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令和2年9月24日  医療保健子ども福祉病院常任委員会 会議録

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医療保健子ども福祉病院常任委員会
会議録
(開会中)

開催年月日   令和2年9月24日(木曜日) 午後1時30分~午後2時29分
会議室       501委員会室
出席      9名
           委員長     倉本 崇弘
           副委員長   川口  円
           委員      山崎  博
           委員      田中 智也
           委員      森野 真治
           委員      服部 富男
           委員      今井 智広
           委員      舟橋 裕幸
           委員      中川 正美 
欠席     なし
出席説明員    出席を求めず
委員会書記  
           議事課                班長  中西 健司
           企画法務課            主事  水谷 健太
参考人      1名
           障がい者総合相談支援センターそういん センター長 中村 弘樹 氏
傍聴議員     1名
            山本 里香
県政記者      なし
傍聴者       なし
調査事項
第1 参考人からの意見聴取について
 1 障がい者支援事業の現状及び新型コロナウイルス感染症の影響について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 参考人からの意見聴取
 1 障がい者支援事業の現状及び新型コロナウイルス感染症の影響について
   ア 参考人意見陳述
○倉本委員長 それでは、参考人からの意見聴取を行います。

○中村参考人 本日、私のほうから障がい者の方の相談支援の現場における現状と、昨今いろいろな影響がある新型コロナウイルスの感染症にかかる影響について簡単に御報告させていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 まず、冒頭の30分程度で私どもの事業をどんな内容で運営しているのかとともに、相談の中身や新型コロナウイルス感染症の影響でどういうことになっているかということを報告させていただきたいと思います。
 まず、事業所ですけれど、現在、二か所で運営してございます。平成18年の10月16日から桑名市の寿町の一か所で、みえ共生社会づくりプランの中にもある桑員圏域と呼ばれる桑名市、いなべ市、東員町、木曽岬町が当事業所の管轄のエリアとなっておりまして、その中で平成18年から運営していたんですが、いなべ市、東員町で相談を希望される方は桑名市だと少し遠いというところもありまして、平成24年度の4月からいなべ市役所の大安庁舎のほうにもサテライトの窓口を設けて二か所で運営しておりました。
 令和2年の5月に、いなべ市の大安庁舎も閉館するという運びとなりまして、員弁庁舎に移転して、今、桑名市の寿町といなべ市役所の員弁庁舎の二か所で運営している状況になります。
 当事業所の母体はいなべ市にございます精神科病院で、医療法人北勢会というところです。
 事業所の対象ですけれど、桑員圏域にお住いで、障害者手帳を原則お持ちの方。ただ、昨今の場合、手帳がない状態で御本人や関係者、御家族、身内の方から相談を受けることがきっかけになることが多いような現状があります。
 実施している事業はこちらのとおりなんですけれど、県のほうからの事業は、障がい者の方の就労と生活を応援するための事業と、精神科病院のほうに入院されている方が再入院等をすることなく、地域で生活を送ることを応援する事業です。あと、地元の市町のほうからは、後ほどメインで説明させていただくんですが、基幹相談支援事業というものを受託しております。
 三重労働局のほうからは、障がい者就業・生活支援センター事業ということで、このあたりだと中ポツと呼ばれることがあるんですが、関西方面ですと就ポツと呼ばれることがございます。
 最後に、桑名市で指定を取っているんですが、介護保険のケアマネジャー制度のような形で、障害福祉サービスを利用される方も、相談支援専門員という立場の方が御本人の希望に沿った先を描く計画を作成した後に、サービスを利用するための障害福祉サービス受給者証というのを発行していただくという流れになりますので、そういった事業が指定特定相談支援、児のほうが指定障害児相談支援事業、いわゆる計画相談と呼ばれることが多いんですが、そちらの事業を併せて行っておる状況です。全部で12名のスタッフで運営しております。
 こちらが、共生社会づくりプランの中にも地域での相談支援体制を構築していくという項目がございましたように、うちのセンターで現状、実施しているのが、これが厚生労働省の示すポンチ絵となるようなものなんですが、第1層と第3層の事業を運営している次第です。
 第1層のほうが、サービスを利用するときの計画を作成する事業、第3層が、いわゆる基幹相談支援事業というもので、専門的な相談とか、地域の関係者を巻き込んで地域の力を底上げしていくような取組を期待されているような事業です。この中に、各市町の地域自立支援協議会の事務局の運営補助も市町とともにさせていただいているという状況になります。
 次のスライド、こちらが基幹相談支援センターの役割のイメージで、下のほうに四つほど四角がございまして、総合・専門相談、権利擁護・虐待防止、地域移行・地域定着、地域の相談支援体制の強化の取組が期待されているというような流れになります。
 具体的に、私どもの事業所としてどういった活動をしているか、簡単に記載させていただきました。
 まず、相談の流れなんですけれど、個別のケース相談、3障がいの方、手帳未所持の方が増えているという現状だったんですが、昨今、障がいが疑われる状況の方の相談というのも多いんですが、御本人だけでなくて同居される御家族、世帯含めて何らかの生活のしづらさを抱えていらっしゃる御家庭が増えてきているように思います。ただ、うちのセンターだけでなくて、複数の関係機関で関わって、御本人、御家族をサポートしていく体制をいかにつくるかということが重要になってきているような気がいたします。
 二つ目ですが、先ほどの地域自立支援協議会の運営協力というところで、現在、各市町が次期の障害福祉計画、障害児福祉計画の策定に向けて協議会を運営している状況でございまして、計画策定に向けて一緒に検討させていただいているという状況になります。
 三つ目、うちの圏域ですと、各市町が協議会を運営されているんですが、共生社会づくりプランの中でも、例えば精神障がい者の方にも対応した地域包括ケアシステムであったり、医療的ケアの必要な方の協議の場であったり、地域生活支援拠点の整備という項目になりますと、単独の市町ではとても検討ができにくい状況がございまして、こちらのほうを桑員圏域として協議することに取り決めておりまして、そちらを2市2町の運営会議という形で、私どもが基幹センターとして事務局を担って、各市町一緒に検討しているという状況になります。こちらの説明は、後ほどスライドで出しますので、よろしくお願いいたします。
 あと、福祉計画の中で、これも数値化できない項目になるんですけれど、例えば就労に向けての研修のことや、医療的ケアの方もそうなんですけれど、そういったものを専門部会という形で運営しているという状況になります。こちらも次のスライドで説明させていただきます。
 あと、先ほどの基幹事業の役割の中で、地域の人材育成とあったんですが、平成28年度から毎年虐待防止に関してと、あと成年後見制度、昨今相談も多いんですが高次脳機能障害についての研修会を、地域の関係者向けに毎年開催してきた状況になります。
 今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響もありまして、企画が未定の状態でございまして、開催できるかどうかが未定の状況なんですけれども、検討しているという状況です。
 ただ、今年から相談支援従事者初任者研修、サービスを利用するときの相談支援専門員さんを養成するための研修なんですが、三重県だと九つの保健福祉圏域がございまして、それぞれの圏域ごとで受講生の実習、OJTを実施するというふうに国のカリキュラムが変わってきていまして、今年度は2日間、圏域の受講生が13名見えたんですが、実施した次第になります。
 最後の四角なんですけれど、これが令和元年から開催していた状況なんですけれど、圏域に障害福祉サービス事業所がたくさんあるんですが、実際の事業所の情報を御本人、御家族、関係者でなかなかアクセスしづらい方もいらっしゃるということで、イメージすると、公共職業安定所のほうが年に1回以上、各管轄のほうで障がい者雇用の面接会というのを開催されるかと思うんですが、そういった形で事業所の方にブースを設けて集まっていただいて、御本人や御家族とふれあう機会というのを「こねくと」という名前、本人と事業所をつなぐという意味なんですけれど、開催した次第になります。これも、今年はどうなるか未定の状況です。
 こちらが、圏域の協議会並びに各専門部会の図になります。
 真ん中に横長の棒があるんですが、こちらが2市2町合わせて話し合いができる運営会議。その運営会議の中で、圏域の各専門部会にどのような部会が必要で、この部会ではどういう活動をするのか、また活動報告を定期的に行って検証するということを重ねておる状況です。
 簡単に部会の紹介をさせていただくと、次のスライドになるんですが、就労支援部会というのが2本立てでございます。就労支援部会「おら・わーく」ですけれど、この「おら」というのが、たしかスペイン語でこんにちはという意味で、ハローワークにちなんで「おら・わーく」という名前にさせていただいているんですけれど、おら・わーくのほうは、現在、障害福祉サービス事業所を利用されている御本人や職員の方と企業の接点をつくるということで、企業見学会を募って実施させていただいて、御本人や事業所と企業の方が出会う場を設定しております。
 相乗効果として期待されるのが、新型コロナウイルスの影響で少し厳しい現状はあるんですが、福祉の事業所の工賃アップに向けて、企業から内職の発注を受けるということを期待するとともに、内職を受けた状態で、事業所が仕上げた完成品とか、障がいをお持ちの方の御本人の能力を企業の方に認めていただいて、障がい者雇用につなげることができればという狙いもあってこの部会を運営しております。
 二つ目、おら・わーくのワーキンググループ、こちらは労働関係部門になりまして、障害者職業センターであったり県の雇用経済部の方、あと圏域、地域の特別支援学校の進路担当の教諭の方であったり、労働関係者が集まって行う部会となっております。
 実際には、どなた向けにやっているかというと、障がい者雇用を実施されている企業の担当者の方や、これから障がい者雇用を検討している企業の担当者向けにシンポジウムを開催したり、交流会という形で、いろいろお悩みを抱えている企業の人事の担当や現場の担当の方がいらっしゃいますので、その方々とグループワーク等を設定して、オブザーバーも招いて意見交換するようなことを、新型コロナの影響もあってオンラインで開催という形になろうかと思うんですが、企画している状況になります。
 三つ目、地域移行促進部会、NEXということで、精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムの構築に向けて、うちの圏域ですと大きな入院機能を備えた病院というのが四つございまして、そちらの病院や県のこころの健康センター、県の精神保健福祉班の方、桑名保健所の保健師にも入っていただいて、病院から地域へ向けていくための病院スタッフ、看護師とかドクター向けに、世の中の現状と、いかに地域に出た後に再入院しないために支える仕組みを検討するかということで、部会のメンバーで話し合っている状況になります。
 少し課題はあるんですが、昨今多いのが、地域包括支援センター等の介護保険の事業所から、実際に御本人に支援は入っているんですが、同居されている方がひょっとしたらひきこもり状態で、何とか支援してもらえないだろうかということもございますので、そういったところの包括支援センターの方にもメンバーとして入っていただけるような働きかけを今、このNEXが行っておる状況にあります。
 4番目、相談支援部会あしすと、こちらが計画相談を担当されている相談支援専門員たちが集う部会になるんですが、冒頭で申しましたように、圏域でこの相談支援従事者というのを目指す方をバックアップする体制ということになりますので、来年度以降、さらに発展してフォローアップの研修等を地域の人材育成ということで、部会の皆さんと行っていくという流れになります。
 最後ですが、県内に今、医療的ケアの必要な方の関係者が集う場が四つございまして、eケアネットそういんがうちの圏域のところで、南に下がっていくとeケアネットよっかいち、みえる輪ネット、にじいろネットの四つのネットワークがございまして、その4ネットでも情報交換を行いながら、医療的ケアが必要な障がい児・者の方や御家族、関係者の方の支援を行うということで、今、各圏域のネットでスーパーバイザーを養成するということで承認を得ていまして、ドクター、看護師とかセラピスト、作業療法士とか薬剤師とか、関係者が困ったときに各圏域で相談できる方をつくってアプローチをかけていくということと、あと地域診断、資源がないというのは周知の事実なのかもしれませんが、それだけでなくて、ないからつくるばかりではなくて、いかに工夫して今の資源の底上げをするかということを地域診断として行っていくのも役割として担っているところですので、その2点を行っている状況になります。
 ただ、うちのネット、年4回開催していたんですが、新型コロナウイルスの影響で第1回、第2回を5月と8月ぐらいに予定していたんですが、一堂に会して集まることが難しい状況でございましたので、10月25日にオンラインで開催するというふうに決定しております。
 先ほどの説明で、御本人や御家族と福祉の事業所が顔合わせをするイベントということで、「こねくと」を開催しました。夏と秋の2回開催しまして、反響が多くて、圏域の事業所の方だけでなくて、例えば県外、岐阜県のほうとか四日市市、朝日町、川越町あたりの事業所、法人の方も参加いただいて、皆さんと交流していただいた次第になります。
 人気が高かったというわけではないんですけれど、御本人よりも御家族の希望、興味が多かったのが、共同生活援助、グループホームと呼ばれるものですけれど、そちらに問合わせが多かったのと、あと児童のほうで、県内外問わず事業所が非常に増加してきている放課後等デイサービス、あと児童発達支援、未就学の方が対象で、放課後等デイサービスが就学から高校卒業までの方を対象とする事業所なんですけれども、そちらへの見学、話を聞かれるという方が多かったような現状になります。
 御本人としては、上の段のA型事業所という形、就労継続支援A型事業所と呼ばれるものなんですけど、1時間最低賃金の時給で雇用契約を結んで働くことを目指すという事業なんですけど、そちらの問合わせが多かったように感じます。
 ここから、新型コロナウイルスの影響下における相談の対応ということで、県知事もガイドラインを発表していただいて、たしかバージョン5になっていたと思うんですけれど、難しい部分もあるかもしれませんが、それを遵守、徹底している状況です。
 緊急事態宣言が出たときもそうだったんですが、まず電話等で問合せがあったら、極力、対面の面談を避けて電話やメール、手紙等で相談できないだろうかというふうに打診した上で対応していた状況です。ただ、やむなく電話等をお持ちでない方が直接、事業所に見える場合もあり、そういった場合は、事業所に入る前に体調不良の確認とか、入り口で非接触型の体温計で検温して、アルコールの手指消毒の実施、マスクの着用等もお願いして面談に入っている状況です。
 事務所内は常時換気し、1日数回の消毒と、飛沫防止のパーテーションを設置しているという状況です。
 職員も大分慣れてきたんですけれど、常時こういった状況で、時差出勤や車通勤への変更を行ったり、うちのセンターは、年末年始の5日間程度以外は日曜日、祝祭日全て運営しておりますので、平日に固まることなく事業所に勤務するスタッフの数を調整して勤務を組んでいたという状況になります。
 5月下旬以降、緊急事態宣言が解除されて以降、変わるところとしては、この赤い色に変わった2点かなと思うんですが、いろんな問題もまだあるのかもしれませんが、よく推奨されているオンラインという形ですね、面談においても各部会の会議、研修会にしても、何があるか分からない状況ですので、お互いに距離を取った状態で、対面することなく工夫して対応することを心がけている状況になります。
 相談内容に関しては、コロナの影響下だからというところではないんですが、こういった相談が多い状況です。就労や福祉サービスの利用に向けての相談、医療機関へ初めてつなげる方の相談や医療機関から退院する方、高次脳機能障がいや精神障がいの方を含めてなんですけれど、受けての相談が多かったりします。
 御家族からは、経済的な相談とか、多いのは親亡き後の御本人の生活、このまま家で生活できるのか、グループホームのような場所になるのか、ヘルパー等、居宅介護という事業になるんですが、そういった事業を活用して生活することになるのか等の相談があるような状況です。
 ただ、4月の緊急事態宣言が発令されていたときは、相談件数が余り多くなかったような印象を当センターとしては受けております。
 行政のほう、ハローワーク含めての行政なんですけれど、就労とかサービスの調整、医療機関からは地域生活支援に対しての相談、学校のほうからは、在校生の方の卒業後へつなぐ支援、学校を卒業して相談の体制が途切れてしまうといけないので、特別支援学校ですと高等部1年生の段階から顔つなぎをさせていただいて、卒業後も継続して相談できる窓口をつくるということで協力させていただいているという次第になります。
 コロナ禍でどういった相談が多いのかというのは、まだ見えていない部分もございますが、簡単なデータを用意してきました。毎年度、市町を通じて県・国のほうへ相談件数、相談内容、どのようなものがあったか、私たちのような委託を受けている事業所が委託元の行政のほうに報告するデータ項目で、全部で12項目ございまして、そのとおりの集計になります。
 平成30年度で合計1万5985件、31年度が1万7520件、令和2年度は、7月31日までの4、5、6、7の四か月分の集計になるんですが、このような現状になります。
 このデータから少し見えてきたところですと、赤枠で囲われた部分になるんですが、福祉サービスの部分の相談が多分30年度、31年度に比べると大分多くなる、30年度に比べると倍近くになるんではないかという推察です。生活技術に関しても、例年の相談件数をはるかに上回る勢いで、3倍近くになるのかなということです。恐らく在宅で生活されている方が多くなった影響で、そこをどう過ごすか、生活する中で出てきた悩みの相談が、うちのセンターとして増えてきているという現状になります。
 最後になりますが、関係機関等のコロナ禍の現状なんですけれど、うちのセンター、労働局から委託されている障がい者就業・生活支援センター事業のほうでも、企業のほうに出向いて御本人、企業の担当者の方の支援をしている状況ですが、影響はいろいろあるかと思います。
 私たちのような外部の者が企業のほうに出向いて直接支援をするのは、今は控えてほしいということを継続している企業もございますし、障がい者の全従業員を2グループに分けて1週間のうち二、三日ずつ出勤していただいて、残りの日を休業補償等で在宅で過ごしていただいて、なるべく感染に対するリスクを低減するという企業もあろうかと思います。こういった現状が、先ほどの生活の相談などが増加している影響の一つでもあろうかと思います。
 二つ目、医療機関等に入院中の方の支援ということで、総合病院ですとそこまでということではあるんですが、精神科病院に入院中で、退院に向けて県外の施設、事業所のほうを利用する予定の方が年明けからいらっしゃったんですけれど、2月の下旬から各精神科病院や障がい者の方の入所施設のほうが、外部の方が入ること、面会制限、外出制限をかけられて、今も継続されている状況があります。その方は圏域内にとどまってみえて、希望する県外の事業所へまだ行けていないという状況がありまして、御本人も、今の状況だと受入れ先も困るだろうしやむをえないかなというところですが、そういった影響も少ない数なんですがある方もいらっしゃいます。
 まだ全部は見えていないんですが、お仕事を目指される方、求職中の方で、限定するわけではないんですが、うちの圏域の特別支援学校の卒業後、一般企業で就労を目指されている方や、障害福祉サービスの中で就職を目指す就労移行支援事業等サービスがあるんですが、そちらを利用されている方で、実際だと企業で見学やお試しの実習、体験等を重ねて内定を取りそうな状況になっていた方々が、新型コロナの影響もあって、直接、その理由でお断りされたわけではないんですけれど、実習の受入れをこの現状なので見合わせたいという企業もございますし、支援事業を利用されている方も、少しその影響があろうかなという現状になります。
 最後になりますが、障害福祉サービス事業所のほう、こちらのほうが就労継続支援A型事業所、B型事業所、生活介護の事業所等、全てにおいて言えることだと思うんですが、さきほどのおら・わーくという部会で、ファクスとかメールで事業所の状況はどうかということでアンケートを取ったところ、事業所から聞こえてきた声は、事業所が企業から内職を受けて、通所されている利用者がその内職の仕事をこなされて工賃が発生するという仕組みなんですが、その内職自体がストップしてしまって、やってもらう仕事を探すのに非常に苦慮されているということで、いろんな方向転換をされて、現在も試行錯誤されている事業所が非常に多いのかなという印象を受けます。
 簡単ではございますが、私からの御報告は、以上とさせていただきます。
 
  イ 参考人への質疑
○倉本委員長 ただいまの御意見を受けまして、委員の皆様方から御質疑があればお願いいたします。
 なお、念のため申し上げますが、参考人の方は着席のまま挙手により委員長の指名を受けてから発言をするようにお願いいたします。また、参考人から委員に対しての質疑はできないこととなっておりますので、御了承のほどお願いいたします。

○今井委員 拠点としていろいろな相談業務を行っていて、その中に地域の相談支援体制強化の取組、人材育成ということがあると思います。センターのほうでいろいろ相談業務を受けていて、4地区あってそれぞれに相談体制を強化していくということで、その対象はどういうところですか。市役所とかになるのか、市の何課とかになるのか、事業所でやってもらうとか、どうですか。

○中村参考人 対象となるのは圏域の福祉サービスの事業所の職員や、圏域の相談支援事業をほかに運営しているところもございますもので、そういった方々を対象として、私どもも含めてスキルアップに向けての人材育成をしている形になります。

○今井委員 大体何か所ぐらいあったらいいか、桑員地域で何か目標といいますか、日頃からきめ細かに相談に乗ったりサービスを提供されていると思うんですけど、盤石な体制の強化のための目標は持っているんでしょうか。

○中村参考人 前のスライドに戻させていただいて、それぞれの圏域において、各市町においてですけれど、第1層が計画相談、第2層が委託相談と呼ばれることが多いんですが、市町の委託相談という形になりますので、うちの圏域も桑名市、いなべ市、東員町、木曽岬町とございまして、基幹相談のほうは桑員圏域では私どもの一か所という感じなんですが、第2層の委託相談というのが、桑名市ですとうち以外で二か所ありまして、いなべ市が三か所ございます。東員町も二か所あって、木曽岬町も一か所ありますので、その層は何となく連携も取れてきてはいるんですが、今井委員がおっしゃったように、相談体制で足りないのが、全圏域で言えることなのかもしれませんが、第1層の計画相談と呼ばれるものだろうかと。
 サービス利用するための指定特定相談支援事業というものになるんですけれど、この事業が機能して、御本人のニーズを的確につかむことができると、実際の市町の障害福祉計画の数値とか、その市町で課題となっている社会資源が何なのかが見えてくるだろうと思われるんですが、なかなかこの事業所のなり手がどの圏域もいらっしゃらないということが課題としてあろうかなと思いまして、私どもの圏域もここの事業所がもう少し増えてくれるといいなと思いまして、人材育成にも取り組んでいる次第になります。

○今井委員 そういんの課題でもあり、三重県全体でそういったことが今後、強化され、充実していくことが相談者への対応をきめ細かにしていけるということを確認させてもらいました。
 指定特定相談支援事業をできる、してもらう方は、主任相談支援専門員というお名前のそういう方もいらっしゃるんですが、その資格を持っていないとできないんですか。

○中村参考人 主任相談支援専門員は、去年、おととしあたりから国のほうで養成されたばかりでして、三重県も私を含めてまだ5名程度しかいないんですが、相談支援専門員という名称であれば業務に携わることができるんです。
 一概には言えないんですが、介護保険制度と報酬単価が大きく異なるような状況もありまして、今井委員がおっしゃったように、相談支援専門員を目指すために県の研修を受講される方は毎年度たくさんいらっしゃるんですが、受講された方がその資格を生かして実務に当たっているかというと、実際はそうでない現状がありまして、単体でこの指定特定相談支援事業を運営するには少し厳しいような財政状況もあるような話を聞いておりまして、そこが事業所がにぎわってこない理由の一つでもあるのかなとは考えております。

○今井委員 相談支援専門員、県のほうで研修等をやっていることであれば、希望者が多くて、枠は大丈夫ですか。いろんな研修制度があると思うんですけど、県の募集に対して応募者が非常に多くて、全員は受けられないとかいったことがあると思うんですけど、この相談支援専門員は希望すれば受けられる状況なのか、コロナ禍においては一定の人数制限があるかなと思うんですがどうですか。

○中村参考人 今年度から三重県と県の社会福祉協議会が事務局となって、この研修の企画、開催というのを行っている状況ですけれど、コロナウイルスの影響で会場を幾つかに分けて、集合しないような形で開催している状況ですけれど、今年度、うちの圏域においても受講希望者が多数で受けられなかったとは聞いておりませんが、3年ほど前だと200人ぐらいの規模で、少し厳選して1法人から複数人の申込みがないようにという制限はあったようなんですけれど、昨今では聞かないのかなとは思うんですが、はっきりしたことが分からなくて申し訳ございません。

○今井委員 資格、研修によって違いがあると思います。なければいいんですけど、その地域でそういう相談業務をもう少し多くやってもらいたいのに、研修を受けて一定の資格が必要であれば、人材育成は枠をしっかり考えないといけない、応募者が多くて受けられないという声を聞いたりします。
 あしすと、おら・わーくとか先ほど説明いただきました。その専門部会の中に三重県と書いてあるんですけど、この三重県は福祉部門なのか、仕事の関係なら雇用経済部なのか、どこの部が入っているんですか。

○中村参考人 前のスライドで、一番右下の就労支援部会のおら・わーくワーキンググループのほうは雇用経済部の方が入り、残りのところは福祉関係の部の方が入っている状況になります。相談支援部会と就労支援部会のおら・わーく、あと地域移行促進部会のNEXのほうは生活支援班の方が入っている状況になります。

○今井委員 専門部会を設置して、おら・わーくのほうは雇用経済部が入って就労を担当する、福祉関係のところも県が入ってということで、専門部会のメンバー構成を決めて、県も必要なところに入っているようですが、さらなる充実が必要なところはありますか。

○中村参考人 こちらがお願いして、県の方が入っていますので、おら・わーくワーキンググループのほうですと、雇用経済部が県内全域で障がい者雇用を希望されている、苦慮されている企業のデータを持っていて、私たちのような圏域の関係者にフィードバックし、ノウハウを伝達している状況になります。どの部会においてもこれ以上望むことはなく、いつもありがとうございますとお礼を申し上げたいです。

○今井委員 県の職員が喜ぶと思います。ありがとうございました。

○田中委員 私も人材のところで少し気になるところがあるんですけど、主任相談支援専門員が県内で5名ということですが、その5名の方は、圏域的にはバランスよくお見えになるんですか。

○中村参考人 私の知る限りですと、桑名の北勢圏域と、伊勢と伊賀と松阪と、あと津のほうにいらっしゃったような気がします。バランスよいかと思います。

○田中委員 主任相談支援専門員は、スーパーバイズのような役割と理解しているんですけれども、いない圏域へスーパーバイズする場合は、近くのとか、または交流のある方、連携している方が離れていてもやられるということですか。

○中村参考人 相談支援専門員の初任者研修と並列で現任者研修と、その次に主任相談支援専門員研修を開催する予定だったんですが、今年度は新型コロナの影響で現任研修と主任研修は開催中止となりまして、本来であれば今まで研修を受講したメンバーが集まって県や県社会福祉協議会の方と協議して、全県下の現任研修を経て受講資格のある方を対象に主任相談支援専門員を養成する予定だったんですが、それが未定となってしまっている状況になります。

○田中委員 いずれはウィズコロナの状況で実施していかなきゃいけないとは思うので、しかるべき方法で対応していただいて、主任相談支援専門員を育成していただくように私たちも働きかけをしなきゃいけないなと思っています。
 資料の5ページの基幹相談支援センターの専門的職員の配置、平成24年度予算においてということで真ん中にありますね。基幹相談支援センターにおいて、確保がなかなか難しいなというふうに感じておられる職種はありますか。

○中村参考人 私どものセンターにおいてなんですけれど、主任相談支援及び相談支援の専門員、社会福祉士、精神保健福祉士、保健師等で、保健師が一番難しいのかなと感じるところでございます。残りの資格の方は、保育士や介護福祉士や介護専門員を含めて、スタッフでおりますもので。

○田中委員 この領域では保健師の関わりは重要と思っていますが、本県だけでなく全国的にも、基礎自治体における保健師が本来的に保健師の業務ではない業務に充てられていたりしますけれども、ここら辺にもしっかり充てていく必要があると改めて感じたところです。
 御存じやったら教えてほしいんですけど、障がい当事者や高次脳機能障がいの方たちや御家族のところにも相談とか目を向けていただいていると思うんですけど、その中に子どもが当事者の方を生活上も含めて支えているケースはありますか。

○中村参考人 障がいをお持ちの御本人をお子さんが支えていらっしゃるというケースですね。うちのセンターでは御本人を御両親や御兄弟が支えている傾向が強いような気がします。お子さんが支えていらっしゃるというケースは、今のところうちの圏域で伺ったことはないです。

○田中委員 最近、ヤングケアラーという言葉があって、未成年の子どもが障がいのある親を支えるために、いろんな自分自身の権利を放っておく、かなりしわ寄せが行っているという状況も聞くことがありまして、そういう場合への対応については我が国の体制として少し欠けている、足らないところがあるのではないかなと思っているので聞かせていただきました。
 我が国の場合、家族で支えましょうみたいな文化が基本的にあって、親が子どもを自分のものとして扱って、子どもを学校へ行かせずにとかということもあったりして、少し気になっています。
 桑員地域においてもそういうことがあったら、社会福祉士につなげるとか、いろいろ方法はあると思うので、少し気にしていただければなと思います。

○今井委員 スタッフが12名ということですが、補助金等で人件費のこと等もあると思いますけども、12名で対応していて十分でしょうか。

○中村参考人 足りているというと語弊があるかもしれませんが、いればいるに越したことはないんですが、かといって相談が減少するというわけでもないかと思いますので、予算の中で人件費が確保されて運営している状況で、今のスタッフで何とか尽力していきたいなと考えております。

○今井委員 相談者や御家族への対応、御家族の方の相談が増えてきておるということを考えると、予算のこともありますが、今のスタッフで最大限尽力いただいておると思うんですけども、きめ細かく地域で対応していくためには、地域の相談体制の充実、センター、拠点としての役割を果たすためには人数は多いほうがいいんですか、感覚的に。

○中村参考人 私どものセンターよりも、第2層の委託相談の事業所とか、第1層の計画相談の事業所のほうに予算がついて相談員が確保されるほうが、より地域の御本人、御家族のためになるんではないかなと考えます。

○今井委員 新型コロナ対策で、消毒液とかの支給はどこからありますか。業務委託をいろいろ受けていますが、県とか行政のほうから何らかのサポートはあるんですか。

○中村参考人 うちの母体が医療法人ですので、そちらのほうの備蓄のマスクやガーゼ、アルコール消毒液を購入して、配置しているという感じになります。厚生労働省のほうからも、郵送で布マスクの配布とかもございましたもので、それで賄っているという状況になります。

○今井委員 医療法人には県等から様々なサポートがあって、そこからの供給があったり、国の布マスクの配布もあったり、感染防止対策上、特に困ることはないですか。備品的なものとか。

○中村参考人 当センターとして特に不自由を感じることはございませんが、地域にお住いの障がい者や事業所の方のお声までは全て拾い切れていないところがございますので、何とも申し上げにくいところはございます。

○倉本委員長 ほかにありませんか。

                   〔「なし」の声あり〕

○倉本委員長 これで質疑を終了したいと思います。
 この際、参考人に対しまして、委員会を代表いたしまして一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 本日は、大変お忙しい中、わざわざお越しをいただきまして、大変貴重な御意見を頂戴いたしました。
 今回、頂戴いたしました貴重な意見をしっかりと委員会の議論の中で生かしていきたいと思っておりますので、今後もいろんな情報を共有させていただければと思います。本日はどうもありがとうございました。

                   〔参考人 退室〕
                     (休 憩)
 
○倉本委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
  ウ 委員間討議   なし

〔閉会の宣言〕
 
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
医療保健子ども福祉病院常任委員長
奥野 英介

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