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令和4年2月3日  戦略企画雇用経済常任委員会  会議録

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戦略企画雇用経済常任委員会 
会議録
(開会中)

  
開催年月日   令和4年2月3日(木曜日) 午前11時4分~午後0時7分
会議室      302委員会室
出席員     9名
           委員長     野村 保夫
           副委員長    津村  衛
           委   員    藤根 正典
           委   員    石田 成生
           委   員    小林 正人
           委   員    服部 富男
           委   員    長田 隆尚
           委   員    今井 智広
           委   員    三谷 哲央
欠席     なし
出席説明員
   [戦略企画部]
          部長                              安井  晃
          副部長兼ひとづくり政策総括監              山本 秀典
          戦略企画総務課長                     藤本 典夫
                                              その他関係職員
委員会書記
          議事課     主幹兼係長  林  良充
          企画法務課  主幹兼係長  後藤  睦
傍聴議員    なし
県政記者    1名
傍聴者       1名
議題及び協議事項
第1 常任委員会(戦略企画部関係)
1 所管事項の調査
(1)県立大学の設置の検討について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 常任委員会(戦略企画部関係)
1 所管事項の調査
(1)県立大学の設置の検討について
    ア 当局から資料に基づき説明(山本副部長)
    イ 質問
〇野村委員長 それでは、御質問等ありましたらお願いいたします。

〇石田委員 県立大学の設置の是非を検討するための有識者会議の内容について御説明いただきましたが、この報告書(案)について、有識者の方の意見がまとめられたので、そこについて私がどうこう言えるのか言えないのかは難しいところかなというのですけれども、いろいろ感想はあるのですが、入り口で1つ確認させていただきたいのは、設置の是非について決定していくスケジュール感をお聞かせいただきたいんです。前の話では来年度中のどこかでと、令和4年度に是非、やるのかやらないかを決めていくということでしたけれども、大体いつ頃、どういう手続を踏んでこのときには決めていくというようなスケジュール感がありましたら、まずはちょっと教えていただけるところまで。

〇安井部長 まず、そもそもこの報告書といいますか、今年度の是非のことから御説明をさせていただきたいと。これまでも御説明させていただきましたけれども、もちろん今年度はつくるかつくらないかとか、そういったことを判断するのではなくて、今年度でその検討をやめるといった選択もあるわけですので、もともとそこも含めて県としてまず、来年度さらにこの大学の設置について検討を深めていくかどうかというのを今年度中に一旦、判断するという考えで進めております。
 有識者の方の報告にもありますけれども、一定、有効性、必要性もあるというような御意見もありますので、予算も今後、提出させていただく予定としてありますけれども、例えば、来年度さらにこれの検討を深めていくというふうに判断した場合は、もっと具体的な学部とか規模とかそういうことについて検討しまして、さらにその費用対効果というとちょっと難しいかも分かりませんけれども、県立大学を新たに設置することについて、どういった、県民にメリットがあるのか、地域社会に効果があるのかということも整理をしっかりと検討していきたいと思います。今の時点ではどのあたりというのはなくて、令和4年度中に県として県立大学を設置するかしないかという判断を一旦させていただきたいと考えております。
 当初は、もし来年度、さらにこの検討を深めていくということになれば、例えば県内の経済界の方とか、それから教育機関の方とか県の外部の、ただ、今回のような有識者ということではなくて、県内のそういった関係者の方と検討会をつくって、様々そういった議論を始めていこうかなと思ったんですけれども、私どもがこれまでのこういった調査とか今回の有識者の方の御意見を頂きますと、まず、どんな大学をつくるのか、どういった教育をするのか、そういったことについてしっかりと検討をしていく必要があるというようなことがもう課題として浮かび上がってきていますので、まず県の内部でしっかりとどういった学部とか学科とか規模とかの大学にするのかという大学像を整理して、さらに、先ほど申し上げましたように、費用対効果というような効果も一定しっかりとシミュレーションするなどした上で、そういった県の外部の方々の意見を聞くとか、アンケート調査をしようとかと思っています。
ですから、その前段の調査にしっかりと時間をかけてやりたいということもございまして、予定ですと、もし来年度、調査を深めていくのであれば、年度内に県としての方針を判断するというようなところが現時点の考えでございます。

〇石田委員 そうすると、判断は何か、大きく2段階あるように聞こえました。そのうちの1段階目が今年度で、来年度以降も検討を深めていくのか、あるいはもう打ち切るのかということで、2段階あるように。今年度中には、まず1段階目の判断がなされるということなんですよね。今年度ってもうあと二月しかないんですけれども、もう大体このスケジュール感はないとおかしいなと思うんですが、例えば議会の意見をどう捉えていくのかとか、1段階目の判断、今年度の部分についてもう少し具体的なスケジュール感はありますか。

〇安井部長 3月の常任委員会で県の今年度の今までの調査を受けた考え方を御説明させていただいて、御議論いただきたいと考えております。

〇石田委員 3月の常任委員会でということでございます。今日はあまり深める時間はないのかなと思うんですが、大体聞き置く程度なんですかね。有識者の検討結果を参考にしながら私らの意見を言うのは3月の常任委員会というスケジュール感でよろしいんですかね。

〇安井部長 今日、御意見を頂ければと思っておりますけれども。そもそも有識者の方の御意見は有識者の方の御意見ですので、県議会からの御意見は御意見としてまたしっかり受け止めて、全体で我々、県の方針として考えていくということを思っています。

〇三谷委員 今、このスケジュール感を教えていただいたんですが、次回、3月の常任委員会で県としての考え方をお示しいただけるということですが、そのときに、今日の有識者の御議論の中で、例えば2ページの一番下のところに、今後の大学の在り方としては、「これまでの延長線上にある大学でも、現状で足らざるものを補う大学でもなく、未来志向で、地域の課題解決をめざすフロントランナーとなる大学」というような、抽象的にですけれども、現状の大学ではあかんのやということが書いてあるわけですが、例えば、今の三重大学が三重県で果たしている役割だとか、三重大学でこういうことが可能なのかどうかという、既存の大学との比較検討だとか、それから費用については、イニシャルのいろいろな費用の先ほど試算のものが出ましたけれども、今後、例えば校舎を造っても、何年かに一度はまた大規模改修をしたり、特に理科系とか情報系なんかは日々新しく変わっていくわけで、そういう設備の追加投資等の費用だとか、そういうものも見越した上での資料もぜひ頂きたいなと思いますし、それから、具体的な大学像を考えるときに、どういう学部にするとか大学の規模をどうするかということで議論があると思うんですが、実際に学生が集まるかどうかだとか、その大学が魅力あるものとして一般の学生から受け入れられるかどうかについては、どこに設置するのかというところも含めた具体像を示していただかないと、なかなか議論が前に進まないんではないかと思うんですが、それはお願いできますでしょうか。

〇安井部長 今、委員から御指摘いただいた点については、現時点では、もしそこをしっかりと検討していくのであれば、来年度というふうに我々は考えております。短時間で答えを出せるようなものでもない、大変重たい課題だと思っています。ですので、この有識者の方の報告にも、今年度の県の方針というよりは、来年度つくるのであれば、つくるというか、さらに具体的に大学像を検討していくのであれば、こういうことをしっかり検討していただきたいというような部分が多々含まれておりますので、そこについて我々は来年度検討すると。ありていに言いますと、当然、大学のこういったことについて検討するにも県の経営資源を使って検討するわけですので、今年度の判断というのは、そういった予算を使ってまで来年度1年かけてでも検討するのかどうかということについての判断なのかなと思っております。なので、今の時点の考えでございますけれども、今、委員から御指摘の部分について、もし来年度、引き続き検討していくということであれば、そこについてはしっかりと資料とかデータとかを提示して御議論いただくのかなと思っております。

〇三谷委員 戦略企画部のビジョンとかプランで大変お忙しいのは重々承知しておりまして、これに大きな精力を費やすというのもなかなか大変やと思うんですが、既存の県内の大学も、みんなそれぞれ、これから、未来に向けて、生き残りをかけて様々なことを模索されたり努力をされているわけですね。やはりそれをきちっと把握しないと、いきなり新しいものをつくればもうそれで解決するんだという話では恐らくないと思いますので、そういう情報も議会のほうに必要に応じて御提供いただくようにぜひお願いしたいと思います。

〇安井部長 まさにおっしゃった部分は大事だというふうに認識しておりますので、委員の御指摘のとおりまた対応させていただくんですけれども。これは我々のほうも少し進め方がまずかったのかも分かりませんけれども、有識者の方の報告の中で、必要性とか有効性については一定あるものの、三重県の地域社会の現状ですとか高等教育機関の現状に照らしてどうだという分析から出たものではなくて、一般的な考え方、見方に立っての話でございますので、まさに三重県内でつくるのであれば、既存の高等教育機関の機能との比較であるとか地域社会の現状、企業の動向ですとか人口減少のこととか全てもう一度三重県に当てはめて検討しないといけないと思っていましたけれども。そこについてはそう思っております。

〇三谷委員 よろしくお願いします。分かりました。

〇野村委員長 ほかに。

〇今井委員 僕も今、三谷委員から言っていただいた、今までの大学が否定されとるような、それはちょっとあってはあかんのかなというふうに思います。先ほど言っていただいた2ページや、8ページのあるべき姿のところで「従来の延長線上で大学をつくったとしても地域の課題解決につながり、学生が集まるとは限らない」ということで、従来の延長線上の大学というのは今ある大学のことだと思うので、その大学、高等教育機関の皆さんもいろいろと三重県と連携を取りながらやっていただいているので、その既存の大学等もしっかりと。「これからの大学は」と書いてもらっているので、これからの時代に必要な、そこに改善できるところはブラッシュアップしていってもらう、それで今回の新たな大学をもしつくるとした場合、それらとどのようにコラボレーションしていく、ベストミックスしていくのかというところはしっかりと御検討いただきたいと思います。私もないよりはあったほうがいいと思います。ただ、つくるにしても、財政的なこと、費用対効果のこと、様々な学生から本当に選ばれるのかどうかも含めて、地元の活性化につながるのかということが大事なので、時期が決まっている話でありながら、でも、やっぱりしっかりと慎重に検討しないといけない部分でもあるかと思いますので、その辺りはまた注目しながらもう一回読み直したいと思います。
 1点、すみません。学生一人あたり建設面積ということで、平均で大体、全体で見たら26.9平方メートルということになると思うんですけれども、これは単純に800人を掛けていっても、すごい建物面積になるんですね。当然、何階建てとかそういうのもあるとは思うんですけれども。土地も一定、広い土地が必要なのかとは思うんですけれども、この建設費の中からは、土地の購入費、造成費は除くとなっております。ここは大学を設置する場所によって土地の価格というのも違うし、どういった学部をつくるのかによって建設面積が違うので、必要な土地の広さも違うと思うんですけれども、この辺りはどれぐらいの時点で出てくるんですか。もし購入する場合、土地の購入費、造成費って相当な費用もかかってくるのかなと。どこかがもう何か想定されとるようなところがまだ全くゼロだと思いますので、あえて聞きますけれども、ここはどのように、どのタイミングで何か。設置すると県が決めてからでないと、土地の購入費、造成費というのは全然出てこないということなんですかね。

〇山本副部長 土地の造成費につきましては、やはり学部ですとかどういう大学にしていくかというコンセプトがまず重要になってまいりますので、継続して検討するということになればですけれども、来年度、また詳細な調査を行って、学部とか学生の規模を想定いたしまして、そのような条件に合うような土地はどこがあるかといったことも含めて、調査の中で検討して、どこか具体的なところが絞り込めるかどうかはその際の調査次第になりますけれども、その中で検討していきたいと考えております。

〇今井委員 どこに大学をつくるかというのも、設置が有効かどうかの、大事な設置する是非にも関わってくることになってくるのかなと正直、そう思います。そういった意味では、今、この運営費の試算の中ではいろいろな、どういう学部にするか、どこにするかによって違うと思うんですけれども、やはり設置の是非の段階では一定の方向性が必要なのかなと思いますので。今後、常任委員会、また有識者会議のほうでもいろんな議論になっていくんだと思いますので、議会のほうにも分かり次第お示しいただきたいと思います。
 以上です。

〇野村委員長 ほかに。

〇長田委員 ちょっと今井委員の意見に関連することなんですが、県内経済団体との意見交換の中で、大学の魅力の中には立地の良さ等というのが当然上げられています。今の土地の造成の話で申し上げても、立地のいいところと悪いところでは当然変わってくる中で、その中の整備費用もそれに大きく関わってくると思いますので、その辺の土地の整備費も考えた中で全体の整備費を見ていかないことには、費用対効果のはかりようがないと思うんですけれども、そんな中で、県立大学を設置するかしないかを決めるにあたって、まず場所を先行していくのか、あるいはどのような学部をつくったらいいのかというのを先行していくのか、その辺のところはどちらを優先して決めていかれる予定なんですかね。

〇安井部長 あくまで現時点の考え方ですけれども、土地は大学をつくるから必要になるのでありますので、まずはどんな大学をつくって、そのことによって何を実現していきたいのかということをきちっと整理することが先だと思っています。大きく我々として政策の検討をするに当たっては、その意図をはっきりする必要があるので、我々はこれまで、学びの選択肢の拡大ですとか若者の県内定着、そういうふうに申し上げましたけれども、単純にそういう2つではなくて、そもそもどういった人材を育てたいのかとか、どういうふうに地域社会のためにその人材育成がつながっていくのかということも県として考えることが一番大事だという御意見をたくさん有識者からも経済界からも頂いていますので、やはりその目的のところはもう少しはっきりさせながら、その大学像というのを明らかにした上で、それと、実際につくるのであればこんなコストがかかっていきますというのはまた切り離して考えられると思いますので、そのコストの中で土地のこととかを考えていきますし、今、委員からもお話がありましたように、学生の通学の利便性ですとか、一方で、地域のにぎわいとか活力ということでいくと、また違った判断もあるかと思いますので、そういった様々な観点も視野に入れて、ここやったらこうなる、ここやったらこうなる、という幾つかのパターンも併せて土地についても検討していこうかなと思っていますけれども、いずれにしましても、まず大学像をはっきりさせることが先だと思っています。

〇長田委員 今までの大学を見ていましても、どちらかというと、ある時代、郊外に移っていって、郊外から、今、多分、都心部といいますか、交通の利便性のいいところに変わってきていると思います。これはやっぱり生徒が集まらないからそっちになっていくということもありますので、その辺のところも考えていただきたいと思いますのと、今、いろいろな方に意見を聞いていますが、例えば、国公立大学を希望する理由の中に、希望する学部があるからというのがあります。まず、地域が求める学部と生徒が求める学部がマッチしとるのかどうかということの中で、その辺のところは今、整合性が取れとるんですかね。

〇安井部長 現時点の調査からいきますと、限られたデータですけれども、高校生の方が希望するのはやはり工学部と経営学・経済学・商学部系というのが上位2つですし、事業所の方も同じです。なので、そういう意味ではそんなに大きく乖離はないと思いますけれども、ただ単に工学部といってもいろいろありますし、社会系の学問もいろいろありますので、その辺については先ほどの話にもありましたように、しっかりと今後の社会の変化も見ながら考えていきたいと思っていますが、当然、学生のニーズ、企業のニーズ、これは大事ですので、必要であれば改めて深掘りをしていくことになると思っています。

〇長田委員 結構です。

〇野村委員長 ほかに。

〇服部委員 これは急に委員会を開いてというような形で進めておられるようでございますけれども、設置を当然やるんだというふうな、設置ありきでこの委員会や何かを進めていくことに、非常に難しい点があるんじゃないかと私は思うんですけれども。特に、先ほど三谷委員もおっしゃいました、三重大学の方が今どういうふうな就職をして、三重大学に地域枠で三重県の人がどれだけ入っていると、やはり地域の大学の運営、そしてまた経営状況、これは大学に対して失礼な言い方になるか分かりませんが、そういったところもしっかりと見て。今これでちょっと情報を見ると、全国でも学生1人当たり100万円以上の補助額のような数値が出ています。学校で300人の定員、そうすると、単純な計算で3億円以上の補助額になるんだろうと。やはりほかの大学に影響がないようにしなければいけないと思います。私立大学や今の三重大学、そして公立は三重県立看護大学という形でやっていますけれども、私立大学に影響がないように、しっかりと状況を見て、どういうふうな形になるか考えていただきたいと。これだけちょっと申し上げます。

〇安井部長 本当に臨時で常任委員会を開いていただきまして、ありがとうございました。我々のほうの調査の関係できちっとした情報をまだお届けしていないということで、こういう形で開かせていただいたんですけれども、仮に来年度、引き続き調査を深掘りしていくということになったとしても、全く設置ありきで進めるということではなくて、どうするかというのを純粋に判断するための来年度の取組になると思っております。今、委員から御指摘いただきましたように、その中で、やはり今年度、そういった地域の県内の高等教育機関の状況もまだまだしっかりと反映させた検討にはなっていないので、改めてそこはしっかりとやっていきたいと思っています。

〇服部委員 県内が非常に大事なものですから。いろいろ資料を見ると、大体、三重県は南北に長いからというような状況も書いてあります。そうすると、中心がいいのか、そういった設置のことに関しては、まだ後の話だというふうに思いますので、ぜひ県内調査をしっかりとやっていただいて、我々にもその資料を提出いただきたいと、このように思いますので、お願いいたします。
 以上です。

〇石田委員 私は、県立大学を新しく設置することについて、今のところ消極的な意見を持っています。経済団体との意見交換の概要で、県内の商工団体、企業には、今、三重県内の高校生や大学生から、うちの会社の求めている人材が十分輩出されていないという気持ちもどうもあると思うんですが、それを新設の大学でもって輩出するというよりも、既存の大学でそれができないのか、既存の高校でそれができないのか、また、その企業が求める人材を輩出するために新しく学部が必要であれば、既存の大学との連携でそれがかなわないのか、または高等学校の教育の中で、四日市工業高等学校の専攻科のような工夫でカバーできるんじゃないかと思うんです。そちらの選択肢を先に探る必要性、そっちのほうが先だと思います。
 少子化問題でよく言われているのに、子どもを産んで育てるのにお金がかかるからという理由で産まないとか2人目をつくらないとかという声もあるのは事実で、その子どもを産んで育てるお金って大学4年間も含められていて、大学4年間を行かずともとなったら安くなるんだろうし、それから少子化によって若い労働力が不足してきているということも言われますが、これは外から引っ張ってこようとしているんでしょうけれども、大学4年間を行かずに、高等学校の中で働くスキルが十分ついて、求められる企業のところへ行けば、4年間、お金を払って学校へ行くんじゃなくて、働いてお金をもらう、もうこれで、具体的な数字はよう示しませんけれども、若い労働力の確保もできると。
 何のための学校かというと、社会に出てからどんな役に立てるかのための学校だと思うんです。そうすると、4年間どう過ごすかも大事な4年間ですけれども、社会に出て働くって、40年から45年働くわけで、そこで県内の40年働いてもらえる企業がこんな人材を欲しいんだということに敏感にというか、反応できる人材が輩出できることを中心に考えなければいけないなと思うんです。
 新型コロナウイルス感染症によるのかどうかは分かりませんが、2ページの課題認識のところにも、「当たり前だと思われてきた常識も変わり、アフターコロナの新しい社会像が希求されている」と。これってまさにそこで、大学の卒業証書が必要だという固定された観念をちょっと外していかないといけないと思っていて。求められる人材を、県が多額のお金をかけて、また国からも、基準財政需要額の中に入っているからこれも税金なんで、それよりも違う方法でかなえることができないか、また、違う方法でかなえることができれば、4年間、必ず大学へ行って授業料を4年分払うとかが、払わなくて働けば労働力としてもかなうので、そういう方向で考えるべきだと私は思っていますので、今のところ新設についてはちょっと消極的な意見を持っております。
 以上ですが、何かございますか。

〇安井部長 委員の御意見は今お聞かせいただきましたので、今後の検討の参考にさせていただきたいと思っていますけれども。
 幾つかあるんですけれども、1つは、今回の、ほかの高等教育機関ですとか高校で、こういった同じ成果が達成できるかどうかという視点は確かに大事なんですけれども、一方で、国立大学とか私立大学、そこはそれぞれの経営方針なりをもって取り組まれていますので、県として必要があれば、県立大学をつくってそういった人材を供給するということを政策的にやるという選択肢もある、これは一般論なんですけれども、そういったことをやはり有識者の方も言われていますけれども、そういうこともありますので、どちらが先に検討するかという面では、我々は同時に検討していくべきだと思っていますし、どうしても県で他の主体に期待をして、期待どおりに動いてくれなければ達成できない、それでいいのかという部分がもしあるのだとすれば、そこは県がやるべきところも出てきますので、我々はそういった観点からも検討していかなければならないと思っていますが、既存の機関でできること、できないことについては、一定、整理をしていかないといけないと思っています。
 あと、大学に行くことだけが全てではないということがある一方で、現実に県外の大学にたくさん出ていかれていますので、そういった現状も踏まえての検討をスタートしておりますので、そこについては、そういった考え方ももちろんあるんでしょうけれども、設置ありきではなくて、検討するということについては、私は重要なことではないかなと思っております。

〇野村委員長 いいですか。

〇石田委員 はい。

〇野村委員長 ほかに。

〇今井委員 確認です。
 この有識者の方々、6人の方に4回会議をしていただいて、これをまとめていただいたと。まとめの最後に、「今回議論した必要性」、有識者会議の方々に議論してもらった必要性と、「有効性、あるべき姿、課題等をふまえて、しっかりと検討を進められたい」、はじめにの最後のほうには、「参考になれば幸いである」ということで、いよいよここからは、だから、庁内会議というのはどういう体制、どういうメンバーで考えていくんですか。設置の是非も含めて。戦略企画部、知事を筆頭に、例えば経済界のこともある、教育関係もある、何があるということでは、この報告書を頂いて、これを基に県庁のほうではどのような体制で是非等を考えていくのか、どういった学部が必要なのかというのは、何かもうできているんでしたか。

〇安井部長 今井委員御指摘の部分については、やはり来年度、しっかり検討する際の課題だと思っておりまして、現状では、戦略企画部が中心になって、一定、関係部局との情報共有もしながらですけれども、体制はございません。こういったきちっとしたというのか、例えば会議体とか。来年度はより連携していくために、今頂いた御意見も踏まえて、庁内の体制をどうしていくのかということも改めて検討したいと思っております。

〇今井委員 庁内体制は、すごく大事だと思うんですね。戦略企画部が中心になって、そこはそれでいいと思うんですけれども、これだけの様々な有識者の方々に議論を重ねていただいて、是非も含めて、県立大学は、三重県としての一大事業になるので。戦略企画部中心であっても、やはり経済界や医療界、福祉もどういった人材が必要かということでは、ですので、それぞれの部局にとってもとても大事になるので、なるべくこれを検討されて、一定の方向性を出すときには、知事中心に各部局の検討体制をしっかりと取ってもらいたいと思いますので、これはお願いしておきたいと思います。

〇野村委員長 ほか、よろしいか。

〇石田委員 新年度予算には来年度の検討費も入っとるとおっしゃいましたけれども、今年度中に来年度も引き続いて検討するかどうかを決めて、では、もうやめるとなったら、それはどうやって扱うんですか。通すだけ通して使わないということなんですか。

〇安井部長 結果としてそうなれば、不執行ということになると思っています。

〇野村委員長 よろしいですか。

          〔「はい」の声あり〕

〇野村委員長 なければ、これで県立大学の設置についての調査を終わります。
 
 (2)その他
〇野村委員長 次に、調査項目以外で特に何かございましたら御発言をお願いいたします。

          〔「なし」の声あり〕

〇野村委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。
 
2 委員間討議
(1)所管事項調査に関する事項       なし
(2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
 
〔閉会の宣言〕

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
戦略企画雇用経済常任委員長
野村 保夫
 

 

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