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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成14年度 委員会会議録 > 平成14年10月1日 健康福祉環境常任委員会 会議録

平成14年10月1日 健康福祉環境常任委員会 会議録

健康福祉環境常任委員会会議録

開催年月日   平成14年10月 1日(火)  10:01 ~ 15:30

開催場所   第201委員会室

出席委員   9名

委員長 岡部 栄樹 君
副委員長 日沖 正信 君
委員 藤田 泰樹 君
委員 津田 健児 君
委員 岩倉 歓治 君
委員 辻本  進 君
委員 辻本  正 君
委員 生川 利明 君
委員 中川 正美 君

欠席委員    0名

 

出席説明員

〔健康福祉部〕

健康福祉部長    青木 龍哉 君

経営企画分野
総括マネージャー    古庄 憲之 君

健康・安全分野 
総括マネージャー    河瀬 勝義 君

保健・子育て分野
総括マネージャー    村田 憲二 君

生活・医療分野 
総括マネージャー    池山 喜三男 君

長寿・障害分野 
総括マネージャー    大垣内 福己 君

その他関係職員

〔環境部〕

環境部長    長谷川  寛 君

環境経営企画分野
総括マネージャー    早川 正美 君

環境共生分野
総括マネージャー    佐藤  清 君

循環型社会構築分野
総括マネージャー    松林 万行 君

廃棄物適正処理分野
総括マネージャー    平子 隆之 君

その他関係職員

〔病院事業庁〕

病院事業庁長    大江  洋 君

病院事業庁
総括マネージャー    山本 浩和 君

政策企画
特命担当監    和泉 元男 君

経営支援
特命担当監    赤塚 和則 君

看護担当特命監    森  明美 さん

その他関係職員

 

傍聴議員   1名

萩原 量吉 君

 

県政記者クラブ加入記者       6 名

傍聴者               2 名

議題又は協議事項

  I 健康福祉部関係

   1 議案の審査(3件)

     ・議案第 1号 平成14年度三重県一般会計補正予算(第2号)のうち関係分

     ・議案第 7号 三重県国民健康保険広域化等支援基金条例案

     ・議案第11号 三重県看護職員等修学資金返還免除に関する条例の一部を改正する条例案

   2 請願の審査(2件)

     ・請願第38号 准看護師から看護師への移行教育をよりよくすることについて

     ・請願第39号 乳幼児医療費助成制度を就学前までに引き上げることについて

   3 所管事項の調査

  II 環境部関係

   1 議案の審査(1件)

     ・議案第1号 平成14年度三重県一般会計補正予算(第2号)のうち関係分

   2 所管事項の調査

  III 病院事業庁関係

   1 所管事項の調査

  IV 委員協議

  (1)委員長報告について

  (2)閉会中の継続審査・調査申出事件について

  (3)県外調査について

 

〔会議の経過と結果〕

 〔開会の宣告〕

 〔テレビ取材の許可〕

 〔付託案件〕

 〔審査順序〕

 〔健康福祉部関係〕

  1 議案の審査

    議案第 1号 平成14年度一般会計補正予算(第2号)のうち関係分ほか2件

  (1)当局補充説明

    〔青木健康福祉部長、池山総括マネージャー〕

  (2)議案の質疑

 

○日沖副委員長 ちょっと1つだけ聞かせていただきたいんですが、勉強不足で知らなかったのかもわかりませんけれども、合併の支援策で、合併したときの市町村間の格差、公共料金などの格差を調整していくための支援の分というのは、今までに出ている合併支援策の中に含まれておったと思うんですけれども、この貸付事業ですね、これも合併支援のための意味合いを含んでおるわけですね。その辺、ちょっと、私が認識不足だったら指摘していただきたいんですけれども、その辺、ちょっと説明していただけませんかね。

○青木健康福祉部長 これまでも支援策、いろいろ御説明をしておりましたけれども、その中にさまざまな保険料の格差是正という言葉は明確には出ておらなかったと思いますが、それを具体的な案件として今回お示しをしたということでございまして、包括的に入っておったのが具体化されたということでございます。

○日沖副委員長 示されておる支援策の中で出てくるお金で、これに充てることもできるんですよね。違うんですかね。これも出てくると、二重に使えるような気がする。そんなわけじゃないんですか。ちょっとごめんなさい。もう一遍お聞きします。

○青木健康福祉部長 支援策自体は、あくまで特定の目的のためにそれぞれ個別につくられた予算の集合体でございますので、包括的にお渡しをして、何に使ってもいいというようなものというのは余り多くないのではないかなというふうには思っております。ほかの部局のものについては、詳細をすべて把握しているわけではございませんけれども、基本的には、ある程度用途の限られた予算の集合体ということにならざるを得ないのかなというふうには思っております。

○岡部委員長 ほかに。よろしいですか。

          (「なし」の声あり)

○岡部委員長 それでは、なければ議案に対する質疑を終了いたします。

 

  (3)議案の採決

     議案第1号ほか2件   挙手全員  可決

  2 請願審査

    請願第38号 准看護師から看護師への移行教育をよりよくすることについて

    請願第39号 乳幼児医療費助成制度を就学前までに引き上げることについて

  (1)当局意見陳述

     〔青木健康福祉部長〕

  (2)請願の質疑

 

○中川委員 2つ目の乳幼児の問題ですけれども、これは実は先般、過去の議会へも同じ趣旨の請願が出された経緯があると思うんですね。したがって、内容的にはこれ、今もおっしゃったように、市町村の絡みがありますから、継続という形でいいかと思うんですが、同じような趣旨の請願内容が出た場合、やはりこれ、何回となく一緒の議論をしておってもいかん問題だと思うんです。したがって、一遍委員長会議等々で、こういった健福に限らず、ほかの委員会でも同じような趣旨の請願が出されると思うんです。その取り扱い方については、今後やはり十分御協議を願いたい、こんなふうに思わさせていただきますので、一遍委員長としてそういうことで取り上げていただきたい。このことをまず申し上げたいと思います。

○岡部委員長 わかりました。それでは請願第38号の取扱いは、いかがいたしますか。

○日沖副委員長 不採択。

○中川委員 継続。

○岡部委員長 継続という声がありますので、まず継続審査について、おはかりします。請願第38号について、継続審査に賛成の方は挙手願います。
 挙手4名であります。ただいまの採択の結果、可否同数になりました。委員会条例第15条第1項の規定により、委員長において採択します。請願第38号については、委員長は継続審査であります。
 よって、請願第38号は、継続審査すべきものと決します。次に、請願第39号の取り扱いは、いかがいたしましょうか。

○中川委員 継続審査。

○岡部委員長 それでは、中川委員からの意見もありましたので、同一のこういう文面については、委員長会議、あるいは代表者会議等で決めていただくとして、請願第39号については、継続審査ということでおはかりします。
 請願第39号について、賛成の方は挙手願います。
 挙手4名であります。ただいまの議決の結果、同数でありますので、よって委員会条例第15条第1項により、委員長において採択します。請願第39号については、委員長の継続審査であります。よって、請願第39号は、継続審査すべきもきと決しました。

 

  (3)請願の採決

     請願第38号   可否同数・委員長において採決  継続審査

     請願第39号   可否同数・委員長において採決  継続審査

 

  3 所管事項の調査

    ハートビル法の改正について

    みえこどもの城のリニューアルについて

    児童相談所における児童虐待相談の対応状況について

    介護サービス支援について

    みえメディカルバレー構想の推進について

    食の安全・安心確保プロジェクトについて

  (1)当局説明

    〔青木健康福祉部長、村田総括マネージャー、大垣内総括マネージャー、河瀬総括マネージャー〕

  (2)質疑・応答

 

○藤田(泰)委員 ハートビル法関係のところで、特別特定建築物の地方公共団体で別途必要な制限をつけることができるという部分についてなんですけれども、政令等を見て検討ということで今、御説明いただいたので、今後の展開ということなんだけれども、実はこれ、特に新たに追加されたような部分で、事務所はちょっと別として、学校にしても、共同住宅にしても、特にこれから建設を進めていくような公営住宅等もこれに当然していくわけですが、ここらについて、用途の面積要件というのが逆に公共に対しては、特に厳しくこういったものについてはしていくべきだというふうに思っているんですけれども、いわゆる制限をきつくかけていくべきだというふうに考えているんですけれども、その辺についてのお考えはどうですか。

○青木健康福祉部長 学校や共同住宅につきましては、この表の中の一番下でございまして、一応面積にかかわらず、今、努力義務ということにはなっておりますけれども、率的には、恐らくこういうものについては、恐らく他の範を示すという趣旨で、率的にはもう相当進んでいるのではないかというふうには考えてございますけれども、ただ、それをどの程度義務化するか等については、これから詳細が施行令や規則等で出てくると思いますので、そのときにどの程度の範囲までが対象になるのかというのをもう少し確認して、かつ、今の実態がどうなっているのかというのをちょっと確認しながら、今後の県の対応というのはこれから決めていきたいというふうに今、考えております。

○藤田(泰)委員 実は、現実的に、特に学校施設の方なんですけれども、これ、今、災害の問題の方も随分クローズアップされていますけれども、そういった部分で、不特定多数の人が使われる可能性というのが今後非常に重要になってくるんですよね。
 今、学校施設等は障害児学級なんかがかなり各学校へ広まってきておりますので、そういった意味で、改修等でかなり進んできていると思うんだけれども、それ以上に今後の必要性というのは高まるというふうに思いますので、ぜひその辺、積極的にこういったものを取り組んでいっていただきたいし、また、こういったものを施工するんであれば、当然それについて予算的な補助的な部分というのも考えていかないと、なかなか難しいところも出てきますよね。これ、市町村なんかへ現実的には落ちていく部分じゃないですか。県は決めるだけで、ある意味いいかもわからないけれども。だから、その辺、市町村との連携というものもきちんと図っていただくことをお願いをしておきます。御答弁結構です。

○辻本(正)委員 細かいことでまことに申しわけないんやけれども、4ページの義務づけというのと努力義務、法的にどう違うのか。やらねばならないというのとやる方が望ましいというふうなことになるんやないかと思いますが、努力義務というのは、これはやらなくてもいいというふうなことになるんやないかなというふうに思うんですが、その辺はどうなのか。法の考え方というのはどうなのか。ちょっとそれをお聞きしたい。1つですね。
 それから、7ページの「虐待のおそれがなくなった」という、これは何がよかったからそうなったのか、ちょっとその辺、中身がわかっておれば、教えていただきたいなというふうに思います。
 それから、こどもの城ですけれども、リニューアルしてもらうわけですが、これからはITシステムを利用して、利用者のをいろいろ聞くということになっていますが、今度改修してもらうときに、これまでの子供たちというのか、入った人たちというのか、地域の人だとか、そういう人たちの意見は聞いたのか聞かないのか、その辺は考慮してあるのかないのか、それを1つ。
 それから、介護サービスの16ページ、第三者評価システムを設けると、こう書いてありますが、この第三者というのはどういう人なのかということですね。これ、今からの予定だからすぐには言えないと思いますが、どのような人なのかなというその辺、ちょっとおぼろげでも結構ですが、わかっているなら教えていただきたい。いわゆる行政なのか、知識人なのか、あるいはそういう直接あれしている人なのか、その辺、ちょっと聞かせてください。
 以上です。

○青木健康福祉部長 私の方から2点だけ御説明した後、担当の方から答えさせますが、まず1点、こどもの城の関係でございますけれども、これは実は平成元年にできて、そのときに入館者数が12万人ぐらい入ったんですが、平成6、7年ぐらいは7万人ぐらいに落ちておりまして、その後、非常に中で努力をされまして、今回の基本的な考え方、展示から体験型ということで、10年、11年、12年とずっとモデル的に実施をしていただいています。その結果、12年が12万人、13年度が13万4,000人、今年度も昨年度以上の増加数になってございまして、恐らくそうした展示から体験型というのは基本的には正しいし、来られる方の支持も受けているという実績を踏まえて、今回こういうことにしたということでございまして、ただ、これからやはりリアルタイムで、よりニーズを把握するという趣旨でITを導入するという趣旨でございます。
 第三者でございますけれども、これは評価機関、まだ日本では介護関係のものについては試行的にやっているということでございますけれども、他の都道府県なんかの状況を見てみますと、その主体はNPOでありますとか、あと社協のようなところでありますとか、そうした実際施設を運営している人でありますとか、行政ということではなくて、そういう方以外の第三者という方が非常に多いというふうに聞いております。

○村田保健・子育て分野総括マネージャー 4ページのハートビル法の関係で、義務化といわゆる努力義務ということでございますが、義務化されますと、建築確認申請の許可が要るということになっております。そうすると、建築確認でもしそのとおりしないと、いわゆる罰則というんですか、そういうのがあります。それで、努力義務は、実際言って、やらなければ、それ以上のことはできないというのが実情でございます。
 それから、7ページの「虐待のおそれがなくなった」について、実際、どのようなことがあったと。ちょっと大変具体的にどうしたかというのを、私もきちっとそこまで聞いていないのでわかりませんが、児童相談所が関係して、親と相談したりやりとりをした中で、それが改善されたというように、半年以上少なくてもそういうのがなくなったというようなことから言っているということで、児童相談所が相談なり対応したということで、関係してやっていた。あるいは、児童相談所じゃなくて、民生委員さんとか関係者でやったということでございます。細かく具体的なところはちょっと大変申しわけないんですが、そのようには聞いております。

○辻本(正)委員 こういう法律は、いつも「望ましい」とかそういうことで切ってあって、やらなくてもいいという、何か残されとるわけやな。きちっとやってあると、いろいろ都合があって難しいと思うんやけれども、やはりやった方がいいということはやるようにしないと、これは法の抜け道というのか何か知らないけれども、そんなの、どうも余り関心せんと思うんですが、今後、そんなことをひとつ気をつけてほしいなと思います。
 こどもの城は、ちょっと範囲がよくわかりませんが、大体三重県全般から来ておるのかな。いわゆる子供たちが松阪へ行かないとこういう体験ができないんだというふうなものをやはりつくっていただくということが、だから県下全般から、大体松阪というところは地理的に三重県の一番よりよいところやでね。だから、そういう全県的に利用できるようなものを、宇宙もあり、海もあり、山もあり、科学もあり、いろいろなことをひとつ考えてもろうてやってもらいたいなと思います。
 児童虐待は、これは具体的にこんなんやったということはないと思うんですが、中の問題として、外へはともかくとして、中の問題として、こういうことが一つのきっかけになったという、例えば教育委員会とか市町村とか、そういうところへは何らかのあれができるようなことを、家庭向きのこともあると思いますけれども、こんなの、僕らが子供のころは、あったんやろうけれども、おやじにたたかれるぐらいのことで、そんな床へぶつけるとかそんなことはなかったんやけれども、そんなことがなぜ起こっとるんかということで、一つ大きな問題ですけれども、亡くなったという事例があるわけですから、その辺はひとつこんなこととか公表できるようなことについては、参考としていろいろ示してもろうたらいかがかなというふうに思います。
 第三者は、そういうことで、関係の方が含まれておるということになるそうですから、それはそれでいいんじゃないかと思います。
 あとはよろしいわ。ありがとう。

○中川委員 ちょっと何点か、確認の意味も含めて。
 まず1点目は、特養の関係で、ガイドラインが出たということで、平成15年3月までに運用開始を予定しておるということなんですが、入所検討委員会の設置、これは構成メンバーとどこへ設置をするのかということ。それから、もう一つは、当然こういう形で入所基準の項目があって、介護の必要性等々があるんですが、こういう形で方向性はいいと思うんですが、もう随分昔から希望しておった方がおると思うんですね。そういった方の対応というのか、整合性みたいなのをまずお聞かせ願いたいと思います。
 それから、メディカルバレーの関係で、これ、産学官ということで、これは地元の三重大学等々の関係だと思うんですが、それ以上に、やはり大学の薬大とか薬学部とか、そういうものをも前、考えられておったんではないかなと。この進展状況。
 それから、企業誘致推進事業の中で、外資系企業を含めた分野の企業誘致ということで、具体的に外資系の企業というのはどこへアプローチしておるのかということですね。
 それから、食の安全・安心確保プロジェクト、これ、大変大事な問題だと思うんですが、監視と指導が大事だということは言うまでもないんですが、そこで、例えば監視の部分で見ますと、ハサップとかいろいろな形でやっておるかと思うんですが、具体的に例えば牛であれば、どこで生まれて、どこで生育して、どんなえさを食べて、どこの店で云々とか、具体的にやはり情報公開みたいなのをしなければならないと思うんですけれども、それはきちんとやっておるのかということ。
 もう一つは、指導の中で、当然県が行動計画を示すわけですけれども、そこでこれは絶対悪いというものがあった、危険物質というんでしょうか、そういうものが当然あると思うんですね。それをやはり県としては明らかにしていくのかということですね。
 もう一つ、新たな分野で、部長、オストメイト、御存じだと思うんですが、これ、県内でどのぐらいいらっしゃるのかということと、それに対する整備状況、これ、お聞かせ願いたいと思うんです。
 以上です。

○青木健康福祉部長 まず、私の方から答えられるものを答えまして、あと、担当の方で答えさせていただきます。
 今回の特養の入所指針でございますけれども、これについては、全県下を通じた基準につきましては、現在、ワーキンググループをつくって、特養とか老健施設の関係者に集まっていただいて、今、議論していただいております。
 それをつくった後にどこが運用するかということでございますが、基本的には各施設が自らのある程度の判断でやるということになろうと思います。まだ詳細は決まっておりませんけれども、各施設の中に入所のための判定をする何かをつくっていただきまして、そこで、時には外部の方もそこに入っていただくということも可能ではないかなと思っております。
 あと、昔からお待ちいただいている方ということで、待機期間ということかもしれませんけれども、ちょっと今、もし担当の方で手元に資料があれば御報告をいたしますが、今回はそういう調査はちょっとやっておらないというのが現状でございます。
 あと、食の安全の関係でございますけれども、今、牛のトレーサビリティーのシステムということで、特に松阪牛につきましては実施されているということでございます。ただ、県としてそれをどうするかというのは、まさに今、ワーキンググループ等で議論している最中でございます。
 そして、新しい危険物質の関係でございますが、これについては、現在、国の方で新しい組織で食品安全委員会というのをつくろうということで、そこで世界中からの科学的な知見を集めて、そして危険物質についての基準をつくっていくと。それについて、ある程度基準が決まった段階で、県として監視の中で対応するということになろうと思います。
 オストメイト、恐らく大腸がん等で肛門がなくなった方の関係で、バックをつけて対応されておる方でございましょうけれども、ちょっと今、手元にそれが何人ぐらいおられるかというのは把握してございませんけれども、各県にそういう患者の会というのができておるというふうに承知しておりますので、一度そういういうところとの連絡をもし可能であればとってみて、今の状況を聞いてみたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○荻田長寿社会チームマネージャー 待機期間の長い人をどうするのかという話なんでございますけれども、今、部長も回答しましたように、ワーキンググループでその基準を今、決めてもらっております。それで、その中で、例えば介護度1なら1点、5なら10点とか、そういう基準を決めていただいておりまして、そういう中で、例えば神戸とか福島とか神奈川県の相模原とかいうようなところで、これは、もう我々よりも先にこういう作業といいますか、そういう実際に実施しておりまして、例えば神奈川県相模原では、待機期間の長さも加算の対象にするというようなところもございます。
 だから、家族の状況とか、そういう介護度というのが基本になると思いますけれども、そういう相模原のように待機期間をそういう中に含めて、1年なら10点とか、6カ月ならまだ5点ぐらいとか、そういうようなところもございます。それから、あと痴呆の度合いを勘案するようなところもございます。ワーキンググループは、こういうようなものをいろいろ今、ちょっと勉強していただいておりますので、そこら辺をも踏まえてしていただくことになりますけれども、結果的にどのような基準になるかは、ワーキンググループの方で決めていただくというふうなことになろうかと思います。

○河瀬健康・安全分野総括マネージャー 薬科大学の誘致等についてでございますけれども、現在、大学等を回りながら情報収集を現在も続けているところでございます。現在までの中に有力な学部を新設したいとかということについて、はっきりしたそういう要望等はまだつかんでおりませんけれども。また、大学等のネットワークを通じて、大学の方にも、県内の幾つかの大学に、こういう情報があれば、すぐ県の方に連絡してくださいということで協力依頼と、今、情報収集を鋭意進めているところで、決してあきらめているというわけではございませんので、また有力情報等があれば、それについては積極的にフォローアップをしていきたいと思っているところでございます。

          (「外資系も」の声あり)

○青木健康福祉部長 外資系の関係でございますけれども、実は特定の企業で、ここともう既に交渉を始めているというのは、残念ながらございません。今回、11月にヨーロッパの方にミッションを派遣をしまして、アメリカにつきましては、JETRO等で相当情報収集が進んでおりますので、今回ヨーロッパの企業を見てくるということで、何か取っかかりをつくって、ぜひ外資系も含めた企業誘致に努めていきたいということでございます。

○中川委員 最後のオストメイトのことで、状況をつかんでみると、こういうことなんですが、結構いらっしゃると思うんですね。やはり、特に外出しまして、トイレが大変だということで、したがって県内で公共機関でオストメイトの対応をしておる施設があるのかどうか、これも僕はまだ聞いてはいないんですが、早急に、オストメイトだけじゃなくて、障害者や高齢者、あるいは妊産婦等々、多目的に活用できる、そういう整備をしてもらいたいということと、既存のトイレに例えば洗浄シャワーとか、いろいろなフックとか、そういうものも、これは簡単につけられると思うんですね。どの地域にどれだけいらっしゃるかということによって、その施設を完備する状況は変わってくるかと思うんですが、一遍これは早急に対応方をお願いしたいということで、終わらさせてもらいます。

○津田委員 長年来ずっと議論されてきたんだと思うんですけれども、介護施設の入所の条件について質問させていただきたいんですが、以前から痴呆の人というのは、介護の重い軽いを選定するときに、非常に軽く見ておるということがありましたよね。今回のこういった国から出してきた基準の中に、痴呆は何らかの形で優先する、そういったものがあるのかどうかということをお聞きしたいと思います。
 最近こういうのもあったんですけれども、介護度が4とか5よりも、元気な人が何するかわからない方が介護するのが大変だと思うんですよ。介護保険の意義というのは、家族から介護の手間、苦労というのを取り除くことだと思いますけれども、やはり家族の愛情が感じられる距離、近くてもあかんし、遠くてもあかんし、やはり痴呆の方をつきっきりで面倒を見ていくというのは、本当に話を聞いて大変だなと思ったんですけれども、そういった方々について、この基準の中にそういった考慮が入れられているのかどうか。あるいは、三重県で入所判定基準指針を策定するときに、こういった議論を入れていただきたい。要望を含めて質問をしたいと思います。
 それから、もう一つは、メディカルバレー構想なんですけれども、以前、どなたかはちょっと忘れたんですけれども、メディカルバレー構想のみそ、ポイントというのは、やはり産学官の協力だと言うんですよね。大学との連携だと言うんです。それは、以前僕が聴き取りのときにも知事に質問させていただいたように、カリフォルニアのシリコンバレーでも、近くにスタンフォードだとかバークレーみたいな非常に優秀な、もう世界で最も優秀な大学が近くにあって、教授だとか学生間の交流が非常に活発に行われているというところからシリコンバレーができてきたわけでありますけれども、三重県の場合は、三重大学を想定して、連携を深めていくということなんですが、一つ、いろいろな会議をするグループがあるじゃないですか。いろいろ調査研究をする。ちょっとどこに行ったか忘れましたけれども。アメリカ人だとか、外部からの血を入れることによって、彼らは日本的な、日本の常識は海外へ行くと世界の非常識と言われるんですけれども、向こうの教授だとか、向こうのそういったスタッフアメリカ人ですよ、会話はできないかもしれませんけれども、今はうまい機械とかあるじゃないですか、通訳する。ああいうのを積極的に僕は取り込んでいくべきやなと思いますね。その中で、日本の既得権だとか、外人から見るとばかばかしいルールだとか、そういうのをどんどん指摘していただきたいな、するべきだなと思います。
 だから、この前、どなたが来ていただいたか忘れましたけれども、このポイントは産学官の連携だとするんであれば、向こうのそういった情報を得るためにも、向こうの人材を活用する、あるいは県職員が向こうの大学院へ行って勉強するぐらいの、積極的な向こうからの情報を入れていただきたいなというふうに思います。
 それから、もう一つは、中川先生からも御質問ありましたけれども、トレーサビリティーの件で、今、牛肉だけだと、ほかにも何かやっているかもしれませんけれども、以後、牛肉以外の、例えばトマトだとか鳥だとか野菜だとか、そういったものも含めて、その項目を広げられる予定があるのか。この大きな3点についてお聞かせいただきます。

○青木健康福祉部長 まず、痴呆の関係でございますけれども、論点は2つあると考えておりまして、1つは、介護度の判定の中で、例えば介護度2とか3とかを判定するときに、痴呆の関係が低く出てしまうと。本来、ある程度ケアが非常に手がかかるという方であっても、一般の身体障害に比べて低く出てしまうというのがございまして、これについては、今回、介護度認定の基準を国の方でも痴呆について今、見直しているというふうに聞いてございます。
 もう一点、同じ介護度であっても、今回、特養に入所するに当たっての優先度をどうするかという論点がもう一つあると思いまして、これについても、今回のは8ページのところの一番下に指針の骨子ということで、これは国の方から示されたものでございますが、(1)の1の中で介護の必要性ということに痴呆の程度というのが一つの例示として上がってございまして、今後、ワーキンググループの中で、同じ介護度の中でも痴呆の状況によって優先度をどう評価するかというのは、今、議論をこれからしていただいているという状況でございます。
 あと、メディカルバレーの実施に当たっての海外の知見をということでございますけれども、今、実際にいろいろな研究会のメンバーの中に海外の方がおられるかどうかというのは、ちょっとまた担当の方でわかれば御報告いたしますが、特に医薬品関係というのは、もう世界的に同じ基準で動いておりますので、国内だけを見ていてもどうしようもないというのは御指摘のとおりだと思いますので、今後、できるだけそうした視点でやっていきたいなと思っています。
 私の方からは以上でございます。

○河瀬健康・安全分野総括マネージャー メディカルバレー関係ですけれども、やはり産学官の連携というのを中心に置いております。三重大学を中心に、県内の7つの大学という形で、それと海外との話ですけれども、海外の件ですけれども、この11月に行います海外調査、三重大学の方からも生物資源学部と医学部、こちらの方から人材を派遣していただきますので、ヨーロッパの今、スウェーデン、イギリス、それからドイツ等を予定しておりますけれども、いわゆる大学においても学学連携ができないかということ等について、それも調査の中に入っておりますので、大学間連携という形で今後可能かどうかということもあわせて調査してまいります。

○小西食の安全・安心プロジェクトグループ推進監 トレーサビリティーシステムでございますが、現在、国の方でもトレーサビリティーシステムについては順次拡大する方向で今、検討に入っておりますので、そういったことも受けて、県の方としても、現在、検討を進めているところです。
 以上でございます。

○津田委員 1つは、メディカルバレーの件なんですけれども、日本人がアメリカだとかヨーロッパ、我々も、県会議員も海外へ行って勉強してきますよね。それで、勉強してきたものを県政に反映させる、それはそれとしていいわけなんですけれども、向こうの外国人が日本人と同じ議論をしておる中で、ここは本当におかしいなとか、日本人では断ち切れないような既得権だとかしがらみだとか出てくると思うんですよ。あるいは、向こうの大学というのは財団、金の集め方って非常にうまいと思うんですけれども、そういったことについて指導してもらうだとか、日本人が向こうへ行って勉強して、勉強してきたものを導入していくということは一つのいい形なんですが、向こうの外国人に来ていただいて、日本のそういった既得権、しがらみだとか、そういうのを断ち切ってもらうという手法を余りしない、できないのかしないのかわかりませんけれども、そういう観点でやはりやるべきだな。産学官の連携を全面的に挙げるんであれば、そういうハードランディング的な手法も必要ではないかなというふうに思います。
 ちょっとお聞きしたいんですけれども、三重県って、ノースウエスタン大学かなんかと連携していないですか。ノースカロライナか。

○池山生活・医療分野総括マネージャー ただいま津田委員おっしゃっていただきましたのはノースカロライナ大学でございまして、それは看護大学が遠隔授業のITに伴うテレビ等を通じた、そういった事業の一環として、それを組み込んだ授業をやったことがございます。
 以上でございます。

○津田委員 友好大学かどうかわかりませんけれども、ノースカロライナ大学って、医療とかそういう分野で非常に進んで、世界で一番いいのかもしれませんけれども、非常に進んでいる大学だと思うんで、そういうところといろいろ情報交換、人材の交流なんかを盛んにやっていただいた方がいいんじゃないかなというふうに思います。
 それから、トレーサビリティーの件なんですけれども、国の方で考えていただいているのかわかりませんけれども、何年にどういう項目を入れるだとか、野菜のキュウリを入れるのか、トマトを入れるのか、鳥を入れるのかというものが、あるいは県独自で早いところ導入しているところもあると思うんですよ。うちは食の安全・安心を積極的に進めますと、国より先じて早くやりますよというところがあったと思うんですけれども、三重県でそういう形があれば、何年に何々を項目を入れます、何年に何々を入れますというのがあれば、教えていただきたい。あるいは、資料を提出していただきたいなというふうに思います。

○小西食の安全・安心プロジェクトグループ推進監 残念ながら、今のところ具体的に何年に何というような形での予定というか、計画というのができておりません。先ほどもお話ししましたように、国の方で順次できるものから検討していくということでお話は聞いていますので、それに合わせて県の方としても検討していきたいと考えております。
 といいますのは、トレーサビリティーシステム自体、大きな全国の流れの中で使えるような形になっていくのが最終的には好ましいというふうに考えていますので、そういったものも見ながら、検討していくことが必要だというふうに考えております。
 以上です。

○生川委員 久しぶりに質問させてもらいますけれども、実体験を、私が経験したことをもとに質問したいと思います。
 脳の血管による病気の場合は、常に後遺症がつきまとっています。そのために、後遺症を治すのは長い期間かかりますけれども、リハビリが重要なことですね。リハビリといっても、専門的に言うならば、作業療法とか言語、言葉ですね、それの療法とかいろいろありますけれども、そこにおるのは専門の一生懸命やってくれる人がいますけれども、国家試験を通って。しかし、医者という方は、専門の医者という人はいません。専門の医者をつけることでパワーアップできるわけですね。そういう意味でいったら、三重県にリハビリが一貫して行える病院が必要だと思うと同時に、医者も必要だと思うんですね。ところが、専門の医者はおりません。それは、三重大にそんな専門の科目がないからですね。必然的に専門の医者はいないわけですね。そやから、そこから根本的に考えていかなあかんことだと思いますね。それをどう考えているか、ちょっと一遍聞かせてください。
 それから、この病気は、なったらしようがないですけれども、予防が大きい問題ですね。それは、人に自分の知識がなくてはあかんですけれども、県とかがどういうかかわり合いを持つかということを一回教えてください。
 糖尿と、それから高血圧、肥満、それから高脂血症、この4つが死の四重奏と言うんですね。それにストレスがあと5つ目にできると、もうかなり頻度は高くなるんですね。そういうことに対して、県がどのように担保できるかということを教えてください。
 以上です。

○青木健康福祉部長 まず、リハビリの専門医の関係でございますけれども、確かに高齢化が非常に進んでまいりまして、あと介護保険を導入して、普及してまいりますと、このリハビリ関係、非常にこれから大きな需要が出てくると思っております。
 それで、今、三重大のお話をされましたけれども、実は榊原に藤田衛生大学の附属の分院がございまして、最近、たびたび行くことも多いんですが、非常に立派なリハビリの施設がございます。そうしたことから、地域の資源をもう一度見直して、県下全体でどうしていくのか。当然、三重大が中心になろうと思いますので、三重大の方とも、これからリハビリをどう対応していくかというのは、ちょっと機会があれば、お話をしてみたいと思います。
 それと、予防をどうするのかということで、今、御指摘ありましたように、脳出血、脳梗塞の原因で、生活習慣病の予防というのはごく大事になっておりまして、せっかくこの4月から健康づくり条例というのも施行しておりますので、それを機会にして、基本的にはこれ、市町村業務にどうしてもなってしまいますけれども、市町村とも一緒になって、もう一度やはり健康づくりの大事さというのも話し合って、県民向けの啓発活動とかもう一度見直して、充実させていきたいと思っています。

○生川委員 これから一生懸命考えてください。
 もうちょっと言うなら、バリアフリーなんかと言うてるでしょう。しかし、バリアフリーといったら、階段なんかを見たら、手すりをつけるでしょう。手すりは片方だけついているんですね。僕の場合は、半身が麻痺していますので、両方に手すりがなければどうも調子が悪いですね。そういうふうにバリアフリーと一言で言っても、きめ細かい配慮が必要だと思うんですね。その辺も今後考えてください。
 以上です。

○辻本(正)委員 結核がはやってきているというような話を聞くんですが、先般、私の町で希望者の方は胸部写真を撮りますよというのがありましたが、現在、県内の結核はどんなになっておるのかという資料があれば、いただきたいと思いますし、今は昔と違って治療が行き届くと思いますので、死亡ということはないと思いますが、その他あわせて資料があればいただきたい。それだけです。

○青木健康福祉部長 後ほど提出させていただきます。

○岩倉委員 ちょっと確認というか、教えていただきたいんですが、12ページのところで、説明いただいたんですけれども、今、特別養護老人ホームというのは、調査対象施設82施設であるわけですね。13ページにはいろいろな併設や調査の各施設の事業所等がありますけれども、併設のところもあると思うんですが、82今あるという理解でいいのか。
 それから、では、ちょっと探しておったんだけれども、聞いたような気がするけれども、ちょっとようわからないのですが、いずれにしても約4,000人ぐらいの待機者がいるということに対して、施設が不足ということも一面言えると思うんです。すべてが100%施設に入れるということではないと思うんですが、では、いろいろな今までプランがあったわけですけれども、これから見直さなければいかんというのは、具体的に三重県としては、全国的にはいろいろな関係もあると思いますが、これから従来よりもやはりスピードを上げてそういう施設をつくるように、つくってほしいという申請は何件かあると思うんですよね。ちょっと今、それはわかりませんけれども。もしわかっておったら、それも教えていただきたいのと、何年度までにどれだけの施設をやる、あるいは増設もあるんでしょうけれども、その辺についても、もし今わからなければ、後で結構なんですけれども、教えていただきたいなというふうに思います。
 とりあえず、特養は82施設あって、例えば16年度までにはあと何施設計画しておるというようなことがわかれば、教えてもらいたいと思います。

○大垣内長寿・障害分野総括マネージャー 調査時点では、特養82施設でございます。
 それから、今年度は第1期の支援計画、12年から16年までの計画でございますけれども、それに基づいて現在、進めておりまして、今年度200床、それからあと残り250床ございます。
 それから、先生おっしゃってみえました今後どうなっていくんだということでございますけれども、それが先ほど申し上げました11ページの方でございまして、第2期の計画、現在、市町村からのこれ、中間集計でございますけれども、これを取りまとめ中でございまして、現在、精査中でございます。それでいきますと、特養は11ページの表、下から3番目でございますけれども、15年度から19年度までの第2期の計画中に、19年度までに6,200床程度整備が必要なのだという、これまた市町村からの必要とされておる単純見込数の単純積み上げでございますけれども、今後精査していきますので、今後、15年度から19年度で約1,000床程度の整備になるのかなというふうに思っております。
 以上でございます。

○岩倉委員 今の話ですと、今年度で200床ですか。ということは4施設という理解なんですか。ということですね。それで、16年度までに250床予定しておるということですね。これは、新しいのは50床単位にすれば、5つになるわけですが、必ずしもそうやないと思うんですね。増床やなんかがあって、新しくできるということにはならないのだと思うんですが、その辺をちょっともう一回確認したいのと、今ちょっと説明あった11ページのところの6,214人という見込みにすれば、当然100何施設要るわけですな、50床単位にすれば。違うか。

○青木健康福祉部長 大体1,000床であれば、大体1施設が50床ぐらいが多いですから、20施設ということになるわけでございまして、ただ、これ、6,214人というのも市町村からの積み上げの数字でございまして、この14年度、今つくっているのも加えますと、今、大体5,200床弱ということでございますので、大体1,000床というような数字を今、大垣内の方から申し上げたということでございます。

          (「250床についてはどうなるの」の声あり)

○青木健康福祉部長 今の計画というのは、16年度までの計画になっておりまして、それまでに250床というのが1次計画の中では残っているんですけれども、ただ、それをちょっと前倒しをしまして、15年度からの今、新しい計画というのをつくり直すということで考えておりまして、その際には、16年度までに250床というのは、一応もうある意味でなくしまして、第2次の計画の中で15年度幾ら、16年度幾ら、17、19年度までの計画を新しくつくっていくということで今、考えてございます。

○岩倉委員 15年度から見直すということですから、250床当初考えておったやつは、さらに、今の時期で見直すというんだ。減ることはないと思うんですよね。増えるという意味の見直しだと思うんですが、それらはそれぞれ北、中、南、東紀州というか、これ、それぞれにバランスよくするのか、待機者の多いところを中心にするのかようわかりませんけれども、その分布というのも含めて見直しをするということですか。

○青木健康福祉部長 今の県の計画は、一応4圏域に分かれてございまして、ここにあります北勢、中勢伊賀、南志、東紀州ということでございますので、それぞれ全体計画を決めた後には、それぞれブロックごとに大体の目安を定めていくということでございます。
 ただ、それについて、今、介護の検討会を今、やっておるところでございまして、詳しい数字は出ておらないということでございます。

○藤田(泰)委員 介護施設の関係で、少し確認させてください。
 ワーキンググループで指針をつくるということなんですけれども、指針ができた後、先ほどのお話だと、各入所施設に検討委員会みたいなものを設置をしてもらって、そこにもう任すということなんですけれども、これ、第三者的な指導機関──県が直接指導するのかもわからないけれども、そういうことも含めてこれは運用をしていくということと考えてよろしいですね。それが1件。
 それから、もう一つは、この指針ができたとき、逆に現在入所してみえる方についての見直しなんていうことはないわけですね。その2点。

○青木健康福祉部長 指針ができた後のことでございますけれども、基本的には、今の介護保険のシステムというのは、施設に入りたい希望者と施設の側の直接の契約ということになってございまして、それを前提にしますと、どういう方を優先して入所させるかというのも、法律上は各施設が自主的に判断をするということになっております。
 ただ、現在起きている状況を見ますと、やはりそういうことだけでも足らないのではないかということで、共通の指針を今、特養とか老健施設の代表の方に入っていただいてつくっているということでございます。
 できた後の運用は、やはり基本原則にさかのぼりまして、各施設がそれに基づいて運用するということになろうと思いまして、外部から強権的に順番を変えろなどというような指導は法律上は難しいんじゃないかと思っております。
 ただ、そういう指針を示して、情報公開をして、それを入所者の方もしっかりと把握をしてもらって、かつ優先順位についてのアカウンタビリティーも施設の側にしっかり果たしていただくというようなことで、実効的にシステムを動かしていくという方向なのではないかなと思っております。そのシステム自体についても、今、ワーキンググループでどういう仕組みであるかというのはやっていただいているという状況です。
 一体、今入っている方をどうするかということですが、それはさすがに新しい基準というのは今後入ってこられる方を対象としたものになろうと思います。

○辻本(進)委員 この介護認定のワーキンググループというのは、これは各施設ごとにつくるわけですか。県とか市町村とかそういう単位じゃなくて、それぞれの施設でこういう判定というか、認定をするわけですか。

○青木健康福祉部長 このワーキンググループ自体は、今、各施設の代表の方に入っていただいて、県全体で今、まとめていただいていますが、それができた後については、特養なら特養の中、老健なら老健の中、基本的にはこれは特養を対象にしていますけれども、その中で入所判定の順位を決める何かしらの委員会なり部会なんかをつくっていただいて、そこで判断をしていただくということになろうと思います。

○辻本(進)委員 それと、先ほども話が出ましたけれども、かなり、現在、6,000人ほど待機者というか、前は4,500人ぐらいだったんですけれども、それを完全に消化しようと思ったら、かなりの施設が要るわけですよね。50床平均としても、4,000人をさばこうと思ったら80施設要るわけですよね。今の現在の倍ぐらい要るわけですよね。そして、そのうちにまだどんどん増えていきますね。亡くなる方は少ない。高齢化する人が多いということで、本当に大変な状態になるんやないかなと思うんですけれども、それの対応と、それから三重県が、何か国から枠があっても、三重県自体が断っているというような話を聞くんですけれども、財政が厳しいからかなと思うんですけれども、そういうことが本当なのかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。

○青木健康福祉部長 介護の計画の関係ですけれども、先ほど大垣内の方から御説明しましたように、従来、待機者4,000人ということでお話をしてまいりましたけれども、関係者の方にいろいろ聞いてみますと、そういう待機者と言っておるけれども、実際に確認をしてみると、今はちょっと入れないでありますとか、本人がまだ知らないというようなことも随分ございまして、やはりその4,000人という数字に基づいていろいろ施設を整備するということは少し危険ではないかなというふうに思っておりまして、それで今回はその方がどういう背景の中におられるかというのもあわせて調査をさせていただきました。
 それで見ますと、6,800人の中で自宅におられる方は半分程度で、もう実際には1,000人以上の方は老健施設にもう入っておられるでありますとか、ほかの施設にお入りいただいているというようなこともわかりましたし、あと介護度を見てみますと、軽症であります要介護1、2、3の方も7割程度おられるということもございましたので、実際の施設を整備する数字自体は、この申請者の数ということだけでなくて、やはりもう少し実態、実際の介護者の方の実態をよく承知していただいています市町村の方との情報交換の中で積み上げていきたいということで今、考えております。
 それで、特養の整備の関係でございますが、確かに今年度4カ所ということでございますけれども、希望者、希望される方は、その数倍以上、非常に多いということは実際そうでございますけれども、ただ、やはり限られた財源の中で対応することでございますし、あと、やはり今、非常に特養の入所者は多いわけでございますが、その理由としては、やはり在宅系でありますとか、グループホームといったような類似の施設がまだまだ少ないということもあろうと思いますので、今後はそうしたサービスの充実と、特養とか老健といった入所系の施設をバランスよく整備していくということをやはり考えていく必要があるのではないかなというふうに考えております。

○辻本(進)委員 はっきり数字がわからないというのもまたおかしい話で、それぞれ介護認定を受けているわけですから、それをきちっと調べたら、本当に実数がわかるので、こんな場合もありますよ、あるそうですわというふうな世間話みたいなことじゃなくて、行政ですから、きちっとした数字をつかんでおくべきだと思うんですよね。
 それから、次にメディカルバレーのことなんですけれども、現在、やっていただいているということでありますけれども、例えば製造するというメーカー的なものだけではなくて、原料をつくるということについてもある程度関心を持っていただきたいなと思うんです。
 これは、農商部の分野でもあるんですけれども、例えばオウレンという胃の薬ございますね。あれの原料が現在、中国から入ってきているらしいんですけれども、国産の方がうんと成分が多くて、現在、それはキハダという木の皮にあるんですね。それは大体10年ぐらいたったらとれるんですけれども、そういうものをぼちぼち今、植えかけているんですけれども、そういう薬草とかいうものを栽培を推奨すると。推奨するったって何がきくのかどうかわからへんわけですから、そういうものを掘り出して、科学技術振興センターとうまく連携して、新しく栽培する。ちょうど今、農業の場合は減反減反で、転作をやかましく言っておりますから、つくる場所はあるんですよね。だから、薬草をつくるとか、そういうものを、薬草を発見する、そういうことを健康福祉部からも、農商部ではどんなものがきくかわからないわけですから、だからこういうものはいいですよだったら、また栽培方法は農商部で研究すればいいので、そんなことも考えればどうかなと思っております。
 以上です。

○河瀬健康・安全分野総括マネージャー ただいまのは生薬関係ですけれども、オウバクにつきましては、科学技術振興センターの工業研究部の中にあります医薬品研究センターで今現在、栽培方法とか、いわゆる含有成分がどの時期が高いとか、今、調査等は進めているかと思います。
 また、農業研究部の方と医薬品研究センターが連携をとって、先ほど先生の言われた御要望にこたえていくような体制というのは、今後ともそういうことの体制に向けて進めていきたいと思っております。

○日沖副委員長 もう大分時間もたってきていますんで、もう簡単にお聞きして、簡単にお答えいただければと思うんですが、1つだけ、身体拘束に関するアンケートの調査結果などについてということで御報告いただいていますので、これに関係して、ここに15ページに身体拘束廃止のための宣言ということで、大々的にもこれ、つけていただいてあるんですが、やはりこの身体拘束の問題というのは大変な現場の御苦労があると思うんですね。それはもう言うまでもなく御承知やと思うんですが、やはり御本人の命を守る、また体のけがから守る、また施設内のほかの人たちが気持ちよく過ごしていただくことの環境をどうして守っていかんならんという使命もありますし、そんな中で、特別な、特に痴呆の重い方で特殊な行動をされる方とか、大変困った方についてはやむを得ないという、虐待的なものは論外ですけれども、やむを得ないというケースが現に現場では幾つかあると思うんですね。たくさんあると思うんです。それを、そうしたら限られた人数で、職員で、軽い労力でどうやって身体拘束をせずに十分な介護をするんや、その人を守っていくんやというところがまずの、この精神論よりも、まずそこがポイントになってくると思うんですよね。
 私、ちょっとよくわからないんで申しわけないんですけれども、そういうことのための手引きもあるんでしょうけれども、しかしながら、やはりそこのところというのがまず解決されていってこそ、こういうものが出せるんじゃないかなと思うんで、そこのところの取組については、県としては効果的なもの、どういうものをやってもらっておるのかということを、ちょっとこれに関連して聞いておきたいなと思うんですが。

○荻田長寿社会チームマネージャー 身体拘束につきましては、これ、介護保険ができたということで、原則廃止になったということでございまして、すべて身体拘束をしてはいけないということではございません。まず1つ。
 それで、する場合については、同意を得て、文書で了解を得て、そしてどのような身体拘束をしたのかというのを記録しておくというようなことで、不必要な身体拘束をしないというような形になっております。
 そして、私ども行政の方の施策としましては、まず1つ目には、身体拘束相談窓口の設置というようなことで、これ、看護協会に委託をさせていただいておりまして、そこで各施設等からの身体拘束等の相談があったら、そこで受けるというようなことをさせていただいております。
 それから、もう一つ、身体拘束廃止の相談員の養成、研修事業というようなものも実施しておりまして、これにつきましては社会福祉協議会の方に委託して、各施設のそういう担当の方に来ていただいて、身体拘束廃止についての研修をしていただいておるというふうになっております。

○日沖副委員長 県の取組については御紹介いただきましたので、了解させていただいておきますが、この制度のもとで、文書で了解を得た身体拘束というのは、ここで言う身体拘束廃止という、廃止せんならんものには含まれないわけですね、了解を得たものについては。了解を得ない身体拘束を言うわけですか。

○荻田長寿社会チームマネージャー そのとおりでございます。すべて禁止ということではございませんので。

○日沖副委員長 わかりました。

          (「委員長、ごめん。時間ないけれども。簡単に」の声あり)

○岡部委員長 委員の皆さん、どうしますかね。

          (「これで終わるのやったらな」の声あり)

○萩原議員 簡単に。さっきの特養のやりとりは、私も大いに参考にさせてもらって、ぜひたくさん待ってみえる人が、日経の新聞読んで、そんな電話かけたら、実際には入りたくないなんていうような、実態は全然違うということをぜひ具体的に調査してください。市町村からも随分声があるし、やはりそこは公正公平という意味で、きちんとした基準づくりは6月議会でもお願いしたとおりで、進みつつあるんで、これはこれでぜひきちんとやってもらいたいと思うんですが、1つだけ聞いておきたいのは、きょうから医療費の医療保険が改悪されて、1割負担が入りますね。今までやったら1回850円でお年寄り済んだんだけれども、70歳以上の人が一担金持っていかんことには診てもらえやんと。ただ、市町村民税非課税世帯の場合には8,000円で、以上は返ってくるわけですけれども、この返ってくるという部分を、いわゆる市町村とか県も含めてですが、医療機関あわせて、受領を委任するという形の制度にして、実質8,000円で診てもらえやんか、あるいはちょっと所得の高い一般の人は1万2,000円か。あるいは、もう一つ所得の高い人は2割負担ですから、4万2,000円ですね。通院の場合で、それで。入院の場合はもっと高い。そのお金がなければ診てもらえないという制度を、これ、大変な診療抑制になるんで、他府県では受領委任という制度で、具体的に言えば北海道なんかはそれをやります。市町村に徹底しているんです。これ、三重県で具体的に検討してくれませんか。いかがでしょうか。

○青木健康福祉部長 受領委任をする場合は、やはり関係の医療機関でありますとか、市町村でありますとか、そうした関係者とやはり十分な協議が必要になりますし、現在、各都道府県がどうなっているかということもちょっと今、手元にございませんので、これから中でそういうのはちょっと研究はしてみたいと思います。

○萩原議員 お年寄りの場合に、やはり診療が手遅れになれば、寝たきり増える。あるいはまた、本当に救急車で運んできたけれども、もう既に亡くなっていたという医療関係者がたくさん見えます。だから、本当にその意味では、高くなったことによって診療抑制になるというふうなことにならないように、このことはかえって医療費を大きくするんですから、ぜひ受領委任制度を考えてください。北海道では実施するという方向で返答していますから、よろしくお願いします。ありがとうございました。

○岡部委員長 それでは、これで健康福祉部関係について終了いたします。

 当局には御苦労さまでした。
 執行部入れかえですが、お昼の時間ですので、1時から再開したいと思います。よろしくお願いします。

 

                    (休  憩)

 

 〔環境部関係〕

  1 議案の審査

    議案第1号 平成14年度一般会計補正予算(第2号)のうち関係分

  (1)議案の採決

     議案第1号   挙手全員  可決

  2 所管事項の調査

    「夏のエコスタイル」及び「夏のエコポイント」の取組状況について

    ホームページを活用した環境情報交流について

    ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の広域処理体制について

    三重県廃棄物処理計画について

    三重県自然環境保全条例の改正に関する経過報告について

  (1)当局説明

    〔長谷川環境部長、松林総括マネージャー、佐藤総括マネージャー〕

  (2)質疑・応答

 

○辻本(進)委員 産業廃棄物のことなんですけれども、現在、廃棄物を処理する施設は三重県内ではどうなんですかね。足りないんですか、余っているんですか。

○松林循環型社会構築分野総括マネージャー 現在、産業廃棄物の施設につきましては、公共関与等で今現在やっておりますので、現在のところバランスがとれているんではないかなというふうに考えております。
 ただ、今後、リサイクルとかいうことを進めていかなければいけませんので、そのために、適正な施設の設置の促進は図っていく必要があるのではないかと考えております。

○辻本(進)委員 最近、新規の処理施設ができないというよりも、三重県の指導要綱によると、もうつくらんとけと言わんばかりの内容ですよね。それは、三重県も増設していないと。不法投棄はどんどん来るから、監視チームを編成して取り締まっておると。取り締まりは大事なんですけれども、取り締まることもさることながら、廃棄物を不法投棄しなくても済むような、そういう処分場をどんどんつくるようにすれば、不法投棄は自然におさまるのではないかなと思うんですけれども、どうですか。

○松林循環型社会構築分野総括マネージャー 済みません、施設の整備とちょっと不法投棄の問題でございますけれども、ただいま監視班充実させていただいて、今、監視に当たっておりますけれども、やはり不法投棄等される方は、やはり施設があったとしても、三重県の場合、四日市に公共関与もございますし、上野にも民間のもございます。だから、そういうところへ持っていく施設はございますんですけれども、やはり不法投棄をすると。安かろう悪かろうが頼む業者、排出事業者もあるということから、やはり施設整備はもちろん考えていかなければなりませんけれども、不法投棄はまた別の次元で、やはり悪いものは懲らしめていくという観点でやっていかざるを得ないんではないかなと考えております。

○辻本(進)委員 設備つくったからといって、ただで捨てるわけやないから、それはもちろん不法投棄やったらただですから──ただでもないと思うんですけれども、金払うて土地買うて、それで不法投棄するわけやから、金もかかっているわけやけれども、やはりもう少し民間でそういう施設ができるのを緩和すると。例えば、名阪沿いのある業者なんかやったら、もう山に積み上がっているんですよね。本当は下へ捨てておったはずが、だんだんもう山になっているんですよね。あれは、結局、新規にできないから、難しいから、どんどん山へ上へ積み上げていくということで、新規にやろうと思えば、もちろん住民の反対もありますし、それから一番問題は、県は書類を受け付ける前に住民の同意をもろうてこいと言うんですね。本当は、住民も同意くれといったって、これが確かなものかどうかわからへんわけですよ。本当言うたら、県が事前に審査して、その上で住民の同意をもろうてきなさいというのが順序ですけれども、初めから同意なかったら書類を受け付けへんということをやっていますから、だから結局はあれは行政が自分で責任をかぶりたくないから、住民にお願いして、門前払いしてくれと言わんばかりの、三重県の環境行政はそんなんじゃないかなと私は思っているわけですけれども、どうですか。

○松林循環型社会構築分野総括マネージャー 先生の住民同意の問題でございますけれども、やはり今現在でも、やはり住民同意をとられて申請されてみえる方もございますし、住民同意そのものは、過去の紛争の経緯の中から、県民の方あるいは議会の皆様との議論の中でこれ、今までできてきておりますので、ただ、これがいつまでもこの方法がいいかということは思っておりませんので、よりよい方法は考えていきたいと考えております。

○辻本(進)委員 県は住民同意を先にもらえと言いますけれども、自分のところでやるときは、四日市でも住民の同意なしにかかったでしょう。自分がやるときは一切そんなこと無視して、そして民間にやらせるときは、判こもろうてきなさいって。判こ押す住民も迷惑なんですよ。これは、本当に同意していいのかどうか、専門家でないからわからないでしょう。だから、本当は事前に県が審査して、ある程度の基準を、これやったら技術的に問題ないと、このとおりやるんやったら問題ないということにしてから住民の同意をもらえというのが当たり前ですけれども、初めから判こもろうてきなさいと。そのくせ、自分のところがやるときは、住民を無視して、トラブってやっていると。そういう県の発想が悪いと私は思うんですよね。
 それから、四日市でも監視していると。だれが監視しているというのやったら、自分のところは環境事業団が監視しているんでしょう。だから、ちょうど十手、捕り縄を持ってばくち開帳するようなもので、監視する人が自分がチェック受けるって、そんなばかなこと、行政の思い上がりなんですけれども、だから私はそういう行政の体質があかんと思うんですよ。でないと、産廃問題は永遠にイタチごっこですよ。
 だから、やはりある程度施設をいい施設をつくるように善導しなければいけないし、そして、また住民も判断しやすいようにしてやらないと、でなかったら、初めにもう反対がありきになってしまうでしょう。それか、うんとお金を使うかどうちらかですよ。だから、そういう不健全なことをさせないで、健全なものができるように民間を指導するか、あるいはもっと県がたくさんつくるとかどちらかしないと、やはりこんな抽象的なことばかり言っているだけでは僕はいかんと思うんです。どうですか。

○松林循環型社会構築分野総括マネージャー 先生のいろいろの御意見、いろいろお伺いしまして、今後、行政の中でもいろいろ先生のお考えも一つの考えでございますので、よりよい方向を考えていきたいと思います。

○津田委員 幾つか一緒に質問させていただきたいんですけれども、まず辻本先生の関連で、よりよい方向で考えさせていただきたいということは、住民同意要件を指導要綱の中から緩和する、あるいは外していくかということになるのかという質問をしたいと思います。
 基本的には、辻本先生と同様に、この住民要件5分の4の同意というのは、原子力発電所についても2分の1。5分の4というのはかなりハードルの高い住民同意要件だと思うんですよ。というのは、民間にはもう絶対つくらせないと同じような条件になってくると思うんですよね。例えば、四日市の成豊・功進みたいなところは、住民要件があったために、いろいろありましたけれども、助かったところなんですよね。それはそれとして、効果があったということを認めるわけでありますけれども、やはりこれからはいい民間の産廃処理業者を育てるという観点で、かじをやはり切っていくべきだなというふうに思います。
 だから、いろいろな歴史的な事情があって、やはり公の機関が指導をとってやらないといけない、これは時代の要請としてあったわけでありますけれども、これからは優秀な、優良な民間会社を育てるというかじを切っていただきたいなというふうに思っております。
 それから、もう一つ、私の覚え間違いか聞き間違えかわからないんですけれども、今、県警から10人の方に来ていただいて、約合計20名の監視職員が見えると思います。一般質問、どなたの答弁か忘れたんですけれども、市町村の職員に対して県の職員としての資格を与えて、見回りをするようにしますという答弁を、僕が勘違いしているかどうかわかりませんけれども、そういう答弁があったような気がしたんですけれども、それが事実か。事実であれば、何人規模ぐらい、聞くところによると、千葉県なんかは200名以上だということを聞いておるんですけれども、市町村の職員に対して何名ぐらいの資格を与えて、監視体制を整えていくのかということを聞きたいと思います。
 それから、条例の改正の件なんですけれども、希少動物の保護というところにいろいろ、要は希少動物を大切にしていきましょうよということだと思うんですけれども、これと、ちょっと私の地元に、四日市管理港組合の件なんですけれども、あそこの臨港4号線を希少動物、鳥だと思うんですけれども、鳥が生息している唯一の塩浜の海岸ということで、ルートをどういうふうに計画するかという検討中だと思うんですよね。この条例を受けて、どのように影響が出てくるのかということもお聞かせ願いたいなというふうに思っております。ちょっといじわるな質問かもしれませんけれども。
 それから、もう一つ、これは提言になってくるかもしれませんけれども、よくPC、パブリックコメントと言うじゃないですか。これというのは、行政側の使い方によって、ガス抜き的なところもあるんですよね。言わしとけば、言わしてみろと。それで、ガス抜き的な、使い方によっては悪用される場合があると思うんですよ。
 最近、PCじゃなくて、PIと言って、パブリック・インボルブメントと言って、いろいろな会議、審議会をするときに、もう中に住民の方を入れてしまうわけなんですよ。だから、行政側が主導をとって、それで住民側の意見を聞くんではなくて、会議だとかそういったところに既に住民側を入れていくと。パブリック・インボルブメント──インボルンメントってかかわり方というわけなんですけれども、そういうような手法でやっていけばいいんじゃないかなというふうに思っておるわけであります。
 それから、18ページの7番の開発との調整というところに、知事への届け出だとか、あるいは改正検討内容の第3のところに、自然環境への配慮の内容を明らかにするだとか、いろいろあるわけなんですが、環境もそうなんですけれども、景観に対する配慮、環境アセスの中にも希少動物がどうだだとか、自然環境を壊したら、そういう配慮をする。自然に対して、動植物に対する配慮というのは結構うたわれておるんですけれども、景観に対する配慮というのが結構欠けているところがあると思うんで、景観に対する配慮というのもちょっと入れていただきたいなというふうに思います。
 以上でよろしくお願いします。

○長谷川環境部長 先ほどの件の中で、市町村職員との連携強化の私が本会議で岡部先生の質問にお答えさせていただいた、いわゆる環境ネットワークの形成の中の一つのあり方として、市町村職員の立ち入り検査権の付与ということで、これも先生御指摘のとおり、千葉県が既にやっておりますので、先進県の取り組みの中で、いいことはどんどん取り入れようと思いまして、お答えさせていただいたところでございます。
 その以後、部内で検討しておりますので、ちょっと今のところ、どれぐらいの体制というか、市町村とのお話し合いもまだしておりませんので、ぜひこのこともこれから一つの方法として取り組んでいきたいというふうに思っております。

○松林循環型社会構築分野総括マネージャー 津田先生からございました住民同意要件を緩和するのかという御質問がございましたけれども、例えばリサイクル施設とか、生活環境への影響のない範囲で、構成地域への同意規定等は既にもう緩和しております。
 ただ、同意がよいのかどうかという議論はございますけれども、やはり計画段階からいろいろな計画を示して、住民の方との合意形成というのは、これ、やはり大事だと思います。これ、同意がいいのかどうかという、いろいろな手法があると思いますので、そこら辺は今後いろいろ勉強していきたいと思いますので、現段階で緩和するかどうかというのは、ちょっとまだまとめられませんけれども、今後勉強していきたいと思うので、よろしくお願いしたいと思います。

○佐藤環境共生分野総括マネージャー まず、1件目の四港の臨港4号線、鳥の話でございますが、この条例等受けてどういうふうな影響ということでございますが、この部分につきましては、例えばアセスメントの中でやるというような部分、それから例えば鳥でありますと、それが貴重な鳥とかそういうことになりましたら、こういった条例の中で、希少な野生動植物の鳥類として種の指定をしまして、そういった部分で保護は図る部分はございます。
 それから、パブリックコメントが現在、そういったことで使われているけれども、いわゆるインボルブメントでどうだということでございますが、いろいろこれからそういった住民の方々の御意見だとか、地域でそういった説明会なり懇談会を開きます。あと、今の自然環境保全審議会のメンバーの方々の中には、そういった専門的な、鳥だとか、いろいろ自然だとか、そういったことのメンバー、いわゆる委員として入っていただいているところが現状でございます。
 それから、3つ目の開発との調整、いわゆる景観に対する配慮も入れてはどうかという御意見でございますが、自然景観とか自然環境とかそういった中で、今後そういった部分も、今の部分では景観配慮というものは今のところは考えておりませんが、そういった中でも検討は加させていただきたいと考えております。施行の中でですね。

○渡辺人と自然の環境共生チームマネージャー 若干補足させていただきますけれども、霞4号線の話でいきますと、今後、特に保護が必要な希少な動植物種を指定した場合に、事業を行う場合には、当然捕獲等の届け出とかそういうのがありますので、そういうことが絡んできますが、そういうのに指定しなければ、そういう手続は特別に必要はないという形になります。
 そして、特に指定したうちで、特に監視地域というのを指定することができますれば、そこにもし霞4号線のルートの上にそういうものができれば、それはそれで、また開発との調整という問題が起こります。
 霞4号線に絡む話としては以上でございます。
 それから、景観に対する配慮についてですけれども、基本的には自然環境ということでございますので、山野ですとか、そういうところの開発ということになりますので、当然緑化の問題、従来もやっておりますけれども、開発したところを後の緑化についてどうこうするということは問題になります。
 お尋ねの趣旨ですと、もう少し幅広く言いますと、都市景観とか、そういうのも入ってくるかと思いますけれども、それはまたどちらかというとまちづくりの関係になるのかなというふうに思います。
 以上です。

○津田委員 そうしたら、ちょっと調べてもらいたいんですけれども、あそこの霞の海岸ありますよね。鳥、名前、種、忘れましたけれども、あそこは具体的に希少野生動物監視地区に入る条件を満たしているのかどうかということをちょっと調べていただきたいなというふうに思います。
 仮に指定していくのであれば、当然計画に対して影響を与えてくるんだと思うんですけれども、とりあえず指定地区を受けるだけの条件を整えているのかということを調べていただきたい。
 それから、もう一つ、一般質問でも時間がなかったものでちょっとできなかったんで、ゆっくりしたいんですけれども、済みません。今、成豊・功進のお話をさせていただきましたけれども、このままでいくと、未来永劫、ごみの山が残ってしまうところがたくさんあるわけなんですよ。8月25日だったか忘れましたけれども、超党派の仲のいい議員さんたちと環境省へ行って勉強してきたわけなの。措置命令をかけるときに、総務省の定める環境基準よりもかなりオーバーをしていないと措置命令がかからないだとか、そういう話をずっと我々は聞かされていただいて、現状回復の代執行するためには措置命令をかけないといけない。措置命令をかけるためには、いろいろな条件、厳しい条件をクリアしないといけないと思っておったんですが、これは知事の決断によって、非常に簡単にというか、応用がきくそうなんです。
 向こうの部長と会わせていただいたわけなんですけれども、例えば、基本的には業者が責任を持って直していくという基本的な方向性は当然あるわけでありますけれども、例えば隣の家に、土地に産廃をかぶしておった、隣の土地の産廃がかかっておっただとか、あるいは四日市の大矢知町に環境基準が、県の職員は環境基準よりもちょっとしたオーバーであれば、措置命令かけれないということを我々に言うてきたわけなんですが、そういう事例を挙げまして環境省の部長に言ったら、そんなことはありませんと。とんでもないことですと。知事の判断で生活環境上支障がある、あるいは支障のおそれがあるというふうに柔軟的に考えれば、非常に幅広く措置命令かけられると言うんですよ。だから、県が税金を使って、このままいったら未来永劫ごみの山が存続するという判断に基づいて措置命令をかけてくれば、環境省はそれに補助金を出すと言っているんですよね。だから、我々が思っていたことと全然違うわけなんですよ。
 だから、具体的に言うと、四日市の大矢知町にあるカワゴエ建材のごみの山なんかは、水質調査をしたら、砒素とベンゼンでしたっけ、環境基準よりオーバーしている物質があるわけなんですね。だから、思い切ってもっと積極的に措置命令をかけて、代執行する時期に来たんではないかというふうに思うんですけれども、どうですか。

○長谷川環境部長 先生御指摘のいわゆる環境省の見解と申しますのは、当然行政処分の指針が、いわゆる知事が生活環境保全上の支障またはそのおそれがあると認められるときは、必要な限度において措置を命ずることができるというのが廃掃法で決められておりますので、それのいわゆる環境省から通知の行政処分の指針があるわけでございます。
 その指針は、不適正処分された産業廃棄物の種類、数量、それによる生活環境の保全上の支障の程度、その発生の危険性などを客観的な事情から必要と判断されれば措置を命ずることになりますというような指針なんですよ。
 それで、正直申し上げまして、これまで七和と亀山の硫酸ピッチやっておりますが、これは要するに客観的な事情がそれに当たったということで措置しておりまして、今の成豊・功進につきまして、それでは、我々の判断ではいけないと、まだその域ではないというふうに判断しております、正直申し上げまして。
 ただ、その判断する基準がないではないかと。措置命令なり代執行に向かう判断基準がないということを三谷議員から再三御指摘、今回もいただきましたが、それを今、正直申し上げまして、原案はもうつくっておりますが、その原案をさらに研究して取り組んでおります。
 それが、知事はできるということの判断の中で、私は今やっている判断が必ずしも間違っているというふうには我々は思っておりませんので、といいますのは、例えば成豊・功進の場合、実際の浸出水の測定を現在、2カ所でやっておりまして、これが環境基準値以下であるということなり、それから廃プラスチック等が隣接する畑に飛散しているかといえば、それも飛散はしていないということとか、それから今の状態で、この見解の中で、生活安全上のいわゆる支障の中で、有害性だけでなくて、崩壊等も含めた幅広い判断のもとで命じることができると言われておりますので、その崩壊性なんですが、道路に面した北側ののり面は現状では安定しておって、崩壊の心配はないということで、南側ののり面は、隣接地が耕作されていない畑地であって、人家等への影響がないというようなこと等、我々十分調べまして、今のところ成豊・功進のいわゆる投棄の場所については、放置場所については、現在、措置命令を加えずに、このままずっと監視をして、こういうような水質検査等も続けさせていただいているという現状でございまして、ただ、措置命令を加え、それから仮に県が処分をやりますと、当然のことながら、幾ら国の助成制度があるといいながら、当然県民の税金を投入するわけでございますので、我々慎重にやりたいと。その慎重にやるという中でも、もう少しきちっとした、要するに全国どこもつくっていないんですが、そういう基準をつくって、やはりきちっとやりたいという思いでございますので、今研究しておりますので、そのようなことでの御理解を願いたいというふうに思います。

○津田委員 部長の話を聞くと、いろいろな指針に基づいて措置命令をかけたいんだけれども、かけられないんだというような言い方をされたと思うんですけれども、僕も指針全部読まさせていただきました。具体例も全部、向こうで用意してみたものを読まさせていただいたんですけれども、簡単に質問すると、措置命令をかけられないのか、かけないのか、どちらですか。例えば、成豊・功進、川越建材、この2点に絞った場合、かけられないのか、かけないのか、どちらですか。

○長谷川環境部長 かけられない、かけないというのは、現にかけておりませんので、かけないということなんですが、かけられないからかけていないということなんです。

○津田委員 いろいろな法律の説明されましたよね。法律にのっとってかけられないのか、条件的にかけられないのか、かけないのかということです。

○長谷川環境部長 法律にのっとってかけられないというのは、今の環境省の方針にしても、廃掃法の趣旨にしても、こういうきちっとした決めがございませんから、当然各県知事の、それぞれの都道府県知事の裁量でやれるということですので、当然その中で、我々は今の十分まずもっていわゆる排出者の不法投棄の責任者にまず現状回復していただくということを強く要請しておりますので、そのもとで、現にその周辺の状況がまだそのような危険な状況に至っていないということの判断でやっております。

○津田委員 川越建材に対しては10何年、もう20年ぐらいかな。成豊・功進に至っては、もう既に何年たったか忘れましたけれども、かなり長い間住民の方々は待っておるんですよ。「改善します。改善します。事業者の責任だから、彼らに厳しくやります」、その言葉を言いながら何年間、川越建材に対しては何十年間待たせておるというのが県の状態なんです。
 僕が言いたいのは、そうしたら県が措置命令をかけたときに、それは違法なのか違法でないのか、ちょっと教えてもらえますか。例えば、成豊・功進あるいは川越建材に対して措置命令をかければ、違法なのか、違法でないのか、教えてもらえますか。

○長谷川環境部長 それは、合理的な根拠といいますか、それがきちっとしておれば、かけても違法でないというふうに思いますけれども。

○津田委員 今の段階です。今の段階。例えば、環境基準よりオーバーしていますと。これは生活環境上、支障のおそれがあるというふうに県が認定して、川越建材に対して措置命令をかけたときは、これは違法になるのか、違法にならないのか、教えてもらいたいと思います。

○長谷川環境部長 先ほど申し上げましたように、いろいろ周辺の状況なり、要するにいろいろなことございますので、違法であるか、違法でないかという以前に、その違法性をどうこうと言う前に、我々としては、要するに今の七和にしても、要するに亀山の硫酸ピッチの会社にしても、これはもう県民の多大な税金を投入してやっておるわけでございますので、それと比較してという話じゃございませんが、現在、川越建材についても注視して、要するに改善命令を加えているところでございますので、いましばらくそのことは我々としては観察したいというふうに思っております。

○津田委員 これで最後にしておきますけれども、川越建材に対しては、改善命令をかけたのが10何年前だと、ちょっとわからないんですけれども、何年前だと思うんですよ。例えば、先月、先々月改善命令をかけて、それで指導しますと、改善させますということならわかるんですけれども、10何年ほうっておいて、これから厳しくやりますということは、僕はこれは普通に考えておかしいと思うんですよ。だから、そういうところも踏まえて答えていただきたいなというふうに思います。

○渥美廃棄物監視・指導チームマネージャー 現場を担当させていただいておりますマネージャーでございますので、今、津田先生がお尋ねのことについて、ちょっと現場の状況を説明をさせていただいて、そして御理解いただければなと、このように考えます。
 まず、川越の方ですね。大矢知。これにつきましては、観測井戸2カ所と、そして浸出水、これを従前から採取をし、水質を検査していた、こういうことですね。地下水と浸出水、この状況を見てきたと。その結果は、先生、先ほど御指摘のように、最高4倍程度、環境基準の4倍程度出たと。経緯があったわけですね。年々下がってきておるわけですよ。だけれども、依然として砒素、ベンゼンなどは環境基準より若干上回っておる、こんな現状なわけです。
 それで、なおかつ先生が言われた、以前にもおっしゃられましたですけれども、一番上に解体業者がずっとある、廃車がスクラップ状態で山積みをされておると。こんな中でどうだと、こういうことでありますけれども、これについても、まことに申しわけなかったんやけれども、ようやく動き出してきておるわけですね。これは、長年の県の怠慢といえば怠慢、御指摘のとおりなんですね、先生の。しかし、業者に対する行政として責任ある指導をして、そして打ち返しが最近動いてきたわけですよ。といいますのは、昨年、実質的なオーナーが亡くなられて、そして継がれた奥さんが理解を示していただいて、そして新たに業者として観測井戸なるものを新設をする、これで先般、新たに動き出したわけです。あと1カ月ぐらいで2本の観測井戸も完成する予定でございますけれども。
 そうしますと、先ほど来から議論のある環境基準上するかどうか。周辺、適切な場所を選定しましたですから、いわゆる生活環境保全上の支障を来しておる、あるいは将来おそれがある、やはりそこでまた判断をして、今現状ではそういう措置命令の必要性はないと県が判断をして、総合的に見て判断をしている。だから、その結果を見て、そしてまた地域の住民の方々の要望もありますけれども、県として責任ある見解というのを示させていただければなと、このように考えています。
 それと、もう一カ所、成豊の関係ですけれども、まさに先ほどの大矢知も成豊もそうなんですな。県が業として認めた、許可をして、あれだけ堆積していったわけですよ。まさに負の遺産ですわな。だから、それについては、県の責任において、成豊についても周辺環境の保全上のおそれ、将来に来す、そういうおそれがあったら、当然、先生が御指摘の措置命令というのがイコールでありましょうし、当然やらなければならない。
 しかしながら、環境省もそうですけれども、措置命令と代執行というのはイコールじゃないんですよ。これは、私も先般、先生方の御指摘がありましたので、千葉の方へ出張させていただいて、現場を見させていただいました。市原を中心に。ところが、措置命令をかけっ放しで、40数件というのをかけっ放しで、何年間そのままの状態、それもいかがなものかと、このように思うんですね。それは司法措置もあるでしょうけれども、行政上の判断として、これは適切なのかどうか。
 もちろん先生御認識のように、事業者に帰する責任というのはあるわけですよ。だから、司法の場と行政が対応する、それは両輪の形で、よく現状を見きわめてやっていく必要があるんではないかな、私はこのように思いまして、担当の監視チームの者については責任ある明確な指導をやらせておる、これからもそのようにやらせていきたいと思いますので、何かと御指導いただければありがたいと、このように思います。
 以上でございます。

○津田委員 これは、僕がお願いしているのは、もう政治的な判断だと思うんですよね。というのは、千葉県だとか埼玉県というのは、環境基準を上回らないと、ただし未来永劫ごみの山が残り続ける可能性があるから、優先的に予算措置をして、解消していくという約束をしておるわけなんです。県によっていろいろな施策があって、基準があっていいと思うんですけれども、千葉県だとか埼玉県よりもっと思い切った、今、成豊・功進の2つの例を挙げましたけれども、措置命令をかけますよと言っても、これ、違法にはならないと思うんです。環境省の部長にも一応ある程度確認しているんです。これは知事の判断で上げてきたら、補助金出しますよということも言うてもらっているんですよ。だから、政治的な判断によって措置命令をかけて、マネージャー言われるように、措置命令と代執行は別々なんで、措置命令をかけたら、予算的な措置をして、回収をしていくというところにやはり踏み込んでいただきたいなというふうに思います。
 それから、川越建材に対しても、ベンゼンと砒素、環境基準よりもオーバーしたという話、これは1年前だと思うんですよ。それで、年々下がっているという話をされましたけれども、それから水質検査、多分1回もしていないか、もしかしたら1回したかもしれませんけれども、そういうことだと思うんです。だから、これは政治的な判断として、思い切ってやっていただきたいということを御要望していきたいなと思います。ちょっと長くなりました。申しわけございません。

○渡辺人と自然の環境共生チームマネージャー 津田先生の御要望ございましたんですけれども、希少野生動植物の霞の話ですけれども。当然、種の指定をしていく手続的には、条例施行後、専門家の意見を聞いて決めていくという手続をとりますので、これから要するに条例施行後の話で種を決めていくということになります。ですから、要するに今の時点でその場所が当たるのかという話は、ちょっとお答えはできないんじゃないかなというふうに思います。
 それから、監視地区についても、種の指定をしたところで地区を設定することが必要なところをするわけですから、当然種の指定が前提になりますので、場所をどこにするかという話はもちろんそれ以降の話になりますし、地区の指定ということは、いろいろな所有者の、要するに土地の所有者等権利者の制約がかかりますので、やはり土地の所有者なりの同意といいますか、そういうことも必要かなというふうに思いますので、今の時点で先生の御希望についての御回答というのは、ちょっとできないんではないかと思います。
 以上です。

○中川委員 三重県自然環境保全条例の改正について、若干夢のある話をちょっとしたいと思うんですけれども、今、東京の方でタマちゃんの問題が大変騒がれておりますね。そうしますと、これ、やはり部長として、こういうタマちゃんが例えば三重県の川へ来たらどうするのか、まずそれをお聞きしたいと思います。おもしろい話だと思うんですが。
 2つ目は、これは早川さんは知ってみえると思うんですが、伊勢の庁舎の近くに勢田川があって、カルガモが生息しておるわけですね。それで、大変地域の住民の皆さん方がそれをかわいがったり、いろいろ楽しんでおるわけなんですけれども、ルーツは、それはもう自然発生的にそこでおったわけじゃなくて、だれかがそこへ持っていったわけですね。そして、生息をし、そしてふえておると、こういう状況なんですけれども、自然と人間の触れ合いとか共生ということならば、行政サイドからすると、自然発生的にカルガモがおるわけではないから、要するに行政側としては、それを保護するということではなくて、これはいかんものやと、こういう考え方があると思うんです。したがって、県の方もとってはならないとか、そういうふうなのもしないと思うんですけれども、私から言わせると、今度のこの三重県自然環境保全条例からすると、私はそういうふうな人が飼っておったものでも、そこで生息をし、自然と共生するものならば、拡大解釈していいんじゃないかなと、こういう考え方を持つわけなんですが、この考え方が2つ目。
 もう一つは、自然界の天敵で害虫を駆除する生物農薬という考え方がございますね、化学農薬に対して。それで、国の方も化学農薬からこういった生物農薬に移行しつつあるわけなんですけれども、そこで問題点は、部長の見解を聞きたいんですけれども、要するに生物農薬を広げていきますと、特定の生物をふやすという形になる、結果的には。そうなりますと、自然界の中のバランスというんでしょうか、それが崩れてしまうわけなんです。したがって、自然界の中にも害虫もおれば有用な生物もおるということで、当然、害虫が少なくなったらいいという考え方もありますけれども、自然界という大きなグローバルな視点からいうと、これはやはり問題があるんじゃないか。このことについての部長の御見解をお聞きしたいと思うんですが。難しい問題だと思うんですけれども、その3点ですね。

○長谷川環境部長 大変難しい問題と、タマちゃんの問題とが重なっておるんですけれども、タマちゃんと言わず、当然これからはこういう自然界のいろいろな変化といいますか、当然地球温暖化の影響もあり、いろいろな変化のもとで、三重県に見られなかったようなものも三重県の海岸で見られるとか、いろいろなこと、これからあろうと思いますね。
 当然、このタマちゃんのような、第二のタマちゃんのようなものが例えば三重県の宮川等でも実際に見られるようなことがあれば、当然我々としましては、自然界というか、復帰するまでの間、きちっと見守り、きちっと海へ帰してあげたいというふうな気持ちです。
 それから、今の生物農薬のバランスが崩れるという件なんですが、それは当然もう化学農薬というものが好ましくないということは当然のことですし、これはもう人体にも影響ありますし、どこまでちょっと、先生が御見識が高いものですから、私も生物農薬といっても、どの範囲までのことか定かではないんですが、こういう自然界の生物農薬というのは、昔からの当然農業の分野とかいろいろな分野でも生かされていったものであると思いますし、当然これが自然界の中で、当然それによって、先ほど先生、特別の生物がふえるとおっしゃいましたが、それはそういうこともあろうかと思いますが、それが自然界のバランスがとれて、農薬が使われない、要するにそういうような自然界ができてくればより好ましいことなので、私は個人的にはこういうものは歓迎したいというふうに思います。お答えになったでしょうか。ちょっとならない……。

○渡辺人と自然の環境共生チームマネージャー 若干補足させていただきますけれども、タマちゃんもカルガモも、基本的には新しく改正された鳥獣保護法の法の範囲内の動物であるということですもので、その趣旨に沿って対応していくことが必要かというふうに思います。
 それから、3番目のいわゆる生物農薬の話ですけれども、今、ちょっと問題になっておりますのは、ヨーロッパから導入したマルハナバチの一種については、要するに繁殖力が強くて、他の日本の国内のマルハナバチとかそういうものを圧迫しているという状況があるやに聞いております。そういう点からすると、きちんと管理されていればもちろんいいわけでしょうけれども、そうでないということが起こり得ているという状況から判断すると、そういう点で、野に放つようなことがいいのかというのは、今後いろいろ議論されてくるんだろうと。また、これは生物農薬の話は、また別の法律での対応で規制があるんではないかというふうに思っております。
 以上です。

○中川委員 タマちゃんの問題はそれで結構やと思うんですが、生物農薬の問題は、世界全体あるいは日本でもそういう方向に行っておるかと思うんですが、しかしながら、概念としては、それはやはりもう害虫が少なくなって、有用な虫がふえるというのは、これは当然いいと思うんですが、しかしながら、両方おって初めて形成されると思うんですね。したがって、それによってどのように生態系に影響されるか、このあたりがポイントだと思うんですよ。
 したがって、これはやはり三重県の中におるそういったものについては、やはり環境部としてはどういうふうな影響が出てきて、どういうふうに今までのものに対していい方向に行くのか、悪い方向に行くのかというチェックは、きちんとやはりガイドライン的なものはつくるべきではないかなと、こんなふうに思わさせていたわけです。
 終わります。

○日沖副委員長 希少種のことでちょっとお聞きしたいんですけれども、ちょっとこれ、ページ数でいくと15ページですけれども、「自然のレッドデータブックより」と書いてあるんで、それを見ればわかるんでしょうけれども、ちょっと確認したこともないんで、この機会に教えてもらいたいんですが、これ、三重県において植物で322種、動物で136種、それで絶滅危惧種ということで、うちの県にこんにあるのかいなと改めてちょっとびっくりしておるんですが、この中に、猿とイノシシとシカ、これは入っておるんですかね。この中のどれかは入っておるんですかね。それが一遍聞きたいのと、それと移入種の放逐等の禁止というところで、前も何かの機会のときに聞いたことあったかわからないですけれども、今、ブラックバスをため池なんかに放して、料金取って、スポーツとして釣っておるところありますよね。こういうものはこの条例の中でどうなっていくのかなと思って思うとるんですけれども、あれは管理された形といえども、繁殖はして、どこかに水が出たかげんで流れ出ていけば、ふえていくに決まっておるですし、ああいうものの扱いというのはどうするのかなというのと、ブラックバス釣っておっても、キャッチ・アンド・リリースって、あんな悪いことする魚、せっかく釣ったのに、どうかしたればええのに、親切に放すんですわな、あれ。スポーツは。そういう啓発というものもどうするのかなというふうに思うんですが、この条例の中で。その辺、教えてもらえませんか。

○佐藤環境共生分野総括マネージャー まず、1点目の希少野生動物、絶滅に猿、シカ、イノシシが入っているかということでございますが、これは入っておりません。

○渡辺人と自然の環境共生チームマネージャー ブラックバスについての御質問でしたけれども、まず管理されているという、日沖委員おっしゃられましたけれども、県内に私、ちょっと存じ上げませんでしたもので……。

          (「そうですか」の声あり)

○渡辺人と自然の環境共生チームマネージャー また教えていただければというふうに思いますけれども、まずキャッチ・アンド・リリースについては、この条例では特に触れておりません。これは、まずは釣りを、ブラックバスとかそういったことについての問題について、県民にやはり理解をしていただき、あるいは過去に放たれたブラックバスをまずは少なくしていくような取り組みについて御協力いただくというような方法、手法といいますか、ことを通じて、リリースの問題についても、同じく考えていただければというふうに思っておりますので、今後ですけれども、そのような方向での取り組みをしていきたいなというふうに思っております。
 管理のところについては、ちょっと存じませんでしたので、どのような状況なのかというのはちょっとわからないんですが。

○日沖副委員長 そういう実態を確認されたことがないのであれば、何とも申し上げようないんで、またおいおいで結構でございます。ありがとうございます。

○萩原議員 簡単にちょっと教えてくださいな。
 環境保全審議会あるいは自然環境保全の審議会、これ、やはり多彩ないろいろな人たちが入っているというんだけれども、なかなか、やはり一つのことをやるときに賛否があるときは、反対者も必ず入れるという原則をちゃんとルール化してほしいんやわ。やはりそれ行けどんどんで、私、三重県の環境保全審議会に去年、おととしやったか、入れてもろうたけれども、発言一つもないのやわな、本当に。専門部会でやっていますからって、それを出してきたら、もうそのままで、やはりあなたたちが作文したというか、もとをつくったそれがそのままぴゅっと。ところが、審議会に通りましてとか審議会に答申いただきましてみたいなことを言うわけやね。それではやはり本当の環境の審議にならないということに私、なると思うんです。
 だから、1回も発言せんでも、1回出ていくと1万円とか何とか日当つくというのは、これももったいない、むだな話やというふうに私、言いたいわけ。だから、そういう点では、長野の県知事は、必ず反対者があったら、反対者の意見を聞けと。審議会には必ず賛否両論あったら、賛否2つ入れよと、必ず。どんどん対立あったら、それはそれでええと。「みんな違ってみんないい」という金子みすずさんの詩を言うて、それでやはり論議せんと今はあかん時代とちゃうかと言うてるんで、これはぜひそうしてほしいというのが1つ。
 もう一つは、環境アセスメントをせっかくやったにもかかわらず、亀山のシャープの開発が1年半かかる予定やったのを6カ月ぐらいでやったんか。物すごい突貫でやった。だから、猿とかニホンジカの生息もアセスメントできちっと予測しているのに、それを追い出して、逆の方向へやったとか言うて、あれ、テレビの中継でも問題にもなってましたやん。そんなん、私のところの仕事とちゃうわと言うかもしれない。猿までよう面倒みやんのやわと言うかもわからない。だけれども、実際上被害が出てきているとか、物すごく突貫工事でやったもので、椋川の汚濁水が出ているとかというふうな問題出てきています。これ、やはりアセスをきちんとやらせる、やった結果をちゃんと見る、あるいは台風時あるいは梅雨時はやらないという約束になっておったのを、それをやったというのがあの川の汚染にもつながっているもので、こういうのは、アセスを管理しているあなたのところとしてはどんなふうに言うの。
 いや、もうシャープ様々やで。どうぞ何でもやりたい放題ということになるの。ここの問題、見解をちょっと一遍聞かせておいて。

○長谷川環境部長 審議会の問題につきましては、今回の環境審議会でも、今回の我々が廃棄物処理計画を審議していただくのに当たって、従前ではやはりそれぞれの大学の教授等は入りますが、団体の長とかいろいろなのは入りがちなんですが、この件については、ぜひとも議員御指摘のように、けんけんがくがく議論をしていただきたいということでございまして、専門委員会の中には、本当に企業者、企業の方をたくさん入れまして、それはもう例えば今回の廃棄物処理計画では、案としては、いわゆる廃棄物の処理業者も入れたいというふうに思っておりますし、リサイクルの市民運動をしている消費者のNPOも入れたり、企業も製造業者なり流通業者の施設業者も入れ、ちょっとそういう方々の意見を専門委員会の中で十分議論していただいて、その専門委員会の委員をまた審議会でやっていただこうというふうにしております。
 また、今回の自然環境保全審議会の委員も、辻本先生が委員として御出席いただいておりますが、これも本当に多種多様の方々が入っておりまして、全く何と申し上げますか、藤原の自然科学運営委員の方とか、それから自然ふれあい舎の事務局の方とか、猟友会の方とか、弁護士の方とか、警察本部の銃器薬物対策課長とか、いろいろな方々が入り、正直申し上げまして、これ、今回までの審議に至っても、かなり生活者起点という中での環境先進県を目指す三重県としての取り組みに対して、今回の条例改正もかなり厳しい御意見をいただいておりまして、これまで意見を重ね、審議会の委員の御提言に関しては真摯に受けとめて、その委員会の次回には、御意見に対して、全意見に対して、我々の答えを示させていただくということで、言いっ放しというんじゃなくて、次回にまたお答えを申し上げて、そして合意をしていくというような取り扱いをしておりまして、ちょっと我々も審議会のあり方につきまして、当然唯一といいますか、時間をかけて御説明申し上げ、フェース・ツー・フェースでやれる機会でございますので、大事にしたいと思っております。
 もう一つは、亀山シャープの進出でいろいろ御指摘ございますが、アセスメントを早めるということは、これはもう我々懸案の課題でございまして、当然、従来規制緩和の言われる中、要するに我々がアセスは、いや、必要最少きちっとしたアセスはするという前提で当然早める話でございまして、手抜きをするとかそういうことは一切しておりませんし、椋川の汚濁水とか、結果的には猿のいわゆる問題も出ておりますが、確かにこういうことが起こってしまったということに対して、もう少し配慮が要ったのかなという面もありますけれども、決してシャープ様というようなことでやった結果でございませんので、御理解していただきたいというふうに思います。

○萩原議員 審議会委員については、やはり反対する人とか異論を唱える人を入れるべきと言っている。だから、廃棄物処理センターでも、さっき津田さんの話もあったとおりで、やはり廃棄物処理センターに反対している人たちをやはり代表として入れたら、環境保全条例、それも5分の4条項の問題も議論になるのさ。それが、やはり議論にもならない。一つも発言者がいない。多種多様はよろしいわ。だから、そういう意味では、環境先進県って言葉だけ。
 それから、アセスについても、事実そういうことがあったら、あなたら反省せなあかんわ。反省の弁が出てこなあかんし、あなたらが怒らなあかんと言いたい。ところが、そういう姿勢になっていないといことが問題だ。指摘しておきます。
 以上です。ありがとう。

○岡部委員長 それでは、ほかにないようですので、これで環境部関係について終了いたします。
 当局には御苦労さまでした。
 執行部入れかえのため、暫時休憩をいたします。

 

                    (休  憩)

 

 〔病院事業庁関係〕

  1 所管事項の調査

    医療事故等公表基準の策定・公表について

    三重県病院事業庁経営健全化計画取組成果(総括)について

  (1)当局説明

    〔大江病院事業庁長〕

  (2)質疑・応答

 

 

○中川委員 まず1点目は、医療事故等の問題で、策定経緯の中で、3番目に「医療従事者の質の向上などによる医療の質の向上」と、こういう文言があるんですが、特に医療従事者の質の向上というこのことは、いろいろな研修に行ったり、手術等のその技術力を高めるという理解でよろしいのか。まずこれ、1点目に聞かさせてもらいたい。
 2つ目は、県立病院の中で女医は何名いらっしゃって、診療科目はどうなのか。この大きく2つ目、ちょっとお話しいただきたいと思います。

○大江病院事業庁長 第1点目の従事者の質の向上というのは、今、委員御指摘のような方向で対応していくのが第一義的だというふうに考えております。そして、安全対策等につきましても、それぞれきちっとしたマニュアル等を制定しておりますので、そういうような中で対応するということが基本的なことだというふうに考えております。
 女医さんにつきましては、何名かというちょっと数字を今、出しますけれども、ただ、総合医療センター等につきましては、女性だけのスタッフによる外来の診療部門を設けまして、そして予約制で対応しておるというようなこともやっておりますので、あわせてちょっと紹介させていただきたいと思います。

○中川委員 1点目の質の向上、まさにそういうことだと思うんですが、私、考えるところ、やはり医療従事者のやはり質の向上ということになりますと、従事者の倫理観というんでしょうか、モラルというんでしょうか、そのあたりが欠けておるので医療事故につながったと。特に今、企業でも、雪印でも日本ハムでも、そういうトップのそういった関係の者が倫理観を失っておると。当然、医者のモラルの欠陥ということで、いろいろ不祥事も出ておるわけですね。このあたりもやはり、当然医療事故云々の中の重要な部分だと僕は思うんですけれども、そんなふうに私は思うてますんですよ。
 ということで、単なる質の向上というのを、もう少し拡大解釈して、精神論まで、医者としての器というんでしょうか、そういうところまでもっともっと訓練をしていかなければならないのではないかなと、こんなふうに思わさせていただくんです。これが1点目。
 もう一つ、なぜ申し上げたかというと、女医さんの数云々は。今、ちょっと話があって、そうすると専用の外来というのをつくっておるわけなんですね、四日市の方では。そういうふうな要望というのは、思春期だとか、あるいは更年期障害等で女性特有の病気がございますよね。そういうことで、何か専用の外来をつくってもらいたいという、そんな要望が強いと思うんですけれども、それは四日市だけじゃなくて、ほかのところにもそういう考え方はないのか。どうでしょうか。

○大江病院事業庁長 倫理観と事故の因果関係というものは、ちょっとこの場ではどうかという、私からはちょっと断定できないんですけれども、おっしゃるように、病院へ来られる方は、精神的にも身体的にもパーフェクトではない、そういう病んだ方が来られるわけでございますから、そういう方々に対してどういうふうに対応するのかということと、それから技術的な面で日進月歩する医療の技術の進歩についていかなければならないというようなこと、それから今はチーム医療というのが、御存じだと思いますが、いろいろな部門のスタッフがチームをつくって、そしてお互いにそれぞれのところを補い合うといんですか、そういうようなことにも非常に力を入れておりますので、そういうことで総合力を発揮して対応していきたいというふうに思います。
 倫理につきましては、これからも倫理規定等、憲章を見直しまして、そして積極的に職員に周知して、キャンペーンしていきたいなというふうに考えております。
 それから、女性の専門外来ということで、総合医療センター、ちょっと今、数字持っていないんですけれども、非常に好評だというふうに伺っております。ですから、できる限りそのようなニーズには対応していきたいというふうに思っております。

○津田委員 一つの事案についてちょっと説明したいと思うんですけれども、四日市の医療センター、これは救急医療センターということですね。普通の町医者と違った高度な医療を施すという感覚で皆さん行かれると思うんですよ。やはり県の医療センターへ行ったら安心だ、いい先生がいるというような安心感を持って行かれると思うんですけれども、あるお子さんが事故がなんかで運ばれて、診てもらったら、打撲かなんかという診断を受けて、帰っていったんですが、明くる日、どうしても痛みが取れなかったもので、町医者へ行ったら、骨折していたという話なんです。
 そのときに、最近立て続けに、救急車では運ばれた、あるいは県立医療センターへ行ったんだけれども、担当の医者が見えないという話を立て続けに2回ぐらい聞いたわけなんですよ。だから、いろいろな経営健全化計画だとかあって、非常によくなっているということはわかりますけれども、ちょっと人件費の方で余りにも絞っているところがあるんじゃないかというところをちょっと危惧をしているんですけれども、しかも、そのときのあたった担当の先生が、「わからないけど、わからんけど何々、わからんけど何々」だと言って、その患者さんの親に対して不信感を持たせるような言い方をするんですよね。僕は、県立医療センター、何回かお世話になりましたし、いいスタッフだとか立派な先生いっぱい見えます。基本的にはいい病院だなと思うんですけれども、一人の対応によって、その病院のイメージがごろんと変わってしまうんですよね。
 だから、そういったものも含めて、職員の教育と、それから名札ってつけないのですかね。例えば、窓口の人だとかそういうところは名札ついていると思うんですけれども、先生に名札がついていないんで、それもちょっとお伺いしたいと思います。

○大江病院事業庁長 今のケースは、小児科のお子さんの救急対応のケースだったと思うんですけれども、ですからその救急の時間帯にそういう小児科医がたまたま不在だったというようなことが起こってしまったかもわかりません。ただ、人件費等につきましては、公的な病院の中で、人件費比率を極端に絞り込んでいるとかそういうようなことはございませんので、平準的なところで人件費比率の対応になっております。
 そして、名札は、これはつけていなかったとすれば、これはもう徹底するということで、もちろん名札はつけるような指導はしておりますので。

○津田委員 ということは、基本的に名札はつけていないとだめだということですね。では、たまたまつけていなかったという理解をさせていただきます。
 もう一つは、人件費の件なんですけれども、病院事業庁の方は、人が足りない、足りないという声が上がってきているということ、なかなか言えない立場だと思いますけれども、自分の方には意外とそういう声を聞くときがあるんですよ。例えば、いろいろな会議、労使のそういった、労使の協議会だから、人が足りないと言うと思うんですけれども、そういった中から、人件費もうちょっとふやしてくれだとか、人をふやしてくれという声がないんですか。ちょっと聞きたいと思います。

○大江病院事業庁長 医師については、やはり100%充足されている状態ではございませんので、できるだけ私どももそういう医師確保対策については力を入れているんですけれども、こちらの思いどおりにならないというのが現状でございます。それですけれども、いろいろな各方面を通じて、医師スタッフの充実については鋭意努力をしていきたいというふうに考えております。
 そして、第2点の人員の件でございますけれども、やはりこれはいろいろな制度上の中で、こういう病床のぐあいやったらどれだけ、あるいは患者さんの病床利用率、これぐらい見込んだらこの程度というような形で定めておりますので、そういう点につきまして、私ども病院だけそういう絞り込んでいるとかいうような状況は全くございません。

○津田委員 周産期医療センターというところは中勢の方に今回とられたわけでありますけれども、それも原因を追及すると、県立医療センターの関係の人が、やはり人が足りないから周産期医療センターを持ってこれなかったんだという話をするんですよね。だから、ちょっと僕もほかの病院と比べてスタッフが足りているのか、少ないのか、多いのかわかりませんけれども、そういうデータが持ち合わせにないんで。ただ、ちょっとそういう声があることだけは耳に入れていただきたいなというふうに思います。要望でさせていただきます。

○藤田(泰)委員 今の医療スタッフの方の充実が足らないということを大変不安に思って、今、聞いていたんですけれども、原因は、いわゆる勤務条件が非常に厳しいために来ていただけないのか、それとも根本的に養成課程が足らないのか、その辺の原因はどのように把握していられるか。

○大江病院事業庁長 今、委員おっしゃられた中の2番目の後者の方で、それが大きな原因ではないかなと。医師、これは県立病院だけに限ったことではなくて、県内の医療機関ではそれぞれ、公的あるいは医療法人を含めて、皆さんそれぞれ必死になって医師確保のために奔走しているというのが現実じゃないかというふうに思っております。ですから、こちらが対応が悪いとか、仕事が厳しいからスタッフが集まらないんだということでは、もうそういうことでは毛頭考えておりません。

○藤田(泰)委員 確かにその辺は言いにくいかもわからないけれども、養成課程が全く足らない。特に、県立総合医療センターの場合は三重大との関連が一番強いというふうに思いますが、これ、当然三重大だけで足りないということというふうに聞かさせてもらったけれども、小児科については、確かに希望する人が、医者になっていく人の中で、小児科を希望する人がそのものが減ってきているという現状がある中で、大変難しくなっているということは前にもお伺いしているので、了解しているんですけれども、他の分野においてもそういう状況がある。
 しかも、これ、現実的に総合医療センターに見えた先生が他の病院へ転勤されることもありますよね。公立病院間での異動もあったりして、それぞれが足らないから、それぞれに融通し合っているのかなというふうにも思うんですけれども、ほかからの、例えば名古屋医大だとか京都医科だとか、お医者さん方はそれぞれの地域セクトがかなり強いというお話も聞いているんですけれども、大学セクトがきついという話も聞いているんやけれども、その辺からも働きかけは当然していただいているわけですよね。

○大江病院事業庁長 そういうような方向で努力はしております。おりますけれども、現実的にはなかなか医師スタッフの需給状況の中で、100%充足できないというのが現実でございます。

○藤田(泰)委員 わかりました。頑張ってください。

○辻本(正)委員 いろいろ県立病院の改革について御努力をいただいて、経営も非常によくなってきたというふうな報告を、御苦労さまでございましたと申し上げたいんでございますが、ヒヤリ・ハットという事故とウッカリ・ボンヤリという事故はよく似たようなところがあって、ウッカリ・ボンヤリというのは緊張感がないからあるんでしょうし、ヒヤリ・ハットというのは過労、疲れというものが影響しているんじゃないかと思いますので、その辺のバランスが大変難しいんじゃないかなと思うんですね。
 ちょっと津田さんからも話がありましたが、私もちょっとのときお邪魔をいたしましたが、人件費というのが一つ大きな改革の目標でもございました。そういう点でどうかなというふうにちょっと思うんですよね。
 今、ウッカリ・ボンヤリとヒヤリ・ハットの話をしたわけでございますが、職員の働きがいや充実感の向上というのが挙がっております。県職員の場合は、知事の改革について満足度はどうやというような調査がされて、いろいろ問題になっているところもあるわけでございますが、いわゆる経営の方で御努力をいただいて、数字的にいろいろよくなってきておるということはそのとおりだと思うんですが、中身の働きがいや充実感とか、あるいは勤務条件についての環境整備とか、こんなことについてはよりよく進んでおるんだなという、協議会の中で当然、さっきの話じゃないですけれども、出てこないかんと思うんですが、その辺で、しわ寄せのようなものがあるように職員の中では受けとめてみえないかなということをちょっと心配しますので、その辺、ちょっとお伺いしたい。

○大江病院事業庁長 職員の意向調査、満足度調査は毎年やっておりまして、今、御指摘のように、100%、今、満足度かどうかというと、それぞれいろいろな形で要望なり、あるいは経営をやっていく上でこうやってほしいというようないろいろな要望が出てきております。
 ただ、おっしゃいますように、5ページのこの4つの視点の中で、学習と成長ってかたい言葉を使っていますけれども、職員の方々のモチベーションをどれだけ上げるかということ、これがもう非常に大きなポイントでございますので、この4つの視点のバランスをとってやれるようになっていきたいと。単なる私どもは黒字にすることが目的で県立病院の経営をしておりませんので、それもあるけれども、こういう職員の方々のやりがいと働きがいとか、そういうものをどういうふうにして上げられるのかということが患者さんのサービスの向上にもつながっていくと思いますので、そういうことを十分踏まえて、これから対応していきたいというふうに考えております。

○辻本(正)委員 こういうの、県立病院はある意味で、これは予算、税金を使ってやっているわけですから、ある程度の採算性も考えてもらわないかんと思いますが、反面考えると、これは税金でやっておるんですから、県民サービスに徹っしなければいかんということもありますので、目的が黒字にということになったら大変だと思いますが、その辺の公立病院としてのあるべき姿のことをよく考えていただいて、そしてやっていただきたいなということを要望をいたしまして、特に体系的整備及び人材の確保という、こういうのがありますので、この辺も、特にお医者さんですから、きちっとやっていただきたいなということで、ひとつ満足度も考えてもらいながらやっていただきたい。要望して終わります。

○岡部委員長 ほかに。
 それでは、ないようですので、これで病院事業庁関係について終了いたします。
 当局には御苦労さまでした。
 委員以外の方は退出をお願いをいたします。委員の方は御協議願うことがありますので、そのままお待ちください。

 

 〔委員協議〕

  (1)委員長報告について正副委員長一任

  (2)閉会中継続審査・調査申出事件について別紙のとおり

  (3)県外調査について10月21日(月)~23日(火) 調査先を北海道に決定

 

 〔閉会の宣告〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成14年10月 1日

 

健康福祉環境委員長   岡 部 栄 樹

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