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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成15年度 委員会会議録 > 平成16年1月28日 産業政策調査特別委員会 会議録

平成16年1月28日 産業政策調査特別委員会 会議録

産業政策調査特別委員会会議録
(閉 会 中)

開催年月日   平成16年1月28日(水)  10:01 ~ 11:47 

開催場   601特別委員会室

出席委   10名

委員長 田中 俊行 君
副委員長 前田 剛志 君
委員 石原 正敬 君
委員 藤田 泰樹 君
委員 水谷 隆 君
委員 桜井 義之 君
委員 木田 久主一 君
委員 田中 覚 君
委員 山本 教和 君
委員 永田 正巳 君

欠席委   0名

出席説明員

 〔農林水産商工部〕

農林水産商工部    石 垣 英 一 君

地域活力づくり分野
総括マネージャ    梅 村 庄 三 君

                            その他関係職員

傍聴議員           0 名

県政記者クラブ加入記者    5 名

傍聴者            0 名

議題又は協議事項

1 調査事項

   中心市街地の活性化対策について

2 委員協議

   委員長報告について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣告〕

1 調査事項

   中心市街地の活性化対策について

(1)資料等(パワーポイント使用)に基づき当局説明

  〔石垣農林水産商工部長、横山マネージャー 説明〕

(2)質疑・応答

○木田委員 二点ほどお伺いしたいんですけども、まず一点目。簡単なことなんですけども、このエコマネーっていうのはね、各地でやられてますけど、外国でも盛んですけども、消費税の関係はどうなっとんのか、ちょっと教えていただきたいと思います。

 それから、この中心市街地の件でですね。3ページで、少子高齢化、人口減少等が進む今後の社会において、ますます重要になっていくというふうに書かれてありますけども、確かに車に乗れない人たちのことを考えるとそういう考え方もわかるんですけども、高齢化といってもですね、65歳になったから、もう車に乗らんっていうわけじゃないですよね。75歳になっても、80歳になっても乗っとる人おるし、それから乗り合わせていく人とかいうことを考えるとですね、なかなか高齢化社会が来たから駅の近くが流行ってくるということでもないように思うんですよね。もしそうであるなら、こうして行政が力を入れなくても自然に盛んになってくる、流行ってくるというふうに思うんで、やっぱり郊外に出て行く、大きな店ができて。またそれから公共施設も駐車場の多いところへ移っていく中で、なかなかそういうふうな楽観的な考え方はできないんじゃないかなというふうに私は考えています。

 だから無理やりいろんなものをしてもですね、お客さんが郊外へ流れていく中で、そういう駅の近くへ集めてくるというのはかなり難しい面があって、例えば駐車場のついた公共施設を造るとかですね、その公共施設とそういう商店とを結びつけるとか、そういうふうな方策を取っていかんと、なかなか難しいような気もするんですけど、そのあたりはどうでしょうか。

○石垣部長 木田委員言われましたようにまさしくですね、高齢化社会になったから中心市街地が、お年寄りが随分集まって来てですね、うまいこといくというもんじゃないと思ってます。基本的に今、商店街が、中心市街地が、やはり基本的に嫌われたという言い方おかしいんですが、消費者に満足されなくなったということが一つ基本にあると思います。もちろん郊外に大型店ができたということも事実ありますけども、やはりそれは基本的にあると思います。だから一つ、中心市街地にどんな魅力を持って、どんな仕掛けをして、そこへ人を集めてくるかということだと思います。

 先程言われましたように、今、例えば出てきたんが、四日市の事例を言いますと、四日市なんか今、真ん中のジャスコさんも出ていったと。真ん中ごそっと空いとるわけですね。それについて、例えば公共施設をPFIでやろうかとか、あるいは四日市に最近できたのは、中心市街地に、例えば高齢者のマンションですね。今まではどっちかというと、中心市街地はマンションはなかったんですが、住むこととものを買う、交流、憩いを楽しむというような、そういうものが最近出てきたということもあると思います。

 要は、例えば介護ビジネスを、介護のデイサービスを中心市街地に持ってくるとか、よその県では、例えば高等学校をもう一回持ってくるという話もあります、夜間高等学校ですね。例えばカルチャーセンターを持ってくるとか、駅前の、そういう仕掛けは、やはり言われるとおりだと思います。

 ただ一点、高齢者については、やはりどうしてもこれから、65歳っていったら今はまだですが、ただ70歳を超えて80歳になったら、車を運転できんようになると。ついては、どうしても公共交通に頼るという部分があります。そういう面については、これからやっぱり人生80年代を迎えてくると、中心市街地に、そういう高齢者の方々が行ける、楽しめるという部分が、やはり機能としてはこれから増えていくんだろうと思っています。先生が言うとおりだし、そういう仕掛けは当然要ります。

○横山マネージャー 消費税の問題でございますけれども、やはりJファンドというエコマネーを介してのサービスの提供ということが考えられます。ですけども、基本的に今、全国でいろいろな団体でそういった実験がされております。そういう中で、やはり気になるということで、消費税のことでございますので税務署との協議をしている団体もございます。ですけどもその中で、特に今問題があるという、税務署から指摘をされているという事実はないということでございますので、基本的に、やはりJマネーを介しての現金の取引ではないということで、今のところ税務署はそういった判断をしているのかなという結論で、今のところ考えているところでございます。以上です。

○木田委員 エコマネーの件ですけども、私は前から考えとってですね、ずるい考え方をすれば、エコマネーをドンと普及させることによって消費税を免れるというか、そういうふうなところが出てくるんじゃないかなという感じがしてるんですよね。確かに老人に対して肩を揉んだりとか、そんな程度であればぜんぜん問題ないんですけども、大きな地域で一つの商店街で、エコマネーですべてできると。だから例えば、1エコが1円ですよというようなことになればですね、そこへ行ったらもう、円を使わずに1エコを使うと、例えばね。それは10万エコを使っても、それに消費税は要らんというんだったら、やはり問題が出てくるような気がして、そのあたりは整理をしていかないかんのと違うかなというようなことを、前から考えているんです。

○横山マネージャー 基本的にですね、今のコミュニティビジネスということで、やはり住民同士のコミュニティがなくなってきたと。やはりそこらへんが問題という中での取り組みでございますので、今のところ、こういった大規模な取引がされている事例というのは、非常に少ないと思っております。ですから今のところ、そういったような事例が出てくれば、やはりいろんなサイドでの検討が加えられるのかなと思っているところでございます。

○木田委員 それから中心市街地の関係ですけども、私は自分が言っていることも、部長さんが言っていることも両方理解できるんですわ。ただね、今、本当に最先端の商業を考えている人たちは、駅前を撤退して郊外へ行っているわけですよね。いわばもう見捨てられた、ちょっと極端な言い方をすると、見捨てられたところを行政がなんとかしなければならないということでやるわけで、やはり同じような商業だけでは、もう太刀打ちできないと。

 だからやはり、そこに付加した公共事業、公共施設とか、今言われたマンションとかですね、そういうものを組み合わせてお客さんが集まってくるようにせんと、税金を無駄遣いしてもね、ちょっと極端な言い方で語弊がありますけども、やっぱりそのあたりも考えていかないかんのじゃないかなというふうに思います。

○石垣部長 委員言われたように、中心市街地活性化法はですね、今まではどっちかというと商店中心、市街地というのは商業者のものであって商店街のものであったという、その基本的にあります。これがやっぱり、中心市街地が疲弊してしもうたもんで、新たな機能をやはり入れていかなあかんという、要するに人間を持っていくというか、先程言いましたように、福祉関係もあってもいいし、あるいはいろんな教育関係もあってもいい。カルチャー関係も入れてもいい。そういうもので新しい機能を入れていこうということで、実は中心市街地のもともと発想は、8省庁が入ったということは、共管したということは、まずそういう視点でございます。やっぱり商業を、当然、商業機能は残しますけども、それだけの機能だけではやっぱりつらいと。もう、ご指摘のとおりです。

○山本委員 今の木田委員とよく似てるんですけども、例えば宇治山田駅前の明倫商店街ってあるんですよ。僕ら小さいころはあそこを通って小学校に行っとった。その当時はですね、もう大人の中ですけど、大人は買い物かごを下げてですね、もう肩が触れるくらいものすごい人だったですわ。これは別に伊勢のマーケットに限らず、どこのまちのどこの市のマーケットも一緒だったと思うんですよね。それはそれでものすごく流行っていた。

 それでなおかつ、伊勢には新道という商店街があって、大分離れてましたわ。伊勢市の方ですけどね。明倫マーケットっていうのは宇治山田駅前ですけども、そこもまた、流行ってたわけですよね。

 その明倫マーケットっていうのは、家庭の主婦が夕方になると、夕方に限らずですけども、夕方が一番混雑してた時間帯ですよね。晩ご飯の仕入れというか、買い出しに行ってたと。新道の方は晩ご飯の買い出しではなくて、衣服だとかそういった日用品だとか、そういうようなものをわざわざ買いに行っていたという、だけど混んでたと。そういう役割分担というか、そんなものがあった。

 だけど今は、品ぞろえとか消費者のニーズの多様化というんですか。若い人たちは何も魅力がなくなった。マーケットにしろ、商店街にしろ買うものがないわけですよ、若い人たちは。

 それでどこへ行くかといったら、同じ文房具を買うにしろ、近くの文房具店でなくて、例えば名古屋の東急ハンズに行ったりですね、そんなところに行きながら、いろんな種類の、ボールペン一つとっても何十って種類が、品ぞろえがしてある中で、夢を中に追い求めながらかわいいものを買ったりですね、そういうような意識があるわけですよ。そういうものに対して、マーケットの店主とか商店街の店主というのはですね、若い人たちのニーズを、自分たちの品ぞろえに取り込めなかったというところに、大きな敗因もあるだろう。もちろん木田委員が言ったみたいに、近くに駐車場がないとかですね、地理的なハンデもあるでしょう。かといって中心ですから、今さら駐車場を確保っていったって無理なわけですから、だんだんだんだんと疲弊していった。これが現状なわけで、こりゃいかんというんで行政が、この十数年来いろんなそういう事業に補助金を出したりやってもね、私はこれはもうほんと、打つ手なしというようなことだと思うんです。

 かといって、そのまま放っといたらいかんから、空き店舗対策ということで補助金を出したりしながらね、無料だけど、どうぞ誰か意欲のある人は使ってくださいと言ってですね、そういう不良品バザーだとかなんとかやりながら、今やっておりますが、持続性がないんですよ。その時点ではマスコミに取り上げられたり、テレビとか新聞なんかで報道しますけど、じゃあそれがずうっと商業的にうまく稼げるまでいっとるかっていうと、決してそうではない。一過性でしかないところに、今の商業地というか、没落という言葉はおかしいですけども疲弊していったところで、行政も商店主も打つ手がないと。こういうのが現状ではないかなというふうに思うんですね。

 だから昔はですね、30年くらい前まではね、別にこんなに行政が商業に対して、商業分野に対してね、てこ入れしてたかといったらそうじゃないと思うんですよね。みんなが、そんな時代背景だったということは確かだけども、これほど行政が中に入ってったということないと思うんです。それにもかかわらず入っていきながら、だんだんだんだん下り坂と。本当にね、僕らも教えてほしいわ。何か起死回生策があったら教えてもらいたいなと思うんですよ。

 部長が一番始めに言ったみたいにね、努力しないでも、朝早く扉を開ければお客さんがどんどんどんどん通ってた、そういう時代ではなくなったわけでしょう。努力しなくてもお客さんから来てくれた時代というのがあったけど、そうじゃなくなった。それはもう商業に限らず観光地でも言えることで、努力しないでも訪れてきた時代だけども、今はそうじゃないと。逆に熱海とかね、大王崎もそうだけども、努力しないでもお客さんが来たりしとったっていうのは、今はもう見るも哀れな状態になっとる。熱海なんかも市の中心で、19しかホテルがないというふうに言われとるわけですよ。

 じゃあ片方ですね、地理的ハンデを負いながら九州の黒川なんかはね、わざわざ飛行機で行かなきゃいけないにもかかわらず、いろんなそういうアイデアを組み入れながら対策をやっとるところっていうのは、「おお、行ってみたいな」というようなところがあるわけでね、そのへんのところのギャップというかですね、地理的条件がいいから、中心市街地なんていうのは地理的条件いいわけですよ。にもかかわらず、住民から見放されているという、この矛盾点というかですね、これはなんなんだろうなと私は思うんです。なんか起死回生策があれば教えてもらいたいんだけど。

○石垣部長 大変な実態です。ただその関係で、はっきり言って国も県もですね、まちづくり三法という形で中心市街地活性化も含めて、大店法も変えたり、都市計画法を変えて、まちづくり三法で今、正直言ってそれを回避するために、もう先生が言われたように実態はそのとおりです。もうまさしく明倫商店街も、特に銀座新道なんかも、空き店舗の方が多い状態になっております。ただ、それの中で中心市街地活性化法が動いてるという話、それだけはご理解くださいということと、それと実は商店街についてはですね、今まで商業者の方々は、商店街は自分らのものであったという話。要するに、ものを売れば人が来るという時代からですね、はっきり言って基本で言うと、一番大きいのはやはり郊外の大型店ができてワンストップで、例えばテレビを観ていて、今、自分の欲しい商品がすべて調達できる。どうしても消費者満足というのでいったら、当然そういうふうにいかざるを得ないという環境の流れの中で、やはり変わっていかざるを得なかったというのは基本にあると思います。おれは売ったるんやという話じゃなくて、要するに消費者が買ってくれるかという視点が、基本的にやはり弱かったという話は当然出てくると思います。

 実は私ども先程、事例を発表させていただきましたのは、まさしく今までやってきた商業機能、商店街機能について、ともかく今、新しい視点でやり直そうと。市民の参加のもとに一回やり直そうという動きが出てきたということでですね、回答になるかどうかわかりませんけども、ご指摘いただいた点については、今、カンフル剤という面でいったら本当に大変つらいです。

○山本委員 部長もそうなんですけど、僕らもそうなんですよね。一時言われたように、カラー舗装をしながら商店街をきれいにしようということでやった。また商店街の飾りつけというか、そういうものも補助金を使いながらそれぞれ努力しているけども、そのときだけでね、また元の木阿弥というような状況っていうのが、三重県に限らず、どこの県でもそうなんですよね。

○石垣部長 あの一点だけ。こういう状況の中で、はっきり言うと大店法ができて、大型店が郊外にいっぱい出て、要するに、三重県の売り場面積のほぼ7割はもう大型店が占めていると思いますが、その中ではっきり言ってだんだん疲弊してきた事実。その中で、例えば桑名とかいろんなとこについても、新しい取り組みしていこうという動きが、ここやはり2、3年と思いますけども、この動きが出てきたということについてはですね、やはり僕は評価をしたいと思っています。

 いっとき大型店に、これは大変厳しい言い方をするならば、もう、打ちひしがれた中で、やはりそれではあかんと。まちの顔としての中心市街地をもう一回再興しようという動きが、供給者側と言いますか、商店や商業者の中にも出てきて、片方で消費者、NPOも含めて出てきて、こういう動きがあちこち出てきたということについては、確かにつらくて厳しいんですが、それだけは僕は評価したいと思っています。

○山本委員 そんな中でね、このスライドにもありましたけど、そのまちの歴史とか文化を、いかにその商業と結びつけながら商業活動を展開していくかというところだと思うんです、私も。

 例えば伊勢の例だと、おかげ町なんかはですね、おかげ横町、あそこは本当にいつ行ってもいっぱいや。うまく時代考証を取り入れながら、郵便局から何から全部、昔の江戸時代の町並みにやったというのは、それぞれの住んでる人たちも偉いと思う。酒屋もそう、みんな、鉄筋の建物じゃなくて、ああいう木造の建物、町並みでずっとやったという本格的なものについてはね、中途半端じゃないからね、本当にすばらしいと思うんですわ。

 そういう意味では、まちのいろんなところにある素材、文化的な素材。伊勢の河崎なんかも、まだ蔵が残っとるからね、あれを利用しながらまちづくりをやる。これも恐らく成功すると思うんですわ。そんなに儲からないと思うけども。

 古市は残念ながら、昔の町並みというか遊郭っていうか、そういうのはもうほとんどなくなっちゃって住宅地になってますけども、あれだってそうだし、まだまだ自分たちが住んでるところで、まちの文化とかね、歴史なんかを利用しながら、発信できるような素材というのがいっぱいあると思うんですわ。埋もれとるようなものを、そういうようなものを、どう言うんですか、情報提供というか、もらうというか、行政側から教えるというかね。うまくやりながら活性化をやるというのが、行政の一つの役割じゃないかなというふうに私は思いますが、どうでしょうか。

○梅村総括マネージャー 先生が言われるように方向としてはですね、まちの特徴を出しながら、少し事例を出していただきましたけど、まちを観光地の資源として見出すとかいったことも行われてますし、例えば滋賀県の長浜のような、最近、日本中でウォーキングというのが大分盛んになっております。そういったウォーキングの対象となるような魅力づくり。先程、部長の方から、人を集める仕掛けづくりというものも大事やということをお話させてもらいましたけども、この中心市街地の問題については、先生が言われるように、商業関係では、もう圧倒的に数字が物語っております。小売店も、10%程の方が大店の方へもう既に移っとるわけですよね。先を見られてる方は、もう既に移ってみえるよと。残った方でどれだけ頑張るかというのは、その魅力づくり。これは観光にも通じますし、村づくりにも通じますし、いろんなところに通じると思いますけども、そんなところを取り組んでいく。そういう人集めの仕掛けと、それから皆さんの組織づくり。地域が頑張るという取り組みが必要でないかなというふうに考えております。

○藤田委員 何点か質問させてもらいたいんだけど、まず先程の話の中で、県土整備の方と農商の方と連携をしながら、ワーキング組んでやっているというお話を聞いてたんですが、具体的にどんなテーマでワーキングしてもらってるのかということが、まず一点。

 それと基本的に私は、これものすごく大事なことだと思うんです。というのは、いわゆる人を集めるという考え方をしたときに、四日市でもちょっと計画出ているけども、老人マンションという話でしたが、実は今、四日市なんかだと、工業都市であって各企業がみんな社宅を持っていたのよね。ところが福祉関係の予算を会社として削りたいもんで、今これもう、どんどん整理しているんですよ。もちろん人員が減ったこともあるんだけれども。

 それで、もしもマンションがあれば、便利なところに、例えば四日市駅周辺に新たなマンションができ上がって、塩浜、新正、このへんが列車通勤をする人にとっては、メインのルートになってきませんかね。そうしたらそこのマンションに、自分とこの会社が金を出して、一画借り切って社宅にするというんですよ。その方が結局、維持だとか管理なんかの問題で、うんと安くコストダウンにつながると。そんな考え方も出てきてる時代ですからね。いわゆる人がそこに住んでいる。人が住んでいれば、結局さっきのお話じゃないけど、福祉施設だとか、文化施設なんかも当然必要になってくる。

 だから今ね、中心市街地で、特に四日市なんか顕著だったのが、町中で今まで商店主が住んでたんですよ、そこで。それが全部郊外へ居宅持ってって、車で来ている。通勤してるわけや。そうするとやっぱりね、そこに人が常時いるのといないのとでは、客とのコミュニケーションについても全く変わってくるし、商店主同士のつながりというのも戻さないとだめですよね。

 そういう考え方をしていくと、いわゆる商業的なまちづくりと、それから人を使ったまちづくり。これは県土の方の範疇に入ってきてしまうわけやけども、そのへんの話し合いというのがどんなふうに、ぜひ進めていってほしいと思うんやけれども、そのへんの議論をする中で、いわゆるまちづくりのサポートを、それぞれの商店主なり市町村がすることですから、県としてのサポートをどういうふうにしていくのかということも、ぜひとも検討してほしいと思う。それで今、最初の質問にいったわけです。

 もう一つはね、この先進事例の中で、仕入れ関係の協同をしてる商店街っていうのはどこか県にありますか。要はね、郊外型の大規模店というのは専門店も入ってるわけじゃないですか。いわゆる専門店も入ってるけれども、そういう専門の部分と、それからいわゆる大きなメイン店の品ぞろえと、そのへんをこうするんやけれども、結局そのまちがね、一つのデパートという考え方をして、そういう観点での話し合いが進んでいるような商店街がないかなと思って、ちょっと聞きたかったんですけどね。もしどっかの先進事例で、そういうのがあるようなところがあったら教えてください。

 一つ問題になってくるのが、さっきも途中でお話出てたけど、品ぞろえで負けると。でもこれ、一店でやってたら負けますよ、絶対。ところが商店街というのは、同系列のお店が何店か、そのまちの中にあるじゃないですか。これが協同すれば、例えばこちらのお店に行けばこういう品ぞろえがある。こちらのお店へ行けばこういう品ぞろえがあるということで、一つのまちとしての品ぞろえができる。

 やっぱりこれは、仕入れの部分の話し合いというのがなされていかないとだめだし、桑名が一つ、そのまちにないものを引っ張ってきたという、パン屋さんの例が出ていましたよね、さっき。こういうことも必要だと思うんですけれども、これは空き店舗対策とかそういう問題でやっていけばいいと思うんだけれども、その部分がね、その二つ、大きく。仕入れの部分のところのやつと、県土との連携の部分。

○石垣部長 まず、藤田委員が今言われた、その商店街についてですね、人が住んでないという話。これも多分、桑名からずっといってですね、本来昔は商店街に人が住んで、例えば商店街というのは8時でも人が一品欲しいと言っても、まちに明かりがあってですね、ものを売ったというのが商店街でありました。

 ここ20年について、はっきり言いまして商店街については、皆さんが言われてるサラリーマンっていうと言い方が大変失礼ですが、朝出てきて、ものを売って帰っていくという話のものが、各商店街でやっぱり顕著だと思っています。まちに人が住まないということは基本として、商店街のあり方としてやはりおかしいですね。海外、アメリカでもそう、ヨーロッパでもそうだけど、どんな商店街でも上に人が住んでますよね。1階にいろんな自分の個店があって上に住んでいるという部分は、多分これ日本中の商店街、全部そうだと思いますが、そういう面の弊害はやはり出てきたというのは事実だと思います。

 その話の上で、これは県土とうちは特にいろんな話をやってます。もう過去に何回もやっておりますけども、要するに今回のまちづくりにしても、どっちかというとハード整備というのは、やはり国土交通省が担当しています。例えば上野市さんが、まちづくりの街路整備やってますね。あれに伴った店舗をセットバックして、商店街を造りかえるとか、それと一体になっている部分が多々あります。今の例えば桑名のお堀の話もそうです。あれはどうしてもハード整備と一体になります。

 そういうものについてのどうしても連携をしていかないと、これは中心市街地はやはり総合行政だと思ってます。やはり、そういうトータルで事業を考えていかないといけないということから、ワーキンググループを作ったりするようなことをやっています。詳しいことは後でまた、どんなことをやっているかというお話をさせてもらいます。

 二点目の仕入れですが、まちづくり商店街の中で今出てきてるのは、百貨店は上にこうありますけど、個々の店がこうずっと上にすると百貨店になりますけども、これを横にすると商店街になるわけです。概念でショッピングモールというんですが、要するに個々のいろんな服やら、野菜やらいっぱい、ダイアモンドやら、香水やら、こうずっと並んで、要するに商店街全体を百貨店みたいな機能に持っていこうというショッピングモールという言葉が今あります。まさしく今、商店街というのを活性化しようとショッピングモール、今、先生言われましたように、そういう視点でやはり造りかえようとしております。

 ただそこで、商店街全体が協同仕入れやっているかということについては、やっぱりなかなか今三重県で事例はないと思います。ただ、ボランタリィチェーンていうのがあります。特に個々のいろんな店が、例えば名前出して、今ひまわりチェーンとかいうようなチェーンがあって、個店が全部チェーンブランドなんかのボランタリィのチェーンの中に入って、そこから商品を一括して買い入れてくる部分は、ボランタリィチェーンと言いますけども、そういうのはありますけども、商店街全体で一括購入するというのは、今、事例はないと思います。

 ただ、販売促進とかですね、仕入れはないですけど、販売、外に向けて売っていくとか、そういうものについての協同の取り組みは、やはりあると思います。仕入れはなかなかないです。

○横山マネージャー 県土整備部と農林商工部の連携ということでございますが、一つ松阪市においてはですね、松阪駅から降りたすぐにですね、松阪駅前の整備計画ということで、県土の整備事業をやるということで、県土整備部が検討しておるわけでございまして、それを整備するに当たって、私どもの商店街の振興ということで中心市街地のエリアでございます。

 それで、ただ単に道路がよくなってもですね、やはりそれが通過だけでは、何のための商店街の振興にもならんということで、やはり私どもと県土整備部が協働することによって、人も集まって、それから渋滞もなく買い物もきちっとスムーズにできるというような、いわゆるまちづくり、いわゆるバリアフリーの面も含めてですけども、そういったことでいろいろ検討会をやっております。

 具体的には、松阪市の都市計画課、商工観光課。それから県でいいますと、松阪県民局の建設部、私どものまちの活力づくり支援チーム、それから各県民局のいろんな企画振興とかですね、そういったところがすべて集まって検討会を実施しておるというような状況でございます。

 あと、桑名市におきましても、かなり説明はスライドでさせていただきましたけれども、そういう形で県土整備部、それから私ども農林水産商工部、市の都市計画課、そういったものと入って、街路整備に合わせた堀の改修、小さなポケットパーク的なものの場所の検討とか、そういったものについても協同をしてやっているところでございます。

 それから協同仕入れということで、これにつきましては、中心市街地活性化法でもですね、やはり重点的にこの基本計画に盛り込むべき事項ということで、一つのメニューとして、中心市街地の食品流通円滑化事業というものが計画として挙げられますよという形ができております。議員がおしゃっるような形の視点からの取り組みだろうと思います。それで、県内には事例はございません。県外につきましてもちょっと把握してですね、また資料提供をさせていただきたいと思います。

○藤田委員 最後の件、ぜひ教えてください。

 要はね、確かにさっきのショッピングモールの考え方というのがすごく大事だと思うし、特に県土なんかとしっかり話し合いをしてほしいのは、動線をいかに作るかということですよね。人の動く流れをね。やはりそういうものをきちっと作り上げていかないと、ただの一方通行、いわゆるいっぺん通ってもらって終わりというんじゃなくて、回ってくるとか、それからそれぞれのところに、これは構造上、その町並みによってぜんぜん違ってくるんやけれども、公共交通機関をね、どこへつけるかということにもよるじゃないですか。

 だから、そういったものを合わせた中で、こういうものはしっかり検討していかないといけないと思います。特に街路整備なんかをやる時っていうのが一つのチャンスですよね、こういうことを考えていくね。ぜひお願いをしたいなと思います。

○水谷委員 一つだけちょっとお聞きしたいんですけども、桑名の寺町商店街、先程も出ていましたけども、非常にいろんな形でハード面の整備はできていましてですね、この間もちょっと行ってきましたから、駐車場もきちっと整備されて、ちょっと狭いですけども、非常に行きやすくなっていると。その中で、寺町通り全体が百貨店みたいな形になってるわけです、いろんな店があって。そこで、あそこの商店主さんたちがいろいろ工夫を凝らして、いろんな形で商売をいかにやっていくかということをやってみえるんですけども、では、いかにお客を集めるかということだと思うんですよね。

 そのとき、桑名市内の人であれば、いろんな形で来れると思うんですよ、バスで来たりとか。ところがあそこは昔から、郊外の方、例えば員弁だとか、あるいは多度だとか、あっちの方からのお客さんというのが非常に多かったわけですよね。その人たちをいかにまた集めてくるかということを考えた場合、例えばその商店街で、そういったところにバスを出して集めてくると。三八市以外の日は、ほとんど人がいないわけですよ、あそこね。そういった点も考える中で、こういったバスを出して、そこへ例えば安くお客さんを乗せてですね、多少バス代の補助を出せるかどうかというのをちょっとお聞きしたいんですけども。

○石垣部長 員弁の方からはなかなかバスも難しいですが、桑名市がですね、今、国土交通省と経済産業省の支援を受けて、結局コミュニティバスというのを一番初めに、4年ぐらい前からやりました。3コースあると思うんですが、桑名マイカルのところから、この三八の市をずっと循環するバスですね。桑名市は、その循環バスを今走らせています。単価100円だと思ってますけども、そういう形で、循環バスが商業機能を順番に行くという形の仕掛けを、今、桑名市の中ではやっています。

 員弁からバスを走らせるのはなかなか難しいもんで、それは基本的に、ちょっとそれは。特に桑名市の中ではそういう循環バスを今、走らせています。

○横山マネージャー スライドでもですね、ちょっと説明させていただきましたけども、アンケート調査というのを、三八市と三八市以外の日で実施しております。それで商圏がどれくらいのエリアにあるのかということで、その結果、ざくっとしたアンケート、1,000名を対象にした部分でございますのでそのときのあれもあるかと思いますが、ふだんの日ですと500メートルエリアがですね、寺町商店街からの人が、だいたい8割がふだんは来ておるということでございます。ですから、今言われた広域的な部分でのお客さんは少ないというようなアンケートが出ているわけでございます。

 それで三八市はですね、やはりかなり大々的にやりますので、2キロでございますが8割の方。ですからエリアが、商圏、お客さんのエリアが広がるというような傾向が出ておるというところでございます。

○水谷委員 ということはですね、やはりほとんど桑名中心だと。もっと集めようということであればですね、員弁の方からも行けるわけですけども、なかなか今は、奥様族も皆パートで働いているとか、いろんな形でね、なかなか車では行けないわけですね。そのへんのエリアまで増やす方法を、やはりいろいろ考えていけば、もう少し発展していくのではないかなという気がいたします。このへんはまた、寺町の人とも私もいろいろお話をして、いい方法を考えたいと思うんですけども、一つまた、よろしくお願いしたいと思います。

○桜井委員 いくつかの成功事例もお示しいただきまして、しかしその悩ましい状況というか、今、本音もおっしゃられたけど、つらいけど、平成10年の中心市街地の活性化法から丸5年、6年目に入っているということで、ここ2、3年でいろんな動きが出てきたのは、確かに、本当に僕らも喜びたいと思うんですが、これをもう少し、それぞれの地域の特性やいろんなものに応じた形で、パワーアップしていってもらうという努力を、ぜひお願いしたいんです。少し発想をごそっと変えていかんとですね、この5年やってきていただいた延長線上では、なかなか今悩ましいということで、今いくつかのご指摘もございましたが、もっと違う視点や観点が要るんではないか。そんな思いを強くしています。

 そういう意味で、総合的な、専門的ないろんなことを方針の中にも入れていただいとるんですが、さっき藤田さんや水谷さんやおっしゃられた思うのですが、県土整備との連携ということ、あるいは地域通貨なんかでも、地域振興部なんか今研究してはるって聞いてますが、本当に総合的に、松阪の事例は言わはったけれども、それぞれの圏域で、そういう密度の濃い連携ができとるんか。あるいは政策の整合を持たしてですね、市町村や商連や、商店街や会議所や商工会、そういうことが本当になされているかというと、やはりそこは非常に弱いんではないかということを感じています。

 例えば県民局なんかの、農林商工の商工の機能というのは非常に弱いというのは、常々指摘されてきましたが、例えばこれ野呂県政に代わって、新年度、ここらの体制や機能が強化されていくのかどうか。これも非常に関心のあるとこなんです。そこらはいかがなんでしょうか。

○石垣部長 まず、中心市街地も含めての話ですけども、やはり基本的に、県土整備部と私どもだけでという話は、ともかく今二つで、一緒にセットでいろいろやってますけども、やはりそこにはいろんな各部の持っとる機能を入れていかなあかんと思ってます。例えば、健康福祉部なら健康福祉の機能があってもいいわけですから、地域振興部、エコマネー、あるいはそういう視点についての、もっとそういう面での連携というのは当然要ると思っています。

 あと、その話の中で市町村という話が出てまいりました。今回、まちづくりについては、やはり市町村が主体になって、自分ところの絵はどういうのかというのはやはり市町村の基本にあります。それを県がいかにバックアップしていくかということは当然要ると思います。

 あともう一点言われた商工団体という話がありました。商工会議所、商工会、つまり中央会を含めてですけども、これについては今、私どももその事業についてはほとんど、例えば金融相談とか、商店街のいわゆる相談は、商工会議所の人が担ってもらってます。ただ、やはり一体になって、もっとさらに進めていかなあかんというのは事実だと思っています。

 特に県民局の話が出ました。今うちの県民局については、商工部門が弱いという話は従前から言われております。私どもはやはり、当然、各地域の経済を一番身近にキャッチできて、一番情報が取りやすいのは県民局でありますから、そこについては、いろんなさらに商工機能を充実させていくという話と、そこにいろんな機能を持たして充実させていくという、ともかくそこまでしか僕、今、ようお答えできませんけども。ご指摘のとおりだと思います。

○桜井委員 期待をしたいと思います。

○石垣部長 県から商店街の活性化について、上野市さんの方には、うちの方からも今、職員を派遣させてもらいっています。

○桜井委員 ぜひ期待をしたいと思いますし、いろいろ、今のまちづくり三法なんかとの連携の総点検をもう一回していただいて、具体的な政策事業の中身を、もう一回パワーアップしていただく。そんな検討をこの機会にしていただくことを望みたいし、いろいろ観光プロデューサー、あれうちかな。創設したり、まちづくりのプロデューサーが紀南に入った。あれはうちじゃないかわかりませんが、やはり専門的なノウハウの仕掛人みたいな方が、例えばもう少し圏域へ突っ込んでいくような、県民局レベルで仕掛けを調整していくような、コーディネーターというかプロデューサーみたいな方がですね、もうちょっと政策的に、ここが仕掛けてもいいかなという気がせんこともないので、これは今後の検討にしていただきたい。

 それからもう一つは、提案というか、少しヨーロッパなんかのまちづくりや地域再生の流れが大きく変わってきた。アメリカなんかの中心市街地や郊外型の商工政策とは、一回そっちへ振ったけども、もう一回町中へ福祉やコミュニティのビジネスを動かそうと、そういう方のまちづくりに変わってきとるんですね。

 委員長は、もうじきスペインのビルバオへ視察行かはるということを聞いてますが、ああいうビルバオだとかリスボンだとか、ヨーテボリというかスウェーデンかな。ああいうなんていうか非常にコンパクトなまちで、産業中心市街地で、文化というようなキーワードで再生をさせていく、そういうのが今、本当に非常にキーワードになっとるんですよね。

 そこらでさっきどなたかおっしゃられた、文化の機能だ、アートを生かした桑名だったか、松阪だったか、そこらを少し付加した何か切り口をもっと持つことがですね、TMOや中心の魅力づくりにつながるのではないか。あるいは、空間をもう少し魅力あるものにしていくとか、そういう切り口をぜひ持っていただく支援策、ちょっと研究をいただけたらどうかなという気がしますが。

○石垣部長 まちづくりが基本的にですね、やっぱりアメリカ型に流れたというのは事実だと思います。要するに、郊外に大型店をぼんぼん造ってそこへ集約したと。それで、まちにあった商店街から人が出ていったという話は基本にあると思います。

 ヨーロッパのまちというのは、基本的にいうとやっぱり、1階部分に全部ショッピングがずっと並んでいて、その上に住まいがあって、基本的にそこに文化があって、そのまちの顔としての位置付けがきちっとありますよね。そういうところに、やっぱりうちの商店街が疲弊した理由も当然あると思います。

 今、例えば松阪とか、上野とか桑名というのは、昔からいろんな、例えば芭蕉であり本居宣長で、いろんな文化がやっぱりあります。それぞれの文化がやっぱりあるわけですから、それとの連携したまちづくりというのは、当然要ると思っています。

○梅村総括マネージャー 先程のお話の中で、観光プロデューサーのような指導もということでございましたが、基本的にそういった方の支援というのも必要かと思います。ただ、この中心市街地の活性化という部分については、基本的にはそれぞれの地域が頑張っていただくというようなことでございますので、昨年から、「まちづくり達人」という方をいろいろお願いしてまして、それぞれの市町村に合ったような方をお願いしております。それはマーケティングであったり、都市計画であったり、上野の一店逸品運動、こういった方をお願いしておるというようなところもございます。まだまだ足らないこともあるかと思いますけども、そういう仕組みは現在動かさせていただいております。

 それから、今の文化交流も含めて、人を集めるという部分について、農商部だけで取り組めない部分が結構ございますので、それらについても、ご指摘のように連携をしながら進めたいというふうに考えています。

○桜井委員 ぜひ、この機会に総点検をいただいて、パワーアップを図っていただくということを期待をしたいと思いますし、委員長の調査にも期待をしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○藤田委員 後で結構ですから資料もらいたいんだけど、さっき出ていたまちづくり達人、どんな方なのかを教えてください。後で資料でもらえればいい。

○田中委員 ランダムに何点か、いっぺん聞かせてください。今日提出していただきました中心市街地の活性化対策についてということで、ずっと最初読んでいって、近年モータリゼーションの進展やというようなことで、近年モータリゼーションの進展ってこれ、どのへんを言うてんのか。このへんでもう時代錯誤ちゃうのかなと。今時こんな書き方で、本当に農商部さん、よろしいかということをまず申し上げながらですね、まずその部署から仕掛けであるとか、支援であるとかいうお話を聞かせていただきました。また次長の方からですね、達人であるとかをお願いしているとかいう、その市民の巻き込み方いうかな、県民の巻き込み方みたいなことも聞かせていただきました。

 まずその第一点目に、行政の限界というのかな。行政の限界、もしくは行政としての中心商店街の活性化に対するシビルミニマムというかな。そのへんをどこに位置付けているかということが大事なことだろうと思うんですよ。そこをまず、お聞かせいただきたいと思うんです。

○石垣部長 まちづくりについてはですね、基本的にやっぱり、その地域の方々が自分の商店街をどうしていくか、自分のまちづくりを考えていくかということで、基本的にそれがまず出発だと思っています。それに対してうちの県がですね、すべて指導から何もかも全部やっとるということではありません。皆さん方が、このまちをどういうふうにやりたいという思いの中で、それに対して、例えばこういう支援ができるよねという、あくまでやっぱり支援、サポートというスタンスに立っとるんです。うちの方が、このまちをこういうふうにしなさいという話については、基本的にすることではないと。

 要するに、それはあくまで地域の方々が、市町村も含めて地域に住む人々が、どうまちを創っていくかというのが基本にあって、それに対して行政としてどう支援をしていくかと。例えばそれがインセンティブな町並みのハードであれ、あるいはソフトであれ、そういう支援をできるのは何かというところが、基本的なシビルミニマムと言うんですかね、行政として関与のできる部分だと思っています。一義的には、やっぱりその地域をどう変えていくかということだと思います。

○田中委員 そうすると、先程からあまり華々しいお話よりもですね、なかなか決定打というのか、カンフル剤というのかない中で、地域の皆さん方もご苦労なさっているということは、十分伝わらさせていただきました。

 そうすると県はですね、今おっしゃったサポートの部分の評価というんですか、費用対効果のですね、そういう評価を十分にして、それを一つのケーススタディとして、次にどういうステップにしていくか。こういうことが必要だろうと思いますが、今スライドでもお見せいただいたようなことぐらいしか出てこないというのは、寂しいような気がいたします。早急に正直な評価を出し、そしてそれが地域に示され、また議会にも示されてですね、その事例のいいところ取りというんですか、反省も含めて積み上げていくような努力が、ひょっとしたら一番近道ではないか。私はそのように思いますので、そのご努力をお願いしたいと思います。

 二点目に、先程、県土整備部との連携をお伝えいただきました。私は、警察とも連携をしてほしいなということを例を挙げて申し上げますが、先程もご案内いただいてありました上野市ということで、城下町で碁盤の目なんですよね。一時の規制緩和の風潮によって、一方通行じゃなくなって双方向になっちゃった。そうすると、今まで一方通行だった道に、車が反対方向からも出てきたことによって、車が止めにくくなった。するとその商店街は行きにくくなってしまって、人が集まらん。売り上げが上がらん。まちに滞留時間が少なくなったということなんです。

 それで、その一方通行に戻したらと申し上げたら、なかなかできないという話になってくる。一方通行って、大阪の御堂筋、四つ橋、全部一方通行ですよと。こんな6mあまりの道でですね、双方向にする必要あるやろうかというふうなことを申し上げたんですが、なかなか中心市街地の活性化、商業の活性化と道路規制がですね、うまく連携していないように思います。

 そういうふうなことを、県土と農林と警察も含めて、一つの土俵の上でご議論いただくことも大事ではないかと、このように思います。部長のご所見ありましたらお伝えいただきたいと思います。

○石垣部長 基本的に、まちづくりの中にはいろんな機能がいっぱい入ってくると思います。ハードの部分もあれば、当然、規制の部分もあります。特に商業というのは環境産業で、藤田委員も言われましたけども、まさしく客動線がころっと変わるわけです。人の動きによって、全部、商店街の機能が変わります。その面について全体のまちの中で、例えばこういうふうにしたら、こういう調整が要るよという部分については、当然、警察部分についても入ってくると思っています。

 今やっているのは、特に大型店の立地等につきましては、警察等の例えば車の渋滞とかですね、そういう面については協議しておりますが、特にこの中心市街地についても、そういう面で幅広く、うちの県庁だけではなくて、そういうとこについても協議していきたいと思っております。

○委員長 ありがとうございました。他にないですか。他にないようですので、以上で調査を終了したいと思います。当局にはご苦労さまでした。委員以外の方は退席を願います。委員の方にはご協議願うことがありますので、このままお待ちをいただきたいと思います。

2 委員協議

   委員長報告について  正副委員長に一任

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

   平成16年1月28日

                       産業政策調査特別委員長

                                 田 中 俊 行

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