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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和4年度 委員会会議録 > 令和4年6月21日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録

令和4年6月21日  教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録

資料はこちら
 

 

教育警察常任委員会
予算決算常任委員会教育警察分科会
会議録
(開会中)

 

開催年月日    令和4年6月21日 (火曜日)     午前10時0分~午後4時37分 
会 議 室     502委員会室
出 席 委 員    8名
           委  員  長       平畑  武
           副 委 員 長       谷川  孝栄
           委     員       野口  正
           委     員       山内  道明
           委     員       杉本  熊野
           委     員       小林  正人
           委     員       日沖  正信
           委     員       中川  正美
欠 席 委 員    なし
出席説明員 
     [教育委員会]
           教育長 木平  芳定
           副教育長 上村  和弘
           次長(教職員担当)兼総括市町教育支援・人事監 佐藤  史紀
           次長(学校教育担当) 井ノ口  誠充
           次長(育成支援・社会教育担当) 中川  実
           次長(研修担当) 水野  和久
           教育総務課長 森岡  賢治
           教育政策課長 大屋  慎一
           教育財務課長 石井  紳一郎
           学校経理・施設課長 太田  和恵
           教職員課長 野口  慎次
           福利・給与課長 青木  茂昭
           高校教育課長 山北  正也
           小中学校教育課長 遠藤  雅典
           学力向上推進プロジェクトチーム担当課長 脇谷  明美
           特別支援教育課長 早津  俊一
           生徒指導課長 萬井  洋
           人権教育課長 舩見  雪絵
           保健体育課長 奥田  隆行
           社会教育・文化財保護課長 天野  長志
           研修企画・支援課長 吉田  かをる
           研修推進課長 徳岡  毅也
           学校防災推進監 西田  恭子
           特別支援学校整備推進監 伊藤  敦子
           子ども安全対策監 尾崎  充
           人権教育監 錦織  厚史
     その他関係職員


委員会書記   
          議事課       主幹兼係長   大西 功夏
          企画法務課    主任       奥村 克仁
傍 聴 議 員   1名
                      山本 里香
県 政 記 者  なし
傍 聴 者    なし
議題及び協議事項
 
第1 分科会 (教育委員会関係)
   1 議案の審査
    (1)議案第81号「令和4年度三重県一般会計補正予算(第2号)」 (関係分)
    (2)議案第89号「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」 (関係分)
    (3)議案第94号「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」
    (4)議案第95号「公立学校職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例案」
 第2 常任委員会 (教育委員会関係)
   1 議案の審査
    (1)議案第93号「三重県教育職員特別免許状授与審査委員の設置に関する条例の一部を改正する条例案」
    (2)議案第99号「工事請負契約について (三重県立水産高等学校実習船建造工事)」
   2 請願の審査
    (1)請願第43号「部活動顧問への就任強制をなくすことを求めることについて」
   3 所管事項の調査
    (1)「令和4年版県政レポート(案)」について (関係分)
    (2)「『強じんな美し国ビジョンみえ(仮称)』及び『みえ元気プラン(仮称)』概要案に対する意見」への回答について (関係分)
    (3)「強じんな美し国ビジョンみえ(仮称)」及び「みえ元気プラン(仮称)」最終案について (関係分)
   (4)「三重県教育ビジョン」の進捗状況について
   (5)令和5年度三重県立高等学校募集定員総数の策定について
   (6)いじめ重大事態への対応について
   (7)鈴鹿青少年センターと鈴鹿青少年の森の整備運営について
   (8)三重県総合教育会議の開催状況について
   (9)審議会等の審議状況について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕

第1 分科会 (教育委員会関係)
 1 議案の審査
  (1)議案第81号「令和4年度三重県一般会計補正予算(第2号)」 (関係分)
     ア 当局から資料に基づき補充説明(なし)
     イ 質疑       なし
     ウ 委員間討議   なし
     エ 討論        なし
     オ 採決       議案第81号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
  (2)議案第89号「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」(関係分)
     ア 当局から資料に基づき補充説明(木平教育長)
     イ 質疑        なし
     ウ 委員間討議   なし
     エ 討論        なし
     オ 採決       議案第89号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
  (3)議案第94号「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」
     ア 当局から資料に基づき補充説明(木平教育長)
     イ 質疑

○平畑委員長 御質疑があればお願いします。

○野口委員 改正の中に当分の間と書いてあるけど、これはどれぐらいの間とか、どういう趣旨で当分の間になっているんですか。

○青木課長 当分の間につきまして、今回の条例改正につきましては、国家公務員の制度に準じた内容となっております。国家公務員のほうにおきましては、今回の定年引上げの段階的導入、こちらが令和13年3月31日になりますけれども、それまでの間に所要の措置を講ずるという形で検討するということになっておりますので、令和13年3月31日までの間に国の人事院等のほうで検討を進めていくということになっております。

○野口委員 ということは、令和13年までは、当分の間はそのままでいくという解釈でよろしいんですか、7割でいくと。

○青木課長 7割措置につきましては、そのような形で今進めていくところでございます。

○野口委員 ということは、約10年間はこのままでいくという解釈でよろしいんですね。

○青木課長 そうでございます。

○野口委員 了解です。

○平畑委員長 ほかに御質疑はありませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○平畑委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    ウ 委員間討議   なし
    エ 討論        なし
    オ 採決        議案第94号   挙手(全員)   可決
 
 (4)議案第95号「公立学校職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例案」
    ア 当局から資料に基づき補充説明 (木平教育長)
    イ 質疑

○平畑委員長 御質疑があればお願いします。

○野口委員 当分の間と書いてあるのは、60歳で辞めるから手当をよくするということやと思うんやけど、これは趣旨的にはそういう意味でいいんですか。

○青木課長 退職手当につきましては、まず現在の退職手当と同じ水準を確保するということで、60歳時点の今の定年年齢の退職手当を計算する形になっております。先ほど説明させていただきましたように退職手当の支給割合の上限が35年になっておりますので、60歳時点で35年に達していない方につきましては、60歳超えの部分についても一部加算をするという形になっております。

○野口委員 分かりました。

○平畑委員長 ほかに御質疑はありませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○平畑委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    ウ 委員間討議   なし
    エ 討論        なし
    オ 採決        議案第95号   挙手(全員)   可決
 
  2 委員間討議
   (1)執行部に処理経過の報告を求める事項   なし
   (2)その他

○平畑委員長 ほかに何か意見はございませんか。

○日沖委員 ここでお聞きしていいかどうか、場が違ったら申し訳ないですけど、いいですかね。

○平畑委員長 はい。

○日沖委員 予算に関わることなんでここで手を挙げさせてもうて申し訳ないんですけども、議案はいいんですけれども、これまでの議案質疑の中で物価高の中で給食なんかの食材価格の高騰によって、県立学校などでもそれに対する対応が必要じゃないんかというようなことで議案質疑があったところなんで。ここじゃないですかね。

○平畑委員長 ここじゃないですね。すみません。

○日沖委員 じゃ、また後で。分かりました。すみません。

○平畑委員長 よろしいですかね。

○日沖委員 はい。じゃ、また後で。

○平畑委員長 何か意見はございますか。

          〔「ありません」の声あり〕

○平畑委員長 なければ、委員間討議を終了いたします。
 以上で教育委員会関係の予算決算常任委員会教育警察分科会を終了いたします。
 
第2 常任委員会(教育委員会関係)
  1 議案の審査
   (1)議案第93号「三重県教育職員特別免許状授与審査委員の設置に関する条例の一部を改正する条例案」
     ア 当局から資料に基づき補充説明 (木平教育長)
     イ 質疑

○平畑委員長 それでは、御質疑があればお願いします。

○杉本委員 国の法律改正によるものなんですけれども、今回、教員免許更新制が廃止されたということの理由というかその背景。国の方針ですけれども、その理由について確認をさせてください。
 それから、今4月1日でも定数が欠けるというか欠員という状態が全国的にも生じています。そのほかでも急な病気休暇であったりとか、それから前々から決まっている産前・産後休暇であっても欠員というか、補充がなかなか難しいという状況がありますけれども、そういった状況とこの教員免許更新制との関連について、県としてはどのように捉えているかということもお聞かせください。お願いします。

○野口課長 教育職員免許法については、教員免許更新制が廃止されたわけなんですけれども、発展的解消ということで国が議論されてそういうふうにされました。これは、趣旨を申し上げますと、教員の資質向上のための施策をより合理的、効果的に実施するために、公立学校等の教員の任命権者への、いわゆる研修等に関する記録を作成するというのが、まず1つあります。
 あと資質の向上に関する指導及び助言に関する規定を整備するということ、それから普通免許状とか特別免許状の更新制に関する規定を削除するということになっております。免許更新制のほうが令和4年7月1日に改正されて、研修等に関するところは令和5年4月1日に改正ということになっておりますので、我々も情報を今取っとるところでございます。
 以上です。

○杉本委員 いや、私がお聞きしたのは国の考え方ですけれども、国がそのような改正をしたということの背景、なぜですかということを聞きました。

○野口課長 1つは、免許更新制が教員の負担になっていたということもあります。更新講習というのを30時間以上受けるということになっておりましたのと、そういうお金の負担とかがあったということもあって、1つはそういうところで教員の負担というところもあったんじゃないかと。それがさっきおっしゃった教員不足というところともつながっているんじゃないかというところもありましたし、それから、もともとの考え方に教員の資質を上げるというところがあったわけなんですけども、この資質の向上というところが、10年に1回更新するということになっとるんですが、10年に1回更新講習を受けるだけでは、どうも最新の情報が資質向上として教員に与えられないんじゃないかということもあって、更新制というのを発展的に解消して、そうじゃなくて、さっき申し上げた研修に関する記録を作ったりだとか、あと研修に関する指導とか助言というのを校長とか教育委員会がしていくことによって、教員の資質向上が図れるんじゃないかという考え方に基づくものでございます。

○杉本委員 1つ確認させてください。
 教員不足とつながっていると思うと言われたんですけど、それは国がそれを示していますか。それとも担当の方の御見解ですかというのが1つ。
 それから、教員の資質向上としてこれを始めたわけだけれども、そういう点においては有効ではなかったという見解でよろしいでしょうか。

○野口課長 国のほうの議論の中でそういうところも議論をされとるというのはありましたけれども、教員の負担になっていたという言い方はされていません。
 それから、議論の中で、決して更新制というところの効果がなかったわけではないんですけれども、先ほど申し上げたように、最新の情報だとかそういったところをちゃんと付与していくという観点からすると、もう少しいい形があるんじゃないかということで改正されたということでございます。

○杉本委員 教員の資質向上は、負担であってもやるべきことですので、教員の負担だったからということを一番に挙げられるのはいかがかと私は思っています。やるべきことは教員もやるし、それはやりがいにもつながるので、やっぱりそういうことだけではなくて、これが教員の資質向上を上げていくに当たってそういうところにつながっていきにくい、ある意味効果的ではないという判断だったんだろうなというふうに私は思っています。
 それから、教員不足とつながっているというのは国の見解ですか、それとも県の見解ですか。

○野口課長 この更新制があると、例えば何らかの事情で辞められた方だとか、あるいは再任用が終わってから65歳で辞められたときに、ちょうど免許の更新というのが切れるタイミングであったりしたときに、先ほどちょっと委員からもお話がありましたが、育児休業とかで補充をしようと思っても免許が更新されていないと講師として雇えないというような現状がございました。もし、いや、そんなこと言わずに講師になってくださいよと言っても、いや、30時間以上の更新講習を受けないとなれないんでしょうという現状がありましたので、そこら辺がこの発展的解消後は、そういう失効になっていた方でも再授与申請というのを我々にしていただくと、それが通れば講師として働いていただけるというところがございますので、一定程度教員不足というか補充という面で効果があるものと考えております。

○平畑委員長 ちょっとお待ちください。私も1つ意見を言わせてもらいたいんですけど、よろしいですか。変わっていただけませんか、副委員長、いいですか。

○杉本委員 途中なので。

○平畑委員長 同じことなので、同じことで私もちょっと足しておきたいんですよ。よろしいですかね。その後、発言をお願いいたします。杉本委員、申し訳ないです。
 私も、この件は教職員組合からいろいろ言われていまして、確かに物すごく負担を感じているというのをずっと言われ続けてきたんですよ、これまで何年も。このことは、ある意味、画期的なことだなというふうに思っておりまして、負担を取り除くという意味ではすごく有効な手だてをしてもらったと私は考えているんですけど、それも含めて杉本委員の質問に答えていただきたいと思います。
 以上です。

○木平教育長 教員免許状は、従来は免許を付与されたらずっと有効ということでした。教える内容とか社会状況がだんだん変わる中で、免許更新制が導入されたときは、10年に1回講習を受けるということはあるんですけれども、最新の教育に係る状況とか社会状況も踏まえて、更新講習を行う大学とかの専門機関の講習も含めて受けていただくということによって、その10年ごとに資質というか社会状況の変化も踏まえて能力が高まる、それを学校現場に生かしていただくということだったんです。
 一方で、教員そのものは法定研修というか経験年数別の研修ということで、今、年数はずれていますけども5年とか10年という形でありまして、そことはもともと区分がされてということだったんですけれども、少し重なる部分があったり、それから今、課長が申し上げましたように、10年に1回という形よりも、それぞれの任命権者であったり学校長であったりが必要な研修をきちっと記録しながらどれを受けるかということがいいのではないかということもあって、発展的に解消するというような議論もあってなされていったというふうに認識しております。その中で、実際には10年に1回必要な時間数を受講するということにおいて教員の時間が必要ということで、その部分の時間を押さえてもらっているという現状も一方であったというのも認識はしております。
 以上です。

○杉本委員 教員の負担であったということは、これは事実としてあるのでそれは前提としてあるんですけれども、これを廃止したことを教員が負担だからということで、それを第一の理由にしていただきたくないと思いました。今の教育長の答弁で趣旨がしっかり分かりましたので、そういう趣旨で発展的解消ということだというふうに、国のほうの考え方を確認させていただきました。
 もう1点だけ。このことが教員不足とつながっているという見解は国の見解ですか、県の見解ですか。

○野口課長 先ほど少し申し上げたように、欠員補充という面では申し上げたところなんですけれども、そういうところは議論がされとったというだけで、別に教員不足解消のためにこれが改正されたとかそういうところは、教育公務員特例法及び教育職員免許法の一部を改正する法律の概要のところを見ていますと書かれてはありませんので、背景としてそういうところが議論されとったというだけでございます。

○木平教育長 教員免許更新制が導入されて、何らかの状況で一旦学校を離れられた教員免許を持ってみえる方が、状況によっては免許を更新されていないということが場面としては生じましたので、以前でしたら更新制がなければ免許は有効だったんですけれども、そういった方に講師を依頼したときに、更新されていないということであれば教壇に立っていただけないということがありましたので、そういった方に以前のようにお願いするということはできないということが結果として一部あったというのはありましたけれども、大きく教員不足だから免許更新制を廃止するとか議論するということの出発点ではないんじゃないかというふうな認識をしております。

○杉本委員 現状として、三重県の中でそういうこともあったということで捉えさせていただきました。分かりました。
 教育政策でこれは愚策やなと思う政策が幾つかあったんですけど、その中の一つがこれだったので、一部改正・廃止されたということは、子どもたちやら日本中の学校教育にとってはよかったかなというふうに思っています。
 以上です。

○平畑委員長 ほかに御質疑があればお願いします。

○野口委員 ちょっと確認したいんですけど。これを設置するということで、三重県教育職員特別免許状授与審査委員の方はどのような人を選んでいるのか、選び方はどうされとんのか、ちょっと確認させてください。

○野口課長 特別審査委員は、学識経験者であるとか、あと学校長であるとかそういった方々で構成されております。

○野口委員 学識経験者っていっぱいあるんやけど、どういう学識経験者ですか。

○野口課長 三重大学の教育学部長に依頼しておるんですけれども、教員養成の学科をお持ちということもありますし、そういったところで学識経験者から選ぶということになっていますので、三重大の学部長にお願いしとるところです。

○野口委員 要するに、教育委員会からお願いするという解釈でよろしいんですか。

○木平教育長 これも全国的な制度になっておりまして、法律において各都道府県がこういう委員会を設置するということになっているんですけれども、構成する委員としては、教員養成学部の長であった方とか、現場の校長とか、市町教育委員会の教育長の方であるとか、そういうような方の中からきちっと選定して、県教育委員会が就任を依頼して設置させていただいているというものであります。

○野口委員 だから、教育委員会が探してお願いするという解釈でよろしいんですね。

○木平教育長 はい、そうです。

○野口委員 了解。終わります。

○平畑委員長 ほかに御質疑はありませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○平畑委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    ウ 委員間討議     なし
    エ 討論        なし
    オ 採決        議案第93号   挙手(全員)   可決
 
  (2)議案第99号「工事請負契約について (三重県立水産高等学校実習船建造工事)」
     ア 当局から資料に基づき補充説明 (木平教育長)
     イ 質疑

○平畑委員長 それでは、御質疑があればお願いします。

○中川委員 新しいしろちどりができると。私も造船の町に住んどるもんですから、これはもう本当にいいことだと思います。この請負者が県外ということで、できることなら県内にと思ったんですが、規模的には大変大きいもんですから、県内ですと鈴木造船か、あるいは名前が変わりましたけれども日本鋼管ぐらいですけれども、この前聞きましたら、その辺りも話したけれどもノーということであったと。これは理解するんですけれども、できることなら県内にやっていただきたいなというのは思うんですが、それはそれでもうこれは決まっておりますので了解するんですが、2点目の問題ですけども、今御説明のあった主な設備ということで、「船舶の安全な運航」という文言があるんですが、こういった船で方々へ行くと思うんですけれども、今の世界情勢等々を考えますと、有事のときにも大変な状況になると。それに対する対応というんでしょうか、そういった状況にこの船というものがどういう形で、可能なんかどうかその辺りが若干心配なんですけども、その点をお聞きしたいと思うんですが、どうでしょうか。

○山北課長 しろちどりの新船を含めてですけども、そういう安全装置につきましては、国際規約や国内規約に基づいて様々検討しております。エンジンつきの救助艇を配備したりとか、あるいは25名用が3組、15名用が2組のような救命いかだもあったり、あと外部との連絡ができるような衛星電話とかそういうものをつけて緊急時に対応できるようなシステムとさせてもらっています。

○中川委員 そういう形で対応していただいておるかと思うんですが、本当にこういう世界情勢の厳しさという中で、これが真っ正面にそういった海のほうに行くもんですから、はっきり申し上げて、もう大丈夫と確信できるということで教育長、おっしゃっていただければと思いますが。

○木平教育長 委員が御指摘のことは安全な運航ということで、大変重要な事項というふうに改めて受け止めさせていただきました。
 設備等につきましては、今、課長が申し上げましたように、きちっと設備を整えて新船を造船させていただきたいというふうに思っております。加えて、航海法とか船舶法とか様々な法律にのっとって運航はするわけで安全を確保できるんですけれども、改めて委員が御指摘の視点でもう一度我々もそのことを再度確認もしながら、しっかり対応させていただきたいと思います。
 以上です。

○杉本委員 しろちどりのことは、本会議場で山本教和議員やら喜田健児議員が訴えておられたんですけれども、その中で災害時の活用という話があったと思うんです。例えば、災害時に宿泊施設としてであるとか、それから病院船であるとか、病院にというかそういう場所であるとか、水を供給できますよとか、そういうことがたしか出ていたと思うんですけれど、その辺りの部分はこの設計の中に入っているのかどうかというのはいかがでしょうか。

○山北課長 先ほどの御質問の件ですけども、それ用の設備があるかどうかは、すみません、ちょっと確認できておりません。また改めて確認させていただきます。

○杉本委員 よろしくお願いします。確認して、また教えてください。

○平畑委員長 よろしいですか。

○杉本委員 そういう話で本会議場ではやり取りがあったというふうに思っています。私もさせていただいたように思うんですけど、それは造ってくださいという要望のときに、災害時に活用できるということも訴えながらこの新造船の話があったと思います。実際に3.11のときもそういう活用がなされましたので。確かに一番大きな県の船になるので、やっぱり災害時のそういう活用はあると思います。

○木平教育長 しろちどりの新造船につきましては、今全国である船の中で、申し訳ないんですけれども一番古い状況にあるということで、その中で安全を確保するということと、最先端の技術で生徒に学んでいただくということがございました。
 以前から、現在運航しているしろちどりについて、防災上なりの活用の御議論があったというふうな認識はしております。そのためにも、含めて新造船というよりも、新造船はさっき申し上げた2点の観点で、しろちどり自体はさっきも申し上げましたように最低でも年間150日出たり、その前後でドックもあったりしますので、現在もその辺りは、今までもそういった部分の活用がどこまで可能かということは多分議論はされていたんだと思うんですけど、その状況の結果については、今ちょっとここで詳細までは把握できていませんので、その部分については、また後ほどになりますけれども、御説明させていただきたいと思います。
 以上です。

○杉本委員 私は何としてでもその装備をということではなくて、そういう議論がありましたので、そこのところは整理をしていただいて、またお示しいただければというふうに思います。ありがとうございます。

○野口委員 4ページのほうに入札の結果が出とるんですけど、落札資格なしと書いてあるのやけど、これはどういう意味か。

○山北課長 一番上の前畑造船が落札資格なしとなっておりますけれども、落札資格の中でこういう項目があります。「過去20年間に、国、地方公共団体の国内総トン数400トン以上の実習船または調査船の建造実績を有する者であること」という資格要件がありまして、その資格を満たしていなかったということでございます。

○野口委員 これを見とると3者しかないんやけど、実質2者よね、入札しとんのが。こんなん、2者というのがすごく不思議であれなんやけど。こんなことはないと思うんやけど、よく言われるのが、この業者にするためには、失格になりそうなところを条項に入れるというのが昔結構あったと聞いている、今あるかどうかは別で。その中で、これは入札額も安いし、この会社の規模がどれぐらいか今調べたんやけど分からないのであれなんやけど、それなりの企業、例えば入札と言っても、さっき言った20年間やけど、力はあっても取れないところは結構あるんさな。要するに、こういう造船ってそんなにないやろし、20年間取れなかった、ただ、実力的にはちゃんとできますよというところも多分あると思うんやけれど、それを入れることによって失格にさせるという。入札をしとるわけやね、これ入れてきたというのは。こんなん、多分分かってると思うんさな、普通、考えたら。あんたとこ、資格ないんやで普通もう拒否するんやけど、入札してきたということはどういう意味があるんかなと思って。

○木平教育長 御指摘のように入札資格はもちろんですけれども、落札資格も入札を公示するときにきちんと示させていただきます。この落札資格は、今、課長が申し上げたとおりなんですけれども、その落札資格の設定に当たりましては、当然競争性とか多くの人に参加していただくということが前提でありますので、我々も全国で実習船を持っているところで最近造った10件を確認したところ、6件が三重県と同じような実績を求めていたというところです。
 それから、この落札資格についても、全庁の競争入札審査会で競争性が確保されるかということも審査いただいて、こういうことをさせていただきました。
 2点目の入札をされたこの業者ですけれども、後で確認いたしますと、落札資格に相当しないんだろうなということは、多分そうだろうということの認識がありながら札を入れられたというふうなことはお聞きいたしました。
 以上です。

○野口委員 生徒の命もかかっとることやし、これは安全性、特殊性も当然あるんで。よく四日市港の話もさせてもらうんやけど、四日市港もほとんど継続が多いんです。そういう特殊性があるということでやるんだけど、さっき言うた競争性というのもかなりあって、これを見とると3億円以上の差がありますよと。3億円ということは15%近く、もうちょっとあるんかな、その差がありますよと。221億円、これからいくとかなり、2割以上ですから、もともと受けないという気持ちでおるんやで、安うしたれというのはあるか分からんねんけど、こんだけ差があって競争性を言うときに、この2者だけで競争性があるんですかというのははっきり言って疑問を持っとるもんで、いかがなんかなという思いがしとるんですよ。2者しかない。談合しとるというのは、そんなことはないと思うんやけど。
 これからもこういうことは多分にあると思うんで、教育委員会は特に。教育委員会は、特に業者の方に乗せられて、施工するときに、これはほかのところの市のあれなんですけど、やっぱりその人のやりやすいようなその業者に適合しやすいような条件とかそういうのを結構入れるところがあって、経験なんですよ、そんなんがあるもんで、ちょっと心配をしとるわけなんです。これを見とると、競争性はあるんですか2者だけで、ということでちょっと心配しとるんです。もう意見として言わせてもらうんで。これからもこういうことはあると思うんで、多分広く求められるし、今、中川委員が言うたように安全性のことを考えたら、それなりの値段もいるのは分かっているんでいいんですけど、やっぱりそこら辺の疑問が残るような入札方式がちょっと気になったもんで、意見として言わせていただきます。

○木平教育長 少し言葉は重なるか分かりませんけれども、おっしゃるとおり競争性、公平性というのは入札の大前提になりますので、私どもも他府県のそういった入札資格、落札資格の状況でありますとか、それから全庁の審査会でも審査も受けてさせていただいた結果としてこういうことだったんですけれども。それから、ほかの入札におきましても、競争性、公平性が確保される入札、契約になるように、引き続きしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。
 以上です。

○平畑委員長 よろしいですか。
 ほかに御質疑はありませんか。

○日沖委員 船というものの知識が全くないままお聞きして申し訳ないんですけど、この機会にちょっと参考にお聞きしたいんですが。実習船を維持管理するとか、また航海させるために必要なスタッフというか人員があると思うんですが、実習船が新しくなることによって、その維持管理、航海のための必要な人員が増えるとか減るとか、また実習船もいろんな新しい技術が入ったりするんでしょうから、新たなスキルを持った方が必要になってくるとか、そういう人の変化というのはないんですか、大丈夫なんですか。ちょっと教えてください。

○山北課長 船が大きくはなるんですけれども、現在のしろちどりの乗組員の持っている資格と、新しいしろちどりの持っている資格がこれじゃなきゃいけないとか、何か変わるということでは、現状のままで変更はございません。あと、人数についても、船員というのは21名体制なんですけども、新しい船でも21名体制で運営というか航海をしていくことになっていきます。

○日沖委員 分かりました、ありがとうございました。

○平畑委員長 ほかに質疑はございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○平畑委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
    ウ 委員間討議     なし
    エ 討論         なし
    オ 採決        議案第99号   挙手(全員)   可決
 
  2 請願の審査
   (1)請願第43号「部活動顧問への就任強制をなくすことを求めることについて」
     ア 当局意見陳述

○平畑委員長 当局の意見があれば、お願いいたします。

○木平教育長 まず、部活動についてですけれども、部活動は学習指導要領におきまして、学校教育の一環として教育課程との関連が図られるように留意するというふうにされております。部活動顧問の配置に当たりましては、校長は教員個々の事情を聞き取り、他の校務分掌も含めて考慮した上で、学校全体としての適切な指導、運営と管理体制の構築を図りながら部活動顧問を決定し、そのニーズに応え、部活動を運営できるようにしているところです。一方で、部活動の状況ですけれども、部活動指導が教員の長時間勤務につながる要因の一つとなっているという状況がありまして、学校における働き方改革が必要とされている大きな一つでもあります。
 このため、県教育委員会では、平成30年3月に三重県部活動ガイドラインというのを作成しました。例えば中学校では平日は活動が2時間以内、休日は3時間以内として、休養日は1週間のうち2日を設定しようと。そのうち1日は土曜か日曜というふうに定めました。これを基に学校で策定しております部活動の運営方針に基づいて、校長は各部活動の活動計画を確認するなどして、教員の時間外在校等時間の上限というのを設けていますけれども、その遵守に取り組んでいるところです。
 加えまして、平成30年度から部活動指導員というのを導入いたしました。この部活動指導員は、外部の方にお願いするんですけれども、教員と同様に顧問として単独で部活動の指導をしたり大会への引率を行うもので、教員の大きな負担軽減になるものです。令和4年度は、現時点で中学校に97人、高校に30人を任用させていただいているところです。
 それから、先日、国のスポーツ庁の関係で、運動部活動の地域移行に関する検討会議というのがございまして、そこからスポーツ庁に対して提言が出されまして、令和5年度から3年間を目途に中学校の休日の部活動について、段階的に地域移行を進めて学校における働き方改革を推進するということの提言がございました。
 県教育委員会におきましては、こういう流れは以前からございましたので、令和2年度から部活動のあり方検討委員会というのを開催して、地域移行も含めた持続可能な部活動の在り方を協議しているところです。
 それから、中学校における休日の部活動の段階的な地域移行を見据えまして、令和3年度から3市町4中学校をモデル校に実践研究を行ったり、市町教育委員会と定期的な協議をする場を設けて様々協議をしているところであります。
 引き続き、市町教育委員会と連携して取り組んでいきたいというふうに思っております。
 以上です。
    イ 質問

○平畑委員長 それでは、御質問があればお願いします。

○杉本委員 状況の確認をさせていただきたいと思います。
 この中に就任強制という言葉が出てまいります。「部活動顧問への就任強制が」という言葉が出てくるんですけれども、このような事実があるのかどうかという捉え、この状況をどういうふうに捉えてみえますかということが1つ、あと部活動ガイドライン、三重県のをつくっていただいてそれの履行状況というか実施状況、ガイドラインに沿った状況はどうかということ、その2つをお願いします。

○野口課長 就任のところなんですが、先ほどちょっと教育長が冒頭にも申し上げたように、ほかの学校業務がいろいろありますので、そういう他の校務分掌とともに、部活動顧問の仕事についても教職員の個々の事情も考慮した上で、学校全体でこの人はこの業務、部活動もこれというような感じで校長が決定しておるところです。ですので、その過程において教職員でいろいろ御事情があったりとか、御希望なんかも必要に応じて事前に取って対話しながらやっていくやつですので、中には希望しないのに就任しとるようなケースもあるとは思いますけれども、そこは学校全体でもってこういうところでやってくださいよということで校長が決定して、それで顧問をしていただいとるところでございます。

○奥田課長 ガイドラインについて守られているかどうかというような状況ですが、中学校におきまして遵守できていると回答した割合は100%であります。県立学校におきまして遵守できている、おおむね遵守できていると回答した割合も100%となっております。

○平畑委員長 よろしいですか。

○杉本委員 ガイドラインのほうで、県立学校のほうにおおむねというのが入っているということは、県立学校で遵守できていない状況が多少あるというふうに
捉えさせてもらっていいですか。

○奥田課長 おおむねという部分につきましては、試合の勝ち進みであったりとか、大会の重要度であったりして、そこに向けて当初、計画を立てた中では100%遵守できる形で計画を立てるんですが、その都度の状況によって計画変更、校長の許可の下、変更して進めている。そこで、連続して土日など活動した場合には別の日に休みを設けるというようなことで、おおむね守れているというような状況を聞いているところです。

○杉本委員 分かりました。
 履行状況はそうなっているけれどもこの請願が出てくるということは、どう捉えたらいいのかなというのが分からなくて。ただ、決定は校長、権限は校長なので、校長との間で本当に希望していないのにそういう決定がなされて、希望していないけれどもここにあるような強制というか、やらなければならない状況に追い込まれている人がいるという事実は、県教育委員会として把握しておられますか。

○野口課長 教員の受止めというか気持ちも様々でございまして、私はこの部活動を積極的にやりたいという方もいらっしゃいますし、それから子どもたちのためなら積極的に希望しているわけではないけれども、子どもたちのために顧問というのをやるべきだと思っていらっしゃる方もいらっしゃると思いますし、いろんな事情があると思います。例えば育児なんかでべったりと、がっつりとやるわけにはいかないので文化部を持たせてくださいだとか、あるいは運動部の中でもこの部分だけ、例えば土日のところだけは私がやりますとか、そういう役割分担もやりながらやっていただいとるというのが運営の実態だと思うんです。
 その中には、先ほども申し上げたように、顧問を希望しないのに全体の校務のバランスも見て校長が決めたときに、ここをやってくださいよというふうに就任を決定させていただくことはどうしてもあると思います。

○杉本委員 私は、これを個別のケースの問題として捉えたらいいのか、全体的なケースの問題として請願として成り立つものであるのかというところで、すごく判断に困っていて今の質問をさせてもらっているんです。ということは、今のお話では個別のケースとしてはそういうことがあるというか、強制という言葉がふさわしいかどうかは別として、希望に反してというところはあると。それが勤務の実態にも関わっているという個別のケースはあると。全体的な問題としては、そういうことを想定した部活動の在り方、運営をしているわけではないのでという見解かなというふうに捉えさせてもらったんですね。
 請願に賛成するか反対するか、自分の態度を決めないといけないので、個別のケースとしてあるとしたならば、そこのところは十分に学校の中でしっかりと議論してくださいという問題じゃないですかというふうに捉えさせてもらうのかなと今思っているんですけれども。国も地域移行のことを出してきているので、課題がいっぱいあるということは国も我々もすごく分かっているので、そこは見直しを今やっているところですよと。そういう中で、個別のケースとしてこういう問題もありますよねと。ただ、全体的な問題としては議論中ですよという捉えでよろしいですかね。

○木平教育長 部活動については、従来やっぱり時間を割いていただいているという部分と、教員によっては、専門性の、今まで経験していなかったり、体育の教員でしたら別ですけれども、体育の教員じゃない方にそういう種目を持っていただいているというようなことをこれまでもいろいろ意見として私も聞かせていただいています。
 ですので、時間的な部分についてはガイドライン、それから専門性の部分についてはまだ十分じゃないですけれども部活動指導員という形で対応させていただきつつあるところです。その部分については、なかなか学校のスタッフの人で専門性を確保するというのが難しいところがありますので、徐々にそういうのをさせていただきます。
 それから、今、委員からありましたけれども、部活動の地域移行ということで取り組みつつあるところです。我々で部活動そのものの課題については現在対応中でありますし、これまでのようにほかの分掌と併せて学校の中で対応いただいているところで、その中で全然課題がないというふうには申しませんし、そういうふうには認識していないんですけれども、我々もできる範囲でしっかり努力しながら、引き続きやっていきたいなというふうに思っています。
 以上です。

○杉本委員 部活動については後ほどまた聞かせていただこうと思いますので、こういった現状を、大きなところでの現状を踏まえながら今後考えていくということで確認をさせていただき、要望としては、個別のケースとして就任強制というような言葉が出てこないようなお取組を各学校で校長先生にしっかりとしていただくことを要望させていただきたいと思います。
 以上です。

○平畑委員長 よろしいですか。
 そのほかに質問はございませんか。

○山内委員 私もこの機会に1点だけ教えていただきたいんですけども。子どもの最大の教育環境は教員であるという視点から、教員の働き方改革は非常に重要であるという思いから、これまでも何度も取り上げさせていただいておるんですけども、ゆえに子どもが大事だという観点なんですが、部活動の在り方を検討していただく上で、子どもの視点というか、子どもの意見とか、子どもたちの満足度みたいなのがどのように議論されていたり検討されているのかというのをちょっと知りたいんですけど、教えていただければと思います。

○奥田課長 子どもたちにとって有意義で持続可能な部活動を目指すということで、部活動のあり方検討委員会等を設置して進めてきたところです。その中でも、学校によって専門家のいない部活動においては、先ほど来出ております部活動指導員を充てているというところです。その中で、部活動指導員を充ててもらってどうやったかというような意見等も集約したりしているところですが、非常に専門的な技術が学べてありがたかったとか、また専門ではない顧問が部活動指導員と一緒にやることによって、相乗的な効果ではないんですけど、非常に自分の負担も軽減される中、子どもたちも有意義な部活動になったとか、そのようなアンケートの結果をもって、情報共有しながらもそういう取組を進めているところでございます。
 以上です。

○山内委員 競技力の向上という部分では、そういった外部の方の様々な力を活用してというのが非常に重要だなというのを確認させていただきました。
 私も自分自身に子どもがいますし、身の回りにいるたくさんの保護者の方といろいろな意見交換をさせていただきますけども、部活動の在り方には様々な御意見があるところでありますので非常に難しい問題だなというふうに思っておりますが、子どもたちの視点とか、また家族の思いとか、そういったこともいろいろ議論の俎上にのせていただきたいなというふうに思いました。ありがとうございました。

○平畑委員長 ほかに質問はありませんか。

          〔「なし」の声あり〕
    
     ウ 委員間討議     なし
     エ 討論         なし
     オ 採決         請願第43号   挙手(なし)   不採択
 

(休憩) 

 
  3 所管事項の調査
    (1)「令和4年版県政レポート(案)」について (関係分)
      ア 当局から資料に基づき説明 (井ノ口次長)
      イ 質問

○平畑委員長 それでは、御意見があればお願いいたします。

○杉本委員 幾つかあるので、まず1つ。
 4ページのマル8の部活動の地域移行に関してなんですけれども、ずっと経過を見ていって一番思うところは、地域間格差と経済的格差という視点を十分に踏まえた地域移行に係る検討を進めてくださいというのが、最終的な私の意見、要望事項なんですけれども、そこに関して1つ、2つ質問させてください。
 地域移行をしていくんですけれども、受皿のない地域とか、種目によっても受皿のない種目とかがありますよね。その辺の現状はどういうところにあるのかというところを教えてください。
 それから国の提言でも、困窮する家庭へのスポーツに係る費用の支援方策の検討というのがあって、国のほうもここはしっかりやってもらわなあかんと思うんですけれども、部活動の大会などに行くと、やっぱりスポーツはお金がかかるなと思います。ここに書いてあるように、大会の参加費であるとか、保険であるとか、それからユニホームであるとか、道具であるとか、それはかなりお金がかかります、中学生も高校生も。その辺りで、やっぱり貧困家庭の子どもは十分に参加できていないよなと思うんです。そこの問題をやっぱり教育委員会としては、教育に携わる者としてはすごく大事にせんとあかんと思うんです。なので、地域移行の議論をする中で、その辺りのところは非常に重要だと思っているんですけれども、その辺りの認識を教えてください。
 それから3点目は、教員の兼職兼業。土日の部分であるとか、放課後の部分であるとか、兼職兼業についても提言があると思うんですけれども、この地域移行に関わって兼職兼業のことについてはどれぐらいの議論をしていらっしゃるのかということについて教えてください。

○奥田課長 まず、地域移行、地域によって格差がというところで、受皿がどのような状況かというところだったと思います。
 確かに多くの受皿はなく、課題となっているところですが、受皿としては、例えば総合型地域スポーツクラブ、スポーツ少年団、クラブチーム、また三重県にはあまりあれなんですが、プロスポーツチームであったり民間事業、フィットネスジム、大学とか、それ以外にも例えば保護者会であったりとか、同窓会であったりとか、そういうような部分も受皿の一つにし、今後地域によって、様々な状況があるところによっては、そこも含めて受皿というのを検討していく必要があるのかなと考えているところです。
 また、費用負担についてもございましたが、事実、会場使用料であったり、保険料であったり、委員が言われました以外にも様々なお金が地域移行に係っては発生してきます。実際には、今モデル校なんかでも実証しているところではあるんですが、もし1人当たりで払ったらとなると、一月当たりですが1人1000円前後必要となってくるであろうというようなことも見えてきたところです。そんな中、例えばですが会場使用料のほうを少しでも安く借り入れるようにするとか、様々なところの部分について検討が必要ではないかなと思っているところです。
 また、就学援助制度という制度もありまして、その中にはスポーツのクラブ活動費というのも市町のほうから国のほうに補助を求めるに当たって対象の項目ともなっておりますので、そういうのも検討していく必要があるのかなと思っているところです。
 以上です。

○野口課長 委員のほうから兼職兼業について御質問がありましたので、その点についてお答えします。
 地域移行の部分が今検討中ということもありますので、そこら辺がある程度固まってくるのに合わせて並行して検討していきたいと思っていますので今後ということになるわけなんですが、これについては、もともと先ほどのお話にも教員が部活動であまり働き過ぎると御負担がというところもありましたので、国の通知のほうで過労死ラインと言われている80時間だとか、そういう時間を目安にしながら、それを超えないような形で兼職兼業を出していくべきだというような通知もございますので、そこら辺も踏まえながら今後検討していきたいなと思っております。

○杉本委員 地域移行は専門性の高い指導が受けられるとか、開かれたスポーツ環境というか、他校の子とか、他の社会人の人と一緒にという意味では、総論としてはいい方向やと思っているんです。でも、やっぱり最大の問題は予算やと思います、お金やと思います。なので、それが受益者負担で子ども、保護者にかかっていって格差がさらに生まれていくというか、アクセスできない子どもができてくるということが一番課題やと思います。なので、行政として一番やっていただかないといけないのは予算確保やと思っていますし、国が一番やるべきは予算確保やと思っています。やりたいと思っている地域の人だとか、そういう専門性を身につけた人もいるし、そういうところとうまく連携できていればいいけれども、やっぱり予算やと思っています。
 それから、就学援助制度の話が出ましたけど、おっしゃるとおりで、クラブ活動費は措置費の中には入っていません。これをやるんやったら、やっぱり就学援助制度の中に人員も含めて、クラブの活動に係るものの措置費は入れていくべきだというふうに思っていますし、それもないまま見切り発車してしまったら、置いていかれる子どもが絶対さらに増える、今も置いていかれている子がいると私は思います。なので、それが受皿によって違うということもあってはならんと思っているんです。総合型地域スポーツクラブやったらお金は要らんけれども、クラブチームやったら当然高くなりますよね。その辺りがまた格差を生むと思うんです。なので、本当に教職員の負担は膨大でありましたけれども、でもそれはやりがいに、生きがいに思っていらっしゃる教師もいたことも事実ですけれども、学校の部活動が果たしてきた意味合いというのはすごくそこにあったと思うんですけれども、そこがやっぱり学校に頼り過ぎてというところがある。
 ごめんなさい、意見をあまり言い過ぎてはこの場では違うと思うのでこれぐらいにしておきますけれども、部活動の地域移行というところは、子どもの経済的格差が生じない、さらに格差拡大にならないようにということと、地域間の格差が生まれないようにというか、四日市と南のほうでは地域資源があまりにも違い過ぎる、そこのところの差がさらに拡大していくということはやっぱり子どもが泣くことになるので、そこの視点を十分に踏まえて検討を進めていただくことを私は要望したいと思います。

○平畑委員長 なかなかいい意見だと思います。

          〔「はい」の声あり〕

○平畑委員長 ほかにありませんか。

○小林委員 1点教えていただきたいんですけども。県立学校施設長寿命化計画の関係で、これは何か年計画やったんかというのと、トイレの洋式化とバリアフリー化もそうなんですけども、大規模改修とかいろんな改修があると思うんですが、今現在どの程度まで進んで、あとやっていかなきゃならん部分というのはどれぐらいあるのかというのを、ざくっとで結構なんで教えていただければと思います。

○太田課長 まず、県立学校施設長寿命化計画ですけれども、令和2年3月に策定しておりまして、大きな柱としまして15年の計画で県立学校施設長寿命化計画というのをつくっております。その中で、具体的な取組として4年の計画をつくっておりまして、実施計画というのを同時に策定しております。本当に県立学校の老朽化が進んでおりますので、第1次計画では老朽化対策というところと、あとトイレの洋式化というところを中心に軸として進めているところです。
 まず、長寿命化計画の老朽化対策につきましては、4年間、令和5年度までに41棟を改修する、主には屋根とか構造の躯体に影響する外壁とかを中心にやっているわけなんですけれども、令和3年度まででは21棟、それから今年度は11棟する予定でして、全体では今年度終了で8割ぐらい進む予定となっております。
 また、トイレの洋式化につきましては学校の数が多いものですから、計画期間は令和5年度までですけれども、洋式化については令和6年度までの計画ということで進めているところです。実際には、昨年度までに着手しているところは18校、整備が済んでいるところは15校ありまして、全体の中では62校する予定ですけれども、そのうち今年度は14校実際に整備をいたしまして、今年度の全体では29校実施するということで、半数弱は今年度に終了するという予定でございます。

○小林委員 順調に進んでいるということで、その割には、私の地元の神戸高校が雨漏り、老朽化対策をずっと前から言われているんですけど一向に順番が回ってこないんで、よっぽどお金がないのかなと思ってちょっと確認をさせていただきました。
 取りあえず、以上です。

○平畑委員長 ほかに意見はございませんか。

○野口委員 すみません、嫌われとるか分かりませんが。
 不登校の関係でお聞きしたいんですけど、年々増えているということで、不登校ということは多種多様の条件があると思いますんで一概に言えんところはあると思うんですけど、2つほど聞きたいのが、1つは、長野県のほうへ不登校の学校へ視察ということで行かせてもらったんですけど、そのときに、不登校生を集めている施設というか、学校というか、高校卒業資格の取れるということで、そういう施設があったんですけど、三重県においてそういうような感じで不登校の人を集めてそこだけでやっているような学校というか、施設かも分かりませんけど、はあるんでしょうか。

○萬井課長 県内の小中学生を対象としている施設になりますけども、市町等が設置をしております教育支援センターにつきましては、県内に20か所ございます。
 以上です。

○野口委員 その市町がやっている支援センターというのは、市町ですから小学校、中学校だと思うんですけど、そこは不登校の人を義務教育だから預かってやっているという解釈でよろしいか。

○萬井課長 今、委員がおっしゃったとおりでございます。
○野口委員 あと、私が行ったところは高校の関係だったんで、そのときもちょっと話をされたときに別の方が言われたんですけど、不登校の方が別に行きたくないんやったら行かんでもええやんかという話をちょっと言われとったんで、それも一理あるんかとは思いながらも、そうはいってもやっぱり学校へ行きたい、ただ、さっき言った多種多様な問題があって行けないんですよというのがあるわけです。
 小中学校は義務教育だから無理やりでもというのもあるけど、高校の場合はそこら辺も含めてなかなか難しいところがあるし、定時制とかそういうところへ行けという話もあるんですけど。ただ、その学校へ入りました、県立、応援します、いろんな方法でやっています、でも、そこだけでは解決できないですよというのが多分にあると思うんですよ。やっぱりそういうときは、さっき言うた支援センターやないけれども別のところでやっていける、そこへ行けばいろんな同じような環境の方がおって行きやすい、全てが行くというわけじゃないけどかなり出席する人が増えるというのを聞かせていただいた。
 それを聞いていくと、三重県もそういうような感じのもんはどうも学校内で収めようとしているみたいなんですけど、別のそういう考えというのは持っていないんですか。

○萬井課長 高校生のみではないんですけれども、不登校の子どもたちを対象として支援をしている民間の施設もございます。加えて、県では高校生を対象とした県立の教育支援センターの設置に向けて、今年度実証事業を始める予定でございます。

○野口委員 民間でやっているのは、ただそこへ行くことによって学校の資格、要するに卒業できる資格が取れるんですか。

○萬井課長 民間の施設、それから教育支援センターもそうなんですけども、そこでの学習の内容等に基づいて所属の学校長が学校の教科活動としてみなした場合は、出席として扱うことはできます。ただ、高等学校の場合につきましては、そのことをもって卒業ということに直結するというわけではございません。

○野口委員 学校教育ですので、たしか学校の施設の中である程度、授業もいろんな条件がありますやんか。さっきのやつを聞いていると、ただ行っとるだけでその資格を間違いなく取れるんかと。失礼やけど、民間ですよと。責任がどこまであるんか知らんけど、民間へ来ていただいている。失礼な言い方をしてちょっと誤解があるとあかんけど、例えばそこへ来て、ただもうぼうっとしておるだけやというお話が出てきたときも、そういうのがもしあった場合でも、資格として認めますよと。そんなんやったらもう遊んどってもええんやで行こかというようなとか、そういうあれが出てくる可能性もなきにしもあらずだと思うんです。別にそれがどうのこうのじゃなくて、なきにしもあらずという方がみえるんで、そこら辺も含めてやっぱり学校として、県として少なくともそういう人たちをまとめてある程度の教育ができる、ある程度見られる、そういう施設があったほうがいいのではないか。これは各学校、各都道府県、結構やっているようにも聞いとるんやけど、何か聞いたら三重県だけないような話をちょっと聞いたもんで、学校として、教育委員会としてそういう資格を取るとか、そこら辺の状況が分からなくて、一回聞かなあかんなと思いながら、なかなか教育委員会のほうがこっちへ来られなかったんで、今ちょっと確認させてもうとんのやけど、そこら辺はどうなんですか。
○萬井課長 現在進めている県立の教育支援センターの実証研究ですけども、その中では学習支援も進めていく予定でおります。その中で不登校の子どもたちのニーズにも応じてなんですけども、高等学校卒業程度認定試験の受験を希望される方がみえれば、そういったところについても支援をしていくということで考えております。

○野口委員 僕の言うとるのとちょっと違うか分からんねんけど。私が言っているのは、各学校で対応しているみたいだけど、各学校で不登校になっとる人の対応ができるんですかという心配をしとるわけです。ですから、学校間の移動とかそういうのも当然移動はできるはずやと思うんですけど、そこら辺は各学校で対応しているみたいで、そこへ人を派遣していろいろするけど、あんまり効果がないように聞いとるんですわ。やっぱりそれよりも、そういう人たちが誰でも、長野県のところもそうでしたし、大阪も結構、福岡もそうだった、そういうところがあって、そういうところへ行っている人がおって、子どもたちが少なくとも卒業やそんなんもできてやっているよというのを聞いたんで、それはいいことだなと思いながらもちょっと分からない部分があるんで、全てが分かっとるわけじゃないんで、ちょっと行っただけのことやもんで、そこら辺のことは教育委員会としてそういうような感じの施設を持とうという気は、これを見とる限りではないみたいなもんで、そういう各学校でその処理をしようというのはかなり厳しいんかなというのがちょっと思いとしてあるんで、どうなんかなと思って聞かせていただいとるんです。

○木平教育長 三重県の高校で、定時制も入れてですけれども、30日以上不登校の子どもは令和2年度で760人ぐらいいます。委員がおっしゃるように、それぞれの学校で支援というのはしているんですけれども、中には中途退学をしたり、あるいは高校の卒業資格を取るのはやっぱり高校じゃないと無理ですので、全日制高校から通信制高校へ変わったりするという生徒もいます。
 そういう中で、不登校の子どもたちへの支援をそれぞれの学校だけにとどめるんじゃなくて、美術館の下に三重県の教育委員会の施設で総合教育センターってあるんですけれども、そこの一画を整備させていただいて、この7月1日からそれぞれの学校で学校へ行けないような状況にある生徒が集まって、中には運動したり勉強したりするという、人と関わったり同世代の子らと関わったりでき、勉強につながっていったりするような場所を今年度からさせていただきたいと思っていまして、高校生対象は三重県として初めてなんですけれども、全国的にはそういうのが10件ぐらいあるように聞いていますけれども、来年度以降はそういうのをもう少し恒久的にできるかどうかも含めて、そのニーズとか支援の状況を把握して、もう一歩踏み出して対応したいと思っています。
 それは、ひきこもりでいろいろなっていますけれども、やっぱり不登校が要因というか、不登校からそういったことにつながるということも三重県の実態調査、アンケート調査でも明らかになっておりますので、我々としても子どもたちが社会とつながれる、社会に出ていけるようなステップになる場を、あるいは今の学校に戻って勉強したり活動したりできるような、高校とは別の場を設けて、そこは一生懸命取り組みたいと思っております。
 以上です。

○野口委員 その話は聞かせていただいています。ただ僕が心配していたのは、その人たちは学習条件、要するに勉強しましたよという時間的なもの、そういうものは全部クリアできるという解釈でいいんですか。

○木平教育長 今申し上げました部分的にそこで勉強したのを在籍校の校長が認めたら、その時間は出席扱いになるんですけれども、多分それは時間数としてはそんなに多くないと思います。全国でもそうなんですけど、そういう場所でずっと学んだり活動して高校卒業の資格をその場で取れるということになると、もうそこは学校になりますので、ある面、通信制であったり、全日制のまた別の学校をつくるという形なのかなと思いますので、我々がステップとして取り組もうとしているのは、学校になかなか行きにくい子どもたちが家でずっとおるというのはしんどい状況ですので、同世代の子どもたちとふれあったり、社会と関われたり、あるいはまた戻れる勉強のステップになるような場をまずつくりたいなというふうに思っております。

○野口委員 もう時間がありませんので、できればそういう学校も必要かなと思いますので、検討できれば結構です、それはもうそちらの考えです、ちょっとお願いして終わります。

○平畑委員長 時間も12時が来たんですけど、ここで質問を考えておられる方はあと何人ぐらい。もう昼からやりましょうか。
 それじゃ、ここで休憩させていただきます。13時5分再開といたします。
 暫時休憩といたします。

(休憩)

○平畑委員長 休憩前に引き続き会議を継続します。
 意見のある方は、お願いいたします。

○山内委員 8つぐらいあるかもしれませんけど、順次ゆっくり、スピーディーにさせていただきますのでよろしくお願いします。
 1ページ、2ページの施策221のところです。1つ先ほど杉本委員のほうから、クラブ活動に関してなんですけども、経済格差が競技力向上に、地域移行を含めて地域資源が四日市と南部では違うというような具体例もありましたけども、まさしくそのとおりです。いろんな方にお話を聞くと、高校の部活動というのは非常に充実しておりまして、そんなに費用もかからないと聞いている分には聞いています。中学校のほうが、外のクラブチームで活動しようとすると非常に経済的負担は大きいというふうに聞いておりますので、そういったところの声もぜひ聞いていただきたいなというところと、地域資源に関しては、それぞれの地域で地域差はありますけれども、だからといって四日市の地域資源を活用しないとかそういうことでなくて、しっかりとそこは推進いただきたいなというふうにまず思っています。
 その上でなんですが、学力の件なんですけれども、特に中学校なんですが、高校受験を控えて学力向上に各学校で力を入れていただいておるんですが、公教育、義務教育という中で塾との関係性というかそういったところの学力向上のほうをどのように考えていらっしゃるかなというのをちょっとお聞きしたいんですけども。というのは、知り合いの方からの声を聞いたり、自分の実体験でもあるんですけども、私なんかは公教育、義務教育、学校での教育を主体としてそこで学力をしっかり身につけていくというのが適切というかあるべき姿だと思っていて、足らざるところということに関して塾で補っていくという感覚はあるんですけど、そうでなくて、一般的には塾に通うことでよりレベルの高い高校を目指すといった動きも当然あるんですけども、そういった中で、受験期、中学校3年生になって塾に通うと飛躍的に学力が向上される方がたくさんいらっしゃるんですけども、そういった実態を見聞きするにつけて、学校での教育と塾での教え方に違いはあるんですけども、どのように捉えていらっしゃるかなというところを、様々な方と意見交換している中でこれは一教員の方の御意見ですけども、学校での教育は中間層、もしくは中間ぐらいのレベルの方を位置づけて全体的に平均的に教えている関係上、学力の向上をもっと求めている人、子どもに関してはやっぱり塾へ行くべきだと。行かないと学力はそれ以上上がりませんよというような御意見も頂いたんですけども、その辺の考え方というのはどんなふうに捉えられているのか、ちょっと教えていただきたいんですが。

○脇谷課長 中学校における学力向上のことについてお答えさせていただきます。
 こちらにつきましては、先ほど委員もおっしゃいましたように、公教育という立場で申しますと、学校内でどのように子どもたちに学力をつけていくのかということが重要だと考えております。昨今GIGAスクール構想ということで、子どもたちに1人1台端末も配付したところでございます。その中で、子どもたちに合ったワークシートであったりとかAIドリル等もあって、子どもたちに対応したものもでき得る状況にしております。
 本県では、特に算数・数学で習熟度別少人数指導というのを進めておりまして、子どもたちの習熟の度合いによって学習の場を設けるということで、より子どもたちの習熟の度合いに合うた学力の向上が目指せるというふうに考えております。
 もう一つ、塾との関連というところでございますけれども。先ほどと重なろうかと思いますけど、公教育といたしまして、子ども一人ひとりにどのような力をつけていくのかということを学校で考えていくことが重要であろうと思いますし、経済格差ということもございますので、その観点からも塾として補完として、各家庭でそのような補完するというところもあろうかと思いますけれども、あくまでも学校の中で子どもたちに学力をつけていく、習熟の度合いによって子どもたちに学力をつけていくということで、ドリル等も活用しながら授業改善に努めていくということであろうかというふうに考えております。

○山内委員 どうしても塾のほうは、学力もそうなんですけど、点数をいかに取るかといった傾向と対策にのっとって教えてもらえるということもあって、より実践的ではあるんですけども、結局受験なもんですから、どこどこのレベルにまで行っていたらこの高校へ行けるではなくて競争なので、その競争に公教育しか受けていない子どもたちと塾へ行っている子どもたちとで、塾へ行っている子どもたちには勝てないという状況はないということでいいですか。それともやっぱり塾に行っている子どもには勝てないというところが念頭にありますか。難しい聞き方ですみません。

○脇谷課長 おっしゃるように、難しい質問であろうかと思います。全ての子どもたちの、通塾している子どもたちの学力の状態と、通塾していない子どもたちの状態を比べているわけではございませんので、一概に塾でどういうような力をつけていくのかというふうなところにつきましては、必ず学力を上げていくというかどうかにつきましても、ちょっとお答えはしかねるかなというふうに思いますし、塾でも子どもたちが学校で分からなかったところを学習していくであったりとか、委員のおっしゃるように、さらに難しい問題を解いていくような塾もあろうかと思いますので、それぞれどのような塾を選ぶかというところにつきましても違っているかと思いますので、そのように考えております。

○山内委員 逆に、児童生徒、家族のほうから塾に通ったほうがいいですかというような質問があったりしたときはどのように答えられているのかなと。もしくは、なければないでいいんですけども。

○脇谷課長 私も中学校の教師でございました。そのときにつきましては、あくまでも保護者の経済状態であったりとか希望が優先でございますので、あっせんするでもなく、やはり子どもの状態で、子どもと保護者の要望というか意向に基づいてお話も相談もさせていただいていたなというふうに思っております。

○山内委員 私もちょっと聞きにくい聞き方で聞かせていただいたんですが、いわゆる公教育、また義務教育の中でしっかりと競争力も高めて希望する高校に行けるというふうに私なんかは考えているんですが、どうしても塾に通ったほうが競争力が増すということであれば、そういった情報を知っている人と知っていない人で、また子どもの学力というか、学力そのものというか競争力が変わってくるなというところにあっては、いろんな情報が全ての人にきちっと平等に公平に伝わっていることが大事だなということが、いろんな方からお聞きする中でちょっとあったもんですから。塾は行かなくてもいいもんだと思っていたんですけども、2人の子どもは上の子どもの学力の状況を見て、やっぱり塾は行かせたほうがいいんだなとか後で気づいたという話だったので、だったら、そういった情報をはなからきちんと知っておくべきだなということがあったもんですから、そういった状況が学校でどのように取られているのかなということをちょっと確認させていただきました。
 この件は以上です。
 もう1件、この施策221のところでICTのところなんですが、これはお問合せが最近あったかと思うんですけども。多分、四日市の高校生の子が愛知県の病院で療養している、入院しているという中で、同じ病室、もしくは隣の病室かちょっと分からないですが、愛知県の高校生はオンラインで授業を受けることができて学習保障をされていると。ただ、三重県ではそういった取組がなされていないので、療養中にICT等を使ってオンライン授業なんかで学力の保障がしていただけないという状況があると。その辺についてどうかというところで、岐阜県のほうでも療養中の高校生に対してはオンラインでの授業参加が認められているというか、そういった保障がなされているというふうに聞いておりますので、そういったところにぜひ取り組んでいただきたいという声があるんですけども、そこに対しての取組の状況とか考え方があれば教えていただきたいんですけども。

○井ノ口次長 オンライン授業の件ですけれども、入院しておる期間、長さにもよるかと思いますけれども、長期にわたる入院等、あるいは不登校も含めてですが、学校に登校できていない生徒に対してオンライン授業はある程度やっておるというふうに認識しております。ただ、それが画像を流しっ放しであるとか、それか双方向でやるとか程度の差はありますけれども、オンライン授業については、各学校、積極的に取り組んでおるという状況でございます。

○山内委員 取り組んでいるという状況を聞かせていただきました。
 ただ、多分、愛知県の高校生と比べたときに、内容が少し物足りなかったのかもしれません。ぜひまた愛知県の取組とか岐阜県の取組とかを参考にしていただいて、足らざるところとか改善すべきところがあるんであれば、しっかりと充実していただきたいなと思いますので、これも要望させていただきたいと思います。

○早津課長 三重大学病院のほうでは、入院しているお子さんに対してICTを使ってオンライン授業をやったりとかオンデマンドの授業をしたりとかいう形で学習保障をしていますし、今年度から高等部も授業のほうを、院内学級を設けましてそこで学習保障をしているという状況がございます。

○山内委員 私が聞いたのは県外の病院だったので、そういった事例もあるということで、展開ができるようであればまた配慮いただきたいなと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 それから、3つ目なんですけども、施策222の「個性を生かし他者と協働して未来を創造する力の育成」というところのタイトルの施策なんですが、先ほど来、不登校の児童生徒への様々な取組、ひきこもり対策にこれからしっかりと力を入れていくという中で、いわゆる子ども間同士での他者との協働という部分で、友達として不登校の児童生徒、友達に対するアプローチとかそういった取組というのは、現状はあるんでしょうか。すみません、ちょっと答えにくい聞き方でしたか。
 子ども間同士で、昔やったら、仲のええ友達が不登校になっていたら友人が誘いに行って学校出てこいよと声をかけるようなことがあったと思うんですけど、今は何かそんな雰囲気があるのかないのか分からないんですけども、他者と協働していくという中で、一番困っている身近な友人にアプローチを子どもたちがしていくというのは、簡単ではないと思いますけどもあるのかなという感覚があるんですけど、そういった取組がされているか、されていないかとか、そういったところを教えていただきたいんですけど。

○井ノ口次長 確実な事例があるというふうなものはないんですけれども、確かに以前は通学団という形で通学しとるときに、休みがちな児童生徒がいたときは近所の子どもたちが誘い合ってというところもあったかと思いますけれども、今はその手段が、例えばもう少し高学年になりますと、直接ではなくていろんなICT機器を使いながら元気にしているとかそういった声かけは、学年によりますけれども、あろうかと思います。
 ただ、これは感触ですけれども、やはり直接声をかけて、顔を見て、その自宅まで訪問するというのは減っておるように思います。

○山内委員 これからしっかり取り組んでいくということで伺っておりますので、子どもたちの持っている力を最大限発揮もしていきながら、こういった社会課題に対しても取り組んでいけるといいんだろうなと机上では思っているだけなんですが、実際には難しいとは思うんですけども、保護者の様々な意見というかはありますけども、そういったところもぜひ視野に入れていく中での他者との協働というところも大事じゃないかなという観点でちょっとお聞かせいただきました。
 その延長線上で、特別支援学校がセンター的機能を持ってというところで、これは心身の発達に障がいがある子どもたちであったりとか、それによって不登校を発生してしまっている子どもたちに対するセンター的機能という感覚で受け止めさせていただいているんですけども、いわゆる特別支援学校の先生たちの持っているスキルはすばらしいものがあると思うんですが、そういったスキルが地域の学校の不登校児童生徒に対する、特に発達障がいを理由にして不登校になってしまっている子どもたちに対して非常に効果があったというような事例とかがもしあったら教えていただきたいんですけども。

○早津課長 特別支援学校のセンター的機能として、最近は発達障がいのあるお子様に対してどのような支援をしていくかということでその専門性を高めるために、本県でも年間を通した研修等を開催させていただいて、いろんなケースがございまして、そのニーズに応えるために専門性を高めながら、それを小中学校での実際の支援に生かしていくというふうな取組を進めております。
 不登校のお子様に対して直接そのような支援をするということは、事例として私もちょっとつかんでおりませんが、ただ、そういう困り感を持って学校に来るのが難しくなっているとか行き渋っているというようなことも踏まえて、どのような支援をして配慮をしていくことで学校に、学ぶことにつなげていくかということについては、それらも含めてノウハウのほうを伝えさせていただいている状況はあるかと思っております。

○山内委員 そういったノウハウをうまく展開していただけると、非常に力になるんじゃないかなと思っています。これは、ある教員1人の方の御意見なんですけど、特別支援学校の教員の方ですが、小学校のときに発達障がいを理由に不登校になったお子さんが結構おりますと。中学部になって特別支援学校に来た子どもたちは、軒並み皆きちっと通学できるようになるんですという、特別支援学校の持った力というか、教員の皆さんもそうですし、学校の雰囲気、周りの子どもたちの関係もあると思うんですけども、その教員の方いわく、小学部のときに不登校になった子どもたちが、発達障がいが理由であれば、特別支援学校に来てもらえれば必ず不登校は治りますというぐらい断言をしていただいとる、心強い言葉を頂いたことがあるんですけども、そういった力が多分あると思いますので、ぜひうまく取り出していただいて活用いただけたら社会の力になるんじゃないかなというふうに思いました。
 昨年の子ども・福祉部関係の常任委員会でもこの発言をさせていただいておりますので、ぜひそういった皆さんのスキル、特別支援学校の持っている力を社会に還元できるようにということで連携していただくように言ってありますので、よろしくお願いしたいなというふうに思います。
 それから、「未来を創造し社会の担い手となる力の育成」の中で、消費者教育、主権者教育、環境教育がある中で、まず、消費者教育ということではないんですが、アルバイトを高校生たちがやっていく中で、昔というか今もそうなんでしょうけども、ブラックバイトというところが非常に課題、問題になった部分があったと思うんですが、バイトに対する考え方というのは、学校の中で教育していただいているとか注意喚起いただいている状況はあるんでしょうか。いわゆるブラックバイトの予防というか、防止というか、自ら守るという観点ですけども。

○山北課長 ブラックバイト、バイトにつきましては、各学校の生徒の実態とか学校の実情によって認めたり認めていなかったりしているところでございます。特に、アルバイトをするときについては、申出があった生徒に対して担当の者からどういうところに勤めるんだとか、その旨の条件とかということを確認しながら、注意事項も指導しながら認めているところでございます。

○山内委員 そのときに、ブラックバイト等の課題がもし県内でもあるようであれば、ぜひきちっと教えていただきたいなと思ったので。なければいいんですけれども、一時すごく騒ぎになったときがあったのでお願いしたいなと思ってお聞かせいただきました。あまり実態はないですか。

○山北課長 今のところ、こちらには届いていませんけれども、もしそのような状況があれば丁寧に対応させていただきたいと思っております。

○山内委員 それから高校3年生から大学生で、特にこの問題は大学生に関してあったと思うんですけども、大学に行ってブラックバイトに関する様々な情報教育は多分受けないと思うので、高校生の在学中に、大学に行ってからそのときにもしアルバイトをするようであれば、ブラックバイトという観点で自分自身を守るような、そういった教育もしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それから次なんですけども、安全で安心な学びの場づくりで、いじめの問題なんですが、国のガイドラインがあるというところで、ガイドラインの中身を確認していないんですが、時々聞くお話でいじめの加害者と被害者があると思うんですけれども、どうしても加害者のほうにしっかり支援をいただくという観点でそれはそれで大事なところなんですが、いじめを理由に登校できなくなってしまった状況のお子さんがいらっしゃると。そこに支援をしていく中で何とか登校できるように支援をいただいていると思うんですけども、加害者のほうに対してどんな取組をしていくかというところも非常に大事で、これはちょっと言い方が難しいですけども、加害の生徒がいなければ私は登校できるんですという被害者の方も時々お聞きします。そのときに聞く言葉は、加害者の方は登校し通常の学校生活が送れていると。被害者であるはずの我々が学校生活を送れないというこの不平等は、いじめの問題に対する支援の在り方において課題があるんではないかなということを指摘いただいているんですけども、そういったところの考えがもしあれば、もしくはガイドラインにそういった考え方が載っていればちょっと教えていただきたいんですが。

○尾崎対策監 いじめの被害者に寄り添うということが大前提でございます。委員がおっしゃいましたように加害につきまして、被害の生徒がつらい思いをしているということがあってはなりませんので、別室、時間帯をずらすであるとかそういう対応をしておりますけれども、加害の生徒はきちんと謝罪をして安心して登校できるような形で、各学校工夫して対応しているところでございます。

○山内委員 加害の生徒がしっかりと認めて反省していただくというところも後押しをしていただいているというところでありますので、ぜひそういったところもしっかりと取り組んでいただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 加害の生徒が学校にいなかったら、私は登校できるんですということを理由に、加害の生徒を登校させないというところもちょっと難しい判断だというふうに思いますけれども、被害者の側の家族としては、そういった思いもある中でのいろんなジレンマとか不平等感を抱えていらっしゃいますので、ぜひしっかりと取り組んでいただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、通学路の安全確保の件なんですけども、基本的には小中学校の通学路に関しての安全の一斉点検とかをされているというふうに思うんですが、高校生の通学路はないんですね、基本的にないというふうに伺っておりますが、たくさん高校生が通う通学路とされる場所、通学の道、そこで非常に危険がたくさんあるという指摘を受けます。
 その都度、声を届けさせていただく中で、改善の取組をしていただいておりますが、過去にこんな話があって、これは一般質問でも取り上げさせていただきましたが、具体的に分かりやすく言うと、四日市なんかは、水沢から桜のほうの四日市西高校に通う生徒と保護者からの相談だったんですが、途中、桜の林道を通り抜ける中で、林道の街路灯がついていないと。暗いからつけてほしいということで要望いただいたんですけども、その街路灯をつけるのは、桜のほうの地域の自治会になるんです。そのときの話ですけども、桜の自治会の方から言わせると水沢のお子さんは地元の地域の子どもではないので、その声に対して自治会から何か費用を捻出して街路灯をつけるということが非常に難しいという話があって、非常に難航したんです。
 そういったことを理由に、高校生の通う通学路に関しても、地元自治会と学校が連携する中で、子どもたちの通学に関する安心・安全をしっかりと守ってほしいという形の要望をさせていただいたんですけども、その後そういった取組が進んでいるのかどうかとか、高校生の通学路に関する安心・安全をどのように確保されているかというところをちょっと教えていただきたいんですが。

○萬井課長 まず、委員が御指摘のように、高等学校には通学路というものはないんですけども、もちろん子どもたちが家から学校へ通う間の安全管理ということは大事であるという認識でおります。各学校におきましては、そういった観点に基づいて交通安全指導を徹底しておるというようなところでございます。
 お尋ねのありました自治会との具体的なという部分につきましては、申し訳ございませんけれども、具体例については、今のところ把握しておらないというような状況でございます。

○山内委員 小中学生と違って高校生は考え方もかなりしっかりしていて、自分の身の安全を守ろうという意識も高いと思いますので、彼ら自身がどういった対策が有効かというところのアイデアとか考えもしっかり持っていると思いますので。ただその考えをどこに持っていったらいいのか、ぶつけたらいいのかというのが分からなくてこっちに来ることがよくあるんですが、まさしく学校の中でしっかりと先生なりに訴えていただいて、学校の中でもんでいただいて、また地元の自治会等と連携いただければ解消していく話かなというふうに思います。そのために我々がいると言えばそれまでなんですけども、やっぱりそれも子どもたちの持っている力かというふうに思いますので、そういった子どもたちの声もしっかりと学校現場の中で聞いてあげていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 もう最後にさせていただきますけれども、こちらの今日頂いた別冊1にはないんですが、施策111の防災の関係のところの防災教育等のほうの教育委員会に関わるところを記入されていると思いますので、ここも聞かせていただいてもいいでしょうかね。いいですね。

○平畑委員長 どうぞ。

○山内委員 先日の一般質問で取り上げさせていただいて、フェーズフリーという観点、これが非常に重要だということで、知事並びに防災対策部長からもしっかり答弁をいただいたところです。また、雇用経済部のほうでも、サスティナブル経営のアワードを評価していく視点でもフェーズフリーをすぐに入れていただいたということで、非常に効果があるというか評価をいただいているところですが、ぜひ学校の防災の中でもこのフェーズフリーという視点、観点、概念を子どもたちにも教えてあげていただきたいなというふうに思っています。
 そういった中から、鳴門市の教育委員会がガイドブックを作成して、しっかりと教育の中でフェーズフリーを落とし込んでいっているという状況がありますので、そこまでするとかしないとかということではないんですけれども、ぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思っています。
 先ほど杉本委員から、また中川委員のほうからもしろちどりの話が出た中で、災害時に活用できないかという話がありました。これはまさしくフェーズフリーの視点だというふうに思います。ふだんは実習船として、災害時は災害時にしっかりと復旧支援活動ができるような、そういった部分、設備面でもそうですし、運用面でもそうかもしれません。
 私は、今のしろちどり、これが廃船となったときどのように活用するんですかと意見交換をさせていただいたときに、災害時に活用できるようにしていただけないかという要望をさせていただいたんですけども、いかんせん、何もしなくても維持費が2000万円以上かかるということでそれは無理ですというふうに言われたので、そこはちょっと断念させていただいたんですが、まさしくそういった活用も含めて、そういった観点はすごく大事だというふうに思いますので、ぜひこのフェーズフリーという観点を学校防災、教育の中に入れていただきたいなと。
 鳴門市の教育委員会のガイドブックを見ていると、作った最大の理由は、先生の負担を軽減するためにという着眼点がありました。いわゆる防災教育のためだけに時間を割くんではなくて、日頃の教育の中にフェーズフリーという視点から防災という視点を落とし込んでいくことで、先生たちの負担軽減にもつながるんだという考え方もありましたので、ぜひ何らかの形で取り入れていただきたいなというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。

○西田推進監 フェーズフリー、日常の中で防災を考えるということでございますけれども、こちらにつきましては、以前からも、そういう言葉ではございませんがいろんな事業、学習の中でそういう視点を取り入れるというのを私どものほうでも示してまいったところであります。
 委員がおっしゃいましたように、社会の中でもいろいろそういう動きはございます。実は、市町教育委員会の方なんかとも話をさせていただく機会がありまして、昨年度もいろんな市町を回らせていただいたんですけれども、そのときにも、例えば校内のマラソン大会に避難活動というか避難の視点を入れてやってみようかなと思っているんですみたいなお話もお伺いしました。まさにそういったところがフェーズフリーのような取組と思うんですけれども、そのような考え方をどういう場面で展開していけるのかというのは、また今後の検討になると思いますが、先日、防災対策部のほうでもそういった考え方の見解についてお話がありましたので、そういったところの動きなんかも参考にさせていただきながら、そういう視点も防災教育に取り入れていくようにこれからも進めていきたいと思います。
 以上でございます。

○山内委員 フェーズフリーという概念は非常に大事だというふうに思いますし、その概念が一回身についてしまうと、あとは自発・能動的に取組が推進されていくところでもありますので、特に枠にはまったような感じではなくて、その学校、そのクラス、様々な形で合った形でフェーズフリーというところを有効に活用いただいて防災力を上げていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 防災の関係で、最後にもう1点。災害時学校支援チームなんですけれども、いわゆる災害が発生したときに学校教育を一日でも早く再開できるようにということで、そういった支援チームが結成されて派遣されて応援体制が組まれるという状況を伺っていました。
 それとは対照的な話になるんですけども、特別支援学校のほうで、これはPTAのほうからの要望で、いわゆる災害時に特別支援学校を避難所指定してほしいという要望がずっと上がっているかと思うんです。それに対しては、たしか私の一般質問で取り上げさせていただいて、学校防災リーダー等に中へ入っていただいてそういった取組を検討していく、指定するとかしないとかは別にして検討していくということだったと思うんですが、現状、ここの取組がどんなふうになっているのか教えていただきたいんですけれども。

○西田推進監 委員がおっしゃいましたように、特別支援学校の代表者が定期的に集まりまして、特別支援学校の防災の関係とか避難の関係等について、話し合う機会の場を提供させていただいています。昨年度も実施いたしまして、ちょうど昨年度が福祉避難所の関係の法律のほうが変更になった部分がございましたので、そういった内容につきまして、三重大学のみえ防災・減災センターの先生を講師にお招きいたしまして、法改正に対応していけるのか、避難所として福祉避難所的なこととしてやっていけるのか、どういう課題があるのかということを、これまでもいろんな課題の出し合い等はしておったんですけれども、法も変わったということでそういった専門の方の御説明のほうも頂きました。
 いろいろ課題もあるかと思うんですがニーズもあるかと思いますし、市町のほうからお話を頂く場合もございますので、今後も引き続きそういう話合いの場を活用いたしまして検討のほうを進めていきたいと思っておるところでございます。

○山内委員 福祉避難所の規定が少し変化したというところで、非常に重要な情報だと思いますので、ぜひ周知いただきたいなと思いますし、もう1点、各学校でこの課題を前に進めていただく責任者の方というのは学校長になるのか、教頭先生になるのか、防災リーダーになっていくのか、その辺はどうなんでしょうか。

○西田推進監 先ほどもお話しさせていただきました、委員会のほうに特にどなたを御出席というような話はしておらないんですけども、おっしゃいましたように、防災リーダーであるとか、場合によっては教頭とかそういった方に参加していただいています。ただ、やはり意思決定には校長も含め必要ですし、組織として、学校としていろんなことを決めていくということも必要でございますので、リーダーだけが決めるとかそういうことではなく、頂いた意見等は学校のほうに持ち帰って管理職ともども話し合ってまたその意見を出していくという形になりますので、そういった形で進めていくことになるのかなと考えております。

○山内委員 ぜひ各学校現場で検討とか議論が活発に行われるように推進いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

○平畑委員長 ほかに意見はありますか。

○中川委員 未来を創造し社会の担い手となる力の育成という観点で、県内の高校を卒業した方の中で県外に進学する方が多いと思うんですが、4年制大学に進学してUターンで三重県に帰ってくる就職率、それは県として把握しておるんでしょうか。就職活動の関係なんですけども。

○山北課長 県外への進学者で、令和2年度の情報になりますけれども、大学・短大に進学した5522名のうち、県内は1521名の27.5%です。県外は4001名の72.5%になります。その県外に出た大学・短大進学者のうち、県内に戻ってきたというのは、その全員に確認しているわけではないんですが、雇用経済部の調べで、就職支援協定締結大学という限定した大学ですけども、30.9%が県内に戻ってきたというふうに把握しております。

○中川委員 県の施策の中で、人口減少、そして少子化対策は大きな目標だと思うんですが、ここに注視することが必要だと思うんですよね。そういった観点で、県としてはなるべく、これも任意だとは思うものの県内に来る方はもっと、今の30%から40%と、うんと高く目標設定することが必要だと思うんですが、そのためにはどんな仕組みとかどんなことをしとんのかと。その辺りは分かりますか。就職率を高めるための方策とか、こんなことをやっていますよというようなことは今例示できますか。

○山北課長 確かに大変難しい問題でありまして、大学・短大へ進学した生徒の、学生の各自のキャリア認識にもなると思っております。学校としましては、高校生のうちから県内の企業への理解とか、県内での働き方というか生活をイメージできるような生徒の育成ということで取り組んでいきたいと思っておりまして、そのためにインターンシップであるとか、県内で働いていただいている先輩方の声を聞くとか、そういう取組を現在させていただいているところです。

○中川委員 いろんな取組をして、なるべく三重県に帰ってもらいたいということでやってみえるんだと思うんですが、他県では、例えば三重県で言いますと、東京事務所なり、あるいは大阪事務所なりに就職関係のアドバイザーを設置するとか、また、要するに県内に就職するがためにいろんな就職活動ということで、交通費とか宿泊費とかそんなんも盛り込んでやっとるとか、具体的にその中でやっとるところがあるもんですから、そんなことで、なるべくそういう形で力を入れていただきたいなと思います。これが1点目。
 もう一つは、これも考え方を聞きたいんですけども。特別支援学校玉城わかば学園があるんですが、これが平成6年度に開校しました。そして、三重県の県南地域の知的障がい者の方々の小中高一貫の学校がつくられたということで、そのうちにそれが増えたもんですから、松阪あゆみ特別支援学校ができたという流れがあると思うんですが、今度、度会特別支援学校が要するに廃校ということで、肢体不自由児の方々を松阪あゆみと、玉城わかば学園のほうに分けるという流れだと思うんですけども、間違っていないですね、よろしいでしょうか。そういうことですね。
 そういう中で、松阪あゆみ特別支援学校をつくるときに、今いろんな課題で教室不足というのが書いてあると思うんですが、そういうことは、要するに松阪あゆみをつくったとき、そして将来こういう形で度会特別支援学校がこうなりますよという一つの想定は県教育委員会としてはしていなかったのか、分からなかったのか。今回こういう形で土地を取得するわけですけども、その辺りは全く考え方としてなかったのかどうか、その辺りの確認をしたいんですが、どうでしょうか。私の言わんとするのは分かりますか。

○伊藤推進監 今おっしゃった玉城わかば学園からの松阪あゆみ特別支援学校の整備について、玉城わかば学園については、御存じのとおり、平成20年代の半ばあたりから非常に児童生徒数が増えてまいりまして、知的障がいを対象とする特別支援学校ですけども、教室不足ということで松阪市内に松阪あゆみ特別支援学校が平成30年に開校いたしました。松阪あゆみ特別支援学校につきましては、知的障がいの児童生徒増、そのことによる狭隘化への対応ということで、松阪あゆみを知的障がい者の学校として開校したということでございます。
 そのことから、松阪あゆみ特別支援学校の隣に松阪市の療育施設「そだちの丘」というのがございますが、こちらには就学前のお子さんが知的障がいのお子さん、肢体不自由のお子さんがどちらも通ってきておられます。そんな中で、松阪あゆみが開校する中で小学校に上がるときに、知的障がいのあるお子さんは目の前の松阪あゆみというようなこともございまして、肢体不自由のお子さんについても松阪あゆみに就学できないかというような御希望を頂くようになってきたというふうに理解しております。
 以上でございます。

○木平教育長 中川委員がおっしゃったのは、松阪あゆみをつくるときに、そもそもどういうふうな根本的な考えだったかという御指摘だと思うんです。大変重要ですし、難しいというか。当時玉城わかば学園というかあの地域を中心に、知的障がいのある子どもが増えているというのがまずございました。それで、それにしっかり対応するという状況がございまして、度会特別支援学校というのは、従来ある特別支援学校としての一定の役割も担っていたということもあって、いろんな考え方は当時もあったんですけれども、知的障がいと肢体不自由を併せ持った特別支援学校を整備するのか、その増の部分に対応するかというところで、平成30年度のときに知的障がいの増加にしっかり対応するということで、まずつくらせていただきました。
 ただ、一方で、その後またさらに増えてきているということ、それから重複障がいの方が相当程度になっているということがございます。それに加えて、インクルーシブ教育システムの理念を踏まえて地域に近いところで学び生活してもらうということもあって、子どもの状況に応じるということと、地域に近いところでというようなところで学び育ってもらうということが、近年は全国的にも少し多くなっているのかなという状況がございます。うまく説明できなくて申し訳ないですけども。

○中川委員 よく分かるんです。教室不足とか環境をよくしたい、そういうお子さんがたくさん出てきたから対応せなあかんと。そやけど、一連の話を聞いていますと、ケース・バイ・ケースでやっとるんじゃなくて、対処療法でやっとるんじゃなくて、もっと事前にいろんな想定をしながらやっていくことがやはり県教育委員会として、長期構想ではありませんけれども、そういう観点でやってもらいたいということで、玉城わかば学園も、松阪あゆみも、そしてもう廃校になります度会特別支援学校も本当に完全にやっていただいとるんですが、そういうふうな一つの流れはきちんと県教育委員会として持ってもらいたいということでございますので、御認識いただきたいと思います。終わります。

○平畑委員長 ほかに意見はございますか。

○日沖委員 2つあるんですけども、まずこの資料でいくと23、24ページの施策224の「安全で安心な学びの場づくり」なんですが、これはどっかでどなたかが聞いとって、また同じことを聞いとったら御容赦いただきたいんですけども、24ページの副指標でいじめの認知件数に対して解消したものの割合が、令和3年度はこの資料では集計中で未確定ですよね。この説明はあったのかなということを含めてなんですけど、それと不登校児童生徒が、学校内外の機関等での相談・指導等を受けた割合、これも集計中で未確定ということで、これを基に23ページの評価結果を踏まえた施策の進展度は、主指標がこういう評価ですからBになったのか分かりませんけれども、未確定のものを含めてBということですよね、副指標は。
 これはこれでええのかなというふうなところ、そして、不登校児童生徒が学校内外の機関等での相談・指導等を受けた割合が、大体平均すると6割か7割ぐらいなんですかね。その逆を見ると、3割から4割はどこにも相談できずに孤立化しとるというか、家庭なり子ども自体が孤立化しとるような状況だというふうに思うんですが、そのことについて、過去に私もそういうどこにも相談できていない、どこともつながっていない子どもや家庭についてどう対応していったらいいか、まずそこのところを何とかどこかとつながるようにしなければいけないんじゃないかというような質問をしたことがあって、その後、訪問型支援の形が出来上がってきましたし、またほかの面でも様々充実されてきたというふうには思っているんですけれども、特に訪問型支援が始まってどこにも相談ができていない、指導も受けられていないというお子さんや家庭は幾分か減ってきとるはずだと思うんですけれども、令和3年度の数字がここには書いていないんで、訪問型支援を行っていただいとっても、もし数字的になかなか改善されていないような数字が見られるんならどういうことかな、今後さらにどういう対策が要るんかなということになってくるわけですけれども、その辺をちょっと確かめたいので確認したいんですが、ここには数字が出ていないですけれども傾向を教えていただきたいというふうに思います。
 それと、もう一つは、この資料では施策14-6「学びを支える教育環境の整備」、35、36ページのところの施策を、記述を見ながらですけれどもこの36ページの一番上のマル2で、県立高等学校活性化計画、新たな令和4年度から5年間のこの計画に基づいて県立高等学校の活性化を進めていくんだということなんですけれども、この資料の3行の結びに、「学びと配置のあり方について検討を進めます」ということですが、この「学びと配置のあり方について検討を進めます」という中には、今の高等学校の数はいずれどっかで統廃合を行ったりしながら調整していかなければならないということが含まれとると私は思っているんですけれども。もちろん三重県は南北の事情の格差もございますので、南と北でえろう地域の在り方も違いますし、学校の規模の在り方も違うでしょうけれども、それはそれとして、総じてこれだけ少子化の中で中学校を卒業する生徒数もこれからも年々減っていく中で、ピークの頃にどんどんとつくってきた県立高等学校の学校数がこのままでいけるはずがないことは、誰しもおのずと分かることだと思いますので、遅かれ早かれいずれどこかでこの高等学校の統廃合、これはもう北だから、南だからということやなしに、どこでもやむを得ないこととして起こってくるんじゃないかなというふうに思っております。
 そういうところをここに含んどると私は思っていますし、そうならざるを得ないと思っているんですけれども、この県立高等学校活性化計画、これから5年間の中でも環境は5年間のうちに大きく変わってくると思いますけれども、やっぱりデリケートなもんですからなかなか端的に、ストレートに示せないというところもあるか分かりませんが、いつかはそういうところを県民の皆様、それに高等学校がある地域の皆様にしっかりと示させていただいて、しかるべき準備をしていく必要があると思うんですね。
 例えば、かつて桑名高校の商業科やったかな、何か学科を1つ減らすときにも、中学校に伝わっていくのが決定されてから間がないということで、中学校からも知事からも大変お叱りを受けたことがあったことが、学校が間違っていたら申し訳ないですけれども、そんなことを記憶しとるんですが、やっぱりやむを得ないことはしっかりと現実を県民の皆さん、関係者の皆さんに示して、準備をして理解をしていただいて進めていかなければいけないなと思っておりますので。なかなかストレートに示すというか伝えにくいところがあってもやっぱりやむを得ないこと、これからの時代の中で活気ある高等学校をつくっていくにはそういうことも避けて通れないことだということは、ある程度の時期に事前に県民の皆さんのコンセンサスを得ていくべきだと思いますので、そういうところについて、高等学校の活性化計画の記述を変えてくださいとまでは、そんなことは現実的に無理なのか分からんけれども、そういう姿勢なり現実を伝えていくということを、何らかの中で、何らかの中って、言葉がちょっと中途半端になりますけれども、これからの県民に示していく中で行っていかなければならないんだろうというふうに思っておりますけれども、今後どう考えておられるかお聞かせいただきたいと思います。

○萬井課長 先ほどお尋ねのありました不登校児童生徒が、学校内外の機関での相談・指導等を受けた割合が集計中になっておる理由についてまず御説明をさせていただきます。
 この実績値につきましては、国の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査というものがございますが、これを通じて把握しております。5月末日に集約した上で文部科学省のほうに報告することとしておりまして、その後、文部科学省のほうとのやり取りであるとか、市町への確認等をしていきます。そのような中で修正が生じる事例が多くございますので、現時点では暫定値になるということから集計中ということで表示をさせていただいております。
 その上で、校内外の機関等での相談を受けていない生徒がどのようになっているかというようなことなんですけども、校内におきましては生徒の状況にもよるんですけども、子どもたちのことを一番よく理解しているホームルーム担任であるとか、部活動顧問であるとか、そういった一番理解した者が相談に応じておるというふうに捉えております。
 それから、訪問型支援でございますけども、昨年度、県の教育委員会のほうへ直接市町と教育委員会等から御相談いただいて、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等を派遣して訪問型支援をしたケースが15人、延べ87回ございます。そういった形で、少しずつ増えてまいっているのではないかというふうに考えています。
 それから、つながっていない生徒の推移でございますけども、平成28年度と令和2年度を比較しますと、小学校で相談・指導を受けた割合については2.6%増えております。中学校は0.3ポイント下がっておるわけですけども、高等学校においては7.9ポイント増えとるというようなことで、つながっている生徒が増えておるというように認識しとるところでございます。
 以上です。

○井ノ口次長 加えて、いじめの認知件数に対して解消したものの割合が集計中、未確定となっておるところでございますが、いじめの解消につきましては、国のほうのいじめの防止等のための基本的な方針で、いじめに係る行為がやんでいること、それから被害児童生徒が心身の苦痛を感じていないこと、その感じていないというのが相当期間継続するということで、少なくとも3か月を目安としております。ですので、3か月経過後、だから6月末にもう一度調査をしていきますので、集計中というふうに記載させていただいております。
 以上です。

○大屋課長 県立高等学校活性化計画に係るところでございますが、令和4年3月に県立高等学校活性化計画をまとめまして、この中ではまず現状を認識した上で、つまり平成元年から令和3年にかけて、中学校の卒業者数が47.4%の減という状況の下、それぞれの地域においてこれから必要となる学びを提供していくには、学校の配置をこのまま続けていくのが難しいということで、その上でこのことをどういうふうに考えていくかということを整理しております。
 整理の仕方としましては、各地域で高等学校の学びと配置の在り方について検討を進めると。この検討の主体につきましては、地域の高等学校活性化推進協議会、これを考えておるところでございます。その状況を踏まえながら、最終的には県が考えていくということとしているところでございます。
 御指摘のように、実際に非常に厳しい状況が、特に南部地域では起こっているところでございます。例えば、現在既に地域で協議会がある伊勢志摩地域、紀南地域、伊賀地域におきましては、近年、状況として学級減が学校対応でなかなか難しい状況がございまして、地域の方からの御意見の中でも、一定統合ということも視野に入れながらやっていく必要があるのではないかという意見を伺っておりました。
 ただ、一方で学校それぞれの機能というのもありますし、1つなくなるということは、例えばそこの近くに住んでいる子どもたちにとっての影響というのもあります。非常にそこのところが難しいところもありますので、ここについては、今現在協議を進めながらやっているところでございます。
 今言ったように、3地域につきましては置かせてもらいましたけども、県立高等学校活性化計画の中では、それ以外にも1学年3学級以下の高等学校、ここを設置している地域につきましては、協議会を設置しながらやっていくということにしておりまして、これから、今年度の中にはなりますけども、残りの鈴鹿地域、これは石薬師高校が該当します。それから津地域、これは白山高校が該当します。それから松阪地域、これは飯南高校と昴学園高校になります。これはあくまでも統合も前提というわけではございませんけども、そうしたことも含めた議論をしていくという形を考えているところでございます。
 このことについては、県立高等学校活性化計画の中に示しながら、地域の方とも共有して、そして議論をしているところでございますし、6月上旬にたまたま伊勢志摩と紀南の協議会がちょうど開催されたところなんですけども、地域の方も傍聴で多く来てくださいまして、そうした中でも非常に幅広に議論も交わしながら、皆さんの意見もできるだけ聞けるような状態でさせていただいておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○日沖委員 もう一回だけ聞かせてもらいますが、不登校児童生徒の話ですけれども、訪問型支援で15人、87回訪問されたという実績を言われましたけれども、それも含めて、そうするとこの令和3年度は集計中ということですけれども、令和2年度から3年度に対してもつながっていない家庭なりお子さんというのは減ってきておるということで解釈させてもらってよろしいんでしょうかねということを確認させていただきたいのと、それと高等学校の活性化計画はもう要望だけにさせてもらいましたけれども、この後は、やっぱりしっかりと現実を踏まえて、もう避けられないことは毅然と地域と話をしながら、関係者と話をしながらよりよい形をつくっていかざるを得ませんので、その辺は耳触りのいい話ばかりじゃなしにしっかりと協議をしていっていただきたいな、議論をしていっていただきたいなというふうに思います。
 我々もまだこれからここのところについては、折に触れて話もさせていただかなければいけないと思いましたけれども、よろしくお願いいたしたいと思います。
 不登校児童生徒のほうだけだと、令和3年度も改善されたんかというところだけ確認させてください。

○萬井課長 大変申し訳ないんですけども、令和3年度の数字につきましては、今持ち合わせておりませんので、ちょっとお答えしかねるところはあるんですけども、令和2年度から令和4年度にかけまして、スクールソーシャルワーカーの配置時間を1.3倍にしてございます。それからスクールソーシャルワーカーにつきましても1.8倍ということで時間数を増やしておりますので、そういった人材が動くことによってつながっていく生徒も今後増えていくんではないかなというふうに考えておるところでございます。
 以上です。

○平畑委員長 よろしいか。

○日沖委員 確認しました。終わります。

○杉本委員 時間はいいですか。

○平畑委員長 どれぐらいありますか。

○杉本委員 5点。

○平畑委員長 5点、じゃ、休憩を入れますか。
 それでは、休憩を入れさせていただきます。もう短めでいきますんで、14時15分で再開したいと思います。よろしくお願いいたします。

(休憩)

○平畑委員長 休憩前に引き続いて会議を継続します。
 時間も大分押しておりますんで、質問、回答ともに簡潔にお願いいたします。

○杉本委員 ページ数が後ろのほうから行かせてもらいます。
 29ページ、30ページのところなんですけれども、まず夜間中学についてなんですが、今年度「設置の可否について判断します」というふうになっているんですけれども、全国的な設置状況は今どうなっているのかということ、そのときに、それが県立なのか、市町立なのか、それから新設の中学か、分校か、その辺りの数字も分かったら教えていただくとありがたいです。
 それから、2点目は、市町教育委員会との協議の状況を教えてください。

○遠藤課長 夜間中学の状況でございますけれども、まず文部科学省によりますと、令和4年4月時点で現在15都道府県の34市区に40校の夜間中学が設置されております。そのうち県立として設立されていますのが、徳島県立のしらさぎ中学校と高知県立の高知国際中学校の2校であります。いずれも令和3年度に開校した学校であります。
 今後の状況といたしましては、今、静岡県が設置を予定しておりますのと、あと4県、群馬県、鳥取県、長崎県、熊本県のほうで新設するかどうか検討しているという状況だというふうに認識しております。
 また、分校につきましては、ちょっと今手元にその集計がないんですけれども、これまで設置されている中でも分校として設置されているものが首都圏に多かったかと思いますが、幾つかはあるというふうに認識しております。
 市町との協議の状況でございますけれども、市町に対してこちらから現状の取組状況を伺いつつ、あとは現在、体験教室を実施しておるところでございますので、そちらで参加されている受講生の方が多い自治体とは具体的にどういうふうな取組、連携ができるかといったところを個別に意見交換させていただいている状況でございます。

○杉本委員 要望としては、市町との協議を十分にしてくださいというのが要望事項なんですけれども、今の設置状況を聞くと、県立は少ないです。市町は多いですよね。ニーズを考えると、県内1校というよりは、県内複数校の設置が望ましいと思っていて、これは私の意見ですけれども、そうなったときに市町だと思います。
 可否を県で決めると言っているんですけれども、もう県立でいくんやという結論が出ているんであれば県だけで決められますけれども、市町立となると、市町との協議が必要ですので、その辺りはもっとしっかりと進めていただきたいなと。していらっしゃるでしょうけれども、市町との協議が今後すごく大事になってくると思うので、そこを十分にというのが要望事項なんですけれども。
 例えば国児学園は、県立の施設に市町の分校があります。あそこは一身田中学校の分校です。それから、桑名市の悠、これも県の児童心理療育施設ですけれども、あそこの中学校は長島中学校の分校です。県の施設に市町の分校という形もあります。
 今、北星高校でも実証をやっていらっしゃると思うんですけれども、北星高校の中に四日市市立の中学校の分校であるとかそんな形はほかにも考えられると思うんですけれども、様々な形が考えられると思いますので、ぜひ市町との協議をしっかりしていただいて。やっぱり津市に1つって通えませんね、なかなか通いにくいですわ。この南北に長い三重県は少なくとも3校という思いが自分の中にはあるので、ここについてはぜひ市町との協議をしっかりとした上での可否の判断、ゼロはないと思いますけれど、どんな形にしていくかというところの協議を今後さらにしていただきたいと思っているんですけど、教育長、いかがでしょうか。

○木平教育長 今、学んでいただいている生徒、それに来られていない人のニーズも含めて、市町との協議もしっかりして十分検討していきたいというふうに思います。
 以上です。

○杉本委員 ありがとうございます。お願いします。
 1つだけ。今度は、不登校の、教育支援センターのほうなんですけれども、7月1日スタートですので、今参加したいと言っていらっしゃる生徒の人数は把握していらっしゃるでしょうか。

○萬井課長 正確な数ではないんですけども、今現在、県内で保護者相談会を開催しております。そこで参加していただいた高校生の保護者が10名ぐらいおみえですので、そういった方に今後センターの利用について働きかけをしていきたいというふうに考えています。
 それから、いろんなところでセンターの実証研究を始めますということで周知をしておりまして、8件ほどですけども、保護者の方から新聞を見たとかそうしたことでお問合せを頂いておって、7月1日までに見学をされるという方も、数名ではございますけどもいるというような状況でございます。

○杉本委員 非常に大事な取組ですので、よろしくお願いします。760名と、それから先ほど御答弁でひきこもりとの関係も御答弁いただきましたので、いろんな意味で非常に重要な取組になりますので、よろしくお願いします。
 そうしたら、次は、27ページのところへ行かせてください。
 27ページの「いじめや暴力のない学びの場づくり」のところで、ずっと前から気になっているのが、やっぱり起こってからの対応がいつも議論されることが多いんですけれども、起こさないところが大事で、そこのときに、学級づくりとか、仲間づくりとか、これが教育の土台の一丁目一番地やと思うんですけれども。学習ではなくて教育です。教育の一丁目一番地やと思うんですけれども、そういった記述はあまりないんですよね、県のこういったペーパーの中に。その辺りはどういうふうに捉えてみえますでしょうか。

○尾崎対策監 いじめにつきましては、当然あってはならないことでございますので、未然防止も非常に大きな観点と思っております。早期解消という部分で書いておりますけれども、集団生活を通して培ってくるということで、社会性であったり、自ら考えて行動する力であったりということを、道徳等を通して子どもたちが自主的に行動できる力を培っていきたいというふうに考えております。
 以上です。

○杉本委員 道徳という教科の中だけでできるものではありません。道徳は教科になりましたので。教科の中だけでできるものではございません。ですので、インターネット上の問題がすごく増加する中で、リアルな関係づくりがやっぱり一番大事やと思うんです。そうしたときに、やっぱり仲間づくりであり学級づくりだと私は思うんです。そういった記述をぜひ、ここでなくていいので。教育ビジョンが改正されますよね、教育ビジョン改正の中でぜひしっかりと織り込んでいただきたいというふうに思っていますが、何か回答があるような感じがありますので、お願いします。

○上村副教育長 また後ほどみえ元気プランのほうで御説明申し上げるんですけれども、今回新しくこの施策14-4というのを、「いじめや暴力のない学びの場づくり」というので1つ設けまして、その中で教員の関わりの部分で、今、委員が御指摘の子どもたちへの対応やいじめを生まない学級づくりなどについて、教員がしっかり学んで対応するという記述を入れさせていただいて取り組んでいくことにしておりますので。

○杉本委員 了解いたしました。
 それじゃ、次は23ページをお願いします。
 23ページの「安全で安心な学びの場づくり」で、評価結果のところに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの専門家・地域・福祉や医療の関係機関等と連携した支援体制を構築しますという文言をいつも書いていただいて、これはこれでお願いしたいんですけれども、スクールロイヤーが一時期取り上げられましたけれど、最近あまり出てこなくなったんですが、個別のケースを見ていくと、やっぱり弁護士等の関わりがかなり必要なケースが多いと思っているんですね。なので、この関係機関の中にスクールロイヤーというのは入っていないんでしょうか。今後入る見込みはないんでしょうか。

○尾崎対策監 弁護士の方には、小学校5、6年生が中心ですけれども、いじめ予防事業という形で御参加いただいているというところと、学校に対する法的な相談という形で御支援もいただいておるというところでございます。
 以上です。

○杉本委員 割と気楽に、気楽って変ですけれども、やっぱりそういった方に相談できるような体制をつくっていく必要があるというふうに思っています。
 カウンセラーやら教職員にもカウンセリングしていただいていますし、スクールソーシャルワーカーとも連携してやってもらっているんですが、やっぱり学校への過剰な要求だとか、不当な要求であるとか、そういうものも中には含まれていて、そこがうまく対応し切れない中で解決が遠のくというようなこともありますので、ぜひスクールロイヤーにアクセスしやすいような、それは子どもも、保護者も、教員も、学校も、そんな形を今後構築していただけると、少し強化していただくとありがたいと思うんですが、お願いします。こうやって言うても、首を振っていただいているので、御答弁があったらお願いします。

○尾崎対策監 おっしゃいましたように、法的なロイヤーという形で支援を図ってまいりたいというふうに考えています。

○杉本委員 期待しておりますので、要望させていただきます。
 そうしたら、次に行って、19ページをお願いします。
 通学路の交通安全の話で、先ほども山内委員のほうから県立学校の話があったんですけれども、盲・聾学校の新築移転に伴って、通学路の安全確保と教員の通勤経路の安全確保が課題になってくると思うんですけれども、その辺りの取組はしていらっしゃいますか、していらっしゃいませんかというところをお聞かせください。

○伊藤推進監 委員が御指摘の盲学校、聾学校の移転に伴う児童生徒及び職員の周辺の通学路等の交通安全ということでございますが、まだ今は設計段階にございますが、周辺の道路、交通安全等につきましては、警察、それから周辺の道路は市道でございますので、津市の担当課と現在協議をしておるところでございます。学校移転後、児童生徒及び職員が安全に学校に通えるように、いろいろ努力してまいります。
 以上でございます。
○杉本委員 障がいはいろいろありますけれども、盲・聾、特に盲かな、盲は非常に安全確保が大事だと思いますので。開校が1年延びましたからその分時間はあると思いますので、しっかりとした安全対策をお願いしたいと思います。
 最後です。15ページをお願いします。
 15ページのマル1のところで外国人生徒のところを取り上げたいんですけれども。外国人生徒に対する、「きめ細かな相談や求人開拓などの重点支援を行います」と書いてあるんですけれども、私は定時制・通信制課程の外国人生徒にほとんど正規採用がないというふうに捉えています。外国につながる高校生の正規採用率は日本の子どもたちと比べてどうなのか、それから全日制と定時制、通信制を比べてどうなのかというところの数字を教えてください。

○山北課長 まず、令和2年度の状況になります。外国籍の生徒の就職につきましては、高校生全体が31.1%に対して、32.6%でほぼ変わっていないです。すみません、あとのことについては時間を頂きたいと思います。調べさせていただきますので。

○杉本委員 31.1%というのは正規採用の数ですか。

○山北課長 はい、そうです。

○杉本委員 そうすると、高校生全体でも正規採用率は30%台ということと捉えたらいいんですか。

○山北課長 31.1%というのは、進路を選択したときに進学ではなくて就職を選んだ方が31.1%という意味です。

○杉本委員 私は、正規採用率を聞いたんです。急なことですので、今すぐに数字は出てこないと思うんですけれども、正規採用率が日本の子どもと外国につながる子どもでは違いがあるのかないのかと、外国につながる子どもでも、全日制に通っている子と定時制、通信制に通っている子がいると思うんですけれども、その子どもの正規採用率に違いがあるのかないのか。
 「求人開拓などの重点支援を行います」と書いてあるけれども、本気でやっていただくんやったら、そういったところをしっかり把握していただいて、原因を究明していただいて開拓していただく必要があると思うんですね。特別支援の子どもたちは課題はあると思いますけれども本当に頑張っていただいて、コーディネーターというのかサポーターもつけていただいて、一般就労も福祉的就労もそれなりの成果を上げていただいたと思うんです。次は、外国につながる子どもだと思っているんです。なので、書いていただいてありますから、また数字を教えていただいて、取組の方向性を聞かせていただきたいと思うのですが、ここについてはしっかりとお取り組みいただくことを要望させていただきます。

○平畑委員長 よろしいですか。

○杉本委員 以上です。

○平畑委員長 ほかに意見はございませんか。よろしいですかね。

          〔「なし」の声あり〕

○平畑委員長 それでは、ただいま頂戴しました御意見の取りまとめにつきましては、後ほどの委員協議で御議論いただきたいと存じます。
 また、執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を後刻報告願います。
 以上で、(1)「令和4年版県政レポート(案)」についての関係分の調査を終わります。
 
  (2)「『強じんな美し国ビジョンみえ(仮称)』及び『みえ元気プラン(仮称)』概要案に対する意見」への回答について (関係分)
  (3)「強じんな美し国ビジョンみえ(仮称)」及び「みえ元気プラン(仮称)」最終案について (関係分)
      ア 当局から資料に基づき説明 (上村副教育長)
      イ 質問

○平畑委員長 それでは、御意見がありましたらお願いいたしたいと思います。
 杉本委員、ありませんか。

○杉本委員 あります。
 具体的というか、ちょっと大きなところで意見交換させていただきたいんですけれども。教育の主体というか、学びの主体は子どもだと思うんです。基本的には自立する力と共生する力というのが基本やと思うんですけれども、私はこの大きなタイトル、タイトルの文言が気にかかって仕方がないんです。「未来の礎となる」、教育は未来のためにあるのかな。結果として、未来のためにあります。それから、「社会の担い手となる」ためにだけ教育はあるのかな。だけではないと思う、結果としてそうなるんですけど、私は、教育は、今のその子のためにまずあるべきやと、今のためにあるべきやと思うんです。まずその子が子どもとしての今のためにあるべきやと思うんです。それが、いつも未来のために、大人になったらこんな大人になれるようにと、そういうタイトルに見えるんですね。タイトルが。教育って、結果としてそうやし、そこは目指していいことやけれども、初めは今のその子のためにあるのが教育やと思うので、タイトルは本当にもう一回見直してもらえへんかなというのが私の本心です。最初のスタートがどこにあるかによって細かいところは変わってくると思うので、そういった視点でもう一回いろんなところを見直していただけたらなというふうに思うのが根本的にあります。
 今に目が行かないので、例えば子どもの貧困であるとか家庭内の人間関係であるとか、そういったところが子どもの背景にあって、そういう子どもたちにどう対応してその子の学びを保障していくかという、そこがすごく薄れるんだなと思うんです。子どもの今を捉えるというところが、教育委員会としてすごく弱いと思います。そこのところは福祉へも行っていないかなというのがあって、子どもの今をどう捉えるかという視点がすごく弱いと私は思うんですけれど、いかがでしょうか。

○木平教育長 教育というのが、子どものどういったことを子どもたちが自分のものとして、何と言うんでしょうか、自分の思いを自分の人生の中でやっていく、本当に基礎になる重要な部分だというふうに思っています。
 委員のほうは、教育委員会は子どもたちの今を捉えていないという御指摘ですけれども、我々は決してそんなつもりではなくて、ですので、一人ひとりの子どもたち、いろんな状況にある子どもたちの状況を捉えて、通常学べる子だけのことを教育するということじゃなくて、その施策もしっかり置かせてもらったつもりですし、何よりもこれだけ変化が激しくて人生100年時代というのを自分らしく生きていくためには、まずその基礎となる部分をみんながつけてほしいと思いますし、それから人と人との関わりとか社会の中で自己実現していくということになりますので、そこでやっぱり自分らしさを発揮して、主体的にそこに参画できるような将来であってほしい。そういう意味で、今の子どもたちにこういう教育をしていきたい。その目的というのをより明確にしたくてこういうふうな施策の名称にさせていただいているというところです。

○杉本委員 そんなつもりはないというのはよく分かるんですが、教育は将来のためにあるというふうにタイトルから感じるんです。教育は将来のためにもありますけれども、今その子が生きるために大事やと私は思っていて。教育ですよ、教育。最初のそこが立派な大人に育てようみたいなところが強過ぎて、教育の本質って何かなというところがちょっと読み取りにくいなというか、そう思っています。そういうふうに言うと、特別支援教育とか、不登校であるとか、特別な支援を必要とする子どものことを言われるんですけれども、そうではなくて、全ての子どもたちの今やというふうに私は思っているので、そこがすごくこのタイトルにとっても違和感があります。それが1点かな。
 そやで、取り上げていただけるかどうか分かりませんけれども、その辺りが十分には言えないんですけれども、なので、主権者教育と書いてあるけれども、18歳になったら主権者だよというふうに読めるんですけれど、主権者は国民全てなので。主権者教育の取上げ方も18歳以降というふうな読み取り方に私はなってしまっていて、子どもは主権者ではないのでしょうか、18歳以下は主権者ではないのでしょうかというのがすごく気になって、この間ずっといます。
 それから、18歳という年齢はこども基本法では取り払われましたので、18歳という年齢を使うのは選挙権であったりとか消費者のところになるのかと思いますが、主権者教育はそこだけに限られるものではないなというふうに思っているので、こども基本法を踏まえた見直しもしていただく必要があるんじゃないかなというふうに思います。その辺はいかがでしょうか。

○木平教育長 ここで我々が使っている主権者教育というのは、20歳から18歳に選挙権年齢が引き下げられた、それから成年年齢も18歳に引き下げた、それは、高校生がその間に確実にその年齢に達しますので、物すごく大きな話だと思ってきちんと捉えて、18歳になるときだけじゃなくて、高校であったら高1からそれに向けて消費者教育も含めてしっかりした力を身につけてほしいための教育をしていくつもりです。
 子どもが主体であるということは、別途、今までもそうですけれども、そのことは我々も、確かな学力であるとか、豊かな心とか、それから体の部分で本当に調和が取れて子どものときから発達段階を追って積み上げていくということが非常に大事だと思っていて、学校を卒業した後、それを生かしてこそ豊かな生活とか自分らしい人生を歩めると思いますので、そのことを基礎にしてほしいと。そのことを実際にやるのは、当然、学校教育の中、あるいは社会や家庭の協力を得てやりますので、そこの部分で、私どもは今の子どもたちへの教育ですので、ということと、それから今のための教育で子どもたち一人ひとりの状況をしっかり把握して家庭と連携してやるということについてはしっかり取り組むつもりでこれを書かせてもらっているということです。

○平畑委員長 ちょっとお待ちください。
 これを完全否定するともう進まないんで、一応ここについての議論を進めていただきたいんですよ。頭からこの文言を考え直せと言ったら、もうこれをやること自体がナンセンスになりますんで、そこのところを踏まえて、これについての論点を絞った形での質問にしていただきたいと思うんです。

○杉本委員 10ページのKPIですけれども、最後のところです。
 今の話につながるんですけれども、地域や社会をよくするために社会の形成者として権利を行使し、責任を果たそうと考える高校生の割合、ここに学校がなぜ入らないのか。例えば校則の問題というのはこの前からいろんなところで取組があったと思うんですけれども、学校の校則って、今なんですよね、今の問題なんです。それは子どもの権利なんです。さっきの主権者の話ともつながるんですけれども、KPIに学校が入っていないというところも、今の子どもを見ているかなというところ、今というか本当に一番身近な自分のところをどう考えるかという教育になっているのかなというところが気になっているのは、このKPIもその一つなんですけれども。大きな話ですので、お答えがそう簡単にはいくことではないんですけれども、こういう場が今までの議会の中でなかったもんですから、今日初めて教育について話をさせてもらうんですけど、そこも含めて、教育長はそうおっしゃいましたけれども、少しその辺は弱いかなというふうに感じています。
 以上です。

○平畑委員長 よろしいですか。
 ほかに御意見はございますか。

○野口委員 ちょっと基本的な部分になってくるかと思うんですが、多分関係しとることになるんで、データで。子どもの貧困ということでよく聞かれて、僕も子どもの貧困の現状というのがいろんな人の話で何か8人に1人が貧困状態とかいろいろ聞かせてもうたら、いや、現状を見とったらそんな貧困がどうのこうのとか、そして、今日の飯も食えないような、歯も磨けないとか言うて、テレビで案内しとるんですけど、三重県の子どもたちの貧困というのは、現状どんな状況かというのを把握されとるんですか。何をもって貧困としとるのかがよう分からない。これが基やもんで、豊かに生きるためと書いてあるんで、ただ、貧困の状況を分かっていないとそこら辺もあれやもんで、そこら辺を分かる範囲で結構です。ちょっと教えてください。

○遠藤課長 子どもの貧困ですけれども、委員からも今御指摘いただきましたが、たしか最新の調査結果では7人に1人というのが全国的な傾向だったかと思います。そちらは相対的貧困というふうに言われるものでして、全人口の標準的な所得水準と照らした上で定まってくるものですので、平均の所得が上がれば対象世帯も増えてくるという、連動しているものです。俗に貧困と言われると、絶対的貧困と呼ばれるものもあるんですけれども、それは例えば1日当たり何キロカロリーの食事で生活しているとかということになりますけれども、今割と日本社会で問題視されているのは相対的貧困と言われる、相対的にどれだけ乏しい環境で生活しているかということがよく言われます。
 それを推し量る一つの指標といたしまして、子どもたちの世帯が就学援助を受けているかどうかということがございます。手元にある最新の値としては、令和2年度の状況でございますけれども、全国の就学援助受給率というのが14.42%であるのに対し、三重県は12.54%ということで、全国と比べると若干貧困の度合いが低いというのが統計上の状況でございます。
 以上です。

○野口委員 貧困が根本にあった場合、いろんなプランを考えていただいても、基本的な部分で貧困が出てくるということになれば、計画してもかなり難しいところがあるんかなという思いがしとるんですが。何か聞いたら7人に1人と。三重県の12.何%は援助してもらっているのと、それらの現状を、これはちょっとこれと関係ない話になるんであまりもう言わないですけど、ただ、根本に貧困という問題が生じとる場合、皆さんが一生懸命プランを立ててやっていただいても、根本的に基が悪かったら何ともならんのかなという思いがちょっとあるんです。
 ただ、見ている限り、日本の経済は海外から見て、私も海外へ行かせていただいたりするけど、決して子どもたちの生活環境、また就学環境が悪いとは、僕は。地元の話しか分からないんで、よその地域を全部分かっとるわけじゃないんやけど、そう見ていくとそんなにあれやと。子どもの貧困というのは、家庭の問題ですんで、そこまで言えないですけど、ただ、そこら辺の現状を確認してもらった上でやっていただいとるとは思っとるんですけど、当然そこら辺の確認をした上でやっていただいとるということでよろしいんでしょうか。

○木平教育長 御指摘のとおり、三重県においても子どもの貧困計画というのを少し前に持っていて、学校はその中でも重要な位置づけを占めるというふうにされています。そういう世帯の状況、そこに属する子どもの状況を、我々も子ども・福祉部のデータも含めて認識しながら、施策の中でも福祉的な部分で生活保護であったり、あるいは教育委員会で、高校でしたら奨学金制度とか、それから就学給付金とか就学奨励費とか、特別支援学校でもいろいろあるわけですけれども、そういった経済的な部分であったり、それから小中学校においては地域未来塾という形で、例えば学校外の学習活動で塾に行きたくてもなかなか行けない場合に、そういった機会を市町が主体で設置する場合の補助金を援助したり、あるいはそういう機会をつくるのにアドバイスしたりということで、学校の中での学習というのは基本的にしっかりやりながら、高校でしたら進学に向けた支援であったり、小中学生でしたら学校外での学習活動への機会の提供とかも含めて、これはもちろん子ども・福祉部とも連携してですけれども、その部分もさせていただきながら全体の施策を、教育ですので、均等にみんなが頑張って受けられるようにそこはやっていきたいですし、これからもやっていくつもりであります。

○野口委員 ちょっとあれですんで。私は基本的に家庭環境が崩壊すれば、教育というのはもう崩壊するもんやと思っていますので、そこら辺の大事なことで、根本を理解して。
 先ほどからも、外国人の方とかを一生懸命、これは当然するべきやと私も思うけども、かといって、じゃ、貧困の人たちの家庭環境はどうすんねんというところ、これも同じ。日本人、外国人という言い方をするとあれなんやけど、やっぱり日本人というか、日本人のもともとの人を大事にするということも必要やと思っていますので、そこら辺も含めていろんな面での支援策をしていただきたいし、先ほど言ったように、現状はいろいろ状況が変わると思いますので、そこら辺はちゃんと把握していただいとると思っとるんであれなんですけど、やっぱり根本的なところの現状をしっかり認識してもらった上で、していただいとると思っていますけど、していただくようにお願いして、もうこれ以上言ってもあまりあれやと思いますので、意見として言わせてもうて終わらせていただきます。

○木平教育長 さっきちょっと言い忘れたんですけれども、家庭環境で子どもの生活とか学習に影響を及ぼしているというところがありますので、スクールソーシャルワーカーという福祉なり医療につなげるような専門職の人も最近は人数を増やして、そういったところも家庭環境に働きかけたりという支援もさせていただきながら、この施策を充実するようにやっていきたいというふうに思っております。

○野口委員 了解です。終わります。

○平畑委員長 この項目でまだ質問のある方はどれぐらい見えますか。何問かありますか。

          〔「あります」の声あり〕

○平畑委員長 じゃ、ちょっと休憩を入れさせていただきます。15時25分再開ということでお願いいたします。

(休憩)

○平畑委員長 休憩前に引き続き会議を継続いたします。

○日沖委員 施策14-5「誰もが安心して学べる教育の推進」のところで、また不登校児童生徒への支援、対応ということで申し訳ないんですが、この現状と課題の一番始まりの四角の中で、2行目あたりからですけど、「子どもたちが安心して学ぶことができる学校づくりとともに、将来の社会的自立に向け、多様な学びや交流の場の整備、ICTを活用した学習支援」というふうにありますので、以前と違って不登校児童生徒の将来について、必ずしも学校へ戻すだけではなしに、例えばフリースクールであるとか、またICTの活用の中でつながり方によってはそういうものを活用した居場所であるとか、多様な居場所の中でそれぞれのお子さんに合った形で生き生きと学べて、成長しながら将来社会へつながっていけるような。今の時代は必ずしも学校へ戻すことだけではないというふうに理解をしながらおるんですけれども、次のページの取組方向の基本事業1、不登校の状況にある児童生徒への支援というところ、これを読んでいくと、2行目あたりを読むと、「「絆づくり」「居場所づくり」」、これはいいんですけれども、「による魅力ある学校づくりを進めます」というふうになっていまして、そして、その後続くのもずっと読んでいくと、教育支援センターと連携しながらとにかく魅力ある学校づくりを進めるということになっとるんで、多様な主体によって子どもたちを生き生きと育んでいくんや、社会につないでいくんやという今のような、こっちの初めのほうのところとちょっと。取組方向は学校にこだわった、学校に戻すというふうに捉えられてしまうような、今頃申し訳ないんですけど、こんなことを最終案で言うとって申し訳ないですけど、そういうふうに捉えてしまうんですけど、それは捉え方であって違うよというんなら、一応話を聞かせていただきたいんですけれども。

○木平教育長 1行目から2行目にかけては、最初に「不登校の状況にある児童生徒の気持ちが大切にされ」ということで、例えば決まった価値観で学校へ戻すのが唯一の価値とかいうことを、例えばということではなくて、「気持ちが大切にされ」て、ただ、「将来の社会的自立に向け、社会性や自立心を育んでいけるよう」というのを最初に書かせてもらっています。
 それと、並立してその取組とともに、一方で学校そのものが居場所があったり、不登校にそういう思いじゃない子はならなくていいような絆づくりとか居場所づくりである、そういう学校づくりを併せて進めていきたいということを、2つの大きな柱として書かせていただいたつもりなんです。
 その後も、教職員がそのために資質を高めていったり、例えば学校へ戻るというのが唯一の価値ではなくて、いろんな社会につながっていく場を充実していこうというつもりで書かせていただいたところです。

○日沖委員 今、教育長が説明されて、そういうふうに読んで並立した解釈をということを言われれば、そのように解釈させてもらいますけれども、「居場所づくり」と括弧して書いてあって、「「居場所づくり」による魅力ある学校づくり」やから、居場所はいろいろあるんやろうというふうに思いますもんで。今の説明でそういうふうに解釈するということであれば結構です。分かりました。

○平畑委員長 ほかに。

○山内委員 3点、端的に。
 最初、5ページになるんですけども。「次代を担う子ども・若者への支援・教育の充実」のところの5ページです。
 将来の自立と社会参画に向けてのところで、6行目のところに「交流し、学びあえるよう取組を進めます」というところがあるんですが、これはもう一つ、地域とつながるとか、地域とつながる力を養うとかそういった視点が必要だなというふうにずっと思っていて、交流籍の話、副次的な籍の話をさせていただくときからそういう発言はさせていただいておりますが、社会参画に向けてというところに含まれるんだということなのかもしれませんけども、もう一歩手前のもっと身近な話なのかなという思いがあって、地域とつながるという文言があったほうがいいというふうに思うんですが、その辺の考え方をちょっと教えていただければと思いますけども。

○早津課長 委員が御指摘のとおり、交流及び共同学習の中で学校だけと交流するということではなく、行事の中で地域と広く関わっていくようなことも多々ありまして、そういうものも含めて、交流及び共同学習を広く捉えていきたいというふうに考えておるところでございます。

○山内委員 交流及び共同学習の中にそういった地域とつながるという視点があるということで確認させていただきましたので、ぜひしっかりお願いしたいなというふうに思います。
 2つ目ですけど、先ほどありました10ページになりますけども、施策14-2になります。
 一番下の段の地域や社会をよくするために、社会の形成者として権利を行使し責任を果たそうと考える高校生の割合ということで、KPIのところなんですが、先ほど主権者教育に関しては杉本委員のほうから、18歳に限らず子ども視点での主権者教育が重要だと。大事な視点です。教育長のほうからは、18歳、投票権、選挙権を得たというところからの発想でというところで主権者教育を考えているということで、それも大事なところだというふうに思うんですけども、これは67.7%で、目標値が79.7%なんですけども、高校3年生の過去の投票率はどれぐらいだったかって、もし分かれば教えていただきたいんですけども。

○平畑委員長 回答をよろしいですか。

○山北課長 一具体例になりますけれども、昨年10月31日の衆議院議員総選挙のところになります。全世代では投票率が56.2%でございましたけれども、あくまで10代というあれになりますが、10代では34.9%でございました。

○山内委員 ずばりここで取り上げさせていただいたのは、例えばそういうことは難しいかもしれませんけれども、社会的に説得力のある数字ということで、18歳の方の投票率というのをKPIにされてもいいのかなという感覚がありますので。ここに書かれている文言からして、67.7%ということは投票率はもっと高いのかな、もちろん低いのは知っていて聞いたんですけども、という感覚がある中で、先ほど10代で34.9%、これは19歳よりは18歳のほうが高いのでもうちょっとあると思うんですけれども、恐らく全世代よりは低いんかなというところを考えたときに、この数字が果たして社会に対してどの程度の説得力を持つのかなというところが非常に疑問だったので、例えばKPIを投票率にしてみようとかという議論がされたとか、されていないとかというのはありますか。

○上村副教育長 実は、現在の行動計画、教育ビジョンの際にもこの指標は置いてございまして、その際に同様の意見を頂きまして一定議論はさせていただきました。その際に、前の教育ビジョンもそうなんですけども、これからの社会を担っていく、つまり高校を卒業してからそういう社会を担っていく若者をつくっていくということをにらんだときに、そういう施策を前の行動計画、教育ビジョンから1つ固めたわけです。今回もそれを一定継続しとるわけなんですけども、そういうことを視野に入れたときに、高校というのは、まあ言えば子どもたちが社会に出ていく前の一つの小さい社会という中で、学校行事や生徒会活動やそういうことを通じて、自分たちが小さい社会の中で経験するということ、これを高めたいという部分が思いとしてはございます。そういう当事者意識を育むということを目指したいもんですから、主権者教育もそうなんですが、消費者教育や環境教育、課題を見いだして、その課題に向けて意思決定する活動に取り組むということを大切にしていきたいと考えておるわけです。
 また、高校では、さっき申し上げましたように「公共」とか特別活動の時間で身近な地域の課題について学んだり話し合う探究的な学びというのに取り組んでおるところでございまして、そんな中で18歳での投票率ということだけを切り取ってKPIにするということは、ちょっと全体を捉えたものになりにくいんではないかなという判断をそのときさせていただいたというふうに記憶しています。
 学校では、まだ一部の学校にとどまっていますけども、選挙権年齢に達する3年生だけではなくて、1、2年生も対象として模擬投票を実施したりとか、出前講座を聞かせていただいたりというような取組もやっておりますので、そういうことも見据えながらなんですけども、ここに挙げさせていただいたようなアンケートの項目で、「社会の一員として権利を行使し、義務と責任を果たそうと考えていますか」というのと、「地域や社会をよくするために何をすべきかを考えることがありますか」という部分での指標ということで追っていきたいというのが考え方でございます。

○山内委員 ありがとうございます。もう私の聞きたいことに全て答えていただいて、議論がしっかりされていた上でこのKPIになっているということで納得させていただきました。
 模擬投票の件も実は少し御提案させていただこうと思っていたんですけども、まさしくされているということでありますので、しっかり推進していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 最後にもう1点だけ。21ページなんですけども、施策は14-6になります。
 上から3番目の項目で、先ほどリーダーシップ、学校長のというふうに言われたと思うんですが、学校長に求められるリーダーシップというのがどんなものかというのを、ちょっと教えていただきたいんですが。

○水野次長 こちらにつきましては、特にリーダーシップのことについては中央教育審議会のほうで、1つはファシリテーション能力であったりとかアセスメント能力というのが重視されているところでございます。今後、教職員が持続的に自分の資質、能力を向上させたり成長していくためには、これは国の考え方ですけれども、教師が経験を振り返ることを基礎とした学びであったりとか、対話から得られる学びというのが重要な役割を示すというふうに国は言うておるところでございます。こういったことを実現するためには、学校自体が学びの中心になるようなことが重要ではないかというふうに思っております。そうした観点から、研修組織として機能させていくためには、管理職、特に校長のリーダーシップ、校長としてリーダーの役割を果たすことが重要ではないかということで、今回、特にこのリーダーシップというのはそういったことというふうに捉えているところでございます。

○上村副教育長 ちょっと付け足させていただきます。生徒がこれから学び続けていくということを求めておるわけですけども、同様に教職員自身も学び続けていくということが非常に求められておりまして、そのためにも、学校の中にとどまった学びじゃなくて、開かれた学校を校長なりがデザインして、いかにカリキュラムマネジメントを行っていくかということが問われております。だから、そういうような全体を構築する、デザインする力というのも非常に大切だというふうに思っておりますし、それに加えまして、先ほど水野次長のほうが申し上げました一人ひとりの教職員を育成していくという、フィードバックしていくという力というのも同様に求められているということでございます。
 以上です。

○山内委員 様々な能力が求められたり、先ほど対話する力とかということも国のほうの指針にあるということだったんですけど、私の質問の視点は、前任の廣田教育長のとき、ちょっと問題があったときに学校現場とか教育委員会の風通しという話を一度されたことがあったと思うんですが、まさしくそのリーダーシップの中で、我々議員もそうなんですけども、聞く力が多分すごく大事なんだろうなと。コミュニケーション力、学校現場の先生の皆さんと学校長のコミュニケーションがすごく大事だなというのは日頃から感じていまして、教員の皆さんの持っている力が本当に学校の力にそのまま反映されているかというと、そうではない状況もあるというふうに感じていますもんで、ぜひ学校長のほうで教員の皆さんの持っている力を最大限に発揮できるようなコミュニケーション力、そういったものをぜひ育んでいただくというか、持ち合わせていただけるように推進いただければというふうに思いましたので、ちょっと確認をさせていただきました。ありがとうございます。

○平畑委員長 ほかに意見はございますか。

○杉本委員 4点あります。
 先ほどの野口委員に賛成で、もう一回ちょっと言わせていただきたいんですけれど。

○平畑委員長 施策ナンバーを言ってください。

○杉本委員 17ページです、もし言えるとすれば。
 本冊を持っているんですけれども、実は、この「(6)次代を担う子ども・若者への支援・教育の充実」は、本冊では1と2に分かれていて、2が教育の充実なんです。1が支援の充実で、子どもの貧困対策は1の中に書かれています。その中の学習支援の充実に、「子どもの貧困や、その連鎖の解消に向けて、地域や子どもの居場所、企業・団体等と連携し、身近な地域での学習支援に取り組みます」、「経済的な理由により、修学が困難な子どもに対して、修学支援制度による支援に取り組みます」。この取組の所管はどこですか。ごめんなさいね、ずっと話がつながるので。

○遠藤課長 子どもの貧困対策について、特に学習支援の部分につきましては、教育委員会が持っている部分もございますし、あとは子ども・福祉部のほうで担当しているところもございます。
 御指摘の部分につきましては、元をたどると文部科学省の事業と厚生労働省の事業がそれぞれございまして、生活保護と結びついている学習支援につきましては、子ども・福祉部のほうでさせていただいておりまして、あと教育の関係で地域未来塾というのを、中学校を中心にやっておりますけれども、そちらについては教育委員会のほうで所管させていただいているという状況でございます。

○杉本委員 分かっています。でも、地域未来塾はすごく少ないと思いますし、福祉のほうの関係の学習支援も十分ではありません。でも、先ほど野口委員が言われたように、やっぱり家庭環境がどうであるのかによって、その上が積み上がるかどうかが変わってくると思うんです。だから、私は教育の中で、盛り込むとしたらどこでもいいんですけれども、どこの施策とおっしゃるので言いますけれども、さっき申し上げたように17ページのところに、子どもの貧困対策、学習支援を盛り込むべきやと思っているんです。これはありませんよね。
 もう一つ言わせてもらうと、いじめと不登校と貧困は関係しているケースが多いです。それは数字にはなってきていないけれども、記述で、もう遠藤課長がうなずいてみえるので、貧困といじめと不登校はつながっています。そのケースが多いです。そのこともすごく分かっているのに、貧困対策を書かずして不登校支援といじめ対応の策だけを書くというのはいかがなものかと思います。なので、どこでもいい、言うとしたら17ページになるんでしょうか、誰もが安心して学べる教育の推進になるのでしょうか。不登校のところでも、いじめのところでも結構でございます。やっぱり子どもの貧困というキーワードをこの中に入れていただく必要があると思います。みえ元気プランは5年ですし、強じんな美し国ビジョンみえは10年ですので、ビジョンの中でも教育の中にそれが必要だと思っていますが、御検討をお願いしたいんですけれど、いかがでしょうか。

○遠藤課長 貧困対策をこのビジョン全体の中にどう位置づけるかというところは、教育だけで判断し切れない部分もありますので、ちょっと引き取らせていただく必要はあると思うんですけれども、委員に御指摘いただいたように、不登校ですとかそういったほかの問題も貧困にはひもづいてくると思っております。ですので、そういったところへの対応力という意味では、学校の中でも担任の先生任せではなくて、スクールソーシャルワーカーなども関与していく必要があると思っています。どういうふうに福祉と連携して対処していくのかということも必要だと思っております。
 経済的な支援だけではなくて、そういった専門的スタッフの話ですとか、あとは地域未来塾に関しても、我々は一層充実していきたいと思っておりますけれども、その関係で地域と協働した学校づくりということも位置づけさせていただいておりますので、そういったところで誰もが安心できるというコンセプトの下で取り組んでいきたいと思っております。

○杉本委員 子供の貧困対策に関する大綱には、学校がプラットフォームと書いてあります。ですので、そうやって書いてある以上、その施策が何なのかは別として、教育の子どもの貧困対策、子どもの貧困についてはやっぱり記述すべきだと重ねて要望させていただきます。
 2点目に行きます。
 日沖委員のところに賛同して意見を言わせてもらいます。18ページのところです。
 先ほど、これやったら学校へというふうに読み取れますと。前のところで読み取ってくれと言われたけれども、その解釈を聞かないと読み取れません。義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の趣旨を踏まえて、学びの場は学校だけではないという趣旨のところをここには書いといてほしいと思います。それが子どもと保護者の安心につながります。
 これは県民が読んでいただきたいものですよね。そうしたら、解釈を聞かな分からんような文章では、やっぱりちょっと分かりにくいと思いますので、もう少し教育機会確保法の趣旨にのっとった文言を加えていただくことを要望したいんですけど、いかがでしょうか。

○萬井課長 今御指摘いただきましたように、不登校の対策、施策につきましては、学校に登校するという結果のみを目標にするのではなく、子どもたちが自らの進路を主体的に捉えて社会的に自立するというところで、目標として据えております。
 その上で、ちょっと繰り返しになってしまうんですけども、18ページの上のところの「絆づくり」、「居場所づくり」、これは、不登校の生徒の中には、継続して不登校になっている者もおりますし、それから新たに不登校になる生徒もいるという中で、新たに不登校になる生徒を生まないためには、魅力のある学校づくりが必要であるというような観点から、こういうふうな書きぶりになっておるということでございます。
 以上です。

○杉本委員 そこを否定しているわけじゃないんです。それはそれで必要なんですけれども、学校へ来ない学びもあるよと、それは教育機会確保法で保障されたわけですから、そこはきちっと書いていただきたいと思います。いかがでしょうか。

○平畑委員長 よろしいですか、回答が要りますか。

○杉本委員 要ります。

○萬井課長 ここでどのような書きぶりにというところまではちょっと言及できませんので、持ち帰らせていただきたいと思います。

○杉本委員 お願いします。

○木平教育長 繰り返しですけど、私がさっきうまく説明できなかったのかなと思いますけれども、解釈でというのも、我々としてはここに、18ページの一番上なんですけれども、「不登校の状況にある児童生徒の気持ちが大切にされ」というところで、教育機会確保法の骨格の部分を記載したつもりです。その後の「将来の社会的自立に向け、社会性や自立性を育んでいけるよう取り組む」というのを今回のこの不登校対策の最初に書かせていただいたのは、私もそこの教育機会確保法の趣旨はまさにそのとおりだという思いで取り組んでおりますし、そのことを最初に分かってほしいということで書いたということと、あとは並立して、今も萬井が申し上げましたけれども、一方で、やっぱり学校が安全な場とか、居場所があるとか、学級づくり、絆づくりが大切にされる場というのをみんな同時に望んでいることですので、それを最初に並立に、最初に教育機会確保法の話を書かせていただいて、この記述にさせていただいているというところでございます。

○杉本委員 木平教育長には不登校の問題に物すごく取り組んできていただいて、非常に評価させていただいていて、しっかりとやっていただいているというように私は受け止めさせてもらっているんですけれども、先ほどの日沖委員の意見を聞いたときに、あ、それでは読み取れやんのやなというふうに思わせていただいたので言わせていただきました。分かりました。

○平畑委員長 よろしいですか。

○杉本委員 まだあります。すみません、短いです。
 15ページのところですけれども、上から2つ目の四角ですけれども、先ほどスクールロイヤーのことも少し検討していくというお話を頂きましたので、できましたら、スクールカウンセラーやらスクールソーシャルワーカーなどと入れといていただけませんか。みえ元気プランは5年ですので、5年の間にはその辺りも進むかもしれませんので、可能性を含むという意味でそういう記述に変えていただけたらと思うんですが、いかがでしょうか。

○平畑委員長 回答は要りますか、要望でいいですか。

○杉本委員 要望でいいですか。入れていただければ、もうそれで。

○平畑委員長 要望でよろしいですかね。

○杉本委員 はい。
 じゃ、最後です。
 どこを質問しとるのかはっきりせよと言われたので、はっきりさせていただきます。
 私は、6ページの「未来の礎となる力の育成」というこの文言と、8ページの「未来を創造し社会の担い手となる力の育成」というこの文言を修正していただきたいという要望をさせていただきました。回答は要りません、もう先ほど意見交換させていただきましたので。

○平畑委員長 これは最終案ですよね。最終案の修正というのは、まだ案だからできるといえばできますけど。

          〔「それをやり出したら全部せんならん」の声あり〕

○木平教育長 我々がこの新しいビジョン、プランを考えるときに、そもそも教育はどこにあるべきかということで、教育基本法がベースになって、教育基本法の教育の目的としては、一人ひとりの人格の形成と、社会の形成者となるということがございます。
 さっきも申し上げましたけれども、学校教育の中で今の子どもたちに教育をしていくんですけれども、そこの目的としては、一人ひとりの人格の形成と将来の社会の形成者ということで、その両方をやっぱり我々もそうだなと思ってこの全体の施策を考えさせていただいて、この構成にさせていただいているところをぜひ御理解いただければありがたいです。
 以上です。

○杉本委員 私も、教育基本法のその目的に沿って自分の意見を言わせていただきました。なので、そこはずれがあるなということを認識させていただきました。
 以上です。

○平畑委員長 もうよろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

○平畑委員長 では、山本里香議員が今来られていますけども、傍聴の山本議員に発言していただくということの了解を頂きたいんですけど、よろしいでしょうか。

          〔「どうぞ」の声あり〕

○平畑委員長 了解が出ましたので、山本里香議員、お願いします。

○山本(里)議員 お許しいただきありがとうございます。
 意見を述べる機会ということだけで、やり取りはできないということを認識した上で、端的に5つ意見を述べさせてもらいます。短く。
 まず、施策14-1の基本事業2の「豊かな心の育成」のところで、下2行に「文化芸術活動を推進します」とあります。これは、「全国高等学校総合文化祭等への生徒の派遣や作品の出展など、発表や交流」ということの中で、クラブ活動を中心としたもののような記述になっているんですが、これまでも芸術文化活動の学校内における鑑賞事業など、つまり広く皆さんが親しむということもしていたので、それもやっぱり大事なことかと思い、文化芸術に親しむ機会を創出するということなどは必要ではないかと思っています。
 その次の基本事業3の「健やかな身体の育成」というところで、一番下に「栄養や食事のとり方・食料の大切さ」ということが載っておるわけですけれども、学校給食の大切さということをやっぱりどこかでうたわなければならないとすれば、ここの中で。今、学校給食、これは貧困の問題も含めて大事になってきているので、ここで入れるといいなという意見です。
 それから、3つ目は、施策14-2のところの基本事業の4の「主体的に社会を形成していく力の育成」のところで御意見がいろいろ今までも出ておりましたが、このところに性教育の問題。自己の実現、人間としての主体的な考え方を養う、行動を養うということで性教育についての記述が大変必要になってくるんではないかということで、どこにもないので。それと校則のことも出ましたけれども、これも自分たちで主体的な考え方を育成していく一番の実践的な内容に近いと思いますので、KPIに校則を自分たちでつくっていくようなことが入ればいいなという意見です。これは、主権者としての教育のためにということで、これが3つ目です。
 4つ目は、先ほど皆さんの中からも出ておりました施策14-6の基本事業4の「学校施設の整備」のところで、トイレあるいは長寿命化のことが出ておりましたけれども、ダイバーシティーの感覚でのトイレ改修については、特別に今どのように進んでいるかということがあると思いますが、今後10年間を見通したときには、誰でもトイレという言葉がいい名前かどうかは分かりませんが、そういう取組が必要になってくるのではないかということで、ここでやっぱり考え方が1つ深く要るのではないか。答弁も頂いているので、このことはこのこととします。
 最後に、杉本委員のほうからのタイトルのことについて、施策14-1と14-2、ここのところについてはやはり気になります。教育長からの答弁は、ちゃんとそういうことも考えている、生徒個人のことも考えている、社会のことだけじゃない、今のことも考えている内容になっているとおっしゃっていますので、おっしゃっているのであれば事実であるので、タイトルはやっぱりそれが分かる、それが感じられるような、人格の形成であるとか、自己実現ということの文言が入るといいなというふうに意見を持ちました。
 終わります。

○平畑委員長 では、意見として承りました。
 ということで。では、よろしいですかね。

          〔発言する者なし〕

○平畑委員長 ほかにないようですので、今、頂戴いたしました御意見の取りまとめにつきましては、後ほどの委員協議で御議論いただきたいと存じます。
 それでは、これで(2)「『強じんな美し国ビジョンみえ(仮称)』及び『みえ元気プラン(仮称)』概要案に対する意見」への回答についての関係分及び(3)「強じんな美し国ビジョンみえ(仮称)」及び「みえ元気プラン(仮称)」最終案についての関係分の調査を終わります。
 
 (4)「三重県教育ビジョン」の進捗状況について
 (5)令和5年度三重県立高等学校募集定員総数の策定について
 (6)いじめ重大事態への対応について
 (7)鈴鹿青少年センターと鈴鹿青少年の森の整備運営について
 (8)三重県総合教育会議の開催状況について
 (9)審議会等の審議状況について
     ア 当局から資料に基づき説明 (上村副教育長、井ノ口次長、中川次長)
     イ 質問

○平畑委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

○野口委員 ちょっと確認したいんですけど。32ページの鈴鹿青少年センター、これはPFIで決めてもらったということで、四十何億円という、これは建物も入れとるということですから、それぐらい要るんだと思うんですけど、この提案に対して募集をかけたときの応募団体というのは何団体ぐらいあったのか。もうこの団体だけやったのか、それともほかにあったんかなと思ったんですけど、そこら辺はどうなっていますか。

○天野課長 3者ございました。

○野口委員 3者あったということは、当然その3者で総合評価ということでされたと思うんですけど、僕らはよう分からんので、これを選んだ方というのはどんな方が選ばれたんですか、試験というか選ぶ側。要するに皆さんの側ですけど、どういう方がこれを審議会というかそういう担当をされたのか。

○木平教育長 昨年度、事業者の募集を8月20日から11月15日まで行いまして、3団体から応募申請がございました。それで、選定委員会というのを設けさせていただいておりまして、選定委員会のほうで、要求水準書案が別途あるんですけれども、落札者の決定基準の審議を行い、まず7月にそれを決定いただいて、その後、入札公告があって、10月に施設のその委員のほうにも見ていただいて、それから提案書の審査手順とか審査方法を審議した後、具体的に提案書とか各種図面を基に意見交換しながら、事業者からの意見も聞きながら審査を行っていただいたというところです。

○野口委員 その選定委員会のメンバーというのはどういう方か。誰か分からない。

○木平教育長 大学の方、それから中部PFI/PPP研究会の理事の方、それから公認会計士であったり、あと利用者としてボーイスカウトの理事長であったり、学校の利用も多いですので校長であったり、それから青少年の森もありますので、そういった面での大学で建築とか森林とかのほうの専門家の方であったり、8人で構成させていただいて審査いただいたところです。

○野口委員 8名の方でやっていただいたということですけど、運営とかそういう専門職の人は何人ぐらいみえたのか。例えば、運営していく上で企業運営とか、当然公的なものだから企業というとあれか分からんけど、ただ、運営上赤字にするわけにはいかないので、そこら辺の専門の方というのはどういう方が入られたのか。

○中川次長 委員が今おっしゃる運営といいますのは、今後ここの会社が鈴鹿青少年センターを運営していく中でという、そこにどういう方がいられるかという御質問ですか。

○野口委員 いや、そうじゃなくて。要するにここへ委託するわけですやんか。その内容を提案されるけどそれを調べる側。皆さんの側が、経営能力があるんかどうか分からない人がやっている、例えば大学の先生って、そう簡単に経営ノウハウとかを持っとるわけでもないし、利用者もそうだし、校長先生に至っては多分そうやと思う。そうすると、誰にその経営的なあれの把握ができるんかなと思って。そのプロの方が見えるんか。例えば理事の方が見えとるんだよね、中部PFI/PPP研究会の。だけど、それはその人らの利権の絡みがあるんでその人たちを私は信用しとるわけではないんで、そこら辺を含めて経営的にちゃんと運営できていくかというのにチェックを入れとるんかというのを心配しとるわけです。その専門的な人はどなたがみえたのかなと。

○中川次長 まず、この事業者を決めるに当たりましては、先ほど教育長からも話がありましたけども、会計士の方もおみえになりますし、それから大学の先生というのもそういうことに非常に精通してみえますので、そういう方、いろんな方面から見ていただいたということになります。
 それから、今後の話ですけども。選定委員会とはもう違いますので、今後運営が動いていく中では、今ちょっとお話しさせていただいたように、事業については県側がチェックを入れますけども、会社の経営状況というのはやっぱり非常に難しいということもありまして、そこへ融資をする金融機関と県で今回御説明させていただいた直接協定を結んで、県としてはきちっと事業をやっているかという公共性の部分をチェック、それから金融機関のほうが会社の経営状況をチェックするという、そのために直接そういう協定を結ばせていただくということでございます。

○野口委員 そのとおりなんです。ということは、銀行が管理するということか。

          〔「経営」の声あり〕

○野口委員 違う、違う、また聞いて。銀行が、要するに自分のところの人のやり方というのがこれなんです。PFIって私は信用していない部分があるんで。そやけどそれは関係ない。だけど、総合評価というのは評価するあれがあるんやけど、これを見せていただくと、銀行のその人らとの経営のあれをやっぱり表に出すと。大体よそを見るとそんな感じやもんで。ということは、もうけ主義に入らないかという心配をしとる。要するに、銀行管理でやるんですかと。そして、33ページのマル4の事業の承継というところが、正直に言って、要するに第三者に変わる可能性もあるようなことをちょっと書いてあるもんで、心配しとるのはそういうことなんです。そこら辺のあれをちゃんとやっているとは思っとるし、あれしとるんやけど、私はそういうことに関してちゃんとやってもらってんのかなというのをちょっと確認したわけ。

○中川次長 今御説明をさせていただいた部分で、確かに委員がおっしゃるように、第三者にというふうなことも書いてあったりとか、あと債権の設定等も書いてあります。当然、そういうふうになったら大変なことです。長期間の契約ということもございますので、まずそういうふうにならないように、県のほうでSPCがやっている事業の内容、特にそこの公共性のある事業ですので、そこについては、しっかり向こうから提案のあったものがなされているかという部分について県のほうでチェックをさせていただきます。
 また、申し訳ないですけども、経営という部分につきましては、当然、県も見ますけども、専門性という部分では、やはり金融機関に助けていただくということで、金融機関のほうとしましても、お金を貸していますので、会社が潰れたりとか事業が立ち行かなくなるというのは、当然望んでおることではございませんので、そこできちっとチェックをさせていただいて進ませていただきたいということで、第三者に移るというようなのはもう本当に非常事態やと考えておりますので、そういったことは一切ないように進めていきたいというふうに考えております。

○野口委員 公的なものと私的なもの、鈴鹿青少年センターと鈴鹿青少年の森というのは公的なものやと思う。公的なものというのは損得だけではできないことなん、当然のことながら。だから、そこら辺のことも加味せないかんと言うておるんですけど。利用やそんなんでかなりよくなって、経営的に黒字になりましたとかよく言われる。これは本末転倒やと思う。本来、行政がやるやつはそんなに利益を上げるのがおかしいんで。そやけど、そういうもんも含めて今はそれだけではならないのも分かっているので。だからそこら辺も含めて使う側の人、利用者の人、県民の方のあれをちゃんと把握できる。多分これは県より市、個人がやったほうがええという事態がちょっと問題もあるんやけど、そこら辺も含めてちゃんとやっていただくようお願いして、もう終わります。お願いします。

○杉本委員 1点だけ確認させてください。
 24ページのいじめ重大事態への対応についてなんですけれども。県立でずっと来ているんですけれども、いじめ防止対策ワーキンググループも教育委員会と子ども・福祉部で構成しているんですけれども、私学の場合はこれを準用するということになっているのか、私学は私学で別にいじめ対応方策をつくる必要があるのか、そこをお聞かせください。

○尾崎対策監 現在、取りまとめにつきましては、県立を対象にしておりますけれども、私学も視野に入れて、私学側についてもしていきたいと考えております。
 私どもがしておりますのは、県立、あるいは私どもの教育委員会の対象ですので。まずは県立高校と県教育委員会を対象に考えておりますので、私学は現時点ではまだはっきりと共有しとるという形ではございません。

○井ノ口次長 補足させていただきます。
 当面は、県教育委員会と県立学校のことについて協議をしておりますが、その取りまとめた結果につきましては、私学課はもちろん、それから小中学校を管轄しております市町教育委員会のほうにも共有して、我々が議論したことについてしっかりと伝えてまいりたいと考えております。

○杉本委員 共有するというだけで、対策、そのとおりになるかどうかは、それぞれの判断ということになるので、環境生活部の私学課に私学はどうするんですかということをこっちは聞かなあかんということですね。

○井ノ口次長 私立学校のことにつきましてはこちらからいろいろ共有させていただいて、何か質問とかがあればまたお答えするというような感じの関係性ですので、なかなか私立学校の中の事案につきまして、そこまで働きかけをしていくというところにまではなっておりません。

○杉本委員 ということは、私学にどうするんですかということをこっちがまた聞かなあかんということですね。
 というのは、私学へ通ってみえるお子さんとか保護者からの相談もあったりするんですよ。みんな、教育委員会ではあかんと言われたというので、私は私学課につなぐ。私学課の電話番号を教えて、ここへ電話してくださいとやるんですけれども、やっぱり私学は私学でつくっていかなあかんのですね。
 答申をしていただいたので、答申というか委託したのは、知事の名においてしとるんかなと思ったので、答申は教育長に出されたんですか、知事に出されたんですか。

○井ノ口次長 まず、2つありますのでなかなか分かりにくいんですけれども、24ページにあります不登校重大事態に関わる諮問は、教育長から三重県いじめ対策審議会で、答申が教育長のほうにありました。もう一方の26ページからの自死重大事案に関することですけれども、これは県教育委員会のほうで調査があった後に再調査を知事部局のほうで行っております。三重県いじめ調査委員会というところで、そこの報告書が知事のほうにあったということで、こちらは再調査があったということでございます。

○杉本委員 また後ほど聞かせてください。最終的に「具体的で実効性のあるいじめの対応方策を8月中にとりまとめ」というところが、県立だけに係るものなんだなということを確認させてもらったので、私立は私立で同じようなことが起こる可能性があるので、同じような対策を取りなさいよということを言うていかなあかんというふうに捉えさせていただきましたので、理解させていただきました。

○平畑委員長 よろしいですか。
 じゃ、よろしいですかね。

          〔発言する者なし〕

○平畑委員長 なければ、(4)「三重県教育ビジョン」の進捗状況についてから(9)審議会等の審議状況についてまでの調査を終わります。
 
 (5)その他

○平畑委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら発言をお願いいたします。
 日沖委員、先ほどの。

○日沖委員 すみません、失礼します。
 昨今の国際情勢等において、いろいろな物価、食材、食品も含めて価格が高騰しとる中で、先般の議案に関わる質疑の中でも、給食費の高騰に対する支援に関わって、県立学校に対する給食費の支援はどうなっとるんだ、どう考えとるんだということであったわけですけれども、そのことについて、協議されとるんであればどのように協議されてどういう結果なのか、この委員会で改めてしっかり示していただきたいと思いますのでお聞きさせていただく次第なんですが、よろしいでしょうか。

○中川次長 今、委員からお話のありました件ですけども、県立学校の関係ですと定時制8校、それから特別支援学校15校が給食を出しております。今回の議案質疑のときに、5月の状況ということで1点報告させていただいたんですが、6月の、先週ですが、第2回のということで各学校に状況を聞かせていただきました。その結果なんですけども、6月分につきましては既に食材を発注済みということで、食材価格の高騰の影響というのは当然受けておるんですけども、何とか6月については学校で対応いただくという話を頂きました。ただ、物価は現在もまた上がっております。また、いろんな品物も増えてきとるという状況の中で、食材が高騰している中で、保護者の方の負担増を回避する必要があるということがありまして、7月以降については食材価格の高騰分、そこについて支援といいますか、補助をするということができるように、方法も含めて現在調整をしておりますので、御理解いただければというふうに思います。
 その補助の方法なんですけども、この7月分から補助ができるように、予算については一旦流用という形を取らせていただくことになるんですけども、今後の補正予算できちっと所要を計上してまいります。ということで、そういう必要額を補助してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。

○日沖委員 御報告ありがとうございます。
 緊急性があるということもあるんでしょうから、一時予算を流用して手当てして措置は後ほどということで、とにかく7月から必要な分をということで対応いただけるということで確認させていただいてよろしいかと思うんですが、もう少し具体的にどれぐらいの幅とか、そのようなことについてはどうですか。

○中川次長 少し説明不足で申し訳ございません。
 この6月の調査で、各学校に大体1食当たりどれほど足らん額が出ているのかというような状況を確認させてもらったところ、学校によって一応大小はありますが大体30円台後半の数字が出ております。あと、実際には喫緊の消費者物価指数を計算させてもらいますと、前年同月比で12.2%ということでありまして、これに前月からの伸び率の0.6を加えさせてもらった12.8%という数字を特別支援学校の中・高等部の1食当たりの単価が300円ということになっておりますので、それに掛けさせていただいて38円という数字が出ますので、この数字を補助の単価ということで考えております。これに特別支援学校、それから定時制高校の生徒の数、それから今後、夏休みを除きまして約8か月の回数を掛けさせていただきますと、合計で大体1050万円ぐらいが全体の大きな幅になってまいると思いますので、その形で今後予算計上させていただいた上で、各学校のほうに必要に応じて補助をさせていただきたいというふうに考えております。

○日沖委員 分かりました、ありがとうございました。よろしくお願いいたします。

○平畑委員長 ほかにございませんか。

          〔発言する者なし〕

○平畑委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。
 
 4 委員間討議
  (1) 所管事項調査に関する事項     なし
  (2) 執行部に処理経過の報告を求める事項   なし
 
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。 
教育警察常任委員長
予算決算常任委員会教育警察分科会委員長   
平畑  武
 

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