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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和3年度 委員会会議録 > 令和3年6月22日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

令和3年6月22日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

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環境生活農林水産常任委員会
予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会
会議録
(開会中)
 

開催年月日   令和3年6月22日(火曜日) 午前10時0分~午後3時16分
会議室      201委員会室
出席    8名
        委員長      野口  正
        副委員長    中瀬 信之
        委   員    小林 貴虎
        委   員    濱井 初男
        委   員    杉本 熊野
        委   員    奥野 英介
        委   員    中村 進一
        委   員    山本 教和
 
欠席   なし
出席説明員
   [農林水産部]
        部長                         更屋 英洋
        副部長                       中野 敦子
        次長(農産振興担当)              近田  恭一
        次長(農業基盤整備・獣害担当)        藤本 隆治
        次長(森林・林業担当)              村上 浩三
        次長(水産振興担当)               荒島 幸一
        参事(家畜防疫対策課長兼務)         高山 泰樹
        農林水産総務課長                 大平 和輝
        農林水産財務課長                世古 浩一
        フードイノベーション課長            福島 賴子
        団体検査課長                   西口  茂
        担い手支援課長                 伊藤 賢二
        農産物安全・流通課長             中西 正明
        農産園芸課長                  樋口 宜修
        畜産課長                     中川 知之
        農業基盤整備課長               堀江 正征
        農山漁村づくり課長              湯浅 豊司
        農地調整課長                  伊藤 隆幸
        獣害対策課長                  松島 登志夫
        森林・林業経営課長              木下 直也
        治山林道課長                  真弓 伸郎
        みどり共生推進課長              中村  元久
        水産振興課長                  伊藤  徹
        水産資源管理課長               土橋 靖史
        水産基盤整備課長               大野 直司
        人権・危機管理監                寺本 嘉孝
        農林水産政策・輸出促進監          伊藤 知昭
                                      その他関係職員
委員会書記
   議事課     主幹       櫻井  彰
   企画法務課  主幹       矢田 信太郎
傍聴議員   なし
県政記者   1名
傍聴者     なし
議題及び協議事項
第1 分科会(農林水産部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第89号「令和3年度三重県一般会計補正予算(第3号)」(関係分)
 (2)議案第92号「三重県中山間ふるさと・水と土保全基金条例の一部を改正する条例案」
 2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
第2 常任委員会(農林水産部関係)
 1 請願の審査
 (1)請願第30号「新型コロナ禍による米価下落対策を求める意見書を政府に提出することに
ついて」
 2 所管事項の調査
 (1)「令和3年版成果レポート(案)」について(関係分)
 (2)伊勢茶の振興について
 (3)農業用ため池に係る防災工事等の推進について
 (4)「三重の木づかい条例」に基づく木材利用方針について
 (5)林業人材の確保・育成に係る体制の整備について
 (6)伊勢湾漁業振興策について
 (7)アコヤガイのへい死に係る対応について
 (8)各種審議会等の審議状況の報告について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 分科会(農林水産部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第89号「令和3年度三重県一般会計補正予算(第3号)」(関係分)
 (2)議案第92号「三重県中山間ふるさと・水と土保全基金条例の一部を改正する条例案」
   ア当局から資料に基づき補充説明(更屋部長)
   イ 質疑
〇野口委員長 御質疑があればお願いいたします。

〇杉本委員 補正予算第3号の関係で林業費のところなんですけれども、県産木製品の輸出販売ルートとなっていますけれども、現在どのような輸出の状況であるのかということと、それから、構築について、もう少し詳しいことをお聞かせいただきたいのと、水産業費の県産農畜水産物の販売促進キャンペーン事業費が9100万円となっていますけれども、販売促進キャンペーンってどのようなことを考えておられるのかをお聞かせください。

〇村上次長  県産材の輸出の状況なんですけれども、五、六年前から丸太の輸出を中心に支援をしていたんですけれども、平成30年に合板工場が稼働いたしまして、丸太を合板工場に搬入したほうが有利だということで、今、丸太についての輸出はほとんどない状況にあります。
 で、これに代わりまして、丸太ではなくて高品質な製品の輸出を今進めているところでございまして、ターゲットとしておりますのは中国でございます。今、中国の上海にパートナー企業を獲得しておりまして、そことの協力関係で製品を売っていこうとしているところなんですけど、ちょっと事業の説明に入らせていただきます。そのパートナー企業というのが建材デパートでして、そこに和室専用ショールームがございます。そこに展示スペースを確保してもらっていまして、そこに展示物を設置することとしていたんですけれども、コロナ禍の影響で技術者の訪中ができないというような状況になっておりました。それで今回、技術者が訪中しなくても簡単に組み立てられるキットを国内で開発いたしまして、中国に送付して展示物、展示施設を設置いたします。そして、オンラインを活用して、現地で向こうのバイヤーに集まっていただいて、日本国内から商品説明会ができる体制を整備しようと、そういったものでございます。

〇伊藤(徹)課長 水産業費の県産農畜水産物販売キャンペーンの詳細でございますけれども、これにつきましては、県内の量販店でありますとか道の駅、それから直販所、そういったところと連携しながら、一般の県民の方がそこでお買物をされる際に、三重県産というものが分かるようなラベルを、値札であったり原材料のところでもいいんですけれども、何か三重県産と分かるようなものを複数枚集めていただいて、それを応募台紙で送っていただくと、そこでまた県産品が当たるというようなプレゼントキャンペーンを実施する予定にしております。
 それと併せて、量販店等で取り組んでいただく、特に今回のコロナ禍で滞留の大きな養殖マダイであるとかお茶、米、肉、そういったものを扱って販促キャンペーンをしていただく量販店に対して、一部そのキャンペーン費用の助成をするという内容になっております。

〇杉本委員 ありがとうございました。よく分かりました。
 さっきの木材の話ですけれども、高品質な製品ということは、和室のそういうモデルを造っているということなので、和室に使うような製品ということですかね。

〇村上次長  今考えておりますのは、内装材を展示したいというふうに思っておりまして、和室等に使っていただけるようにと思っております。

〇杉本委員 分かりました。

〇野口委員長 他にございませんか。よろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

〇野口委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
   ウ 委員間討議   なし
   エ 討論      なし
   オ 採決      議案第89号(関係分)   挙手(全員)   可決
             議案第92号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
 2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について
   ア 当局から資料に基づき説明(中野副部長)
   イ 質問      なし
 
 3 委員間討議
 (1)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
 (2)その他  なし
 
第2 常任委員会(農林水産部関係)
 1 請願の審査
 (1)請願第30号「新型コロナ禍による米価下落対策を求める意見書を政府に提出することについて」
   ア 当局から意見陳述(更屋部長)
   イ 質問
〇野口委員長 御質問があればお願いいたします。

〇濵井委員 外食産業が非常に厳しい状況です。ここに書いてあるとおりで非常に厳しい状況が続いておるわけですけども、ちょっと聞くところによりますと、関東方面からかなりこっちのほうへ米が来ているようなことを聞いているんですけども、それはやっぱりそのとおりなんですかね。それに対応できるようなことはなかなかできないと思うんですけども、そこら辺はどう考えておられるんでしょうか。

〇樋口課長 委員が御指摘のように、店舗におきまして、県外産の米が並んでいるという状況については把握しております。それに対応するために、先ほど申しましたけれども、今年1月には、みえのお米を食べようキャンペーンということで、小売店等に県産米の使用の働きかけということはしておるところでございます。
 また、今年は新規事業としまして社員食堂で県産米の利用を促進する取組も進めようとしておりまして、また別途、小売店とは県産米のキャンペーンを打とうとしておりますので、そういうような取組を通じて、他県産に負けない県産米の販売拡大につなげてまいりたいと考えております。

〇濵井委員 最初に説明があったとおりだと思うんです。こちらへ持ってこないでくださいとは言うことはできないので、あと販売する側にどういうふうに言っていくかというのもあるんでしょうけども、非常に難しくもあるわけなので、最初に言われましたようなキャンペーン等をしっかりとしていただきながら、何とか県産米の販売を促進していただくような働きかけをやっていただくしかないのかなと思いますので、よろしくお願いいたします。

〇野口委員長 他に。

〇奥野委員 毎年やっぱり減反が進んで、ずっと減反でやっているわけで、その在庫というのはこれからどうするつもりなのか。減反を進めて食料自給がどんどん、今まで食料自給は米で維持されとった部分が大きいと思うんですけど、米までしたら、日本の自給率は今40%より下になっとるんと違うかなと思うんですよ。カロリーベースからいくと本当にもっともっと下になっていると思う。
 この対策としては、僕は、ここに書いてあることは決してうそじゃないと思うんですよ。賛成なんですけど、これから米の対策として、減反するのはもうせざるを得ないのか。今、田んぼ、畑を見ていると、随分麦が作付されていて、数年前より麦が随分多くなってきているけど、あの麦は米の減反に対しての対策なのか、その辺ちょっと教えていただきたい。

〇近田次長 米の需給状況ですけれども、委員がおっしゃるように、全国的に米の需給というのは、コロナ禍の前ですけれども、毎年10万トンずつ減ってきているような状況です。それは1人当たりの消費量が減少するのと、人口が減少しているというようなこともありますけれども、そういうようなところで10万トンずつ毎年減少してきたと。で、コロナ禍もあって、特に外食需要が大きく減ったということもございますけれども、そういったところでいろんな影響が出てきているというようなことです。今後も引き続き、減反というか生産調整のほうは、米のほうをしっかりやっていく必要があるのかなというふうに思っています。
 先ほどちょっと説明しましたけれども、県内の生産調整につきましては、平成28年ぐらいか、国が生産調整面積というのをしっかり出して、半強制的に生産調整を進めるものではなくて、生産者が自ら生産量の目安を持って、自分で考えて米の作付をしていくというような仕組みに代わっています。この先も生産者の主導でもって生産調整をしていくわけですけれども、県内では麦、それから大豆、それから一部最近では水田に何とか野菜を作付できないかなというようなことで、こういったことをしながら、生産者の所得も何とか確保しながら進めていくというようなことで、いろんな対策を講じているところでございます。

〇奥野委員 もう我々の世代しか知らんのやけど、昔の食管法じゃないけれども、農家からは高値で買ってあげて販売は安値でやる、そういう方法を取らざるを得ない時代も来てるんじゃないか。だから、お米は仕方がないにしたって、さっき言ったほかの麦とかそういうものを生産した場合は政府が少し高い値で買い上げて安く消費してもらうように売るという、そういう方法もこれから考えていかないと、日本の農業は完全にもうアウトになってしまう可能性が物すごく高いと思うので、あなた方が米の販売を考えていたって需要が減っているんやで、どれだけ頑張ったところでどれだけおいしい米を作ったって、食べる量が知れているわけですから、単価が上がっても知れているし、そこら辺をこれから三重県の農業政策としては考えていかないと、あなた方の言っとるのはいつも年がら年中一緒やで、だからそういう麦とかほかの作物に対してもっと施していくようにしていかないと、農業がもたないのと違うかなと。僕は米屋ですから、米はどうしようもないと思うので、だから、その辺をこれからほかの部分で、農業に携わる人たちがこれからもっとできるように、そうでないと、田畑が荒れてしまって本当に食糧危機が来ると思うので、その辺を県の政策として考えていってほしいなと。
 今、答弁をもろたって、ええ答弁が出やんことが決まっとるので、もうよろしいです。

〇野口委員長 ほかに御質問ございませんか。よろしいですか。

          〔「はい」の声あり〕

   ア 委員間討議   なし
   イ 討論      なし
   ウ 採決      請願第30号   挙手(全員)   採択
〇野口委員長 ただいま採択すべきものと決定しました請願第30号に係る意見書案についての取扱いはいかがいたしましょうか。

          〔「一任」の声あり〕

〇野口委員長 一任の声をいただきましたので、私から意見書の素案をお示ししたいと存じます。

(書記配付・朗読)

〇野口委員長 それでは、皆さんにお配りさせていただいたこの案でご検討をお願いいたします。
 なお、この意見書案につきましては、委員会提出の議案として委員長名をもって提出いたしたいと存じますので、あわせてご検討願います。いかがでしょうか。

          〔発言する者なし〕

〇野口委員長 それでは採決に入ります。請願第30号に係る意見書案として、「新型コロナ禍における米価下落対策を求める意見書案」を本常任委員会提出の議案として、会議規則第11条第2項により、委員長名をもって提出に賛成の方は、挙手願います。

         〔挙手全員〕

〇野口委員長 挙手全員であります。それでは「新型コロナ禍における米価下落対策を求める意見書案」を本常任委員会の提出の議案として、議長に提出することに決定しました。
以上で請願の審査を終了いたします。
 
 2 所管事項の調査
 (1)「令和3年版成果レポート(案)」について(関係分)
   ・全体、・施策311、312、147、253
   ア 当局から資料に基づき説明(更屋部長、中野副部長、近田次長、藤本次長)
   イ 質問
〇野口委員長 それでは、御意見等がありましたらお願いいたします。
 なお、いただいた意見の中から、後ほどの委員協議において、7月13日の予算決算常任委員会本委員会において報告すべき項目を協議することになりますが、ここで意見の出なかった項目については、後の委員協議で意見を追加することはできませんので、ご注意ください。

〇杉本委員 説明していただいた順番で、施策311ですけれども、新型コロナウイルス感染症の関係で養殖マダイなどの学校給食への提供が去年の補正予算8億円で、今年もしていただくと、この前お聞きしたんですけれども、去年8億円を全部消化できなかったと思うんです。なので、給食の利用状況と、消化できなかったその課題というのが、残念やったなと私はすごく思っていて、どのあたりにあったのかということと、それを踏まえて今年度どういうふうに進めていくのかというところをお聞かせください。

〇福島課長 まず、実績のほうですが、肉のほうからいきますと、県産牛肉のほうで約19トンを提供しています。これはほぼ9割以上の市町で使っていただいています。それから、熊野地鶏が約4800キログラムで4800羽分相当になります。それから、水産物につきましては、マダイ約1万4800キログラム、それからブリが1万3800キログラム、マグロ約4600キログラムということで、それぞれの品目とも滞留していた在庫の解消にはつながったというふうに報告を受けています。
 予算確保した分の全てを消化できなかった原因としては、最初少し多めに、割と時間がない中で積算をして出したために、ある程度目いっぱいの要望をしたということもありますし、時期が学校給食のほうがメニューが決まっていて使えないといったようなところもあったと聞いています。
 今年度につきましては、県の予算を通らずに、各事業課におきまして団体等を通じて各学校と調整しながら使っていただくようにお願いしているところです。

〇杉本委員 各市町にかなり違いがあったと思うんです。どれも利用しなかったとか、利用の少ない市町というか、先ほど牛肉は90%と言われましたけれど、マダイはどうですかね。何%でしたかね。

〇伊藤(徹)課長 マダイに関しましては、13市13町で利用いただいておりますので、すみません、ちょっと今、手元に全体のパーセンテージが分かる資料はないんですけれども、全く御利用いただけなかった市町もあるのはあります。

〇杉本委員 給食で魚はどこでも必ず出すので、やっぱりこの養殖マダイを使うということはすごく意味のある、教育的にも非常に意味のある取組やったと思うんですけれども、その辺りの情報の周知というか十分な協議というのが不足していたというふうに私は思っています。私も間に入らせていただいたので、こちらが考えている以上に教育委員会において、何を県が今こういう施策が出てきているのかということと、そんなに構えなくても利用できるよというあたりの周知が不十分だったと思うんですね。
 それが今回、県が入らずに団体から直接ということで、進むとお考えでしょうか。私は、今年度はやっぱり去年よりさらに進んだらいいなというふうに思っているので、その辺りの県としての取組が書かれていないわけで、団体にお任せしましたということなんですけれども、もうそれでよろしいんでしょうか。

〇中川課長 牛肉のほうの話は、ちょっとそれておりましたけれども、参考になるかと思いますので、併せて御報告させていただきます。
 特に牛肉につきましては滞留しているということで、先ほどフードイノベーション課長から、ほぼ20トンぐらい提供されたわけですけど、委員が御指摘のとおり、昨年、教育委員会のほうも、なかなか学校給食というのは、それぞれの市町の出入りの業者であるとかいろんな調整が出てくるということで、確かに構えていただいて、畜産課のほうからもいろんな働きかけを重ね重ねやって調整もさせていただいた経緯がございます。
 昨年、そういった経験値がございますので、今年度、そういった業界と団体を通じましてさらに進めるという中におきましては、畜産課のほうからも昨年のノウハウとかそういった実例を踏まえて、こうすれば大丈夫だよというようなことも含めて、事業者団体に全部投げるわけではなく、昨年の経験も踏まえた助言を引き続き、させていただいておるところでございます。

〇杉本委員 肉のほうはやりやすいです。問題は魚のほうなんです。でも、肉も魚も地元業者がきちっと入って、そこが困ることのないような仕組みをつくっていただきました。にもかかわらず、進まなかったというところがあったわけで、そこのところは何が問題やったかということをしっかりと分析して団体なり教育委員会に伝えていただかないと、せっかくのこの取組が生かされないと思うんです。なので、その辺りの取組の方向性が何も書いてもらっていないですけれども、今年は団体にお任せしましたということではなくて、県として、三重県の農水産業が救われることにつながるので、もう少し去年の課題を踏まえて取り組んでいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

〇福島課長 私の説明も不足しておりまして、予算としては各団体から国へ申請をしていただき、配分されるということにはなっておりますが、今、畜産課長が申し上げたとおり、学校等との働きかけや調整などについては、県の各担当課においてしっかりと入って、昨年度の反省なども踏まえて働きかけを行っておるところですので、引き続き、より一層活用いただけるように働きかけていきたいと考えています。

〇杉本委員 どこに書いていてもらってもいいんですけど、給食における地産地消、米や野菜というのはこれまでも取り組んできました。でも、このコロナ禍によって肉と魚というのが初めて入ってきたわけですやんか。だから、すごく大事にしてほしい私は取組やなと思っていますので、どうか令和3年度の取組の方向性にも何らかの記述をお願いしたいというふうに思います。


〇野口委員長 他にございませんか。
1時間程度経過いたしましたので、換気のため一旦休憩とし、再開は11時10分といたしたいと存じます。
 それでは、暫時休憩いたします。

(休  憩)

〇野口委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 御質疑のある方はお願いいたします。

〇山本委員 杉本委員の関連といえば関連なんですけども、養殖マダイがなぜ、学校給食に採用されているところと採用されてないところがあるのかということなんですけど、以前聞いた話では、マダイは骨が多いというので、担当する先生が二の足を踏むというようなことを言ってるんですけども、それは今も変わらないのだろうか。

〇伊藤(徹)課長 養殖マダイの問題につきましては、委員がおっしゃるとおり、骨の問題がやはり大きくあると思います。特に魚の中でもマダイの骨というのは、御存じだと思うんですけど、かなり太くて、本当に大人でも喉に刺さってしまうような危険性がありますので、ましてや、それを小学校の低学年のお子さんとかですと、かなりリスクが高い食材というふうに捉えられてしまっている現状はあります。

〇山本委員 それはもう以前から言われていることであって、地域のおばあさんなんかに言わすと、マダイの骨を取るのは酢を、というような話があるんですけど、学校給食にその酢を混ぜる云々というようなことできませんので、何かいい方法がないかなと思っておるんですけども。何か県当局として、骨の問題に改良すべきところというのはどんなんだろうなと。これ、このままいったら一緒のことだと思うんですわ。ですから、何かいい、どこかのそういう民間の会社と提携するとか、そうやってマダイの学校給食の子どもたちへの提供を促進するとかという、そういうことは行政の役割でもあるのかなというふうには思うんだけど、どうなのかな。

〇伊藤(徹)課長 できるだけ多くマダイを使っていただくようには、当然しっかり働きかけていく必要はあります。
 マダイの場合、現在県内には給食用の専門の加工業者というのはいなくて、民間の加工業者に各学校のほうから委託していただいてやっておるというのが実情です。食数が少ないところであれば、細かく手作業でやっていただくこともあるんですけども、当然コストもかかってきますので、マダイの場合は少し難しいかと思いますが、過去には漁連なんかが、骨まで食べられるということで、かなり圧をかけて骨ごと食べられる魚の開発等にも手がけたことがあります。ただ、ちょっとマダイに関してはそういった商品開発が遅れておりますので、そこの可能性も含めて、骨ごと何か食べられるような工夫であるとか、あるいは骨をしっかり全部取り除けるような加工機器の開発とか、そういったところを民間業者と連携しながらやっていくような検討はする必要があるのかなと思いますけれども、ただ、マダイの場合はやはり骨の問題が非常に大きいところありますので、簡単にはいかないというふうには考えております。

〇山本委員 ありがとうございます。大きな水産加工会社で今あるかどうか分かりませんけど、マルハニチロ株式会社、それからほかにもまだあると思うんですね、アヲハタ株式会社とか、缶詰を造っている会社ですけど。そういうところというのは、例えばサンマとかそういうものは、もうそのまま骨が入っちゃって、我々大人は食べるじゃないですか。だから、三重県だけじゃなくて、骨をそのまま食べられる、軟らかくしてそのまま食べられるというような、そういう技術というのは全国的な話ですので、何か民間会社でそういうような技術というのがあるような感じがするんですね。ですから、よくほかの、東京都が入るかどうか分からないけども、46の都道府県と連絡を取りながら、そういった情報というのを県は得てもらえればなと、そんなふうにも思います。
 それと、もう一点ですけど、今探しとるんですけどね、どこのページに出ていたかちょっと調べられないんですけども、学校給食でブリという言葉が出ているんですけど、そのブリがどこかちょっと探せないんですけども、ブリというよりハマチかなと私は思うんですけど、ブリはもう当然5キログラム以上とか6キログラム以上というのがブリだとかいうふうな、そういうことが決められているみたいなんですけど、我々が三重県で食べるブリはハマチの段階じゃないかなと思うんですけど、それはどうなんでしょうかね。

〇伊藤(徹)課長 ブリは、いわゆる出世魚と言われていまして、小さいときから大きくなるまで名前が幾つか変わります。委員がおっしゃるハマチというのは、40センチメートル、50センチメートルぐらいの型のものを一般的に、地方によっては全く呼び名が違ってくるので、三重県においては50センチメートル程度をハマチというふうに呼ぶんです。で、それ以上大きな10キログラムサイズ、いわゆる70センチメートル、80センチメートルのものになってくると、今度ブリというふうな呼び方をしています。
 給食で今回提供させていただいたのは、養殖のいわゆるブリのジャンルに入るものを提供させていただいておりまして、その呼称としていわゆる一般名であるブリを使っておるということで、サイズ的にはもう少し小さいものであるというふうには認識しています。

〇山本委員 ありがとうございます。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

〇杉本委員 お茶のことで、19ページです。後でお茶の振興についてもあるんですけれど、成果レポートでもと思いまして。
 19ページのマル7のところで、昨年度ティーバッグをいろんなところで配っていただきました。あれの効果というか、その辺りを1点お聞かせいただきたいのと、それから、伊勢茶の県内での消費拡大、静岡県の半分という数字が出ています。三重県はなぜお茶の消費が少ないのか、反対に静岡県はなぜ多いのかというあたりは、どんなふうに捉えておられるか教えてください。

〇樋口課長 最初の効果についてですけれども、配布した後にアンケートを取っておりまして、その中で得られた声で、ティーバッグで簡便に飲むのは非常にいいですとか、あと、伊勢茶を飲んでみたら非常によかったというふうなお声をいただいておりまして、実際どこで買おうか探しているというようなお声もいただいておりますので、実際に物をお渡しすることによって魅力が伝わって、消費のきっかけになっていると思っております。
 また、個々の民間ベースの話なんですけれども、実際あの配布したものをもって外国から引き合いがあって、今交渉している案件もございます。
 お茶の消費量の件ですけれども、当県の流通の特徴といたしまして、三重県産100%のお茶を伊勢茶というふうに呼んでおりますけれども、三重県の伊勢茶というふうに売っているものよりも、静岡県ですとか京都府のほうに販売されているものが多いというのがあって、総体的に伊勢茶として出しているものがあまりないというのがあって、県内での認知度が若干低いというのがあるのかなと思っておりまして、逆に静岡県は一大産地ということで、静岡茶というふうになっているというのがあるので、そこら辺が違いだと思っていますので、委員の御指摘のとおりなので、そこを県民の方にもっと認知度を向上させていくような取組をさせていただきたいと考えております。

〇杉本委員 県民の消費量は変わらないということですよね。お茶の消費量が、三重県の人はお茶をあまり飲んでないということではなく、伊勢茶の消費量が先ほどのような状況で少ないということで捉えたらいいんですか。

〇樋口課長 次の伊勢茶の振興計画の資料でもお示しさせていただいておりますけれども、総務省の調査なんですが、示させていただいた数字につきましては、伊勢茶の消費量というよりは、お茶の消費量になっていて、伊勢茶かどうかというのは区別していないというのがありまして、なので、伊勢茶の消費量が少ないというよりはお茶の消費量の絶対数自体が少ないので、そこを増やしていきたいと思っております。

〇杉本委員 お茶の消費量が三重県民は少ないというところがすごく課題やなと思っているので、代わりに水とかコーヒーとかジュースとか飲んでるんやなということで、そこが大きな課題やなと思ったので、そこをどう上げていくかというところが今後の課題ということですね。
 で、ティーバッグのことなんですけど、あれは試供品だったと思うんですけれど、今後、商品化される予定はあるんでしょうか。

〇樋口課長 ティーバッグにつきましては、一部のものは、あの形で商品化するものもあるんですけれども、キャンペーンとして出しているものがありますので、全部が全部、ああいう形では商品化されていません。ただ、民間ベースではあのような形で販売されているものはありますので、そういうものの活用というのも呼びかけていきたいと考えております。

〇杉本委員 せっかく好評だったということなので、キャンペーンをもう少し続けていただきますようにお願いさせていただきたいなと思います。来年度の取組にはそれが入っていなかったので、お願いさせていただきたいと思います。
 もう2つぐらい言っていいですか。

〇野口委員長 はい、言ってください。どうぞ。

〇杉本委員 獣害対策でございます。獣害対策を教えてください。
 イノシシの数が減っているというのは、これは数値目標を見たら分かるんですが、獣害対策は、医療保健部のほうに書いてあって、ここと重なっているというか、医療保健部にもありますよね。でも、獣害対策は農林水産部でよろしいんですよね。
 豚熱で、豚舎に入るのはイノシシではなく小動物やと言われているので、私が想像するに、捕らえられて死んだイノシシの処理が適正に行われているかというところが気になるのと、自然に死んでしまったイノシシがそのまま山にあって、それを小動物やら鳥が食べて豚舎へ行くということなのか、その辺りのメカニズムはどうなっているのか教えてください。

〇高山参事 委員が御指摘のとおり、野生動物、イノシシについての実態把握というのは非常に難しいところがございます。ただ、我々が考えるに、やっぱり豚熱にかかって野山で死んでいる個体があった場合は、そこは共食いじゃないですけども、イノシシ同士でつつき合うということもありましょうし、それ以外にやっぱりカラスとかそういった小動物がその死体をつつくということは、山の奥のほうではあるんだろうなというふうに思ってございます。

〇杉本委員 ということは、ワクチンをたくさん打つんじゃないけど、捕ってもらって、豚熱でイノシシがそれにかからないようにするというのがもう一番の方策ということになるんですかね。

〇高山参事 御指摘のとおり、いわゆるイノシシ用の経口ワクチン、こういったものを相当数、三重県ではまかせていただいてございますが、目立ったような形での効果というのはなかなか現れにくい、現状そういったことだと思っています。
 ただ、検査結果等を見ていると、やはりいわゆる経口ワクチンを食べたことによって抗体を持っているイノシシというのも少なからずあるというふうなことで、今後もそのワクチンについては野山にまくなり、あるいは、もうちょっと養豚農家の周辺にピンポイントでまいていくというふうな形で、より効果を上げるような形での方向転換というのを考えてございます。

〇杉本委員 ぜひよろしくお願いします。この前、津市が本当に大変だったので、これも北から始まって南下してきているので、この後のところがすごく心配なので、ぜひ強化をお願いいたします。
最後にもう一点だけ。11ページのマル3、流域治水としての田んぼの利用って田んぼダムのことやと思うんですけれども、このあたりの流域治水対策としての農林水産部の関わりというか取組はどんな状況にあるのか。その辺りは、国のほう、農林水産省のほうも、流域治水における田んぼの取組についてはどんな動きなのかというのを教えてください。

〇藤本次長 田んぼダムにつきましては、流域治水のプロジェクトに全て掲載させていただいて、取組を進めていくということでやっておるんですが、田んぼダムそのものは、下流地域というよりも上流地域で取り組んでいただいて、下流の方が益を得るという、そういう取組だということで、農家そのものが益があるというわけではない、下流の地域の方に益がある、そういう取組なんですけど、それを河川だけの取組じゃなくして流域全体でやっていこうということで、流域全体で効果を上げていきましょうという、そういう取組になっています。
 農林水産省でも、現在の土地改良長期計画の中で田んぼダムを進めていきましょうというようなことが書かれておりまして、我々としてもそれを積極的に進めていかないといかんというふうに思っておるところでございます。あわせて、多面的機能支払交付金事業の中でも田んぼダムに取り組んでいただければ、農家の方へ、10アール当たり400円というインセンティブをつけながら取組を拡大していきたい、そういうふうなことでやっておるところでございます。

〇杉本委員 県としても、もうそういう形で取り組んでいただいているということで分かりました。どうぞ強化をお願いします。


〇野口委員長 ほかにございませんか。

〇中瀬副委員長 施策312、農業の振興のところでお伺いします。21ページのところになります。
 令和3年度の取組ということで、マル4にあります県農業の主軸である水田農業、これは実質このとおりだというふうに私も思っています。そういう中で、一翼を担う家族農業というふうに書いてありますが、その家族農業という捉え方なんですが、どういうものを想定しているのか、まずお伺いしたいと思います。

〇近田次長 この場合の家族農業でございますけれども、想定しておりますのは、兼業農家でありますとか小規模な高齢農家なども想定しております。面積的には、水田農業専門ではなかなか所得が確保できないような5ヘクタール未満のような農家ですね、そういうふうなものを想定して取組を進めたいというふうに考えております。

〇中瀬副委員長 県のいろんな調査を見ていますと、1戸当たりの面積は、1ヘクタール前後というところが一番多いというふうに思います。そういう中で兼業農家が8割程度、ほとんどが兼業農家やと。その中でも第二種兼業といって、農業収入よりも勤めている収入のほうが高いという方がほとんどだというふうに思うんですよね。そういう農家が今後継続していけるように、例えば後継者が移っていけるようにということで取り組んでいくというふうに思うんですが、そういう中でスマート農業とかいろんなことを言うてきても、家族農業で生計を賄っとるような農家についてのスマート農業ということが非常に見えてくると思うんですが、今言ったような大半を占めている兼業農家の家族農業にスマート農業というのはどういうものを想定しているのかお伺いしたい。

〇近田次長 今回、家族農業とか進めたいというようなことで、スマート技術でございますけれども、農家個々にスマート農業技術を入れていくというようなことではなしに、例えばJAでありますとか、あるいは大規模な農家に委託してというような格好で、それぞれの圃場でもってスマート農業技術が実装できるように、そんな仕組みを考えておりまして、例えばドローンでもって病害虫が発生したときの防除でありますとか、あるいはピンポイントで行う肥料の散布、こういったところを何とかJAなんかに任せてもらいながら、産地全体での品質向上につなげていくというようなことで進めたいというふうに考えております。

〇中瀬副委員長 今でも農薬の散布とかそういうことは、JAの施設を使ってヘリコプターでやったりしてますよね。ですから、そういうことをやっても全然後継者がなくてやれないような状況にあるのが家族小規模農業やというふうに思うんです。そういう中で、JAに託すといってもなかなかぴんとこないところがあるんです。例えば兼業農家に対して農業休暇を設けていくんやとか、そういう具体的なことも何もない中で、JAにヘリコプターで農薬散布するとか、肥料を与えるとか、そういうことは今までもずっとやっとると思うんです。新たな方法のスマート化というのはないんでしょうかね。

〇近田次長 これまでは、例えば無人ヘリみたいなので圃場全部に散布するとかというようなことでやっておりましたけども、場合によっては事前に画像診断もしながら、例えばJAなんかがドローンで撮った画像診断、生育状況を画像で写真で撮って、生育状況が悪いところ、これはひょっとして病害虫の害があるんじゃないかとか、その兆しがあるようなところをピンポイントで行っていただくというようなことで、当然のことながら、例えば農薬資材の節減にもつながりますし、そういうようなところでもって、より省力的に、あるいはコスト低減につながるように、そういうような技術を取り入れていきたいなというふうに考えております。

〇中瀬副委員長 ちょっと分からんところがありますが、できる限り第二種兼業農家というのが残れるような施策が重要かなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それと、もう一点ですけれども、獣害対策のところで、まず教えてほしいのは、ニホンジカとイノシシの捕獲頭数と書いてあるんですが、2ページ。内訳を教えていただきたいんです、副指標の令和2年度の実績値1037頭の。

〇福島課長 こちらは、みえジビエ登録施設で解体処理されたニホンジカ、イノシシの内訳になっておりまして、令和2年度はシカが1031頭、イノシシが6頭になっています。豚熱の感染拡大の関係で、農林水産省のほうからイノシシの流通自粛を求められていた関係でイノシシが少なくなっています。

〇中瀬副委員長 そうすると、3ページ目のマル6、みえジビエの安定供給に取り組むというところがありますが、県南部地域全部に今、豚熱のイノシシが捕られとるということで、県下全域にもう散布されると思うんですね、ワクチンが。そうなると、ワクチン散布したところについては、もうジビエに使えやんということを以前聞いたことがあるんですが、そうなると、三重県のイノシシというのはもうジビエには出荷できないということでよろしいんでしょうか。

〇福島課長 この目標値に関して申し上げますと、もともと、みえジビエの解体処理施設はシカのほうが多くて、平成30年度でもシカが971頭にイノシシが225頭と、シカが多いということはあります。
 それから、豚熱感染エリアでのジビエ利用につきましては、この令和3年4月1日から農林水産省のほうから、ある一定の対応を行った場合、豚熱感染確認エリアにおきましてもジビエ利用は可能であるという手引が発出されまして、利用意向があれば、こちらの手引を利用して流通していただけるように説明などを行っているところです。

〇中瀬副委員長 そうすると、新たに仕組みが変わったということですね。新しい豚熱に感染していても出荷できるという方法をまた教えてください。ありがとうございます。

〇野口委員長 他にございませんか。

          〔発言する者なし〕

〇野口委員長 なければ、全体説明と施策311、312、147及び253についての調査を終わります。
 
(1)「令和3年版成果レポート(案)」について(関係分)
   ・施策153、313、314
   ア 当局から資料に基づき説明(村上次長、荒島次長)
   イ 質問
〇野口委員長 それでは、御意見等がありましたらお願いいたします。

〇中村委員 施策314のところですね、質問させてください。
 去年、おととしですかね、黒ノリのことでいろいろ勉強させていただきました。そのときに、栄養塩が少なくても色落ちしにくい黒ノリを研究されているんだというような話やったんですけれども、その後、それがどの程度進んでみえるのか。色落ちしにくい黒ノリ品種を研究しているというのがこれも同じように書いてあるんですけれども、下水処理場なんかから出てくるやつも、あまりきれいなやつが出てくると生物によくないという話もさせてもらったことあるんですけれども、その辺への働きかけというか、そういったものが今どうなっているのか、その状況を教えていただきたいと思います。

〇伊藤(徹)課長 まず、色落ちというのは耐貧栄養のノリの開発ですけれども、まだ実用化には至っていない状況でありまして、今年は実証実験ということで、実際の養殖現場においてどれぐらい効果があるかというところの実証を進めていく予定にしております。
 それから、下水道の影響については、今、昨年度から3部連携ということで、農林水産部、環境生活部、県土整備部で連携して、きれいで豊かな伊勢湾の再生という取組をスタートしておるところであります。それと併せて、下水道の緩和運転の中で、どれぐらい窒素であるとかリンをコントロールすれば漁業生産に影響がないのか、いわゆる漁業にとっていいふうになるのかというところを現在研究を進めておるところでありまして、それについては引き続き、漁業にとっていい環境づくりを目指していきたいというふうに考えております。

〇中村委員 この伊勢湾から二見浦にかけてですか、ノリをやっている方の話を聞かせてもらいますと、まだ非常に厳しい話でしたし、答志島のほうのノリもあまり状況はよくないと聞いておりますので、その辺はやっぱり、去年から今年にかけて品質はどんなものなんですかね。やっぱり皆さんがおっしゃっているような状況なんでしょうか。

〇伊藤(徹)課長 品質については、ノリの値段で考えると、過去からさほど価格としては落ち込んではないと思っております。ただ、一方で、漁期が短くなってきて生産量が少なくなってきているという現状がありますので、一方で高水温の影響であるとか、委員がおっしゃる栄養塩の影響が多分にあるというふうには分析しておるんですけれども、今後は、短い漁期の中で収量の高いノリを作っていくなどの研究を進めていく必要があるというふうに考えておりまして、現状に合わせた形でノリ養殖技術の普及・開発を進めていきたいというふうに思っております。

〇中村委員 この研究をしっかりと進めていただきたいなというふうに思います。
 それから、ここの施策のところで、後で伊勢湾の環境については出てくるんですけども、ここのところの記述が、漁業の皆さんから話を聞かせてもらいますと、水産業の振興といいながら、資源を育成する伊勢湾を、いわゆる魚とかノリとかそういったほうからの目線でいくと、ちょっと記述が弱いような気がするんですけど、これまた後ほどの伊勢湾のところでこれがあるんでという話なのか、漁業にとってこの伊勢湾の位置づけというのはどんなんでしょうかね。どうお考えなのか。

〇伊藤(徹)課長 昨年度、策定しました基本計画の中では、大きく伊勢湾から伊勢湾外海、あと南のほう、三重外海に分けて、それぞれの地区の特性であるとか課題を解決するべく各施策、取組を展開していくというふうにしておりますので、そういう意味でいいますと、どこが上位でどこが下位というわけではなくて、それぞれ地区のエリアごとの問題をしっかり見極めながら、必要な取組を進めていくというふうに考えております。
 後ほどまた御審議いただくのは、今回、中部国際空港関係の伊勢湾振興策という位置づけですので、少しこの今回の施策314とは若干立ち位置が違うものになっておりますので、またそれは後ほど御説明を次長のほうからしたいと思います。

〇中村委員 アサリが捕れなくなったりとか、コウナゴがずっと捕れていないとか、黒ノリの色落ちとか、結構伊勢湾絡みの、私はそういう思いがあるものですから、ちょっと聞かせてもらったんですけども、あと上がってないんですけれども、例えば私どもの地域でいうと、宮川の下流なんかは土砂の堆積がひどくて、以前、絶対に渡れなかったところが歩いて渡れるようなところまで出てきているし、そういったことの対策をしようと思うと、先ほど3部連携でのお話も聞かせてもらいましたけども、やっぱり漁業者の目線から強くメッセージをそういったところに発信していただく必要があるんやないかなと思うんですが、その辺の考え方を、ここへもっと入れてほしいなという思いもありまして、ちょっと聞かせてもらったんです。

〇野口委員長 どなたか、答弁求めていますので。

〇荒島次長 委員がおっしゃるとおり、個別のやつはどちらかというとちょっと抜いてある部分というのは実際にあるんですが、個別に書きたいことも、書きたいというか取り組まなきゃならないことも重々承知した上で、ちょっと書いてない部分があるという実態でございます。ただ、現実問題、やっぱり環境変化とかにどうしても水産の場合、弱い部分がございます。ですので、そういったものをしっかり、どういうふうに今後変化していくのか、それに対してどう適応していくかというのを含めて考えていきたいとは思っております。

〇中村委員 終わりますけども、生物の目線からお話をというか、情報発信をしていただくところは皆さんのところしかないのかなという感じがしましたので、ぜひその辺、力を入れていただきたいと思います。

〇野口委員長 まだ質問される方、当然見えますね。質問者が2人以上おりますので、それでは、暫時休憩といたします。再開は午後1時とさせていただきます。

(休  憩)

〇野口委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 御意見のある方はお願いいたします。

〇濵井委員 午前中に中村委員から質問がありました件で若干関わりますけども、アサリの回復状況を教えてほしいんですけども、アサリの資源回復ということで、実証的研究とか漁場の整備とか種苗の放流とかいろいろいやっておられますけども、そこら辺の現状を教えていただきたいと思います。で、原因はどのように考えておられるのかお聞きしたいと思います。

〇大野課長 私のほうから、藻場、干潟の整備状況というか、アサリの資源の回復に向けて、うちの課では四日市沖で干潟造成をさせていただいているのと、松阪地先で作澪ですね、海水交換を目的とした溝みたいなものを掘るんですけども、そういう工事を実施させていただいていたんですけども、令和元年だったですかね、カイヤドリウミグモという寄生虫が発生しまして、それは津港以南で発生しましたので、松阪の作澪した土を四日市沖の干潟造成に利用していたわけですけども、そういうこともあって現在はちょっと中止している状況でございます。
 新たに今後は櫛田川とか雲出川の下流域において、幼生、稚貝が多分に発生するんですけども、近年の大型低気圧とか台風の影響で、洪水によってその稚貝が流されてしまって、へい死していくという状況にありますので、今後は、流されないような粒径の砕石を利用した干潟造成と、河口域のやつを砕石干潟を造ったところに移植するというようなことも、検討していきたいというふうに考えております。

〇土橋課長 アサリの漁獲量なんですけども、昭和57年に1万5000トン余り捕れておりましたものが、その後大きく減少しまして、委員が御指摘のとおり、平成30年は8トンまで大きく減少しております。
 アサリの増殖につきましては、発生した天然の稚貝を移植放流する取組というものを現在行おうとしているんですが、先ほど御説明しましたように、カイヤドリウミグモという寄生虫の発生により、天然稚貝の移植放流というものが現在進んでいない状況です。ただ、アサリの今漁期につきましては、鈴鹿市の白子で5月の解禁以降1日5トン平均の漁獲が続いているということで、一部の地区ではありますが、少しアサリ資源の回復が認められるところでありまして、それらの母貝からの再生産というものを今後進めていくとか、そういう調査を行っていきたいというふうに考えております。

〇濱井委員 稚貝はたしか三河湾というか北の川のほうから流れてくるんですよね。で、こっちへ下りてきて、海流で下りてくるんですかね。それで、そこに住み着くということを聞いておりますけども、そういう自然のものが増えてきとるのか、今の若干北のほうで増えてきとるという話ありましたけども、それは環境的な問題なのか、どういうふうに原因は考えられておりますか。

〇土橋課長 アサリにつきましては、先ほど御説明したように、鈴鹿市の白子で現在、漁獲が続いておるわけなんですけども、その原因については、白子沖で残っておりました母貝、親の貝からの再生産によるものだというふうに考えられております。アサリの浮遊幼生につきましては、おおむね2週間程度の浮遊期間がございますので、その中である程度、伊勢湾内を浮遊して着底して、その場で成長していくというふうに考えられております。

〇濱井委員 恐らく母貝が卵を産むのは、やっぱり環境がよくなったのかなという感じもするんですけども、一概にそうも言えないのか分かりません。先ほど中村委員からもお話ありましたように、例えば宮川の河口、土砂堆積が非常にあって、昔のようなきれいな砂利があるという状況ではない。非常に憂慮すべきことだと思うんですけども、これは1つ原因として、上流部の何といいますか、治山事業がされておりますけども、大きな川で、あるいは中小河川でそういうふうな土砂堆積が進んでくる元凶というんですかね、それをやっぱり考えてもらわないと、一向に改善される状況にはならないのではないかと思うんです。
 何を言いたいかといいますと、今回のこの施策の中に治山事業のことがあまりうたわれてないんですよ。それはどういうことなのか、御説明いただきたいと思います。

〇真弓課長 治山事業につきましては、災害に強い県土づくりというところで、施策113に記載してございますもので、県土整備部の所管で、明日そちらのほうでということになってございます。

〇濵井委員 言うときますけども、県土整備部のほうは砂防ダムなんですよね、基本は。農林水産部は治山ダムじゃないですか。そういうところから、やはり農林水産部の中でもその一言がやっぱりあってしかるべきだと私は思うんです。もうこれ以上言いませんけども。どうも欠如しているんじゃないかと思ったので。

〇野口委員長 答弁はありますか。求めませんか。

〇濱井委員 部長、何かないですか。

〇更屋部長 今の説明の仕方、施策としてそこの部分に記載があるということで、県土整備部から説明するということではなくて、県土整備部が主体の施策の中で治山の事業はそこに入っているということで、そこの主体はあくまでも農林水産部ということで考えております。

〇濱井委員 そこのことも、どこかのところへそういったことも入れていただいてもいいんじゃないかなという感じがしました。これはこれで結構です。従来からそうなんですけども。
 もう一つ、施策313ですけども、林業の振興と森林づくりが出ておりますけども、御案内のとおり、現在コロナ禍で、米国のほうは大統領の施策だと思うんですけども、低金利の施策が進められとる。それから、米国民が、日本もそうですけども、在宅で仕事をされとるというようなことがあって、木材のほうの供給といいますか、それが非常に困難になってきとると。これはアメリカで使われとるから日本へ流れてこないわけでありますけれども、あるいはヨーロッパやカナダでもそうです。それから、中国へ流れておったものが、いち早くコロナ禍が解消されたということで、中国のほうでも住居の新築あるいはリフォームが増えてきとるというようなことがあって、非常に輸入木材の高騰を生んでるわけですね。御承知だと思います。これは今年の3月頃からだったと思います。
 事業者においては、当然ながら住宅価格が上昇して、受注を断念したり、あるいは消費者にとっても非常に無視できない状況になっとるわけです。私は、実際3月頃でしたか、ある県内の、多気郡管内ですけども、住宅だけではない住宅関係の業者から、もうこういう状況になってきとるけども、どこかに在庫がないやろうかと、こういうふうな相談受けました。で、ある大手メーカーに尋ねましたところ、大手は自分ところのために、ある程度プールはしておりますけども、なかなか別会社に対してそれを渡すことは不可能やということがありまして、これは断念しなきゃならない状況でありました。
 一方、国内の需給率は非常に低いと言われてます。地産地消も進んでない。多くを輸入材に頼っとるわけですよね。そんな中で木材需要の6割を外材に頼っておる状況であります。その中で林業事業者も非常に減少してきてる。あるいは製造の供給体制も本当に貧弱だというような話でございます。即対応できるかといえば、それは不可能に近い。こういうことでございます。今回のウッドショックはいつまで続くのか定かではない。ですから、なかなか供給体制を拡大するようなことには至らない、そういうふうに考えるわけです。
 本県においても、三重の木づかい条例がいよいよ施行され、運用されていくわけです。国のほうにおいても、今回配っていただきました公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律の一部を改正して、公共建築物だけではなしに、一般の建築物にもそれを適用していこうという動きであります。こういう状況下で、やっぱり三重県でもしっかりと、このウッドショック下における県内事業者と、あるいは消費者の状況といいますか課題等についてしっかりと見ていく必要があると思いますので、現在の県の取組の考え方を、部長から聞かせていただきたいと思います。

〇村上次長 今般のウッドショックについては、委員が御指摘のとおりの状況でございますけども、工務店ですとか林業関係事業者にアンケート調査なり聴き取り調査を行っております。工務店については、ふだん県産材、国産材等の取引がある業者なんですけども、そちらのほうと話をさせていただきますと、今のところ材料の確保には影響は出ていない、この先は分からないけども、というようなことでございます。ただ、価格は多少上がっているというようなことでございます。
 あと、供給元の関係業者のほうに聴き取りをさせていただきますと、今まで付き合いのなかった新規の取引先からオファーがあるというようなことではお伺いしておりますけども、限られた在庫量ですので、顧客優先といいますか、今まで付き合いのあったところに優先して供給していっているというような状況でございます。
 ウッドショックを契機に、国産材、県産材へのシフトを進めていく必要があろうかと思いますけども、なかなか一挙に生産力を増強するというのが、先ほど委員の御指摘がありましたように、先行きが見えない中で困難かと思っております。
 そんな中で、建築用木材の5割程度は輸入材なんですけども、その動きに揺さぶられることなく、県産材や国産材へのシフトをどう具体化していくかというのが課題となっているわけでございますけども、高値安定で山にお金が戻る方向を目指していきたいというふうに思っております。そのために、建築関係の人材育成や生産基盤整備などを進めまして、県産材が使われやすい環境整備と生産性の向上による競争力の強化を引き続き進めるというのが一応ベースになるんですけども、あとはやはり安定供給ですね、需要に対する供給者側の安定供給体制を整備していくということが重要かと思っております。
 そういうことで、このウッドショックを、今、県内で林業が営まれてきたということの意味を、エンドユーザーも含めまして共有してもらう好機として、普及啓発に取り組んでいきたいと思っておりますし、木の家づくりを持続可能なものにするためには、林業と密接な関係を構築する必要があるというのを、今までお付き合いのなかった工務店とかビルダーに訴えていきたいというふうに思っておりまして、そういったことでサプライチェーンマネジメントを構築していきたいというふうに考えているところでございます。

〇濱井委員 そういうことかなと思います。
 ここにも上がってないのは、時期的なものかなと、作られたときの時期かなと思うんですけども、そういうことを承知の上で、これからもう少し長期的にといいますか、これは今すぐやらないと、それでもどういう状況になってくるか分かりません。国全体そうですけども。これはせっかく県が三重の木づかい条例をつくったわけですから、我々が。ぜひ早いところ調査も進めていただいて、善後策もしっかりとやっていただきたいなと思います。対策のほうもしっかりと講じていただきたい。こういうことは要望させていただきます。

〇野口委員長 意見としてで、よろしいですか。答弁なしということで。

〇濱井委員 はい。

〇野口委員長 他にございませんか。

〇杉本委員 木のことはもう濱井委員に言っていただいたので、もう同じでしたので。
 あと一点だけ、教えていただきたいんですけれども、分からなくて。
 施策153、豊かな自然環境の保全と活用の中に、マル4、国立・国定公園への国内誘致を促進するというようなことで、ワーケーションとかエコツーリズムとか自然体験プログラムってありますよね。施策253、農山漁村の振興のマル1の中に、「三重まるごと自然体験構想2020」があります。施策313、林業の振興と森林づくりのところには、マル5に森林教育があったりするわけです。観光の取組として、やっぱり教育旅行のプログラムづくりとかあるわけじゃないですか。それぞれのところにあるんですけれど、自然に親しみ、それがひいては農林水産業の振興につながっていくというか、いろんな意味で幅広につながっていくと思うんですけど、その辺りのところはトータルとしてどこがどういうふうに進めているのかというか、戦略になっているのかというのがちょっと見えづらいというか、ばらばら感があるんですけど、どうなんでしょうか。

〇更屋部長 まず、昨年来、三重県としてワーケーションに取り組んでいこうというときに、委員がおっしゃるように、今いろんな部局にまたがっているところで、どこで取りまとめるかという中で、雇用経済部の三重県営業本部担当課のほうで全庁的なワーケーションの方針を組みまして、その中で、農山漁村の取組は農林水産部であるし、国立公園の取組も農林水産部ということで、特にWi-Fi設備とか施設整備とかその辺を担当しながら、ワーケーションの全体の構想としては雇用経済部になりますけども、そのパーツの施設整備とかいう部分を農林水産部で担当しているというような状況になっています。

〇杉本委員 ワーケーションのことは分かったんです。コロナ禍の中での新しい取組として。それまでにもあった部分もあるじゃないですか。三重県の特に南部地域は、そういったところを資源とする観光であるとかというところあるじゃないですか。その辺はどこが中心になって描くのかというのが分かりにくいんですけれど。

〇更屋部長 観光という視点に立てば、当然観光局ということになりますし、去年から話題になっております学校が教育旅行に行くということになる、南部に限ったということは、南部地域活性化局が中心でやったりしていますので、どこだけがやっているというよりは、観光という視点であれば当然観光局になりますし、南部地域活性化という視点になれば南部地域活性化推進局になりますので、必ずどこの部だけでやっているっていうのはないのかなという認識なんですけども。

〇杉本委員 そうですよね、そうなっているんやけど、私は三重県の全体の活性化を考えてきたときに、もうちょっとトータルで見られたらええなっていうふうには感じていて、その中で、やっぱり農林水産部の持っているものというのはすごく大事というか、中身はここやなとすごく思っているので、そう思うと気になったのが、子どもとか親子っていうキーワードが農林水産部の中にないんです。「三重まるごと自然体験構想2020」の中には入っていました。でも、このレポートの中にはほとんどその観点がないんですよ。でも、幼い子どもを連れた親子がコロナ禍の中でどこか行きたいなと思ったとき、やっぱり自然なんですよね。コロナ禍じゃなくても。なので、そういう意味で、もっと足していってええものがあるんじゃないかなと思って。
 なので、この成果レポートの来年度の取組とかの中に、どこかにそういうキーワードを入れていただけるといいんじゃないかなというふうに思っているところです。いかがでしょうか。

〇更屋部長 全てにお答えはできてはないと思うんですけど、成果レポートの抜粋でいけば、26ページのマル5のところに、これは林業に限ったことなんですけども、子どもから大人までの一貫した人材育成ということで、子どものときから林業体験とか、山に行ってそういう自然体験をするとかいうこともやらせていただいています。
 それと、子どもという言葉はないんですけども、10ページのところで、豊かな地域資源を活用したビジネスの取組拡大の次で、自然体験の活動を推進するとか、そういった形と、子どもという言葉はないんですけど、11ページのマル1でいけば、アウトドア活動を通じて三重の農山漁村地域を盛り上げてくれる若者をヤングサポーターとしてとか、そういうのはありますけども、子どもという表記は確かに林業のところしかないかなと思います。

〇杉本委員 産業振興とか観光振興とか、それはそれでいいんやけれども、やっぱり私は、子どもっていうのがすごく大事で、そこで培われた感性が、三重県の農林水産業を将来にわたって大事に思う感性が育つかどうかに関わると思うんです。
 なので、ないんですけどもではなく、どこかにやっぱりその意識を入れていただくと、持続可能な将来に向けての農林水産業の振興にはそういうことが私は大事だと思っていますので、また御検討いただけるようでしたらよろしくお願いいたします。

〇野口委員長 他に。

〇小林委員 ちょっと前半に説明しておられた獣害のところなんですけども、成果レポートなので質問してよろしいですか。

〇野口委員長 獣害というと。

〇小林委員 2ページなんですけど。

〇野口委員長 どうぞ。

〇小林委員 先ほど説明いただいて、本年度の成果、シカ1031頭、イノシシ6頭ということで伺いました。昨年度、シカが900頭でしたっけ、イノシシが200頭台だということですが、当然CSFの関係で伸び悩んだという説明があったと思います。
 令和3年度の目標は1420頭ということになっています。一定の緩和はあったということで、イノシシもある程度売れるとは言いながら、昨年度の200頭台に近づけるのというのは多分現実的に難しいんじゃないのかと。仮に100頭だったとしても、シカを純粋に1300頭以上捕っていかなきゃいけない。解体して販売しなきゃいけない。イノシシが今年度と同様、やはり厳しいということであれば、400頭、要するに40%増を見込まなきゃいけないということになると思います。
 にもかかわらず、令和3年度の方向性ということでジビエに関して上げられているのは、ブランド化を図ると。製品開発、販路拡大ということで、あまり大きく変化がないように思うんですが、ここでお尋ねしたいわけですけども、実際の数に合わせて3年度の目標を1420頭から下げるべきじゃないか。でなければ、今、外食産業も伸び悩んでいる中で、どうやって売るのかということは考えなきゃいけないわけですけど、また新たに令和3年度の取組ということを書き加えるべきなんじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。

〇福島課長 イノシシにつきましては、要件に従えば流通できるとはなったものの、すぐに活用は難しい、準備をしていただく必要がありますので、難しいと考えております。シカにつきましては、シカ自体の処理頭数は伸びているところであり、また言われるとおり、昨年、今年と外食産業の需要が減っているということで、販売には苦慮しているところです。
 それで、今年度につきましては、イノシシが捕れない分、シカを捕っていただいて、それを売っていただくというところで、新たな販路を獲得していくために、昨年から行っている加工品開発とかそういったものをもう少し強化してやっていくであるとか、あとオンライン商談会なども活用して商談の幅を広げていくというような取組を関係団体と連携しながらやっていくこととしております。

〇小林委員 加工開発、オンライン商談会、それで40%増を見込むということですね。

〇福島課長 目標に対して達成できるように努力をしてまいりたいと考えております。

〇小林委員 分かりました。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

〇中瀬副委員長 濱井委員のウッドショックの件についての関連ということでお願いしたいんですが、工務店についてはそんなに影響はないということを言われておったということを言われましたが、どこがそういうふうに言うとるのかがよく分からないのと、工務店も大中小いろいろあるとか、県下には大工でも年間に数戸しか建てない大工とか、何十棟も建てる大工とか、いろんな業種があると思うんですが、そういうところが実際、今、木材が入らんということを盛んに言うとるというふうに僕は理解しとるんですが、そういうことが実際なかったのかということと、あと、今まで木材利用が進まなかったんは、安い外国産が入ってくるということを大きな理由に挙げて、県内産とか国内産が進まんというふうに言っていましたが、外国産が入らん、安い材料が入らんということであれば、本来の商売でいけば今は絶好のチャンスになるはずですよね。そういうときに、悠長というと申し訳ないんですが、あまり先のこと考えずに早速地元の山だとか製材とか話を持ってきて、急遽に物を出すことを積極的にする必要がいるんと違うかなというふうに思うのがまず1点です。
 それと、令和3年度の目標として、中国のほか、いろんなところへ木材を出すということも計画に上げていますが、そのことも必要か分かりませんが、今こういう入らん状況にあって、そういうこと考えるよりも、いかにして今の建築関係に材料をつぎ込むかということを、もっと商売を考えれば有効ではないかなというふうに思います。撃つ弾がないんじゃなくて、弾を作る作業を県がもっと進めたらどうかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

〇木下課長 まず、今の山の現状ですけども、伐採事業者の動向ですけど、御存じのように、山は今、もう50年生以上の利用を待っている山ばかりなんですけども、森林組合とか伐採事業者は、森林経営計画という伐採計画に基づきまして長期計画を立てて毎年伐採しておるということでございますので、今回の有事に対応するような余分な作業班であるとか伐採の手を持ってないという実情がありまして、計画どおりにやっておると。
 人を増やすといいましても、伐採現場の場合、危険を伴いますので、いろんな資格を取って山で安全に伐採作業ができるまでに大体3年程度かかると言われておりますので、山の伐採のほうが急激に進むというのはちょっと難しいのかなと思っておりまして、先ほど委員が言われました顔の見える家づくりといいまして、山の顔が見えるということなんですけど、地域の工務店で全て、横物といいますか、梁桁なんですけど、梁桁というのは結構杉は弱くて、梁せいというのは断面が太いのが必要だということで、外国の米松であったりとかホワイトウッド、レッドウッドという集成材に取って代わっておるということで、横物は大体9割が外材と言われています。縦使いの柱なんかは、大体半分ぐらいが国産材と言われておるんですけど、そこのシェアの部分を全て地域材で賄っているようなところについては全く影響がないんですが、外材で建てる部分については調達に苦慮しておるということは聞いておりまして、そういった部分を今既に県の木材協同組合連合会と連携して、川上の伐採事業者であるとか森林組合、それから川中の流通を担う市場であるとか木材の製材工場であるとか、川下の工務店とか建築事業者、このネットワークづくりをしておりますので、さらにここの取組を太くしていくという部分で、これまで外材が取っていたシェアの部分を地域材に変えていくということに注力していきたいなと思っているところです。

〇中瀬委員 工務店は、どういう調査をやったんかなと。

〇木下課長 木材協同組合連合会がネットワーク化に取り組んでいる三重の木の認証事業者が百数社ございますけども、そちらのほうに三重県木材協同組合連合会を通じてアンケートを取ったということと、県の林業普及指導員が直接訪問して、全てではございませんけども、大きなところに訪問しまして現状を把握したというところでございます。

〇中瀬副委員長 今までは外国産材を使うということが工務店も主流になって、使ってきたという流れをずっとつくってきたわけやと思うんです。で、新たに県産材とか国産材を使っていこうということに潮目が変わってきたというふうに思うんですが、そういうときについて、今回も大きな変わり目の一つやというふうに思いますので、外国産の強度がいいやらそんなことは別において、もっと積極的に動かんと、多分動くときがないと思うんです。また1年たったら、外国産材が入ってきました。じゃあ、県内産は山から木を切ることも、業者がおらんのでできませんと言うて、また戻ってしまうということにならんようにしていただかんとあかんと思うんです。
 そういう意味からいくと、こういうチャンスを生かさんわけにはいかんかなという思いが非常に強いんで、できるだけ早く改善していただきたいなというふうに思います。

〇木下課長 委員がおっしゃるとおりかなと思っていまして、例えばですけど、県内で大手の年間130棟ぐらい建てているビルダーがいるんですけど、そちらのほうなんかは、横使いの部分は外材なんですけども、今後地域材に代えることも検討していきたいというようなこともおっしゃっていますので、一緒に考えながら、設計の部分から連携しながら地域材に変えていければなと思っておりますので、委員がおっしゃるとおり、取り組んでいきたいと思っております。

〇中瀬副委員長 すみませんが、現状でいくと、新規に家を建てるのに例えば半年かかっとるとしたら、こういう部材が入らんということで、どれぐらい延びていくようなことを聞かれとるんですか。今、僕らが聞いとるんは、家を建てようと思っても材料が入ってこないんで、家がなかなか建ちませんというようなことを聞いとるんですが、どれぐらい工期が延びるというふうに県のほうは考えていますか。

〇木下課長 外材に頼っておる工務店なんかですと、契約を先延ばししていまして、見通しが立たないというふうに聞いております。
 ただ、地域の工務店で、大部分が地域材というようなところについては、いろんなところから調達しながら数か月後にできるんじゃないかというようなことで聞いております。

〇中瀬副委員長 今、外国産が入らんという状況で県産、国産材も品薄やというふうに聞いていますが、値上がりはしとるんですか。

〇木下課長 並材と言われる一般に流通しているような木材は、3割から5割、高いところですと倍になっておるというように聞いております。一方、役物、三重県の製材工場がたくさんひいています高級な材料については、それほど価格は変わっていないというふうなことで聞いております。

〇中瀬副委員長 そうすると、外国産ももちろん値が上がっとるし、国産も値が上がっとるということは、家を造る人は随分値が上がっていくというような状況ですね、今の部分。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

          〔発言する者なし〕

〇野口委員長 なければ、施策153、313及び314についての調査を終わります。
 ただいま頂戴しました御意見の取りまとめにつきましては、後ほどの委員協議で御議論いただきたいと存じます。
 また、執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を、後刻、御報告願います。
 以上で(1)「令和3年版成果レポート(案)」についての関係分の調査を終わります。
 
 (2)伊勢茶の振興について
   ア 当局から資料に基づき説明(近田次長)
   イ 質問
〇野口委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。

〇杉本委員 今後の予定の中で、懇話会の中に消費者代表というのが入っているんですけれども、これは生産者のほうから始まってきているんですけれど、やっぱり消費が増えるかどうかって消費者だと思うんですけど、これはどういう方が消費者代表として入っているのでしょうかということと、やっぱりその消費傾向、どういうところに策を打っていったら消費が拡大するかというところは、今後どんなふうにキャッチしていくのかというあたりを教えてください。

〇樋口課長 最初の消費者団体については、懇話会のメンバーについてはまだ調整中でございまして、具体的にまだ決まってはいないんですけれども、懇話会というメンバーの形で入っていただくか、または個別にお話をお伺いさせていただくかと一応いろいろ選択肢はあると思うんですけれども、御指摘のように大変重要な視点だと思いますので、御意見を伺うような形にしたいと考えております。
 もう一点、消費の拡大の方法ですけれども、先ほど委員からも御指摘があったと思いますけれども、お茶というのを、やっぱり飲料需要として、水とかコーヒーとかというものがあるというところを置き換えていく必要があるというふうに思っていまして、この計画策定前からやるというふうに申し上げましたけれども、まず、マイボトルでいろんな場面で簡易な形でお茶というのを飲んでいけるというのを、今年はまずキャンペーンとして打っていきたいと思っておりまして、具体的には、県内の応援企業の方を募って、先ほどちょっとティーバッグのお話ありましたけれども、そういった形に試供品を提供させていただいて、職場で飲むスタイルというのを御提案させていただいたりですとか、また、小売店でもキャンペーンを打っていくことによって、広くいろんな方に新しく伊勢茶というのを簡単に楽しんでいただく機会というのを提供していきたいと考えております。

〇杉本委員 これからまた今年1年かけてですので、消費者の視点がすごく大事だと思いますので、どうぞお取組をよろしくお願いします。
 この冊子、このポンチ絵の右側に伊勢茶カフェでの呈茶というのがあるんですけれど、ある若い女性の方が喫茶店へ行って、コーヒーとケーキ、ケーキセットというのがあるけれど、同じように横に一緒の値段で高級緑茶とお菓子、和菓子とか。私ね、物すごくきれいなグラスに入った、きれいな冷たい緑茶をいただいたことがあったんです。とってもきれいでした。そういうセットでどちらにしようかなって選んでいけるような、レストランで最後、コーヒーにしますか、何にしますかって言われたときに、緑茶っていうふうになるといいな。抹茶でもいいんですけど、抹茶とか。そんなふうな形もできてくると少し変わってくるんじゃないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

〇中瀬副委員長 三重県は茶の生産が非常に高い、全国3番目ですか、そういう県に入っとる。それから、茶の文化とか歴史を発信していくということを言われていますし、食育にもどんどん推進していくんやということが言われとる中で、例えば小学校とか中学校の給食にこれも取り入れていこうという考え方があるのかないのか、お伺いしたいと思います。

〇樋口課長 御指摘の点につきましては、伊勢茶の紙パックの形なんですけれども、紙パックの形の伊勢茶を小・中学校の給食で取り入れていただくというのを今取り組んでいるところでございます。

〇中瀬副委員長 ぜひともそういう推進をしていただきたいと思いますが、本当でいけば急須文化とかそういうことがありますので、そういうことをしながら、文化の継承とか茶どころ三重の発展につなげていただきたいなというふうに思います。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

          〔発言する者なし〕

〇野口委員長 なければ、(2)伊勢茶の振興についての調査を終わります。
 
 (3)農業用ため池に係る防災工事等の推進について
   ア 当局から資料に基づき説明(藤本次長)
   イ 質問
〇野口委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇中瀬副委員長 ため池の整備については、数も多くてなかなか取り入れることは本当に難しいというふうに思っています。
 そういう中で、5ページの(5)に水位計や監視カメラの設置等を検討していくというふうに書いてありますが、ため池の下に住んでいる住民にとっては、本当にため池がいつ氾濫するのか物すごく心配なところがあると思うので、なかなかそういう、ため池の工事が進まないところについては、こういう監視カメラの設置については早急にしていただきたいなと思っています。1566か所の指定箇所というんですか、そういうところが優先になるか分かりませんが、検討を進めて着手する可能性があるのか、まずお伺いしたいと思います。

〇堀江課長 委員がおっしゃるように、防災工事については非常に時間と費用もかかるということで、着実に進めつついく中で、どうしても一遍にできないので、ソフト対策というのは大事だと考えております。
 ここに書かせていただきました水位計や監視カメラ、こういう事例も過去にもございまして、やっているところありますので、各市町と情報共有もしながら、地域の管理体制等も伺いながら、そういう補助制度もございますので活用しながら、ぜひ県のほうからお勧めして、そういう取組が進めるように、助言あったところにはやっていきたいというふうに考えて、今お話をしているところということで御理解いただきたいと思います。

〇中瀬副委員長 河川のこういう設置カメラについても、地域の人に聞くと、本当についてから安心やというふうに言われる方が多いので、これもできるだけ早く進めていただきたいなと思います。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

          〔発言する者なし〕

〇野口委員長 なければ、(3)農業用ため池に係る防災工事等の推進についての調査を終わります。
 1時間程度経過いたしましたので、換気のために一旦休憩とし、再開は午後2時5分としたいと存じます。
 暫時休憩いたします。

(休  憩)

〇野口委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 
 (4)「三重の木づかい条例」に基づく木材利用方針について
 (5)林業人材の確保・育成に係る体制の整備について
   ア 当局から資料に基づき説明(村上次長)
   イ 質問
〇野口委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇杉本委員 三重の木づかい条例なんですが、この方針を10月に確定するというふうにお聞きしたんですが、法律が一部改正されましたので、それに伴って今の木づかい条例に盛り込まれていなかった部分というのがどれぐらいあるのかというのが、概要でいいので教えていただきたいのが1点と、それから、中身については、私はこちらのほうの木材利用の目標について、少し納得し難い数値があります。
 低層の木造化施設率100%、これはいいです。体積の5割以上利用するのを木造化というと。5割以上あるところが100%と。ただ、困難である場合を除いては3階建て以下となっているので、困難でない場合は3階建ての木造も視野に入っているということでよろしいですか。以下なので。以下は3階が入るんですよねという確認です。そうすると、工法的にCLTとかそういうのを使っていくというあれがあるのかどうかということと、納得できないのは、木質化施設率100%であります。これは下から3行目に、利用量に関わらずと書いてあるんですね。なので、一部、目に見える場所が一部使っていても、それは木質化したということにこれだとなるんです。これについては私、いかがかと思っています。
 以前調べたときに、木質化した学校を教えてくださいと言って、上がってきた学校がありました。どこが木質化かなと思って、市の教育委員会に聞きました。「木質化されましたか」「していません」って。市の担当者も木質化したという認識はなかったです。でも、国への報告はカウントされとった。中身は何って言えば、床の集成材だったんです。それは元から床の集成材があって、それをまた木質化したということだったので。私は、壁の一部であったりとか廊下の腰板であったりとか、やっぱり目に見える形で木質化されてこそ、全部とは言わないけれども、木質化されたなって思うんですが、これだと利用量に関わらず、やればやったということになって100%になるんです。なので、この目標についての定義が、私はいかがなものかなというふうに思っています。
 以上、どうでしょうか。

〇木下課長 まず、3階建てを含むかどうかということは、3階建てを含むということで考えております。
 委員がおっしゃいました、利用量に関わらずというところなんですが、学校現場であるとか目に見えるところでたくさん使えるようなところは、たくさん使ってほしいという思いがある中で、中間案ですが、こういう形にさせていただいておるのは、倉庫であったりとか、県の施設で厨房であったりとか、木質化すること自体があまりなじまないようなところなんかがありまして、そういったところはちょっとでも使ってほしいという思いから、こういった表現にさせていただいておるようなところでございます。

〇杉本委員 法律の関係はどうでしょうか。

〇村上次長 公共建築物等木材利用促進法との関係について御説明いたします。
 三重の木づかい条例と公共建築物等木材利用促進法、新たに改正されますが、条例と法律自体は本来個別のもので、三重の木づかい条例の中でこの法律を引用しているということでございます。
 具体的には、条例第11条に、県と市町の協働で、法律に規定する地方公共団体等の責務を十全に果たすことができるようという記述がございます。ここで引用する法律名が変わるというようなこと、それから、また条例12条で、木材利用方針を定めることが規定されておりますけれども、木材利用方針を定める場合は、この現行の公共建築物等木材利用促進法で規定する方針として定めるものとするというふうにされております。これは、法律とは別に条例に基づく新規の方針策定を規定することは屋上屋を架すことになるからとの整理でそういうふうにしていただいているということで、これも引用している法律の改正に伴う名称変更でございます。あと法律で条ずれが起こっておりますので、これも引用しているところの条ずれがあるというようなことで、これから代表者会議でお諮りするんですけども、形式的な変更として執行部のほうから改正ということで、協議をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 それとは別に、この木材利用方針のほうですけども、これは三重の木づかい条例で定めていただいている内容とプラスして、国の法律の内容を合わせたものになってまいりますので、こちらのほうは国の改正内容を反映したものに今後していく必要があるんですけども、今回の国の法律の守備範囲が公共建築物から民間の建築物まで広がっていったわけですけども、この三重の木づかい条例のほうがもう先に民間の建築物まで広げていただいております。守備範囲的には変わらないというようなことなんですけども、今後、国の木材利用の基本方針が法律に基づいてつくられます。これが10月1日施行で、まだ具体的なことは分からないんですけども、その情報を得ながら、今回必要なものがあれば、この木材利用方針にその内容を加えていきたいというふうに考えているところでございます。

〇杉本委員 ありがとうございました。法改正の部分は分かりました。それは三重県の方針の中で盛りこんでいけばいいところもあると思いますので、それは理解しました。
 それで、先ほどの木質化施設率100%、利用量に関わらずというのは、ちょっと私は今の時点では納得し難いものがあります。じゃあ、どんな基準を置いたらいいんだというのは今すぐには出てこないので、ぜひ御検討いただきたいと思うんですけれども、今後、9月の議会に案として出てくるときに、何らかの基準を設けていただきたい。そのことを要望させていただきたいんですが、御検討いかがでしょうか。部長、お願いします。

〇更屋部長 先ほど課長が答えたように、建築物の性質上、木を使うのにどうしても不適なものという中で、その中でも少しでも使いたいという思いということなんですが、この表現方法については改めて検討させていただきたいと思います。

〇杉本委員 よろしくお願いします。
 もう一点いいですか。

〇野口委員長 どうぞ。

〇杉本委員 条例ですごく大切だったのが、体制整備の中で、関係主体との協議の場の整備に関することということで、いろんな関係者が寄って協議会をつくってくださいというのが条例の中にあります。兵庫県の施策が推進されていたのは、この協議会の力が大きいという話だったんです。なので、その辺りのところ、つくっていただくということにはなっているのですが、方針に基づく取組は、7ページのマル6で部局横断的な県の推進本部だけを書いていただいてあります。これはもちろんなんですが、もっと重要だと思うのは関係主体の協議の場なんです。ですので、入ってはいるんですけれど、その辺りのところは注力して進めていただきたいというふうに思っていますが、いかがでしょうか。

〇木下課長 その件につきましては、資料の8ページの別記3の体制の整備のところを御覧いただきたいと思うんですが、こういった関係者の連絡会議を立ち上げまして、この場で委員がおっしゃったような検討をぜひ進めていきたいと思っております。

〇杉本委員 ここには書いてもらってあるんですけどね、追記3に。こちらになかったものですから気になりました。
 これをどうやって立ち上げるかはあれなんですが、何か市町ごとにつくったというか、生産地ごとにこれをつくったというお話だったように私は記憶しているんです、兵庫県が。それですごく進んだと。サプライチェーンもずっとつくるじゃないですか。それは三重県1個じゃないですよね。川上から川下までサプライチェーンつくるときに、やっぱり産地ごとやと思うんですよ。なので、それとも連動しながらこれはつくっていただきたい。そのときに、三重県1本だけではなくて地域ごとにという形もあると思うので、その辺の御検討もよろしくお願いしたいと思います。

〇木下課長 中・大規模の建築の専門家を中心に県1本で人の集まりというのがありまして、そこでいろんな検討をしておりますので、まずはそちらのほうで取組を進めていきたいと考えています。その後、その木材のサプライチェーンということで、地域の木を使うような関係者にさらに横展開していけるような形も目指していきたいなとは思っております。

〇杉本委員 目指すだけじゃなくて、ぜひと思います。というのは、地域の小さな工務店までやっぱり川下に位置づけていくというか、そのことがすごく大事やと思うんです。大手の業界だけがもうかっていくんじゃなくて。それにはやっぱりきめ細かなネットワークだと思いますので、よろしくお願いします。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

〇奥野委員 8ページ(5)の林業人材の確保・育成に係る体制の整備について、名前がみえ林業総合支援機構になるんかな。今、農林水産支援センターにあるものが機能していないので、横出ししてやるという、そういうことなんかな。

〇村上次長 そういった意味合いではございませんでして、今回、新法人はみえ森林・林業アカデミーの前後を固める組織となります。そのアカデミーの修了生等につきましては、森林空間ビジネスだとかで、アカデミーで得た知見を生かして様々なビジネスをやっていただくというようなことが想定されます。そうしたことで、林業界だけじゃなくて、他産業の知見も入れて支援をしていく必要がございますので、高度な林業の専門知識を持つ者ですとか、シンクタンクですとか、観光関連事業者だとか、第2次、第3次産業のノウハウが十分取り入れられる体制となるよう、広く社員にそういった方の参画を呼びかけまして、そういった方が支援をしていくような、そのサポート体制を取りたいというようなことで、今回、新法人を立ち上げて、そちらのほうに基金を移管していただいたほうがより効率的に運営できるだろうといったことで、今回このような構想を立ち上げているところでございます。

〇奥野委員 要するに今、農林水産支援センターの中にこの機能があると。だけど、それが機能をしていないし、時代が随分困ってきたので、これだけちょっと横出しして、こういう形をつくってやっていこうという、端的に言えばそうですよね。だから、山がいろいろな面で整備されていないとか、そういう部分もあるし、だから、こういうアカデミーをつくって、森林に関わっとる人らに、いろいろ一緒に勉強して違う形で森林を守ろうという、そういうことなんですよね。だから、今までがあんまり機能してなくて、新たに心を入れ替えて機能させるという、そういうことじゃないんですか。

〇木下課長 別添6のポンチ絵のとおりなんですけども、みえ森林・林業アカデミーができまして、それの前後、左と右を担うということを考えていまして、林業団体が主体となって発展的な設立だということで、この薄いピンク色のところが今既に農林水産支援センターがしているところなんですが、今回さらに林業を発展させる可能性を持つということで、濃い茶色の部分とか、左も右もありますが、新規就業者の確保の部分でありますとか、アカデミーの修了生を総合的にサポートするということで、技術的な面であるとかコンサルティングであるとか、資金面の免除、フォローアップであるとかという、アカデミーの修了生のさらに発展したようなことを考えていまして、新たなニーズですね、スマート林業であるとかICTの活用であるとか、2次産業、3次産業の木の価値であるとか森の価値、山の価値を高めるビジネスの受皿となるということで、新たな方針を。

〇奥野委員 けなしているんじゃないですよ。だから、今まで発展的解消という言葉がたくさんあったんやけど、発展的に進めようという意欲やね。だから、大事なことであるので、本当にこれ、お金も農林水産支援センターから横出しをして、基本的にそのお金を資金にしながらやっていこう、農林水産支援センターもだんだんと機能してないのかも分からんので、だから、あなたとこのする部分だけは横出ししてやっていこう。そうじゃないと、この森林のこちらのほうが、林業のほうが進まないという危機感の下に、今回こういう形でやってきたというふうに解釈をしてよろしいですか。

〇更屋部長 先ほどの課長の説明とも重なるんですが、別添6で見ていただいているように、やはり農林水産支援センターが初め平成13年にできたときから一番変わったのが、このみえ森林・林業アカデミーができたというところが最大の変化だと思っていまして、その際に、みえ森林・林業アカデミーができたらもっとよいようにしたいという声があって、右左の赤い部分をもっと、やっぱり林業の団体とか林業の生産者から、真ん中の部分をしてくれるのなら前後もきちっとしてほしいということで、新規というところが増えております。農林水産支援センターから移管というところを特に別に農林水産支援センターで実施したらまずいということではないんですけども、これだけ林業の新しい組織をつくるのなら、ここだけ中途半端に残るよりは、林業の最初から最後まで発展的にやりたいということでございます。

〇奥野委員 よく分かりました。頑張ってください。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

〇中村委員 成果レポートのところで中瀬副委員長と木下課長の議論を聞かせてもらって、木下課長は、好機という言葉を使われたんですけど、好機。いわゆる外材が入ってこない。で、今あり余っとるんやろうね、三重県の山の中に木があるわけなので、それをどう活用するかというのがこの条例だというふうに私は思っているんですけれども、その中で、こういった条例、あるいはこのアカデミーのほうのこういう人材もつくってというこの中で、今回のこのウッドショックがどれぐらい長く続くかどうか誰も分からないわけですよね。で、もしかしたらそんなに簡単に収まらないかも分からない。
 金融機関なんかで聞かせてもらいますと、契約をしてお金を払うにも住宅がなかなか建たないというのが、現実にそれがもう何軒か出てきておるそうですし、それから、さっきからの話にありましたように、大手の建築関係のところはある程度ストックを押さえてあるけれども、大工なんかは、なかなか家を建てようと思っても材料をそろえるのに物すごく苦戦をしている。そのことがなかなか建たないことにつながっている。
 で、一言で言うと、今までやったらなかなか売れないから、コストもかかるから林業がなかなか立ち行かなくなったんですけれども、今は実際に価格もかなり高騰しているという、先ほどの話にもありましたけれども、現実に現場へ行くと、結構高騰している状況も聞いておりますので、こういった中で好機として、県として、例えば製材所、今のままでしたら、製材所はこれから需要が高まってきたときに対応できるかというと、できないわけです。じゃ、それを拡大することに対して県が何かできるのか。切り出しに行くのも人材も大変だし、先ほどもお話がありましたよね、今すぐにはできないみたいな話やったけれども、そういったことに対する具体的な支援とか、あるいは乾燥、木は切り出したらまた乾燥をさせないとあかんので、そういったところなんかも、今を非常時とするのか、これからこういう状況をきちっと体制を整えていくための、この条例はそういう役割もあるんじゃないかなという感じもしましたので、今回のこのウッドショック状態に対して、県として具体的に今どういう支援とか対応とかを考えてみえるのか、この条例のことを含めて、聞かせていただければと思います。

〇木下課長 おっしゃるように、このウッドショックを外材から地域材に代えるウッドチャンスというふうにして、ウッドチェンジしていきたいと思っております。
 具体的にこの三重の木づかい条例も呼び水にしまして、取り組んでいく必要があるかなと思っていますが、まずアカデミーを中心に人材育成をしていくということが1点あるかなと思います。特に三重県は人材育成、みえ森林・林業アカデミーは他県にもない、働いておる既就業者向けのアカデミーですので、他県は新規就業者というか新しい林業大学校のようなものが多いんですが、働きながら技術を上げられるとか知識を向上できるというのはこの三重県のアカデミーならではですので、そこの部分を売りにしながら新たな人材を確保していきたいなと。ソフトの面では人材育成があるのかなと思っています。
 ハードな部分、人、道、機械と言われていますけれども、路網であるとか機械、山の木材を出してくる機械は大事ですので、機械の導入であるとか、林業を飛躍的に発展させるスマート林業によって、ドローンなんかもだんだんと大型化してきますので、生産性を高めるということが可能かなと思っていますし、加工現場におきましては、高速の製材機械であるとか乾燥機械なんかもたくさん出てきていますので、その辺でも効率化は図れるかなと思っております。
 ハード・ソフト両方で、できる限りの支援をしていきながら、県産材にシフトしていきたいなと思っております。

〇中村委員 先ほどの話の中でアンケートも取られたと聞いているんですけれども、アンケートの結果、今の中小零細の製造の関係ですね、工務店とか大工とか、その辺の現状というのはどうなんですか。都度の聞いたような雰囲気なのかな。どのように捉えられていますかね、今。もつのか、もたないのか。

〇木下課長 中小の製材工場は、地域の工務店とのネットワークができておりますので、そういうところについては、これまでどおりで、なおかつ三重県の製材工場の場合、高品質な役物を引いているところが多いものですから、あまり価格についても変わっていないというようなところが全体としては多いというふうに聞いています。そういった工務店とかサプライチェーンのネットワークができておるところについては、今回のウッドショックについてもあまり影響は起きていないということですので、製材はそういうことですし、工務店の中でも外国の木を使っている部分がありますので、そういった部分の調達は別のもので代替を探しておるという形でおりますが、そこについては一定ちょっと困っとるというふうなのは聞いております。

〇中村委員 コロナ禍の関係でコンテナがなかなか入ってこないとか、今までの半分だとか、そんな話も聞いておりますけれども、今まで林業が置かれてきた状況をもしかしたら変えられるチャンスになるかも分からないということだと思いますし、こうやって三重の木づかい条例ができて、あるいはこういった人材をつくるというところの仕組みまで来ているので、ぜひともその辺を充実させていただければというふうに思います。ありがとうございます。

〇野口委員長 他にございませんか。

〇中瀬副委員長 木質化を進めていくということで、今まで公共の建物についてやっていたのが、これを新たに民間の社屋だとか個人住宅まで幅を広げていこうということになると思うんです。このことを一層進めていこうということになりますと、格好だけでええよ、ええよというんじゃなくて、県独自でも結構ですから、そういう補助とかいろんなことをしていくと、より一層進むような気がするんですが、そういう体制を持ってるのかということと、あと、公共事業、農林水産部の関係で、この県産材に変わっていけるような公共事業における部署、使っていけるようなところがあるんかどうかということをお聞きしたいです。県土整備部はいろいろ交換できるところがあるよというふうに言われていますが、農林水産部のほうにはそういうところはあるんかということ、その2点お願いします。

〇木下課長 まず、木質化に対しての支援なんですけども、今年度、これまで使っていなかったところに木を使っていくということで、新規用途の開発支援を予算化しておりまして、2件ほど今、取組を進めておるところでございます。液体ガラスを使った壁であるとか、あともう一件、そういった形で木質化が進むように、これまで使えなかったところに木が使われるような形の新規用途の開発支援をしていきたいと思っております。
 もう一点、公共事業の土木施設への活用なんですけども、今、県土整備部と企業庁と農林水産部でこの条例ができたということで、県産材利用推進本部で検討を進める中で、今後、公共土木施設の木材利用方針のマニュアルの方針というんですか、マニュアルのようなものをつくりながら、ガードレールをはじめ使えるようなところを木に変えていくというようなことで、3部局集まって検討を進めていきたいというところでございます。

〇中瀬副委員長 まず、補助体制については、公共とか民間とか個人住宅もいろいろあると思いますので、そういうところがより一層進むように、元幅というんかな、そういうことを持って補助事業的なことをしていただきたいというふうに思いますし、公共事業における木質化、木材の使用について、やっぱり横の連携を持って、本当にもっと進んでいけるようにお願いしたいというふうに思います。

〇杉本委員 今のことに関連して、企業庁と県土整備部と農林水産部でっておっしゃいましたよね。子ども・福祉部とか医療保健部とか教育委員会はどうでしょうか。

〇木下課長 先ほどの3部局は、屋外で使う公共土木施設についての連携でございまして、箱物につきましては全部局、県産材利用推進本部の中で連携して取り組んでいきたいと思っております。

〇杉本委員 分かりました。

〇野口委員長 他にございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇野口委員長 なければ、(4)「三重の木づかい条例」に基づく木材利用方針について及び(5)「林業人材の確保・育成に係る体制の整備についての調査を終わります。
 
 (6)伊勢湾漁業振興策について
 (7)アコヤガイのへい死に係る対応について
   ア 当局から資料に基づき説明(荒島次長)
   イ 質問
〇野口委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇山本委員 本会議でも部長にお尋ねさせていただきましたアコヤガイのへい死について、いろんなICTを活用したとかそういうようなことは返答いただいたんですけども、要はいかにいい玉を出すかということでしょう。それには、技術は自分たちで頑張らなきゃいけないけども、自分たちというのは養殖業者の人たちが頑張らなきゃいけないけども、養殖業者の人たちのために海もしくは環境を整備するというのは、行政の人たちの頑張りというか、そういうことだと思うんですね。
 で、この6月の半ばぐらいからまたへい死が少し始まってきたのかなというようなことを業者の人たちが言っとるんです。だけど、今6月ですけど、7月、8月になれば赤潮が発生して、また貧酸素であっぷあっぷしながら貝が弱っていくと。そういうようなことで、今まで何度となく貝がやられてしまったわけですね。一番よくやられたのがヘテロカプサのときの被害、それから一昨年の外套膜の委縮によるへい死というようなことで、その時代その時代で県は一生懸命頑張ってくれとるんですけども、これさえやればというような起死回生策というのがなかなかないだけに、県としても、また水産研究所を中心として頑張ってくれとるんだけども、これから大事な時期を迎えてどうやっていけばいいのかというのが1点。まずそれからお聞きさせてもらいます。

〇伊藤(徹)課長 へい死ですね、今年、アコヤタイムラインを作成して、へい死があればすぐ通報してくれということで、かなりそれが機能しておりまして、現段階で5件程度通報はいただいておるんですけれども、やはり漁業者の努力で深吊りをしていただいて、昨年よりかは抑え込めているのかなという印象を持っておるところです。
 ただ、おっしゃるとおり、環境があっての真珠養殖だというふうに思っておりますけれども、まずはやっぱりそのへい死対策をしっかりして、死なない真珠を作っていくということが、部長の答弁にもありましたけれども、それが第一義的に重要なことかなと考えております。
 したがいまして、まずは業者であるとか、あるいは市町と連携しながら、しっかりとへい死対策を、まずは現場で取っていただく。そういったことに対して、水産研究所であるとか普及指導員がしっかり現場へ入って指導をさせていただくというところに尽きるのかなと考えております。一発で、これでもうへい死がなくなるというのは、確かにそういったいい策は当然ないんですけれども、継続的に呼びかけをさせていただいて現場の養殖管理の体制を構築していくことが、やはり結果的にはへい死を減らすところにつながるのかなというふうに考えております。

〇山本委員 環境も変わって以前のようなわけにはいきません。漁連のステージも少し昔に比べて弱ってきとるのかな。特に環境、真珠組合ですとそれぞれの地域で、志摩ですと、南伊勢町も含めてですけど、真珠漁業協同組合というのがあって、それぞれ養殖業者の方がそこへ行っていろんな指導を受けて、また入札もそこでやっていたというような非常にいい時代があったけども、組合の合併とともにだんだんと力がなくなってきた。ですから、その組合が養殖業者の人たちに指導するとか提案するというようなことがもうほとんどないわけですよ。じゃあ、業者の人たちがどこを頼るかといったら、市町とはいいながら、物すごく予算が少ない、もう何百万円単位の予算ですので、やっぱり県に頼らざるを得ないと。こういう状況の中で、県が果たすべき役割というのは非常に大きい、そんなふうに思うんですね。その中で、先ほど提案があった大型稚貝の生産ということで、これも1ついい提案かも分かりません。
 昔、いい玉を出した業者というのは、例えば愛媛県の母貝業者に、今年は5万個頼むわと電話で頼むと。そうすると、その業者から貝が送られてくると。そういう業者もあれば、業者じゃなくてこちらのほうの真珠、電話で頼んだそういう人もおれば、本当にいい玉出した業者はどういうことをやっているかといったら、愛媛県の現場へ行って母貝を一つ一つ選別して、それでいい貝を送れと、あとはもうはねるというような。こういう努力した人たちは、やっぱりいい玉を出しているんですね。
 それで今、こういった県の提案、今までの倍ぐらいのサイズの稚貝をというようなことで、とてもいいことだと思います。昔から言われているように、三重県の海、特に英虞湾とか熊野灘の海に適した稚貝から母貝に育てると、やっぱりいい玉を出すよねというようなことも言われておりますので、ぜひとも県が養殖業者の人たちに対して、自分たちで小さい貝から育てていい母貝にするようにということを指導してもらうようにすればもっといいのかなと、私は個人的にはそう思っていますけども、どうでしょうか。

〇伊藤(徹)課長 現状でも、やはり愛媛県のほうから母貝を購入いただいておる業者もたくさんおみえになっているというふうに認識しております。県としましては、やはり英虞湾でいい玉が取れる真珠の系統を作っていくというところが大本命の研究の課題であるというふうには認識しておりますが、今、様々な流通経路もあって、いろんな貝が現場では実際のところは養殖されておる状況ですので、当然その特性を見ながら、やはりできるだけ三重県の海に合った貝の系統を作っていくというところにしっかりとこだわっていきたいなというふうには思っております。

〇山本委員 課長が一番よく御存じですけど、そういうことなんですね。それで、業者の人も目先だけの貝ということじゃなくて、将来やっぱり我々の県が作っとる稚貝が一番いいよねと、そういうようなことになるように実績を上げてもらったら一番いいわけですよね。
 昔、リンペイガイといって中国との掛け合わせの貝が、病気、ヘテロカプサが出たときに、業者の人たちはこの中国の貝がいいよねといって、県がせっかく700万個ぐらい作ったにもかかわらず、それを買わずに中国の貝に走ったと。ところが、1年はよかったけども、2年目、3年目になってくると、やっぱり中国の貝は駄目だよね、品質が粗いよね、玉が粗いよねというようなことで、やっぱり三重県の貝に移ったというような、そんなこともあって、やっぱり三重県だよというようなことを行政の方々が養殖業者の人たちに指導するというのは、これは一番大事なことだと思うんですね。だから、それも含めて稚貝、母貝を作ってもらうようにお願いして、終わらせてもらいます。ありがとうございます。

〇野口委員長 ほかに質問される方、手を上げていただけますか。お1人だけですね。

〇中村委員 伊勢湾の関係で、中部国際空港沖の埋立てですか、これの影響って、今のやつができたときは、魚の産卵場所が消えたというような漁師からのお話も聞かせてもらったんですが、今回はこの埋立てによって漁場の消滅に云々と書いてあるんですけども、実際のところ、どんな影響があって、どんな調査をしてというのは、資料ってもらっているんですかね。もし、あれでしたら、また資料をいただければと思うんですが。

〇伊藤(徹)課長 今回の工事に伴う影響に関しましては、県の調査ではなくて中部地方整備局が調査した結果のシミュレーションが出ておりまして、それによりますと、先ほど委員がおっしゃったように、前回の工事と同じように産卵場の消滅とか漁場の縮小であるとか、あるいは潮流の変化、そういったものが影響を受ける可能性があるというふうな結果になっております。

〇中村委員 ちょっと申し上げたかったのは、ここに書いてあるように、漁場がなくなっていくだけではなしに水産資源の元になる産卵場がなくなっていくということは、伊勢湾全体の魚にとって、これからそれをなりわいにしている人たち、漁師にとっては大変なことになるんかなという、そんな思いもありますし、伊勢湾全体の生態系も影響するかなという感じもありますので、我々が分かるような資料がありましたら、ちょっといただければと思いました。

〇野口委員長 資料提供、よろしいか。

〇伊藤(徹)課長 はい。どういう資料があるか整理して、御相談させていただきます。

〇中村委員 よろしくお願いします。

〇野口委員長 他に。

〇杉本委員 三重の木づかい条例のことなんですけど、この利用方針は10月1日施行ということは、この中間案でもう終わりなんです、議会には。10月1日までにこの常任委員会はもうないんです。すると、委員長、これは中間案で。三重木材利用方針は、今日、中間案をお示しいただいたんですが。

〇野口委員長 もう終わっているので。

〇杉本委員 もう終わっているので、「その他」のところでやります。すみません、どうぞ。

〇野口委員長 それじゃ、ほかに。

〇中瀬副委員長 伊勢湾の水質については、あまり基本的にはよくない状況になっとるかなというふうに思います。そういう中で、食べ物を提供しとる部署としては、安全で安心なものを消費者の皆さん方に届けるということが一番重要やと思っています。
 そういう中で、小さな魚とかアサリとか、そういうものは丸ごと食べるものが非常に多いと思うんです。そういうものについて、環境のほうでもあったんですが、マイクロプラスチックを食べとる魚種とかそういうものが非常に多いということを聞いたりしますものですから、県でもそういう調査的なことをしとるのか、これからしながら安心・安全なものを三重県の魚として提供していきたいという考えがあるのか、お伺いをしたいと思います。

〇伊藤(徹)課長 マイクロプラスチックに関する魚への影響というのは、調査は今のところ着手はしてはいないんですけれども、季節的に貝毒が発生しやすい時期というのが3月から8月、9月という時期があります。その期間、伊勢湾でありますとか紀州地域のほうのカキであるとかアサリとか、そういったところに貝毒のプランクトンが発生して、それが貝の中に蓄積されてないかどうかというのは定期的にやって、これは県のホームページでも、貝毒が発生しているというところの情報は提供させていただいておるところです。

〇中瀬副委員長 小魚について、イワシとかそういうもの、丸ごと食べるものについて、そういうことがきっちりと調査をできて、安心・安全ということが公表できるような状況にもしなっとったら、新たな戦略にもできるかなという思いもありますので、どんな結果が出るか分かりませんが、そういう調査というのは今の時代必要かなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

〇野口委員長 答弁はよろしいか。

〇中瀬副委員長 調査をしていただきたいということで。

〇伊藤(徹)課長 マイクロプラスチックの問題については、かなりもう世界的な課題であるというふうに認識しておりますので、今後、調査研究のテーマの一つとしてそういった取組も必要になってくるのかなというふうには考えておりますので、しっかりと進める方向で検討していきたいと思います。

〇野口委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇野口委員長 ないようですので、なければ、(6)伊勢湾漁業振興策について及び(7)アコヤガイのへい死に係る対応についての調査を終わります。
 
 (8)各種審議会等の審議状況の報告について
   ア 当局から資料に基づき説明(中野副部長)
   イ 質問      なし
  
 (9)その他
〇杉本委員 三重の木づかい推進方針なんですけれども、これは中間案で、10月1日が施行になっているんです。これは条例に基づいてそうなっているんですが、それまでにもうこの常任委員会がないんです。先ほど申し上げた木質化施設率というのは、基準が難しいと思うんですけれど、これはすごく特別委員会で議論があったところなので、ここについての意見交換をさせていただきたいなと思うんです、委員長。
 というのは、私は特別委員会の委員の皆さんたちのいろんなこれまでの議論の経過があるので、そこについてはやっぱり最終、ここで確認させていただいて、10月1日の施行としていただきたいので、どこかの時点でこれに限ってこの常任委員会を開いていただくということは可能なんでしょうか。8月に開催する推進本部会議で取りまとめて、条例に基づき10月1日施行と。議決議案ではありませんけれども、やっぱり条例に基づいてということなので、そういう手順をお願いできないかなと思うんですけど、いかがでしょうか。

〇野口委員長 調査項目以外で終わっとる内容ですけど、重要なことだと思いますので、確認のために答弁をお願いしたいと思います。

〇更屋部長 委員がおっしゃったように、10月1日施行になっていますので、今後どのような形で常任委員会で説明させていただくかは正副委員長と相談させていただきたいと思います。

〇杉本委員 ぜひよろしくお願いします。

〇野口委員長 ほかにございませんでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

〇野口委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。
 

 3 委員間討議

 (1)所管事項調査に関する事項   なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし
 
〔閉会の宣言〕
 
 三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
 環境生活農林水産常任委員長
 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会委員長
 野口 正

 

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