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平成17年2月7日 観光・文化調査特別委員会 会議録


観光・文化調査特別委員会

会 議 録

 

開催年月日   平成17年2月7日(月)  10:02 ~ 11:50

開催場所   第601委員会室

出席委員   9名

委員長 山本    勝 君
副委員長 舘    直人 君
委員 末松 則子 君
委員 中森 博文 君
委員 松田 直久 君
委員 田中 俊行 君
委員 木田 久主一 君
委員 田中    博 君
委員 中村 進一 君


欠席委員  0名

出席説明員

〔農林商工部〕

農林商工部長 石垣 英一 君

観光政策監兼地域活力づくり分野総括室長 梅村 庄三 君

観光・交流室長 横山 弘赳 君

                 その他関係職員

傍聴議員          0 名

県政記者クラブ加入記者   4 名

傍聴者           1 名

議題又は協議事項

 1.所管事項の調査

  (1)三重県の観光振興について

  (2)観光施策の平成17年度における取組について

 2.委員協議

  (1)第1回定例会における委員長報告について
 

【会議の経過とその結果】
 

〔開会の宣言〕
 

 1 所管事項の調査

 (1)当局から資料に基づき説明(石垣部長、梅村総括室長)

 (2)質疑・応答

○山本委員長 それでは、ただいま説明をいただきました事項につきまして、ご質疑がございましたら、委員の皆さん方、よろしくお願いします。

○中森委員 広域連携の関係で、ちょっとお尋ねしたいのですが、熊野古道につきましても、紀伊山地の霊場と参詣道という表現のように、奈良県、和歌山県というイメージがどうしても、PRするについても、イメージがそちらの方に向けられてしまいがちで、なかなか三重県の熊野古道がそこにイメージ的にちょっと取り込みにくい部分を懸念しております。

 つきましては、そういう中でも熊野古道をしっかりと打ち出していただくような積極的な連携というか、広域的ところを一工夫してもらわなくてはいけないという気がしております。

 それとあわせて、今、奈良県でも室生寺とか、それから曽爾高原にお亀池という温泉ができましたし、それから美杉村に行きますと、ちょうど道の途中に御杖村の温泉地がありまして、そこに集客されているという、こういう東大和と西三重という一つの観光エリアがあるということ。

 あわせて、甲賀の忍者と伊賀の忍者が対決するという、非常に仲よく対決するようなイベントが繰り広げられるということも聞いておりますし、伊賀焼と信楽焼の連携だとか、そういうような隣接地と資源を融合するような施策を取り入れていくような考え方もこのプランに含めていただくなど、具体的に取り組んでいただくのも方策ではないかなと私は感じておりますが、何かその点についての取組があればお願いします。

○石垣部長 まさしく三重県が県境を挟んで広域連携に取り組んでいかないといけないというのは事実だと思っています。

 まず、熊野古道につきましては、これは地域振興部等も一体でありますが、奈良、和歌山と3県でまとまって熊野古道をPRしていくという形で取組んでいます。

 ただ、残念ながら、どうしても熊野三山なり、メーンが向こうで、要するに街道だということで、若干そういう面では、どうしても奈良、和歌山県にお客が流れているという事実があると思っています。そういう面については、広域的に3県一円の取組みをしているというのがまず1点であります。

 あと2点目で、三重県で、例えば観光資源と一体的という話につきまして、実はこの1年間やってまいりましたのは、やはり、三重県、伊勢志摩のお客さんを熊野古道に誘導していきたいという話と、名古屋、中京圏から熊野古道に来てもらいたいということで、シャトルバスを走らせてきました。名古屋からのシャトルバスは大変好評で、普通のウイークデーでも大変良好です。伊勢志摩からも毎日通年走らせていますけれども、どうしても、土日を以外は、満杯にはなりません。そういう面で、伊勢志摩のお客さんをいかに熊野古道に誘導していくか、あるいは榊原なり松阪なり、そういうものとどう組んでいくかということは、やはり検討の必要があると思っています。

 また、広域的な県境を超えたという点ですが、特に今、滋賀県、岐阜県、福井県、三重県は、真ん中共和国というものを作っています。その中で観光の広域化をどうしていくかという話が一つのテーマにもなっています。

 それと、奈良、京都、和歌山、三重、ここに一つの文化圏があります。これについて、どうしていくかという話が当然あると思っています。さらに、特に万博、中空を含めて、環伊勢湾の3県1市でどう組んでいくかという話があると思っています。

 具体的にいいますと、委員は伊賀の方を挙げましたが、桑名の方ですと、例えば桑名市と菰野町の湯の山と大垣と組んで、一つの観光エリアを作っています。こういうことについては、当然、県域を超えて広域観光は進めていかないといけないと思っています。

○中森委員 非常に積極的に取り組んでいただきたいなと思います。

 あと1点、食の話が出ましたので、非常にこれは、いいことだと思います。その中でも、よく金山パイロットのミカン狩りとか、私どもの地域のブドウ狩りとか、これが非常に観光と密接な関係を持っておりまして、そういう点も、このプランの中でもっと積極的に取り組んでいただけたらなと思いますので、特にこれは要望しておきますので、お願いいたします。

○中村委員 予算決算特別委員会のときにも申し上げたのですが、こういう形で振興プランができたということは、今ちょっと聞かせてもらいまして、もっとじっくり読まないといけないとは思いますが、感想としては、非常によくできた教科書というイメージだと思います。

 現場の本当に地域で活動している皆さん方に、少しこんなお話をさせてもらうと、またかと、また役所が何か作ってきたかという感じです。その気持ちの中には、現場で一生懸命頑張っているけれども、なかなか行政と一体化してこなかったという思いがあるのだと思います。

 具体的にいろいろと申し上げたいですが、この4ページに今までの経緯を書いていただきましたが、例えば伊勢志摩のイメージについてですが、まつり博のときに1,900万人、あれは特別ですが、それにしても1,500万前後。すごい数字ですよね。大体1,500万以上の方が来ていたのが、  1,000万そこそこになってしまっているということ自体が、ゆゆしき問題だと思うのです。それを何度も僕らは言ってきました。

 伊勢志摩だけでなく、三重県全体の底上げを図ろうということで、今回のこの観光振興プランはできていると思いますので、それはいいと思いますが、ただ、それだけの大きい数字の落ち込みを、かつては、たくさん人が来ていたわけですから、それをどう引き上げていくかというのが、方向性を作るときに大切なことだと思います。そういうことから伊勢志摩再生プロジェクトができたのかなと僕は思っていました。

 あのときに、たしか行ってみたいところの、全国の観光地の調査で、先程おっしゃいましたように、行ってみたいというところの部分でかなり下位、全国から見ると伊勢志摩は下位ですよね。行ってみたけども、いわゆる期待外れだったと、そこにも入っています。ですから、全国の観光地の中で衰退型の中へ入ってしまったわけです。

 今、三重県の全体のアンケート見たら、そこが一番いいと、これから行ってみたいところで、熊野が上がっていますけども、そういったデータも今出してもらっている。

 先程の説明ですと、伊勢志摩みたいな形でずっといったら、どんどん伸びていくみたいな表現でしたけれども、私は非常に心配しておりますのは、行きたいところにも入ってない、行ったけれども余りいいことはなかったと、その結果を、きちっとここ数年で整理してないのではないかということを心配しております。そのために始めた再生プロジェクトなども、一応の成果が出たので、1年残して終わっていくという話だったですが、以前聞かせてもらったときに、そのへんの最終的なものが見えてこない。

 再生プロジェクトは、ここにも上がっていますが、例えば伊勢志摩のバリアフリーの情報を全国に発信しようということで、今、必死で障害者の方たちが、鳥羽市の一角、一番館の中で頑張っています。この間もちょっとお話を聞かせてもらったら、全国からも情報の問い合わせもあると。だから、伊勢志摩は、いろいろなホテルとかレジャーランドとか、いろいろなところのバリアフリー情報が流れているわけですが、それは、ほんの一握りの人たちが今頑張っているのです。今後、観光で、障害者の人やお年寄りの人たちがどんどん増えてくるということで、そういった人たちをターゲットに必死で頑張っています。これは、日本では余り例のない取組ですが、そういったことに対して、どう支援していくのか。そのあたりも余り見えてこない。

 それから、自分の町のことで恐縮ですけれども、例えば伊勢市でも、これから遷宮が始まって、大変たくさんの方がおみえになるだろうということですけれども、駅前から付近の整備について、地元の首長とどういうふうな連携をとられるのか。無理やりいろいろなPRをして、人をどんどん寄せて、三重県に持ってくればくるほど、「ああ、こんなところだったのか。」ということで、二度と来ないような状況となることを、私はすごく心配しています。

 また、例えば南勢志摩県民局では、ここ数年「きらり千選」、それしか上がってないですね。その「きらり千選」とは何かというと、志摩半島にあるすばらしいものを、食とか、歴史とか、文化とか、そういったものを上げて、インターネットに載せて、情報発信しようということをずっと続けています。そういったこととの連携というのはどうなっているのですか。

 それから、今、第2の交通ということで、また新しくプランを出されるということですが、ご案内のとおり、あそこは観光地が非常に飛んでいるので、観光地から観光地へ行くのに、駅で降りて、その次、皆が困るということで、タクシー会社から大分抗議があったけれども、CANバスという非常に派手なバスを走らせて、それに乗って、志摩半島一帯の観光地をずっと回るような、そういうことも始めましたね。あれも大々的にPRして始めましたけれども、ああいったことの総括はどうなっているのか。

 そういうものが今現にあるときに、また新しく安い第2の交通機関を考えているということを今聞かされましたけれども、結局、いろいろなことを始めたことの総括が、一つ一つが見えない中で、また新しいことを書き出したことに対しての、私のように、ずっと見せてもらっているものからすると、少々ばらばらのような気がいたします。

 最後に、中空が間もなくオープンということで、外国の方とか、それから特に関東、東北、北海道など、一遍伊勢へ行ってみたかったという人たちがたくさんいます。そういった人たちは、なかなか乗り換えとか、いろいろなことがあって来にくかった。それが、近くに中空ができる。その中空と志摩などへのアクセス、津にもできましたけれども、そういった中空対策というのが、これからは見えてこない。今、中空対策をきちっと行わないといけない。

最大のチャンスとおっしゃいましたけれども、今の話では、そのへんが霞んで見えない、そんな思いで、たくさん申し上げましたけれども、もう少しくっきりとした考え方を示していただきたいと思いますけ。

○石垣部長 中村委員が言われましたように、伊勢志摩については、平成11年だったと思いますが、国の調査などで、特に伊勢志摩が、全国50の観光地の中で25番目ぐらいのランクにしかならなかった。北海道、京都、長野、あるいは、湯布院、黒川、高山、そういうところがずっと上の方に行って、別府、熱海、伊勢志摩、箱根などの既存の観光地が、大変そのときの調査では評判が悪かった。

 実は、これは一言で言うと、例えば1,900万は別として、1,400万前後の観光客は、伊勢志摩、とりわけ内宮・外宮を中心に持ってきました。これが300万に落ちてきたということについては、そのときの評価でありますけども、基本的に今までの観光構造、観光客のニーズなり、観光構造が変わってきたということです。今までは、団体バスで来たら、それでいいという観光でしたが、個人が多様化するという観光構造の変化を乗り切れなかったのではないかと思います。しかしながら、伊勢志摩について評価が高かったのは、伊勢志摩の観光地の資源という面で、京都と北海道と並んでトップです。他府県と比べて、伊勢志摩の観光地の資源というのは評価がトップなのです。

 それ以外の快適空間性とか、サービス水準はどうかというと、伊勢志摩へお客さん泊まったときに苦情が多かったのが、まさしくそういうところです。それで、別府などと同様のランクに入ってしまったたわけです。

 実は、今説明しましたように、観光地が飛んでいる、その中で連携していくというのでCANバスというものも走らせました。今までに、少なくとも何らかの成果があったと思っておりますけれども、ともかく、こういうものについて改善していこうという中で、行ってきたのが伊勢志摩の再生プロジェクトだと思っています。

 10のプロジェクトのうち、成功した部分は確かに野口さんがやったバリアフリーとか、地域資源を生かして観光資源としてやっていこうという取組、それは成功した部分だと思っています。

 ただ、市町村やNPOが取り組んだ部分で、いろいろな問題はありました。中村委員が指摘されたのは、その部分だと思いますが、地域の市町村やNPOと、一体的にうまく回ればよかったのですが、そういう点については反省としています。

 今回の観光振興プランについては、そういう点を踏まえて、民が主体、官は支援ですという話を出したのと、選択と集中、それと「おもてなし」という話、「本物」という話、これらついては、戦略プロジェクトの中で知り得た部分を、このプランの中に基本的に4つの方向として出したつもりですけれども、確かに、まだまだ整理が悪いという話はあるかもわかりません。ただ、例えば、野口さんが一生懸命やっている部分について、これから私どもは支援していかないのかという話になってくると、今回、新しく、魅力ある地域づくりの支援事業というものを作り出しました。したがって、地域の皆さんがそういう形でやろうという話については、市町村と一体になって取り組んでいきたいと思っています。

 中空の話ですけれども、先程言いましたように、ソフト的な事業については、いろんな取組を行ってきたと思っています。

 先般、中空を見てきましたが、まさしく中空から見ると、すべて前が三重県になります。中空から見えるのは、桑名、四日市のポートタワー、コンビナート、伊勢、志摩です。今回、津までの船が出ます。フェリーも鳥羽へ出ます。1日5方向走ります。こういうものを活用して、そこを観光拠点として、三重の情報発信の拠点にしたいと思っています。

 中空については、これからさまざまな取組を行っていきたいと思っていますが、そういう視点も踏まえて取り組んでいきたいと思っております。

○梅村総括室長 この本冊の別冊の11ページ、ご覧いただきたいと思います。伊勢志摩の方で再生プロジェクトにずっと取り組んでいただいたものが、今、地域で非常に目覚めていまして、いろいろな活動がなされています。その結果として、国交省の空間モデル事業にも採用されました。これが、明らかに全国と違うのは、NPOが圧倒的に多いという評価で選ばれたということです。それだけ地域づくりに携わる方々が増えたということです。

 ここで、この11ページは、これから地域の観光振興を行っていくときに、一つの方向として提案されておるものですけれども、今までは1泊、多分、伊勢志摩は1泊ということが多かったと思います。その場合は、1日目は2カ所もしくは1カ所を見にいきまして、泊まって、また違うところを2カ所行って帰りますと、こういうパターンが多かったと思います。

 これからは、それぞれ地域の魅力の作り方のノウハウが、大分身についていると思いますので、オプショナルツアーに対応できるよう、地域滞在型、伊勢志摩のどこかに滞在して、2日、3日と泊まっていただいて回っていただくということをねらっていきたいというのが、一つの提案でございます。

 そこの中で、志摩市の方が10月に誕生されて、CANバスを回されたと。これはなかなか今までの歴史からいくと、できないものをよく頑張っていただいたなと思います。現在、日曜日だけですけれども、それぞれのポイントを回っていただいています。今すぐに、その成果というのは出ないと思いますが、それなりにそういった取組というのは実を結んでくるだろうと考えます。

 それから、先程説明しましたように、県の方で2次交通に取組みます。これについては、近鉄によると、三重県の伊勢志摩地域へ入るのに、自動車、車を使って来るのが8割で、鉄道が15%ということで、このような状況で、何が問題かというと、そこへ行ってからの活動、つまり2次交通が問題だということで、近鉄自身もそういうところに非常にターゲットを絞ってきています。東紀州もそうですけれども、不便地域を活性化するには2次交通というところに的を絞る必要があると、我々も考えています。

 それについて、どんな手法があるのかというところを、17年度は取組みたいという提案をしておるわけでして、CANバスとバッティングするものではなく、CANバスの中で得られたものが生きてくるものです。また、再生プロジェクトで培ったものが、三重県観光販売システムズに生きておるわけです。これは、どこの県もやっていません。そういった伊勢志摩再生プロジェクトで、いろいろ完成したもの、こういったものの延長線上に、今回の三重県の観光振興プランが成り立っておりますので、今すぐ結果が出なくとも、皆さんそれぞれ地域づくりに汗をかいてやっていただいているというところに期待して、連携しながらやっていきたいと考えております。

○中村委員 僕らは、どうしても結果を早く見たいという感じもありますし、結構長い間やっていますが、スタートしてから大分たってきても、ほとんど動かない。むしろ、止まったとは言わないが、減少が続いている。その辺のことがありますので、非常に不安です。

 それと、気になるのは、今、志摩市さんがそういうことで動き出したということで、非常にいいことだというふうに思いますし、各市町村もそれなりの観光プランを持っています。そういった流れと、今回の振興プランの連結をきちっとしていただきたいと思いますので、要望しておきます。

 それから、もう1点、もし情報あったら教えてほしいのですけれども、先般、ちょっと友人と話をしていたら、たしか中部経済連合会、中部地区の経済界の皆さん方が、豊田織機の方がリーダーだそうですが、先週記者会見をして、中部地区の観光地を考えたときに、伊勢志摩の観光の落ち込みがひどいということで、プロジェクトか何か作って提言をしていくということで、今日、放送関係に開示して、明日、新聞等々へ出るということなのですが、その中身について、県の観光関係の方々への紹介などはあったのでしょうか。

○石垣部長 中経連さんとは、先般も会合がございました。その中で、特に中空、万博を控えて、この地域の観光地を見たときに、伊勢志摩というのは、三重県は、位置づけとしては、世界に誇るすばらしい観光資源を持っているという話なのですが、その中でこれだけ落ち込んでくるということについては、頑張らないといけないということで、提言があるという話は聞きました。ただ、今までその中身について、本県が資料提供したとかと、そういう話についてはありません。

 ただ、伊勢志摩を、中部圏エリア全体の中でみると、やはり海の観光地として、巨大なマーケットという形で位置づけているということは事実だと思っています。

○中村委員 三重県人から言うと、中部経済全体の方々からそういう指摘を受けること自体、提言されること自体が、非常に恥といいますか、みっともないことです。特に、現場で頑張っている皆さんからいうと、何でこんなこと言われないといけないのかという感じにもなろうかと思いますので、中空ができた、それをもっと活かしていくには、一番ここが弱いじゃないかということで、外から見られていること自体、いわゆる住んでいる外側の目もそういう状態になっているということで、恥ですけども、認識もしていかないといけないと思います。どんな提言があるのかわかりませんけれども、ちょっとちらっと見せてもらいましたけども、ある程度冊子になっていたようですが、そういったように、もし三重県に相談なしに、外から見られたのであれば、それなりの厳しい情報だと思いますので、そういったものも参考にしながら、三重県全体の観光を考えていただければありがたいと思います。

○石垣部長 厳しい指摘という話も当然あるかもわかりませんが、私どもは三重県の観光について、精いっぱい一生懸命やっていきたいと思っています。中経連さんからの応援のメッセージだと思って、一生懸命やっていきたいと思っています。

 1件だけちょっと補足しますが、今、鳥羽までは、お客さんが、ちょっと増えてきているのです。鳥羽の乗降客・観光客は増えていますが、志摩までは、お客さんがなかなか行かないというのが、今、伊勢志摩を考えたときの問題だと思っています。

○中村委員 すばらしい観光プランできましたので、本当にこれが機能するように、私らもチェックしていきたいと思いますので、何とか観光産業を活かして、三重県に元気を取り戻せるように、よろしくお願いしたいと思います。

○木田委員 観光資源は、伊勢志摩はすばらしいと、先程、部長さんは言われていました。京都、日光、北海道、そういったところとも同等の観光資源があるけれども、空間快適性等が低くて、観光客が落ち込んでいるということは、そのとおりだと思うのですが、そういう中で、どういうふうにして、この伊勢志摩、三重県の観光を高揚させていくかということを考えたときに、今もてはやされております黒川とか小布施とか湯布院とか高山とか長浜とか、そういったところは、それぞれのまちづくりをして観光客を引きつけていると思うのです。

 ただ、私はそれを三重県の観光が後追いをしたのでは、なかなか、いつまでたっても追いつかないと思っておりまして、やはり、この三重県、特に伊勢志摩の場合は、その独自のムードというものを高めていかないと、お客さんが来てくれないのではないかなと思っております。

 そういうことから、例えば鳥羽ですと、先程からプロムナードの話がありましたけれども、そういったプロムナード、そしてマリンタウンを利用した、あるいは海岸線やら離島の景色を利用した、こういった海のムードというものを高めていかないとお客さんが来ない。他と差別化した、他とは違うというムード、魅力を高めなければならないと思います。それは、鳥羽の場合ですけれども、伊勢志摩の場合、全体的にその地域のよさを磨いていくということが必要だと思うのです。そういったところに目をつけていただいて、もう今既にやっていただいておりますけれども、そういうふうな方向で予算、それから考え方を重点的にやっていただいたら、観光客が口伝えで増えてくるのではないかと期待もしていますので、その点に力を入れていただきたいと、1点だけ、お願いしたいと思います。

○石垣部長 鳥羽市の観光プロムナード、あれは、まさしく海岸沿いを観光客が満足できるものです。要するに顧客満足、観光客が来て、やっぱり来てよかったという思いができるように、地域の方々がいろいろな提言をされて、それが国の方が認めて今回できたわけです。

 まさしく、私どもは地域の方々と一体となって、市町村もそうですけれども、今回いろいろな皆さんから、意見いただいています。行政が今までのように何かやれ、これをやれという時代ではないと思っています。地域の皆さん方が、この地域は、こういうふうにやりたいと、それに対してどう支援していくかというのが、行政の立場であると思います。

 今回、何度も言いますが、魅力ある観光地づくり支援事業は、まさしく、そういう地域の方々の動きを、いかに引っ張り上げて支援していくものだと思っています。これは、県内どこでもいいわけですから、県内でその輪がどんどん広がってほしいという思いです。

○田中(博)委員 こうしたプランが、今もう製本中ということで、でき上がるのですけれども、まさに行政は下支えしていくというか、そういうことだろうと思うのです。

 大事なことは、このプランで、例えば、観光業界の皆さん、ホテル業だとかそういうところも含めて、市町村も含めて、よしやっていこうという意志統一が本当にできるのかどうか。これで三重県一斉に進みますという体制をとって、それでだめなものはどんどん直していけばいい話で、そうでないと、まさに絵に描いた餅になるので、そこのところは推進体制等で触れられてもおりますので、そういう体制がしっかりと構築されれば、いいものになると思うのですが、今はどうですか。このプランに対して、三重県の皆さんに、よしやっていこうという、こういう意志固めができているのか、どういう受け止めがされているのか。

○石垣部長 この策定に当たって、1年間をかけました。実は、委員の皆さん方は、東京の方々やら、いろいろな観光業界の専門の方々が中心だったのですけれども、私ども、県内各5地区でやりました。市町村の方々と観光連盟の方々と、地域でいろいろな観光振興に取り組んでいる方々と、いろいろな方々の意見を聞いてやってきたつもりです。

 こういう形で、民が主、行政が支援ですという形のものを明確に出したということが言えると思うのでありますが、これについては、やはり、濃淡があります。今までどおりで、いいじゃないかという人と、ここから何かしていかないといけない、経営革新していかないといけないという人がいて、2種類あると思います。

 何かやっていかないといけない、こんなふうにやろうよという人については、支援していきたいと思っています。従前どおり、大変語弊のある言い方ですが、何かお金を貰ったらいいと、従来どおりで、いいじゃないかというようなことではなく、新しいものを作り上げていこうという方に対しては、支援していきたいと思っています。

 もう一つは、この観光振興プランについて、正直言いますと、まだPRとか、そういうところまで行っていません。県民のところまで、こういう中身が浸透したか、これから、いかに、この実効性を高めていくかということについては、委員のご指摘のとおり、大きな問題だと思っています。

○田中(博)委員 せっかく、こういうプランができ上がったので、ぜひ三重県挙げて取り組んでほしいと思うのですが、なかなか民間の方は、乗る人も乗らない人もいるでしょうし、この中で言われたように、やる気がない人を支援することはないので、その方法でいいのですが、そうやって皆さんに、こういうものがあります、やっていきましょうという呼びかけを、行政なり、今検討に入ってもらっている県内のメンバーなりが中心になって、ぜひ、お願いしたいと思います。

○田中(俊)委員 地域別の観光振興の関連で、北勢地域ですが、北勢というと総体的に言えば工業地帯というイメージが今まであったわけです。その中で、今、提案されているコンビナートを環境教育の場として活用するというのは、非常におもしろい視点かなと思うのです。なおかつ、楠町の鈴鹿川の河口の水辺空間か、これは吉崎海岸のことを言っているわけですが、ハマヒルガオとかウミガメの産卵とか、そういうのも一つの資源だと思うのです。楠町と四日市市の工業地帯を対比させて環境教育の場として活用することは、非常におもしろい視点だと思います。

 これを、先程、中森さんが言われたように、広域的な北勢全体の資源と結びつけて、長島温泉、桑名城、関宿、湯の山温泉、鈴鹿サーキットと、こういった資源と結びつけて、北勢全体として産業観光を推進していく中での一つのおもしろい視点として、コンビナートと楠町の自然環境、これを最大限生かしていく、これをぜひ推進してほしいのですが、今はまだプランの段階で、これから具体的にモデルコースとか、そういったプログラムが策定されると考えてよろしいでしょうか。

○石垣部長 特に、北勢地域は、これは中経連さんの多分提言の中でも明確に出てくると思うのですが、産業観光というものが、今回、相当言われています。

 特に北勢地域については、コンビナートも含めて、例えばホンダの自動車など、今でも結構そういう見学者とはあるわけです。やはり、産業観光というのは一つの切り口だと思い、今回提言させていただいています。

 あと、特に北勢地域は都市型観光で、長島温泉と鈴鹿サーキットという大集客、年間300万から 500万を集める集客施設があるわけです。それとこの産業観光と、そしてもう一つは湯の山とか、あるいは関宿など、バラエティーに富んだ自然と地域文化、あるいは桑名の水郷ともあるわけです。そういうのを一体として、この北勢地域で、そういう一つの絵がかければ、広域観光というのはおもしろいと思っています。

 どうしても、三重県は伊勢志摩のイメージがありますが、今回出させてもらった5地区について、それぞれの顔が全部違うわけで、こういうものを一つの切り口として観光振興につなげていきたいと思っています。特に、北勢地域は、産業観光については一つの目玉になると思っています。

 それと、確かに片方で環境保全、自然というもの、あるいは文化というものとの一体感、そういうものは、おもしろい組み合わせだと思っています。

○田中(俊)委員 コンビナートは、環境教育の場としての面もありますし、それからコンビナートの夜景、近くに住んでいて、改めてこの間も感じたのですが、やはり物すごいスケールで、コンビナートの明かりを見ると、それこそ非日常体験というような感じ、何か宇宙に行ったような感覚まで覚えるようなところがあります。そういうところは、三重県以外の人は、体験できない部分だと思いますので、それも生かし、また萬古焼とか地場産業も組み合わせながら、ぜひ進めてほしいと思います。

今、ちょうど、そういう芽も地域で出てきておりますので、観光関連の業界、官、それから学も、それから市民も含めて、早急に協議といいますか、意見、要望を吸収するような場をぜひ持っていただきたいと思います。

○石垣部長 今回、新しく産業観光を上げさせていただいていますが、今、委員が言われましたように、例えば萬古焼につきましては、既に焼き物とまちづくりを一体になって回していこうという取組が始まっています。

 それと、今回、四日市さんが特に産業観光について取り組むということで、こういうものを産業観光として取りまとめていこうということで、今進めておりますので、私ども、そういうものと一体になってやっていきたいと思っています。

○末松委員 観光人材育成のところで、ここに書いていただいております観光マネージャーとか、それからボランティアガイドさんとか、そういう方々を育成するとあるのですが、育成をされた後、そういう方々たちが、どういうところで活躍をされるのか、イメージ的なものがちょっとつかめないので、説明いただけませんか。

○梅村総括室長 マネージャー等は、一応3つの展開をしたいと思います。

 観光マネージャーというのは、三重県で30人程、一応作り上げていきたいと思っておりますけれども、これは広域の観光地づくりをやっていただき、どちらかというと、県に観光プロデューサーがおりますが、それのもう少し小さい地域を受け持っていただけるような方を育て上げたいと考えています。

 それから、もう一つのエンターテイナー、これにつきましては、ボランティアガイドとか、いろいろ案内役というのが、それぞれの観光地によって場面が違ってくると思いますけれども、そういう方々が観光客、来訪者を楽しませていただけるような、そういう取組をということで、これも20人程予定しています。

 それから、もう一つのおもてなしの方の部分につきましては、これはもう全般的に地域の観光協会さんとか、観光施設のそういったことを担っている方々とか、もしくは市町村のそういうところで実践してみえる方とか、それからまた、タクシーの運転者さんとかバスの運転者さんとか、そういった方も対象に、地域全体のおもてなしを、研修という形で意識を上げていきたいと、概略はそのように考えております。

○末松委員 そういう方たちが、育成された後に、中心になって観光振興プランを広げていただくというのと、プラスアルファ、そういう方たちを育てるに当たって、地域のまとまりを形成するような形の事業展開をしていくというような感覚でとらえさせていただきましたが、要するに、国交省でいう観光カリスマの三重県版みたいな、そういう感覚でよろしいでしょうか。

○梅村総括室長 先程、ちょっとプランの中で4つの基本姿勢を説明しましたが、そのうちの現場主義の徹底、それから、もてなしの醸成、この部分にしっかりかかわっていただく。現場主義といいながら、今までの流れの中で、県や市に頼る部分がどうしてもあると、そういった部分を、地域のことは自分らでやるのだという意味合いで、この人材が、自分らの地域を育てていくような位置づけになればというふうに期待しております。

○末松委員 そうすると、希望者だけに限らず、こちら側からも、例えば、この地域ではこの人、出ていただきたいとか、指名的な形にでもしなければ、なかなか専門的なスタッフというのは育たないと理解しますが、地域を力づけるような形で、情報提供というか、育成を今からしていくということでしょうか。

○横山室長 ただいまの観光マネージャーにつきましては、私どもの今回出させていただいたプランの中で、やはり今まで行政だけが携わってきているような観光行政につきましては、その助成とか、そういうものがなくなった場合に、もとへ戻ってしまうというのが現実だろうと思います。ですから、やはりその地域の方々が頑張って、我が町をこうしたい、こういう観光地で売りたいというものを、きちっと作り上げるためにということで、今回、各地域別観光振興のあり方ということで5地区に分けて出させていただきました。その中で、例えば重点地域という形で、いろいろ14カ所ぐらい上げさせていただきました。

 ですから、そこらへんの方から、ぜひとも手を挙げていただきたいし、それから観光業界なり県民局、市町村と、どういう方々に一番出ていただくのがいいのかということを考えておりますので、一本釣りの部分もありますが、調整されて、若い方が将来を担うという形になれば、その方を出していただく、推薦していただくということもあると思います。もちろん、当然、公募ということも念頭には入れており、これから募集をかけていきたいと思っております。

○末松委員 すると、とりあえず初年度、また、それがよければ継続をして、どんどんそういう方たちを育てていくという形での人づくりだと理解をさせていただきます。ありがとうございました。

○山本委員長 私の方からも、2点お尋ねしたいと思います。まず1点は、中空、今、中村委員からも出ましたように、中空対策の件ですけれど、この観光振興プランを作っていただいて、これが実現したら本当にすばらしいものになるという気がします。私の地元の桑名も、刺激されまして、この振興プランの桑名版を作りたいという話もでております。それから、プロデューサーもできれば1人ぐらい、自分の市で確保したいと、こんな話も出ていまして、いい刺激になっていると思いますが、特に中空ができて、愛知万博もあるわけですが、三重県のことは、今、聞きましたが、例えば相手の愛知県とか、それから岐阜県とか、そのへんのところが、どう考えて、どのような対策をしているのかを、知りたいのですが。

 特に、関空あたりを見ますと、例えば和歌山とか、愛媛、徳島、この対岸のところも、三重県と同じような状況ですので、そういうことを考えていくと、愛知県とか岐阜県が、どんな対策をしているのか、わかってみえたら、ちょっとお聞きしたいと思います。

 もう1点は、今日、松田農水委員長もおみえになりますけれども、この間、私ども、南勢町の「海ぼうず」というところに、手こねずしとアジの押し寿司を作るのを体験がてらに、行ってきたわけですけれども、本当に地域の中でよく頑張ってみえるなという感じがするわけです。そこでは、修学旅行の生徒も魅力的に感じるようだとのことで、例えばタイに餌をやる体験とか、それから食のいろいろなところとか、漁村ですから、海水浴だとか網引きとか、いろいろあるのですけれども、特に、修学旅行の対策について、いろいろお話をされてみえました。

 県外の方からも、定期的にというか、固定客をつかみ始めたということでしたけれども、それだけのいいものがあるならば、修学旅行の行き先は体験ツアーが多いですから、県内の小・中学校あたりに、どんどんと県を通じて、やったらいいじゃないかと思いましたが、話を聞いてみると、県とは余りかみ合っていない。まだ、振興プランができたところですが、修学旅行の対策はどのように考えてみえますか。2点、お伺いしたいと思います。

○石垣部長 まず、中空・万博を踏まえて、愛知、岐阜、名古屋市との3県1市という取組は、広域的に行っていくという方向で、本県も、各県の観光連盟を通じて、連携とってやっていく方向にあります。

 実は、中国とか台湾のお客さんでもそうですけれども、来てもらうと、10日ぐらいは滞在します。例えば、関空から入って、京都、奈良を回って、伊勢を回って、万博を見て、高山を回って、中空から出ていくとか、極端な場合は、中空から入って、京都、奈良を見て、四国を回って帰っていくという、あるいは、長崎から帰っていくという、そういうコースもあります。

 まさしく、三重県単独で観光は考えられないというのが、これも事実だと思っています。

 これは、運輸局が主体になって、愛知、岐阜、三重、静岡、この4県で一つの広域的な取組を、これから広めていくということになると思いまので、うちも積極的に入っていきたいと思っています。

 まさしく、中空だけでなく、関空と中空の連携とか、京都、奈良、三重、伊勢志摩、あと高山とか、名古屋の産業観光、静岡の富士山、いろいろな観光資源が、広域的に取り組むということが必要であると思っています。三重県だけの観光では、なかなか難しいと思っています。

 2点目の修学旅行ですが、実はこれは、今、三重県に修学旅行で入ってくるのが、約2万弱だと思いますが、主に近畿圏です。

 実は、三重県の修学旅行は、どうしても1泊ですと、他県へ行くのです、京都、奈良の方へ行って、なかなか三重県の方へは来てくれません。東員や桑名ならば、(伊勢志摩方面へ)来てもいいのかもしれませんが、なかなか来てくれないです。今は、大阪の方が多いと思っています。

 修学旅行へ来てもらうのは、まさしく参加型修学旅行です。今、「海ぼうず」の話も出ましたけれども、地びき網体験とか、地域の文化を見ていくとか、伝統産業を見ていくとか、そういう修学旅行です。修学旅行について売り込むため、皆さん方、先生方、三重県で、こんな資源で教育をやれますという話を、まとめて近々出すのですけれども、それを、特にエージェント関係に売り込みたいと思っています。

 修学旅行が、単なる物見遊山の旅行から、まさしく体験型の修学旅行に変わってきたのは事実です。それについてのうちの対応は、しっかり、やっていかないといけないと思っています。

 ただ、日帰りの社会見学については、結構、海ぼうずなどは人気があり、県内からも結構行ってくれますし、一つの修学旅行の体験のメッカになっておるのは事実だと思っています。

○山本委員長 はい、もうこの程度で結構ですわ。他にご質問があれば。

○中森委員 サイン(道路標示)の関係ですけれども、どうしても道路管理者が設置したり、市町村が設置したりするということに一般的にはなっていまして、道路管理者とすれば、こちらへ行けば国道があったり、極端に言うと、榛原はこっちとか、美杉は向こうですよという話で、観光地を目指す人には非常に戸惑いがありまして、そのへん、道路管理者にも前にもお話ししたのですけが、例えば一般的な観光地として認知されているような名称は、地名にこだわらず表示していただいてもいいのではないかなと思います。その方が、県外から来られた人、車で来られた人は、喜ばれるのではないかなという気がします。道路管理者に対しまして、県として、県の管理する道路であったり国道であったり、市町村にもそうですけども、働きかけていただけたらという気がします。そういう、ケース・バイ・ケースはあろうと思いますけれども、一般的な話としてお願いしておきたいと思います。

○舘副委員長 先程、このプランについて、推進について田中委員がおっしゃられたように、これをどうやって活用していくか、沈没していく地域も出てくるのかなと思いますし、考え方を変えていかないといけないと思います。

 この一覧表の中で、快適な観光交流空間づくりを、16年、17年と、県土整備部がやってというお話ですけれども、これについては、今後、その計画年度がずっと先まであるわけですが、どのようにお考えをされてみえるのでしょうか。

○石垣部長 今、取り組んでいる伊勢志摩地域に5地区、東紀州の熊野古道に5地区、松阪の町並みという形で1地区、これを過去ずっと取り組んできています。これは県土整備部さんと観光振興等の基盤整備ということで、平成17年については、この11地区についての継続事業がすべてです。

 今後、私どもとしましては、県内には、ほかにもいろいろな観光エリアがいっぱいあるわけですから、それについて、どう広めていくかということについては、県土整備部さんとうちとで協議していくことになると思っています。

 当面、この17年度予算については、今の地区についての整備について上がっております。

○舘副委員長 継続でやられているのですから、その事業を完了しないと成果が出ないわけですから、当然その辺は理解できますけれども、一度、全体的に、見てほしいと思います。

 それと、熊野古道についてですが、観光客がたくさん来ていただいた方がいいのは当然のことでありますが、あそこの商品価値がどうあるべきかとなると、たくさん来てもらって、みんなが遠足のように行列で歩いたのでは、せっかくの観光の商品価値からいくと、いかがなものかなと思いますし、あそこへ宿泊を含めた方が見えたときに、どのぐらいの方が宿泊できるのかについても、受け入れ方法も、いろいろな形があると思います。

 湯の山温泉でもよく言われますが、逆転の発想で、湯の山は全国一きつい坂の温泉地であると、来てもらうとえらいけれど、一回来たらどうかとか、やっぱり発想の転換が必要です。すべてがすべて、みんないらっしゃいという状況ばかりでは方策としては、いかがかなと思うのですが、これは当然そういうふうな面からいけば、地元の方がそういう発想を持って、いろいろな段取りをされて考えていくということになると思いますけれども、そんな方向は、どういうふうに考えられていますか。

○石垣部長 熊野古道については、当然あそこにはコケむした、昔からのコケがずっとあるわけです。

 実は、今、地域振興部の方でやっておるのが、環境保全事業について、例えば、あそこの木を折ってもらっては困るわけですから、そういうものについての基準的なことを今検討してもらっております。まさしく観光客と自然保全ということを、どう両立していくかということは、熊野古道については求められていると思っています。

 宿泊について、実は東紀州で、今大変困っているのは、民宿も含めて、宿泊のキャパシティーが小さいということです。これも地振部で、各民宿の宿泊可能数の一覧表みたいな形でまとめているという、今はそんな状況にあると思います。

○横山室長 東紀州地域の観光客がお泊まりいただけるデータにつきましては、尾鷲・熊野で123カ所ございまして、それでキャパシティーが3,200人ぐらい可能という形でデータ的には持っております。それで、今どういうような感じで、おもてなしをするか、熊野古道のボランティアガイドが各地域で養成されております。

 そういう形で、レベルアップも上げながら、それから今回、食という形で打ち出しております。そういう中で、熊野古道につきましても、各地域で郷土料理的なもの、この前の土曜日ですが、東京での観光キャンペーンの中で、薬草料理、こういったものをきちっと展示もさせていただきまして、試食もしていただきまして、そういう形できちっとこれから売っていこうということで、情報発信もしているところでございます。

○山本委員長 ほかにございませんか。

 ないようでございますので、これで本日の調査を終了いたします。

 当局にはご苦労さまでした。委員以外の方は退出をお願いします。

 委員の方は、ご協議願うことがありますので、そのまましばらくお待ち願います。

〔委員協議〕

2 委員協議

 (1)第1回定例会における委員長報告について

 報告の文案については、正副委員長に一任することにつき、全員了承。
 

〔閉会の宣告〕
 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成17年 2月 7日

観光・文化調査特別委員長  山本  勝


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