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平成30年10月30日 予算決算常任委員会 会議録

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予算決算常任委員会
会議録
(開会中)


開催年月日   平成30年10月30日(火曜日) 午前10時0分~午後3時36分
会議室      全員協議会室  
出席委員      47名 
            委員長    津村  衛
            副委員長   小林 正人
            委員      芳野 正英  中瀬古初美  廣 耕太郎
                    山本 里香   岡野 恵美   倉本 崇弘
                    稲森 稔尚   野村 保夫   下野 幸助
                    田中 智也   藤根 正典   小島 智子
                    濱井 初男   木津 直樹   田中 祐治
                    野口  正    石田 成生   彦坂 公之
                    大久保孝栄   東   豊     山内 道明
                    吉川  新    杉本 熊野   藤田 宜三
                    後藤 健一   服部 富男   津田 健児
                    中嶋 年規    村林  聡    長田 隆尚
                    奥野 英介    今井 智広   日沖 正信
                    舟橋 裕幸   三谷 哲央   中村 進一
                    青木 謙順   中森 博文   前野 和美
                    水谷   隆   山本  勝     山本 教和
                    西場 信行   中川 正美    舘  直人
欠席委員      なし
出席説明員
           知事                                                鈴木 英敬
           副知事                                            渡邉 信一郎
           副知事                                            稲垣 清文
           危機管理統括監                              服部 浩
    [防災対策部]
           部長                                                福永 和伸
           副部長                                          坂三 雅人
    [戦略企画部]
           部長                                               西城 昭二
           戦略企画総務課長                              河 治希
    [総務部]
           部長                                               嶋田 宜浩
           副部長(行政運営担当)                     日沖 正人
           副部長(財政運営担当)                         高間 伸夫
           財政課長                                           富永 隼行
    [医療保健部]
           部長                                  福井 敏人
           副部長                                             加藤 和浩
    [子ども・福祉部]
           部長                             田中 功
           副部長                                            森 靖洋
    [環境生活部]
           部長                                               井戸畑 真之
           廃棄物対策局長                                   中川 和也
           副部長                                             笠谷 昇
    [地域連携部]
           部長                                                鈴木 伸幸
           国体・全国障害者スポーツ大会局長             村木 輝行
           南部地域活性化局長                              伊藤 久美子
           副部長                                             大西 宏弥
    [農林水産部]
           部長                                                岡村 昌和
           副部長                                              前田 茂樹
    [雇用経済部]
           部長                                                村上 亘
           観光局長                                           河口 瑞子
           副部長                           安井 晃
    [県土整備部]
           部長                                                 渡辺 克己
           副部長(企画総務担当)                           喜多 正幸
           副部長(公共事業総合政策担当)                 真弓 明光
    [出納局]
           会計管理者兼出納局長                            荒木 敏之
           副局長兼出納総務課長                            中嶋 中
    [教育委員会]
           教育長                                              廣田 恵子
           副教育長                                            木平 芳定
    [警察本部]
           本部長                                              難波 健太
           参事官 会計課長                                  原 政美
    [人事委員会事務局]
           事務局長                           山口 武美
    [監査委員]
           代表監査委員                         山口 和夫
           事務局長                            水島 徹
           次長                               川添 洋司

委員会書記
           議事課     班長  中西 健司
           議事課     主幹  黒川 恭子
           企画法務課  主査  手平 美穂
           企画法務課  主査  大森 貴仁
傍聴議員     なし
県政記者     3名
傍聴者       3名
議題及び協議事項
 1 議案の審査(一般会計及び各特別会計決算認定議案にかかる総括質疑)
 (1)認定第5号「平成29年度三重県一般会計歳入歳出決算」
 (2)認定第6号「平成29年度三重県県債管理特別会計歳入歳出決算」
 (3)認定第7号「平成29年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計歳入歳出決算」
 (4)認定第8号「平成29年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
 (5)認定第9号「平成29年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計歳入歳出決算」
 (6)認定第10号「平成29年度三重県立子ども心身発達医療センター事業特別会計歳入歳出決算」
 (7)認定第11号「平成29年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計歳入歳出決算」
 (8)認定第12号「平成29年度三重県地方卸売市場事業特別会計歳入歳出決算」
 (9)認定第13号「平成29年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
 (10)認定第14号「平成29年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計歳入歳出決算」
 (11)認定第15号「平成29年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計歳入歳出決算」
 (12)認定第16号「平成29年度三重県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算」
 (13)認定第17号「平成29年度三重県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算」

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

1  議案の審査(一般会計及び各特別会計決算認定議案にかかる総括質疑)
(1)一般会計及び各特別会計決算認定議案(13件)
○津村委員長 それでは、質疑に入ります。
 まず、新政みえから御質疑をお願いいたします。

○芳野委員 おはようございます。新政みえ、四日市市選挙区選出の芳野正英でございます。
 3年連続でトップバッター、決算総括質疑を務めさせていただきます。先ほど委員長からもお話があったように、今日から手話通訳がこの決算質疑にもありますので、少しゆっくり目に話をしたいと思いますし、答弁のほうもその部分を気をつけていただきたいなというふうに思います。
 毎年度、決算総括質疑をさせていただく中で、いろいろこんな資料を用意してくれとか、こういうのをしたらどうかということをお願いしておりまして、昨年度は事業マネジメントシートを決算質疑に生かしたらどうかということで、各会派に置いてくれやんかと言ったんですけど、残念ながら、議会図書室に置きますということだったので、置いていただいて、誰も余り触れていないので、私が7月ごろからちょこちょこちょこと見せていただいて、このマネジメントシートを活用しながら、決算質疑をしたいなと思っていますけど、やっぱりこれを見ていますと、いろんな県の取組なんかもわかってきますし、非常に進んでいるなと思うところもありますし、福祉の研修内容なんかも細かくここに書いていただいていますので、これは1400の事業がありますけども、やっぱりこういうのを議員にも、そして県民の皆さんにも開示をして、県の取組をもう少し示したらどうかなというふうに思っておりますが。その辺は最後にちょっと触れたいと思いますけれども、それを見ながら少し質問させていただきたいと思います。
 まずは、競技力向上対策事業費についてということで、国体関連の質疑をさせていただきたいというふうに思います。先日行われました福井しあわせ元気国体では、総合成績が20位ということで、前年度の27位よりは上昇いたしましたけれども、育成期と位置づけている平成28年度から平成30年度の期間で10位台という目標でありましたけども、残念ながらそこは一度も達成をできていなかったんですけれども、このマネジメントシートにもその部分、昨年度の部分ですが、書いていただいています。
 その中では特に今後の取組というところですね。マネジメントシートの気になった部分を幾つかコピーして質疑していきたいんですけど、成果と残された課題というところで、特にジュニア・少年選手を引き続き支援する必要があるということで、これから国体の中でも主軸となります少年の部の選手ですとか、今高校生であれば、三重とこわか国体では主力選手になっていくかなというふうに思っていますが、そういう選手の強化ですね。今年度は20位で残念ながら目標に達しませんでしたが、果たしてこの部分の強化はしっかりとやっていて、来年度以降にはより飛躍した順位になれるのか。この部分の強化の今の進捗状況をお聞かせいただきたいなというふうに思っています。
 あと、就職支援の部分でも、このマネジメントシートによると、今、選手、アスリートを県内企業に就職させようという事業をしていただいていますけれども、累計152社の協力を得ていますと。39名の就職が実現しているというふうに書いてありますけれども、就職支援は何人ぐらいの就職を実現したいという目標値を設定しているのか、もし設定しているのであればその目標どおりなのか、この部分の充実を図っていくにはどうしたらいいのかというところをお聞かせいただきたいというふうに思っていますし、あと、平成29年度、県体育協会にスポーツ指導員としてトップアスリートを5名採用しているということなんですが、今年度は今取り組んでいただいていると思いますけども、これは累計みたいなものがあるのか、今後の増強、県職員も含めてなんですが、こういった県もしくは県体育協会で採用していくようなトップアスリート、これをどれぐらい今充実させているのか、このあたりをまずお聞きしたいなと。
 もう1点。国体の場合、種目によっては参加得点というのがとれますけれども、現在出場ができていなくて、参加得点が得られていない競技というのがあれば、ここに注力をしていって、まず競技に参加することで10点とかとっていけますので、この辺がどういうふうな状況なのか、まずお聞かせください。

○村木局長 それでは、国体の競技力の関係でございます。何点か御質問をいただきました。
 まず、福井県での国体につきましては、あと一歩というところで目標の10位台には届かなかったということで、私自身も悔しい思いをしながら、しかしながら、手応えも感じて帰ってきたということでございます。
 まず、少年種別の御質問をいただきましたけども、実は昨年度、平成29年度の愛媛国体の後、少年種別をどうするかということをいろいろ検討いたしまして、少年種別につきましては、やはり何といっても指導者ということで、今年度、この平成30年度からチームみえ・コーチアカデミーセンター事業という事業をさせていただいておりますけども、それの準備に着手をしたというところでございます。今年度すぐさま成果にということは、まだ始めたばかりでございますので、半年ぐらいのことでなかなか成果が出ないということもありますけども、入賞数でいきますと、少年種別は昨年度が25件で、今年度は28件ということでございますので、成果も出たと。
 一方、就職支援のほうの人数は進んでおりますので、成年種別につきましては、入賞数は45件から55件に増加したということで、トータルの入賞数は70件から83件に増加をしましたので、一定手応えを感じておるところでございますけども、これからまだまだ選手の獲得には注力をしていかないかんということで、100名以上、150名ぐらいか、ひょっとするともっとになるかもわかりませんけども、まだまだ進める必要があると考えております。
 そして、スポーツ指導員につきましては、平成30年度は本県のほうで各競技団体も含めて11名の指導員が選手の競技活動、そして、各競技団体でのジュニアあるいはそのほかの活動にも携わっているということでございます。
あと、今、全ての競技種目には参加してございますので、その参加点の部分につきましては、全て獲得をしておるというところでございます。
 以上でございます。

○芳野委員 ありがとうございます。
 150名というのは今後就職をしていく選手ということですね。少年種別のほうが中心ですけども、成年種別も入賞数が増えているということでありますので、確かにおっしゃるように、あと一歩というところでございますので、ぜひここは引き続き指導をお願いしたいなというふうに思っています。
 それでは、時間がないので、次に移りたいと思います。
 災害復旧についてお聞きをしたいというふうに思います。災害列島と言われるように、毎年のように災害が起こっています。特に昨年度は伊勢市、玉城町等ですとか、そういったところでも大きな災害がありました。ほかにもありましたけれども。昨年度の災害復旧費を見ていますと不用額が出ていると。8億円ぐらい不用額が出ていまして、ただ、これは年度繰り越しといいますか、国の災害査定の額が当初の見込みよりも減った分、今年度、年度割りを変更した、そういうことで出たというふうにも聞いておりますけれども。ただ、昨年は10月22日の台風だったので、国の内示が出る前に査定というか、予算立てをしていたというふうなこととお聞きをしていますけれども、今年度、9月30日にも台風被害が起こっています。県内各所に台風被害が起こっているんですけど、特にこれは同僚の中瀬古委員がぜひ聞いといてくれと言うもんですから。
 松阪市も国道166号、飯南町の粥見地区で土砂崩れで通行どめというのが今起こっています。迂回路を経由しているんですけれども、これも昨年度のスケジュールで考えると、昨年度は10月22日でした。今年度は9月30日、これは私の誕生日なんですけれども、6年前も誕生日に台風被害に遭っているんですけども、どうしても9月は多いんですけれども、こういう台風被害、9月に起こった部分で、国道166号の迂回路なんかもこれからやっていかないといけないんですけど、道の駅なんかも営業中なんですけど、迂回路がもちろんあるんですけど、迂回路を使うと、この道の駅に通行できなかったりとかという被害がありますので、ふだん皆さんも回っていくのに大きく迂回して小学校へ行かなあかんとか、今現地の皆さんは苦しんでいるんですけど、9月、10月に起こる台風被害がすぐに復旧に全額でかかれるように、いわゆる国の内示を見越す前に予算を立てていただくというのはいいことなんですけど、逆に内示が出たとき額が減らされた場合は、結局繰り越しになるということになるんですが、この辺の時期的な精査というのはしっかりできているのか。平成29年度に起こった災害の今年度繰り越しになった部分もあると思うんですけど、これは今年度で完了ができるのか。今年度起こっている部分も、今年度の補正予算を使ったりですとか、今後来年1月にまた補正予算があると思いますけども、こういう形で今年度の部分でどれぐらいの工事が進捗していくのか、この辺をまずちょっとお聞きしたいと思います。

○渡辺部長 災害の時期的な話につきましては、緊急を要する場合は査定を待たずに応急本工事、応急仮工事などにもかかれる制度になってございますので、その辺は適切に活用していきたいというふうに思っております。
 平成29年度の災害復旧の進捗状況でございますが、29年度の災害復旧事業は398件ございましたが、1件を除きまして397件が発注済みとなってございまして、現在、おおむね3分の2で工事が完了しておりまして、残る工事を進めておるところでございまして、今年の台風によって被害が拡大したような箇所を除きまして、年度内の完成を目指していきたいというふうに思っております。
 あと、国道166号のことで御質問がございましたが、国道166号につきましては、仮設防護柵の設置や不安定土砂の撤去等を行い、安全性が確保でき次第、片側交互通行にもっていきたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

○芳野委員 ありがとうございます。
 そうすると、ほかの部分も、後ほどほかの委員も聞かれるかもしれませんけど、国土交通省の内示が出る前から先にやっていくということでよろしいですか。ありがとうございます。ぜひ粥見地区にも早期の開通をお願いしたいところでありますけれども。
 もう一つ、災害に関して質問していきたいんですけれども、マネジメントシートをいろいろ見せていただいていると、災害ボランティア支援等事業費というのがあります。額としては700万円ぐらいの予算なんですけれども、決算額を見てみますと17万円ぐらいしか使っていない。不用額が690万円ぐらいあるんですね。ほとんど使っていない。でも、事業の目的で見ると、みえ災害ボランティア支援センターの設置・運営を支援する費用なんですね。つまり災害が起こらなければ、みえ災害ボランティア支援センターを運営せずに、決算額が少額でも、むしろいい話なんですけれども、これは平成29年度なんです。昨年度もそういうふうに県南部を中心に災害が起こってきている中で、災害救援分野のNPOというのは三重県内もたくさんあると思うんです。そういう部分の皆さんが昨年度の台風第21号被害等々のボランティア等々では、この県のみえ災害ボランティア支援センターというのは動かずにやっていたのか、みえ災害ボランティア支援センターが設置をされて運営されていくのは大体どういう被害の災害を想定しておられるのか、ちょっとこの辺もお聞かせをいただければと思います。

○井戸畑部長 昨年の台風第21号の災害支援のために、県では関係団体と協働して、みえ災害ボランティア支援センターを直ちに立ち上げたところでございます。具体的には伊勢市、玉城町、紀宝町にそれぞれ現地ボランティア支援センターが立ち上がりましたので、そこと情報共有をしながら、様々なNPO活動に関する情報の提供、それから、浸水被害に遭われた方々のために生活再建支援制度あるいは相談先などをまとめましたチラシを作成いたしまして、被災者の方々に配布したところでございます。
 先ほど御指摘いただきました災害ボランティア支援等事業費につきましては、大きく2つの事業がございまして、1つは、東日本大震災のような大規模災害時に、被災者あるいは被災地に対する継続的な支援活動を行うNPO団体等を支援するための事業費、これが災害時NPO活動支援事業というものでございます。
 もう1点は、迅速な災害ボランティア支援センターを設置するための初期経費に充てる、みえ災害ボランティア支援センター事業という2つの事業がございます。このうち後者のほうは先ほど言いましたチラシの作成とか、そういうところで予算を使わせていただきました。ただ、台風第21号による災害支援につきましては、非常に局所的で、短期的なものでございましたので、先ほどの前者のほうの災害時NPO活動支援事業の対象にはならなかったということでございます。また、平成29年度中にはほかに大きな災害がなかったということで、執行残が出てしまったというところでございます。
 大規模災害時にこの災害時NPO活動支援事業がしっかり活用されますように、今後とも関係団体などに周知をしていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○芳野委員 ありがとうございます。
 これは先ほど御説明をいただいた災害時NPO活動支援事業、ここが県の広域受援計画との整合性を図るために、協定締結の対象となる団体要件等を整理したというふうにも書いていただいていますけれども、そういう部分もあると思うんですけど、せっかく活動している中でこの執行の部分が余りにも少ない、チラシ作成代ぐらいなのかなという部分で考えると、使えというわけではないんですが、効果的に使って、そこの効果的な連携等々にもう少し拡充をしていってもいいのかなというふうには思っています。災害に係る緊急時の部分でありますので、支出がないことを願っていますけど、適正な形で執行されるように、また要望しておきたいというふうに思います。
 時間がもう10分ほどしかないので、最後に、道路の交通安全対策についてお聞きをしたいというふうに思います。
施策番号の142で交通事故ゼロ、飲酒運転0(ゼロ)をめざす安全なまちづくりということで、信号機、特に信号制御機の更新ですとか、信号柱の更新、摩耗した横断歩道ですとか、白線引きですとか、これは平成29年度予算で言うと目玉の予算だったかなというふうには思うんですけれども、そういう意味で目玉事業についての決算がどういう形の決算資料になっているのかなと思って、このマネジメントシートを見てみたんですけど、マネジメントシートがないんですよね。この平成30年版成果レポートには数は出ています。信号制御機は69基、信号柱は185本の更新をしたというふうに書いてあります、そして摩耗した横断歩道の塗りかえは1827本、こういうふうに数は成果レポートに書いてもらっているんですけど、決算的な視点で、予算としてはどれぐらい使って、その執行残があるのかとか、効果的な、例えば信号機なんかも1基当たりの発注費がどれぐらいだったのかとか、こういう部分の決算のシートというのを見ないとなかなか検証はできないなというふうに思っているんですけど、このあたりは、どのような決算ベースの額になったのか、不用額等々はないのかというところで、横断歩道、白線、それから信号制御機の部分をそれぞれお聞きしたいというふうに思います。

○渡辺部長 それでは、道路の区画線のほうを先に御説明させていただきます。
 区画線につきましては、平成29年度決算の数字といたしましては1億5500万円で、約200キロメートルの区画線の引き直しをしてございます。区画線につきましては、維持管理予算全体の中の一部としてやってございますので、維持管理予算につきましてはわずかではあったと思いますけども、一部不用額も出ていたかというふうに思っております。区画線につきましては、平成29年度予定していた分につきましては実施をしてございます。
 以上です。

○津村委員長 御答弁はいかがですか。

○難波本部長 横断歩道の決算額あるいは不用額のことでお尋ねということでございます。決算額につきましては、道路標示という枠になりまして、これは横断歩道だけではなくて、実線でありますとか、随時こういったものを合わせた項目での決算額ということで、こちらが1億1026万4000円というのが平成29年度の決算額ということになっております。
 それから、信号機あるいは信号制御機ということでございますが、信号機の新設につきましては、決算額といたしましては2841万5000円というのが決算額、それから信号制御機の更新ということにつきましては1億5977万5000円というのが更新のほうの決算額ということになります。
 当初予算、それから不用額については直ちに持ち合わせがございませんので、答弁としてはとりあえず以上ということにさせていただきます。

○芳野委員 突然の質問で済みませんでした。本部長、ありがとうございました。
 ここで少し見えてくるわけなんですけど、要は、予算としては結構我々議会としても要望して、目玉として、目玉というか、目玉にしてはちょっと少ないんですけど、でも、やっぱり平成29年度、厳しい財政の中で認めていただいた事業でありまして、せっかくそのやった部分を議会としてもやっぱり検証していきたいなというのが私の思いで質問をさせていただきました。それがやっぱりなかなか即答されない。これはぜひ明日以降の委員会質疑でもうちょっと詳しく詰めていただければと。今お聞きしている以上のことはなかなかお聞きできないので、残念ですけれども、そこは教育警察常任委員会の委員の皆さんにお願いをして、少しじっくりとどれぐらいの効率であったのかとかお聞きをしたいなと思います。
 1点だけ、信号機、でも、不用額がわからんと言っていましたものね。以前信号機の新設において、1基だったかと思いますけど、予定をしていたところがつけられなくて、1億円ぐらいの不用額が出て、それをほかの信号の要望のところへ回したらええやないかと言うんやけど、年度内、たしか転用ができなかったというふうになっていますけれども、それってやっぱり要綱を見直さずに今もそのままなんでしょうか。つまり年度内でここを設置するよというふうに思っていたところが、地元の折衝等でかなわなくて、つけられないという場合に、次の優先順位のところへ回していただければ、その年度につく信号機がもう1基増えるんですけれども、それがないのはちょっと問題やないかということで、3年ぐらい前に指摘させていただいたことがあるんですが、その運用は今も変わっていないのかちょっとお聞かせください。

○難波本部長 お尋ねの件ですけれども、費目を越えてということになりますと、個別の財政課等との協議をその都度いたしながらということになろうかと思います。同じ費目の中であれば、箇所づけ等については基本的にその年度年度の優先順位、その後の予算をお認めいただいた後の状況等で可能かというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

○芳野委員 ありがとうございます。
 信号機設置はやっぱり県民の皆さんから道路の部分では要望の多い分野でありますので、柔軟に対応いただけるような御答弁をいただきましたので、もし地元の調整が整わなくて、優先順位がつけられないよという場合はぜひ次の優先順位に回していただいて、信号機の新設においての不用額が余り出ないようにお願いをしたいなというふうに思います。
 最後に、時間がないんですけど、嶋田部長にお聞きしたいんですけど、このシートの中には、さっきも言いましたように、あるものとないものがあるんですよ。成果レポートにはこういうふうに信号制御機とか、道路の横断歩道の塗りかえの箇所数が入っているわけですよ。つまり事業としてそれはあるんだということを認めとるんですけど、シートにない。もちろん答弁の資料もなくて、今こうやってお答えできなかったと思うんですが、これに載るのか、載らないかの基準というのは何なんでしょうか。

○嶋田部長 事業マネジメントシートの制度設計時に、例えば公共事業の道路や河川などの事業については、1つの事業名がある中で、北から南まで多くの箇所がある状態ですね。そういったものを1つの事業としてシートで整理するのが適切かどうか、大きな束で説明してもなかなか説明し切れないのではないかというようなこと等々を議論した結果、公共事業等については事業マネジメントシートの対象から外す運用で現在成り立っています。

○芳野委員 ありがとうございます。
 そうは言いつつも、成果レポートには例えば横断歩道とか、信号機、信号制御機の基数、何基整備したというのが出ているんですよね。つまり予算としてこれだけとったよという部分の評価としては出ているんですよね。金額ベースだけ事業マネジメントシートに載っていないというのもおかしなものやなというふうに思いますので、公共事業だから確かに箇所数は多いと思いますので、全部を挙げろというわけではないですけども、特にこういう県が取り組んだ主なところの部分はその年度でもいいので、そういうふうに特別に事業マネジメントシートをつくって示していくということがあってもいいかなと思うんですけど、その点はどうでしょうか。

○嶋田部長 事業マネジメントシートをつくるかどうかはともかく、当初予算で発表した目玉事業、そういったものは決算時にきちんと説明できるように注意して取り扱っていきたいと思います。

○芳野委員 ありがとうございます。せっかく議会も審議をしてきた予算でございますので、やっぱりしっかりと決算でも確認をしたいなと。3年間ずっとこうやってやっていて、知事も予算にはいろんな名称をつけていますので、ちょっと私も決算に名称をつけてみたんですけど、靴の上から足をかく、隔靴掻痒決算。なかなか三重県の決算資料はかゆいところに手が届かないんですよね。もう何回もいろんな資料を繰り出しながらお願いしているんですけど、何か全体像が見えてこないので、飯南町の粥見ではありませんが、ぜひ、かゆみに手が届くような決算資料をつくっていただきたいなということをお願いして、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。

○藤根委員 おはようございます。新政みえの決算総括質疑2番手、熊野市・南牟婁郡選挙区選出、藤根です。
委員長のお許しをいただきましたので、平成29年度決算について何点か質疑をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず1点目ですが、県債の状況、そして削減についての考えといったあたりをお聞きしたいというふうに思います。
行政運営3、行財政改革の推進による県財政の的確な運営においての県民指標につきましては、一般会計における県債残高ということになっておりまして、県債残高の実績というのを、みえ県民力ビジョン・第二次行動計画の中で見せていただきますと、臨時財政対策債とか災害復旧事業債というのを除いたベースで、平成27年度で8009億円、28年度が7986億円、29年度は7885億円といったような形で、目標を下回る実績値というような形で取り組みいただいております。
 また、平成29年度の一般会計における県債発行額でございますけども、これも監査の資料を見せていただきましたら、平成28年度よりも25億8800億円、2.1%減少して、1188億8100万円となっております。歳入における県債依存度についても、前年度から0.1ポイント減少して16.2%といったようなところで、当然、目標をきちっと意識していただきながら取り組んでいただいているというところは認識をさせていただいております。
 まず、総務部長に伺いたいんですけども、県民指標でやる一般会計における県債残高の削減、そして、平成29年度一般会計における県債発行額の削減の状況、このことについて総務部としてどのように評価をされているのか、あるいは課題として考えていることはどのようなことなのかといったあたりをお聞かせいただきたいと思います。

○嶋田部長 県債残高の話でございますけども、まず、建設地方債、これは取組目標を定めてやっておりますが、着実に残高減少をさせているところであります。結果、平成24年度をピークにしまして、それ以降は少しずつ下がってきているということでございます。
 ただ、県債全体を見れば、建設地方債以外の臨時財政対策債、これは交付税の振りかわりと常々説明させていただいていますけども、これが建設地方債の残高を減らすよりも上回って増えているというようなことで県債全体としては残高が増加しているというような状況にあります。
 減らしています建設地方債については、三重県財政の健全化に向けた集中取組にも記載し、それに基づいて、投資的経費を抑制するような取組で減らしてきていますけども、先般、平成31年度予算調製方針を説明させていただきましたけども、31年度に向かっても、新規の箱物は当面の間、見合わせるだとか、既存のインフラなどは十分優先順位を判断してやっていくというような方針を立てて、引き続き投資的経費の抑制を通じて県債残高を減らしていこうというようなことにしています。
 ただ一方で、私どもが考えていますのは、単に抑制というのじゃなくて、必要な事業、こういったものについては有効に、例えば交付税措置の高いものだとか、そういった起債を有効に活用して、着実に事業を推進していく必要があるというようなことは一方で考えているところであります。
 あと、問題の臨時財政対策債が増えていくわけですが、これについてはそもそも交付税の法定率というのが決まっているのですけども、その範囲内で地方の財源は埋まらないというようなことが問題ということだと認識していますので、私どもはそれぞれの要望時に、その法定率そのものの見直しも図ってもらうように常々国のほうへ要望していますし、引き続き要望もしていきたいというふうに思っています。
 以上であります。

○藤根委員 ありがとうございました。
 評価というよりは現状が大変厳しいと。そして、一般会計のほうの発行額の抑制あるいは県民指標の部分の抑制については目標に向かってしっかり取り組んでいるんだけども、臨時財政対策債を中心にして、やはり県債残高が増えているというような形のところの御答弁だったかというふうに思います。必要なところには起債もしながら引き続きやっていただけるというようなお話はございましたけども、部長のほうからは既に平成31年度を見据えたというような話もしていただきました。部長の答弁を聞いた上で言うのもあれなんですけども、一般会計と特別会計を合わせた残高がやっぱり平成28年度末から63億8810万円余増えていると。そして、1兆4671億円、これは臨時財政対策債も含めてですけども、合わせてそのような残高になっているということになっておりますので。ここのところずっと地方創生の取組の中で、人口減少対策というようなお話で進められてきておりますけども、県民の人口が減っていくに当たって、当然ですけども、臨時財政対策債を含めた1人当たりの残高が増えていくんですが、県民の数は減っていきますので、今の状況を考えたときに、県民1人当たりの残高というのが、これも記載していただいておりましたけども、平成28年度の80万8000円余から7471円増えて、29年度末では81万5585円というような形で、これは1人当たりの負担感といいますか、数字にあらわしてみると、やはり努力はしていただいておりますけども、部長の答弁にもございましたが、非常に厳しい状況にあるのは間違いないのかなというふうに思っています。
 発行を抑制していく、減らす努力をしていただいているというところは十分理解しておりますので、今部長のほうからは様々な努力をしながら発行の抑制、そして残高の増加を抑えていくというようなお話でしたけども、もう一度確認なんですが、県民指標である一般会計の県債残高目標が平成31年度末で7684億円という目標値になっておりますが、これに向けてその数値をクリアしていくことについての今のお考えといいますか、これからの取組の目標といいますか、もう一度確認させていただけたらと思います。

○嶋田部長 2年前に集中取組を掲げまして、委員がおっしゃいましたように、将来の県民の方々に負担を残さないように、持続可能な財政運営の道筋をつけるというのが大きな喫緊の課題だと思っています。その中核を成すのは、何より今一番苦しいのは、借金の返済ということが地方財政計画上を見ても苦しい要因となっていますので、その目標についてはしっかり取り組んでいきたいというふうに思っています。
 一方で、先ほど言いましたように、やるべきことはしっかりそちらのほうもやっていかなければならないという、両方バランスをとったような取組をしていきたいと思います。

○藤根委員 ありがとうございました。
 知事にも今後の厳しい財政運営、続くわけですけども、それと、来年度の事業推進、県債残高の削減についてのお考えをお聞かせください。

○鈴木知事 今、嶋田部長のほうからも説明いたしましたけれども、集中取組で議会にもお示しし、県民の皆さんにもお示ししましたので、しっかり取り組んでいくということでありますし、一方で、災害とかも頻発している状況ですから、必要な事業にはしっかり投資をしていくというようなことで、そのバランスをとりながら、しっかり財政健全化に向けた取組を進めていきたいと思います。

○藤根委員 ありがとうございました。
 先ほど芳野委員の質疑にもありましたけども、やはり今年も台風が襲来し、今年は大変風の強い、一般の皆さんのお宅にも被害が多いような災害となりましたけども、やはり必要なところにはしっかりとこれからも予算をとっていただくと。その上で、厳しいですけども、将来世代に負担を先送りしないというところを第一に考えていただいて、引き続きの取組をお願いしたいというふうに思います。
 次に行かせていただきます。
 次は、戦略企画部の広聴広報費についてお伺いをしたいというふうに思います。
 第2款総務費、第4目広聴広報費の広報費ですけども、2億1841万円余が県政だよりの発行、新聞広告及びテレビ、ラジオ、インターネット等による広報事業に要した経費として支出されております。戦略企画部長にお伺いしたいんですが、平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方を見せていただきますと、三重県データ放送についての記述がされております。このデータ放送が開始されたのは平成26年の4月だというふうに記憶しておりますけども、導入に当たっては、その前年の25年度の本会議や委員会でもかなりの議論が行われたと記憶しております。スピーディーな情報提供、市町配付にかかる時間差といいますか、あるいは自治会無加入世帯への対応、県政だよりに載せる情報量の問題あるいは全戸配付への県民からの御意見、そして経費削減といったところの理由で、紙媒体の県政だよりのほうを減らして、三重県データ放送のほうを活用していくというお話だったというふうに記憶しております。
 当初予算編成に向けての基本的な考え方においても、みえ県民意識調査の結果から県政情報が県民に十分届いていないと考えられると記述されていますし、また、データ放送については契約満了後は契約を行わないというふうな形になっております。もちろんデータ放送だけが重要な広報媒体であるとは考えておりませんし、様々な媒体のミックスによって総合的に県政の状況を県民の皆さんにお伝えしていくという部分については、しっかり踏まえた上でお伺いしたいというふうに思います。
 平成29年度の広報活動、県民の皆さんに必要な情報が十分届いていないということについての戦略企画部長のお考えをお聞かせいただきたいのと、先ほど申しました、特に開始から5年たって契約更新をしないと判断したデータ放送についても総括していただけたらというふうに思います。データ放送、期間満了というのはもう来年の3月いっぱいということで理解してよろしいのかも含めてお願いしたいと思います。

○西城部長 データ放送についてお答えをいたします。
 委員から御紹介いただきましたように、平成24年度から25年度にかけまして、当時の県政だよりによります県政情報の発信について抱えている課題を整理した上で、平成26年度から県政だよりをテレビのデータ放送で配信することといたしました。その後、データ放送による県政だよりの配信につきまして、操作性の問題ですとか、あるいは画面上の見にくさといった御指摘をいただきまして、平成28年度からは内容を2つに分けまして、政策的な内容につきましては写真や図表なども活用することができます現在のタブロイド判の県政だよりに掲載をして、月1回新聞折り込みという形で配布することといたしまして、データ放送による情報の発信は県からのお知らせやイベントあるいは県の様々な相談窓口、こういった情報について、最新情報への更新性がすぐれるということでデータ放送を使って配信することといたしました。
 データ放送につきましては、平成24年度から25年度にかけて議会の場でも御協議をさせていただいた際に、私どもとして判断した根拠といたしましては、国の調査におきましても、それぞれの世帯においてデータ放送を利用したことがある、そういう世帯の割合が7割ぐらいあると。あるいは私どもが実施しております
 e-モニターへのアンケート調査におきましても、これから県の情報を何で得ていきたいかという質問に対しまして、データ放送への期待が高かったというようなことがございます。それから、近接県におきましても、データ放送での発信が先行されているといったこともございました。
 そういったことで、データ放送による情報発信をこの5年間続けてきたわけでございますけれども、委員から今回の来年度当初予算編成に向けての基本的な考え方についての記述の御説明もいただいたように、昨年度実施をいたしました、みえ県民意識調査で、県民の皆さんの利用率が非常に低い。10の選択肢の中で下から2番目の2.2%という状況でございましたし、その後、e-モニターへのアンケート調査で継続的な変化を調べましたけれども、残念ながら県民の皆さんへの認知度あるいは利用度は上がっていかないどころか、逆に落ちていってしまっているという状況がございまして、この6月に常任委員会で最終的な考え方としてお示しをさせていただいた中で、県民の皆さんのニーズに応えることができていない。今、三重県データ放送で配信しております県からのお知らせといった情報は、県民の皆さんが県からの情報の中で一番入手したいというニーズの高いものでございまして、にもかかわらず、現在の利用状況、認知度からいきますと、県民の皆様のニーズに応えることができていないというふうに判断をいたしまして、複数年度予算で平成28年度、29年度、30年度と契約をさせていただいておりましたので、この契約期間が満了する30年度末をもってデータ放送は契約を更新しない、終了するという形で御報告をさせていただき、来年度に向けての予算要求でも基本的な考え方として、そういう前提のもとにデータ放送でお伝えしております県からの情報をほかのメディアを使って県民の皆さんに的確にお伝えしていこうというふうに考えているところでございます。

○藤根委員 御答弁をいただきました。今、県政だよりのタブロイド判ということで、月1回ですか、折り込みで入れていただいております。結果としてこの5年間のデータ放送について、なかなか利用してもらえなかったというところでの廃止というふうに認識をさせていただきました。
 平成30年度定期監査結果報告書についての説明が先日、全員協議会でありましたけども、戦略企画部の部分を読ませてもいただきました。事業の執行に関する意見として、広聴広報活動の推進という項目で挙げていただいておりました。平成29年6月に改訂された三重県広聴広報アクションプラン(改訂版)を中心に、「県のウェブサイト「つづきは三重で」等を活用したプロモーション活動を推進」云々というような形で記載をされていますが、この5年間続けてきたデータ放送終了についての方向については言及されていなかったんですね。山口代表監査委員にお伺いしたいんですけども、データ放送開始を提案された当時の戦略企画部長でもあったというふうに思っておりますので、代表監査委員として、平成29年度定期監査、30年度定期監査における事業の執行に関する意見等で、データ放送終了についての記述がなかったこと、そして、データ放送を契約更新しないという判断についてのお考え等をお聞かせいただけたらと思います。

○山口代表監査委員 それでは、御質問いただきましたので、まず、監査全体の今の立場といいますか、を少し御説明申し上げます。
 監査では、まず、定期監査におきまして、今御指摘のあった重点的に検証する必要のある事業の執行につきまして監査を実施して、その結果につきまして、監査の意見として定期監査結果報告書に記載をしているところでございます。それで、平成30年度の定期監査結果につきましては、先般、24日でございますけれども、全員協議会の場で報告をさせていただきました。その際に、本冊と概要版、両方でございますけれども、説明のほうは時間の関係から概要版のほうで説明をさせていただいたところでございます。
 また、データ放送を含む広聴広報活動につきましては、この事業の執行ということで、平成29年度の定期監査におきましても広聴広報アクションプランの評価指標が、得たいと思う県政情報が得られていると感じる県民の割合、これは未達成であったということなどから、私は昨年度監査委員に就任しておりますけれども、29年度の定期監査の中で監査の意見として記載をさせていただいております。その後、平成30年6月に入りまして、県データ放送に関しまして、執行部のほうから常任委員会の場で導入の経緯、情報発信の現状、そして、契約満了後の情報発信についての考え方が示されたということで理解をしております。
 監査といたしましては、広聴広報活動につきましては、平成29年度も意見をしていますが、本年度の意見に際しましては、県データ放送の執行部からの見直しの状況も踏まえながら、改訂版広聴広報アクションプランの評価指標が達成されていないことなどから、今後の取組について、今般の定期監査結果報告書のような意見を取りまとめさせていただいたところでございます。
 監査の意見のまとめ方でございますけども、指摘される事業によって内容が異なってまいりますけども、監査の立場では基本的には部局に確認した現状、課題、そして評価、それを受けた監査としての今後の取組の方向性、それを意見として取りまとめているところでございます。
 データ放送に関しましては、6月の段階で部局のほうからそういう見直しがなされました。我々も個々の事業につきましては、PDCAサイクルにのっとって見直していくということで、今般データ放送につきましてもこれまでの取組を踏まえて、課題、評価、そして今後の方向として、契約満了時において見直されるということにつきましては、監査としてもそれを一定評価しているところでございます。そういう中で、特に今回の定期監査の意見については言及をしておりません。
 以上でございます。

○藤根委員 代表監査委員として御発言をいただきました。個別の中身ですので、総括的な文章にはなじまないというようなところもあるのかもわかりませんし、アクションプランというものの中での評価という形で進められたというところで理解をしておきたいというふうに思いますが、先日の説明のときにも、山本里香委員のほうから質問がありました。これまで以上にきめ細かな情報発信をしていくというような形で記述があるんですけども、この点についてもう少しわかりやすく戦略企画部長のほうから御答弁いただけないかなと思います。

○西城部長 データ放送に限らず、委員からも冒頭御紹介いただき、あるいは今、代表監査委員からも御指摘いただきましたが、県民指標、県民の皆さんが得たい情報を得られているかという指標が残念ながら2年続けて目標を達成できていないという状況がございます。これにつきまして、昨年度のみえ県民意識調査の中で、どういった方々が実感が低いのかといった分析もいたしまして、例えば20歳代の若い方でありますとか、あるいは逆に50歳代でも低い、さらに職業別では正規職員の方でも低い、地域別には伊賀地域、それから東紀州地域で低いといったようなことがわかりました。
 そこで、全体的な考え方に加えまして、そういった低い層に対してどう対応していくのかということで、例えば若い方々への情報発信ということにつきましては、今、いろいろな公共施設等で配架をしております県政だよりを県内の全ての高等教育機関にも置かせていただくように、今年度既にいたしました。それから、地域的なことに関しましては、伊賀地域、東紀州地域につきまして、来年度からの対応の前倒しという意味も含めて、今各戸に無料で配布されておりますフリーペーパーで、これまでは知事からのメッセージのみ掲載させていただいていたんですけれども、そこに県からのお知らせの情報も掲載をして、配布を始めさせていただいたところでございます。
 こういった実感の低い層に対する手当てというようなことも一方で念頭に置きながら、来年度からいろんなメディアを使って、最終的には私どものホームページで一番情報をしっかりお伝えすることができますので、ホームページをごらんいただけるように何とかしていきたいというふうに考えておりますけれども、これから予算要求、予算調製作業の中で、あるべきメディアミックスの姿を引き続き議論してまいりたいというふうに考えております。

○藤根委員 ありがとうございました。
 年代別ですね、やはり年代によって利用する媒体というのが違ってくるというところ、それから、地域別にもやはりかなり違った状況が見られるというお話がございましたので、来年度に向けて、これからしっかりと考えていただけたらというふうに思っております。
 私の持ち時間がもうほぼなくなってきたんですが、もう1点だけ聞かせていただきたいと思います。
 M-EMS(ミームス)の認証についてです。環境生活部のほうで平成29年度、M-EMS(三重県版小規模事業所向け環境マネジメントシステム、ミームス)普及事業費が支出されております。M-EMS(ミームス)のほうは始まってから14年というふうに考えておりますけども、環境改善活動という意味で、小規模事業所の環境事業推進に向けての取組を進めてこられましたけども、このM-EMS(ミームス)の認証実績、そして、来年度、「M-EMS(ミームス)の導入促進」というふうにも記述していただいておりますので、このあたりについての環境生活部長の御所見をお願いします。

○井戸畑部長 M-EMS(ミームス)につきましては、これまで14年間取り組んでまいりまして、累計では365事業所に取得いただいております。ただ、継続を辞退される事業所があったり、それから、最近では新規取得事業者が減ってきておるということで、近年は216事業所ぐらいで横ばいの状況でございます。
 今後につきましては、継続認証が多い事業所というのは製造業が多く、また、製造業はこういう取組における効果が非常に高いと考えておりますので、この認証機構がしっかり普及啓発できるよう、県としては製造業を中心とした中小企業に個別に説明を行ったり、あるいはISOなんかに熱心に取り組んでいる大企業に協力いただいて、その関連の企業に対する説明会などを行いまして、認証を取っていただく事業所の確保に努めたいと考えております。
 それから、県ホームページのほうでこの認証取得のメリットであったりとか、あるいは実際に継続して取り組んでおられる事業所名などを掲載しておりますけれども、さらに内容を充実して、少しでも認証事業所を確保できるように、県としても努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○藤根委員 ありがとうございました。
 14年を迎えたということで、来年度は15年目ということになります。これは三重県勢要覧なんですけども、最後に、この三重県勢要覧で様々なデータを県民の皆さんにお知らせするという形になっておりますが、健康・医療・環境というところがあります。そこには環境についての記述がないんですね。県民の皆さんに伝えるデータということで編集されておりますので、いろいろ御苦労いただいておるんだとは思いますけども、やはり県の環境政策という部分の重要性を考えて、できれば掲載する方向で御検討いただけたらというふうに思います。
 以上です。終わります。ありがとうございました。

○中村委員 新政みえの伊勢市選挙区選出の中村進一でございます。
 私のほうからも幾つか質疑をさせていただきたいと思います。残された時間の中で、できる範囲内で聞かせていただきます。
 まずは油圧機器メーカーのKYB株式会社から免震装置データ、これはオイルダンパーの改ざん問題です。この平成30年度成果レポートで、施策353のところで、県として安全で快適な住まいづくりの推進、適法な建築物の確保を基本事業として挙げております。そして、平成29年度は目標項目の中の県営住宅、そして市町営住宅の長寿命化工事を適切に実施できたと。そして、不特定多数の者が利用する大規模な既存建築物等、新築建築物に対して定期報告の審査や適正な工事監理の啓発の取組を進めている。引き続き、建築基準法等に基づく審査や指導、助言を行うことによる建築物の安全の確保が求められている。いずれもこれは目標達成率が100%ということで、さらに平成30年度の取組方向も建築基準法の遵守を促すなど、適法な建築物の確保に努めるとしているんですけれども、今回のこの問題は、まさにそういったことを根底から崩してしまう事件だというふうに私は思っております。免震制御装置に対しまして、2018年10月に入りましてデータの改ざんが少なくとも15年にわたって全都道府県の施設で行われた、そういう報道があります。
 そして、県伊勢庁舎も該当しているということでございます。御案内のとおり、南海トラフ地震も予想されますし、そしてまた、いろいろな災害が起こったときの拠点にもなるところでございます。私は大変なことだというふうに思っておりますが、今の時点で15年ということでありますが、どの程度この施設について把握をされているのか、まずお聞かせをください。

○渡辺部長 KYBのオイルダンパーにつきましては、10月18日の発表時点では全国986ということでございまして、そのうち三重県内におきましては該当施設が14棟、公共施設が8棟、民間施設が6棟ということになってございます。県有施設につきましては、三重県の伊勢庁舎と四日市北警察署が該当ということでございます。今の状況といたしましては、そのようなことでございます。

○中村委員 ありがとうございます。
 10月26日にKYBサイドが謝罪に来たという報道がありましたけれども、その中で新たに何かわかったのかどうか。そして、現時点で県民生活への影響というものがどう考えられているのか聞かせてください。

○渡辺部長 10月26日にKYBの役員等の方が来庁され、説明を受けたところでございますが、その際の説明につきましては、まだ不明な点も多く、十分な説明ではなかったというふうに思っております。
 国土交通省は、今回の免震のオイルダンパーの基準からの乖離率が特に大きかった建築物4棟について検証して、震度6強から7での倒壊のおそれはないというふうに公表してございますが、県内の各施設についても個別に判定計算を行うというふうには聞いてございます。
 以上です。

○中村委員 今、986という数字を出されましたけれども、報道によりまして、1095とか、全国ではそういう数字も出ておりまして、確かに中身が不明なところも随分あるというふうに思っております。ただ、冒頭に申し上げましたように、いつ何が起こるかわからない、その状況の中で、先ほどの、警察の庁舎、それから、県の庁舎も含めてそういう状況にあるということに対しまして、県としてはもう企業のコンプライアンスに任せるしかない、そういう考え方でしょうか。これから対策をどうしていくのか、そして、県に対して何らかのスケジュールを示す、そういう材料があるのかどうなのか聞かせてください。

○渡辺部長 10月26日に来庁された際に、取りかえスケジュールのほうについても質問したところでございますけども、現時点でまだスケジュールが示されてございませんので、まずはKYBに対しまして、今後のスケジュールを明確に示すように求めるとともに、速やかな交換を要請していきたいというふうに考えてございます。

○中村委員 ということはもう、県側としては今のところKYBの動きを見守るしかないという段階ですね。県民にはそう伝えるしかないということでございましょうか。

○渡辺部長 現時点といたしましては、早急なスケジュールの作成と安全性の検証をお願いするということをKYBに対して求めていきたいというふうに考えてございます。

○中村委員 取りかえにどれぐらい時間がかかるのかとか、取りかえの日数といいますか、いつごろになったら、夏なのか、春なのか、あるいは年度内とか、そういったことも全く向こうのほうからは話がないということでございましょうか。

○渡辺部長 現時点におきましては、その交換の時期についての説明はまだいただいていない状況でございます。

○中村委員 県民の命、そしてまた安全性を担保する上では非常に厳しい状況だなというふうに思っておりますので、全国でもいろいろあろうかというふうに思いますけれども、ぜひ相手に対して声を強めていただく、あるいは厳しくこのことについて追及をしていただく、そのことを申し上げたいというふうに思います。この点について知事、何かございましたら。

○鈴木知事 まさに今、中村委員がおっしゃいましたように、県民の皆さんの安全・安心にかかわることですので、こういうことが起きたことは大変遺憾、残念に思います。今、部長から申し上げましたとおり、しっかり早期に交換、それから、情報提供に対する不信感が我々にありますので、しっかり情報提供してほしいということを申し上げます。そして、工場が三重県にあって、それが全量、三重工場でやるということですので、しっかり人員体制を整えて、雇用や操業に影響がないように、そういう形でもしっかりやってほしいということを我々からも申し上げていきたいと思います。

○中村委員 ありがとうございました。
 それでは、次に障がい者雇用について少し質問させていただきたいというふうに思います。
 平成30年版成果レポートでも、ステップアップカフェの機能の活用など、レポートの中には障がい者雇用に関する記述があちらこちらに挙がっておりまして、随分県としては力を入れていただいているというふうに思っております。改めまして、民間のほうの障がい者雇用の状況は非常に進んでいるというふうに聞かせていただいておりますが、特に進んだ状況等ございましたら聞かせていただきたいというふうに思います。

○村上部長 民間における障害者雇用率の関係でお尋ねがございました。平成25年度では、三重県における民間の障害者雇用率というのが全国最下位レベルだったということになっています。それを受けて、三重労働局をはじめ、関係機関の協力もいただきながら、もちろん民間企業の皆さんの御努力もいただきまして、県民総参加で障がい者雇用を進めようじゃないかという取組を進めさせていただきました。その結果、平成28年度、それから平成29年度につきましては法定雇用率を達成したという状況になっています。平成29年度につきましては、三重県障がい者雇用推進企業ネットワークを活用させていただきまして、例えば優良事例の紹介であるとか、企業見学会、それから産業、福祉、学校の交流会なども実施をしながら、企業における理解の促進を進めさせていただきました。
 それから、三重労働局と、ハローワークにおける就職面接会でありますとか、職業訓練ということで、就職支援とか能力開発の促進に取り組んでいただきました。
 それと、ステップアップカフェCotti菜(こっちな)を活用させていただきまして、職場実習の受け入れでありますとか、ステップアップ大学の開校を通じまして、一般の方も含めて障がい者雇用に関する理解の促進に努めさせていただいたところでございます。
 それと、昨年度におきましては、県内企業を対象にアンケート調査を実施させていただきまして、そこで浮かび上がってきたのは、やはり社内でどういった仕事についていただくことがいいのか不安があるという話であるとか、あるいは定着に課題があるということがわかってきたところでございます。そういうところから、まずの取組に加えまして、より一層企業と連携をさせていただきまして、受け入れ態勢の整備につなげていただいて、働きたいと思ってみえる障がい者の方々が生き生きと働けるような環境整備に取り組んでいきたいというふうに思っております。

○中村委員 県の取組は、随分いろんな角度からしていただいておりますし、非常に評価をさせていただきたいんですけれど、こういった三重県の熱心な取組の中で、今回こういったことを本来主導すべき国では、障がい者雇用の水増し問題が起こってきておるわけであります。国のほうでは28機関で3700人、そして全国の地方自治体で3800人、合わせて7000人を超えるこういった水増し問題が起きておるわけであります。これを受けて、政府は様々な方法でこれを改正しようと。特に障害者雇用促進法、これも改正しようという検討に入ったという情報をいただいているところでありますけれども、こういった中で、特に教育委員会の数字を見せていただきましたら、大変厳しい状況に置かれているわけでありますけれども、何度も教育長には頭を下げていただいて、県民に対してそういう姿勢を見せていただいておりますけれども、特に数字が目立っているものですから、今の状況、これから、その辺はどういう考え方をお持ちなのか再度お聞かせいただきたいと思います。

○廣田教育長 障がい者雇用の件についてでございますけれども、もちろん法定雇用率達成ということだけではなくて、障がい者の働きやすい環境の整備とか、職場定着の支援が必要だというふうに考えております。そのために現在、公立学校と県教育委員会事務局で勤務している障がいのある職員を対象にして、各所属での配慮とか、支援の状況、それから対象職員の意見などを調査いたしました。その意見から出てきたものは、本当にたくさんあるんですけども、例えば学校全体で業務を洗い出すべきであるとか、配属後のガイダンスとか、研修の実施の提案があったりとか、あるいは相談窓口の設置をしてほしいというものであったりとか、あるいは逆に障がいのある職員の働く姿というのが生徒に非常によい影響を与えているというようなことも意見として返ってきてございます。あと柔軟な勤務形態を望む声があるとか、そういったことがございます。
 現在ですけれども、そういった障がい者の職員の意見も聴きながら、関係団体からの意見もあわせて、三重県教育委員会障がい者雇用推進チーム会議、これの第1回を9月28日に開催いたしましたので、ほどなく第2回を開催させていただきますけど、その中で議論をして、より働きやすい職場にするにはどうしたらよいかというのを検討していきたいというふうに考えております。
 それから、もちろん働きやすい職場づくりというのは、私たちにとっても働きやすいということになりますので、そういったことで関係機関の協力を得まして、教職員に対する研修会であるとか、あるいは学校担当者の意見交換会であるとか、そういったことで定着支援の具体的な方策についても検討していきたいというふうに考えておりまして、今その途中でございます。

○中村委員 いろいろ現場のほうからも一緒に対策について考えていただいているということで、非常に評価したいというふうに思います。
 財務省の職員募集の中で、自力通勤ができる、あるいは介護なしで仕事ができる、そういう条件をつけたというふうに挙がっておって、今日の新聞では県もそういうことを挙げておられるということですが、そのことについて考え方があればちょっと聞かせてください。

○廣田教育長 教育委員会におきましても、介護なしにというような条件については、内部でございますけども、来年度からその条件を外していこうかというふうに今、話し合いをしているところでございます。

○中村委員 今の答弁がありましたけれども、今回のこの課題につきましては、私ども議員にも、あるいは行政にも突きつけられている大変大事な課題だというふうに私は捉えております。単に法定雇用率を上げたらいいのか、それはそうじゃないわけです。先ほどお話がありましたように、どうやって働きやすい職場にしていくか。受け入れ側がどうつくるかでもありましょうし、そのことでこの障がい者の方々に、こういう方しかいけないという条件をつけること自体、今回、障がいの有無にかかわらず誰もが共に暮らしやすい三重県づくり条例をつくった三重県としては、そういったところもしっかりと把握をしていく必要があるんじゃないかなというふうに思っております。
 こういった部分で随分障がい者雇用に力を入れて、そして、障がい者対策に力を入れていただいております知事として、この辺の思いというか、今までよりちょっと今回はいい形のきっかけにすべきだというふうに私は思っておりますので、本当によその県より随分力を入れてやってきていただいている知事のその辺の決意みたいなものを聞かせていただきたいと思います。

○鈴木知事 もともとは三重県でどんなに産業が潤っても、どんなにたくさん観光客に来ていただいていても、働きたいとか、働いてみようと思う障がい者の皆さんが働けないような地域社会ではだめだということから、障がい者雇用についてしっかり取り組んでいこうと、そういう中でやってまいりました。そういう中で、この県行政にこういう事案があったことは、大変責任を重く痛感しておりますし、反省をしております。
 法定雇用率というのは現状法律で決められていますので、企業の方はそれを達成できなかったらペナルティーがかかるわけですので、それは行政機関としてしっかり守らなければならないということではありますけれども、先ほどから委員がおっしゃっていますように、最も大事なことは、障がい者の方々の人権が守られ、差別がなく、そして働きやすい環境でいられる、そういう地域、職場であることだと思いますから、そういう最も大事な目指すべき姿というのに力を入れて、こういうことを機会に、丁寧にきめ細かくやっていきたいというふうに思います。

○中村委員 今回のこの問題、法定雇用率に水増しをしたということは、翻ってみますと、なかなか仕事にありつけないというか、意欲があっても受け入れるところがない。国も県も障がい者の皆さんの雇用の機会を奪ったんだという認識を教育委員会はまず持つことが大事かなというふうに思います。私の友人でも新潟の施設を運営される方があります。精神障がい者の方々に一生懸命に仕事を覚えてもらって、そして民間の企業へ行っていただくようにとやっておりますけれども、精神障がいのそれぞれの個性が全く違うので、それがなかなかならないという、本当に苦しい、悔しい思いを持ってやっているんですね。やっと仕事ができるようになって、民間企業へ行った、そこで普通の、いわゆる叱られたり、いろんなことがあって、また戻ってきたりとか、そういう方たちも随分おみえになりますので、ぜひともそういったことにつきましても、これから認識を深めていただいて、取り組んでいただければありがたいなというふうに思っております。
 今日、たくさん聞こうかなと思って準備をしてまいりましたけれども、また一般質問の機会を会派のほうにお願いして、その機会にお話をさせてもらいたいなというふうに思います。
 これで終わります。ありがとうございました。

○津村委員長 暫時休憩いたします。
 再開は午後1時といたします。

              (休  憩)

○小林副委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 総括質疑を継続いたします。
 まず、自由民主党県議団から御質疑をお願いいたします。

○木津委員 皆さん、こんにちは。俳聖松尾芭蕉生誕の地、そして伊賀忍者忍びの里の伊賀市選挙区選出の木津直樹でございます。自由民主党県議団の総括質疑の前半33分30秒ということで担当します。後半は真打ちが登場しますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 さて、今日は10月30日、何の日でしょう。私の誕生日でございます。もう1人、10月30日に名乗る者がおりまして、服部富男という、10、30ということでよろしくお願いしたいと思います。
 私が昭和34年生まれということになります。昭和34年は何があった年かわかりますか。伊勢湾台風の年なんですね。伊勢湾台風が昭和34年9月26日に潮岬に上陸し、本当にこの三重県の被害は甚大なものであったということでございます。そういったことから災害復旧についての質問に入っていきたいと思います。
 本年も多くの災害が発生しております。平成29年は8月の初めの台風第5号、10月21日から22日の台風第21号がありました。この台風第21号はちょうど衆議院議員総選挙の投票日が10月22日ということで、私たちもよくよく覚えていて、大変な被害がございました。そしてまた、国の激甚災害に指定される、本当に三重県にとっては大きな被害をもたらした台風でございました。
 伊賀地方でも大水による河川の護岸の決壊も多く、遊水地機能がなければ被害はさらに拡大をしたと思われます。道路も土砂崩れで、また倒木で通行どめの箇所もかなり多くありました。特に名阪国道と新名神高速道路を結びます主要道路となっております県道775号は土砂崩れで約1カ月間通行どめ、2カ月半に及ぶ対面通行の後、開通したのが2月15日のことでした。また、これは県の災害復旧ではありませんが、JR関西線の柘植から亀山間、加太地内で線路が被災し、通学、通勤の皆様には大変な御迷惑をかけたということでございます。
 さて、午前中にも災害復旧に関する質疑が多くありましたが、歳入歳出決算に関する説明書の472ページから473ページに記載されております平成29年度決算では、その年度に発生した道路や河川等の災害の復旧に要した経費である平成29年災害土木復旧費は、予算現額88億円余に対して、支出済みが約32億5000万円、翌年度繰り越しが約47億円となっております。災害復旧事業は、地元の皆さんがもとの生活に戻るためには大変必要な事業であり、一刻も早く復旧させることが大事であろうと思いますが、歳入歳出決算に関する説明書によると、年度末時点で予算の半分以上が翌年度繰り越しとなっています。現在でも復旧工事がまだまだ進められるということでございます。先ほどは松阪地域のまだまだ長くかかるということも聞きました。その中で、伊賀でも一級河川木津川、また馬野川など護岸を復旧する工事がまだまだ完成に至っておりません。平成29年度に発生した災害にかかわる復旧事業の現在の状況と今後の見込みをお願いいたしたいと思います。そしてまた、少なくとも年度末には完成をしていただきたいということで、県土整備部にお伺いをいたします。

○渡辺部長 平成29年災害につきましては、午前中もお答えを申し上げましたが、全体398件のうち、おおむね3分の2が終わってございまして、残り144件、工事を進めておるところでございます。伊賀管内につきましては、76件のうち51件の工事が完了しておりまして、現在25件の工事を進めておりまして、年度内の完成を見込んでおるところでございます。
 以上でございます。

○木津委員 ありがとうございます。
 まだ25件工事中ということで、見込みでございますという返事でありまして、しっかりとやりますと言い切ってほしかったですけど、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、昨年度に引き続きまして、本年度も特に台風での被害が多発をしております。これは地球温暖化の影響もあるとも言われております。集中豪雨とあわせてこの傾向がこれから続いていくのではないかと危惧をいたしております。地震、津波はいつ来るかもわかりません。でも、台風は毎年来るんですよね。そういった意味では豪雨に対する防災・減災対策をより一層進めていただくことをお願いしたいと思います。特に昨年度の台風では河川関係の被害が大変多うございました。今後どのような河川の対策を講じていただくか再度お聞きしたいと思います。

○渡辺部長 平成29年の九州北部豪雨や台風被害などを踏まえまして、中小河川緊急治水対策プロジェクトを国土交通省のほうで取りまとめをいたしまして、2020年度までに集中的にハード・ソフト対策を実施するということにしてございます。当プロジェクトに基づきまして、三重県では木津川など、県内15河川の河川整備や181基の危機管理型水位計の設置を進めているところでございます。また、即効性のある対策といたしまして、土砂撤去であったり、雑木伐採などを進めているところでございます。
 さらに迅速な避難や減災の取組を進めるため、木津川上流部大規模水害・土砂災害に関する減災対策協議会など、県内10圏域の減災対策協議会において、従来の堤防整備や河道掘削に加え、堤防の天端や裏のりを保護する対策や危機管理型水位計の設置について協議を進めているところでございます。

○木津委員 ありがとうございます。
 伊賀地方は大変河川が多い地域でございまして、現在、伊賀市は川上ダムがいよいよ本体着工しているということで、河川の防災・減災はダム、河床掘削、そして遊水地の3点セットということが言われておりますので、どうぞあわせて河川整備をお願いしたいと思いますし、堆積土砂の撤去も含めて県土整備部の皆様には重点的な取組をお願いしたいと思います。
 そして、今度はため池の減災についてお聞きをいたしたいと思います。
 平成30年7月の集中豪雨、また台風、地震によりため池が決壊し、尊い命が失われるとともに、住宅や農地などでも壊滅的な被害が発生しております。近年の豪雨での浸水被害は河川の決壊が原因かと思われがちですけども、実はため池の決壊による浸水被害も多く発生していると言われております。7月の西日本豪雨の後、三重県におきましてもしっかりと点検をしていただいたということで感謝申し上げますし、また、伊賀においては県内で農業ため池が3162カ所あるうちの1493カ所があるということで、県内の半数を占めるところでございます。
 また、老朽化したため池も多く、大きな地震が発生する中、地震の被害や近年の激甚化する集中豪雨に対するため池の防災・減災を図ることが急務と思っております。平成29年度決算では、県営ため池等整備事業や団体営ため池等整備事業として予算総額9億4000万円余が支出されておりますが、今後一層の対策の強化が必要かと思われます。県内の農業用ため池にかかわる防災・減災対策について、これまでの成果と今後の対応について、ソフト面、そしてハード面でどのように進めていくのかお伺いをいたします。

○岡村部長 農業用ため池の防災・減災対策ということでございますが、これにつきましては委員からも御指摘がありましたとおり、ハード、ソフト両面で進めていくことが重要というふうに考えております。
 これまでの取組といたしまして、まずハード対策では、平成29年度までに238カ所を改修いたしました。うち43カ所で耐震対策を完了しております。ソフト対策におきましては、544の防災重点ため池がありますが、このうちの380カ所でハザードマップを作成したというところでございます。また、先ほどもお話がありましたが、今年度は特に7月の西日本豪雨を受けまして、下流の家屋や公共施設に影響を与える可能性のあるため池が1588カ所県内であるんですけども、国の要請に基づきまして、それの全ての点検を行いまして、安全性を確認したというところでございます。
 今後の取組ということでございますが、まずハード対策では、改修に当たっては決壊時において下流への被害の影響度合いに優先度を置いて整備を進めていきたいというふうに考えています。ソフト対策につきましては、引き続きハザードマップの作成あるいはその活用を進めるとともに、降雨予想に基づきまして、事前放流をするというふうなことで水位を下げて管理をする、そういったことをしてもらうように、ため池の管理者等に啓発を進めているということも取り組んでいっておるところでございます。今後ともハード、ソフト両面につきまして防災・減災対策にしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。

○木津委員 ありがとうございました。
 地元の住民の安全・安心のため、道路、河川とともにため池の防災対策もよろしくお願いをいたしまして、災害復旧の件を終わりたいと思います。
 次に農林水産業のスマート化について質問をいたします。
 先ほどは昨年の台風被害についての対策等を質問しましたが、今年も多くの台風の襲来がありました。そしてまた、今年の夏は酷暑、猛暑と言われるぐらい命の危険もある暑さということで大変な天候でございました。農林水産業にも多く影響を与えたと思っております。北海道の地震がありました。大変な、壊滅的な被害がありましたが、厚真町というところで被害がありました。この厚真町は8年連続で特Aランクを受けている、ななつぼしの優良農地でございまして、今年は生産量にも大変大きな被害があったのかなと思わせていただいております。
 さて、いつも私の自慢ですけれども、日本穀物検定協会の、コシヒカリの食味ランキングで、平成29年産が2年ぶり6回目の特A奪還ということとなりました。そのおかげで、かの有名な新潟の魚沼産コシヒカリが何と28年間特Aを死守しておったわけですけども、今回ランクを下げてAランクということになりました。伊賀米コシヒカリでも平成27年度まで5年間連続で最高品質を得ましたが、28年度は惜しくも2番目のAであったということで、これを受けまして、伊賀市やJAなどの団体、県で構成する伊賀米振興協議会では、特A評価の奪還を目指す食味向上部会を立ち上げ、特に平成29年度においては県の農業研究所や普及指導員の協力や助言を得ながら、農家への技術指導やデータ収集などを続けていただきました。関係者のコメントによれば、前回の結果を受けて、平成29年度は細かな水管理や追肥のタイミングなどを徹底したということであり、生産者、生産者団体、行政が一体となった取組の成果が特A奪還につながったと考えております。
 こうした熟練生産者の栽培技術や生産データをしっかりと蓄積、解読し、産地全体で活用するたくみのわざの「見える化」を進めていくことが重要であり、今後は農業のスマート化が欠かせません。スマート化の促進により、農業への新規参入者でもベテランと同じように高品質な作物を効率的に生産していくことが可能となります。減少する担い手の確保に向けても有効な取組となることは確かでございます。平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方にも記載があった、県の農業のスマート化に向けた取組や今後の見込みをお伺いいたします。

○岡村部長 スマート農業の推進ということでございます。スマート農業は農業の生産性でありますとか、あるいは所得を向上させるということで、革新的技術として極めて重要というふうに考えておりまして、これまで県におきましても主に農業研究所を中心に取組を進めてまいりました。平成29年度では農業研究所のほうで、トマトとイチゴなんですけども、こちらの植物工場がありますので、その中でICTを活用して高度な環境制御などの技術開発を、以前からやっておるんですけども、それに取り組んできたというふうなところでございまして、この成果を生産者のほうに技術移転ということも進めてきたというところであります。
 また、今年度からは重点事業ということで位置づけをさせていただきまして、新たに農業のスマート化促進事業というふうな事業を創設いたしまして、この中では伊賀米と伊勢茶、この2つをモデル事業として取り組んでおります。具体的には熟練農業者の栽培技術をICTやセンサーなどを活用して収集して、そして解析をするということで見える化していく、マニュアル化していって、誰もがそれを見れば品質の高いものがつくれるといったような取組を進めているというふうなところでございます。
 さらにもう少し詳細なお話をさせていただきますと、例えば伊賀米では熟練生産者の作業記録でありますとか、あるいは水位センサーのデータの収集でありますとか、また、ドローンで撮影した画像、それのデータの収集あるいは分析というふうなものを行っているというところでございます。今後はこれらのデータをさらに気象データとも関連させながら、栽培ノウハウを確立させまして、生産者のほうへ情報提供をしていきたいというふうに考えております。
 それとまた、このほかの取組として、情報提供等の取組をしておりまして、先週になりますけど、23日に農機メーカーや関係団体の方にも御協力をいただきまして、みえスマート農業推進フォーラム、フォーラムといいますか、研修会を開催させていただきまして、この中でICTやロボット技術など、最新情報を学ぶ機会を提供させていただいたというところでございます。
 今後の取組ということでございます。スマート農業につきましては、今後も伊賀米、そして伊勢茶をモデルといたしまして取組を引き続き行っていきたいというふうに思っておりますし、また、来年度は新たにかんきつの産地におきましても取組を行うことを考えております。こういった形で引き続き関係者と連携しながら、しっかりとスマート農業の推進に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○木津委員 先日、JAでお話を聞いてまいりました。今年は大変な天候不順で、平成30年産一等米比率が14%ほどということで、平年ならば30%ぐらいの一等米比率があるということをおっしゃっていました。今年は14%。伊賀米コシヒカリに関しましては、通年どおりの70%が一等米ということで、これで伊賀がもっと下がっていたら、県全体の一等米比率は本当に10%ぐらいになっていただろうなということでございます。やはりこれは長年培った技術のわざかなということで、ぜひともデータ化をして、しっかり後世に届けてほしいということを思っております。
 それでは、知事にお伺いをいたします。鈴木知事におかれましては、農林水産業の発展に重々御理解をいただいていると思っておりますけれども、これからICT化、そしてAIも含めましてスマート化をやっていくということで、知事には今後の農林水産業に対する意気込みといいますか、考え方をお伺いいたします。

○鈴木知事 農林水産業のスマート化への意気込みということですけども、何で農林水産業のスマート化をやらなければならないかという根本を考えますと、人口が減少している中で、地方の産業を維持、発展させなければならない。そのためには、そこに担い手が確保され、若者が定着していく必要がある。そのためには、若者たちが働きやすい環境、あるいはコストを減らしながら、付加価値を高めて所得を高めていけるようにする。そういうことが大事でありますので、そのために先端技術とかを活用したり、ビッグデータを活用して、農林水産業のスマート化を進めていかなければならないというふうに思っております。
 ですので、何かはやりだからやっているとかいうことではなくて、むしろ今申し上げたとおり、人口減少に対する地方の農林水産業を守っていくための、そこに若者に定着してもらうための危機感からこのスマート化に取り組んでいるということでありますので、今、部長から申し上げた伊賀米、伊勢茶、かんきつ、そして真珠や魚類養殖、そういうところでまずしっかり成果を出していきたいというふうに思っておりますので、関係者の皆さんの御協力を得ながら進めていきたいと思います。

○木津委員 長い経験のわざというのは、親から子へ、またその子へとつながっていくわけですけれども、今の子どもたちは親から聞くのがなかなかうまいこといかないということで、ぜひデータ化で見える化をしていただきたいと思いますし、まさしく今、知事がおっしゃったように、若者の定着といいますか、実は私たちの地域にも関東のほうのITの会社を退職して、農業をやっている若者がいて、物すごくIT化に期待をしているということで、農業がおもしろくて仕方ないということで、田舎の人間は農業を手放すんやけど、都会から来る人は農業が楽しくて仕方ないということで、どうぞ支援するためにもスマート化を進めていただきたいと思います。
 次に、これも毎度おなじみの伊賀牛についてです。そしてまた、平成29年度は三重の畜産物海外展開サポート事業ということをしていただいております。国は農林水産業の輸出力強化戦略を策定し、安全でおいしい日本の農林水産物や日本食の海外展開を通して、農林水産業の成長産業化をさらに加速していくとしています。県では全国的に知名度の高いブランド和牛、松阪牛、伊賀牛について、アジア経済圏や米国をターゲットとして輸出のチャレンジが行われ、県内畜産関係者の輸出の意識が高まっております。私の地元の伊賀においても、伊賀牛の生産者が輸出に積極的に取り組んでいるところで、2014年にアメリカのシアトルへ輸出したことをきっかけに、2018年には自社ブランドの「忍者和牛くノ一」をアジア圏に売り込むということで取組が行われているところでございます。
 生産者に聞くと、今の畜産は地産地消では産地を守れない。地産地消では産地を守れないということは、内需だけでは食べていけないということでございます。それは子牛価格の高騰、そしてコストの4割を占める飼料の高騰があります。まさに今厳しい畜産農家にとって海外展開、販売拡大はもうかる畜産業への絶好のチャンスと思っております。まさしく海外に打って出る、挑戦するということでございます。中でも食文化や距離が近く、昨年9月に日本産牛肉の輸入が解禁された、三重県とも親しく、そしてまた親日的であります台湾や、今まさに輸出実績のある香港、アジア圏内は今後さらに輸出拡大とインバウンド効果が期待できると思われております。
 そこで、三重県では平成29年度に三重の畜産物海外展開サポート事業において、意欲的な生産者等の輸出展開へ支援していただいているところですが、こうした県の支援も含めた県産ブランドの輸出について、これまでの成果と今後の見込みについてお伺いをしたいと思います。

○岡村部長 伊賀牛の輸出の取組ということでございます。伊賀牛の輸出につきましては、まず成果ということでございますけども、県産のブランド牛肉については、これまでも県が参画いたします三重県農林水産物・食品輸出促進協議会、この事業として取り組んできておりまして、先ほどお話にもありましたとおり、米国でありますとか、あるいはアジアの経済圏、そういった地域を主なターゲットとして販路拡大でありますとか、また三重フェアの機会に合わせたPRなどに取り組んできたというふうなところであります。
 伊賀牛につきましては、その中でも米国と、アジアの中でも香港への輸出の拡大を目指しているということでございますけども、これまでに実績として米国へは7回、うち平成29年度は1回輸出を行いました。また、香港へは3回、これもそのうち平成29年度は1回ということで輸出を行っておりまして、徐々に定着もしてきているところかなというふうに考えておるところでございます。
 また、日本産牛肉の輸出を再開いたしました台湾につきましては、本年9月に伊賀牛の初輸出に取り組みまして、現地バイヤーを対象といたしました試食のプロモーションに取り組んだというところでございます。
 次に、今後の課題と取組ということでございます。現地では伊賀牛の食味というのは高い評価を得ているというふうなことがありますけども、一方で今後取引を拡大していく上では、伊賀牛の希少性でありますとか、また、ブランドの価値をより一層理解していただく必要があるのかなというふうに考えております。
 このため、今後は伊賀牛の特徴を生かした食べ方もあわせた提案でありますとか、あるいは現地レストランの定時メニュー化といった取組を支援することを考えておりまして、引き続き生産者団体の皆さんと緊密に連携もしながら、輸出の拡大に取り組んでいきたいというふうに考えております。

○木津委員 ありがとうございました。
 海外展開をやっていただくということで、海外では高級な部位をステーキで食べる文化ということが好まれるということで、ぜひ鈴木知事におかれましてはトップセールスで、海外へ行かれたときには、いろんな食べ方、すき焼きとか、しゃぶしゃぶとか、そういういろんな部位といいますか、おいしい肉の食べ方もトップセールスをしていただければありがたいかなと思っております。伊賀では肥育農家が29戸ありまして、そのうち7戸が輸出経験があるということで、まさしく、内需拡大も大事ですけども、やっぱり海外展開に目を向けているということでございます。また三重県でも三重ブランドとして振興のためにもぜひとも御協力をいただきたいと思います。
 ぼちぼち時間が来ましたので、最後に伊賀流で一句。先ほど芭蕉生誕の地と言いましたけれども、毎年10月12日は芭蕉さんの命日でありまして、芭蕉祭が行われます。挨拶などには必ず一句を言うというならわしがありまして、今年はたまたま挨拶を仰せつかりまして、そのときに詠んだ句でございます。今日は台風のことも言いましたけれども、台風に負けないコスモスの風景を思い浮かべまして詠みました。「大風を なだめすかして 秋桜」と。
 お粗末ですけれども、終わらせていただきたいと思います。次は大御所でよろしくお願いします。ありがとうございました。

○山本(勝)委員 どうもこんにちは。自由民主党県議団、山本勝でございます。
 私の隣の四日市市は今マスコットキャラクターというんですかな、あれで、こにゅうどうくんが全国1位、2位というんですか、まだ1位を守ってみえるかわかりませんけど、ある面ではそれが大変地域おこしにつながっていくのかなと思いながら、私の地元、桑名市はハマグリ、シジミ、そしてまた伊勢あさくさ海苔、いわゆる水産業が大変盛んでございまして、マスコットキャラクターもハマグリをちょっともじった、ゆめはまちゃんという、これが今キャラクターでございますけど、今年はノミネートされておりませんので、四日市市のこにゅうどうくんを少し横に眺めながら、残り時間33分ございますので、質問させていただきたいと思います。
 まず、事業承継の取組ということで、平成30年、今年の3月に三重県事業承継支援方針を策定して、本格的に事業承継についていろいろ進めてこられたわけでございますけども、桑名のロータリークラブ、私が所属しておるロータリークラブでございますけども、ロータリークラブが主催をいたしまして、経済と地域社会の発展を考える、こういう公開講座を開かせていただきました。知事を講演にお招きさせていただいて、特に好調な三重県の雇用経済情勢とか、人口減少の課題、そして事業承継をめぐる現状、支援の内容等について、こういう知事の顔入りパンフレットをいろいろ配っていただきながら、講演を40分間拝聴しました。
 これも初めてお聞きしたんですけど、私の地元の桑名市では、平成28年から、転出者が転入者を上回る人口の転出超過になっておるという、こんな話をいただいて、平成8年から平成26年まで、そしてまた事業所の数が793件も減少しておると、こんなこともお聞きをして、ある面では私ども北勢のほうも、元気と言いながらも、大変危機感を再認識させていただいたところでございます。そしてまた、実際にこの事業承継を行った県内企業の顧問の方、経営者にもお越しをいただいて、いろいろ体験発表もお伺いをいたしました。
 そこで、県として金融機関や商工団体と連携をして、様々な支援を行っていただいておるわけでございますが、事業承継支援の取組について、平成29年度の成果と課題についてまずお伺いをいたしたいと思います。

○村上部長 事業承継に関する平成29年度の取組の成果について答弁申し上げます。
 まず、昨年の8月に三重県事業承継ネットワークを組成させていただきました。これは三重県産業支援センターが事務局となりまして、金融機関、商工団体、それから専門家、それから県も入っています。それと、今年に入ってから市町にも入っていただきまして、取組を進めているところでございます。それから、先ほど委員からも紹介いただきましたけども、今年の3月に事業承継支援方針を策定させていただきまして、早期の準備を促すプレ承継、具体的な課題を解決していく事業承継、それから、承継後の成長に向けたポスト承継という3つの段階に分けて政策パッケージとして、総合的、集中的な支援を進めているところでございます。
 ちなみにその中でも事業承継診断というものを具体的に進めておりまして、5年間で3600件の予定をさせていただいておりましたが、昨年1年間で1394件実施をさせていただいたところでございます。それと、おおむね60歳以上の経営者を対象にした三重県内中小企業の事業承継に関するアンケート調査を実施したところ、事業承継に関して何も取り組んでいないという経営者が約3割、それから、後継者がいないという企業が約4割あったということでございます。こういったところから、事業承継を早くから準備することの必要性を認識していただくということがまず1点。
 2つ目としまして、事業承継計画の策定でございますとか、あるいは相続とか贈与といった税制対策、後継者の育成など、個別支援のための専門家派遣なども必要かなというふうに思っています。
 それから、親族とか従業員による承継だけではなくて、第三者承継も視野に入れた取組が必要なのかなというふうに思っておりますので、そういったことも念頭に入れつつ、総合的な取組をこれからも進めていきたいというふうに考えてございます。

○山本(勝)委員 どうもありがとうございました。
 特に事前のプレ承継、途中の事業承継、そしてまたその後のポスト承継と、本当にこの辺のところが大変重要になってくるんじゃないかなと、このように思うわけでございますけども、そういう中で、順当にいろいろ進めていただいておると、こういうぐあいに理解をしておるわけでございますけども、俎上にのってから今日まで、特に事業承継等について8月31日、自民党への商工3団体からの要望事項の中でもいろいろこの話はございましたが、業種、業態、企業規模などによる様々な課題に対してきめ細かな対応が行われるように、商工団体とも連携支援策等の充実をやってほしいとか、それから、やっぱり国等には税制面でのいろいろな対応等について、いろいろお声を聴かせていただきましたし、この間の県の商工団体の中でも国へ要望を上げる中に、事業承継の、特に税制等についての要望があって、国へ上げられたということでございますので、そんなことをそれ以後にお聞きしていくと、やっぱり今後、小規模企業の事業承継支援や、第三者承継の支援など、きめ細かな支援が必要だと、このように思うわけでございまして、事業承継について、半年経過をしてきて、知事は今後改めてどのように取り組んでいかれるのか、その辺のところを知事のほうから少し考え方をお伺いしたいと思います。

○鈴木知事 今後の事業承継の取組ですけれども、まず1つは、先ほど山本勝委員からもありましたように、きめ細かにしっかりやらなあかんと。とりわけプレ承継が大事だと。先般のロータリークラブにおいても、佐野テックの佐野会長も、はよ準備しやなあきませんぜと。自分で勝手に決めたらあきませんぜと。従業員のことも考えてというふうに佐野会長もおっしゃっていたと思うんですけれども。プレ承継に早く取りかかっていただく、そこできめ細かくやっていくというのが大事ですので。またきめ細かくやっていく中で、とにかくプレ承継というのは必要性が増しているというのが1つ。
 もう一つは、先ほどの国との関係においてですけども、今日も一部報道で、事業承継において個人事業主が事業に使う建物とか資産の相続税の負担軽減というのがありましたけれども、これについて我々も国に要望したところでありますし、あとは個人保証を重複して、前の経営者と新しい経営者から取らないという原則運用のガイドラインをしっかり徹底してほしいというようなことも国に要望したと。
 もう一つ、全体的には機運づくりであります。自分のところだけがやるというんじゃなくて、やっぱりみんなそういうふうにやって、地域経済のために頑張っているねというふうに思っていただけるように、これは東海3県2市、あるいは全国知事会、そういうことなんかもやりながら機運づくりをしっかりしていきたいと思います。いずれにしても、商工団体あるいは金融機関の皆さんを含めて、オール三重でしっかり取り組んでいきたいと思います。

○山本(勝)委員 知事、どうもありがとうございました。
 特にプレ承継、前段のいろいろな準備をこれからしていくということ、これは積極的にどんどんそういう事業所のところについての働きかけというのも大変重要かなと思うので、今少し答弁でお話をいただいたんで、考え方は同じだなと、このように思わせていただいておりますけども、どちらにいたしましても、やっぱりこれから5年、10年の間には団塊の世代が経営者の一線を去っていくという時代が来るような背景でございますので、特に前段での事業承継の取組、これをひとつ十分一体となってやっていただきたいなと、このように思いまして、この辺の事業承継についてはこの程度にさせていただきたいと思いますが、引き続いてどうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 次に、認知症ケア医療介護連携事業についてお伺いをいたしたいと思います。
 伊勢志摩サミットの年に四日市都ホテルでこのセミナーが行われまして、これを契機に三重県の中でも認知症というのが俎上にのってきたわけでございますけども、まさに認知症というのは老いとともに訪れる病気の一つで、様々な脳の細胞が死ぬ、または働きが悪くなるということで、記憶や判断力にだんだん障がいが出てくる、こういうこと。あわせて、それに対してはやっぱり日ごろの生活管理とか早期診断、治療が大切だと、こんなこともお話を聞くわけでございますが、本県の人口は平成17年で約186万人のところが、平成28年では既に8万人近く減少しておって、その中でも65歳以上の人が50万9300人ぐらいで、これは全体の28%ぐらいみえるということで、これから大変高齢化をしていく中で、この認知症という問題については避けて通れない、こんな問題でございます。高齢者が増えることによって認知症患者も増えていくと。こういう面で平成29年度の認知症ケア医療介護連携事業が実施されておりますけども、今年の初め、いろいろ聞かされて以後、どのような取組を進めてこられたのか、そんなところをお伺いいたしたいと思います。

○福井部長 認知症ケア医療介護連携事業についてでありますが、この事業では様々な取組を行っておるところでございまして、平成29年度につきましては、認知症の専門治療を行います認知症疾患医療センター、これは従来5カ所ございました、これに新たに4カ所を指定いたしまして、県内の身近な地域で専門的な医療が受けられるよう、体制の整備を図ったところでございます。
 また、早期診断につながります認知症初期集中支援チームでありますとか、医療・介護関係者の連携を図ります認知症地域支援推進員への研修を行いまして、平成30年度には全ての市町において、これらの体制が整ったところでございます。加えまして、認知症サポート医の養成でありますとか、かかりつけ医や薬剤師、そして看護師、歯科医師などの医療従事者、さらには介護の従事者に対する研修も行いまして、いわゆるケアの質の向上ということにも努めさせていただいたところでございます。
 さらに三重大学医学部附属病院におきまして、認知症の早期発見、早期治療のためのITスクリーニング事業というのに取り組んでおりますし、それから、医療と介護の連携のための、脳の健康みえる手帳というのがございます。これの活用促進、そして、玉城町をモデル地域といたしまして、レセプトデータの調査・分析と、こうした取組も進めておるところでございます。
 以上であります。

○山本(勝)委員 どうもありがとうございました、いろいろ取り組んでいただいておりまして。
 そんな中で、働き盛りの人たちでも発症するという若年性の認知症、この辺のところが最近また話題に上がってきておるわけでございますが、若い世代の人が発症すると、家族の中でも、また生活面を含めて大変課題が出てきておるわけでございますけども、若年性の認知症について発症した患者、その家族に対してどのように支援をやられておるのか、お伺いしたいと思います。

○福井部長 若年性認知症でございますが、働き盛りの世代の方々が発症するということから、経済的な面も含めまして、本人だけではなく、家族の生活にも大きな影響を与えますことから、できるだけ早く診断を受けていただき、一人ひとりの状態に応じた適切な支援を行っていくことが重要であるというふうに考えております。
 県では平成22年度から、全国に先駆けまして総合的な支援窓口といたしまして、若年性認知症支援コーディネーターを配置して、本人、家族、そして企業等からの相談にも応じ、そのほかに就労に関する支援でありますとか、地域包括支援センター等の支援者に対する研修なども行っておるところであります。また、本人や家族等の交流の場であります若年性認知症カフェというのを開催しているところであります。また、コーディネーターを中心といたしまして、医療・介護関係者、そして経済関係団体の関係者からなります若年性認知症自立支援ネットワーク会議というのを開催いたしておりまして、本人に対する診断直後、就労中、そして退職後まで含めて、切れ目のない支援について取り組んでいくところでございます。
 以上であります。

○山本(勝)委員 どうもありがとうございました。
 若年性認知症の患者というのが全国でも3万7800人ぐらいですかな。県内でも平成26年ぐらいで246人ぐらいいらっしゃるということで推計が出ておりますので、今後若年性認知症等についてもいろいろ対応をしていくような時期に来ておるんではないかなと、このように思います。
 そこで、総体的に認知症患者が年々増加する中で、今後ますます患者やその家族への支援等の認知症対策もしっかり行っていく必要があるということでは、いま一度それについての決意をお伺いしたいと思います。

○福井部長 今後、委員御指摘のとおり、認知症の人が増加すると予想される中におきまして、認知症になっても認知症の人の意思が尊重されて、できる限り住みなれた地域で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現ということが求められております。本県では平成28年の10月に「認知症サミットin  Mie(ミエ)」が開催されまして、今後の認知症施策のあり方について議論がされたところでありまして、その成果がパール宣言として取りまとめられたところでございます。この宣言におきまして国際連携、地域支援、医療・産業連携、そして医療システム、介護システムについての御提言をいただいたところでございます。県といたしましては、パール宣言を受けまして、まずは医療・介護の連携強化と人材育成、2つ目として、認知症の人と家族を支える地域づくり、3つ目として、ものづくり産業との連携による認知症ケアに係る製品サービスの創出など、認知症施策の一層の充実に取り組んでまいります。
 来年度におきましても、パール宣言のフォローアップでありますとか、レセプトデータの分析を通じた医療と介護の連携、そして全国若年性認知症フォーラムなどを行うことによりまして、認知症の早期発見、早期診断の体制整備、そして地域における相談支援体制の充実にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

○山本(勝)委員 どうもありがとうございました。
 特にパール宣言をこれからより充実させて、内容の補強もやっていくと、こんなような理解で受けとめさせていただきますが、認知症についてはこれからの高齢化を迎えての大きな課題になってくると、このように思っておりますので、引き続き努力のほうもどうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 次に行かせてもらいますけど、公共施設の維持管理等と今後の対応策についてお伺いをいたしたいと思いますが、振り返ってみますと、平成29年度においては国の深刻な財政事情もあって、公共事業予算における当初予算編成時の要求基準としては、一般財源ベースで前年度当初予算の55%を上限とする非常に厳しいシーリングが設定されました。その結果、県土整備部においては、平成29年度のでき上がりの公共事業の予算額は事業費ベースで対前年度比が85%、特に県単公共事業は事業費ベースで対前年度比が73%という厳しい予算になったところです。今回提出された決算の状況を見てみますと、決算ベースでは県単の主要事業である公共土木施設維持管理費が平成28年度の約84億円から平成29年度の約72億円と減額幅が非常に大きくなったところです。言いかえますと、前年度から12億円少ない額で平成29年度は1年間維持管理を行ったということでございまして、当然この額では維持管理の水準をこれまでと同等にいたすというのは非常に難しいと、このように仄聞をするわけでございます。
 私の地元の桑名管内でも特に除草、雪氷、区画線が見えにくくなるとか、それから河床掘削、こんなところも要望項目が大変あるわけでございますけども、特に河床掘削については大変進んでいないところが多く見受けられます。次年度の三重県経営方針案の中に、未来への希望を支える安全・安心の観点から、取組をこれまで以上にしっかりと進めるというように記載をされておるわけでございますけども、必要な公共土木施設への適正な投資というのは大事であると、このように考えておりますので、この辺のところについて考え方があればお伺いをいたしたいと思います。

○渡辺部長 平成29年度の維持管理予算についてでございますが、29年度公共事業予算につきましては、当初予算調製方針に基づき、特定政策課題枠を活用するなどして予算確保に努めましたが、県単維持予算につきましては対前年度比81%となりました。このため、道路区画線の引き直しや舗装修繕など、地域の御要望に十分に対応することが難しい状況もございました。
 このようなことから、平成30年度当初予算では、29年度に創設されました公共施設等適正管理推進事業債を積極的に活用するなどして、28年度と同程度の県単維持予算を確保したところでございます。平成31年度予算につきましても引き続き国に対して補助金や交付金の確保について要望を実施するとともに、充当率や交付税措置で有利な起債を活用するなどの工夫をしながら、必要な事業は実施できるように努力してまいります。

○山本(勝)委員 どうもありがとうございました。
 非常に困難な状況の中で、様々工夫をしていただいて、予算の確保をしながら事業を推進していただいておるということはよくわかりました。平成31年度当初予算編成も大いに期待させていただくわけでございますけども、それ以上にいろいろ努力をしていただきながら、厳しい予算状況の中でも事業の推進に向けて、大いに尽力をいただきたいなと、このように思っております。
 時間がちょっとございますので、最後に1つ、広域避難についてお伺いをいたしたいと思います。
 先ほど来、木津委員からも、来年は伊勢湾台風から60年を迎える。伊勢湾台風は、昭和34年9月26日、私どもの桑名市のところにも大変大きな災害をもたらしたわけでございますが、紀伊半島に上陸をして、県内を南から北へ横断、県内では死者1200名以上、全壊した家屋は5000棟を超える未曾有の災害でございました。伊勢湾台風は日本の防災行政の基本となる災害対策基本法が制定をされる契機になったと、このようにも思っておりますし、来年は60年ということで、伊勢湾台風の歴史的な被害というのを災害の教訓というので生かしていく、こんな年にもなろうかと思いますが、今年も台風第24号は伊勢湾台風と同じようなコースで上陸して、大変心配をされたわけでございますけども、幸いにもコースが少し外れまして、大きな被害がなかったわけでございますけども、木曽三川下流域では海抜ゼロメートル地域がまだまだ広がっておるわけでございまして、台風が襲来をするというと高潮、それから水には大変敏感になっておるわけでございますので、こういう状況の中で、平成28年に桑員地域の2市2町が浸水時における広域避難に関する協定を締結して、29年度において広域避難の方法について県も含めた検討が進められたというようなことをお聞きしておるわけでございますが、平成29年度に検討された内容と、29年度の成果、この辺のところをお伺いしたいと思います。

○福永部長 広域避難の取組は、大変重要だと思っております。現状ですけれども、今、県と桑員地域の2市2町とで構成しております桑員地域防災対策会議というのがありまして、そこなどで検討を進めているところでございます。
 平成29年度ですけれども、広域避難の取組をより具体化していくために、どれぐらいの人数をどの施設で受け入れるかとか、移送手段をどうするかとか、駐車場をどう確保するのかといった課題につきまして検討したところでございます。そういう検討結果を踏まえまして、広域避難のオペレーションを確認、検証するために、今年の2月に国とも連携しまして、スーパー伊勢湾台風を想定した広域避難の図上訓練を実施したところです。やっぱり様々な課題が明らかになっておりまして、例えば広域避難開始の意思決定をどうしていくのかとか、住民への周知をどうするのかとか、逃げ遅れた方がいたときどうするのかとか、避難終了のタイミングをどう判断するのかとか、そういう課題が浮かび上がってきていますので、今年はそういう課題に関して検討しているところです。今後はさらに広域避難したときの物資の調達の仕方とか、要支援者をどう支援していくのかとか、そういう課題も俎上にのせまして検討していくと。いずれにしましても、多岐にわたり問題がありますので、これからも2市2町の御意見も踏まえながら、検証と訓練を繰り返して、一歩一歩実効性を高めてまいりたいと考えております。

○山本(勝)委員 部長、どうもありがとうございました。
 もう2分でございますけども、先日台風第24号が来ました。桑名地域のところを少し見ておりますと、海抜ゼロメートルの地域だから、とにかく早く避難をしてくれと避難勧告がどんどん出て、小学校に避難をしたわけでございますけど、それが昼ごろから。夕方の6時、7時になってくるとおなかがすいてくるわけですわ。夕食をどうするかということなんやけども、しょせん小学校ですから、夕食の準備もしとるわけではないんですわ。ですから、食べることもできない。そうこうしとるうちに、午後10時ごろになってくると、今度は寝る場所。午前0時でも解除されておりませんので、寝る場所を考えなあかんわけですわ。毛布があるんかないかと聞くと、小学校には毛布がないんですわね。そうなってくると、せっかく避難をしても、なかなか避難した皆さん方に対応できるような状況でないというのが今回の台風第24号の避難の状況でございました。ですから、お年寄りで、誰かに乗せていただいて避難された方はもう一度公民館へ行って、毛布があるところで休んだということですし、・・・・・・の人たちはもう午前0時ごろに家へ帰ったということでございますので、広域避難で細かいところ、今食料の問題をお話ししましたけど、そんなことも含めて、十分これから考えていただきたいなと思います。
 以上、4項目を終わらせていただきました。ありがとうございました。

○小林副委員長 それでは、次に、自民党、御質疑をお願いいたします。

○村林委員 改めましてこんにちは。度会郡選挙区選出、自民党会派の村林聡です。よろしくお願いします。
 私のほうからは、成果レポートの施策番号112防災・減災対策を進める体制づくりについてお伺いしたいと思います。
 昨年の台風第21号では、伊勢市や玉城町、度会町などで大変大きな被害が発生いたしました。私の昨年12月の一般質問において、県のほうでタイムラインを作成して、市町のほうに展開してくださるということですので、ぜひその水平展開をお願いしたいし、また、これまで災害にたくさん遭ったことのある市町というのは、それなりのノウハウを持っておられるので、むしろこれまで災害に遭われなかった市町に対してこそ県は強くプッシュして、展開していただきたいというような質問をさせていただきました。また、その御答弁では、三重県版タイムラインを平成29年度に策定して、それをもとに市町に展開していくという内容であったかと思います。
 そこでお伺いしたいんですけれども、タイムラインは県と市町が一体となって取り組むことが重要と考えますが、平成29年度の三重県版タイムライン策定を踏まえて、市町で運用する場合の課題は何でしょうかと。また、市町展開に向けた現在の取組状況をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

○福永部長 市町タイムラインに関してですけれども、市町タイムラインを運用するときに大切になってくるのは、まずゼロ・アワーをいかに設定するのかというところでございます。ゼロ・アワーというのは台風の影響が最も大きくなると見込まれる時点を言いまして、これが避難勧告などを発令するタイミングの目安になりますので、いかにこのゼロ・アワーを設定するのか、その基本的な考え方をしっかりと位置づけておく必要があります。さらに市町では地域の関係者や関係機関との連携が非常に大切になってきていますので、自主防災組織や消防団といった避難の声かけをしていただく方とか、要支援者を支援いただく方を事前に把握しておいて、いざ避難となったときにすぐに動き出せるように、全体調整をタイムラインの中でしておく必要がございます。こういったノウハウを県としては水平展開していく必要がございますので、今年度はモデル市町や気象台に入っていただいて検討会をつくりまして、市町タイムライン基本モデルを今年度中に策定することとしています。市町によりまして災害の地域特性がございますので、やはりモデル市町以外にも幅広く意見を聞きまして、それぞれの市町に見合った内容になるように取り計らってまいりたいと思っております。そのモデルが完成した暁には、来年度ですけれども、これを使いまして、市町向けの説明会や勉強会をしまして、水平展開を図ってまいりたいと考えております。
 以上です。

○村林委員 御答弁ありがとうございます。
 そうすると、市町タイムラインというのは、今モデルで運用していて、完全な市町タイムラインというのは今年度中に策定して、来年度にしっかり展開していくという御答弁だったんしょうかね。では、そのようにぜひお願いしたいと思いますが、先ほど前の質疑者の方からも、いざ避難しても、避難所に毛布がないなどというお話もありましたので、タイムラインを設定する中で、実際に運用したらどうなるのかということもぜひ見ていって、つくっていっていただきたい、そのように要望させていただきます。
 一方、今年のお話なんですけれども、先ほどからほかの質疑者の方からも台風のお話がたくさん出ておりましたが、今年は台風でありますとか、また北海道で大きな地震があったりとか、非常に全国的に大規模な停電が発生した年なのかなと、そのように感じております。私の住んでおる地域でも、先日の台風で停電が発生しまして、町のほうからだと思うんですけれども、防災無線を通じて、このまま停電が続いて復旧しないと水道が断水しますよというような放送がかかりました。非常にその後、住民の方なんかから受けた声は、見通しですね。電気や水道などのライフライン復旧については、第一義的には事業者の責務であるというふうに理解はしておるんですけれども、やはり見通しが立たないと不安だと、そういう声をたくさん聞かせていただきました。ですので、ここで2点お伺いしたいんですけれども、大規模停電の発生を受けて、県が電力事業者に講じた対応についてまずお聞きしたい。
 2点目が、停電によって水道の断水のおそれがある場合の対応についてもあわせてお聞きしたいと思います。御答弁をお願いします。

○福永部長 私のほうからは停電対策の話をさせていただきます。
 今年は台風がたくさんやってきましたので、県内でも多くの停電が発生しました。停電は日常生活の根幹に影響を及ぼすものでございますので、県としても可能な限りの対応を行う必要があると考えております。ですので、台風到来前に知事のほうから県民の皆さんに向けて、停電に対して万全の備えをしていただきますようにというメッセージを発信しましたし、私ども事務方もSNSを使いまして、熱中症対策ですとか停電対策に関しまして、啓発の取組なども行ったところです。
 あと、早期の復旧に資するために、道路パトロールなどで電線の切断や電柱の倒壊を発見した際には、直ちに電力会社に通報するという対応を徹底しました。こうしたことのほかに、やはり先ほど委員がおっしゃいましたように、県民の皆さんへの連絡というのが非常に重要になってきます。やはり電力会社に対しましてしっかり対応を行っていただくよう要請するのも県の重要な仕事だというふうに考えておりますので、県民の皆さんにいつ復旧するのかと不安になっていただかないように、県民目線に立った情報提供をやっていただきたいということも要請をさせていただきました。
 その結果、電力会社のほうも大分御努力をいただきまして、会社のホームページで地域ごとの復旧見込み時刻を一定速やかに公表いただけるようになりました。また、電力会社のほうでも熱中症対策の呼びかけを行っていただいたり、利用者からの直接の問い合わせに対応する電話回線を増やしていただいたり、広報車を増車いただいたり、そういう対応も行っていただきました。県と電力会社との顔の見えるホットラインというのも確立しまして、停電が長時間にわたる場合とか、重要な施設が停電する場合には直ちに連絡がいただけるように、そういう体制も構築しました。
 今後ですけれども、大規模停電時の課題などを市町としっかり話し合いたいと思っています。また、県と市町のタイムラインの中に停電対応という行動項目をしっかり追加しまして、今後、事前の電力会社との調整とか、県民の皆さんへの呼びかけとか、抜かりのないように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○井戸畑部長 停電が発生いたしましたときの水道の断水への対応についてお答えさせていただきます。
 停電が発生いたしますと、水道水を送るポンプが停止してしまいますので、停電発生と同時に、あるいは配水池に貯留された水がなくなった時点で断水が発生いたします。各市町ではこうした断水発生時に備えまして、給水車あるいは給水タンクを用意しておりまして、いざというときには迅速な応急給水活動ができるように備えておるところでございます。
 また、断水の範囲あるいは世帯数が大きいといった理由で各市町単独で対応することが難しい場合には、県と市町で締結しております三重県水道災害広域応援協定に基づきまして、順次近隣の市町から応急給水を受けられるような体制を構築しているところでございます。
 以上でございます。

○村林委員 御答弁ありがとうございます。
 もう余り時間がないんで、要望にとどめたいと思います。
 断水についてまず御答弁いただきました。基本的には給水対応ということですね。できれば強靭化も長期的な課題としてはぜひお願いしたいと思います。また、ビルとかマンションとか、地域としてというよりも、ひょっとすると建物によってはなんていう断水もあるかもしれんので、また考えていただきたいと思います。平成31年度三重県経営方針案の中にも今年発生した災害を踏まえた課題として、電気、ガス、水道など住民生活に必要なライフラインの早期復旧に取り組むというように挙げていただいておりますので、ぜひともお願いしたいと期待いたします。
 また、県ではライフライン事業者など関係機関で構成する三重県ライフライン企業等連絡会議を設けていると聞いておりますので、そうした会議を通じてライフラインのさらなる強靭化の検討もお願いしたいと、そのように要望しておきます。
 最後に、この施策112の目標項目のところに防災みえ.jpの活用度みたいな話もあるわけですけれども、先ほどの電力会社のほうで大分復旧見込みの時刻とかを提供していただいておるんでしたら、例えば防災みえ.jpからもリンクでそれが見られるとか、そういったことも今後ぜひ検討いただければどうかと提案だけさせていただきます。
 以上、時間が参りましたので、次の質疑者に交代いたします。ありがとうございました。

○西場委員 鈴木英敬知事、こんにちは。皆さん、こんにちは。
 今日は平成29年度の決算総括質疑ということで、29年度の総括ですから、今日はずっと一日質疑ばかりですが、私なりに29年度を振り返りたいなと、こう思います。
 5月に伊勢志摩サミットから1年を迎えるという節目の年であったと。このサミットの成果をどういうように生かすかというのがこれからの三重県の未来、真価を問われるということで1年をやった。内外はいろんなことがありますが、アメリカにトランプ大統領が誕生して、国際情勢が大きく動いてきました。国内では東京一極集中や人口減少がとまらないということで、国だけではなしに地方も入れての地方創生の取組、これがもう待ったなしになってきたという年回りだったかなと。
 それで、県政の展開ですが、先ほども財政議論が公共事業の関係でありましたけれども、当初予算編成で何とびっくりした、ですね。財政状況がこんなに落ち込んでおるということが表に出てきたわけでございまして、予算編成のときに総務部から出てきた内容は、政策的経費で当初予算の要求上限額を前年度の55%に抑えてくれということでしたから。こんな数字は聞いたことがないです。衝撃を受けましたね。まだ生々しく記憶に刻み込まれております。
 そういう中で、県政の縮こまり、縮小がどんなに落ち込んでいくんではないかという心配も当時は非常にしたんではありますけれども、一方でやるべきこと、必要なところにはやりますよという話もあって、先ほどからお話のあるような防災の関係、それから、サミットの成果をどう生かすかという内容、あるいはスポーツ振興、こういうところに力点、重点を置いていくという基本方針が出て、1年がたっての今日の決算と、こういうような思いで今日はおります。
 この重点3項目についてお話をする時間がないので、まずは時間内でということで、サミットを生かすという部分でありますけれども、いろんな生かし方はありますけれども、私は観光の振興という面で特にその成果を生かしてほしいなと。県の予算書とかいろいろな取組の中ではインバウンドを拡大するということが特に強調されてきて、サミット効果ですから、まさにそうであるべきといいますか、それが一番順当な取組の基本方針であるだろうなと、こう思っています。そのインバウンドも幅広いわけでありますけども、私は多気郡の出身の立場で、いろんなところでこういう話やお願いもしておりますけれども、ちょうど平成29年の11月定例月会議で、大杉谷地域の観光振興対策ということについて取り上げさせてもらった。観光局長のほうからは、大台町や地元の団体の活動を連携しながら支援していくという前向きな答弁をいただいております。そういう経緯もあるわけでございますが、1年を経過して、大杉谷地域の観光振興対策が平成29年度どういう取組があった中で、今後インバウンドを活用したものにどう取り組んでいくかという面を私はお願いしていきたいと思っています。大杉谷は南米のペルーで平成28年に世界のユネスコエコパークに認定されまして、大台ケ原も含めてでありますが、世界の大杉谷に認定されたんですね。こういう世界的な知名度をインバウンドに生かさないことはないと、こういうように思っています。今、県のFITやインバウンドはもちろん伊勢志摩国立公園のナショナルパーク化とか、あるいは熊野古道の活用とか、いろいろその辺の力点はわかりますが、大杉谷、そしてユネスコエコパークを活用したこれからの振興について、いま一度どうであったか、どうするかを伺っておきたいと思います。

○河口局長 大杉谷地域をはじめとした大台町全域の観光振興についてなんですけれども、観光振興に当たっては情報発信も大切だということで、地域の観光事業者とメディアをつなぐことを目的に、昨年の11月にみえ旅取材商談会というのを開催いたしました。こちらのほうでメディアとつないだという形で、3月に3日間、雑誌関係の方に現地に入っていただいて取材をしていただきました。
 その成果につきましては、今、雑誌もいろいろウェブ版での発信というのが強くなっていて、これはウェブで4回にわたって掲載をされたんですけれども、今年4月から30代の女性に向けて、新しい、私たちが余り気がついていなかったような観光の魅力発信をしていただきました。例えばすごく景色がいいところでカレーの出前をしてもらって、自然の中で食べていただいたりとか、あるいは宿泊施設の中でもグランピングという最近はやりの泊まり方みたいな御紹介ということで、私たちでは今までなかなか気がついていないところにも焦点を当てて、若い世代に向けてどうしたらその地域に来てもらえるのかという新しい視点を発見させていただくことにもつながりましたけれども、そういう町の特集を4回にわたって掲載していただきました。あと、いろいろな体験施設なんかについてもウェブでの予約ができないのかということで、ウェブへの登録の働きかけなんかもさせていただいているところでございます。
 委員のほうからもお話がありましたインバウンドでは、日本というのはこれから人口の減少も考えますと、インバウンドに目を向けていかないと、なかなか地域全体の振興にはつながっていかないのかと思っております。いろいろな体験プログラムを目的に地方を訪れていただく外国人の方も非常に多くなっていますので、本当に一つ一つの観光施設を売り出すというのではなく、面として、その地域全体をインバウンドの方、特に外国人……

○小林副委員長 答弁は簡潔に願います。

○河口局長 外国人の方にしっかり訴えかけるような形で地域DMO等と連携し、充実を図っていきたいと思っております。

○西場委員 答弁ありがとう。
 私の持ち時間は10分でございますので、これ以上の質問はできませんけれども、大杉谷の魅力で、知事、インターハイの開会式で皇太子殿下が開会の御挨拶のときに、主催県である三重県の紹介をされるとき、鈴鹿山脈、そして大台ケ原、清流宮川のある三重県はという言葉を言っていただいたんですよ。私はそれを聞いて、もう本当に感激と感謝と喜びで胸がいっぱいになって、立ち上がって泣き出したくなるような思いでしたが、そうもいきませんでした。もう本当に感謝。皇太子殿下が三重県のことをそのようにイメージしていただいておる。皇太子殿下はありがたいですが、きっと国民の間でも多くの県民の間でも大台ケ原、大杉谷に対する思いというのはそのようなものがあると思います。県の行政において、観光のみならずですが、大杉谷地域のこともさらに真剣に対応して頑張っていただきますようにお願いして、終わります。

○小林副委員長 それでは、次に、能動、御質疑をお願いいたします。

○長田委員 能動会派、亀山市選挙区選出の長田でございます。鈴鹿山脈の麓からやってまいりました。よろしくお願いしたいと思います。
 一般質問で実は教育の問題をさせていただこうと思っとったんですが、満を持して今日させていただく予定をしております。今日は多分教育長一本でいくと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 学力の向上についてお伺いしたいと思います。
 学力の向上につきまして、教育委員会の教育長説明概要という冊子を見ておりますと、その中に出てくるのは、1つは教育総務費の中の事務局員費の中に学力向上県民運動推進という言葉があったり、あるいは教育指導費の中に小中学校における学力向上支援、学力向上対策という言葉がある程度です。それで、どの辺のところが学力向上に該当するのかなということで、いろいろ探ってきましたら、平成29年度当初予算のポイントのところ、ここに大体書かれておりましたので、これについてまずは質問していきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 この中には学力の向上として、「みえの学力向上県民運動セカンドステージの取組を推進します」とありまして、「学校では年間を通した全国学力・学習状況調査、みえスタディ・チェック、ワークシートの3点セット等の計画的な活用や教育支援事務所を中心としたオーダーメイドの支援等を通して、授業改善等の取組を深め、家庭・地域では生活習慣の確立等の取組を広げ、家庭の状況により対応が難しい問題については、地域による学習支援等により、地域で支えるという方向性を基本として取り組んでいきます」というふうに書いてあります。
 そして、平成29年度からがセカンドステージということの中で、「子どもの問題は、大人の問題」という捉え方の中で、大きく分けますと授業力向上、地域の教育力の活用、そして、みえの学力向上県民運動の展開、この3つに大きく仕分けがされております。おのおのについて申し上げますと、授業力向上の中では学力向上支援事業としまして、習熟度別指導等効果的な少人数指導の実践的研究とその成果の共有による、個に応じた指導の充実、全国学力・学習状況調査、みえスタディ・チェック、ワークシートの3点セット等の年間を通した計画的な活用など、PDCAサイクルによる早期からの授業改善等により、子どもの達成感、学習意欲の向上、2つ目として、少人数教育の推進事業ということで、この中には小学校1年生の30人学級、下限25人、定数25人といった人的配置の問題、そして3つ目に、教育支援事務所による支援、小中学校指導業務運営活動費として369万7000円、4つ目として、教職員研修事業3289万3000円、この4つが書かれています。この授業力向上の中で圧倒的な金額を占めておりますのは、少人数教育推進事業の14億5000万円余という大きな金額になってまいります。そのほかには地域の教育力の活用としまして、三重県型コミュニティ・スクール構築事業1400万円余り、みえの学力向上県民運動推進事業約100万円という形になっておりますが、このおのおのについてどのような決算額になっておるのか、不用額がどうなっておるのかについてお伺いしたいと思います。

○廣田教育長 御質問いただきました事業について決算額を申し上げていきます。
 学力向上支援事業については約3770万円、不用額は約300万円で、学力向上アドバイザーとか講師人数の減で、あるいは委託等、みえスタディ・チェックの入札差金等で不用額を約300万円というふうにしております。
 少人数教育推進事業ですが、この少人数教育については、ここに書いてございますように、小学校1年生、2年生、中学校1年生の少人数学級の対象となるところについての配置であるとか、少人数指導については実践推進校など計画した学校に配置というのはしておりますけれども、これが事務事業ではございませんので、人件費、報酬全体額で積み上げたものになってございます。全体額は862億円余の一部となっておりますので、決算額一人ひとりの給与を積み上げたものではございませんので、それをお示しすることはできませんので、御理解を願いたいというふうに思っております。
 それから、小中学校指導業務運営活動費については、決算額は277万円で、不用額は約90万円です。電話、ファクスの使用料やコピーの減とか、旅費の節減で90万円の不用額です。教職員研修事業については、決算額が約3400万円で、これについては途中で国の事業の補正増がございましたものですから、100万円余りの超過となっております。それから、三重県型コミュニティ・スクール構築事業につきましては、決算額は1330万円で、不用額は約130万円、国の補助金の減額に伴って市町の補助金の減になっております。みえの学力向上県民運動推進事業については、約80万円の決算額で、不用額が約17万円となっております。それは推進委員の派遣回数の減などによるものが不用額の原因となっております。
 以上です。

○長田委員 今お聞きしておりますと、まず学力向上支援事業としましては不用額約300万円で、学力向上アドバイザー派遣の減と講師人数の減あるいは、みえスタディ・チェックの入札差金等、そして少人数教育推進事業のほうは、862億円余の一部なので金額としてはなかなか答えられないと。そして教育支援事務所のほうにつきましては、旅費の減等で約90万円の不用額、そして教職員研修事業につきましては、国の事業採択の関係で100万円余の超過というかオーバー、そして三重県型コミュニティ・スクール構築事業につきましては、国補助金の関係で約130万円が不用額、そして、みえの学力向上県民運動推進事業では約17万円の不用額ということです。先ほどの芳野委員の発言ではございませんけども、少人数教育の中で人件費、報酬の一部なので金額のところを出すことが難しいというのは、正直申し上げていかがなものかとは思いますが。ある程度時間があれば、予算を組んだことですので、実際にどれぐらいかかっているかぐらいは一度検証していただければどうかなというふうには思います。
 ただ、全体としましては、一部の入札差金を除くと、ほとんどの部分が人件費に係るところで、不用額も講師の減だったり、旅費の削減であったりということのように思います。授業力向上につきましては、講師の派遣をしていくということであると思いますけれども、そのような形で旅費等を節約していただいて不用を出していただくのは一向に構わないというふうには思いますが、せっかく予算があるのですから、派遣の回数が減ったとか講師が減ったというよりは、もう少しそれをうまく活用して、講師を増やすとか、派遣をどこか別のところに巻きかえるとか、そのようなことができなかったのか。そして、みえスタディ・チェック等でも入札差金があるようですが、その入札差金について、例えば講師のほうに回すことができなかったのか、あるいは教育支援事務所の中でのオーダーメードの支援につきましても旅費が節約できた分、別の箇所を増やすとか、そんなところはできなかったのかについてお伺いしたいと思います。

○廣田教育長 講習会とか研修会についてでございますけれども、小学校の算数の習熟度別指導であったり、小学校の外国語活動であったり、中学校の外国語の講習会なんですけども、当初の計画よりは数を多くして開催いたしました。講師人数の減につきましては、一部の研修において分科会で研修していたのを全体研修にするなど、逆に工夫して節減したということにもよります。それから、学校訪問についても延べ2020回訪問したということで、当初の計画よりかなりの回数を増やしております。それでも旅費が減ったというのは、乗り合わせて自動車で数校一緒に回ったりとか、学校を組み合わせて回ったりしておりますので、そこについてはかなり工夫をしているというふうに考えております。
 それから、入札差金の件については、約76万円という細かい数字なんですけど、それは全体2000万円の中の委託料の差額ですので、それがほかに使えたのではないかということについては、使途については委託料ということで言いかえさせていただいております。これが現状でございます。

○長田委員 先ほど申し上げた予算の大半は人件費ということですが、その中の政策的といいますか、経費の中で、例えば学校での年間を通した全国学力・学習状況調査、みえスタディ・チェック、ワークシートの3点セット等の計画的な活用はどのように実際に、学力を向上させるように行ってみえるのか。また、教育支援事務所を中心としたオーダーメードの支援のためのもともとのおのおのの課題についてはどう考えておみえになって、どのような支援をしてみえるかについてお伺いしたいと思います。

○廣田教育長 みえスタディ・チェック、それから学調、ワークシートの3点セットの件でございますけれども、学調、それから、みえスタディ・チェックでは、子どものつまずきというのを把握して、ワークシートで授業をどうやって改善していったらいいのかというのを考えて、それを子どもたちの学力につなげると。そのサイクルで回しているところでございます。
 教育支援事務所につきましては、そもそもというところではあるんですけども、平成28年4月に教育支援事務所を設置いたしました。それは喫緊の課題である学力の向上について課題の把握、分析、それから対応策の検討実施とか、県全体で取組を進めているところですけども、やっぱり小規模の市町についてはなかなかそこが難しくて、浸透が難しいというところがございまして、教育事務所に支援事務所を置いて、そこから支援に行くと。オーダーメードの勉強を教えに行くみたいな形をしておりますので、そういう形で考えております。

○長田委員 そうしますと、ちょうど授業力向上の中の学力向上支援事業の中に、子どもの達成感、学習意欲の向上というのが書いてあるんですが、これについてはどのような方向でやっていくお考えなんでしょうか。

○廣田教育長 子どもたちが授業を通じてわかったとか、できたと、達成感というか、実感を持つということが一番大切なことかなと思います。それを踏まえてもっと知りたいとか、もっと学びたいという学習意欲につなげていくということが大切だというふうに考えております。やはりそれは指導の方法であったり、授業の改善であったりとか、そういうところが必要だと思いますので、そういうことを通じて子どもたちのわかる感というか、意欲の向上につなげていくというふうに考えております。

○長田委員 そういうことを通じてと。そういうことがちょっとわからないんですけれども、みえの学力向上県民運動の中で申し上げますと、たしか、みえの学力向上県民運動基本方針に、「教育は子どもたちの心に灯をともすことであり、大人が子どもたちを信じ、寄り添い、情熱を持って心を通わせる中で、希望の灯をともし、やる気にスイッチを入れることが大切です」ということが基本理念に書かれています。このやる気にスイッチを入れるためにどのような教育をしたほうがよいのか、どのような政策をしたほうがいいのか、それについてお願いしたいと思います。

○廣田教育長 勉強というか、学習机の上だけでの、そういうスクールの勉強だけではなくて、キャリア活動とか体験活動などを通して、将来こういうことを目標にするとか、方向性を見出すとか、そういうことも考えながら、自分はこういうことをやってみたい、知りたいというふうに、やることについての感動を持ってもらう、そういう授業をしていきたいというふうに考えます。

○長田委員 よくわかるんですが、どのような授業を想定されますか。

○廣田教育長 やはり先ほども言いました、体験活動とかキャリア活動が大切だというふうに思っておりますので、地域へ出て行って、子どもたち、小学生であれば地域のおじさん、おばさんたちがどういうことをしているかというのを知ったりとか、地域の産業の方に来てもらって、職業というか、地域でこういう仕事をやっているみたいな、そういうところから自分の生きる目的、目標みたいなものが大人を見て知らせてもらえる、そういうことを通じて言うとあれなんですけど、そういうことを自分で体感しながら、勉強にも頑張ろうみたいなところにつなげたいというふうに考えております。

○長田委員 ありがとうございました。
 もう時間になりましたので、これで終わらせていただきますが、亀山市でも例えば科学の祭典というような形で先生方が中心に子どもたちに興味を持たすようなことをされております。これは授業ではありませんが、そのような形でぜひとも子どもたちにやる気が出せるような形での指導のほうに今後とも予算を回していただいていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。

○小林副委員長 それでは、次に、鷹山、御質疑をお願いいたします。

○大久保委員 皆様、こんにちは。熊野市・南牟婁郡選挙区選出、鷹山の大久保孝栄です。どうぞよろしくお願いいたします。
 私はいつもの防災に戻ります。今日も防災についてお伺いしたいと思います。今年1月に南海トラフ地震の30年以内の発生率が70%から80%に引き上げられたとお聞きしております。そこで、今日は具体的に防災訓練についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 村林委員に続きまして、施策112の防災・減災対策を進める体制づくりによりますと、これは成果レポートの82ページなんですが、平成29年度の取組概要と成果、残された課題の災害対策活動体制の充実・強化について、「訓練でできないことは、いざという災害の時に絶対にできない」という考え方のもと、救出救助・道路の機能別図上訓練及び総合図上訓練や直下型地震と南海トラフ地震の連続発生を想定した実動訓練を実施したとあります。この訓練をしていただくことは本当にとても大事なことだと思っております。そして、災害発生時には各地で多くのけが人が出ることも当然想定をされています。
 そこで、防災対策部長に2点お伺いいたします。1点目は、平成29年度に実施した三重県、伊賀市、尾鷲市、紀北町による総合防災訓練において、医療機関と連携した訓練はあったのでしょうかということ、2点目は、その防災訓練の費用について教えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○福永部長 防災訓練について答弁させていただきます。
 まず、昨年度の訓練のことですけれども、去年、平成29年の11月5日の日に三重県、伊賀市、尾鷲市、紀北町が合同しまして総合防災訓練を実施いたしました。内陸直下型の地震と南海トラフ地震が相次いで発生したという想定でございました。この中で医療機関と連携した訓練といいますのは、伊賀市を中心にした会場で行いました。医療機関としては三重大学医学部附属病院、それから伊賀市立上野総合市民病院、三重県医師会など11の医療機関に参加いただきました。
 その訓練の中身ですけれども、まず、傷病者の搬送訓練を行っています。災害拠点病院であります上野総合市民病院におきまして、多重事故による傷病者の受け入れ、それから、ドクターヘリで搬送してこられた患者のトリアージと、その病院への受け入れ、そういう内容でございました。さらにメーン会場となりました伊賀市の霊峰中学校におきましては、現場の救護所を設置しまして、救出救助活動を受けた応急救護とトリアージ、それから警察と連携しまして、検視と遺族対応、そういった内容の訓練を行っています。さらにこの中学校の体育館には避難所も設置をいたしまして、避難した方とか被災した方の健康管理を行うために、感染症予防に関する健康管理支援とか、避難所そのものの生活環境を調査するための避難所サーベイランスとか、保健医療に関係する方々が一堂に会する災害保健医療連絡会議の開催、こういった内容で取り組んでございます。防災訓練の費用につきましては県で負担をしております。

○大久保委員 ありがとうございます。
 今の最後の部分の防災訓練の費用についてなんですけれども、県費で負担しているのはわかったんですが、大体の金額というのは今持ち合わせていないですか。

○福永部長 防災訓練費の決算額が139万6253円ということになっております。

○大久保委員 ありがとうございます。
 139万6253円って少ないように思います。それで、現在、災害時に医療救護活動の中心となる災害拠点病院は三重県で15施設、それから、災害拠点病院の機能補完や支援を目的とする災害医療支援病院は7施設ということで、22施設あるわけですが、紀南病院も紀南圏域で昨年、災害拠点病院にしていただいてありがたいと思っているところでありますけれども、先ほどの報告では11の医療機関が関係したということで、11ですから、多分これは支援病院と拠点病院以外の医療機関も入っているのではないかと思うんですが、やはり災害時には災害拠点病院が中心となって、地域における医療救護活動を行われることになるんですけれども、拠点病院や支援病院以外の病院においても、救急患者や入院患者がふだんからいらっしゃる病院もたくさんありますので、そういうところへの対応というのが求められるのではないかと思うんですね。これは防災じゃなくて、もしかしたら医療になってしまって、私は所管の委員会なんですけれども、そこで大規模災害時において拠点病院、支援病院以外の、各病院が医療を提供できるよう平時から訓練を実施するなど、備えが重要であると考えるんですが、県としてどのような支援ができるのかどうかをお聞かせいただきたいと思います。

○福井部長 災害医療に関します県の平時からの支援ということでございますけれども、御指摘のように、南海トラフ地震のような大規模な地震が発生した場合においても、必要な医療が提供できるというためには、電力や水なんかの確保とともに、平時からの体制整備というのが大変重要だというふうに考えております。そのため、県におきましては、県内で96病院ございますけれども、全ての病院において災害発生時においても病院機能が維持できるようにということで、BCPの考え方に基づきます災害医療対応マニュアルの策定について働きかけを行っておるところでございます。
 具体的には、災害発生時に地域の関係機関と連携をいたしまして、適切な医療が提供できるようにということで、保健所を中心といたしまして9つの地域におきまして、災害医療対策を検討する地域災害医療対策協議会というのを設置いたしておりまして、病院の孤立とか、それぞれの地域ごとの課題も勘案した対策の検討というのを行っておるところでございます。そして、今年度は23回にわたります情報伝達訓練を行いますとともに、災害時の医療の情報の共有システムがありますけれども、EMIS(イーミス)というんですけれども、それの入力作業の訓練なんかも今年度やる予定といたしております。
 今後もこうした協議会を通じまして、顔の見える関係は引き続き構築をしたいと思っておりますけれども、御指摘もありましたが、災害発生時においても災害拠点病院だけではなくて、全ての病院で病院機能を維持できるというのは大変重要だというふうに私は思っておりまして、実は新たにBCPのマニュアルの策定指針というのを県でつくりまして、県からの平時からの支援を強化していきたいというふうに考えています。

○大久保委員 ありがとうございました。
 なぜ、今日このような質問をしたかと申し上げますと、先日、三重県看護連盟主催の「地震大国での医療と政治」というワークショップに参加をさせていただきました。県からも、防災対策部のほうからも出ていただきましたし、政治という部分で石田参議院議員と、それから県議会からも中嶋議員に出ていただいておりました。その聞かせていただいたときに、県内多くの看護師のほうから、南海トラフ地震に備え、訓練をしたことがないとか、また、どのように訓練をしたらよいのかわからないとか、訓練に携わったことのない看護師がかなり多くいらっしゃるという実態がわかりました。防災訓練にはそんなに費用がかからないのかもしれないですけど、行うとしたら当然費用が発生すると思うんですけれども、各病院で命に直接かかわる医療関係の方々、医師や、またそこで働く方や看護師なんかが訓練をしたことがないというのはかなり問題だと思うんですね。しかも看護師たちはそれを不安に感じておられるということがあります。だから、なるべく訓練に対する費用をとっていただいて、各病院でも対応いただけるようにしていただくのがいいかと思いますので、このことを踏まえて、平成31年度当初予算に防災訓練の費用を拡充していただくように考えていただいて、またそれが医療機関との連携というところで、特に医療関係者には全員参加していただくというような、お勧めできる状況をつくっていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 一昨日も熊野市の身体障害者(児)福祉連合会とか民生委員児童委員協議会の合同避難訓練に参加させてもらったんですけれども、3回目だったんですが、1回目より確実によくなっているんですね。よくなっているという内容は、車椅子に補助装置をつけるんですが、そのつけるスピードが速くなっていて、みんなで協力して避難することができる。また、熊野市が出しております災害時支援スカーフ、耳が聞こえませんとか目が見えませんとか、支援が必要ですというふうな、そういうのを利用して、みんなで協力して避難する体制ができているので、またそういうところにも訓練というのは大事だというのは私も実感させていただきましたので、引き続き継続、そして幅広い分野で訓練がされますことをお願い申し上げます。
 また、知事には11月に国への要望にも行っていただくということで、先ほど来台風の話もいろいろとありました。やはり防災のことしか、私は頭にないんですけれども、まず、インフラ整備というのは絶対欠かせなくて、先ほど停電や断水のお話もありましたけれども、これを復旧しようと思ったら道路が必要なんですね。紀伊半島大水害のときもずっと断水が直らなかったのとか、停電だったのにはやはり電源車が来られないとか、水道を直す資材を運び込めない、これはやはり道路なので、道路の強化をお願いしたいと思うのです。
 そこで、県土整備部の平成29年度予算なんですが、先ほど維持費のお話がありましたけれども、災害復旧費は災害があったので増えているんですけど、土木費も減っています。そして、防災費を含む総務費も減っているんですね。やはり今、土木費を減らしてしまってはいけないと思って、とにかく河川や堤防や海岸というところに防災、減災の意味からも投資をしておくというのが大事かと思いますが、知事、もしよければ、その防災費に対してお願いします。

○鈴木知事 まさにおっしゃるとおりでありまして、県のほうでも防災、減災に必要な予算というのはしっかり確保していくという大前提のもと、また、国に要望に行くに当たっては、政府も3年間で集中して防災・減災、国土強靭化をやるとおっしゃっていますので、地方がそれについていくための地方の負担軽減もぜひお願いしたいという要望もあわせてする予定でございます。

○大久保委員 ありがとうございました。
 地元も頑張ります。そして県民の皆様にもお願いしたいのは、やはり災害復旧とか、そういう防災の工事のときに用地等の御協力をいただきたいということも私からもお願いをさせていただいて、地域で、そして官民一体となって防災、減災に努めていかなくてはいけないと思っておりますので、また、その辺、国への要望も大きく含めて。いつも申し上げるんですが、私は復旧工事じゃなくて、改良復旧が必要だと思っているんですね。もとに戻しても、また同じ災害が起こる。でも、そのためには一定の基準がありますよね、改良にならない基準が。だから、その辺の改良ができる基準を国土交通省にぜひ求めていただいて、復旧のみならず、改良復旧ができるようなことを要望していただければと思います。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

○小林副委員長 次に、公明党、御質疑をお願いいたします。

○山内委員 公明党、四日市市選挙区選出の山内道明です。私のほうは10分でありますけども、2つ質問させていただきたいと思っております。
 まず1つ目ですが、平成29年6月に開設をされました三重県立子ども心身発達医療センターの外来初診待ちの改善に向けての取組についてであります。
 これまで一般質問ですとか、昨年度の予算総括質疑でも取り上げをさせていただいておりますが、発達障がいに対する認知度、また医療ニーズが社会的にも高まってきている中におきまして、この新しいセンターへの期待ですとか、また各地域、これは四日市市もそうなんですけれども、発達障がいを診ていただいておりました医療機関が減少傾向にある状況で、新しいセンターにおける外来の初診待ちが長期化もしくは予約をとるのが難しい状況である、こういった状況があります。こういった県内の切実な状況に対して、改善に向けた子ども心身発達医療センターの取組状況についてお聞かせをいただきたいと思います。

○田中部長 昨年6月に開設になりました子ども心身発達医療センターの現状、それから今後の取組についてお答え申し上げます。
 現状でございますけれども、現在、地域で発達障がい児を診ていただいておりました医療機関の診療の中止なんかもありまして、このセンターに受診希望が集中している状況にあります。診療を中止しました医療機関からの患者の受け入れであるとか、再診の方も多く見えることから、現在、初診につきましては本年度内の予約を一旦中止している状況にあります。
 予約待ちを解消するためには診療体制の拡充が不可欠でございます。児童精神科の専門医は全国的に不足している状況でございますけれども、現在、様々な方法によって医師確保に向けた努力を続けております。来年の4月に向けて一定のめども立ちつつある状況でございます。また、中長期的には児童精神科と小児整形外科の臨床の場をあわせ持つ研修機関としてのセンターの魅力を発信して、医師の受け入れを積極的に行い、シニアレジデント(後期臨床研修医)の受け入れを積極的に行うことによって、児童精神科を志します医師の育成に努めていきたいと考えております。
 とはいえ、センターだけで三重県全体の発達障がい児の診療を行うというのは難しい状況でございます。今後は地域の医療機関とのネットワークの構築や役割分担をしっかりと推進することが重要であると考えておりまして、現在、センターにおきましては小児科医、それから精神科医を対象としましたオープンケースカンファレンス、症例検討会を実施するなど、地域で一次医療を行っております小児科等医療機関への技術支援や連携を進めているところでございます。
 一方、発達障がいへの医療面だけでの対応には限界があります。一人ひとりの障がいの特性に応じた環境整備であるとか、指導によりまして、日常生活や学校生活での課題を解消することが必要でございます。そのために身近な地域におけます早期発見、早期支援体制の整備が重要でございまして、県ではこれまで市町におけます発達総合支援窓口の設置に向けた働きかけ、そして市町の専門人材となります、みえ発達障がい支援システムアドバイザーの育成、さらには発達障がい児の支援ツールでありますCLMと個別の指導計画の保育所、幼稚園等への導入を支援してきたところでございます。これらの取組を一層進めることによりまして、受診待ちの期間に適切な支援が実施され、適正な医療機関の利用や予約待ちの改善に今後つなげていきたいと考えているところでございます。

○山内委員 御答弁ありがとうございました。
 全国的な課題であること、また厳しい現状もしっかりと御報告をいただきました。具体的な取組も御紹介いただきましたので、着実に一つ一つ進めていっていただきたいというふうに思っております。本来発達支援の必要な子どもたちが身近な地域で必要なときに医療を受けられること、特に早期発見と保護者の安心につながる初診待ちの解消というのは不可欠であるというふうに思っております。この課題を解消することが発達支援の必要な子どもたちとその家族にとってのスタートラインであると言っても過言ではないと思っております。また、その後の的確な支援にもつながってくるんだろうというふうに考えております。
 答弁にもありましたシニアレジデント、これは後期臨床研修医の制度というふうに伺いましたが、県内各地域で特にニーズの高い児童精神科の医師確保に非常に有効だと思っておりますので、市町ともよく連携をしていただきまして、確実に推進をいただきたいというふうに思っております。子どもの特性に合った総合的な支援が三重県内で受けられるよう、また安心感がしっかりと家庭に届けられるよう、今後さらにセンターの機能とかポテンシャルを十分に発揮いただきますことを期待させていただきたいと思います。
 それでは、2つ目の質問に参りたいと思います。
 モビリティ・マネジメントの取組状況、これは公共交通機関など移動手段の確保についてであります。
 今、地域の皆さんから非常に多くの声をいただきますのが、買い物、通院等に必要な公共交通機関の充実についてでありますが、ここを推進していくためには、利用の促進というのも不可欠なんだというふうに考えております。特に高齢者の皆さんにとっては重要な課題でありますとともに、健康長寿を目指す社会においては、車の運転免許を返納した後の公共交通の利用など、移動手段に対しては事前の準備ですとか情報が必要となってまいります。そこで、こういった方に対する県の平成29年度の取組をお聞かせいただきたいと思います。

○鈴木部長 モビリティ・マネジメントの取組のうち、高齢者の運転免許返納の対応につきましては、私どもが2つの切り口で取組を進めておるところでございます。1つは、運転免許の自主返納を検討してみえる高齢者の方への対応ということでございます。長く自家用車を利用してみえると、路線バスに乗りなれていないということがございまして、なかなか利用しづらいというようなことがございますので、高齢者の方を対象といたしましたバスの乗り方教室というのを市町のほうに働きかけて、平成29年度は3つの市のほうで開催をしていただいたというところでございます。
 もう一つは、現時点では免許返納ということは考えていないけれどもという高齢の運転者の方への対応ということでございます。将来の免許返納を見据えまして、早い段階から公共交通になれ親しんでいただこうということで、自動車販売事業者との連携をいたしまして、高齢者向けの健康安全運転講座を開催して、その中で自家用車と公共交通の使い分けですとか、組み合わせについて私どものほうからお話をさせていただいたり、温浴施設にも御協力をいただいて、施設の中で啓発イベントを実施するというようなことをしてまいりました。
 今後につきましても、バスの乗り方教室につきましては、公益社団法人三重県バス協会とも連携をして、市町を支援して、開催を働きかけていきたいというふうに思っておりますし、民間事業者と連携した啓発事業につきましても、引き続き事業者の御協力をいただきながら実施していきたいというふうに考えております。

○山内委員 ありがとうございました。
 一つ一つ丁寧に進めていただきたいというふうに思っております。例えば県内のバス会社のほうでは、車の運転免許証返納者に対しまして、その同伴者もあわせて半額になるというサービスをスタートしていただいております。この考え方も、高齢者がバスを利用するということに対してハードルを下げようという取組だろうというふうに思いますし、利用促進につながっていっているんだろうというふうに考えております。地元四日市のあすなろう鉄道の利用促進でも多くの方がかかわっていただいている現状があります。先ほど答弁にもありましたバスの乗り方教室のほうは、先進的な地域では単なるバスの乗り方教室から、高齢者の皆さんを中心としたお出かけイベント的な地域活性にもつながる取組に発展をしていっている、こういった現状もありますし、何より三重とこわか健康マイレージ事業におきまして、健康増進に向けた機運が非常に高まってきているのも感じておりますので、今後ますますこの取組に関しまして、市町とも連携をしっかりしていただいて、推進をいただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○小林副委員長 それでは、次に、日本共産党、御質疑をお願いいたします。

○岡野委員 日本共産党、津市選挙区選出の岡野恵美です。
 障害者雇用率の算定誤りについて御質問いたします。
 8月27日に三重県警察本部が平成29年の障がい者雇用の通報における障がい者数の不適切な算定についてを公表したことについて伺います。その概要は、平成29年の障がい者である職員の任命に関する公表値の算定において、障がい者である職員の数を不適切に算定していたことが判明したというものです。公表値は算定基礎職員数399人、障がい者の数9人、実雇用率は2.26%で、法定雇用率2.3%を達成していたとしていたところ、8月16日に国土交通省や総務省などの国の機関で水増しがわかり、三重県警でも調査した結果、算定基礎職員数に非常勤職員を含めていなかったことや、障害者手帳を確認せずに計上していたため、障がい者の数は3.5人で、実雇用率は0.71%となり、法定雇用率に対し、7.5人も不足していたとの発表であります。それで御質問をいたします。
 1つ目、いつごろからこのような算定方法が行われていたのでしょうか。
 2つ目、どのような人が障がい者とされていたのでしょうか。
 3つ目、なぜガイドラインが正確に認識されていなかったのかを伺います。

○難波本部長 それでは、3点についてお答えを申し上げます。
 まず、いつごろからこのような不適切な算定ということでありますが、残念ながら判然としないところがございます。過去をさかのぼって関係者の聞き取り等を行いましたが、少なくとも過去十数年にわたって、今回明らかになったような不適切な算定方法によって計上をしていたというふうに認識しております。
 それから、2点目のどのような人をカウントしていたかということでありますが、この担当部局は人事を担当している部局でありまして、勤務上配慮を要するような事項については、定期あるいは不定期に申告等を集約する部署でございました。そういった中で本人の申告等で、例えばこういった障がいが発生するのでといった申し出であるとか、あるいは病気休暇等であれば診断書も添付してくるわけですが、その診断書の内容で、これこれの障がいの程度があるとか、そういった情報を集約しておりました。その上で厚生労働省の調査、これは毎年ほぼ同じ時期にございますが、そういったときには、そういう集約した情報をもとに、この法律のほうに障がいの基準がございます、その基準に照らして、これは該当するといったものについて計上をしていたといった状況でございます。
 最後、3点目のガイドラインがあるのになぜというところでございますが、実際にガイドラインが平成17年ごろにできたというふうに承知をしておりますけれども、このさかのぼった十数年、さかのぼりますとガイドラインがない時代から同じような算定をしておりました。ガイドラインができる前後で、例えば障がい者の基準等に何か変更があるとか、そういったものもなく、毎年度の通知の中では原則として手帳を持っている方ということになっておりまして、ガイドライン以前からこの原則としての解釈も誤っておったということでありまして、法律にうたっている障がいを持っている方であれば、必ずしも手帳を持っていない方であっても計上できるといった認識がそれ以前から引き継がれていて、それがつい先日まで続いておったという状況でございます。

○岡野委員 時間がございませんが、国の機関では1976年に身体障がい者の雇用が義務化された当初から水増しが恒常的に行われていたというところもあるわけでありますが、私はこの三重県警では、今回の事件が起こらなかったら、障がい者の雇用について、実質的な水増しが継続されていたというふうに思います。非常に深刻だと思います。三重県警は、障がい者雇用について、今どういったところで働いてもらえるのかという調査を行っておられるようです。ようやく障がい者雇用のスタートラインに立ったということを改めて認識いたしました。私はこのことは極めて重大だと、深刻なことだと思っております。また、教育委員会についても手帳の確認をせずに、手帳を有していると思い込んでいたなどと勝手な判断で、実質的に水増ししていたんじゃないかなというふうにも思うわけでありまして、知事部局も一部算定ミスがあったわけであります。
 ところで、教育委員会は平成26年度以降の手帳の確認についての事務を所管する教職員課長、またその管理監督を行う副教育長、担当次長に対して、厳重注意を行って終わらせようとされているんじゃないかなと思います。三重労働局は今回のこの三重県の算定誤りに対して、意図的な水増しは確認されなかったと言い、国の検証委員会も10月22日、過失はあるが、故意性はないとして、意図的ではなかったと結論づけたとの調査報告を発表いたしました。ある障がい者の方は、県は私たちのことを本当にわかってくれているのだろうかというふうに深刻に訴えておられました。
 私は今回の国ぐるみの一連の障害者雇用率の算定誤りについては、障がい者への差別がその根底にあるのではないかなというふうに危惧をいたします。私は昨年度から議会でつくった特別委員会で障がい者差別解消条例を策定してきた委員として、三重県でこんなことが起こったことについて非常に残念で、本当に悔しく思っております。今回のことについて少なくても知事部局が中心となって、三重県として第三者委員会をつくって、障がい者雇用の根本に立ち返って検証すべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。知事のお考えをお聞きします。
 また、知事の「未来展望みえの会の政策集2015~もうすぐ、花が咲きます。みえ「開花」宣言。」で、全国最下位にあった障害者雇用率が平成26年度にはこれまで最高の全国33位に、伸び率は全国2位となりました。法定雇用率達成企業割合を5年間で10%引き上げて、全国トップクラスを目指しますというふうにありますけれども、2つ目として、今回の三重県行政の雇用率の不正は事の本質を捉えず、数合わせのプレッシャーとして各行政機関に影響を与えたのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 3つ目、さらに企業に対する雇用率については問題ないのでしょうか、伺いたいと思います。

○鈴木知事 第三者を交えてしっかり再発防止をしていくのは大変重要でありますので、そうしたいと思います。
 それから、本当に障がい者雇用促進に御尽力いただいた企業や関係者の皆さんに大変申し訳なく、大きな責任を痛感しておりますし、大いに反省をしているところであります。
 しかしながら、委員御指摘の私の政策集と因果関係があるというのはさすがに少々無理があるんじゃないでしょうか。全国知事部局32団体で起こっているので、私の政策集であれば三重県だけのはずですし、あと、先ほど県警本部長もそうですし、委員もおっしゃたように、もう教育委員会でわかっているだけで平成19年度から、県警も十数年前からと言っているわけです。しかもそれから、先ほどおっしゃった5年で10%というのは、Cotti菜(こっちな)をつくるときに、それの成果指標として、平成26年度の調査をもとに、平成27年の2月定例月会議で雇用経済部の目標として常任委員会で報告していますので、私はそれを責任を持って達成するということを政策集に記載したまでですので、委員の御指摘のようなことはさすがに無理があるんじゃないかというように思います。
 あと、企業のところについてはこれからしっかりやっていただくということだと思います。
 以上です。

○岡野委員 まあ、忖度というようなことも考えられるんじゃないかなというふうにも思うわけでございまして、雇用率を達成するために急いで数を合わせるようなことは絶対してはならないというふうに私は思っております。それだけに、事の本質が深刻なだけに、いろいろと問題が出てくるのではないかと思います。数合わせにならないように真剣な議論をしていただきたいというふうなことを思います。
 終わります。ありがとうございました。

○小林副委員長 次に、大志、御質疑をお願いいたします。

○倉本委員 大志、桑名市・桑名郡選挙区選出の倉本崇弘です。
 それでは、早速質疑をさせていただきたいと思いますが、私からは民間建築物のブロック塀の安全対策についてお伺いをしたいと思います。
 ブロック塀の安全対策については、本年の6月に発生をした大阪府北部を震源とする地震によるブロック塀の倒壊による被害、これが一つの契機となってクローズアップをされてきた問題だと認識しています。我が三重県においても、平成30年版成果レポートの中では民間建築物のブロック塀に関する記載というのはほとんど見当たらないんですが、今回お示しをいただきました平成31年度当初予算編成に向けての基本的な考え方の中において2点ほど記載をしていただいています。施策番号353の民間建築物のブロック塀についても「適正な維持保全の指導・助言を行う」、そして「ブロック塀の安全点検の実施を啓発する」という、2つの記載をしていただいています。この点については課題となっているところに焦点を絞って記載していただいているという点において評価させていただきたいと思いますが、全国的にも都道府県において、あるいは基礎自治体である市町村において補助メニューを用意して、ブロック塀の安全対策に取り組む、こういった自治体も出てきています。また国においてもいろいろな動きがあるようなんですが、三重県においては基本的には啓発ということだろうと思うんですが、このブロック塀の安全対策についての取組をどのようにお考えかお答えをいただきたいと思います。

○渡辺部長 ブロック塀の安全確保の件でございますが、これまでもブロック塀の安全確保のために建築物防災週間におけるパトロールの実施だったり、パンフレットによる啓発などを行ってきたところでございます。大阪北部地震でのブロック塀の事故を受けまして、県政だよりや県のホームページ等で安全点検のチェックリスト等についても啓発を行いました。また、建設事務所の職員によるパトロールを実施しまして、危険と思われるブロック塀の所有者へチラシを配付しまして、安全確保の啓発であったり、相談窓口の案内を行ったところでございます。
 ブロック塀の除却に対する補助制度につきましては、今年度当初の段階では7市町で取り組んでおりましたが、大阪北部地震での事故を受けまして、9月末時点で13市町に広がっておるところでございます。今後補助制度を創設する市町は増加すると思われます。国におきましても、補助制度の拡充を検討しておりまして、県からも国に対して制度拡充を強く要望するとともに、市町には制度活用に向けた助言を行っていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○倉本委員 ありがとうございます。
 国への要望はぜひお願いをしたいと思いますし、少し気になるといいますか、今までよりもさらに啓発活動を加速してもらったりとか、パトロールをしっかりと強化してもらうということは大変重要だなと私も思います。
 ただ、各学校現場なんかでも、特に通学路だと思うんですが、通学路の安全確保のために、学校独自で調査をしているという話もお聞きをします。こういったところとしっかりと情報共有をしていただいて、取組を行うということになると、予算をつけられないにしても、さらに実効性が高まるのかなというふうにも思います。学校は今結構お困りだというお話もお聞きをしますので、しっかりと連携をとって取り組んでいただければなというふうに思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

○小林副委員長 次に、草の根運動いが、御質疑をお願いいたします。

○稲森委員 伊賀市選挙区選出、草の根運動いがの稲森稔尚です。
 広聴広報活動の推進ということで、午前中藤根委員の質問にもありましたけれども、特にこの定期監査結果報告書に載っていない点について改めて伺いたいと思います。
 午前中の山口代表監査委員の答弁を聞いていて、一体誰の利益を守ろうとして答弁をされているのかということで失礼ながら非常に不信感を持ってしまいました。
 そこで、この県の広聴広報のこれまでのあり方をがらっと変えて、成果が上がらなかったということ、平成30年度の事業終了に向けて、今こそしっかり総括をしなければいけないというのは、県民目線から言っても当然やと思うんですけれども、山口代表監査委員のデータ放送に対する所見を伺いたいと思います。

○山口代表監査委員 データ放送につきましては、平成24年度、25年度に県議会にも上げていろいろ議論をいただいて、26年度から予算化されて事業が実施されたということでございます。本日説明がありましたのは、平成30年度が契約満了時になるということで、この3年間の通年契約の中で事業満了時において、これまでの取組を評価、検証されたということで、e-モニターでありますとか、みえ県民意識調査の中でなかなか利用が進まなかったという課題があったということでございます。そういう状況の中で、監査委員としても部局のほうからそういう実態につきましては確認した上で評価されて見直されるということを受けとめて、今回の定期監査結果報告書の中での広聴広報活動の推進についての意見とさせていただいたところでございます。
 以上です。

○稲森委員 戦略企画雇用経済常任委員会に2年連続所属をしていますので、本当に広聴広報のふだん言っているようなことをなぞっているだけの監査に何の意味があるんかと僕は思わざるを得ないんです。何か不満な顔をされているようですけれども、推進してきたときの戦略企画部長というお立場で代表監査委員をやっているということで、これまで自らのやってきた仕事や、あるいは部下のやっていることを場合によっては県民目線に立ってノーと言わなければいけない場面が来たときに、本当にそういうことがやっていけるのかどうかということで客観的にどうやって県民にそういう姿を見せていくのかという姿勢が答弁姿勢からいって全然感じられないんですけども、やっぱり代表監査委員としての適格性が問われているというふうに思うんですけれども、そのことについて代表監査委員と最後に知事の感想も聞きたいと思います、選任する立場として。

○山口代表監査委員 監査委員につきましては、私、昨年4月に就任しておりますけれども、委員は4人で構成されておりまして、この監査委員につきましては4人の合議によるということで法律上決められております。私ももちろんその1人ですけども、4人の合議のもとで構成されておりますので、4人の監査委員の合議で意見としてさせていただいた。

           〔「あなたの立場を聞いているんです。」の声あり〕

○山口代表監査委員 私はその中の1人として、それぞれの課題について意見を言っております。

○稲森委員 じゃ、代表監査委員を交代されてもいいじゃないですか。
 余計なことを言いました。最後に知事の所見を伺いたいと思います。

○鈴木知事 監査委員の皆さんには私たちがやっていることで県民の皆さんに向けて改善しなければならないところをこれからもしっかり御指摘いただいて、私たちが改善していくということが本分であると思いますので、そういう形での御指摘をこれからも期待したいと思いますし、そういうことをやれる体制、人員の任命ということが大事だと思います。

○稲森委員 監査制度のあり方というのはどんどん変わってきていますし、独立性や専門性や県民の目線、納税者の目線というのがより一層求められてきていますので、知事にはやっぱりこういう県庁のよどんだ空気をがらっと変えてほしいなということを大いに期待して、総括質疑を終えたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○小林副委員長 次に、青峰、御質疑をお願いいたします。

○野村委員 こんにちは。会派青峰、鳥羽市選挙区選出の野村でございます。何か空気が重たいんで、軽くいきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 平成29年度決算に関して、答志島トロさわらのブランド化に関連したもうかる水産業について御質疑をいたします。
 私の地元鳥羽市では、市や観光協会、鳥羽磯部漁協が中心になり、漁業と観光の連携推進協議会を設立し、その中の鳥羽ざかなブランド事業として、秋から冬にかけて特に脂の乗ったサワラが水揚げされることに着目して、10月から1月に答志島と菅島で水揚げされる一本釣りによる2.1キログラムから4.7キログラムまでの脂肪含有率が10%以上のものをトロさわらとしてブランド化を進めてきました。三重県には水産研究所を中心に脂の乗りぐあいなど、科学的根拠に基づくブランド化に支援いただいたほか、平成29年度にはサワラの資源量の資源管理の面でも御協力をいただいております。今年の4月には脂肪含有量が15%以上の答志島トロさわらが水揚げされ、東京や大阪、名古屋等の都市圏に出荷されました。知事には10月4日の産経新聞で答志島トロさわらについてPRしていただき、感謝申し上げます。
 また、県では三重ブランドとして、これまで18品目、38事業者を認定していただいており、18品目のうち半分が水産物となっております。こうした取組による価格の向上や観光客の増加により、近年、減少している担い手の増加や漁村の活力向上に大きな期待が寄せられているところです。
 そこでお伺いします。県として水産物のブランド化によるもうかる水産業の実現にどのように取り組んでいかれるのかお聞きいたしたいと思います。

○岡村部長 水産物のブランド化ということでございますが、まず、御紹介いただきました答志島トロさわらにつきましてですけども、ブランド化は食品としての特性であるとか、資源管理について科学的根拠を示すことで付加価値を上げるということが重要かと考えておりますので、平成28年度と29年度に定期的な測定に取り組んだというところでございます。
 このほか、水産物では海女の漁獲物について、アワビの大型化でありますとか、あとはアマモのPR、また、養殖では伊勢まだいであるとか、ぶりのブランド化支援とかPR、また、三重ブランドの伊勢えびにつきましては、首都圏等とのPRに取り組んできたというところでございます。
 今後ですけども、これらの取組をしていくとともに、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けては大きく2つの点が重要かと考えておりまして、1つは国際的な調達基準である持続可能性の確保、もう一つはマーケティング調査でも明らかになったんですけども、ストーリー性のある食材の提供ということがありますので、こういった2つの点も重視しながら、しっかりと関係者の皆さんと一緒になってもうかる水産業の推進につなげていきたいというふうに考えています。

○野村委員 御答弁ありがとうございます。
 ぜひとも付加価値をつけて、後継者の育成などの励みにしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
最後になりますけども、知事に、この前のトロさわらの感想もあるんですけども、それを含めて評価と今後の展開への期待について一言お願いいたします。

○鈴木知事 トロさわらは、うまい。私の価値観が変わった魚の一つでありまして、これからぜひ一緒にPRしたいと思いますが、今後への期待はそのブランド化による漁業者の所得向上、それから鳥羽を中心とした観光への波及、もう一つは若手の定着です。答志島、菅島は漁業者の高齢化率が28%で、全国平均が35%、三重県平均が49%なんで、非常に若手が多いですから、若手の定着、このあたりも期待したいと思います。

○野村委員 ありがとうございます。
 今日、また集会がありますので、そのあたりのところも評価させていただきたいと思いますんで、どうもありがとうございました。

○水谷委員 先ほどの稲森委員の監査委員に対する発言は非常に不適切だと思います。理事会を開いて協議させてください。

○小林副委員長 そのような御意見がありましたけども、一度理事会のほうで検討させていただきたいと思います。

○水谷委員 よろしくお願いします。

○小林副委員長 以上をもって一般会計及び各特別会計決算に係る総括質疑を終了いたします。
 
〔閉会の宣言〕

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
予算決算常任委員長  津村 衛

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