけれども、かかりつけ薬局あるいは健康サポート薬局、こういうものを進めていく上での来年度の当初予算要求状況の中で少しこの点を入れ込んでいくという点について、お願いもしたいし、説明をしてほしいと思います。

○下尾課長 今、委員に御指摘いただきましたように、今後、かかりつけ薬局、そういった形で薬局を底上げしていくという部分につきましては、先ほど薬剤師掘り起こしの部分でもお話しいたしましたが、関係団体の皆様の協力のもと、まずは患者にとって身近な薬局、薬剤師であるというのが地域医療の入り口への第一歩だと思いますので、その部分について、例えば地域薬剤師会のほうでモデル的な事業を立ち上げていただくとかいたしまして、まずはそういったかかりつけ薬局、薬剤師の意識を地域の薬局の皆さんにもお持ちいただくというような形で、今後取組のほうを進めたいと考えております。

○西場委員 そういうことだとは思いますけれどもね。
 少し強調して重ねてお願いしておきたいことは、それは地域薬剤師会がそういうモデルをつくってやっていくということも重要なんですが、在宅医療を進めていくという社会情勢の中で、こういう、いわば新しい概念のかかりつけ薬局というものがどういうものなんだと、これをどのようにしたら自分と薬局とを具体的に契約していけるのか、どんな書類があるのか、そこはどうしたらいいのかということについて、地域薬剤師会だけではなしに、在宅医療のネットワークを進めていくという県の立場でこのことに対するPRをやっていくように少し力を入れてほしいということでありまして、要望で終わります。

○杉本委員 163ページの放課後児童対策事業費補助金のことですけれども、6億5696万円から8億9584万円余に増えております。これについては、共働き家庭が右肩上がりですので、新たな放課後児童クラブの設置ということでしょうかということと、以前の委員会で、民設民営が増えていますけれども、そのあたりのところを調べてくださいとお願いさせていただきましたが、調べていただきましたでしょうか。2点お願いします。

○中村課長 放課後児童対策事業費補助金の増額の主な要素ですけれども、1つは、放課後児童クラブの運営費の補助基準が標準的なところで15%近く拡充しているということで、相当、運営費のほうで支援が進んでいます。それと、毎年度、新しい放課後児童クラブもできていますので、その増の要素等もあって今回大きく増額したというような形になります。
 あと、前回あった学童保育を民間でやっている状況について、私どものほうも市町のほうを通じていろいろ情報把握をやらせてもらいました。それで、津市でも数カ所、ホームページでも出てくるんですけれども、実際ホームページとかも見ながら、1つは習い事とか塾とか、学童保育とうたっているんですけれども、なかなか仕切りが難しいというところもありまして、事実、そういう預かりながらいろんな勉強も教えるというところが幾つかあるというのは市町も把握をしていますし、私どもも確認したんですけれども、統計的に幾つあるかとかそういうのをつかんでいる市町はないというようなことで、正確な数がどれだけというのは市町も私どもも把握できていないというのが現状です。
 以上です。

○杉本委員 また今後ちょっと教えてほしいと思うんですけれども、補助対象になる民設民営と、補助対象にならない民設民営とありますよね。そのあたりのところのこととか、多分、公設民営と民設民営のところとの課題の違いとかもあると思うんです。今やっぱり公設民営がなかなか難しいので、ただ保護者だけで運営していくというところの課題も大きいので、民設民営のところが増えてきているというようなところもあるように私は見ています。
 ですので、この学童保育の今後のあり方で、大事にしていかなあかんものが何かというあたりのところの議論が今後必要だと思いますので、また少し勉強させていただいて、よろしくお願いしたいと思います。
 予算増の背景はわかりました。ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかに。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、これで健康福祉部関係の平成30年度当初予算要求状況についての調査を終了いたします。

 (2)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
    ア 当局から資料に基づき説明(荒木副部長)
    イ 質問

○奥野委員長 御質問等がありましたらお願いをいたします。

○山本委員 86番の耐震性が著しく低い病院の耐震化工事、これはしていただかなくてはいけないので、これの工事費総額と補助金の割合というのはどんな形になっていますか。

○中尾課長 交付予定額が2億244万円ということで、これは国が10分10の補助金で、総額と言われますのがこの医療法人の総工事費という意味合いであれば、今ちょっとデータがございませんので、後ほどお示しさせていただきます。

○山本委員 10分の10ということで、そういうメニューなんですね。

○中尾課長 耐震化のこの補助金につきましては、この2億224万円の部分については全額国の補助で、10分の10でございます。

○山本委員 ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかに。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、これで健康福祉部関係の所管事項の調査を終了いたします。

 3 委員間討議
 (1)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
  

○奥野委員長 以上で、予算決算常任委員会健康福祉病院分科会は終了いたします。
 ただいま12時少しです。ここで一旦休憩とし、再開は午後1時からといたします。
 暫時休憩いたします。

                    (休  憩)

第2 常任委員会(健康福祉部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第171号「公立大学法人三重県立看護大学定款の一部変更について」
 (2)議案第172号「地方独立行政法人三重県立総合医療センター定款の一部変更について」
    ア 当局から資料に基づき補充説明(田中部長)
    イ 質疑

○奥野委員長 御質疑があればお願いします。

○中嶋委員 今回の法の改正で、監事の任期というのが理事長の任期と合わせることになったということを受けての改定というふうに認識させていただいているんですが、総合医療センターについては、まさに法律に書かれたとおりの記述内容への定款見直しということになっているんですが、県立看護大学についてはちょっとニュアンスが違うというか、多分趣旨としては今の理事長の任期に合わせ、というための改定だと思っているんですけれども、そうすると、次期理事長の任期が始まったときには、この定款そのものをまた見直す必要があるのかないのか。そこをちょっと確認させていただきたいのですが。

○松浦課長 実は地方独立行政法人法の改正に当たりまして、三重県立看護大学のような学校法人については、今県の定款で定めておるとおり、理事長の任期に合わせるのではなくて、4年以内で終了する任期というふうに定めてあります。
 それは、どうも国の法律がそうなっておるんですけれども、国の法律の趣旨としては、医療法人であるとか他の法人については、より経営の観点から理事長と任期を合わせると。
 学校法人については、例えば大学の自治などの観点から、それについては合わせないというような趣旨でもって地方独立行政法人法の改正がされたと聞いておりますので、それを踏まえまして、県の定款も合わせて記述をしておりますので、委員がおっしゃったように、今度何か変えるつもりがあるのかというのは、それは予定しておりません。

○中嶋委員 もう一回確認ですが、今回の県立看護大学の監事の任期の終期というのは、現理事長の任期の終期と一緒ではないということですか。

○松浦課長 そうです、4年以内でとなっておりますので、必ずしも現理事長の任期には縛られないということでございます。

○中嶋委員 そうすると、これまで2年という任期だったのを変えるのは、法がそういう要求をしているからこういう書き方に変えたという認識になるわけですか。

○松浦課長 法が監事の任期は4年にして、より監事の権限と責任を重たくせよということですので、それに従って定款の変更をしております。

○中嶋委員 わかりました。

○奥野委員長 ほかに。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    ウ 委員間討議   なし
    エ 討論         なし
    オ 採決         議案第171号   挙手(全員)   可決
                     議案第172号   挙手(全員)   可決

 2 請願の審査
 (1)請願第43号「診療報酬を引き下げず、地域医療を守ることを求めることについて」
    ア 当局意見陳述

○奥野委員長 当局の意見があればお願いをいたします。

○松田局長 本請願は、3つから成っておりますので、それぞれについて当局の意見を申し上げたいと思います。
 まず1つ目、診療報酬の改定についてでございます。
 平成30年度の診療報酬改定は、6年に1度の介護報酬との同時改定となっておりまして、国におきまして現在、地域医療構想の実現や地域包括ケアシステム構築等の観点から、議論が行われているところでございます。
 県といたしましては、医療技術や医療機関の機能をコスト面で適切に評価する一方で、国民皆保険制度維持のため、医療費の適正化を図ることも必要であり、総合的な議論が行われることが重要であると考えております。
 2点目の、公立病院の運営に対する地方財政措置についてでございます。
 公立病院に対する地方交付税措置は、医師、看護師等の体制を確保するなどの経費に対して講じられるものでございまして、平成27年度より算定基礎が許可病床数から稼働病床数に変更になったことは、より実態に即した適正な配分のため行われたものと承知しております。
 今後、地域医療構想実現に向けて、医療機能の分化、連携が行われていく中で、公立病院においても適切な対応が求められることになると考えております。
 それから最後、3点目、地域の医療需要を満たす医療提供体制を構築することについてでございます。
 地域の実情に応じたバランスのとれた医療提供体制を構築していくために、地域医療介護総合確保基金も効果的に活用しながら、県内8地域の地域医療構想調整会議におきまして、地域の関係者によります丁寧な議論を重ねていただきたいと考えております。
 以上でございます。
    イ 質問

○奥野委員長 御質問があればお願いします。

○中嶋委員 請願の中に書いていただいてあるところで、最後から2段目というんですか、県内医療機関における病床削減は、出産のできる医療施設や救急医療の受け入れ施設が減少している現状に拍車をかけることにもつながりかねないというところがありまして、私自身がそういうこともあるのかなと。例えば、診療報酬の連続引き下げになってしまうと、もう病床を持っておれなくなって、病床削減をしてしまうと。そうすると民間、公立含めて出産できる医療施設、救急医療の受け入れ施設が減少することもあるのかなと思いながら、ただ、何かすごく、風が吹けばおけ屋がもうかるではないんですが、因果関係に若干ストレート性がないというか、そんなふうに私は受けとめるんですけれども、何かそこの点に関して当局の御所見があれば参考までにお教えいただきたいのですが。

○松田局長 実は地域医療構想調整会議におきます今年度の議論に対する国の指針におきましても、こうした出産関係あるいは救急医療というところ、不足する医療機能の部分につきましては、まず第一に各地域で確保するという観点で議論していただいてということになっておりまして、そういう中で、しっかりその医療機関あるいは病床数を確保すると。
 全体の病床数自体は、各地域で人口減少がございますので、人口減少の中で適切にほかの医療機能のところの配分をするというようなことで示されておりまして、直接、診療報酬と関係ないといいますか、ちょっと議論が違うようなところがあるかと思います。

○中嶋委員 わかりました。ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかにございませんか。ありませんか。

          〔発言の声なし〕
    ウ 委員間討議

○奥野委員長 次に、委員間討議を行います。
 本請願に対する委員の皆様の御意見をお願いいたします。

○中嶋委員 先ほど私の確認させていただいたところが、全く間違ったことを請願者の方が書いているとは思わない中でもありますが、若干ここの部分だけは言葉が足らなかったのか何かわからないんですけれども、全体のこの請願の趣旨としては非常に重要なところを今、突いている、また、このタイミングだからこそというところがあると思いますので、これは討論ではないですけれども、全体として私はこの請願について、今、我々議会としても国に対して申し上げていくべきことが網羅されているかなというふうに認識したところです。

○奥野委員長 ほかに。

          〔発言の声なし〕

○奥野委員長 なければ、これで本請願に対する委員間討議を終了いたします。
    ウ 討論      なし
    エ 採決      請願第43号   挙手(全員)   採択
    オ 請願第43号「診療報酬を引き下げず、地域医療を守ることを求めることについて」に係る
 意見書案について
     ア) 意見書案の取り扱い及び審査について

○奥野委員長 ただいま採択すべきものと決しました請願第43号に係る意見書案についての取り扱いはいかがいたしましょうか。

          〔「正副一任」の声あり〕

○奥野委員長 それでは、私から意見書の素案をお示ししたいと存じます。

                    (書記配付・朗読)

○奥野委員長 この意見書案につきましては、委員会提出の議案として委員長名をもって提出いたしたいと存じますが、御検討をお願いいたします。

          〔「異議なし」の声あり〕

○奥野委員長 それでは、そのようにいたします。
     イ) 採決
      「診療報酬を引き下げず、地域医療を守ることを求める意見書案」を会議規則第11条第2
      項により委員長名をもって提出することについて
          挙手(全員)     可決

 (2)請願第44号「介護報酬を引き上げ、介護サービス提供体制の充実と介護労働者の処遇改善を
    求めることについて」
    ア 当局意見陳述

○奥野委員長 当局の意見があればお願いいたします。

○田中部長 それでは、介護報酬の関係で、請願が2項目ございますので、順次説明させていただきます。
 1つ目の、介護報酬の引き上げを行い、適正な介護報酬水準を確保し、介護サービス提供体制の充実を図ることにつきましてでございますが、平成30年度の介護報酬改定に向け、厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会におきまして、1つ目が地域包括ケアシステムの推進、2つ目が自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現、3つ目が多様な人材の確保と生産性の向上、4つ目が介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保、これらを基本的な視点としまして、現在審議が行われているところでございます。
 県としましては、今後の審議状況を注視していきたいと考えております。
 2つ目の、介護職員をはじめとする介護現場で働く全ての労働者の処遇改善策を講じ、賃金水準の引き上げを図ること、そしてそれらの処遇改善の費用は国費で賄うことにつきましてでございますが、介護職員処遇改善加算は、介護職員の給与が他の職種と比べまして低い状況であるため、介護職員の処遇改善を進めることを目的としておりますけれども、厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会において、対象費用や対象職員の範囲を含む介護職員処遇改善加算のあり方については、介護人材の状況、平成29年度介護報酬改定で措置しました月額平均1万円相当の処遇改善の実施状況、介護人材と他職種、他産業との賃金の比較や、例外的かつ経過的な取り扱いとの位置づけなどを踏まえつつ、引き続き検討していくことが適当であるとされておりまして、現在議論が行われるところであり、審議状況をしっかり注視していきたいと考えております。
 なお、平成29年、今年の7月に開催されました全国知事会におきまして、福祉人材確保のための特別決議としまして、介護従事者のさらなる賃金の底上げを図ることが決議され、今年の8月に国へ提案、要望しているところでございます。
 説明は以上でございます。
    イ 質問

○奥野委員長 御質問があればお願いします。

○中嶋委員 最後、教えていただいた全国知事会の特別決議に当たって、その財源についての全国知事会の考えとかが示されていれば教えていただきたいのですけれども。

○島田課長 7月の全国知事会の決議においては、財源については、人材確保については長期にわたる息の長い取組が必要であるためということで、短期的なものではなくて将来にわたって安定的な財源の確保を図ることという形で、具体的にどういった財源でということまでは書いてはいないんですけれども、安定的に財源確保ができるようにという形で記載しているところでございます。

○中嶋委員 わかりました。ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかに御意見はありませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、これで本請願に対する質問を終了いたします。
    ウ 委員間討議

○奥野委員長 本請願に対する委員の皆様の御意見をお願いいたします。

○中嶋委員 全体としては、本当にこれ、先ほどの診療報酬の話と一緒で、この時期に大事な話だと思いますので。その中で若干引っかかるのは、処遇改善の費用は国費で賄うことというところが、ちょっと国へ丸投げ過ぎるところもあるのかなというところもありまして、そこについては全国知事会の考え方も非常に曖昧としているところなので、国だけに求めるというのではなく、もう少し長期的、安定的な財源はどうあるべきかということを考えていく必要があるのかなということは思うところでありますが、全体としては必要な内容が網羅されているというふうに理解したところでございます。

○奥野委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 よろしいですか。

          〔「はい」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、これで本請願に対する委員間討議を終了いたします。
    エ 討論      なし
    オ 採決      請願第44号   挙手(全員)   採択
    カ 請願第44号「介護報酬を引き上げ、介護サービス提供体制の充実と介護労働者の処遇改善
      を求めることについて」に係る意見書案について
     ア) 意見書案の取り扱い及び審査について

○奥野委員長 ただいま採択すべきものと決しました請願第44号に係る意見書案についての取り扱いはいかがいたしましょうか。

          〔「一任です」の声あり〕

○奥野委員長 それでは、一任の声がありましたので、委員長案を示させていただきます。

                    (書記配付・朗読)

○奥野委員長 この意見書案につきましては、委員会提出の議案として委員長名をもって提出いたしたいと存じますので、御検討をお願いします。

          〔「異議なし」の声あり〕

○奥野委員長 それでは、そのようにいたします。
     イ) 採決
       「介護報酬を引き上げ、介護サービスの提供体制の充実及び介護労働者の処遇改善を求
       める意見書案」を会議規則第11条第2項により委員長名をもって提出することについて
          挙手(全員)     可決

 3 所管事項の調査
 (1)健康福祉部の組織見直し(案)について
    ア 当局から資料に基づき説明(田中部長)
    イ 質問

○奥野委員長 それでは、質問等がありましたらお願いします。

○杉本委員 質問というか、要望なんですけれども、子どもの貧困とか、子ども条例とか、子どもの虐待、これはどの課が担当するんですかね。

○田中部長 子どもの貧困とか、子どもの虐待とかにつきましては、来年度、子ども・福祉部(仮称)の子育て支援課のほうで担当させていただきます。

○杉本委員 子ども条例の関係は。

○田中部長 子ども条例につきましては、少子化対策課のほうで担当をさせてもらうことになっております。これは今年度と同じでございます。

○杉本委員 今までと変わらないということなんですが、この要望なんですけれども、子育て支援課を子ども・子育て支援課にしてもらえないかなという思いがすごくあるんです。
 これは前々からの気持ちなんですけれども、やっぱり子どもの貧困は、親の貧困なんですけれども、それに子どもから焦点を当てて子どもの貧困になると。例えば学童保育でも、親の側からの制度ですけれども、やっぱり子どもの育ちの場としての、子どもの居場所としての、子ども施策でもあると思うんです。
 なので、いつも表裏一体やもんで、子育てと子どもというのはいつも一緒に併記してもらえないかなという思いがあって。うん、うんと言っていただいておりますが、今さら変わらんよということもあるのかもしれないですが、もし余地がありましたら、ぜひ子ども・子育て支援課にしていただきますことを要望させていただきます。

○奥野委員長 大丈夫ですか。

○田中部長 全員協議会のときにも委員のほうからその御質問をいただきまして、子どもと子育てとはちょっと違うのではないのですかというお話もいただいて、理解もしておるんですけれども、組織の名前というのは、呼びやすさというかわかりやすさとかそういうのもございますので、そういうのを勘案した上で、今回、子育て支援課とさせてもらったところでございまして、子育ての部分だけを担当するとかそういうのではなくて、その子どもの部分というのはよく理解しているところでございます。

○奥野委員長 よろしいですか。

○杉本委員 再度よろしく御検討をお願いいたします。

○福永局長 少しだけ意見みたいなのを私もちょっと述べさせていただきますと、子どもの育ちというところは、どちらかというと少子化対策課のほうが色濃くかかわっている部分がございまして、子育て家庭への支援というところが、どちらかというと子育て支援課のほうでかかわっている部分が多いですので、我々としては使い分けている部分もございますものですから、子育て支援課に子どもとつけると、子ども・家庭局としては若干違和感がある部分もございますので、そういうことも含めて少し検討もさせていただきたいと思います。

○奥野委員長 そういうことです。よろしいですか。
 ほかに。

          〔発言の声なし〕

○奥野委員長 なければ、(1)健康福祉部の組織見直し(案)についての調査を終わります。

 (2)住宅宿泊事業法の施行に向けた今後の対応について
 (3)みえライフイノベーション総合特区計画に基づく取組について
    ア 当局から資料に基づき説明(泉次長)
    イ 質問

○奥野委員長 御質問がありましたらお願いをします。

○三谷委員 この住宅宿泊事業法施行条例案(仮称)ですが、区域及び期間の制限ってありますよね。この区域とか期間の制限を設ける考え方、これをちょっと説明してもらえませんか。なぜ区域を制限し、期間を制限しなければいけないのかということを。

○泉次長 資料の8ページになりますけれども、観光庁のほうにガイドライン概要ということで、条例の具体例というので3つ示していただいております。
 その1つが、学校・保育所等の近隣地域でございます。先ほどちょっと説明を省略させていただきましたが、制限を行う理由でございますけれども、12ページの(1)のマル3になります。教育・保育を受けるために、特に静穏な環境を維持する必要がある授業日や開所日等については、住宅宿泊事業の実施を制限しますというふうに考えております。
 それから、もう一つ、住居専用地域でございますが、こちらも13ページのマル3でございますが、都市計画法で、良好な住居の環境を保護するための地域と定められた住居専用地域において、特に静穏な環境を維持する必要がある平日については、住居専用地域での住宅宿泊事業の実施を制限したいというふうに考えてございます。

○三谷委員 例えば既存のホテルだとか旅館とか、いろいろありますよね。そういうところも同じように、地域だとか期間の制限というのは受けているんですか。

○泉次長 まず、住居専用地域のほうでございますけれども、こちらは旅館、ホテルを建築することができないエリアとなってございます。ですので、期間の制限も特にございません。
 それから、学校・保育所等の近隣地域でございますが、こちらにつきましては、旅館業法の規定で、おおむね100メートル以内にそういう施設がある場合は、設置者の意見を聞くことという規定がございまして、エリアとしてはこちらのエリアになってございます。
 期間につきましては、授業日とか開所日を制限させていただくという考え方でございます。

○三谷委員 例えばいろんな立派なホテルもありますよね、世界的なチェーンを持っているような。ああいうホテルは新規につくるときに、今おっしゃったような制限のもとに立地するわけですか。例えば学校とか保育所から100メートル以上離れていなきゃいかんとか、授業日とされるような日はちょっと遠慮しなさいよとか。

○泉次長 こちらのほうは、建てられないということではございません。意見を聞くということになっておりますので、住居専用地域により明らかに建築ができないものとはちょっと条件が違っております。

○三谷委員 そうすると、民泊の場合は、既存の住宅だとかそういうところが対象になりますよね、そういうところは制限を入れて、その日はやってはいけない、そういうところでやってはいけないということで、禁止規定になるわけでしょう、これは。単に、上部官庁の意見を聞くとかそういう話ではないんでしょう。

○泉次長 はい、そのとおりでございます。

○三谷委員 その差は何なんですか。つまり、大きな立派なホテルに泊まられる方は、夜中も騒がないだろうし、周辺の環境を害するようなことはないけれども、民泊のところで泊まられるような方は、ひょっとすると不穏な行動をするかもわからないし、夜中騒ぐかもわからないから、こういうところはだめですよって、そういうことなんですか。

○泉次長 建物と住宅の違いということで制限しているわけではございませんので、あくまで宿泊施設ということでやらせていただいていますので、こういう形でさせていただきたいというふうに考えてございます。

○三谷委員 僕が言うとるのは、そこに泊まる方の資質だとかそういうものによって、こういう制限が変わってくるんですかということを聞きたいわけです。

○三木課長 まず、今回、宿泊される方の資質云々ということではなくて、そもそもこの住宅宿泊事業法自体が、法律の成り立ちとしましては既に、全く条例で制限をかけなくても、180日という制限があるという点が1点目でございます。
 この法律の趣旨は、その上で各自治体の状況によって制限をかけることができるということですので、法律の上で既に宿泊者の資質云々とかという話ではなくて、ホテル、旅館であれば365日全部泊まれるのに対して、180日という制限を一旦かけているという、そもそもの違いがある上に、各自治体で180日にもう少し制限がかけられるかどうかというのを条例で決めるということが可能ですので、そういった視点から考えて、今回、有識者等の意見を聞いた上で、こういった形のものを考えたというところでございます。

○三谷委員 もうこれでやめますけれども、例えば授業日及び云々というのは、これは条例での制限ではないですか。こういうところは法律の180日の中の範囲かもしれないけれども、180日の中であってもこういうときはやってはだめですよという話になってくるわけでしょう。そこら辺のところの根拠がよくわからないので、やっぱりそこへ泊まる人が、もっと立派なところに泊まる人よりも質的に落ちているとか、騒ぐ可能性があるとか、近隣に迷惑をかけるのではないかという発想が前提にあるので、こういうより厳しい制限がついてくるのではないのかなと思うんですが、そういうものは一切なしに、授業をやったときはあかんというのがよくわからないのですが。

○田中部長 この民泊新法によるものは、普通、家主がいて一緒に部屋があって管理するというものだけではなくて、家主不在型というんですか、空き家が幾つかありますと、そこを管理している例えば会社があってという形態が多うございますので、そういうのに対して、例えば騒音であるとか、ごみの出し方であるとか、いろんなそういうことをいろいろ勘案すると、生活衛生上のことを考えるのならば一定の規制が好ましいということで、懇話会の意見等々もあり定めたものでございまして、人を見てどうのこうのとか、そういうものではございません。

○三谷委員 当然ルールは必要なので、こういうのを実際にやってみてさほど支障がないとか、こういうところがあればまた見直していくという柔軟な姿勢もあわせて持っていただきたいなと思います。
 以上、終わります。

○奥野委員長 ほかに。

○山本委員 よろしくお願いします。
 民泊のことですけれども、今指摘があったように、その泊まる人の資質なのかというのではなくて、泊まらせ方が旅館業法とは違うんだということの中で、今は民泊と言っていますけれども、もともとこの法律が決まる前は、旅館業法に伴わない宿泊が横行してきたものだから、その中でトラブルが多く起こって、民泊として1つ認めることである程度の規制をかけようということでしてきたものだと思うんですね。
 京都なんかは、観光地ですから先行を大分していたみたいで、その中で問題も多発していたということから、この制度化ということになったと思うんですけれども、やっぱりもともと建築物の旅館業法の届けられた旅館と違って、建物の設計上の問題から、もう何もかも違う、簡易的に今まで一般の人が住んでいたところを貸すという形なので、あと、経営者が全てのことを取り仕切るということでもないということなので、本当にトラブルが心配されて、京都なんかでも、まち全体が住みにくくなったということがたくさん出てきていたし、取り締まりを、例えば私たちが三重県でもつくってやったとしても、それを回避できるか、どこまで抑えられるか。
 もちろん善意に、マナーにもよるところは多いんですけれども、それは心配をされるところが多いので、この10ページ、11ページの御意見の中でも、そういうことがやっぱり指摘を少しされてきているけれども、三重県としては、多分これが出てきた中では実態も予測ということでしか書いていないんですよね。
 実際、先行して起こっているところは本当に大変で、火事の問題、あと音の問題ということがあるので、私は何も規制ばかりを強める必要はあれですけれども、本来この宿泊はやっぱり旅館業法的にきちんと規制をしないと。観光地がそれをよかれと思って導入したけれども、観光地が観光地として成り立たなくなってくるということがあるとすれば問題だと思うので、一定の規制はやっぱり必要だと思っています。
 180日ということがさっきから出ていますが、国のほうからも180日は上限で、あとは設定をするのが都道府県だということで、これを180日のままでいくのかということが1つ。
 この内容を見ると、まどろっこしい書き方しているんですよ。土日だけとかいう書き方で書いてあるので、日数で書いてあるわけではないので、そのところの確認ですよね、この運用のこと。
 それから、住居地の問題ですけれども、高層マンションなどはこれから外れてくると思う、そんな中で、マンションにおける問題というのも多発していて、マンションは管理業者、管理組合が、もし県の条例をつくった中で範囲に入ってきたら、自分のところでマルかバツかを決めて、そこを借りている人、持っている人がどうしようかを管理業者、管理組合が決めるとなっていると思うんですが、そこら辺のところを、これは土日のみとかそういうような書き方の雰囲気なんですけれども、日数的なこと。
 それから、先ほどの場所の問題で、マンション等は、この住居専用地域が低層だから、ここの範囲には入らないから高層マンションがあるところは該当なしということなんだと思うんですが、そこら辺のところをお願いします。教えてください。

○田中部長 まず、私のほうから。
委員いろいろ御心配だったと思うんですけれども、今の法律、住宅宿泊事業法のまま条例も何もつくらずにいくと、限度として年間180日までは泊まれるということでございます。それではいかがなものかということで、今回その条例を懇話会でも議論してもらった上でつくりまして、期間的な制限、それからエリアもそうなんですけれども、制限をかけるものでございまして、このまま何もせずに条例化も何もしなかったら、180日までは届出でもうできるということになってしまいますので、それに一定の生活衛生上の規制をかけたいというものでございます。

○三木課長 委員御質問の日程のほうでございます。
 日数につきましては、まず2つの制限がございますが、わかりやすいといいますか簡単なほうからですと、この住居専用地域の制限なんですけれども、これは基本、平日を認めていないということですので、土曜泊という形で考えますと、カレンダー等にもよるんですけれどもおおむね60日程度になろうかというところです。
 もう一つの学校・保育所等につきましてなんですけれども、こちらのほうは学校ですとか保育所の開所日、授業日等ですので、かなりその場所によって異なってくるので、一概には言い難い部分はあるんですけれども、一般の公立の小中学校でいいますと、土曜泊と、あと夏休み等がございますので、プラス夏休み、冬休みの期間ということで、日数的には100日をちょっと超えるぐらいかなというところでございます。
それから、高層マンションについてですけれども、こちらについては、今回は条例の中では縛りをかけておりませんので、当然180日、しかも期間は平日でも土曜日、日曜日でも一切関係なくということで、営業ができる形にはなります。
 ただ、この部分につきましては、マンションの管理組合で認めるか認めないかということを、それぞれマンションの中で決めていただくというような仕組みになっております。

○山本委員 いろいろ心配されて、県としては規制を、国が求めているよりも縛りを多くしてということはよくわかりますし、その方向はよりよいことだと思うんですけれども、ただ、日数が180日から100日になったから問題が半分になって、数が少ないからいいわではないので、そこのところをやっぱり懸念いたします。
 それと、マンションのことが一つの例ですけれども、まだ今こういうようなことがマンションの住人やら管理組合の方とかに行き渡っていないので、どうしていいかもわからないんだときっと思うし、どんな状況なのかということをこれからお話しはされていくんだと思うんですけれども、そういう周知徹底と、地域の中でそういうのをちゃんとしないとなかなか出しにくいなという、縛りというのはあるんですけれども、この登録をするときに、より一層の、出しにくいなと、ちゃんとせなあかんなというイメージが地域の中でできるようにね。
 ただ、住民が必ずしも管理者というわけではなくて、言われたように、不動産会社とか遠くに住んでいて、全然使っていないところの行ったり来たりもほとんどしないところのというのが、それではだめだということになっているんですけれども、現実そういうふうなことが起こってきて、例えばパートで雇った人にそこの管理だけをちょっと任せるというようになってくると、責任の所在というのがやっぱり不明確になるというか逃れてしまいますので、そういう細かなところまで丁寧に指導というかをしていかないと、本当に、国の出してきたものよりもきつい形で出ているということで理解はしますけれども、問題があると私は思っております。

○奥野委員長 ほかに。

○芳野副委員長 日数の考え方なんですけれども、1日というのは、その日の正午から翌日の正午というふうになっていますけれども、そうすると、月曜日の午前中というのは規制がかかってこなくて、要は、土曜日の夜泊まる人と、日曜日の夜泊まる人がオーケーということなんですか。

○田中部長 土曜日ですと、昼から入ってもらって次の日の朝出ますので、それは泊まれますけれども、日曜日の場合は、日曜日はよろしいんですけれども、月曜日は学校とかそういうのがありますので、結果的には日曜日は泊まれないということでございます。ですから、土日であれば、土曜日だけでございます。

○芳野副委員長 なるほど。
 そうすると、祝日の場合は、1日だけの祝日であれば、前後が両方とも平日なので、かからないということなんですか、泊まれないんですか。

○三木課長 おっしゃったように、単独の祝日については泊まれないということです。
 ですので、いわゆるゴールデンウイークとかハッピーマンデーとかという場合であれば、日曜日と合わせてとか、前の祝日と合わせて泊まれるというふうに考えていただきたいと思います。

○芳野副委員長 そうすると、ちょっと何かまどろっこしい書き方やけど、実質がそうなればいいかなと思うんですが。
 あと、土曜授業など授業日とされる日は含まれますと書いてありますけれども、それはその地域との調整を事前に図れということなんでしょうか。それを担保する条文というのは書いてありますか、休業日でも制限を行うという。

○泉次長 土曜授業というのは、授業日は行うことができないということですので、土曜授業が授業日であれば、それはできないということになります。

○芳野副委員長 だから、その土曜授業が、事業者にはわからない場合がありますよね、土曜授業をいつやるのかというのは地域の学校によって違うので。それは事前に事業者と地域の学校が協議をできることが、何か規定されているんですか。
 例えば、もうやってしまったと、いや、知りませんでしたって事業者側がやって、でも現実には土曜授業をやっている場合があったとしたらだめなので、事前にそれを協議すべきとか書いといたほうがいいんかなと思うんですけれども。

○三木課長 副委員長のおっしゃる部分も、確かにそのとおりの部分でございますが、基本、土曜授業の場合、学校で前もって一定期間前に決めておると思いますので、協議というよりは、むしろ事業者が営業できるかどうかを学校に確認していただくというようなことで設計をしております。
 ただ、いずれにしましても、山本委員からも御指摘がございましたように、制度自体はしっかりと周知していかないといけないことは、私どもも考えていかなければいけないというふうに考えておりますので。

○山本委員 ちょっと上乗せするようでごめんなさい。
 高校は1月1日以外クラブ活動とかもしていたりとか、補習なんかが夏休みはあったりしますけれども、中学校でも補習やクラブ活動はあると思うんですね。それは学校教育の一環ですけれども授業ではない。授業とカウントするかどうかですけれども、学校行事などもありますので、現実的には周知の中の捉え方を統一してこちらから示さないと、それは違うと思っていました、こっちはそれは真剣に取り組みましたとなるとかないませんし、意味合いとしては、なぜこういうことをつけ加えたかということの中にはその意思があるわけですから、もうそうなったらできないと思うんですけれども。

○泉次長 副委員長がおっしゃいました、クラブ活動とかそういうことも考えたんですけれども、実際に通年の禁止というのは法の趣旨に合わないということを国のほうから言われておりまして。

○山本委員 基本的なところについて……

○泉次長 はい。ですので、ある程度制限は限定的にせざるを得ないということで、授業日という形にさせていただきました。

○奥野委員長 よろしいですか。

○山本委員 授業日と学校活動日とは意味がどう違う、そこで区分けして、そうしたらさっき言われた、なぜ授業日はだめだとするのかとかになってきますよね。机に向かって、黒板に向かってやっているときと、クラブ活動をしておるときは違うと言われるんですかね。そんなクラブばかりでもないと思うし、逆に音が入ると困るような、まあまあいろいろあると思うんですけれども、じゃ、三谷委員も言われたように聞いて何かこの理屈というか、そこら辺の言うとるところは違うにしても、なぜそれが授業日なのかとかということも含めてあると思うんですけれども。

○泉次長 授業日とさせていただきましたのは、生徒がほぼ全員、先ほど委員もおっしゃいましたが、机に座って授業を受けられるということで、静穏な環境を維持する必要があるのではないかということで、指定をさせていただいております。

○山本委員 まあ、いいです。

○奥野委員長 ほかに。

○中嶋委員 山本委員とのやりとりで1点確認したいんですが、高層マンションの件なんですけれども、法に基づく180日以外の制限はないというふうなお話があったんですが、その高層マンションが第二種中高層住居専用地域にある場合は、かかってくるという理解でいいんですよね。

○泉次長 この区域であれば当然、建物の高さにかかわるというか、区域指定になります。

○中嶋委員 わかりました。

○奥野委員長 ほかに。

○西場委員 これは、非常に世の中が注目しておる今の問題で、私はまだまだ不勉強を否めないんですが、今日の説明や話をいろいろ聞かせてもらいながら、少し自分の意見を申し上げておきたいと思いますけれども。
 今の国の流れの中で、社会の体制の中で規制緩和措置等をやって、いろいろ新しい時代をこじ開けていくというような流れの中で、新しく出てきた民泊への流れというものが、今、1つ大きくうねりとなって出てきているわけですわな。
 大きなスポーツイベントだとか、あるいは観光振興とか、こういう中で、今後、従来型でない、もっとこれからの地域やそういう拠点の振興の中でこういう新しい手法を取り入れたという意味では、期待もあるし、そういうものに乗り出そうという気持ちの人もある。また、そういうものに新展開を望む、いろいろなニーズもあると、こういうことですね。
 しかし、従来、日本の伝統ある観光地を支えてそれを今までやってきた旅館、ホテル業の皆さん方というのは、非常に不安、自分たちにはこれによってどう影響が出るんだと、こういうようなことでありますから、行政や我々がこれに一定のこれでいくという結論を出すことについては、非常に我々としてもいろいろ慎重に考えなあかんし、しかし、それもここへ来てこういうことでやろうという皆さん方の提案ですから、我々としてもこれで結論を出していかねばならんと、こういうことであろうかなと思いまして、私らも大事なこの説明を聞いて、今これに対して議案の結論を出さねばならんと、こういうことであります。
 私としては、そういう時代の流れや背景を考えてみると、これについて一定認めていくということでいいだろうと、こう思います。
 しかし、そういう中で、我々があわせてやって考えて結論を出さねばならないのは、じゃ、それによってどういう影響を被ってくるかということについて、この対応、対策をどうするかである。
 それは、やはりこのことによって三重県あるいは少なくとも集客交流事業とか観光業を営む地域や関係者が非常に活性化する、大いにその地域が発展してくるという道筋をつけることだ。それは、新しくそういう新型の宿泊業に乗り出す人にとってももちろんそうだけれども、今までそれを支えてきた観光業、旅館、ホテル業の人たちもまた、この新しい事態の中でそれを受け入れて自分たちの仕事に生かしていく、さらにそれを自分たちの仕事にメリットを見出していくようにせねばならんと。少なくとも我々は、これを機会に三重県の観光業、ホテル、旅館業の人たちも潤えるような施策を、合わせ技でしていかんとあかんと思います。
 そういうのをきちっと、それは縦割りのうちの部局だけのことでは無理ですとかって片づけるのではなしに、雇用経済部や、地域連携部や、みんなを含めて、それこそ知事、副知事も入れた中で、この結論にもおいてそこを総合的に全体的に、どういうようにして県の施策としてこの観光業、宿泊交流業、こういうものをやっていくかということを出していかないと。お互いにメリット、デメリットをほじり合っとっても、こんなことはマイナス面だけが強調されることになる。そこをしっかりと県全体として考えてやるように、ぜひお願いしたい。
 何かコメントがあれば、頼みます。

○田中部長 西場委員がおっしゃるとおりで、我々、生活環境をきっちり保持していくという観点から条例等は出しておりますけれども、この条例の施行に当たっても、我々の部局だけではなくて、県土整備部であるとか観光局であるとか環境生活部であるとか、いろいろ県庁トータルの組織もつくりながらやっておりますし、また、今、委員のほうからありましたように、既存のホテルとか旅館とか、そこからとの環境も当然ございます。それについては、それは例えば稼働率が今低いという現状がございますけれども、それは観光局やからとかそういうのではなくて、トータル的には県全体で、これはこれ、あれはあれと言うんじゃなくてやっていく必要があるというのは、もうそのとおりやと思います。

○奥野委員長 ほかに。

          〔発言の声なし〕

○奥野委員長 なければ、住宅宿泊事業法の施行に向けた今後の対応についてと、みえライフイノベーション総合特区計画に基づく取組についてまでの調査は終わります。

 (4)次期「みえ高齢者元気・かがやきプラン」(中間案)について
 (5)次期「みえ障がい者共生社会づくりプラン」(中間案)について
    ア 当局から資料に基づき説明(栗原次長)
    イ 質問

○奥野委員長 それでは、質問等がありましたらお願いします。

○中嶋委員 介護の関係というか、みえ高齢者元気・かがやきプランのほうなんですけれども、8つの地域医療構想区域別に地域分析を今回記載するという、そのどういう内容の地域分析を想定されていらっしゃるのかというのを教えていただきたい。
 それと、もう今さらの話ですけれども、認知症施策の充実ということが、このプランの中の1つの柱の1つの項目になっているということが、国でもオレンジプランという別建てがあって、三重県の場合、「認知症サミット in Mie」もあって、様々な角度からの認知症施策の推進というところからいくと、この中におさまらないものも含めて本当は一本立ちしてもいいくらいではないかなと思っているところはあるんですけれども、そういったところの認知症施策の充実に関するところの位置づけについて、審議会等で何らかの御意見が出ていたかどうかというのを確認させてください。

○島田課長 地域分析なんですけれども、これまでは各市町の介護保険に関するデータを数字の羅列というか載せてあるだけだったんですけれども、今回は地域医療構想の8つの地域別に、それぞれの地域ですぐれた取組であるとか、ほかの地域の参考になるような取組なんかを記載して、県全体の底上げになるような、そういった方向性の位置づけになるようなものを考えているところです。
 それと、認知症のほうですけれども、今回、この認知症施策については、2つ目の柱の地域包括ケアの推進の中の1つという形で位置づけておるところでございますが、こちらについては、介護保険法のほうで包括的支援事業というところでこの4つの、地域包括ケアの推進の(1)から(4)までの取組が記載されておりまして、市町においてもこれらの取組を一体的に総合的に取り組んでいるというところの観点から、このような位置づけにしたところでございます。
 また、みえ高齢者元気・かがやきプランのほうでは、三重県においては「認知症サミットin Mie」等も行っておりますので、そのようなことについてはコラムなどで取り上げて、重点的に取り組んでいくというような方向性を示していきたいと考えておるところです。

○中嶋委員 1点目については、各地域でこれから地域医療構想の進捗について話し合っていく中で、その議論に資するような分析というんですか、他地域ではこんな先進的な取組があるよって、それももちろん大事なんですが、それぞれの地域ならではの介護の基盤の問題点であったりとか改善点であったりだとか、そういったところのもう少し議論に資するような分析というものも意識した記述が可能ならばお願いしたいなと思います。まさにそこが医療介護の連携の部分の一つの具体的な場所だと思いますので、そういった意識も持っていただきたいというのが1つです。
 あと要望としては、認知症のところについてはおっしゃったとおり、そういうフレームワークの中に入り込んでいるわけですけれども、取組については、例えば今日も話がありましたけれども、ライフイノベーションの関係とかも随分と影響してくるところもあろうかと思いますので、部の中にかかわらず広く取組を広げていただく意識で進めていただきたいと思います。

○奥野委員長 ほかにございませんか。

○山本委員 よろしくお願いします。
 みえ高齢者元気・かがやきプランのほうで、細かなところはいろいろありますけれども、基本的なこととして1つお伺いしたいと思います。
 23ページに、地域包括ケアシステムを、先ほど言われた今度の計画では深化、推進と。深化というのは、基本ができていて深めていくということで、今までとは違うんだよということだと、その意気込みというか、思いだというふうに解釈しましたが、25ページのところの最後の丸のところに、介護保険制度が創設された云々で、介護離職をなくすとか、社会全体で家族による過度な介護の負担を軽減することということの中で、ただ、まだまだ心理的な不安を抱えておったり孤立感を感じているとか、現状がここに書かれていると。働く人が家族の介護のために離職せざるを得ない状況を防ぎ、希望する者がということは、まだそういうことはこれからもっともっとちゃんとしていかなあかんということだと思うんですが、現状は、前もちょっとどこかでお聞きしたと思うんですけれども、この地域包括ケアシステムの深化はいいですけれども、基本的なところが、この計画が始まる前までに一応、一定のところまで進むというか確保されるのか、県内で、圏域ごとにいろいろあると思うんですけれども、温度差もあるし、課題も山積している中で進めてみえたということがあって、まず一定の基本となるベースのところまでたどり着くんでしょうか、今期のうちに。充足度ってどれくらいですかね。

○栗原次長 地域包括ケアシステムの構築とその言葉の先にある深化、推進というところの部分だと思います。
 構築の状況ということだと思いますけれども、今まで介護保険というのは法改正がずっとやられてきた中で、平成30年度に前回の法改正でやられた部分というのは全部、各市町がスタートしなくてはいけない、例えば、新しい総合事業を開始するとか、または認知症初期集中支援チーム設置とか、生活支援コーディネーターを置くとか、あとは在宅医療、介護の8事業がありますけれども、これを全部始めると。
 これは三重県が、直近の数字でも大分全国より進んでいますけれども、いずれにしても平成30年度には全部、どの市町もスタートするということで、そういった意味では、国が示した枠の基盤が、事業が全部始まるというのが来年度からということになります。そういった意味で、そこで1つの構築、まあ、もうちょっと先に構築という言葉を使うのもあるんですけれども、平成30年度時点で1つ構築ができたということで、その先に深化、推進があるということで、国のほうもそういう考えがございまして、三重県のほうもそういう言葉遣いにさせていただいているところでございます。

○山本委員 平成30年度をめどに市町が頑張って何とかしなくてはということで、物すごく頑張ってやっていると思うんです。
 ただ、状況も違うし、そんな中で先行して地域包括ケアシステムをがんがんやってきたところで、大きな問題というか、漏れの問題が出てきたり、そして独自の手だてで、まあ、それぞれが独自の手だてをしているんだと思うんですけれども、独自の手だてに本当にもうヒーヒー言っているというか、独自の手だてを平成30年度はできたとしてもそれが財政的にも続いていくだろうかって、そんなことを言っているところもあるんですけれども。まず、数をそろえたとか、システムとして形をつくったといっても、形ができたではなくて、ちゃんと一定の機能をしていて基礎ができたと思うんですけれども、そこのところがまだなかなか。あと半年もないけれども、大変なんだろうなというふうに思っています。
 だから、地域ごとの差もきっとあるだろうし、一生懸命進めた結果、置き去りにされた部分も出てきているというふうに細かいところでは聞いていますので、そこのところを、深化、推進は結構ですけれども、本当にできていくのか。できなくてはいけないからやっているんだけれどもということが、現状がどこら辺にあるのかというのは、ちゃんと確認をしてもらわなあかんなと思っています。厳しいと思っていますが、つかみ方としてはようやってもらって何とかなるということなんでしょうかね。

○栗原次長 先ほど少し申し上げたとおり、まさに県は、各市町それぞれのいい部分を生かして取組を進めていただくということで、それをしっかり支援していくということが役割と考えていますので、実際にそれぞれの市町にヒアリングしたり、圏域ごとに集まっていただいて会議をやったりして、状況を確認しているところでございます。
 それで、それぞれの個別の状況に応じて助言をしたりとか、こういうふうにやったらどうかというアドバイスもしているところでございまして、そういったところでは三重県内どの市町も、限られた資源がある中でしっかりやっていただいていると考えています。
 それを、もうちょっと先で言うと、2025年という一つの区切りがございますので、そこに向けてしっかり今の体制がさらに充実したものになるように、県と市町とで一丸になって取り組んでいきたいと考えております。

○山本委員 ありがとうございます。
 スタートから平成30年度をめどにいうことで、周知期間があってというか準備期間を置きながら、手順を追ってやってきたというのはよくわかっています。それが一生懸命、形をどうにか整えた。その形を整えたことが本当に深化に行ってほしいと思いますけれども、息切れをしてしまうようなことのないように、この計画の中で現実的な支援策を、あると思いますけれども、していかないと計画倒れになります。本当にしんどいことだと思いますので、よろしくお願いします。

○奥野委員長 ほかに。

○杉本委員 みえ高齢者元気・かがやきプランのほうなんですけれども、今後、ひとり暮らしが2025年で32.4%、それから夫婦のみの世帯が35.0%ということで、7割近くがそういう世帯になるという中で、この地域包括ケアシステムを進めていく、今は関係機関のネットワークをつくるというところなんですけれども、最終的には本当にその機関だけがひとり暮らしのところへ行って在宅で最期までみとりまでやっていけるかといったら、その間を埋める御近所の方であったりとか地域であったりとかそういうところがないと、本当に住みなれた地域で在宅で最期までというのは、なかなか難しいと思うんです。
 それが、この計画では一番下の下支えの、支え合いの地域づくりですというふうに先ほど次長のほうからお話があって、ああ、なるほど、そういう構成になっているなというふうに見せてもらったのですが、計画のそこの部分の157ページぐらいからの記述を見ると、やっぱりそのあたりはもうちょっと踏み込むというか、市町がそのあたりのところをしっかりと、今後重要なところなんだというところが、進んでいけるような記述がもう少しあってもいいんではないかなって、私は思いました。それをすごく思ったんです。
 なので、地域福祉計画ってありますよね、私は県外視察で大分県の地域福祉計画を見てきたんです。結局それは何かなと思うと、地域福祉計画なんやなと思うんですが、そのあたりのところは今後つくられる予定なんでしょうか。

○栗原次長 県ですと地域福祉支援計画ということになりますけれども、今後つくることとしております。
 ただ、具体的に策定年度は、来年度にしようか再来年度にしようかというあたりがありますけれども、ほかの計画の状況も見ながら、しっかりつくっていくところで考えていますし、その中にはまさに地域共生社会づくり、地域づくりの部分で県が何をやるかというところをしっかり書き込んでいくところになると考えております。

○杉本委員 じゃ、ぜひ早いうちに。

○島田課長 高齢者の方の生活支援のことについては、2つ目の柱の地域包括ケアの推進の中の(4)のところですけれども、介護予防、生活支援サービスの充実ということで、市町のほうでも生活支援コーディネーターを必ず全市町に設置して、その中で地域の中の高齢者の生活を支えていくような仕組みづくりを進めていく取組がございますので、その取組を県としても進めていくと。
 また、新しい総合事業のほうでも、地域の中での生活支援ということで、ごみ出しであるとか、配食サービスであるとか、そういったものを事業として取り組むという仕組みもございますので、そういった取組を県としても進めていくということで、一応、4つ目の元気高齢者が活躍する支え合い(安全安心)のまちづくりは下支えにはなるんですけれども、それとあわせて個別の取組として生活支援サービスの取組を行っていくという構図でございます。

○杉本委員 地域包括ケアが成功するかどうかは、やっぱりそういう地域づくりというか、そういう市民、県民の意識というか、そういう地域づくりですよね。それがないと結局はできないって、関係機関のネットワークだけではできないんだと思うんです。
 そのことにみんながいつ本気で気づくかというところが私は鍵やと思っているので、私はぜひ早い段階でもう1つの柱として、この地域福祉支援計画をつくっていただくことを期待したいと思います。
 それから、もう一つ、障がい者のほうなんですけれども、3つほどなんですが、みえ障がい者共生社会づくりプラン(中間案)の33ページなんですけれども、手話言語条例ができて、手話に対するところはすごくよく書き込んでもらってあるんですけれども、聴覚障がい者の中で手話を使う方は15%なんです。あと85%の聴覚障がい者は手話を使えません。そのことを考えると、字幕映像ライブラリーであるとか書いてはいただいているんですけれども、やっぱり手話を使わないところの部分も、もう少し配慮した形で書いていただいたほうがいいのではないかなというふうに思います。手話のところは本当にこれでいいんですけれども、それが1つあります。
 それから、36ページなんですけれども、障がいに対する理解の促進というところが、教育の観点は福祉教育というふうになっております。とはいえ、その中に人権週間のことが書いてあったり、差別解消についてのことを書いてもらってあるので、私は、ここはやっぱり福祉教育と人権教育との2つが要るのではないかなというふうに思いました。
 それから、これで最後です。42ページなんですけれども、特別支援教育のところなんですけれども、ここはもう少し現状も踏まえて書き込んでいただけたらなと思いました。
 少しこう、もう少し、例えば、特別支援学校高等部生徒の進路希望を実現するためというふうに書いてありますけれども、高校にも特別な支援を必要とする子どもが入っているようになっておりますので、そこも踏まえていただきたいし、それから、特別支援学校のセンター的機能って書いてありますけれども、かがやき特別支援学校ができたことによって、このセンターのさらにセンターということで、センター・オブ・センターも出てきております。そこの中での発達障がいに対するところは新しいところですので、ぜひそのあたりのところも書き込んでいただきたいし、小中学校、小・中・高等学校と書いてあるところと、幼稚園、認定こども園、保育所って幼児教育のところが入っているところと2つに分かれているんですけれども、これはやっぱり幼児教育のところも入っていくんやろうなと思って、そのあたりの文章をもう少し整理してもらったほうがいいと思うし、新しい学習指導要領には、教育における合理的配慮も求められておりますが、そのあたりのところをまだ少し書き込んでもらっていないなというようなところがあって、細かいことをいっぱい言いましたけれども、ここの教育の部分については、もう少し教育委員会のほうとも連携をしていただいて、充実していただきますようにお願いしたいと思います。
 以上です。

○栗原次長 いただいた御意見は、検討させていただいて、書き込めるところはしっかり書き込んでいきたいと思います。ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかにございませんか。

○西場委員 県の組織が、福祉と医療に分かれるでしょう。
 こういう長期総合プランが出てきて、これの今後の推進とかそういうものを図っていく上で、この高齢者のプランにしても、今度の医療保健部(仮称)だけでは扱いにくい、いろいろ、総合的な、社会福祉のほうも入ってくると思うんですよね。みえ障がい者共生社会づくりプランにしても、重度障がいとか難病とかそういうところからの問題が今日あって、保健医療に関する内容というのはもう切り離せない。
 言うまでもなしに、健康、医療と福祉というのは十分密接した、関係したものがあるもんですから、こういうときに、このような部が分離されるような状態の中でこれの作成とか、あるいは今後の進め方の中で大丈夫かなと、こういう心配もするもんですから、ちょっとこのあたりについて県の考え方を現時点で伺っておきたい。

○荒木副部長 今、委員が御指摘のとおりでございまして、医療保健部と子ども・福祉部(仮称)の連携と、特に医療と福祉の連携というふうなことは、今の計画づくりをそれぞれ来年度から着実に実施していくに当たっては非常に必要なことと考えております。
 その連携をどうやって具体的にやっていくかというふうなことについては、やっぱり仕組みづくりとその体制というのをどうやって構築していくかというのが大切かなと思っています。
 例えば仕組みづくりにつきましては、いろんな会議があるわけなんですけれども、その両部での連携的な会議等を設けまして、その会議の中でそれぞれの、例えば今の計画の実施状況がどれだけ進んでいるんかというふうな情報共有をするとか、あと、体制づくりについては、それを引っつけるキーマンとなる人材が必要なのかなと思っていますもんで、その人材をその組織の中に位置づけるというふうなことで、仕組みづくり、体制づくり、それぞれをうまく構築する中で、4月以降、連携体制をとっていきたいなというふうに考えております。

○西場委員 そういう問題点というか課題を持っておられるということは当然だし、よくわかりましたので、こういう形でこれがスタートすれば、動きながらしっかりとこの課題を十分連携といいますか、そこの問題を克服できるように、常にチェックしながら改善をするという方向で進んでいくべきだと、こう思います。
 それと、委員長、やっぱり議会として、例えばこういう委員会審議もどういうふうに今後やっていくのかなと非常に心配をいたすところもありまして、これは委員会マターなのか、またもう少し議会として考えていかねばならないのか。
 委員会運営にこういった医療、福祉を上げてくる中で、介護と医療だけをまとめて、あとはその他って分けるというような体制の中で、委員会審議の持ち方もこれは考えていかなならんことだなと、こう思いますので、今後課題としてよろしくお願い申し上げます。

○奥野委員長 福祉というのは本当に広範囲でどこでどう分けたら、どうしても関連してくるので、ばさっとは分けにくいのではないのかなというので、今回もこの2つに分けていくというのは多分、来年度平成30年度ですっきりすることではなくて、一、二年はかかるのではないかなというような気がしないでもないですので、委員会、我々議会としても推移を見ながら、いい方法も提言をしていくことが必要であるかなとは思っておりますので、また委員会のほうで今後、一遍検討する必要もあるのではないかと、そんなふうに思っております。

○西場委員 よろしくお願いします。

○芳野副委員長 みえ高齢者元気・かがやきプランなんですけれども、145ページの高齢者に相応しい住まいの確保の部分で、県の住生活基本計画にはこの有料老人ホームと、サービス付き高齢者向け住宅と、もう一つ、前に私が一般質問した新たな住宅セーフティーネットと、高齢者の住まいとして3つ入っているんですけれども、こっちはその2つだけになっているので、そっちの計画との整合性を図っていったほうがいいのではないかなというのが1点。これはちょっと答弁ください。
 もう1点は要望で、みえ障がい者共生社会づくりプラン(中間案)の85ページの人材育成なんですけれども、それぞれの研修事業がありますけれども、サービス管理責任者研修事業だけはやっぱりまだ年1回で、ほかの研修事業は年2回やっているんですけれども、一番、今必要とされているサービス管理責任者研修が1年に1回で、それを切るとまた1年待たなあかんということで、新規の予約はできないので、やっぱり研修は2回、研修も320人と一番多いですよね、ほかは200人とかなので。これは回数を増やすべきかなというのを、要望させていただきます。

○栗原次長 前者のほうは少し勉強させていただいて、必要があれば入れさせていただきたいと思います。
 それから、後者のほうは、そういう声もたびたび聞きますので、サービス管理責任者研修のほうは何か、国のほうでも制度改正もあるやにも聞いておりますので、そういったことも踏まえて検討していきたいと思います。

○芳野副委員長 お願いします。

○奥野委員長 ほかにございませんか。

          〔発言の声なし〕

○奥野委員長 なければ、次期「みえ高齢者元気・かがやきプラン」(中間案)について及び次期「みえ障がい者共生社会づくりプラン」(中間案)についての調査は終わります。

 (6)「第7次三重県医療計画」(中間案)について
 (7)「三重県がん対策推進計画『第4期三重県がん対策戦略プラン』」(中間案)について
 (8)「第3次三重県自殺対策行動計画」(中間案)について
 (9)「第2次みえ歯と口腔の健康づくり基本計画」(中間案)について
 (10)「第三期三重県医療費適正化計画」(中間案)について
 (11)「三重の健康づくり基本計画『ヘルシーピープルみえ・21』」中間評価(中間案)について
 (12)子どもの医療費助成における現物給付導入の検討について
 (13)三重県の国民健康保険制度改革について
 (14)後期高齢者医療財政安定化基金条例の改正および後期高齢者医療制度における保険料の改定に
    ついて
    ア 当局から資料に基づき説明(高山次長)

○奥野委員長 ただいまから休憩とし、午後3時15分に再開いたします。
 暫時休憩いたします。

                    (休  憩)

○奥野委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
    イ 質問

○奥野委員長 休憩前に説明のありました所管事項の(6)から(14)について、質問をお願いします。
 盛りだくさんでございますので、質問されるほうも長くやらずに的確に、答えるほうは丁寧に的確に時間をかけずにやっていただきたいと思います。
 それではどうぞ。

○三谷委員 簡潔にやります。
 がん対策ですが、今いろいろ社会的に問題になっている、がんの高額医療についての考え方というのをひとつ教えていただきたいのが1点。
 それから、自殺対策ですが、せんだって神奈川県の座間で9人亡くなった、大変な悲惨な事件があったんですが、あれはやっぱりインターネットの自殺サイトみたいなところを通じて被害者が出てきているというところなんですが、この本人が自殺するというだけではなしに、そういう社会的な意味での自殺対策というのは、どこかに書かれているのかなと思います。
 現物給付は、別に僕が言わんでも誰か言いたい人がたくさんおるんやろうで、誰も言わなかったら後で言いますから、とりあえずその点だけ。

○星野課長 御意見いただきました、がんの高額医療ということですけれども、治療によっては大変高額になる医療があろうかと思いますが、県としては、がん患者への医療費助成というのは特に制度としてはない状況の中で、通常の、高額医療費の適用になるところはそれを適用していただくというような考え方で、特に制度を設けていないという状況があります。
 自殺対策につきましては、ネットについては一長一短というんでしょうか、今の若い世代につきましては、直接口で言えないことがネットとかでなら言えるというようなことで、上手に使っていけばうまく自分たちの気持ちを整理できるような場でもあるようでございます。
 一応、自殺対策の中では、SNSの活用のこととかいろいろと御意見をいただきましたので、いろいろと調べさせていただきまして、長野県でもモデル的にやっていたところがあったりでありますとか、厚生労働省ではなくて文部科学省のほうでワーキンググループで話し合いをされている中で、やっぱり上手にそういうのを使っていく方法もあるというようなことで、いろんな情報を集めさせていただく中で、教育委員会のほうと話もさせていただきまして、第3次三重県自殺対策行動計画(中間案)の中の、若者のところのいじめ対策のところに、SNSの活用であるとかということを書かせていただいております。
 他県の状況を見ましても、例えば長野県ですけれども、モデル的にやる中で一長一短あったりとか検証していくというようなことも聞いておりますので、他県の取り組んだ状況もまた聞かせていただきながら、よりよい制度になるようにということで考えていけたらというふうに考えております。

○三谷委員 高額医療のほうは、国のほうでもなかなか大きな課題になっていまして、これは、どう対応していくのかという方向性がまだなかなか見えてこないところもあるので、それはそうだとは思うんですが、この自殺対策のほうのネットは、今回の事件なんかは、まだ自殺にまで踏み切っていない人がネットを通じて結果として被害者となって亡くなられているということなので、やはりこういうところを、また、ますますこの社会というのは広がってきますので、やっぱり県としても何らかの対策というものをこの計画の中に盛り込んでいっていただく必要があるのかなと。
 ネットを通じて改善していくという方向も一つでしょうけれども、逆にネットが原因となって亡くならなくてもいい人が亡くなっていくようなことを防ぐという手だてというのは、やっぱりどこかに少し書き込んでいただく必要があるのかなと思いますので、これは要望にとどめておきますので、よろしくお願いします。

○星野課長 ありがとうございます。

○三谷委員 とりあえず。

○山本委員 まず3つ、簡単なところを先にお伺いいたしたいと思います。
 自殺対策の問題なんですけれども、先ほど世代別の取組で記述がされているということで見させていただきました。4つの階層に分けてあるんですけれども、子どもと若者のこの30代までという、これはちょっと広過ぎるのではないかというふうに思うんです。
 今、ここの中にも記述がありますけれども、全体数は減っているけれども子どもの自殺者数というのは横ばいということがあって、その小・中・高等学校ぐらいまでと、それ以上、若者というのは若干対策も違うはずだと思うんですけれども、そういった分けた記述が今後望まれますけれども、どうなのかということが1つです。
 それから、2つ目は、53ページのところで説明をいただきました、ヘルシーピープルみえ・21のところで、ちょっとびっくりして、私はこの中でも見て思ったんですけれども、野菜摂取量について女性というふうな形でデータが出ておりますけれども、男性、女性できっぱり分かれるわけはないと思うんですけれども、若い人に野菜離れというのがあるかもというのは思っておりましたけれども、この20代から40代女性に特に野菜離れが出て、男性との対比で見てみてもどうだったのかということと、どういうふうに考えてみえるのか。食生活上の問題が2つ目です。
 それから、3つ目ですけれども、またほかの方もどんどん聞かれるかもしれないんですけれども、先ほど説明いただいた医療費の、子どもの医療費助成におけるということで、現物給付導入の御説明をしていただきました。
 年齢がゼロから4歳までと言っていたのをゼロから6歳までに拡大するということで、いろいろな団体の方とのお話のときにも出ていたことが、1つ進んだ形で今お考えになっているということなんですが、ここに3のマル1の参考のところに、福祉医療費助成制度(「一人親」「障がい」「子ども」)対象の全てのゼロから6歳児に適用した場合は最大4億7000万円という形に試算が出ていて、それで修正案は4800万円ということで、これはひとえに扶養手当の所得制限をここでしているので、その差だと思うんですね。
 この扶養手当の所得制限にかかわるのが、例えばイの場合だと、対象者はどれだけの人数がいて、所得制限がかかるのがどれだけなのか。それから、ウの場合も、どれだけなのかということ。これは児童扶養手当ですね、子どもの場合はそうですね、その対象者、ゼロから6歳と、これは金額で出ていますけれども、人数ではどうなのかということを、まず確認させていただきたいと思います。

○星野課長 まず、御質問いただきました自殺対策の子ども・若者の記載でございます。
 子ども・若者につきましては、現計画につきましては若年層という大きなくくりの中で書いてあったのが、ちょっと大まか過ぎるということで分けたところでございます。御指摘のほうもいただきましたので、もう一度中身のほうを精査させていただきまして、多分、教育委員会とかの御意見も聞く必要があるのかなと思いますので、また精査させていただこうかなと思います。
 あと、野菜摂取のほうですけれども、こちらにつきましては、三重の健康づくり基本計画の別冊8の38ページのほうをごらんいただきましたら、平均野菜摂取量のグラフを掲載させていただいております。
 特に若い女性の野菜の不足が目立っているということで、特記して書かせていただいておりますけれども、全体的に三重県は少ないという状況があります。その中で特に若い女性が少ないということで、力を入れてやっていきたいということでございます。全体として、全ての人に野菜をとっていただきたいと思っております。

○松浦課長 子ども医療費の現物給付化についての御質問でございます。
 9月に提示させていただいた案から、10月に開催された当委員会、分科会からも、県民医療費の増加であるとか、住民ニーズを踏まえて早急に県としての検討案を示すことということで、県の中でも真摯に受けとめて、再検討を重ねてまいりました。その結果をお示しさせていただいております。
 委員御指摘の所得制限の対象となる人数も医療費も同じぐらいで今推計をしておりますが、子ども医療費助成制度、ウのところです、これについては、7%程度と考えて推計をいたしました。それから、イの障がい者医療費助成制度の対象となる子どもについては、20%程度ということで推計をさせていただいております。

○山本委員 ありがとうございました。
 医療費のところは7%、20%、障がい者のところは20%ということですが、障がい者の場合には、ゼロから6歳の子どもの中でだけではなくて、一般的に助成をしているのはもっと年齢が高くまで、今、全体としてやっているんで、実質は年齢が高くなるにつれてもっともっと障がいの方が増えてくる形になるので、率も子どもの数というのが薄まっていくと思うんですが、7%、20%が対象者ということで確認をしました。後でまた申します。
 あと、自殺の対策ですが、子どもと若者とを分けたほうがいいのではないかということについては、警察庁のほうのいろいろなこの調査でも、子どもを小学生、中学生、高校生という形で出して、別建てでいろいろと論じていますので、やはりこのことを若者とはちょっと区別していただけるといいなと思いますので、要望を重ねてしておきます。
 それと、野菜摂取量は、全体的にというのもデータでは出ているんだけれども、数字のことだけですけれども、何でそれが特に女性が多いのかなというのが、これは三重県の特質のことなのか、全国的なことなのかどうなのか、よそでもそんな顕著な例が出ているのかと思いますけれども、こういうふうにとりたてて全体としてもやっぱり必要だということは重々大切なことで、やっていただくと思うんですけれども、ちょっと私も研究をしたいと思います。
 さて、子どもの医療費についてですけれども、前進ある中でこの7%、この児童扶養手当の所得制限基準、このちょっと上がったところでも大変苦しい状況があるんだよということを私は思っておりますけれども、これが第一歩でこのまま進めていかれるということですので、全面受け入れはできませんけれども、確認をしました。
 あともう一つ、57ページに鈴鹿市の例が出ておって、その下に助成の対象が出ておりますけれども、先行自治体への支援の形というのは、前回言われたのと変わりはないんですかね。先行自治体の来年度の給付費が増えた分は、それは見ないよということを前回言われていますけれども、そのことについては再度確認したいと思うのですが。

○松浦課長 県がこのたび示させていただいた基準を超える、独自で現物給付化をされるところにつきましては県の対象としないということで、その考え方は変わっておりませんけれども、今回、児童扶養手当の対象年齢ですけれども、県がゼロから6歳までに広げましたので、それについては実施する時期以降は対象とさせていただきたいと考えております。

○山本委員 現実としてはそういうようなことはないということですよね、ゼロから6歳というところが一番多いところだから。今現在、予定をされているところはゼロから6歳、あと所得制限のところで引っかかってくるところの所得制限の部分はもしかすると増えたらということで、細かく計算をされるんですね。

○松浦課長 児童扶養手当の世帯の所得制限基準以下の世帯につきましては、現物給付をするということで、県もそれについて話をさせていただきます。
 県の制度としてはそれなんですけれども、児童扶養手当の所得制限を適用せずに子ども医療費全般にゼロから6歳にしようとされている、既に発表されている市町もありますので、その部分については県の補助対象としないということで、市町の皆様に説明していこうと考えております。

○山本委員 これでこのことは終わりにします。
 ということは、所得制限をしない部分のところが人数的には多いわけですけれども、その部分をチェックされて、きちんとその数で、増えた分というのはもともとのところよりも増えた分、1円でも増えた分ということでやられるわけですか。

○松浦課長 そのどういった指標をもとに増えたものとするかについては、これから今後、市町と調整をしてまいります。

○山本委員 これからまだ調整していくということで、大変難しい作業だと思いますが、終わります。

○奥野委員長 ほかに。

○杉本委員 医療計画のところで3点ほど。
 もとの資料なんですけれども、61ページの特定行為ができる看護師のところなんですけれども、これについては、県内で育成ができるように関係機関と調整を図りながら取組を進めますというふうに、63ページのところには書いてもらってあるんですけれども、なかなか資格を取るのは難しいものなので、できるのかな、どういうふうにしていくのかなというのが1つです。
 2つ目は、74ページの歯科衛生士の行政機関における配置が、三重県は本当に少ないんですけれども、そこのところは歯科衛生士の行政機関に勤務する方の配置が望まれますと。望まれますと書いてあるんですけれども、今後そこを進めていくことは考えておられるのかどうか。望まれますで終わっていますので、そこのところをひとつお聞かせいただきたいと思います。
 それから、最後、災害医療なんですけれども、災害医療に関して2つ質問があるんです。
 226ページなんですけれども、災害拠点病院の備蓄なんですけれども、前に私が防災県土整備企業常任委員会にいたとき、災害拠点病院を視察に行ったときに、備蓄品は入院しておられる方と職員の方の分の備蓄品しかないと。災害拠点病院なのでいろんな方が来るわけですよね、災害でけがした方とか。そういう方の備蓄はしていないというか、しないというのが考え方だということをそのとき伺ったんです。なので、災害拠点病院の備蓄っていうのはその考え方でいいのかというのがずっと疑問でございました。そこのことがもしわかれば教えていただきたいです。
 もう一つは、235ページなんですけれども、人工透析とか人工呼吸器装着とか酸素療法をやっている方への福祉避難所の対応が必要であるということを書いてもらってあって、私、これは前々からすごく必要やと思っているんです。
 福祉避難所というのは、一回、一次のところに避難してから福祉避難所に行きます。けれども、この方たちは一回その一次避難所というか体育館に行ってからでは遅い、人工呼吸器をつけている方は。すぐさまどこへ避難するかということをきちっとそれぞれの方にお知らせするような形での対応が、私は必要やと思っているんです。
 そのあたりのところまで考えておられるのかどうかというのを、ここでお聞きしたいんです。対応の検討が必要ですって書いてあるので、どこまでの検討をされるのかというのをお聞きしたいです。
 最後は、子ども医療費のことなんですが、私は、前もせめてゼロから6歳までということで、ゼロから6歳までに広がったのでよかったなと思っております。
 貧困対策がセーフティーネットに政策目的を変えたということなのですが、先ほど子ども医療費助成制度で、ウのところは7%とおっしゃったんです。7%というと、子どもの貧困率が今6%から7%だと思うんです、なので、この所得制限基準は200万円ちょっとぐらいのところの所得に設定をして、子どもの貧困の貧困ラインに合わせた形の制限なのかなというふうに読んだんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
 以上です。

○中尾課長 それでは、私のほうから医療計画の災害医療の部分について2点御質問がありましたので、その部分からお答えさせていただきます。
 災害拠点病院の備蓄についてですけれども、当然、災害拠点病院というのは災害時に中心になって医療を提供するところですので、災害があった場合にどういった患者がどれだけ来るかというのを想定して備蓄をいたしておるところでございまして、本年度も三重中央医療センターと紀南病院の2つを災害拠点病院に指定したんですけれども、指定した際には十分な患者の想定に基づいた備蓄であるかどうかを確認しております。
 ただ、委員がおっしゃるように、あと13、災害拠点病院があるんですけれども、そこの部分については毎年度報告は受けておるんですけれども、なかなか実地調査というのは行けなかった分がありますので、来年度から災害拠点病院は保健所と一緒に、その備蓄も含めて災害拠点病院に足る体制を築いておるかということについて、実地検査をさせていただくとともに、BCPにつきましても、災害拠点病院は来年度全てBCPをつくらないと、災害拠点病院の指定を解除することになりますので、それも含めてこちらのほうでも調べていきたいというふうに思っております。
 それから、人工透析それから人工呼吸器等そういった患者が災害に遭った場合ですけれども、基本的には災害時要援護者ということで、個人情報の問題はあるんですけれども、そこにつきましては、各市町のほうで個別に災害時の対応の計画をつくっておられまして、当然、一次避難所とか福祉避難所のほうに行かれてもそういった医療が提供できないというような場合にありましては、今申しました災害拠点病院でそういった施設があるところに送るということを、あらかじめ市町のほうで個別に計画をつくっているというのが基本的な今の状況でございます。
 以上、災害の2点についてお答えさせていただきました。

○星野課長 医療計画の中の、行政機関の歯科衛生士について御指摘いただきました。
 行政機関の歯科衛生士につきましては、平成28年4月1日現在の状況にはなりますけれども、29市町のうち歯科衛生士が配置されている人数が8人とかというようなことで、少ないという状況がございます。
 市町は健康づくりの第一線ということで、健康づくりに取り組んでおりますけれども、歯科衛生士が口の中だけというふうな形で捉えますと、なかなか採用というような視点がないのかなと思ったりもするんですけれども、今や歯科衛生って、口の健康は体の健康と大いに関連があるということもわかってきている時代でもございますので、歯科衛生士に市町等で御活躍していただけると、県との連携もよくなって、歯科保健対策も進むのではないかなと思っているところでございます。

○森岡管理監 福祉避難所の考え方につきまして御説明をさせていただきます。
 現在、福祉避難所を、ホームページあるいは地域防災計画で公表しているのは20市町あります。
 委員がおっしゃるとおり、福祉避難所に一般の方が押し寄せると困るというような考え方で、そういうふうなことをしているというようなことも漏れ聞いております。
 ただ、やはり福祉避難所というのを、どういうところであるかというところも含めて、全て公表するというようなことで、市町で今後、未公表のところも公表をお願いするというようなところで取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。

○清田対策監 特定行為の研修制度でございますけれども、平成27年10月から始まっておりますけれども、なかなか育成が進んでいないというふうな現状でございます。
 今年の9月に県内の病院の看護管理者に少しアンケートをとったんですけれども、回収率は半分ぐらいで低かったんですけれども、その中で、自分のところの施設が研修施設になる可能性があるかどうかというふうなところを聞かせてもらったんですけれども、全てないというふうな回答でした。
 この特定行為ができる看護師については、やはりその実態というか、どのような行為をされてどのような効果が出ているのかというふうなあたりも少しわかりにくいというふうなところがございますので、ただ県内に修了された方も数名出てきておりますので、来年度はそういうふうな方の意見も踏まえながら、この制度についての周知を図るというふうな啓発的な活動を行っていきたいと思っております。

○松浦課長 御質問の現物給付の所得制限のラインの話ですけれども、委員がおっしゃったような観点も踏まえて検討は行ったわけですけれども、直接は、窓口で一時的な立てかえも困難な家庭というのをどこのラインで引くのかということで、9月の案のときにはそこについては、ふたり親の家庭については一切入れていなかったんですけれども、いろいろ御意見をいただきまして、なおかつ必要最低限の家庭に限って医療費の増加もありますのでということで、検討を重ねた結果、ひとり親家庭の所得制限が、今、委員がおっしゃったように例えば1人の扶養ですと230万円なんですけれども、やはりこれをふたり親の家庭にも適用するのがいいだろうということで、この案を提示させていただきました。

○杉本委員 わかりました。ありがとうございます。大体ラインの設定の仕方がわかりました。
 それから、特定医療行為ができる看護師を増やしていくというのは、これから在宅ケア、地域包括ケアを進めていくにはすごく必要やと思うんです。プライマリ・ケアセンターもありますし、そんなところとも連携しながら、やはりしっかりとこれを進めていっていただけるといいなと思いました。
 それから、備蓄のことは、県の考え方はわかりました。ただ、防災県土整備企業常任委員会で訪れた病院は、そういう考え方ではありませんでした。入院患者と職員の分の備蓄しかありませんと、明確に言っていただきましたので、このあたりのところをまた調べていただくということでしたので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、要支援のそういう方ですけれども、体育館へ行ったら命にかかわるという人は、個別計画を立てているというようなお返事だったと思うんですけれども、本当にちゃんと立てているかを、また何かの機会に情報共有していただければありがたいなと思います。どこへ行ったらいいんやという不安の声は、まだ私の周りでは解消されておりませんので、どうぞ今後の取組をこの医療計画でお願いをしたいと思います。
 以上です。

○奥野委員長 ほかに。

○前野委員 ちょっとがん対策戦略プランの中で、教えてください。
 がん対策の、特に三重大学病院の記述が幾つかあるんですけれども、小児がん拠点病院として三重大学医学部附属病院が指定をされているということなんですが、その記述の中で、がん患者に対する研究を三重大学医学部附属病院でやってもらっているということなんですが、その中で医師を育てるために、いわゆる大学病院の中でいろいろがん研究をやりながら、県内にあるがん診療連携拠点病院に医師を派遣するということも記述されているんですけれども、それがいいのか悪いのか私もよくわからんのですが、それよりも、素人考えで話をしますと、大学病院の中にそういうがん研究チーム、いろんながんがありますから1つだけのがんやなしにどのがんにも対応できるような研究チーム、いわゆるがんセンター的なものを設置をして、そこで専門的にがん対策ばかりやってもらったほうが効果が上がるように思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

○星野課長 ありがとうございます。御指摘をいただいたように、三重県には大きながんセンターというのがないという状況にはあります。
 三重県の状況を捉まえたときに、がんの種類によっては集約化も必要であろうし、均てん化も必要であろうしというような状況の中で、いろんなことに鑑みて、今大きながんセンターをつくるという構想はないわけなんですけれども、これからのがんを取り巻く状況をしっかり見きわめながら、医療につきましては三重大のほうといろいろ相談をしながらやっていかせていただいておりますので、今後も三重大のほうといろいろとがんを取り巻く状況のほうを共有しながら、どういう体制が三重県の体制としていいのかというところを考えていけたらいいかなというふうに思っているところでございます。

○前野委員 そういう意味ではなしに、がん研究を三重大学医学部附属病院の中でもやってもらっているわけですよね。そうやって医師も育ててもらって、県内にある拠点病院にそういう医師を派遣してもらっているということなんですけれども、そうじゃなしに、拠点病院へ派遣する前に、今いわゆるがんセンターがないわけですから、大学病院の中にがん専門のスタッフを何人かそろえて、専門的にがんばかりへ対応できるような、がんセンター的なものを配置できないかなという質問です。

○松田局長 確かにそういった御要望というのは至るところでお聞きもするわけですが、三重県の現状の中では、現有の三重大学の中で一定その拠点化を図りながら、いろんな研究成果というものを各病院と共有しながら取り組むということで取り組んでまいりましたし、今後も、このがん対策推進計画の中でも、そういった方向の中で描かせていただいとるということでございます。
 国のほうのがん対策推進基本計画を見ますと、さらに遺伝子レベルの研究も含めて、東海という大きな単位、あるいは県という単位、それから各地域という単位で、がんについては死亡原因の第1位というところでございますけれども、それぞれ役割分担をしながら取り組むということで出ておりますので、本県もそういった方向の中で取り組んでまいりたいと考えております。

○前野委員 ちょっと何というのか、話が合わんのですけれども。三重県はがんセンターがありませんから大学病院の中にそういうがん専門でやれるようなセンター的なものを設置していくことを考えていただいたらどうですかということを聞いとるんです。できやんならできやん、また将来考えていこうというのなら考えていこうで結構なんですけれども、その辺をこのプランの中でどういうふうに捉えてみえるのかなということで聞いとるんですが。

○松田局長 この計画の中では、特にそういった将来に向けた課題という中では捉まえておりません。

○奥野委員長 いいですか、前野委員。

○前野委員 いやいや、プランの中にはこれを書いてあるのと違うのか。がんプロフェッショナル養成プランって、73ページに書いてあって、数値目標も出ているんですよね。これは三重県内の病院のがんの医師を育てるという表でよろしいんですかな。

○星野課長 そうです、三重大学のほうでこのように計画しているということです。

○前野委員 これだけの研究を進めて、がん専門の医師を育てるというなら、ぜひ三重大学医学部附属病院の中にこれだけの医師を確保して、どのがんにでも対応してもらえるような体制を整えたほうが、より効果が上がるんやないかな。人をばらばらと分散させとるよりも1カ所に集めたほうが研究も進むし、患者の数も多いですからやっぱりそれだけ研究ができるわけですよね。
 そういう方向へ取り組んでいくことはいかがでしょうかということです。あかんだら、要望にしておきますけれども。

○奥野委員長 要望です。

○松田局長 そういうお声をいただいとるということは、各地域の会議でもございますので、真摯に受けとめ、将来の課題とさせていただきます。

○奥野委員長 はい、そうしてください。
 ほかに。

○中嶋委員 まず、要望からですが、医療計画に関しまして、新専門医制度へのことも記述していただいているんですが、この制度の導入によってまた過去のような、僻地から医師をとられてしまうとか、そういう恐れをずっと持っていますので、的確な対応をぜひお願いしたいと思いますし、そのためにやっぱり指導医をどれだけ魅力的な方を確保し続けることができるかというのが大事だと思いますので、そういう取組をお願いしたいと思います。
 質問なんですが、今日の説明資料の34ページ、二次医療圏と地域医療構想区域の話で、御説明でも今の4つの二次医療圏と8つの地域医療構想区域の圏域は堅持していきたいというふうに言っていただいていまして、私どももぜひその方向で進めたいと思っておるんですけれども、何かちょっとここの34ページは、もやもやっとした書き方をしていて、これは、例えば8つの地域医療構想区域を4つの二次医療圏のほうへ近づけていく方向が強いのか、逆に二次医療圏を8つに分散していく方向へ行く力のほうが強いんか、今状況はどっちなんですか。

○中尾課長 33ページから34ページの二次医療圏と8つの地域医療構想区域の関係のところですけれども、本県の場合は地域医療構想を策定するときに、4つの二次医療圏をベースに8つにしたということにつきまして、医療関係団体からも市町からも非常に高い評価を得ておりますので、この地域医療構想区域を8区域に、8区域をどうこうするのではなくてもうこの8区域で計画したいと思っておりますし、今の医療計画の検討もこの8地域医療構想区域をきめ細かく検討しているというようなところが特色ですので、この8については一定評価されているということで。
 ただ、4つの二次医療圏につきましては、4つの二次医療圏ということで、34ページの3行目にもありますように、人口規模とか流入患者割合とか流出患者割合とかを勘案しますと、二次医療圏のほうは4つのほうが適切だということで、4つというふうな考え方でおるんですけれども。
 ただ、こちらのほうに書いてありますように、医療計画作成指針でありますとか地域医療構想ガイドラインにつきましては一致させるのが適当であるというようなことで、その中では県の考えも言わせていただきながら厚生労働省のほうと今やりとりさせていただいとるというのが事実でございます。
 委員がおっしゃる意味で言うのであれば、8つはもう8つですので、二次医療圏を4つから8つという方向はあるという可能性はありますけれども、地域医療構想区域を4つにするとかそういう方向ではないということで、お答えさせていただきたいと思います。 

○中嶋委員 調整会議でも、傍聴させていただいていると、やはり8つに分けたということの意味合いというのが非常によく理解できるところもありますので、この8つの地域医療構想区域の圏域というのはぜひ守っていただきたいと思います。
 一方で、そのときの議論にもありましたが、その流出入の患者数の考え方ですよね。やっぱり疾病の内容だとか慢性なのか急性期なのかというところによっても全然違う話であって、そういう意味では4つの二次医療圏という考え方もこれは非常に重要な考え方だと思うので、私は今県が進めていただいている考え方をぜひとも頑張って押し通していただきたいなと思います。ここは本当に頑張ってほしいということを申し上げさせていただきます。
 最後に1点、後期高齢者医療財政安定化基金なんですが、こちらの拠出率が0.001%変更するとなった場合、それに伴う財政的なインパクトというのはどれぐらいあるか、試算されていれば教えてください。

○松浦課長 ちょっと数字をはじいていないんですけれども、今、医療費が約1900億円、単年度であります。それが2カ年ですと約3800億円なんですけれども、その拠出率が現行0.041ですので、2カ年で1億5300万円ほどになっております。これが0.040になりますと、多分、金額的には限定的かなと思っておりますが、詳細についてはまた後ほどお示しします。

○中嶋委員 わかりました。

○奥野委員長 中嶋委員、よろしいですか。

○中嶋委員 結構です。

○奥野委員長 ほかに。

○西場委員 社会的な病気が歯の衛生に起因しとるというようなことが先ほどもありましたけれども、そういうところで考えますと、今回のこの医療計画のところに医療に関する様々な対策ということで、第6節に歯科保健医療対策という項目を独立して書いていただいた、これは評価をしたいと思います。
 その上で、今回、第2次みえ歯と口腔の健康づくり基本計画(中間案)と一緒にこういう資料が出てきとるわけでありますけれども、医療計画の中にもこの基本計画を策定して、総合的、計画的にこれを推進していくと、こういうことになっているんです。
 この基本計画の中間案の中で、学齢期の虫歯の数字がこの14、15ページぐらいに載っておるわけでありますけれども、全国平均と比較するとその数字としてまだまだ厳しい状況にあると、こういうことなんです。
 これは、フッ化物洗口も含めて幼児期は結構いろんな対応がされているにもかかわらず、この学齢期に向かって今後具体的にどうしていくんだと。この課題を県として抱えとるはずなので、今度のこの計画の中も含めてこれをどういうようにしていくんだというところの書き込み方を、改めて御説明いただきたいのが1つです。
 もう一つは、予防医学といいますか公衆衛生の部分で、今後国民健康保険の問題も含めて、医療費の問題をどのように対応していくかというところにおいては、病気にならない、あるいは、というようなその分野について力を入れていくというのは当然でありますけれども、そんな中で、この医療計画の中にそういった保健あるいは公衆衛生、こういったところについてもっとしっかり書き込んでいただくようなことを期待いたしておったわけでありますけれども。
 保健師の機能とかそういうところについては少しありますが、保健師もほとんど市町主体の割合に今なっておりまして、そういう機能になっとると。県として、四日市市は別として、県の保健所があるわけですね、この辺の保健所の機能をどう強化していくか。これは感染症対策も含めて保健所としてやるべきことがあるだろうし、市町任せにしないもっと広域的な取組というのが当然必要だと思うんですが、そんな点について、この医療計画あたりではそういう検討なり記述がどうされておるのか、説明を頼みます。

○星野課長 先に御指摘のありました、歯科保健医療対策のほうからお答えさせていただきたいと思います。
 歯科保健医療対策につきましては、フッ化物洗口ということで、こちらの学齢期のところに書かせていただいているつもりではございます。
 具体的には、今年度、熊野市で6カ所の小学校で実施を始めたということで、まず、松阪保健所管内の3市町が先進的で条例も策定しているという中で、特に松阪市が歯と口腔の健康づくり基本計画も策定していて、来年度からフッ化物洗口を小学校で始めようということで、既に関係者への研修会であるとか、そういうものを実施しているというようなことを聞いております。そういうところから少しずつ、理解のあるところから広がってくるのかなというふうに思っております。
 実際にまだ取組の具体的な計画が立っていないところにおきましても、協議会等でそういうことが話し合われているというようなことも聞いておりますので、しっかりそちらのほうも情報を把握しながら、やれそうなところからしっかり県としても背中を押しながら、好事例を増やしていく中で、県内の市町にも紹介しながら取組を進めていけたらというふうに考えております。

○中尾課長 医療計画にまつわる保健に係る部分と、それから保健所の役割について御答弁させていただきます。
 まず、保健の分でございますけれども、もともと医療計画につきましては昭和63年にできて以来、保健医療計画という名称で今まで来ておりました。前回も御説明をしたと思いますけれども、健康増進法というのが制定されまして、その後、三重県でもヘルシーピープルみえ・21ということで、健康づくりのほうがそちらのほうで力を入れてきたということで、今回も三重の健康づくり基本計画の中間評価ということですので、一定、この医療計画につきましては国の指針が求めております医療の提供体制をどうしていくかというところで計画をつくったほうがわかりやすいだろうということで、保健医療計画から今回、医療計画というようなところでつくらさせていただきまして、保健医療、それから健康づくりのほうはヘルシーピープルみえ・21で、互いに連携しながら行っていくということで、御了解いただきたいと思います。
 それから、保健所の役割ということで、委員がおっしゃるように、医療の提供体制につきましても保健所のかかわる部分というのは非常に多いわけですので、先ほど中嶋委員へのお答えの中で、今回の医療計画につきましては、8地域医療構想区域を基本として検討しているということでお答えさせていただきましたが、例えば救急医療の部分でありますとか災害医療の部分でありますと、そういったところで保健所の役割が非常に大きいということでございますので、例えば今回の中間案の231ページの災害医療の圏域の設定におきましても、保健所につきましてはその中で県地方災害対策部の中に位置しているということもございますので、そういった役割も含めて圏域を9つということで、東紀州につきましては紀南圏域と紀北圏域とに分けていたり、そういったところで保健所の役割が非常に大きい5疾病、5事業の部分につきましては、そちらのほうも記述をさせていただいとるとのことでございますので、今後とも、先ほど災害拠点病院の実地調査も、保健所と一緒にやっていくということもお答えさせていただきましたが、そういった中で進めさせていただきたいと思います。
 以上でございます。

○西場委員 保健所の仕事である健康づくりは今後、子ども・福祉部(仮称)でやる、しかし、保健所の施設そのものは系列として医療保健部(仮称)で所管すると、こういうようなことが非常に気になりますが、そういうように今聞こえたんですが、よかったでしょうか。

○星野課長 健康づくりの部分につきましては健康づくり課が所管しておりますので、来年度、医療保健部のほうで担当させていただくこととなります。

○西場委員 両方とも医療保健部ですね。

○星野課長 はい。

○西場委員 わかりました。じゃ、それはそこで力を入れてもらいたいと思います。
 そして、ヘルシーピープルみえ・21も医療保健部やったかいな、了解しました。
 それから、虫歯対策は、フッ化物洗口はもちろん重要なんですが、全てフッ化物洗口だけの問題ではないんですね。この小学校入学後の対策というのはいろんなことがあるし、フッ化物洗口のみならず、最大限いろんなことを今後やらねばならんという意味で、改めてお願いをしておきたいと思います。

○奥野委員長 ほかに。

○山本委員 後期高齢者医療制度のことで、基金が底をついてきたので、基金を確保して、これから大きな値上がりのないように活用していくための改正であったり、それから64ページには、保険料改定についてのイメージがちょっと書かれておりますけれども、来年4月の保険料改定に向けて、保険料だけではなくて、サービスのカットはもう厳然と進んでいくようなことが今、まだ決定はしておりませんけれども、生活援助なんかのことは地域包括ケアシステムと並行して移行していっているような内容の中で、生活援助が大変手薄になってきて、それがきちんと地域でフォローできるかということになっているというふうなことです。
 介護福祉士やそういう130時間も研修を受けてその仕事をする人にかわって、地域では半分ぐらいの研修でもってその援助をする力を今、一生懸命つくってもらってやるんですけれども、その半分の研修だってとても大変なことで、そしてまたお心、半分ボランティアということの中では心配をしておりますけれども、それとセットで保険料の改定が来ると、ここの表を見せてもらうと、ここ3回は8、9%値上がりをしてきて、今回も、次も値上がりなしというわけにはいかないだろうなと、これを見ると、イメージで。
 値上がりなしというわけにはいかないだろうけれども、もし値上げをするにしても、この程度でおさめるために基金を投入するのかなと、そのための準備かなと思うんですが、値上がりについては決めてくるところがあるわけですけれども、それを県との話し合いの中で決めていくわけですけれども、8%前後までは仕方がないというような思いでみえるんですかね。

○松浦課長 保険料の値上げについては、値上げになるか値下げになるかわかりませんけれども、今後、三重県後期高齢者医療広域連合のほうとよく調整をしていきますので。今回の資料はあくまでも拠出率を、国が標準拠出率を変えてきましたので、それに基づいて広域連合のほうからこの0.040の拠出率に改正してほしいという御要望を受けて御説明させていただいております。
 保険料の値上げ幅につきましては、今後よく広域連合と調整していきたいと考えております。

○山本委員 基金を充当して値上げが大きくならないようにか、値下げになるのかわかりませんけれども、という形でお話し合いをされていくと思うんですが、現実にはもうやっぱり介護保険料は大変だという声はたくさん届いているとも思いますし、現実としてちまたにあふれておりますので、そういうことも十分に県民の声として、広域連合とも話し合いをされるときに頑張っていただきたいと思います。
 終わります。

○松浦課長 高齢者の1人当たりの医療費も一定伸びておりますので、上昇はいたし方ないところで、その分公費も増大しております。
 ですが、委員がおっしゃるようなことも踏まえて、広域連合とよく話し合っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○奥野委員長 よろしいですか。
 ほかに。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 それでは、なければ(6)の「第7次三重県医療計画」(中間案)についてから(14)の後期高齢者医療財政安定化基金条例の改正および後期高齢者医療制度における保険料の改定についてまでの調査は終わります。

 (15)MIE-NETについて
 (16)津市白山・美杉地域における在宅医療・介護の提供体制等に関する検討会について
    ア 当局から資料に基づき説明(高山次長)
    イ 質問

○奥野委員長 御質問等がありましたら、お願いをします。

○杉本委員 津市白山・美杉地域における在宅医療・介護の提供体制等に関する検討会のことでございますけれども、検討会では活発な議論もあって、一時はどうなるかと心配な場面もありましたけれども、松田医療対策局長の本当にいろんな調整というか丁寧な対応によって、随分と議論が煮詰まってきているなという感じがいたしております。
 今後の方向性を今、示していただいて、より深化するような形で来年度は進むのかなと。その中で、やっぱり津市には、地域住民の健康を守り抜くという使命があって、県には総合診療医の人材育成を続けるという役割があるというところも確認をしていただいて、第4回、最終回になるだろうと思うんですけれども、そこでそのあたりのところを確認していただくということだと思うんです。
 それはそれで、また、今後もずっとこの検討は実践とともに続いていくんだろうと思うんですけれども、三重県医療計画の中に、50ページのところなんですけれども、医師確保対策の総合的な実施の中で、県立一志病院をはじめとする総合診療医の育成拠点の整備にあわせて、総合診療医の専門医資格を取得するための専門研修プログラムの運用等により、県内の総合診療医の確保、育成を推進しますということで、これは県としての一志病院のあり方というかこれからのことを、この第7次の医療計画の中で示していただきましたので、今日はそこの部分の確認を、こちらとあわせてですけれども、少しさせていただきたい。
 こちらは津市美杉・白山地域におけるというところで記述してもらってあり、県全体の中における一志病院の位置づけはこの医療計画のところで示していただいてありますので、そこのところの少し確認をお聞かせいただけたらと思います。

○中尾課長 今回検討したことにつきましては、医療計画の位置づけということで御説明させていただきます。
 1つは、委員がおっしゃるように、総合診療医の確保・育成という部分につきまして、50ページの取組内容のほうに反映させていただいたところでございます。
 もう一つは、そもそもこの検討会の目的につきましては、津市白山・美杉地域でこれまで一志病院が中心となって地域包括ケアシステムの構築に取り組んできたところにつきまして、それを検証して、県のほかの、中山間地域ということで医療支援が余りないような地域にも活用していくということがございますので、こちらの部分につきましては、ページで言いますと医療計画の344ページになりまして、こちらの章立ては保健・医療・福祉の連携というような章立てでございますけれども、これはいわゆる保健、医療、福祉が連携して地域包括ケアシステムを構築していこうというような意味合いの章でございまして、その344ページの取組内容のところに、3つ目の丸印のところで、医療・介護等の社会資源が不十分な地域に対して、今回、県立一志病院を中心とした保健、医療、福祉、介護の多職種と地域住民が連携した地域包括ケアシステムに係る取組成果を活用して、地域における体制整備を支援していくというような流れの中で、今回の検討会につきましても、活用していくというかほかの市町への支援にもこれを役立てていきたいというふうな位置づけをしております。

○杉本委員 ありがとうございました。
 あと1回検討会が残されておりますので、そのとおりの方向性で、進んでいきますように、どうぞよろしくお願いいたします。

○奥野委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、(15)MIE-NETについて及び(16)津市白山・美杉地域における在宅医療・介護の提供体制等に関する検討会についての調査は終わります。

 (17)「みえの出逢い支援等実施計画(仮称)」の策定について
 (18)三重県青少年健全育成条例の一部改正について
 (19)「三重県子ども・子育て支援事業支援計画」の見直しについて
    ア 当局から資料に基づき説明(福井次長)
    イ 質問

○奥野委員長 それでは、質問等ございましたらお願いをします。

○中嶋委員 最後の子ども・子育て支援事業支援計画のことで、聞き漏らしていたらごめんなさいなんですが、市町の計画の見直しが非常に進んでいるので、今回見直すことになったのでしょうか。どれぐらいの市町においてその計画の見直しが今なされようとされているのかというのを教えていただきたいんですけれども。

○中村課長 最後の参考のところに書かせてもらったんですけれども、平成27年度につくった計画から10%以上、差が出てきたような場合に見直すというような形になります。
 市町のほうなんですけれども、現在のところは大体半分程度、今県でつかんでいるところでは15市町ぐらいが計画の見直しを検討しているというような状況になります。

○中嶋委員 わかりました。

○奥野委員長 よろしいですか。

○中嶋委員 はい。ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかに。

○芳野副委員長 1点だけ要望を。
 (18)の青少年健全育成条例の、端末機器を販売する際にチェックをするということなんですけれども、販売以外でも、例えば修理に訪れるとか、契約プラン改正とか、いろいろその窓口で実際に取り組むときがあると思うんですけれども、こういうときにもフィルタリングをかけるかどうかということを課すというのはできないんですかね。

○辻上課長 新たな契約にとどまらず、窓口に来て、そのときに使用者が18歳未満であるということがわかりましたら、当然、説明義務とかそういったことが今後は生じてまいります。

○芳野委員 今後まいりますというのは、法律上そうなっているのか、条例でそこまで規定するのか、ちょっとそれだけ教えてください。

○辻上課長 今回の法律、それから条例も同様なんですけれども、新たな契約ということで、その窓口に来たときに確認をさせていただきます。

○芳野委員 ありがとうございます。

○奥野委員長 ほかに。

          〔「なし」の声あり〕

○奥野委員長 ございませんか。

          〔「はい」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、(17)から(19)までの調査は終わります。

 (20)各種審議会等の審議状況の報告について
    ア 当局から資料に基づき説明(荒木副部長)
    イ 質問      なし

(21)その他        

○奥野委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、御発言をお願いします。

          〔「ありません」の声あり〕

○奥野委員長 なければ、これで所管事項の調査は終了いたします。

 4 委員間討議
 (1)所管事項に調査に関する事項           なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
    
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
健康福祉病院常任委員長  
予算決算常任委員会健康福祉病院分科会委員長
奥野 英介
 

 

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