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平成18年7月25日 地域活性化対策調査特別委員会 会議録

地 域 活 性 化 対 策 調 査 特 別 委 員 会

(閉 会 中)

開催年月日   平成18年7月25日  13:33 ~ 15:36

会議室    第601特別委員会室

出席委員   10名

委員長 田中  博  君
副委員長 竹上 真人  君
委員 末松 則子  さん
委員 舘  直人  君
委員 岩田 隆嘉  君
委員 三谷 哲央  君
委員 中村 進一  君
委員 辻本  正  君
委員 山本 教和  君
委員 中川 正美  君

欠席委員    1名

委員 森本 繁史  君

出席説明員

[農水商工部]

農水商工部長   石垣 英一  君

団体・金融分野

総括室長   河合  博  君

担い手・基盤整備分野

総括室長   佐藤 伸晴  君

農水産物供給分野

総括室長   吉田 鎭夫  君

その他関係職員

[環境森林部]

森林・林業分野

総括室長   木平 悦生  君

その他関係職員

傍聴議員      0名

県政記者クラブ   2名

傍 聴 者     0名

議題および協議事項

I 調査事項

 1 一次産業の後継者育成対策について

 2 「三重ブランド」の活用について

II 委員協議

 1 県外調査について

 2 県内調査について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

I 調査事項

 (1)当局から資料に基づき説明(石垣農水商工部長、佐藤総括室長、渡部室長、髙橋室長 説明)

 (2)質疑・応答

○田中委員長 それでは、委員の皆さん、ご質疑があればお願いをしたいと思います。

○中村委員 2ページの後継者育成対策の中に「今後の対応」の真ん中より下のところで、後半の方やね、後ろから3行目か、「団塊の世代を対象とした水田農業技術研修等を進める」、ちょっとこんな話少しあったものですからね。農家へお話をさせてもらいに行ったら、「そんな、あんたらそんなんできへんに。」って言われたんですけども、私を見て言われたんやと思うんですけども。これからもう間違いなしに団塊の世代の連中があふれ出してくるんで、そのことと、第一次産業の後継者がどんどん高齢化していくし、そういった中で会社方式にしたりとか法人化したりとか、それから大規模なところへ集約されていくとか、そういった部分がよく出てくるんですけれども、一般のこういったサラリーマンをやっとった人も含めて、そういった人たちがそういう一歯車といいますか、生き生きとそういったところへお邪魔させていただいてやってけるような、そういうきちっとした仕組みなんですかね、これ。ちょっともう少し、「ああ、我々もそんな生きる道があるんか。」というようなことを示せるようなものはあるんですかね。簡単に教えてもらって、後で、「いや、こんな形でもうシステムができ上がってます。」というのがありましたら資料もいただきたいと思いますが。

○石垣部長 まさしく実は私も2007年対象、団塊世代なんですけども、中村委員も、やっぱりこれから2010年になってくるといっぱい出てくるわけです。輩出されてきます。その話の中で、今後、そういう方々はやっぱりいろんな経験やら積まれてきている。まだまだ独立して、若い、これから新しい第二の人生を送っていける方ばかりでありますから、その方々がともかく新しく一次産業に従事したいという思いの人であるならば、僕らはやっぱり広く門戸を開いて、それを支援するというのは大事だと思っとるわけです。

 実は今回、今年の農業白書の中にも特に団塊世代ということを うた

)ておるんでありますけども、特に一次産業のやっぱり後継者は大変今厳しいんです。その中で、戦力という言い方はおかしいですが、団塊世代の方々で、農業、一次産業に従事していきたいとお思いの方々については、支援していったら僕はいいと思ってます。鈴鹿農協とか多気農協なんかは、現実に今そういう新しい団塊世代の方の、新規農業をやりたいという方々の研修なんかも、例えば機械の操作とかいろんなのを実践的に支援しておるところがあります。

 ですから、今回私どもが農業大学校で、とりあえず一回どのくらいの方々に来てもらうということで、今8名の方々が年間60日間の研修を受けてますけども、これをてこに、これからそういう方々があったら、もう一回システム的に新しい受け皿作りに向けて何かやっぱりやっていきたいなと思っています。今、現実でいうとそういう段階です。

○中村委員 今の話やと8名ぐらい。

○石垣部長 今10名です。

○中村委員 10名。山本教和委員とか私とか、もう、ちょっと本当にあんまりね、私なんかもう間に合わんと思いますが、そういう人たちが対応できる、私はもう少し一般的に入れるような形ができるんかなとは思とったんですけれども、どうなんですかね。非常に限られた部門ということですかね。

○広塚室長 この講座につきましては60日間ということで、1年間通じてそのうちの60日間研修をしていただくということで、すべての人に門戸が開かれております。

 どういう人が対象になるんかということなんですけども、最終的に先程、部長が申し上げましたように、将来、担い手として育っていただくということを前提として、勉強していただくことになっております。担い手というのは認定農業者なり、集落営農なりということが将来の担い手になるわけでございますが、4ヘクタール程度まで拡大していただきますと認定農業者としてできるというようなこともございます。それから、集落営農ですとオペレーターとして活動していただけるということで、将来はやっぱり担い手として活動していただけるということを前提に勉強していただいております。

 研修の中身につきましては米、麦、大豆、それから野菜、これを対象にしております。

 以上でございます。

○中村委員 プロの育成ということですか。

○広塚室長 担い手を育成すると。担い手の一人になっていただくということを前提としております。

○中村委員 できましたらもっと軽く、たくさんの人たちがかかわれるような、例えば林業なんかもそうなんですけれども、林業なんかでも、とにかく人手が足らない。昨日もちょっと見せてもらったんですけれども、本当に人の手が足らんわけですよね。人が随分これからあふれてくるわけなんで、そういった人たちが気軽にかかわれるような、そういうシステムみたいなものを考えておられるんかなというふうに私は思ったものですからね。だから、ここで「団塊の世代を対象とした」というのがちょっと強過ぎるんですよね。たった10人ぐらい。これからもっと増やすんやと思うんですけれども。

○石垣部長 あくまでやっぱり団塊の世代の方々は、自分の第二の人生をどう生きていくかというのは各人の希望があるわけです。もちろん皆さん方が農業に従事したい、専業農家でいきたいという人と、自分の生きがいとして自然とか土に触りたいとか、環境、やっぱりそれに携わりたいと、いろんなレベルがあると思ってます。たまたま今回については認定農業者や将来農業を引き継いでもらうという思いの人をやってますけども、例えば市民農園とか、いろんなそういう軽いのもあるわけでありますから、だから、とりあえずは皆さん方が自分の生きがい対策として、あるいはいろんな自分の時間をどう使うかということについて、そういう農業に興味を持ってもらうというところからも入ってもらうと。まさしくすべてを専業農家に持っていかんならんという思いだけでは決してありませんので、たまたま今回については60日間という研修をやっていくということです。

○中村委員 もっとね、ですから幅広く対応できるような、今、家庭菜園という話が出ましたけども、そんなものもまた真剣に考えていっていただかないかんのじゃないかなと私は思います。

 それからもう1点、この三重ブランドって、成果といいますか、非常にこのブランドで認定したことによって、具体的にはどんな成果が出てるんですか。それだけ1点聞かせてください。

○髙橋室長 三重ブランドを認定した成果でございますが、まず、まだ認定を始めてから四、五年程度のものと、また認定されたばかりの事業者さんもございますし、定量的にこれだけ売上が伸びましたとか、そういったデータとしてはございませんが、ホームページ等へのアクセスで、中でアンケート調査を行っておりますと、三重ブランドに認定された品目の購買意欲といいますか、アンケート結果でございますが、着実に伸びているというのも見られますし、これは直接三重ブランド認定事業者さんからの声でございますが、認定していただいたことによって、よりブランドを傷つけないように頑張っていかなきゃいけないというそういう機運が高まったという、すみません、定量的なものではないんですが、そういったことであるとか、例えば「伊勢茶」で今、2事業者さん認定させていただいておりますが、他の事業者さんもこの認定を目指して頑張ろうじゃないかという、業界としてまとまりが出たであるとか、これもあまり公に述べるべきじゃないのかもしれないんですが、銀行からの金利が下がったというので大変ありがたかったという声も、要するにその認定を受けたことによって、その事業者の信用が増えて金利が下がったという効果がございますが、まだまだこれから、全国的に知名度がそれ程あるかと言われるとまだまだな部分がございますので、もう少し長い目で見ていただきたい。温かい目で見ていただいて、我々も頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○中村委員 産業的にその部分がかなり厚みを増してきたとか、そういった雰囲気ではないんですか、そこの部分は。

○石垣部長 例えばブランドマークというのがここにあるんですけども、実は今うちの「伊勢えび」、例えば鳥羽、磯部からずっと志摩の方で伊勢えびなんか出して、これにともかく全部タグを付けるわけです、このブランドのマークのタグを、三重の。このタグを付けとるんですね。あわびも全部そうです。ですから、築地の市場へ行っても、まさしく三重の「伊勢えび」ということで売っとるわけです。やっぱり一つは、これどっから来たんやと。トレーサビリティということももちろんありますけども、それとともに三重県の、やっぱり三重県の「伊勢えび」ということで売っとるわけです。ですから、そういう面については僕は漁業協同組合の中で、少なくともこのシーズについては相当付加価値の、値としても市場で高い評価されとるんだと思ってます。

 例えば、あと、ここに1つお茶で川原製茶というのがありますけども、まさしくこのお茶については今ペットボトルも売ってます。僕ははっきり言いますと、サントリーの「伊右衛門」とか、決してキリンの「生茶」には負けないと思って、私どもはあちこちで売っておるわけですけど、大変味的には評価は高いと思ってます。まさしくそういう企業化へ、お茶がそういうもの、企業化へ進んでいくという話はやっぱり僕は出てきておると思ってます。

 あともう1点言いますと、実はこのブランドをやることによって、食の日本のネットワークで今一番大きなのは「ぐるなび」というのがあります。これは東京を中心にもう何百万というネットがあるわけですが、これにはうちのブランド品は相当入ってます。ですから、このぐるなびチェーンで直に、三重県の要するに魚とかそういうものについては、直に漁連から発送するとか、そういう新しい波及効果は出てきとると思ってます。

 あと、「dancyu」という本がありますけども、この「dancyu」という本には相当うちの三重県のブランドは、お茶とかひじきとか、そういうのは取り上げられてまして、相当な評価を僕は受けとると思ってます。

 ですから、片方でいろんな情報発信をしながら、片方で企業化へレベルアップしていく。僕はそういう面で言うと、ブランドというのはやっぱり付加価値が高まる、信用力が高まる、そういう意味で効果があるというふうに思っています。

○中村委員 せっかくこうやってやっていただいておりますので、その成果、温かく見守ってくださいということですが、チェックをやっぱりきちっとしてっていただいて、三重県の観光という面からも広めていただきたいというふうに思いますので、頑張ってください。終わります。

○舘委員 すみません、後継者支援の中の話ですけども、要は2ページのここの対応のところに書かれておるように、新しい制度になっていく、品目横断等々の話があってですね。県では、もうここにも書かれてますけど、兼業農家が主なんやと。その中で、国策でそういうふうな形になっていって、今後の農業に向けてやるときには、担い手さんか集落営農かというふうなところだと思うんですね。そこへこの後継者の方をどうやって結び付けていって地域で営農ができていくか、農地をどうやって守っていこうかという一つの話にしていくのが方向やと思うんですよ。趣味の園芸でもそうでしょうけれども、いろいろな形の中のものをやっていく中でも、市民農園でもそうですが、それも一つの方策ですけれども、それもそういうふうな形のものができていきゃいいと思うんですが、やはりそれはもとはこの中に、各分野的に、殊に農業の方には支援センター等々の、農業大学校等の事業をやられているのはよくわかるんですけれども、当然その情報は出すのは必要ですけれど、やはり一番もとは市町の農政担当の方、そして団体であられるJAの関係の方、そして普及員さんが一番の話で、こういうふうに書かれておって連携をとっていくというふうな形の中で、これを見たらそうですけれども、やはり現場へ行ってね、現場の中で、JAさんでもそうですけれども、行政の市町の担当者のこともそうですけれども、やはり現場へ現場へ出て行って、そこで接しながら話をして、そこで情報を出せるとかいうのが一番根本やと思いますが、どうでしょうか。

○石垣部長 委員、今、言われましたが、特に今まさしく三重県の農業というと、もう水田農業がだいたいほとんど7割以上いくわけですわ。水田農業が中心になります。その水田農業、今どうやというと、もう兼業農家がほとんどですわ。あと、やっとる人は、先程言いましたように、もうお年寄り。こんな言葉悪いですけど、やっぱり60歳以上の人ばっかりです。で、ほとんど、はっきり言って外でお金をもらってきて田んぼへつぎ込んでいくという兼業農家が一番多いわけですけど、そんな中で今何が起こってきたかというと、中山間を中心にやっぱりうちの三重県も、北の方はあんまりないんですが、中勢から南の方へ行くと中山間を中心に耕作放棄地がものすごく出てきたわけです。はっきり言って今、僕は年間100ヘクタールぐらい、80から100ヘクタールぐらい出てきとると思います。これはまさしく今まで集落として、その地域全体が農業ということで守ってきた集落自体が、根本的にもう崩れてきたという話があるわけです。それを維持しようと思うと、基本的に言うと、兼業農家は兼業農家でいいんですが、農業をやってもらう人、地域で主体になってやってもらう人というのが、どうしてもやっぱりいないといかん。

 そういう面で言うと、国の方の今回の制度については、ある程度やっぱり片方で認定農業者というのを、中心になる人をまず育てましょうと。それで認定農業者が立たんのやったらその地域、集落の人らが集落営農をやって、そこで中心になる人を育てて地域をまとめていこうという方向については、やっぱり三重県としてもやっていかざるを得ない、そういう思いが僕はしてます。

 ですから、これは今私どもが当地で、もう委員が一番よくわかってもらって、要するに8月から麦まかなあかんわけです。もううちは今、はっきり言いますと普及の職員と、これは各地域に水田農業協議会というのを各地域に持ってます。それは市町と普及と県と、JAも入ってやっとるんですけども、ここが入って各地域に行って、車座で、夜行ってですね、ともかく集落営農やるんか、認定農業者を誰にするんやという話をして、今うちは全部リストを作ってます。もう200地区全部リストを作りました。これを中心に今やっとるわけですけども、はっきり言って、今すべてOKで今度これでいこうという話で決まったわけじゃありませんけども、これはともかく地域に入ってですね、今この農業をどうしていくかという話をもう訴えていかな本当に仕方ないと思ってます。

 そういう面で言うと、もうともかく今うちの普及の職員は毎晩夜、各地域を走りまわってます。今ともかく認定農業者で4ヘクタール以上の土地をぱっと集めてもらうか、集めてもらえんのやったら集落営農を中心にその地域を集落営農でどうまとめていくか、そういう方向で取り組んでいかんならんと思ってます。そこへ環境にやさしい農業とか、地産地消でいっぱいそういうソフト部門を放り込んでいかなあかんと思ってますけども、とりあえずはそういう方でいくということで今やらしてもらってます。

○舘委員 本当にその普及員さんも夜行かれてみえる。農協さん、JAさんもそう。行政の担当者もそう。本当に深夜にわたって地域で地区の問題を出してやられてるのはようわかります。ようわかってますけれども、ほんなやったら、今度新しく成案になった制度の中で何がいくんやというと、もう一番とっかかりやすいのは今まできとる転作からですわ。あとの関係となると、ちょっといっぱい遅れかな。しかしながら、これをしとかんと次のことができやんやろということでやられとると思うんですね。あんまり初めからですね、まあまあいくのがベストなんでしょうけれども、やはりどちらにしたって、地元へ出ていただいて顔を見えるようにしてやって、推進をしていただきたいなと、このように思います。

 耕作放棄のことが出ましたんで申し上げますが、北勢でも多いです。部長のところの員弁の方でも多いと思います。エン害っていうと、塩と猿と両方ありますけれども、本当に獣害の被害がすごく多くて、耕作意欲をなくしてみえる農家の方は本当に多いと思います。いろいろな手段を講じながらやってますけども、本当に抜本的に何かないんかなっていう思いが本当にみんな強くてですね、もうどうしてもそこがあかんから、もうここもシカが来た、イノシシ来た、だんだん里へ下りてきますから、やっぱりそこらへんのことも、前も質問しましたけども、そんなことを考えていただきたいなと思うのと、もう一つ、新規就農される方にいろいろな融資の関係が出てきてますけれども、これを見るとかなりのものがあるんだなと思いますが、金額的にはこんなことかなというふうに思ってたんですが、5年後にどうだといったときに、今度融資の関係で、あと、この融資をしたことでいろいろな問題というか、途中で受けるだけ受けて、おらんようになったとは申しませんけれども、そんな問題とか、そんなことはないんですか。

○石垣部長 3点ちょっとお答えさせてもらいます。

 1つは米の生産調整の話ですけれども、実はこの19年から、今は行政がこれやってますわな。どんだけの米作って、おまえところで何ぼという話。あれが今度19年以降JAの方へ移るわけですわ。要するに来年どこでどんな米を作って、例えば伊賀ならどこで酒米を作って、どうっていう話が、全部地域が決めることになるわけです。その主体がJAの方へ移っていくということで大変今大きな転換期にあるわけです、生産調整についても、それが1点です。

 獣害ですけども、獣害については本当にこれははっきり言ってもう、やっぱり一生懸命野菜作ってきてですな、猿がみんな持って、あるいはイノシシが持っていくという話の中でやっぱり意欲をなくしてきてるというのは、もうともかくこの中山間を通じて至るところで聞きます。実はこれについての支援策は、ソフト事業と直接ネットやいろんな補助金を出しておるんですけども、このへんのところの大変予算が厳しくなってきた段階で、今はっきり言って各市町も獣害対策について満足してもらってるかという話については大変今厳しい部分があります。これが1点です。

 あと、これ林業さんと一緒に連携してやっとるんですけど、やっぱり猿なんか来んようにえさを放るなとか、そういう前の段階的なことについては今いろんなことをやらしてもらってます。

 融資の話ですけど、逃げてったら取らへんのかという話で、確かに融資をして、はっきり言って大変厳しくなった部分もあります。経営規模を拡大してもらって失敗した部分もあると思います。ただ、うちは団体を通じてさせてますので、はっきり言って農協さんを通じて貸し付けるということで、そういう面で言うと、あんまりこの農林水産業については取りっぱぐれないという、言い方は悪いんですけども、案外成績は、僕は回収率はいいと思ってます。

○舘委員 融資の関係も、自分も農林課におった経験もありますけども、やはり支援センターの中で、例えば酪農やったら本当に専門的にしていって、こういうふうな形の中で、再建と言ったらおかしいけれども、そんな指導とかかなりの情報やら、またいろいろな指導をいただいておると思うんですね。そういうところまでうまくJAさんともそれこそ連携、協調させていただきながらやっていっていただきたいなと思います。

 最後に生産調整の話を、JAさんにかわりますわなという話をしようと思ったんですけども、先にしていただいてえらいあれですけれども、本当にそんなことかな思うと、一番今ボタンをかけるところやと思うんですね、地域で。営農を組織していくんか、どうするか、本当にそういうところで一生懸命に取り組んでいただきたいと思います。

○辻本委員 重なるんやけども、農業後継者というんかな、それについて。僕もよく本会議でも質問をさせてもらったんやけど、農村の形態がつぶれかかっとるという話がさっきありましたけどね、そういうところへも視点を置いてもらって後継者育成ということ考えてもらわんと。団塊の世代の人にやってもらうと、それ大いに結構です。結構ですけど、仮に中村議員が団塊の世代といって、度会町へ来て農業後継者になれるか、認定農業者になれるかというと、かなり厳しいものがあるのやないかと。中村議員が悪いという話じゃなしにね、年齢的なものとして。

 僕は後継者を考えるのに2通りあってね、1通りは、一時的に農業をちょっと見直ししようかという人と、それから、土地をどのように 肥沃 ()にしてその土地を次世代に伝えていくかということを考える後継者ね、そんなふうな2通りにして考えてもらわんと、後継者育成って一本ですわ、県がやってもらっとんのは。そういう、小学校で今田植えを時々体験学習ってやってますけどね、それはもうでき上がった田んぼへ入って苗をちょこちょこっと植えてくるだけやと。そやなしに、本当にやらすんやったら、やっぱり田んぼを耕すことからやって、こうせんと稲は育たんのですよってところから教えていかないと本当の後継者育成のようにならんと思うし。そやで、僕この前も聞いたけど、後継者育成事業でようけ金、毎年毎年つぎ込んどると。何人就農してもらって、費用対効果でいったらいくらかかったかというと、一言聞いたこともあるけども、そういうふうに、僕は後継者を作ってもらうにしても基本的にその土地に住みついてやってもらうという人と、それから一時的にやろうかという、貸し農園みたいなんやったらね、これいくらでもやってもらえるんや。ところが、本当に水を引いて田んぼを作っていこかとなってくるとね、ちょっとやそっとではなかなかいかんのと違うんかなと僕は思うんですね。

 で、わしところの方でも今度第二用水ができるとコンピューターでぱっぱっと水換えができる田んぼがあるし、昔からずっと溝さらえをしてきて、漏っていくところを赤土でまだぺんぺん押さえてやっと守っていくんやというところもあるんですよね。そういうところをU字溝で作ろかというと、もう20代や30代の人は、何でそういうところへ金使わんならんのやと。もう田んぼみたいどっかへ作ってもらえというふうな声が多くてですね、そんなことがやっぱり農村文化というか、そんなものを壊していくような考え方にもなってくるんでね。僕は後継者というのは、確かに団塊の世代の人にやってもらうという、そら新規営農でいいと思うけども、やっぱりもう一つね、もう一つ基本的に根本から。今、何があかんかというと、百姓やから、おまえら米作ったらいいんやと。何や難しい勉強してよそへ行かんでいいって、僕ら子どもの頃はそうやった。今はもうそんなこと言わんと全部高校へ行け、大学行け。それで、いい大学へ行って、おれところの子はいい大学へ行ったいうたら、あとはもうふるさとなんか見向かへんね。そんなことも反省材料としながら、新しい農村を作っていくというための後継者はどうなんやと。こんなことを考えてもらわんといかんの違うかなと。わしは田舎に住んどるんで、そんなことをよく毎日思っとんのやけど、そのへんはどうですやろ。

○石垣部長 私も帰っていくと百姓をやって、畑も持ってますので、中山間にも持ってますので、本音の話言うと、自分の実地体験で毎日いろいろやってますから、あえてお話しさせてもらうんですが、やっぱり田舎には、農村には農村のいい文化というのがあったわけですわ。みんなが、その地域がまとまって、その地域にある伝統・文化っていっぱいあって、単なる米作るとかそういう中山間というだけじゃなく、そこに一つの地域文化があるわけです。まさしくこれが耕作放棄地がぼんぼん出てくる。その中でいくと、1年ヨシが生えたらもう翌年使い物にならんわけです。ですから、それについては、確かにあそこはお年寄りしかおらんで田んぼを守れないと。そしたら、その地域全体でどうしていくと、やっぱり集落全体がもう崩壊しつつあるわけです。そこをやっぱり私どもはその地域で、非農家の人も、農家やってない人も含めてどうしてくんだという視点を、今回地域で考えてよという話がまさしく基本にあると思ってます。ともかく後継者っていったら本当に今どこへ行ってもおりませんわ、みんな若い人は皆出ていきますで。その中でやっていくと、地域でどう守っていくかという視点を今回の、やっぱり認定農業者がおればいいですけども、おらんところについて、認定農業者もこんな段々畑のところ簡単に、効率の悪いところ、そんなのやってくれませんわ。やっぱり地域でどう守っていくかという話を基本的に僕らは進めていきたい。そのために今地域でいろんな説明をさせてもらっとるという思いです。

 まさしく委員が言われるように、本当にこのままでいったら農村文化というのは消えてくやろと。それは僕らにとっては、やっぱりこの三重県の自然と地域の文化は残していく。そのためにはその基盤をどう確保していくか。僕はもうそういう思いで今やらしてもらってます。そういう意味で今回新しい水管理とか、いっぱい事業がまた出てきたんですけども、そういう思いで僕はやらしてもらっておるつもりです。

 以上です。

○辻本委員 これはもう答えがあってないような、なかってあるようなことですから、なかなか解決せんと思うけどね、僕はやっぱり一番根本を考えとる農林省というんかな、今、何て言うんやな。そこの人がね、やっぱり地下足袋はいて現地を歩いてきてね、それで転作がどうやとかいうことを言ってもらわんと、そんな地下足袋はいたことない、それこそ田んぼへ入ったこともないというような人が米作りはこうやってね。それで、時には役場でせえ、時には農協でせえ。てめえら、そしたら、どうやってやったら一番いいと思っとんやと。それ、わからんね、さっぱり。じゃないかと僕は思いますよ。直接話したことないので、あれやけどね。やっぱりそういう農林とか水産とかというのは、やっぱり地下足袋やら、船へ乗ってみたり、木の枝を払ってみたり、そんなことを体験した人が本当に具体的な案を作らんと、東大を出たかどこを出とるか知らんけども、木を切ったことのないやつがそんな林業の話したって話にならんと僕は思う。まだ県の職員の人はね、しょっちゅう直接に話をしてもらう機会があるでいいけども、国の人なんかは、もう本当あらへんのと違うかと僕は思いますよ、あの農林省の偉い人は。もっと上へ行くことを考えとってね、下の方は見えやん。それが原因やと僕は思います。もう答えはよろしいわ、はい。

○岩田委員 来年からああして戦後の改革の中で、農業というものがどう変わっていくんかというのが来年からだとまさしく思うんです。その中で、経営所得安定対策の中身、これ今までであれば農業、よく言われたんですけど、攻めの農業か守りの農業か、専業か兼業か、あるいは生産の面でいくんか、あるいは多面的機能を発揮する、自然環境を守る部分でいくんかという、ここらへんのところが、まさしくこれからどうそれを分ける中で皆さんにどないに理解してもらって、農地をあるいは自然環境を守るかということになると思うんです。そうなれば、これから先、中核農家だとか認定農業者って言っておられますけども、これは例えば認定農業者、もう何年か前に4000人にするってやつが今2000人しかできておらん。これなかなか育っていかんし、育ちかけたらその人らも年寄っていくという現状があると思うんです。

 それで、今、2000数カ所の集落営農、これ今度の施策に乗っかってそれを何とか三重県内の農業ということでまとめて守っていこう、その中で生産物をちゃんとやっていこうということだと思うんですけども、これで三重県で考えていくのにはやっぱり三重県なりの考え方が欲しいという中では、僕思うんですけども、さっき部長も、いつもそんなこと頭にあると思うんですが、まずその集落営農の中でこれから先、国の施策に乗っかっていこうと思うと、やはり経営体を作りなさいよということで、そっちへ移行していくということなんですけども、そうじゃなしに、僕の思うのは、移行していくのはいいんですけども、ここまで集落営農で来たから、集落営農の中でどこどこの誰それにこれを任そうじゃないか、あの子ならやっていただけるよと。それで、あの子でできない部分、あそこの家でできない部分、おれらもここのところをやろうよというのが、まさしくこれからそれを考えていかんと。誰か4ヘクタール以上作ってくださいよ、その人らをどっかで支援しますよ。その土地の集積、誰がするんですか。あるいは水の管理を誰がするのか。これもう全く集落営農の中から芽生えてこんと、次の中核の農家は僕は育っていかんと思うんです。ここらへんのところをやっぱりしっかりとこれから考えていかなきゃならんので、中核農家や、そうやって認定農業者っていつも言われるんですけど、僕はそうじゃないと思う。

 もう1点は、農業の中で土地利用型の農業と、もう一つは施設型の農業があると。そしたら、土地利用型の農業をこれから新規にやっていただく、よそからの人も来てというの、これ、いると思うんです。全国にそういったことを希望される人、土地があれば行きますよという人がいると思うんですけども、そこらへんの中にはやっぱり新しく、例えば伊賀でいえば青蓮寺だとか、ああいったところにはそういった場所があると。ただ、一般の農家のところへ、農地の中へ、集落へ入って来たって、そんなことはできるはずがないと思いますので、そこらへんのことをいろいろ区別していかなきゃならんと思うんですけども、そのへんの三重県は三重県なりのということについて、これから国の施策は施策として、集落営農も経営型にやっていけと言われるし、個人の中核農家も4ヘクタール以上と言われておりますが、おそらく4ヘクタールで生活できるはずがないというふうに思うんですが、そのへんはどういうふうな指導方向、方向づけをされようとしているのか。

○石垣部長 経安対策で出てますけども、まさしく今ですね。実は2000カ所の、例えば私のところは私のところで、誰が中心になって、この地域やったらこの人が、その地域の人でやっぱり基本的にその地域が一番よくわかってるんやから、この方が中心になって農業をやってくれるやろ、集落営農についても、まさしくその地域の中の、やっぱり基本的に言うとその地域の中で一生懸命になって中核になってやってくれる人が一番いいわけです。その人らをまず一回リストアップしようということで今基本的に進めてます。

 ですから、この地域は認定農業者がまとまって、ここ全部おれがまとまってやるよというところがあるところはいいわけです。ないところについては集落営農でいかんならんと。集落営農についても、その地域で誰が中心になってくれる、やっぱり育てていかなあかんわけです。それでもあかんという場合は、ほかの地区から、おまえやってくれへんかということでいかんならんし、そのへんのところについては基本的にもうやっぱり地域の中で、市町も入って、この人やったらこの地域を守って農業をやってくれるやろというので、今リストアップをさせてもらっとるわけです。まさしくそれが地域の皆さんに車座で、夜いろいろ集まっていただいて話をやっとるわけです。これについてはまた、どこの地区では誰がという話は今やらせてもらってます。多分それは委員の言われるとおりだと思ってます。

 あと、新規の分です。新規については、これから出てくるのはまさしく、例えば大阪にみえる方が青蓮寺へ来て、新しい農業をやるという場合もあると思いますし、土地さえあったらと。これについては土地の集積については流動化といって、うちの支援センターの窓口で、例えば土地についても、まさしく今、青蓮寺もやらせてもらってますけども、そういう流動化についてはやりたいと思ってます。

 片方で、これから出てくるのはやっぱり企業。農的企業なんかぽんと出てくるという場合があると思うんです。企業の皆さん方がその土地をレンタルしてやるという場合。そういう場面も、これからいろんな多様ということで、新しい人がいっぱい出てくるという場合があると思ってますので、それについては幅広く対応していかんならんという思いはしています。

○岩田委員 前段、集落営農については、僕は、集落営農ばっかりでいいと思うんです。その中から、これを真ん中に据えてできる部分をやってくださいよといったことで、あと、支援すれば僕はできていくと思うんです。中核農家について、おまえんところ、これ4町か5町やっとるで、それはそれでやっていけと、そんなにあるところって本当にないと思うんです。外れてるところの方が多いんやで。これは全体としてやっていかなきゃならんで、この土地の集積にしたって集落営農やないでできる、中核農家ではとてもそれができやんというのが現状になってくると思うんで、それをまず集落営農から入っていって誰かに任すぞと。そやけども、できない部分があるんです。そんなの中山間やったら草刈りはできやん、水管理できやん、そんなの何ともしようないんで、この部分は集落営農でしようと。それをうまく組み合わせていかんことには僕は守ってはいけやんと思うし、生産部門のやっぱりそれはWTOの中で入っていこうと思うと、やはりよいところを全く効率よくやっていくということについては、誰かがよいとこ食いをしてやっていかなきゃならん。その後の部分は集落でもって支えていくというのは、これまさしく集落がせんとどっかから来てやとか、あの子がやっとるでというたら、絶対これはうまいこと地域ではいかんに決まってとるんやで、そこらへんのところだけはしっかりと集落の中から目覚めていくということにしていかんと。僕これはこれから先やってくれる人できてくるような気がするんです。うちらでもそうやってまとまってくれば、これやろうやないかと。

 例えば今、土建業者さん、あの人ら機械を持っとる。それから人を抱えとる。そこらへんのところは田舎の人やで知っとる。そうなると、まだ若い連中は、「よし、やったろ。」と言って相当増えてきてる。土建業者は土建業者で、その中の会社の誰かに任せて、大将やらは人を抱えて、「おい、今日はこれをやろうや。」とか、「あれをやろう。」と言ってやっとる人があると思うんで、そんな方法ででも、僕はこれから先、そんなんこそ初めて新しい農業の方向じゃないかなと思うんです。

 それをお願いをしておきたいのと、後段の新しく入ってくるという人については、実は松阪牛の規格がちゃんとしたんで、あそこで飼うという人もようけできているけども、なかなか飼う場所がないと。伊賀もまさしくそうなんです。伊賀で畜産を、あるいは牛をやれば生計は立つなというのがこれ、全国的にもわかっているんですけども、需要と供給のバランスからいくとわかってるんですけども、さて飼おうと思うと地域の人がやっぱり具合が悪いと。先だってのふん尿の処理施設にしたってそんなことがあったんですけども、そこらへんのところの規制をどうやっていくんかというのを、やっぱり地域ぐるみで考えていかんなんのはもちろんですけども、青蓮寺あたりはそれには僕、向いていくんじゃないかなと、こう思うんで。よく具体例を言うんですけど、青蓮寺で農協さん、JAさんが、例えば牛であれば100頭ぐらいの施設を造って、そこでふん尿の処理施設から、あるいは肉の処理までも考えていくような団地を造ればできるんじゃないかと。よそからようけ来るというと、さっき言われた大阪の大企業がばさっと入ってくると、これどうするんやということになるので、そこらへんの中をもう少しうまく考えていける方法がないものかなと日頃から思うんですけども、そんなんはどうですか。

○石垣部長 今、確かに畜産なんかは大変所得も高くなってきました。松阪なんかでも結構、皆さん方が作ってやってみえるところなんですけど、相当、所得収入も増えてきてると僕は思ってます。そういう面で今後、伊賀牛と松阪牛について、やっぱりそういう面について三重県のブランドとしても広めていくということは大事だと思ってます。特に青蓮寺なんかにはいろんな話がいっぱいあるわけですわね。豚舎を造ろうかというふうな話もあります。片方で例えばレンタルというのが、今、施設レンタルという話がいろんなところで出てくるわけです。その経営者でいろんなレンタルにしといて、要するにリースですね、造っといてそれを貸すという貸し与え、そんな発想も今あちこち出てきたのは事実やと思ってます。これについては将来的にやっぱり検討課題に、当然新しい農業としてこれから出てくるんだと思うんです。

 あと、言われました建設業界がこういう野菜、農業に進出。これは実は建設業界は今、公共事業が減って大変厳しいんです。その中で各地に今起きとんのは、例えば1つは林業関係の整備を、山へ入る、整備をするというようなこと。今、野菜作り、施設野菜とか、そういうのは建設業界の新しい経営革新ということで出てきてます。まだまだ三重県にはそこまで出てきてませんけど、他県ではそういう事例が出てきて、特区構想とあわせてそういうのを作っている。そういうのがやっぱり出てきます。まさしく青蓮寺なんかも今、遊休地がいっぱいあるわけでありますから、そういう面については、うちも場所としてはそういうのに課題を置いて、そういうことを進めていってるという、現実に今進めておるわけです。

○佐藤総括室長 集落営農ですけども、本県の農業を元気にするために、やはり集落営農を中心にするというが私の部の重点課題になっておりまして、実は集落営農の実態について、中央普及が中心になりまして、各地域の普及センターと協働しまして実態調査をしております。

 それで、どういったことを調査しておるかといいますと、集落営農組織として将来なり得る組織がどういう状態かということで4つの要件で調べております。1つは土地利用調整機能、これがあるかどうか、その集落に。それから、もう一つは担い手が明確になっとるか。それから、3つ目が担い手の集積ルール。例えば農作業料金とかというそういう方法が、あるいは管理方法がきちっとルール化されておるか。それから、その地域にビジョンがあるか。そういった点を重点的に調べて、こういう要件をそろえとる集落が今どれぐらいあるかというのを現在調査しております。

 ですから、そういう4つの要件を備えている集落であれば、今回の集落営農組織として当然推進できるという判断をしまして、それと、それ以外でも1つか2つやっとるところについては、ほかのやつをやれば今後集落営農としてやっていくということで、そこらを重点的に指導・強化していけばさらにその集落営農組織というのは増えるというふうに思っておりまして、現在そこらの基礎的な調査は実際進めております。ですから、今後そういった調査に基づいて、どういったところへターゲットを絞って集中的に指導していくんかという判断材料にしたいと思っております。

○岩田委員 それで結構なんですけど、集中的に絞ってというよりも、それがだんだん増えてくるというふうにしてもらわんと具合悪いし、田舎のじいちゃんらは今、年寄りはそれ中心になってやっとるんですけども、なかなか書いたり何やらしたりすんのがもう面倒くさいで、4つの条件どうやたらこうやたらって、それをやっぱりちゃんと県の普及員さんが指導して、こうこう、こうすればよろしいよということまですればできていくんやでさ、ちゃんとそれはしてほしいということをお願いをしておきます。

 それと、三重ブランドなんですけども、ここに9品目書いてますけど、実は僕ら毎年食べとって、ブドウの安芸クイーンが全くおいしいなということで、消費者の評価、ものすごくいいんですよ。これ何で増えていかんのかなと思って不思議に思っとるんやけども、何かありますんかな、原因が。

○石垣部長 僕答えます、髙橋室長はまだ4月に来たばかりで、安芸クイーンって多分食べたことないんで。大変おいしいです。本当に糖度も高いし、三重県の伊賀の研究所でも相当評価は高いんです。実はまだうちに、あれ申請上がってきてないと思うんですわ。一回も上がってきてない。もうざっくばらんで言いますと、今うちのブランドはですね、要は自然生かしてどこでどういうものを使って、農薬はどんなもの、トレーサビリティがはっきりして、安全・安心であってという項目が5項目ありますけども、それに通れば、その中で安芸クイーン作ってもらっとる人に対して、うちは事業者を認定するわけですので、来年2月ですけども、一回申請させてもらいますわ。まだ一回も上がってないんですわ、あれ。

○岩田委員 それじゃ、お願いします。じゃ、具体的なことになったんで、もう1点だけ、具体的に。

 今、農業技術センターで、いつも僕が言っております酒米の新品種を作ってもらっております。2つまで絞ってきて、もはや試作段階に入ってきたという中で、僕がいつも言ってる、伊賀は米と肉と酒でいくということなんで、今度、酒米のそれができれば、転作、麦、大豆、野菜ができないところはそれでいくということで、おそらく食糧制度を変えていかんとあかんと思うんで、そのへんの特区を交えて、これからできてきたときにはよろしくお願いしたいということを希望して終わります。

○末松委員 すいません、今、農業従事者の話ばっかりだったんですけど、ちょっと漁業従事者の若い人たちと話す機会がありまして、いろいろお話をさせてもらったら、現在いる担い手の方たちが、自分たちが何をしたらいいかとか、どういうことが課題に上ってるかということすらわかってないという状況があるんですよね。いないところは、それはもちろん育成をしていかなければいけないと思うんですけれども、地域によってとか、例えば漁業の地域にもよりますし、緑化であれば花を作ってる人たちは若い人たちが結構多かったりとか、いろんな職種や土地によって、現在若い人たち、担い手がいるところというのもあると思うんですけど、その人たち自体が今、何が起きとって何が課題になってるかということすらわかってないという状況があるという事態も起きてます。一次産業の後継者の育成っていうことは、そういう人たちとの意見交換であったりとか、そういう今の、何に問題があるかということも後継者の対策に入ってくるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そのへん、もしあればコメントをいただきたいなと思うんですけど。

○石垣部長 1つはですね、三重県の漁業は伊勢湾と鳥羽・志摩と熊野灘があるわけです。実は今、後継者が順調に育っとるのは、多分志摩の方は、例えば答志なんかはもういろんな若い人がいっぱいおるわけです。特に今言われた伊勢湾の中の例えば鈴鹿漁協とかですね、そういうところ、楠とかいろんなところがあるわけですけども、僕はそういうところやと思ってます。基本的に今うちは伊勢湾の中やったら作り育てる漁業、要するに例えばヨシエビとかいろんなのを養殖して放流する、そういう作り育てる漁業というのと、片方で資源管理を生かした漁業と、2つのことをやっとるわけですけども、そのへんのところについて、やっぱり将来性というのかな、漁業でも生計を立てていくと、漁業で十分生活がやっていけるという面についての今、厳しい部分があるんで、どうしてもやっぱりそういう面については若い人がなかなか定着しないというのは事実だと思ってます。

 実は青年漁業士というのが今あるんですけども、この方々といろんな意見を、年に僕二、三回お会いさせてもらっとるんですけれども、今言われたように、ともかくやっとって、食っていけるだけの金が入らへんやないかとか、こんだけ石油が上がってきたら、おまえ、なんともならんやないかという話やいろんな苦情をもらうんですけども、そういう方々のために意見交換をいろいろさせてもらっとるつもりでおります。ただ、基本的にうちは伊勢湾の中では作り育てる漁業と、それと片方で漁協合併は進めておりますけども、基盤強化は進めますけども、それと管理型漁業という形のものを伊勢湾の中で今進めておる。それについて、若い人の意欲が出てくるような形のものはやっぱりもっとつなげていきたいなという思いはあります。若干そういう面でいうと苦しい答弁でありますけど。

○末松委員 話をさせてもらった人たちが結構20代後半、それから30代、この間話をさせてもらった人たちでも40代の方たちとか、20数名、いろんな今言われたみたいに答志島の方にもみえましたし、もちろん地元が鈴鹿ですから鈴鹿の漁協さんともお話をさせてもらってますけど、今若い人らが守りに入ってる。自分らの生活をするために守りに入ってる。守りに入ってしまうと、活性なんか絶対にしないんじゃないかなというふうな思いもするんです。ただ、自分らも言ってました。勉強をしてない自分らも悪いけども、情報をもらうところの手段すらわからないと。だから、例えば農協にしても漁連にしても、上の方の人たちは非常にそういうことに詳しかったりとか、よく理解をされてたりとか、そういうことはあると思うんですけど、組織の中のどういう伝達の方法になってるかとか、そのへんはちょっとわかりませんけども、そのへんからもう少し下の人たちを育てていただけるというのであれば、何か別の方向からアピールをしてもらうとか、何かそういうシステムというかを作っていただけたらありがたいなというのをすごく最近実感をしました。

 そういう育成というか、若い人たちがいるところはもったいないですよね。いないところに、もしかしたらそっから逆に言ったら回っていただいて、そこをまた活性化してくれるとか、そういうのも一つの方法なんじゃないかなと思いますし、例えばその人たちが、自分たちのとった魚がイコール何かの流通とか商品の人たちとの横のつながりができて、それが三重ブランドになって商品になってという、そういう何か自分たちにとっての意欲が出るような、プラスになるような横のシステム作りというか、そういうこともこれから一つの地域活性の中で大事なんじゃないかなというふうに思うんですけど、そのへんって、もうできてるんであれば教えていただきたいなというふうに思います。

○広塚室長 先程、部長申し上げましたように、組織としましては青年漁業士、それから指導漁業士、漁村助成アドバイザー、こういう組織が県の段階でできております。そういう意味で様々な交流会がございまして、先程、部長が申し上げましたように、部長も出てもらっていろんな意見交換をしてると。あるいはメンバー同士の意見交換もそこでされておる。

 それから、漁協におきましても青年部なり婦人部がございまして、それぞれ活動を活発にやられておる状況でございますが、活発といいましてもなかなか人数が減ってる中で難しい限界もございます。ただ、先程申し上げましたように、様々な組織を作りながら、交流につきましては私どもも努力をさせていただいておるという状況でございます。

○末松委員 もうちょっと上の方からハッパかけていただいて、実際に親方がわかってても、やられてる本人たちっていうか、自分ら同世代の人たちがわからないというのでは、ちょっと悲しいかな、寂しい話かなというふうに思いますので、できるだけハッパかけていただいて、なるべくそういうふうな活性化をしていただきたいなというふうに思いますし、組織があるから、システムがあるからいいかというと、そういうものじゃないのかなとは思いますけれども、ぜひともそういうふうなことで、意見を聞いていただけるような幅広い機会を作っていただきたいなというふうにも思います。

 JAなんて果菜彩で、ああいうところに若い人たちがいろんなものを持ってきたりとか、地域の人たちがファーマーズマーケットでやってきたりとか、ああいうのが一つのすごいいい方向性かなというふうに思ってますし、漁業でどこまでできるかはわかりませんけれども、少しでもそういうふうに近づけるような形にしていかないと、現在いる人たちが腐ってしまうようなそういうのではもったいないなというふうに思いますので、いるところは、ぜひともいるなりに育てていただけるような、何か方策をまた考えていただきたいなというふうにも思います。

 あと、花の方でも研究とかいろいろ進んでて、そういうところの展示をしたりとか発表をしたりする場があれば、また自分たちのそういうところの研究の発表の場があれば、いろいろな意味で元気が出てくるんじゃないかなというふうに思いますけど、花とか緑化の方は、もし現状わかればちょっと教えてください。

○吉田総括室長 花につきましては、もう委員ご存じのように花植木振興会がございまして、花卉

)部会もありまして、あそこの中で、現実にまだ発表会等はやってないかもわかりませんけども、私、実は今年からそういう総会とかも出させていただいてるんですけども、花の場合は非常に若い方がみえて、一生懸命で研究熱心です。ですから、そういう機会の中で、組織がありますので、今品評会とかそんなのはやってますけども、それぞれのいわゆる自分たちの研究を披露して、お互いに情報交換するとかそういうふうな方向へも向けていきたいと思っております。

○末松委員 ぜひともよろしくお願いします。終わります。

○山本委員 三重ブランドでお伺いします。

 三重ブランドのこのパンフレットで質問をさせていただくんですが、この認定品目及び認定事業者ということでね、確かにその業界を代表する、組合は別ですね、個人の会社とか事業所が入ってるわけですね。それはそれなりに納得という部分があろうかと思うんですが、例えば「真珠」。これミキモトの真珠だというふうには思いますけども、例えばミキモトを筆頭にして、ほかにもまだあるわけですね。真珠養殖の方々がある。製品作られてる。そういう方々というのは、この三重ブランドのリーフレットなりシールなり、そういったものは付けられるんですか。

○髙橋室長 三重ブランドのリーフレットなりタグなり、これについては認定事業者さんが、うちの商品をここの業者さんだったら確実に間違いなく、誤認表示することなく扱ってくれるという信用があるところについて使わせていただいている。要するに県とか私どもの方で、ここだったら三重ブランドのリーフレットを使っていいですよとかいうことでなく、あくまでもこの認定事業者さんの判断で、先程説明の中で申し上げたとおり、ブランド管理は認定事業者さんの責任で行っていただくという仕切りにしてますので、認定事業者さんが使っていいよという判断をしてくれれば使えます。

○石垣部長 11ページに、多分山本委員の話はこういうことだと思いますわ。「真珠」はですね、もともとミキモトさんはもちろんのことですけど、そのほかに三重県真珠組合、神明、船越とか片田、こういうところの真珠は全体に指定しておりますので、実は髙橋室長が言いましたように、その中で各真珠組合が、これはこのブランドマークを付けてもいいよというものについては、これは自由に使わせておりますので、基本的に言うと使ってもらって結構です。ですから、私どもはこのブランドマークですね、これはいろんなバージョンがいっぱいありますので、これはこのマークさえ使ってもらえば結構ですので、自由に使ってもらってます。

 真珠については広く受けさせてもらっとると思ってます。

○山本委員 真珠ほどピンからキリまである商品というのはないぐらいようけあるわけですね。粗悪品もありゃ、ミキモトや田崎や大月のようにトップブランドまであると。そんな中で、例えば三真協、三重県真珠養殖漁業協同組合に加盟しとるけども、商品はあんまりよくないよというところってあるとは思うんですわ。そういう人たちが、もちろんいい玉は付けられるけども、下の方のランクの商品に例えば三重ブランドとして出せるのかどうかって、こんなことですわ。

○吉田総括室長 今、部長申しましたように、このブランドは、「真珠」の場合は、漁協の場合はいわゆるここの三真協なり漁協さんに真珠、この真珠はこの漁協さんということになってますから、このいわゆるタグなりを使っていただくのは、先程髙橋が申しましたけども、認定をもらった漁協さんの責任でタグを付けていただくというか、これはブランドですよと。ですから、漁協さんの中でも品質いろいろありますよね。

○山本委員 漁協か、真珠組合ですね。

○吉田総括室長 はい、そうですね。そこが、自分ところの、これはブランドを汚さないものだと思うものについてブランドですよと。それの管理もそれぞれの認定を受けたところでやってくださいと。そこらへんも3年経っての更新のときに、やっぱりそれにもかかわらず、すべてにブランドでやっておったということになれば、その中でまた検討が入ることになります。

 以上です。

○山本委員 そうするとね、じゃ、「真珠」はそうしましょう。松阪肉、じゃ「伊勢えび」ってね、あるわけですね。そういうところ。例えば「的矢かき」でもそうですわ。次の「的矢かき」。佐藤養殖場、これ認定事業者ですよね。だけど、佐藤養殖場だけじゃなくて、的矢ガキの無菌ガキは的矢にほかにまだあるわけですわ。たまたま佐藤養殖場が認定されとるだけで、そうすると、そういうところというのはブランドのこれ付けられるんだろうか、今の話。

○吉田総括室長 「的矢かき」につきましては、今、佐藤養殖場が認定されております。これは毎年秋、受け付けて2月に認定がありますので、ほかに、あそこはもうすでに無菌でやってみえる佐藤さん以外にもありますよね。そういうところが申請されて、その審査の中でOKになれば認定されます。

○山本委員 じゃ、それは何とか判定委員会、認定委員会に提出というか手を挙げりゃいいわけですね、そういうところがね。なるほど、はい。

 それと、このパンフレットで4番目のこの佐藤養殖場のカキね。認定ブランドでホテルオークラへ持っていくぐらいですから、ホテルオークラへ持っていくと1個が10倍とか15倍ぐらいになっちゃうと。佐藤養殖場のカキが。で、それはそれでいいです。

 隣の「あわび」なんですけども、今度は写真の話ですけど、前はね、アワビを裏返しにした写真が出とったように思うんですね。例えばこれを都会の人が見てですね、アワビって思う人がどれぐらいおるだろうかなというふうに思うんですよ、おいしそうですけど。そのへんっていうのはどうなんだろう。何でこんなことになったのか。前の方がわかりやすいように思うんだけどね。

○石垣部長 そのままの部分と、いろんなバリエーションがあります。今まではそのままだったんで、今回は、アワビはどっちかというと刺身にして、氷で冷やして食べたりするとおいしいという話もありますので、こういう形で食欲をそそるかなと思って一応こういうことです。決してこれだけがバリエーションに決まっとるわけじゃありません。

○山本委員 ありがとうございます。私もそう思ってますが。だけど、これは我々の地域がわかっとるだけでね、ほかの人たちはわからないかもしれませんよ。三重県の中でも都市部の人たちはわからない。これ何かいなってなことやさ。伊勢「ひじき」もそうですわ。伊勢「ひじき」って、これどこにあるんやろなってなことですわ。だから、もっと何かわかりやすい表現はないかなって以前から思とったんですけど、名刺もらっててもね、三重ブランドの名刺の中に何か黒っぽい感じでわからん写真ですわ。そんなふうに思いました。

 それとね、このパンフレットの左下、三重ブランドの認定事業者からの推薦店というかね、これって行政がこういうことをやらなきゃいけないことなんだろうかというように思うんですよ。例えば「真珠」が大ハタパール工業、確かに論客な方ですけども、ほかにもたくさんあるわけでしょ。じゃ、その5つ目か6つ目「あわび」。「あわび」は鳥羽と南島だけしかこれ書いて、推薦されてないんですが、何か地域的に偏っとるなというふうに思うし、「伊勢えび」。「伊勢えび」はこれ20軒ぐらい書いてあるんですけど、鳥羽から南島町までですが、志摩、和具なんか、アワビの一大漁獲組合ですわ。ここ全然抜けちゃってるわけでしょ。南勢、南島がほとんどですわ。何でこんなことになってきたんだろう。

○石垣部長 実は今、中村委員が観光という話も言われましたんですけど、先程、観光の話もブランドでちょっと出たんですけども、要するにうちは観光客相手にですね、この方々は要するにこのブランドのマークを全部付けてもらっとるわけですわ。お客さんに例えばこの三重県のブランドの「あわび」を出しとると、これは三重県のブランドですよというこのシールを全部お出しをさせてもらっとる旅館なんですわ、これ。私の方はまさしくイセエビは伊勢のこのブランド品を使ってますよというんで、この横に書いてある「伊勢えび」のこれありますね、これを全部今お客さんに全部渡してもらっとるわけです。それでそういう、どっちかというと協力してもらっておる加盟店をこういう形で挙げさせてもらっとるという部分です。それ以外にも、はっきり言うと、それだけ信頼性を持ってうちは地元のものを使ってるよということについてのそういう店を挙げさせてもらっとるということです。これ以外に、うちのブランド品は正真正銘で、うちはよそのやつは一切使わないというところがあれば、これはもうどんどんお出しさせてもらおうと思ってます。

○山本委員 説得力のない答弁ですよね。だって、これ公がやらなきゃいけないことかなというふうに思うんです。これが観光協会だったらね、どこの観光協会だってこんなことやってますわ。旅館名、何々とか何々とかいって掲げとるけども、三重ブランド認定業者からの推薦店ということでね、わざわざこういう行政が作っとるパンフレットにこんなの載せる必要あるのかなと。今言ったみたいに、まだまだ漏れとるところというのはこれの何倍もあるわけでしょう、地域。ましてこれ偏重というか抜けとる。地域的にがさっと抜けとるということを考えると、果たしてこれがいいのだろうかなと。勘違いされとる部分もあるかもわかりません、お客さんの中で。そのへんどうなんだろう。

○髙橋室長 委員のご指摘ごもっとものところはございますが、まず、三重ブランドを認定させていただいて情報発信させていただくと、どこで手に入るのかという声が間違いなく来ます。そのときに、そういう声に応えるためにということでご用意させていただいたんですが、先程こういうリーフレットだとかブランドマークを使っていいかどうかというのは、認定事業者さんの責任で判断を任せているというのを申し上げたと思いますが、例えばこの推薦店についても、ここだったらブランド品が買えますよというのを逆になかなか県の方で言えないものですから、ここは認定事業者さん、ですから「伊勢えび」ですと鳥羽磯部漁協さんほかの認定させていただいた漁協さんが、ここだったら確実に三重ブランドの「伊勢えび」を、三重ブランドの「伊勢えび」として売ってくれますよという店をご紹介いただいております。それを載せさせていただいておりますので、そういう意味で、私どもも公平性を確保する苦心の作として、こういう認定事業者さんからの推薦、要するに県の意思でピックアップしてるわけではございません。認定事業者さんが、ここだったら間違いないものを提供していただけるという推薦店を載せさせていただいております。

○山本委員 終わりますが、じゃ「伊勢茶」。推薦店、湯元榊原館ってですね、これが果たして説得力のある推薦店かというふうに思ったら、そちらの行政側もこちらの議員側も、誰もね、いや、そうじゃないよと。伊勢茶がそうなのかな、決してそうじゃないよというふうにみんな思うと思うんですよ。そんな意味でね、偏りもあるだろうし、県が推薦してないとは言いながら、県が発行しておるパンフレットですから、これはもう一回考えてもらわなきゃいけないと思うが、結論はどうですか。

○石垣部長 先程、私どもは三重ブランドをPRするという視点からいろんなリーフレットなどPR手法をお話しさせていただきましたが、今後もっと推薦する店を増やしていくか、公平性という面で一回新たな再検討をしてもらうか、そのへんは考えていきたいと思っています。

○山本委員 はい。ありがとうございました。

○中川委員 ちなみに私、伊勢におるんですが、大ハタパール工業ってあんまり行ったことないものですから、早速お伺いしたいと。それはそれとしてですね、三重ブランドで、これは趣旨とか目的とか等々、大変結構なことやと思うんです。最終的に知事が認定をして云々と。これはもう自信を持って大丈夫ですよと。これはこれでいいと思うんですが、あくまでも県レベルの話やと思うんですね。そういった一方、知財、知的財産。これはやはりもうどこでも通用するものだと思うんですよね、国際的にも。これに、やはり当然ながら見ておりますと、この独自性・主体性の中で知的財産権の取得云々と、こう書いてあるんですけれども、やはりより強固にするならば、この知財の関係をもっと力を入れるべきではないかなと、本来のですね。こう思うんですが、どうでしょうか。

○石垣部長 先般、地域、例えば松阪肉とかですね、商標権の話が今片方であります。今、松阪肉は業界全体として、ブランドを、松阪肉という一つの商標を登録するという話になってくるんですけども、片方でそういう形のものが、ただ「伊勢えび」という「伊勢」がそのまま丸々認められるかという話もやっぱりあると思いますので、そのへんのところは十分、知的財産にこれは乗っていけるかどうかということについては検討していきたいと思ってます。商標権の関係で、今、松阪肉が業界全体がまとまって、各団体がまとまって松阪肉、松阪牛、そういうものについて登録していくという話の、片方でそういう動きはあります。

○中川委員 そうしますとね、今の部長の話は特に商標権の話ですわな。やはりどこにも負けない製品であるという形のものは、商標権だけじゃなくて知財のそういう形やと僕は思うんですけど、違うんでしょうかな。商標権、名称登録だけの話かな。

○石垣部長 知的財産の中で一番やっぱり近いのは商標権だと今思ってます。知的財産の今回、例えば特許とかいろんな形のもので、どういう形でこれが絡んでくかということについては一回検討させてもらいたいと思ってます。知的財産権とブランドとですね。とりあえず今一番早いのは商標権。新しい法律が改正になりましたので、それで登録してという取組を今してます。ちょっとそのへんのところはもう一回改めて、知的財産とこのブランドとの関係というのはもう一回整理させてください。

○髙橋室長 すみません、委員がおっしゃってる知的財産というのは、例えば松阪牛であれば松阪牛という名前をほかが使えないようにという、そういうお話ですか。

○中川委員 国がそういう方向で指導してますよね。県もたくさん申請したりしておりますでしょ。したがって、三重ブランドの製品等々もその必要性があるんじゃないかと、こう認識をしとるんですが、どうでしょうかということです。

○髙橋室長 それについては私どもも、まず強制的にそういうのを取りなさいという性質のものではないとは思っているんですが、まずブランドというのはその地域、特にこの三重ブランドに認定させていただいておりますブランドについては、ある程度、地域的にですね、地域の皆さんが長年かけて育てたブランドでございますので、こういった名前を守らなければいけないというところまで到達したものについてはぜひそういった制度で、盗用というか名前を勝手に使われないように守るべきだと思ってます。ただ、これから高付加価値化、ブランド化しようというところについては、まだ名前を使わせないという以前に、地域的にしっかりいい製品を作り上げるであるとか、まさにブランド化に向けた動きをするのが先決かと思ってますので、委員ご指摘のとおり、三重ブランドのように確立されたものについては、そういった権利を守るということも考えなければいけないと思いますし、これからというところについては、いきなり特定の人だけが名前を独占してしまうとなかなか地域としてブランドが育たないので、そのへん両面にらみながらいろいろ支援していきたいと思っています。

○中川委員 了解しました。

○三谷委員 ちょっと教えてもらいたいんですが、漁業の就業支援、先程、佐藤さんの方から短期研修19名、長期研修8名云々というふうなお話、説明いただいたんですが、林業の方を見てますと、例えば169名が相談して森林組合で4名就業とか、いろいろ具体的に就業者数がここへ出てくるんですが、この短期研修19名とか、こういう8名の研修された方で具体的に就業された方とか、その上の漁業に、2回のフェアで漁業に45名の相談がありました、体験教室に26名の参加がありましたと出とるんですが、具体的に何名ぐらい就業されました。

○広塚室長 最終的には8名が、この該当する中で8名が就職をしております。

○三谷委員 どれの。45名から。

○広塚室長 そうです。45名です。

○三谷委員 この研修は。

 時間なかったら後でも結構ですが。片一方の方にはちゃんと就業の数が書いてあって、片一方には書いてないというのは、別に佐藤さんが悪いとは言いませんけども、やっぱりちょっと丁寧さに欠けるんではないかと、こう思いますので、後でまた数字ください。できればどういう職業の人からどういうふうに替わってきたかとか、それから年代的にどうなのかとか、そういうふうなものをいただくとまたわかりやすいんで、お願いをしたいと思います。

 それから、三重ブランド、先程来いろいろお話があってちょっとお伺いしたいんですが、地域名が書いてあるのと、それと書いてないものがあるんですね。これ例えば「伊勢えび」とか的矢、「伊勢茶」というのはこれ伊勢とか的矢とか伊勢とか書いてあって、「松阪牛」も松阪という名前が出とるんですが、それ以外は、例えば「真珠」とか「ひじき」とか「ひのき」とか、一般名称ですわな、これ、ね。これ三重ブランドとして一般名称、先程もお話がありましたけども、こういうものは知的財産権としてやっていけるんですか、これ。一般名称やとこれできへんわな、こんなの。どこでこう区別して特定してくんです。

○吉田総括室長 現在9品目ありますけども、委員おっしゃいましたように、その物の頭に地域の名前が付いてるのと付いてないのとございます。これ、それぞれ申請されたときのものなんですけれども、例えば先程、委員おっしゃいました知的財産権の商標ですね、地域ブランドの場合。あれは必ず地域の名前が必要ですので、例えばこれでいきますと、「松阪牛」は今それやっております。「伊勢えび」とか「的矢かき」はそれはできる可能性はありますが、例えば「あわび」というこの場合、三重ブランドになった「あわび」というそれだけで地域ブランドとしての登録はできないと思います。

○三谷委員 そしたら、例えば伊勢アワビとか三重アワビとか、そういうふうな名称、この地域特定にしてくような指導というのはされてますか。

○吉田総括室長 例えばカキの場合、「的矢かき」というのは三重県いろいろカキ作ってますけども、「的矢かき」は「的矢かき」として今、現に流通してますし、そういうふうな地域の人の努力あります。例えばアワビの場合ですと、三重県産のアワビは今どこどこアワビとして流通しているアワビは私はほとんどないと思うんです。そういう場合のときに、じゃ、これを新たに伊勢アワビとするのか、例えば志摩アワビとするのか、ここらへんは地域ブランドにするときは検討が必要です。ただ、今、三重ブランドになったものを、いわゆる地域ブランドといいますか商標ですね、商標でいきなさいよとか、そういうこちらからの積極的な指導なり働きかけは現在はしておりません。

○三谷委員 時間も遅いんでもうやめますけども、そうすると、事業者が認定されれば、三重県中どこでアワビがとれたやつでも一定の事業者が認定されて一定の要件とってれば、この三重ブランドの「あわび」として売り出せるわけですか。

○吉田総括室長 例えば「あわび」ですと、ここで事業者というのが決まっておりますよね。どこどこ漁協。ですから、そこの漁協が自分ところで作ったアワビが。

○三谷委員 それはわかっとるんやけどさ、新たにそういう事業者として別の漁協なり何らかが認定されたそこがとってきた、三重県の中ならば、どのアワビでもこの三重ブランドとして同じ扱いになるんですかということ、今ここに出てる「あわび」と。

○髙橋室長 この認定委員会で正式に認定されれば同じような扱いになります。

○三谷委員 そうすると、鳥羽とかこういうものにこだわるものではないんや。

○髙橋室長 はい。地域をこだわるものではございません。コンセプトで自然を生かす技術というのを説明させていただきましたが、そういったコンセプトであるとかこの基準に当てはまればですね、特に。

○三谷委員 わかりました。なぜ聞いたかというとね、一回また「松阪牛」の話をしっかりやりたいと、こう思ってますので。はい、わかりました。そういう地域にこだわるものではないと。

○田中委員長 よろしいですか。じゃ、先程の就職の詳細の資料だけお願いします。

○竹上委員 もう長くなってきましたんで、手短にお聞きしたいと思うんです。

 私の知り合いで、ついこの間農業大学へ入りましてね、農業大学を卒業したんですよ。そしたら農業をやりたいと。ところが、結局今、何やっとるかというたらトラックの運転手やってましてね、結局農業じゃ食べていけないとか、そんなような理由みたいなんですけれども。最近どうもイメージが暗いような気がするんですね、この一次産業。結局、最も地域に根差した産業なんですね、一次産業というのは。そこに、地域の、よく知事の好きな文化であるとか、地域の伝統であるとか、そんなものができてくる大もとのところがこの一次産業のような気がするんですけどね。どうも、ところがあまり華やかさが今ないような、そういう感じがするんですよ。今回の地域活性化対策というのも、実は委員長と話し合った中で、やっぱり一番根差しとるのは一次産業だから、それの後継者をどうやって育てていくんやというところから入りましょうかという話で実はこれなんです。

 そんな中でもこの三重ブランドというのは頑張ってるところじゃないかと。だから、後継者対策についても何か知恵があるんじゃないかなと。だから取り上げてみようかということで取り上げていたつもりなんですよ。そこが何かなと思ってるんです。

 例えば林業なんかで言うと、今もう産業として成り立つのかなという瀬戸際まで多分来てますよね。そこをいわゆる行政側が手を差し伸べている。農業についてもよく似た話のような気がするんですね。そうなると後継者が育たない。夢がないのかな、単純に考えますとね。県の後継者対策を見てても、それほど効果があるともやはり思えないですよね。

 それで、特に私たちとしてはね、この12ページからのところの話なんですよ、優良事例と言われるね。例えばこの岡本さんは農業やってますよね。成功しとるわけですよ。この人とほかの人は何が違うのと。世の中には30町ぐらいの水田経営しとる人がたくさんおりますよね。でもこの人は成功してるんだと。この人が成功して、ほかの人はどうして成功しないんだと。問題はここやと思うんです。ここはきちんと経営が成り立って、息子さんも跡を継ごうと、家族で一生懸命やっていこうっていう、こういう話になっとるわけじゃないですか。どうしてよその家ではできないのと。多分こういうところから本当はヒントがあって、そういうところを研究していかないといかんのじゃないかなという気がするんですよ。

 で、わかる範囲で結構なんでね、どうしてこの人はほかの人と違うのというのをちょっと教えてほしいんです。

○石垣部長 例えば僕は岡本さんも近くでよく知ってますけども、基本的に言うとですね、1つはやっぱり一次だけで食べてないという部分があります。自分の米を例えばファーマーズマーケットとか、例えばもちを作って、おはぎを作って毎日市場へ出すとかですね。やっぱりはっきり言うと一次、二次、三次で六次産業化という面ではこの人はものすごく卓越した人です。もちろん意欲はものすごくあるんですけども、ともかくいろんなことについてチャレンジしてます。それで、集落営農について、今この方は30ヘクタールやってますけども、地域の中のやっぱりまさしく耕作放棄地について全部集約して、全部自分がやってきとるわけです。だから、先見性というのと、そういう面についてはチャレンジ性という、そういう面。そして、新しい例えばファーマーズマーケット。こんなこと言ったらあかんのですけど、会社に、企業に負けないような、まさしく生産履歴なんかもう初めから出してるような、やっぱりそういう付加価値の高い、信用力が高い、地域密着型の、そういう農業については僕は卓越した人やと思ってるんです。そういう面で言うと、ほかの農業者に比べると、もちろん指導農業士ですけど、この人は、やっぱり卓越した技術というのはそういう意味では僕たちにとっては見本のような人です。そのへんの差別化という面で一言言うならば、大いにある人やと思ってます。

○竹上委員 よくわかりました。多分ね、ほかの人より努力をしとるという話やと思うんですよね。それでね、そこでよく思うんですが、こういう人は地域の天才やと思うんですよ。こういう地域の天才が地域をリードできていけるのか。また、それが要するにほかの、ここの集落の中でほかにもたくさんおるわけですね。その人らも潤っていくのか。それが今の一次産業ってどうもできないような気がしてならん。ほかの例えば観光産業であれば、1人天才がおったらほかの人も潤いますね。農業は、この人だけが儲かって、ほかの人が儲からんような気がしてならんのですよね。そういうことは可能なんですかね。

○石垣部長 これは商工、例えば地場産業でも何でも一緒やと思うんですけども、例えば四日市の万古焼ね。例えばすべての業者が今大変厳しい。しかし、その中でも2つ3つはデザインで、要するに結構全国トップで、ブランドで走っとるようなのもあるわけですね。やっぱりそこは何らかの違いというんか差別化というんか、そういう面の特色というのがあると思ってます。

 この人は、やっぱり地域の後継者育成という面でも、もちろん自分の息子を全部育ててますけども、地域で若い人を集めて集落営農に参加させたり、そういう意味でいうと、この人は相当リーダー的な存在やと思ってます。ですから、こういう人が農業は儲かるんやという、やり方によっては儲かるんやというのをもっとやっぱり植え付けていってほしいなという思いはあります。

 ざっくばらんに言いますと、今農業やってですね、うちは例えば1人当たりの平均年収が400万から500万という目標置いてますけども、まさしく今高校を卒業して製造業の会社へ行った方が儲かる、車買えるんやと。農業やっとったら車買えへんという実態がやっぱり片方であるわけです。だから、いかに儲かる生産性高い農業に変えてくかというのはやっぱり大事やと思ってます。

○竹上委員 結局そういうところが多分後継者育成の最後のところのような実は私も気がするんです。部長が今言われたとおりなんですよね。それにどうも県の後継者対策がね、そういうのとどうも乖離しとるような気がしてならんのですよ、私らの目から見るとね。多分それは行政ではできにくいところなんかもわかりません、それは確かに。それに即すような何かそういった対策を本来はもう少し考えてほしいなと思います。

 以上です。終わります。

○田中委員長 ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。

 ほかになければ、これで一次産業の後継者育成対策について及び三重ブランドの活用についての調査を終了いたします。

II 委員協議

  1.県外調査について―配付の行程案で了承

  2.県内調査について―調査先等詳細については正副委員長に一任

〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。     

平成18年 7月25日              

地域活性化対策調査特別委員長   田 中   博

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