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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和4年度 委員会会議録 > 令和4年4月26日花や木で健やかな三重をつくる条例策定調査特別委員会会議録

令和4年4月26日  花や木で健やかな三重をつくる条例策定調査特別委員会 会議録

資料はこちら

  花や木で健やかな三重をつくる条例策定調査特別委員会
会議録
(開会中)
 

開催年月日    令和4年4月26日(火曜日) 午後1時1分~午後2時11分
会   議   室    601特別委員会室
出 席 委     11名
               委   員   長      小林 正人
               副 委 員 長       藤田 宜三
                委      員       中瀬古 初美
                委      員        野村 保夫
                          委      員        山本 里香
                          委          員       濱井 初男
                          委          員      杉本 熊野
               委      員      服部 富男
                          委          員      東   豊
                          委          員      津田 健児
                         委          員      中川 正美
欠 席     なし
出席説明員   出席を求めず 
事務局職員
    企画法務課政策法務監兼班長  笹之内 浩一
委員会書記
                議事課       主査  辻    昌平
                企画法務課    主任  松井 祥嗣
傍 聴 議 員    なし
県 政 記 者    1名
傍  聴  者    なし
協議事項
1 条例案素案作成に向けたたたき台(正副委員長案)について
2 その他
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕

1 条例案素案作成に向けたたたき台(正副委員長案)について
○小林委員長 それでは、条例案素案作成に向けた、たたき台についての委員間討議に入ります。
 2月15日に発表いただきました条例の在り方に係る各委員の御意見や、これまでの委員間討議の内容を踏まえて、正副委員長において、条例案素案作成に向けたたたき台をお手元に配付の資料1、2のとおりまとめさせていただきました。
 それでは、資料1、2について、事務局に説明させます。
          (事務局 説明)

○小林委員長 それでは、ただいまの正副委員長案に対して、追加すべき事項や削除すべき事項等の御意見等がございましたら、お願いいたします。
 なお、項目6や項目7の(1)のような施策を推進する体制等の検討に当たっては、本委員会での議論がさらに実りあるものとなるよう、他県の先進事例を現地へ赴き調査する必要があると考えております。
 つきましては、施策を推進する体制等については、現地に赴いての県外調査を実施した後、改めて委員間討議を行いたいと考えていますので、御留意ください。
 それでは、正副委員長案について御意見等があれば、お願いいたします。

○津田委員 ちょっと確認というか、ただ忘れているだけかもしれませんけど、5ページの4の(8)調査研究の推進というところなんですが、「必要な調査及び研究並びにその成果の普及啓発を行うこと」となっているんですけども、どういうところで調査及び研究をされようとしているのか、そういう議論ってありましたか。これはどこへ聞けばいいの。
 どこら辺をイメージして議論していたかなと思って。

○藤田副委員長 具体的にどこというところまで、皆さん方から御意見いただいた記憶はないように思いますが。
 津田委員、例えばこういうところでやればいいんではないかというような御意見があれば。この際ですので、お伺いする御意見があればありがたいんですが。

○津田委員 富山県みたいにね、何でしたっけ、銀行で。
          〔「銀行です」の声あり〕

○津田委員 県の職員はできないので、やっぱり県が支援するところでやってもらうしかないのかなと思うんですが。じゃ、三重県ではどういうところかというと、ここというのは分かりませんけれども。

○藤田副委員長 今、委員長のほうから、具体的な体制とかいう話については県外調査を終えた後でとお話しいただいたと思うんですが、どっちかというと今の話は、どういう体制でという話になるのかなと思いますので、こういうことをやっていかなければならないですよねという、基本的にこういう施策を打っていかないと駄目ですよねというのが正副委員長の中での意見と御理解いただいたほうがいいのかなと思うんですが。

○津田委員 ということは、これから調査して推進体制をどうするのかという議論をする中で、じゃ、調査研究はどこだということも併せて。

○小林委員長 併せてやっていきたいと思っています。

○津田委員 分かりました。

○濱井委員 今の件ですけども、その後、大きい6番の三重県花とみどりの活用推進検討会議でいろいろと
検討されるわけですけども、そこから出た意見をもって、また今後、我々ももちろんそうですけども、県のほうでは、必要とあればいろんな調査研究をしてもらわなあかんのですよね。それも含めてだと思うんですけども、そういうことでよろしいんですよね。

○小林委員長 そうですね。ここの部分も津田委員と同じように、一度、富山県の現状を見せていただいて、改めてその上での議論になるのかなと思っていますんで。今日はこの6の手前の5のところまでで皆さんに御意見を頂けたらなと考えております。

○中川委員 立派なものをつくっていただいとると思うんですが、そういった中で文言の修正とか、あるいは考え方で、私の知識ではこの街路樹文化というのがなかなかぱっとこないものですから、もう端的に、シンプルに街路樹景観の振興と言ったほうがいいんじゃないかなというのが1つ目。
 もう一つは、5ページで、花とみどりの名所づくりの推進という文言があるんですが、これも名所づくりは必要だと思うんですが、必ずしも名所をつくらなきゃならんということではなくて、花とみどりの地域づくりの推進と言ったほうがいいんじゃないかなということが2つ目。
 それから、私が言い続けてきたのは生け花のことですけど、花とみどりの文化の振興の中に入っとるんでしょうけども、どこに生け花のそういったことが入っとんのか。
 その3点。

○小林委員長 最初に頂きました1つ目と2つ目のことに関しましては、再度検討させていただいて、文言の変更なり、いろいろ考えさせていただきたいと思います。
 生け花の件に関しては、委員がおっしゃるように、花とみどりの文化の振興というところに含めたというような気持ちで、副委員長と相談させていただいて書かせていただきましたが、それを特化したほうがええというんであれば、またその検討もさせていただきたいと思います。

○中川委員 結構です。

○杉本委員 3点あります。
 1つは園芸福祉のことですけど、園芸福祉について私自身がまだ十分に分かっておりません。園芸福祉って多分、国の施策で何年か前にそういう政策があって、それにのっとった事業が展開されてきたと思うんです。その趣旨がこれでいいのかどうかというのが、今、判断できないので、またその辺りの資料を提供していただいて、その後にもう一回、園芸福祉について議論させていただけたらありがたいと思います。それが1点目です。
 それから、2つ目が花とみどりの教育についてなんですが、できたらこれは「保育・教育」とするのがいいのではないかなと思います。花や緑を愛するとか親しむとか遊ぶとか、そういうところというのは、保育の中ではすごく大事だし、一番大事な時期やと思うんですね。やれる可能性ってすごくあると思うんですが、教育で、「活用した教育」と言ってしまうと、教育のカリキュラムの中でそれを扱わなければならないのかというようなイメージを受けてしまうんですね。
 今、学校は御存じのとおり、なかなかそういう時間が持てなくて、カリキュラムとして位置づけるというのはすごく難しいです。なので、小学校なんかは委員会活動で園芸委員会がこれをやっていますとか、そういう特別な活動の中で利用したりするんですけど、私は、地域の人たちが学校の校庭を花で、公共施設をボランティアの人たちがするみたいに、学校も公共施設なので、学校の花壇を地域の人たちがここやったるよとか、何かそういう、保護者や地域の人たちが花や緑で子どもたちを育むというような活動が教育につながるというような形をすごく求めたいなと思っています。
 昔は、保護者が家に咲いとった花を子どもに持たせてくれて、新聞紙にくるんで教室に持ってきてくれました。花を教室で飾るということが多かったんですけど、最近、おうちから花を持ってきて教室に飾るというようなところは本当に少ないと思います。本当になくなりました。できない地域もあると思うんですけれど、教室の中でそういう教育をするんじゃなくて、やっぱり保護者や地域が花や緑で子どもを育むという教育、教育と広く考えると、学校教育だけじゃなくて家庭教育や地域の教育も含めての学校なので、そういう形が感じられる書き込みになったらいいなと思っています。
 今日その文章はうまく出来上がっていないんですけれども、今後ここを議論するときに、そんなところも少し議論させていただきたいなと。保育というのを入れていただくとありがたいなというのが2点目です。
 続けて言っていいですか。最後、6ページの(2)組織等のマル2ですけれども、「男女のいずれか一方の委員の数は、委員の総数の十分の四未満とならないものとすること」とあるんですが、障がいの有無にかかわらず誰もが共に暮らしやすい三重県づくり条例でも議論になっていたんですけれども、LGBTの条例が三重県でもできていて、このとおりですけれども、書き方を少し変えたほうがいいのではないかなと。
 ただ、これは大本の要綱が県にあるので、その大本の要綱の検討をしていただく必要があるんじゃないかなと思うんです。趣旨はこのとおりですけれど、表現の仕方を変えたほうが、性の多様性に配慮した書き方にしたほうがいいのです。
 以上3点です。

○小林委員長 1つ目の園芸福祉の推進は国の施策云々ということで、これは笹之内政策法務監のほうから何かございますか。

○笹之内政策法務監 私も今回たたき台をつくるに当たって、この「園芸福祉」について少し調べてみたんですけども、国の施策というよりも、NPОだったかと思いますけど、そちらのほうがまずスタートされていて、もともと園芸療法というものがまずあって、いわゆる園芸というものによって、自閉症の方であったりとか、メンタル的な部分でちょっとお休みされている方、そういう方の治療のためにということで、園芸療法というものが一時期もてはやされたという言い方は変ですけども、話題に上がったと。
 ただ、療法というものということですと、いわゆる治療ということになってしまいますので、例えばカリキュラムであったりとか手続であったりとか、そういうものをどこまで医学的に見ていくことができるのかということで、いわゆる学会というかそういうところの中で、療法という言い方はおかしいんではないかという話になって。現在、園芸福祉という言い方、いわゆる治療ではなく、気持ちの持ち方というかメンタルの在り方というか、そういうふうなもので、療法というものとはもう少し違うものというふうに考えていこうという進め方が出てきておるということでございますので、資料のほうを幾つか見ることができましたので、また御用意させていただきまして、委員の皆様方と共有させていただきたいと考えております。

○小林委員長 2つ目に頂きました、花とみどりの教育の推進というところで、保育という言葉も付け加えたらどうだということで、確かに杉本委員がおっしゃるように、地域の方とか保護者の方が花と緑で子どもたちを育むとか、そういうこともいろいろ、もっと細かいところまで書ければよかったんですけども、取りあえず、ざくっとこうやって書かせていただきましたんで、そのことはまた副委員長と御相談させていただいて、検討させていただきたいと思います。
 3つ目の組織のことに関しては、笹之内政策法務監、どうですか。

○笹之内政策法務監 今、杉本委員がおっしゃった内容で、一度執行部のほうに確認させていただきまして、もう少し適切な表現があるのであれば、そちらのほうに変えていきたいと考えております。

○杉本委員 男女のところは多分、今、要綱でこうなっていて、全ての審議会にこれが入っているんですよね。なので、これに限らず県全体で、このままでいくのか、少し見直すのかというところをお願いしたいと思います。
 それから、園芸福祉については分かりました。私は国の施策なんかなと思っていたんです。そうすると、障がい者が対象というふうに。今の話やと障がいを持った方が対象ということになってしまいますか。

○笹之内政策法務監 もともと園芸療法と言われた時代はまさにそのような形で、いわゆる治療の一つとして整理されてきました。今の園芸福祉に関しては、もう少し幅広く、いわゆる一般の方でもちょっと気持ちが落ち込んだときであったりとか、そういう状態になったときに、自分の気持ちをもう少し高めていくとか平静に保っていくための手順というか、やり方というか、日常生活の在り方のようなものとして、園芸福祉というものを使っていきましょうと今、NPОだったかそういうところが提唱されてきていますので、むしろそういう、皆さん誰でもがふだん使われるものとしての園芸福祉というふうに変えていくということで、この用語を使わせていただいたという形です。

○杉本委員 そやで、ここで三重県内の定義をするというふうに考えたらいいですよね、三重県内の。そうすると、「福祉」という言葉でいいのかどうか。「園芸」、何がええんか分からんけど、「福祉」という言葉がいいのかどうかというのは、今後私は検討の余地があるなと思いました。
 まだこれからのことなので、今日のところはこれで。

○濱井委員 同じところですけども。私も何度か意見を出させてもうたんですけども、園芸福祉は、言われるとおりですけども療法から始まって、早い段階から各施設なんかへ、例えば高校の生徒が出向いていって、そこでお年寄りと一緒に花植えをしながら、お年寄りの手足がようなったとか、元気が出たとか、そういう実践的なことをやっておられる高校もありますんで、県内調査はまだしていませんから、もし何だったらそういうところへも一回、行っていただいて、先生の御意見も聞いていただいたらいいと思うんです。私も直に聞きましたけども、そういうことも実践としてやっていますんでね。確かに元気が出た、精神的な、メンタルが強くなったとかいうようなことはありますし、もう本当に先ほどいいましたように、手足が動くようになったとかいうこともありましたんで、ぜひお願いしたいなと思います。
 それから、園芸福祉という言葉ははっきりうたわれていますんで、それで過去からやってきていますんで、それでいいんじゃないかなと思いますけども、専門家がやっておられるようなこと、生徒がやっておられることも聞いていただいて、見ていただければなと思います。
 それから、前文で「活用の重要性について言及」としておりますけども、それに基づいて、後の基本理念とかそういうところへも。やっぱり前文に合わせたものを基本理念の中にも入れとくべきかなという感じがするんです。といいますのは、地球環境とか、あるいは生物多様性とか、そういうところは前文に出ておりますよね。それをやはり、良好な景観の形成だけじゃなしに、例えばそういうところへ、「良好な景観等の形成」にしといて、花とみどりの活用の推進はいろんな良好な景観とか環境もよくしたりとか、生物多様性にも生かされるとかいうことを行えるようにしていくべきだということを書いてもらったらどうかなと思います。
 以上です。

○小林委員長 園芸福祉の件につきましては、県内調査ということも考えさせていただいて、一度また副委員長のほうと相談させていただきたいと思います。
 それから、基本理念のほうですけども、前文の地球温暖化とか環境に関わるようなことも書ければどうだというようなお話ですが、当初、副委員長ともそういう話をさせていただきましたが、環境とかそういったものをここに書いていきますと、さらに幅がぐっと広がって、どこまでなんやというあれになってしまうので、そこにはまらんやつは全て前文のほうで対応させていただきたいなという思いで、取りあえずはこうやってさせていただいたんですけども、頂いた意見は参考にさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

○山本委員 先ほどから園芸福祉という言葉のことで出ているんですが、私も大分昔に勉強した、「福祉」という言葉自体は幸せをつくるということなので、例えばそれが高齢者福祉だったら高齢者の幸せをつくる、児童福祉だったら児童の幸せをつくる。だから、この園芸福祉という言葉は聞き慣れない言葉だったけれども、園芸をすることで幸せをつくるということで、一番初めの、発端の療法から進化していってこの福祉という言葉が使われたのは、福祉概論的に言うと、福祉というのは幸せをつくることということなので、今まであまり聞き慣れなかったけど、的を射ている言葉かなと。それは全ての人にとって、園芸というのが花に親しむということであれば、作ったりするということであれば、それで幸せを生み、だから、優しい気持ちになったり、「優しさあふれる健やかな三重」、それは幸せということにつながる言葉で、もっと勉強しなくてはいけないと思いますが、福祉というのはそういう広い意味を持っているんだなと思い起こしました。

○中瀬古委員 福祉のところと私ちょっと離れますので、もし福祉のところでと言われるんでしたら。

○小林委員長 じゃ、福祉の。

○杉本委員 今の山本委員の話はよく分かるのです。
 ただ、私がもう一つ気になっているのは、最初の定義のところと4ページの(4)のところが、「社会福祉施設、医療機関その他花きの人を癒やす効果を十分に発揮できる施設」とかなり限定的に書いてあるじゃないですか。このあたりはすごく気になりますよね。そういうところにお花を飾れば癒やしでいいよねと、園芸福祉だよねという一つやと思うんですけど、もうちょっと大きなものだと私は思うので、これはちょっと限定的に書き過ぎるんじゃないかなと思っているのが1つと、今、園芸福祉をずっとやってきた人は、農福連携のほうへ活動が広がっています。だから、障がい者の人が農業をやることによって、本当に癒やされながら仕事に出ていくって。かなり園芸福祉は広がってきているので、園芸福祉という言葉を使うのは分かっていいんですが、そうするとこの4ページの(4)のところは、もう少し広がりが要るのではないかなと思いました。
 今後のことです。

○小林委員長 副委員長もこの件に関してでしたっけ。

○藤田副委員長 今、杉本委員がおっしゃったように、園芸福祉、それから農福連携という形で、この園芸福祉の中のいわゆる農業を通じてという意味で、ある意味、狭い範囲の中でかなり進んでいるという現状があるんですね。その辺のところと園芸福祉という言葉とをどう区別していくのかというのが、皆さん方の引っかかっているところかなと思いますので、その辺は委員長と相談しながら、園芸福祉の定義がこれでいいのか、そして、その後で出てくる園芸福祉の内容を農福連携とどう区別していくんだというようなことも含めて、もう少し検討させてください。

○小林委員長 笹之内政策法務監、この件については何かよろしいですか。

○笹之内政策法務監 いいです。

○小林委員長 いいですか。

○中瀬古委員 先ほども言われましたけれども、街路樹文化というところなんですが、まず、この2ページのところの定義、例ということではありますけれども、この例というところで「街路樹その他良好な景観の形成に」とあるんですが、この「街路樹その他」の「その他」は何を意味するのかなというのをまず聞かせていただきたくて、が1点と。それから、こちらのほうで「文化的所産」とありますので、そうなってくると、文化的な諸活動で生み出されてくるようなものであったり、事柄であったりということを指してくると思うんです。まず、これは例ということですけれども、そうしてくるところと、それから、4ページのところの4の(2)街路樹文化の振興のところですけれども、ここをマル1、マル2、マル3で見ておりますと「文化を振興」というのがあるのと、その後、「良好な景観の形成」、それからマル3のところも「街路樹等が良好な景観」ということで、やっぱり景観のことなんですよね。
 ですが、街路樹というのは、もちろん沿道の景観に彩りがあったりとか、季節感をそこから出したりとかというようなところですけれども、それだけじゃなくて、一番最初の頃に聞かせていただいた、東京でオリンピックのときに、街路樹をしっかりと剪定して緑陰を形成して、それからヒートアイランドの防止をしていくというようなことにつながってくる、ヒートアイランド現象の緩和をするとか、CОの吸収によってまた地球温暖化の防止をしていくとか、そういうようなところの話もあり、それから、もう一つは、街路樹によって車と歩行者を分離することという、交通安全というようなところもあり、また、ヘッドライトがまぶしさを防止するような部分もありというような、幾つかのそういうことがあると思うんです。
 委員長がおっしゃったように、そういうことにすると幅広くなってしまうので、前文でそこのところは書き入れたとおっしゃる部分が、この前文のマル3の「地球温暖化」とか「地球環境の保全」などなどありますので、こういうところに含まれてくるのかというところも併せ持って、整理する必要があるのかなと思わせていただきました。
 ですので、その辺はどうなのかなと。町並みの統一感というのを街路樹によってというのもありますので。その辺りのことを思いましたので、聞かせていただきたい部分と、意見として申し上げたい部分とがあるということです。
 以上です。

○小林委員長 まず、1つ目のその他ですけど、これは政策法務監でいいですか。

○杉本委員 街路樹に対する考え方が、例えばヨーロッパと日本とですごく違うと思うんですよね。文化的に違う。ヨーロッパでも全部じゃないと思いますけど、カフェとかが街路にあって、道路空間が楽しむ空間であるというか癒やしの空間であるというか、そういう文化が、日本はどちらかというと、車が走る、人が歩くというそれだけの空間だったのを、道路空間を変えていこうという気持ちもあって、街路樹によって街路の意味合いを変えていきたいという意味があって、「街路樹文化」という言葉を私は今まで使ってきたんですね。
 今、津駅とかをリニューアルしようという議論をしているときに、あんな狭いところですので、どこまでできるか分からないけれども、やっぱりそういう居心地のよい空間、木陰があったりとかベンチがあったりとか、そういう空間になったらいいねという市民の声はありますね。特にコロナ禍のときに、飲食店へ入れやんのやったら、道路にテーブルを出して、そこで飲食させてもうたら、コロナ禍やけれどもできるやんかって、もっとそんな店を増やしてもらえへんかなという、道路でお茶をというような市民の声もありました。
 コロナ禍の後にはこういうところに目が向いていくというのも大事で、そういう考え方とか価値観が変わっていくのが文化の形成かなと思っているので、「文化」という言葉は大事かなと思います。私は大変こう思いますので。

○東委員 杉本委員の御発言は、とても貴重な意見だと思います。文化というか街路樹の文化ということになると、欧米と日本は違うというところは着目する必要があると思うんですね。ヨーロッパのことはあまりよく知らないですけれども、日本の場合は、恐らく防火線だと思うんですよ。いわゆる大火を防ぐための、つまりグリーンゾーンを造って類焼を防ぐという価値があったと思うんです。今、都市計画の中でも、隣のビルが火事になったときに類焼を起こさないため、木を植えましょうというような、根底があるんだと思うんですね。
 長野県の飯田市というところがありまして、30年ぐらい前かな、40年ぐらい前か、調査に行ったことがあって、それは、飯田は大火があったからなんですね。飯田の大火に何をしたかというと、防ぐために子どもたちがリンゴ並木を造ったんですよ、それをきっかけに。
 つまり、今回の条例の中で、やっぱりコミュニティーというんですか、花そのものが癒やす効果とか緑が豊かにする効果というものももちろんあるんですけども、それを共有するという効果がもう一つあるんじゃないかなという気がするんです。だから、この前文のところで「花とみどりで」が主語ですよね。「優しさあふれる健やかな三重」、この花とみどりで健やかな三重という意味の背景には、やっぱり花と緑を通して豊かなコミュニティーが形成される必要があると思います。
 例えばこういう部分で日本の文化は大事にしないといけないと思うんです。欧米のものがいいからいいよねという、それは景観的にはいいと思います。カフェテラスに木陰をつくってコーヒーを飲むってすごくすばらしいことだと思う。けれども、もう一方では互助というんですか、お互いがお互いを守っていくという姿。これは私もあまり認識がなかったんですけど、街路樹ということになるとやっぱり意味合いが違うんだなと。オリジナルというか起源というのが違うような気がします。もう一回、その辺りをここから、コミュニティー、共有する、まちを守っていくという形のものを、ここで織り込めばいいんじゃないかなということを思います。
 そこで今検索してみると思うんですが、三重県が県民の日で、県土整備部が建設事務所単位で取り組まれた事例の言葉には、「花と緑で育む地域の絆」ということが書いてあるんですね。「地域の絆」って、これはすばらしい言葉だと思うんですね。「絆」という言葉がいいかどうかは分からないけれども。いわゆる地域づくりに寄与するというのが究極の目標じゃないかなという気は、花や緑をテーマに絆づくり、特に新型コロナウイルス感染症によってコミュニケーションが少なくなってきている中で、お互いがお互いに花を通して健康、健やかにとか。だから、この「優しさあふれる健やかな三重」というところに。もう一つそこに、コミュニティーとか何か地域づくりとか絆みたいな言葉があればいいんじゃないかなという気がします。前文の中でも結構です。そうすると、それから下がっていって、何か考え方の膨らみができるんじゃないかなという気がします。
 もう1点、今思いつきで言うんですが、山本委員もおっしゃったように、「福祉」という言葉。福祉というのは、「公共の福祉」という言葉があるように、もう人間の生活そのものが福祉ですよね。福祉という言葉を新たに何か理由づけるということもこの条例には大事かもしれない。だから、杉本委員もおっしゃったように、社会福祉施設とか医療機関とかと限定しないほうがむしろいいのかもしれないですね、もし園芸福祉とするなら。花を通して福祉的な活動とか福祉的な効果とかというように、新たなチャレンジですけど、使われるのも一つの手かなと、今思いつきで思いました。
 以上です。

○小林委員長 ありがとうございます。
 まず、中瀬古委員から頂いた御意見についてなんですが、特にこの街路樹文化の振興、4ページのほうですけども、「景観」、「景観」という感じでありますけど、先ほどおっしゃったヒートアイランドの問題とか、交通安全対策であったり、いろんなことも考えられますんで、今後この辺りも検討させていただいて、文言を変更するとか、もう一度考えさせていただきたいなと思います。
 それから、2ページの「その他」の部分ですけども、杉本委員に答えていただいたように、道路空間とかそういったものも含めて、全てというのがこのその他のところに当たるのかなと思うんですけども、そういう御回答でもよろしかったでしょうか。

○中瀬古委員 街路樹って、すてきに空間をつくってもらっているところは、本当にすてきだなと思うんです。片や、街路樹で落ち葉がとか、それから、本当につらいぐらいの強剪定をされて、もう二度とこれはきれいな形にならないなと思うような、町並みというか、そこの中にずっと街路樹というものはあるんですけれど、求められている街路樹じゃないよな、求められているというか、自分が求めているというか、ではないなというような、残念な形成になっているところがやっぱりあるのも事実なので。
 そんなときに東京のほうでしっかりと、やっぱり私たちのこのまちを誇りに思っている。だからこそ自分たちで街路樹を植えて丁寧にして、それを誇りとしてやっているんだと言われた、それがまさしく今、東委員がおっしゃったような、地域で、地域づくりとしての一つとしてもやっているんだというようなことを、実際見せてもらって聞かせていただいたんですね。
 やっぱりそういうことがすごく大事だなと思いますので。今回のこの条例によって、それが、気持ち、意識が変わってきて、より地域とか、コミュニティーを大事にしていこうとなっていくことが大事な部分なのかなというふうに。花も、今回の県民の日の事業の中でも、本当にそれは、その地域や、県だけではなくて市町とともにやっていくというようなところがありましたので、そのことも含めて大事な部分だと思いますので。

○小林委員長 御意見、承りました。
 それから、先ほど東委員がおっしゃいました、この前文の部分の「健やかな三重をつくる」というようなところで、コミュニティーとか地域づくりとかそういった言葉もということですけど、私もそれはすごく思うところでございまして、今後また副委員長と相談させていただいて、そのようにさせていただきたいと思います。

○東委員 共感を得ていただいた方がいらっしゃるので、図に乗ってもう一つだけ言いますけど。ヨーロッパの街路樹ということになって、30年ぐらい前だったかな、ニースの海岸を歩いたことがあるんですよ、30年前に。ニースの街路樹って何だと思いますか。街路樹は、1本ずっとヤシの木みたいな、高いソテツみたいのがあるんですけども、そのもっと海岸側に、実はこれは温州だなと思いましたよ、ミカンの木を植えていましたね。多分、オレンジかもしれないけど、触ったら多分、もう完全に温州ミカンでした。街路にこんななり物を作って面白いなとすごく思いましたね。地域のプライドみたいなところだと思いますね、その辺は。
 だから、何か街路樹というとこういうものだという固定概念がないですか、何かヨーロッパとか行くと。そんなことはもう全然なくて、やっぱり地域のプライドみたいなものがいいんじゃないかなというようなことも。図に乗って言うとそんな感じです。

○小林委員長 御意見ありがとうございます。

○杉本委員 東委員の先ほどのまちづくり、地域づくり、コミュニティー、地域の絆って、私はこれにすごく賛成の意見ですけれども、多分、正副委員長は、今回のテーマがすごく幅広なので、まちづくりに限定することができないので、「花とみどりの活用」ということでまちづくりのところを包含するというスタンスでこれをつくられたんですよね。という確認です。
 なので、まちづくりについては前文に書いて、以下のことをやることによってまちづくりにつながるという考え方で書かれたんやなと読ませていただきました。
 私、福岡市へ行かせてもらったときに、福岡市では、花をツールにして花でまちづくりをするという、まちづくりが目的の花だったんです。そういうイメージもこの中には入るんですけれども、まちづくりを超えて園芸福祉も入ってくるので、そういう整理、まちづくりだけではなくて、花やみどりを活用して健やかな三重をつくる、その中にまちづくりも入っているよという整理の条例と解釈していいですか。

○小林委員長 そうおっしゃるとおりですけど、まちづくりということを中心に考えさせていただきましたが、あまりにも幅がすごく広くなりますんで、基本的にはこの1番の目的以下のところで、ずっと今回御意見いただいたことを網羅させていただいていたと思うんですけども、そこでも収まらん部分というのをその前文のほうに書かせていただいて。ですから、前文に入っているから、ここの以下の総則の部分のところに全部入っているかというと、必ずしもそうでないところはまだまだあると思います。なので、その辺のこともこれから御意見いただきながら、整合性を取ってやっていければなとは思っているんですけども。確かにおっしゃるように、まちづくりを中心に考えさせていただいたのは事実です。

○杉本委員 となると、もう少し幾つか視点があるとしたら、目的のところをもうちょっと明確にと今後私たちで議論していく必要があるんやろなと思いました。
 以上です。

○小林委員長 まだ日がありますんで、また御意見等いただければと思います。
 ほかによろしいでしょうか。

○津田委員 さっきにちょっと関連するんかもしれませんけど、これは私の考え方ですけども、前文のマル4とか目的のところにもあるんですけれど、「花とみどりで優しさあふれる健やかな三重」ですが、そこに何か「ふるさと」というのをちょっと入れていただきたいなと個人的には思っていまして。というのは、「三重をつくる」となると何か形をつくっていくんだけども、ふるさとというと何かそこに温かさがあって、何か戻れるものがあって、愛するものであってというのが、いろんな意味で、我々で議論する郷土みたいな、まちづくりみたいなものが入ってくるんではないかなと思うので、またそれも考えていただければなと。「ふるさと三重」って入れていただけると、何か温かいものが伝わってくるんじゃないかなと思います。
 それから、理由はそんなに述べませんけれども、街路樹文化のところについては、造園建設業協会の会長にも来ていただいたり、また京都から講師を呼んで勉強させていただきましたけども、ポイントとなるところなので、ぜひともこの文言みたいなものは大事にしていただきたいなと思います。何か委員長のほうで文言修正も含めてという話だもんで、もし街路樹文化というものが変わっていくとちょっと寂しいというか、と思いました。
 それから、「花とみどりの名所づくり」ですけれども、野村委員と萩へ行ったときに、地域の方々が花や緑、特に花で名所づくりをと条例の中で書き込んでおりまして、それによってかどうかは分からないですけども、萩はミカンだったと思うんですけども、花で名所をつくっていって、それが郷土づくりにつながっていたというか、そういったところを調査させていただいてきましたので、この「花とみどりの名所」というのは、やっぱり大事かなと自分は思います。
 以上です。

○小林委員長 名所づくり云々のことに関しては、さきに中川委員のほうからも御意見いただいておりますんで、また検討させていただきたいと思います。
 それから、街路樹文化は、私も特に気になっておるところですけども、中瀬古委員のほうがさきに言われました、もう立ち直れやんような伐採の仕方というか、確かにそういうところも多々見受けられるんですけども、聞くところによると、予算上の問題とかそういうことも絡んでくると思いますので、この一番最後のページに財政上の措置ということも書かせていただいておりますんで、こことの兼ね合いも考えさせていただきながら、また政策法務監のほうとも相談させていただいて、適当な文言を考えさせていただければなと思います。
 それから、津田委員のほうから、「ふるさと」という言葉も加えたらどうだということなんですけども、こちらのほうも検討させていただきたいと思いますんで、よろしくお願いいたします。
 ほか、よろしかったでしょうか。

○濱井委員 この街路樹文化ですけれども。もう一回確認なんですが、街路樹文化というので、正式なものはもともとないんですかね。そういう意味で、この2ページの街路樹文化の定義のところが、「文化的所産」だとつくり出されたものとなっておりますけれども、そういう意味なのでしょうか。もう一回確認したいんです。日常的に使うということなのか、これから。

○笹之内政策法務監 街路樹文化につきましては、これという固まったものがあるわけではございません。先ほど津田委員もおっしゃいましたように、これからこの条例の中で、「街路樹文化」という言葉を大事にしていきたいという御意見がございました。
 ただ、中身については、どういうふうな定義の形にしていくか、どういうふうな意味を持たせるかというのは、これからこの条例の中で御議論いただければというふうに考えております。

○濱井委員 そういう意味ですね。
 参考なんですけれども、例えば大台町の旧宮川村のほうでは、宮川沿いに紅葉が植えてあるんですよね。御存じの方もいらっしゃると思うんですけども。それはなぜかというたら、紅葉で癒やし効果といいますか、それを見ていただく、紅葉したものを見ていただく、来られた人に見ていただくために造られたと。それから、もみじの里公園なんていうのもありますし。そういう例はあるわけです、三重県にも。
 ですから、それはそれぞれの地域でやっておられるんかなという感じがします。それだけのことなんですけども、参考として。

○藤田副委員長 街路樹文化でいろいろ皆さん方に御意見いただいておるんですけども、私どもの「街路樹文化」というこの表現を入れたのは、皆さん方のほうから街路樹文化という言葉の表現がまずあったということ。我々としては、この街路樹文化というのは矮小化した考え方ではなくて、街路樹にまつわる、先ほどおっしゃったように、その地域の中で地域の皆さん方がここに紅葉の街路樹を造って、地域でもっともっときれいなものにしていこうという考え方もあろうかと思いますし、それはそういうものの総体として街路樹文化という考え方をさせていただいておるつもりでおるんです。
 今、政策法務監がおっしゃったように、内容についてもっともっと皆さん方の御意見を入れていただいて、一般論的にもっと膨らませていくべきものだと我々は思っております。木の形であったり景観であったり、そのことだけではなしに、そこに関わる我々、その地域の人間が形づくる全ての活動の総体と理解いただいたらいいのかなと思っておりますので。ぜひこれから先、もう少しいろんな意見を頂いて、深めていけたらなと思っておりますので。
 以上です。

○小林委員長 よろしかったでしょうか。
          〔発言の声なし〕

○小林委員長 それでは、正副委員長案に対して、委員の皆さんから多数の御意見等を頂き、ありがとうございました。
 本日頂いた意見については、可能な限り条例案素案(正副委員長案)を作成する際、反映させていただきたいと存じます。
 また、施策を推進する体制等については、先ほど申し述べましたが、他県へ赴き先進事例を調査した上、委員の皆さんに御意見を頂き、整理してまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 以上で、条例案素案作成に向けたたたき台についての本日の委員間討議を終了いたします。
 
2 その他
○小林委員長 次に、県外調査の実施について御協議願います。
 先ほども申し述べましたが、条例案の検討を進めるに当たり、本委員会での議論がさらに実りのあるものとなるよう、現地へ赴いての他県の先進事例を調査する必要があると考えますが、県外調査を実施するということでよろしいでしょうか。
          〔発言の声なし〕

○小林委員長 それでは、本委員会において県外調査を実施することに決定させていただきます。
 なお、県外調査の詳細については、正副委員長に御一任いただければと思います。
 また、日程等詳細については、後ほど別途協議いたしたいと存じますので、御了承願います。
 次に、次回の委員会ですが、日程等詳細については、この後の委員協議で御協議いただきたいと存じますので、御了承願います。
 本日御協議いただく事項は以上でございますが、特に何か御意見がございましたらお願いいたします。
 よろしいですか。
          〔「なし」の声あり〕

〔閉会の宣言〕

            三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
                 花や木で健やかな三重をつくる条例策定調査特別委員長
                                                  小林 正人        

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