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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成14年度 委員会会議録 > 平成14年11月5日 予算決算特別委員会 会議録

平成14年11月5日 予算決算特別委員会 会議録

予算決算特別委員会会議録  

開催年月日   平成14年11月 5日(火)  10:05 ~ 16:15

開催場所   601特別委員会室

出席委員   12名

委員長 辻本  進 君
副委員長 田中  博 君
委員 貝増 吉郎 君
委員 真弓 俊郎 君
委員 福田 慶一 君
委員 芝  博一 君
委員 森本 繁史 君
委員 萩野 虔一 君
委員 福山  瞳 さん
委員 辻本  正 君
委員 金森  正 君
委員 西場 信行 君

欠席委員    2名

岡部 栄樹 君

橋川 犂也 君

 

出席説明員

【企業会計決算審査関係】

〔企業庁〕

企業庁長    濱田 智生 君

経営企画分野
総括マネージャー    木戸   博 君

事業推進分野
総括マネージャー    小林 和夫 君

その他関係職員

〔病院事業庁〕

病院事業庁長    大江  洋 君

総括マネージャー    山本 浩和 君

その他関係職員

〔監査委員事務局〕

代表監査委員    秋田 一民 君

監査委員事務局長    青木 彰彦 君

その他関係職員

【予算調査関係】

〔総務局〕

総務局長    山本 勝治 君

組織・職員分野 
総括マネージャー    山舗  哲 君

財政・施設分野 
総括マネージャー    小山  巧 君

〔出納局〕

総括マネージャー    泉  武治 君

その他関係職員

〔生活部〕

生活部長    佐々木 史郎 君

経営企画分野
総括マネージャー    宮村 由久 君

人権・同和・
男女共同参画分野
総括マネージャー    上山 祐光 君

勤労・生活分野
総括マネージャー    安田  正 君

文化・私学分野
総括マネージャー    吉川  新 君

県民交流・
協働分野
総括マネージャー    高橋 陽一 君

その他関係職員

〔地域振興部〕

地域振興部長    井ノ口 輔胖 君

地域経営企画分野
総括マネージャー    福谷 雅守 君

東紀州活性化PG
総括推進監    木崎 喜久郎 君

市町村行政分野
総括マネージャー    田岡 光男 君

消防防災分野
総括マネージャー    東地 隆司 君

情報化推進分野
総括マネージャー    辻村 正彰 君

志摩サイバーベース
PG総括推進監    油家  正 君

その他関係職員

 

傍聴議員   0名

県政記者クラブ加入記者         5名

傍聴者                 なし

議題又は協議事項

  1 企業会計決算審査

   (1)採決

   ・認定第1号「平成13年度三重県水道事業決算」

   ・認定第2号「平成13年度三重県工業用水道事業決算」

   ・認定第3号「平成13年度三重県電気事業決算」

   ・認定第4号「平成13年度三重県病院事業決算」

   (2)委員協議

  2 予算調査

   平成15年度当初予算編成に向けての基本的な考え方について

   (1)総務局関係

   (2)生活部関係

   (3)地域振興部関係

 

〔会議の経過と結果〕

〔開会の宣告〕

〔欠席委員、遅参委員の報告〕

〔テレビ取材の許可〕

 1 企業会計決算審査

  ・認定第1号 平成13年度三重県水道事業決算

  ・認定第2号 平成13年度三重県工業用水道事業決算

  ・認定第3号 平成13年度三重県電気事業決算

  ・認定第4号 平成13年度三重県病院事業決算

 

   (1)採決

     認定第1号から第4号   挙手多数  認定

 

○芝委員 1件関連でよろしいか。確認事項。11月24日に例の桑名のRDFの竣工、ご案内いただきました。聞くところによると、伊賀広域も同じ日にということですが、親子といったら表現おかしいですが、関連の事業の部分で同じ日にちの竣工には何か意図なり考えがあってのことですか。

○濱田企業庁長 我々も12月1日か11月24日という、余り前では指導しかできませんので、12月1日にオープンという格好で前々から言ってまして、そうしますと1週間前の24日という話でしか至らなかったということでございまして、そこら辺に幾つか行事が重なりまして、非常に申しわけないと思いますが、よろしくお願いします。

○芝委員 上野広域の部分はアールで持ち込まないの。そことの配慮の情報はあったかと聞いてるんですよ。

○濱田企業庁長 上野からは予定どおり持ってきます。いろいろ調整させてもらったんですが、上野の方もいろいろ御都合がございまして、そういうことになりましたので、申しわけございません。どうぞよろしくお願いします。

○芝委員 基本的に、両者の部分というのはきっちりと連携をとってやってもらわなならんというこれからの状況を踏まえて、地域にとって上野の部分も大事、三重県にとっても大事ですけども、同じ部分の企業庁なりが事前にそういう相談なり日程を確認しながら、あえて同じ日にちの部分でやるということについては、私、非常にその部分については疑義に感じてるんです。そんなことでは、今後のRDFの進展について非常に危惧する部分も出てきますので、基本的にやっぱりそういうことは企業庁が責任を持って調整をすべきですよ。できやんだという理由は何もないわけでしょう。ほかの行事と重なるのは仕方ないです、この時期ですから。同じじゃないですか、RDFの部分で。今の説明は納得できんわ。何か理由がほかにあるの、その日にあえてやったというのは。伊賀も竣工をやる、桑名も竣工をやるという、同じRDFで。企業庁は対応行かへんの、伊賀へは。

○濱田企業庁長 企業庁の方からは出席はさせます。

○芝委員 庁長が行くの。

○濱田企業庁長 私は、自分のところと言いますか、総括に行かす予定でおります。

○芝委員 上野からみればなめてるのかという話やで、伊賀から見りゃ。何考えとんのや。きちっとした正式な理由を持ってこいよ。

○辻本(進)委員長 庁長、そしたら納得できる説明を、後日、御報告お願いいたします。よろしいですか、芝委員。

○芝委員 はい。

 

                    (退  席)

 

  (2)委員協議

     委員長報告作成について文案の修正については正副委員長に一任

(企業会計決算審査終了 午前10時37分)

 

                    (休 憩)

 

  2 予算調査

〔総務局関係〕

○貝増委員 委員長に確認するんですけれども、所管常任委員長としての立場で、これから入ってくる予算委員会の所管部門、これはどこまででも入り込んでいいんですか。所管委員長、6人おりますけど、その辺の対応だけ調整してください。

○辻本(進)委員長 当局の方の説明はどういうふうになってますか。この予算委員会でされる説明と各常任委員会の説明と、内容的にどのように違いがありますか。

○山本総務局長 本日は、先ほど委員長お話のございましたように、この3日間、お手元の分厚い冊子でございますが、予算決算特別委員会提出資料(別冊資料)平成15年度当初予算編成に向けての基本的な考え方、このことについてそれぞれの部局が時間をいただいた中でお話をさせていただいて、それについての御質疑をいただき、お答えもさせていただくと、そういう段取りでお願いしたいとこのように考えております。

○貝増委員 意味が違いますね。

○田中(博)副委員長 基本的なことだけやね。なら別に委員会として総括的に質問してもらうのでいいんじゃないの。

○辻本(進)委員長 だから、総括的に話をしていただくわけであります。なお詳しいことは委員会の方でやっていただきたいと思います。時間につきましては、質疑は60分ということで全体のスケジュールを組んでおりますので、その範囲でお願いいたしたいと思います。

 

  (1)当局説明

    〔山本総務局長、山舗組織・職員分野総括マネージャー、小山財政・施設分野総括マネージャー〕

  (2)質疑応答

 

○辻本(正)委員 もやもやっとしたものがあって、すかっとした表現でよう質問せんもんでわかりにくいかわかりませんけども、例えば149ページ、数値目標を効果的、効率的に達成すると、こういう文言がありますが、数値目標そのものが本当に生活者起点のことになってるかなと。ちょっと時期おそいんやけども、今ごろ言うてても。そのことがどうも根底に引っかかってて、文言を見てると非常にいい文言が並んでおるんですが、例えば市町村や県民の立場から見たときに、三重県に住んでよかったな、やっぱり三重県は早いんやな。これで老後も安心やのというふうな感じを与えるような予算編成になるんかなと、私自身、今の目標を聞いていて夢と希望というのがなかなか出てこない。そのことが市町村役場を通しての県民のニーズというものと県が考えているところに若干の食い違いがあるのではないかなというふうな気がするんですね。基本的に県民、市町村そして県と、こういう形の中で、県はこういう文言で満足はできるかわからんけども、そっちから眺めたときにどうなんかなという疑問をちょっと感じますので、その辺、私が県民に質問をされたときにこうやということが答えられるような答えをひとつ教えていただきたいと。基本的な予算を組んでいく中で、県民が将来に向かって夢と希望を持ちながら明るい展望を持って頑張っていこうかなというふうな表現というのか何というのかな。県はこうやるんですよという形。金がないときですからいろいろやりくりをしていろいろ数値も決めてやっておるんですが、それはそれとしても、いわゆる県民側から見たときにこの予算編成のこういうのを見てどうなんかなという、極めて素朴な疑問を感じますので、その辺をちょっともし教えていただけるんでしたら教えてください。

○山本総務局長 今委員から将来に向かって明るい展望が持てる県づくりと、こういうテーマについての御発言だと思うんですが、これは県だけではなしに国も含めて地方自治体が、本当にこの難しい時代にどうしていくか、ということが問われておるということの裏返しだと思うんですが、ただ、私どもは、従来から納税者である県民の皆さん方から見て、納めていただいた税金に見合うサービスが提供できているかどうか、よりよいサービスが提供できないか、常にそれが問われているということから、私どもが県政を進めていくという大きな歩みを行っておるところでございます。また委員の方からも御指摘があったように、非常に厳しい財政状況の中でございますので、こういったことがお題目だけに終わるのかどうか、ということは、これ本当に私ども県の職員が本当にいろいろな知恵を絞って現場でのいろいろなニーズをきちんとアンテナに入れ込んで、先ほど来から申し上げております来年度の予算調製方針であるとか、そういったものにのっとって、あれかこれかの政策判断をやらざるを得ないわけなんですが、気持ちとしてはあくまで、横文字で申しわけございませんが、バリュー・フォー・マネーと言われておるように、いわゆる税金に見合うサービスが本当に行われているのか、ということは絶えず問いつづけていかなければならない課題かなと、そういう中で先ほどの委員おっしゃられたことに答えていくことに最大限努力していく必要があるのかなと、このように考えております。

○辻本(正)委員 言葉を変えて言えば、県民サービスの質の向上という言葉ですね、それから経営品質の向上ということにいろいろ取り組んでもらってるし、それはそれとして効果はあるんでしょうけども、県民から見たときにサービス品質の向上というのは何なんや、経営品質の向上に県は取り組んでるけども、それはどのように県民にはね返ってくるのかということがよくわからない。これは予算編成の基本ですから、そのことはどうなるのかということですね。私はよく考えるんやけども、改革をしなければならないということはそのとおりだと思うんですね。改革をこうやって進めていくというのはあるんですが、改革の後にこうなるんだという、先ほどちょっと言ったような夢と希望の三重県というのが、この経営品質の向上、県民サービス品質の向上ということを県民はどう理解して、どのようにとらえていったらいいのか、あるいは市町村はそれをどうとらえて紹介していくのかという、その辺のところがどうも私はわからんもんで。経済学部出てないもんでしょうがないと思うんやけど、その辺みんな経済学部出たような県民ばかりやないので、やっぱりよくわかるようにその辺が、質問の中身わかってもらえるかな。わしもあまりうまいことよう言えないんやけども、ひっかかっとってね、そのひっかかりがうまいこと表現せんのやけど、大体わかってもらえるかいな。わしの言ってることは。

○山本総務局長 今のお話を伺ってると、非常に私は難しいテーマだと思うんですね。これだけ県民のニーズが多様化もしてきておって、従来のように行政が一方的に民の方にしてあげるというようなことは今の時代では、全然、過去には予想もつかなかったような時代でございますので、私は三重県の改革が非常にわかりにくいというあたりもそこら辺かな、という気もしておりますので、もっとわかりやすい言葉で言えば非常に財政も厳しい、行政も厳しい、世相も厳しいと、そういう中で、三重県職員も、もたもたしながらでも結構我々のことを考えてやってもらってるやないかと。よその県のことなんか新聞で見ると、三重県、そこそこやな、とそんな感じが県の中に、市町村も踏まえて出てくるようなことをするために何が大事かというと、やっぱり私はこの分権型社会へ移行していく中で県の職員の能力というんですか、いわゆる政策形成能力なり技術をより上げて、もっともっと従来から言われているように、公務員が民間の方を見下すようなことではなしに、一緒に地域に入っていろいろなことをやっていくと、そんなことが大事かなという気がしますので、とにかく札束で県民の皆さんにサービスできることというのは、この時代では難しいんかなと。それよりももっともっと限られた財源を理解もしていただきながら、一緒に県民の皆さんと苦労というと申しわけないんですけども、そういう知恵をいただきながら一緒にやっていくということがまずもって大事なことかなと、このように考えております。

○辻本(正)委員 それ聞くとなお余計に物言いたくなってくるんやけども、これ基本的なことですからね。議論しても仕方ないし、個々の政策についてまだこれから申し上げていかなならんと思いますんで、持ち時間を余り使ってもいかんので、この辺にとどめておきます。しかし、なるほどよくわかりましたという答えにはならんので、私自身は。それだけ申し上げておいて終わります。

○森本(繁)委員 ちょっと予算と外れるかもわからんけど、これもかなり文言、字数を割いて説明してあるんで、定数のことについて聞きたいんですけれども、いわゆる人件費というものがここどのように減額されてきたのか。定数がかなり減らされておるんだけれども、そこらについての人件費の削減率と、このマネージャー制への評価、これを総務局長はどうやって考えておるのか。いわゆるお題目としてここへメンタルどうのこうのと書いてあったな、151ページか。そういう面での書いてあるけれども、県庁の玄関に犬を置いてあって、触ったらいやされるというような、ああいうものも一時的なものであったような気がするし、それから人事のマネージャー制をトータルして管理型から経営型というけれども、依然として外から見たときにやっぱり管理型の機構が依然として残っておるような気がするんだけれど、このマネージャー制も含めて、今の機構についての今現在の評価というものが、あなたたちがどういうふうなあれをしておるのか、ちょっとそこらを聞きたいのと、もう一つは満足度とかそういうものに対してパーセントをしておるけれども、どういう努力をされてこのあれをしておるのかね。職員が完全に白けきっているんではないのかという気がする。150ページにしても146ページにしても、こういうものについて、職員の満足度というものがどういうふうな形の中で職員に理解をさせようとしておるのか、ここらのところがちょっと白けきっておるんじゃないのかなという気がするし、コンペ方式についても、奇をてらったようなそういうものが採択されるような状況があるような気がするんだけれども、そこらについてのもう少しコンペの評価の仕方というものについても、少し教えてほしいんだけれども。というのはなぜかというと、こういうものをすることによって、いわゆる維持管理だとかそういうふうな本当に義務的経費という、職員の給与とかそういうんじゃないんですよ。いわゆる本当に、この前の辻本委員の話じゃないけれども、机たたいてどうのこうのという話しが載ってたけれども、ああいうふうな生命・財産の安全を確保する部分がこういうものによって、奇をてらったようなコンペによって減らされているんではないのかなという気がするんです。それともう一つ関連して言うならば、この再評価システムで申し上げると、尾呂志に片河ダムという防災ダムをつくろうとした。これは去年、再評価委員会もかけて中止になった。その2カ月後ぐらいして大洪水が起きて大災害が起きた。こういうものに対して、再評価委員会がどういう判断をするのか。例えば、決してすべてが間違いだと思わないですよ。だから今南勢町の伊勢路ダムを中止したというのも、これは水の需要が見込めないから中止したんだと、これも合ってるような気がする。また度会郡の大宮町、南島町にかかる林道。これについてもいわゆる中止になった。そしたら知事の発言が、中止じゃない、あれは参考にするだけや。そしたらまた渡辺委員長にもう1回抗議されたら中止だというような、点々と変わっておるけど、この再評価委員会のあり方というのは、要はこういうものをつい隠れ蓑にするだけで何も意味がないんじゃないのかなという気がするんだけれども、そこら4点ぐらいについてお尋ねします。

○山本総務局長 それでは順番に私の方から、場合によっては総括なりあるいは県土整備の方へお答えをいただく場合もあろうかと思いますが、お許しをいただいておきたいと思います。まず、第1点目の人件費の件ですが、これは御案内のように最近、特に期末、いわゆるボーナスのカット等々がやられてきておりますので、12年度と13年度を比べますと金額として7億2,000万円余り減額になっており、率としても0. 3%の人件費の減となっております。定数も御案内のように、平成10年度の行政システム改革を策定したときに、定数管理計画をつくらせていただいて、今計画を越える定数の削減をさせていただいておるところでございます。ただ、定数の削減の場合には、その年度にすぐ直ちに影響があるわけではございません。俗に言われているように、県庁職員定年までということになると2億から3億の間ぐらい経費がかかるということでもございますので、すぐにはきいてはきませんが、長期的には定員削減は大きな人件費の抑制につながるのかなということで、引き続き定員削減についても、十分対応をしてまいりたいと、このように考えております。
 それから、二つ目のマネージャー制度の評価についてでございます。これも非常に議会の皆さん方からも御批判もいただいておりますし、その都度知事の方からも答弁もさせていただいておるわけでございますが、私どもの評価といたしましては、今までどちらかといえば役所はたらい回しにするとか仕事がおそいとか、俗にお役所仕事ということでいろいろ揶揄をされてきたわけでございますが、今回の組織改正は先ほど来から申し上げておりますように、それぞれの施策目標のそれぞれの施策に基づいて基本的にチームをつくっておりますので、そこの点でどう評価をしていくのか、ということが問われるわけでございますので、従来のように○○課があって、課の一番始めに公印に関することからスタートして、身分に関するとか、ずっときて一番最後にそこの課の仕事の流れがわかるといった従来型の仕事の仕方ではやはり県民の皆さん方からはお役所仕事と揶揄されても仕方がないかなと。そうなると、やはりきちんとそれぞれの行政施策に基づいてチーム編成をすることがよりサービスのレベルが上がるかな、ということで組織改革をさせていただいたんですが、ただ、非常にドラスチックな改正であったためになかなか県民の皆さんまで、あるいは実際制度を駆使する我々職員自身の間でも十分な消化ができてない状況が、この年度の前半方にも続いておりますので、労働組合あたりのアンケート調査等々からでも非常に厳しい意見はいただいておりますが、ただ、我々が目指した仕事が非常に早くなったということについては、職員自身は非常に高い評価をしておるのも一つの例でございますので、これからの行政は、やはり現場に近いところが目線を下げて県民の皆さん方と一緒に仕事をしていくというスタイルを変えるためには、このマネージャー制なりフラット化ということは、私は時間がかかるかわからんけども、今回の基本的な考え方にも述べさせていただいておるように、そういう批判にはきちんと説明もしながら、より定着化に向けて進めていきたいと、このように考えておるところでございます。
 それから、3点目のコンペ方式でございますが、先ほども御説明させていただきましたが、実は私ども、従来ややもしますと部益あって県益なしと、県民の皆さん方のあれがない、例えば課があってそういうのがない、部益とかそういうことが言われてきておりますので、この際、部とか課の垣根をとって、コンペ方式でそれぞれの部が自由闊達にそこでコンペをやったらいかがなものかなということで、21億という額が多いか少ないかは別といたしましても、チャレンジをさせていただいたわけなんですが、数度にわたる説明もプレゼンテーションもやってきた中で、非常に昨年度はいい予算が出来上がったかなと、そんな感じは思っておるところでございます。
 ただ、委員御指摘のように、従来の例えば維持管理経費とかそういったものがどんどん削減をされて、非常に奇をねらった特化されたものになっていくんではないかと、こういう御心配、御批判もいただいておりますが、私どもも包括配分の中ではそういった経常的な維持経費につきましては、必ずしも8割とかあるいは7割5分とかそういった配分方式じゃなくして、そこは十分実態を踏まえた格好で各部の方へお願いもしておりますので、非常に厳しい中でございますので、従来型の管理運営だけですとどんどん経費がかさむわけでございますので、計画をする段階からそういった維持管理のことも念頭におきながら、やっぱり業務のやり方を念頭に置いたそういったものにも対応していかなきゃならんのかなと、そんなことで今後とも考えていきたいと考えております。
 三つ目の再評価システムにつきましては、公共事業に係る問題になりますので、今日そういうことも踏まえて出席をお願いをしておりますので、もしお答えいただけるようであったらこの場でお答えもさせていただき、また場合によっては明日の午後の県土整備の方で再度お答えさせていただくということで御了解をいただければありがたいと思います。以上でございます。

○宮崎県土整備部事業評価・システム開発チームマネージャー 再評価について、若干御説明をさせていただきます。
 公共事業の再評価につきましては、平成10年度から実施をしておるところでございます。評価の内容といたしましては、事業の進捗状況とか事業を取り巻く社会経済状況の変化、それから採択時の費用対効果に対して、その要因が現在どう変わっておるのか、また地元の意向がどうであるのかと、こういったこと。それからコスト削減とか代替案の可能性、こういうものを評価の対象にして評価をさせていただいておるところでございます。
 また、評価委員につきましては三重県の再評価委員会委員、条例で定められておりまして三重県知事が任命した委員で構成をされております。現在、7名の委員で構成をされております。
 今年度も再評価、既に25カ所、実施をさせていただきまして、先ほど先生から御指摘のありました伊勢路川ダムについて中止という形の答申が出ております。これにつきましては、基本的に実施主体である県が評価を実施いたしまして、その評価の内容が妥当であるかということを審議会に図るという形になっております。当然、中止をいたしましたときに、事業をきっちりやめてしまうという部分があるわけですが、それに対する代替的な手当とかそういうものも並行して考えていくということで、その考え方等につきましては公共事業推進本部委員会にかけて、三重県の方針としてまとめていくと、こういうことでございます。
 以上でございます。

○森本(繁)委員 宮崎君の話を聞こうと思ったんじゃなくて、いわゆるこの再評価委員会なんかつくっても意味がないんじゃないのか。本来、役人の言いなりになっておるだけでチェック機能を果してないんじゃないかということを山本局長に聞きたかったんですけど、よろしいわ、大体わかりました。
 それと、やっぱりコンペ方式についても、いいんですけれども、いわゆる説明のうまい、下手、そんなことも評価につながってくるんではないのかなという気がするんで、そういうことじゃなくてやっぱりきちっとした、下手であったとしても必要なものは必要やと。いわゆるこれは新聞情報やけど、こういうふうなことがあれやったと、説明が上手だったというようなのが評価されてるようなあれがあるので、ちょっとそこら、今後の予算編成に当たってやっていただきたいと思うし、やっぱり人間を減らす、定数を減らすということはやっぱり県民へのサービス低下につながってると思うし、いろいろやっておるけれども、電話一つにしても非常につながりにくい。途中、転送してしまうと切れてしまうというようなことがあるんで、やっぱりやってしまったから戻せないということじゃなくて、もう少し十分、そこらのチェックなりをしていただきたいと思うし、それから管理型から経営型については、やっぱり依然として管理型、トップダウン方式でやっておるような状況も見られるんで、そういうところについても十分、総務局として目を配っていただきたいということを申し上げて終わります。ありがとうございました。

○真弓委員 これを見せていただいて、県当局がちょっとシステム疲れをしてるのではないかなという、システム、システムという言葉が出てきますけれども、先ほどからもわかりにくいという表現があったんですけども、そのシステムがどこにどう働くかという、きちっとしたリンクしたものが、今こんがらがってきてるのではないかと。
 例えば、それに一番皆さんが振り回されていて、メンタルヘルスの話も僕自身も議会でさせてもらったけど151ページにメンタルヘルス対策とありますけども、これもシステム化と。システムに対応していかざるを得ないというか振り回されてる中で、こういうメンタルヘルス問題が多く出てきてる、自殺者の方も出てるというような、そして県職員の人たちが元気がなくなっている中で、またこれシステム化なのかと。デジタルとアナログというのがきちっと両立していくように、すべてデジタルではだめだというのが時代の流れでもあるし、この間県当局の流れの中でも、もう一遍アナログの部分も見直していこうというのがあったと思うんですけども、それが今回の方針には余りあらわれてないのではないかなと思います。そのシステムをどうデジタルとアナログの部分ですり合わせているかというその考えが、今度の予算調製の方には出てきていないなというふうに思います。
 その一番特徴が、経営、経営と言ってますけどもコンペ方針の方策ですね。最終的には三役の方のトップダウンで決められる。コンペという形であれば、やはりこの事業は単年度的なものが多くなるやろうし、一発花火的なものにどうしても集中していくのではないか。もともとこの事業の方針は、今までの継続の中じゃなくて緊急的なものという形で出してくるわけですから、どうしても打ち上げ花火的な、言い過ぎかもわからんけども、そういう形にならざるを得ないのではないか。だからプレゼンテーション能力の高いところが決まっているというふうなことになってしまうのではないかなと。
 そこをどう、経営という考えをこのコンペ方式に当てはめるとしたら、どういう考え方がこの経営というのが加味されているのかどうかですね。
 予算の調製方針につきましても、やはりこれも今までどおりの感覚でしかなくて、人件費の話もありましたけども、やはり反省が足りないのかなと思いますね。県債の発行についても云々されてますけども、やっぱり思い切った転換をしていかないと公債費についてずっと県民の手を縛ってしまう形にも、ずっとこれからもなっていくと思うので、ここら辺で思い切った予算の使い方の切り替えを行うべきではないのかな。それをどう、この中で読み取らせてもらったらいいのかということを教えていただきたいんですけど。

○山本総務局長 まず1点目の、これも全体にかかることですのでお答えを申し上げたいと思いますが、システム疲れという御意見があったわけでございますが、確かに私ども今非常にそれぞれの現場で意見交換等々をやっておる中で出てまいっております。
 ただ、非常に大変なことだと思うんですが、従来、システムがなかったことによってどれだけ県民の皆さん方に御迷惑をかけてきたんかということも、これは情報公開がどんどん進む中で明らかになってきておることは、もう御承知をいただいておると思います。
 そういう中でシステム、いわゆる器をつくってもその中に魂を入れるということが、今非常に大事なことでございますので、必ずしも従前でないところが非常に議会の皆さん方あるいは県民の皆さん、あるいは市町村の皆さん方に御批判をいただいているところでございます。
 先ほど山舗総括の方からもそのあたりのところを、説明もいたしましたが、これからはいかに、全国的にも非常にシステムづくりについては先進県だと言われておりますが、魂を入れることについては、若干おくれたかなということを私も反省もしておりますので、今、真弓議員のことを十分、真摯に受けとめて、これから本当に職員同志が、どのようにこのシステムをうまく回していくかということについては、十分意を尽くしていきたいと、このように考えております。
 それから、管理から経営という中でのコンペ方式の関係で、若干お話があったんですが、実は昨年のことを思い浮かべてみますと、プレゼンテーションを確かにやりましたけれども、どうも12月にやったのはそういったこと、初めてのことでしたので説明をうまくするということにどうも先走ったかなということも、私も感じましたので、実は2回時間をとっていただいて、説明のやり直しではないけどもよりしっくりくる説明を、再度、させていただいて、実は去年のコンペの1位は雇用対策だったわけなんですね。だから、それはやはり決してプレゼンテーションが上手であるとか、受けをねらったとかそういうことやなしに、今1番大事な行政がそれぞれの部局の縦の中でやりたい事業の中で、やっぱりこういう横断的な雇用対策が1位に選ばれたということは、私は非常によかったことではないかなと、このようなことも考えておりますので、いろいろ新しい仕組みでございますので御批判もあろうかと思いますので、そういうことも踏まえて、ぜひ今年15年度のコンペは、なるほどそういう縦でやらずに横串を入れた施策の中にはこんないい施策があるんかなと、そういうことが言われるような新価値創造予算のコンペにつなげていきたいと、このように考えておるところでございます。

○真弓委員 システム疲れという中で端的にあらわれているのが、生活部やったかな、マネージャー制、フラット化の中で旗を、去年立てましたよね、赤旗と青旗か。あまり県民からも受けがよくないというのでやめられたと思うんですけども、そういう中に県職員の労働意欲というか、県民のために奉仕をしていこうという気持ちを、やっぱり実際にやってることが阻害をしているという実体があるのではないのかなというふうに思います。
 それともう一つ、コンペ方式、先ほども去年の実績のことを言われましたけども、それこそそういうものならわざわざコンペ方式でやることはないんじゃないのと。本来、コンペ方式で三役に査定してもらうよりも、各部局連動して積み上げていけばいいのに、何でコンペ方式というわざわざそういう形をとるのかなと、やっぱり言うてることがちょっと矛盾しているのではないかなと思うんですが、そこら辺いかがでしょう。

○山本総務局長 コンペ方式という名前が若干誤解も生まれておるのかなという感じはするんですが、積み上げの予算ですとどうしても部益を中心にならざるを得ない部分、これは各部にとっては私は否定するものでも何でもないし、それがあってそれぞれの施策が成り立ってるわけでございますが、やはりそこは視点を変えて、先ほど小山総括が説明したような視点で、やはり横断的な行政をこれからより県政として先に取り組まなきゃならん問題とか、そういった問題点が多々、部局にはあろうかと思いますが、やはり別の枠の財源でもってそれを競うということに、私は新しい視点から見たいい施策が、積み上げるのはどうしても悪いとは言わないにしても限界があるのかなあと思うので、若干20数億の中でそういった新しい目だしを、それぞれの部で若い方々が知恵を絞っていただいて、政策提言をしていくということは非常に大事かなということです。この点はこれからも大事にしていきたいなと、このように考えております。

○真弓委員 これで終わりますけれども、最後に資料をお願いしたいと思うんですけども、この中にも補助金等の削減の国の方針が出てますけども、総務としてはどのようにこの補助金を、今後、どのようなスケールというか、これは大事やこれは大事でないというふうなことを考えているのか。国とも連動すると思うけども、それに対する県としての考え方、予算を預かってるものとしての考え方を、また教えてもいただきたいのでお願いいたします。

○辻本(進)委員長 今のは要望ですね。

○貝増委員 3点ほど質問します。今、総務局長の話を聞かせていただいて、この書類はきょう初めてみさせていただいたもので、ちょっと言葉の間違いがあったら指摘をしてほしいんですが、私なりに質問させていただきます。
 1番目に、我々議会はある意味でプロパー部長の、期待してたんですよ、来年度予算以降については。一番初めの会議では、やっぱり向こう2年間570億弱、歳入が不足やと言われたあれから時間がたって、今回のこれが立ち上がってきたと。私どもが期待してたプロパー部長ってどこ言ってしまったんやろうと。
 今回の編成の説明の中でも、何で予算編成については70%半ばでの作業開始を指令してると、そういいながら説明文言の中では一般的な財源の包括的配分による成果指向と。目先の何かをした結果を見ないことには、その額は少なくなってもつけませんよという説明か、あるいは新しい21世紀型の予算編成といいながらどこに分権型予算を注入してると、それが見えない。あくまでこれだけを見ていますと、あるいは今までの話を聞いてると、何かしらんけど今までと一緒の金太郎飴と違うかと。
 三重県というのは、ある意味で州からできた生活創造圏を一つの州とみるならば、9つの合衆国が県庁であるのと違うかと。どこもかしこも成果指向の予算、70%半ばの予算しか組まないぞと。では何かというと目先の、今言うたこの新コンペ方式を14年に続き15年度も21億使うと。ここで本当に目先ばっかり変えて肝心な本当に県民単位の、あるいは北勢が集める金が、南勢が集める、こんな問題じゃなくて、その特徴のある予算づくりを指令できるのは総務局しかないんですよね。総務局が完全な旧主派という言葉じゃないけども補整になってしまって、文言、言葉説明だけ21世紀型予算といっても見えないというのが我々の、今日の説明を受けた全員の議員が多分わからないと思うんですよ。去年の冊子を持ってきたって多分同じことが書いてあるんと違うかと。目新しいことといったら、別に知事じゃないけども本当にこう路線を変えていくんやと、県庁の予算の線路はこう変わっていきますというのがはっきりとプロパー部長であれば表していただけるという期待があったんですが、まずそれからちょっとお答えください。

○山本総務局長 予算編制の、私は大きなターニングポイントとなったのは、ことしの14年度予算から実施した包括配分方式だと思います。これはなぜかというと、従来、ややもすると10年のシステム改革の中で相当いろいろ努力もさせていただいて、今までのすべての予算情報を総務局が握って、三役と査定をするという方式は改めたことは御承知をいただいていると思うわけなんですね。
 それの流れの中で包括配分ができたと。これはなぜかというと、決して財源が苦しいから包括配分をしたんではなしに、やはり現場で一番よく知っておる部局長がそういった中で予算当局にシーリングの名のもとに要求をしていただいて、それを査定するという方式よりも、包括配分をさせていただいて、その中で各部が一番ニーズを知っている各部長があれかこれかを判断していただく。それについては総務当局は手を入れないと、こういうことを私はやったことは非常に大きなことかなと。それが分権型社会へ向かう県庁の分権、県庁の充実につながるのかなと。今までは予算がつかないと総務局が悪いんやと逃げてた部局は、もうそれではだめですよと。それぞれが自分たちで説明もし責任も取ろう。そうしないとこれだけ厳しい財源の中では難しいということで、私は包括配分を昨年のときに、今年度からスタートさせていただいたと、こういうことでございます。
 ただ、そうは言いながら大規模プロジェクトであるとか、あるいは今議論のある新価値創造予算であるとかあるいは地域予算であるとかそういうのは枠の外に置かせていただいて、自由闊達な議論の中で、それぞれの地域の持つ個性をそこで議論したらいいのではないかと、そういうことで地域予算なんかも拡充もさせていただいてきておるところでございます。
 そういう中で、そうは言いながらまだまだ国も三位一体という言葉を使って税源移譲と補助金と交付税を抜本的に変えるんだということで1年かけてやりますということを言っておきながら、実は先般、文部省の関係の義務教育費の国庫負担を5,000億カットするというような話が、ある日突然、地方分権改革会議から出てくると。
 そういう中で、我々が今、貝増議員が言われるようにもっともっと地域色を出してやれといっても、やっぱり財源のところになると国の集権化がまだ具体的なところで出てきておるという中で、せめぎ合いですので、当分時間はかかるけど精一杯やらせていただくということで、答弁にさせていただきたいと思います。

○貝増委員 地域予算が出てきましたので、そっちへ移らせていただきますけれども、県庁の予算組の中で、今回のこの660項目の中でも県民局について、今までの課題あるいはこれからの展望ということで、予算、人事、これはどういうふうに変えていきたい。今まではこうしてきたということの文言説明はありました。今、総務局長が言われました。地域予算も、例えば本当にまだ国からのとおり、完全に我々が望む地域予算というのは、若干の膨らましはあっても、本当の地域の人間として、あるいは地域の市町村が、地域住民が県民、その地域の人間として望む事業ができないということについては、総体予算が何百億あろうが何千億あろうが、その箇所に手が届かないということが、県民の不満が出てくると。その部分を地域予算としてできないかというのが、去年、一昨年からの我々の主張でした。
 しかし、ここでその論議をするのではなくて、これから、1番最初に言われた、昨年は緊急雇用対策の予算でこうついたからこうしました。これははめ込みですよと。では、今年ワークシェアの問題が入ってきたと。これもその時その時にはめ込みで入ってきたと。そういったことが、その延長線というのがなかなか見えない。それを、実際に継続で緊急雇用とワークシェアを広げさそうと思えば、総務局が全県下のあるいは県民局にここまで指導発展、路線変更していく中で袋詰め予算を提案できないかと。袋詰め予算、県民局単位の予算、これだけで人件費、経常的経費から義務的経費あるいはそういったもろもろの地域予算を含めた形の予算割をやっていけないかと。では県庁で何をするかといったら大型事業とか教育とか警察の問題とか、本当に地域で単独でできない予算。それ以外はある程度、これから何年か3年、5年かけてもそういった袋詰め予算に地域単位に変えていけば、人の問題でも雇用対策ということばをかえても、それはその権限者たる地域の代表の中でやりくりしていただけるのと違うかと。そうすれば、コンクリートされたネット金額というのは増やさなくても、融通のきくような予算配分にしてもらえると、その辺まで近い将来、本当に目的持って走ってくれないかと。これは一つの提案ですが、それに通じては局長の個人的あるいは職責での答弁があれば教えていただきたい。

○山本総務局長 各都道府県における総合、いわゆる出先機関の設置状況ですが、現在18都道府県でこういう格好でやられてるんですが、三重県のようにミニ県庁にしてるのは三重県だけです。あと8つぐらいは、例えばこの走りである岡山とか広島とか愛媛あるいは岩手等々は、今模索状態で、今委員ご発言のことなんかも、非常に我々も情報、協議会をやっておるんですけれども、これだけ地方分権が進み、あるいは市町村合併が進む中で県民局のありようというのは、当然まな板にのってきております。現在、県と市町村のあり方研究会、これは分権の先生として森田明先生を小委員会の委員長としてやっておりますが、そういう中で県民局のありようは当然現在も議論をしておりまして、私は1年、時間をかけてやりたいということで今進んでおりますので、そういう中でこの地域予算の問題等々も踏まえて、これから県民局のありようを十分に議論していきたいと思います。いろいろ御意見等も拝借もしたいと、このように考えております。

○貝増委員 もう1点、短くいきます。最後の1点は、今、今日の説明の中で、グリーン購入が頻繁に出てきます。しかし、議会でも条例をあげたリサイクルの問題、リサイクル商品というのは、これはおのおの各部局にかかわってきますけども、そういったものはなかなか発注の中に入ってこないと。形は取ったけど中身は動かない。でも県が言うのはいつもグリーン購入のことばかり言ってる。だからこの辺を、本当に県のグリーン購入あるいはリサイクル商品とか発注を全部ひとまとめにして、公共事業も含めて、出納局から総務局預かりで、そういった公共事業の発注も含めた、今管財営繕課もありますけども建技センターの問題もあります。そういったことを、これからの部局構造の改革の中で、いろんな発注形態は総務局で預かりみたいな形は取れないか。そうすると、各般の農林土木やあるいは県土やといっても環境部やといっても、その意向やなくて総務部として対応できるのではないだろうかと、その辺の意識改革はいかがでしょうか。その点についてお願いします。

○山本総務局長 個々の技術的なことは出納局の方で御答弁いただきますが、平成10年に皆さんと御議論させていただいてつくり上げた行政システム改革の中で総務局の縮小ということがきちんと明記もされておりますので、これから県庁内分権を進めるためにはどんどん総務局の権限が、私は縮小されることが、もっともっと県庁を活性化する大きな要素になろうかと思いますので、今のところ急な御質問で、私も準備しておりませんが、ちょっとその件については総務局はいただく気はございません。

○貝増議員 いただく気はないといっても、今社会問題は談合なんですよね。総務局長はそこまで言われた、私はこの部分は、今のことは本会議場で質問にかえさせていただきます。以上です。

○辻本(進)委員長 お諮りいたします。 時間が12時になりました。タイムスケジュールでは一応総務局の審査が終わるというスケジュールでございますが、委員の先生方、まだ質問がございますか。

○芝委員 総務局は終わりますけども、ずっと日程が混んでるでしょう。そのたびに延長してたら、この日程とても消化できません。とりあえず、一担日程どおりやっていただいて、それでまだまだいろいろな分があればそこでまた検討していただけませんか。各部局づつでいくと大変ですから。お願いしたいと思います。

○辻本(進)委員長 それでは、一応時間がきましたので、これで特に質問がなければ終了いたしまして、午後1時から生活部の審査をいたしたいと思います。これにて終わりたいと思います。当局にはごくろうさまでした。ただいまから休憩いたしまして1時から再開いたします。

(総務局関係終了 午後0時2分)

 

                    (休 憩)

 

〔生活部関係〕

  (1)当局説明

  〔佐々木生活部長〕

  (2)質疑応答

 

○福山委員 非常に広い範囲ですので、どこからなされていいのか、まずは人権施策の総合推進、最初のところなんですが、目標として15年度の目標が書かれてまして、取り組みと経過、残っている課題というふうにあって今後の15年度のが書いてあるわけですね。
 1点は、これまでの取り組みと成果の中の3行目に各部局へ人権特命担当監を配置することとありますね。この人権特命担当監というのはつくられたばかりなんですけども、具体的にどんなふうな仕事をされていて、これからもどういうふうにされていくのか。これ、各部局にお一人ずつみえるわけですね。それが1点です。
 それから、さまざまな人権問題があるわけですけれども、対策事業が打ち切りになりまして、ここにも書いてありますけれども、同和対策、いろんな子供、女性、障害者、外国人、いろんなものがありますけども、特に特別対策が終了しましたあと、3ページの一番下に同和問題は解決したなどといった誤解を招くことがないよう、十分な啓発等を進めますと書いてありますね。往々にして対策を打ち切られたんだからしなくてもいいんだというような風潮があるようにも思いますので、この辺をどんなふうに、今後予算の中でもしていかれるのかというようなことが2点目です。
 それから、これはいろいろなこととかかわってきますけれども、子供の人権とか女性の人権とかということに特に関心があるわけですけれども、男女共同参画については条例もできまして基本計画、実施計画もありますので、ぜひそれを積極的に進めていただきたいし、予算面でもぜひ考えていただきたいと思っておりまして、これも多岐にわたりまして農林とかいろんなところに関係がありますが、そこら辺を総括されるのが男女共同参画室になるわけですね、生活部の中の。その辺、他の部局とどんなふうに、予算の面で打ち合わせというかすり合わせをされてるのか。それが3点目です。その3点お願いします。

○佐々木生活部長 各部に設置しております人権特命監でございますが、兼務者もございます。各部が取り組みますいろんな施策について、人権の視点がきちっと配慮されておるか、考えられておるか、こういうものをみてチェックしていただく、こういう役割と、それから人権施策の推進計画を生活部とともに総合的に進める横断的な役割をお願いしております。
 それから、同和対策につきましては一部、もう何もしなくてもいいんだという市町村の雰囲気もございます。従来のように特別に属地属人で物を考える必要はございませんが、例えば生活環境につきましても、他地域と著しく差がある場合は、やはり事業の優先度としては考えられることでございますし、よそより整備が進んでおれば何もしなくてもいい、その市町村内の整備水準をやはりよく考えて、一般対策で取り組むかどうかを判断していただきたいと思います。
 ただ、差別意識、事象、これはまだございますし、一部には住環境の中での二戸一住宅といいますか、景観上、新たに差別意識を植えつけかねないような景観もございます。こういうものについて、一朝一夕ではなかなか解決できませんが、そういうものも真剣に考えていきたいと考えております。
 それから就労対策、建設業等非常に不況でございます。建設業に従事しておられる方、たくさんございますのでその辺についての職業訓練なりも考える必要があるのかなと、これは一般的な取り組みとしてそういう方が多いと、そういうことでございます。
 それから、すべて生活部の仕事は他部局で取り扱っていただく事項がたくさんございますので、子供、女性だけではなくて総合行政の中心部であるということで、事前に取り組んでほしいこと、予算組をお願いしたいことについては、各部に具体的な提案をいたしております。これについて各部組めるかどうか、どのような考え方で構築するかを相談しながら、予算要求の作業を進めております。こういうふうなやり方をいたしております。以上です。

○福山委員 先ほど特命担当監兼務の方がということで、兼務でない方はどれだけいらっしゃるのか。

○上山人権・同和・男女共同参画分野総括マネージャー 総務局と総合企画局には人権特命監というのではなくて人権関係の兼務をした特命監あるいは調整監がおります。それから、健康福祉部、環境部、農林商工部、県土整備部には人権特命監。この3月までは地域改善対策監という同和対策、人権対策関係の専門だったんですけども、この4月からは人材育成とかあるいは部によっては職員の研修、人材育成、あるいは環境のISOを担当したり、いろいろ業務を兼務している方もございます。
 また、教育委員会には人権・同和教育チームとは別に人権あるいは同和教育の推進監が設置されております。生活部では人権・同和チームが担当いたしております。

○福山委員 そういう特命担当監というのがいらっしゃって、日常的に人権という視点でいろんな施策を考えていっていただくということですので、ぜひ隅々に人権感覚のある施策を進めていただきたいと思いますことと、先ほど、しなくていいんじゃなくてたくさんの問題がありまして、細かいことは申し上げませんけれども、各地域で起こっております男女共同参画に関係して、例えば児童虐待ですね、今日も新聞にのっておりましたが、子供の虐待なんちゅうのは、最大の人権侵害やと思うんですけども、どうしたらこれがなくせるのかというような総合的な施策が要るわけでして、医療の面や警察だけじゃなくて、いろんな子供の育て方から親の考え方からいろんなこと関係してきて、意識が関係してくると思いますので、そういう担当監とかそういうシステムの中で漏れないような施策をぜひお願いしたいと思います。

○真弓委員 2、3点お聞きしたいと思うんですけども、先ほども同和事業のことが出ましたけども、やはり県民に同和特別事業はなくなったということがどれほど徹底されているのかというのが疑問なんですよね。県の中でもう終わっちゃったという中で終わってしまってるのかなと。やはりきちっと県民にも、同和特別事業もなくなりましたというのを出していかなきゃ。その中からどういうものが今差別として残ってるかというのをきちっと見分けていかないと、これからどういうふうにやっていこうかというのが出てこないと思うんですね。残ってる、残ってるばっかりでは、前からやってきたことをそのまま継続せざるを得ないわけなので、特別事業はなくなったと大きな時代の転換点を生かしていく施策が出てきていないのではないかと思います。
 第一、確認糾弾会に対する法務局見解もどれほど県民の方にきちっと伝わっているのか、そういうのもちゃんと精査をしてみえるのかなというふうに思います。教育委員会なんかでも、今までの確認糾弾会と大きく転換をしてきてるというふうにおっしゃってみえますけども、そういうものを生活部の方が持っていて、過去の反省に立ってこれからの施策を進めていこうとしている、そういう姿勢が、今見えないのではないか。
 もう一ついうと、同和の融資の問題、これも焦げついてもいっぱいいますけれども、それに対してほかの例えば先ほど病院事業庁の未収金、税金の未収金なんかもやってたわけですけど、そういう焦げつきに対して生活部はどう取り組んでいくのか、そういう負の遺産をきちっと見据えながら、これから同和事業、人権事業をどう進めていくかというのが出てこなければいけないと思うのに、大元がきちっと出てないのではないかなと思います。
 それから一番最後の方で出てきた国際交流の流れなんですけども、これもやはり特定の場所との友好都市提携というふうな古い手法でやってて、もっと大きなというかグローバル化というかそれに対応がおくれているのではないかと思います。友好都市提携の、過去にやってきたやり方をそのままバレンシア州ともやっているのではないかと思うんですが、例えば私なんかでも津で知ってる外国人といったら中国、ブラジル、ロシア、バングラデッシュというぐらいの4、5カ国の人はおるわけですけども、それに対して生活部の国際交流をやってるチームの人たちがどう対応できてるかというのが、ここから出てこないし、これからも例えば府中刑務所なんかやと50カ国ぐらいの外国語対応を府中刑務所だけでやってるという話もお聞きしたんですけども、もっと特定の国という形ではなくて多くやっていってほしいなと。
 ここに観光連盟との提携というのを言ってますけども、例えば三重県を紹介したビデオというふうに国際交流財団とかそこら辺にもお聞きしたんですけども、結局はかなり前につくった観光連盟のビデオしか三重県には海外に対して紹介したビデオがないというふうな、そんなおくれた体質もやはり残ってみえて、実際に、三重県を世界にアピールしていく、世界の人たちと交流していく流れとはとまっているのではないかなと思うので、そこらへんをこの施策の中でもっと盛り込んでもいただきたいなと思うんですけど。2つ。

○佐々木生活部長 同和対策の特別対策事業につきましては、すべて財政上の優遇措置がなくなりましたので、関係者はすべて承知しております。残された課題、さまざまございますが、それはその地域地域の取り組み方が違ってまいりますので、いろんなアドバイスの仕方があろうかと思います。
 確認糾弾会につきましては、糾弾会というものから意見交換会、勉強会、研究会、そういうものに方向転換いたしております。当然、私たちは情報収集として、少数のものが傍聴に行っておりますが、形態も日々変わってきております。マスコミ等にも開放して取材をしていただくようにもなってますし、対面方式でやっておったんではだめだということで、もっと自由に意見が言える円形方式に変えるなり、いろんなやり方を団体の方も考えております。
 まだまだ一部、意見が輻輳してきますと、まだまだ自由な発言というとこまではいかないケースもあったかと思いますが、フリーで、みんなでどうしたらいいかを考えようという雰囲気に変えつつあります。
 それから、いろんな過去の特別対策としての融資がございます。こういう不況のときでございますので未収金をたくさん抱えておる貸付事業もございます。これは業者、借りた側の方の指導も育成も含めて未収金の回収を進めるよう、関係部局にはお伝えさせていただきます。
 国際交流でございますが、姉妹提携を結んでおる関係上、代表団の行き来はございますが、先般行きましたバレンシアにつきましても、こちらの県の代表は通訳も入れて3名、少数で参っております。そのかわり、民間の方が現地を訪れて地元の方と交流をしていただく、そういう企画をパラオ、中国、バレンシア、それぞれ企画いたしまして、たくさんの方が参加していただいております。むしろ、国際交流は民主導型でこれから進めて行くんかなと。バレンシアとの三重県での交流事業も全部民間の方が企画、実行していただきました。恥ずかしい話ですが、県からの資金の援助はほんのわずかな金額で、あと全部民間の方でやっていただきました。むしろそれの方が活発であったといいますか、みんな一生懸命やっていただきました。
 それから、観光につきましては、先週見えられました河南省の代表団もぜひそういう観光団の受け入れをしたいと。逆にこちら側からは、伊勢志摩の方へもぜひ来てくださいとこういう申し出もいたしました。来年は一組か二組、観光代表団といいましょうか、経費はこちらは一銭も持ちませんが、ぜひ観光団を送りたいと、そういう話もございました。ただ、ビザの関係で今は手続が難しそうでございます。ぜひ観光交流といいますか、こういうものをやりたい、そういう話がございました。
 以上でございます。

○真弓委員 余り長くなりますと怒られますんで。一つ確認をしたいんですけど、国際交流で三重県を紹介するビデオの話を、先ほどしましたけども、これについてはもっと積極的にこれからはやっていくというお話だというふうに伺ってよろしいですね、というのが1件と、もう一つの同和問題ですけども、関係者は同和特別事業がなくなったのは周知してるとおっしゃられましたけども、県民全体はどうなのかというのをお聞きしたわけで、これについてちゃんと県民は知っているのかどうかというのを教えてほしい。
 それから糾弾会について、実際に部長さんも今、意見交換会に転換してると言われましたけども、何で転換したかというと、かつての確認糾弾会は人権啓発に値しないものであるということが明確になってきたから転換せざるを得なかったわけで、その中でまだ一部の地域ではかつてのような、それこそ灰皿投げつけられるというようなことが残っていることもまた事実で、これはまた教育委員会の中で論議もしたいと思うんですけども、そういうことを払拭していって、三重県が進める人権施策を進めていくためにも、法務局の見解はもっと県民にきちっと話して、過去の誤ったそういうふうな確認糾弾会の反省ということを踏まえて、今後の人権施策に生かしていっていただきたいと思うんですが、もしコメントがあれば。

○上山人権・同和・男女共同参画総括マネージャー 同和対策の特別対策、この3月で一般関係も含めまして同和関係178本の事業があったんですけども、すべて特別対策を廃止して一般対策で対応と、こういうことにいたしました。ただその中で16本の事業が経過措置事業として残ってるわけです。来年の予算については、この16本が11本になる予定でございます。
 委員おっしゃるように、県民に対してどのようなPRをしてるのかということでございますけども、同和対策関連の地域改善対策の特別措置法という立法が失効するという啓発についてはいろんなところでやっておりますので、読まれた方は県政だよりなり読んでおられると思うんですけども、事業、その前に地域の同和問題を担当する市町村の職員あるいは県の職員が、まずこの特別対策が終了したということを認識していただき、またさらに市町村の啓発の中で住民に知らせていただくということが必要なものですから、この4月以降、県民局6会場で全市町村の担当課長さん、担当者に集まっていただいてそういう趣旨の徹底、あるいは先ほど部長から申し上げましたように特別対策は終了したけども同和問題は解決したわけではないんだと、あるいは特別立法の失効が同和対策を解決する取り組みを放棄するというわけでもないんだというところも、あわせてやはり知らせていく必要があります。
 それから一般対策で解決するということだけでもどんなふうにしたらいいのという声が非常に強くございます。したがいまして、178本の事業それぞれについて一般対策での受け皿、あるいは一般対策で対応できる施策の中身、そういったものを相当分厚い資料にまとめまして市町村あるいは地域関係者、隣保館等に配付、あるいは説明会をしたところでございます。
 それから、確認糾弾会の話でございますけれども、確かに法務局から県教委あるいは一般的な見解として法務省のが出ておりますけれども、それはあくまで昨年以前までの見解でございます。ことし4月以降、県でも2回ほど確認糾弾学習会が開催されておりますけれども、随分と変わっております。随分オープンになっておりますし、差別した側あるいは差別された側の対立形式ではなくて円卓での意見交換という形になっております。また、全てオープンで。
 そういう確認学習会が随分変わった、非常にいい話をされてるということも含めて、県民に啓発していく必要があるのかなと。ただ、それはあくまで団体さんが開催されることでございますので、県としてはあくまでオブザーバーの立場で対応していきたい、こういうふうに考えております。

○真弓委員 最後に要望だけ、資料をお願いしたいんですけども、生活部がやってみえる補助金、助成金、どんな団体にどれぐらいあって、今の中間で結構ですから、その補助金、助成金をどう見直していきつつあるのかというのをまたください。よろしくお願いします。

○西場委員 消費者の自立の支援の部分で、49ページですか、今後、生活相談事業を充実していく旨の記述があってこういうふうなことでお願いしたいなと思うんですが、最近のテレビを見ておりましたら090金融というのが大変な社会問題になってきておるというテレビ番組にくぎづけになって、果たして三重県の方ではどういう実態になってるのかということが気になるんですが、こういったことの実態調査あるいは対応、こういうものもやっていくべき、あるいはやってあるんであればその対応をどう考えておるのか、この機会に聞かせてもらえればありがたいですが、そういうことも含めて、この消費生活相談というのは、今現在県民センターでやっていただいておりまして、私も本会議で取り上げた経緯も過去にありますけれども、最近の経済環境やいろいろな状況の中では、こういった相談窓口の拡充というのは相当頑張ってやらないと、県民の声に対応できないんじゃないかという思いがするので、ここに書かれておる来年度に向けての基本的な考え方以上に、相当、来年度予算編制に向けて、多面的にいろいろ検討してもらわなならんなと、こんな思いがいたします。
 生活部だけに申すわけではないんですが、こういう生活にまつわる要望というのは、それは税務の問題からあるいは医療、福祉の問題から法律相談、人権問題、そういう相続の問題、暴力治安の問題、ありとあらゆるものにいくものですから、そういうものをちゃんと受け入れる受け皿というものを、ひとつ県なり市町村なり行政がしっかりと、県民の生活安全センターというものをつくっていくように努力せねばならんと思うんだけれども、今の県の行政の体制だと、このことを考える受け皿がない、窓口がない。この辺、部長に、ひとつ御要望等お願いしておきますので、一遍整理していただいて、県としてはどこでどういうふうに受け止めて対応できる道があるのか、また教えていただきたいと思います。

○佐々木生活部長 090金融の実態は、担当マネージャーから答えさせていただきます。
 相談窓口の充実なんでございますけれども、さまざまな相談機関がございますが、いわゆる縦割りで行われておるケースが多いということで、例えば子供の問題なら教育から医療の問題まで、そこで相談できれば全部連携して答えれるとか、そういうふうにこちらの組織ではなくて県民の立場になった窓口統合といいますか連携といいますか、そういうものが必要かなと。
 それからもう一つは、やはり行政部局へ相談に来られる方というのは最後の最後といいますか、実際に親戚なり友だちなりに相談するケースが多いみたいですので、もっと気軽に相談できるというかもっと気楽に来られる、そういうふうな機能が必要なのかなと。
 それと、やはり市町村、広域合併ができればできるだけそういうふうにお願いしたいんですけれど、やっぱり身近なところで相談機能があると、そういうふうなことも必要かと思いますのであらゆる角度から相談機能というものは検討していきたいと思います。
 消費者金融のことについてはマネージャーから。

○水谷消費生活チームマネージャー 090金融についての、私どもの相談件数のうち多重債務にかかる相談、昨年度で6,800件のうち約1割程度あるわけなんですが、そのうち090金融は昨年の8月ぐらいから相談が入るようになりまして、大体多重債務の相談の約1割が090金融です。非常に高利でございまして、それから相手がなかなか実態がわからない。先般も東海北陸の消費生活センター所長会議でその問題になりましたんですが、090金融に対抗する手段がないわけです。とにかく、消費者の皆さんにそれにひっかからないように、それからひっかかった場合に、とりあえず私ども警察機関とも連絡はとっておりますけれども、なかなか相手の存在がわからないわけです。手の打ちようがないということでございますので、とにかく携帯メールその他に入るようでございますけれども、手を出さないということの啓発の方に主眼をおくしか、今のところ対応策がないということでような現状でございます。
 以上でございます。

○西場委員 それともう一つNPOの政策がありますが、かなり県も本腰を入れていただいて、今日NPOが各地で誕生して、活発な活動ができるようになってきた。
 そういう中で、恐らく来年度当たりは今まで以上に、我々の期待以上の、そんなものが出てくるだろうと。ここにも県との協働をさらに進める旨が書かれておるわけでありますが、このようにNPOが盛んになってまいりますと、そのNPO事業におけるトラブル発生ですね。あるいはいろんな事業における損害なりそういうものが発生したときに、行政の監督事業だけでないだけにこういったボランティア的な活動の中で出てきた思わぬ問題解決というものが、少し複雑になってくるのではないかなと、こんなことを考えて、その辺のシステムをきちっととっていくべきだと思うんですが、この年度の中に書かれておることはそういう意味を含めておるんですか、この事業チェックとかそういうのは。その辺のところ、部長、どう考えてみえるんでしょうか、教えてください。

○佐々木生活部長 NPO活動が活発になってきて、行政と協働して事業を行う場合に、主なトラブルの原因といいますのは、結果も含めてですが、行政側がNPOとのおつき合いになれてない、それと自分の思うとおりにしたいというか行政側の勝手といいますか、そういう面でNPOとしては下請けではないと、そういうことがございます。
 それと、NPO側からみますと、自主性を尊重せねばなりませんが、その辺で自分たちの立場、考え方と行政の考え方と合わない。それとまたNPO間の考え方が合わない、そういうトラブルがたくさん出てきております。
 そういう意味で、何でもかんでも全部協働するというのではなくて、お互いの共通目的、共通手法の一致したところで連携しあう、こういう双方のつき合い方といいますか、そういうものもしっかりつくっておかないと、協働した結果二度としたくないというようなことになりかねない。そのためには、事前に企画の段階で十分話し合っておく、どこで連携するか、どこで自主性を重んじるか、そういうところを事前にきちっと話し合っておく必要があると思います。
 それとまたNPO側も、非常に行政と協働しますと資金的に恵まれるケースもございますので、そうするとNPOの自主性、独立性が損なわれる、こういう面もございます。そういう意味で、企画の段階から事業のチェック、終わった後のチェック、それから事業の提案、相談、こういうものをしっかりやりたい、それを今やっておかないとNPOとの協働というのは広がらないといいますか、そういう思いがいたしております。こういうシステムをきちっとつくりたいと、そう考えております。以上です。

○辻本(正)委員 15年度予算は70%予算やということを聞いてますが、非常に範囲が広いですね、生活部が担当する事柄は。その中で30%というのをどうやって生み出すんかいなというふうに思うんですが、その辺の、さっき真弓さんから補助金という話もありましたけれど、補助金で何%とかなんとか、そういうふうなことを教えていただければ教えてほしいなと、こういうふうに思います。
 ひとつ、13ページに青少年の青少年による青少年のための取り組みというのがありますが、これは具体的にどう進めようとしてみえる施策なのか、これをちょっと教えてください。

○佐々木生活部長 70%というのは非常に苦しいんですけども、やはり事業を一から全部見直しております。やはりまだ体質的に甘いところがあったのも否めませんので、その辺は厳しく中身を見直しております。
 ただ、できるだけお金が減っても事業効果はより高めたい、こういう思いで組んでおります。
 中には廃止する事業もございますけれども、どうしても生活部として進めるべきものはほかの廃止する事業のお金を使ってでも充実していきたい。したがって、そのチームだけで予算を組むのではなくて、部全体、場合によっては苦しい中ですけれども、他部局でどうしても進めてほしい、そういうものについては生活部の中で節減した財源も使っていただいてよその部で組んでいただく、こういうこともやっております。余り自慢すると後であれですけれど、お金の多寡ではなくてアイデアの勝負と、こういうことで一生懸命頑張っております。
 それから、青少年の問題ですが、地域で就業体験とか地域での取組についての支援もしてまいりましたけども、大人が用意をしてそこで子供が活動していただく、それも一つの手法なんですけど、それだけではやはり子供の自主性といいますか、そういうものがもう一つというところもありますので、居場所は用意してあげましょうと。これは市町村の施設なり場合によったら商店街の空き店舗、こういうのもあればそういうものを借り上げて場所を用意してあげます。何をするか、自分たちで考えなさい。やはり子供たちがやることですので、余り資金的なお金の面ではどうかと思うんですけども、いろんな地域の人たちのサポートとか、そういうお手伝いがあればしてあげましょうと。しかし自分たちのことは自分たちで考えなさいと、こういうことをやってみたいなと。だから、行政側として何も用意しない、居場所だけ用意してあげるということをやってみようかと、そんなふうに考えてます。

○辻本(正)委員 いろんなことに関連がある部ですので、金のことばっかり考えて住民サービスというかニーズにこたえられないようなことにならないようにということが一つですね。削らならんからとちょっとした補助金を削ってようけそれをためてするということやなくて、やっぱりこの事業はもうここでというふうな見方もやってもらわんといかんのやないかなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいなと思います。
 それから、地域が場所を提供して子供たちにやらせるという発想はなかなかよろしいんやけども、地域でそういうことをやらそうという主体をどうつくっていくかということが大事じゃないかというふうに思うんですね。学校でといったら5日制の意味がなくなりますから、やっぱり地域でというのは正しいと思いますし、地域家庭でということになると思いますが、どこがだれがどのようにということが大変難しいんじゃないななと思いますので、これはまた来年のことですから成功するように、しっかりと施策を考えてください。
 終わります。

○萩野委員 先ほどの西場委員のNPOの件ですね、私も大変心配をしていたんですけども、やっぱり協働はしていかなければだめですし、今NPO団体は非常に自立をしてきていて活発に活動されているんですけども、恐らく行政と協働するんだがややもするとトラブルというようなことも起こっておりますし、こんなのならやらなければよかったというふうなことも聞いております。
 その行政とNPOは間違いなくパートナーになっていかなければならんですけれども、よって立つゆえんというのがそもそも違うわけですから、行政とNPOは。その役割をどう明確化していくかというのが、これからのパートナーシップを高めていくゆえんだというふうに思うんです。
 そういう意味で、お互いがしっかり確認することによって本当のパートナーシップになっていくのではないかと思いますので、その辺を明確にしていくチームなり作業なりというのを、今始めなければ、今のような状況でずるずるといくと、どんな形のパートナーシップというふうになるのか、若干疑問に思うところがありますので、その辺について。
 それからもう一つですけれども、若者の就職が大変厳しい状況で、ここに書いていただいておりますけれども、そんな中で生活部を中心に、教育委員会もそうですけども、いろんな若者向けの講座とかそんなものをやっていただいておりますけども、どうもこのような状況だからやむを得ないのかもわかりませんが、本来ならばしっかりした職業観だとかしっかりした勤労観というんですか、そういうものを醸成していくというのが一番の目的だと思うんですけども、目先が本当に大変厳しいですから、その会社に入るためのハウツウというふうな感じの講座になっていないか。そこは、否定はいたしませんけれども、やっぱり本人をどう職業観や勤労観に目覚めさせていくかというような第一義的なものではないかという気がするんで、それをなくして余りにもいわゆるハウツウに走ると七五三という形の、7割離職していく、3割、5割というそういうものをずっと固定したまま引きずっていきはせんかという当たりを心配するんですが、その辺について何かお考えがありましたら。

○佐々木生活部長 NPOとの協働については西場委員にもお話しましたように、やはりきちっとしたルール、きちっとした考え方を共通認識で持って初めて協働できる、こういうものを行政側もNPO側も事前にしっかり約束事として、システムとしてできるようにしたい。
 それから、若者の就業対策ですが、新規学卒者とこれからの子供たち、それから既に卒業された若者、この三つに分ける必要があると思います。小学校、中学校の時代から忍耐力、勤労観、就業観、遵法精神といいますか、こういうふうなものを学校現場でやはりきちっと教えていかなければいけないのかなと、これは教育委員会の所管のお話ですのでその辺は話し合って教育委員会の方も取り組んでいきたい。
 当面、今高校3年生の方なり2年生の方には実社会というものをしっかり話をしていきたいと思います。そのためには、進路指導の先生方のキャリアカウンセリングといいますか、指導者の方のカウンセリングも要るのかなと。それから保護者の方ですが、やはり寄らば大樹の陰といいますか、大企業でないと親が承知しないとかこれから伸びる企業であっても中小企業であれば親の方が反対して行かせないとか、そんなこともございます。実情なり情報というものを、やはりきちっと伝えていくのかなとこう思います。
 それから、既に卒業されたフリーターの対策ですが、やはり年齢を重ねてきて30近く、身を固めるようなときになってくるとやはり後悔するようです。その前に、その方たちのキャリアカウンセリング、相談、こういうものをしっかりやりたいなと。もちろん職業訓練の必要があれば、積極的にそういう人たちのための訓練課程も用意したい。そのような三つの段階でものを考えていきたいと思っております。以上です。

○萩野委員 基本的にそれで了解しますが、三つに分けるということですね。特に、私が聞いたのは、新規学卒者のところで、いわゆる中高年の方の職業講座のような形のものが行われていたというふうなこと、これは教育委員会の方なんですかね。そんなことをちょっと聞かせていただきましたので、そのことを非常に心配したわけですが、今からするところに、まさにこの会社というふうな形ではなくて、中学生、高校生ぐらいの、そういうところの職業観みたいなものをきちっと醸成した上でというふうなことを思いましたので申し上げた。わかりました。

○辻本(進)委員長 ほかにございませんか。

          (「なし」の声あり)

○辻本(進)委員長 なければ、生活部の審査はこれで終了いたします。当局には御苦労さんでございました。
 執行部を入れ替えしますので、その間、暫時休憩いたします。5分間。

(生活部関係終了 午後2時20分)

 

                    (休  憩)

 

〔地域振興部関係〕

  (1)当局説明

  〔井ノ口地域振興部長〕

  (2)質疑応答

 

○福山委員 110ページですね。中部国際空港なんですけれども、その予算確保に向けた強力な取り組みが必要ですと。現在、複数のルートから候補が上がってきており、需要の分散が懸念され、各ルートの事業採算が危惧されるということがありますね。私の地元の松阪市なんですけれども、海上アクセスということで4カ所ね、四日市、津、松阪、鳥羽とずっと推移してきて事業者が手を挙げられなかったということもあってきたわけですね。ところが、最近3つか5つですか、市からのあれによりますとやりたいという事業者ができた。公募してきちっとしたいと、地元として非常に期待をしているんですけれども、つい最近県と協議したらやめといてくれ、松阪は遠慮しといてくれということを聞いて、せっかくずっと来て、途中なかったのもあれなんですけれども、地域としては非常に期待してる事業なんですが、もうちょっとその遠慮してくれというのは早く言ってもらわないと、ずっと来て今ごろ言っていただくとどうも納得できないんですよ。
 今日もそのお話で松阪市へ担当が行っていらっしゃって、私もこの後行かせていただくんですが、国との関係とか初期投資が要るということですから松阪市だけではできないわけですけれども、どんなふうに考えてみえるのかお聞かせください。

○井ノ口地域振興部長 海上アクセスの件につきましては、先ほど申し上げましたように、津が事業者が昨年決まったということで事業化が図られている。そういう中でルートは4つ、平成9年に決められてございましたけれども、一つは事業者の方が実際あるのかどうかということと、それからもしその事業者の方があったとしても事業者の方の事業展開についてもルートが複数あった場合に、その競合の問題が一つございますし、それからもう一つは海上アクセス同士の競合だけじゃなくて、陸上交通との競合の問題がございますし、港湾につきましてはその港湾の性格、例えば松阪港の場合ですと物流港湾ということで位置づけがされておりますので、そんな中でどういうふうに安全性を保って、旅客とかそういうようなことができるのかということがございます。
 そういったことを総合的に詰めるということになりますと、地元の熱意とかそういうこともわかりますが、一方でそういうようなことを十分検討、議論する必要がございます。
 委員、先ほどおっしゃったように、もっと早くというお話が確かにそういうことはございますけれども、やはりこういうことはいろんな情勢を受けながらの判断ということになるものですから、余り決定的なことが早くから言えないというような状況もございましたので、その点は御理解をいただきたいと思いますが、県といたしましては、そういうルート間の競合、あるいは陸上との競合あるいは港の性格、それから安全性というようなことを総合的に勘案して、先ほど委員がおっしゃったようなことをお願いをしたいと、そのように考えております。

○福山委員 情勢がと言われるんですけれども、最近、急に情勢が変わったというふうにも思えないんですけれど。というのは、つい1カ月ちょっと前に地元要望ということで担当の方にも、津はもっと早く港湾の整備をされて進んでると、津、松阪港ということになってますからなんですけども、松阪はもうしないということですかというようなことを念押ししましたら、そうじゃないんだと、つい最近お聞きしたところなんですよ。本当に四、五日前に松阪市の方へ、松阪は降りてくれのようなことがあって、松阪さんびっくりしておりまして。
 最近変わったというより、国とのことでもそれから港湾の整備にしろ競合の問題にしろ、これは前からわかってたことではないかなと、私は思うので。そこら辺が松阪によりますと、ちょっとアンフェアなことがあるんじゃないかと、地域地域で、松阪市が、最近やっと手を挙げられて、できるなという段階で言われたということを聞いて、随分ちょっと納得いかんなということを言ってるわけですが、急に最近変化した情勢というのはないんじゃないですか。

○井ノ口地域振興部長 変化をした情勢が急にということはないかというふうに思います。先ほど私が申し上げた状況は前からそういう状況。そういう中で熟度がそれぞれ高まってくる中で、最終的な判断をする時期というふうに思っておりまして、やはり可能性のあるものとか熟度の高まりによっては可能性が出てくるものとかというのがございますから、余り早い時期にこれはだめですよ、これはいいですよということはなかなか言いがたいところがあるかというふうに思うんですね。そういう中で、熟度がある程度出てくるのかどうかということで、一定の時期に判断せざるを得ないと。だからもっと早くそういう判断をという状況もよくわかりますけれども、それにはなかなか決め手とかそういうものが、絶対にだめだとかそういうものではございませんので、そういう中ではなかなか状況判断が、どうしても時間が進められた中での判断にならざるを得なかったということでございます。

○福山委員 地元が納得いくように御説明もしていただきたいし、協議会をつくって10年近くこれに向けて努力してきたわけなので、地元の首長さんたちも入っていらっしゃる会ですから、そういうところできちんとね。一応、3条件てありましたね、赤字補てんしないとか10年間事業をやめない、民間主体で経営するんだということが合えばやれるというふうに松阪市はずっと考えてきてることですので、ぜひもう一度、今日松阪でお聞きをしますので、お考えいただければと思います。以上です。

○西場委員 まず一つ目、先ほどの関連ですけども、今の部長のお答えを聞いておって以前に、以前というのはかなり前ですけれども、県はどう考えてるのという質問なりをするときに、県の答えは、それぞれ市町村の自主性、業者の主体性にゆだねますと、こう言っておったんですよ。こう言ってずっときたんです。それが今、熟度が来ましたからといって嫌われてしまったら、県の今まで言ってきたのは何になる。合併は市町村の自主性に任せますと、こう言っておきながらあるときに熟度が来ましたので県はこう思いますと、そんな言い方ができるかな。
 だから、熟度が来てぎりぎりの究極の判断でここに至ったということがもしその答えであるにしても、そんなに威風堂々と言えるようなそんな回答じゃないよ。よく考えてくれよ。これは意見。
 それから、128ページの宮川流域ルネッサンス事業をこの5年間がきたので、これからは地域主導の協働型でいきますと、こういうようなことでこれから15年度いくようなことのお話があったけれども、この協働型のいろいろ事業の今後の進め方についていろいろ書かれておりますけれども、エコミュージアムも含めて、これはルネッサンスの成果としてあるいはある面として大変重要なことではありまして、これはこれでいいんだけれども、しかし、今まで長いことかかってやってきた宮川流域ルネッサンス事業というのはこういうことだけに集約されるものじゃなかったはずだ。いいですか。
 マトリックスとか何とかいうことをいろいろ言われたときに、それを代表する県のモデル事業として宮川流域ルネッサンスはありますと北川知事は言い放ったんだよ。それをみんな期待して、今日まできた。宮川ダム流域に毎年4,000ミリの雨が、4億トンの水がダムへたまる。その内の3億トンが熊野灘へ発電のためだけに放出される。残りの1億トンをみんなで分配してもとても足りない。そんな中で自然は荒れる、景観問題もある。しかし、県利用水としての水利権の変更というのは大変難しい問題だ。そんな中でで出てくるあらゆる問題は、一つの企業庁なりあるいは土木なり自然や文化としての教育委員会なりそんな単独のものでは解決できないから、部局を横断的にマトリックスで総合的な取り組み施策を、全国に先駆けて、モデルとしてやるんだと言った。それが宮川流域ルネッサンス事業や。何も解決してないやないか。
 宮川の水の適正な量の確保、質の確保、何もできてない。今後やろうとする協働事業は、これはこれでいいです。これはこれでいいですけれども、一番重要な課題、基本的な課題、中心的な問題が何すら全然手つかずというかやりながらやけれどもできない中で、このルネッサンスの総括はそんな簡単なものやないで。
 だから、ここに書かれておるような形の中で、今までを総括して15年度、新しいそういうここに書かれておるエコミュージアム的なものだけにシフトしていくというのでは、僕はルネッサンスに対する問題は非常に大きい。こんなようなことで新しい計画や催しを打ち上げる、幕引きをする。打ち上げ方、幕引きが余りにも上手すぎて残るのは県の政策に対する不信感だけだ。そういうことにならないためにも、ルネッサンスの基本的な目標というのかやるべきことは何だったのか、もう一遍ここで総括して15年度の方針にここへ書いてもらわないと、こんなの納得できない。何かありますか。

○井ノ口地域振興部長 委員おっしゃるように、宮川についてはいろんな視点があると思うんですね。例えば、流量水質の問題ですとかあるいは森林の問題ですとか、地域振興の問題ですとか。そういう中で、エコミュージアム事業というのはどちらかというと地域振興ですとかあるいは森林の保全ですとかそういういったことにシフトして、流量の問題そのものを必ずしも真っ正面から取り上げた問題でないという御指摘かと思いますが、それはおっしゃるとおりだと思いますね。
 そういうことで流量、水質の問題については、このエコミュージアム事業とはまた別途、例えば宮川ダムの配水のあり方を見直すという事業を取り上げるとか、あるいは三瀬谷ダムの運用で一定の量を確保するようなことをするというようなことで事業を進めておりまして、そういったことを一定にやって、私どもの考えとしてはそういうものをやって、それでなおかつということであれば今委員おっしゃった三浦の方へ行ってるものについても、またお願いをしていくようなことというようなことも、当然考えながら、そういうことはやらないかんなというふうに思っております。
 私が今総括で5年間でと申し上げたのは、そういうことを忘れたとかあるいはそれはもうそれでいいんだということじゃなくて、当然そういうものも、今後引き続きやっていくということの中で、その地域振興とか森林保全というような観点で協働ということで、これからは、今まではどちらかというと初期の立ち上がりの時期だったんですが、これからは地域の方と一緒になってやっていけるような、そういう体制にぜひしていきたいと。それが象徴的に円卓会議というふうに言っておりますけども、そんな中で、例えば森林保全にしましても幾つかの段階があると思うんですね。
 例えば4つぐらい段階があるかなというふうに思ってまして、公的関与のあり方として、一つは全く民間主導でやるやり方、それの対局にあるのがいわゆる公共主導でやる、全部税金でやるというやり方。その間に2つぐらいあるかなというふうに思ってまして、一つはパートナーシップ型といいますか、いわゆる協働で山の手入れとかそういうことを行政と民間が協働でやるようなやりかた。もう一つは、規制誘導型みたいなので、例えば一つの保安林の指定をするだとかあるいは条例をつくるだとか、そういうふうな方法で森林を守るやり方、そういうふうにパターンがあって、どの辺で公的関与をどういうふうにするかというのを、これから円卓会議の中なんかでも十分議論をして、その地域の現場にあったやり方をさぐっていく、そういう段階に来ているのではないかなという意味で申し上げましたので、決して流量とか水質について、それはもう片づいた問題とそんなふうには全然思ってませんので、当初決めたような計画で、逐次それは進めていきたいというふうに思っております。

○西場委員 時間がないのでこれぐらいにさせてもらいますが、今部長言われるようなお気持ちが十分あるのであれば、そういったことが、この128ページ、129ページにちゃんと表現されるように、一遍努力してください。

○貝増委員 復習になるんですけども、来年度以降の予算計画のなかに、一、二回過去、言わせていただいたんですが、2つの問題、自主防災と情報通信の問題ですね。これはお互いに、例えば80. 1あるいは96%が完成あるいは引き込みを終わってると。そういう全体の面的整備の数字は言われますけども、この中で私が取り上げてこれからどうしていくのかを聞きたいのは、自主防災については、県下の末端行政を支えるという自治会長さん、区長さんあるいは村の役員さんですね、この人たちというのは、本当にこの高度の時代の中にみんな、例えば福祉の地区社協の構築あるいは人権問題の地区の構築役員、全部兼務なんですよね。自治会、区長会があれば、全部役所が、国が県が市がと下ってくると、この地域でつくってくださいと、下から上がってくるのじゃなくてつくってくださいときたときにはめ込みになってくると。そうするとやっぱり末端行政の地区の住民役員さんは奉仕ですし、個人のキャパをオーバーしてるはずなんですよ。
 そういう状態を、これから本当に県民が安心、安全、あるいは生活者起点と見たときに、21世紀も動きだして2年目に入ってると。今後、こういった一番大事な問題に、東海大地震あるいはこれから津波のシミュレーションもしなければならないと、全部最後は住民の地域代表にかぶってくると。分散型の責任体制を、例えば県庁で一つのそういったものをつくってあげて、市を通じて県民、地域住民に流さないと、県から言われたから市、市から言われたから住民と、これいつまでたってもいざとなったら本当に機能しないという事態も生まれかねないと。となると、本当に机上の空論になってくる。これの防止変更策は今後どうしていきたいかと。
 もう一つ、情報通信もブロードバンド、ネットワーク、これがどんどんアプリケーションをつけてやっていきたいと。地元からみれば、今例えば国道1号から42号線、全部情報化ボックス工事は進んで大分終わってきてますよね。しかし実際、中勢、伊賀、ちょっとわからないところもありますが、自分が住んでる管内の桑名員弁地区、通称桑員地区ですね、北勢地区。この中でも一部修正はしていただいたけども、こういったオール県庁がブロードバンドつくってよーいどんで流していくときに、今現在ケーブルテレビ、市町村単位で入札して導入されてると。じゃ、我々の隣の員弁郡へ行くと、本来は桑名員弁生活創造圏でそこの情報なら将来的な合併も含めて、桑名がどうなってるんやと、あるいは桑名郡はどうなってるんやろうと情報がほしい、見てても違和感はない。でも現実には入札制度という枠のお蔭で、コミュニティーチャンネルというのは隣の四日市、そこの番組は常時流れてると。なら見ても一緒やと、よそのことやからこのチャンネルは関係ありませんとなってきてるのは現実なんですよね。
 これをブロードバンド構想の中で、来年度以降、本格的に県の参入の前に、そういったねじれ現象を県が予算組みしてでも修正できるものか、またしていく計画があるものかを教えていただきたい。
 以上、2点。

○井ノ口地域振興部長 まず、自主防災の関係の自治会のあり方の件でございますけれども、確かに委員おっしゃるように、自治会についてはややもすると行政の下請け的な位置づけの中で、いろいろ自治会長さんを中心に仕事をしていただいてるというようなことがたび重なって、実際問題としてそんなことで自主防災組織が機能するのかというような危惧、私もそう思います。
 それで、多分これからのあり方としては、自治会は自治会でやってはいただくんですけど、今市民活動とかNPOは一つのテーマを中心にあまり地域にこだわらずにやられる活動がどんどん出てきてるわけですね。その防災についても、例えば私どもやらせていただいてる地域防災塾なんかに来ていただいて、そういうものを身につけて、ぜひ自分がそういうものに何か貢献できるものに役立ちたいと、そういうことで活動される動きが出てきてますので、私どもとしてはこれからの地方分権のあり方の中で、従来のそういう自治会組織ももちろんですけども、それに加えてそうした住民の方々が自分たちの持ってる能力とかあるいは興味とか、そういうようなものによって活動される、そうした人たちを地域の活動の中に、どういうふうに組み入れてやっていただくのかと、そういうことを県なり市町村はもっと真剣に考えて、そういう人たちの活躍の場をうまく、従来の自治会とともにうまく組み合わせてやっていただくような、そういうことをこれからは考えていかないといけないというふうに考えております。
 それから、二つ目の情報通信の問題でございますけれども、これもある意味で三重県が非常に、10万人都市の連檐した県土の中でできてきてますので、ケーブルテレビはその都市ごとにできたという経緯がございますし、それからケーブルテレビはやはり民間会社でございますから、それぞれの営業活動という中でいろいろ仕事をしていただいてる関係で、委員おっしゃるように地域の一つの生活創造圏とかそういう地域の一つのエリアとは別の活動になったりしてるところもあるかと思いますので、これはまだ、昨年ブロードバンドをネットワークさせていただいたところで、協議会は立ち上げてはいただいてますけれども、まだまだできたばかりでございますので、今後は協議会の中で委員おっしゃるような地域と情報の矛盾みたいなものを、うまく地域の方々に必要な情報がいくような、そういう調整といいますか整理といいますか、そういうことを県なりがある程度音頭をとってやらせていただくことが必要かなというふうに考えております。

○貝増委員 自主防災はそのとおりで、また変更も体制もかえていただきたい。 やっぱり情報通信というのは本格参入する前に、要は線は張ってあっても下水と一緒で幹線があっても引き込みがなければ、水がなければ費用対効果にならない、絵にかいたもちで終わる。実際に、弁当箱じゃないけども、そのケーブルでCATVというやつを接続させて初めて県庁が望む、そういった情報が流される。そのための誘導には必ずあれはおもしろいぞ。別にきょう三重テレビがおるからじゃないけど、朝7時5分になったら必ず33チャンネル、6チャンネルかけてみよう。きのう県内で何があったんやろう、きょう公式な行事って何あるんやろう、やっぱり見てる人たくさんおると、そうしたその時間になれば見たい、そういったことを、やっぱりブロードバンドの本格参入の前には地域情報の三重県版を、それを一つの誘導施策としてやっぱり来年度から大急ぎで、予算組みしてでも修正できたらやってほしい。
 もう1点参考までによろしいですか。 熊野古道なんですけど、私も2回、現地も行かせていただいたけども、去年のNHK番組から感覚変わりまして、知事はここもほかの施策でも和歌山、奈良県との連帯をしながらとかいろいろ書いてあります。でも全国発信はああいう番組とか、ほかの資料を見ても熊野古道は本宮町、和歌山の方が宣伝も大きいしインパクトも大きいと。では地域振興で県境を越した連携を組んでいこうと、ほかの項目には書いてあったと。そういったときに熊野古道は三重県の熊野古道ではなくて、その世界遺産に対して、これから一つの県の産物じゃないと。あの紀伊半島一帯の熊野古道として営業展開あるいは宣伝をしていくような計画は、予算計画ではないんでしょうかね。ちょっと中途半端な質問ですが、そういうことについて何か。

○井ノ口地域振興部長 15年度の予算で明確に今のところあらわれてるということではございませんけれども、考え方としましては、私どもこの古道については奈良、和歌山と3県共同でやる必要があるというふうに考えておりまして、ですから16年6月を目指して一応リストに載せていただくというようなことを考えておるわけですけれども、そのときの例えば記念のイベントでございますとかそういういわゆる古道を取り上げるときの情報発信の仕方については3県共同で、したがって例えばイベントでも三重県だけでやるのではなくて3県で同じようにやるとか、あるいは大阪、東京でやるときも3県一緒にやるとか、そういうことは常に考えながらやらせていただきたいと、そういうふうに思ってます。

○真弓委員 二、三件お聞きしたいと思うんですけども、一つは市町村合併で、これは前にも聞いたこともあるんですけども、この時期、市町村合併が大分煮詰まってきたというか、特に総務省の方からも交付税がもうなくなりますという、それこそ衣の下からよろいをむき出しにしてる。さらには1万人以下のところからは窓口業務だけやというような感じの、よろいの下から今度は刀まで出してきてるというふうな、そんなふうに追い詰められているのが今の全国の市町村の状態だと思うんだけども、県は自主的な合併というのを言ってるわけですから、この期間に、国からこれだけ押しつけられてる中で、合併しなかった場合にはどのような県としての市町村に対する支援が考えられうるのか、決して見捨ててはおかないよというのを、もう出す時期ではないかと思うんです。
 でなければ国からの強圧にずるずると市町村が負けざるを得ないし、それを見過ごしておけば、県も国と同じ強圧的な合併に加担をしていると、各首長が思わざるを得ないだろうし、それでは県の本意とは随分違ったものになると思うので、ここにそういうのがあるかなと思ったんだけども、合併しない市町村に対する支援策みたいなのはあまり考えられていないと思うので、どこら辺を読み取ればそれが出てくるのか。あるいは合併しても1万人以下の場合なんかはどうなるのかという、そこら辺も教えてもいただきたいと思います。
 それから防災のことなんですけども、頑張って計画を立ててもらっているんですけども、もっと具体的というか、実際に津波なんか想定されるのは志摩とか牟婁の方なんですけども、例えば道路のことは書いてあるんやけども、実際の緊急の輸送体制を考えたらやっぱり道路が寸断されてしまったら何もないわけで、もともと志摩なんてのはパールロードがあるまでは船便がメインというかそれしかなかったわけですので、例えば今漁協が合併して大きく、体力もつけてもらってるんやけども、そういう船で防災というか緊急輸送をしていく仕組みなんかは、やはりそれは県が音頭をとってやっていかなきゃいけないので、自主防災、自主防災じゃなくて、もっと機動的な、県民の力を利用できる立場にも立っていただいた防災計画を立てていただきたいと思います。
 最後にもう一つ、東紀州の振興策なんですけども、熊野古道、これは今までの従来の観光資源としては和歌山、奈良の方がよっぽど優れているのはだれが見ても当たり前で、新聞でのPRを見ても和歌山側は神社とか並ぶけども、三重県は御存じのように古道だけという感じになってる。これは3県一緒になってやるのは当然大事なことで、熊野古道をもっともっと世界的にも発信していかなきゃならないと思うんですけど、それでは三重県側の熊野古道の特性というのは何なのかというPRをしていかないと、せっかく熊野古道が世界に発信しても、従来の観光ペースの神社参りになってしまう。それでは熊野古道が本来、人間と道路とか歴史も踏まえた物としての遺産登録の意味がなくなるだろうし、熊野古道が世界遺産に登録される大きなゆえんは、ある意味では三重県側の熊野古道にあるのではないかと思っておるので、そこら辺のお考えも聞かせていただきたいと思います。三つお願いします。

○井ノ口地域振興部長 まず最初の市町村合併のお話でございますけれども、これにつきましては、先ほども御説明させていただいたように、この12月なり来年度の3月当たりが一つの17年3月をにらんだときの具体的な枠組みとかそういうことを議論をする一つのタイムリミットになってるのかなというふうに思っております。
 そんな中で、先ほども申し上げましたように、やはり私たちといたしましては住民の方も入った中での議論というのを十分していただく必要があるのかなと。それを今の時期に十分やっていただかないと17年3月を迎えたときに、合併するしないにかかわらず、なんでその議論が住民のところでなされなかったんだという話になってもいけませんので、まずは議論の場をきちっとつくって十分議論をしていただくということが、今緊急に求められている非常に大事なことかなというふうに思っておりますので、合併しなかった市町村云々という話はその後の話かなというふうに思っております。
 それから、防災のことでございますけれども、これについては確かに県がつくります地域の防災計画とかそういうものがそんな具体的なものではございません。そのために、ちょっと申し上げましたアクションプログラムというのを今つくっておりまして、これは14年度中にはぜひつくりあげたいと思っておりますが、これは50項目ございまして、その中には具体的に自主防災組織がどういうことをしていただくか、それから委員おっしゃった、例えば輸送ルートが切断されたときにどういうふうにするか、船の活用をどういうふうにするかというようなことも、具体的に記述するような形をとりたいというふうに思っておりまして、50項目にわたって具体的なことを書き込みたいというふうに思っております。それを、早期に実現できるものは2年ぐらいで、少し中期的なものは5年ぐらいでということで、実際に実現していくような、そういう形のものにしていきたい。
 ぜひそれをある程度、実行性のあるものにするために、まだ決めておりませんけれど、場合によっては、例えば条例のようなもので、少し実行性の担保もできるような、そんなようなふうにして絵にかいたもちにならないように、ぜひしていきたいとそんなふうに考えております。
 それから、三つ目の古道の問題でございますけれども、これについては確かにおっしゃるように和歌山と本県では持てるポテンシャルがかなり違うと思うんですね。向こうはそうした建物がたくさん残っておりますし、三重県の場合はどちらかというと道を中心にでき上がっております。
 それで、私どもとしましては逆に道が中心になってる特性を生かして、いわゆる熊野の雄大な自然と残ってる道、そういうものを十分生かした形でいわゆる和歌山では出せないような、例えばいやしですとかそういった形で三重県のよさというのをぜひ出していきたい。
 ですから、かなり保存とかそういうことにも十分力を入れながら、和歌山の方がそうなってるとは言いませんけれども、観光でぴかぴかしたような、そういう感じではなくて、もっと憂愁のいやしが出るような、そういうようなイメージでぜひやっていきたいと、そんなふうに考えております。

○真弓委員 議論を今しなきゃいけないということについても、それこそ情報が、国からのあめとむちというか、今むちの方が非常に多くなってるわけですけども、その中での議論というのが本当に住民にわかった議論ができるのかどうか。そこが一番大きなところなので、やはり出すべきだと思うし、今、その後というふうに言われたのは、ある段階になったら支援策も出しますという意味で言われたんでしょうか。第一、その後というのは何の後かなと思って。

○井ノ口地域振興部長 まずは住民の方たちが参画をしたきちっとした議論の場をつくっていただいて、十分合併するのかしないのかということを議論をしていただいて、そして結論が出た。その後で、委員のおっしゃるような状況が生まれるのであれば、それはその時点で考えないといけないと、そういう意味でございます。

○真弓委員 わかりました。

○芝委員 126ページの三重ハイテクプラネット21構想の部分についてお尋ねをしたいのですが、生きた化石のように思ってるんですけど、当然法律は生きてると思うんですけど現実的な問題として。私の記憶では、鈴鹿山麓リサーチパークのみが今まである程度集積をされて動いてると思うんですが、ほかの構想はあってないに等しいと、私は認識してるんです。
 もうここらで看板を取りかえるなり下げるなり入れかえをして、きちっともっと形を整える必要があるのではないかと、単純に思ってるんです。これが1点。
 それからもう1点は、135ページの部分で、公共用地の計画的な整備のために土地の収用事業用地の確保なんですが、長期化してる事業について、ここにも土地収用法の活用を図る、推進をしていきたいとこういうことなんですね。135ページの15年度の施策の下段の方に土地収用法の活用を図っていきたい意欲ととります、私は。その下に、部局は違うんですが、県土整備部の基本的な考えとして、公共事業の推進を図ってる土地収用法の適用も視野に入れると少しトーンダウンしてる部分もあるんですが、この時期、この県下の状況を考えれば非常に長期化している事業が多々県下各地であることは事実です。ある程度、事業半分でとまってるものもあれば99%でき上がってるものもある。特にそれは道路の関係なんですが、それを含めて県の方針として前から言ってるように土地収用法の活用はすべきだと、積極的に。これは今まで投下した県予算の部分を有効に生かすという部分、当然その部分がありますし、新規事業に着手する、まずそれを仕上げるという県の使命もあると思うんですよ。どうもここの部分が、前から指摘するようにどうもいつも具体的に取り組まれてないと、こう思ってるんです。
 実際的にここに活用を図ると書いてあるので、15年度には県下で何件ぐらいのことを対象に考えて、具体的に取り組もうと思ってるのか、その辺の意欲を示してください。
 以上、2点です。

○井ノ口地域振興部長 まずハイテクプラネットの件については、私の方から答弁させていただいて、収用法の件については担当の部局からお答えさせていただきます。
 まず、ハイテクプラネット21構想でございますけど、これについては確かに委員がおっしゃるように、当時の構想がつくられた時代とは随分状況が変わっております。そういう中で、12年度に一応、見直しをさせていただいて、それでどちらかというと桜のところを中心に、今も展開をさせていただいている。それに続いて桑名のビジネスリサーチパークですとか鈴鹿のアグリハイテクヒルズというようなところが、その次の段階ということになっておりまして、正直申し上げて非常に私どももこの構想をどう進めるかというのは悩ましいことは御承知のとおりでございますけれども、ただそうはいいましても、やはりこれからこういうものが必要でないという時代ではないというふうに思っており ます。
 ですから、やり方が今までのようなやり方ではなかなか難しいのかなというふうに思っておりますので、おそくなっておって恐縮ですけども、いろんな方に入っていただいた研究会を立ち上げて、今、勉強をさせていただいているさなかでございますので、時間がかかって恐縮でございますけれども、もう少しいろいろ研究させていただいて、方向を出していきたいと、そんなふうに考えておりますので、御了解をいただきたいと思います。

○山口県土整備部道路整備チームマネージャー 道路整備でございます。 土地の収用法の適用につきましては、今年度、8カ所ということで取り組んでおります。今4カ所ほどめどがついたところでございます。なかなか難しい対応でございまして、15年度につきましては、具体的には箇所等まだ詰めきっておりませんが、事業を進める観点から今年程度の箇所数を取り上げていきたいと、今のところこんなふうに考えております。

○芝委員 まずハイテク21ですけど、必要性はわかるんですが、皆さん御存じの認識は一緒です。 いつまでも重点項目がいろいろとするんじゃなしに、何カ所かわかれてるわけですよ。どうしてもその部分で、地域にとっては思いは生きてますからね。時代背景が違うから、例えば一時白紙に戻すとか、休止にするとか思い切った部分の大英断も、私は県の仕事だと思ってるんです。
 鈴鹿山麓リサーチパークは、これはもうかけてますからもっともっとも充実アップしていかなんと思うんですけど、いつまでも一緒だからって引きずるのはいいと私は考えてません。やっぱり時代時代に合わせた部分を考えていこうと思えば、だれが英断するかといったら県がしないと地域はできませんよ。そこの部分は、やっぱり私はいつかきちっと整理せなならん。いつかというのはもう今に迫ってると思ってるんです。
 その部分をぜひ整理してほしいと思うのと、それから土地収用法の部分は、4カ所の部分で来年も同程度と、こういうことですが、もっともっと現場的には積極的な運用も図ってもいいんじゃないかと。まだ、私は少ないと思ってるんです。
 これは、条件整備が整ってるどうこうじゃなしに、ある意味では他県の部分の進み具合とか市町村との取り組みの部分とか、いろんな世間を見るというかバランス感覚の部分で物事をやっていくと、私は感じているので、やっぱり公共施設云々の事業推進のためには、ここへ来たら長期化してる事業について、ある程度のルールをつくって、何年するこういう条件をつくった部分をして、やっぱり積極的な運用もしていかなければならんとこう思ってるんですが、ぜひ今のところは現場現場でいろいろ検討会をして調整しながらやってるんだけれども、一つのルールがないと思ってる。ルールというのは、こういう時期でこういうものを当てはまったらしようというのでなしに、適宜適宜、1カ所を確認してると思います。 だから、恐らくぜひ適用ルール、運用規則的なものをぜひつくってもらうぐらいの気持ちはありませんか、それだけ聞いて後はもう結構です。

○山口県土整備部道路整備チームマネージャー 個々の事業につきましては、非常にそれぞれの事情がございまして、具体的なルールづくりは難しいかとは思いますが、積極的に取り組む方向で考えております。やっぱり早く事業効果を発現させるという意味から、この制度の適用を考えていきたいと、こんなふうに思っております。

○萩野委員 熊野古道ですね、三重県側、和歌山県側、持ってる意義が違うと思うんですよね。三重県側の熊野古道は、ありの熊野詣で庶民の道で、和歌山県は貴族の歩いた道、そういう違いはそれぞれの県で独自にアピールしたらいいと思うんですけど、連携して熊野古道を売り込んでいくあたり、ものすごく弱いと思うんですよ。世界遺産に登録する事務的なものはきちっと連携してやってますけども、売り込みのあたりでの連携を、独自性を発揮しながら連携を組もうとしていかないと、特に吉野、熊野の推進事務局みたいなのがあるじゃないですか。あそこの活動は、ほんとに見えないですよね。それをどのようにさせていくのかと、そのあたりを聞かんでもいいんですけど、お願いします。
 それから24、5ページの防災対策なんですけども、きのう紀宝町で防災訓練があったんですよ、津波を想定して、その防災訓練に参加してくださったのはすごく高齢者ですよ。
 その後、紀和町へ行ったんですよ。ちょっとした会合がありまして、そこへ言ったら平均年齢が七十何歳ですよ、平均年齢ですよ、七十歳越えておって、そこの七十何歳の人が「今日は寒いから高齢者は出て来ません。」と言うんですよ。幾つが高齢者かわからんのですけども、そういう地区があって、先ほど防災のアクションプログラムというふうなのをおっしゃいましたけども、自主防災組織をどうしていくのかというのを、そのNPOのこともありますけれども、やっぱり地区の実態というかきめの細かな、50項目もあるといいますけども、アクションプログラムをつくっていただかんと、そのプログラムに合わない地区だって出てくる可能性がありますので、ぜひその点、御留意いただきたいと思います。

○井ノ口地域振興部長 まず、連携の古道の問題でございますけども、おっしゃるように吉野熊野協議会がつくられておりますけれども、必ずしも活発に動いてないということでございますが、特に私どもとしましては、今のところどうしても中心がどっちかというと申請の方に力点が置かれておりましたので、今まではそういう動きでございましたけど、今後はその保存と活用というふうに各県の目も動いてくるかと思ってます。
 ですから、ぜひ、先ほどちょっと申し上げましたように共通のイベント、プレイベント、そういうものを仕立てる中で、ぜひ連携を密にして、今後に備えたいと、そんなふうに考えてます。
 それから、防災の件については、もちろん県の方で50項目のアクションプログラムをつくります。そんな中である程度具体的にやりたいと思ってますが、あわせてその地域によってかなり差がございますので、市町村にも県のアクションプログラムに合わせて、もう少し地区に下りたようなプログラムのようなものをぜひつくっていただくように、県の方からもどんどんお願いして、具体化をしていきたいというふうに思います。

○金森委員 時間もありませんので、一言だけお願いをしておきたいと思います。田岡さんにも聞こうと思ったんですがやめときます。時間がないので。 総務局長、そこに座ってるのもつらいやろうで。
 何人かから防災の話、出ました。少し体制を取ろうという努力は、考え方としてはよくわかりました。ただ、明日にでももし大きなのが来たら、何やっとったんと言われるのが落ちやな。だから、少ない費用で最大の効果を出すという気持ちはわかりますし、そうした流れにあるのもわかるんですけど、ここ1、2年で、相当この防災の問題を、思い切ってやっぱりスピードを上げていかないといけないのかなと、正直、思ってます。
 そこで、予算を組む総元締めの局長。すべてこれも7割をベースかな、そういうことでは僕はいかんと思う。だから、この辺は、本当に安全、安心という意味では知事ともよく相談して、何をしていくのか、そして市町村と何を効率的にやっていくのかというアクションプログラム以前の問題として、姿勢の問題として、僕はこの問題をとらえてほしい。ぜひ、ひとつ数字が出てくる段階で楽しみにしておりますので、決意のほどだけ一言、聞かせてください。
 以上でございます。

○山本総務局長 ただいまの委員のことにつきましては、先の予算決算特別委員会の方で県政運営戦略案を御案内させていただいたときにも総合企画局から触れさせていただいたと思いますが、私ども8つの重点課題について、より選択と集中をしていきたいということについては変わっておりません。
 その中で、4番の安全、安心の確保のところについては、先ほどらいの委員さんそれぞれの御質問のあった地震対策等々については相当書き込みもしておりますので、これからの予算編制の中で、それぞれの委員さんの御意見も踏まえながら、より施策の選択、集中をやっていきたいと、このように考えております。

○金森委員 そういうふうに説明されてしまうと、いろいろまた言わんならんようになるんですが、ここで示されてる防災対策、特に今日説明された部分ですね、各部から出されてる15年度の当初予算編成に向けた基本的な考え方というのは、示されてるとはいえ中身薄いと思うんですよ、僕。ですからあえて申し上げてるわけで、この前戦略で言ったと言うけども、では戦略で言った内容でこの問題をもう少し中身の濃いものにしてくださいよ。 だから僕はそういう意味で、そんな居直ったような説明をせんと、数字を見とってくださいと一言言うてもらえばそれで済むんです。

○山本総務局長 今回の予算編成については、先の議案聞き取り会の席でももう少し早く予算要求の状況を提示せよとこういう御指摘もいただいておりますので、今いっしょうけんめいその作業をしておりますので、昨年よりも早く提示もさせていただいて、いろいろ御意見、御批判等もいただきながら、1月の予算編成につなげていきたいと、このように考えております。

○金森委員 納得できんけど、やめる。

○萩野委員 25ページ、一番上の行。広域防災拠点、東紀州にも緊急に整備。東紀州にもか、これ。文脈としては正しいと思うけども、お前とこでも、にもというのはそういうことやろう。だから語感として非常に悪い。何とかしてください。

○辻本(正)委員 地域振興部に対しては一言も言ってませんので二言三言。144ページの市町村合併、法定合併協議会が設置される必要がありますと、こういうふうに書いてますね。したがって、右のページへ行ってこうこうこういう施策をやりますということになるんだろうと、そう読むんだろうと思うんですが、住民向けの啓発事業に取り組みますというのがその答えなんかなというふうに思うんですが、ちょうど真ん中ぐらいですね。これはやるんなら去年の今ごろ、このことが書いてなければいかんのやないかなと。おそまきながらこういうことをやるんだろうというふうに思うんですけど、今県下全般についてはよくわかりませんが、私どもの足元で起こってるのは、あそこの町とは一緒にならないとかあそこ入ったら俺とこもやめようとか、そんなことが優先されて、そして広域行政で取り組んできたし尿処理やごみ処理とかそんなものが一切無視されて、あるいは先ほど話にあった宮川流域ルネッサンスの14市町村で宮川の水を考えるやったかの会があっていろんな連携があったんですが、そんなことが全部、今御破算になってるわけやないんやけども、そんなことは意に介さないで行われておる。
 ミルキーウェイ構想というのがあって、度会、多気の6町村が一緒になってやってきた事業もあって、これは県も毎年毎年かなり補助をしてもらってきた。それがまた新聞でも御承知のとおり分解したと。今そういうことを考えて、このことを読み直してみると、構成される法定合併協議会が設置される必要があります、したがって、ここで県民向けの啓発事業に取り組みますと、前の方は省略しますけどね。そういう取り組みが県として、本当に住民本意の合併に進んでいくんかな、というふうに、進んでいくんだと思ってみえるのか、そこのとこだけ一言聞かせてください。

○井ノ口地域振興部長 私が法定合併協議会なり、要するにそういう議論の場をきちっとつくっていただきたいと申し上げたのは、任意協議会というのは必ずしも住民の方をどうしても入れないかんということないですね、任意ですから。法定合併協議会ということになると、住民の方が入って、住民の声もちゃんと議論の中に反映されるようなそういう仕組みをつくって、そこで本当にこういう枠組みで合併するのかせんのかということをちゃんと議論をしていただいて、それをオープンにしていただかんと、そういうことがなしにするんだとかしないんだとかということが決まってしまうと住民の方の意見がどこか横へいってしまうと。それを危惧するものですから、ぜひ法定合併協議会をつくってほしい。 何も、法定合併協議会をつくったら必ず合併せないかんというものではないわけですので、そういう議論をしていただきたいということでございます。

○辻本(正)委員 その辺のプロセスをきちっと、いわゆる住民サイドで分析しとってもろたらいいけども、県の立場としてはそれは考えてみえない。今法定協議会は一つしか立ち上がってない、任意は7つだと言いましたけど、私の近くではまだ何も立ち上がってませんけども、伊勢の方が上がってますかね。そのこと自体がもう決まりなんだという発想にみんなさせられているわけですね。
 今部長が言われたように、住民も入れて、そして法定協議会を立ち上げるとそれはそのとおりですわ。しかし、それにやるプロセスが今そう行っていないということを、僕は申し上げておるんで、そういう分析を間違うと、市町村合併がスムーズにいかないし、できあがったものがいびつなものになってしまって、後に残るのは相手がこんなことをしたという感情論しか残らないということです。特に私の周辺ではね。県下全般では知りませんけども。そういうことについて、必要がありますということと、こちらのこととがきちっと結びついていくのかなと。よくわかりますよ、井ノ口部長が言われるのも、全くそのとおりですわ。そのとおりやけども、そのとおりをやろうとしたら何が必要なのかということが、今ちょっと欠けておるんじゃないかと。それは市町村に欠けておるのか県に欠けておるのか、国が悪いのかわかりませんけども、現実は、今部長が言われるようには進んでいないということを申し上げておいて終わります。

○辻本(進)委員長 それでは、時間が過ぎましたので、これで終わりたいと思います。当局には御苦労さんでございました。 委員の皆さんには、次回の委員会はあす11月6日午前10時から、農林水産商工部、総合企画局、県土整備部、警察本部関係の調査を行いますので、よろしくお願いいたします。なお、本日配付いたしました資料は、あすの委員会にも御持参いただきますよう、お願いいたします。

(地域振興部関係終了 午後4時15分)

 

〔閉会の宣告〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成14年11月 5日

 

予算決算特別委員長   辻 本   進

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