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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成19年度 委員会会議録 > 平成19年10月15日 教育警察常任委員会 会議録

平成19年10月15日 教育警察常任委員会 会議録


教 育 警 察 常 任 委 員 会

予算決算常任委員会教育警察分科会

会 議 録

(開 会 中)
 

開催年月日   平成19年10月15日(月) 自 午前10時 0分 ~ 至 午後 4時43分

会議室       502委員会室

出席委員     9名

委員長 北川 裕之  君
副委員長 水谷   隆  君
委員 森野 真治  君
委員 中川 康洋  君
委員 後藤 健一  君
委員 服部 富男  君
委員 藤田 泰樹  君
委員 永田 正巳  君
委員 萩原 量吉  君


欠席委員    0名

参 考 人   6名

請願第13号関係

請願者代表   足立 敦子  参考人

保護者代表   水谷ひと美  参考人

請願第14号関係

請願者代表   村林 直利  参考人

保護者代表   瀬口 範子  参考人

特別支援教育関係

学識経験者   佐藤   豊  参考人

学識経験者   荒川 哲郎  参考人

出席説明員

[警察本部]

       本 部 長    大庭 靖彦  君

       警務部長   笠間 伸一  君

   生活安全

       部  長     中納 龍男  君

       刑事部長   大滝   治  君

       交通部長   三宅 長生  君

       警備部長   南川   正  君

                     その他関係職員

[教育委員会]

       教 育 長    安田 敏春  君

       副教育長兼経営企画分野

       総括室長    鎌田 敏明  君

   教育支援分野

       総括室長    東地 隆司  君

   学校教育分野

       総括室長    坪田 知広  君

   生涯学習分野

       総括室長    杉野 周二  君

   研修分野

       総括室長    山中 良明  君

                      その他関係職員

傍聴議員   2名

                 藤田 宜三  君

                 大野 秀郎  君

県政記者クラブ 4名

傍 聴 者     6名

議題および協議事項

I 警察本部関係

 1 常任委員会

  (1) 議案の審査

   ● 議案第 6号 「 三重県 警察関係手数料条例の一部を改正する条例案」

  (2) 所管事項の調査

   ● 「『2007年版県政報告書』(案)に基づく今後の県政運営等に係る意見」への対応につ

     いて

   ● 平成19年1~9月の犯罪情勢について

   ● 交通事故の現状と交通事故防止対策について

II 教育委員会関係

 1 分科会

  (1) 所管事項の調査

   ● 交付決定実績調書

 2 常任委員会

  (2) 所管事項の調査

   ● 「『2007年版県政報告書』(案)に基づく今後の県政運営等に係る意見」への対応につ

     いて(教育委員会関係)

   ● 平成20年度の組織見直しについて(教育委員会関係)

   ● 「県立高等学校再編活性化第三次実施計画」(案)について

     別冊「県立高等学校再編活性化第三次実施計画」(案)

   ● 「平成18年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果について

   ● 平成20年度 三重県 公立学校教員採用選考試験の結果について

   ● 「2007年第28回世界新体操選手権パトラス大会」の報告について

   ● 「美し国三重市町対抗駅伝」の開催について

   ● 直営施設における指定管理者制度について

   ● 指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について

   ● 審議会等の審議状況について

  (2) 請願の審査

   ● 請願第13号 「桑員地域への特別支援学校設置について」

   ● 請願第14号 「杉の子特別支援学校の分校設置及びスクールバスの運行について」

   ● 請願第10号 「「学校安全法」(仮称)の制定をはじめとする総合的な学校の安全対策を

             求めることについて」

   ● 請願第11号 「30人学級を柱にした義務教育諸学校及び高等学校次期定数改善計画の策

             定、教育予算拡充を求めることについて」

   ● 請願第12号 「義務教育費国庫負担制度の存続と更なる充実を求めることについて」

III 閉会中の継続審査・調査申出事件について

IV 委員協議

 1 常任委員会関係

  (1) 委員長報告について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

I 警察本部関係

 1 常任委員会

  1) 議案の審査

    ● 議案第6号 「 三重県 警察関係手数料条例の一部を改正する条例案」

  (1)審査

    1) 当局から資料に基づき補充説明(大庭本部長説明)

    2) 議案の質疑     な し

    3) 討論           な し

  (2)採決

     議案第6号     挙手(全員)     可決

  2) 所管事項の調査

    ● 「『2007年版県政報告書』(案)に基づく今後の県政運営等に係る意見」への対応に

      ついて

    ● 平成19年1~9月の犯罪情勢について

    ● 交通事故の現状と交通事故防止対策について

  (1)当局から資料に基づき補充説明(大庭本部長説明)

  (2)所管事項の質疑

○北川委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。

○森野委員 ファイル共有ソフトの情報流出の件をちょっとおっしゃってみえたんですが、個人のパソコンに情報を入れて、そこからその家で、在宅というか家で流出したという理解でよかったんでしょうか。

○笠間部長 そのとおりでございまして、今回処分を受けた職員は、前に勉強のためということで譲り受けたデータを自宅に持ち帰っておりまして、外付けのハードディスクに入れていたのですが、それを自宅のパソコンに最近つないで、ウイニーを入れてしまったらウイルスに感染し流出してしまったという状況でございます。

○森野委員 そうすると、その今現状はどうなんかわかりませんが、その個人のパソコンを署内へ持ち込む、持ち込んで持って帰るということが日常的に行われているということですか。

○笠間部長 現在は公用のパソコンを、9月末ですべて整備いたしました。各人1人に1台と。三交替の勤務の者は3人で1台というような形はありますけれども、原則1人1台ということで、勤め先に個人のパソコンを持ち込むということは現在はございません。この事案の職員は、実は整備される前に個人のパソコンを使っておりまして、それはきちんと公務使用ということで承認願を出しておりました。ただ、現在はそういう承認は、すべて整備されましたので、もう認めないという形になりました。

○森野委員 そうすると、パソコン自身をもうこれからは持ってくるということはないということですけども、ほかにもよくあるパターンとしては、そのフロッピーとかUSBのメモリーにデータを入れて、家へ帰って仕事をするというパターンが多いと伺っとるんですが、そのへんのセキュリティー対策については、その1人に1台全部配られる中で何か考えていらっしゃるんでしょうか。

○笠間部長 おっしゃるとおり、実はこれまで各県、全国警察でUSBメモリーとか、フロッピーとか、仕事熱心な職員だと思うのですが、家に持って帰って仕事をしようということで、持って帰る途中になくしたり、あるいは勤め先に出てくるときになくしたりという事案がございまして、情報流出がありました。

 そういうことがございましたので、当県警では、もう外部記録媒体には落とさないと。これからまだ整備をしていく予定ではございますが、サーバーに全部データを落として、自宅にデータを持ち帰らず、情報流出の危険性があることはしないという、ハード面の対策はしてまいりたいと考えておりますし、ソフト面でも、当然職員に対してそのような、仕事は勤務先だけでするんだということで徹底をして、教育指導をしてまいりたいと考えております。

○森野委員 どこの企業も、そこの段階にまでは来ている中で情報流出が起こっておりまして、今よくあるのは、物理的にUSBとかフロッピーをないパソコンにするとか、あっても使えない、あるいはその保存するときに、もう暗号化してしまって保存して、家へ持って帰ってパソコンで開いても何が何だか読めない、そういう物理的な対策を施している企業が増えてるんですけども、警察本部としてはそのへんはどのようにお考えでしょうか。

○笠間部長 その暗号化についても予算化を今考えておりまして、年度内に、できれば年内にでも、暗号化ソフトをすべての公用パソコンに配備をしまして、データを落としても暗号化され見られないというように、もう一段セキュリティー対策をかけていこうと考えております。暗号化ソフトは、警察庁から今年開発されたものが来ております。

 そういう暗号化ソフトのキーを予算化しないといけないので、それについては予算措置ができ次第、進めようと考えております。

○森野委員 あと、その物理的な方法以外に、インターネットを通じて添付ファイルとかで出してしまうこともできるんですが、インターネットにつながってる環境だと思うんですけどね、各個人のパソコンも。そのへんについてはどういう対策を考えられてるんでしょうか。

○笠間部長 公用で使ってるパソコンほとんどが、庁内LANだけで、外部のインターネットには接続しておりません。接続できるパソコンは、情報収集の関係で何台かはございますけれども、それは厳しく管理制限をかけております。

○森野委員 ありがとうございました。

○萩原委員 ちょっと二、三、聞かせてください。

 石原産業の新たな不法投棄が瀬戸市でフェロシルト以外にあったよということがわかって、それで初めて、また石原産業が申し訳ありませんでしたって県に届出をしてきたと。知事は、それこそ企業倫理のかけらもない企業だというふうに新聞等では言うておりますけれどもね、それで結局、県当局はそのことについて、また改めて告発をするとか、報告求めて告発するみたいな格好だけつけてるんだけど、これ、県警本部としてもだまされとったという、結果としてね、ということになるわけですね。

 しかも、あのコンプライアンスだ何だ言うて記者会見でやってた、頭下げた副工場長の責任だみたいなことをあの中心とする、そのことを言うてたんだけれども、この事実については田村前社長も知っとった、中心でいろいろ対応しとった安藤常務も知ってた、けれども隠しとったということが明らかになりましたよね。これについて県警はどういうふうに見解を持ってみえるのか。

 根っから会見されたこともないし、私、6月議会にも、この事実について、こんなもの会社ぐるみやないかと言うたら、本部長は、いやあ、県警としてもじくじたるものはあるけれども、明確に会社ぐるみという点でのことがはっきりできなかったんだといったような、そんな発言もされてましたけどね、だけど、ここまで来て会社ぐるみだというのははっきりしてる。それからもう随分長い期間かけて、例えば強制力に応じて捜査してきたわけですからね。

 だから、この点について、まあなかなか、それは隠しとるのは発見するなんてのは難しいとはいえ、これ、その後、工場内にも不法な管理の産廃が650トンも積まれたままになっとって、底割れもしなくて問題やというようなことも報道されてますけどね。これは県警としてどうされるんですか。

 それで、既に告発され裁かれている3人だけじゃない、3人だな、だけの責任ではない、会社ぐるみである。それで、既に田村前社長や、それから常務やっとった人が顧問になっとったんやけど、これも会社としては社内での処分みたいな格好になってるわけですね。変わってきてるわけですが、そのあたりは県警としては、なぜそんな長い捜査もやった中で、このこともわからんだのかどうなんか、そのあたりはどういうふうにお答えされるのかなということを率直に聞いておきたい。

○中納部長 この石原産業の告発につきましては、フェロシルト事件の中で、四日市工場、あるいは本社ビルを始め、かなりの数のところの捜索を行って、証拠資料等を収集し、捜査をしてきた結果、フェロシルト事件については、あのような形で一段落しましたが、あとの方で先生がおっしゃられた問題が、この不法投棄をされた事実に関しては捜査当局では把握できなかったということであります。ただ、フェロシルト事件に関しましては、警察として全力を尽くしたということであります。

 それから、10月4日に四日市南署の方へ告発状が出ておりますので、これについては10月9日に告発を受理をいたしました。今後捜査を進めていくという方向であります。

○萩原委員 県の環境森林部等に、まただまされたではないかという話をしてるんですけども、その彼らは、捜査権がありますので私たちの限界を率直に感じてますと、こういう言いよるわけですよ、捜査権はないからね、彼らの場合に。捜査権のある県警が随分長い期間、証拠書類も全部取り上げてというかね、捜査もされたわけでありますが、証拠隠滅等かなり巧妙にやってたという話は、僕らも内部の人たちからもいろいろ聞いてはいますけれども、なぜこれが重ねられてきてるのかという点で、私は本当に、これは捜査権の限界ですなんていうようなことを県警が言われたら、これはもう困るわけで、そのあたりは発覚できないというようなことになったら、ほな不法投棄なんていうのは、過去のは別にしても、今後も当然起こり得るわけでありますけれども、その点で私はやっぱり、これ、会社ぐるみだといったような判断の中で、これは新聞記事ではありますけれども、県警の幹部の方も、こんなものは会社ぐるみだということだけれども、なかなかその決定的なところがつかめないんだみたいなことだったんですが、これはある面では、会社ぐるみで隠していたということははっきりしたわけですね。

 その意味では、田村前社長やら安藤元常務、この間まで顧問してましたけども、ここの責任も問えるという会社ぐるみだというのははっきりしたんと違いますか、証拠隠滅という点で。このあたりについてはどうなんです。そこをはっきりとお答えください。

○中納部長 今回の有機物の不法投棄の問題については、四日市という場所柄も踏まえて、住民の関心も極めて高い、非常に高いと認識をしておりますが、できる限り早い段階で、検察庁、あるいは県と連携をとりながら告発事実の解明に向けて全力を尽くすというのが、今後の捜査の方向といいますか、我々捜査を進める側の決意です。

○萩原委員 これ以上、お答えいただけんかわからんですけど、私、本部長のちょっと姿勢もちゃんと示しといてもらいたいと思うんですよね。それで、この事実によって、当時の取締役など7名を石原産業は社内で処分してるんですよね。そして、不法投棄の事実を把握しながら2年間放置していたということも県へ報告してきてるわけでしょう。

 だから、そういう点で、それは、もともとの不法投棄は、佐藤元取締役らの責任があるかと思うんで、これは刑事告発というような形で改めての告発はしてるけれども、この取締役など知ってて隠していた7人の処分という点について、これ、県警の捜査とのかかわりで、あるいは会社ぐるみという点で、私は当時から指摘してるんだけれども、この点については責任が問われないんですか。

 捜査がここのところでなぜできなかったのかという点では、私はやっぱり今後、県民だけじゃなしに、これは 愛知県 にほってってるんですからね、本当に国民の不安を解消するという意味で、県警の捜査のあり方なり、あるいはまた、こういう犯罪が繰り返されているという実態なんかについて、報告しなければわからないよというような、こういう実態というのは、やはり県警の姿勢としてきちんと問われる問題ではないかなと、そんなふうに思うので、本部長の見解、ちょっと聞いときたい。

○大庭本部長 まず、証拠隠滅の関係ですか、社内処分との関係で、その点はどうなのかということでございますけれども、社内処分がどういう観点からどういうふうにされたかというのは、私ども関与するところでもございませんので、申し上げることは差し控えますけれども、いずれにしましても、それが刑事法上どのような評価をされるかということにつきましては、これからも、あるいは過去においても法と証拠に基づいて判断しているところでございまして、これからも粛々とその法と証拠に基づいた判断に従って対応をしていきたいと考えております。

 それと、県民のみならず、こういったものに対する今後どういう決意でという趣旨かとも思いますけれども、この種事案、先程、生安部長からもご答弁申し上げましたように、未然防止、あるいは発生直後さまざまな形での事案対処という面では、行政とのかかわりの、連携の中で大きく対応していく部分があると思いますので、そのあたりは今後とも行政、県、この場合、さらには場合によってはほかの県との連絡というのもあるのかもしれませんけれども、主に当県との、知事部局との連携を中心といたしまして、事件関係では、関係機関である地検などとも連絡をとりながら、引き続き県民の皆さんのためになるような形で対処していきたいと考えております。

○萩原委員 やっぱり田村藤夫前社長の取り調べもやってみえる、安藤常務との取り調べもやってみえる、そしてそれ以上はないやろなということは、当然おたくらとしてはやりとりしてるし、フェロシルトはまだリサイクル製品というような格好で言われてたものではあったんですけど、これは偽装であったし、不法投棄に間違いないんだけども、それに合わせて産廃そのものをまぜてほっとったというわけですからね、これはもう本当に二重、三重に許せない話で、だから知事も強い憤りを感じる、企業倫理のかけらもない企業だとまで言い切ったんですよ。

 私は石原産業、そこまで言いませんが、多くの労働者ようけ知ってるし、働いてる方々もいるけれども、企業倫理のかけらもない。で、その彼らが、いろいろと記者会見でコンプライアンスの遵守だとか副工場長の責任だというふうに言っとったんだけど、隠ぺいして2年間隠しとったという問題が今回発覚したんですからね、これは本当に県警としてもだまされたという強い憤りのもとに、改めての捜査すべきですよ。

 やっぱりその点は、強く私は要求しておきたい。そうでなければ、こういう不法投棄というのは、とにかくわからなかったら何でも済まされるという風潮は、今の職員の安全でもいろんな問題いっぱい出てるわけですからね、そういう点で、ここまではっきりした問題については、やっぱりきちんとしといてもらいたい、そのことを強く要求しときます。この問題はそれで結構です。

 続けてあと簡単に。重なってすみませんが、もう一つは、右翼の街宣にかかわる問題で、公安委員の姿勢を問いたいということを言いたいんです。

 ここのところの日曜日は、本当に大変な状況がありまして、きのうも 津市内、街宣が大変な状況やったようですね。私たちは、7月の1日に県の文化会館借りて演説会やりました。それの前から、もう日曜日ごと大変な街宣でしたよね。ほいで、とにかく文化会館貸した館長出てこい、館長殺せとまで言うてるんですよ、私らテープも撮ってますけれどもね、こういったような街頭宣伝が許されるのか。

 それで皆さん方は、それは許可出てきた以上、許可せんならんと言うけれども、2年前には、私たちの赤旗まつりがこの威力で一時中断させられるような、そんな妨害も受けましたし、県警もこれには深く反省もして、今後はというふうなことも明らかにされたわけでありますけれども、あの犯罪を繰り返した、あれは威力業務妨害罪とそれから公務執行妨害罪でしたかね、ほいで、かなりの逮捕者も出し、検挙もされてということやったんですが、同じ団体、同じメンバーが名前を出して、こんな許可を申請してると。

 それから、そのことにやっぱり恐れをなして、もう近づくの嫌だというふうな人がいる。あるいは、文化会館で、その私たちの演説会じゃなしに、その前の週にやってた音楽のコンサートが、もう近づく人たちが物すごく妨害で大変だというような事態になって、それで近づけなかったり、交通規制で、いつもから入れるところが入れなかったりといって、行くの断念してやめたという人もいます。

 それからさらに、国道沿いにある障がい者の工房があるんですけれどね、工房ゆうというところですが、その国道にあるところで、その知的障がいの方がさをり織りなんかをやっているその近くが、物すごく騒音で障がい者がパニック状態になる。あんな騒音がなぜ規制できないのかということが再三言われてるのに、これがちょっとも変わらないというような状況になってます。

 これね、それから捕まったこの右翼の中には、暴力団の構成員だということをはっきり証言してるのも、たしか数名いたはずであります。こういうことがなぜ繰り返されるのかという点について、私は、宣伝規制せよとかそんなばかなこと言うつもりは毛頭ないんです。宣伝はそれぞれの主張に応じてどんどんやってもらったらいいわけです。要は、だけども、はっきりと目的を持って共産党の演説会を粉砕するとか、赤旗まつりをとにかく妨害をするためにというような形の目的で、これを許可しなければならない、これはどうしてなのか。

 そのために、公安委員会に私たちはぜひ申し入れもしたいし、会いたいと言うてたんですが、それも県警本部が防波堤になるということになってますが、これ、どんなふうにお感じでしょうか。私は、場合によっては公安委員からのちゃんとした、公安委員長からの見解も聞きたいと、こう思うんです。いかがでしょうか。

○南川部長 公安条例の取扱についての指摘はそれぞれいただいておるところでございますけども、この公安条例の許可対象の行為そのものが、表現の自由ということで憲法で定められた基本的な権利でございますし、何者に対しても平等に認められとると、こういうことはもうご認識のとおりでございます。

 過去に、右翼がそういった、平成16年にも乱入事件等々起こしておりますのを、私どももそのあたりの認識に立って強い取り締まりもしております。そういうことから、それぞれそういう部分については、しかるべく規制なり、あるいは違法行為があれば検挙もしてございます。ただ、ここらあたりは非常に見解の難しいところでございますが、取り締まりそのものを強化して公安条例を許可しているという状況でございます。したがいまして、ここらあたりは、そういった状況をよく判断をしながら、今後とも取り組んでいきたいと、このように考えてます。

 以上です。

○萩原委員 実際に、第一線の警察官の人が、暑い中でも大変な防護服を着られて、随分汗を流しながらご苦労されているそのことについては、私らは本当にご苦労さんやなと敬意も表しているところでもあります。問題は、やっぱり私さっき言ったように、公安委員がそんな団体のそういう妨害を許可するということ自体は、私はやっぱり県警本部がそれこそそういったような妨害に実質上くみしているんではないかとさえ僕らは言いたくなるときがあります。

 やはり、そういう「殺せ」とか「撲滅」とか言うてやってるわけですよね。これが何で表現の自由やということになりますかということで、これは文章に書いたりとか、あるいはそこでほかの人たちに呼びかけての宣伝ならわかりますけれども、そうじゃないでしょう。実際上、その会場に来て、入る人たちに対して入るなと言わんばかりに、あるいは実際上、力づくで入って、それを押しつぶそうとしたわけですから、その危険性があるわけですから、それを同じような団体を許可するということは間違いだということははっきり申し上げておきたい。

 そして、公安委員に僕らがきちんと話をするというときに、県警本部が防波堤にならないようにしてもらいたい。それで、私はもっと開かれた公安委員会であるべきやと思うんですね。例えば、教育委員会は審議の内容を傍聴させてますよね。守秘義務にかかわるとか、あるいは犯罪捜査やそんなんで公開してはならないところは公開してはいけませんよね、当然のことながら。だけど、大いに公開できる部分があるわけですね。

 これも公安委員会、やっぱり公開すべきだということも思いますし、警察、行政、公安委員会行政全体にもっと風通しよくする、そのことがやっぱり私は県民・市民の理解を得て、もっと本当にみんなで、本当に協力もしながら、安全・安心の問題についても信頼される警察ということも私はできるんだというふうに思っております。この問題でやりとりしても、なかなかそれ以上には進展せんと思いますけれども、そこの点はあわせて強く要求しておきたいと。もし本部長の見解があれば聞いておきたい。よろしいか、ないですか。

○大庭本部長 公安委員会の関係につきましては、ぜひとも私どもに言っていただければ、各委員の方々にそのご要望などもお伝えいたします。まず、そういう形で対応させていただきたいと思っております。

 それと、公開・非公開の問題でございますけれども、委員みずからおっしゃったとおり、なかなか公開になじまない部分も議論しているところでございまして、それと、どこが公開できて、どこが公開できないという、そういう問題でもないわけでございます。

 そういう混然一体としてるようなところもございまして、非公開とさせていただいております。ただ、その中で、活動内容について、さまざまな形で、例えば、最近ではホームページ等でお示しさせていただいているところでございまして、今後とも県民の皆様方にその活動状況など、さまざまな方法でお知らせすることにより、また皆様方の声を直接いろいろな形で公安委員会にも反映していただくよう、私どもとしてもその事務局としての役割を果たしていきたいと、このように考えております。

 以上です。

○萩原委員 公安委員に話があったら県警本部言うてこいって、これは間違いですよ。それで、やっぱり公安委員会というのは警察行政そのものを管理管轄する立場でありますからね。ですから、そこの防波堤にあなたたちがなっちゃだめなんですよ。

 それで、この間も、たまたま永井さんが議場に見えたから、私、前から、私とこは昔、津で永井病院のすぐそばにありまして、あそこへ入院もしたりしてまして、それでよう知っているし、存じ上げてるし、それから息子さん、同級生やというようなこともあったもんで、議場のところで本会議終わったら、つかつかと行って、ちょっと話をさせてもらおうと思って、息子さんの話をと言うたら、福島総務課長がだだっと中へ入ってきて「ここでやめといてください」とか何とか言って、もうそういう異常な対応なんですね。だから、そんな昔の世間話するのもね、なってると。

 それから、前の公安委員の中では、私、よう知ってる人もいるんですよ。それで、「ちゃんと申し入れしとんのに会ってくれな困るやないの」と言うたら、「いやあ、なかなか県警本部が会わしてくれませんもんでな、わしは会ってもええて言うとんのやけど」と、こういう話まであるんです。だから、そこはもっと開かれた、そして教育委員会でもそうしてますけれども、オープンで議論するところは大いに教育行政でオープンにし、県民にもしてもらわなあかん。

 私は、やっぱり公安・警察行政の中でも、もっと市民に知らされていくという必要があると思うし、しかし、守秘義務で絶対に知らしてはならないところは、これはこれできちんと秘密会にする、これは教育委員会でもやってるわけですから、公安委員会でもできないはずがない。この点はやっぱり今後きちんとしてもらいたい。そんな点は、大いにまた公安委員にも申し入れたいと、そんなふうに思ってます。

 もう一つだけ簡単に。交通安全対策の交付金ってありますよね。例えば、今年も7億円余りの交通安全対策交付金というのは県に来てます。それで、あれは交通違反、反則金などの、皆さんが取り締まりやそんなん一生懸命やられたそのお金が国へ上がって、それの中から交付金が来るんだと思うんですがね。それで、ちょっと確認しときたいのは、三重県で大体取り締まりで上がったお金、今年度は7億300万とか何とかいう予算やったと思うんですが、それは大体三重県で上がった分がそのまま交付されてくるんでしょうかということを確認しときたいのが1つ。

 それから、そういう形でもし予算を確保せんことには、なかなか交通安全対策も十分じゃないというふうになると、どうしても取り締まり等の反則金、罰金上げなきゃならんということでの一定のノルマみたいなものが課されてくるのか。あるいは、各警察署に課されるのかどうかという点なんですね。

 それで、実はこの間、ある警察署で同じところの道路で4日間、まあ連続じゃなかったけど、4日もそのいわゆるネズミ取りやっとるというので、最近はああいうネズミ取り少なくなったはずやったのになというような話の中で、本当に何か事故が起こって安全でなければというんやったら、もっと警察が出てきてもらって予防対策をやってもらうというのがとっても大事なんと違うかなという、そんな話がありまして、私はたまたまちょっとその署に直接ようお邪魔できやんだもんで、こんな声もありまっせと電話は入れておきましたけども。

 そういうような点で、それは警察の皆さん、本当に交通事故撲滅のためにも努力はしていただいてるんだけれども、そういう点でのノルマという言い方はおかしいけども、やっぱり一定の予算上げなきゃならんのかどうかという、そのあたりでは大変ご苦労されてる部分かというふうにも思うんですけれども、そこの点のちょっと仕組み、実態教えてくれませんか。

○三宅部長 交通安全対策の特別交付金というのは、交通反則通告制度によりまして収納された反則金が国庫金として国に納付された後に、交通安全対策の一環として、地方公共団体が行う交通安全施設の設置及び管理に要する費用に充てるために、交通事故の発生状況等に応じて都道府県及び市町村に交付する交付金のことであります。

 この交付金の額につきましては、都道府県及び市町村の区域における前年または前々年の交通事故の発生件数、それから人口の集中地区の人口、それから改良済み道路延長をもとにして積算し、総務大臣が交付するということになっております。その交付基準は、政令で定めるところによる交付算定基準に基づく計算式によりまして算定をされております。この各都道府県に交付された交付金につきましては、地方単独事業の財源として各都道府県の公安委員会と道路管理者に分配されるということで、県にも市町の方にも分配されると、こういうことであります。

 ちなみに、平成18年の反則金の収納でございますけれども、平成18年は6万9,967件の検挙がありまして、その金額は6億3,652万810円というふうになっておりますので、先程、委員申されました7億というのは、その18年の納付金よりも多いということで、交通事故、あるいは先程申しました人口集中の地区の人口によって、それぞれ国の方で配分されますので、検挙が多いからといって多いというものではございません。

 それから、ネズミ取りという話がございましたけれども、三重県の事故ですね、非常に減ってきてはおりますけれども、相変わらず速度違反で死亡に至ると、あるいは重体事故に至るというのが非常に多うございます。悪質危険な違反のうち飲酒運転は着実に減ってきておりますけれども、相変わらず一番多いのが最高速度違反。全国では、高速で事故を起こすというのが年々減ってきておりますけれども、三重県の場合は横ばい状態ということで、現在、速度抑止対策に力を入れております。

 そういう観点から、事故が多い路線を抽出いたしまして、時間帯・場所を選定をして取り締まりを行っているという現状でございますので、何とぞご理解をいただきたいというふうに思います。

 以上です。

○萩原委員 速度違反と言われると、私らも絶えず法定速度守っとるかとかって言われると、それはもう実際上は流れに乗ってみたいなこともあって、なかなか大変だなというのは、現実には反省しなきゃならん部分も大いにあるかというふうに思うんですけれども、ただ、私の聞いたのは、そのいわゆる反則金を一定の目標を与えて、各署が目標達成のために取り締まりをやらんならんのかなみたいなことになっとらへんか。そういうふうな形にすると、どうしても、よく昔はあったんですけど、40キロの規制で坂道ずっと下ってくるところでやってござるみたいな話があって、それでは実際上というような、そんな不安も随分あったと思うんです、当時はね。

 最近は、そんなのはなくなってきてるんやないかというふうに私は思ってはおるんですけれども、そういう意味で、実際上、これ、なかなか難しい問題ですが、一定の納付額が上がらんと交付金も増えへんという問題がありますね。たしか19年度、今年は去年と比べると2,000数百万減ってましたわ、額として。だから、そのあたりが、そういう納付金が減ってったら、減ってんねやてなことになってくると、ついつい各署に、あんたとこはこれぐらいの反則金上げてなとかいうて、パトロール行くときにも何台かは検挙せんならんわというふうな形になっているのかどうなのかという、そこをちょっと聞いときたかった。

○三宅部長 先程も申し上げましたように、反則金のノルマといいますか、県単位でどれだけ検挙しなければならないというものは一切ございません。国の方でその事故の発生状況、人口の密度等により交付されるものであります。

 また、個々の警察官に交通取締りのノルマというものは課しておりません。交通事故の実態、事故分析に基づいて取締りを行っておりますので、そのへんについてもご理解をいただきたいというふうに思います。

○萩原委員 はい、結構です。ありがとうございます。

○北川委員長 ほかにございませんでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 ほかになければ、警察本部関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。

          (休  憩)

II 教育委員会関係

 1 分科会

  1) 所管事項の調査

    ● 交付決定実績調書

  (1)当局から資料に基づき補充説明(杉野総括室長説明)

  (2)所管事項の質疑   な し

 2 常任委員会

  2) 所管事項の調査

    ● 「『2007年版県政報告書』(案)に基づく今後の県政運営等に係る意見」への対応に

      ついて(教育委員会関係)

    ● 平成20年度の組織見直しについて(教育委員会関係)

    ● 「県立高等学校再編活性化第三次実施計画」(案)について

      別冊「県立高等学校再編活性化第三次実施計画」(案)

    ● 「平成18年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果について

    ● 平成20年度 三重県 公立学校教員採用選考試験の結果について

    ● 「2007年第28回世界新体操選手権パトラス大会」の報告について

    ● 「美し国三重市町対抗駅伝」の開催について

    ● 直営施設における指定管理者制度について

    ● 指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について

    ● 審議会等の審議状況について

  (1)当局から資料に基づき補充説明(安田教育長、鎌田副教育長、坪田総括室長、東地総括室長、

                    杉野総括室長説明)

          (休  憩)

  2) 請願の審査

    ● 請願第13号 「桑員地域への特別支援学校設置について」

    ● 請願第14号 「杉の子特別支援学校の分校設置及びスクールバスの運行について」

  (1)審査

    1) 参考人に対する意見聴取(請願第13号及び請願第14号関係)

○北川委員長 それでは、請願第13号に関しまして、足立敦子参考人、お願いいたします。

○足立参考人 このたび請願を出させていただくことになりました桑員地域特別支援学校設立推進委員会の会長をさせていただいております足立と申します。よろしくお願いいたします。

 このたびの請願ですが、桑員地域特別支援学校の設置計画を平成20年度までに策定し、早急に桑員地域に特別支援学校を開校してほしいというのが要旨です。

 現在、私の子どもは西日野にじ学園に通っております。昨年度入学して、今年度高等部2年になるのですが、ここ数年のにじ学園の生徒増は著しいものがあります。これは、特別支援学校に対するニーズの高さを物語っております。

 今、特別支援学校を希望する子ども、保護者は確実に増加しております。私は四日市に住んでおりますので、子どもは地元の特別支援学校にじ学園へ入学できましたが、桑員地域には特別支援学校がありません。桑員地域の子どもたちの中には、特別支援学校への入学を希望しながらも、長時間は精神面や体力面で難しいということで、特別支援学校をあきらめたという話も聞いております。

 桑員地域には特別支援学校がないため、さまざまな困難があります。

 1つには、長時間通学に係る問題です。

 スクールバスで通う生徒は、片道1時間半もかかる中、満員の車中でパニックになったり、発作を引き起こしたりと、毎日とても大変な状況の中、通学しています。このへんにつきましては、今、自分の子どもを桑名からスクールバスで通わせている水谷の方から後で詳しく説明させていただきます。また、スクールバスを利用せずに交通機関で自主通学をするには、何度も乗りかえて、片道2時間以上もかかる子どもさんもいます。特別支援学校が余りにも遠いため、交通機関での自主通学をあきらめざるを得ず、将来の自立の芽を摘まれてしまっている子どももいます。

 次に、地域で学べない問題です。

 当区地域外の特別支援学校に通う子どもたちは、小学部から高等部までの12年間、地域との交流がほとんどできなくて、子どもたちの存在が地域からどんどん薄れてしまっています。自分が住生活している中で存在すら認められないような環境では、子どもたちの健全な育成は難しいと思います。

 そして、地域との連携の問題が2点あります。

 西日野にじ学園の校区は、鈴亀、三泗、桑員地域と広範囲で、お手元に資料をお配りさせていただいたと思うんですけれども、資料2-2にありますように194校もの小中学校があります。西日野にじ学園だけでは、この広く膨大な数の学校の障がいのある子どもたちを長期にわたって支援していくのは難しいと思います。

 子どもたちは、成長する中で地域の教育、福祉、医療と就労と各関係機関の支援を必要としております。桑員地域にはこうした関係機関はあるのに特別支援学校がありません。そのため、学校と関係機関が面談する機会はほとんどありません。また、学校が遠くにあるため、特別支援学校で開催される保護者や先生方を対象とした相談や研修への参加も限度があり、特別支援学校のセンター的な役割が十分機能できていません。

 私たちは、7月13日に安田教育長に要望させていただきました。その際、安田教育長は、平成18年10月に取りまとめた方針「三重県における特別支援教育の推進について」の、資料4の31ページでございますが、そちらにありますように、平成23年から26年の4年間、あるいは平成27年度以降の中長期的な計画の中で、特別支援学校の適正な配置について検討すると考えており、桑員地域への特別支援学校設置についても、県全体を見て検討を進める必要があるため、整備するにしても相当の時間が必要とお答えになりました。

 桑員地域に特別支援学校を設置することなくして、西日野への長時間通学、地域連携問題の解消もあり得ないと思っております。これらの問題を解決するために、桑員地域への特別支援学校整備を切にお願いいたします。

 以上です。ありがとうございました。

○北川委員長 ありがとうございます。

 次に、水谷ひと美参考人、お願いいたします。

○水谷参考人 失礼します。西日野にじ学園の保護者の水谷と申します。今日はよろしくお願いいたします。

 私は桑名に住んでおり、私の四男は本年度、西日野にじ学園中学部に入学しました。小学校のときは地域の中学校へ進学させるつもりでいましたが、高学年になるにつれて周りの子どもたちとの成長差がますます大きくなり、中学校になると音楽や体育の交流も難しくなり、お世話されるばかりになってしまうのではないかなと思いました。入学前に、何度か学校説明会や西日野祭りなど見学に行かせていただき、友達のお世話をしたり、友達のお世話になったりしているにじ学園の子どもたちの様子を見、また、一人ひとりの障がいに応じてさまざまな工夫をして指導している先生方の姿を見て、かなり遠いのですが、中学校から特別支援学校を選びました。

 私が今回、推進委員会に賛同しようと思ったのは、今年、西日野にじ学園には小学部7名、中学部24名、高等部には何と67名も入学しました。2年程前には、高等部からだと入れなくなるかもなんていううわさも聞いてはおりました。実際、特別支援学校を希望する生徒がこんなにも多いのに、何で私たちの住む桑員地域には学校がないのかと感じたからです。

 ここで、私から、一番深刻な問題のスクールバスについてお話しします。

 現在、バスは5台で送迎しております。亀山、鈴鹿、四日市、桑名、員弁、菰野コースに分かれています。桑名コースには43名が乗車しております。10カ所の停留所により、約1時間20分もかかって学校に着きます。多度や長島から通っている子は、桑名のバス停まで電車を乗り継いで40分ぐらいかかりますので、通学に2時間もかかっています。

 バスの中は、介助をしてくださる添乗員さんが2人みえますが、とても大変です。想像してみてください。地域の学校に通うことが困難な比較的重い障がいのある子が43名、バスという空間に1時間20分もいるのですよ。大声を発したり奇声を上げたり、窓をたたく、前の子の頭をたたく、じっとしてはいられなくて動き出す子もいます。また、発作が起きたりもします。途中のトイレ停車もないので、朝は水分を控えてバスに乗せるようにしております。学校に着いたころには疲れてぐったりする子もたくさんいます。

 このような状態ですので、なかなか1限目から授業に入っていけない子もいます。今の学校はクールダウンする部屋もない状態です。昨年は大雪の日に交通機能が麻痺して、バスの中で3時間も過ごし、もうパニックでしたと聞いております。私ども遠方よりバス通学をさせている親にとって、今後予想されている東海地震などとても心配です。我が子も発作がありますので、常にかばんには3日分の薬を持ち歩いての登校です。

 往復で4時間もかけて学校に行くということは、もったいないことです。この子たちには時間がないのです。社会へ出ていくまでにまだまだ多くのことを学ばねばならないからです。私は我が子を甘やかすつもりはありません。社会性を身につけ、自分で生産し、生活費を稼ぎ、自分の意思で欲しいものを買い、1人の消費者となり、社会の一員となって生活してほしいからです。住んでいる地域に特別支援学校ができれば、通学時間が短縮され、授業時間も増え、教室も確保され、安心して教育が受けられると思います。そして、地域の学校との交流もしやすくなり、地域の中で見守られながら成長していくことができると思います。一日も早く桑員地域に特別支援学校が実現するよう願っております。

 以上です。ありがとうございました。

○北川委員長 ありがとうございます。

 次に、請願第14号に関しまして、村林直利参考人、お願いいたします。

○村林参考人 今、許可をいただきました 鈴鹿市 特別支援学校設置推進協力者会議副会長の村林と保護者の瀬口と申します。よろしくお願いいたします。

 鈴鹿亀山地域には、現在県内の特別支援学校に在籍する児童生徒が105名います。 鈴鹿市 で90名、 亀山市 で15名でございます。そのうち、地域内に設置されている杉の子特別支援学校には8名、その他97名の児童生徒は市外の特別支援学校へ通学をしております。西日野養護学校等です。

 市外の特別支援学校へ通学している児童生徒の多くはスクールバスを利用していますが、先程、桑員地区の保護者両名からもお話がありましたように非常に時間がかかります。私どもの調べたところによりますと、城山特別支援学校へ通っている児童生徒につきましては片道約2時間かかっている。例えば、 鈴鹿市 の平田駅前から学校まで31キロを125分かかっております。あるいは城山特別支援学校では、亀山、平田駅前から学校まで45キロを115分という、この時間は大変長い時間だと思うんです。

 この長時間通学の大変さにつきましては、私の隣にいる瀬口が保護者の立場で後で詳しく述べますので、私の方はこの特別支援学校の谷間という、先程、桑員地区も学校がないということなんですが、杉の子養護学校というのがあるんですけれども、この長い間、知的障がい学級がなかったという事情もあって、多くの子がそういう形で遠距離通学を余儀なくされています。

 本年度から特別支援教育がスタートして、地元の杉の子特別支援学校では、浅生校長先生をはじめ県教育委員会のお取組により、今年の7月に、新たに知的障がいの教育部門を、来年度からこの杉の子養護学校に設置していただくことを決めていただきました。大変ありがたいことだなと思って感謝しております。そして、保護者や関係者を対象に学校説明会も開いていただき、地域に開かれた学校づくりに向けてご努力をいただいているところでございまして、大変うれしく思っております。

 一番の私どものネックになっているのは、先程申し上げました交通手段でございます。そこで、杉の子特別支援学校へ行きたいんだけれども行けないという状況を解消するために、当面の措置としてスクールバスの運行をぜひお願いしたいと強く望んでおります。土地が狭くて、大型バスが入りませんので、中規模のスクールバスで結構ですので、ぜひつけていただきたいなと思います。

 次の点です。これは中期的な課題となるかもしれませんが、杉の子特別支援学校の高等部につきましても、保護者の方々は将来の就労を見越して、さまざまな職業訓練ができる施設設備の充実を強く願っております。ところが、現在の杉の子特別支援学校では、施設面や敷地面での限界がございます。もともとこの杉の子養護学校というのは、病院内の肢体不自由の子を対象にするのが主だったんです。

 そういう状況の中で、私どもの一方的な構想かと思いますが、願いであることをお聞き願いたいんですが、現在の杉の子特別支援学校は、本校として国立鈴鹿病院との連携を生かした運営をしていただいて、この機能は大変大切なものですし、この機能は生かしつつ、昨年度、「三重県における特別支援教育の推進について」という、18年10月に出たまとめがあります。その中の4の具体的施策の3の中で「特別支援学校の整備計画と適正配置」という項目で、次のような文言が出ております。既存施設の有効活用を図りながら整備を進めますという文言がございます。この文言にのっとりまして、私どもは、この杉の子養護学校の分校を、鈴鹿市内にある県立高校に設置していただくとありがたいな。そして、杉の子特別支援学校の高等部を充実していただけないものかと考えております。

 それで、具体的に絵をかくような、つかむような話ではいけませんので、私どもの方でイメージしていることを少しお話しさせていただきます。

 1つの提案としまして、その分校設置とともに、当該の高等学校に介護・福祉関係の学科も新設していただき、杉の子特別支援学校の生徒が高等学校の生徒と一緒に学習できるようにしたり、介護・福祉学科の生徒が杉の子特別支援学校の本校で介護や福祉の実習をしたりするなど、特別支援学校高等部の生徒と普通学校の生徒がともに学べる共生を校風とした特色化を、高等学校再編活性化のお取組とあわせて検討していただけないかなと願っております。

 以上、スクールバスの運行と分校の設置についてお願いをさせていただきましたが、障がいのある子どもたちが地域で学び、地域で生活し、地域の人とともに生きていける、そのような成熟した社会づくり、地域づくりの一環として、私どもとしましては、杉の子特別支援学校が小学部から高等部まで、名実ともに地域に開かれた特別支援学校となるよう強く願っているところでございます。

 以上、よろしくお願いいたします。

○北川委員長 ありがとうございます。

 次に、瀬口範子参考人、お願いいたします。

○瀬口参考人 今、紹介にあずかりました。親の代表の瀬口と申します。

 実は、私の子どもは今、 鈴鹿市 内の 鈴鹿市 立神戸中学校に通ってます。それで、重度の知的障がいを持っておりまして、今、中学3年ということもありまして、次にどこのところにお世話になろうということを、今本当に必死に探しているところなんです。

 先程、校長先生の方から話ありましたけれども、杉の子さんは前からもちろん鈴鹿市にある、養護学校としてありましたけれども、実際にどうして、要は90名の者が外の四日市なり津なりの方にお世話になってるかというと、以前は、国立鈴鹿病院の子どもたちのための養護学校であって、広くその知的障がいなり情緒障がいなりある子どもを受け入れる、そういう学校じゃなかったわけですね。

 それで、特別支援教育ということが出てきたときに、じゃ、鈴鹿に通っている子どもはどこに行くという話が出たときに、実は3年程前には、津の稲葉さんの方までというふうな話も出ました。そしたら、稲葉さんにしろ西日野さんにしろ、特に稲葉さんでしたら車で行っても1時間弱程かかります。そういったところにとてもじゃないけど鈴鹿の者が通うということは、とても困難なことで、ちょっとそれは選択肢の一つとしてはいいけれど、そこに行くという話はとてもちょっとお受けできることではないということで、一度、3年程前にもお話しさせていただいたことがあるんですけれども、今回この特別支援学校ということになって、杉の子さんの方も、広く知的なり情緒の子なりも引き受けてくれるという、その門戸を広げていただいたのは大変ありがたく思っております。

 それで、私も実際、見学に行ったり、夏休みに行われてるサマースクールに参加したりして、先生方がすごく熱心に子どもたちと接し、また、浅生校長先生とかがすごく熱心に地域の方とも連携とりながら、よりよい学校にということをすごく言ってみえるのが本当に伝わってくるというか、何かすごくうれしい思いをしております。

 ただ、実際に問題になるのは、やはり通う手段がないということです。自分は家も近いので、車で15分程あれば通えます。だから通える者、要は自分の車で送って送迎できる、その通える者は通えて、例えば車を運転できないお家だったり、同世代の子どもがいたりとかして、毎日とても子どもを送り迎えすることが困難なお家とかいろんな事情があって、送り迎えできないお家もあると思います。

 そういう子どもたちのためにもスクールバスが、まず通う手段がないことには、せっかく門戸を広げて、先生がどうぞ来てくださいって、中はすごく充実してる、先生方も一生懸命していただいているのに、広げていただいても実際に通うことができないという、何かすごくジレンマというか、今度、中学なり小学校なり考えているお子さんの親御さんともよくお話するんですけれども、「すごくいいんだけど通うのがね」という、その一言がどうしても口から出てくるというか、それもありますので、ぜひともまず当面の措置としてスクールバスの設置ということをお願いしたいと思います。

 それと、もう一つ、門戸を広げていただいて、今度実際に通う子が何人か増えてきた場合に、とても今の杉の子さんの中の施設面ではやっていけない部分があるんじゃないかと思うんですね。特に、知的障がいなり情緒障がいの子の受け入れをしてもらうと、今実際に運動場というものもありません。それで、今までのように割と、どちらかというと肢体不自由の方とか病弱な方で、余り必要とされてなかったかもしれない、そういう走り回れるような運動場、そういうものがないということ。

 あと設備面でも、教室の方とか、私の子どもは今度行きたいのは高等部になりますと、やっぱり作業とかという、そういう訓練する、実習するそういう場所もどの程度確保できるかもわからないということも出てくるので、その先には、やはり先程、先生の方から話がありましたような、杉の子さんの分校をということを頭に置いて考えていただきたいと思っています。

 それで、今の杉の子の特別支援学校のところでは、やはり病弱な子だったり、そういう面もありますし、環境もすごくいいところですけれども、あの場所をこれ以上広げて、どんどん子どもたちを増やすということには、またこれも一つ問題があるのではないかと思います。病弱な方を、今通ってみえる方を私たちは追い出して自分たちが入りたいとかという、とてもそんなことは頭にはありません。みんなと一緒に、その中で一緒に暮らしていきたいと思っているので、今の状態、設備とか施設面ではとても不十分になってくるということも考え合わせると、この先にやはり分校ということも頭に置いて見ていただかないと、とてもこの先はやっていけないかと思います。

 ただ、とりあえず当面の問題として、まず何よりも通う手段がないということが、学校を選択する際にみんなのネックになってくると思いますので、その点をどうぞよろしくお願いいたします。

○北川委員長 ありがとうございました。

 以上で参考人からのご意見の開陳は終わりました。

    2) 参考人に対する質疑(請願第13号及び請願第14号関係)

○北川委員長 それでは、ご質疑があればお願いします。

○藤田委員 まず、桑員の方からお伺いをしていきたいと思うんですけれども、もともと桑員地区には確かに分校がもとありまして、きらら学園設置のときにこれが吸収されるような形で消えてしまってるという一つ背景がありますので、ご要望の趣旨としてはとてもよくわかります。

 それで、1点ちょっと確認というか、実際にその通学をあきらめたお子さんですね、この方々が現状どういうふうにしていらっしゃるのかということです。そのことを少しまずお伺いをしておきたいと思うんですが。

○足立参考人 推進委員会を立ち上げましたときに、地域の保護者の方々にもお越しいただいて、お話をいろいろお伺いしました。特別支援学校という、養護学校から特別支援学校に移行になりまして、非常に不安を持って、特別支援学校に行きたいけれども、余りにも遠くて行けないというところだったりとか、先程お話させていただいたような長時間通学による精神面とか体力面で難しいというところで、そういうお子さんに限っては、やはり地域の特別支援学級に現在通っていられるそうです。それで、なかなか困難なお子さんもおみえですので、保護者が毎日付き添って送迎もしておりますし、難しいときにはやっぱり付き添ったりというような状況で通っていられるそうです。

○藤田委員 小中の場合はそうだと思うんですけれども、私はどちらかというと、地域の中で本当に子どもたちが一緒に学んでいくことの方が大切だと思ってますので、現行、小中の場合はできればその方がいいかなという思いもあります。ただ、いろんな支援の想定は別問題として、もう一つありますけど。

 それで、高等部のお子さんなんですけれども、現在、高等部が増えてきてる、いわゆる高等部のニーズの高さというのが、もう最大のこれ課題になってきてると思うんですよね。それで、その方々は今どうされていますか。

○足立参考人 すべてを把握しているわけではないですので、わかる範囲ではございますけれども、可能なお子さんに関しましては西日野に来ていたりとか、木曽岬のお子さんに関しましては 愛知県 の養護学校が、支援学校が近いというところで、そちらに通っているお子さんでしたり、それから、高等部にいらっしゃるお子さんの中には、かなり軽度なお子さんもおみえなんですね。

 この前、西塚先生がちょっと一般質問のときにおっしゃってましたけれども、ADHDとか、それから学習障がいのLDのお子さんなどは、今までは一般のところの学級に入られていて、中には機能的にかなり高いお子さんに関しましては一般の高校の方に入学していたり、それから専門学校が、例えば四日市には大橋さんだったりとか古川さんという専門学校がございますので、そちらの方に行かれたりしています。ただ、一般校に行かれたお子さんの中には、やはりちょっと学習面だけではなく人間関係が難しくて、ちょっと病気といいますか精神面の弱さが出まして、そのまま通学を続けるのが難しいということで西日野の方に転校しているお子さんもいらっしゃいます。よろしいでしょうか。

○藤田委員 ありがとうございます。いや、私がちょっと危惧をしたのは、そのままいわゆる家へ入ってしまってるお子さんが、そのためにね、出てきていないかということをちょっと危惧したのでお伺いしたんですけども、確かに軽度のお子さんについて、専門学校なんかで、逆に現在の特別支援教育の流れが、さらに充実させる中で、そういう学校で過ごすことができれば、これはもう一番すばらしいことだと思いますので、そういう観点も含めて考えていかなければいけないなという思いからちょっと質問させていただいたんです。

○足立参考人 ちょっとだけいいですか。中学校を卒業してから作業所に行かれるお子さんもおみえですし、最近はお家の方にこもるというような話は余り聞いてはおりません。ただ、ちょっとうちの子の話になりますが、うちの子は一般の小学校でちょっといじめに遭いまして、病気になって引きこもったというのがあるんですね。そういう話でない限りは、最近の親御さんは、なるべくやっぱり子どもたちに勉強を学ばせたいとか、それから、少しでも社会に出ていけるようにというふうにやっているように私たちは感じておりますし、そういうふうに友達とも聞いておりますので、先生がおっしゃるようなご心配はほとんどないと思うんです。よろしいでしょうか、ありがとうございます。

○藤田委員 ありがとうございます。じゃ、私ばっかりではあれですので、ちょっと交代します。また後ほど。

○萩原委員 ご苦労さまです。私たちも学校も見せていただいたり、いろいろ皆さんからもお話を聞かせていただいて、本当に切実な実態も教えていただきましたし、本当なら、そういうことがもっと早くに計画的にというふうな形になるべきなんでしょうけれどもね、残念ながら今の事態です。

 それから、もちろん私も支援学校をたくさん造りゃいいというようなもんではないと思いますし、またしかし、桑員にも、例えば鈴鹿にもというような形で、鈴亀にもというような形でできれば、それこそ子どもたちが学級にもいたり、あるいは学校にも行けたりというような形での交流ももっとできやすいなという思いもするんで、このあたりは県のこの計画から比べれば、皆さんの切実な声というのは、確かにこの計画自身が大きな問題があるんじゃないかというふうには思います。

 ただ、もちろん皆さんの気持は本当によくわかるけれども、実際に当局といろいろやりとりすると、他の予算との関係やらいろんなことでいろいろ出てくるという問題はあろうかというふうに思うんです。

 ただ、私たちはもちろん、だからその必要性が切実によくわかるし、一刻も早くという立場に私自身は立つんですけれども、あわせてちょっと聞いておきたいんだけれども、しかし同時に、来年度からすぐさまというような形にはならない、一定のやっぱり計画やら設計やら、予算の段階だって段階を踏んでいかなきゃならんという問題が当然出てくると思うんですね。

 そうするときに、今の西日野養護学校をとりあえずということで、またまたこれ、とりあえずのプレハブを建てやんならん。しかも場所が、前建てたところは 四日市市 から、国の土地を市から又借りしたみたいなことで、またこれ難しい話になってきてる。そうすると、場所が今現在もう運動場の校舎寄りのところへどんとつけてという、それはお話聞いていただいてるかと思うんですが、そういうような形で、とりあえずは建ててというような格好になってきてるという問題ですね。

 それで、これ実際にまた建てるけども、じゃ、桑員造っていく、あるいは鈴亀どうするというような問題になってくると、これまたむだな話を繰り返す形になってしまうわけで、またそれで運動場狭くなって、サッカーなど子どもたちがやってくれてることが本当にできなくなってくるわけですね。

 そんな点のいろんなかかわりが当然出てくるだろうと思うんですが、当面ちょっと聞いときたいのは、今提起されているあの校舎にすぐくっつけて、校舎自身も暗くなっちゃうでしょうけどね、その場所の選定というのを皆さん方が率直にどう思ってみえるのかなということを参考までに聞きたいのと、それから現在、あのプレハブが建ってたところは、これ、今年度はまだ市から又貸しで借りているけれども、なかなか土地の問題、難しいというようなことになってますが、結構、お母さんたち、駐車場にも借りたりしてみえますよね。

 それで、バスは多少増やさんならんというふうな形で、県教委言い出してきてるんだけど、バスがまた増えたら、今度は先生たちの駐車場が置き場所ないから、どうすんねやという問題も出てきますわね。そのあたりの土地問題も含めて、皆さん方の率直な感じられてること、ご不便なんかも随分あるんでしょうけども、そのあたりをちょっとあわせて聞いときたいなと、そのように思います。

○足立参考人 プレハブの件に関しましては、先月、役員の全体会がございまして、そのときに校長先生の方から、教育委員会の方から、なるべく早くに場所を決めてもらわないと、今年度中にプレハブを建てるのが時間がないということで、役員全体会のところで校長先生からお話をいただいたんです。それまで私たちも、プレハブを建てないと来年度お子さんを入学させることはもう絶対無理な状況でございますので、それで2つありました、案が。

 1つは、給食室と小学部の間の現在先生方が駐車場として使っているところで、1メーター先ががけなんです。それで、すぐに転がっていくことは、子どもが落ちていくことはないでしょうけれども、かなり危険な場所で、緊急車両が入るには非常に難しいということなんですね。それで、このように今地震のことで危ないと言われているのに、そこをまず言ってきたというのが1点です。

 それからもう一つが、先程、萩原先生がおっしゃった、今プレハブが建ってるとこにつなげてまたプレハブを建てるというところで、運動場がまた狭くなるというところで、私たち、教育委員会の特別支援室の方にお願いに伺ったときに、サッカー部はやっとサッカーをやってるんです。それで新校舎が建ちまして、去年の秋に、その時点で運動場は随分狭くなりまして、3年前からもう既に運動会、体育祭は行われていないんですね。それで、すべての子どもたちが運動場を使用できるのかといったら、高等部の一部のお子さんたちが出るだけで運動場はいっぱいの状態なぐらい本当に狭い学校なんです。

 その中で、またプレハブを建てるということになると狭くなるので、何とかしてくださいというふうにお願いをしたら、その給食室と小学部の間の土地で何とか無理やり建てれないかというあれだったんですけども、規格のプレハブが建たないということがわかりまして、そうすると、無理やり小さいのを特別に造って建てるか、もしくはやはり運動場に建てるかというところで、はっきり言いまして全体会ではすごく反対論が出まして、誰も賛成しないです。

 ところが、やっぱり校長先生のお立場もございまして、とりあえずお答えは出さなければいけないというところで、もう率直に、正直に言わせていただきますけれども、私たち本当に渋々というか、もう苦渋の選択でグラウンドを選択させてもらったというのが現実です。

 それで実際に、本当に私たちが望んでいるのは、今度はその駐車場の件でございますが、駐車場に前のようにプレハブを、暫定的に2年建てさせていただいたのがあるんですけど、同じ場所に建てたいというふうに、建ててもらいたいというお願いはしてるんですが、やはり国有地ということで、それから市の公園緑地課とかの関係で、公園法という法律に縛られておりますので、非常に難しいというふうに伺ったんですね。それでも何とかならないのかなというふうで、何度もお願いに行ったんです。

 それで現在、駐車場としてなぜ使えているのかというのは、1年だけ何とか残してくださいと学校の方からお願いして、あれ、毎日お願いしてるんです。毎日、駐車場で貸してくださいって毎日書類を書いて、そうだそうです。ですから使えない日もあったりして、それで、保護者の研修会とか、それからいろんな先生方がおみえになったときに、この前教育、こちらの先生方がおみえになったときの駐車場がちょっと、私はどちらにとめられたのかわかりませんけれども、保護者の研修会のときには手狭でございますので、運動場です。

 学校の総会なんかは全部運動場がつぶれますので、その日は運動場は使えないので、朝は、子どもたちは登校すると、リズミックといって音楽体操をやってるんですけど、それもやれません。体育館も全校生徒が入れない状況ですので、何としてでも確保したいというのが現実です。

 ですので、私たちはもう駐車場に関してはそういうような使い方で、来年度はもう毎日書いてもだめかもしれない、だから運動場を選択せざるを得ないという、そういう状況で、まだだから私たちの希望の中では、できれば国有地をと願っております。よろしいでしょうか。

○萩原委員 はい、ありがとうございました。よくわかりました。結構です。

○中川委員 先程のところに一部関連してお聞かせ願いたいんですが、緊急措置的なプレハブの校舎の件です。

 今回の請願は、桑員地域にということで出ておりますし、杉の子の方も分校設置ということで、いわゆる西日野の今の状況が相当もう厳しい、子どもたちの環境にとっても厳しい状況になっておるというお話だと思います。

 それで、緊急措置的に来年の4月から、やはり子どもを受け入れる状況、これはどなたも認めるとこなので、そのプレハブを現在予定されてる位置に建設をするということで、苦渋の選択を保護者の方も含めてしていただいたわけですが、これは当然その次の措置ですね、計画的な措置、これを見据えた上で当然ご理解をいただいてることだというふうに思いますし、これは大前提だと思いますし、そして、やはり今まさしくいるその子どもたちが運動場でいろんな運動をするということにおいても、一日も早くその運動場はまた回復してほしいという問題は当然のことだというふうに思います。

 そういった部分から、その子どもたちを毎日通わせてる親の立場として、この緊急措置的なプレハブ校舎、これは例えば2年であるとか、3年であるとか、4年でも5年でもという問題になってくるわけですけども、どこぐらいまでは、その次の計画も見据えながらですけども、許容の範囲であるというか、理解できるところであるか、そのへんのところのお考えがあれば、いつまででもこの状況でいいというふうには考えられていないと思うので、お聞かせを願いたいなというふうに思います。関連して1点。

○足立参考人 一応、プレハブを建てるという計画を県の方からお伺いしたときに、大体どれぐらいの予定で考えていられますかというお答えを聞いたんですね。それで、今の状況で、杉の子さんの整備だったりとか桑員の方が何もできないという状況になりますと、もう来年度、再来年度のことを思いますと、まず二、三年後には300名は子どもさんは超えるだろうと言われておりますので、もうそれが限界であろうと思ってます。ですので、できれば、もう本当に2年以内と思っております。よろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。

○中川委員 もう1点よろしいですか。ちょっと確認的な意味を込めてお聞かせ願いたいんですが、どなたでも結構なんですけども、いわゆるどの学校にそのお子さんを通わせるかというところで、教育委員会とのその就学指導委員会等で話し合いが持たれるというふうに思うわけですが、そこで、当然指導、助言等はあるとは思いますけども、最終的にはその特別支援学校に行く、学級に行く、ないしは普通学級に行く等、親の思いなり判断で選択をされているものであろうというふうに私は理解するわけなんですが、そのへんのところの現状の、これは市教委等によっても少しニュアンスが違うかもしれませんが、通わせてる状況から見て、そのときのところというのを少しお聞かせ願いたいなというふうに思います。

 というのは、当然そこにその親の思いが優先されて選択の保障というのがあれば、そのご家庭の思いを持って、例えば特別支援学校とか学級に行ってるというふうに理解するわけですね。そうなると、その思いの上で特別支援学校の児童生徒数が増えているということであれば、これは、私はそれなりの整備が必要であるのではないかなというふうに思うわけなんですが、そのちょっと前提として、確認までにそのへんのところのお聞かせを願いたいというふうに思います。どなたでも結構です。

○村林参考人 私、 鈴鹿市 の現在校長をしているわけなんですけれども、その今、中川先生がおっしゃってもらった、どの学校、いわゆる特別支援学校が望ましいのか、今ある学校の特別支援学級、障がい児学級と従来言ってました、そこが望ましいかを決めるのは、 鈴鹿市 の場合は就学指導委員会というのがございます。その就学指導委員会の基礎ベースになる資料が、数人の教師による観察です。観察した結果を資料としてまとめて、そしてその就学指導委員会で、このお子さんは養護学校判定、このお子さんは市内の特別支援学級、そういう形で判定しています。

 その判定をもとに、それを教育委員会の、 鈴鹿市 の場合ですと教育研究所というのがございますが、教育研究所で親御さんとこういう結果について相談しながら、結果を伝えながら、親御さんの意向も聞き、そしてこの判定の結果に沿うか、その判定に沿わなくて、養護学校判定出てるけれども地元に通いたいという保護者がいる場合は、そういうふうな形になる場合もございます。そういう形で進んでおります。

○中川委員 そういった意味から考えると、最終的にその親の、またご家族のいわゆる選択の保障はなされてるというふうに理解してよろしいでしょうか。

○村林参考人 中川先生おっしゃったように、十分100%親御さんの意向を踏んでいるという保障は私にはないですけれど、私どもは最大限その子に応じた、その子のニーズに応じた、そこに行くべき道をご提示して、そしてお子さんの状態と学校との状態、そして養護学校の状態、そういう、そしてそれには通学路、通学の問題、それから離れていく、そういうものを含めて、トータルで親御さんが結論を出す、そういうふうな状態でございます。ですから100%満足しているというか、それは自信、私どもにもございません。

○水谷参考人 今の質問で、親の立場から言わせていただきますと、判定は学校の方から来ます。それで、親御さんはどうされますかと言われたときに、私も、子どもが小学校でお世話になっているそのときから、もう地域の中学校と養護学校とを並行して、どっちも見学会に行ったり、どっちの行事も参加させてもらいました。うちの子の適性なり将来を見据えて、普通の学校へ行ってて、この子を1人自立させるのが私の目的です。

 そのためには、やはり作業等なり、この子が1人で生きていける、一つのものを単純に組み立て、それでお金を稼ぐとか、何としてでもこの子に身につけさせたいがために、それが普通のやっぱり学校だと、一般の子とやってて、どうしても勉強の方というか学力の方を優先されるので、個々にはつけないというところがありますので、だから養護の方で、一人ひとりに合ったやっぱり教育なり、身につけさせてもらうことに時間をかけたいと思いましたので、中学、高等部のある養護学校を選ばせていただいて、それで昨年度、作業棟ができたということもありましたので、そこも見学させていただいて、あ、この中の一つでも身につけたら将来やっていけれるんじゃないかなと思って、私たち親がやっぱり先に死んでいくので、どうしても子どもが自立できるということにやっぱり夢をかけたいので、よろしくお願いします。

○瀬口参考人 私は、実は地域の、中学校までは地域の学校に通っておりました。やっぱり私も同じように、小学校に入るときも、中学校に入るときも、中学校に入るまでは就学指導委員会の方にも、お声がかかりまして、相談にも行って、先生も一緒に相談した中で、地域の方に決めさせていただきました。

 判定自体は、うちはもう重度なので判定は養護学校判定です。でも、やっぱり私は地域の中でみんなの子ども、同世代の子どもの中で、私ね、一生懸命していただいてる先生方には大変申し訳ないんやけど、やっぱり同世代の子どもの声と動きというのは、すごくいい刺激なんです、子どもにとっては。だから、そういうこともあって、確かにうちは重度なもので、何一つ、はっきり言えば自分で身辺自立にしろ、あと学習面にしろ、何一つ自分で確かにできることはないかもしれませんけれども、やっぱりみんなの中にいてこそ得たものというのはかなりあると思います。

 それと、行く先々は結局地域に戻るわけですよね。そのときに今度、高等部を選ぶということになったときに、なぜ鈴鹿にいながら四日市の西日野に1時間、2時間かけて、また津の城山なり何なりに1時間、2時間かけて通わなくちゃいけないのか。地元にせっかく杉の子さんという立派な学校があるのに、どうして今まで鈴鹿の杉の子さんに通えなかったのかということが、とてもその今ここに来て疑問に思います。

 ただ、今までは要はそういう知的障がいや情緒障がいの子を受け入れられる、とてもそういう学校ではなかったということもあったので、私たち親の間でも、杉の子さんに養護学校があるということはもう頭になかったです。だから、親が願って西日野に、皆さんが西日野に行ってるお子さんばかりでなく、結局、西日野さんにしかすがるところがないという、その高等部、特に高等部に関してはそういう状況もあるということです。

 杉の子さんの方で今回門戸を広げていただいて、どうぞ来てくださいと言っていただいても、やはり通う手段なり、高等部に関していえば、そういう職業訓練なりそういう施設、設備面での充実ということがないと、もう入ったら3年というのはあっという間です。もう中学3年も早かったけど、今度高等部3年というのもまたあっという間です。そうすると今度、地域に出ていかなくちゃいけません。その3年間を何も、広げてもらったはいいけれど、何もないところに、さて通えるかといったら、それは先生方にもよくわかっていただけると思います。

 だから、とりあえずまず通える手段、それで高等部に関していえばその職業訓練、外に出るためのそういう訓練とか、体験できるそういう場がないことには、通わせたくても通わせられない。だから、えらい思いをして、やっぱり1時間2時間かけて外に行くしかないという状況もあります。

 また今度、中学部、杉の子さんを考えてみえる方も多いと思うんですけれども、中学部の方も、やはりその先の、3年先の今度高等部ということが、先のどうなっていくというのがあらかじめ見えてこないと、中学部に入ることもやっぱり、3年間お世話になったはいいけれど、その先3年間、じゃまた今度高等部で変わるのかという話になったときに、考えられる方もあると思うんですね。

 それで、やっぱり障がいがあれば、環境が変わるということはどれだけ大変なことかということもあります。学校になれるのにも、やっぱり入ってすぐにみんなと同じようにいくわけじゃない。やっぱり1年かけて、じっくり時間をかけて、やっとなれて、そしてやっと学校でのそういう訓練なり学業なりということをできてきたころには、また学校をかわるという、そのことは大変、本当に大変なことです。

 それで、本当に自分の子どものことを言って申し訳ないけど、この高等部に関していえば、もう3年先には外に出ていかなくちゃいけないということがあります。やはり地域でどうしても暮らしたい、そういう私たちの思いをわかっていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○中川委員 今のお話を聞かさせていただいて、私はその障がいをお持ちになられてる児童生徒が、こういう環境で、こういう状況で教育を受けなければいけないという、あらねばならないという思いを持っている者、1人ではありません。けども、私も子どもを持つ親の1人として、皆さんの思いに少しでも共感をしようと思った場合、その適時適切な教育を受けさせたいという、この親の思いというのは、どのようなお子さんをお持ちになられてる親も私は変わりはないというふうに思うわけなんです。

 ですから、例えば地域の学校で受けさせたいという親もおられるでしょう。また、適時適切にそのいろんな職業的に通用するようなものを勉強させたいから、こちらがいいと、そういった親もおられると思います。やっぱり行政の責務としては、その適時適切な教育を受けさせたいという親の思い、これにどれだけ応えていくような方向性を示すかということが私は大事であって、こうあらねばならないというのはないと思うんですね。

 その上で、今その特別支援学校がキャパの問題で問題になっておるという部分は、やはりこれはその思いに応える方向に行政は考えなければいけないのではないかというようなことであるのでないかということを、ちょっとご意見を伺いながら理解をいたしました。

 以上です。

○永田委員 ご苦労かけてます。もうちょっと確認だけなんですが、もう私どもも、これ、みんなも見せていただきましたし実態はわかります。もう何とか、これ、急がなきゃならん問題だというふうに思っております。

 そんな中で、13日にお会いいただいたんですね、教育長に。そのときの返事に、この学校の、西日野にじ学園の受け入れ能力は十分でなく、バスとか施設面での改善といった緊急避難的だと書いてありますね、それはプレハブなりとバスであると思うんですが、それで、今は2年という、もう限界は2年だということでお聞きしましたが、県内全体で特別支援学校の分布はどうあるべきかとか、県全体で特別支援学校をどうするかという、この一遍総合的に考えて結果をまとめるというのが、私は年内か、あるいは年度内かちょっとそこが定かでないんですが、はっきり期限言ってるんですよ。期限言わなかったですか、これは。

○足立参考人 期限は伺っておりません。県庁内での周知が必要なので、検討は必要であろうけれども、非常に時間がかかるというお答えを、7月13日の懇談のときにはそういうふうにお答えをいただきました。

○永田委員 私は、内々にちょっと聞いてる、年度内か年内かというだけの話で、それぐらいまとめますで、いうふうにちょっと聞いてるんです。

○足立参考人 ありがとうございます。そうやって言っていただいたのが初めてでございまして、私たちがお願いしたときには、資料の方にあります長中期的な計画でやりますと、もう早くても10年近く後じゃないと学校を建てるような骨子にはならなくて、現在の段階では、特別支援学校になったということと、それから盲学校のお子さん、それから聴覚障がいのお子さんを知的の方でも受け入れるという、このあたりのことがまず4年。

 それから、その後、県全体の見直しで4年、これでもう8年過ぎますね、その後、ようやくやりましょうかというような話で伺っておりましたので、それを何とかせめて4年は前倒しをしてやっていただけませんかというようにお話をしましたので、今、永田先生に言っていただいたように、そんなうれしいお答えはいただいてないです。はい、ありがとうございます。

○永田委員 余り、私、ここで何か返事する立場じゃないんですが、この後、詰めますわ。とにかくもうちょっと頑張っていただいて、バスの件も頑張りたいと思います。

○足立参考人 ありがとうございます。本当に今のお答えを、何かお言葉いただきまして、私たち保護者としては本当にありがたく思いますし、今日は多分、この中継を見てる保護者、いっぱいおりますので、きっと手をたたいているだろうと、インターネットの向こうでと思っております。ありがとうございました。

○北川委員長 ほかによろしいですか。

 ごめんなさい、1点だけちょっと聞かせてください。

 瀬口参考人さんに、先程のお話で、いずれ地域に戻らなきゃならないということで、またみんなの中で、今、地元の中学校に行かれてるということで、みんなの中でいたからこそ得られるものがあるというお話がございましたけれども、今回分校という形で請願出していただいて、請願の中に分校の設置というのがうたわれてるんですが、例えば、それは支援学校として単独独立したものがいいのか、あるいはまた、その現在ある既設の高等学校に併設して分校という形で一緒にある形が理想なのか、保護者の方としてはどんな感覚、スタンスをお持ちなのか、もし教えていただければ。

○瀬口参考人 私個人としては、やっぱりみんなと一緒にいるということのすばらしさというのは、何物にもかえがたいものがあると思うんですよ。先生が前に立って、教壇に立って指導して教えるということと違う、人と人とが一緒に、ともに育っていくという、共生するということのすばらしさというのもあると思います。

 ただ、そのかわりいろんな問題、もちろん出てくると思います。障がいのある者とない者が一緒に、例えばこの、今既存のある校舎を改築してとか改造してこうする場合に、一緒のところにいることで問題が生じる場合もあるとは思いますけれども、それは、この先外に出ても同じことで、そういうことがその学校の中で培われていく一つの要因にもなると思いますし、お互いに、私ども障がいのある子どもにとってもいいし、また、障がいを持たない、かかわってくださる周りの方にも、その私たちの子どものことをわかっていただける早道にもなるかもしれないという、やっぱり実際にかかわっていただくことが一番肝心で、いろんな文献なり何なりでお勉強されて、いくらどんな立派な勉強されても、実際にそのお子さん、それも障がいにくくって、いろいろ分けてありますけれども、やっぱりどのお子さんにも個性があって、例えばダウン症ならダウン症の子とか、うちはダウン症じゃなくて本当にちょっと独特の病気ですけれども、うちならうちのという、それはもう個性、それぞれ個性があります。ダウン症のお子さんの中でもやっぱりそれぞれ違うかかわり方があるし、また、情緒のお子さんの方には、かなりかかわり方というのは難しいものがあると思うんですよ。

 そういうのは、実際に一緒の校舎の中で、例えば廊下ですれ違う、そういう何か日常の生活の中で培われるものというのはかなりあると思います。それは今まで小中とみんなの中で過ごしてきて思います。先生よりも子どもの方が私の子どもに対しての接し方をよく知っているという、本当に思わず思うこともあります。時には「先生、アキラにはこの方がいいんだよ」といって、何か先生の方が教えてもらったわと言われたこともあります。

 だから、そういうふうに一緒に共生するということの重要さというのも、何かと問題は起こるかもしれないけれども、やっぱりその都度そういうことに対面しながら、両方ともが一緒に学び合っていく、それでこの先どうしていったらいいのかということが、またこの先、外に出ていくことの礎にもなるかと思いますので、私は、先程、校長先生も言われましたような既存の高校を利用してということで、いいと、いいというか問題はないと思っております。

○北川委員長 ありがとうございます。

○後藤委員 ちょっと水谷さんに、私、気になったといいますか、高等部からだと入れないというような表現があったかと思うんですけども、そのあたりですね、ちょっと保護者の方はやはりそういう心配といいますか、そういうとらえ方をしてみえる方がかなり見えるんでしょうか。

○水谷参考人 すみません、先程も、今年入学式に立ち会わせていただいたときに、小学部から1名ずつお名前を言われて、はい、小学部7名、中学部、一人ひとり呼ばれて、はい、合計24名、こう言われたんですね。それで高等部になって、ずらっ、まだまだ続くんやと思いましたら、67名もが一気に入ってくるんですよね。

 というのは、やっぱり地域にないからなんですよ、高等部が。高校に特別支援なりないから、みんながもう行かざるを得ないから、西日野まで遠いけど行かざるを得ないから行ってるというところなんです。私も先程のご意見、一緒のように、やっぱり地域に、もっと近くにあれば、多分また選択肢は変わってたかもしれませんけど、今の時点では桑員地区にはないから、遠いけどやっぱり西日野しかないというので選ばせていただきました。

○後藤委員 よくわかりました、ありがとうございます。もう結構です。

○村林参考人 後藤先生の、先程の子どもの数、私どもの特別支援学級の子どもが 鈴鹿市 では158名と51名で209名おります。それで、平成19年度に高校の、市外の高校にお世話になっている合計71名です。そして西日野養護学校の高等部に35名、聖母の家に12名、その他数名ずつ、合わせて71名。やっぱり市内の学校には高等部は、杉の子養護学校、肢体不自由の子は1名、高校は3名です。それ以外の子は全部市外へと、そういう状況にあることをご理解いただきたいと思います。

○後藤委員 よくわかりました。本当に地元にということで、それで今皆さんとともに、地域の仲間とともに、本当に保護者の方もいろんなニーズがあって、本当に緊急避難措置的にも何とかしなければという思いでいっぱいでございますので、私どもも精いっぱいやらせていただきます。本当にありがとうございました。

○北川委員長 よろしいでしょうか。ちょっとかなり時間を超過しておりますが。

○水谷副委員長 皆さん、いろいろとご意見、私も一言。

 私は員弁の議員ですけども、本当にいろいろお聞かせ願って、よく理解はしておるつもりですけども、7月頃に、員弁の障がい児を守る会長と東員町の会長さん、そして保護者さんと生徒の方が来ていただきまして、いろいろお話を聞かさせていただきました。

 そのときに、私が一番子どもさんにお聞きしたかったのは、中学校の方だったと思うんですけどね、一番楽しい、学校で楽しいことはどういうことやと。それでまた、つらいことはどういうことなんやと、いろいろちょっと聞いて、いろいろ話させてもらったんですけども、さっきと同じですよ。やっぱり通学のバスというのが非常につらいと。それと学校にもっとおりたいと、非常に学校が楽しいんだと。

 だから、どっちかいうと、やっぱり通学距離が長いもんですから早く帰らないかん、あるいは学校へ入るのが遅いというようなことで、友達といろんな話をしたり遊んだりする、もちろん勉強もあれですけどね、そういったことを非常に痛切におっしゃってまして、私としても、本当にこの先程から出てますように、地域で自立するためには、それぞれ地域の皆さんが協力をして、いかにここを支援していくかということだというふうに思うわけですよね。

 そういった観点からいっても非常に大事な取組ですので、私もこの委員会の委員になっている以上は、積極的に取り組んでいきたいなというふうに感じておりますので、皆さん方もぜひあきらめないで、強く意思を持ってやっていただいたらというふうにちょっと感じました。

○北川委員長 よろしいでしょうか。

 それでは、これにて請願第13号及び請願第14号関係に対する質疑を終了いたします。

    3) 参考人に対する意見聴取(特別支援教育関係)

○北川委員長 それでは、特別支援教育に関しまして、佐藤豊参考人、お願いいたします。

○佐藤参考人 失礼いたします。 兵庫県三木市 から参りました佐藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 今日は、本当にこのような場に呼んでいただきまして、何しろ 三重県 の実情とかそういうことを知らない者が、この場で特別支援教育についての一般的な動向とか現状についてのお話をということですので、どれだけ 三重県 の現状に合致しているか、あるいは今日の請願の方の趣旨にどう整合性がとれるのかというところは、若干不安ではありますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

 私、まず実は、この三重県議会の様子がインターネット中継ができるというか、三重県、余り知りませんので、随分三重県のホームページを見まして、いろいろ見ましたら、ちょうどこの今日の会の打ち合わせの部分までインターネットで録画されていまして、三木市って一体どこにあるのかというお話も出ておりましたので、資料の方も事務局の方にPDFファイル等で届けておりますので、よろしくお願いいたします。

 三木市といいますのは、神戸の北西にあります人口8万5,000程の小さな町です。そういう中で、なぜ私がここにということかと思うのですけれども、中学校を皮切りに、中学校で全部で14年間、それから養護学校ですね、特別支援学校で12年間、そしてつい3月まで中学校の教師をしておったのですけれども、この4月から三木市の教育委員会の教育センターというところで、特別支援教育のコーディネーターの係をさせていただいております。

 そういう中で、この数年間に、 兵庫県 の教育委員会の今後の障害児教育在り方検討委員会、 三重県 にも設置されている会と同じような趣旨かと思うのですけれども、その会で、今後、特別支援教育に移行するに当たって、 兵庫県 としてどういう対応をとったらいいのかという、そういう委員に現場代表みたいな形で各地域から出るのですけれども、中学校の代表ということで参加させていただいておりました。

 そういうところから、多分どこかで情報を得られて、今回こういうふうにお呼びいただいたかと思うのですけれども、何せ、まず地域の実情が余りわかっていない者が発言するということで、失礼もあるかと思いますが、お許しください。

 話すことについては、あれこれ準備しておったんですけれども、今の請願の4名の方のお話に絡めながらの方がいいのではないかと思いまして、ちょっと話す内容を少し変えたいと思います。

 兵庫県の在り方検討委員会でも、養護学校の問題というのは随分出ておりました。ちょっと見えにくくて申し訳ないんですけれども、こんなグラフがございます。これは、知的障がい養護学校の在籍者数のグラフで、2本線が引いてありますけれども、1つ目の線が、養護学校が義務化になった昭和54年ですよね。

 それから養護学校在籍者数が増えてきまして、その中で地域の小中学校というのも随分充実してきて、減ってきておるんですけれども、文部科学省が2000年に、今後の特殊教育のあり方という有名なものを発表しまして、その後、特別支援教育に移行しますよということで数年間、文部科学省からいろんなアナウンスが出て、いつになったら決まるんだということで現場がやきもきする中で、実は養護学校の在籍者数がこんなに増えておるんですよね。すごい増え方です、かつてないような増え方をしております。

 これは、こういう現象は一体どういうことなのかということを県の教育委員会の中で随分討議しました。文部科学省の言うこれからの障がい児教育というのは、文科省の文章をそのまま言いますと、「ノーマライゼーションの進展に伴い」から始まる非常に明文だったわけですよね。

 その中で、なぜ、じゃあ養護学校が増えてきているのかというのは、県の教育委員会としてもすごく大きな問題で、どの学校も非常にマンモス化しまして、本当に 三重県 の現状とよく似たところがあるんですけれども、校長室が半分教室になったり、それこそもう消防法にひっかかるから何とかせなあかんとかいうぐらい、現状もそうなんですけども、特に高等部が膨れ上がってきております。

 そういう中で、その在り方検討委員会で、特にその養護学校の、県立の養護学校の校長先生がおっしゃるには、箱物の学校をいくら造ってもこれはきりがないぞと、何とかその社会全体が箱物の福祉から、例えば地域へと言ってる中で、学校だけどうしてこうなるんだということが随分課題になって、けれども、先程の議員の中のご質問とかお答えの中もありましたように、そうは言っても希望してくる保護者はたくさんいるよ、ここって一体どういう問題があるんだろうということで、随分調べたり検討したり、あるいは私、今年からコーディネーターですので、延べ4月から180件近くの相談を受けておるんですけれども、そういう中で保護者の声をまとめてみました。

 そういう中で、まずはっきりするのは、例えばこういうことですよね。私、実は数年前まで養護学校の中学部の相談担当をしておったんですけども、そこに小学校6年生の、地域の小学校の障がい児学級の保護者が見学に来られます。それで、地域の中学校を選ぼうか、それとも三木養護学校、三木にあるんですけれども、そちらの中学部を選ぼうかで随分迷われてる。

 それで10人中、本当に七、八人の方が言われるのが、どちらの学校もよく見ましたと、運動会、体育祭を見に行ったり、オープンスクール行ったりいろいろ見たんだけれども、我が子が中学校で勉強している姿をどうしても、当てはめてイメージするんだけども、イメージできないんだと。先程出ていましたけれども、やっぱり勉強、勉強、それで行事ではスピードを求められ、みんなでとにかく勝つことを求められる中で、うちの子は絶対にはまらないと。だから、来年はおたくの学校を選ばせてください、三木養護学校を選ばせてくださいということで中学部に入ってこられました。

 それで、相談を受ける者として、保護者のニーズ、本人のニーズというところで、本当にプラスの選択、どちらもプラスの要素の中で、養護学校、特別支援学校の中学部、小学部を選んでいただけるんだったら、それは本当にいいことだと思うんですけども、私の経験する中では、やはり先程の請願の方がどなたもおっしゃっていたように、まずは地域の学校で学ばせたい、学びたい、その思いはあるんだけれども、やはり現状の、いわゆる通常の教育のしんどさというんでしょうかね、の中で、今の現状であれば、特別支援学校で勉強した方が自分の子の自己実現には適しているし、いろんな自立に向けても、よりベターな判断なのではないか。これは、大手を振って喜んでの判断というよりも、やはり判断する中で捨てる部分というんでしょうかね、それもある。そこは非常に大きな課題だなと、兵庫では少なくともそうでした。

 そういう中で、 兵庫県 の教育委員会としても、ちょうど今の議論と同じように、短期のいろんな課題には対応しないといけない、それこそスクールバスの問題ですよね。2時間かかってるバスもありました、兵庫の中でも。その大変さというのは、一度乗ったら、もう二度と添乗したくなくなるぐらい大変だと言われるぐらい大変です。本当にトイレの問題、もうバスをおりたら、すぐにバス停の横でおしっこをしないといけない高校生がいます。そういう中で、何とか1時間にしようとか、数の少ないとこには分校を造ろうとか新設しようと、そういう取組もしながら、でも、これをずっと永遠と続けていては、どうも特別支援教育のあり方とは反するんではないかと。

 そういう中で、 兵庫県 の方もいろいろ考えるんですけれども、じゃあ具体的に地域の小中学校どうするかというたら、そんな簡単ではないです。本当に学力に縛られていますし、特にその高等学校に入れるかということになりますと、選抜制度をどうクリアするかという難しさがあります。

 そういう中で、一つこれは目玉とも言えるんですけども、 兵庫県 は県立の高等部ではなしに、いわゆる県立の高校として、ご存じかと思うんですけど、 兵庫県 立西宮香風高校という高校を設置しまして、随分県の教育委員会が数年前から準備室を設けて、障がいのある子も通常の学級に在籍する子も、どんな子も行ける学校を造るんだということで、もう入試制度を一から見直したような学校を造りまして、今さまざまな子どもが学んでいます。単位制の高校なんですけども、全国から視察に来られたりしてるんですけども、そういう中で、今その倍率がもう6倍、7倍、とにかく全県の子どもが、障がいのある子どもも遠いけど行きたいと言っています。

 先生方はそんなに楽ではないですし、十分な教育サービスができるかといったら、それも不十分かもしれないけれども、思春期の時代に一緒に行ける高校をということで非常に注目されています。そういう高校もありますので、そのへん、本当に今後の後期中等教育を考える上では、その高等部、あるいは高等養護学校の増設とかいうことも、今あちこちで言われていますけれども、本当にともに学べる後期中等教育というのを考える必要があるのではないかと思っております。

 それから、先程小中学校の課題について申し上げましたけども、特別支援教育の時代になって、何とか特別支援教育の理念、考え方で小中学校が変わらないか、それによって地域の小中学校に行ける子どもが増えるんじゃないかというふうにビジョンを持っています。もう皆さん方、ご存じの中でこういうことを申し上げるのは、大変失礼に当たるんですけども、資料の3ページの方ですね。

 これは文部科学省が、特別支援教育が始まるその基本となった中教審の答申を3ページのところに載せておりますけども、この考えは新しい学校教育法、改正された学校教育法にも同じような目的が載っておりますけれども、こちらの文書の方がちょっとわかりやすいですので、こちらを載せたんですけども、上の方の4行傍線が、下線が引いてある部分なんですけども、「特別支援教育とは」という中で、2行目、3行目のあたりからですけども、「一人一人の教育的ニーズを把握し」と書いてあります。これは私たち、ともすれば教育的ニーズといったら、その子のできないとことか苦手なところと考えるんですけども、そこも含め、得意なこととか、自分、こうでありたいという夢ですよね、ニーズというのは。こうなりたいということをこれからは把握しますよと。

 それで、その子どもたちの持てる力を高め、次が非常に大事だと思うんですけども、学習や生活上の困難を改善または克服と書いてあります。障がいを克服じゃないんですよね。これはどういうことかといったら、学校生活をしてるから、先程のお話にもありましたように、いろんなトラブルがあったり、いろんなしんどいことがある。学校生活をしてるから、ブランコの取り合いになったり、車いすだったら階段上れなかったりする。家にいたらこの困難はないですよね。

 先生の授業のスピードが速いから、書くのが苦手な子は書けない。生活や学習上の困難を改善または克服するような支援をこれからはしますよというのが特別支援教育ですので、子どもたちが小中学校で学ぶ上で困っていたら、それに対して教育条件、先生の教え方も含め、先生たちは必要な支援をしますよというのが特別支援教育です。

 こういうその小中学校のバージョンアップというんでしょうかね、それを考えずして、やはりその養護学校、特別支援学校の人数が増えてきたから、そちらを建ててくださいということだけでしたら、それがあかんと言うんじゃなくて、それだけでしたら、やっぱりいつまでたってもこれは昔の特殊教育と何ら変わらないというんでしょうかね。

 そうは言いながらも、小中学校は非常に苦しんでいます。評価とか学力とかの中でプレッシャーも非常に高い中で、まだ学ぶのが難しい子どもが入ってきたらどうやって対応するのと、こういうふうに現場の先生はおっしゃいます。けれども、特別支援教育の目的にはこう書かれておりますので、ここはやはり県として、兵庫もそうですけども、その基本的な考え方を、どうやって具体的に予算化したり施策にするかという取組は、必ずや必要になってくるのではないかと思います。

 文部科学省も、今年全国で2万1,000人、特別支援教育支援員というのを配置しましたよね。それで、来年が9,000人で計3万人です。これは各自治体、小中学校の数1校当たり1名の割合で支援員を配置する予算を一般財源で出しているんですよね。ただし、これは一般財源ですので、市町によっては土木に使われたり、使われなかったり、知らなかったりしています。

 こういう文科省のそういう取組、各学校に1人ずつ支援員がついた、それを本当に特別支援教育のために生かしていくのであれば、最初にお話ししましたように、中学校に行くんだけども、うちの子、中学校に行ったら、どうしてもこれは1人じゃできないし、仕方がないのでというか、ちょっと中学校は無理かなという、そういう判断が、少しでも本来の本人、保護者の願いである地元の学校に行きたいというそちらの方向になってくれないかな。

  三重県 ではどのような、その3万人の分の予算がどのように各市町で使われてるのかはもちろん存じ上げませんけれども、本当に地域の小中学校の教育の充実とか、どんな子でも学べる学校づくりとかいうこと抜きにして、いわゆる特別な学校の充実というのは考えられないのではないかなと、一般的なことしか申し上げられませんけれども、そのように考えております。

 これ以上深い、特別支援教育と権利条約の関係とか、そういうことはご専門の大学の先生の方がお話していただけると思いますので、私の方は、もう時間も時間ですので、これくらいにしておきたいと思っております。

 どうもありがとうございました。

○北川委員長 ありがとうございました。

 以上で、参考人からのご意見の開陳は終わりました。

 これより、ご質疑があればお願いします。

 なお、念のため申し上げますが、参考人は委員長の許可を得て発言し、また、委員及び出席者に対しては質疑をすることができないことになっていますので、ご了承願います。

 それでは、ご質疑があればお願いいたします。

○萩原委員 時間もし許せば、荒川先生の話も聞かせていただいて、一緒に質疑するということはどうなんでしょうね。どうやろ。いや、かなり関連するかなという感じもちょっとしたもんで、もしよかったら。

○北川委員長 どうでしょうか。あえてこだわりはないですが、各委員さんがそういう形、スタイルでもよろしければ、この場で切りかえさせていただきますが。よろしいですか。

 それでは、今のお話に沿って、よろしいですね。

 それでは、引き続き特別支援教育関係を議題とし、参考人からの意見聴取等を行います。

 荒川哲郎君、お席にお着き願います。

 佐藤参考人、ありがとうございました。座ってください、逆に質疑また受けていただかなきゃなりませんので。

 それでは、特別支援教育に関しまして、引き続いて荒川哲郎参考人、お願いいたします。

○荒川参考人 三重大学の教育学部の荒川です。どうぞよろしくお願いします。

 私は、実は大学を卒業しまして、聾学校の方に勤務させていただいておりました。それで、少し自己紹介の方からさせていただくんですけども、聾学校で当時、約二十五、六年程前のことなんですけども、聾学校ではその当時、統合教育といいまして、いわゆる聴覚障がいの子どもたちが普通学校に入っていくというような、そういう教育の目標を掲げまして、それで教育をやっておりました。

 私は、いわゆる補聴器の研究をさせていただいて、小さなころから補聴器をつけて日本語を獲得をするような教育をしていくことを、いかに頑張って親子、また教師がやっていくかということに努めさせていただきました。

 それで実は、1990年代に聾者の人たちがみずから声を上げまして、私たちは聾者として生きたいと。私たちは障がい者というよりも聾者として異なった言語、日本手話という異なった言語を持って、自分たちの文化を誇りに思って生きていきたいということを宣言されました。

 そのときに、私も東京に呼ばれまして、シンポジウムで、いわゆる今までやってきた教員としてのいろんなことを語ってくれということでお話をさせてもらったんですけども、そのときに、やはり今までの教育は、いわゆる社会適応を目指していくことに邁進してきたと。しかし、教員としてはそうかもしれないけども、私たちの自尊心を高めるようなそういう教育をぜひやってほしかったということをはっきり言われました。

 そのときに私、本当に今までやってきた教育が、いかに自分中心の教育だったかということがよくわかったんじゃないかなと自分でも思ってるんですけども、先程少しお話がありまして、いわゆる障がい当事者が何を今考えてるのか、どういう運動をしてるのかということでございます。一つ、その意見をしっかり私たちは聞きながら教育施策を考えていく必要があるんじゃないかと。

 それで、今日的な課題としましては、昨年12月に国連総会で採択されました障害者の権利条約、障害者の権利に関する、また差別に関する条約が採択され、先日、高村外務大臣が国連に参りまして署名をしてまいりました。その中で、障がいのある人たちが国連の中でいろんなワーキンググループを作って考えられたことは、いわゆるともに生きる社会、インクルーシブな社会を作ろうじゃないかと。それで、これは今までの分離教育を基本的には否定する考え方です。

 分離教育がなぜ問題だったのかというふうに考えるわけですけども、いわゆる障がいのある人たちの団体の方々の意見を聞きますと、やっぱり分離教育は、先程申しました障がいのある人たちのいわゆる自己感ですね、自分のとらえ方を非常に否定的に作っていく、そういう可能性が高いと。これは、アメリカで1954年にブラウン裁判というものがあったんですけども、それ以来、アメリカは分離教育を禁止しました。なぜ禁止したかといいますと、いわゆる分けられた少数派の人たちが自己イメージを非常に否定的にとらえると、こういう裁判所の証拠があります。

 これは、人種問題でも同じように取り上げられたんですけども、例えば、黒人の子どもたちに、小学校の低学年の子どもたちに、黒人の人形と白人の人形を持たせます。どちらがいい人形ですかと問いかけます。黒人の子どもたちが白人の人形を上げるんですね。どちらの人形があなたは好きですか、黒人の子どもなんですけども白人の人形を上げる。

 そういうふうに、いわゆる自己感、自分が黒人であって、その自分の黒人であるというアイデンティティーを大事にしながら教育というものを進めなきゃいけないんだけども、自分たちをやっぱりどこかで否定してる、大きく否定してるそういう教育があるということにアメリカは率直に気づきまして、1954年以来、基本的にはもう原則統合ということを推進してまいりました。

 それで、先程私が申し上げましたように、統合教育ということで、1970年代、80年代ずっとやってきました。しかし、統合教育というのは非常に、先程、参考人さんがおっしゃられたように、移行するということが非常に大きな問題なんですね。いわゆる障がいのある方たちが環境を大きく変えるということが非常に難しい、これは今現在移行支援ということが叫ばれてますけども、福祉の方でも移行支援、いわゆる就労移行支援ということで大きなテーマになってますけども、なかなか難しいんですよね。

 それで、教育の方でもそうなんです。それで、当事者の人たちに意見をお伺いすると、私たちの人生はつながってないとおっしゃるんです。私たちの人生はつながってない、私たちの人生はぶち切りだと。幼児期は療育施設、学齢期は特別支援学校、いわゆる卒業後は作業所と。友達ができても、その友達とまた分かれて、また次の場に行って、またいろんなことを新たに学び直して、そこに適応しなけりゃいけないと。私たちの人生をつなげてほしいとおっしゃいます。

 それで、私の友達の、今、津で自立生活センターを運営してる人がいます。養護学校を卒業したときに、荒川さん、大変だったんよと。本当に自分はやっぱり健常者と言われる人からどうも見下されてるみたいで非常に悩んだと。どういうふうにその健常者の人たちとおつき合いをするのかわからなかったと。そういうことを言われます。そういうことで移行支援というのは非常に難しいと。

 それで、インクルージョンというのは、基本的には、これは誰もがニーズを持っている、どの子も同じ、平等に扱われると。障がいのある方だけじゃなくて、例えば日本の状況だと外国人の人も、またはいろんな、例えば母子家庭のお子さん、いろんなことも、いろんなニーズがあるわけですね。多かれ少なかれいろんなニーズを持ってるということが認識されたと。それで、それを同じように平等に取り扱おうじゃないかというのがインクルージョンです。

 そういう意味では、特別なものから特別なものに入っていくということは、私たちは余り自分の問題として扱うという意味では非常に難しいんじゃないかな。例えば、特別な問題は、あれはあの人たちの問題だよねということで非常に遠ざけられる問題になっていく。これは同和教育の問題も同じだと思います。それで、基本的にはいわゆる自分たち同じ、みんなが同じだよねというところから出発できるような、平等な、また自分をありのままに受け止めていけるような教育改革ですね、先程先生がおっしゃったような学校を変えていこうよと。誰もが受け止められるような学校に変えていこうよと。

 そういうとこでは、高校もいわゆる特別支援教育の体制を組もうじゃないかということを文科省が言ってます。その根本的な理念の底には、やはり今の高校の体制ではひずみがくるよと。いわゆる能力で人を見ていく。能力で人を見ていくということは自分を本当に出せない。本当の自分を出せなくて、いつまでたっても自信が持てないような教育ではなくて、やっぱりみんなが自分なりの誇りを持てるような教育をしようよというところから、僕は特別支援教育が高校まで伸びていったんじゃないかなと思うんですけども。

 そういうとこでは、今の大きな流れで、先程、参考人さんがおっしゃっとったように、やっぱり基本的には地域の高校を変えていくような、そういう方向性をしっかり作っていく。そういうとこでは、今、四日市の教育委員会さんが頑張ってやられてるように、いわゆるその地域との関係を結ぶ委員会を立ち上げられて、高校の校長先生とか高校の先生に来ていただいて、どのように、この子を具体的に受け止めるんだったら、どのように学校を変えていくのかという、そういうふうなインクルージョンをぜひ進めていってもらいたいということが、私の一つの提案でございます。

 そういうとこでは、いわゆる平等という、平等社会をどのように実現するのかという具体的なことをやっていくということを、 三重県 でもぜひ進めてもらいたい。それで、基本的には分離するんではなくて、いかに、いろんなせめぎ合いがあるかもしれない、いろんな利害関係がそこに生じるかもしれないけども、やはり人間というのは一緒に住まなくちゃその人が本当にわからない。一緒に住んで初めていろんなことがわかってくる。

 そういうところでは、私たちは人を選ばず、またリスクを恐れず、いろんなことにチャレンジしていくと。そういうとこでは、本人さんたちも、まず自分たちは同じようなチャンスを得たいという願いがあるんですね。とりあえずみんなと同じところに身を置きたい、だから普通学校に行きたいんだと、そういうふうに言われます。そういうとこでは、とりあえずその自分の身を置きたいというその願いを、私たちはやっぱりきちっと受け止めて、それで私は特別支援教育の理念である普通学校を、普通高等学校を変革していくというようなことを、ぜひこの際やってもらいたいと。そういうとこでは、特別支援体制の整備計画を、ぜひ通常の高等学校にきちんと焦点を当ててやっていただきたいと思うんですね。

 それと、ちょっと西日野の養護学校に関して、少し私の意見を述べさせていただきますと、ここ3年ぐらい、 三重県 では約100人ぐらいの高等学校の在籍者数が増えてます。それで、そのうちの西日野養護学校があるところでは非常に大きな割合を占めてると。ある都市は90数%の割合を占めておられます。

 それで、なぜだろうかという疑問があり、また、どういう現状なのかということで、少し調べさせていただきました。それで、西日野の学校の現状では、中度、軽度、また手帳を持たない生徒さんが、1年生、2年生、3年生、大体4割近く、中度、軽度の障がいのある生徒さんの割合が4割程度でございます。そういうところから見ますと、非常に養護学校としましては、イメージは、我々が持ってるイメージは、やっぱり重い障がいのお子さんがたくさんいらっしゃるというイメージなんですけども、いわゆる中軽度のお子さんが4割占めてると。その中軽度のお子さんが実はだんだん増えていってるという資料がございます。

 そういうとこでは、西日野に入っていく子どもたちの大体70%ぐらいが中軽度の子どもたちで占められていると。そういうとこでは、いわゆる一般が9、また中学校の障がい児学級から入学してくるわけですけども、その先程から問題になってる選択肢の問題ですね。それで、養護学校の高等部でないと入れないという、そういう選択肢が狭まってるということが一つの大きな問題ではないかと。

 それで、 四日市市 の教育委員会のある方がおっしゃってるのは、やっぱり一般高校に特別支援学級が設置されてないということも一つの問題じゃないかと。それで、そういうとこでは、その高等学校にどのように今後その受け入れ態勢を作っていくのかというとこらあたりが、教育委員会とともに私たちの課題ではないかと思ってます。

 以上です。

○北川委員長 ありがとうございました。

 以上で、参考人からのご意見の開陳は終わりました。

    4) 参考人に対する質疑(特別支援教育関係)

○北川委員長 それでは、あわせまして、先程の佐藤参考人のお話も含めてご質疑をお願いいたします。

○萩原委員 お二人のお話を本当はもっと時間をじっくりとっていただいて、もっといろいろと本当に率直に聞かせてほしいな、教育委員会も一緒に聞けばいいなという、そんな思いも聞かせていただきながら思って、短い時間ですので、とりあえず、兵庫県は特別支援学校の設置とかかわって、どの程度の設置数があるのかというか、今の話、距離とのかかわりも含めて、片道2時間、片道2時間いうたら4時間ですからね、起きてる時間16時間のうちの4分の1、バスに乗っとらんならんという大変なことですよね、障がいのある子どもが。そういうような実態がどうなのか。三重県は細長いという感じになってますのでね、そのあたりが確かに難しい問題もあるんですが。

 それと、先程の3万人の話がありましたけれども、この1校1人当たりというような割合でというので、とりあえずはどんな手だてが、各学校にもコーディネーターが加配をされてきてんのかとか、そんなような実態をちょっとひとつ教えてください。

 それから、荒川先生については、私、その分離というのは問題だというその理念は非常によくわかりながらというか、理解できるというか、もっともやなという思いとともに、かといって、今の学校教育の中に障がいのある子どもがいたら、それによって先生の加配がようけありゃあええけどね、障がい1人に先生1人、障がい児についてくれるぐらいのことができるならええけども、そうではないですわね。

 それで、現実に30人学級やかましい言うとるけれども、まだまだ40人学級になってましてね、1年生、2年生以外のところ。ほいで、とにかくスピードでということになっているというような現実があります。だから、そういう中で、それは地元に近い方がいいということだとか、今の非常に高い理念は、インクルーシブなというような、それはそれで本当にそれができたらええなという思いも一面しながら、現実にそうなってない中での、それでもやっぱり分離はいけないんだということになるのかどうかという、そこは私、やっぱりちょっと、かつて障がい者の団体の中で、とにかく何が何でももう絶対に養護学校はけしからん、養護学校敵論みたいな感じで、すべて普通学級でなければみたいな議論ってありましたやないか。やっぱりその考え方はちょっとかえって差別を広げてしまうという心配があらへんのかという思いが率直にするんですが、そのあたり、いかがかなと思いました。すみません、それではちょっと簡単に教えていただけますか。

○佐藤参考人 失礼いたします。まず兵庫県の現状なんですけれども、ご存じかと思いますけど、兵庫県というのは非常に広い県でして、日本海側から淡路の南の島の方まで大変広い県でございまして、盲・聾・養護学校、今は特別支援学校になりましたけども、全部で、これまでの盲学校、今は視覚障がい特別支援学校となっておりますそれが2校、聾学校ですね、聴覚障がい特別支援学校が5校、それから知的障がいの特別支援学校が12校、それから肢体不自由の特別支援学校が3校、病弱が1校と、ちょっと今全部足し算できないのですが、これだけございますけれども。

 多いのですけれども、特にその 兵庫県 の北西の方になりましたら、山も険しく、例えば 温泉町 ですね、昔の、今、新 温泉町 といいますけど、浜坂とかあちらの、香住とかの方になりましたら、冬は雪が降りまして通学が非常に困難であったり、特に高等部になったらもう通うところがないということで、 鳥取県 の方に保護者の方が住所を移して鳥取養護学校に通うとか、非常に過疎の地区もありますし、私の住んでおりますいわゆる播磨のところですね、 三木市 とか 小野市 とか、ちょっとそう言ってもわからないかと思うんですけれども、そこらへんは逆に、なぜか珍しく小さい、私の 三木市 でしたら人口8万5,000ですのに、知的障がい養護学校の市立のものがあると、市立知的障がいの養護学校があると。

 そういうところが、小さい3市がありまして、いろんな予算とかいろんな財政面で統廃合の中で、そんな市立の養護学校なんかと言われていたのですけれども、やはり特別支援教育の時代になりまして、地域と連携のとりやすいフットワークのいい学校は絶対要るねということで、今はかえって大きな役割を果たすことができているというような現状もあります。

 一方、その阪神間というのは、非常に特別支援学校はたくさんあるのですけれども、やはりその高等部に関しましてはマンモス化して、もっと高等学校はないのかと、そういう話が出てきております。ただし、なかなかそのいわゆる高等学校の選抜の問題がありまして、知的障がいの子への配慮とはどういう配慮なのかとかいう問題もありまして、残念ながら県の在り方検討委員会ではそこまで踏み込めなかったというところはあります。

 先程の参考人の方のご発言にもありましたように、その分、どこが補っているかといったら、やはり専門学校であったり作業所であったりとか、いわゆる公立でないところが中学校卒業後の子どもたちを積極的にお預かりになってることは何とかしないといけない、これは 兵庫県 の現状であります。

 それから、もう1点なんですけれども、小中学校の特別支援教育の充実という点で、国の予算にあります支援員ですね、特別支援教育支援員ということで国の方はそういう名称で出しておりますし、文科省のホームページにも、支援員はどんな仕事をするべきかとかいうようなことも解説が載っていたりするのですけれども、文科省の言われるには、なかなかそれを、本当にその予算をきっちり交付税の中から抽出して使ってるところはないんではないかと、使ってくださいというふうに言われてるんですけれども、その存在すら、なかなか正直なところ認知されていないのが現状ではないかと思われます。

  兵庫県 の場合は、市町によってはそれを積極的に使ってるとこもありますし、あるいはこれまでも、 三重県 でもあるかと思いますけれども、いわゆる市の予算での介助員とか介助教員とか、そういう形でされてるところもあると思うんですけども、兵庫もそういうのがありまして、それを今回の支援員の予算を充てたとかいう、そういうところもありますし、積極的にいろんな子どもに対応できる学校にしていこうということで使ってる市町もあるようです。ただ、これは各教育委員会に問い合わせてみましても、非常に財政のことは教育委員会はよくわからないなということで、そのお金の出どころまでは詳しくはなかなか、正直なところ教育委員会の事務局では、その配分とかいうのも把握し切れていないのが現状かと思います。

 以上です。

○荒川参考人 先程、萩原委員からお尋ねになられた件で、少し私の意見を述べさせていただこうと思います。

 諸外国を見ますと、例えばアメリカなんですけども、先程申しました統合教育でなかなかうまくいかないという場合に、どのような手だてをとったのかと。それで、アメリカの場合は人権問題としてそれを扱っていったんですね。先日も、いじめは人権侵害だというような報道がありましたけども、統合教育における受け入れの不手際といいますか、そういうことを一つの人権問題じゃないかということで、救済策を考えました。

 今、日本でもよく個人教育計画とか、個別の支援計画とか、指導計画とか、教育計画とかという計画がされてますけども、あれはもともとアメリカで個人教育計画、インディビジュアル・エデュケーショナル・プログラムとして始まりました。あれはどういうことなのかといいますと、いわゆる救済、差別状況にあった人を救済しようじゃないかという救済計画なんですよね。

 それで、いわゆる本人さんを真ん中に据えて、保護者、教員ですね、校長、教育委員会の代表者、そういう方々が話し合いをします。それで、どういうふうなことが問題なのかということを、きちっと本人や保護者が公に述べる権利を持ってます。そういうとこでは、こういう自分たちはニーズがあるんだと、こういうことをしてほしいという、そういうことを、いわゆる力関係においてもできるだけ対等に公の場で言えるようなそういうシステムを作りました。

 そういうところでは、日本の場合、教育計画というのは一つのニーズ実現みたいなイメージがありますけども、あれは人権救済にはなってないんですよね。それで、いわゆる差別状況にある人たちをやっぱり救済しようじゃないかという計画を本当に考えるのが、私は教育計画じゃないかと思うんですけども、それを日本バージョンは、そこのところはすぽっと落としまして引用しました。

 そういうとこでは、その差別に対してどのような人権という行使をするのかということを子どものころから学ぼうじゃないかと、そういうとこでは、学校がみずから汗をかいて、時には傷つけられながら自分たち自身を変えていこうという、そういう理念を持ってるわけですね。それで日本の教育は、残念ながらその人権救済というキーワードがすぽっと抜け落ちているところが私は残念ですね。

 それで、そういうとこでは、今度の権利条約の中でも、そういう人権の問題を基本に置いて、個人の学習の発達、社会性の発達をきちっととらえると。それで、先程申しましたブラウン裁判の中では、その人間の根本的な自分を支える自分の尊厳というものが欠如をすると、人間の発達、社会性の発達が損なわれていく、つまり、自分が小さくなって生きていれば勉強する意欲もなくなっていくし、また、社会のいろんな人とつながっていくそういう気持もしぼんでしまう。それじゃあかんぞと、まず人間の根本をしっかり作ろうというところをアメリカのブラウン裁判は訴えました。

 それは、世界じゅうにそのメッセージが広がっていきまして、それでほとんどの、今権利条約を批准してる国が112カ国と言われてますけども、日本ももうしなきゃいけないんですよね。それで、三重県も障がい者の差別禁止条例を多分請願されてくると思います。そういう状況にも入っている。そういう状況で、私たちがどのように新たな社会づくりをするのか、平等な社会、また、一人ひとりの人権がきちっと尊重できるような社会を作るのかというところが今問われているにもかかわらず、やっぱり分離教育だというそのあたりが大きな時代錯誤にあるんじゃないかなと私は思います。

 そういうとこでは、差別があるからこそ、そこで救済をして、やっぱり学ぼうじゃないか、子どもたちにそれを伝えようじゃないかという、やっぱり教育という問題を、ここでも、そのリスクがあるから、そういういろんな問題があるからこそ問題解決をしながら教育をするんだという、その理念が私は大事じゃないかなと。そこから逃げちゃいけないと、逃げたら何事も起こらないと私は思っております。

 そういうふうなことが、いわゆる障がい者の団体の今世界的な団体でありますDPIという団体がありますけども、その権利条約を作った大きな柱になってますけども、そこらあたりの団体がそのようなことを私たちにメッセージとして伝えてます。

 以上です。どうもありがとうございます。

○萩原委員 ありがとうございます。大いにさらに質問もしたいし、私も意見も大いに言いたいなと思いますが、時間の関係がありますのでね。

  三木市 の佐藤先生の話、ようわかりましたし、今の荒川先生の話は、やっぱり理念はわかるけれども、率直に言って、それはだけど今当面、西日野にじ学園の満員の中で、やっぱり身近なところに養護学校は造るべきやないかと、養護学校じゃない、特別支援学校はね。それで、大いに学級とも連携できるようにもしながらというのが、私は、それは差別の固定化だ、分離教育だということにはならんのやないかなという思いは、私は率直にするんですけど、まあその論争を今これ、ここでは、場所ではありませんのでね、すみません、率直なそんな感想を思っております。また次。

○荒川参考人 一言だけですが、先程紹介しました 四日市市 の教育委員会では、進路指導連絡会というのを作られて、先程名前が上がりました私立の大橋学園の先生方とか、また聖母の家の方とか、そういうところで、また北星高校の校長先生も来られてるそうです。そういう、いわゆる特別支援の理念である皆とともに連携を組みながら、この問題をどのように考えていくのか。

 聖母の家の学校は、いわゆる専攻科というのがあるのが特色ですね。それで西日野の養護学校は、いわゆる類型別コースというのがありまして、いわゆる教科教育をやりますよというところで、非常に魅力を出されています。そういうことで、保護者の方のアンケートを見ますと、非常にそこに期待をされて、アンケートの中でも約68%の方がその教科教育というカリキュラムに非常に大きな期待をされて、西日野に志願をされてます。

 そういうとこで、私はそれで西日野頑張ってると思うんですけども、しかし、自分たちがそれをいかに広げていくのかと。例えばきらら学園に、例えば地域の小学校に、例えば地域の障がい児学級にそういう類型別のノウハウを伝えていくという、そういう研修事業も養護学校が今しなければならない一つの特別支援教育の課題だと思います。

 そういうとこでは、ぜひ西日野養護学校に、そういう類型別教育のいいところを伝えていただいて、それで、みんながそういうところで、いろんなところに行っても類型別教育ができるよという、そういうことになりますと、一ところに集中するということが私はなくなるんじゃないかなと。しかも、軽度・中度の方がどんどん集まってるということは、可能性としては、いろんな学校の特別支援体制が進めば受け入れられる体制、可能性があるんじゃないかなと私は思います。

 そういうとこでは、ぜひ高等部、ほかの養護学校の高等部だけではなくて、高等学校にぜひ特別支援教育体制を整備するお金を使っていただきたいというのが私の願いでございます。どうもありがとうございました。

○藤田委員 お二人とも本当にありがとうございます。

 佐藤先生の方のその兵庫の実態、今ずっとお話ししていただいたんですけれども、やはり短期的な課題として、今こういう現状がある中で、兵庫としても結局拡大というか、各地域ごとに支援校的な形で設置をされてきたというような形だろうと思いますし、この校数から見せていただいてそれぐらいかなというふうに見せていただいてたんです。

  三重県 の場合は、保健圏域が9地区ありますので、それで考えますと、そういう地域ごとに割り振られていくということも一つ必要なんじゃないかなというふうに思いますし、特に最後にお話になられましたその市立の養護学校が、いわゆるフットワークよく地域の学校との交流を進めていく上での大変重要なキーポイントに現在なってきているというあたりを、もうちょっと教えていただきたいなというふうに思います。

 それと、荒川先生のお話も、理念的にはもうまさにそのとおりだと思いますし、そういう方向へ進んでいってほしいと思いますし、一般高校の中へ特別支援教育がさらに充実されていく中で、先程、佐藤先生の方からお話ありましたように、県立で一つのそういう新たな実施体制をしくような高等学校ができ上がってくる、こういうことがもちろんすばらしいことだというふうに思います。そこへ行くまでどうしようかというのが、今非常に悩みの種なんですよね。

 それと、もう一つは、いわゆる今後の各子どもさんたちの自立というものを援助していく上での今の高等部の果たしている役割、このへんというものをどう考えていくのか。そして、現在のその社会環境がまだそこまで追いついてきていない、就労環境なんかも含めましてね、その実態の中でどう我々が考えていけばいいのかというあたりを、ぜひ教えていただけるとありがたいなというふうに思います。

○佐藤参考人 ご質問ありがとうございます。兵庫についてなんですけれども、なかなか思ったとおり後期中等教育の整備というのは進まないところもあるのですけれども、その中で、先程圏域というお話が出ましたけれども、福祉圏域の広さですと、これは小さいころから卒業後も含めてネットワーク会議等を開きましても、国なんかはそういう圏域単位のネットワーク会議をということがあるのですけども、やはりなかなか顔が見えてきません、正直言って。

 それで、例えばいろんな職種の者が集まって、年に1回か2回集まって圏域のネットワーク会議開きましょうといっても、お互いに見ず知らずの人がたくさんの市町から集まって、自己紹介してたら終わってしまうみたいな会議になることが非常に多いです。そういう中で、小さい市がそれぞれにそういう仕組みを持ってる、まあ顔と顔が見えるんですね、どこどこの誰々さんはということで。それで、今度はサービス提供側も保健師さんと学校の先生と保護者も含め顔が見える、どこに行くかもわかる、そういう一人ひとりのニーズに応えという中では、やはり顔の見える範囲を考えると非常に大事なことかと思います。

 だからといって、その各小さい市に養護学校がたくさんあればいいかといったら、そうは思ってないんですけれども、 三木市 、あるいは近隣の市のように、そういうリソースがあるところは、これもメールでは送っておるんですが、手元に届いてなくてすみません。 三木市 は広報にこのような、 三木市 はこういう、ともに生き、ともに学ぶ教育を進めますということで、広報でこう出しておるんですけども、子どもを中心に、担任の先生と子どもたちが思う存分学べるように地域の特別支援学校がサポートしますよと、そういうスタンスで、私も含め地域の小中、幼稚園等に行く機会が非常に多いんですよね。そこへ出かけていって、どういうふうなポイントを押さえれば、ともに学ぶことを進めることができるかとか、いろんな先生方や保護者を支援すると、そういう意味での地域の特別支援学校というのは、地域のリソースとして、利用していただける場としての存在価値というのは十分あるかと思います。

 ただ、その中でも、やはりどうしても特別支援学校の中だけになってしまいますと、いざ卒業したとき、高等部出たときに、その中ではある面、自己実現というか、非常に楽しい経験はしてきたんだけれども、町を歩いたら周りの人が全然知らないよとかいう、その落差の大きさというんでしょうかね、社会に出たときの、そこは何としても埋めないといけないということで、これは今日はお話する時間はないんですけれども、もう10年以上、いかに居住地校に登校するその日を大事にするか、計画的にするかというのを、全国ネットワークで、養護学校のネットワークで、いかに地域とつながりを持つかということを養護学校として取り組んでおります。

 そこは、必ずやその特別支援学校がある限りは、地域と顔と顔の見える関係づくりというのは、もうそれは特別支援学校の教師の責務として、学校の責務としてしないといけないことではないかなと思っています。

 それと、高校のお話なんですけれども、ちょっと質問以外の部分も少しお答えしてしまうんですけれども、確かに県立高校造るときに非常に準備が要りました。しかも、それも定時制高校の統廃合というところから編み出されて、統廃合の中から出てくる新しい高校を単位制高校にしようと。単位制高校はどんな生徒も受け入れる高校を造ろうという、県の教育委員会がもう開設準備室を2カ年だったかな、にわたって特設しまして、1校の県立高校を開設するために、それだけの準備とか時間とか予算を費やして県に1校できました。

 それで現在、非常に倍率が高い状況で、いわゆる各地域に1校ずつ欲しいよという声は上がってるんですけども、なかなかそれをする、続けていく財政的な体力もないというところで、何とかこれが広がっていかないかなという方向性は持っております。ここらへんが、やはりその後期中等教育、本当に地元にともにということを考えたら、じゃあ特別支援学校の分教室を高校に造ろうとか、いろんな案が出ては消え、何ができるかなというところを今模索しているところですね。

 それからもう一つ、すみません、自立ということが出まして、これも荒川先生の質問の答えをとってしまって申し訳ないんですけども、やはりその自立というのは、別の言い方で言いましたら、教育関係に携わる者としては、教育基本法の第1条に、教育の目的は人格の完成ってあります。学力の向上と載ってないんですよね。

 人格の完成、これはどういうことかといったら、皆さん方にとって、私にとって人格の完成というのは自己実現ですよね。それで、いい人生を送ることができるということでしょうかね。となりましたら必ず自立ということを、自己実現というのは自立ですよね。そう考えたら、必ず自立には周りの人間が要りますし、自分の望みとか夢がかなうということを考えていかないといけません。

 そういう意味では、自立を考えるときに、何でも自分の力でやってのける、できないよりはできる方がいいかもしれないし、その子にできる力があるんだったら、それを伸ばすのは学校の責任だと思いますけれども、でも、むちゃはしてはいけないというんでしょうかね、もっともっといろんなことに時間を費やす中で、どれくらいその自立というか、そのいろんなスキルの向上に力を、エネルギーを注いで、どれくらい地域の中で生活するのにエネルギーを注ぎ、どれだけ自分の趣味とかしたいことをするのにエネルギーを注ぐのかという、非常に難しい課題なんですけれども、現在の自立観というのはもうご存じかと思うんですが、そのいろんなスキルが向上することではないと。そこらへんは押さえた上で自立ということを扱っていかないといけないのではないかなというふうに考えております。

 以上です。

○荒川参考人 どうもご質問ありがとうございます。

 いかに高校に入っていくかということのご質問だと思うんですけども、実は私たちの三重大学にも、聴覚障がいの学生さんとか車いすを利用した学生さんがだんだん入ってきています。それで、その人たちの様子を見ますと、やはりその友達関係を大事にしながら、自分がとれないノートをとってもらうとか、わからないことをもう1回わかりやすく説明してもらうとか、そういうふうな人間関係の中で、自分のいろんなデメリットといいますか、自分のうまくいかないところを補っていっている様子が見えます。

 それで、私たちの大学でも非常に不十分な教育体制なんですけども、そういうところでは学生同士のつながり、チューター制度ですね、活用したり、そういういろんな整備をやってるわけですけども、バリアフリーの問題もやってます。そういう基本的な、その人が生活を円滑にできる、そういう環境の保障、今度の権利条約で言われるその人が納得のいく配慮をする、合理的配慮という言葉がありますけども、その納得のいく環境整備、またいろんな人的な支援をいかにその人との話し合いで作っていくのかと、入学前にそういう話し合いを我々の大学もやります。そういういろんな話し合いをしながら、お互いに学び合うといいますか、模索し合うというのが僕は現状だと思います。

 それで、今の高校の現状を考えていきますと、非常に能力別といいますか、そういうとこでかなり厳しい競争社会だと思いますけども、その中でも、やっぱり変えれるものは何かという問題提起をやっていく、いいチャンスではないかなと私は思います。そういうところで、大学が変わらなければならないという時期に入ってるんですけども、高校も同じように変わらなきゃならない。それで、それを先程少しおっしゃいましたけども、特別な枠を作って変えていくのか、それとも最初から同じようにやっていくのかというとこでは、かなり議論が必要じゃないかなと私は思っております。

 それで、まずはとりあえず、東松山市は今度、その障がいのある方が希望するところにまずは入れて、入る権利があるじゃないかと、入ってもらおうと、そこから考えようということをされてます。そういうまず現実の中からみんなが必然性を持って考えていくというところで、納得のいく配慮は何なのかということを現実から考えていく方が、わかりやすい議論になっていくんじゃないかなと私は思いますけども。

 以上です。ありがとうございました。

○北川委員長 ありがとうございます。

 ほかに質疑はございませんでしょうか。かなり時間が超過いたしまして申し訳ないんでございますが。

 なければ、特別支援教育関係に対する質疑を終了いたします。

          (休  憩)

    5) 当局から意見陳述(安田教育長説明)

    6) 請願の質疑

○北川委員長 それでは、ご質疑があればお願いいたします。

○永田委員 この整備計画なんですがね、今の参考人さんのご意見を聞くと、北勢の整備を急ぐのはどれぐらいまで我慢できるんだと聞きますと、今から2年後、もう2年までが限度だと言ってますわ、ね。ちょっとこれ見ますと、第一次計画期間でこれが22年、ちょっとここにギャップが出てるわけですね。これが1点。

 それから、これ、全体的な支援学校の県全体の支援の計画を立てているということなんですがね、これ、こういう状況で、この生徒の状況等を見てますと、これは大変な状況で、人数が減ることは全く考えてないし、増えるばかり。そうなると、この問題は全県的にきちっと見直していかないといかんのですが、そのきちっとした見直し計画を早くやるべきだと思うんですが、実はちょっと聞きますと、まだその予算のこととか何とかかんとかで、今説明ありましたように、そう軽々に言えないというふうな教育長の今の説明でしたけど、これは、こういう状況がはっきりしてる中で、もう本当に緊急を要する課題だと思いますね。そこらへんちょっときちっとした見解をもう一遍いただきたいですね。

○安田教育長 特に今、西日野にじ学園に通っていただいてる子どもさん方には、長時間通学も含めて大変ご迷惑をおかけしている、ご不自由をおかけしてるということにつきましては、おわびを申し上げたいというふうに思います。

 そういう状況の中で、私どももいろいろとお話は伺いながら、この今の基本計画を作り、あるいはこの中長期整備計画でこういう形でやっていくということについては、まあ言ってみれば、私どもはその前の段階からといいますか、計画的にやっていきたいというふうなことで思っていたわけですが、この特に今年ですね、今年の西日野での子どもさんたちの状況からいきますと、我々の想定、予想よりもはるかに多く来ていただいたということでございますので、そういった部分はやはり考え直す、修正する必要があるかなというふうに思いますけれども、ただ、そういう状況の中で、その全体の子どもさんの状況もそうでありますし、あるいは、なかなかこの時代ですので、新たにどこかに校舎を建てて、新たにどこかに学校を造ってというのは非常に難しい状況があります。

 そういったことで、私どもとしましては、できるだけ高等学校の再編と結び合わせながら、絡み合わせながら進めていきたい、考えていきたいなというようなところもございます。

 あるいは、今そのお役所仕事と言ったらそれまでですが、なかなか計画をまとめたとしても、段階を経ていきますと、2ないし3年は最低でもかかってしまうということでございますので、そういう諸条件の中で、費用の平準化も含めまして、私どもとしましてはできるだけ計画的に要望に沿えるように、できるだけこの諸条件の中で早くできるように今努力はしてまいりたいなというふうには考えているところでございます。

○永田委員 その基本計画にまとめ上げるのを、きちっとまとめ上げるのをやっぱりある程度期限を切って、いつまでにまとめ上げるということにならないんですか。

○安田教育長 この夏ぐらいまでに、私の頭の中で考えていた計画づくりよりは、この今の状況を受けまして、私どもも重く受け止めさせていただきまして、できるだけ早くということを大前提にしながら検討を進めさせていただいております。夏以降、内部の事務体制も強化をしながら、これまで取り組んでいるところでありますが、そういう状況の中で、この第一次の計画の内容を遅くとも今年度中にはまとめて、お示しをさせていただきたいと、こういうふうに申し上げているところでございまして、なかなかいろんな諸条件がございますので、何年までにこれを立てるとか立てないとかというふうなところまでは及んでいないという状況でございます。

○永田委員 とにかく私は年内と聞いてたんですが、年度内にじゃあ譲りましょう。年度内にひとつそのきちっとした基本計画ね、にじ学園もそうですし、それから玉城の現状を見てもそうです。もう大変な状況ですわ。もう本当に小手先の間仕切りをしたり本当に大変な状況なんですね。そうなると、もう早くこれはまとめて整備すべきはしていくのが、やっぱり県民にとって一番望んでる私は施策の一つやと思います。ぜひひとつこれはもう緊急課題の状況、課題として早くまとめていただきたいと、こういうことにひとつよろしくお願いをしておきます。

○安田教育長 すみません、私、ちょっと説明が不十分で申し訳ございません。年度内にまとめさせていただきたいと申し上げましたのは22年度までの具体的な計画でございまして、23年度以降については、全く触れないということでございませんが、こういう考え方でいきたいという方向性までにとどめさせていただきたいなと、このように思っているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。

○永田委員 それじゃ、もう1点だけ。

 それと、今度はそのプレハブの緊急避難的なやつ、にじ学園ですよ、これも本当に急がなきゃならないんで、これ、出てきました。やっとこの来年4月ですか、には、もうそこでプレハブで緊急避難的な措置が講じられるということははっきりしてきましたから、これはいいんですが、この状況、子どもの状況を考えてみますと、にじ学園にしたって増設はどうしてもこれも避けて通れないと、こういうことを思いますときに、場所の問題ね。それであの敷地、どう見たって、とてもそのプレハブの後へまた建てるということは考えられないです、運動場は。すると、前にプレハブを建てておった国有地ね、あれ、やっぱり最適やと思うんですわ、今現状を見たときにね。

 それで何とかしなきゃならないということで、実は四日市市の方にも私も申し上げました。県に申し上げたら、四日市市がやっぱり腰が引けてるというふうなお返事をいただきました。それで早速、四日市市の方とも話しましたら、今度は四日市市は国の問題と、こう言うわけですね。そこらへんですね、じゃ、国はどこが原因なんですかね、これ。どこにそういうことでそのハードルがかかってしまって前へ進まないんですかね。これ、ちょっと教えてほしいですな。

○坪田総括室長 ただいまの西日野にじ学園にかかわる隣接する国有地の取扱についてでございますが、私どもで承知しているところによりますと、これはもともと国有地でございますけれども、四日市市が緑地公園の指定ということで行っていると。有償の払い下げは可能であるということの方針は聞いております。ただし、四日市市の方でこちらの緑地公園の指定を解除するという考えがないということがまずあります。

 それでまた、その段階になった場合でも、また県としてそれを買い上げるかということが出てくるわけでありますが、まずは国の大きな国有地の中の制度の中で四日市市が緑地の指定をしてるということでございますので、そちらの方の考え方がまだあるということですので、それを尊重するしかないなと。

 それで今日、参考人からも出ておりましたが、駐車場の借地ということで、何とかこの1年、この1年ということでお願いをしてつないできておりましたが、プレハブとはいえ何かしらのこの箱物を建てることについては、ちょっと 四日市市 としては了承しがたいということでございますので、今その段階にございます。

○永田委員 過去に四日市市が、何かちょっと書類手続上、ミスがあったということをちょっと聞いたんですが、そこらへんにいかがですか。過去に。

○坪田総括室長 その今の四日市市の手続のことにつきましては、特にこちらとして承知しておりません。

○永田委員 それでは、そんなに私はこの問題について国有地がどうしてもそういう公の施設、あるいはまた駐車場に貸してくれという、そんな国民にとって望んでおることを、国は何を、そんなにだめだとかそういうことを、私は言えたことかなと本当に疑問でならないんですよ、この時代。そこらへん、もっと突っ込んでみたらどうですか。

○坪田総括室長 この件に関しましては、県の方からも、この西日野養護学校のその施設面での課題、必要性について、四日市市の担当の方とも2度会ってお話をしておるところでございます。それで、1回目は制度としてそうなっているということの説明であり、2回目について、さらに押すつもりで説明をこちらからも伺ったわけでございますけれども、いわゆる原則論は変わらないということでございました。

 先程、永田委員言われた、もしや手続面でないかというのは、これなのかもしれませんが、その駐車場に貸すこと自体、国の了解なくこの西日野養護学校に貸していただいてたと、その駐車場とかそういうことであるとはいえ、そういうこともあり、少し国に対して厳しい指導があったということもあり、慎重に取り扱っているということも伺ってるところでございます。

○永田委員 もうこれ以上、ここで議論しておっても、これはちょっと先見えませんので、とにかく常識で考えてですよ、常識的に考えて、あの土地が将来とも国にとってどうしても公園用地として将来計画として必要で、貸すことができないんだというような土地かどうかということは、常識で考えてもわかるじゃないですか。

 そしたら、我々も国民の一人として、何とかこれはどうしてもせざるを得ないんだと、この学校のためには、将来のことを考えるとせざるを得ないんだということから、もう少し一遍国に対して強く押しましょうに。ちょうど国から来ていらっしゃるじゃないですか。ね、やりましょうよ。議会も全面的なバックアップしましょう、これ。そうしかもう道がないと思いますよ、にじ学園については。

○安田教育長 今年度、そういうやりとりといいますか、我々も要望もし、かなり国、財務省の方の考え方は厳しいというふうな状況も受けて、そうやりとりしてるうちに、どんどん時間がたってまいりまして、少なくとも今その四日市市は公園の指定といいますか、そういうふうな状況がある中で、これ以上この問題で要望していても今度は来年の4月に間に合わなくなってしまうと、その校舎そのものが。

 すると実際、対応が4月以降できない状態でまだ要望してるというわけにもいきませんので、我々としましては、この9月ぐらいを目途に一度もうあきらめたといいますか、方向を転換をして、今の確かにおっしゃっていただきますように、厳しい場所であるというのは私どもとしても承知をいたしておりますけれど、あくまでも暫定の校舎ということで、来年の4月に間に合わすということをまず第一優先に考えて、今の案を出させていただいてるところでございますので、ご理解をいただきたいというふうに思いますが。

○永田委員 もう締めますが、プレハブについては、もうそんな時間的に余裕はないと、これもわかります。だから、その次の段階として、そんな毎日毎日、駐車場を貸してくれという、そんなつまらんことは、そんなことを、何でそんな同じ行政間でやらないかんのですか。こんなばかな話ないです、聞いてて。だから、これはやっぱり力を合わせて一遍国とも交渉もしないかんと思いますし、そこらへんは、きちっとテーブルについて話し合えば私は可能な話だと思いますので、ひとつ鋭意努力をしていただくことを特に強く要望して終わります。

○中川委員 ほとんど内容が関連してくるんですけども、萩原委員にちょっとご配慮いただきまして、先に2点程お聞かせ願いたいと思います。

 1点目は、永田委員もおっしゃられた整備計画のところで、今、教育長、第一次計画に関しては具体的な案を、また、第二次計画に関してはその方向性みたいなお話がなされましたけども、本当にそれでいいのかなというところも含めてちょっとお聞かせ願いたいと思います。

 というのは、この緊急の対応というのは短期的な措置としてとらえるものであると。それから第一次計画を中期、それで第二次計画を長期としてとらえた場合、これ、第三次の計画の27年度以降というのは私はもうこれは論外だと思うとるんですが、やはり今回のその請願から見た場合、短期、中期、長期とちゃんと目に見える形でその計画案をお示しをいただきたいと。その上で、その短期的に西日野にじ学園の問題を特化させると、プレハブという暫定的な措置も、先が見えればこそ了解をするという思いは当然あるのかな、そこが一つの前提になってるんだというふうに思うわけです。

 そういう中で、今日お示しいただいたこの計画の中で、例えば第一次計画期間で、北勢地域における児童生徒急増への対応ということで、具体的なお示しはここにはまだ書かれてないと。そして、第二次計画においても継続的な対応というお書きをいただいてるわけですね。ここに、その具体的にじゃ何を考えていくのかというものがなければ、やはり私はその実効性のある、また具体的な目標に向かっての計画にはなりづらいというふうに思うわけです。

 そこで、お聞かせ願いたいんですが、意見も含めて言いますけども、短期的なその計画においては、例えばスクールバスの整備であるとか、そのプレハブ校舎の緊急的な措置ということになってくると思うんですね。

 それで、その次に来るこの19年から22年がいいか悪いかは別にして、この次においての第一次計画期間においては、例えばその分校の整備であるとか高等学校の再編を含めてもいいですよ、必要とされる地域へのその支援学校の整備、これはもう桑員というところを絡めて私は言ってるわけですけども、というところがやっぱりあってしかりだと思うんですね。そして、長期的な部分でその全県的な地域的バランスに応じた配置であるとか、全県的な今後のニーズに応じた配置計画があっていいというふうに思うんです。

 それで、間違っても、この長期的な部分、第二次計画期間におけるこの地域的なバランスとか今後のニーズに応じた配置、全県的なですよ、これに、既に必要とされる地域への整備を含めて考えてはいけないというふうに私は思うんです。既に整備を必要とされてる地域に関しては、その前で考え、実行し、その後、第二次計画において全県的なバランスを考えていく、この全県的なバランスに、今既に希望が出、必要とされてるところを含めて考えていこうと仮にされてるんであれば、私はこれは本当に意味ある計画にならないんじゃないかなというふうに思うわけですけども、そのへんのところ、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。

○安田教育長 ここの一次、二次の区分けでありますけれども、二次の方にも北勢地域における知的障がいのある云々、急増への継続的な対応と書いてございますのは、この今の北勢の問題、西日野を中心とした問題が、22年度のこの計画までには解決しないというふうに私どもは考えております。したがいまして、この中にどういうものを盛り込むかという内容、方向性のようなものはできるだけ出せるように努力をしたいなというふうに思います。

 しかしながら、一次計画期間でこの問題が一気に解決するというところまでは、なかなか時間の問題、あるいは費用の問題も含めて難しいのかなというのが今の予測でございます。

○中川委員 今の教育長のご発言に対して、私は思いとしては、やはり22年度までに、本当は21年ぐらいがいいんだけども、ちゃんとした形の整備を明記すべきだというふうに思います。

 けどもね、その具体的な部分において、物理面も含めてですよ、できないというような今趣旨のご発言だったかというふうに思いますけども、仮に、そこに対しては、そう簡単におっしゃらずに、私は努力をしていただきたいというふうに思うわけですが、それができなかったとしても、プレハブ校舎ではない、さらに中間的なその暫定的な措置、もう少し今よりはその諸問題が解消されるような中間的な措置、こんなものも考えながら、その最終的な地域なり保護者からの希望に沿っていく、こういったところを考えていくこともあり得るのではないかというふうに思いますので、そこのところは少し申し上げておきたいなというふうに思います。

 しかし、その今にじ学園を取り巻く環境においては、その具体的な、先、どうなっていくかということを明確にお示しをいただきながら、緊急の措置として、そのプレハブ校舎での子どもたちの教育環境というところを了解しておるというところは、重く受け止めていただきたいというふうに思うわけです。

 そして、それに関連して、その緊急対応するということにおけるプレハブ校舎なわけですけども、これも参考人質疑等でさまざまな発言があったのを、教育長以下皆さんもお聞きいただいたかというふうに思いますけども、本当に切実な思いでのお話があり、そのプレハブ校舎も、そのグラウンドに建てることを全面的に了解したわけではないと。けども、その4月から来る子どもたちのことを考えると了解せざるを得ないというお話があったかというふうに思います。

 それで、その次に向けての措置がなければ、このプレハブ校舎というのは話にならないというふうに思いますし、その運動場というのは子どもたちにとっても大変に重要な一つの教育設備であるというか施設であるということを、これは皆さんもご了解いただいてる範囲だと思います。

 それと、参考人からお話あったとおり、今後の受け入れということを考えると、もうそのキャパそのものがこの4月に整備するプレハブでは限界に来るんだという中で、私は何年ぐらいがその許される範囲ですかというところをお聞かせ願ったら、2年以内ということをおっしゃられたわけです。やっぱり子どもを送っておる、また親の立場からその教育的な環境を見た場合、そのへんの当然ご判断をなされたかというふうに思うんですけども、どうもこの計画等を見ると、そのプレハブ校舎の活用というのは2年から3年ぐらいというようなニュアンスにとれるところもあるわけですけども、今日の参考人からのご発言だったら、2年以内までならこのプレハブ校舎に関してはその許容できる範囲なんだというところに対して、どのように教育委員会としてはその思いを受け止められるか、そのへんのところをお聞かせ願いたいと思います。

○安田教育長 プレハブ、いわゆる暫定校舎でありますので、そんなに長い期間、ここへ校舎を設置して我慢をしてもらうという、そういう考え方ではございませんけれども、しかしながら、これから特に第一次の分を詰めていく中で、具体的にこのプレハブが何年までこのプレハブでというところまでは、今我々としては数字をきちっとお示しする段階には至っていないということでございますが。できるだけそれは短くできるように努力をしたいと思います。

○中川委員 具体的に、ここで2年以内にしますという答弁をもらうのは、相当ハードルが高い話かなというふうに思いますけども、最大限のご努力とご配慮をいただくということのお約束はいただきたいというふうに思います。

 それで、具体的なところをちょっといくつか確認させていただきたいと思うんですが、このプレハブ校舎に関してリースでやるのか、買い取りでされるのか、そのへんのところを1点確認をさせてください。

○安田教育長 これはリースで、これはリース契約でございますので、期間はどれだけで行ってるということではございませんが、契約は2年でございます、当面の契約はですね。

○中川委員 これ、本来であれば、2年、単年度契約で私はいっていただきたいというふうに思うんですけども、というのは、状況に即して、1年で終わることはないかもしれないけども、柔軟な対応をしていただきたいというふうに思ってて、仮に3年のリースを考えてるということの話があれば、もう単年度でいくべきじゃないかという話があったわけですけども、今、2年のリースだということを伺ったもんですから、最低限2年で使い切るという思いで教育委員会はおるというふうに理解をいたしました。

 その後、仮に延長の契約となった場合、また2年でやっていくのか、1年ごとに単年度でやっていくのか、例えば半年契約というのもあり得るのか、そのへんのところをお聞かせください。

○安田教育長 これは、もう今申し上げましたように、その状況、今後の計画によるところだと思いますので、一番最も適切なといいますか、近い期間で契約をしていきたいというふうに思ってます。

○中川委員 もう最後にしますが、ここで具体的に答弁できる問題、また、できない問題等あると思いますけども、今日、参考人質疑というのが開催されたその意義と重み、またそこでの意見というのを重く受け止めるところは受け止めていただきながら、確かに、できること、できないことの問題はあると思いますけども、教育委員会として最大限の努力と配慮をいただきながら、例えばプレハブの問題なんかは私は2年以内にすべきだというふうにも思いますし、そのへんのところ、今後も議論を詰めさせていただきながら、整備計画が本当にこの通う子どもたち、また親にとっても安心できる整備計画であることを強く望みたいというふうに思います。

 以上です。

○服部委員 ちょっと細かい質問でございますが、緊急の対応策の中で3項目あるわけなんですが、このスクールバスの配備及び経路を見直しますというところは期限がないわけなんですが、それは何年ぐらい、何年から始めるのか。19年度で始めるのか、もうすぐに対応していただくのか、お答えをいただきたいんですが。

○安田教育長 ここの緊急の対応という部分で上げさせていただいておりますスクールバスの部分につきましては、来年度予算に向けての考えでございますので、まあ結論は出なくても、我々の要求の方向としてはもう年内には固まってきますので、そういう段階でまたお示しをさせていただきたいなと思ってます。

 ただ、スクールバス全体につきましては、下の方にも、第一次計画期間の方にもございますので、これで終わりということではなくて、もう少し大きな観点からいろいろと検討を引き続きやっていきたいと、このように思っておるところです。

○服部委員 そうしますと平成20年度に、4月から同時期に行っていただけるんでしょうか。お答えいただけますか。

○安田教育長 それが可能かどうかについては、いましばらく時間をいただきまして、年末ぐらいまでにはご報告をさせていただきたいというふうに思いますが。

○服部委員 はい、わかりました。ありがとうございます。

○萩原委員 今も皆さんがおっしゃってみえること、そのとおりだというふうに私も思うわけですが、あのね、私は安田教育長、さっきも大変、西日野にじ学園の子どもや関係者にご迷惑かけてる、申し訳ないというお話されたんだけど、僕はこれは本当にあんたたちの怠慢やと思うんです。

 それで、既に15年の段階、平成15年、実質的に建ったのは16年度からか、プレハブ対応してるわけや、実際のところね。そんなプレハブ対応やっといて、3年間の限定でということで、それで校舎は建ててもらったと言うけれども、もうその段階で、このグラフ見たら当然今後増えてくるだろうというのはわかる、予測できると思いますし、ましてや私、6月段階のときにはちょっと大きな声で言うたけども、現状を一遍ちゃんと教育委員会で問題点を把握しとんのかというて、一遍見ておいなと、こう言うたんやけど。

 また、それで幸い私らも見せてもらいに行きまして、それで、これ、私は本当に感激的な話やけれども、1時から4時まで3時間超えて、請願一つで3時間超えて 三重県 議会で論議したって、私は過去の歴史にもないんじゃないかなという感じするんです、本当に。もうすごいことやと思うんですよ、参考人まで来ていただいて。そやけど、そのことはそれだけ切実やということなんですわ。そのことをあんたらは怠慢やったんや。やってなかったんやで。

 それで、ましてや今できることは、とりあえずはプレハブでっせと。ほいで、そのプレハブどんだけ使うかわかりませんということでは、これは最初のおわび申し上げますという言葉が生きとらんと思うんです。それで、おわびするなら、じゃあプレハブは、申し訳ないけどプレハブは、とりあえず校庭つぶすけれども、2年間なら2年間で我慢してもうて、そして2年たったら整備計画も準備しながら、建設計画に向けて予算要求も含めてちゃんとやりますよという、そんな計画を早急に出すというのが、これがやっぱり流れと違うの。

 それは、確かに教育長が予算握ってるわけやないから、私がこうするというわけにはなかなかいかない面があるけども、少なくとも教育長、教育委員会は腹くくって予算要求をしますわと、この時期にこんな要求しますわと、それぐらいのことは言うてもらわんと、私らこの間、本当に西日野にじ学園で明け暮れたぐらい、視察に行ったって夜でも西日野にじ学園ばかりで、本当の話、議論が。ほいで、もうこの時期にそんなもの博物館どころやないでという話まで随分みんな出てきたぐらいですから。

 本当に、やっぱりそういう切実さを持ってあれしてもらわんと、そんなん2時間もかかって、バスはちょっと増やしてもうて時間短くなるかわからんけども、子どもたちがパニックになって、ガラスまで割れてという、こんな障がい者のその叫びがやっぱり何で生かされないんやと。

 さっきのお話の荒川先生なんかは、分離教育は反対やみたいなお話を言うてみえたんで、県教育委員会が、いや、養護学校は今後一切造らんと、分離教育はしないんやという立場ならば別やけど、そうやって言いながら、じゃあ学校でちゃんとできる状況やなくて、バスでわあっと集めてやるわけですからね。

 だから、やっぱりそういう意味では、県教育委員会のこの実態の把握がおくれてきたこと、これはやっぱりもう明確に責任とってもらわなあかんと思うんです。そして、やっぱりその立場に立って、今の話で先程から多くの委員の皆さんが言ってみえるように、早急にやっぱり2年間なら2年間でプレハブで我慢してもらいたい。それで20年、21年度か、そうすると22年度の初めぐらいには建設計画明確にできるように今から準備取りかかりますぐらいのことは、私は教育長、言うてほしい。

 それから、場所についても、土地の問題も、これ前から言うてるわけや。それで、15年段階で私らも協力させてもうたけども、あの経過の中で市にも話して、市はご苦労されたとは思うけどね、国との関係で、やってもうたわけやで、できたことが何でできやんのっていうこと、引き続き。

 それで、今すぐあそこの土地を市が、木植えるとか何とかって、植栽計画といって、どうしてもせんならん計画あらへんのやわ。まあ国から言われて、それでやりますわみたいなことで言うてるけども、何も木植える必要もあらへんねやもん、全然。市民にとっても何も関係ないことやろ。だから、とりあえずは土地借りるという問題も含めてね、私はもっと皆さん汗かいてほしいし苦労もしてほしいと思うんや、国とも折衝して、市とも話して。

 だから、本当に子どもたちのためにということを考えたら、それぐらいのことはやれるはずと違うの。地主さんがおって、そんなもん絶対に売ってくれやんのやというそんな土地と違うんやわ、国の土地や、市が借りとる土地や。それが何でできやんの、さっき永田さんおっしゃったように。これ、やってくださいな、まだ今からでも間に合うに。

 それでこの間、西日野のときにちょっと聞いたら、まあ年内にまとめてもうたら何とかプレハブやで、1月、2月、3月で建設できますという話を言うてもうたもんで、年内まだまだ努力できますやん、時期あるで。やっぱりそれぐらいのことはやりましょうに。私らも協力するし頑張るわ、本当に。

 これ、県議会がこんな問題で一つになってやろうとしてるのは画期的なことやと私は思いますんでね。これ、請願採択をすれば、ここの中にも20年度までに桑員の設置計画の策定をしてもらいたいというふうに言うてるわけで、これ、私らはもちろん賛成しますし、多分各会派の紹介議員がみえるんだから、全会一致でこれ採択されますよ。これはぜひとも県議会の意向を踏まえて教育委員会、頑張ってもらいたい。教育長の決意を聞きたい。

○安田教育長 まず、後段のその土地の問題につきましては、年内にというふうなことは、確定すれば間に合うのかもわかりませんけども、仮にあそこと、仮に借りれることになっても、何か公園法の指定を外したり、いろいろと手続があって間に合わないというようなことで、私もわかっておりますので、あそこへプレハブ校舎をということについては、非常に難しい状況かなというような認識をしております。

 前段のお話は、見通しが甘い、予測が甘いというふうなご指摘はもうそのとおりでございまして、このグラフを見ていただきますように、特に今年度、特別支援教育に移行した段階で急増しているということで、私どももこれほど急激な増というのは見込んでいなかったということでございますので、そういった部分については、率直に我々としても認識をさせていただきたいというふうに思います。

 そして、期間の問題はともかくとしまして、いろいろこれだけご請願もいただき、議会でも議論をいただいております。本当にその重く受け止めさせていただいておりますので、最大限、私どもとしてできる努力はさせていただきたいと、このように思っているところでございます。

○萩原委員 もう一言だけ。

 先程のコーディネーターの方もおっしゃってみえたけど、本当に自立という問題だとか、あるいはみずからの人生の実現だとか、夢や望みが実現できるようにということをおっしゃってみえて、これはもう本当に障がい者のその思いがかかってるということで、私、本当に教育委員会挙げてこの計画が一刻も早く明確に示されるように、その点で本当に腹固めて頑張ってもらいたいと、そのように強くお願いをしておきたいと思います。

 以上です。

○藤田委員 2点だけ確認させてください。

 まず1つ、スクールバスの配備及び経路を見直しますということですけれども、現行2時間もかかってる状況があるわけですが、どのへんを基準に考えてみえるのか、まずそれを1点聞かせてください。やはり最低1時間ぐらい以内に到着できるようにすべきだというふうに私は考えてます。

 2つ目、中長期の計画、年度内というお話だったんですけれども、来年度予算のことも考えるならば、少なくとも12月議会には我々の方へ具体的な案を提示をしていただきたい。その上で議論をさせていただきたいという思いがあるんですけれども、いかがでしょうか。

○安田教育長 まず1点目の、このスクールバスにつきましては、緊急の対応のスクールバスというのは、西日野に関連したところのスクールバスを緊急に再検討したい、見直したいということでございます。このへんのその計画案につきましては、どれほどの精度のものができるかわかりませんが、おっしゃるとおり、その予算との関係がございますので、予算もそれまでにいろいろと部分的にご説明する段階もございますので、そういった状況に合わせて、また段階、段階に応じて我々の考え方をご報告をさせていただきたいというふうに思います。

○藤田委員 そうすると、予算も絡むということですので、12月議会までには少なくとも粗筋は提示をしていただけるという判断をさせていただいてよろしいでしょうか。

 2つ目、スクールバスの方ですけれども、今、西日野に関してということでしたけれども、今回、杉の子養護の方からもスクールバスの問題が上がってきてます。これも含めてという考え方をさせていただいていいでしょうか。

○安田教育長 そのように考えていただいて結構です。

○藤田委員 結構です。

○北川委員長 他にご質問はございませんですか。

 私の方からちょっと一、二、よろしいですか。

 1点目が、請願にかかわってですが、少し離れるかもわかりませんが、支援員の話がありました、国の交付金の関係で。交付税です、交付税措置ですね。これについては、実質恐らくその従来から介助員等を設置をされてた市町が、いわゆるその予算を振りかえて介助員を支援員にしたりとかいうことで、結局その純増という形で現場が少しでもプラスになってるのかどうか。あるいは、またその交付税措置はいただいてるけれども、あるけれども、現実には増になってないだとか、そのへんの実態把握、市町の実態把握というのはできてますでしょうか。

○安田教育長 実態把握、正確なところまではいっておりませんけれど、この制度は新しく今年からこういう交付税でやるということになりまして、私どもとしましては、市町からしっかりとこれまで要望を受けて、介助員のその支援をということで国にも要望してまいりました。

 そういったものが実って、こういう制度になったのかなというふうな受け止め方をさせていただいておりまして、したがいまして、既に昨年の段階で500名台の介助員がいたというふうに思っておるんですが、今調べてみましたら、それが658名になってるということでございますので、明らかにこの制度ができたことによって、市町としては、教育委員会としては予算要求もしやすくなり、充実してきているのかなと、このような受け止め方をさせていただいております。

○北川委員長 できたら、やはりそのへんはきっちり現状を十分調査をいただいて、正確なところを把握をいただきたい、お願いが1点。

 それから2つ目に、委員長の立場で申し上げるのはあれなんですが、やはりこの今のいろんな、今日、請願の方のいろんなお話も聞かせていただく中で、各委員さんのお話にもあったこの3番の緊急対応の部分も、それから中長期の対応も、いずれもやっぱりこれは本当にちょっと十分ではないと思うんですね。

 今の段階でこれまでということなのかもわかりませんが、当然12月にもまた引き続いて議論はさせていただくものの、少なくとも緊急の対応の部分については、もう今年度も残りが少ないことを考えると、保護者の方の不安がこのまま続いていくというのは非常に忍びないと思います。早い段階で特に、議会へももちろんですが、保護者の方へも十分な説明、そしてまた説明の手前には、要望を細かく聞いていただく場なり機会というものもぜひ持っていただきたい、これはお願いですけれども、そういう計画があればお答えいただければと思いますが。

○安田教育長 この緊急の対応の部分につきましては、先程も説明させていただきましたように、特にその杉の子の場合、どちらにしようかと迷ってらっしゃる保護者の方もいらっしゃるというふうに伺ってますので、できるだけ早く判断していただけるようにお示しをさせていただきたいなと。

 特にもうバスの問題ですね。給食の問題はなかなかすぐには難しいんですけれども、バスの問題がどうなるかということについては、早いところお示しをさせていただきたい。しかしながら、予算もありますので、ある程度見込みになってしまいますけれども、私どものその状況説明ぐらいはさせていただきたいなと、このように思ってます。

    7) 討論        な し

  (2)採決

     請願第13号 外1件   挙手(全員)   採択

  3) 請願の審査

    ● 請願第10号 「「学校安全法」(仮称)の制定をはじめとする総合的な学校の安全対策

              を求めることについて」

    ● 請願第11号 「30人学級を柱にした義務教育諸学校及び高等学校次期定数改善計画の

              策定、教育予算拡充を求めることについて」

    ● 請願第12号 「義務教育費国庫負担制度の存続と更なる充実を求めることについて」

  (1)審査

    1) 当局から意見陳述(安田教育長説明)

    2) 請願の質疑

○北川委員長 ご質疑があればお願いいたします。

○萩原委員 この定数のかかわりもあるし、その今の義務教育の国庫負担制度を存続してもらいたいということにも関係しますけども、今文部科学省が調査をしていても、1人当たりの先生たちの平均の勤務時間というのは10時間58分とかいう、そんな調査出てましたよね。物すごい長時間労働になってる。それから、やっぱり土日なんかのクラブ指導の問題なんかも含めて、これはこれで別途大変なことになっている。

 だから、本当その意味では先生たちが今めちゃくちゃ忙しいという実態になってるというのを踏まえて、これ、教育委員会みずからが実態調査、把握するとかそんなことは、やるとかやらないとか、いつやったとかというのは、そんなんは何か具体的なんで示されるものはありませんか。

○安田教育長 国が行ったのが20年ぶりでしたか、何十年ぶりというふうに言われておりまして、なかなかこの手の調査は、具体的には国もやらないですし、各地方でもやられていないというように思います。ただ、私どもは、具体的なそういう数字の把握、あるいはアンケートではなくて、いろんな場面から、特に勤務時間の部分で、総勤務時間縮減のような考え方の中でアンケート等もいただいておりますので、そういった意見を踏まえて考えていきたいなと思いますが、おおむね今、委員おっしゃったような方向というのは、今我々も同じく感じているところでございます。

○萩原委員 一遍、ぜひ教育委員会としても独自に把握してほしいな、あるいは文部科学省のそういう調査に呼応してというなら、それでやっぱり実態を明らかにして、それから持ち帰り仕事も随分増えてきてるという状況も聞いてますからね、やはりそういうものをバックにして、こういう義務教育の国庫負担制度は維持してくれ、定数改善頑張ってくれというような、そんな形での意見を大いに上げてもらうとうれしいなと思っております。

 私たちは、大いにこれら3つとも採択で賛成ございます。

○永田委員 この学校安全法の制定をはじめとすると、これはもういろいろと事件も起きた経緯もありますし、これ、国の取組はどうなってるんですか。

○安田教育長 学校安全法ということについては、まだ国は具体的に何も作業してないという情報が入っておりますが。

○永田委員 それじゃ、それを国に対してということで、これ、やるわけでしょうけども、何も反対はないわね、これ。はい、わかりました。

○北川委員長 ほかに質疑はございませんですか。

          〔「なし」の声あり〕

    3) 討論        な し

  (2)採決

     請願第10号 外2件   挙手(全員)   採択

  (3)請願に係る意見書案   委員長一任   別紙のとおり決定

○北川委員長 もう明日にされますか。続けられますか。
明日の午前中に設定をさせていただくということでよろしいでしょうか。

          〔「異議なし」の声あり〕

○北川委員長 それでは、今日の午前中に引き続いての教育委員会関係・常任委員会の所管事項の調査については、明日16日午前10時から、引き続いて行わせていただきます。

 本日はお疲れ様でございました。

 〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成19年10月15日

教育警察常任委員長

予算決算特別委員会

教育警察分科会委員長  北 川 裕 之

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