このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。

スマートフォンサイトへ移動

三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成14年度 委員会会議録 > 平成14年7月31日 健康福祉環境常任委員会 会議録

平成14年7月31日 健康福祉環境常任委員会 会議録

健康福祉環境常任委員会会議録

 開催年月日   平成14年 7月31日(水)  13:04 ~ 14:43

 開催場所   第201委員会室

 出席委員   8名

委員長 岡部 栄樹 君
副委員長 日沖 正信 君
委員 藤田 泰樹 君
委員 津田 健児 君
委員 岩倉 歓治 君
委員 辻本  進 君
委員 辻本  正 君
委員 生川 利明 君

欠席委員    1名

中川 正美 君

 

出席説明員

〔健康福祉部〕

健康福祉部長    青木 龍哉 君

経営企画分野
総括マネージャー            古庄 憲之 君

健康・安全分野 
総括マネージャー            河瀬 勝義 君

保健・子育て分野
総括マネージャー            村田 憲二 君

その他関係職員

 

傍聴議員              0 名

県政記者クラブ加入記者      10 名

傍聴者               2 名

議題又は協議事項

   1 健康福祉部関係

   (1)所管事項の調査

     ・調剤薬局における処方外薬剤の混入について

     ・児童虐待について

 

 〔会議の経過と結果〕

 〔開会の宣告〕

 〔テレビ取材の許可〕

 〔健康福祉部関係〕

  1 所管事項の調査

    ・調剤薬局における処方外薬剤の混入について

  (1)当局説明

    〔青木健康福祉部長、河瀬健康・安全分野総括マネージャー〕

  (2)質疑・応答

 

○辻本(進)委員 これは単なるミスなんですか。それとも、薬剤師が判断して、いわゆるさじかげんというか、そういうものを勝手にやったんですかね。これはどうなんですか。

○青木健康福祉部長 今わかっておりますのは、本来、医師が処方して、処方せんに書いた紙に基づいて薬局が出すべき薬剤の中に、全くそれと違う薬剤が入っていたということでございまして、なぜそういうことになったのか。中の人間が間違えてでありますとか、あと故意に行った、また外部の人間が入ってきてやったと、いろんな可能性があるわけでございますけれども、これについては警察の方でずっと捜査が続いていると。ちょっと私どもの方ではどういうことなのかというのは、まだ詳細に把握できていないということでございます。
 しかしながら、いずれにしても、薬局における薬剤管理についての総合的な問題点がどこかにあったんではないかというふうに考えてございまして、それについては今、県内の薬局について周知を徹底するとともに、立入調査を実施しているところでございます。

○辻本(進)委員 1件だけだったら間違ったということも考えられるんですけれど、何件もあるということは勝手に判断したというか、要するにその判断でそれはまた応用編で使うとよい効果があるとか、そんなことを考えて入れたんじゃないかと。しかし、医師の処方せんに基づいていますから、顧客から直接頼まれたんだったらちょっとさじかげんもするでしょうけども、あくまでも医師に言われたんですから余分なことはしないはずなんですけど、その辺が不思議ですね。警察の調べる最中だからといって、だけども、おたくら専門家でしょう。だから、専門家から見てどうしてそんなん起こったんか、わかっておかないと今後の指導もできないでしょう。

○青木健康福祉部長 今回の事案についてどういう原因で起こったかというのは、これはちょっとまだ不明ということでございますが、ただ、いろんな可能性があるわけでございますけども、総合的にはやはり今の薬局の薬剤管理はその薬局の管理者が行うことになっていまして、そちらの管理者がいろんな観点を総合してしっかり薬剤の管理をするということが一番大事なことだと思っておりますので、今回どういうことが原因であったとしても、そこの原点に立ち戻って、それはとりあえず私どもの責任で今やっているということで、もし今回の事件についてこういうことが原因だとわかった時点では、それに基づいてもっと徹底的な監視なり何なりやっていきたいと考えております。

○辻本(正)委員 26日に起こって、28日に6月議会が閉会をしたわけですが、このことについて今回、うちの方から説明をということになったんじゃないかと思うんですが、これの処置を執行部としてはどうしようと考えておったんか。警察の捜査中だということはわかるんですけど、こういうことが考えられるというぐらいのことは言えるんじゃないかなというふうに思うんですけど。その点について執行部はどうしようとしておったのか、あるいはこれからどのようにするのか。その辺ちょっと答えにくいことやと思うんやけども、別に警察の捜査に邪魔になるようなことはないと思うし、答えられる範囲で結構ですけども、一応どういう心づもりでおったんか、その辺ちょっとお聞かせください。

○青木健康福祉部長 本事案は6月26日にマイニチ薬局の方から保健所の方に届け出があったんでございますけれども、その際には原因が全く不明ということで、単に3人の方が健康障害を生じたと、その健康障害の症状がよく似ているということでありまして、それが例えば薬剤の副作用によるものであるとか、それとも全くその関係のない感染症でありますとか、いろんな原因があろうと思います。
 そこで、まずはその原因を特定することが第一だというふうに考えておりまして、まずは3人の方の共通の事案としましては、同じ薬局から薬を調剤されているということがありましたので、出された薬剤に問題があるんではないかということで科技振興センターの方でそれを分析していただく。その結果が分かったのが30日であって、その後の対応はその薬剤によるものだということがわかりましたから、それについての特定の目的で対応しておったわけですけれども、その間はいろんな可能性を考えながらも、まずはその原因を特定するということが大事だろうということで、対応を進めていたということでございます。

○辻本(正)委員 医者に処方せんをもらって、それに基づいてもらって来た薬に問題があったということになれば大変なことなんで、警察も原因追及は必要だろうけれども、犯罪性というよりも大きな薬剤に対する一つの事象でありますから、それは当局としてもなぜそういうことが起こったのかということについては、警察もやけれども、当局としてもきちっと調べる必要があるんやないかなというふうに思うんですが、それも警察と並行して進んでいるわけですか。

○青木健康福祉部長 当初は健康被害ということで出ておりまして、それが犯罪性だとかいうことは全くこちらの方では想定しておらなかった話でございますので、健康福祉部の事件を扱うものとして原因の特定と、あとそのお三人の方の健康の状況の確認等もさせていただいておりました。30日の段階で、処方外の薬品が混入したということが明らかになったわけでございますので、そこからやはり本事案については、その原因の究明については警察の方でやるということで、さまざまな情報提供などもこちらの方から行っております。その後、例えば個別の・・・ための・・・・・・・・・・・ということについては、当方では・・・・・・・。
 ただ、委員御指摘のように、今回の事案については、この事案だけではなくて、薬局で調剤された薬剤の質でありますとか、安全性についての県民の不安感というのが非常に高くなっているのではないかと思います。院外処方については基本的には進めていくということで県もやっている最中でございますので、そこら辺の不安感だとかというのはやっぱり解消していくというのが、私どもの一番大きな仕事だというふうに当面は考えておりまして、その観点で薬局へのその他からの管理の徹底でありますとか立入調査などを今やっている最中でございます。

○辻本(正)委員 犯罪であるということがはっきりすれば、これは警察の捜査ということになるんでしょうけれども、なぜ起こったかということについては、これはやっぱり担当部局としてきちっと真相を明らかにすべきであると、ただ、捜査と並行してやっていかならんという難しさはあると思うんですけれど、やっぱり事重大でありますから、県民の代表である議会で語れることについては積極的に語ってもらうべきやないかなと、こんなことを思いましたんで、今後どういうふうに進展するかわかりませんけれども、お願いをしておきたいなというふうに申し上げて終わります。

○藤田(泰)委員 1店舗で起こったんであればその店舗のミスかなという感じもするんだけれども、薬局に残っていた残存薬剤の中に結局、違うものが混入していたわけですよね。しかも、それが2店舗にあったということなわけです。普通、こういうとき、単独の薬局で調剤をするんじゃなくて、例えばマイニチ薬局、グループ店ならグループ店として普通やるわけなんですか。その辺がちょっとわからないのだけれど。

○河瀬健康・安全分野総括マネージャー このマイニチ薬局は、全部で6店舗ございまして、そのうちの2店舗がいわゆるこの調剤薬局ということで、あとの2店は薬局の名前をとっていますけれども、大衆薬の販売が主体で。あとの2店は一般販売分ということで、いわゆる調剤をやっているのはグループの中でこの2店舗です。

○藤田(泰)委員 じゃあその2店舗が独自に例えば薬剤を購入、購入は当然まとめてやるでしょうけれども、店の中に置くわけですよね。その中の何種類かをそこで調剤するわけですよね。ところが、両店舗ともに混入が認められたというのが、そこが不思議で仕方がなかったんやけれど、その辺はマイニチ薬局自体が1カ所でそれをつくっておいたものを各店舗へ出すのか。その辺なんですよ。それやと、ものすごく怖いですよね。1つでまとめてやっていたということやったら、ほかのところでも同じようなケースが想定されるじゃないですか。そういう誤りがあったときに、全店舗で問題が起こるという可能性が残されるわけですよね。その辺がどうなっているのかなというふうに。

○河瀬健康・安全分野総括マネージャー 調剤形態ですけれども、薬瓶がありまして、そこにいわゆるセルテック、ザジテンの瓶があります。それからいわゆる秤量して患者に交付すると。ここの店舗の形態もそれです。

○青木健康福祉部長 確かに委員御指摘のように、2店舗で出ておりますので、そこに薬瓶の中にそれぞれ別の薬剤が混入していたわけで、その原因については、例えば1カ所で共同にやっていて、それを分けてそれぞれ運んでいったということもありましょうが、今回そういうことはないようでございまして、そこらあたりがなぜなのかということは今いろんな想像はあり得ますけれども、これをまさに今、捜査されているということであろうと思いまして、そういうことで状況がはっきりいたしましたら、また御報告をさせていただきたいと思います。

○藤田(泰)委員 なぜそこんところを聞いているかというと、結局、元瓶の中に混入していたということだと、例えば同じ薬品を買っている他の薬局もあるわけですよね。そこにも混入されている可能性があるわけですよ。非常に広範な問題としてなってきませんか。その辺を全体、今、調査してもらっている最中、指導してもらっている最中だということなんだけども、そこ怖いですよね。その辺がどうなっているんやろうね。

○青木健康福祉部長 基本的には薬剤を購入しているもとのラインを追ってということではなくて、そちらの方ではなくて、2店舗に入っているところの部分だけに混入があったということでございまして、そのほかの薬局に卸されている薬剤に問題があったということはないということではございます。

○日沖副委員長 この県内の薬品というものの信用の回復に、ぜひ一日も早くそういうことになっていくようにお取り組みいただきたいわけなんですが、今、新聞でもある程度、情報は我々も取っておったわけですけども、今もう警察が捜査中ということで、健康福祉部の方もこの件については、やはり単純なミスじゃなくして意図的な形がこういう事件になってきたという見解を示しておるということですよね。そこまで言えないですか、まだ。

○青木健康福祉部長 いろんな可能性がまだあって、ただ、その可能性の中に確率の高い可能性とすごく低い可能性とあるとは思いますけども、そこはちょっとまだこれだということで私どもで判断しているということはないわけでございまして、いろんな可能性も考えながら、ただ、薬剤管理の徹底ということは、どの可能性があったとしてもやはり重要だと思いますので、とりあえずはそれをやって、状況がわかった段階で、今回の事案に基づいたもう少し管理の徹底をやっていきたいというふうに考えています。

○日沖副委員長 いろんな場合が考えられるということで、それぞれの場合についてまだいろんな面で調査を続行していただいておるんですよね。何が原因であったかというところを。警察がもう入っておるんで、警察に任せてあるんでということじゃなしに。そうすると、任せてあるわけじゃないんやね、今言われた。

○青木健康福祉部長 当初、26日から30日まで、またその後の数日間においては、私どもの方でもさまざまな点を調査しております。ただ、それ以降につきましては、捜査ということでいろんな物証にいたしましても何にいたしましても、ちょっとこちらの方には入手ができないという状況でございますので、現在はその捜査の進展を待っているという状況でございます。
 ただ、当然、私どもも非常に関心が高いものがございまして、例えば薬局の管理でありますとか、薬剤師の問題があれば、薬剤師法を所管しているのは私どもでございますので、そうしたことで法律に触れるようなことが生じ出てくれば。

○日沖副委員長 非難するわけではないんですけど、ちょっと警察とのバランスがよくわからないんですけども、健康福祉部では犯罪性が多分にあるという認識でも見解でも、まだないわけなんですよね。見解ではないということでしたよね、今。
 それやのに警察の捜査に任せておるんでという、その加減がちょっとどういうもんなんかというのがわからんので、県での薬品のプロとしていろいろ携わっていただいておる部署で、ある程度、薬品の置いてある場所によっては、場所が似通ったところに置いてあったんで、ひょっとしたら一緒になっちまうかわからんなとか、いろんなことがわかると思うんですよね。それが元瓶にもうもとから混じっておったんやということになってきて、そんないろいろ調べていただいておる中で、これはもうちょっと今までの常識から考えて普通じゃないなというところがあるからこそ、警察にも捜査してもらわなということになるんやと思うんで、健康福祉部としたらそういう見解ではないけども、警察にやってもろっているんでというのはちょっと何かかみ合わないような気がして、言える言えんがあるんかどうかわかりませんけども、その辺どうなんですか。

○青木健康福祉部長 当然ながら犯罪性が高いんではないかという推測を持って、警察の方にいろんな情報提供だとかの協力を今させていただいているというところでございます。

 

    ・児童虐待について

  (1)当局説明

    〔青木健康福祉部長、村田保健・子育て分野総括マネージャー〕

  (2)質疑・応答

 

○辻本(正)委員 この津市内の事件ですけれど、児童虐待については数年前からいろいろと言われてきた。6年から継続して相談、支援をしていたと。8年前ぐらいになるわけですよね。8年たって父親が逮捕されるというふうな事態になってしまったという点の、特に何が問題であったんかというふうなことが、これからの防止ということについても一番大事じゃないかなと。それぞれいろいろ一生懸命でやってもろうてるから、どこにどうやったということを言えというのは大変難しい話かもわからんけれども、8年間やったけど8年目にこんなことになったということについては、やっぱりクールにここはこうやったということがなければいかんのやないかなというふうに思うんですが。
 これは逮捕されたわけやから、捜査中なんで云々ということは関係ないと思うんで、そういう点で担当として今回のケースがこうであったらこうならんかったん違うかなというふうなことはある程度あるんやないかなと。また、それがないと今後どう対処していくかということについては、また同じようなケースが起こってくるんやないかなということを私は思うんですけど、その点についてちょっと教えてください。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 児童相談所が8年間かかって相談業務に当たってきたということで、父親がこのように逮捕されたということにつきましては、結果としては大変残念であったと。といいますのは、児童相談所といたしましても、いわゆる親子の関係を有効なものにしていこうという考えのもとにやってきたと。やっぱり親と子を分離して親と子の関係が悪くなってしまうと、もう戻れなくなってしまうと。無理矢理、権限でやってしまうと、もう戻れなくなると。そうすると、やっぱりそれがええのかどうかということになってまいります。そして、本当にこの子の将来のこともやっぱり考えていかなければなりませんし、それで、できる限り親と子の分離は避けたいということで、今まではやってきたと。
 それで、それが本当にええのかどうかということもありまして、一応、過去逮捕されるまでにも3回ほど措置部会にもケースとして上げて、今こういう状態ですということも言いながら、ある程度専門家としての御意見ももらいながらやってきたことはやってきたわけでございますが、結果としてこういう親が逮捕されたということにつきましては、やっぱりその辺がちょっと甘かったかなという点は認めざるを得んというようには思っております。
 ただ、そういう意味で今回、私どももやっぱり人権に対する意識の啓発ということ、研修ということをこの間の児童相談所長会議にもやるということで決めさせていただいたところでございます。

○辻本(正)委員 人権の問題とか親子関係の問題とかいろんなことがあって、なかなかそれは具体的になると難しいことだと思うんですけど、しかし、児童相談所が8年かかってもそういう虐待の状態から脱することができなかったということですから、それはそれでやっぱり今後どういうふうにしていくかということについての参考にしてもらわんと、やっぱり僕は考えないかんのは、これは誰を中心にして考えるんかといったら、子供なんです。子供がどうなるかということなんですから、親の人権とか何とかかんとかも大事やけども、まず被保護者ですね。これをどうしていくんかということの立場に立って、もちろんそうやってもろうていたと思うけど、今ちょっと話があったように、ある意味では少し甘かったん違うかなという反省もあるように、そのためにはやっぱりきちっと、毅然と対処してもらうようにしないと。これ随分ふえていますわね、年々。
 何か1時過ぎにどこかで遊んでおって、子供がおらんようになったという話もありましたわな。あれはどんな事件かわかりませんけど、そういうふうな子供に対する配慮というのか、1歳幾つかの子供を深夜、車へ放置して、それで遊んでいたという、そういう親がおるわけやな。いいか悪いかはとにかくとして。そういうことが起こるわけですから、やっぱり起こったことについては、冷静に毅然として対処するということにしていかないと、人権の問題もあってお役所というのはそういう点が難しいんだと思うんだけど、こんなん年々増加してきておるわけですから、どこかできちっとしていかないかんと。
 それで、いろんなところへたらい回しにしとらんと、ここはこうせないかんのやということを、もうきちっとしとらんといかんのやないかなと僕は思うんですけど。難しいことやと思うけども、そうやないとなかなか後を絶たないと思うし、そんなことも考えてもろうてやってほしいなと、こういうふうに思うんですが、わしの言うことはちょっと無理かいな。やりにくいんかいな。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー よくわかりましたので、いろんな人の御意見を聞きながらやっていきたいと思っておりますので。そう考えております。

○藤田(泰)委員 ちょっと私も確かにこれ、わからんのですが、今の話のように平成6年からというと8年間、小学校2年生から中学校卒業までの間ということですよね。今、卒業年齢ですから。その間に継続的にあったにもかかわらず、結局、今回、地域からの通報でもって親が逮捕されたということになると、その間、警察との間のコミュニケーションというのはなかったということなんですか。そこがあれなんですよ。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 平成6年の最初のときだけ、ちょっとあったときは警察に連絡を取りましたが、それ以後ずっともう警察との連絡はなかったわけです。最初のときはございました。

○藤田(泰)委員 児童措置部会の方に3回も相談をかけられているわけですよね。しかも3回目のとき、3月には鎖でつなぐということは法的に許されないということも示しているわけですよね。少なくともこの時点では、警察の方とも連携をとるべきところじゃないんですか。いわゆる法的にもう外れているということはここでもはっきりしているわけですよ。措置部会においても。措置部会の方でも、たしか弁護士さんも入ってみえたはずですから、そうすれば当然その辺の見解も出てきていたんじゃないかなと思うんだけど、それがとられずに3月で7月ですから、4カ月間、放置されていたわけですよ。放置されていたというと表現が悪いけれども、指導も当然入れながらでしょうけれども、結局はその状況が継続をしていたというわけですよね。
 その辺が、今それこそ地区連絡会なんかもつくって非常に地域内での連携をしていかなければいけないということを言われながら、現実的に法的な問題まできているにもかかわらず、そことの連携が図られていなかった。逆に言うと、ある意味、警察からの親に対する指導というのもあり得るわけですよね。児相からの指導もありますけれども、法的な部分での指導というのがあってもいいはずですよね。
 だから、その辺がどうだったのかなというのが非常に残念ですよね。ここまで継続的に児相の方として見ていながら、最後は逮捕というような格好になってしまっているということは。その辺の連携をぜひ今後図っていっていただくということをしていかんと、せっかくのいろんな取組というのが飛んじゃいますよね、こういうことがあってしまいますと。ぜひその辺をお願いしたいなというふうに思います。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー ことしの3月の措置部会の方の意見もございまして、やっぱり鎖でつなぐということは人権侵害であるというようなことも御指摘もいただいておりました。だけど、措置部会の全体の意見は、このまま継続の在宅の指導でいきなさいというようなことがございまして、ただ、鎖でつなぐことにつきましては人権侵害だからやめよということを言うてやっていまして、そのようなことをやっていまして、今までは余り児童相談所の方へも本人と親は来てくれなかったんですけれど、ことしの5月からは週1回、通所でございますが来ていただいてやっておったというようなことで進んで、ずっと7月に逮捕されるまでの間は、結構、来ていただくというようなこともございましたので、親との対話というんですか、友好関係がある意味においては保たれていたというようなことです。
 が、その7月になって児童相談所としても実は鎖につながれているというのが、その前日の7月12日に実際はそこでわかりましたので、これは何とかどうしようかということで、早いところ対応のことも考えておった矢先だったと。また、その間はなかったと聞いておるんですけれども、7月12日に鎖につながれているということが児童相談所もわかったので、その時点で対応について協議をしておったというようなところでございます。
 一応そういう意味で、結果として今言いましたように、何とか親子の関係を良好なものにしていきたいというので、ある意味においては4月以降、・・では通所して、2人が来まして別々に面談しておりますんですけれども、良好にやれていたというようなことがあったんですけれども、結果として大変残念だったというのが状況でございます。

○藤田(泰)委員 状況はよくわかるんですけれど、なぜそんなことを言うかというと、例えば警察との連携がもうちょっと早い時期からとられていれば、直接逮捕に入る時点で、警察の方が掌握していただいておればと、そうすれば児相の方へも何らかの連絡があったと思うんですよ。ところが、全くこれは一般からの通報でもって直、入っているわけでしょう。だから、そこが児相としても次の段階の指導をしていくときに、非常にやりにくくなる一因をつくってしまうことになってしまうと思うんですよ、こういうことは。
 だから、ある程度早い時点で、逆に言うたら警察も児相が今、動いているという状況を把握している中での動き方と、全然それを知らずに動くのとは当然変わってくるだろうと思うんですよ。だから、そこが図られていなかったというのはとても残念ですよ。
 今もう本当にいろんな事象があって、緊急措置的に飛び込まんならんという状況を警察は把握したことになってしまったわけでしょう。でも、そうではなかったわけですよね。継続的な指導が行われていたわけですから。その指導が妥当かどうかというのはまた別の問題ですよ。だけど、その辺をやっぱりきちんと考えていかないとだめなんじゃないかなというふうに思います。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー そういう意味で警察と連携が少なかったということは、大変問題であったと思います。ただ、児童相談所としましても、やっぱり親子の関係を重視する余りにそうなったということで、やっていたということだけは御理解願いたいと思います。本当にどうするのが一番ええのかという、警察に連絡してやっていけばよかったという声もありますけども、何とか親子の関係を保ってやっていきたいというのが本当の今までのやり方だったということで、御理解願いたいんですけれども。

○藤田(泰)委員 その辺逆に言うと、同じ官公庁でありながらお互いを余り信頼していないんじゃないかという気がするんですよ。特に対子供ということで考えていくときには、お互いが指導の立場で入るわけですよ。警察としても無理矢理逮捕しようとは思うていませんよ。親に対してでも結局そうですよ。だから、その辺もうちょっと互いの関係というものを逆に密接にすれば、その辺のことが解消されてくるんじゃないかと。
 今までどちらかというと、もう警察に言っちゃうとすぐに逮捕だとか何とかいうような話題になってしまって、親子関係が切られてしまうんじゃないかと。その不安感が児相にあるわけでしょう。でも、そういう時代ではないし、結局そういうことを絶えず思っていたら、いつまでたっても互いの連携はとれないし、結局、状況としてはそういう課題が非常にたくさん増えてきている中で、児相としてももう抱えきれないぐらいの人数になってきているじゃないですか。だから、お互いが連携とれば、そういう意味でのスタッフも増えるわけでしょう。だから、やっぱりその辺をもうちょっと考えるべきではないでしょうかね。

○青木健康福祉部長 多分、藤田委員のおっしゃったとおりだというふうに感じておりまして、今回の事案のいろんな反省点はあるんですけれども、1つは先ほど辻本委員からもお話ありましたが、非常に長期間にわたるかかわりの中で、何とか自分たちだけでもう少しマネージできるんじゃないかということがあったんだと思います。その背景にはやはりそもそも児相の役割として、家族とか家庭という機能を維持しつつ、一人一人の個人の人権を守っていくという2つを常に追わなければいけないという状況がありまして、今回、平成6年にスタートしているわけでございますが、家族とか家庭という機能を何とか維持したいという思いがあって、一方で結果的に個人の人権が少し軽んじられたんではないかという批判を今浴びているんだと思うんです。そこはもう少しちょっとこの10年の経過の中で、今はやはり個人の人権、個人を守るべきだというところに比重がかかってきていると思いますから、そういう観点でもう少し対応者の人権への感覚とか意識を見直してもらうということで研修も考えていると。
 もう一つは、やはり警察も含めました外部の機関との連携ということでございまして、特に警察に限れば、1つは例えばネットワーク、いろんな連絡会議がございますけれども、そうしたものの中でマクロの視点でこの虐待防止についてともに連携していこうということと、今回のような個別事例について、どの時点で児相だけでなくて警察とともにサポートする体制にしていくのかというのを、2つあろうと思いますけれども、やはりどの時点で警察と連携をとるかということを決めるに当たっては、日ごろからやはり連携をとって、マクロの視点、総合的にどうするかという理念を話し合って、それこそダイアログを重ねる中でお互いの立場だとか考え方をとらえておかなければ、個別事例の話も持っていきようもないし、やはり持っていく不安というのもあると思いますので、そこは今回の事例を契機に、しっかりお互いなりの信頼関係をつくっていくようにしたいと考えております。

○辻本(進)委員 父親が逮捕されたということで、一方的に父親が悪者にされているんじゃないかなと思われる面もあるんですけれども、やはりそのようにしなければ言うことを聞かない子供であったのかもわかりませんし、しかし一方、そういう悪い子だったら15にもなって親に簡単に鎖でつながれるということはおかしいわけで、そんなやんちゃする子やったら、15になっておったらとてもじゃないですけれど、そんな縛れないですよ。だから、その辺のことについてはどうなんですかね。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー いわゆる児童の個人的なことはプライバシーのことがありますので、ちょっとその辺のことは大変申しわけないんですけど、答えられませんということで御了承願いたいんです。

○津田委員 2点だけ質問したいんですけども、一つちょっと心配するのは、例えばやんちゃのむちゃくちゃな生徒がおったとしますよね。先生ぶん殴ってガラス割れたと。そのときに先生だとかいろんな人が集まって、ソフトランディングで解決するのか、ハードランディングで解決するのかいう方針、それらしい方針を決めていくんだと思いますけども、よくなったとしてもだんだんとこういうふうによくなっていくと思うんですよね。一遍にこうやってよくなる。
 今回のケース、ちょっと心配するのは、指導中のところを警察さんに横取りされたというんですか。もしよくなっていた段階で、警察さんの方から通報があって逮捕されたというケースだと、非常に問題があるんじゃないかなというふうに思います。そうでないといったらそうでないでいいんですけれども。
 それからもう一つ、この件と直接かかわってこないんですけども、虐待件数が出ますよね。これ、解決率というのはどんなぐらいなのかな。だから、認知数については364件だとか、こういうデータが出ておりますけども、どれぐらい起こってどれぐらい解決しているのかなという。
 この2点だけお願いします。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 今まで4月からずっときまして、父親と一緒に来ておって、ある意味においてはいい方向に来ておったわけですが、ただ、今ちょっと言いましたが、7月12日にまた鎖でつながれてたという事実はその日に聞いておりましたので、これはもう中央児相に対しても何とかしなければいけないというようなこと、どうしようかということで実は検討しておる最中でございまして、それがもう13日にすぐにわかって、警察へ通報がいってしまったということで、警察はもう警察の判断で、鎖につないでいるというのは監禁になるということで逮捕したというものでございますので、ちょっとその辺、ちょうど7月のそれまではよかったんです。12日からそんなもんがありましたので、そういうところで、その辺がどういう判断をしていいのか、私どももちょっとわからないところなんですが、そういう状況だったということだけはわかります。

○上谷こども家庭チームマネージャー 364件、昨年、児童虐待の相談がございました。その虐待相談の処遇内訳を申し上げます。
 児童福祉施設への入所が28件です。それから、里親、保護受託者への委託が2件でございます。それから、面接指導が325件。その他が9件となっております。その他の詳細についてはちょっと今、現状ではわかりません。計364件となっております。先ほど申しました面接指導につきましては、継続して児童相談所が当たっておりますので、年度中に解決したケースもあるかと思いますし、継続してカウンセリングを行っているケースもあると思います。
 以上でございます。

○津田委員 1つは、この28件、2件、相談ケースが325件。解決した数字はどんなぐらいですかね。解決したというか、もう相談しなくてもいいだろう、もうよろしいですよというような、そういった件数というのはどんなぐらいあるんですかね。

○上谷こども家庭チームマネージャー 済みません。その数字はちょっと手元にございません。
 ただ、先ほど申した児童福祉施設入所の28件でも、これはそこで解決という形でとらえるかどうかというのは難しいかと思います。このときには、例えば保護者の指導を含めながらやっていくケースもございますし、それから、もちろん里親につきましても同じようなケースだと思います。ですから、どの時点をもってというのはなかなか個々のケースによりまして非常に難しいかと思います。

○津田委員 大体でよかったんですけども、例えば児童を父親と母親と分離しますよね。一時的には分離したんだけども、また一緒になってまあまあ仲よくやっているだとか、だから、頭の中で結構なんですけども、大体どんなぐらいの割合で官が入って解決をしているのかなというふうに。

○青木健康福祉部長 申しわけありませんけれども、今すぐにはわかりかねますので。
 解決ということにどういう定義を求めるかによっても、ちょっと対応も変わってくると思いますので、少し親子分離をした事例、施設に入った事例、あと相談の過程でもうこれは良好な関係になったというような幾つかの枠組みをつくって、次回の常任委員会にでもまた出させていただきたいと思います。

○津田委員 費用対効果、知事の言うアウト、プットちょっと忘れましたけども、そういうことを考えたらやっぱり認知件数がどんだけでしたよ、通報がどんだけですよというような数字よりも、もっと後の結果の数字というのをちょっと知りたいな。その基準がどうやということはそれぞれでまた相談していただければいいと思うんですけども。
 それから、もう1点の件なんですけども、指導中だったのかどうか。これについては先ほど部長さんが言われたように、警察とのコミュニケーションを絶えず図っていくということだと思うんですけども、もしこうやってよくなっていたときに警察が情報が入って捕まえたんであれば、福祉部にとっても非常に大きな汚点でありますし、ちょっと考えていかないけないなと思いましたんで。
 これで終わります。

○藤田(泰)委員 今の面接、325件という話やったんですけれども、この数字なんですが、347、364、これ、その年度の新たな認知件数ですか。それとも、例えば今のような年を超えての継続のケースがありますよね。それもカウントしているんでしょうか。それだけ教えてください。

○上谷こども家庭チームマネージャー 新規のケースでございます。

○岩倉委員 今の関連で、12年度、347件は基本的には解決したと。13年度の364件は新規にということは新しいことやから、新たにこんだけ出てきたと。そのことと違うやろう、これ。継続しているのと違うの。

○上谷こども家庭チームマネージャー それぞれ受付が新規でございます。それで、347件あった12年度のケースでも、先ほど申したように処遇の内訳が出てきます。そして、なおかつ申したように、例えば養護施設に処置した場合、児童につきましても12年度にそういった処置をした場合に、そこでもやはり場合によりましては家庭との後の面接を繰り返しているというようなことで、その中で解決、本当のといいますか、どこが本当かちょっと定義があれですが、解決になった場合もございますし、継続しているケースもございます。

○藤田(泰)委員 そうすると、もうちょっとわかりやすくしたらいい。例えば12年度で比率的に言うて、300何件の面接指導のうち、100件が継続していたと、本年度は少なくとも420何件の相談事例が続いているというふうなカウントでいいわけですね。考え方。

○青木健康福祉部長 もう少し後でまた補足をいただければと思うんですけども、相談件数とある時点での各児相が継続して持っているものの累積の関係だと思うんですが、ここに出ているものはその年度で新規に受け付けをしたものであって、ただ、その相談も1回で終わるものもあるわけですし、それはもうその次の年には出てこないものもあるし、今回のように8年間にわたってずっと出てくるものは累積をするということで、ある時点での例えば平成何年の4月1日時点でのここで抱えている件数は幾らかというのは、また別途資料を集めれば出てくるとは思いますけれども、これは各年度に新たに受け付けをしたものの数ということでございます。

○岩倉委員 今の話はそれはそれでわかったんですけども、だから、もう一回念を押しますと、12年度にどこどこのAという相談があったと。それはそれで12年度中にその問題はその後、継続していなかったと。しかし、13 年度になってまたこのAの問題が相談として出てきたということはあるわけですよね。これは新規として扱っておるということなんですな。この今回の事件の問題は継続ですけども、その仕分けは後で、今じゃなくたってよろしいわけですけども、そうじゃないとちょっと理解がしにくいので。そういうふうに思います。
 ただ、別の問題なんですが、13年度、364件の相談があったということは、言ってみれば日曜祭日も含めて、1日1件あったわけですね。これ、大変な数字だと思うんですが、その中で3ページの後で出てきております、いわゆる(2)の児童相談所・通告経路別というのがあるんですが、福祉事務所というのは、そこのうちからだれかが福祉事務所へ相談に来たということでしょう。だけど、近隣・知人というのは、隣のことが気になって、隣の人がどこへ言うていったんかね、これは。
 それから、例えば学校というのは、学校へ来ている子供がどこかに傷をしているとか何とかと先生が、例えばわかりませんけども、気がついたので児童相談所に通報したということじゃないかなというふうな感じがずっとしてったんですが、例えば警察にというのはだれが警察に通報したのか。この辺の相談・通告経路別というのがちょっとようわからん。本人が駆け込んで来たのが2件あるのか、その他というのが何なのかもわからんし、(3)の虐待者別というのも、例えば最後のその他の44というのは結構な数字だと思うけど、これはじいちゃん、ばあちゃんがあれしたのかどうか知らんけど、その他のところももしわかっておればちょっと聞かせてください。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 先ほどの福祉事務所からといいますのは、実はこの書いてある数字は、児童相談所が受けたときのことを書いてございまして、児童相談所が福祉事務所から通告、あるいは警察から受けたと。だから、福祉事務所に行く前に、あるいは隣近所の人が言うてきておるかもわかりません。それはわかりません。ただ、この経路別は児童相談所の方がどこから情報を入れたかということで、ここは書かせていただいておるということで御理解を願いたいんですが。

○上谷こども家庭チームマネージャー 例えば相談・通告経路のその他詳細は、手元にございませんが、あるいは女性相談所ですとかそういった機関もございますし、それから、3の虐待者別のその他については、同居の年長者、姉であったり兄であったり、祖父だったり祖母だったり、そのような方だと思います。
 以上でございます。

○日沖副委員長 こういう問題というのは、先ほど藤田委員さんからの質問のやりとりの中でもあったように、できるなら、本来なら、その御家庭なりまた親子の関係の中でなり解決していただくべきもんであり、それが一番結果的にいいということは間違いのないことなんですけれども、また半面あったように、藤田委員さんも言われたように、もう今、時代が変わって来ておるんだと。もう今までみたいな家庭内のきずなというか、情というか、そういうもんでもう測れんような時代に、残念ではございますけども、どうもなってきておると。
 そんな中でよかれという方向で、現場でも指導していただいておりながら、ひょっと今回は命にかかわるようなことはなかったですけども、よそでよくあるような虐待死という、もうそれ以上にないような残念なことにつながっていくと、逆に皆さん方、指導どうなっておったんや、相談を受けてどうしておったんやという非難の矢面に立たされてしまうと。もうそんな中で、現場の判断の御苦労というのはお察しする次第なんですが、しかしながら、県民の幸せを願って皆さん方、頑張っていただかんならん。
 そういう時代が変わってきたというのを受けて、この児童虐待というのも女性の暴力のドメスティックバイオレンスにもつながる、似たような部分というのは往々にしてあると思うんですが、ドメスティックバイオレンスの対策なんか聞かせていただくと、もう最近というか、その対策ができ上がってきたときからかなんかわかりませんけども、とにかく対象がほとんど大人というところもあるかもわかりませんけども、相談を受けたらその相談者の言い分が第三者から見てどうか、正当性があるかどうかという以前に、とにかく一遍保護して、そして対策を考えるというふうに聞いておるんですけども。
 それがそうなら、この児童虐待につながるケースなんかでも、我々、現場のことを知らん素人が言うて申しわけないんやけども、普通に考えたらもうこういうことが起こってくることは、これからも残念ですけど、どんどんあると想定せんならんもんですから、そのときにこのフローの中にある一時保護決定というものを、ちょっと今までよりも、表現が上手によう言わんですけども、早い目に一遍保護して、安全を図ってからいい方法を考えてもらうとか、そういう判断をちょっと今の時代、今までと違うて、早い目、早い目に、いろんなお叱りがあるのかわからんけども、そういうふうにもっていかなければいけないんじゃないかなと、ちょっと素人考えなんですけど、そう思うんです。その辺どうかなということをお聞きしたい。
 それと、先般、今回の事件を踏まえて緊急児童相談所長会議というのを開催していただいて、いろんなことをお話し合いいただいたということをお聞きしておるんですが、今回の事件を踏まえて、そのときの、こういう場面ではこうするべきやったなとかいう反省点が出てきておったら、ポイントを絞ってちょっと教えていただきたい。
 それと、もう一つだけ申しわけないですけども、いただいたこの児童虐待相談フロー図、今、児童相談所におけるということですけども、やはりこれからは警察との連携というものはもう欠かせないことになってくるんじゃないかなと、そういう事案が多くなってくるんじゃないかなというふうに思うんですが、このフロー図の中で警察とのかかわりというのはどこから始まってくるのか、どこへ混ぜ込まれるのか、もうちょっとわかりよいように教えていただけないかなというふうに思うんですが。
 以上ですけども。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 委員御指摘のとおり、今はちょっと時代も変わってきておりますので、もっとそういう意味で児童の保護を児童中心に考えていかなければならないと思っておりますので、これには子供を中心に考えていきたいと。
 ただ、一つ、DVと違いまして、子供ですので、親と子の関係をなかなか切れないという、少し弱い立場にあると。DVの場合はもう別れれば赤の他人になりますけれども。というのが一つある。
 だけど、もう時代の背景が児童中心ということで考えていかなければならないと思います。そのことについては十分、委員御指摘のとおり、やっていきたいなと思っております。
 それから、25日の緊急児童相談所のときに、この場合というんですか、意見が出ておりましたのは、やっぱり民生委員や児童委員との連携というか、つながりをもっとしていかなあかんとか、警察との連携も出ておりまして、特にそういうことで少年サポートセンターというのがあるということで、実際は一部の児童相談所ではその少年サポートセンターと連携してやっておるというところもございました。そういうようなことで、もう少し委員の言われるように、警察との連携についても今後もっと考えていかなければいけないというようなことになりまして、この4つの反省の中に入っております。

○上谷こども家庭チームマネージャー 警察の場合は、相談・通告というところからも、先ほどの通告者がございましたようにございますし、いろんな場面で当然ながら受理会議していく、処遇会議をするときにまた相談していく。今回の事例につきましてはそういったことがなかったということもございますけども、通常、各児相、この間の緊急児童相談所長会議でもいろいろと少年サポートセンターとの、あるいは生活安全課との連携というのは既にやっているということも意見が出ておりましたので、それぞれの状況で警察とのかかわりというのは出てくるかと思います。
 以上です。

○日沖副委員長 いろいろありがとうございます。ぜひいい方向にお願いしたいわけですけども、ちょっと私、勉強不足やもんで教えてもらいたいんですけども、最後の相談フロー図の中でどこからどのように警察というのはかかわっていってもらうんでしょうか、連携とっていってもらうんでしょうかという質問なんです。私の聞き方もまずかったんですけれども、いろんな段階の会議がございますよね。ここで警察が入ってきてもらうという場合はあらへんのですか。

○上谷こども家庭チームマネージャー 具体的に言いますと、緊急受理会議ですとか、その下にあります受理会議、判定会議というのは児童相談所の職員が行います。処遇会議、これは先ほど毎週1回というような形を申し上げたんですけども、処遇会議につきましてもこれは児童相談所の方でやっております。その右横に地区連絡会というのがございます。こちらでいろいろ連絡体制、こういったこのケースについてという話の中でも、少年サポートセンターの方が入っていただくケースも地域によりましてはございます。それから、一時保護の決定のときに、一時保護をする場合に警察官の方にお願いをする場合もございますし、それから親子分離をするという決定のときに、このときにも立ち会いをしていただくと。そういったケースもございます。

○日沖副委員長 そうすると、今の御説明やと通常は地区連絡会のところでということですね。とすると、今回の反省を踏まえて、もうちょっとどこかの早い段階のところからオブザーバー的でもいいんで、警察でもこういうこと聞いておんのや、通報がこうあたり、あそこのうちのことであんのやかとか、うちが聞いておる範囲ではもうちょっと踏み込んだ方がええんと違うかとか、ひょっとしたらそういう場所におってもらえれば、そういうこともあるかもわからないですよ。それは、私、素人考えですかね。もし、そういうことがあれば、もうちょっと早い段階からいろんな意見を聞けるような、警察の方の話も聞けるような形になっていた方がよりいいように感じるんやけども、どうですかね。

○上谷こども家庭チームマネージャー 全体的には各保健福祉部の管内9つに地域児童虐待防止会議がございます。そちらには警察官の方あるいは少年サポートセンターの方がすべて入っていただいていますので、そこでの顔合わせもできますし、意見交換もできます。ただ、そこは大きな会議ですので、一つ一つの個々具体のケースをそこで検討するというわけにはいきませんので、おっしゃっていただきましたように、少年サポートセンター等で具体の事例につきましては、その時点その時点で直でお話しさせていただいているケースが、この間の児相の所長会議の中からも実情としては出ておりました。
 ただ、今回の場合につきましては、何度も先ほど申し上げておりますように、警察との連携がなかったというのは確かでございますけども、日常そういったケースで少年サポートセンターなり生活安全課とケースケースでお話をさせていただいているというふうなことでございます。
 以上です。

○岡部委員長 なければ1点だけ、ちょっと私の方からお聞きしたいんですが、今回、非常に残念な事件なんですが、子供が鎖につながれておったということが明らかになったわけですが、児相として今後の相談業務において、子供が鎖につながれておったにもかかわらず、いわゆる親子分離の基本的な考えからそちらの方を選択されたということなんですが、児童虐待のいろんな理由はあると思いますけれども、鎖につながれている方よりも親子分離の方をとられたという一番の指導の考え方というか、基本的な考え方、どうしてそちらの方をとられたんか、ちょっとお聞きしたいんですけれど。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー これは子供でございますので、これから大きくなっていきまして社会へ出ていきますので、やっぱり将来のことを考えて親子関係は有効にしておいた方がいいだろうということでやってきましたということでございます。

○岡部委員長 鎖につながれるということは、これはもう人権侵害、拘束、そして自由を奪うわけですから、これは明らかに私はもう犯罪的な行為やないかな、そんなふうに思うんですよね。それにもかかわらずやはり将来のことを思って、親子分離の方を避けたいということで、これからもそんな方向でいかれるんですかね。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー それは個々のケースケースによってどうするかというのは変わってくると思います。今回の場合はそのことについて、自分たちだけの判断ではあきませんので、措置部会にもかけてどうしましょうかという専門家の意見を聞きながらやっておったというものでございますので、ですから、ケースによってはすぐに親子分離をした方がいいというケースもあると思います。ですから、ケースごとによってそれは違うと思いますが。

○岡部委員長 はい、わかりました。
 他にありませんか。

          (「なし」の声あり)

○岡部委員長 それでは、これで健康福祉部関係の……。

          (「別件で1つお願いします」の声あり)

○辻本(正)委員 きのうやったかテレビで見たんですけど、不認定保育所というのか、不認証保育所というのか知らんけども、子供を預かっていて、1歳少々の子供がベッドで亡くなったというふうな話がテレビで報道されていました。三重県じゃないですけど。愛知県か名古屋市やったか、そっちの方やと思うんですが。
 ああいう施設が三重県にも存在するのかしないのか。これは認定されていないもんだからわからないということなのかどうなのか、ちょっとそれ。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 三重県にもございます。無認可保育所というのがございます。ただ、このごろは届け出するようになってきておりますので、三重県は多分、数はちょっと今、私覚えていないんですが、ございます。

○辻本(正)委員 ああいうのはスタートは隣人の善意というか、そんなことから始まったんやないかと思うんですね。ああいう事態が起こるとやっぱり責任問題も当然問われるやろうし、公的な認定されたものがないからそういうことになるんで、必要がなければあんなん生まれないけれども、必要があるから生まれておるんで、三重県にも幾つかわからんけれどもある、ということは、必要やからその辺があると。そういうところで、きちっと管理して言うたらおかしいけども、保護されていないという子供たちがいるとすれば、これはやっぱり問題なんで、そういうのはやっぱりきちっとした資格というのか施設というのか、条件を整えて預かれるようなことを福祉部としては考えないかんやないのかと思うんだけれども、その点はどうですか。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 無認可保育所も届け出等がありますし、それなりのあれも、監査も行っておりますもので、いわゆる認可された保育所と同じようなあれではないんですけれども、そういう意味では少しは管理をさして、特にこの10月からは届け出が義務化されますので、もっとやれると思いますが。

 以上でございます。

○辻本(正)委員 きちっと認可されたもんについては、子供何人について何人おらなきゃいけないとか、そんなことがあるんでしょうけども、ただ単に届出だけであれば、そういう届けはするけども、実際は十分に目を通せないことになって、いないというのが現実やないかなということを頭の中に置いて、そして届出があるからいいんだということやなくて、やっぱりもっと安心して親が預けられるような、そういうふうに格上げをしながら、条件も厳しうしながらやけども、やっていくと。こんな方向でやってもらいたいなと。
 金もないときやし、難しい時代やけども、やっぱり21世紀を担う子供たちを預けてあったら不注意で死んだというふうな、そんなことは20世紀を生きてきた人間としてほっておけやんと思うんで、今後、逐次また僕らも言いますけども、考えてください。

○岡部委員長 それでは、他にないようですので、これで健康福祉部関係の調査を終了いたします。

 

 〔閉会の宣告〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成14年 7月31日

 

健康福祉環境常任委員長   岡 部 栄 樹 君

ページID:000019098
ページの先頭へ