このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。

スマートフォンサイトへ移動

三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和2年度 委員会会議録 > 令和3年3月11日 戦略企画雇用経済常任委員会・分科会 会議録

令和3年3月11日  戦略企画雇用経済常任委員会・予算決算常任委員会戦略企画雇用経済分科会 会議録

資料はこちら

戦略企画雇用経済常任委員会
予算決算常任委員会戦略企画雇用経済分科会
会議録
(開会中)

 
開催年月日   令和3年3月11日(木曜日) 午前10時0分~午後5時10分
会 議 室     302委員会室
出席     7名
           委員長     木津 直樹
           副委員長   廣 耕太郎
           委員      喜田 健児
           委員      三谷 哲央
           委員      青木 謙順
           委員      中森 博文
           委員      山本 教和
欠席     なし
出席説明員
   [人事委員会事務局] 
           事務局長                  山川 晴久
           次長兼職員課長             前川 幸則
   [監査委員事務局]
           事務局長                    坂三 雅人 
           次長兼監査総務課長          丹羽  健
           監査・審査課長               寺  和奈
その他関係職員
   [出納局]
           会計管理者兼出納局長        森  靖洋
           副局長兼出納総務課長        紀平 益美
           会計支援課長              安田  稔
   [議会事務局]
           次長                    畑中 一宝
           総務課長                 中西 秀行
           調整監兼課長補佐           松本  忠
   [戦略企画部]
           部長                    福永 和伸
           副部長兼ひとづくり政策総括監    髙野 吉雄
           戦略企画総務課長           藤本 典夫
           行幸啓課長                和田 吉史
           企画課長                 山本 秀典
           政策提言・広域連携課長       楠田 泰司
           広聴広報課長              藤井 理江
           県民の声相談監             今井 貴雄
           情報公開課長              山田 かずよ
           統計課長                 加納 明生
                                     その他関係職員
委員会書記
        議事課     主査       中西 孝朗
        企画法務課  主査       米澤 明子
参考人    1名
        株式会社戸田家 代表取締役社長
        鳥羽市観光協会 会長 寺田 順三郎 氏
傍聴議員   2名
        野村 保夫
        稲垣 昭義
県政記者    2名
傍聴者     1名
調査事項
第1 分科会(部外関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第5号「令和3年度三重県一般会計予算」(関係分)
 (2)議案第57号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第14号)」(関係分)
第2 常任委員会(部外関係)
 1 所管事項の調査
 (1)三重県職員等採用候補者試験実施状況等について
 (2)令和2年度財政的援助団体等監査結果について
第3 分科会(戦略企画部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第5号「令和3年度三重県一般会計予算」(関係分)
 (2)議案第57号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第14号)」(関係分)
第4 常任委員会(戦略企画部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)SDGsの推進について
 (2)広聴広報の取組について
 (3)平和啓発の取組について
 (4)広域連携の取組(知事会議の開催結果)について
 (5)三重県総合教育会議の開催状況について
 (6)審議会等の審議状況について(報告)
第5 常任委員会
 1 参考人からの意見聴取について
  〇コロナ禍における観光事情や旅館業の現状等について
 2 「委員会活動の評価」について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
第1 分科会(部外関係)
 1 議案の審査
  (1)議案第5号「令和3年度三重県一般会計予算」(関係分)
  (2)議案第57号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第14号)」(関係分)
    ア 当局から資料に基づき補充説明   なし
    イ 質問         なし
    ウ 委員間討議   なし
    エ 討論         なし
    オ 採決        議案第5号(関係分)    挙手(全員)   可決
                議案第57号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
 
 2 委員間討議
 (1)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし
 
第2 常任委員会(部外関係)
 1 所管事項の調査
 (1)三重県職員等採用候補者試験実施状況等について
    ア 当局から資料に基づき説明(山川局長)
    イ 質問

○木津委員長 それでは、御質疑等があればお願いいたします。ございませんか。

○中森委員 表の作り方なんですけれども、3ページの試験を行わなかったところは、採用予定数が最後の警察官合計の129名採用予定数に延べで合計してありますので、最終合格者が96人ですので、定数割れになってしまうことになりますので、これは表の作り方を少し工夫したほうが、この表だけ見ると、警察官の合計募集が129名採用予定数というのはちょっと間違いではないかなと。そうでないと、定数を全ての試験は超えているのに合計するとこれになりますので、ちょっと表の作り方について工夫したほうがいいんではないかと思いますが、いかがですか。

○山川局長 その点についてはちょっと注意が足りませんでしたので、今後気をつけたいと思います。

○中森委員 警察官の募集とか、いろいろとポスターですね、各所管で貼ってありまして、一般的によく県民から聞くのは、警察官が不足しているというイメージがあって、それぞれの署に聞きますと、採用についてはいろんな人を求めているという意見がありましたので、これでいくと、実態とすれば採用予定数に合格者数が上回っているので、この数字だけを見ると、そういう不足しているようには見受けられないということですが、人事委員会としてもその辺についてはどのような受け止め方をされているかだけちょっとお聞きします。

○山川局長 全体的に言えることなんですけれども、割と年々、受験者数が下がってきてはいたんですけれども、元年度は、昨年はちょっと増えているという状況です。こういった経済状況等を鑑み、割と公務員の人気がまたちょっと復活してきたのかなということもございます。

○中森委員 ありがとうございます。結構です。

○木津委員長 ほかございませんか。

○三谷委員 警察官採用候補者試験で体力試験を中止したという御説明でしたけれども、これはコロナ禍の影響だろうと思うんですけれども。警察官なんてある意味、体力勝負のところもあるじゃないですか。この体力の試験を中止して、その影響というのは出てこないんですか。

○山川局長 昨年初めて中止はしたんですけれども、実は警察官は、採用が決定しますと、新年度の4月から、高校卒程度ですと1年間、大卒程度ですと半年間、警察学校で学んでいただくと。その間に授業という中で、そういう体力的なものも養っていただくということで、一定程度養われるのかなということと、警察本部としましても、昨年の結果を、ちょっと注意深く推移を見守っていきたいというようなことは言っておりますので、その結果を受けて、また今後復活することも考えていかなければいけないのかなというふうに思っています。

○三谷委員 消防署なんかの職員の試験なんか聞いていますと、結構体力テストが厳しくて、そこで結構脱落していくというか、受からない方が出てくるんですけれども。警察官の今のお話ですと、警察学校に入ってから、そこで体力をつけていきますよという話だと、それについていけない人たちが当然予想されるわけですね。その辺りのところのリスクというか、そういうのはどういうふうにお考えですか。

○山川局長 去年の受検者をちょっと私も面接で見たんですけれども、やはり警察官を志望する学生というのは、昔から柔道とか剣道とか、割とこういう体力的に非常に一生懸命取り組んでいる方が受験する方がほとんどでして、割と私たちが思っていたより、そのような心配は少ないのかなというふうに考えています。

○三谷委員 いずれにしてもその結果をよく検証していただいて、次回に生かしていただきたいというのをお願いしたい。
 それからもう一点、平成29年度からスポーツで優秀な成績を収めた方を対象として採用してきて、採用数計10名になりましたよという。今年いよいよ国体なんですが、この10名の方っていうのはスポーツが優秀なので採用になったんだと思うんですけれども、国体が終わった後、また次とかその次の次の国体開催県のほうに移っていくという、そういうことはないんですか。ずっと三重県にいていただけるということですか。

○山川局長 三重県職員としていていただきます。一応、国体は競技者として出席していただくことは前提なんですけれども、国体後も競技スポーツとか地域スポーツの分野で県の施策の推進に取り組んでいただくということで採用しております。

○三谷委員 じゃ採用のときにそういう約束はできているわけですね。個人の自由なんで、辞める辞めないはありますけれども、次のところに渡り鳥のように渡っていくというようなことがないという、約束事はきちっと担保されているということですね。

○山川局長 面接のときのヒアリングでそういうことを聞いて、三重県のいわゆるスポーツの推進に国体終了後も携わりたいということは確認して採用しているというところでございます。

○三谷委員 スポーツ枠で採用された方、国体終わった後のみの振り方等、また分かってきましたら、議会のほうにぜひ御報告をいただきたいと思うんです。前からそういう指摘というか、渡り鳥のように替わっていかれるんではないかという心配をされている方がたくさんおられますので。今の御説明だと、そういうことはないというお話ですから。あった場合どうするのかということも含めて、ぜひ御報告いただきたいと思います。

○木津委員長 今後、御報告をお願いします。

○三谷委員 終わります。

○木津委員長 ほかございませんか。

○廣副委員長 ちょっと確認したいんですけれども、2ページの一番上の行1といいますか、一般行政分野の採用なんですけれども、これ予定数が58名だけれども、合格者数は78名と、20名余分に採られておるということなんですが、これは何か理由があったのか、従来、毎年これぐらい余分というか、採られるのか。であるならば、毎年そういうふうに多く採るならば、採用予定数をもともと多くしておくべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○山川局長 まずは、県職員の試験の合格発表が大体夏ぐらいに発表されます。それ以降、例えば市であったりとか、国にどうしても行きたいというような人が出てまいりますので、一定数、少し多めに採っているというのが実態でございます。

○木津委員長 よろしいですか。

○廣副委員長 結構です。ということは、合格しても辞めていくというか、辞めるというか何ていうんですか、控える方が多いということでしょうか。

○山川局長 中には、国も市も県も受かったと。面接のときには県を第1志望といって合格されるんですけれども、やはり本人がその後いろいろと考えられて、最終的に他の地方公共団体にといったケースがあるということになります。

○廣副委員長 分かりました。

○木津委員長 ほかございませんか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 ないようですので、なければ、(1)番、三重県職員等採用候補者試験実施状況等についての調査を終わります。
 
 (2)令和2年度財政的援助団体等監査結果について
    ア 当局から資料に基づき説明(丹羽次長)
    イ 質問

○木津委員長 それでは、御質問等があればお願いいたします。

○喜田委員 1点お願いします。10ページです。
 10ページの(3)補助金等の交付団体のところで、このような事例が見受けられたということなんですけれども、これ非常に私は重いなというふうに受け止めさせていただきました。昨年度の監査結果、補助金等の交付団体に対してどうであったのかというのと、この中身については、具体に言っていただける部分があるのであれば、ちょっと教えてください。2点お願いします。

○丹羽次長 中身につきましては、団体に対して補助金の場合につきましては3件、所管部局に対しては4件、合計7件でございます。内容につきまして、管理規定の未作成、実績報告誤り、実績報告書確認不十分が2件で、中身につきましては、報告書の26ページから御説明させてもらいたいと思います。
 まずは、27ページの株式会社アグリッドにつきまして、補助金等事務につきまして意見をさせてもらっています。平成30年度の補助金実績報告書の事業目的欄に、誤って令和元年度の内容を記載していた。イ、国の取扱通知に基づく管理規程を作成していなかったということと、所管部局に対しては、実績報告において、事業目的欄の一部に記載誤りがあったが、内容を十分に確認することなく処理していたので、今後、適正な事務処理を行われたいというふうな意見をさせていただいております。
 めくりまして29ページでございます。
 三重県トラック協会におきましては、補助金等事務という項目で、交付要領で定める軽微な変更の範囲を超える経費の配分の変更について、変更承認申請書を提出していなかった。所管部局に対しては、(2)になります。実績報告を受けた際、変更承認申請が必要であることを確認することなく処理していたので、今後、適正な事務処理を行われたいという形で、指摘をさせていただいております。
 令和元年度につきまして申し上げます。件数は、団体に対しては9件指摘をさせていただいています。所管部局に対しましては14件です。

○坂三局長 補足の説明をさせていただきますけれども、前年度の状況につきましては、こういう資料の未添付であるとか、それ以外に、やはり補助金の返還とか、そういった事例もありましたが、今年度は幸いそういった事例はなかったというものでございます。ただ、これは決められた手続でございますので、11ページの総括的意見の最後にも書いてございますけれども、なお書きで。監査実施団体のなかったところも含めて、所管部局に対してしっかりと改善について対応をお願いしていきたいというふうに思っております。

○喜田委員 ありがとうございました。

○木津委員長 ほかございませんか。

○三谷委員 補助金等の交付団体ということで今御質問があったんですが、これを拝見させていただきますと、出資団体は28団体が対象で、今年7団体ありましたよと。大体4年ぐらいで一回りするのかなという感じがするんですよね。公の施設の管理団体は28団体で、今回5団体ありましたということで、五、六年で一回りと。ところが、この補助金等の交付団体というのは216団体あって、今年6団体。このペースでやると35年ぐらいかかるんじゃないかなと思うんですが、これ実質的な監査の、何ていうか、結果を見ていくという上で、これはあまりにも時間がかかりすぎるんではないかと。これはマンパワーの問題があるのかよく分かりませんが、監査の実態としてはいかがなものかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○坂三局長 6ページの一覧表にありますように、今、委員に御指摘いただいた件数と団体数が書いてございます。補助金については本年度6件ということで、216件という母数がございます。この216件のうち、その左に内容が書いてありますが、補助金、交付金貸付けというふうな種類がございますけれども、この216件のうち、やはり一番大きいのが補助金ということで、大体、団体数にしますと180件ほどございます。ただ、補助金の種類で着眼して見ていきますと、大体80種類の約半分程度の種類の補助金に分けられるというふうなことでございまして、例えばこの資料の26ページです。エスコラピオス学園に、一番上のマル1番私立学校等振興補助金というのがございますけれども、この補助金につきましては、この1種類の補助金で14の団体という形で交付されておるというふうな実態がございまして、今回、例えばこのエスコラピオスの私立学校の振興補助金、今回はおおむね適正にというふうな意見でございますけれども、問題があった場合は、その対象となる14団体含めて所管部局から、こういう事例があったというふうなことで、きちっとそういう改善、こういうふうな問題がないように対応してもらうように依頼をしますというふうな形で対応してございます。
 そういうふうなことから、216件では一見多く見えますけれども、大体その半分の80団体、80補助金について監査をしているということでございますので、これ今年6件ということで、新型コロナウイルス感染症で2団体は行けないというふうな状況がございましたけれども、大体毎年10団体から15団体、この補助金に対しては行っておりますので、母数を80と見れば、10団体から15団体、平均大体五、六年に1回というふうな形できちっとその補助金の適正度というふうなものをさらに改善していくような、そんな監査の考え方で、効率的にといえばそうなんですけれども、おっしゃるようにマンパワーというふうな限界もございますので、そういった形でなるべく効率的に横展開で改善が図られるような、そんな形で各部局にはお願いをしていっていると、そういう状況でございます。

○三谷委員 例えばこの学校の補助金ですが、今14団体が対象だということですけれども、その中の1を総代で1つ監査して、それが適正だとあとの残りの13団体が全部適正であるということには当然ならないわけですよね。ですから、かなり大ざっぱな感じかなという、正直受け止めているんですけれども、やはりもう少し充実した内容、もう人が足りないなら足りないということではっきり言っていただいて、もう少し充実した内容の監査ができるような体制づくりというのが必要だと思うんですが、いかがなんでしょうか。

○坂三局長 補助金については、例えばこの私立学校のように継続的に補助金を出しておるというふうな補助金もかなり多くございますので、今年度単発でこれ監査させていただいて、問題なければ、もうそこの問題点というのがほかの団体で起こっていたとしても、捕捉できないじゃないかというふうなこともあろうかと思いますけれども、かなり継続的にずっと続いている補助金ですので、例えば5年スパンでこの補助金を見ていくというふうなこともございます。例えばこれは私立学校の補助金、昨年度の監査で1個だけ課題がございましたので、今回継続して2年連続で監査したというふうなこともございますけれども、そういう継続的な補助金については、ある程度、中期的にというか短期的にというか、監査するような形で我々も注視していくような形で監査対象を選定してございますので、できる限りそこは捕捉できるような努力はしていきたいというふうに思っております。

○三谷委員 終わりますけれども、いずれにしても監査の充実というのは非常に大事な課題ですので、人が足りない、体制的に不十分であるというようなときは、ちゅうちょなく改善していくという、その努力を重ねていただきたいなと思います。

○木津委員長 ほかはございませんか。

○丹羽次長 先ほどの、私が回答した部分につきまして修正させていただきたい部分がございます。
 補助金等の交付団体の監査実施件数と実施数と指摘件数、今年度と昨年度の部分につきまして、ちょっと誤った回答をしておりましたので、修正させていただきたいと思います。補助金等交付団体、今年度は6団体で、昨年度は11団体に対して監査を実施しておりまして、指摘件数につきましては、今年度合計12件で、団体に関するものが6件、所管部署に関するものが6件でございます。
 昨年度につきましては、11団体に監査を実施しまして、合計で28件指摘しております。団体に関するものが10件、所管部局に関するものが18件でございます。
 修正させてください。よろしくお願いいたします。

○木津委員長 ほか、よろしいですか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 ないようですので、なければ(2)令和2年度財政的援助団体等監査結果についての調査を終わります。
 
 3 その他 

○木津委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で、特にございましたら御発言をお願いいたします。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 なければ、これで部外関係の所管事項の調査を終了いたします。
 
 2 委員間討議
   (1)所管事項調査に関する事項                       なし
   (2)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし
          (休  憩)
 
第3 分科会(戦略企画部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第5号「令和3年度三重県一般会計予算」(関係分)
 (2)議案第57号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第14号)」(関係分)
    ア 当局から資料に基づき補充説明   なし
    イ 質疑

○木津委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。御質疑はありませんか。

○三谷委員 議会でも度々議論になっています、県立大学の話なんですが、まずニーズ調査をして、ニーズ調査を踏まえて有識者会議を設置して、是非についての検討をすると。知事も、ありきではなくて検討するんだというお話のようです。ニーズ調査って、何のニーズを調査するんですか。

○髙野副部長 ニーズ調査なんですが、県内の公私の高校2年生とその保護者を対象といたしまして、例えば、今、内容については精査中でございますけれども、やはり一番大事なのは、県内の進学を真剣に考え始める子どもたちなり保護者が県内に進学希望を持っておられるかとか、県立大学への希望を持っておられるかとか、そういったことをもろもろ調べていきたいなと思っております。

○三谷委員 今から受験をしようと考えておられる子どもだとか、それから、そういう受験生を抱えている親御さん、保護者にしてみれば、行ける学校が1つでも増えるというのはウエルカムな話ですよね。そういうところの極めて需要の高いところのニーズを調査して、こういうニーズがあったからどうですかという話では、僕はちょっと違うんじゃないかなと思うんです。県民が本当にそういう大学を望んでいるかどうかのニーズというのはどこで調査するんですか。
 この間の議案質疑で中瀬議員が知事の公約にもどこにも出ていなかったというお話をされました。たしか選挙の公約で出て、それが県民の賛意が示されたものならば、それはそれで1つの考え方だと思うんですけれども、そこになくて、今新たに出てきたということになれば、当然、県民のニーズをしっかり捉えて、受験生だとか受験生を抱えている保護者の意見ではなしに、県民が本当にそういうものを望んでいるのかどうかというニーズ調査をきちっとしなければいけないと思うんですよね。うちのこの委員会で会津大学なんか見に行きましたけれども、あそこはもう県民の合意というのが先にあって、じゃ大学を造ろうという話になってきているんですが、そういう県民のニーズというのはどこで調査するんですか。

○髙野副部長 今、私が最初にニーズ調査のことで、特にアンケートの話をお答えしましたけれども、おっしゃるように議会答弁でも、やはり県民から求められているかどうかというのが非常に重要なことというふうに考えておりますので、当然、アンケート調査なり、有識者の意見は伺うわけですけれども、例えば県内各界の方々、いろんなところから意見を伺うとか、それから、おっしゃった一般県民の方の意見を把握する方法なんかも今考えておりまして、そういったことを併せて検討して判断をしていければなというふうに思っておるところでございます。

○福永部長 補足させていただきます。
 三谷委員の言われることももちろん理解できるんですけれども、我々として、やはり一番重視すべきは、この県立大学の検討に関しては、これから進学しようとする高校生の意見、あるいは保護者の意見だと思っています。それは、この県立大学の設置の目的が高校生の学びの選択肢を拡大していこうという部分ですので、実際そういう県内に行きたい学生が本当にいるのかどうか、そこをしっかり見極めるのが一番重要でございまして、その上でしっかり幅広く意見を聞いていくというのが重要だと思いますけれども、やはり見極めるのは高校生、保護者の意見のところだと思います。
 私は、県立大学の校長をしていましたけれども、やはり我々が学生だった頃に比べて、今は授業料の負担等も非常に高くて、経費の側面から、近いところに行きたいというニーズがかなり高くなっているように思っています。なのに、進学者が100人いるとしたら、県内には40人しか受皿の部分がないわけですので、県内に行きたいと思っても、そこに選択肢がないからやむなく県外へ行ってしまうという部分が生じていますので、その辺もしっかり見極める必要がありますから、その辺のところをしっかり調査したいと思います。

○三谷委員 一般質問で自由民主党県議団の石田議員から、15歳年齢の子どもがどんどん減っていきますよという御指摘がありました。昨日、うちの北川議員から、高校生の数もどんどん減っていくという話もあった。だから、将来進学するであろうという対象となる子どもの絶対数というのは、どう考えたってこれどんどん少なくなってくるわけですよね。
 そういう中で、例えば既存の高等教育機関、そこの存続すら危ういと。全国的に見れば非常に厳しい状況に置かれているわけです。そこであえてね、県がお金を使って県立大学を造っていくという、そういう是非というのは、単に子どもの希望の選択肢を広げるという観点だけではなしに、そういう中長期の視点も踏まえながら、しかも例えば博物館、大きなものを造るときには、将来の博物館の財政負担が県の財政にどのような影響があるかという、そういうシミュレーションまできちっと示した上で博物館の議論が行われたわけです。
 ですから、今回、県立大学の話というのは、高校2年生とその保護者、有識者会議という、非常に短絡的な話で進んでいくような気がして仕方ないんですが、重層的なきちっとした議論の場というのはどこかで設けてもらう必要があると思うんですけれども、いかがなんでしょうか。

○髙野副部長 今御指摘いただいた例えば財政の問題、それから、18歳人口が例えば少子化の対策がうまくいったとしても、やはりこれが改善、上昇に向かっていくには数十年、恐らくかかると思いますので、そういった18歳人口の動向でございますとか、それから県の財政への例えば影響的なものですね。そういったものも視野に入れながら、この検討はしていきたいなと思っておりまして、来年どこまでやるかという部分については、ちょっと有識者の方に、例えば財政の問題であれば、今、財政の一定の公債費、償還のシミュレーションなんかがあったりしますので、その辺りでどこまで詳細にできるかという部分はありますけれども、その辺りも当然視野に入れながら、来年は検討していきたいなと思っております。

○三谷委員 ですからね、そういうものを全部議会のほうに御提示をいただかなければ、議会としてはまともな議論ができないわけです。単に高校2年生とその保護者の声だけを聞かせていただいても、きちっとした正確な議論というのはできないわけで、当然そういうものを全部お示しいただいた上で、どうするんだという話になってこなければいけないと、こう思いますので、あまり急ぎすぎるというのはいかがなもんかと思います。

○福永部長 今、髙野副部長も言いましたように、しっかり今後のニーズとか財政のことも踏まえて議論はしていきますし、有識者会議で議論するときは、当然、事務局でそういうデータもしっかりとお示ししまして、その上で一定のいろんな意見を、是か非かということも議論していきますので、その過程も含めてしっかりと提示させていただきたいと思っています。
 18歳人口のお話ですけれども、今どんどん減ってきていますが、逆に大学の進学率も上がっていますので、実は大学の進学者数というのはそんなに減っていないんです、今のところ。今後はさすがに減っていくというところも見えますので、その辺はしっかりと見ていきたいと思っています。
 あと、財政負担のところは、今もどれぐらいかかるのかというのは、先行事例とかも調べて調査していますので、そんなデータも踏まえまして議論していきたいと思います。

○三谷委員 その有識者会議にそういうデータをお示しして、それはそれでいいと思いますが、そういうデータを議会にも示していただかなければ、議会としての議論ができないという、それは言っておきます。それからもう1つ、有識者会議というのが、有識者というのがどんな方かよく分かりませんが、往々にして、基本的に注文はつけるけれども、県の意向には反対をしないような方々がお集まりになって、そういう会議を開くという、どうとは言えませんけれども、そういう傾向がややもすれば見受けられる感じがしているので、その有識者会議の結論というのが恐らく県の御意向に沿ったものになってくるんじゃないか。注文は幾つかつくと思うんですよ。今既存のいろんな会議を見とっても、注文はいろいろ出てくるんですが、基本的にこれには反対だというような意見なんかまず出てこないんです。
 そういうものをつくって、それでオーソライズされた、お墨つきを得たという話には絶対ならないようにぜひお願いをしたいなと、こう思います。

○福永部長 やはりしっかりニーズを踏まえた上で判断したいと思いますし、我々もニーズが本当にないのならば撤退する勇気もしっかり持っておりますので、当然、戦略企画部としては、これは必ずニーズを捉えた、今後に生きる政策だと思っていますので、やりたいとは思っていますけれども、しっかりと撤退する勇気も持ちながら、しっかりニーズを見極めて提示していきたいと思います。

○三谷委員 有識者会議のメンバーの選定過程も含めて議会にお示しいただきたいなと思います。これはお約束していただけますか。

○福永部長 有識者会議はもうそろそろ決めていかなければならない状態にあります。ですので、今は大学の関係の有識者ですとか、そこの企業の方々、そういう方々を選んで、外部から6人ぐらい選んで、あとは県立高校からか、教
育委員会からか、この県の内部の方も加えましてというような形で考えているところでございます。

○三谷委員 例えば県にはe-モニターというような制度もあるわけで、全てのデータをオープンにして、e-モニターでアンケートを取るとか、いろんな手法というのは考えられますので、単に議会の意見だけではなしに、一般の県民の方々の御意見を、有識者会議というのはフィルターを通さなくても直接受け取れるという、そういうシステムもありますので、ぜひそういうものも御利用いただきたいなと、こう思うんですが。

○福永部長 e-モニターというのは私も頭にありませんでした。今、よい御提案をいただきましたので、しっかりと活用していきたいと思います。

○三谷委員 終わります。

○木津委員長 ほかにございませんか。

○喜田委員 1点お願いします。
 行財政改革のところで、私は一般質問で、伊勢新聞の座談会で、キャリアの人が職員の積極性がないと、新しい事業に挑戦するというふうな気概がないというところで悩んでいるというところを取り上げさせていただいて質問させていただきました。私の中で仮定で申し上げたのは、次年度の予算的担保がないというふうな部分で取り上げさせていただいたんですけれども、総務部からは、いろんな角度からいろんな視点で議論を予算要求、予算査定しているから、そういうところはしっかりやっているしというところで、ちょっとかみ合わなかったんですけれども、私はちょっと戦略企画部のほうにお聞きしたかったんです、実は。予算的担保というふうな部分で、次年度こんなことをしたいからっていうことを予算要求で各部局も積極的に言わないといけないとは思うんです。けれども、それが言えないような状況が今あるんじゃないかなというふうな部分と、もう1つ、私の意見としては、投資的な、この事業をやることによって、5年後、10年後に財を生み出しますよというふうな部分をもうちょっと可視化していくということも、石黒財政課長とも今話をしているんですけれども、そういう視点は当然持ってられると思うんですけれども、そういうことも含めて予算要求の中で議論していくべきじゃないかなと。そういうふうなことに関して、戦略企画部としてどんな関わりを持っていて、どのように考えているかをお聞かせいただけますか。

○福永部長 幾つかの視点があると思いますけれども、やはり確かにこの今の制度の中では複数年の予算を認めるということはできないだろうと我々も想像しています。企画の視点からいくと、計画というのをいろいろ各場つくっていますので、その計画をつくるときに、こういう政策をやる必要性をしっかりと位置づけでいただいて、計画に位置づけてあれば、その後の予算を要求するときにしっかりと基礎ができるということになりますので、それが1点ございます。
 それから、重点取組という、予算でいくと特別枠というやつですね。重点取組を選ぶという過程がございまして、そこは戦略企画部が選定しております。夏頃にその議論があるんですけれども、各部から提案するときに、やはり中長期的な視点を持って説明をしていただくというのがいいんじゃないかなと思います。戦略企画部も、そういう中期的な視点もしっかりと踏まえて選定していきますので、そこをしっかり説明していただくのであれば、選ばれやすくなるし、その後、進めやすくなると思います。1回、重点取組に選ばれますと、その後、シーリングはかかりますけれども、予算は減るかもしれませんけれども、続けていけますので。そういう部分で予算を獲得していくという方法は各部にあるし、各部もそういう面で工夫していくべきだと思います。

○喜田委員 一般質問で、私は外国人住民の日本語教室を取り上げさせていただきました。令和元年、令和2年とやってきてもらって、地域コーディネーターの育成をしました。令和3年度もそれをブラッシュアップしてやるんですけれども、令和4年度、いよいよ地域に入って日本語教室をというふうなところで、これが、文化庁が地域コーディネーターに払うお金 3,200円、時給、トヨタ自動車は企業内に日本語教室を入れて地域コーディネーターに4,000円払っているんですよね。その3,200円と4,000円、そういうふうなぐらいの時給が今育てている地域コーディネーターに払えるかどうかというのが、これが幾ら聞いても分からないというんですよね。7人の人が地域コーディネーターとして今研修を受けていますけれども、これが払えないということになれば、令和4年度、日本語教室なんかできないですよ。私は、具体な話をして、この前、一般質問でできませんでしたけれども、やはりそこまで担保してあげないと、研修を積んだけれども、いざ動くときに、また交通費だけの500円でボランティア精神でやってくださいよなんていう事業にこの事業をしてしまうと、もう日本語教室というのが三重県の中で位置づかないということになって、外国人住民も今までそういうことはあったけれども、教室はできてすぐ消えて、またやってすぐ消えてって、そういうふうな流れの中で、何としても令和4年度は日本語教室を立ち上げなあかんと思うんですけれども、最後、その辺の見解を聞きたいですけれども。

○福永部長 今の御質問に対して明確な答えをすることは、なかなか戦略企画部としては難しいとは思います。ただ、いろんな計画を立てていて、ある年になかなか予算が足りないじゃないかっていうときには、やはりその予算を獲得できるアイデアを各部はそのときにですね、新しいつくり方をして、重点取組に上げて予算を取るとか、あるいはもうやむを得ない場合はほかの予算を削ってそこに充てるとか、そういうマネジメントが必要になってきますので、そういうことも含めて考えなければならない問題ではないかなと思います。

○喜田委員 分かりました。ありがとうございました。

○木津委員長 ほかはよろしいですか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    ウ 委員間討議    なし
    エ 討論        なし
          オ 採決        議案第5号(関係分)   挙手(全員)   可決
                 議案第57号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
 2 委員間討議
 (1)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし


○木津委員長 ここで1時間程度たちましたので、換気の為一旦休憩とし、再開は11時15分からといたします。暫時休憩いたします。
          (休  憩)
 
第4 常任委員会(戦略企画部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)SDGsの推進について
 (2)広報広聴の取組について
    ア 当局から資料に基づき説明(髙野副部長)
    イ 質問

○木津委員長 それでは、御質問等があればお願いいたします。ございませんか。なしでいいですか。

○三谷委員 7ページのメディアミックスによる広報広聴の充実ということで、伝えるから伝わる、届けるからつながるという先ほど御説明をいただいたんですが、この伝えるから伝わるというのは、伝わるという意味は、当然、受け手のほうからの何らかのリアクションがなければ伝わっているかどうかというのは確認できないわけです、伝わる。それから、届けるからつながる、これも受け手のほうからの反応がなければつながっているということにはならないと思うんですけれども、ここら辺のところは、SNSとかそういうことでの反応というか、そういうことを指しているんでしょうか。それとも今までの広報紙だとかホームページだとか等々ではなかなかそこまでのものにはなってこないと思うんですが、その点はいかがなんでしょう。

○藤井課長 紙媒体の県政だよりでありますと、アンケートでお答えをいただいたりとかいたしまして、感想であったりとかというのもございまして、例えば新型コロナウイルス感染症の情報発信は大変ありがたいというお声をいただいたりとかして、そういう部分で県民の方にお伝えして、そのお声で伝わった形でつながるというか、お声をいただいてという形。そして、SNSのほうに関しましては、フェイスブックとかツイッター等でさせていただいておりますので、それを基にツイートしていただいたりとかという形でつながるというような形で確認とかはさせていただいております。

○三谷委員 コロナって今、特殊な環境の中ではいろいろ動きが出ているんだろうと思うんですが、全体としては、伝わって、それからつながっているという、そのリアクションの部分というのはどんどん増えてきているわけですか。

○藤井課長 今までですと、ツイッターとかフェイスブックも昨年度より比較的私どものほうで強化をしながら県民の方にお伝えしておりまして、現在ですと、前のときに比べると比較的に様々なお答えをツイッター上でとかフェイスブックでいただいたりとかしておりますので、それを基に県民の方が伝えていただくというような形は実感はしております。

○三谷委員 新型コロナウイルス感染症に対する関心というのは、非常に県民の中でも高いので、県からの情報というのは非常に重たいと思っています。ただ、コロナ以外のことに対しての県民の関心というのがどうなのかというのがいまいちよく分からないんですが、そういうところは、伝わってつながるという、こういう動きの中で見えてきていますか。

○藤井課長 例えばツイッターとかですと、各部がやっておられる様々な施策、例えば地震の関連のシンポジウムをするので、こういうことを伝えてほしいとか、各部からいろんな要望もございまして、そういうものに関してお知らせしたりとか、普及啓発をさせていただいております。それに対してどれだけのリツイートがあったりとか確認できますし、こういうことで比較的に参加者も増えたというようなことは、各部からも聞いていたりとかもしますので、そういう部分で確認はさせていただいております。

○三谷委員 県立大学の言葉を借りて申し訳ないんですが、そのうちに県立大学のことも伝わってつながってくるんだろうと思いますが、そういう県民の反応もまた教えていただきたいと思います。

○木津委員長 ほかございませんか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 ないようですので、なければ(1)SDGsの推進について及び(2)広聴広報の取組についての調査を終わります。
 (3)平和啓発の取組について
 (4)広域連携の取組(知事会議の開催結果について)
 (5)三重県総合教育会議の開催状況について
 (6)審議会等の審議状況について(報告)
    ア 当局からの資料に基づき説明(髙野副部長)
    イ 質問

○木津委員長 それでは、御質問等があればお願いをいたします。

○三谷委員 総合教育会議で令和2年度第6回というと、大体2か月に一度というペースなんですか。

○髙野副部長 年間7回を開催するということでやっておりまして、2か月と決まっておるわけではないんですが、7回で、事前にこういうテーマでやりたいということで、あらかじめ議論しましてやっております。

○三谷委員 この第5回は幼児教育と子どもの貧困対策、特別支援教育についてということで、第6回は未来を創造する力の育成についてということなんですけれども、こういうテーマっていうのはどこで誰が決めているんですか。

○髙野副部長 こちらにつきましても、年度第1回目のところで私どもからお諮りをいたしまして、そこの総合教育会議の場で決めております。

○三谷委員 これ一つ一つのテーマって非常に大事なテーマばかりで、1回議論したら終わるというようなものでは当然ないと、こう思うんですけれども、年度が替わってもまた同じテーマで議論をされるというような、そういう御計画なんでしょうか。
○髙野副部長 全ての議題が必ずというわけではないんですが、やはり重要な項目でございますので、多くの課題が継続して議論されていくということにしております。
 毎年なんですが、第2回の時期に昨年度の振り返りということで、いただいた意見とか、それから施策の進展状況も踏まえまして、その振り返りもさせていただいているところでございます。

○三谷委員 何度か議論をしていただいて、それなりの振り返りも大事でしょうけれども、一つのまとめを出していただいて、それを我々にもお示しいただくということはできないんですか。

○髙野副部長 ちょっと今までそういった形は取っておらなかったと思いまして、私どもが考えておりましたのは、こういった議論が行われて、それが施策に反映されて、そしてそれが成果レポートというような形で出されておるのかな、施策の効果としては出ておるのかなと思っておりましたけれども、そうですね、ちょっとその出し方等につきましては、一度検討させていただけないでしょうか。

○三谷委員 ぜひ御検討いただきたいと思います。こういう教育会議での議論が施策に具体的にどのように反映してきたのかというのが見えるようにぜひお願いをしたいと思います。

○木津委員長 ほかございませんか。

○青木委員 1つだけ確認、前回の常任委員会だったと思いますけれども、平和啓発の取組について、今まで遺族会の関係もあって、恐らく子ども・福祉部のエリアやったけれども、今後、広い意味での平和啓発ということで、今回の報告は県内の戦争経験者の方とか、広島県っていう色が強く出ているわけでありますけれども、長崎県だとか沖縄県、そういったことで、広く平和啓発をこの戦略企画部でまとめることができないのかなという、そんな質問をしたような気がするんですが、中森議員が代表質問の中で、三重県等についてもふれられて、今度は県で主催していくというような方向になってきたようでございますので、その辺、その後検討されたのかどうか教えていただければ。部長、よろしくお願いします。

○藤本課長 平和について戦略企画部がもう一本化してこれから取り組んでいくというのはなかなか難しいですので、これはもう今までの子ども・福祉部、あるいは教育委員会なりと連携してやっていこうということで今検討はしていますけれども、来年度以降、具体的にどうしていくべきかというのは、今ちょうど考えているところでございます。特に議会でも答弁させてもらったとおり、これまでの成果をいかに横に広めていくのか、今まで単発の事業が多かったですので、それまでの成果をいかに多くの学校や県民の方々に知ってもらえるのかということで、関係部局と一緒になってやっていきたいと思っています。

○青木委員 今までの経緯はよく分かるし、横のつながりでというのも非常に分かるんだけれども、啓発っていうと、やはり強く啓発していくというのには、1つの部局が中心になって啓発していくべきではないかなと私は思うんですけれども、その辺はどうでしょうか。

○藤本課長 それぞれの特徴というのか、あると思いますので、そこはどの部局がよりしていくことで、成果が一番生まれるのかという観点で、少しこれから関係部局と調整していきたいと思っています。

○青木委員 もうこれ以上言いませんけれども、発信力というか、そういった意味でまた整理していただければと思います。

○木津委員長 ほかございませんか。

○喜田委員 17ページの(5)の三重県総合教育会議の出席者なんですけれども、この3つの協議事項で出席者が知事、県教育委員会となっていますけれども、これ以外にはいなかったんでしょうか。

○髙野副部長 こちら総合教育会議の正式メンバーですね、構成するメンバーを上げさせていただいていますので、それは私ども事務局側は、当然、私ども教育委員会、それから子ども・福祉部とか、そういう関係部局が当然控えて、そしてそちらから説明する形を取っておりますので、関連部局は入っております。

○木津委員長 ほかございませんか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 ないようですので、なければ、これで(3)平和啓発の取組についてから(6)審議会等の審議状況について(報告)までの調査を終わります。
 
 (7)その他

○木津委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、御発言をお願いいたします。ございませんか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。
 
 2 委員間討議
  (1)所管事項調査に関する事項          なし
  (2)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし

○木津委員長 それでは、ただいま11時50分でありますが、冒頭で申し上げましたとおり、午後2時30分から3時10分までの間、県庁講堂において、「東日本大震災十周年追悼式」が開催されますので、ここで、暫時休憩とし、この後の参考人からの聴き取り調査等にかかる委員会の再開は午後3時30分からといたしたいと存じます。暫時休憩いたします。
 
          (休  憩)
 
第5 常任委員会
 1 参考人からの意見聴取
  〇コロナ禍における観光事情や旅館業の現状等について

○木津委員長 それでは、参考人からの聞き取りを行います。
 映写の準備をいたしますので、少しお待ちください。
 それでは、コロナ禍における観光の実情や旅館・ホテル業の現状等について、寺田様から御説明をお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

○寺田参考人 御紹介いただきました戸田家の寺田でございます。
 本日は参考人ということで、皆様にどれだけの資料として提案できるか、あるいは提供できるかというふうなものがありますけれども、精いっぱい調べた中での状況をお知らせさせていただきたいというふうに思いますんで、お時間も大変限られております。早速入っていきたいというふうに思います。
 冒頭、鳥羽の観光状況ということでございまして、目次も御覧いただきましたように、2020年の鳥羽の観光客動向と、それから、2020年の年末、それから2021年の年始の状況といたしまして、少しお話をさせていただければなというふうに。それから、国・県・市への支援策の要望、この辺については後でまたお話しさせていただきたいと、こんな項目の中で進めさせていただきたいというふうに思っております。
 それでは、2020年のこの観光動向の中で、まず鳥羽市の宿泊施設といったものが、鳥羽市から出ておりますんで、御覧いただければ分かるというふうに。144施設ございまして、地域別、あるいは種別が出ております。それの収容が1万4,560名というふうな収容人数を誇っております。上のほうに赤文字で出ておりますように、温泉利用施設といいますか温泉を引いておる、入湯税を取っている、そこちょっと税が間違っていますけれども、入湯税を取っておる施設が54施設あります。これは後でどういうことかということをまた御説明をさせていただきたいと思います。そうすると、鳥羽市の年間が約530万人ほどの収容ができるということでございまして、ちなみに平成30年が175万人の宿泊、それから令和1年の2019年が169万人ということですんで、単純に人稼働でいくと31%から33%の稼働でということになります。その辺はおいおい見せていきたいというふうに思っています。
 次に、昨年を少し振り返ってみます。多分、皆さん十分御承知の方々がいらっしゃるということですんで、簡単にしていきますと、まず1月の実は14日に第1号患者が発生したのは御存じだと思います。それから、2月になりますと、皆さん、ダイヤモンドプリンセス号のあのニュースを食い入るように見ていた時期があったというふうに思います。実は、余談ですけれども、このダイヤモンドプリンセス号、1月19日に実は鳥羽港に入港しております。それから20日に横浜港のほうへ行きまして、そこから乗せて香港でしたっけかな、行って、そのときに感染者が出たということで戻ってまいりましたダイヤモンドプリンセス号は、横浜港で足止めを食らったというふうなことになっているんです。間一髪、実は鳥羽港はセーフやったというところがあって、我々は後で冗談でもよかったねというようなことを言っていた次第でございます。
 そういった中で、26日には安倍首相より、自粛要請が出てまいりました。右表のほうに自社の状況が青文字で出ておりますけれども、1月、2月はフルの操業をしておりました。しかしながら、御覧のように1月は前年度を超えておりますが、2月から、先ほど言いましたように少しずつそういう影響が出てまいりました。前年比で95%から97%というふうなところになりました。そういった状況が進んでまいりました。
 その状況が進んでいくと、4月のほうになりますと、7都府県で緊急事態宣言、それから、もう大変なのが4月17日から5月6日までの緊急事態宣言で休業要請がまいりました。この時期になってまいりますと、私どもの4月の状況は、僅か営業が13日間だったということになりました。
 それから、5月になってまいりますと、もう当然のごとく緊急事態宣言の延長もありましたけれども、中頃になってきますと、もう御存じのように15日には三重県で解除の発令が出ました。それから、全国の解除が25日になったということでございます。
 そういった中で、少しずつ夏に向かって状況がいいのかなというふうなところでございましたけれども、第2波の予兆が出てまいりました。7月になりますと、実は、皆さんの中でもあるというふうに思いますけれども、まず鳥羽市では、こういった販売促進による支援策が出てまいります。7月1日から始まりまして、鳥羽プレミアム商品券であったり、あるいは県のほうでは早々とみえ旅プレミアム旅行を発表して、当初これは早めにお出しになられるということだったんですけれども、その下に出ておりますように7月22日からのGoToトラベル、急遽、8月だったのにお盆から始まるというのが前倒しになりました。その関係で三重県のほうは、その歩調を少しずらしたという形で発表したというふうに聞いております。
 7月になってまいりますと、先ほどのこういった販売促進支援策が出てまいりました。それでもやはり大型旅館は、私どもは60%台の回復であったということでございます。
 そうすると、もう第2波の始まってまいりました。8月になってまいりますと、御覧のように緊急警戒宣言が三重県からも発出され、それから、それに追うように、逆にみえ旅プレミアム旅行券といったものを出していただきました。こういった三重県の独特の特別な支援策が出てまいりまして、大変ありがたいことに、御覧いただきますと、まだ8月は個人客等々によって元には戻っておりません。約60%前後の前年比収益でございます。9月になりますと、それが70%台に回復してまいりました。10月になりますと、もう実は、大変GoToトラベルがですね、御存じのように関東が解禁になりました。それから、地域共通クーポン券が出る、GoToイートが出るというふうな形になってまいりました。我々もフル活動の中で、10月は前年比をクリアできました。また、11月につきましては、宿泊に対しては前年比を超えたというふうな状況でございます。ただ、通年で私どものほう、状況を見ていますと、前年比62.2%の収益、金額にすると10億円近くの収益減が出されておりました。
 次に、その状況をグラフで表しました。実は、これ下のところに、ちょっと真ん中辺りになります。ちょっと見にくいかと思いますけれども、鳥羽市の入湯客数、それから全国の宿泊数、弊社の宿泊数、三重県の宿泊数をグラフにしました。これは実は数字レベルが違いますけれども、分かりやすいように折れ線グラフでさせていただきました。
 これで少しずつ先ほどあった事例を当て込んでいきます。当然、先ほどのダイヤモンドプリンセス号の始まりから自粛要請、緊急事態宣言、全国の緊急事態宣言というふうな形でなりまして、5月4日に先ほど言いましたように緊急事態宣言の延長で、このときは5月31日というふうな発表がございまして、そんな中で少しずつ回復には、緊急事態宣言の解除をもって、少しずつ上がってきた。これが実は5月の数字、6月の数字で、それを折れ線グラフにしておりますんで、そういうような形になっておりますけれども、これで大きく回復してきたというのがお分かりになると。7月22日はGoToトラベルが発出されるようになりまして、あと、三重県では第1弾のみえ旅、それから9月15日には第1弾のみえ得が出されるようになりました。そして10月には、先ほどお話ししましたようにGoToトラベルの東京都解禁と同時に共通クーポン券発券、これで旅行の約50%戻すという形のもので、ほぼ出そろったという感がございまして、このような数字に相なってまいりました。
 ただ、12月を御覧いただくと分かりますように、12月14日に発出されまして28日から、当初1月11日までGoToトラブルが全国一斉停止ということで、12月が非常に落ち込んでまいりました。
 下には、三重県と鳥羽市のそれぞれのイベント、キャンペーン等々が出ておりますんで、御覧いただければなというふうに思います。
 それで、次に、鳥羽市の令和1年と2年の、実は観光施設と、それから、先ほどお話をしていた正確な入湯者数の関連を出させていただきました。観光関係ということで、施設のほうの状況も少しお伝えしておこうかなというふうに。
 まず、折れ線グラフのほうが、グリーン線が昨年で、点線が一昨年の数字でございます。このような状況の中で始まりました、先ほどの冒頭の説明でございますけれども、ダイヤモンドプリンセス号の新型コロナウイルス感染症の発生状況によって、非常に下落をしてきた。本来ですと3月とか5月とかいったところは非常にピークを迎える時期でございますけれども、このような結果に相なりました。
 少しここで見ていただくと分かる、5月のところ実は観光施設への入場者数は増えていますけれども、下の棒グラフの中で、入湯者数が減っております。多分、ゴールデンウイーク等々を挟んで、5月の関係で日帰りの方々が観光施設に訪れたのではないかなというふうに思います。その辺のところは、こういった数字でお分かりいただけるのかなというふうに思っています。
 それから、25日の緊急事態宣言解除になりますと、御覧のように同様に右肩上がりになってまいりました。当然、宿泊施設も、そして観光施設のほうもこういった右肩上がりになってまいりました。それと、このGoTo全国一斉停止まで、先ほどと全く同じような経緯を出させていただいているかと思います。
 その中で、11月を御覧いただきますと、施設の利用者数は一番ピークを示していますけれども、宿泊のほうでの入湯者数は下がっています。実は、これは修学旅行の関係というふうに思っております。修学旅行は、施設には立ち寄るけれども、お風呂の入湯税は非課税でございますので、こういった関係が出たのではないかなというふうに思います。
 次に、より弊社の状況を少し入れておきました。先ほどと全く同じような状況でございます。4月、5月、特に5月は営業日数が僅か5日間というような状況でございました。このような数字になっています。本来ですと、ブルーの折れ線グラフを見ていただければ分かるように、1月が実は非常に順調でした。そのままいけばというふうな思いがあったんですけれども、コロナ禍の報道等々によって非常に下がってまいりました。3月というのは御覧のように非常に繁忙期の月でもあるということがお分かりいただけるだろうなと思います。それと8月、そして11月といったのが弊社の繁忙時期になります。その中で、非常に書き入れどきにってよく言葉がありますけれども、5月等々は非常に厳しい時期であったなというふうに。そういったものが報告されると同時に、このような警戒宣言が解かれると同時に順番に右肩上がりだと。ただ、前年比を見ますと、やはり元に戻っていないというようなところがあるかと思います。それぞれ県のほうからもいろんな支援策を取っていただくたびに少しずつ戻ってまいります。当然、GoToトラベルの関係も非常に大きいわけですけれども、一緒に相まって併用ができるというふうなことができるようになってから、このように伸びてきたというふうに示しております。
 いずれにしましても、10月につきましては非常に前年比を上回る数字が上げられたのも、こういった施策のおかげであるなというふうに思っています。そして、当然、最後のほうには、大阪府、札幌市の旅行が中止、そしてGoToトラベルが停止といったことによって、先ほど言いましたように、12月も本来は忘・新年会等々である程度お客様が起こしになる時期でございますけれども、結局下落をした。当然、年末というふうな大変な時期、5月のゴールデンウイークと同じように大変厳しい思いになった次第でございます。
 次に、これは先ほどの集客の効果と同時に、もう1つは、今回、県も、それからGoToトラベルのほうが、特にこの地域の数字というのは、皆さんの県で施策を取っていただいたものの効能の1つだろうなというふうに思っています。御覧いただきますと、近畿圏等が非常にシェアが増えております。42.3%が御覧のように、ちょっと数字が悪くなって53%ですか、というふうな数字に上がっております。御覧いただけますと、それからもう1つ上がったのが中部圏でございます。23.6%が29.3%というふうな数字になったかと思います。
 それから、三重県でございますけれども、これも14%から21%まで上がりました。実は、非常に、絶対数字が落ちている中で、三重県は、ちょっと御覧いただければ分かるように、23万8,000人から25万4,000人という数字そのものも上がっております。当初取っていただきました三重県の施策というもので、修学旅行等々の問合せ、そういったものもこれらに関連してきているというふうに思います。
 そして、やはり関東圏は非常に落ちました。御存じのように遅れた部分もありますし、非常に感染が多かったというところで、こういった地域別の問題が非常に出ているなというふうに。これを少しグラフに出させていただきますと、重複しますけれども、三重県や近県のやはり誘致施設が奏功したということでございます。特に近畿圏のほうにつきましては、シェアが増えている。先ほどの表はですね、近畿圏の中に三重県が入っておりましたけれども、この円グラフの中には三重県を省かせていただきました。それでもこういった絶対数は下がりましたけれども、シェアは増えたということでございます。三重県のほうにつきましては、先ほどお話しさせていただきましたように、ちょっと数字がこれは欠落していましたんで、三重県が14%から21%に増えた、数字も増えたということでございます。
 それから、愛知県のほうも、非常に数字は少なくなりましたけれども、シェアが増えておりますし、関東地域からは、先ほどお話しさせていただいたように非常に数字が落ちてしまっているというところでございます。
 それから、よく言われるように外客誘致でございますけれども、外国の方々はもう全くと言っていいほどの数字になっております。
 これをちょっと私どもの戸田家で同じようなグラフを作らせていただきました。実は、私どもの戸田家の特徴でございますけれども、御覧いただきますと、その他全国からの集客が23.1%と非常に大きくなっております。実はそういう意味からすると、全国区であるなというのがお分かりいただけるのかなというふうに思います。それから、もう一つの特徴は、非常に関東からのお客様が多いということで、関東のシェアが鳥羽市内の施設に比べても多いということでございます。このように東京近辺、それから中部近辺、関東近辺というふうに、近畿ですかね、関西近辺というのはほぼ同じような数字で、これが行ったり来たりするというぐらいに、その合間を縫って全国からお客様が来ていただいているというふうな特徴がございます。御覧のようにシェアも増えております。ただ、先ほど言いましたように、これらも人員的には減っております。
 中部のほうもシェアが増えております。そして、先ほど鳥羽市と全く同じように三重県の数字、シェアそのものが増えております。
 あと関東も、非常に強い部分がありましたけれども、御覧のように残念ながら数字は減りました。ただ、シェアとしてはまだまだ15%のシェアを誇っているというふうなところで、その辺が多少の強みなのかなというふうに思っています。この辺の地域的な効果も非常にキャンペーンの中であったなというふうに。
 次に、団体・個人の変化でございます。このちょっと数字の取り方なんですけれども、鳥羽市は19名様までが個人扱い、それ以上が団体、弊社は1名から14、15から20、それから30から49、非常に細かく分けてございます。ただ、特徴としてすぐお分かりいただけるだろうなというふうに思います。緊急事態宣言まではもう当然のごとく、ネットでSNS等々を使っての話ですので、個人が非常に伸びたというのが、この全てが100%にしておりますんで、そのシェアでお分かりいただけるだろうなというふうに思います。2019年と2020年のを比べていただければ、非常にお分かりいただけるのかなというふうに思います。
 じゃ弊社のほうはどうかというと、実は弊社の場合は、若干その団体の割合が増えております。この辺はなぜかというと、先ほどお話をさせていただきました。1月、2月の修学旅行団体等々は非常に無理をして来ていただいたときがあります。当然その数があまり変わっていないので、シェアが増えたのと、もう一つは、県が早々にやっていただきました修学旅行関係の団体を私どもでお受けさせていただきました。ただ、1日1校というくくりで実はさせていただきました。そんな関係でも、このように団体シェアが少し増えたということが非常に特徴であるなというふうに思っております。
 次に、宿泊施設の大小があるわけですけれども、私どもの大型旅館にとっては、宿泊数が御覧いただきますように、戸田家が点線、そして鳥羽市内が実線になっております。先ほど言いましたように1月、2月から非常に集客が多かったということで、実はそれらを見ていくと、もう先ほど言いましたように、団体が入らないと非常に大型旅館は厳しいというふうなのがこれを見てお分かりいただけるんだろうなと思います。当初のキャンセルは、個人客より団体のほうが先に企業を守る、そんな関係もあるし、クラスターを回避するための団体のほうのキャンセルが非常に多くなっています。
 当然、4月、5月はそういうふうに底を見るわけですけれども、その後に小規模旅館のほうには、こういった要所で、非常に小規模旅館が真っ先に上がってまいります。GoToトラベルには非常に個人旅行が多ということでございますけれども、実はここに8月なんかはピークを迎えている施設があります。実は前年比で7月、8月は、前年比を超えた、特に8月は超えたという旅館も結構耳にいたしましたし、実際超えているところが多うございました。そういう意味からすると、こういったお客様の希望というのが小規模、密を避けるということで、大型旅館は避けられたのかなというふうに思います。
 本来なら、この秋のシーズなんかは修学旅行等々、それから企業、そういったものの団体で非常にピークを迎えるわけですけれども、やはりなかなかそれができず、その代わりに、先ほどの施策のおかげで修学旅行で多少はその穴埋めができたということでございます。
 それから、12月は先ほど、ちょっと冒頭にも言いましたけれども、企業の忘年会等々が本来は入るけれども、全くそれらがなくなったということで。上の稼働を見ていただきますと、本来は31.9%と38.2%で開きがあるわけですが、もう全く、1%ぐらいの開きしかなくなったということで、こういう意味からすると、非常に稼働が大型旅館は落ち方が顕著であったなというふうに思います。
 次に、修学旅行、先ほどお話しさせていただきました。この効果の一つとして、修学旅行は非常に多くなったということです。まず、三重県のほうが、御覧いただきますと、259.1%ということで、人数が1万2,850から3万3,000人というふうな、大きく伸びたということで、非常にこれはありがたい施策であったなというふうに感じます。私どもは、一番近いところは松阪市から修学旅行に来たというのもありましたんで、そういう意味からすると、旅行のデスティネーション、目的地というより修学旅行そのものが行えたというのが非常に学生の口々にお話を聞きますと、うれしかったというようなことを言っておりました。ただ、感染拡大の防止の策は十分取らせていただいております。
 また、中部圏のほうからも非常に多くの修学旅行の、割合としては、伸び率としては大変、900%とか2,200%とか、非常に多く伸びた。もともとの分母が小さいもんですから、そういった数字になったんですけれども、しかし、これらについても特筆すべきものであるなというふうに思っております。
 あと、大阪府近辺等々も、非常に少なくはなりましたけれども、しかし、絶対数としましては、やはり2万1,000人ほど来ておりますんで、近郊の近畿地方、大阪、関西地方といったものは、こういった下支えのある地域だなというふうに感じております。
 そして、先ほど言いましたように、東京都のほうにはもう御覧のように約500名いたのが二桁台ということで、非常に壊滅的なところがあります。
 ちなみに、ここには出ておりませんけれども、弊社では昨年は163校の問合せがございました。その中で、コロナ禍の状況によって実際お越しいただきましたのが55校、人数にして約5,000名ほどの修学旅行をお受けすることができました。この辺は、非常に皆さんの問合せから実際の数字は違うねというお話をすると思いますけれども、やはり保護者等々の問題からすると、感染拡大、また地元もそうですし、行先の鳥羽市、行ったところの感染の状況によって、そういったものが非常に流動的であったということがお分かりいただけるんだろうなというふうに思います。
 それから、戸田家における宿泊人数と単価の推移と、これが実は効果の一つとして、単価アップ非常にございました。上のところを御覧いただきますと、2019年と2020年の単価でございます。上のオレンジ色のほうが、数字を御覧いただければ分かると思いますけれども、実はこの辺がちょっとあれかな。分かりにくいかも分かりませんけれども、上の数字のほうが実は2020年の単価です。下のほうが2019年。ちょっと位置は逆になっているけれども、色を御覧いただければ分かると思います。
 御覧のように7月、8月、9月全ての月において、単価が昨年よりアップしております。これらについては、やはりそういった効能があると同時に、人数のほうもこういったキャンペーン等々によって伸びてきているのがお分かりいただけるんだろうなというふうに思います。特にこの11月は、先ほど言いました、人数は減っても単価のアップによって、宿泊売上げといったものは昨年を超えたということで、大変この施策は、我々にとってはありがたかったなというふうなところです。いろいろ感染拡大の、秋になってきてそれ以上の危険性を叫ばれる方々が非常に多くなってきて、赤羽国交大臣もそんな話をされておりました。非常にそうなんですけれども、我々にとっては、これがなかったら、いや、もう恐ろしい話になるなというふうに思っております。
 最終的にこういったキャンペーンによって、1,000円から3,000円の単価アップができたということでございますんで、非常に利益率としてはありがたいなというふうに感じておりまして、これら三重県のほうからそういったものが出ている。こういった結論は三重県のたしか報告書の中にもあったというふうに記憶しております。三重県内の旅行と単価アップがあったということを言っておりました。
 次に、非常に細かい動向になってまいりますけれども、弊社における2月から11月の予約状況を実は3か月単位でその日に受けた予約、その日に受けたキャンセルをグラフにさせていただきました。ちょっと分かりにくいか分かりませんけれども、折れ線グラフは予約からキャンセルを引いた最終的には売上げがいいのか、あるいはマイナスになってしまったのかという数字を折れ線グラフで表しております。
 2月の前半の頃は、御存じのように順調に来ておりましたが、中頃になってまいりますと、やはり少しずつ影響が出てまいりました。キャンセルが多くなってまいりまして、その日の売上げもマイナスといったときが出てまいります。そして、もう御存じのように自粛要請というところで非常に大きくキャンセルが、マイナスが出ております。
 次に、3月のほうも御覧いただきますと、非常に団体からのキャンセルが多くなってまいります。ほとんど毎日がマイナスというふうな日が続いております。あと、若干この下旬になってみますと、若者の卒業旅行とか、そういった旅行が春休みにありましたんで、若干その辺が上がったというところでありますけれども、やはりそれを過ぎてしまうと、このように個人客の減少が出てきたわけでございます。
 このような状況が4月、5月等々にも続いておりまして、もう当然、4月につきましては、もうほぼ毎日がマイナスということで、特にゴールデンウイークのキャンセル、それから緊急事態宣言、緊急の休業要請によりまして、ほとんどキャンセルがこれで、ある意味では予約の部分が底をついたというところでございまして、弊社が休業にこれで入ってまいります。
 こういったところで御覧いただきますと、それぞれの発表、規制等々と、それからいろんなキャンペーン等によって、日々の予約状況、特に規制といったものがどう影響しているか、御覧いただければお分かりいただけるんだろうなというふうに思います。5月につきましても、緊急事態宣言の解除がありますけれども、なかなか急激には回復していっておりませんでした。徐々に徐々に解除とともに、少しは旅行需要が増えてきたのがお分かりいただけるんだろうな、ちょっと先ほど、緊急という字がちょっと間違えております。緊急事態宣言解除を受けて旅行需要が少しずつ回復してまいります。
 ただ、この辺も、弊社としては5月は開業が5日間だけだったというところでございます。この辺の予約は3か月先のが出ておりますんで、こういった数字が多少動いてきたというのはお分かりいただけるだろうなというふうに思います。
 それから、6月につきましても、解除による期待感が少しずつ増してまいりました。そして19日には県の越境が解除になったというふうなところでございまして、これにつきましては、非常に、御存じのように右肩上がりの数字が予約が入ってまいりました。
 7月になりますと、このように販売促進策、本来ですと7月は、非常に弱い時期なんですけれども、こういう施策を取っていただきまして、非常に予約が回復基調にあるというところでございます。ここにGoToトラベルが22日から始まるわけです。マイナスになっているのは、多分これはGoToトラベルのお話で出ている予約の振り替えとか予約控えといったものがあったんで、いっときこういうふうに少しキャンセル等々が増えたんだろうなというふうに見ております。
 あと、夏休みは、この頃になってくると非常に不安定ですね。1週間程度しかいないとか2週間とかまだ決まっていないとかいったところがありました。従来のような夏休みの予約がこの時期にはまだまだ出てこなかったというところでございます。その中で、三重のプレミアム券といったものが出されたということで、御覧のように少し上向きになったというふうなところでございます。
 8月の状況もほぼこのような形で、先ほどお話しをさせていただいた小規模高級旅館、非常に多かったと言いますが、稼働が上がって、全体を占める割合ではそうではないんですけれども、こういうふうにいい順調な集客をしてきとるということでございます。
 あと、この辺で緊急警戒宣言が三重県から発出されますと、キャンセルが増えてきたと。それから、緊急警戒宣言が延長になったというふうなところでございます。その中で、みえ旅プレミアム券の追加等々が、この辺あたりは本当に第2波が出てきておりました。そういう意味からすると、販売増強の施策等々取っていただいています、支援策取っていただいていますと同時に感染防止対策というふうなもの、よく言われるアクセルとブレーキを交互に踏んでいる、あるいは同時に踏んでいるような状況でございました。
 そんな状況が、次は9月になってまいりますと、やはり9月に3連休、4連休がありました。その辺の予約状況で少しずつ回復がされてきたのかなというふうに見ております。そして、この辺になってきますと、非常に10月、11月に向けても予約が多くなってまいりました。それと同時に、当初は非常に不明確な支援策でして、当初、GoToと三重県の施策が一緒にできないよとか、それが一緒になるよとか、あるいはその処理の仕方が分からないとかっていうのがほぼこの時期になってきますと、一般の方々にお分かりいただけるようになってきたというふうに見ております。当初は説明だけで一苦労だったというのが、この辺になってくると、すぐ若い人たちはネット関係で予約がすぐできるようになってまいりました。その辺のところもこの辺に影響しているんだろうなというふうに思います。
 あと、10月が先ほど言いましたように、みえトラベルの第2弾、それから大きいのが関東の解禁、それとGoToイート、共通クーポン券等々が出てまいりまして、御覧のように予約そのものがピークになった。ただ、下旬になってきますと、ほぼ11月とかの予約状況も落ち着いてまいりまして、大体利用される方々の予約状況、ほぼ落ち着いてきて、大きく伸びる状況ではなかったなというふうに、この予約の中で分かるというふうに思います。
 あと、11月になりますと、御覧のようにプラスでは動いていますけれども、後半になってまいりますと、やはり感染拡大等々の予兆といいますか、その辺の大阪等々の旅行禁止が発表されますと、敏感にこのようにキャンセルが増えてきたということでございます。
 これでほぼ11月までの状況がお分かりいただけたんだろうなというふうに思います。
 次に、12月と、それから翌年の、今年の1月の年末年始という状況での12月の予約状況でございます。御覧いただきますと、先ほどありましたGoToトラベルの全国一斉停止によって、このようにもう急激にキャンセルが増えてまいりました。本来ですと、この辺は逆に年末年始の問合せ等々が非常に多いわけですけれども、その前のこういった禁止前の状況ですと、私どもは12月26日からほぼ満室状態でした。年末年始はこのように早めから、去年は年末が多かったんですけれども、まさしくこれによって多くキャンセルが出てしまったということでございます。
 あと、GoToトラベルの効能といいますか、というふうなのを利用者実績が7月22日から12月28日、8,781万人、これ観光庁の発表しています、委員方は御存じだというふうに思います。支援策5,399億円ということです。当初1兆3,000億円の中でのものですから、まだまだ予算としては残っているなという気がしました。あとGoToトラベル利用率ですけれども、御覧のように8月は51.6%、10月が68%、11月が70%、非常にピークに11月には利用者が増えてきたわけですけれども、残念ながら停止という形に、12月になっていくと急激に落ちたということです。
 GoToトラベルの新型コロナウイルス感染症の発生状況でございます。実はこれもちょっと余談でお話をさせていただきました。これも1月14日現在で利用者の発生が、このGoToトラベルの利用で393人、それから宿泊施設従業員で感染者が401人、合計で794人、約800人、これは実際に出たというですけれども、間接的に含めるとどうなるか分かりませんけれども、こういった報告がございます。参考にしておいていただければなというふうに思います。
 あと、2020年の下落最大時期として、やはり我々が非常にショックだったのは5月のゴールデンウイークのこの84.9%の減と、それと12月、年末のこの下落が非常に大きかったということでお分かりいただけるのかな。
 今までお話をさせていただいた中で、規制の効果は当然すぐキャンセルとして出てまいります。なかなか支援策の効果というのは徐々に徐々にと、劇的なものはなかなか出てこないというのが御覧いただいてお分かりいただけるんだろうなという。当初、それでGoToの利用は、先ほど言いましたように高額のというふうなところがよく言われておりましたけれども、実は御覧のように1万円未満の利用者が66.9%ということでございます。あと、細かい資料でいきますと、5,000円から1万円未満の利用者が41.1%ということの報告も頂戴をしています。このように、高額旅館の稼働率は上がりましたけれども、決してそうではないんだということがこれでお分かりいただけるんだろうなというふうに思います。
 次に、年始のほうの状況でございます。鳥羽市のほうの状況でござます。12月30日から1月5日までの集計でございます。これは昨年、そして今年の年末年始で、鳥羽市のほうは-60.8%、弊社は67.1%ということでございます。この辺は先ほどもお話しさせていただきました。大型旅館につきましては、感染拡大が非常に、3密というのが非常に懸念をされております。その辺でなかなか来づらいというふうなところ、それと忘新年会の宴会はほとんどなく、そして先ほどお話ししましたけれども、団体も非常に厳しい中でのお出かけは、企業を守るために来なかったというのが強いんではないかなと。その中で小規模旅館は3密を避けられるというふうなところもありまして、食事は部屋出し、露天風呂付等々になってくると、非常にそういった危険性が少ないということで、人気というとおかしいんですけれども、それらに偏ったというところが言えるのではないかなというふうに思っています。
 あと、GoToトラベル停止期間のこの年末年始の私どもの数字でございます。人員で12月が1,352名がキャンセル、1月が5,182名、2月が592名、3月は104名、合計で7,230名がこの停止期間でキャンセルになったということでございます。この辺のところは、いいか悪いかは別にしまして、非常に厳しい状況であったのというのがお分かりいただけます。
 これからはどのように変化していくかということで、これはJTBの総合研究所が発表しておりまして、皆さんも多分この辺のところは肌で感じてお分かりいただけるだろうなと。家族であったり、交通機関は自家用車であったり、それから少人数で行ったり、移動には非常に制限をすると。感染者の傾向のある地域は避けるということでございます。
 それから、これからの形態はこんなもんだろうということで、新形態として安・近・短、実は昔も安・近・短でしたけれども、昔は安い、近い、短いでしたけれども、この安・近・短は、安全安心、それから近場のところに親しい人で行く、短い期間ということでございまして、そういったところで、内閣府のほうではこれを少・近・短というようなことで出ておりました。少人数で近距離で短期間で行きなさいというふうな内閣府の動向報告でございます。
 それから、若い人の意欲が非常に強かった。とにかく旅行に行きたい。実は旅行に行きたいという希望が非常に多いんですね。ただ、行けないというのが実情でございます。
 それから、可処分所得が6か月連続、こういうふうに増加をしているというのは、実は先日新聞で見ていますと、三重県が非常に可処分所得の中間層ですね、可処分所得が非常に高くて第1位でした。23万9,000円ということで、東京が13万5,000円で最下位ということなんですけれども、その辺からすると、やはり三重県は非常に裕福な方が多いのかなというふうに感じております。これは余談でございますけれども、見ておいていただければ。
 これからのツーリズムといったものも、こういった書面に目を通していただければなというふうに思います。
 最終的にこの三重県の支援策ですけれども、実は先日、片山さつき先生のほうの事務所から私にメールをいただきまして、ほぼこういったものは国に出されているということでございます。この辺はもう十分お分かりいただいているということでございます。だから、これからの中で、GoToをいかにつくっていくか、していくかというふうなところは、非常にGoToトラベルと県の施策との併せ持ったものは、これから予算的にも非常に厳しいだろうな。できたら今までの金額の足らずまいを県のほうで埋めていただくと、そういった少なくても効果のあるような、いうふうなものを、御支援いただければなというふうに思っております。それで多分、満館の日が、極端な言い方をすると一月続くより、七、八十%の稼働が3か月、4か月、あるいは5か月続いたほうが我々旅館としては非常にありがたいなというふうに感じております。
 最後に、施設の地域の貢献度ということになります。全国で旅館・ホテルは約5万軒ございます。御覧いただきましたように、どれだけ経済効果といいますか、貢献しているかというのが、取引業者が約183万社、それから取引先への年間支払額が8兆5,000億円、それから地域の雇用としましては、社員雇用が69万人、年間給与支給額が2兆5,000億円、パート数が46万人、年間給与が6,000億円という、このぐらいの効果が、これは社団法人の日本旅館協会のほうからの発表の書類をここに貼りつけさせていただきました。
 以上、皆さんのほうに御説明させていただくのは、ちょっと早口で、しかもちょっと長時間になりまして、大変恐縮でございます。これで皆さんにお分かりいただける部分が果たしていいかどうかはちょっと分かりませんけれども、ここら辺はちょっと、次は連盟からの要望というか、これも少し発言、これも先ほど言いましたように、ほぼ皆さんのほうにお分かりいただいている部分であるなというふうに思っていますんで、また一読いただければなというふうに。
 以上、今の書類の中での御説明は以上でございます。分かりにくい点、また皆さんが御希望されている項目であるかどうかはちょっと私には分かりませんけれども、少しの参考として使っていただければなというふうに思う次第でございます。
 あと、事前に質疑応答の事項としてお聞きをしております。青木委員から、過去の事例と今回の違い、苦労された事案はということで御質問をいただいております。

○木津委員長 質問については後でいいですよ。

○寺田参考人 よろしいですか。どうしましょう。

○木津委員長 一応、説明いただいたので、ありがとうございました。詳細なる説明ありがとうございました。この後、質疑に入るわけですけれども、ほぼ1時間たちますので、ここでひとつ休憩とさせていただいて、少し休憩していただいて、11時25分から再開して質疑応答とさせていただきますので、暫時休憩とさせていただきます。よろしくお願いします。
          (休  憩)
○木津委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 先ほど詳細な御説明を受けまして、委員の皆様方から質疑等をお願いいたします。
 なお、念のために申し上げます。参考人は着席のまま、挙手により委員長の許可を得てから発言を願います。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないこととなっておりますので、御了承願います。
 それでは、御質疑があればお願いいたします。

○青木委員 寺田参考人、いろいろと詳しい御説明ありがとうございました。今日は楽しみにしておりました。
 事前にということで、少し用意しておったんですけれども、ちょっと時間も限られていますので、ポイントを絞ってお伺いしたいんですけれども、1つは、この寺田参考人も長年の商業の豊富な経験というのがおありですので、いろいろな思いもあろうと思いますけれども、まずお聞きしたいのは、これまでの観光業、旅行業を脅かす危機というのは何度もあったと思うんですね。様々な御苦労をいただいて今日まで乗り越えてみえたと思っていますが、よろしければ、このような過去の事例をお聞かせいただくとともに、今回の新型コロナウイルス感染症による危機は、今までの危機とどのような点が異なっているのか、また、その対応として苦労された事例があれば御紹介いただきたいなというのが、これ1点です。
 それから、もう2つ目が、今も説明ございましたんで大体分かるんですけれども、国・県・市、行政ができる支援としてはいわゆる現金給付というのもあるんですけれども、それ以外の支援で有効と考えられるのはやはりこれやなという支援策でもあれば、もうちょっと整理して教えていただければと思います。想像はできますが。
 3つ目ですが、一番大事なことですけれども、未来に向けてできることをお聞きしたいなと思うんですが、今回この新型コロナウイルス対応については、いろんな様々な批判も新聞紙上であったわけですけれども、率直な感想として、観光業の寺田参考人の視点から見た場合、この対応は本当まずかったなとか、そのものがあれば教えて、なかったらなかったでいいんですけれども、思われることがありましたら教えていただきたいのと、それに対して、こういうふうにやったらもっとよかったのになという意見がもしありましたら併せて教えていただきたいのと、今後に向けての予防策ですね。今後も同じように新たなウイルスによる感染症がないとも限りませんし、同様の事態が起こる可能性もゼロではないと思っているんですが、医療分野での予防策を考えるのは当然のこととしまして、この経済分野の、とりわけ三重県は観光立県ということになりますので、観光業分野として、平常時からこういう対策が取られていると、今回のような事態が起きたときには経営面でダメージを軽減できるんじゃないかなというようなアイデアみたいなものがもしありましたら参考に教えていただきたい。
 以上でございます。

○寺田参考人 では、1つ、過去の事例ということでございます。
 実はざっと見てきますと、私の経験の中では1995年の神戸の阪神・淡路大震災、それから2003年のサーズ、2009年の新型インフルエンザ、そしてこの2011年、もうちょうど10年になりますけれども、東北の大震災、これらを経験してまいりました。
 実はこの中で今回とどこが違うんだという話でございますけれども、実は新型コロナウイルスの場合は、全国区といいますか、日本全体がこういった状況にあります。実は神戸の震災のときは非常に大きな、ショックも大きかったんですけれども、あのエリアが実は限られておりました。他のエリアに営業へ行きますと、平然とお越しをいただけるというとちょっと語弊があるかも分かりませんけれども。そういったエリアにセールスをかけていくとお越しをいただける。つまり阪神地域を避ければ、そのような状況がまだ行えた。ただ、そういったお越しいただく企業としては、やはりちょっと自粛しようという風潮はありましたけれども、ただ、全く今のこのコロナ禍により、全国どこも出られない、交流がないということではなかったんで、そういったところで我々は生き延びられたというと語弊がありますけれども、そういったものがあった。
 あと、サーズには、これは海外での問題が非常に大きかった。ですから、海外旅行が逆に出られなくなって、国内旅行にシフトをしていた。これも実は、ある意味では少し我々にとっては、逆に言うとありがたい部分があった。新型インフルエンザもありましたけれども、これは非常に注意していけば、これらについても、これも知らず知らずに我々にとってはそう脅威ではなかったなというふうに思っています。
 あと、東北の大震災でございますけれども、実はこれは先ほどの阪神・淡路大震災のときの教訓として、その地域に支援に行こう、その地域を支援しよう。ですから、そういうふうな旅行も、地元に行ってお金を使うことが我々にとっては支援だ。特に観光業の我々にとっては、その地元を敬遠するんじゃなくて、そこへ行って、迷惑のかからない程度に泊まりもし、飲食もし、お金を落とすことがその地域が復興できる支援であるというふうに我々はいろんな旅館組合とか大手の旅行会社と組んだ、そういった組織がありますけれども、常に、当時落ち着いてきたら、宮城県に行ったり、仙台市に行ったり、どこへ行ったりということで、総会とかいった数百人単位の会合を実は持ちました。それが地元の観光業への支援ということでさせていただきましたんで、今のように交流が駄目なんだということじゃなかったんで、そういう意味からすると、大きなこういった状況の中でも、我々はエリアを絞る、それから支援をしっかりとできるような体制で持っていくということで乗り越えられたなというふうに思っています。
 先ほど言いましたように、どう違うんだという、先ほどお話させていただきました。コロナ禍については、観光業の一番致命的なのは交流ができない、越境ができない、あそこへ行けない、ここへ行けない、移動したら駄目だ、会話が駄目だ、密が駄目だというようなのがですね、やはり今までと全く反対の事項でございますんで、これが非常に我々にとっては厳しいなということでございます。この辺が若干違うなというところでございます。
 あと、行政として助成金以外にということで、確かに言われるように現金給付というのは、実は小・中規模旅館、あるいは施設でも結構です。そういったものへの現金給付は非常にありがたい、これは地域でも小規模旅館の皆さんは異口同音に言っています。それで、離島も鳥羽は抱えています。その地域には、こういったGoToトラベルとか、あるいはキャンペーンとかいったものは、実はやはり市内での施設で利用してしまって終わってしまうというふうなのが非常に多かったですね。ですから離島の、今日はちょっと資料を持ってきませんでしたけれども、我々とこういう波がほとんどないんですね。底辺でずっと推移していたというふうなところでございまして、そういったところには現金給付が一番だな。大規模旅館には、実は現金給付よりこういった旅行に対する支援策を取っていただくのが一番だなというふうに思っています。
 できたら小規模、中規模、大規模、あるいはそのエリアにとってそういった、可能であればですね、支援の仕方を変えてみる、規模によって支援の仕方を変えてみるということがある意味では非常に効果を出すんじゃないかなと。当然、併用であればもっといいんでしょうけれども、そういったものをぜひ取っていただけるんであれば、非常にありがたいなというふうに思っております。
 あと、未来に向けてのできることということで、GoToトラベルのようなこういった施策は非常にいいんですけれども、実は県のほうと、先ほどもお話をちょっとしたと思うんですけれども、GoToトラベルと併せ持ってどうするんだとか、それが併用できるのかというのが当初は非常に錯綜しまして、そういったことが実は非常に我々にとっては事務手間が非常に煩雑になりまして、それがある意味ではネックになっていた。できたら非常にシンプルな支援策といったものをぜひ取っていっていただければありがたいな。こういうのにはこういうお金をすぐさせるというふうなものを明確にしておいていただく。今回は初めてで錯綜した部分があったんで、県議の皆さん、県のほうでも非常に御存じだと思うのは、国そのものが、GoToトラベル事務局そのものが非常に質疑応答で右往左往しておりましたんでよく分かるんですけれども、今後こういった問題が出たときには、そういった支援の内容は非常にシンプルで分かりやすい、特にエンドユーザーが一番分かりやすいような方法を取っていただくと、非常にありがたいなというふうに思います。
 そしてもう1つ、先ほどありましたように、修学旅行を真っ先に支援をしていただきました。実は石川県では、7月で早々にこういう支援策を出しました。非常に7月はV字回復を石川県でしておりました。残念ながら三重県は少し遅れてまいりましたけれども、真っ先に何をするかというのは、鈴木英敬知事大好きなんで、ほかがやっていないとき何をするかというふうな、そういうものもね、ぜひ非常に1番に対策を取っていただくと、その効果は同じ5,000円でも全然違うというふうに、ぜひ小回りの利く決意でもって進めていければなというふうに思っております。その辺が従来の中でちょっと反省点なのかな。
 それから、ネットエージェントは非常に使いやすい、皆さんの中でももうほとんど、どこかへ行くにもネットの旅行サイトを使っての話だと思うんですけれども、実はVISIT三重とか、販売システムは三重県もありますけれども、大手旅行会社の底力というのは、実はJTBでも近畿ツーリストでも何しても大変な時期なんですけれども、やはりその辺の従来持っている、特に修学旅行とか団体のお客のフォローという非常に大きなものを持っておりますんで、ぜひそういう団体の何かポイントを集めるんであれば、ぜひそういう大手の力を使っていただいたほうが早いんではないかなというふうに思っております。そういったところが非常に今まで気になっていた分野でございます。
 それと、実は、災害は、今回のこのコロナは非常に全国的ですけれども、一部の災害、例えば地震とか、あるいは津波とか、それから噴火とか、いろいろありますけれども、そういったときは、これも時あるごとにお願いしているんですけれども、できるだけ災害の被害の内容のエリアは狭くしていただきたい。例えば伊勢市、鳥羽市、志摩市のほうで何かあったときには、志摩市のどこどこです、あるいは鳥羽市のどこどこです。極端に鳥羽市の答志島だけですいうようなぐらいのものを、できるだけ風評被害がでないようにエリアを限っていただきたい。普賢岳のときでもそうですし、新燃岳でしたですかね、のときでもそうです。あのエリア、全く反対側の実際災害はなかったんです。にもかかわらず、そのエリア全体が落ち込んだというふうなことが言われましたんで、ぜひ震災のそういうとか、被害の報告は最小限に、ただ、避難防災云々はできるだけ広くしたほうがいい。皆さん、それは当然の話だと思います。ぜひ避難報道は広く、それから被害報道は狭くしていただくのがやはり風評被害を防ぐためにはいいんだろうなというふうに思っています。
 以上、質問のお話しは以上でございます。

○青木委員 詳しく分かりました。ありがとうございました。

○木津委員長 質疑どうぞ。

○中森委員 私からも、ちょっと事前に質問させていただきましたので、恐れ入ります、ちょっと2点ほど。
 ちょっと的外れで申し訳ないかも、今日の御報告というんか、いただきまして、ありがとうございます。私からは、1つ目が今年、実は日本でオリンピック・パラリンピックが開催されたり、それから三重県では太平洋・島サミットが開催される予定となってございまして、国際的にも関心の高まる日本であったり、そのうちの三重県であったりとする中で、従来からインバウンドの方々に来ていただいたりしているこの三重県として、今回このような事態でございますので、当然、外国の方は一切ゼロですけれども。将来ですね、コロナ禍であっても、コロナ終息後に、やはり三重県としてもインバウンド施策をしっかりと取り組まなくてはいけないのかなと思うところで、そのポイントをこの際、何かこのときこそ準備をしておく必要があるんではないかなというのが何かヒントを教えていただきたいというのが1点目。
 2点目が県内の移動ということを中心に、先ほどの御報告もありましたとおり、県民による県内観光が注目されたということでございまして、御報告のとおりだと思います。ついては、三重県として、北勢地域、伊賀地域、中勢地域、伊勢志摩地域、東紀州地域などですね、三重県には特色ある地域があるということからすると、三重県内として、三重県として、それぞれ内輪のいいところ、内輪というんか、内々ですけれども、いいところをそれぞれ、伊賀地域の方には伊勢志摩のいいところ、伊勢志摩の方には伊賀地域、北勢のいいところをそれぞれPRすることによって、県内移動を活性化することによって、一定の内部需要が増えるんではないかなと、このような感じもします。そこら辺のところのですね、三重県として取り組む何か注意点があれば教えていただきたいなと思います。

○寺田参考人 まず、コロナ禍でのインバウンド戦略です。実は外客誘致委員会のほうも、私は、名前を連ねておりまして、最近はちょっと御無沙汰しておりますけれども、三重県の外客が皆さんも御存じのように、一昨年、38万人でしたですかね、実は高山市は1市だけでたしか55万人ほどの外客を。高山市へ行きますと、欧米人も、それからアジア人、中国人も含めて、あの町並みへ行くと混在をしています。しかしながら、駅へ行くと全く欧米人だけ。それから、どこかへ行くと、バスで。それはアジア圏、中国人とかいうふうにですね、交通機関の利用方法と彼らが求める移動方法が全く違います。それらを三重県がどのように戦略を立ててやっていくかというのも一つですけれども、欧米人を狙うには、JRとかいろんなものの利用がどれだけしっかりとできるかというのにかかってくるのかなというふうに思います。その辺は膨大な金額、いろいろなものが出てきますけれども、その辺のすみ分けを、じゃ欧米人は少し置いておいて、アジア人を狙ってバスの旅行でというふうにするのか。相手がどういうところに、どういう人たちにという的をぜひ絞っていただければなという、それに即したものの施策を今度していく。もっと縮めていくならば、私はいつも思うんですけれども、高山市や、あるいは北海道や、あるいはエトセトラのところというのは非常に外客を集めているところと肩を並べるようにしていくのは非常に難しい。だったら、ピンポイントの攻め方をしていったらいかがなんでしょうかなというふうに思っています。
 同じ30万人でも、先ほどちょっとお話、高額な方々が30万人来たら、非常に潤う部分が出てくるのかな。例えば富裕層を狙う。富裕層を狙うんだったら、どういうことでその人たちが来てもらえるのかというふうなのにもう少し特化をしていって、37万人でも3億円しか使わなかったら、だったら、20万人でも4億円使ってもらったほうがええやないかというようなものを少しすみ分けをしていったらどうなのかな。非常に三重県は、皆さんのおかげで頑張って外客誘致を非常に取り組んでみえるんですよ。知事から言わせると、その伸び率が非常に全国でも高いんだというお話を頂戴していますけれども、やはりまだまだ、そういった意味からすると、もう少し狭義のポイントを絞っての誘客に努めていただいたらどうなのかなというふうに思います。これは私の私的な意見ですが。ただ、そういったものにしていったほうが同じ37万人でも違ってくるのかなというふうに思っています。
 あと、いつも言われるんですけれども、空港からの利便性をもう少し考えていかなければならないな。当初、四日市市、津市、松阪市、それから伊勢市というふうに、空港からの高速船の運航を計画されて、今は主に津市しかありませんけれども。そういうふうに非常に多くが利便性が高いんじゃなくて、やはりしっかりとした計画の下に、2港を持つんなら、四日市市と津市、あるいは伊勢市とどこどことかいったふうに、津市を拠点にそういった利便性を高める方法を取るとかしていかないと非常に難しいだろうなというふうに思います。この辺も許認可の問題とか、企業の問題とかありますんで、非常に難しい。ただ、あまり増やすだけの三重県への入り込み数は少ない。その状況を踏まえてしていかなければいかんだろうなというふうに思っています。
 それから、2点目の三重県内の戦略なんですが、実は一番手本になるのは、実はそれ、ぜんぶ三重なんですって知事がよく言われています。あれは全国の中でも三重県がこうだという主張をされている。だったら、それをもう少し極めて、実は伊勢志摩コンベンションビューローの中でお話しさせていただいたんですけれども、伊勢市と鳥羽市と志摩市、それから南伊勢町もあるんですけれども、赤福の濱田さんもいたので、冗談で言うたんですけれども、伊勢の名物赤福餅じゃなくて伊勢志摩名物赤福餅に何でせんのやというふうなことを言いました。そうすれば、志摩市でも大手を振って赤福が売れる。鳥羽市でも大手を振って、店はありますけれども、売れる。それをもっと狭義にしていくのは、的矢がきが伊勢、鳥羽、志摩の的矢がきであれば、的矢がきがこの大きなエリアで売れる。あるいは水族館のグッズが、これがこのエリアの産物、いいものであれば、その町なかの店でも、水族館のグッズを売ればいい。そういうふうにエリア、エリアで非常に強くて、特に産品とかいったものは、そのエリアで非常に知られているんだけれども、なかなかメジャーになっていない。ぜひそういうものをエリア別にしっかりと捉えて、このエリアだけは、これはいいですよ。そこに出している我が何とかがきはここしか売りませんよってよく言っていますけれども、それも必要なんです。それも必要なんですけれども、この時期になってきたら、やはりもう少し狭義のエリアじゃなくて広い広義のエリアでもって進めていく、特に特徴の伊勢、鳥羽、志摩というものは、このエリアは非常に集客力もあるし、産品もいっぱいありますし。ぜひそういうふうなものを捉えていただければどうなのかなというふうに実は思っています。
 ですから、実はそれ、ぜんぶ三重なんですって、これはもう他府県に比べたら非常に大きな、僕はキャッチフレーズ、キャッチコピーだと思いますんで、そんなふうな、実はこれ伊勢志摩なんですというようなものを、これになぞらえて、その地域ごとにつくっていただければ、各地域の県議の皆さんいらっしゃるんで、その地域の特色というのはその地域にしかないものが非常に多いというふうに思います。産品も本当に多いです。ぜひそんなのを活用していただければ、非常にいいんではないかなというふうに思います。
 多分、北勢の方は南張メロン、あまり知らんよねとかあると思いますんで、内瀬みかんはあまり知らんよねと思われる方が中にはいらっしゃるんじゃないかなと、そんなんを地域エリアで出していけば、非常に強い三重県になるのかなというふうに思いますし、その地域が強くなれば、県内移動も非常に活発になるだろうなというふうに思いますんで、ぜひその辺で活用いただければと思います。

○木津委員長 ほかございませんか。よろしいですか。どうぞ。

○三谷委員 ありがとうございました。いろいろ貴重なお話聞かせていただきました。
 先ほど来、支援の話が少し出ました。GoToトラベルの予算はまだ残っていますから、これは一定、収まったときにまたこれは再開されるんだろうと、こう思いますが、それ以外の例えば県の支援策なんていうのは、ほとんど国の臨時交付金を使っての話なんで、この臨時と名前がついているとおり、もうそういつまでもあるお金では当然ありません。ですから、そういう中で、じゃお金に頼らない支援というものをやはり考えていかなければいけないというのが1点。
 それと同時に、やはりこれだけ大きなコロナ禍の様々な動きがあったときに、世の中の形、これ変わってきます。当然、旅行の仕方も大きく変わってくるんではないか。そうしたときに、従来型の旅館の営業、それに対する従来型の支援というようなものでは、やはりこれから生き残っていけないんではないか。特に他地域との差別化をしっかり図りながら、伊勢志摩なら伊勢志摩としての特色をしっかり生かした支援というものを考えていかなきゃいけないし、また観光、旅行も新しい時代に即応した、業態を変えながら生き残っていくことが必要だろうと、こう思うんですが、その辺りの考えがあれば聞かせていただきたいと思いますが。

○寺田参考人 この伊勢志摩は私はもう特殊な地域だと実は自負をしておりまして、どう特殊かというと、やはり伊勢神宮、神宮があるということは、一番の強みであるな。いかなる場合でも、いかなるときでも、それは団体、個人問わず、企業、個人問わず、伊勢神宮があることの集客力というものは非常に大きいな。今、1,000万人前後がお越しをいただいています。ましてや20年に一度、遷宮という大きなイベントがあります。その前後3年ぐらいは遷宮に向けてのいろんな行事を。そのときの大きさ、よく私どもも大きな宴会場を持っております。しかしながら、その宴会場を潰して食事会場にしたらどうやというコンサルタントが、例えば東京都とかいろんなところから来ますと、そういうお話を頂戴します。それは駄目だと、それは無理だ。なぜなら、1、2、3月、そして10、11、12月のこの時期に非常に宴会場がパンクするんです。大きな団体がいっぱい来るんです。神社庁も、非常に少なくなったとはいえ、非常に各地域の神社庁、まだまだ活発に動いていただきますんで、そういうものの方が必ず伊勢神宮へ参拝をして泊まられる。
参拝というのは御存じのように、上に順番に団体で、例えば大型旅館が埋まっていくと、あふれたところは各それぞれの裾野の中小の旅館に埋まっていくというふうな、これは非常に生意気な話かも分かりませんけれども、そういった現象が非常に多い。ですからできるだけ早く大型旅館は団体で埋めてくれよ、そうしたら我々のところに来るからというのが旅館組合の中でも平然とそういった話が、冗談も併せて出ているわけなんです。そういう特殊なエリアであることをまず我々は考えて、ただ、残念ながらそういうことにおんぶにだっこに来ている我々旅館業が非常に多いな。私どももそうですけれども。他の地域の旅館、他のエリアの旅館を見ますと、非常にそういう切磋琢磨をして、旅館そのもののよさをつくり出していっていますね。ですから、我々地域の旅館、宿泊施設もそういうふうな努力をもってしていかなければいけないというのは、そういう意識を持って我々自身も植え付けていかなければならないし、そういう競争心といいますか、そういったものを植え付けていかなければならないだろうなというふうなのも非常に感じております。
 平たく言えば、今の伊勢志摩に合った、そしてそういう地域の何をどう使っていって、どうエリアごとのものをしっかりと捉えていくかというものを各旅館はもっと真剣に考えるべきであろうなと同時に、それの一石を投じるようなものが組合であったり、観光協会であったり、あるいは市の観光課であったりというふうなものになってくるのかなというふうに思っています。
 ちょっと答えになっているかどうか分かりませんけれども、伊勢志摩を本当に私は日本中見て、これほど恵まれているところはない、飲食についてもそうですし。ですから、それをいかに生かしきれるかということになってくると、それは個々の旅館の資質、我々も含めての資質になってくるかも分かりませんけれども。そんなふうに私自身は感じていますので、それは地域の組織で一緒に立ち上げていかなあかんだろうなというふうに思っています。 それと、もう1つよろしいですか。先ほどお金を使わないというふうな話がございました。ぜひお金を使えるようなもので、行動がすぐできるようなものといいますが、県で国と同じようなデジタル庁ができるようなお話を聞きました。ぜひ今推奨されているようなCOCOAをですね、それに乗じて県民独自のそういう普及策を取っていただく。実はこれをちょっと言い忘れましたけれども、外客誘致でも安全安心、こういったときの重要なポイントは、台湾を見てのように、そういうふうなのがしっかりしているところは真っ先に回復をしますし、真っ先に安心安全が売り物になっていきます。三重県独自のそういったものをもしできるんであれば、COCOAを普及させることによって、三重県の住んでいる人たちはすごく安心だよ、あそこはすごいよ、こうだよということが、やはり同じ費用を使ってそういったものを普及させることが今回の教訓として、先の対策として、非常に重要な問題であるなというふうに、これはもう外客誘致もさることながら、国内旅行でも一番のポイントになってくるのかなというふうに。ぜひデジタル庁が活躍できるようなものをしていただけるとありがたいなと思うんですけれども。
 以上で、余談もいろいろあってすみませんでした。

○木津委員長 ありがとうございました。
 それでは、予定をしていた時間が参りましたので、これで質疑を終了いたします。
 それでは、寺田参考人に一言お礼を申し上げたいと思います。
 本日、大変貴重な御意見をいただきまして、本当にありがとうございます。まだまだお話を聞きたいところはございますけれども、時期が落ち着きましたら、戸田家でゆっくりお風呂入らせてもうて、おいしいもの食べて、お酒も飲みながらいい話ができるのを御期待しまして、終了とさせていただきます。
 また、今日のいただいた御意見を委員会の議論に反映しまして、また県の施策にも取り組めたらと思いますので、今後ともよろしくお願いします。本日は誠にありがとうございました。
 それでは、以上で参考人からの聞き取り調査を終わります。
(参考人退席)

2 委員間討議
 (1)参考人からの聴き取りについて   なし
 (2) 「委員会活動の評価」について

○木津委員長 それでは、御意見をお願いいたします。よかった点、改善すべき点などですね。反省というか、振り返り、意見をいただきたいと思います。

○中森委員 所管調査事項につきましても、年間通じて必要な調査、そして我々委員会は活発にやっていただいたんではないかなというふうに思われます。特に重点調査項目での新型コロナウイルス感染症終息を見据えた対策として、コロナ禍であっても、県内外調査をはじめとする調査もやりくりをしていただいたり、いろんな参考人を呼んでいただいたり、総合的に非常に限られた期間、限られたタイミングを計ってでも、積極的にやっていただいたというふうに私は印象を受けておりますし、それぞれの委員の活発な御意見があったんではないかなと、このように評価させていただきますので、それを参考として、私も評価させていただきたいなと、こういう意見です。

○木津委員長 ありがとうございます。ほかに。

○三谷委員 今の中森委員の御意見と基本的に同じなんですが、重点調査項目等も適切であったと思いますし、特に県内調査で四日市の商工会議所等から非常に切実なお話も聞かせていただき、移動距離は非常に長かったんですが、そのまま南のほうへ行って、また南のこれからの様々な観光の動きと地域の動き等も見せていただいたということで、非常に充実した調査ができたというふうに思っております。また、参考人のほうも、今日もお越しいただいておりますが、他の委員会に比べても遜色のない活動やったと思いますので、評価できると思います。

○木津委員長 ありがとうございます。ほかございませんか。よろしいですか。
 県外調査につきましても、福島県の県立大学へ行ったのはかなりよかったのかなと、当局に意見を言うのもかなり重みがあったのかなと思います。
 ほかございませんか、よろしいですか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 ほぼよくできたということでよろしいですか。
          〔「正副委員長のおかげ」の声あり〕

○木津委員長 それでは、ほかにございませんか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 それでは、ただいまいただいた御意見を正副委員長において取りまとめ、次回の委員会でお示しをさせていただきます。なお、チェックシートの評価評点の記入は委員協議の中でお願いします。
 これで委員会活動の評価について終わります。

○山本委員 正副委員長のおかげとともに、事務局二人のおかげということも申し添えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○木津委員長 ほかに何か御意見ございませんか。
          〔「なし」の声あり〕

○木津委員長 なければ、委員間討議を終了いたします。
 
〔閉会の宣言〕
 
                       三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
                                   戦略企画雇用経済常任委員長
                                   予算決算常任委員会戦略企画雇用経済分科会委員長
                                                                 木津 直樹
 
 

ページID:000258732
ページの先頭へ