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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成17年度 委員会会議録 > 平成18年3月13日 予算決算特別委員会教育警察分科会 会議録

平成18年3月13日 予算決算特別委員会教育警察分科会 会議録

予算決算特別委員会教育警察分科会

会議録

開催年月日   平成18年3月13日 自 午前10時 2分 ~ 至 午後 2時15分

会議室     502委員会室

出席委員    8名

委員長 田中 俊行 君
副委員長 末松 則子 さん
委員 石原 正敬 君
委員 福田 慶一 君
委員 萩野 虔一 君
委員 永田 正巳 君
委員 山本 教和 君
委員 西場 信行 君

欠席委員    なし

出席説明員

[警察本部]

本 部 長   木岡 保雅  君

警務部長   浜島 秀夫  君

生活安全

部  長   前田  聰  君

刑事部長   堀出 忠夫  君

交通部長   林  博道  君

警備部長   原  健二  君

その他関係職員

[教育委員会]

教 育 長   安田 敏春  君

経営企画分野

総括室長   渡辺 久孝  君

教育支援分野

総括室長   田中 正道  君

学校教育分野

総括室長   坪田 知広  君

生涯学習分野

総括室長   前川 耕一  君

研修分野

総括室長   山口 典郎  君

その他関係職員

傍聴議員    0名

県政記者クラブ   6名

傍 聴 者   3名

議題および協議事項

I 審査

 1.警察本部関係

 (1)予算議案及び予算関連議案の審査(3件)

    ● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分

    ● 議案 第32号 「三重県警察関係手数料条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案 第74号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第7号)」の関係分

 2.教育委員会関係

 (1)予算議案及び予算関連議案の審査(5件)

    ● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分

    ● 議案 第47号 「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案 第48号 「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案 第49号 「公立学校職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案 第74号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第7号)」の関係分

II 委員協議

 (1)予算決算特別委員会(3月20日)における分科会委員長報告について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

I 審査

 1.警察本部関係

 (1)予算議案及び予算関連議案の審査(3件)

    ● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分

    ● 議案 第32号 「三重県警察関係手数料条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案 第74号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第7号)」の関係分

    1) 当局から資料に基づき補充説明(木岡本部長 説明)

    2) 質疑

○田中委員長 それでは、ご質疑があればお願いいたします。

○福田委員 最後のページの、ご説明いただいたこの最終の補正予算なんですが、給与費の補正予算の額が5億8,000万というのは、この理由というのを少し教えていただきたいんですけど。

○浜島部長 お尋ねの給与費の最終補正予算額の増額でございますが、これは予想以上に退職、とりわけ勧奨退職に応じる職員がこういうご時勢の中、出てまいったというふうなことから退職のための給与費が増加したというのが原因でございます。

○福田委員 はい、わかりました。ありがとうございました。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○石原委員 この間、前回の分科会でもちょっと触れたんですが、スーパー防犯灯の件なんですけども、これ2地区上がってるんですが、この地区を教えていただきたいのと、それと、前回も確認したんですけども、いたずらが何件あってとか、正確な数字をもう一度ちょっと教えてください。

○前田部長 ミニスーパー防犯灯、スーパー防犯灯のご質問でございますので、その整備計画、使用状況について説明いたします。

 まず、平成18年のミニスーパー防犯灯の要望内容につきましては、今現在、既に3カ年計画で整備を進めております。これは基本的には、伊勢湾岸の地域におきまして、特に地域の住民の皆さんが不安に思ってみえます街頭犯罪、こういう犯罪を何とか未然に防げるように、防ぐことによって地域住民の皆さんの安心感が高まるようにということで3カ年計画で整備を進めてきたところでございます。

 そういう中で、平成18年度は、あと整備が残っております四日市北警察署、これが最近の街頭犯罪、非常に多発しております。それから、もう一つは四日市南警察署の管内、この2カ所を考えております。四日市南警察署の管内につきましては、既に国費で整備をしましたスーパー防犯灯を四日市駅前の周辺に設置はしていますが、運用状況を見まして、近鉄の四日市駅から1号線までの間がカメラが設置されておりませんので、そこへ整備をしたいということで、こういう形になりますと、伊勢湾岸の街頭犯罪の多発地点すべてこれでカバーできるのではないかなということで考えております。

 あと、もう一つ、通報状況でございますけども、昨年の3月23日からスーパー防犯灯1カ所とミニスーパー防犯灯3カ所を運用しておりまして、ちょうど1年経過いたしました。その数字は有効受理件数41件でございます。それから、誤報、いたずら等の件数が559件で、全部で600件程の通報がありました。そのうち有効実報受理というのが41件でございます。

 以上でございます。

○石原委員 3カ年でやるって、最終年度の2基は何か他地区を想定されてたような私は記憶があるんですけども、それについてどうですか。

○前田部長 3カ年計画の中で、いわゆる伊勢湾岸の街頭犯罪の多発地点ということで、街頭犯罪の発

生状況を見ながら順次3カ年計画で整備をしていきたいという考え方の中で、現在、街頭犯罪が他の地域よりも多発しておりますこの2地区を設定したというのが経緯でございます。

○石原委員 もう少し南の地区のような話を以前されとったかなと思うんですけども、それを変更されて、もうちょっと街頭犯罪の多いところに振りかえたという理解をさせていただくということでいいのかなということが1点と、それと、600件あって41件が有効受理なんですけども、この数字に対してどういうふうなお考えというか評価をされてるかというのをお聞きしたいんですけども。

○前田部長 今のお話の1点目の南勢方面というお話ですが、2年目、いわゆる平成17年度の予算で松阪警察署管内と伊勢警察署管内に整備を進め、これは3月の末には完成する予定で整備を考えております。したがいまして、南勢方面、伊勢まで整備しましたので、来年度の予算の2カ所は、四日市北警察署と、四日市南警察署の犯罪情勢等を加味しまして整備をするということでございます。

 それから、通報件数の関係ですが、今お話ししましたように41件の通報をいただいています。この内容を見ますと、この地域で暴行とか傷害とか暴走族情報でありますとか交通事故、酔っぱらい、こういう通報をいただいておりまして、通報を受理した段階で適切に現場に警察官を派遣し対応しております。

 また、そのうちでも、四日市諏訪地区では、昨年の11月にひったくりの被害者が通報装置を活用していただいて、その場では身柄は確保できなかったのですが、その後の捜査で被疑者を検挙したという事例もあります。また、今年に入りまして2月には桑名の駅前で通報がありまして、警察官が臨場して器物損壊の被疑者を検挙したという、具体的に通報いただいて検挙に結びついた事案もございました。そういう意味では住民の皆さん方から通報をいただいた事案については適切に対応し、またこのような形で検挙に結びついております。確かに41件の件数そのものは、誤報、いたずら等も含めた割合からいきますと若干低いかもわかりませんけども、そういう意味では適切に対応して、なおかつ地域の住民の皆さんの安心感は高まってきているというふうに評価をしております。

○石原委員 もう最後にしますけども、それがスーパー防犯灯でしかできないということは私はちょっと理解ができないんですよね。別に携帯電話で酔っぱらいの通報もできるわけですし、ひったくりに遭ったときでも、そのスーパー防犯灯がそれに対してどのような貢献をするのかという検証が、私はちょっとなされてないんじゃないかなと思うんですよ。なぜかというと、これだけ予算厳しくなってきて、警察官も増員していって人件費もこうかかってくる中で、かなりな額、私は大きい額をこれに投入してると思うんですね。その割に、じゃ、これの活用方法がそれでいいのかというと、私は余り、あるに越したことはないけども、あるからといって、じゃ、それでいいのかという疑問が常にあるわけでして、次もし作ることになったら私はちょっと考えていただきたいなということを思ってますので、そのあたり、最後、これは私の要望ですけども、何かあれば一言いただきたいと思いますけど。

○前田部長 確かに最近は携帯電話、普及してまして、携帯電話からの110番というのたくさんございますけども、ひったくりでありますとかそういう部分についてはお年寄りが被害者になられるようなケースがたくさんございまして、お年寄りの場合ですと、なかなか携帯電話を持ってみえない場合が多いと思います。そういう観点からいきまして、やはり街頭にそういう通報ボタンがあれば非常にすぐ活用していただけるのではないかと。今現在はこの設置場所でありますとか使用方法等につきましては、ホームページでありますとか、いろんなその地域の会合等におきまして説明はしておりますけども、今後はもっともっといろいろな方法で地域の住民の皆さんとか、そこを通行される皆さん方に広報していきまして、有事の際には使っていただけるような、そのような活動も推進をしていきたいというふうに考えております。

○田中委員長 よろしいですか。はい。

 ほかにございませんか。

○末松副委員長 すみません、関連してですが、そのミニスーパー防犯灯、多分抑止のためにも非常に良いというような観点もあるのかなというふうに思いますが、今現在、ミニスーパー防犯灯あるかないか、同化をしてしまってわかりづらいというようなことが現状だと思うんですけど、もうちょっと工夫をしていただくというようなこともお考えはあるんでしょうか。

○前田部長 確かにこのスーパー防犯灯、ミニスーパー防犯灯につきましては、そういうふうな検挙でありますとか何か事案あったときの対応にあわせて、委員がおっしゃられましたように抑止効果というものが非常に大きいと思います。他の県で、三重県よりも早く設置をした県が、それぞれの地域の住民の皆さんとか関係者にアンケート調査をした結果がありまして、その結果からでも、スーパー防犯灯等をつけてもらったということで地域の住民の皆さんの安心感が非常に醸成をされ、また、その地域のそういういろんな街頭犯罪が減少したというような効果も出ております。三重県も、昨年1年間調べてみましたところ、この地域での街頭犯罪も一応減少はしておりますので、そういう意味では抑止効果は十分あったのではないかと判断をしております。

 しかし、今後その地域での、例えば小学生の皆さんとか老人会の皆さん方集まっていただいて、そこで防犯訓練をやってみるとか、それから、他府県でやっておりますようなアンケートを実際やってみて、地域の皆さんの要望とか意見等も十分警察の方でも把握をしまして、今後の有効活用に反映していきたいというふうに考えております。

○末松副委員長 訓練していただいたり、そういうふうに広報活動を大いにしていただくのは一つの方法だと思いますけれども、やっぱり目で見るビジュアル的なものというのも、デザイン性というか、そういうものというのもこれからは必要になってくると思いますので、パトカーが誰が見ても白黒でよくわかるように、ぱっと抑止効果があるというような、せっかくそういうようなことを大きく予算をとってしていただくのであれば、そういうこともこれから勘案していただいて、できるだけ抑止効果がとれるような形でしていただきたいなというような要望をさせていただきます。

○田中委員長 ほかにございませんか。よろしいですか。

○山本委員 8ページの新規事業の外国人の総合対策の具体的な内容について教えていただきたいのが1点。

 それから、もう1点は、増額補正で教職員組合の全国集会がありましたね。それについてのですね、何もなかったように思うんですが、警察の方々がああやって一生懸命になられて無事に終わったというふうに思うんですけども、補正を組まなきゃいけなかった事由というか、そういった件について少し何かあれば教えていただきたいと。

 以上です。

○原部長 総合対策事業につきましては、先程本部長からの報告にありましたように、警察といたしましては犯罪捜査をまず主眼としてやっていきますけれども、その背景となったいろんな外国人とどのようにして共生して、犯罪を犯させていかないかということを考えながら、共生のために各関係機関が手をつないでやっていこうということで、いろんな情報提供をしながらやっていくということであります。まず、警察としては、初めに申しましたように、犯罪捜査を主眼としたことをメーンとしてやっていくけども、その一つの背景として共生ということであります。

 以上です。

○浜島部長 ご質問の補正予算におけます、第55次教育研究全国集会に伴う予算でございますが、これはテロ等対策費の中で1,151万2,000円の増額補正となっているところでございます。これにつきましては、この教研集会の警戒警備を行うために要した経費ということといたしまして、取り締まりを行うための備品購入といたしまして携帯用の騒音計を6基、これは前回の定例議会で防騒音条例の改正等につきまして議会にお願いをしたところでございますが、これに活用するため、取り締まり用のものといたしまして携帯用の騒音計6基400万円程度と、それから、警備実施にはどうしても車両等を活用いたしますので、その分の車両燃料等が必要になってまいります。その他、県といたしましてはこの2つで大体1,000万円くらいのものでございまして、その他の必要経費は国費の方からもちょうだいをしながらやりくりをしてまいったところでございます。

 いずれにしても、警察といたしましては、問題のないように警備実施をするために県費の方にお願いをいたしまして最低限の予算でまとめたつもりでございます。またここでご審議をいただきながら、ご意見拝聴いたしましてやりたいというふうに思いますが、いずれにいたしましても、そういった2つの経費を計上して、どうにかやりくりをしてまいったというものでございます。

○山本委員 ありがとうございました。

 1点目の外国人の総合対策事業で、部長が言われたその共生というものを意識づけさせなきゃいけないというような話をいただいたんですが、事件が起こってみると、例えば中国の方がですね、お母さんが、幼稚園の送り迎えを集団でやっていて、子どもを刺してしまったというようなことを考えてみると、事件が起こった後で我々がニュースで見て考えると、何か手だてがなかったのかなということが感じられるんですね。地域の人たちがもっともっと、まさに共生で、悩み事相談所へなぜ行かなかったのかだとか、いろんなそういう後からの反省事項というのがあるわけで、ああいうようなことこそ、ふだんからもっともっとみんなが支え合うというような、そういうような意識づけというものをやるのがまさにこの共生というようなことじゃないかなというように思うんですね。もちろん、これもう警察だけじゃなくて教育現場もそうだし、また、地域のそれぞれの住んでる方々もそうだし、地域全体を挙げてやっぱり考えていかなきゃいけないんじゃないかなというような、そんなふうに思ったんですね。

 具体的に、部長、その共生の意識を高めるということなんですが、警察としてどういうことが考えられるのかな。

○原部長 具体的にこれをすればこれでというふうなことはなかなか言えないとは思うんですけれども、ただ、人種の違い等が原因で、ちぐはぐが起こったらだめだということで、まず人格を尊重する地域社会を作っていくためにどのようにすべきかということをそれぞれの関係機関が知恵を出し合いながら、人間として生きていく地域社会、認め合う地域社会に作り上げることによって犯罪の抑止にもつながっていくということです。いろんな情報を交換しながらその意識を高めていって、外国人の人にも、そういう日本社会の地域で生きていく一人の人間として自分で自分の価値観なり何なりを見つけて、生きていく自分というのを見出すということが一つの犯罪抑止にもつながっていくということであろうと思うし、事件が発生すれば、警察がやはり一つ一つ検挙するということで、そういうふうなことを行っていきたいと思います。具体的なことを申しませんと申し訳ないんですけども。

○木岡本部長 すみません、若干ちょっと補足してですね、今警備部長がお話ししてたようなことのちょっと具体例みたいなことをお話ししますと、予算は18年度予算でお願いしておるんですけれど、昨年からこの問題、取組を強めておるところでありまして、特に鈴鹿、四日市、伊賀などには重点を置いてというようなことを言っておるんですけれど、ある程度警察署の方で幾つかのことを、できる範囲のことからやっていきましょうというふうなことでやってもらってまして。例えば鈴鹿警察署では、本当に小さなことから始まっておるんですけれど、広報紙も署の方ではポルトガル語の広報紙を作って配るようにしてますとか、伊賀の方では、伊賀市外国人住民協議会を作ってくれるように市の方にお願いしたりして作ってもらって、そこに警察ももちろん行って一緒にお話をしましょう、情報交換しましょうと、警察もできることはやっていきましょうということでやっておりますし、四日市でも同じですね。同じような、もう四日市の方はある程度そういうふうな連絡みたいな会議がある。例えばそこに出て行ってお話を具体的に聞いて、できるものからやっていきましょうといったようなことから今ちょっとスタートしておりまして、それは来年度の予算をいただきますと、まさに今度は予算がついた形での広報冊子を作っていけるとか、会議を開けるとか、講習会ができるといったようなことを考えておりますし、そういうふうなことをやっていきたいというふうに思っております。

○山本委員 最後にします。ありがとうございました。

 それで、あと、例えばこの前のお母さんの場合は勤めてみえたのかどうかわかりませんが、大半の方は勤めてみえるわけですね、どっかの会社なり、そういった事業所へ。そういうところへ働きかけて、まさに悩みを聞いてあげるようなそういう部署を強化していただいて、何か心配ないかとかというようなことを、いわゆる雇用主の方に行政側として働きかけていくというようなことも一つかもわかりません。

 それと、いわゆる会社へ直接雇用してもらったのも一つだけども、人材派遣会社を通じて各企業へ回っていくということってあるじゃないですか。そうすると、本社員というか正社員の方と派遣者の方との、日本人でさえ格差がある、そういう社会福祉面だとか福利厚生面で格差があるのに、外国人の方ですともっと格差がある。そんな話は当然お昼休みに食事をしてるときにそんな話が出て、何だ、えらい差があるじゃないかというようなことで不平不満が募っていくとかというようなこともあったりするようなことを聞いたことがあるもんですから、そのへんのところもよく雇用するときに、雇用主の方と契約を結ぶときによく理解してもらわないと、後から何だというようなことになってきますから、そういうところもあわせて、これは警察の方がやるのか行政の方がやるのかわかりませんけども、いろんな人たちがそういう関心を持ちながらこれから外国人対策というのを考えていくというのが必要じゃないかなというふうに、要望も含めて発言させていただきました。ありがとうございました。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○萩野委員 先程、福田委員のお尋ねしたところですけども、退職者の数で、勧奨退職者が多くなって5億何がしの補正ということなんですが、退職勧奨者の数と、それから定年退職者の数、それぞれ具体的に教えていただきたいのと、これ前にもお聞きしたことがあると思うんですけども、今後の退職の見通しですね、そういうものについて、まず1つ教えてください。

 それからもう一つ、12ページの福利厚生事業の見直しについて、余り関係ないけども、1行目に公務員に対する社会の視線の厳しさが増しつつあるというふうな、こういう書き方はあんまり。誤解を受けないですか。厳しくなかったらしないんですか。どうもすっきり落ちんのですよね、こういう書き方は。厳しかろうが厳しくなかろうが、するべきことはするべきものだと思うんですが。福利厚生事業で県事業に移管した人間ドックとかそういうものがあるんですが、この事業については5,000万ぐらいを県事業へ性格からいく、これは互助会でやっていただいた方が、性格はそうかもわかりませんけども、効率的じゃないですか。そのへんのことをちょっとお聞かせいただきたいなというふうに思います。

 それから、海外研修を実施される予算があるんですけども、これについての過去どのような形でやって、今年はどんな規模なのかということをお聞かせください。

○浜島部長 まず、一番最初にご質問のありました給与費の関係でございます。現在、退職の見込み数についてどうかというようなことでございます。これは当初、定年が38人、希望・勧奨が18人、普通17人を予定しておりました。合計で73人の予定でした。定年は定年でございますので、これは毎年必ず発生するものでございますから簡単に予想がつきます。その一方で、希望・勧奨、普通というのは、過去数カ年のデータをもとに、このくらいは発生するであろうということを当初置いたものでございます。これに対しまして、本年度中の退職予定者数は112名というようなことでございました。

 いろいろ要因はあろうかと思います。大量退職を目前に控えているわけでございますが、その期間に幹部職員が一遍に抜けると、これは組織に大きなダメージが出ますので、我々の方でも少しずつやはり前倒しの退職を考えていただきたいというようなことを呼びかけてまいったということはございます。そういった呼びかけもある中で、皆さんのお考えもあって、後進に道を譲ってもよかろうというふうな方も出てこられたというふうなこともあろうかと思います。そういった中で、退職手当が補正予算で対応せざるを得ない程度に大きくなったというのが現状でございますので、ご理解をお願いいたしたいというふうに思います。

 公務員に対する視線が非常に厳しいという書き方が余り適切ではないというようなご指摘でございました。大変先生に、公務員がやっておること、これまで間違いではないというような視点も含めて温かいお言葉をちょうだいしたというふうに受け止めております。その一方で、私ども、厳しいというふうにここで書かせていただいたのは、どうも他県の状況を見ると、これまでそういう温かいまなざしで認めていただいていた事業というのがどうも時代の流れの中でこれは認められなくなってきたというようなものが増えてきたと。したがって、我々もやっぱりここは襟を正し、ただ世間の見る目が厳しくなってきたということのみならず、我々ももう正さなければならないなというような意味合いも込めてこのような表現を使わせていただいたとこでございます。社会の目が厳しくなってきたということだけではなく、我々自体もこのような現に案を出させていただいておるところでございますので、反省もし、また見直しもし、そういうつもりでおりますので、どうぞご理解をちょうだいいたしたいというふうに思います。

○木岡本部長 海外研修費というのが上がってますけれど、これは語学研修に関して国内である程度語学の勉強はしていくんですけれど、その最終仕上げで実地に1カ月程行って研修してこようということでございまして、来年度予算で計上しておるものについては、中国語の関係で台湾の方にと、スペイン語の関係でメキシコの方にそれぞれ1カ月程度の研修を行う経費でございます。今年度も同様の予算を計上してございまして、中国語系が2名、スペイン語系が1名の者を海外実地研修という形で派遣しているところでございます。

○浜島部長 あと、互助会でやった方が効率的ではないかというようなことで、人間ドック事業、それからライフプラン事業につきましてご指摘があったところでございます。

 これまで互助会でやってきたということで、それなりに互助会の方にもそのノウハウ等が蓄積されてきたところでございますが、いろいろ私どもの内部の方でも、こういった事業というものが本来他の部門の力をかりながらやっていかなければならないものであろうかというふうなこともまた別途検討したところでございます。今回、やはり健康管理というものは互助会の中で掛金等も利用しながらやっていくというようなことよりも、県全体の単独事業としての位置づけとしてやっていく方が適切であろうといったようなことから一たん整理をさせていただきまして、要するに互助会でやったことのメリットは確かにこれまでありましたけれども、その予算施策としての整理としてはやはり県の事業であるというような整理を改めてさせていただいて、そこでやっていくことが適切であるというようなことから要求をさせていただき、認めていただいたものでございます。

○萩野委員 退職者の数が、予算的に5億8,000万ですか。5億何千万て、かなり多額にありますので、従来からその年齢構成の、言い方は悪いですけど、いびつさというんですか、団塊の世代があって、それらが退職するとかなり年代層のアンバランスができるというのをお聞かせいただいておりましたので、私は、今もおっしゃっていただきましたけども、そういう年齢構成も十分考えていただいてというふうなことで説明をされているというのをお聞きしましたから、これが警察職員の心理的な圧迫みたいなのになって勧奨強要に至っていないかという心配をしたからなんです。そういうことについて十分配慮をしていただかないと、警察の幹部の方がおっしゃって、受け取る側の方はやめよということなんかというふうな形でとられた数字がこの100何名という数字じゃないのかなという心配をするわけですよ。だから、そういうことにわたらぬような配慮をぜひしていただきたいなと。年齢構成がこうだからやめよと。皆さん十分わかっているわけですから、そのことを。ですから、改めて言う必要があるのかなという思いも込めて、それは配慮をしていただきたいなということをまず申し上げて、終わります。

○西場委員 予算に関して、特に説明はなかったんですけれども、最近の厳しい状況の一つとして子どもたちを取り巻く事件、事故が多発をしております。昨年の11月に広島、12月に栃木、そして京都では塾で殺害されると、こういうようなこともあって非常に痛ましいし、そしてその時代の厳しさを反映する象徴的な出来事といいますか、こういう社会的問題ですね。これに向けて、このままではいけないというそれぞれ関係のところから様々な意見が起こり、そしてその対策を講じようと、こういうことできておるわけでありまして、国の政府においてもそういう動きがあるということも聞いております。この後、教育委員会とのいろいろ審議もあるんですが、そんな中で、子どもたちの安全確保というところでのいろんな施策も重点的に出てくるというようなことも聞いておるわけですが。

 そこで、いろいろ犯罪におけるデータなどもちょっと紹介があったわけですが、その中で、特に子どもたちを取り巻く犯罪の統計、こういうものを県警として掌握されておるんであれば、少しこういう状況にあるという内容を聞かせてもらいたいということと、それから、特に学校の行き帰りの安全だとか、そういう学校内での不審者に対するいろいろ情報の対応だとか、そういう中で地域全体で取り組まれるそういう運動、学校安全ボランティア等と連携した警察の対応、活動、こういうもので18年度以降、こういうようにしていこうという方針なり聞かせていただく内容があれば、少し説明をしていただきたいと思います。

○前田部長 子どもさんを守るいろんな活動につきましては、先生のお話にありましたように、広島とか栃木の方であのような事件がございました。あのような事件をとらえまして、三重県の中にもこの種の活動を積極的に推進する必要があるということで警察と教育委員会と県の関係の機関と会議を開きまして、今後どんな形で活動を進めていくのかという会議も開きました。また、各警察署に対しまして通学中のこの種の事案が三重県内で発生しないようにということで、当然警察の活動、パトロールの強化でありますとか、それから、警察だけの活動では限界があるということで、最近自主防犯団体の皆さん方が積極的に新しい団体をつくり、自らの地域は自ら守っていこうじゃないかというような機運が高まっておりまして、昨年末には194団体の自主防犯団体ができまして活動を推進してもらっております。そういう団体に対しての連携活動を警察も積極的に参画しまして、一緒にパトロールをやったり、また、パトロールのやり方等の教示があった場合については適切に指導をしたりというような活動を展開いたしました。

 こういう活動というのは継続してやっていく必要があると思います。まず学校と警察との関係につきましては既に学警連という、学校と警察とのいろいろな情報交換をしながら、子どもを守る活動の推進を図るような協議会がございます。この協議会のより一層の連携活動でありますとか、また、この自主防犯団体も194団体、今現在できておりますけども、まだまだ地域全体に行き渡っておりませんので、今後さらにこういう団体をたくさん結成していただくように、またその団体が積極的に継続的に進めていただくように、そのような活動を生活安全部の方としては積極的に警察署の生活安全課の方にも指導していきたいと思いますし、本部の方でもそういった活動を推進していきたいと考えております。

 犯罪の被害状況につきましては、17年度の総数が4,596件、これはいろんな犯罪の被害者になった人数です。16年と比較しマイナス567人でしたので、若干件数そのものはその前年に比べまして減っております。特にその中で多いのが強制わいせつで91件、それから粗暴犯ということで暴行が76件、傷害が73件、恐喝が60件といった数字になっております。

○木岡本部長 もう1点、ちょっと補足しますと、犯罪の被害はそういう形なんですけれど、被害に至ってないような部分ということになるんでしょうか、よく声かけ事案といってますけれど、子どもが何者かに声をかけられるような事案ということの認知が、平成17年中は全部で196件となっておりまして、これが平成16年と比べてプラス8という数字でございますから、ほぼ平成16年、17年、大体こういう200件弱ぐらいの声かけ事案が県内で起きているといったようなことを把握しております。

○西場委員 子どもの事件、犯罪の総数が減っておるというようなところもありましたんで少し安心もしたんですが、しかし、全国的な状況なり、あるいはそれぞれ特異な事件がだんだん深刻化しておるということは事実ではないかなと、こう思っておりますし、今そういう数字ももう少し我々にわかりやすい形でちょっとまとめていただいて、いただける範囲で資料を後でお願いしたいなと、これは1つ要望です。

 それから、今、話がありましたけれども、いろいろ地域のボランティアの皆さん方と連携をしていくという話をいただきましたので、学警連ですか、そういうことで、学校の方でもスクールガードというようなことでボランティアの参加をこれから広めていくということもありますので、この点についての連携を特に三重県として重点化していただけないかなと。

 それから、今、鋭意進めていただいております自主防犯の組織を活用した活動についても、こういった子どもたちを中心とした安全・安心のための拠点づくり、あるいはモデル事業、こういうものもひとつ試みとしてどっか重点化していただいてやっていただく。それを手本にして全県的に広めていただくというようなことも大事かなと思いますし、それから、今本部長が言われました声かけの事例が増えてきとるということでございますので、こういった場合の不審者に対する情報、これを地域と学校と警察がリンクするような形の中でその情報の共有化ができる、そういうシステムを作っていただくようにもお願いしたい。

 いろいろ個別にはいろんなことが考えられるわけでありますけれども、ひとつこの18年度以降、子どもたちの安全・安心、犯罪から守る、こういうところも活動の重点化にひとつぜひ位置づけていただきたいと、こういうようなことを思います。

 最後に、このあたりについてもう一度ご見解をいただきたいと思いますが。

○前田部長 委員から今お話ありましたように、いろんな組織、システムがございます。学警連という学校と警察との連携でありますとか、スクールサポーター、スクールガード、これは県の方で作っていただいている制度でございますけども、そういう人と警察との連携も当然必要だと思いますし、また自主防犯団体との連携も必要だと思います。今も連携を図っておりますけども、より一層の連携、いわゆる情報共有ですね、これを図っていくかというのが今後の課題だと思いますので、今後警察の方も一層の強化を図っていきたいというふうに考えております。

 それから、声かけの件につきましても、今現在声かけがあったような場合については子どもの110番の家というふうな制度がございまして、これは教育委員会が主にやっていただいておるんですけども、何かあったときに駆け込む、110番の家のようなところとの連携でありますとか、警察の持っておる情報もこういうところにも発信をしたい。それからまた、最近はいろんな企業が、例えばヤマト運輸さんとか日本郵政公社でありますとか、それからマックスバリューさんとか、コンビニとかそういうところから、警察と連携をしながら、何かあったときにはそこへ駆け込んでいただくような協定を結んで、そういう地域にたくさんそういうところを作っていきたいという活動も推進をしております。こういうところとも情報共有をしながら子どもを守る活動を推進していきたいというふうに考えておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。

○田中委員長 よろしいですか、はい。

○永田委員 もう当分科会でね、これはちょっと私もどうにもならん話やと思いますけどね、この間ちょっと事件もありましたし、要望もあって、ちょっとやったんですがね、一般質問で稲垣議員もたまたまやってました。防犯街灯ね、防犯街灯。これの予算の出番がないんですよね、これ。実は学校の通学路のところで今の犯罪が実は起きたんですね。連れ込まれたと。真っ暗なんだと、通学路ね。何とかこれしなきゃだめだということで、学校も来ていただき、実は道路の関係する道路管理者としての県土整備からも来ていただき、警察の方はちょっと都合つかないということで欠席でしたけど、自治会からも来ていただき、一応やったんですよね。それで、とにかく道路整備上は安全対策はちゃんと街灯はやらせていただいてると。けど、通学路対策上の防犯の照明はないわけですよね。で、やっぱりたまたま事件は発生したと、こういうことで、じゃ、どうしようかと。自治会というと、設置費用は半分出さないかん、電気代は継続して払っていかないけない、それはちょっと自治会としてできないと。そうすると、これどう解決していくかということを非常に悩んだんですわ。

 今この分科会で申し上げて、じゃ、どうせよということにはなかなか難しい問題ですけど、これもうやっぱり予算面でどこがやるかということなんですけれども、そこらへんもちょっとその認識をしていただいて、防犯街灯のための予算面の措置はどこですべきかということなんでしょうけどね、一遍この分科会で私、各位にも申し上げておきたいんですが、どういうふうに思われますかな。

○前田部長 防犯灯につきましては、過去のいろんな犯罪等を見てみますと、委員おっしゃられましたように、やはり暗いところで、いろんな犯罪が発生しているというようなデータも出ておりますので、私ども警察の方におきましても、防犯灯をたくさんつけていただいて明るいまちづくりをするというのが未然防止につながるんじゃないかなということで、私の方としましてはこの防犯灯をたくさんつけてもらうように、各警察署の生活安全課を通じましてできるだけ自治体等に働きかけをするように平素、指導をしております。

 また、それ以外に、それぞれのお宅に門灯がついてますので、この門灯をできるだけつけていただくような活動をですね。これは県が中心で今やっていただいておるんですけども、それの私の方は側面的に指導、お願いをしております。また企業等、いろんな工場等の企業に明るい門灯とか街路灯をつけていただくような、そういうふうないろんな方面の活動を積極的に進めて、町全体を明るくしてもらうようなそういう活動を進めるようにということで各警察署の方には指導をしておる状況でございます。

 このへんは、先生おっしゃられましたように、確かに明るくすることによって犯罪は減っていくと思いますので、今後もそういう活動を積極的に推進をしていきたいと考えております。

○永田委員 なかなか結論がね、それ出なかったんですよ、実は。一堂に会してやったんですけどね。自治会はそれはちょっと引き受けられんし。現実、ちょっとどうでしょう。200メーターばかの、民家も何もないんですよ。坂道で、それで木がうっそうと茂っておるところなんですね。そこで女子高校生が連れ込まれて被害に遭ったんですよ。そういうこともありますし。じゃ、どうしようかということで非常にそれでぶつかりましてね、もう一遍これは総合的にこれ予算の措置をどうするのかなということなんですけど。もう真っ暗なんですよ。そういう企業とか民家とか、そういう、おっしゃいましたけど、現実そういうことは不可能なんですわ。そういうところをどうしようかということでね、これ対処しなきゃならないんですけど、ここで明快な答えはそれはいただけないのは承知なんですが、これ一遍考えないかん問題だと思ってましてですね。警察当局の使命としてそういう認識だけ持ってください。お願いいたします。

○末松副委員長 すみません、信号機のことなんですけど、新設の信号機で5基の予算をとっていただいてて、安全で快適な交通環境の整備事業で、これ重点課題対応枠で20基とっていただいてる。この信号機について、種類という言い方は変ですけど、生活安全道路のものはこっちから優先的につけていきますよとか、これはこうですよとか、そういう別に仕分けというか何かはないんですか。トータルで25基というふうに考えさせてもうた方がいいんでしょうか。

○林部長 そのようにトータルで考えていただいて結構ですが、昨年、委員の先生のご支援もあって40基をつけさせていただきました。本年は包括予算で5基、それから重点課題枠で20基、トータル25基の予算を要求させていただいております。ですから、少し減っておりますけれども、なかなか財政事情も厳しいというようなこともありまして、その中で優先度をつけて整備をしていきたいというふうに思っております。ですので、この部分で何基ですよ、この部分で何基ですということじゃなく、トータルで考えてもらったら結構だと思います。

○末松副委員長 いや、できたらですね。トータル25基は非常にありがたいことなんですけど、私たちの感覚からいくと、例えばこれ生活道路だから、こっちの方だったらより優先的につけてもらえるんじゃないですか、新設のこっちは5基からこっちつけてもらえるんじゃないですかっていう必要性というのが道路によって信号機によって違ってくると思うんで、そのへんの条件的なものが逆に言ったら出てくるのかなというようなちょっと気がしたもんでお尋ねをさせてもらったんですけど、それは全くなく、もう全部トータルで、全部道路事情を見てもらって25基というようなことでいい。

○林部長 県民の皆さんの一番、交通安全施設で要望が多いのは信号機でございます。現在たくさんの要望がありまして、その中で早急に整備をすべきだろうというのが約100カ所程あります。その中で、道路の改良とかそういうのが行われて信号機が設置できるという条件になれば、そういうところは優先的につきます。それはもちろん生活道路であってもつきますし。ですので、余り最初からこうやって仕分けしてしまう方がなかなか整備がしにくいのではないかなというふうに思っております。ですから、地域住民の方の要望等は各所轄警察署が受けておりまして、所轄署が現場を見て、本部の方へ上申がなされるわけですね。その中で生活道路、ここはどうしてもこういう条件があるから早急につけるべきだという意見も付されてまいってきますので、それを検討してつけていくということでやっておりますので、余り、仕分けしてしまう方がちょっと難しいのかなというふうに私は思います。

○末松副委員長 十分理解はしてるんですが、ただ、生活道路であったりとか、子どもが事故してあったりとかというところと同時に、新設道路ができると新設ができたから信号機1つとられてしまったというような、過去そういうようなことが多々あったような記憶がありますし、現時点でも100基あっても25基しかつけられないというような予算枠ですから、なおかつ、それならば、新設ちょっと待てよと言えるぐらいのこの20基という特別なそういうものがあったらいいなというような気をしておりましたのでちょっと聞かせていただいたんですが、考え方としては通常と変わらず25基というようなことで理解をさせていただきます。

○林部長 新設の解釈なんですけれども、全くの新しく道路ができて、それが新設ということじゃなくて、既設の道路に交差をする新設道路ができたら既設のところもその新設部分に入りますし、それから、既設道路で信号機が立てられない部分がありますね。それが改良された、あるいは改善された道路も新設の部分に入りますので、そのへんご理解をお願いいたします。

○田中委員長 よろしいか。ほかにございませんか。

 なければ、議案に対する質疑を終了いたします。

 (2)採決

    議案 第 1号 他 2件     挙手(全員)     可決

(休  憩)

 2.教育委員会関係

 (1)予算議案及び予算関連議案の審査(5件)

    ● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分

    ● 議案 第47号 「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案 第48号 「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部              を改正する条例案」

    ● 議案 第49号 「公立学校職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案 第74号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第7号)」の関係分

    1) 当局から資料に基づき補充説明(安田教育長、田中総括室長 説明)

(休  憩)

    2) 質疑

○田中委員長 補充説明をいただきましたので、ご質疑があればお願いいたします。

○石原委員 4点あります。

 1点目は、育ちのリレー推進事業ということなんですけども、いろいろ話を聞いてる中で、障害者の方とか、これどういう方を想定してるか。養護学校とかじゃなくて、これ見ると普通の小学校とか中学校とか幼稚園、保育園というのを想定してると思うんですけども、そこに障害者の方のキャリアプランとかをどう考えているかということを1つ聞きたいということです。

 もう1個。次は子どもたちの安全確保推進事業で、常々言ってました学校安全情報共有システム調査研究というのをやっていただくそうなんですが、これはモデル地域1地域ってあるんですが、どういう規模の地域、小学校区なのか中学校区なのか、もう少し大きいものを想定してるのか、あるいは、ある市町を想定してるのか。それともう1個、どうやってやるのか、具体的なプランを教えていただきたい。

 3点目は、活かそう地域文化提案事業とあるんですけども、これ生活部も何か同じようなことをやってるんですよね。そのへんとすり合わせをどのようにしたのか、聞かせていただきたい。

 最後なんですが、議案第47号の公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案についてなんですけども、これ全体として4.8%引き下げて4%の地域手当を新設すると、こうなっとるわけなんですけど、県内一律4%にしたということですね。国からの地域手当の数字というのはおそらく町ではなくて市だけに来とると思うんですけども、それを県も4%にしてるから4%にしたのか、そのへんちょっとお話を聞かせていただきたいということ。

 ちょっとその4点、まずお願いします。

○安田教育長 まず私の方から。育ちのリレーの部分なんですけれど、現在、予算で想定しておりますのは、特段障害者の方ということではなくて一般の子どもたちというふうに考えております。ただ、障害のある子どもさんを早い段階からわかって、それなりにきちっと手当てをして、あるいはその子に応じた指導がしていけるようにという考え方は随分以前からございまして、三重県の場合ですと、めばえネットワークということで、これはまだ5カ所程しか整備されておりませんけれど、学校なり、あるいはお医者さんなり、教育委員会なり等々、いろんな方々がかかわってその子についての情報が共有できるように、あるいは適切な指導ができるようにというような取組を始めております。

 ただ、これでもなかなか不十分ということで、今、亀山市、ついこの前は桑名市もちょっとそういう動きがあるというふうなことが報道されておりましたけれど、やはり市レベルぐらいで窓口をきちっと作っていただいて、どんなことに関しても就学前の子どもさんの相談に乗れる、そこではいろんな今障害のある子どもさんも含めて対応できるといった、そういう仕組みづくりがこれから徐々に県内の各市中心に進められていってると、そういう状況でございます。

 この中で、県の場合としては、一応めばえネットワークというのをベースにしながら対応していきたいなというふうに考えております。

 それから、地域文化のところなんですけれど、これは特段、地域でのいろんな芸能であるとかそういったことも含めて生活部も考えていると思うんですけれど、私どもは一応文化財、県なり国の指定の文化財というところへ絞り込んでおりますので、それ以外のところで、ソフト事業で若干重なるとこはあるかもわかりませんけれど、その指定された文化財を修理、修繕する、それに関連して、それをもっと活かすためのソフト事業というふうな絞り込み方をしておりますので、基本的にはバッティングしないのかなというふうに思っております。

○坪田総括室長 子どもの安全に関する取組についてご説明します。

 今回、この調査研究として学校安全情報共有システム調査研究というのが1地域、各都道府県で指定してやってほしいという話が国の事業としてございました。この調査研究についてでございますが、地域については、既にやっている安全モデル地域もそうなんですが、ある市町を指定しまして、その市町がまたその中で大きく中学校、小学校区というものを、ある程度の規模でございますが、それを指定してそこでやってもらうという形になろうかと思いますので、今回のモデル地域もそのようにやる形かなと思っております。

 また、やり方でございますが、既に大きな規模では四日市市と鈴鹿市に事例がございます。その中で、ご指摘いただきましたような様々な不具合といいますか、その運用の不十分さというのが浮き彫りになったわけでございまして、そういう事例をまさにたたき台としながら、今度のこのモデル地域としてはその反省といいますか、課題を踏まえてどう解決できるかというものを、国の事業ですので国の実施方針なども踏まえながらやっていくと。そういう中で、まさに地域のボランティアの方々とかその他いろんな地域の方々、関係者に加わっていただいて、運用の改善も含めてそのあるべき姿を作り上げていくということになろうかと思っています。

 今回これについてはサーバー費用なども盛り込まれてますので、全く今やっていない地域につきましてそれを新たに導入し、そして運用も調査研究していただくという形が可能でございまして、もちろん同時に、もう既にやっていただいております地域におきましても、それを参考にしながら同時並行で調査研究を進めていただくということもまた可能になってくるという意味で、調査研究はこの国の事業に限らず同時並行でいろんな地域でやっていきながら、その実績を国、県の方で集約してそれを返していくことができるのかなと、そういうふうに考えております。

 なお、このありようをどうしていくかということにつきましては、スクールガード・リーダーの委嘱を増やすことも含めて、明日、幅広く地域ボランティアの方や、あと学習塾、居場所の方、学童保育の方々など幅広く学校の通学または地域の子どもの活動にかかわる方々、また関係部局の人に集まっていただいて、教育委員会の主催で、今後のこの事業をどうやって、まさに地域の方々から見て実質的なものにしていくか、また行政が独善的にならないようにしていくかについて協議を行うことにしておりますので、そのような議論も踏まえて適切にやっていきたいと思っております。

○田中総括室長 地域手当に関してでございます。

 これは人事委員会の勧告によるものでございますけれども、人事委員会の方も県内を調査したところ、三重県の場合には県内全域に一律4%というのが適当ではないかというふうなことで勧告がされたというふうに聞いております。三重県の場合もそれを4%でいくというふうなことで、教育委員会も4%を適用するということにしたわけでございます。ただ、経過措置といたしまして、この地域手当の導入につきましては段階的に導入するというふうなことでございまして、平成18年度につきましては県内支給率は1%というふうに聞いております。

 以上でございます。

○石原委員 ちょっと1つずついかせていただきたいんですけども、最初の育ちのリレーの話は、一人ひとりの子どもをよりよく見ていこうということになろうかと、最後はそこが目標地点になろうかと思うんですね。そこで、私は例えば障害者の方を挙げたんですけども、そういうこともやっぱりしっかりここで検討、同じやるんだったら最初からやっていったらどうなのかなと思ったので、それは要望にさせていただきますので、これから特別支援教育とかやっていくわけですので、しっかりと三重県としては取り組んでいただきたいということ1つ。

 それと、文化力の話なんですが、ちょっと今の説明ではわかりにくいというか、結局生活部と教育委員会とで何でもありで予算をつけてるというような印象を私は受けてですね、文化財だけしかしないという言い方もされなかったと思うんですけども、文化財だけということで確認させていただいてよろしいんでしょうかということ、次の1点ですね。

 もう1点は情報化の話なんですが、これは文科省からおりてくる補助で、何%の補助金で、想定してる予算額はどれぐらいかというのを教えてください。

○安田教育長 活かそう地域文化提案事業ですが、すべてが文化財、県あるいは国指定の文化財をベースにした事業でございます。

○坪田総括室長 情報化については、100%国の委託事業ということで、研究委託金という名称で10分の10で参ります。この情報化のみについての研究費でございますが、432万円を財源としていただける見込みとなっております。

○石原委員 逆に聞くと、生活部は文化財はやらないということで確認させていただいたということでよろしいでしょうか。

○安田教育長 生活部の方の事業の中には、私どもはこの指定された文化財を対象にしたものはないというふうに考えておりますが。

○石原委員 じゃ、そのように生活部に対してはやらせていただきたいと思います。

 それと、国からこれおりてくる、文科省からおりてくるというんですけども、去年1年間かかって総務省の情報化の予算で我が三重県は恥ずかしながらどこも手を挙げなかったわけですね、市町が。急にですね、総務省が文科省に変わったからといって市町がやっていただけるのか、ちょっと私にはよくわからないんですけども、その見通しと、もう少し言うと、いつも言うように、ラスダックのオープンソースを使ってただでやろうみたいな話があったんですけども、これ432万だったらサーバーぐらいの経費かなと思うんですね。あとの諸経費はもう少しかかると思うんですよ。ソフトをカスタマイズしたりとか、もう少し要望が上がってきて予算もう少し欲しいといった場合の予算措置というのはどういうふうに考えられているのか、ちょっとお聞かせください。432万よりも出た場合ですね、どういうことを考えられてるか、ちょっと教えてください。

○坪田総括室長 ご指摘のとおりでございまして、総務省が昨年早い段階から掲げている事業で、それに対する市町からの要望はなかったということで、それで、12月にその説明の機会がありましたので、こちらも情報をとりに国の方まで説明を聞きに行きましたが、追加募集をしていただけないということで残念ながらということだったんですけれども。前回お示ししていただきましたように、中部電力とかNTTとか、特に中部電力は非常に安い経費でそのソフトを利用できたり、またサーバーのレンタル料も非常に安いということで、それがあれば特段の予算がなくても今からでも大丈夫じゃないかと、そういうことをコスト比較表もつけまして各市町には1月中に提供したということで働きかけをしたわけですが、それについては、まだそれに乗っかろうというか、それで要望しようということはとりあえず承知はしていないところでございますけれども。新年度に向けてこの問題も少し風化しつつあるという非常に困った状況、そういう状況の中で、どこの学校、どこの地域、どこの自治体にも起こり得るということを再度啓発し、この事業につきましては今幾つかの市町に対してぜひ取り組んでほしいということを勧めながら、これは見込みとしては、既に中学校区単位ではやっている学校というのは結構全県的にあるわけで、そこについても運用について悩んでおるというところがあると承知してますので、ある程度の規模で、そしてまたこの研究について前向きに取り組んでいただけるところをぜひとも引き受けていく形で調整をしていきたいというふうに思っております。

 追加的な経費についてでございますけれども、今レンタルとかいろいろな多様なのが出てくる中で、432万。これ購入するとなるとそのまま400万ぐらいかかって、プラス32万ぐらいしか運用費は出ないわけでございますが、例えば100万とかでレンタルができて、残りがそのソフト費用とかカスタマイズ費用に使えるということであれば、この国の432万の費用の中でも今のとこその地域ではやっていけるのかなということで考えております。

 また、その他、特段必要になったり新たな研究が必要になった場合には、その時点でまたその他の予算の活用も含めて検討したいというふうに考えております。

○石原委員 2点ありまして、予算措置に係る問題では、やはり市町が困るのは年間のランニングコスト、後年度の負担が幾らになるかというところが一番ちゅうちょするとこだと思うんですよ。ですから、やるに当たってそこをしっかり詰めて、単年度ではこれですよといくら言っても、後年度負担のことが向こうは頭にあるので、それは財政当局と詰めるときの1つのことだと思うんですね。

 もう一方で、小学校とか中学校の現場の教員のレベルで、また1つ業務が増えるんじゃないかというようなことで非常に嫌がられとるということがありますので、そのへんを両側面でやらないと、教育現場に対しても説得しないといけないし、市町の財務当局にも説得しないといけないので、これはもう少し今度政策部になる県の情報等ともしっかり詰めてやっていかないと、恐らく絵にかいたもちになって、予算は上げたけど、どこも出ずにすいませんでしたというようなことになりますので、そこはしっかりやっていただきたいというふうにして申しておきたいと思います。

 そして、給与のことなんですけども、これちょっと地域手当というのがよくわからないんですけども、これ私の理解では、都市部とかはお金がかかります、物価が高いですので、その分追加して上乗せしましょうよねという、そもそもの給与に上乗せする部分だと私は理解してるんですけども、それで間違ってるかどうか、ちょっとお尋ねしたいんですけど。

○田中総括室長 三重県の場合も民間の賃金水準というものを人事委員会の方で調査をいたしまして、そこにまた物価等というふうなことも考慮して、三重県の場合にはこの地域手当は一律に4%が適当ではないかと、そういうふうな結論に至ったというふうに聞いております。

○石原委員 ちょっと答えになっていなかったというような気がするんですけども、へき地手当とかいうのはまだあるんでしょうか。

○田中総括室長 ございます。

○石原委員 私の理解からいくと、地域手当というのは都市部での物価とかがいろいろあって、民間の賃金も高いですので、それに対する上乗せだという理解をしてるんですね。一方で、へき地に対する手当もまだあるということは、へき地にいる方はいろいろ二重取りになるんじゃないかなということを私は思ってしまうんですけども、そういう理解ではまずいんでしょうか。

○田中総括室長 へき地手当の場合には、例えば生活の条件とかあるいは交通の条件、そうした社会条件等が非常に厳しいところがあると。そうした点等に着目をいたしまして手当等を支給すると、そういうふうな制度でございます。

○石原委員 ということは、へき地手当は物価とかそういうことじゃなくて、社会条件のためにつけてる金だと。地域手当というのは民間との賃金の平準化するためにあるんだということでいいんでしょうかね。

○田中総括室長 そういうふうなことでございます。

○石原委員 一方で、国がこの地域手当ということをやる場合に、普通の町なんかはゼロできてるんですよね。四日市は10とか鈴鹿は10とか、伊勢市は5とか、たしかあって、町に対してはゼロできてるんですけども、そのへんはやはり国の考え方と根本的に違うというふうな理解をさせていただいてよろしいんでしょうか。

○安田教育長 もともと公務員の給与そのものが国あるいは他府県との均衡を考慮して決定するという項目があるわけですけれど、そういったことから、国の給与というのは随分と我々としては参考にすることでこれまでずっとやってきているわけですね。今回のこの給与制度改革全般、全体的に給与のベースが4.8%水準が下がって、それとは別に、今度はそれぞれの地域に応じて地域手当というのを新設をいたしますよ、したがって地域によってその分はでこぼこが出ますよという制度に変わったわけですね。そして、今度はその地域のとらえ方そのものが、国では都市単位でとらえたものになっていると、そこを三重県の人事委員会としていろいろ検討を重ねられた結果、三重県としては県内の都市間での格差というよりは県内一円で同じ、全国全般の中で4%の部分が適切なんではないかなというような判断をされて勧告をいただいたと。したがって、都市単位ではなくて県単位でその地域手当というものが創設されたと、そういうふうに理解しておりますけれども。

○石原委員 そういう理解なんだろうなと思って、一方で、4.8%引き下げて4%上乗せしただけの議論じゃないかというふうな理解を、県民から見ると思うんですけども、そのあたり教育長、どのように考えられてますか。

○安田教育長 表面的に給与の部分だけとらえるとそういうことにはなりますけれども、1つの結果論と言ったら変なんですけど、いろいろ選択肢はあったわけですね。8%のとこもあれば6%のとこもあればと、いろいろありますけれど、三重県としては4.8%の削減というのは別のものとして、県全体の国内でのバランスからいって地域手当全域4%が適切なんではないかなと、そういうふうに判断をしたということで我々としても伺っておりますけれども。

○石原委員 もうそろそろ最後にするんですけども、私1つ納得できないのは、やっぱり県内でもかなり格差があると思うんですよね、給与に、民間との。それを一律に4%にしたというところが1つ解せないところがあるというのが1つと、もう一つ、これから市町に対して権限を移譲していくというか、教育委員会は一元化、本庁で一括してるんですけども、教育委員会は市町で作ってくださいねということを言ってある程度教育の地方分権を行っていこうという中で、一般の市町の役場とか市役所に勤められてる方は地域手当ということの概念に対して、四日市は10だけど、うちの菰野町なんかはゼロできてるので、給与格差は生まれてくるんですよね。そうなったときに、何か教育の世界と地方の行政の給与体系がそもそも変わっていくんかなと。県は県で一本ですよというのは今としてはいいんですけども、一方で権限を移譲していこうとする中で市町を全部一律にしてしまうということは私はどうなんかなというふうにして思うんですけども、それは今は県が権限握ってるからいいんだという話で理解しとけばいいんですかね。

○安田教育長 ちょっと難しい問題なんですけど、構造的といいますか、もともとこれまでも教員の給与というのは全県的に決められて県費支弁でやってきております。ただ、市町にまでいきますと、教育委員会レベルになりますと、これはそれぞれの市町の給与規定に基づいた支給が行われているということで、その状況は全く今と変わらないのかなと思いますけれど、こちらの県費支弁職員の取扱いというのは以前からも、これからも県内一律でやられていくということですので、それぞれの市町村間でのアンバランスというのは教育委員会部門も含めて現在でもやっぱり多少あるのかなというふうな、そういう理解をしております。

○石原委員 最後にしますけど、知事は、教育改革をするのに数字合わせではいけないということをひたすら言われて三位一体の改革に反対されたわけなんですけども、そういうことを勘案すると、これ単なる数字合わせになっていないということを切に私も願って、これで質問を終わらさせていただきたいと思います。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○末松副委員長 すみません、2つ教えてください。

 学校ボランティアパートナーシップ事業、これをもう少し詳しく教えていただきたいのが1点と、元気な三重を創る高校生育成事業の社会生活に対応する実践力育成事業ってありますね。この中で金融、消費生活、法、知的財産、次世代育成などに関する教育って書いていただいてありまして、その下にモデル校5校と書いてあるんですけれども、これはモデル校5校がこれをすべて教えていくというようなことになるのか、例えば金融であればこことか、消費生活であればこことか、そういうような形になるのか、そのへんちょっと教えてください。

○坪田総括室長 学校ボランティアパートナーシップ事業でございます。

 学校ボランティアというのは、既に実態としても様々な形で今学校に協力していただいているという実態があるわけでございますが、全般的でないということと、あともう一つは、これしかボランティアにはお願いしてはいけないという、まだその固定観念といいますか、そういう慣例的な縛りを持っている学校が多いということもございます。そういう意味で、例えばこういう安全も含めた登下校時の見守りについて我々はどんどん推進した方がいいというような目的、または学校の授業そのものにもボランティアがどんどん入っていって補習やTTの形で支援していいと、そういうふうにメニューを示しまして、そのメニューの中から各学校が選んでいただき、それを活性化していただくということをねらいとしているわけでございますが、新しい形といたしましては、これは新しい時代の公の趣旨でやっておりますので、ボランティア団体、NPOが主体的にこの事業をまず企画、実施していただくと。実施の中身としては、そのボランティアのデータベースの募集、作成、そしてそれを各学校の要求とあわせてコーディネートしていくということを、そういう民間が主体的にやっていただくということを市町と県が一緒になって支援していこうという事業でございます。

 金額的には大きくございませんが、これをはずみ車として全県下の学校で様々な形のボランティア活動が進んでいくと、そしてこの安全につきましても、さらにこのボランティアが学校でよりいいパートナーシップの関係で発展していくということを期待する事業でございます。

 次に、元気な三重を創る高校生育成事業のこの社会生活に対応する実践的育成事業でございますが、ご指摘のこの項目については、これはもう総合的でも、それぞれのテーマごとでも、例えば金融だけをやるというのがあってもいいと思いますし、金融と消費生活をあわせてやる、または次世代育成も含めて全部をやるということはありまして、これはもう例示に過ぎないわけで、このほかにもいろんな課題がこの社会生活への対応という中ではあるのかと思いますが、こちらとしてはどれも力を入れていきたいという項目でございまして、裁判員制度があるということでは法教育もなるべく多くの学校でやっていただきたいですし、いろいろ金融の問題もございますので金融の知識、また消費者教育というのもやっていただきたいですし、次世代育成もやっていただきたいんですが、それぞれがこれまず最初の年でございますので、なるべくこの例に挙げたような項目についてはどこかの学校ではきちんとやっていただくという形でこのモデル校の今選定を進めていこうというふうに考えております。

○末松副委員長 まだ選定までには至っていないということですよね。

 元気な三重を創る高校生育成事業の方なんですけど、今特色ある学校づくりも進めていただいてて、それにプラスアルファこういうようなこともしていただくというようなことになってくると、両方で特色が出てくるというか、そういうような将来的にはなるというか、それ学校と生活の部分は分けて考えていくという方が正しいのかなという理解をしてるんですが、ちょっともう一回そこらへんだけ教えていただければ。

○坪田総括室長 高校につきまして、特色を持つとか特色化という言葉でこれまで語られる部分が大きいんですけども、そういう学校の特色化は様々な学科とか設定も含めて学校の総体をあらわすわけでございますが、今回についてはその中のソフトとして、できれば、ここはここでしかやらないというわけではなくて、すべての学校がある意味この1、2、3の項目すべてをやっていただきたいということを考えてまして、ある学校の特色というよりは、もう三重県全体の高校の特色としていただくというような趣旨でございます。ただ、一気にはいかないということもありますので、こういうふうにモデル校を指定して、そこでうまくいったし、これまでの授業との兼ね合いもうまくいったというようなことを示して、それですべての子どもたちにこういう自立や社会生活の対応や地域とのきずなということをはぐくんでいただくということをねらいとしておりますので、三重県全体の特色としていきたいというふうに考えております。

○末松副委員長 わかりました。小学校でいう総合的な学習みたいなものというふうに理解をさせていただくのが私にはわかりやすいのかなというふうに。

 学校ボランティアパートナーシップの方なんですけど、学校がボランティアさんを選べるような状況を作るということですか。

○坪田総括室長 今でもボランティアにつきましてはPTAや地域のいろんな様々な団体との関係で、その団体という単位での協力という中で人が選定され、土曜日の校庭開放の協力や花壇の整備ということが行われてきているわけでございますが、それでも地域、学校によってはなかなかそういう団体が育成されていないとか、人数的にそういう人材がいらっしゃらないとかいうことで悩まれている学校があると。ただし、その学校とかかわりのない中では、結構近くでもそういうことに協力したいという人がいらっしゃるということで、学校に協力したい人と学校に協力してほしいというニーズが今うまくかみ合ってない状況にあると。それをうまくつなぐという役割で、学校に協力したい人を広く募って、また学校が協力してほしいボランティアの項目を学校が宣言して、その間をつなぐという役割で、これまでの既存の関係ではうまくいかなかったボランティアというのがうまく推進されるのではないかということをねらいにしております。

○末松副委員長 じゃ、学校とボランティアさんをつなぐための橋渡しをするための事業という理解になると思うんですけど、ボランティアというのは、自分たちがやりたいと思って自分で発信をして初めてボランティア活動だと思うんですが、ここまでやっぱり推進をしていくというか啓発をしていかなければ難しいもんなんですかね。

○坪田総括室長 我々もこのような事業がなくてもどんどん普及していくことを期待していたわけでございますが、いろいろと実態をつぶさに見ますと、ものすごくやっぱりうまく進んでいる学校と、それもいろんな項目に関して学校がちゅうちょなくボランティアの協力を募り、そしてうまくいっている学校と、いや、ボランティアというのは基本的に交通指導や校庭開放だけなんだと、こういうふうに自己抑制をしてなかなかうまくいっていない、だから地域の方で学校に協力したいという希望があっても、ある意味お断りしているような学校もあったりということで、なかなか気持ちがうまくつながっていないなというのをいろいろ感じたということもございまして。だから、そういう自然に学校とその地域が意思疎通ができる関係にあるところはうまくいくわけですが、もう少しそれを推進するためにも、少し不具合のある地域におきましても、ちゃんとこちらの情報とこちらの情報、やりたい情報とやっていただきたい情報というのをうまくつなぐという役割がしばらくは必要なんじゃないかなと。それがうまくいき出し、そういうことをもっとやればいいんだということが普及、啓発されれば、県としてあえてやる必要性というのはなくなってくるのかなと、そういうふうに思っております。

○末松副委員長 よくわかりました。よくわかりましたが、これ140万円ぐらいでは、県全体のそれこそ本当に学校のボランティアをしようということではなかなか難しいという金額だと思いますし、そこまで本当にしていかなければボランティアというものが成り立っていかないのかなというのがちょっと不安なとこを感じますけれども、啓発活動をしっかりしていただいて、せっかく立ち上げるんですから、しっかりとやっていただきたいなというふうに思います。

○安田教育長 ちょっと補足をさせていただきますと、要は、私ども学校へお邪魔しましても、保護者の方とかあるいは地域の方々、本当に教室まで入っていろんな形でかかわっていただいて、例えば同じ読書をしたりTTやったり、あるいは何か違う時間で英語の授業をやったり、いろんなことをやられてみえます。現に、学校へ行きますと、随分いろんな形でいろんな方々がボランティアで参加をしていただいているんですが、今総括が言いましたように、必ずしもそういってないところもありますということで、我々としては単線ではなくて複線で、県は県でこういうふうなことも考えながら、うまくそこでかみ合って支援につながっていければいいなと。例えば、やっぱりこれだけの予算ですので、実行的な予算はほとんどありませんけれども、若干そういうデータベース的なものを県で作って、照会があったら学校なり地域に紹介できるようなシステムを考えるとか、その程度でございまして、ここが中心になってどーんとセンターに座って県内のボランティア活動を全部支えていくと、そういうところまではちょっとこれでは無理なんではないかなと、こう思っております。

○末松副委員長 すごくよくわかるんですけども、ならばなおさら、あんまりこういうシステムにボランティアさんが頼ってしまわないような形にしていかなければ、本来のボランティアというか学校ボランティアというものは成り立っていかないと思いますので、かえってこういうことを立ち上げることによって甘えになってきたりとか、学校で今まで行ってたのにここだというようなことにならないかなという不安を感じているものですから。ボランティアは、自分から発してこういうふうに守ってあげよう、こうやってやっていこうという、地域防犯であったり、そういう中でいうとこの教育が新しい時代の公かなというふうに思ってますので、そうならないようにぜひともお願いをしたいなというふうに、システムに頼らなくてもいいというのが新しい時代の公の一つかなというふうに思いますので、よろしくお願いをします。

○永田委員 元気な三重を創る高校生、これちょっと関連させてもらいます。

 これね、新規事業としてこれ創設した、そのきっかけは何だったんですか。

○坪田総括室長 今回、元気な三重を創る高校生育成事業を考えさせていただいたのは、一方では県の進める文化力というものも意識しましたし、現在、若年者で雇用上の問題となっているフリーター・ニート問題と、これは三重県に限らない問題ですが、それを考えたときに、やっぱり自立できるもの、そこを一番考えてもらうのはやっぱり高校生ではないかということで、高校の実態を見ますとなかなかそのような考える時間というのがとられていないと。倫理社会で若干の知識という意味では与えられていますけれども、深く人生を考えるという場面がないんじゃないか。また、哲学と言っていいのか、そういうようなよりどころといいますか、そういう生き方を考えるようななかなかその知識が与えられていないんじゃないかということもありまして、フリーター・ニート問題に関して言えば自立を促したいということがございます。

 また、フリーター・ニートの問題として、やっぱり生きていくためのコスト感覚とか社会制度とか、そういうものをきっちり高校生の段階で身につけていないとなかなか個として力を持って今の時代を力強く生き抜いていくことはできないということで、この金融や消費生活、法、知的財産などの課題についてもしっかりやっていただくということで。今でも各教科や総合的な学習の時間の一部の一部としてはやられておるんですけれども、そういうものをすべての高校生が学んでいただくということが三重の教育として、文化力なども念頭に置いた場合には極めて重要ではないかというふうに考え、この事業をそういう社会情勢とか現状に照らして発案したという次第でございます。

○永田委員 この新聞記事ですけどね、この日本青少年研究所というのがあるんですか。これにタイトルは「意欲低い日本の高校生」というタイトル出てるんですよね、これ。何かこれ全くこのようなことなのかなと思って実は思ったわけなんですが。日本の高校生の意欲の低さと勉強離れの傾向が出ているというふうなことにもなってるんですが、日本、アメリカ、中国、韓国の高校生を比較したわけですよ。それで顕著な例が、成績がもうよくなることを追求してやってるとかが、他の3国から比べてもう半分、そういう意欲を持ってる生徒がね。もうものすごく低くなっちゃってるんですね。とにかくもう無気力と言わざるを得ない。この数字見るとね。これは一体何がこうさせたのかということをね。例えばゆとり教育との関係もないとは言えないだろう、ここに書いてあるけど。そういうことばっかりじゃないと思うんだけど、民間の調査機関なんですけども、どう思われてますか。

○安田教育長 私も少しだけ記事も見せていただきましたけれども、一昨年の国際テストの結果からずっと始まって、随分と日本の子どもたちのこういう特に学力なりあるいは学習意欲なりといったものが低いというふうな言われ方をしているわけでございますけれど、そういうところの部分とはまた別としまして、そういう情勢といいますか現象というのは、永田委員が本会議でもおっしゃいましたように、いろんな社会経済情勢の中で一つの現象として出てきているのかなということで、その原因を簡単に私どもで突き止めるのは難しいかなと思っておりますけれど、それはそれとしまして、私どもも、社会へ出る一歩手前の学年といいますか年齢としまして、もう少し自分できちっと物事を考えて、自立して、そして社会にも参画していけるような、そういう人材の育成というのが最も重要なんではないかなと。これはもうしあわせプランでもそういったこと、そういう人材育成というのは言っておりますし、私どももそもそも最も目指すところだと思うんですね。とは言いながら、具体的に教科だけを高等学校でやっていますとなかなかそこまで十分に教えられない。

 あるいは一方では、今一番言われますのが職業意識といいますか、勤労意識といいますか、そこもどうも希薄ではないかと。それの結果がニート、フリーターのような形になっているというところで、そういったところも含めて、そちらはそちらでキャリア教育ということでいろんな形でやらせていただいてますけれども、それも考え方ということではなくて、むしろ体験してもらうということがかなり中心になっておりますので、もう少し自分自身でいろんなことを考えて自立していけると、そんなことを指導していける、そういう時間が設けられないかなということで今回こういう事業を考えさせていただいたとこでございます。

○永田委員 着眼は非常に私は良とするところなんですが、もう少しこの根本的な話ね、何がこうさせたかという、このようなことになったかというような根本の基本のことに少し力点を注いだらどうかなという思いでいっぱいなんですよ。例えばこれは言うなら、称して言えば、漢方薬じゃないけど対症療法と言わざるを得ないですわな。そう私は常に思ってるわけですが、そこらへんどう思ってらっしゃいますか。

○安田教育長 対症療法とまではなかなかいかないと思うんですけども、これではですね。漢方薬にもいかないかもわかりませんけれども、かなりこれから自立して社会へ出て行くときに、やっぱり最低限、知識として知っておいてくださいよというんではなくて、自分をきちっと考える、そういう習慣といいますか、そういう資質を持ってくださいよということですので、ある意味ではじわじわっときいてくるのかなと。ただ、これまだそういったことを思っているだけでして、それをどういうふうにやっていったらいいかというのはこれから研究していくわけですので、なかなか一気にそういう域には達しないかもわかりませんけれども、十分にそういったねらいといったものを頭に置きながら、これから研究していってほしいなというふうに思っておりますけれども。

○永田委員 こんなこと話してるとなかなか尽きないんですが、ぜひひとつ、もっと根本的な子どものあり方、教育のあり方、こういうものをやっぱり三重県としても追求しながら、根本にあるのは何がこうさせたかということのやっぱり分析もしながら、そういう方向、方面もひとつかみ砕いていただいて、そこらへんにもひとつやっていただきたいなと、こういう思いでちょっと今申し上げたんですが、今後ともひとつ、これはこれでいいんですけど、よろしく頼みますわ。

 以上です。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○福田委員 予算決算の分科会ということですので、予算にかかわることを申し上げたいと思いますが、教育長ご説明いただいた知識・情報発信図書館整備事業、125万4,000円ついとるわけなんですけども、先日の新聞報道を見ますと、かわいそうな三重県民、あるいは愛媛県民というような話でございまして、何かと申し上げますと、ご承知のとおり、あれはたしか図書購入費が平成17年度、非常に厳しいという状況で、全国トップクラスで岡山県とか上位の県と、あと、愛媛、三重が非常に厳しい予算になってきているということでありました。この予算のここ数年の経年変化をまず教えていただきたいんですが。

○安田教育長 現在の県立図書館が、あの総合文化センターの一角に移転をいたしましたのが平成6年度でございます。その6年当初は、これはスタートですから当たり前なんですが、2億4,800万という図書購入費がございました。これがちょうど今年の全国一位となっている岡山県と同じ。実は、言いわけではないんですが、岡山県も昨年新しいものをオープンいたしまして、ここ一、二年は随分と大きな予算を岡山としては持っているのかなと。おおむね岡山県と三重県というのは比較的よく似た規模の県でございますので、そういったことからも、開館直後であるというふうなことをご理解いただきたいなと。そのあとはもう東京、大阪というふうにきますので、大きな規模のところと。

 本県の場合ですと、2億4,800万でスタートいたしまして、その翌年が1億7,100万ということで、8年程は1億台をずっとキープしてまいりました。平成13年度に1億722万5,000円という年がございますが、その後、県予算の厳しいシーリングの時代に突入をいたしまして、その後は7,600万、3,800万、3,800万、平成17年度の当初が2,600万ということで、もう半減以下になってしまったと。シーリングということで枠予算ですので、教育委員会の中での割り振り予算ということになるわけですけれども、かなり金額的にも大きいところですし、苦し紛れに図書購入費に圧迫がきたというのが今の実態でございまして、平成18年度につきましては、こういう順位というのも公になりましたし、再検討をして合わせて3,700万程になっておりますので、2年程前の数字にまで戻るのかなというふうに思っております。

○福田委員 知識・情報発信図書館整備事業で125万ですか、つけていただいておる中の説明にもありましたように、ただ本を読むということだけではなしに、いわゆるレファレンスという機能も図書館に大きく持たせたいというご案内でしたので、いささかこの3,000万を切ったような図書購入費ではですね。このレファレンスの事業というのは私もよく使うんですが、例えば年鑑とかマニュアルとかいうものは更新していかないと非常にデータ自体も古くなってくるという嫌いもあるというか、そういう性格のものですので、ぜひとも、厳しい予算ということでございますが、シーリングの話も出ましたけども、平成19年度に向かって充実させていただきたいなと思っております。

 専門書の充実等々も図っていただくということですけども、このネットワークを生かすというか、市町村合併が進んで村はもちろんなくなりましたけども、町村がなくなったとこもあるんですけど、旧来の町村の図書館も非常に充実を、それぞれの自治体が努力していただいてなってきておりますので、ある面で言うとその役割分担というか、この郷土史のレファレンス事業については例えばここの何々町、昔の何々町図書館がえらい充実しとるよとか、そういう考え方というのも1つあると思うんですが、いかがでしょうか。

○安田教育長 ネットワーク自体は県内の公立図書館を全部結んでおりますし、学校の方とも結んでやっているんですが、なかなか、今委員おっしゃいましたような役割分担で、ネットワークで総合、トータル合わせたらものすごく大きなものになるという形のものではなくて、それぞれが同じようなものを持っていて、それのネットワークということですので、例えば南の方の図書館から県立にある専門書を借りたいというふうなときには、その方には無料で届けられるようなそういうシステムを使ってやっておるんですけれど、県立の場合は若干そうだと思いますけれど、逆に、こちらではないけれども、どっかの市の図書館にはある、それを借りたいという逆のケースが割と今までは少ないのかなと。とはいえ、役割分担でそれぞれを専門的に絞り込んでいくということについては、なかなかそれぞれの地域の方々のご意向もあり、難しいのかな。それぞれが若干は総花的というか、一般的な図書館にならざるを得ないのかなというふうに思っておりますけれど。

○福田委員 わかりました。ただ、非常に残念な18年度図書購入費というか予算ですので、補完する意味でも、このネットワークやら補完すべき知恵をまた働かせていただいて、47都道府県の下位の予算を何とか充実に向けて取り組んでいただきたいと要望して終わりたいと思います。ありがとうございました。

○山本委員 子どもの安心・安全確保推進事業ということで、先程の警察のときにも西場委員が発言をされましたけども。子どもが学校に行く、それからまた学校からうちに帰る、その間にクラブ活動もし、いろんなそういう道端で、例えばモクレンの花が咲いて何気なしに漂ってくるにおいをかぎながら秋を感じるとかね。それから、我々の小さいときもそうでした。道路、いわゆる道にでこぼこがあって、そこに水たまりがたまっておって、冬になるとそこが凍って、それをかかとで割ったりしながら学校へ行ったり、学校の中で例えば友達とけんかして、また下校時に、明日、どうしたらあの子と仲よくなれるだろうというようなことを考えながら家へ帰ってくるとかね。学校の先生に怒られた。どうして、明日先生に謝ろうかなとかですね、あの学校の登下校時というのは非常に子どもにとって大事な時というか、なんですよ。と私は思っているんです。

 それをですね、これ大人の社会がいけないんですが、安心・安全という名のもとにバスで学校まで行って、また学校からまたうちへバスで帰ってくるとか、家の自家用車で学校へ届けてまた帰ってくるというようなことになりますと、子どもたちは、じゃ、社会でなじむというか、一番大事なあの時期に自然と触れ合うことができないという、これはもう本当に大人の責任じゃないかなというふうに私は思うんですね。まして、じゃ、登下校時の道端にガードマンの人がおるのもおかしいし、かといって、去年の12月ぐらいからずっと一連の事件が起こったために、町も各種団体の皆さんにお願いしながら1日そういうことをやりました。いろんな方々道端に立って、子どもたちを安全に学校へ行かすためのそういうことをやったんですが、そういうことをやらないで、何とか学校へ行かすための安全施策というか、施策というとおかしいですね、そういうものって何かないんだろうかなというふうに思うんですが。その3,400万の予算の中でそういったスクールガード・リーダーとかいろんなそういうことが書いてあるんですが、何かわざとらしくないようなそういう安全対策というのはどういうふうに組まれていけばいいんだろうなということを考えとるんですけど、そのへんのところというのはどういうものがあるんでしょうかね。

○安田教育長 難しい問題かなと思ってます。今委員がいろいろとおっしゃっていただきましたような子どもたちの登下校での思いなり行動なりというのは、それは今の子どもたちでもそうあってほしいと思っているかもわからないと思うんですね。ただ、昔、私どもの経験からいきましても、地域の方々が、もっと昔ですと全然知らない子どもさんでも、あるいはどっかのお店の方々でも、前を通るともう我が子のようにいろんなことを心配しながら声もかけてくれたという、そういう時代、地域コミュニティーの時代があったと思うんですが、なかなか今そういった状況からは、かけ離れているのかなと。ましてや、そういう登下校時をねらったような犯罪まで起きているというふうな状況でありますので、一番理想的なのはやはり地域の方々、保護者も含めてみんながそっと子どもたちを見守って、それで安全に登下校してもらうというのが一番理想であろうかと思いますが、今どちらかというと犯罪防止、防犯の方が中心となって、かなり目立つというか、ジャンパーなんかでも統一のボランティアのジャンパーを着ていただいて、むしろそのことが子どもたちの目にも安心に映るし、あるいはそういう犯罪の抑止力にもつながっているというふうな状況でございますので、これがもう少し定着といいますか、やり方がごく自然のものになっていけば、そういうあえてマーキングのようなことをしなくても、皆さんが見守っていっていただけるような状況ができ上がってくるのかなというふうに思いますが、今は過渡期的な状況ということで、むしろ目立った形の方が効果はあるのかなというふうな気がいたしておりますけれど。ちょっと感想でございます。

○山本委員 教育長言われたように、私の小さい頃は、隣のおじいちゃんやおばあちゃんからも元気で学校へ行っとんのやなとか、車にはねられんようにせないかんなというて、地域の目があったけども、今は全くもうそういうような時代の変遷とともに希薄になっとる。そんな中で子どもは学校へ行かなきゃいけない。そんな中でのいろんな事件が起こっとるということで、本当にもう胸痛めとる一人なんですけども。

 そんなときにね、例えば前から言うんですが、小学校の空き教室の利用ということでいろんなことが考えられるじゃないですか。また、例えば老人の方々の憩いの家を学校空き教室に提供するとかというようなことも議論もあったりして、今までですよ。いろんなそういう施策というのがあると思うんですわ。だから、もう一回この際、我々の県外視察でも市川市でしたかね、複合施設で、小学校の上にお年寄りの方々の施設があったり、いろんなそういう複合施設があったんですが、この機会に、子どもたちだけの学び舎ということだけではなくて、お年寄りの方々もそこへ来るようなそういうような施策というのを、一回考えてみたらどうかいなというふうに思うんですけど。ただ、学校側から言えば安全という意味で少し抵抗があるのかなというようなことで、なかなかそういうお年寄りの方々の集会所にするということに関して抵抗があるというようなことを現場の先生方たちからも聞いたことはあるんですが、もうこんな時代ですから、いろんなそういう選択肢の中の一つとして、そういった空き教室を開放するということによって少しでも子どもたちの安全が図れるもんならというふうに思っておるもんですから、一回また検討してもうたらどうかいなというふうに思いますが、感想がもしありましたら。

○安田教育長 空き教室ということで従来からもいろんな使い方をご提案もいただいているわけですけれども、そういうことで各学校等、市町の教育委員会を通じて聞かせていただきますと、案外自由に使える教室の数が少ないというのがまず第一印象でございまして、たまたま行くとあいているときはあるんですが、いわゆる恒常的に使っていこうとすると1つの教室をがちっと確保する必要があると。そうなると、割と県内全域でも本当に2けたぐらいしかそういう教室というのがないというのが実態でございます。

 ただ、活用の仕方はいろんなバリエーションがありますので、それは市町の教育委員会なり、あるいは学校なりで地域の方々の意見もいただきながらやっていって、有効に活用していってほしいなというふうに思います。その例として教えていただいたわけで、その市川市の例も私どももうちょっと勉強させていただきたいと思いますが、これは空き教室ではございませんけれども、例えば新しく作った幼稚園と、幼稚園と老人ホームが同じ敷地内にあって常に顔を合わせるようにしているとか、いろんなことが考えられて、これはお互いに、老人の方々にも一つの生きがいにつながりますし、非常にいい効果を上げているという話を伺ったことありますけれど、そういったことも含めて幅広く、そんな事例なんかも紹介しながら、また市町の教育委員会にもお話をしていきたいなというふうに思います。

○田中委員長 山本委員、よろしいですか。

○西場委員 今、山本さんの方から学校の安全の話がいろいろあったんですが、私からも少しその点につきまして。今回の予算でこの項目が重点の1つに上げていただいており、時宜を得た対応かなと、こう思っております。

 申すまでもないんですが、近年、奈良県の事件から始まって栃木、広島、そして京都、県内でも北勢の方で痛ましい子どもの事件がございました。そういうようなことから、今、山本さんの方からあるべき地域の教育力とか地域の防犯力のそういうかつての良さというようなのを復活したらという思いが語られたんですけれども、確かにそういうことであろうかなとは思いますが、今、現時点では非常に緊急を要する大変な事態だと、こういうようなことから、できる限りの対応を緊急に重点的にすべきかなというようなことを私は思うんです。

 それで、今回このスクールガード、あるいはスクールガード・リーダーと、こういうところでの予算化がされておりますが、こういう質問をしながらちょっと不勉強で申し訳ないんですけれども、スクールガードというもののシステムと、そのスクールガードに対してのリーダーというのが40人いて、全校を1人10人の単位で受け持ってというようなお話がありましたけれども、そんな1人で10校もどうやってして受け持てるのかなというようなちょっと感じもいたしますし、そこのシステムを簡潔に教えてほしいのと、それから、もう一方で学校ボランティアというのがありましたけれども、このへんも学校の安全に対する、いろいろ役割に対する期待が多いようですけれども、これはどういう関連があるのやらないのやら、連携をしていけるものかどうかというところも含めて、少し簡潔に説明してほしいと思います。

○坪田総括室長 スクールガード・リーダーでございますけれども、まずは学校ごとにスクールガードと呼ばれる、これはどういう名称でもいいんですけれども、学校ボランティアとか学校安全ボランティアでもよろしいんですが、そういうものが既にあるところもあり、また、そういうものをこれから作ってもらうということで昨年末に研修も3回にわたって広く県民の皆様に実施させていただいたんですけれども、そういう方々に対して指導というか助言するというか、そういうことを各10校回って各小学校におけるボランティアの育成、そしてまたその活動の支援をしていくというのがこのリーダーの役割でございまして、リーダー自身が10校を自分で回ると、そういうこともあっていいかと思いますが、基本的にはその10校の安全ボランティア体制に対してうまく助言したり、いろいろ計画を作らせたり、または注意点といいますか、定期的な巡回指導であればそういうもののポイントというものを示唆していくというのがこのリーダーの役割で、いわばコーディネート役といいますか、そういう役割を期待されていて、それがお一人10校程度を担当していただこうというシステムを考えております。

 それで、そのためにはリーダーだけ養成しても、そちらの一つひとつの学校で実働していただくボランティアというものを育成していかなくちゃいけないということで、いろんな機運が高いところは既にあるわけでございますけれども、機運が少しまだ足りないところに関しましては、もうボランティアの育成というのを啓発、働きかけということをこれまでもしてきましたし、これからも働きかけていかなければならないんですが、その中で、安全に限るものではないんですが、この学校ボランティアパートナーシップ事業というものを安全という最重要テーマについてもうまく活用していただき、学校でボランティアの募集、そしてボランティアをしたい者がうまくそういうマッチングしてその学校に体制が整うように、そういう支援していく中で、この学校ボランティアパートナーシップ事業というのもこの安全の中で一応期待する事業として挙げさせていただいておりますので、このリーダーと実際動かれる学校ボランティアの育成が相まって、この子どもの安全確保を地域ぐるみでやるという動きが初めて成功するのかなと、そのように考えております。

○西場委員 そのスクールガードなり、リーダーのネットワークの拠点というのは、センターといいますかね、よりどころはどこになってくるんですか。

○坪田総括室長 特に機関としてのセンターというのを設けているわけではないんですが、これは国の委嘱を受けて県として各地域、そしてリーダーについては委嘱をしていくということで、県としてそのセンター的役割を担っていくわけでございますが、もちろんこのリーダーを集めた、またそれに有識者を集めたそういう会議などでそれを情報交換すると、そういうものの運営を事務局でやらせていただきますので、そういう協議会、会議などを通じながらセンター的役割、情報共有などの役割を担っていきたいというふうに考えております。

○西場委員 このリーダーはどのように募集したり養成したりされるんですかね。

○坪田総括室長 これまでは学校にかかわった生徒指導などの経験があり、また警察との関係などで実績もある方々、または警察の方にお願いをしまして警察官のOBの方々ということで、現在、今年度は15名の方々に委嘱をしておりますが、さらに40名に拡大するに当たっては、もう地域で今実際にボランティアに当たられていて、時間的にもこのコーディネート役も担えるという方々も広く参加を呼びかけていきたいということで考えておりまして、先程紹介しました明日の会議でも、その地域ボランティアの方々にそういうご検討もお願いできればということで、積極的に本当の意味での地域ぐるみでの安全体制というのを作るためにこの40名というのが、そういう気持ちがある多様な方々に担っていただけるようにしていきたいと思っております。

○西場委員 状況が大変厳しい現実にあろうかなと思いますし、今後その通学路の安全の問題、また声かけとかそういうものがあったときの情報の共有、こういうものを学校サイドだけじゃなくてその地域全体のものにしていくというのには、大変これからこういったシステムといいますか、こういう方々を中心にやっていただかねばならんことがたくさんあるかなと思いますので、ぜひこの事業をして充実していっていただきたいなと、こう思うんですが、県庁内の問題として、こういった子どもたちの安全、犯罪に巻き込まれない、こういうようなものをやっていくその主体としてですね、通常に考えて皆さん方教育委員会、これはもちろんでありますが、生活部の方にもあります、青少年問題が。そして、警察の方にも当然かかわる問題でもありますし、細かく言えば全庁的にまたがっていくものでありますけれども、この今の厳しい現実を押さえて、これからやっていくのに、この子どもたちの安全、子ども対策を進めていく上に今非常に重要な場面を迎えておりますので、このことに対して全庁的な体制づくりをまず立ち上げるべきではないかと、こう思うんですが、その点についていかがですか。

○坪田総括室長 全庁的な子どもの安全に係る体制づくりでございますが、これまで学校の在学、在園中については間違いなく学校、それから教育委員会と。放課後、登下校につきましては非常にグレーなところがございまして、今回、昨年来の事件を受けまして、通学路についてもこれはもう文部科学省、そしてこの教育委員会が主体的に対応していくということがある程度はっきりしたわけでございます。今後、放課後におきまして、例えば学習塾の前後というのはどうなるのかとか、あとは学童保育に小学校1、2、3年は移られて、その後はどうなるのかとか、また子どもの居場所の関係とか、実は放課後の過ごし方が今様々でございまして、そこについての行政の責任というのが非常にまちまちになってきているというのがございます。

 また、教育委員会としましては、やはり学齢期といいますか、学校に通っている子どもさんにつきましては家から出て確実に家でお休みになられるまで、ある程度学校の責任ではないかと、そういうふうに主体的に責任を持って受け止めまして、明日の会議におきましてもこちらから各部門に積極的に働きかけたわけでございまして、これまでは子どもの安全などの指針を作っている生活部さんとか他の部門が何かしらかじを取るといいますか集合をかけるまで、どっちかというと待ちの姿勢があったということはちょっと反省すべきかと思いまして、これからは教育委員会が一応子どもにとっては一義的な、特に学校に行っている、特に小さな小学生、保育園や幼稚園につきましてはこちらから積極的にそういう、必要に応じて集まりを持っていくとか、情報交換を持っていくような呼びかけをしていきたいと思っています。

 恒常的な会議をどうすべきかについては、これも明日の会議等でちょっと検討していきたいと思っておりますけれども、メンバーを固定するのがいいのか、それとも必要に応じていろんな方々に入っていただいて、その目的に応じてバリエーションがあった方がいいのかということも含めて考えていきたいと思いますが、いずれにしろ、今後はより主体的に教育委員会がやっていきたいということで思っております。

○西場委員 学校を所管する教育委員会が担っていただく役割、任務というのは大変大きいということも十分理解いたしますけれども、社会全体の大きな問題としてこの子どもたちの問題、犯罪からいかに守っていくか、こういう厳しい世相の中でその問題が今問われておるんだろうと思います。そういう意味においては、教育委員会の主体性はこの場で求めていくとして、あくまでも県全体として全庁的な体制を立ち上げて、このことを県民運動として全県民に呼びかけるような県庁組織の立ち上げが大事だと、こう思いますので、ぜひ教育長の方からもそういったことの呼びかけをしていただくことを、この場をおかりしましてお願いをしておきます。ご意見があれば伺いたいと思います。

○安田教育長 先程総括から申し上げましたように、やはりこれまではどちらかというと警察と教育とがいろんな形でかなり密接に情報も交換しながら対処してきたと。むしろ知事部局、生活部、健康福祉部の方は青少年対策という部分ではございましたけれども、防犯という部分ではこれまでもあまり関連がございませんでした。そういったことも含めて、今委員ご指摘いただきましたように、もうちょっと教育委員会の中でもしっかりと体制を整えて、しかもそこで同時に全庁的にもそういったことが協議していけるような場づくりを、教育がむしろ中心になって設定していけるように心がけていきたいというふうに思います。

○田中委員長 ほかにございませんか。

 なければ、議案に対する質疑を終了いたします。

 (2)採決

    議案 第 1号 他 4件     挙手(全員)     可決

II 委員協議

  (1)予算決算特別委員会(3月20日)における分科会委員長報告について

 〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成18年 3月13日         

予算決算特別委員会          

教育警察分科会委員長  田 中 俊 行

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