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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成19年度 委員会会議録 > 平成19年10月17日 南北格差対策調査特別委員会 会議録

平成19年10月17日 南北格差対策調査特別委員会 会議録

南 北 格 差 対 策 調 査 特 別 委 員 会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日   平成19年10月17日 自 午後 2時12分 ~ 至 午後 3時00分

会議室   第302委員会室

出席委員   13名

委員長 水谷  隆  君
副委員長 中村  勝  君
委員 津村  衛  君
委員 村林  聡  君
委員 竹上 真人  君
委員 真弓 俊郎  君
委員 前田 剛志  君
委員 森本 繁史  君
委員 三谷 哲央  君
委員 中村 進一  君
委員 萩野 虔一  君
委員 中川 正美  君
委員 藤田 正美  君

欠席委員    なし

傍聴議員   0名

県政記者クラブ   2名

傍 聴 者   0名

議題および協議事項

I 議題

 1.今後の委員会の協議内容、進め方について

 2.その他

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

I 議題

 1.今後の委員会の協議内容、進め方について

○水谷委員長 ただいまから、南北格差対策調査特別委員会を開会いたします。

 本日は、今後の委員会の協議内容、そして進め方についてご協議、ご議論いただきたく、お集まりをいただきました。

 これまでの経過としまして、まず6月12日に委員協議を開催し、皆様からご意見をいただきました。また、県内を5地域に分けた各種データ、東紀州地域振興創造会議の報告書を配付するとともに、8月30日には熊野古道センターで委員会を開催し、地元住民の方のご意見をお聞きいたしました。

 また、議会だよりでも各テーマごとにご意見を募集し、この特別委員会の関係も9件ばかりありました。それらの概要についてお手元に配付させていただきましたので、ごらん願いますようお願いします。

 そして、先日副委員長と協議をいたしました結果、今後調査対象であるとか、項目等について方針を決め、ある程度絞り込んでいった方がよいのではないかということでありました。

 そこで、今回討論テーマの整理についてという別紙にございますように、幾つかの項目について委員長案を皆さんにお示しし、ご検討願いたいということで本日開催をいたしました。

 調査対象、範囲として、まず調査対象と範囲の考え方でありますが、調査の範囲、対象は主として東紀州地域とし、中山間地域や僻地が有する共通の課題も検討できると考えますがいかがでしょうか。

 こういった形で進めていきたいなと思うんですけれども。東紀州の方に行って、いろいろご意見を聞いてきて、また地域活性化の特別委員会にも出させていただきまして、尾鷲の市長とか紀北の町長さんが来て、いろいろご意見を述べてみえましたので、そういったことも含めて参考にさせていただいて、そういったところを中心にして、という形で進めていきたいなというふうに思うんですけどもね。

○森本委員 東紀州を取り上げていただくのはありがたいし、このとおりで結構だと思うんですけれども、やっぱりこの中山間、僻地の問題については、もう過疎、高齢化というものが進んできておるんで、そういうことも十分やっぱりかみ合わせるような形の中で、政策部なりとの整合性というのをとっていく必要がある、東紀州も当然抱えておる問題があるんだけれども、やっぱり中山間という視点も必要だろうと思いますのでね。

○三谷委員 東紀州でいいと思いますが、この後の調査方法のところでまたご議論いただくんだろうと思いますが、東紀州の課題というのは非常に多岐にわたっていますので、東紀州というと非常に漠としてきますから、この後でまたテーマを絞るということですから、東紀州の中でも特に他の特別委員会、常任委員会と重ならないところで、この特別委員会で特に議論していきたいというところに絞り込んでいただけるならば、私は東紀州で結構です。

○水谷委員長 はい、わかりました。

 それで、じゃあよろしいでしょうかね。

          〔「はい」の声あり〕

○水谷委員長 ありがとうございます。今、ご意見がありましたように、そういった形で絞り込みをしていきたいなと思います。

 では、次の項目に移りたいと思います。

 調査の方法等でありますけれども、南北格差という非常に重いテーマで、とらえ方次第では調査対象というのも非常に多岐に及びます。1年間ですべての対策を調査しようとしても、総花的になってしまうことが危惧され、別紙のようにしていきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。

 別紙というのは、ここにお手元に配付してありますように、いろいろ皆さんからご意見を聞いて上げていただいた項目もありますので、その中で討論テーマの整理というのも一応私の方からお示しをしておりますので、そういった中でひとつ決めていきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

 副委員長といろいろ協議をさせていただいたんですけれども、なかなかテーマが幅広い形でありますので、これを1年間でやってしまうのも非常に厳しいのかなと。

 だから、例えば医療とか教育とか農業問題とか、あるいは環境とか、いろんなテーマがそれぞれありますので、そういったものの中で、今年はできるだけ絞った中でやって、できればまたあと来年もそういった形の1年後にも、できればそういう形でもいいのかなという、あくまでこれ私らの案ですけども、そのへんについても、ちょっといろいろご議論を願いたいなと思います。

○藤田委員 東紀州に絞ってやるということですか。

○水谷委員長 メーンにね。それで、それを含めた中で、当然のことながらそういうことをやる中において、中山間地域、あるいはそういう僻地にも共通した点もあるだろうからということで。

○藤田委員 もちろん東紀州にフィールドを絞るというのもいいんですけど、むしろ地域の自立であるとか、そういうようなところなんかも、本気で取り組んでいくことが必要かなと思うんですけどもね。

 中山間地域は、もう高齢化率でいくと30%から40%の高齢者の人もみえるし、そういう人たちがどのように、これから農業をやりながらどう展開していくとか、あるいは年金とどのように小銭を合わせてやっていくとか、いろんな自立のやり方があると思うんですよね。

 そんな中で、コミュニティービジネスであるとか、もっと言いかえれば、私はお金はないけど遊んどる土地があると。私は土地もないけどちょっと空き家があいたとか、あるいは金も何もないけど知恵があるとか、あるいは何も財産はないけど二、三万やったら出資して、そういうことに取り組むというような、今いわゆるLLPとかLLCというのが、2005年度から出てきました。これは、それを押しつけておるんじゃなくて、そういうことは地域の人たちが自分らで地域を経営していくとか、自分たちがそういうものを頑張っていくとか、異業種でまさに何かに臨んでいくとか、そういうような新しい試みなんかにひとつ三重県はお金も流して、そしてそこから生まれてくる何か限界が起こったときに、融資制度を考えていくとか、あるいはそこで行き詰まったときに、それをまた議会が議論して新しい制度を作っていくとか、そういう試みなんかは将来これから私は必要じゃないんかなと。

 今、東紀州は、この前も東紀州対策局ができて、行政としての大きな動きは今まで進んできているんで、それはそれで必ず我々はバックアップするという意味で、そういう意味ではそういう具体的な、今年なんかコミュニティービジネス、これは微妙にLLPとかそういうのとは違うんですけど、三重県10億、よその県なんかは大阪なんかは100億積んでますし、岐阜県は50億積んで、今の時代に合ったそういう原資に頼らんと果実でやっていくと、そういう動きも来ているんで、何か自分らで生きがいづくりをしていくと。

 前、村林さんが長寿対策か何かの質問をされましたけど、本当に困っておるんですよね。それを、皮をむいたり、そういうちゃんとしたりする施設もない。そういうのを、本当に行政がどうするんだというんじゃなくて、地域の人たちがそういうものをどのように考えていくとか、そういうふうなところへ支援するような仕組みを作っていったらいいんかなという意見だけ、申し上げたいと思います。

○真弓委員 項目の整理という形で、ここで出ておるのもそうなんですけども、熊野へ行ったり志摩へ行ったりすると、一番地域の人が心配なさっているのが、どうしたらこの町に人が来てくれるのかなと。もう今や、それぞれの地域では拡大再生産もとても望みがないというので、とにかく人を呼び込まなあかんということで、活性化みたいな、ここにも観光、農産物、第一産業のシステム作りというのが出ているけれども、結局これはそういう特化したものをして、熊野へ人がどうしたら来てくれるかというまちづくりにもかかわって、非常にみんな苦労を、努力しておるけどなかなか報われないので、苦労していると思うんですよ。

 それと、健康の問題、医療の問題というその2点が一番切実かなと思うんですけども、医療の方は結構先行的に議論も議会の中でもされているし、やっぱり今まで地元で何とか考えようというふうにやってきた、それぞれの地域の、特に東紀州のまちづくり、どうしたら人が呼べるかというふうな、自分ところで観光に努力するというだけではなくて、やはりここでいろんな論議を地元の人の中でしながら、新しいまちづくりの形をそれぞれの地域に合わせて作っていくことに、議員も一緒になって汗をかくみたいな、そういう討論の場になっていったらええかいなと思うんですけどね。

 というのが私の意見です。

○森本委員 東紀州をやっていくのはありがたいんやけど、いまいちちょっと置けというのは、東紀州ということに特化すると、まず高速道路へいき地域振興を図り、産業というような選択肢しかなくなってくるような気がするんです。

 だから、本当に安全・安心というか、あるいは限界集落というのは、これは飯南町でも、あるいは上野のへんでもどこでも抱えている。だから、南北格差がやっぱり地方、僻地、中山間と都市との、この三重県内でのね、格差というような観点で、もちろんだから医療の問題なんかも非常にええと思います。

 それから、1つはたまたま出ましたけれども、非常に熊野でも山奥の中に、四、五軒しか人が住んでないようなところで、インターネットで1日に1組お客を、1組限定なんですよ。そういうところでも、細々とというか、それなりに楽しんで飲食を提供しておるとかというようなのもあるので、やっぱりこれからの南北格差というのは、都市といわゆる僻地というか、そういう観点も含めながら、もちろん東紀州をやっていただくのも、それは非常にそういう格差の方が一番凝縮されたところですからあれですけれども、そのような観点で一遍ご検討いただけたら。医療の問題なんかも、これ東紀州だけじゃないと思いますので。

○水谷委員長 いろいろ副委員長とも話してやっておったんですけど、今森本委員がおっしゃったように、当然我々の地域でも中山間地域、北勢でもいろいろあるわけです。

 そういったところへ行くと、先程藤田委員もおっしゃったように、コミュニティービジネスのようなファンドね。これ私もいろいろちょっと調査してきたんですけども、これをやってもらうのは非常にいいんだと。ところが、立ち上げるのに相当いろんな形で苦労するんだと、そこまで行くのが大変なんだと、こういうようなことで、そこへ何とかいろんな支援をくれというようなことも聞いてきてはおるんですけども、ただ先程も出ましたように、だんだんと熊野古道の方もお客さんが多少減ってきていると。もうちょっと集客をしていきたいと。こういったことによって、ある程度あの地域がもう少し活発、あるいは地域が活性化したらいいかなという話もありますし、またその地域に合った地域性の特性を生かした、例えば農業、水産業ね。そういったものをきちっとやっていくことによって、その地域のよさというものを作っていった、そういったところにも支援が欲しいというような意見も、いろいろそれぞれで聞いておりますもので、今それぞれ出ましたように、医療もやる、教育もやる、じゃあ、農業もやる、観光もやるとなると、なかなかこれできないものですから、そのへんをちょっと今年についてはこれをやりたいと。もし許されれば、もう一度来年もこういったものが継続して2年間ぐらいでできないかなというふうにはちょっと思っていたんですけども、そういった点についてはどうですかね。

○三谷委員 なかなか限られた時間で、この年度末までに一定の成果品を作るというのは非常に僕は困難だと思いますし、既に東紀州についてはもう今まで多角的にいろんな形で議論をされてきて、東紀州の創造会議の方でも、いよいよもう実践の時代だという認識のところまで対策としては来ているわけですね。

 そういう中で、南北格差を論じていこうとすれば、僕は今一番シンボリックに出ている言葉というのは、さっきもちょっと出ましたけど、限界集落の話だと思うんです。この限界集落の問題を、私どもが処方箋まで書き込めるかどうかというのは、僕は非常に疑問だと思いますけれども、言葉は限界集落と躍っておるんですけど、じゃあ、県内の限界集落の実態というのはどうなんだというのは、意外と見えてない部分もありまして、だから私どものこの委員会の中で、一応限界集落の実態とか実情、またこれからどう県政に取り込んでいくかというような方向性ぐらいまでは議論させていただいて、それを来年度のまた委員会の方に引き継いで、すぐに解決できるような問題ではないと思いますので、そのへんのところを少し議論させていただければ、また他県の限界集落の実情等も含めて、あわせて検討できればと思うんですが、あくまでも提案ですので。

○前田委員 できれば、その方向が、特にもう限られた期間、半年ない状況ですので、2回の執行部聞き取りの中で本当に何ができるのかなと悩んでおりました。ただ、限界集落も把握するのに2回の聞き取りで本当にできるのかな、非常に難しいなと思うんですが、とは言うものの、自分自身にも執行部にも物申してきた経過もございますので、当然限界集落に特化する中で、ほかの地域の、藤田委員がおっしゃられた活性化という部分もあろうかと思いますので、この意見書の中の私一番下の項目が、152番の方の意見が非常に共感を持たせていただいて、「地域に『格差』があるというのは当たり前。悪いのではない。『与える』政策はやめて、『自立活性化』を支える政策をすべき」であると、まさにそのとおりだなと共感を持たせていただいておりまして、その自立活性化を支える政策、その限界集落の状況を踏まえた中でどうしていくのか。さらには過疎地の対策として、本当に県としてどうしていけばいいのか、そこらへんに特化されたらどうかなと思っておりますが。

○竹上委員 南北格差というテーマというのは、今中山間地域でもいいし、東紀州でもいいし、それは委員長言われる何かテーマを1つ選んでやるようなやり方でも、何ら別に方法としてはええと思うんですよ。

 問題は、多分何か1つのテーマを選んで調べていけば、実態把握というのが出てくるはずなんですよね。教育にしろ医療にしろ、観光にしろ経済にしろ人口にしろ、何を選んでもええかと思いますけどね。でも、それはどこかとの比較のはずなんですよ。例えば、東紀州を選んだら、多分これ東紀州の対策の中でもいっぱいその程度のそんな比較データがこの前も見せてもらいましたけどね、三重県全体とか、それとか北勢地域とか、そこの比較でもって実態が浮かび上がってきて、じゃあ、それをやった後、この前津村委員も言われてたけども、要するにどんな対策があるの、それが結局最終的には議会として政策提言という形でまとまっていくというのが最終的な目的なんだろうと思うんですよね。

 限界集落でも、別にそういうこともできると思いますし、まずはでも実態把握があって、どういう問題があって、それに対して行政としてできる対策は何なのかというのを議論するのがこの場なんだろうというふうな気がするんです。

 そういう意味でいくと、まちづくりとかそれは住民サイドの話でありまして、行政側とか我々議員が、こんな言い方したら変なんですが、偉そうにまちづくりをその地域のことについて云々かんぬん言うようなものでもないわなと。それは地域のものであると。ただ、県としてできることは何なのか、また手助けですね、結局。それをどういうふうな形でまとめられるのかというのが、その議論の場が多分この特別委員会なんだと。

 そうなりますと、方法はある程度もう議論百出しても仕方ないんで、私は委員長に一任させていただきたいなと。その中で、何かテーマを決めて、それを突き詰めて研究することで実態をどんどん解明していって、その上でできる対策はどんなもんなんやと。津村委員言うような、議論するだけやったらこの委員会要らないじゃないですかというのは、彼がこの前言って、まあそうだわなという気がするんで、極力あともう半年なんで、まずはそういうテーマを決めていただいて、そこのところの議論から始めていただいたらなと、こんなふうに思います。

○藤田委員 議論が大事なんですよ。議論せえへんようやったら、こんな委員会初めからやめておいた方がええ。議論は大事ですよ。議論をやっぱりちゃんとすることが大事なんで、面倒くさいですけどね、いろんなこういう議論が今始まりやと思うんですよ。

 それは僕は、理屈はわかりますよ。結果を出さなあかんというのは。厳しい問題に取り組んでおるんだから、みんなが真剣になって議論していくということは大事やということだけは、僕は思っています。

○中川委員 この南北格差の委員会をなぜ作るかと言ったときに、うちの自民党の会派で議論したので私が提唱したのは、美し国のイベント、これをやはりこの委員会で何とか議論できないかと、こういう話をしたんですよ。これが、ああいう形で策定委員会、これから推進会議等々進んでいきますから、そういうことになりますから、この委員会では難しいかもわからんけども、やはり出発点はそういうところから私は出発をしたと、こういうことで、今限界集落の話も出てますけれども、やはりまさしく一番大きな問題だと思うんですね。そういう根底にそれがあるということの認識の上で、最終的にはお任せさせていただきたいと、こんなふうに思います。

○中村委員 これからの議論でちょっと注意をしていかないかんというか、整理していかないかんというふうに思いますのは、やはり東紀州地域振興創造会議ですか。こういった1つのものがもう動き出しておる。これは、まさに東紀州の総合的な課題について取り上げているわけなんで、議会としてそうやって動いている。そのことと並行して、また南北格差ということで議論をこれからしていくわけなんで、このへんのすみ分けみたいなものが当然あるわけなんですけども、そのへんをちょっと自分自身もなかなか整理できないんで、この中で特に欠落している部分とか、限界集落的な発想というのは、この東紀州のこの創造会議の議論の中ではなかなかできなくて、さらにそういった喫緊的な状況ができているということであれば、そのように集中的にやるべきかなというふうに思いますし、それから、時間の関係もありますので、そのへんもちょっと考えていかなあかんというふうに思います。

 これは、委員長、副委員長が、そうやって絞るということで考えていただいたのは賛成だというふうに思っておりますので、ちょっとこのへんとの整理だけ何とかしていただきたいなと、していかないかんなというふうに思っております。

○萩野委員 最終的には正副委員長に一任させていただきたいと思っていますけども、限界集落、東紀州とかというふうに一本に絞っていただくんでしたら、限界集落の話もありましたけども、そこへやっぱり産業や生活に結びついていくという視点がないとなかなか難しいのかなと、限界集落の実態を調査するということでは。限界集落における産業振興とか、限界集落における生活の向上はどのようにしていったらいいのとかというのは、産業やら生活に結びついたような形で限界集落を考えていくというふうな観点があればいいかなと。

 特に、東紀州でも南の方は基幹産業が農業で、特にミカンなんですけども、今年なんかは今はもうマルチ栽培でナイロンを下へ敷いて、水分を管理してやるんだけど、今値段ががっと落ちてしまって、もう大概のところは来年からもう接ぎ木してレモンを作ろうというふうなところまで価格が低迷しているような状況の中で、そういうものと生活や産業とちょっとでもそういうことに我々は提言できるというふうなところを加味していただければ、もしそうするんであればありがたいなと思います。

○村林委員 ここにキーワードとしては載ってないんですけど、限界集落とかそういうのは1つの現象やと思うんですけど、その中で農山漁村というのがキーワードかなと。それが困っておるというのが限界集落という形であらわれとるんやないかなと、そのように思います。

 津村委員さんが熊野古道センターで言われたのが、非常に端的にあらわしておると思うんですけど、あってはならない格差というか、どの格差を是正するんやというのをテーマを絞って取り組むというのは非常に大事なことやと思います。ぜひ、その方向でお願いしたいと思います。

○津村委員 すみません。先程竹上委員の方からもいろいろとちょっとお話もいただいたんですけれども、私は今まで地域でいろんな活動にもちょっと携わらせていただいたんですけど、正直言いまして東紀州地域に対しましては、いわゆる活性化策、まちづくりというものに関しては、かなりの補助であったりいろんな支援方法がありまして、やはり東紀州対策局も作っていただきましたし、まちづくりという観点、あるいは観光という観点からすれば、あとはやはり地域がどのように自主的に主体的に動いていくかということがこれからの問題であって、私はこれに関しては遠からず近からずで、やはりみんながやろうとしていることを支援するという形ではいいと思うんですね。

 ただ、先程言われたように、僕のうちと隣のうちですら格差というのは必ず生じていますので、でもそれぞれの家にはよさがあり悪さがあるという中で、やはりあってはならない格差という面におきましては、医療であったり教育であったりということをテーマを絞って議論していくことの方が、それがこの委員会が南北格差というふうにはなってますけど、結局いわゆる三重県内でも都市部と、あるいは周辺というと言い方が悪いんですけど、地方との差はそこでも同じようなテーマだと思うんです。

 やはり、東紀州だけが教育が問題であったり、医療が問題になっているわけじゃないですし、教育であったら、やはり複式の学級というのは、東紀州だけではなくてほかの地域でもあるわけですし、そういった面で教育とか福祉ということにテーマを絞れば、もっと南北だけの格差ではなくて、やはりこの三重県全体を見た中での格差というもののテーマにも合うんじゃないかなというふうに思っていますので、ぜひそのような形での調査をしていくことの方がいいんではないのかなというふうに思っています。

○水谷委員長 ありがとうございました。

 それぞれご意見をいただいたんですけども、私もちょっと考えていたことが、今の意見で少し変わってきたわけですけども、僕は先程もちょっと中川委員からも出てましたように、式年遷宮に向けての美し国おこしにうまくつなげて、それぞれの地域、特に東紀州の方に誘客して、そこでなるべく人を集めるような方策を考えながら、第一産業、農業、漁業といったものをもっと活性化できる方策、その地域での特産を生かした政策をつけながら、それをこの間も意見がありましたように、直売所みたいなものを作りながら心の豊かな生活ができたら格差は感じないというようなことも聞いておりましたので、そんなことも考えておったんですけども、それぞれのご意見もありますので、一遍今日の意見をまとめて、委員長、副委員長と相談して。

○森本委員 そういうふうな美し国のイベント等については、やっぱり東紀州対策局なり、東紀州のまちづくりのあれがありますよ、そういう委員会が。僕は、そういうところでも、もう十分機能できるようなのを前回作った。それで、藤田委員さっき言われたように、私東紀州対策局というのは、はなから出てきたわけではないんですよ。あれは、いろいろな議論をしておる中で、やっぱり何らかの核になるものは要るだろうと、土木にも農林にも福祉にも共通した核が要るだろうという議論の中で、東紀州対策局を作らなきゃならんのじゃないか。

 だから、私は知事に対しての説得力はあったと思うので、それとやっぱり限界集落についても、もうあと20年もすれば消えていかんとするところがありますよ。そういうところへ、じゃあいわゆる公共投資をやってもいいのか、道路をつけてもいいのかというような議論も出てくるんで、そういうふうなことも含めながら、一回今後お二方で議論をしたっていただいたらいいなと思いますけど。

○藤田委員 先程の議論では、こういういろんな議論をし、じっくり構えて、期限はあるけど、やっぱり最初の議論は大事やということで言うとるんですよ。それで、もう本気でいろんな議論をしてまとめていただいたらいいと思うんですけど、限界集落の問題なんか非常におもしろいと思うんですよね。これから人口も減ってくるし、必ず地域が集約していかないかんのかとか、インフラの形も変わってきたりするんですよね。そういう意味で、どういう方向性に行くかというようなことを見きわめていくという意味ではいいんかなと。

 1つ言えるのは、現実答えを出せなくても、難しい問題ですけど、やっぱりその地域の未来を開いてやるというか、それが津村委員から言われると、なかなか地元の人間から言うたら、そんなことほっといてくれと言われるかわからんけど、やっぱり我々はそういう地域の未来の展望を開いていくような提言ができれば、それが直接何かしてくれ、何かお金やってこういう対策局を作ってくれという話じゃなくて、今度は。やっぱり未来を、展望をそういう中山間や農村や漁村や、そういう展望があることによって現実を頑張るという。それで、今までやっていた、みんなで議論していて限界で、もうそんなもん何ぼ県に言われても最初だけさというような、そういう信頼なんかもなくしている面もあると思うので、そういう意味では展望を開いていくというような考えでは、そういうところへ絞っていただいて、そのぐらいの答えが出たらどうかなとは私思いますので。基本的には正副に一任でございます。

○真弓委員 主として、東紀州地域というのでええなというふうに思ったんですわ。というのは、東紀州に対して、やっぱり県がいろんな行政手法で支援をしてきたと思うんですね。北川知事の時代も東紀州フェスタというような感じで、大きな花火を打ち上げたということもあって、あとその前はもっとパイロット事業とか観光の部分で、その後は高齢者対策の支援もされていると思うんやけども、ある意味でいろんな施策、県がやってきたけども、効果があらわれていなかったという先行事例がいっぱいあるわけですよね。

 今やっている対策局作って、あるいはこれからどうしていこうかというのを、本当にちゃんと東紀州、あるいはそういう過疎的なところの人たちの役に立つ施策を県がしていくかどうかというのを、私たちはきちっと見張っていかなあかんという、その意味もあって東紀州というのはいいテーマだなというふうに思ったんです。

 自立的な今まちづくりなんかも、やっと今までの中でわき上がってきた。それを、どう支えて支援していくかというのは、今まで三重県行政が持ってこなかった手法、それをちゃんとやれるかどうかというのも、しっかりと僕らが見ていかなあかんのかなと思ったので賛成したんですが、最終的には限界集落の話もそこへ多分入ってくると思いますので、正副委員長さんに一任をさせていただきます。

○竹上委員 議論をしない、そんな話ではなくて、せっかくこれだけの議員さんが集まって1年間やる特別委員会でしたら、最後には何か一つの政策に結びつくような提言をやっぱりまとめていかないと、1年間議論したけども議論だけで終わったなというふうな、私はやっぱりちょっとさみしいなという思いがあるんですよ。

 ただ、それでさっきの話からちょっとだけ一言言うと、私は地元が新松阪市になりましたけど、飯南や飯高という、まさに限界集落の宝庫みたいなところがありまして、テレビでも大々的に取り上げた地区も中にはあるんですけども、そこになりますともう今や7戸やったかな。後期高齢者だらけで、いわゆる前期高齢者は1人だけというですね、2人やったかな。という状態なわけですよ。だから、もう60歳以下は誰もいない。65歳以上で、65歳から75歳が2人、あと全部75歳以上。全部で総数12人とかそういう話です。

 そこの話を、対策を何かやっぱりという話で、地元議員としてはそれなりのことはやっておるんですけども、ただ、そこまで行きますと自分らで何かせえよと言うても全くできないです、既に。だから、限界集落と言う命名に私はなっておるんだろうと思っておるんですけども。

 今、森本委員がちらりと言われた。じゃあ、20年先になくなるところへ税金投入していいのかという議論というのは、これは悲しいながらやっぱり出てくるなと、自分でもこれはよくわかっておるんですよ。

 本当に、これ議論し出したら、いわゆるナショナル・ミニマムという話だと思うんですよ。どこまで行政として保障していかなあかん市民生活の要するに最低限はどこなんやと、どこまでの保障を我々はすべきでということなんだろうと思ってまして、この話を突き詰めて議論をしていくよりも、できましたらもう少し、例えば人口であるとか教育であるとか医療であるとか、そういうテーマでやってもらった方が、議論はしやすいなという気がするんです。私、もう行って泣きつかれるわけですね、実際に現地行きますと。そういう実態を見るにつけ、やればやるほど、これはもう迷路のような話は確かにあるわなという気はしておるんですよ。

○前田委員 要望にとどめますが、ちょっと竹上委員のご発言に対して、限界集落として対応、行政としてすべきことはあろうかと思います。

 ただ、もうそこまでいっていたら、もう対応というのは非常に難しいというのはあろうかと思いますが、その限界集落を私も本議会でも言いましたように、未然に防止する、限界集落にならないようにするためにどうするかというのが、今萩野委員もおっしゃっていただきましたが、どうその地域を救ってあげるかというのが一番大切な議論かと思いますので、要望にとどめます。

○中村副委員長 本当にいろいろ議論があって、なかなか難しいんですが、1つ確認をさせていただきたいのは、この提案にありますように、今その限界集落の件でいろいろご意見いただきましたけども、津村委員の方からあったいわゆる公共サービスの格差の部分ですね。ですので、今回は委員長と相談させてもらいますけども、限界集落なら限界集落をテーマに議論させていただくということにして、次年度以降、例えば来年はそういった医療や教育、福祉、こういった問題についてテーマとして次の来年の特別委員会でやってもらうという前提でさせてもらってもよろしいんでしょうか。

○藤田委員 今回1つのテーマで、出たテーマは次へ送っていくと。

○中川委員 次、南北の委員会があるかどうかわからない。これからの話はね。

○森本委員 私は、医療だとか福祉だとかってあれするんじゃなくて、限界集落が抱えている問題、もちろんそれは医療の問題も当然考えていかなきゃならんでしょう。どういうふうな形で、だから今東紀州の方では、いわゆる空気を運んでいるようなバスじゃなくて、もうタクシーみたいなバスでしようやないかとか、あるいは今介護センターの送り迎えのあれ、半額ぐらいでやれるというような問題もあるので、そういうようなことも幅広い形の中で、以前、色川というところへ行ってきたですよ。あれよかったですよ。ああいうふうに、都会から500人がおるとき、200人が都会の若い人たちが移住してきたとかというような、そういうふうなことも模索できないのかとか何とか、そういう感覚の広い感覚の中で、いわゆる限界集落というものを考えてもらったらいいんじゃないのかなという。もう消滅するということやなくて。

○水谷委員長 いろんなご意見いただきまして、一応限界集落というようなことも非常に多く出ておりますので、その中で一遍検討しながらテーマを決めていきたいと。

 それで、今副委員長がおっしゃったようなことも、我々は1年間やって、また今後どうしてもやらないかんと、こういうことも。それは、また次の特別委員会をやるということで引き継げば、それはそれでできますよね。そういうことを提言していくことも僕は重要なことやと思いますので、とりあえず今今日の意見としては限界集落ということが、多数の意見をいただいておりますので、こういったことについて調査を進めていくような方向性で、次回ちょっと執行部も入れて、いろんなご意見を聞きながら検討していきたいというふうに思っておりますので、今日の議題はこういうことでございますけれども、次回はもうできる限りちょっと密にやっていきたいというふうに思いますので、10月終わってから11月からはちょっとそれぞれ皆さん大変お忙しいでしょうけども、少しずつ進めていきたいと思いますので、どうぞ協力の方お願いしたいと思います。

委員協議

次回日程について           正副委員長に一任(11月12日開催)

県外調査               正副委員長に一任(11月19・20日)

 〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成19年10月17日         

南北格差対策調査特別委員長   水 谷   隆

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