このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。

スマートフォンサイトへ移動

三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和2年度 委員会会議録 > 令和2年12月10日 防災県土整備企業分科会・常任委員会 会議録

令和2年12月10日 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会・常任委員会・ 会議録

資料はこちら

防災県土整備企業常任委員会

予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会

会議録

(開会中)

開催年月日   令和2年12月10日(木曜日) 午前10時0分~午前11時14分
会議室      202委員会室
出席     8名
          委員長   藤根 正典
          副委員長   山本 佐知子
          委員   中瀬 信之
          委員   田中 祐治
          委員   杉本 熊野
          委員   小林 正人
          委員   村林  聡
          委員   舘  直人
欠席    なし
出席説明員  
          [防災対策部]
            部長                日沖 正人
            副部長               清水 英彦
            次長                井爪 宏明
            危機管理副統括監        原  政美
            防災対策総務課長        中川  実
            消防・保安課長          和氣 城太郎
            防災企画・地域支援課長    川邉 正樹
            災害対策課長           内山 敦史
            危機管理課長           天野  敏
            コンビナート防災監        天野 亘康
                                   その他関係職員
委員会書記
   議事課    主幹        櫻井  彰
企画法務課  課長補佐兼班長   田米 正宏
傍聴議員   なし
県政記者   1名
傍聴者    なし
議題及び協議事項
第1 分科会(防災対策部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第145号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第8号)」(関係分)
第2 常任委員会(防災対策部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)令和2年度「防災に関する県民意識調査」結果(速報)について
 (2)令和2年度三重県・伊勢市・玉城町・度会町総合防災訓練について
 (3)適切な避難促進に向けた取組について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 分科会(防災対策部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第145号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第8号)」(関係分)
    ア 当局から資料に基づき補充説明(日沖部長)
    イ 質疑        なし
    ウ 委員間討議   なし
    エ 討論       なし
    オ 採決       議案第145号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
 2 委員間討議
 (1)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
 
第2 常任委員会(防災対策部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)令和2年度「防災に関する県民意識調査」結果(速報)について
 (2)令和2年度三重県・伊勢市・玉城町・度会町総合防災訓練について
 (3)適切な避難促進に向けた取組について
    ア 当局から資料に基づき説明(井爪次長)
    イ 質問
○藤根委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。
 
○杉本委員 Myまっぷラン+(プラス)の計画を聞かせていただいて、これで少しまた推進していけるかなというふうに思わせていただいたので、ぜひよろしくお願いしますということと、併せて令和2年度防災に関する県民意識調査なんですけれども、調査対象5000人の属性というか、特に住んでいらっしゃる地域であるとか、山に近いとか、川に近いとか、海に近いとか、そういう属性というのは取っておられるんでしょうか。
 
○川邉課長 現在のところは、集約をしたばかりでございまして、年度末に向けて詳細版を出すときに、そういう属性も分析してお出しできると思います。今の時点でこういう属性になりますというのは、申し訳ありませんがお答えできないので、すみません。
 
○杉本委員 ということは、属性は、地域別とか、住んでおられる場所別には取っておられるということですよね。
 
○川邉課長 例えば沿岸地域なのか、沿岸地域でないかとか、そういった属性は取っておりますので、お示しさせていただきます。
 
○杉本委員 防災意識がだんだん下がってきているというのは、やっぱり切実感というのが、我が地域のリスク、我が家のリスク、私のリスクをどれだけ理解しているかということで変わってくると思うんです。そういうところを起こしていくためにも、南海トラフ地震で津波から始まったけれども、今は土砂災害とか、河川の災害というところにも皆さんの目が向いてきているので、やっぱりそのあたりのことが表れてくるような県民意識調査になるといいなと思っています。
 私が何となく感じているのは、東紀州とか南のほうは高いけれども、まだまだ北のほうやら沿岸以外のところ、山に近いところは高いかも分かりませんけれども、その辺りがひょっとしたら弱いんじゃないかなというのがあって、そういうのがこの県民意識調査の中からきちっと分析できると、市町への働きかけが、Myまっぷラン+(プラス)と併せてしやすいんじゃないかというふうに思っています。やっぱり市町の温度差もすごく出てきているなと、何となく感じるので、そのあたりをぜひ、県民意識調査の分析結果も踏まえて、今後やっていただきたいなというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。
 
○村林委員 まず、要望から。今、お話のあったMyまっぷラン+(プラス)は、非常によいなと思いました。かねてから提言しておったと思うんですけれども、避難の場所を最短距離でまず考えるわけですが、災害の種類によっては使えなくなる道があったり、場合によっては建物が道をふさいだり、瓦が降り注ぐというようなこともあるだろうというふうに思っておって、提言もしてきたわけですけれども、今後はそういった危険な道とかそういうことがこうやって地図上に反映できる、それぞれが避難経路を検討できるということは大変よいことだと思いますので、ぜひ広げていっていただきたいというのが1点目の要望です。
 もう一つの要望は、先ほどLINEによる情報提供の話もこれから進めていくということで、まずやっていただくということでよろしいかと思うんですけれども、ちょっと長期的な要望になると思うんですが、その先の展望として要望しておきたいんですけれども、まず、提供者の拡大ですね。例えば商工会とか商工団体みたいな方々で防災に熱心な方から以前相談を受けたことがあるんですけれども、そういう方も、地元で被災した場合、情報を送りたいという方も中には見えると思うので、全てじゃないですけれども、そういうお話があったときには柔軟に対応してもらうとか、そういうこともあったらありがたいかなということが一つと、また、今はLINEということですけれども、様々なツールを使ってみえる方がお見えだと思うので、AIで一括してやれるということなら、今後LINE以外にも拡大していただけるとありがたいかなというのがもう一つ。
 さらに、受けた情報を県民へ広く提供するというふうに読めたんですけれども、だとするならばそれもSNSに限らず、防災みえ.jpとか、そうしたホームページとかでもきちんと閲覧できるように、今後広げていっていただけるとありがたいなと。かなり長期的な話だとは思うんですけれども、そういうこともぜひ視野に入れていただきたいという要望をしておきます。
 質問のほうなんですが、防災訓練で防災ヘリコプターがどういう動きをしたのかということを知りたいんです。この常任委員会で県内調査をさせてもらって、ヘリポートを見せてもらったわけなんですけれども、今回、南海トラフ地震が発生した想定で、恐らく防災ヘリコプターも動いたかと思うんですけれども、地震が発生して、津波も起きるという場合に、防災ヘリコプターが実際どう動くのかということ、あるいはこの訓練でどう動いたのかということをまず教えてもらえますか。
 
○内山課長 今回の訓練におけます防災ヘリコプターの動きなんですが、まず津波避難タワーへ避難された方を伊勢志摩防災拠点へ搬送するというような形で、海上保安庁のヘリコプターで訓練を行いました。そのときに搬送される方が新型コロナウイルス感染症対策用のマスクをしたりとか、そういった対策をした上で防災拠点へ運ぶというような訓練をしたのと、それから、訓練の状況を警察本部のヘリテレで映像をリアルタイムで災害対策本部のほうへ送って、その情報を逐次確認しながら指示を行うといったような訓練を行いました。
 
○村林委員 そうすると、防災対策部の持っておられる防災ヘリコプターは、今回は参加されなかったということでいいんですか。
 
○内山課長 本来予定しておったんですが、当日、実動のほうが出てしまいましたので、そちらを優先させたということでございます。
 
○村林委員 それはもちろん、実動を優先していただいたらいいと思うんですけれども、ヘリポートを見せていただいて、かなり海に近かったんです。質問させてもらったら、そのヘリポート自体は海抜が五、六メートルあって、沈まない想定になっておるということだったんです。
 ただ、話を伺うと、飛行する前には結構本庁との間できちんと計画を提出して、緊急時であってもというような話がある中で、いざ発災したときにどれだけその情報のやり取りができるのかなと。できれば、南海トラフ地震で震度が幾つ以上だったらどういう動きをするとかというようなことは、事前に決めておいたほうがいいんじゃないのかなということを思ったのと、例えば、ヘリポートは大丈夫でも、周りは皆、浸水するわけですよね。まさに陸の孤島になるわけで、多分そこへ帰ってきてもいかんと思うんですよ。ということは、飛んだ後のことまで決めておいて、帰りはどこかの広域防災拠点へ降りるのかとか、そこに燃料を備蓄しておくのかとか、そういうことを事前に決めておくべきではないのかなという問題意識があったもので、例えば今回の防災訓練でどういう動きをするのかなと思ったもので、その予定も含めてということになると思うんですけれども、そのあたりはきちんと想定されておるのか、もう一度教えてもらえますか。
 
○内山課長 防災ヘリコプターの飛行計画につきましては、燃料がどこにあって、どこで給油できてということも事前に計画しておいた上で飛行しておりますので、それについては計画どおりにできたと考えております。
 
○村林委員 一定、燃料の場所とかは分かっておられるということは分かりましたが、発災時にどれだけ本庁とやり取りができるかとか、その時間が惜しいと思うんですけれども、そのあたりで事前に何か決めておることはあるんですか。
 
○内山課長 飛行計画につきましては、今後また、リアルタイムにどうやって動けるかというようなことも検討していく必要があるかと思います。したがいまして、今回の映像をリアルタイムで撮るとかいったことは、今後の計画策定に向けての訓練になったのかなと。
 
○村林委員 今、完全にできなくても、それは訓練の一つの課題として捉えてもらったらいいと思うんですけれども、県内調査をさせてもらう中で、特に私が感じたことはそういうことなんです。事前に決めておけることというのがあるんじゃないのかと。
 ヘリポートの位置をいきなり変えろといっても大変でしょうから、いざ発災したときに防災ヘリコプターをどう保全するのか、どう活用して、現ヘリポートに帰れないのならどう戻すのか、というようなあたりをきちんと事前に決められることは決めておいたらどうかなということを提言させていただきますので、よろしく御検討いただきたいと思います。
 
○日沖部長 御覧いただいた場所については、液状化等の可能性もあって、そういった調査も行った上で、まずは防災ヘリコプターを逃がすということの検討も既に行っておりまして、逃がすのに当たって、例えばシャッターをスムーズに開くようなシャッターに変えたり、液状化しても下に敷くものを敷いて、鉄板のようなものになるんですけれども、それも備えをしておりまして、できるだけ速やかに隊長等の現場判断も含めて逃がせるような形にはしております。
 あと、県内にヘリポートとして活用できるランデブーポイントというのを結構持っていまして、このポイントで震災なり災害に遭ったときに、どこが着陸できるかというような情報も共有しながら、例えば伊勢志摩拠点に逃がすとか、鈴鹿地域のランデブーポイントに逃がすとか、そういったこともできるだけ速やかに判断できるような形で、その場所とか、方法というのは一定検討しているところでございます。
 
○村林委員 分かりました。
 県内調査で、シャッターの耐震化であるとか、下へ敷くというようなものの話は聞かせてもらいましたので、ぜひともそのように御検討いただくよう要望して終わります。ありがとうございました。
 
○田中委員 AIスピーカーの件なんですけれども、利用者の評価では66%がいいというような判断をされているわけなんですけれども、AIスピーカーの現在の普及率というのはどれぐらいになっているんですかね。
 
○内山課長 現在、4市町の中で200台弱のAIスピーカーを配布してございます。
 
○田中委員 200台弱ということですけれども、こんなすばらしいものでしたら、今後、どんどん広げていく必要性も感じるわけなんですけれども、その辺はどういうふうにお考えなんですか。
 
○内山課長 来年度から全市町をカバーできますので、そういった中でまた市町のほうへ説明等をしながら普及を図っていきたいと考えております。
 
○田中委員 あと、これは個人のお宅へ設置ができるわけなんですけれども、個人向けの啓発というのはどうなんですか。
 
○内山課長 基本的には市町を通して個人のほうへ説明会なり、操作研修なりをさせていただいておるということで、各自治会単位でとか、そういうような形でさせていただいております。
 
○田中委員 ちなみに、その値段を教えてほしいんですけれども、個人設置の場合は、自己負担はどれぐらいになるんですか。
 
○内山課長 これは初めての取組ということで、今は自己負担なしに県のほうからのスピーカー貸与という形にしております。ただし、通信料だけは御自身の御負担ということになりますので。今はそういった形で対応しております。
 
○田中委員 貸与ということですけれども、これの申込みというので、優先とか、枠とか、その辺はどうなんですか。
 
○内山課長 それぐらいたくさん来ていただけると助かるんですが、今はどちらかというと、市町のほうから各自治会へ頼んで、モデル的に使っていただけませんかというような形でして、まだそこまでの競争にはなっていないという状況でございます。
 
○田中委員 分かりました。いいものですから、どんどんと広げていただければというふうに思います。
 それと、もう一つ教えて欲しいんですけど、津波避難タワーなんですけれども、救助の様子も写真でありますけれども、ヘリポートを造って上へ止めるというわけにはいかないんですかね。一々1人ずつつっとるんやったら、そこへ防災ヘリコプターを降ろして乗せれば早いと思うんですけれども、その辺は耐震性の問題から難しいんですか。
 
○内山課長 防災ヘリコプターが降りるということは、そこへ避難してきた方に対してダウンウォッシュの影響が非常にありますので、現在は、津波避難タワーへ着陸するというような設定にはなっていなくて、どうしてもつり上げでというような形での想定になっております。
 
○田中委員 また今後、1人ずつではかなり時間がかかりますので、できたらここへ降ろせれば一気に乗せられますし、その辺も工夫していただければと思います。
 
○中瀬委員 総合防災訓練のことでお尋ねしたいんですが、訓練内容については4つ上げていただいておるんですが、いつの何時とか、どういう規模でなったのかとか、そういう具体的な想定をお聞きしたいということと、5番目の訓練評価というところがありますが、いつも川口准教授からいろいろ評価していただいておると思うんですが、防災については様々な部門というんですか、それぞれあると思うんですが、もっとほかの部門というか、そういうところの評価をしていただく方も必要じゃないかなという思いがあるんですが、その辺はどうでしょうか。
 
○内山課長 まず、訓練想定のほうですが、決められた中でたくさんのことをやりたいということから、まず避難された方であるとか、あるいは実際に避難も済んで、今から物資を運ぶであるとか、あるいは現在、物資を運ぶに当たってのシステムの利用はどうだとか、その訓練想定は、従前の全体打合せの中で、時間というよりはどういうことができるかと。南海トラフ地震が発生して、津波が発生して、避難しておる状況が必要になってきたということを大きな前提とした中で、どんな訓練項目が可能かということを併せて計画しております。
 それから、評価者については、おっしゃることを今後、参考にしていきたいなというふうに思います。
 
○日沖部長 今回は、コロナ禍というところを前提にして、人数を絞ったりして訓練をやったわけですけれども、そんな中で、それぞれ訓練で何が必要か、一番訓練したいことを絞ってやったわけです。それを各市町と、特に今回は避難所運営に重点を置きたいとか、地域の逃げること、避難することと避難所運営というのがどちらかという重点。
 県のほうとしては、公的機関の連携というところに重点を置いてやりました。ですので、これまでも、例えば発災直後の初動の動きであったり、24時間後の設定であったり、場面、場面を変えながら訓練をやっているんですけれども、今回は、まず避難すること、それから避難した場所の運営をコロナ禍でやるということに重点を置いて、市町と相談して行ったということが1点。
 それから、評価の部分については、少し前にも御質問いただいて申し上げたかと思うんですが、今後、視点という意味では、いろんな評価者で、適任の方がお見えになれば検討はしていきたいんですが、実は、なかなか全体を見られる方というのが少のうございまして、特にこの川口准教授は県内市町をくまなく回っていただいて、避難所であるとか、あるいは訓練のやり方であるとか、こういうことについて非常に市町の状況、地域の状況も詳しく御存じということで、これまでもそうですけれども、今回の訓練で、一番適任者ということで、評価をいただいておるわけですけれども、また、委員がおっしゃるような形で、訓練の内容によっては適任者ということで他の方も含めて検討させていただきたいなと思っております。
 
○中瀬委員 いろいろ想定して、新型コロナウイルス感染症ということであれば、例えば医療関係のそういう専門家の意見を聞くとか、例えば津波であれば自衛隊とかそういう方、専門知識がある方はようけ見えると思うので、そういうことを特に思ったということと、その訓練はあくまでも南海トラフ地震の最大級が発生したというのがもともとの想定なんですね。
 
○日沖部長 そうですね。
 
○中瀬委員 はい。結構です。
 
○舘委員 委員長のほうで、3つの事項をまとめて調査していただいたのは、いろいろな形のものがあるんだなということが総合的に分かってよかったかなと思って、私の思いを申し上げます。
 災害があれば、いつも言うように自助、共助、公助というのがあって、自助以外の部分についてはここにもありますように総合防災訓練、また訓練に出る県民の皆さんの意識と、新型コロナウイルス感染症の影響があって、コロナ禍だからそれを重点項目にしていろいろな訓練をやってきてもらったり、これからの対策についてもAI等を使っていった新しい取組をもっと進めるんだと、よく理解できますので、できるだけそれが早く実現できるように、早いこと広まることが一番大事やと思うんです。
 その広まる中で、共助、公助がある。一番基本は自助なんですよね。自助のところの部分を見ていくと、防災に対する県民意識調査の問8でもいろいろ、氾濫であったり、自然災害等に対する認知度の回答があって、知っているという回答の一番多いのが35.2%とあるけれども、そうすると、65.8%の人が知らないという形を見た場合には、やはり自助なんだろうという問題が生じてくるところがそこなんだろうというふうに思います。
 自助、共助についての質問の中でも、一番分かりやすいのが10ページの問12で、家具等の固定をしているか、していないかという部分が一番基本ですよね。もっとほかにもあるけれども、一番分かりやすいのがここへ出てきていると思うんだけれども、固定していないというのがまだまだ、半分近い状況である。そのことをもう少し詳しく見ると、問12-1を見ると、安全な状態とは言えないというのが半分以上、55.6%もある。だから、これだけあるのになぜというと、問12-2には、手間がかかるからという回答がある。やはりこれは意識の問題やと思うんですよ。
 垂直避難であったり、いろいろな避難の方法もあるけれども、せっかくいろいろな対策を取っていく中で、やはり県民の皆さんの意識をもう少し、効果的に危険を察知していただける、考えていただける、それの対応を取っていただける、その手法が、一番基本のそこの部分がもっともっと、目新しいAI等へ行くのも必要だけれども、県民の皆さんが自分自身の命は自分で守るという自助の部分、それをもう少し掘り起こしていかないと。せっかくいろいろな取組をし、また公助としての連携をし、やっていこうという効果がもっともっと発揮できてこない部分がそこら辺にあるのではないかなという、根本的なところではないかなというふうに思うんです。これについても、AIを使うなりしてでも、県民の皆さんの意識をもっともっと盛り上げていただく方向、そして災害がなくなっていくとだんだん薄くなっていくというのは当然、人間の流れからいってもそうなんですから、その部分について重点的な取組というか、周知というか、いろいろな形の場でそのことを訴えてはいただいているんだというふうに思いますけれども、それがもう少し表へ出てきて、よし、もう少し頑張ろうかというような形のほうに持っていくのが一番必要ではないかなと思うんですけれども、どうでしょうか。
 
○日沖部長 以前にも御質問いただいて、近年、自助、共助の促進に力を入れておるとお答えしたところなんですが、例えば、今おっしゃったAIでいろんな形で進めていく中でも、足元の自助の部分から地道にやっていくということは決して忘れておりません。
 それで、なかなか県だけでは厳しいところもございますので、市町と一緒になって、防災人材、あるいは自主防災組織も巻き込んで、そこのところを力を抜かずに、さらに力を入れていくということで取り組んでいきたいと思っています。
 特に今回の調査で、例えば8ページをもう一度振り返って見ていただきますと、このまさに自助のところで、新たな項目のマスク、消毒液等の物品を確保しているのは6割ぐらいで、これは一気にPRしたということもあるんですけれども、これが落ちないようにしないかんのと、さらに上げていくということと、1番、2番を見ていただきますと、3日分以上の食料等の備蓄というのが徐々に進んできていると。これも地道な県と市町、あるいは防災人材の方々のお力を借りた啓発の推進の結果かなとは思っています。
 ただ、例えば13番なんかを見ていただくと、要は一旦備蓄したけれども、その点検をしていないというのが出てきています。こういったところも地道な啓発のポイントになるのかなと。
 それから、別冊のほうで、例えば12ページ、13ページのところを見ていただきますと、やはり情報を取ることというのも大事で、その中で当然テレビや新聞という受けるほうで見るもの以外に、6番、7番とか、10番、11番、12番、インターネットやSNS等で情報収集をという方がこれも徐々に増えています。それと、14番、15番で、共助の部分で、家族とか周り、知人等からの情報というのが入手するところで増えていますし、今後どうしたいかというのも同じような傾向が出ていますので、こういったところも今おっしゃったところの一番ベースのところで、この結果も活用しながらさらに取り組んでまいりたいと思いますのでよろしくお願いします。
 
○舘委員 おっしゃるように、いろいろな形の中で数字に上がってくるとこういうふうな形になってくるけれども、先ほどのAI等のいろいろなシステム構築は市町と連携しながらしっかりやっていくけれども、情報を与えてもそれを活用してもらわんと全然効果が上がらんわけで、そこら辺が一番大事なところかなというふうに思います。
 今、部長も詳細にわたって答弁いただきましたけれども、もうおっしゃるとおりやと思うし、それがもう一つ前へ進めるように、もっともっと意識を持っていただく部分でまた頑張っていただきながら、いろいろな手法もあろうかと思いますし、またこちらのほうにこういうことはどうだということを突きつけていただくことも必要なんだというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 
○杉本委員 総合防災訓練のところの16ページなんですけれども、避難所運営に女性の視点を取り入れることができませんでしたというところなんですが、避難所運営における女性の視点というのはどういうものだというふうに定義しているんですか。
 
○内山課長 やはり個室というか、プライベートの確保であるとか、それから見た目というんですか、そういうのとか、清潔感をどうやって保つかとか、そういったところを女性ならではの視点というのがあるのかなというふうに考えております。
 
○杉本委員 プライベートとか個室のことを言っていただいたので、一定ちょっと安心したんですけれども。大きな災害で、大きな避難所が長期間にわたるときに、一番女性が命の危険にさらされるのは性被害なんです。阪神・淡路大震災でも、東日本大震災でも、かなりの数の性被害が起こっています。なので、やっぱりプライベートであるとか、夜であるとか、そういうふうな避難所のレイアウトというか、それをどうしていくかというのが、命に直結するところでは一番やと思うんです。
 でも、私も幾つか訓練に参加する中で、まだそこまで配慮したレイアウトを防災組織の中で話し合ってやっているというところに出会っていないんです。ひょっとしたらあるかもしれない、私が知らないのかも分からない。やっぱりどんなレイアウトをしていくかというところ、それから乳児を抱えたお母さんが授乳する場所をどうやって確保するかとか、そのあたりのところが女性の視点としては一番大事やというあたりのところを今後ぜひ発信していただいて、新型コロナウイルス感染症対策と併せて、その視点を避難所運営のレイアウトですとか、運営の仕方の中に生かしていただくようにしていただきたいんです。
 先日、ある自主防災組織のところへ行ったときに、女性の視点というのが炊き出しやったんですよ。女性の視点が入って炊き出しがうまくいったというお話をいただいて、でもそれは一般的やと思うんですよ。避難できやんと思うんです。まだまだそういう情報が発信できていないと思っていて。炊き出しほど大きな力が要る仕事はない。水をくんで、大きな鍋でって、炊き出しほど大きな力が要るところはない。男女がやっぱり関わるべきやと思うんです。なので、女性の視点とは何かというあたりを、自主防災組織のこの避難所運営訓練で、新型コロナウイルス感染症があって、そこに皆さんの視線が行っていますので、ぜひそのところをお願いしたいと思うんですが。
 
○日沖部長 実際に避難所運営で、市町の職員とも話をしていますと、今おっしゃったとおりの課題という認識を持っていまして、みえ防災・減災センターと自主防災組織の研修の中でも、例えば運営をする会議みたいなものに必ず女性を入れるとか、今、おっしゃったレイアウトの工夫とか、一応そういうのも東日本大震災で課題になって以降、うちの防災技術指導員とか、みえ防災・減災センターの研修の中でも取り入れてはきているんですけれども、まだまだそういうところの広がりが、運営される方の中心がやはり高齢者の男性である場合が各地域では多いということもありまして、そこの方々へのいわゆる研修的なもの、あるいは指導、助言的なものをやっているんですけれども、おっしゃったとおり、ますますそういうことを広げていかないかんと思っていますし、やはりそのためにはこういう訓練、あるいは実動じゃなくても、今、これもやっているんですけれども、地域での図上訓練の中でも女性の方にたくさん参加いただいて、そういうことを同じ避難所運営をする方々に分かってもらうということもさらに取り組んでいきたいと思います。
 
○杉本委員 当事者の女性が参加することとか、障がい者が参加すること、要援護者が参加することってすごく大事なんやけれども、じゃ、女性にその視点があるかといったらやっぱりそこは学習で、男性で持っておられる場合もあるし、これまでの運営の中で何が起こってきたかというところの学習を男女ともに広めていただけたらなというふうに思っています。よろしくお願いします。
 もう1点だけ。防災ヘリコプターの拠点のことなんですけれども、今、村林委員が言ってくださったところなんですが、御存じのとおり、津市のあそこのところはずっと砂地です。白砂青松というか、砂地です。そこを、日本鋼管株式会社を誘致するために埋め立てたところにあの防災ヘリコプターの拠点があります。
 それだけではなくて、ドクターヘリもあって、3機の三重県のヘリコプターがあそこにあるんですけれども、将来的にわたって本当にあそこでええんかというのは、防災対策部だけじゃなくて、県全体として検討する必要があると思います。あそこは、上をどれだけやっても下は砂地です。それから、そこへ行くまでに浸水があったら、パイロットが毎日当直をしてくれているんやったらいいけれども、そこへたどり着けないということもあると思います。高潮浸水想定区域図もいただきましたけれども、あそこへ行くまでに、高潮であの道は通れません。高潮の浸水想定からいけばたどり着けないです。なので、将来的にわたって、本当にあそこに3機の三重県のヘリコプターを置いておいてええのかというのは検討していただく必要があると思います。いかがでしょうか。
 
○日沖部長 先ほど少し申し上げましたけれども、液状化のところの課題と、それからヘリポートへ行くルートの問題とか、そういう課題認識を持っていまして、実は、億単位の費用がかかりますので、まずはヘリコプターの更新と、広域防災拠点、四日市に北勢拠点ができましたので、これで県内6か所全部計画どおりそろったんですけれども、そちらの整備を優先しながら取り組んでまいりました。
 そんな中で、この液状化の問題の調査であるとか、ヘリポートの課題というのも、今おっしゃったとおり、課題を整理しまして、今、あそこの場所の課題は分かっているんですけれども、対処療法的には、先ほど申し上げましたヘリコプターを逃がすとか、そういった対応も検討して、大体一定の整理はしているんですが、根本的なところの場所の問題というのは、今後の大きな検討課題やというふうに思っていますので、現場の隊員も含めて同じような認識は既に共有しております。いつ、どんな形でというのはなかなか申し上げられない難しい問題もございますので、ただ、今後、検討課題であるということは十分認識しておりますので、少しでも検討を進められるような形で持っていきたいというふうに思っています。
 
○藤根委員長 ほか、よろしいでしょうか。
 
          〔発言の声なし〕
 
○藤根委員長 なければ、(1)令和2年度「防災に関する県民意識調査」結果(速報)について、(2)令和2年度三重県・伊勢市・玉城町・度会町総合防災訓練について及び(3)適切な避難促進に向けた取組についての調査を終わります。
 
 (4)その他
○藤根委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、御発言をお願いします。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了します。
 
 2 委員間討議
 (1)所管事項調査に関する事項       なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
 
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
防災県土整備企業常任委員長 
予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会委員長
藤根 正典

ページID:000250458
ページの先頭へ