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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成15年度 委員会会議録 > 平成15年12月19日 地方分権推進調査特別委員会 会議録

平成15年12月19日 地方分権推進(首都機能移転・市町村合併)調査特別委員会 会議録

地方分権推進(首都機能移転・市町村合併)
調査特別委員会会議録

(閉 会 中)

開催年月日   平成15年12月19日(金)  13:02 ~ 14:58 

開催場所   第601委員会室

出席委員   10名

委員長 森本 哲生 君
副委員長 清水 一昭 君
委員 稲垣 昭義 君
委員 北川 裕之 君
委員 舘  直人 君
委員 前野 和美 君
委員 岩田 隆嘉 君
委員 吉川  実 君
委員 溝口 昭三 君
委員 島本 暢夫 君

欠席委員    0名

出席説明員

〔総合企画局〕  

総 合 企 画 局 長    飯塚  厚 君

総 括 マネージャー    横山 昭司 君 

その他関係職員  

〔地域振興部〕  

地 域 振 興 部 長    井ノ口 輔胖 君

総 括 マネージャー    堀川 芳毅 君

その他関係職員

〔総務局〕    

組織・職員分野参事    松家 孝司 君

その他関係職員

傍聴議員              0 名

県政記者クラブ加入記者       5 名

傍聴者               0 名

議題又は協議事項

Ⅰ 所管事項の調査

 1.首都機能移転の推進について

 2.地方分権推進(市町村合併)について

Ⅱ 委員協議

 1.次回の委員会について

【会議の経過と結果】

〔開会の宣告〕

 所管事項の調査

1.        首都機能移転の推進について(総合企画局関係)

(1)   当局から資料に基づき説明(飯塚総合企画局長)

(2)   質疑・応答

○吉川委員 ありがとうございます。全く睡眠状態で、何もやっていただいてないのかなというような感じはしておったんですが、こうして一応の成果は上がらないまでも努力されているということに対しまして、まず当局にお礼を申し上げたい、敬意を表したいと思います。

 ところが、もう私たちが見せていただいているのに、全く、こうしてきょうは委員会であれですが、伝わってこないということがございまして。もう少し何らかの方法で、やっぱり経過というのをつぶさに伝えていただけるような。私たちは国会議員さんにお出会いしたら、地元でありますけれど、一生懸命に訴えております。ところが、全くその期待に反してあまりいい返事が返ってこない、というのが現在の状況であります。そうした中で、その衆参の特別委員会は、やっぱり首都機能移転というものに対してやらなくてはいけない、という一つの認識をされているように思います。国会決議があるから云々じゃなく、首都機能移転はやるべきであると言われているような受け取り方ができると、このように思います。そこらで、国会が特別委員会を開かれて、そうした確認的な事項だけで済んでしまってるという、何と言うか、昔から言う、砂糖屋の角を走るようなもんで、あるいは酒屋の角を走るような、かすかなにおいはするけれど、全く遅々として具体的なものが出てこない。問題は、どこに決まろうと、あるいは三つの候補地が分割してその責任を負うていくと、地域は。そういうことも言われておりますけど、その方法は我々からとやかく言えないわけでありますが。この日本経済がこれだけ行き詰まった中で、この首都機能移転をやるのは一体、というような意見もありまけれど、私はその逆であると。やっぱり経済に活力を生むためには、田中内閣のように列島改造論とは言いませんけれど、そうしたものが大きなカンフル剤になっていくと。そして、東京一極集中、今、東南海・南海地震も言われている中で、東京都が一人勝ちで膨張している。大阪はどんどん衰退していっている。こうしたことを見ても、今後の日本として、そういうもんでいいのかどうか。一極だけがというようなことでは、これから日本のやっぱり今後の発展には非常に阻害になっていくんではないか、というような考えも持っておりまして。一生懸命御努力いただいてるのを評価させていただきながら、もう少し具体的に、いろいろと知事会、あるいは当局が進められている中央との折衝のそのやりとり等々も、生臭い話でもいいから聞かせていただけたらと、このように思います。

○飯塚総合企画局長 幾つかのお話があったわけでございますけども。議員もおっしゃいますように、私どもも首都機能移転の意義につきましては、その東京一極集中の問題でございますとか、あるいは、我々、国の究極の構造改革にもこれはなるんじゃないかと、こういう言い方もさせていただいておりまして。財政事情云々といえども、やはりこの意義について、いささかなりとも変わりはないと、こんな認識をさせていただいておるところでございます。また再々申し上げておりますように、平成2年に衆参の国会の本会議で、まさに、その移転決議をされたことに端を発して、法律をつくったり審議会をつくってやってきておる話でございますので、まさに、国会のほうで責任を持ってこの話についてはきちんと結論を出してほしいということで、引き続き要望させていただいておるところでございます。先ほど、私どもの取組につきまして、これからも何らかの方向でいろんな経過を、というお話もございました。この特別委員会がございましたら、私どもは、その都度その状況については御報告させていただこうと思っておりますが、また個別にもいろんなことを節目節目で御相談させていただきたいと思わせていただいております。

 現時点での状況でございますが、先ほども御説明で申し上げましたように、今、国のほうでは、特別委員会は中間報告ということではありますけども、一応の結論を出したと。結論を出したといいますか、一応の区切りをつけたという格好になっておりまして。特別委員会のほうでは、移転の意義はあると、だけど、もろもろまだ検討することも残ってるんで、もう少しレベル等を上げてと申しましょうか、衆参両院の政党間両院協議会をつくって、そこでやってくれということになりました。申し上げましたように、今年の6月に両院協議会をつくって4回にわたって議論をしてきておるという状況でございます。私どもは、ここに向かってアピールする必要があると感じておりますので、これも先ほど申し上げましたように、7月に8府県の知事が集まって研究会をつくったり、あるいは、政党間両院協議会のメンバーに直接働きかけをしていこうではないかと、こんなことを相談させていただいておりまして。これも申し上げましたように、できれば今年度内、無理でも来年度早い段階で、そういったことが具体的なアクションとして起こせるように、今相談をさせていただいておるところでございます。特段のちょっと生臭いというような情報はございませんが、今のところそんな状況でございます。

○吉川委員 ありがとうございます。とにかく、日本が均衡ある発展をしていくためには、この首都機能移転というのはほんとに欠かすことはできないと、このように思う。災害を含めましたいろんなことを考えてみましても、今のあの東京のあり方でいいのかどうかということも我々は逆に考え直さなくてはならんな、提言をしていってもらわなくてはいかんな、このように思う。だから、総理の国会答弁のように、去年おととしの6月であったんですが、首都機能移転については是非これはやらなくてはならない、こう言ってる。ただし今は時期でない、こういう答弁をされた。それに委員会もおつき合いをしていってるんかなというような、これは私のうがった見方でありますが、そういうこともありまして。やっぱり特別委員会を含めて、内閣に対しても、もっと強く言ってもらうということが大事であろう、このように思います。今後の御努力をよろしくお願いしたい。また、当委員会でも委員長の下に一生懸命我々は頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

○岩田委員 関連してつけ加えて、私もその中におる出身でございますので。いつも申し上げてることですが、国会ですることが、これは国会で決議をされたことで当たり前のことだと思いますが、国会の中身、さっきの生臭い話の関係ですが、国会の先生方の、前の特別委員会、衆議院の中で、25名の内13名が北東地域の出身の先生であったと。そんな中で議論されたときに、最終に首都機能移転について採決を採れよとなったときに、このほかのとこ、はっきりとわかっておるで、どこへ持っていくかというようなことを三つの内一つに絞るという採決のときには、ほかの北東地域外の人が反対をするという中での出来事だったと聞いております。おれのとこへ来なければ、よそへ行くんだったら反対だよ、ということが言われたそうです。こんなことがやっぱり議事録にもおそらく載っているはずだと思いますが、そんな中での議論であれば、これこそ国会の先生方に任せておいてもあかんじゃないかと。やっぱりその地方の、我々の県あるいは府がそれの先導を取ってこれからPRするなり、それと真剣に取り組んでいって国会の先生方をその方向に導いていく、ということのほうが僕は大事だなというふうに思っております。その中で、これは、うちの出身の国会の先生方も委員長もなされておりました。そんなことを聞いたときに、あれはそういう先ほどの話があったので、ふろしきに包んでちょっと戸棚へしまってあるよ、いずれまた出してくるけども、という話です。

 そうなれば、我々として、その地域にいる者は、ほかもですけども、みんな土地に規制がかかっておりますので、これについては将来の私どもの地域のやっぱりこれからの計画が成り立たんというようなとこもあります。こんな意味からしても、やっぱりそこら辺のとこをしっかりと御精査をしていただいて、いろんな角度からやっぱり検討をしていただくということがほしいと思いますので、そこら辺よろしくお願いをしたいんですが。先だって局長に聞いたら、中身はわかりませんということですが、議論の中身はわからんのが普通ですか。

○飯塚総合企画局長 いや、そんなことございません。議事録は公開されておりますのでわかります。ただ、議事録から感じられない部分もいろいろおそらくあろうかと思いますので、その部分が、私はちょっとわからない部分があると申し上げたということで。議事録はすべて公開されております。

 ちなみに、ちょっと今おっしゃったお話に関しまして、確かにこれまで開かれていた、特に衆議院のほうだと思いますけども、特別委員会は北東地域の出身の議員さんたちがかなり多かったと。委員会の議論も、委員会でと申しますか、むしろ非公開の理事会での議論が多かったようでございますけども。そちらのほうで、やはりかなり北東地域のほうに引っ張ってこようという動きがある中で、なかなかそれだけで決められないというようなこともあり、特別委員会で結果的には決まらなかった、というふうなことだと承知しておりますが。そういった経緯もございまして、先ほど申し上げましたように、今年の夏からは、むしろもう少しレベルを上げて政党間両院協議会でやっていこうということで。その両院協議会のメンバーを見ますと、移転候補先以外の地域の方も入っていらっしゃるということで、メンバーのバランスは取れているのかなと思っております。ちなみに特別委員会のほうは、そういった格好で政党間協議会に上げたもんですから、この秋に開かれた臨時国会では特別委員会は設置されなかった、というふうなことで承知をさせていただいております。

 なお、先ほど土地利用規制の問題がございましたが、平成12年から17年までの5年間ということで、監視区域の指定ということで行われておるわけでございますけれども、私ども、三重・畿央地域全体として、やはりその移転に向けて取り組んでいこうということもございますので、この取組姿勢を示している意味でも、これについては解除することは私も考えていないというところでございます。

○岩田委員 土地規制のことなんですけども。今こういった状態で、ちょっとふろしきに包んで棚上げというような中では、またやればいいことであって、その間一時土地規制を外して、また議論が盛り上がってきたときにするという方法も一つだと思いますが。そんなことをすると、何て言うんですか、我々の熱意が消極的になるというふうな見方になるものか。それとも、よりこんないい所であるから、潜在能力のある所はやっぱり活性化をしていかなきゃならんで、我々も一生懸命やっていこうと、そんなことを啓発していく部分になるのか、そこら辺の展開はどう思われますか。

○飯塚総合企画局長 議員は御存じな話かもしれませんが、改めて監視区域の指定の話を申し上げます。平成11年の12月に、国会等の移転審議会が三重・畿央地域を候補先の一つとして答申したということもございまして、指定された所について今後その地価の上昇の恐れがあるということがございまして、国土利用計画法に基づいて、三重県内の地域に地価の監視区域を指定してるということでございます。現在は、津市、上野市等をはじめ、12市町村の地域の中で都市計画の市街化地域を除いた地域を指定区域とさせていただいております。内容的には、2,000平方メートル以上の取引につきまして、土地取引の契約6週間前までに届け出をすると、こういうことになっておるところでございまして。この指定の期間は、先ほど申し上げましたように、平成12年1月17日から5年間ということで、平成17年、再来年でございますけども、1月16日まで、あと1年余りの指定ということでございます。これにつきまして、かねてから御指摘もございましたので、三重・畿央地域の滋賀、京都、奈良の関係府県とも話をさせていただいたところでございます。その経過と申しますか、話の中では、やはりその監視区域の指定については4府県が一体的に判断していく必要があるだろうと。4府県一体で首都機能移転を取り進めておりますので、やっぱりそこも一体として判断する必要があるだろうと、こんな考え方を持っておるところでございます。そうした中で、今まだ先送りされているとはいえ、首都機能移転の可能性がなくなったということではございません。まさに国のほうもやっていこうということがある中で、今議員もおっしゃいましたように、移転に向けてこの時期に解除することがどうなのかと、そういうことをやはり我々としては心配するところでございます。そういった中で、先ほどの6週間までの届け出ということで、解除の要望がどれぐらい出てるんだという話も聞いてみましたところ、滋賀と京都と奈良では全く出ていないということで、指定解除は考えていませんということでございまして。こういった中で、私ども三重としても解除するとなかなか考えがたいということでございますので、是非、既に取り決められておる通りやらせていただければと、こんなふうに考えておるところでございます。

○吉川委員 中央新幹線も随分進めていただいてるように思います。そうしたことを考えると、三重県を中央新幹線が通過する、一応線を引かれておりましてですね。そういうことから考えて、首都機能は三重・畿央をして非常にクローズアップされていくんじゃないかと、このように思います。そうした中で、これは私がそう思ってるだけの話ですが、今年度の予算の中でもまだあると思うのは、毎年こうした促進をしていくための総会だとか決起集会だとか、いろんなことが各道路にしろ何にしろ、やられております。ところが、首都機能移転が1回か2回やっただけで、後はもう何かすーっと沈んでいってるような感じがします。その規模は大きくても小さくてもいいけども、やっぱりそうした意思表示をしてもらうことは大事でないのか、このように思います。そこらのところをどう当局は考えていますか。

○飯塚総合企画局長 私も、必ずしも決起集会というやり方ではないんですけども、先ほど申し上げましたように、やはりきちんとアピールしていくことが大事だと思っておりまして。私どもが今やっておるやり方は、その8府県の知事で合同して、やはり三重・畿央だけですとなかなか、自分の所だけに誘致したいのかという話になりますので、8府県で合同しながらよくアピールしていこう、ということを考えたいと。そういう中で、政党間両院協議会のメンバーにも、いろんな働きかけを行って、それをまた対外的にもアピールしたいと、こんなふうに考えておるということで御理解いただければと思います。

○吉川委員 3地区が一つになってやっていくと、心は一つだ、これ大事なことやと思います。ところが、やっぱり三重・畿央へ来てくださいよと、何でも誘致する場合は、その熱いというか熱意を示さんことにはいかんと思うんです。中央に伝わっていかない。だから、三重・畿央だけでもやっていくというお考えありませんか。

○飯塚総合企画局長 これも、決起集会というやり方がいいのかどうかというのはですね、いろんな財政事情等もございますので。ただ、3地域合同だけではなくて、やはり三重・畿央の優位性を訴えるということも大事だと思いますので。私どもとしては、極力その3地域連携の事業を中心としながら、その中で、三重・畿央としてもアピールすることを考えたいと、こんなふうに考えております。

○吉川委員 はい、ありがとう。

○森本委員長 ほかにございませんか。それでは、ほかになければ、これで「首都機能移転の推進について」の調査は終了いたします。当局には、御苦労さまでございました。執行部入れかえのため、暫時休憩いたします。

(休  憩)

2.        地方分権推進(市町村合併)について(地域振興部関係(総務局関係職員同席))

(1)当局から資料に基づき説明(井ノ口地域振興部長)

(2)質疑・応答

○稲垣委員 先ほど御説明いただきました「あたたか分権ミーティング」の中でのたくさんの意見があるんですけれども。これの今後の取り扱い方といいますか、この中では、例えば市町村の意見の中で、これはもう明らかに無理だというものもあろうでしょうし、あるいは、今後の改善提案というのが書いてありまして、この通りにやれるものとか、ますますもっとやっていけるものってあると思うんですけれども。たくさんこれありますんで、どのぐらいのタイミングで整理をされて、改善、できたらどうかの評価ですよね。その辺のタイミングというのはどういうスケジュールで予定されてますか。

○井ノ口地域振興部長 資料の16ページをちょっとごらんいただきたいと思います。先ほど申し上げました「県と市町村の新しい関係づくり協議会」というのを来年の2月ぐらいに立ち上げをさせていただく予定をしております。その協議会の構成メンバーといたしましては、その下に書いてございますように、総会と検討部会というのを設けさせていただいて、このようなメンバーで、総会は年に1回程度、検討部会は必要に応じて複数回開催をする、というようなことにさせていただきまして。それで、まずこのテーマを全体で議論をするもの、全庁的に議論をするものと、それから個別テーマ、つまり、例えば地域振興部なら地域振興部だけで整理ができるというものとにまず分けさせていただいて、そして、個別で議論できるものは、この左の所に書いてございますように、「県のあり方検討会議」という中で検討していただいて、関係部局に下ろして、関係部局と市町村とで議論をしていただく、というような仕組みにしたいと思ってます。全体のものにつきましては、この真ん中にございますように、まさにその協議会の部会の中で議論をしていただいて、その議論をしていただいたものを協議会のほうへ報告いただく。それから、この左手のものも一定の整理ができたら報告をいただくということにしていただいて、で、半年ごとに全体の進捗状況を全体の場に御報告いただいて、そこで整理をしたものは実施をいたしますし、さらに検討の必要なものはもう一度部会のほうへ戻して議論をしていただく。そのようにして、2年の間に実施できるものは順次実施をしていきますし、時間のかかるものについては2年間の間に整理をする、というようなやり方でやらせていただこうと考えております。以上でございます。

○稲垣委員 そのタイミング、それぞれ実施できる時期は違うと思うんですけれども、それは逐一報告をいただけるというような形になるんでしょうか。

○井ノ口地域振興部長 それで、こうした検討を私どもと市町村が中心になって議論をさせていただいて整理をさせていただきますが、その進捗の状況については議会のほうへも、その6カ月ごとに整理をしたものをまた御報告したいと、また御意見もいただきたいと、そのように考えております。

○稲垣委員 あともう1点なんですけれども。27次地方制度調査会のほうから出てる部分で、今後の市町村合併等についての方向性も、国会のほうで、通常国会で制定されなければ何とも言えない部分もあろうかと思うんですが、県としては積極的にやっていくといいますか、県知事のほうが結構権限を与えられてやれる形におそらく決まっていくのかなと、この答申を見てますと思うんですが。制度化されたときに、どのような対応をしていく予定に、今の段階で思っておられるか教えていただけると。

○井ノ口地域振興部長 県といたしましては、まずはその17年の3月なりを目指して、まず積極的に合併の議論をしていただきたいという従来のスタンスを続けたい、というふうに思っております。ここで先ほどちょっと申し上げたように、この経過措置、現行法の改正がなされますと、市町村の議会の議決を経て県知事に申請を出せば、18年3月31日までに合併をすれば、というようなことになっておりますけども、私どもといたしましては、できるだけこの17年3月を目指して、まずは合併の議論を進めていただきたいなというふうに考えてまして、そこのところにまずは集中したいと思ってます。その後、この新法にかかるものについては、こういうふうな答申は出されましたけれども、実際法律になるときにどういう形になるかわかりませんので、それはまたその法律ができた段階でないと私どものスタンスもなかなかちょっと決められないんで。まずは17年3月を目指してやりたい、そのように思っております。

○稲垣委員 17年3月、もちろんそうだと思うんですけど、まずは。ただ、ある程度この色目を見ても、ほぼ合併の形も出てきたのかな、固まってきたのかな、という印象は持ってるんですが。おそらくそういう印象持たれてるんじゃないかと思うんですけれども。その中で、合併をしないという所とかに対して、17年3月までに合併を促すといっても多分難しい部分もあろうかと思います。こういう形で答申も出てきて、新しい法律にかかわるものがある程度の大枠がもうこれ示されてるわけですから。17年3月までに合併しない所、できない所に関しては、この新法の方向に向かって、法律ができたときに早速取りかかれるような、今からそういう準備が必要なんじゃないかな、ということを思うんですが、その辺いかがでしょうか。

○井ノ口地域振興部長 おっしゃるように、17年3月までに合併をしたくてもできないとか、そういう所も場合によって出てくると思うんですね。そういうときに、私どもが申し上げてるのは、合併をしてもなかなかこれからのこういう自治体の運営厳しい中で、合併をせずしてやっていくと、ましてそれの自治体が非常に小さい規模なんかになりますと、ますます大変というようなことになってきますので。そういう市町村については、こういう措置の前にまず市町村の内容の合理化といいますか、そういうことを真剣に考えていただく、ということをまずしていただく。そういう行財政上の問題がございますし、それからもう一つは、行財政上の問題にかかわりますけども、先ほど申し上げました、この一つの町村内の自治組織、それを非常に強固にしていただいて、そして、そこへ財源なり権限を一定のものを出していただいて、そこである程度のものが自主運営できるような、そういうことが非常に効果的だというところが、いろんな団体で出ておりますので、そうしたことを是非進めていただくようなことも、これから、戦略2のところでタウンミーティングなんかもやらせてもらってますが、そういう中で皆さんにお勧めをしていきたいと、そういうふうに考えております。

○舘委員 9ページの「県民局のあり方検討会」の関係なんですが。これ7月に設置をなされて、もう半年近く、論点整理いろいろほんとに難しい問題、整理しにくい問題、いろいろなことがあって、いなべが市として誕生しましたけれども。その県民局のあり方というのをこれからしっかり、いろいろな面において難しい、また重要な位置を占めてくるんだと思いますけれども。今のままずっと残るというよりも、また再編とかいろいろな見方もあるんでしょうけれども、できたら地域振興局みたいな形になるんかどうかわかりませんが。今までの経過の状況、まだ目標が来年のその日ということですけれども、今までの状況はどんなものか、ちょっと御報告いただける範囲でお聞かせいただきたい。

○松家総務局参事 7月に検討部会を立ち上げて、5回ほど職員レベルの議論をしてきました。そこで背景になっておりますのは、今年の3月に三重県が出しました地方分権推進方針の中で、市町村合併による市町村の数や規模能力の変化に応じて、県民局の所管区域を含めて、あり方を見直すという方向性が出されております。まずはその合併の動向というのが非常に重要なものになってきます。それはなぜかと言いますと、三重県行政機関設置条例という条例がございまして、この中で、県民局が所管する区域を市・郡単位で決めております。ですから、合併によりまして、従来の郡がそのまま市になるんであれば、今まで所管している県民局というふうに従前の通りという考え方があるんですが、その郡をまたぐ合併とか、または今所管している所から別の県民局の方への、市の方へ合併するとかいうふうな話がございますので。私どもは、まずその所管区域をどうしても条例上いろわなければならないという課題を抱えております。

 次に問題になってきますのが、今までの県民局といいますのは、生活創造圏という、この地域振興を担うという形でそのエリアが定まっておりますものですから、これからの「しあわせプラン」の中での地域振興戦略エリアと、それから新しい県民局が所管するエリアとをなるべく整合させたいという考え方を持っております。その辺をどうするかという議論も職員レベルでやっております。その中で出ておりますのが、その生活創造圏といいますのは、昭和40年代前半の広域市町村圏という考え方から出てきた圏域の考え方でして、地方の中心都市と周辺の農山漁村の交流・連携やネットワークの整備を行うという考え方でできたのが広域市町村圏です。もう一つその上に、地方生活圏という圏域の考え方がございまして。これも新全総の昭和40年代前半の折の考え方なんですが、複数の広域市町村圏を所管するエリアということで、広域市町村圏を大きくとらまえたエリアを地方生活圏と言っております。これは旧建設省の考え方なんですけど。ちょうど今回の合併の動きを見ておりますと、その生活創造圏イコール広域市町村圏なんですが、特に津なんかが非常に典型的な例なんですけども、そういうエリアでの合併という枠組みで動いております。そうしますと、県が次の地域振興戦略を考える場合には、もう一つ広いエリアでこれから考えていく必要があるのではないかということで、そういうことも含めて、今私ども職員レベルでは検討しています。いずれにしましても、しあわせプランの地域振興の考え方は16年の4月以降に議論をするという話になっておりますので、そういった動きも見ながら、私どもとしては、まずは所管区域をどうするかということを決めていきたい。これが一つでございます。

 もう一つ議論しておりますのは、県民局と本庁の役割分担のことを議論しております。職員の中では、県民局制度はもうなくしてもいいのではないかという話もありますし、いやいやまだこれからも県民局制度は必要だという議論があります。少し制度論に戻りますが、県の出先機関には、自治法上2種類がございまして。一つは155条に基づきます、今の県民局の総合地域機関といわれる制度と、156条に基づきます、各行政分野ごとの地域機関を置くことができるとなっています。これはどう違うかと言いますと、どちらにしても県は現場、事業を抱えている分野は、本庁だけでは仕事が進みませんので、その行政機関といわれる地域機関を持たなければならないんです。その場合に、その地域機関、わかりやすく言いますと、土木事務所とか農林事務所という、昔のそういう呼び方なんですが、そういうものを束ねて地域におきまして総合的、広域的に行政を担うという位置づけで県民局という制度を置いております。これが、この平成の合併が進展後も、まだその役割がなくならないだろうというふうに、私どものレベルでは議論がそちらの方へ集約されつつあります。今のところ私どもが考えておりますのは、そういった中で、本庁と県民局の間で、県民の方々、特に市町村が県民局と関係があるんですが、二重行政とか行政の複雑化とか、そういうことの部分を現行制度の中で部分修正をしていきたい。具体的な例を挙げますと、今既に県民局の権限として渡されている許認可権等で、数年に1回か2回しか出てこないようなものがあります。そうしますと、県民局にはその専門性を持った職員がおりませんので、そういった事例が窓口へ来た場合に、すぐ本庁と協議しなきゃならないといったような話がありますので。そういったものは逆に、今は県民局に渡しておりますけど、もう本庁の専門職がおる所で持ったらどうかとかですね。そういった、平成10年の折に、ほとんど県民局の一つの窓口で受付から最後まで処理できるという方式で進めてきたものの中に、やはりいろいろと実態を見ますと、本庁で一極で統一した方がいい事務もございますので、そういった部分の修正をしていきたいというように思っています。

 もう一つは、市町村のほうも、町村レベルと特に市との、その県との関係で、県民局の見方がだいぶ違います。小規模な市町村レベルですと、県民局という存在を非常に評価してみえます。それから、いわゆる中核市、特例市や人口規模の大きい所ですと、県民局よりも直接本庁と話をさせてもらった方が仕事が効率的に進むと、そういう意見もございます。ですから、そういったことも、対市町村と県の関与の関係も、今これは地域振興部の方で、あたたか分権ミーティングで市町村の意見を800幾ついただいている中にもだいぶそれに関係する部分はございますので、そういったところも整理をしていきたいと考えています。そういった基本的な考え方の整理を、遅れておるんですが、平成16年の年明けの第1回定例会の前には、議員の先生方にも、たたき台といいますか、案みたいな形で出させていただきたい。それで、今言いましたようなことを整理して、16年の12月、第4回定例会ぐらいには、これは条例をいろうことになりますので、条例改正に持っていければどうかなという考え方で、私ども思っておるんですが。もう少し、合併の動きも流動的なものがございますので、その辺も見きわめながら作業をこれから進めていきたいと考えております。以上でございます。

○舘委員 例に出されたのは、ほんとにそうだと思うんですね。この中でもいろいろ御意見あって、市町村でも、県の通じんねやけど、ほんとにたまやで、来てもろたときには何ちゅうて対応したらええかわからんもんで、もうお聞きするとか、いうことがほんとに実際やと思うんですね。いろいろなそんな見直しもいただきたいのと、今までの広域市町村面とかいろいろあって、原則が今までの状況の県民局でなければならんということはないと思いますので。枠組みもいろいろ変わる中で、ほんとに、法律にうたわれとるんでこう行くんや、ということも必要でしょうけれども。その枠超えたような形の中での、ほんとの県民局、市やら小さい町村もあろうかと思いますけれども、何かほんとに抜本的におもしろい案があるとええな、というふうに僕は思いをしてるんですけれども。そうしますと、この1定の前ぐらいには、ある程度のたたき台というか提案をいただいて、そこへまた、ということになるんですね。はい、わかりました。ありがとうございます。

○松家総務局参事 新しい新生県民局がどういう役割を担っていくかということについては、まだほんとに検討の段階ですので、はっきり申し上げるわけにいきませんが。検討の段階ということでお含み置きいただきたいと思いますけど、今、地震・津波対策が非常に厳しい状況になってきておりますので、やはり災害対策の地方本部という県民局の別の面での大きな役割も抱えておりますので、そういった面も重視をして、エリアも考えていきたいというふうに思っております。それから、生活創造圏のビジョンで、議員提案の条例で、そういった県民、NPOとの協働事業という、その活動の場を県民局単位でやっております。やはりそういった意味での県民局が果たしている役割というものを、職員も、それから市町村から見ても評価がされておりますので。そういった面も、今回のしあわせプランの中でも、そういう理念部分が出てきておりますので、そういったことを少しどうしていくか、制度、組織、機能的にどうしていくかということも含めて検討していきたいと思っています。ただ、舘委員さんがおっしゃられましたように、法律上決められた行政機関という位置づけがございますので、運用面ではユニーク性は出せるかもわかりませんけど、やはり組織論上からいきますと、法律に決められた範囲で考えなきゃならないという制約もございますので、その辺はちょっと御理解をいただきたいと思います。以上でございます。

○吉川委員 ちょっとうがったお尋ねかもわかりませんが。いわゆる何というんですか、さっき説明いただいた「現行の合併特例法と第27次地方制度調査会の答申との対照表」、その現行法と答申内容をお聞かせいただいた。その中で一番最後の下の段、「その他の方策。合併困難な市町村に対する特例の方策」。これがですね、知事の先頭下、県がいくら頑張ってもうまく合併できなかったんだが、「市町村からまた自らの判断によって合併をしたいと求めた場合」というのは、どういう意味かさっぱりわからんねやけど。「都道府県がかかわる手続きによって市町村の合併を行う新たな仕組みを検討しましょう」ということ。気ままを聞くということですか、どうですか、というのがまず1点目。ちょっとそれ、ようわからんもんですからお尋ねしました。

 資料1の「地域自治組織について」でありますが。いわゆる、この11ページにも書いてありますが、「一般制度」と「法人格を有するタイプ」というのがあります。10ページに、地方協議会、地域の意見の取りまとめ、その下に「長」としてありました。この「長」というのはだれかわかりませんが、市町村長であるのか、地域協議会の長であるのか、ということをお尋ねするのと共に、法人格を有するタイプという、この地域協議会の構成の中に、地域協議会の会長というものをつくるのかつくらへんのかわからんけども、あるんであろうと私は思うんですが。それは法人格でありますから、合併した市長が任命をしていくんであろうと、このように。選挙はやらないんですから、公選法によらない方法ということになっております。そこで、実は11月11日に当委員会が兵庫県議会にお邪魔をしまして、県外調査をやらせていただいた。そこで、兵庫県議会が進めているというか、指導をしているというか、そうした中で、三つなり、二つ以上は合併でありますけれど、幾つかの市町村が合併する、したときに1人市長ができる、助役もできる。ところが、四つ五つの地域、旧市町村、そこにいろんな合併後に不平不満も起きてくるであろうし、おらが前の市町村のほうがよかったというような意見もあろうし。そうしたものを調整していくための「調整助役」という、兵庫県ではそういう言い方、調整助役を置いていく。これが地域協議会の会長にあたるのかなあというような感じもするんですが、そこらのところをお聞かせいただきたい。

○井ノ口地域振興部長 まず比較表のほうから先にちょっと説明させていただきますが。比較表の「その他の方策」の真ん中どころに「合併困難な市町村に対する特別の方策」という中で、吉川委員おっしゃったのは、この1の「知事のあっせん等の調整を行ってもなお合併に至らない事態において、市町村が自らの判断により合併を求めた場合、そのときには都道府県がかかわる手続きによって市町村の合併を行う新たな仕組みを検討してはどうか」と、こういう答申なんですね。これは具体的に、じゃあどんなふうにするのと言ったときに、私ちょっと例示的に申し上げた、そのようになるかはちょっとわかりませんが。この文言から私どもが考えますと、都道府県がかかわる手続きということでございますから、単に知事だけではなくて議会も含めてというふうに解釈させていただいて。例えば、県に市町村から、合併しようと思ったけども、知事もあっせんもしてもらったけど、なかなかうまくいかなかったと。でもやっぱり合併はしたいと。何とかならないかという申し出があったら、それを知事は受けて、県議会の議決を経て、そしてその周辺の、あるいはその望む所の市なりに働きかけて合併をというようなことのできる、そういう仕組みをつくったらどうかと。そういうふうなことかなと私どもは今思ってます。

○吉川委員 おぼろげにそう思いますけども。その心はさっぱりわからん。気ままを聞いてやるのかなあと、うがった見方をしたくなる。

○井ノ口地域振興部長 気ままかどうかはちょっと私もわかりませんが。要は、合併をしたいけれども、なかなかどことも合併ができないといったときに、そういう方策を考えてはどうですか、というのがこの答申かなというふうに理解してます。

 それから二つ目の、兵庫県の例を添えて、調整助役というものが、この10ページに出ております、地域協議会の「長」と同じものかどうかということでございますが。先ほどおっしゃった「助役」という名称からいきますと、どうも本庁にお見えになるのかなというイメージがありますね。それに対しまして、この地域協議会というのは、本庁というよりはむしろ地域にあって、そこでその地域の住民の方の意向だとか、あるいは支所、出張所の機能だとか、そういうようなものを果たす組織というふうに考えてますので、少し違うのかなというふうに思います。そのときに、この地域協議会の絵のところに書いてございます、この「長」というのは、この左手に市町村長がありまして、「選任」と書いてございますんで、この市町村長が選任をして、そして「長」を設けると。その「長」はこの地域協議会とはまた別の組織になっておりまして。ですから、地域協議会は地域の住民だとか、あるいはNPOの方だとか、そういう人が入ってこの協議会をつくられると。その協議会と、この市町村長が指定をした、選任をした「長」とが諮問をして、それに対して地域協議会から意見を言っていただくと。そんなような仕組みになるのかな。ですから、この地域協議会に例えばまとめ役のような人ができたとすると、その人はこの「長」とはまた別の人になるのかな、というふうに思っております。そのときに、この地域協議会なる、この地域自治組織が法人格を持つのか持たないのかというところは、合併をした市町村が一定の期間は法人格を持って運営することが可能です、こういうことでございます。以上でございます。

○吉川委員 ちょっと頭悪いので理解に苦しんでるんですが。そうすると、10ページの「長」というものと地域協議会というものは別だと、こういうお考えですな。私は、地域協議会の会長が「長」であるのかなと、このように錯覚をしてるんですが。しかし、市町村長が選任を「長」をするんですわな。そうすると、地域協議会というのがあって、その市町村長が「長」に決めた「長」が、そのいろんな問題を聞き取って市町村長に上げていくという一つまだクッションがあったと、こういうことでありますな。で、この「長」は、いわゆる法人格を持った組織の中、あるいは市長が任命してるんですから、特別職という考えもできると思うんですが、それがいわゆる兵庫県で言う調整助役。助役というのは本庁にいるんですよ、一応助役は。そうして、合併した所に調整助役を1人ずつ置くんですよ。それと私があれしたもんで、お聞きしたい。

○井ノ口地域振興部長 おっしゃるように、そういうことだと、いわゆる「調整助役」とおっしゃる方が、ここで言う「長」とよく似たような性格のものかな、というふうに思います。

○稲垣委員 先ほどの27次の答申のところで、合併困難な市町村に対する特別方策の2番のところなんですが。広域連合の新しい制度、国のほうでまた定めて、これまでの広域連合の考え方をおそらく大幅に変えたようなものが提案されるのかなという気がするんですが。もし何かその資料とか情報があれば、後でも結構なんですが、いただきたいなと思いまして。お願いできますでしょうか。

○井ノ口地域振興部長 特にこれを詳しくしたような資料というのは、まだ現在のところございません。で、答申そのものがございますけど、これだけの表現しかなくて、これを深めたような資料というのは今のところございません。

○松家総務局参事 ちょっと知識としてこの背景知っておりますので、所管外ですけど、少し申し上げたいと思いますが。全国町村会がこの地制調にこの考え方を意見具申しておりまして、全国町村会の考え方という形で、町村連合というものがありまして、全国町村会のホームページに載っておりますので。もし必要でしたら、私、ここへは持っておりませんけど手元にございますので、お手元のほうへはお届けすることはできます。終わりましたら、皆様方全員に、地域振興部のほうを通じてお渡しいたします。

○森本委員長 資料をいただきましょうか。広域連合の考え方は、基本的には今までの広域連合の考え方と変わってないという認識でよろしいね。

○松家総務局参事 組織的には、ああいう組織になりますけども、どちらかというと今までの広域連合は一部事務組合、一部の事務だけを取り上げて連合という形になりますが、昔のその一部事務組合の中に、全部事務組合とか役場事務組合というイメージがあります。今も制度としてありますけど、なるべく、そちらに近い方になっております。それで、住民の基礎的な管理部分だけは、今の町村、普通公共団体が担って、それで、ほとんど、何て言うんでしょうか、大きな事業とか新しい政策的なものは、その町村連合で行うというふうな考え方です。ですから、今の基礎的な実態はそのまま残ります。残ってその上に、この町村会が提案してます町村連合というものがあります。それで、その上に県があるという3層になるんですけども、今までのイメージの広域連合よりはもう少し幅広い事業をやるというふうなものです。

○森本委員長 はい。それじゃ、資料をよろしくお願いします。

○松家総務局参事 はい。全国町村会はそういうふうな提案でございました。

○北川委員 市町村合併の関係で、3ページの取組状況、これ、ずっと以前から見せていただいてるんですけども。素朴に、北部のほうに法定が多くて、南部側が任意合併もしくは研究会、あるいは白い部分というところになるわけですが。その一つの傾向として、北部はやはり体力のある市を中心に周りを巻き込んでいく形ということ、南部方面はなかなかそういう形にはなってないというのがこういう形に表れているのかどうか。その辺の現在での県さんの判断というか考え方、受け止め方を一つお聞きしたいなと。それを踏まえた上で、申しわけないですが、ちょっと常任委員会とかぶるんですが、秋田県ですか、合併をしない市町村に対して財政の見通しを出せという、合併を促すための県の姿勢があったと思うんですが。改めてそういう考え方というのを、常任委員会では考えてないというお話だったと思うんですが。市町村に対してそういうふうに申し上げないとはいえ、逆に県として、各市町村、合併をしない、あるいはまだ進んでない所の市町村についての財政的な見通しというのを十分把握をしてるのかどうか。あるいは、そういった研究をしている、積み重ねをしている部所というのが、ごめんなさい、私よく存じ上げないんで、あるのかどうか、その辺を一つお尋ねしたいと思います。

 それから、少し離れるんですが、ローカルな話で恐縮なんですが。先ほどからどうも出てます、地域の自治組織の関係なんですが。名張は、地元のことを申し上げたら恐縮ですが、合併をしないという中でも、地域予算制度という形で、中学校単位でいわゆる自治組織を、協議会を立ち上げて、市から予算を振り分けて地域で使いなさいよ、というやり方をやっておるわけです。そこで一番意外とネックになってるのが、ローカルな話で恐縮なんですが、区長制度ですね。どこの市町村でも結構あると思うんですが、この新しく組もうとする自治組織と、どうしてもそういった従来の区長制度というのがバッティングをするということで、うまく進まないという事例を幾つも見てきたんですが。各法定協議会の中にも県の職員さんが行っておられ議論されてる中で、そういう区長制度についての議論というのは、どんなふうな方向性が一般的に考えられているのか。議論の経緯があれば、具体的な話があれば少し教えていただきたい。以上です。

○井ノ口地域振興部長 まず合併の枠組みが、中勢から北勢にかけてかなり法定合併協議会が多くて、南勢の部分に任意合併協議会が多いということで、それが中心となる市がある所とそうでない所の差かというお話でございますけど。確かに、大きな10万以上の市のあるような所と、南部の地域というのはそういう大きな市がございませんので、そういうところが多少影響している部分もないことはないと思います。確かにそういう部分もあると思います。しかし、合併というのは必ずしもそういうことばかりでもございませんので、一概にそういうことでと決めるというのもどうかなというふうにも思っておりますが。確かにそういう傾向は出てるというふうには思います。

 あと、協議会が、おっしゃるように、旧の例えば自治会でございますか、自治会連合会ですとか、あるいは今おっしゃった区長さんとか、そういうものと、この新しい組織と、どういうふうに考えたらいいのかというところがあるかと思うんですね。それについては、多分その地域によってかなり違いがあるのかなと。つまり、行政の受け皿的というと言葉があれですが、もう非常に配り物程度をしているような自治会組織の所もあれば、かなりのもう既に予算も持って一定の地域のいろんなことをやってみえるような、そういう自治会もありますんで。私どもも、この新しい組織を入れるときに、必ずそれとは別個に入れるというようなことじゃなくて、その地域のその自治組織のあり方に応じた形で入れていただくのが一番いいのかなと。ですから、名称も必ずしもこういう新しい名称にこだわらずに、機能をちゃんとすればいいのかなと。ただ今回、その答申に出ておるようなものを入れていこうとしますと、これは一定の権能が必要でございます、機能も必要でございますんで、そこのところはきちんとしないといけないと思いますが。そういうものにのっとらずに入れていくというのであれば、今おっしゃったような形で入れるというのであれば、それはあんまりこだわらずに、新しいものにこだわらずに、対立的に旧の自治と別に置くというんじゃなくて、それを融合したような形でするのも一つの方法かなというふうに思います。

 それから、合併できなかった市町村に、県として財政的にどういうふうなことを把握をし、指導するかということでございますけど。これは、私どもの市町村行政をやってる所では、毎年、各市町村の決算なり予算というものを見せていただいて、財政状況も見せていただいておりますんで、大体その自治体の財政状況というのは把握しております。その中で、当然その合併するしないによって、どういうふうになるかというようなこともわかっております。それは市町村のほうでもよくわかっていただいてますので、当然そこのところ踏まえて、市町村でも合併をしない所についてはいろんな手だてを考えていただいておりますんで、その範囲の中で、県としてもできる支援はさせていただこうと思ってますが。おっしゃるように、新たな形として、合併しない所をとりたてて調査をして、それに特別の手だての何かを考えてるかということについては、私どもとしては、今はまだ考えていないということでございます。具体的な事例あれば補足答弁させます。

○堀川総括マネージャー ただいまの北川委員さんの、いわゆる区長さんと、その新しい地域自治組織や地域内分権の調整ということでございます。私ども先ほど御説明しましたが、「地域内分権タウンミーティング」といったものを行っております。これは先般12月7日に、まず第1回目をやりました。それから、年明けてから、数カ所で引き続き2回目以降を開こうということをしております。先般の、実は第1回目のその地域内分権タウンミーティングの中で、やはりそういったことが議題となりました。私ども、名張市の事例としまして「ゆめづくり地域予算制度」、そういったものを紹介していただくということで、その中で、名張市のゆめづくり予算のあり方、名張市の場合、区長制度を取られております。ほかの地域では自治会なり連合自治会という形のものでございますけども、そういった新しい住民自治、地域内分権のあり方と自治会のあり方、そういったことについて、これからどういう調和を図っていくかということでございますけども、先般のタウンミーティングの中では、やはりこれからその新しい住民自治のあり方についても、自治会とかあるいは区といったものの存在は非常に大きいということで、そういったものを中心に据えながら、NPOでありますとか、いろんな各種団体との協働の中で新しい住民自治のあり方を構築していくことが大事だということでございます。特に、これから私どももまた事例として学んでいきますけども、宝塚市ですね、あそこも非常に住民自治なり地域内分権の進んだ所でございます。宝塚の場合は、既存の自治会なり連合自治会といったものと、新しい地域内分権制度のいわゆる協議会といったものが非常にうまく調和してやってるというケースもございます。私ども、これからそのタウンミーティングを進めていく中で、そういった宝塚市のケースといったものも採り入れていきたい、というふうに考えてます。以上でございます。

○北川委員 地域内の自治組織について逆に私申し上げたいのは、地域の中でいろいろまた細かな分権というか、もう一つ分権の中の分権ということを考えると、スムーズに行くためには現在あるような、いろんな自治体なり区長制度なりの活用というのは現実的には必要なんですが、逆にあんまりそれに引っ張られていくと、なかなか、かえって本来あるべき組織になっていかないという面がありますんで。逆に、これからいろんな機会を通してレクチャーをしていただく場面があると思うんですが、あんまりそれが、イメージが重ならないほうが私はこれからの時代の感覚としていいんではないか、という思いを持ってるもんですから。そういうことはちょっと御要望としてお話をしておきたい。

 それと、やはり県の姿勢として、合併の関係ですけれども。財政的な不安というのは、合併しない市町村、あるいはうまく進んでいない市町村の住民の方というのはイコール県民でもあるわけですから、その不安解消するための何か施策というのを県としてもやはり私は持っていただくべきだと思ってますんで。それが何か、どういう方法論がいいのかというのは少し勉強させていただかないかんのですが、またそういう施策についても十分検討いただきたいとお願いをしておきたいと思います。

○森本委員長 要望でよろしいか。

○北川委員 はい。

○森本委員長 それでは、ほかにございませんか。

○清水副委員長 なければ一つだけ、よろしいですか。先ほどの、名張にしろ鈴鹿にしろ単独の道を選んだわけなんですけれども。交付税ね、交付税はおおよそ、大体県の試算というか、感じとして、大体どのぐらい削減されてくるのか、率直なところを言ってほしいんですが。自治体によってまちまちやから、おおよそね、何%削減とか、そういう形でよろしいですわ。

○浜中チームマネージャー 何%という数字はございませんけれども、大体の予想として、今現在が18兆円ぐらいの交付税で、来年1兆5,000億円ぐらい減らすといっていますんで、そういった感じでしかまだ、とりあえずは理解はしてないんですが、よろしいでしょうか。それが市町村レベルでどうなるかということ、ちょっと、大変ちょっと難しいんですけれども。

○清水副委員長 それは、まあ新聞に書いてあるわね。もう少し詳しいのはまだわからんか。

○浜中チームマネージャー それ、市町村別に基準財政需要額などいろいろ計算しなくてはなりませんので。ちょっとここのところで具体的にと言われてましても、ちょっと手元に資料がございませんので、申しわけないんですが。

○清水副委員長 そしたらね、もう単独で歩むと決めた自治体の、おおよその試算をですな、そんに急がないもんで、また資料として出してください。

○浜中チームマネージャー ちょっと時間はかかるかと思いますが、努力させていただきます。時間がかかると思いますけれども、できましたらお届けさせていただきます。

○森本委員長 うん。難しい問題やろけどな、これは。ほか、よろしいですか。それ、皆さんに出せるかな。かなりこれ問題もあるように思うんやけども、ええか。まあ、しょうがないわな。情報公開やでな。かなり極端な数字が出ると大変やろのう。

○浜中チームマネージャー その長期的のフレームとか、具体的な数字、計算した数字と言われましても、いろんな制度が今流動的ですんで、非常に難しいかと思うんですが。今ある条件等を何らかの格好で固定していったらこうなるんじゃないですか、というようなことは計算すれば出てくる可能性はありますけれども。それが信頼できるのかどうかについては、ちょっと難しいかと思うんですけれども。

○森本委員長 井ノ口部長、この件よろしいね。こういう結論で。

○井ノ口地域振興部長 非常に各市町村とも気になるところでございますけども。従前に、段階補正なんかを少しいろって、交付税が各団体で4,000万とか5,000万とか減るというようなことが出されましたけども、それ以降、交付税についてどういうふうになるということが出ておりません。今の交付税は、先ほどちょっとマネージャーが言いましたように、20兆ぐらいの中で、税から出る財源というのはもう半分ぐらいしかないわけです、あとは借金でやってるわけですから。そういう中で、今度その合併特例債を交付税で7割とかみるというようなことになると、当然そちらのほうへ取られていくわけでございますんで、通常の交付税というものはかなり影響を受けるというふうに思われます。それがどのぐらいかというところが、よく合併の当初、昨年ぐらいにも議論になりまして、もう2割以上影響するということになると、かなりの市町村は財政的に立ち行かなくなるんではないか、というような議論もされたりもいたしました。そこのところが、その2割以上になるのか、1割そこそこで収まるのか、というところがあまりはっきりしてないわけです。それで、先ほどマネージャーが申し上げたように、今の前提条件で計算すれば計算は出ますけども、数字を出してしまうと、それが一人歩きしてもどうかなというふうにも思いますので。できれば御勘弁いただきたいというふうに思います。

○森本委員長 それではね、やっぱり、チームマネージャーも話しされて、ある程度の段階があると思うんですけども、その差は仕方ないにしても、出していただけますか。やっぱり、あんまり気配りしても。出していただいて。それで、その日にちはしばらくと言うけど、それ1週間もしばらくやし、ひと月もやし、大体どのぐらいの時間で出してもらえるの。猶予どのぐらいの時間欲しいということで了解取っとく。すぐ出るようなこと思といでるで、委員としては。その辺、ごめんしてもらうというのはちょっと難しいようでございますんで、全体の意見で。えらいすみません。部長どう、ちょっとその辺だけ。あんまりさっぱりわからんような時期ではちょっと。そうかと言って、1週間でそんなんすぐ出せって難しい。それぐらいで出る。前提条件。

○井ノ口地域振興部長 それではですね、前提条件を置かせていただいて計算をさせていただくということを御了解の上で、出させていただきますんで。作業に2週間はどうしてもかかるようでございますんで、年明け早い時期に、ということでいかがでしょうか。

(「了解」の声あり。)

○森本委員長 はい。ほかになければ、今も話が出ましたんで、もうないかと思うんですけども。ないと言うと意見封鎖みたいなことなんですけども。この県内外を調査されて、ここで、質問や御意見等ございましたら。よろしいでございますか。それでは、ほかにございませんので、これで本日の調査を終了いたします。当局には、まことに御苦労さまでございました。

 それと最後に、大変な作業でお忙しいときに、非常に地方分権大変な時期迎えておりますので、是非しっかりと今後も取り組んでいただきたいということと、この「あたたか分権ミーティング」も、非常に短期間で、非常にいい中身まとめていただいて、これはかなりこれからの市町村との連携では随分大事な資料になってまいります。稲垣委員からも御指摘ありました、半年間で評価が出ていくというような、そういうことをされていくと、県の評価、野呂知事が言われる、やっぱり連携もより深まるというようなことで、大変評価もさせていただいて、ねぎらいもさせていただきたいと思います。しかし、今後しっかりやっていただかんと、これはまた逆の方向にもなりますので。そのことを申し添えて、きょうは終わらせていただきます。どうも御苦労さんでございました。

Ⅱ 委員協議

1.次回の委員会について     正副委員長に一任

〔閉会の宣告〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成15年12月19日

地方分権推進(首都機能移転・市町村合併)調査特別委員会

委員長  森 本 哲 生

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