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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成19年度 委員会会議録 > 平成19年12月12日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会

平成19年12月12日 教育警察常任委員会 

教 育 警 察 常 任 委 員 会

予算決算常任委員会教育警察分科会

会 議 録

(開 会 中) 
 

開催年月日   平成19年12月12日(水) 自午前10時 1分 ~至午後3時45分

会議室   502委員会室

出席委員   9名

委 員 長  北川 裕之   君

副委員長  水谷  隆   君

委  員   森野 真治  君

委  員   中川 康洋  君

委  員   後藤 健一  君

委  員   服部 富男  君

委  員   藤田 泰樹  君

委  員   永田 正巳  君

委  員   萩原 量吉  君

欠席委員    なし

                     

出席説明員

[警察本部]

本 部 長             大庭 靖彦  君

警務部長            笠間 伸一    君

生活安全部長     中納 龍男   君

刑事部長           大滝   治    君

交通部長          三宅  長生   君

警備部長           南川   正  君

[教育委員会]

教 育 長   安田 敏春  君

副教育長兼経営企画分野総括室長   鎌田 敏明  君

教育支援分野総括室長   東地 隆司  君

学校教育分野総括室長   坪田 知広  君

生涯学習分野総括室長   杉野 周二  君

研修分野総括室長          山中 良明  君

その他関係職員

傍聴議員            0名

県政記者クラブ   2名

傍 聴 者         12名

議題および協議事項

Ⅰ 警察本部関係

 1 分科会

  ①予算議案の審査

   ・議案第 1号「平成19年度三重県一般会計補正予算(第2号)」の関係分

  ②所管事項の調査

   1 平成20年度当初予算要求状況について

 2 常任委員会

  ①所管事項の調査

   1 平成19年1~10月の犯罪情勢について

   2 交通事故の現状と交通事故防止対策について

Ⅱ 教育委員会関係

 1 常任委員会

  ①議案の審査

   ・議案第15号「学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例案」

   ・議案第28号「公立学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例等の一部を改正する条例案」

  ②請願の審査

   ・請願第23号「30人学級とゆきとどいた教育の実現について」

  ③所管事項の調査

   1 「県立高等学校再編活性化第三次実施計画」(案)に対するパブリックコメントについて

   2 平成19年度県立高等学校卒業予定者の就職内定状況について

   3 特別支援学校の児童生徒の急増に伴う対応について

   4 審議会等の審議状況について

 2 分科会

  ①予算議案・予算関連議案の審査

   ・議案第 1号「平成19年度三重県一般会計補正予算(第2号)」の関係分

   ・議案第26号「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」

   ・議案第27号「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」

  ②所管事項の調査

   1 平成20年度当初予算要求状況について

Ⅲ 閉会中の継続審査・調査申出事件について

Ⅳ 委員協議

 1 分科会関係

  ①分科会委員長報告について(予算議案・予算関連議案・予算調査)

 2 常任委員会関係

  ①常任委員長報告について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 警察本部関係

 1 分科会

  ①予算議案の審査

   ・議案第1号「平成19年度三重県一般会計補正予算(第2号)」の関係分

 (1)当局から資料に基づき補充説明(大庭本部長説明)

 (2)質疑

○北川委員長 それでは、ご質疑があればお願いいたします。

○萩原委員 テロ等対策費という形で行啓警備に伴う装備品とありますが、特別に何か機器整備が必要だということなのでしょうね、テロ等対策ということになれば。実際にこの間の御木曳なんかのときにも皇太子がみえているという、そういう状況なんかにかかわっての、いわゆる警備費が増えたというんじゃなしに、これは機器購入。“等”とは書いてあるけれども、具体的にはどんなものか、簡単にちょっと教えてください。

○南川警備部長 この4,099万4,000円の支出の内訳につきましては、装備資機材を購入したのと、それから警衛警備などの計画を作成するための印刷製本費、部隊運用等での通信回線の使用、部隊活動のための船舶、航空機などの燃料費などが主なものでございます。

○萩原委員 わかりましたというか、余りようわからないけれども、また教えてください。
  それと、これまでも議論になっている交通安全施設の整備、交通信号改良等の工事費の増額も予算化されております。私、非常に印象深いんだけれども、今テレビがずっと交通事故キャンペーンをいろいろやってくれていますよね、こんな時期ですし、とりわけ。桑名工業高校の前に信号ができたっていうのは、一人の高校生が事故に遭ったがために信号がついたという、そんな単純な言葉ではないけれども、お母さんも登場したり、桑名工業の生徒たちがここに信号がついたのは彼が亡くなったということのかかわりでできたんやみたいな、そんなお母さんのお気持ちも含めて。あれ見るたびに僕は本当に、ああやっぱり人が亡くならんと信号はつかんのやなというような、そういうふうな感じで私はつい思ってしまうんですけれども、そんな宣伝してへんのかいなと思って、あれは公共広告機構か何かの宣伝だと思うんだけれども、交通事故キャンペーンで何とかいう俳優も出てきて。
 やはりそういう点を含めて、信号というのは確かにつけていいのか悪いのかというのは難しいんでしょうけれども、私は1つはこういう要望が幾つか上がっているという中で、実際に対応できたのはこれだけですというようなことをこれまでもいろいろと言ってみえるんだけれども、そこをもっとPRしてもらう必要が1つはあるんじゃないかなとか、あるいはまた上手に何というのか、そのあたりが何でも信号つければいいという形にはならないという面があるし。だから要望は聞いているけれども、これはつけることができないという形になっている部分だとかというのを県民の皆さんにも一層わかるような情報を公開というか提供をしていくような、そんな形が一層大事じゃないかなというふうに思っていますが、今回の場合の2,100万余りは何基でどのあたりにというのも含めて教えてもらえればありがたいなと思うんですが、いかがでしょうか。

○三宅交通部長 この補正は10基分の構造改良でございまして、信号機の半感、つまり従道路の方に感知機をつけまして、感知機が感応しますとそちらが青信号になるということでございまして、地域からの設置要望が多いために、10基分の追加申請をしましたところ、それが認められましたので増額補正ということで2,100万円程あげております。

○萩原委員 私、以上です。

○北川委員長 ほかに質疑はございませんですか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 なければ、議案に対する質疑を終了いたします。

 (3)討論

    な し

 (4)採決

    議案第 1号の関係分     挙手(全員)     可決

○北川委員長 以上で警察本部関係の分科会での議案審査を終了いたします。

  ②所管事項の調査

   1 平成20年度当初予算要求状況について

 (1)当局から資料に基づき補充説明(大庭本部長説明)

 (2)質疑

○北川委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。

○後藤委員 2点ほどちょっと質問をさせていただきます。
 施策といいますか、322の地域安全対策の推進のところの5番の犯罪被害者が安心して暮らせる環境づくり推進事業、これは1,200万余りから187万円に随分と減額をされているわけですけれども、そのあたりの理由があればちょっと教えていただきたいと思います。
 それともう1点、同じところなんですが、8番の警察署庁舎整備事業の中で、松阪警察署について入札にかかわっていろいろ私も新聞報道等で知っている範囲でございますけれども、問題があるというようなことでございますけれども。今までの経過、それから現状、それからこれからの見通しといいますか、そのあたり教えていただければと思いまして、質問させていただきます。

○笠間警務部長 1番目の関係の被害者が安心して暮らせる環境づくり推進事業が1,000万円強ですか、減額になっておりますが、これにつきましては今年度に犯罪被害者支援システム、これは犯罪被害者の方の情報等をセンターに的確に提供できるようなシステムを構築いたしました。そのハード面の整備費用が入っておりまして、これが今年度中に終わりますので、あとは通常の対策ということでこの予算額で要求をさせていただいております。
 それから、8番目の庁舎整備事業の関係で、松阪署の関係でございますが、新聞等で私ども談合の情報があるやの記事が出ておりますことは承知をしております。ただ、この契約に関しましては、県の総務部に執行委任をしておりますので、県の総務部の関係については私どもの方ではまだ確認ができていないという状況でございます。
 松阪警察署につきましては、本部長からも説明させていただきましたように、老朽化をしております。契約関係については、県の総務部に執行委任をしておりますけれども、我々としてはできる限り早期に新しい庁舎を建て、供用開始していきたいという点に変わりはございません。

○後藤委員 犯罪被害者の方はよくわかりました。
 それで、松阪署の入札については所管がちょっと違うと思いますのですけれども、見通しといいますか、工事の進捗といいますか、そのへんに影響があるのかないのか、そのあたりはいかがでございますか。

○笠間警務部長 その関係も含めまして、契約も先程の情報の関係でまだできていない状況でございます。ですから、まだその関係について確定しておらず、私どもの方からお答えできる立場に現在ございません。

○後藤委員 わかりました。

○北川委員長 ほかに質問はございませんですか。

○藤田委員 3点ちょっと質問させてください。
 3ページの2番、先程も信号機の話題が出ていましたけれども、緊急整備で37基というふうに今お話ししていただいたんですが、それ以外に全体枠として整備計画としてはどれぐらいを持ってみえるのかということが1点目です。
 それから、その次の老朽化信号柱、これは三重県ではなかったと思いますけれども、信号機が根元から転倒してというようなのが幾つか出てきていると思うんですけれども、これはいわゆるそういったもので緊急的に、いわゆる建てかえなければならないものを建てかえようとしているのか、それともそういった維持管理の面も含めてあるのかというあたりです。特に路面との設置部分のところの腐食というのが非常に問題になってきているようです。これは橋脚の方も同じような、橋のところも同じような課題が出ていたんですけれども、そのへん三重県として本部として把握してみえるのはどんな状況なのかということをお伺いします。
 それから、3点目はその下の322の3番、在住外国人との共生社会の問題なんですけれども、情報発信に取り組みますということになるんですが、その現状とどういう方法を活用しようとされているのか。特にここのところ大きな企業で派遣業者をようけ雇われて、その中にたくさん外国の方がいらっしゃるということもあります。それから、企業だとか派遣業者なんかとの連携というのもこういう情報発信については大変必要なのかということを思っているのと、それから市町の特に外国人登録窓口、こういった部分での警察本部としてのこういったことに対する活用というのはどんなふうに取り組んでいらっしゃるのか、そのへんを教えてください。

○三宅交通部長 まずお尋ねのくらしの道交通安全施設整備事業でありますが、これは重点事業で平成19年度から22年度までの4カ年事業でありまして、本年度は46基でございます。20年度が37基、21年度が31基、22年度が30基、合わせまして144基を4年間で整備しようというものでございます。今年の3月末で住民の方々から450カ所ほどの信号機の設置要望を受けておりますが、これらすべてが設置できる場所でもありません。その中で精査をいたしまして、100カ所ほど選んで、その中で道路管理者等とも協議をいたしまして、4カ年で144基を整備するということで現在この計画に挙げております。
 それから、信号機の老朽化についてでありますけれども、これにつきましては平成18年3月末で大体県下に信号柱が1万3,900本ほどございます。この中で建てかえ、あるいは維持管理ということのお尋ねでございますけれども、今年の9月に東京都で台風9号で信号機が倒壊した、あるいは埼玉県で信号機のケーブルの張りかえ作業中にコンクリート柱が中央から折れたというようなことで、これらは老朽化に伴うものでありますけれども、そういうものを通常は各署の交通課の方において点検、あるいは交通信号機の保守点検業務を民間に委託しておりますので、そういった委託業者からの報告を受けているのですが、早急に交換の必要があるものが約80本ございました。今年度の予算で建てかえるものが15本ございまして、残り60数本ほど早急に建てかえる必要があるのですが、20年度の重要課題枠で信号柱30本をとりあえず必要なものということで挙げております。
以上でございます。

○大滝刑事部長 ご質問のありました在住外国人の問題でございますが、まず最初に県内の現状でございますが、委員ご案内のように、県内においても外国人登録者数は、年々増加をいたしております。一方、外国人犯罪とか外国人と地域住民とのトラブルといったものも発生をいたしておりまして、今後治安の悪化の一因となることが予想されますことから、警察といたしましては長期的な展望に立った対策を進める必要があるということを認識して、現在いろいろな施策を推進中でございます。
 それで、警察の対策といたしましては、外国人の集住都市会議の加盟都市をモデル地区に指定して、またその他の地区においても関係機関や民間団体、先程いろいろな市町とか、それから派遣業者とか企業といったお話もございましたが、こういった民間団体を始め、広く住民と連携した総合的な対策を推進しております。
 推進体制といたしまして、三重県警察在住外国人総合対策推進本部を警察本部に設置しております。また、県警では外国人の多い、あるいは犯罪の多い四日市市、鈴鹿市、伊賀市、津市を重点地区として、対策を進めていく一方、これら地区以外の周辺地域でも対策を進めて、その波及効果を期待して、今後全県的に活動を拡大していきたいと考え、対策に取り組んでおります。主要な施策といたしましては、在住外国人との共生社会づくりの推進、外国人犯罪の検挙・摘発の推進を大きな2本柱に掲げてございます。
 それで、具体的な施策といたしましては、先程もお話が出ておりましたように、関係する地方公共団体と情報交換を行っておりますし、外国人に対する講習会や研修会の開催、それから社会参加活動に対する支援も行っております。また、外国人と地域住民の意識改革のための広報・啓発活動も実施しておりますし、一方、外国人にかかわる犯罪の検挙・摘発も強力に進めております。
 重ねて申し上げるようですけれども、重点地区を中心としてこういった関係機関・団体と連携をしながら、さらにその周辺地域に拡大をしていきたいということで、さまざまな問題に取り組んでいるところでございます。
以上でございます。

○藤田委員 信号機の問題はわかりました。
 それから老朽化の方、15本が整備されて30本で、あと30数本残っているわけですけれども、事故につながる場所ですので、ぜひこのへんは、特に今回建てかえられるところはよろしいけれども、そうじゃないところについての点検をさらにしっかりとやっておいていただきたいなというふうに考えます。
 それから、外国人対策なんですけれども、犯罪なんかについてはこれも警察として全力で取り組んでいただく必要があるわけですけれども、それよりも特に最初の時点でルール等がわからずにトラブルに巻き込まれてしまう外国人の方というのは結構いらっしゃると思うんですね。そういった部分でこの取組というのは大変重要になってくるんだろうというふうに思っています。
 先程地域住民の方やら市町ともお話は出てまいりましたけれども、やっぱり今の段階、ある意味企業だとか、そういう派遣業者にも協力要請をする中でこのへんの取組というのは行っていかないと、なかなか地域の中だけという格好では追いつかないし、遅れると思うんですね。だから本当に初期段階でこういったものについての説明等を行うことのできるシステムというのを、これは警察だけの責任ではないと思いますが、生活部なんかの方としっかりと連携をとっていただく中で、特に警察として地域でつくらせていただくために必要なルールなんていうものをしっかりと生活部の方へ委ねる中で、こういう取組を充実させていっていただきたいと思います。そのことが共生につながっていくと思うし、トラブルの発生を未然に防ぐということにもつながるだろうと思いますので、ぜひそのへんの取組をお願いしておきます。要望で結構です。

○大滝刑事部長 今、委員がおっしゃっていただいたことにつきましては、またさらに認識を深めて生活部と連携をとりながら対応を進めてまいりたいと思っております。委員がおっしゃった中で、既に地域や日本独特の文化とか、規範、ルールといったもの、それから日本の法制度、トラブルがあったときの手続について、警察では広報資料をつくり、在住外国人の集住地域等に、その地域を受け持つ交番、あるいは自治会などを通じて配付するなど、国際捜査課が中心となって広報・啓発に努めております。委員がおっしゃったことをさらに重ねて、生活部とも連携をとりながら、さらに発展、拡大、充実をしてまいりたいと、このように思っております。

○萩原委員 簡単にちょっと二、三聞かせておいてください。
 来年度の予算要求ともかかわって、現時点での予算執行とのかかわりでも結構なんだけれども、警察官の超過勤務、これをどの程度見ているのか。それが実態とあわせて支払えるという状況になっているのか。現場で随分実際のいろんな事故、事件、起これば起こるほどやむを得ずという問題も出てくるし。それでかつては随分そんな点が大変だからというんで、警察でプールしているみたいなところがあって、実際には超勤やったのに支払ってないよみたいな、そんな投書をいただいたこともあったりしましたけれども、そのあたりの実態等を予算の内容とあわせてちょっと教えておいてほしいのが1つ。
 それから、さっきの交通安全指導の民間委託という話がありましたけれども、この民間委託されているのはどこなのか、交通安全協会なんかも活用してみえるのかということも思うんですが、そのあたりで民間委託、先を探すのをどんなふうにしてみえるか、随契でやっているのか一般公募するのかみたいな、そんなこともちょっと確認しておきたい。
 もう一つは、さっきお話にもあった松阪警察署の話ですけれども、これは執行委任しているからというような話を前も聞いたんですが、実際上はマスコミも書いた、私らのところへも投書もいただきましたわ。それで、これは警察署であるだけに、これは警察のかかわりが深いんやみたいな話を一般の県民の皆さんにしてみたら、執行委任か何かわからへんわけやからというのがあったんやけど。それで入札審査会か何かで業者呼んで、談合なかったかと聞いたわけやね。そんなもの聞いたって、いつでも談合ありませんと言うに決まってますわな。それで談合なかったからといって、結局99.998%か何かの落札率だみたいな。だから、これも県政として格好の悪い話というか、直前に辞退するというのも問題やし、予定価格発表しているのやから、こんなものは競争にもならないわけですしね。こういうあり方、これはもちろん警察本部で何とかできるというような、そんな問題ではないけれども、殊警察の建物だけに格好悪い話やなという思いは私らもするんですよ。
 それ以上聞いても何かこれは捜査するわけにいかんから、確かに難しい問題でしょうけれども、そういう点は本当に不審がないようにという点は今後の県政全体としてもちゃんとしてほしいなという、そんな思いは私からも一言言っておきたいと思うんですが、ちょっとその二、三点よろしく。

○笠間警務部長 1つ目の時間外の勤務手当の関係でございますけれども、20年度当初の要求状況でございますけれども、16億5,000万円余りを仮要求させていただいております。なお、これまでの支給実績でございますけれども、当然、時間外の勤務命令をした場合には100%支給をしております。ただし、ご承知のとおり、警察の業務、時間外勤務命令だけで済むというものではございません。突発事件も当然起こりますし、いろいろな状況がございます。ですので、サービス残業的なものがあるかとは思いますけれども、全体として見ても大まかに、これは推計の域を出ませんけれども、六、七十%の支給割合にはなっているんではないかと考えております。当然、先程のプールしているというような話は全くございませんし、これまでもありません。今後も的確に、県民の皆様の予算をいただいて、それを出しているということでございますので、むだな勤務はありませんが、その中でも余り必要のないもの等についてはよく精査をして、しっかりと的確な業務管理をして、できる限り職員の負担には応えるような形で手当てをしていきたいと考えています。
 それから、松阪警察署の関係でございますけれども、委員おっしゃったように、対外的にはそういうような状況もございますけれども、これは県の方に執行委任をかけておりますので、私どもの方からどうこうコメントできるものではございません。私どもとしてもできる範囲で適正なものになるように協力はしていきたいと考えております。
以上です。

○三宅交通部長 民間委託による交通安全教育啓発活動事業のことについてお尋ねでございますが、この事業につきましては、県民しあわせプランの第1次戦略計画における重点プログラムの「交通弱者に対する交通安全教育推進事業」というものが18年度に終了したことに伴いまして、19年度から第2次戦略計画における重点事業として引き続き名前を変えまして「民間委託による交通安全教育啓発活動事業」に取り組むとしたものでございます。
 民間委託による交通安全教育啓発活動事業とは、交通弱者を重点対象といたしまして、交通死亡事故等の発生実態に即して重点地区を指定しまして、知識、経験、ノウハウ及び交通安全教育に必要な資料や資機材を有する団体に事業委託し、参加・体験・実践型の交通安全教育啓発活動を実施していくという事業でございます。19年度は財団法人三重県交通安全協会と随意契約をしておりまして、重点地区は四日市市、津市、松阪市を指定しております。随意契約につきましては、事業内容の一つにドライビングシミュレーターを使用した交通安全指導を盛り込んでおります。これは参加・体験・実践型ということを主体にしておりますので、どうしてもこのドライビングシミュレーターが必要でありまして、これをその事業の内容に盛り込んでおりまして、この活動区域を県下全域としております。ドライビングシミュレーター、固定式ではなく移動可能なものを想定しておりまして、これを保有するのは交通安全協会以外にはないということでございます。
 また、交通安全協会におきましては、これまでも平成15年度からの緊急地域雇用創出特別交付金事業における交通安全スクールサポート事業、あるいは第1次戦略における先程申しました交通弱者に対する交通安全教育推進事業を委託しておりまして、そういった意味で交通安全教育、あるいは広報・啓発活動に関する高度なノウハウを有しているということで、随意契約をしているところでございます。
以上です。

○萩原委員 今の交通安全協会への委託、これは随意でって、これはやむを得ない部分だと思うんですが、OBの方々も行ってみえたり、それから安全協会への加入という問題については、よく運転免許証の更新のときなどにいろいろと皆さん方が入るか入らんかというようなこともあって、若干トラブったりする部分もあるようには聞いておりますけれども、ここのまたもう一つそのあたりの経費の予算もよくわからないというような部分もありますから、ぜひそんな点はひとつ公明正大にやってほしいなという思いがしますし。
 さらに、時間外勤務手当の全体として60%から70%の支給という、これはやっぱり1つ問題ではないのかなという思いは率直にしますし、第一線のところで交通警察、刑事警察の人たちが深夜も寒い中でも暑い中でもという状況があるだけに、そこのところはやっぱりきちんとやってもらいたいし、なかなか組合もなければ警察官、言うべきところがなかなか難しいというか、下から上へというのはやっぱり言いにくいんでしょう。だから本当に上に立つ人らがそこらへんはきちんとされるということを大いに期待をしておきたいと思います。
以上、結構です。

○笠間警務部長 六、七十%と申し上げましたけれども、これは少なくともということでご理解いただければと思います。最低限のラインで確保しているということでございまして、委員がおっしゃるように、できる限り昼夜分かたず職務をしている職員に対しては相応の手当てをしていきたいと考えております。下から上に言いにくいという組織ということでございますが、現在、警察の組織は、決してそのようなことはございません。濶達な意見を戦わせて組織を運営しておりますので、その点はご理解をいただきたいと思います。

○北川委員長 ほかにご質問はございませんか。

○服部委員 4ページの事業の見直しについてなんですが、休止事業の1本ということで、警察官増員対策事業費が、警察官の増員が見込まれないことから予算をとっていないということなんですが、やはり毎年毎年予算計上の中で増員活動とかそういう対策に対しては私たちは必要ではないかなというふうに思っておるんですけれども、今回ゼロにした理由、予算が頭から押さえられているのが原因で、そこまで回らなかったのかどうかわかりませんが、ちょっとお答えいただきたいのですが。

○笠間警務部長 警察官増員対策事業費についてですが、これは本年度、50名の増員をいただきました。来年度の増員はなく、それ以降についてもまだわかりませんが、少なくとも来年度の増員はありません。この増員対策事業費の中身は、増員になった警察官の被服費、旅費、活動費等でございまして、委員がおっしゃられるのは、例えばいい人材を確保する、あるいは優秀な人材を確保するための啓発、広報等も含めた予算のことと思いますが、その予算は別になります。この増員対策というのは、増員した人員の制服費等ですので、来年度は増員がないので、この事業は休止となります。あくまでも休止でございますので、また増員があればこの事業は復活となります。

○服部委員 わかりました。どうもありがとうございます。

○北川委員長 ほかに質問はございませんですか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 ほかになければ、これで警察本部関係の分科会を終了いたします。

 

 2 常任委員会

  ①所管事項の調査

   1 平成19年1~10月の犯罪情勢について

   2 交通事故の現状と交通事故防止対策について

 (1)当局から資料に基づき補充説明(大庭本部長説明)

 (2)質疑

○北川委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。

○萩原委員 1つは、これはまた報告、資料をちょうだいできればと思うんですが、ちょっと前に議案のところで聞いておけばよかったんですが、今回の報告13号が議会に議決すべき事件以外の契約についてということで、県警、指紋情報管理システムの指紋のファイリング装置というんですか、よく知りません。NECリースとの間での契約、1億697万の、一般競争入札だそうですが、これの入札結果調書などをいただけたらと思います。我々議会としてもそういう大きな契約、7,000万以上の契約だとか、あるいは5億円以上の工事請負契約なんかについては、これはきちんと議会に報告してもらうということになっておったんで。報告としての案件は出ていますが、これは結果だけですもので、経過の全体をまたペーパーでも結構ですのでご報告いただければ、これはお願いです。
 それともう一つ、石原産業のいわゆる産廃で、合同捜査本部をつくって、それで捜査に入ったけれども、残念ながら法人に対しては、これは12月2日で時効が切れるんでということで、書類送致、断念せざるを得なかったという、こういう残念な結果でありました。
 それで、以前にも石原産業、企業ぐるみではないかという話をしたんですが、最近「赤い土・フェロシルト」という、杉本裕明さんという、これは朝日新聞の記者ですけれども、随分細かい調査をされて、全体のフェロシルトの全貌が出されております。ぜひ本部長やら生安部長なんかも読んでもらうといいけれども、警察と検察の対立などとえらい細かい経過まで含めて書いてありまっせ。それでむしろ県警本部は会社トップまでいかないということについて地団駄を踏んでいる様子もかなりリアルに書いてあります。
 私、このときには確かに住民にはわからなかったと言うけれども、三重県警はかなり早くから捜査されて、そして資料も押収されて全体を調査されたはずなんですよね。だから今度のこういう決定的な産廃そのものを捨てたというやつは、もうこんなもの明確やから、当然会社ぐるみということをちゃんと断罪すべきだし、それから石原産業自身が知っておったけれども隠しておったということは、田村さんという社長が相談役に残るとか、安藤さんという常務が顧問になって、その後のフェロシルト処理をやっておったんだけれども、今回のこの事態が起こってからやめさせたんですよね。そして退職金まで没収というか、退職金を自主的に返納せいみたいな形でやってますやんか。だから、そういう点では会社ぐるみだったということは極めて石原産業自身が認めているのに、なぜ三重県警はこれができないのかという、この辺りが無念でなりませんけれども。細かい経過は別によろしいけれども、それに至った、なぜそこが発見できなかったということは、やっぱりちゃんとこの機会に聞いておきたいし、これはごく最近見ていた本ですもので、私は本当にこの本の中だけでももっと犯罪性ははっきりするやないかとさえ言いたいんですが、いかがでございましょう。

○中納生活安全部長 委員がおっしゃるように、告発受理後、警察としては個人も含めて、法人の責任を視野に入れて捜査を進めてまいりました。現状においては全容の解明に至っておりませんし、告発された法人の事実については既に12月3日で時効を迎えているということであります。ただ、そうは言うものの今後も捜査は続いていきますので、従来からの言葉を繰り返しますが、警察としては法と証拠に基づいて告発事実の立件に向けて捜査を尽くしたいと考えています。

○萩原委員 そうとしか言えないだろうというふうには思いますけれども、だけど石原産業自身は新たな産廃をフェロシルトBと呼んでやっていたというような経過なども明らかになっているようでありますし、私はまだ出てくるんではないかという、そんな心配をしています。やはりこのフェロシルトもいわゆる偽装ですわな、産業廃棄物をリサイクル製品だと偽装したわけですね。今、食の安全で赤福その他でいろいろと、これまた偽装ですし、耐震の偽装もありましたし、偽装ばやりというようなことで、これは本当に安全・安心にかかわる極めて大事な食べ物であったり、環境、公害問題であったり、建物であったりというようなことで、ここのところやっぱり本当に県警本部、捜査を含めて、これは私たちがいろいろ言うと環境も言うんです、あるいは今回の食の安全のときでも私ら捜査権がありませんからというようなことでね。それでいつもなかなかお願いしての検査だけではわかりませんみたいなことで逃げるわけですが。
 県警本部に告発もあった以上、この問題については徹底的な解明をされて大いに頑張ってもいただきたいし、こういう大企業に対してはやっぱり営業停止。そうでしょう。石原産業がとまったという話はないんで、大企業はちゃんと動いておるんです。赤福は営業停止になっていますけれども。そういう点も大企業に甘いなという法律に今なっているわけですが、それだけに徹底した厳正な捜査、書類送致、犯罪はやっぱりきちんと裁くという点を明確にしてもらいたいということを強く要求しておきます。
以上で結構です。

○北川委員長 ほかにご質問はございませんですか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 なければ、警察本部関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。
この際、教育委員会が入室するまでの間、7分間休憩いたします。25分再開します。

          (休  憩)

○北川委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会及び分科会を再開いたします。

 

Ⅱ 教育委員会関係

 1 常任委員会

  ①議案の審査

   ・議案第15号「学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の
    整理に関する条例案」

   ・議案第28号「公立学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例等の一部を
    改正する条例案」

 (1)当局から資料に基づき補充説明(安田教育長説明)

 (2)質疑

○北川委員長 それでは、ご質疑があればお願いいたします。ご質疑はございませんですか。

○萩原委員 すみません。この学校教育法に関する条例改正についても、確かに中身には直接関係がないというか、そういう形になっておるので、改正そのものについては私らも異論を申し上げるつもりはないんだけれども、やっぱり今の、特に文科省を中心としての日本の教育界をいろいろと担当するところでの、いわゆる教育三法というのもちょっとおっしゃったけれども、教育基本法も変えられ、そして今どちらかというとゆとりはやめて、そしてもっと時間数を増やして、そして競争を激化させて、激しくさせてと、私は言いたいけれども、競争競争で、昨日やったかテレビ見ていましたら、東京の杉並区の公立中学やけれども、リクルートから行った校長先生が、塾と提携して夜間いわゆる補充授業をやるみたいな、そういうのでいかに成績を上げるかという、そこだけを強調したらいかんのやぞということは言っていましたけれども、そういう流れというのは、もうこのごろ教育界は何でもありみたいになってきましたやんか、規制を緩和するみたいな格好で。
 校長さんや教育長といったら、朝新聞見るのが怖いですわ、何が出ているかわからんて。よそで何かバーッと起こっているみたいなこととか、悪いことだけの問題やなしに、何か教育界でこんなことやっているぞみたいな突拍子もない、今まででは考えられないようなことがパーッと出てくる。そういう流れが本当にいいのかどうかという点で、私、教育委員会あたりではどんな論議がその問題についてもされているのかなとか。
 私、特に聞きたいと思うのは、この間、知事が四日市農芸高校へ行ってきましたって、農芸高校はいい学校でって言ってくれましたやんか。大変うれしかった。私かつて赴任しておったこともあるだけに。それから、永田先生もこのごろ農芸高校を随分支援もしてもろとるし、四日市農芸高校なんかが、いわゆる退学していく子も少なくなって、みんな明るく元気でとってもいい学校になってきているよというお話があった。私は本当に子どもたちええ子らばっかりやなと思うんですが、残念ながらそういうところが本当に激励されていくのかどうか。いわゆる学校の格差だとか、順番つけるとか、テストの点数だけでみたいなことになっていくと、そういうようなことが見失われがちになっているんだけれども、知事と一緒に教育長も行かれたのかな。何でそんなふうに評価できるかというあたりは、どんなふうに思ってみえるんでしょうか。
 テストの成績だけではとか、偏差値だけではとかいうことではない。言葉としてはそうやって言われるんだけれども、しかし現実に学歴偏重があったり、あるいはそういうことだけでレッテル張りがされたりとかいうことになるんだけれども、やっぱりそこのところ、どこを狙っていくのかという点で、今、教育三法はどちらかといえばもっと競争を激しくしようやないかという風潮がますます激しくなってくるし、そんな中でいじめやら格差やらという問題は一層激しくならざるを得んというふうに、私はそう見るけれども、そのあたりの議論は率直に教育長なんかどう思って見えるのか、敢えてちょっと聞いておきたいと思うんです。この教育三法とのかかわりも含めて。

○安田教育長 まず前段の基本法、あるいは教育三法の改正もそうなんですが、この改正されるまでの間はいろいろと意見を申し上げる機会もございましたので、例えばこの改正の中身であります免許更新制でありますとか、いろんな部分、新たな部分もこの中へ組み込まれております。そういったことについては、私個人というよりは全国47都道府県で教育長の協議会をつくっていますけれども、そこらあたりでもいろいろ議論をしながら、意見も申し上げて、ほとんどはいかがなものかという意見、当時は考え直してほしいというような意見であったわけですが、基本法をはじめ教育三法、それぞれ、中にはちょっと方向転換されたものもありますけれども、ほぼ原案どおりという形で可決をされております。
 我々の立場といたしましては、それまでにいろいろ議論してきたことを大事にしていきたいとは思いますが、その議論の中身は今委員おっしゃったような中身、ほとんど共通するような部分があるわけですが、とはいいながら制度として法律改正されてこれからですよということになりますと、私どもの立場としてはこれを均衡ある教育ということできちっと、三重県だけ違う方向というわけにいきませんので、これを適切に運用していかなければならないと、このように思っているところです。
 ただし、いろんな最近のこういう制度改正というのは、かなり地方に任されている部分がありますので、そこは三重県としてどうしていったらいいかということをぜひとも、我々事務局もそうですし、教育委員会の中でも議論はしていきたいと思いますが、今年作りました教育改革推進会議なんかでいろんな方々の意見も伺いながら三重県としての取組方をこれから一つ一つ詰めていきたいと、このように思っているところでございます。
 それから、2点目の農芸高校につきましては、実は私どもは学校経営品質という取組をやっておりまして、全庁的にもいろいろと賞を決めて、いかにすぐれた取組であるかというようなことをコンペをやっているわけですが、その中で昨年特に農芸高校は大賞をいただきまして、そういうようなこともあり、知事も一度それじゃ現場を見てみようかということで行っていただいたわけでありますが、中身はとにかく教職員も一丸となっていろいろ取り組み、環境教育を一つのテーマにしながら、子どもたちも教職員も一緒になって環境教育というものに取組をしたことによって、それだけではもちろんございませんけれども、学校がずいぶんと活性化もし、四日市農芸高校はご承知のように、いろんなクラブ活動等も含めて、いろんな部分で脚光を浴びておりますけれども、子どもたちの意識が外からもそういう脚光を浴びることによってどんどん変わっていくし、例に挙げられましたように、数年前のそういう不登校、退学の状況等は随分改善されてきている。それは一つの成果、結果であるというふうに思いますが、そんな形でよくなっていっています。
 特に高校の場合はそれぞれの学校にそれぞれの特色を持った子どもたちが行きますので、子どもたちの特色に合った魅力化、特色化というのを図っていきながら、いわゆる不本意入学といいますか、途中で退学してしまうような子どもたちができるだけ少なくなるようにということで、しっかりとそこで勉強してもらって、社会に、あるいは進学もありますけれども、送り出せるようにというようなことで、全部の学校がそれぞれの違いを踏まえながら取り組んでおりますので、競争云々というところは高校の場合はあまり念頭にはないのかなというふうに思っています。
 知事が非常にいい学校だと申し上げたのは、とにかく教員も子どもたちも一丸となって環境教育という一つのテーマに沿って取り組んでいると。それはすばらしいという、そういう評価であると認識しております。
以上でございます。

○萩原委員 今の学校教育法をはじめとする教育三法やら教育基本法の流れの中でというお話で、お話をいただいた最初の点で、本当に教育長会議なり教育委員会の中などでお話しされている地域の教育、今まで長く続けられてきた大事な成果なり、あるいは実績なり、それを本当にやっぱり思い切って生かして、また大いに発信もしてもらいたいなという思いがします。今さっき言った高等学校の場合には競争がという話があったけれども、入るところでめちゃくちゃ競争があるわけですよ、実際のところね。本当に農業をやりたいから農芸高校へという子らばかりではないような実態だとか、いわゆるテストの点数なり輪切りなどで普通科、工業科、商業科的なというか、そういうことも現実にあるわけですし。
 だけど、私その中で本当に四日市農芸高校の子らが、1つにはあの農芸祭みたいな、外部からどっと人が集まってきて、自分たちのいろんなこと見てもらえるって、あれ物すごい効果あるのね。それからラグビー部、永田先生応援してくれているけれども、ラグビー部のこれも全国的に非常に高い評価を得ているということもやっぱり大きいと思うし、子どもたちは自分たちのことが評価されたらうれしい。単なる学校の成績だけではすべてわからないわけで、やっぱりそういう点でナンバーワンよりオンリーワンをと言って、卒業式にはこのごろみんなようけ歌うわけや。だけれども、学校教育の基本がそういう競争競争では困るわけですから、おかしいわけですから、そこのところは本当に教育基本法や教育三法なりの、私は改悪されたというふうに思っていますが、そのあたりの流れに対してもきちんと現場の実態を踏まえた、本当に子どもたち一人ひとりを大事にする教育をやってほしい。いまだに退学する子らようけおりますやんか。それで、私は一貫して言うとったんやけれども、入れた以上はとことん最後まで面倒見よまいかと。やっぱり合格させたことの責任があるんですから、それならそれで。よっぽどの場合以外はね。だから、本当にそういう意味でひとつ、不登校や、あるいは停学、退学などというようなことにならんような、そういう取組を一層してほしいなということを心からお願いをしておきます。この条例改正案については私は反対ではありません。
以上です。

○北川委員長 ほかにご質疑はありませんか。

○藤田委員 教えてください。28号の方です。
 短時間勤務が可能になって育児時間を保障していこうという法改正で、またそれに伴う条例改正であるということで、反対するのでは何もありませんが、請求できる期間のところの、通常であれば1年単位でとられる方が多いんだろうな。もしこういう勤務形態をとろうとするんであれば、半年ないしもしくは1年というような格好でとられる方が多いだろうとは思うんですけれども、「しかし」以降の言葉なんです。短時間勤務終了から1年以内は原則として同じ子に対して再度とることができないということなんですよね。家庭状況が急に変化をするということがあり得るわけですよね。例えばご両親と同居してみえてとか、お母さんと一緒に同居をしてみえて、その方が何らかの事故等で、あったらいかんですけれども、急に見てもらう方がみえなくなって、自分の方が再度育児にかかわる必要があるというようなケースが考えられるだろうと思うんですが、この文言をなぜ入れる必要があるのかというあたりが1つ。
 それから、(2)の代替の非常勤の方を採用することができる。これは大変ありがたいシステムだろうと思います、現場感覚からいっても。ただ、1月以上という期間がありますが、1月からでも確実につけることは可能というか、つけていくんですね。これいい制度だと思うんですよ。よいと思うんですけれども、現実的な問題として、ちょっとその2点だけ。

○東地総括室長 まず1年の話です。結局、途中で申請されても人の手当てがなかなかつきにくいというのが基本的な内容なんです。それが1点です。それから特別な事情ということがあれば、それは斟酌するような内容もございます。
 それから、もう1点は1月を超えればという話です。1月を超えれば日単位のことも許されるということの中で、制度的にはそういう対応になっております。

○藤田委員 そうすると、先程私が申し上げたようなのは特異な例ということになるんだろうと思うんですけれども、原則という言葉を斟酌してということに考えられるというふうに判断しておいていいでしょうか。

○東地総括室長 例えば、育児短時間勤務職員が産前休暇、または出産により承認の効力を失い、または取り消された場合、今ちょっと言い方はおかしいんですけれども、そうしたいろんな諸事情が出れば対処できる内容もございますということで、また詳しくは、後ほど説明させていただくということで失礼いたします。

○藤田委員 わかりました。要はせっかく出来上がる法ですから、そのへんあまり、法だからきちんと文言的に整理しなければならんところがあるのかもわからんけれども、育児なんていうものは非常に子どもの状況も日々変化をしていきますし、家族状況というのもいつ変化をするかわからんですよね。そのためにこういう法というのが随時整備をされてきているので、それから考えると、こういう文言をつける必要があるのかどうかということが若干疑問点としてあります。ただ、全体法としてすばらしいと思います。一歩前進してきているというふうにさせてもらって、反対をするものではありませんけれども、そのへんのことをしっかりと教育委員会内部でも議論をしておいていただきたいし、そういうところに対して温かく配慮できる法制度であってほしいという思いがありますので、ぜひお願いをしておきます。また詳しく教えてください。

○安田教育長 これ冒頭申し上げましたように、もともとが国家公務員の育児休業制度ということでスタートをして、恐らく、これ知事部局からもこの内容で提案させていただいておりますが、三重県の独自性というのはほとんど盛り込んでいないと思いますので、国の考え方なり、あるいは知事部局の考え方も含めて、教育委員会だけで単独でというのはなかなか難しいと思いますので、十分にそういったところ協議、相談しながら、実際の運用については今ご意見いただいたようなことも含めて対応していきたいと思っております。
以上でございます。

○北川委員長 ほかに質疑はございませんですか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 なければ、議案に対する質疑を終了いたします。

 (3)討論

    な し

 (4)採決

    議案第15号 他 1件     挙手(全員)     可決

  ②請願の審査

   ・請願第23号「30人学級とゆきとどいた教育の実現について」

 (1)当局から補充説明(安田教育長説明)

○北川委員長 当局からのご意見をいただいたところで、ここで暫時休憩をいたします。再開は午後1時といたします。

          (休  憩)

○北川委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開します。

 (2)質疑

○北川委員長 それでは、請願第23号についてご質疑があればお願いいたします。

○藤田委員 この30人以下学級の問題については、我々としてもこれまでの間、言い続けてきた内容ではありますし、それに伴って、今、教育委員会からの説明もありましたように、順次取り組まれてきたところではあります。ただ、確かに請願理由にあるように、下限の問題というのは大変問題点としては含んでいるというふうに認識はしますが、県だけでこの問題について対応し切るには若干無理もあるだろうというところも、今回の場合、特別支援教育の問題やら、いろいろ多岐にわたっていますので、その問題点は一概に県だけでというわけにはいかないというふうに判断をしています。
 昨議会においても国へ向けての30人以下学級実現に向けての請願を採択しておりますし、それに従って知事からも国の方へ定数増員をという要望もしていただいているという状況にもあります。県教委の方としても一歩ずつでも前進をさせていくという気構えを持って今取り組んでいただいているという状況にもありますので、現状としてこの問題点は問題点としてしっかりととらえながら、県教育委員会の今後の取組を見守っていくという観点で、継続という考え方もあるのではないかというふうに考えていますが、教育委員会の方のそのへんの姿勢を伺っておきたいというふうに考えます。
以上です。

○安田教育長 私どもは先程の説明で申し上げましたとおり、計画的にまずは少人数教育というものを幅広く全校で実施できるようにということで、鋭意努力をさせていただきたいというふうに思っております。
以上です。

○藤田委員 現在、小規模校においてなかなかこの下限をクリアすることができなくて、同一校においてこういう現状が続いているということが大変問題になってきているというふうに判断をします。そのへんに向けて、少人数教育を充実するための教員ということで別加配していただいているわけですけれども、この配置については、そのへんについて考慮をしながら、各学校運営上において今は学級を割って授業をすることができるような体制も敷いていただいているわけですけれども、そのへんについて検討をしていただいているということはいかがでしょうか。

○安田教育長 下限の問題は以前から申し上げておりますように、限られた財源、限られた人員をできるだけ有効にといいますか、幅広く使うために下限を設けさせていただいております。したがって、例えば今申し上げてきましたように、少人数学級ではなくて少人数教育の部分の教員も含めてトータルで考えますと、仮に下限を撤廃するとしますと、今の倍の教員が必要になります。そうしますと、例えば小学校1年生、2年生は完璧にできるかもしれませんけれども、それ以外、3年生以上の少人数教育というのは一切できなくなってしまいます。そういう選択肢もないことはないわけでありますけれども、そういう状況ではやはり各学校が非常に困ると。今、学年に応じて学校の判断でもって、じゃうちはチーム・ティーチングでやろうか、うちはクラス、教科だけ分けてやろうかと、いろいろ判断いただいて、それぞれ子どもたちの状況に応じて少人数教育を進めていただいておりますので、その選択肢を奪ってしまうことになってしまいますので、果たして一律に私どもの方から1年生、2年生は30人学級ですよと言って、いわゆる教員配置を行って、それ以降はありませんよというのがいいのかどうかということについては、非常に私どもとしては判断しかねるところでございます。

○藤田委員 教育長のおっしゃることはよくわかるんですけれども、そういったときに、各学校へもちろん配置をされていくわけですけれども、特に継続的に下限にひっかかっているような学校についての配慮というものもお考えの中に含めて、それは行っていっていただいているというふうに読み取らせていただいてよろしいでしょうか。

○安田教育長 この下限で実際の30人学級が実現できないという学校は、違った形で、少人数教育という形で定数か非常勤か、いずれかは配置がされているはずですので、学校の選択によってそこは有効に弾力的に活用していただければいいかなと思います。

○藤田委員 わかりました。そういう観点でもって、さらにこれを着実に伸ばしていっていただくという観点で、教育長おっしゃっていただいていると考えますので、先程申しましたように、委員長の方にこれは継続という考え方も含める中でご検討をお願いしたいということを申し添えて終わります。

○北川委員長 ほかに質疑はございませんでしょうか。

○萩原委員 午前中に既に教育長から30人以下学級の現状等、報告はいただいたんですけれども、私もっとせっかくの請願が出てきた、しかし5,700人を超えるような人たちから、しかもここ4年ぐらい連続で集めてみえて、運動もしてみえてという、そんな中で出されてきていることでありますし、この文書の中にとにかくこれ実施されてからは5年になるけれども、教育の機会均等の原則に反する大きな不平等を5年間にわたって被っていると。こうした学校が県内で、今年度は小学校1年生で63校、2年生で67校、中学校1年生で29と、こういう数字がありますよね。この中では7割強の学校が30人学級を実現していると言明している、こういうふうに言っているけれども、今、教育長は8割がとおっしゃった。これの実態が本当にきちんと把握されていないんじゃないかというふうに思えて仕方がないわけ。
 7割とか8割とかいうのは、もともと30人以下になっている過疎の学校やら小さな学校やらを含めた、全体として7割とか8割が30人以下には実質なっていますよということだけれども、問題は下限があるためにということで、1学級、単学級なんかだったら37人、38人、ひどい場合は39人で、40人でやっているというところもあり得るわけですよね。この学校の実態をもうちょっとちゃんと調べてほしいというので、この間この数字もきちんと調べてもらったんだけれども、これ学校数では小学校1年生63校、小学校2年生67校になっているけれども、学級数でいうと31人以上の学級数が小学校1年生で103学級ある。それから小学校2年生で102学級ある。103学級、102学級。これ実際上、県単配置をしてもらってやっている学級数というのは、小学校の1年生で70学級、小学校2年生で61学級。だから1、2年生で実際上加配されて30人以下になっている学級数に比べて、25人下限があるために実際上学級数はむしろそのクラスよりも、例えば小学校1年生でいったら70に対して103ですよ、不平等で扱われている子らが。それから、61に対しては102学級ある。だから、それだけむしろ全体的に言えば、いわゆる加配によって恩恵を受けているという言い方をするべきかどうか、少人数学級になっている、いわゆる30人以下になっているという学級数は全体からすれば少ないんですね。4割ぐらいしかカバーできていないという、そういうことになりませんか。
 そして実際の学級数、これも私は全部委員の皆さんに配るべきだと思うんだけれども、例えば小学校の1、2年生なんかでは木曽岬だとかいなべ市なんかは全然関係なしということになっていますよね。あるいは南の方でいったら大紀町もゼロ、あるいは熊野市や御浜町や紀宝町はゼロ、四日市でいったら水沢だとか小山田だとか、いわゆる過疎的な地域のところでは実際上ゼロの扱いを受けている。これが25人下限を適用されていない。このことを教育における不平等、教育機会均等を崩しているではないかという訴えの中で、多くの皆さん方が切実な要望をしてみえる。
 私も単純に今すぐ25人下限、そこを徹底的にということで、限りある定数だからというふうにおっしゃったけれども、そのことはわかりますけれども、しかしこういう扱いを受けているという事実をもっと率直に明らかにすべきだと思うんです。いかがですか。実際にはそうですよ。だから8割から少人数学級が実現していますなんて言い方をしたら間違いですよ。どうですか。

○安田教育長 ちょっと今、萩原委員から数字の話が出ましたので、急遽つくった資料がございますので、まず委員の皆さん方に資料をお配りしてから説明させていただきます。

○北川委員長 資料を配ってください。

          〔資料配付〕

○安田教育長 今お配りしましたのは、萩原委員おっしゃったほど詳しくはございませんけれども、ちょっとこの表の説明をさせていただきます。
 左側が現在の少人数教育に係る教員の配置状況でございます。一番上の表が合計数でございます。下2つはその内訳ということになります。ちょっと表のつくり方がまずくて申し訳ございませんが、今いろいろ議論をいただいている少人数学級に関する部分は、左の表では真ん中の部分でございます。定数が右側、小中計で178、非常勤が30、合わせて208の教員でもって小学校1年生、2年生と中学校1年生の30人、35人学級をこれで実施しております。その結果、右側に出ておりますが、小学校1年生の場合は実施前、何もしない場合は53%が既に30人以下でございます。しかしながら、ここでこの措置をすることによって268学級増えて、これまでの339が607クラスになって85.5%になると、こういう説明でございます。同じく小学校2年、中学校1年も同様の数字でございます。したがいまして、もともと30人以下というところも53%、58.1、61.4あるということでございます。ここへどれだけオンできるかということになるわけであります。
 それともう1点は、左の表の下をごらんいただきたいと思いますけれども、これが少人数授業等に活用する定数、非常勤でございます。はるかに少人数学級の分よりは多くなっております。今、再三申し上げておりますのは、下の定数を仮に下限を撤廃して少人数学級、1年生、2年生、中学校1年生の方へ回そうと思えば、これで可能でありますけれども、それ以外のところの少人数教育がほとんどできなくなると。こういう状況ですので、今の選択肢としては一番左の表の上のところ、定数540、非常勤265というのが現在の本当に限界でございますので、これをいかに有効に使うかということで線引きをさせていただいているところでございます。
 したがって、萩原委員おっしゃいましたように、いかほども進んでいないじゃないかとおっしゃいますのは、それはまさにボリュームの問題でありまして、どれだけできるかというところの問題でありまして、今の下限25人をつくっている手法そのものは今の540と265を三重県として全体としていかに有効に使うかという方法論でありますので、そこのところの違いをぜひともご理解をいただきたいなというふうに思うところでございます。
以上であります。

○萩原委員 少人数授業はすべてやめてしまえとすぐに言うつもりはないけれども、当初はこのあたりについてはかなり県教委としてはそれは学級定数の分に回してはだめですよみたいな指導をしておった。事実ですよね。ところが最近では市町の教育委員会に任せますよと。ここの部分は流動的でよろしいと。だから実際上それを学級定数を30人以下にしてというか、2つに割ってという形で事実上運用しているところもある。だから、それは市町教委の自主性をそれこそ尊重するという意味では結構なことなのかもしれんけれども、各市町で聞いてみると、いやうちは25人下限ってそんなんあらへんよというところもあるわけです。現実の問題として解消させているところなど。だから、そういう点では私はそこの実態を本当に細かくつかんでほしい。これは市町長教委の独自でやっていることやからと言わんと、やっぱり実態も調査してほしいと思うんですね。
 それで、やっぱり少人数の授業ということになると、これは私一つの問題なのは、例えば算数だとか、中学校では英語だとかというような形で、学級も分けてやるということになると、これ習熟度別だとか能力別編制的な形でとか、義務教育でそういうことが出てくる危険性もある。そういったような問題なども含めてあり得ると思うので、やっぱり学級の単位というのは一つのお互いに学び、遊び、さまざまな形での一つの集団でしてという点では、学級定数を減らす、そのことが絶えず先生たちがいじめなんかのシグナルを見れるという点から言っても非常にいいんではないかと、そんなふうに思うんですが、その点では現状いかがですか。
 実際上、だからここにある少人数授業等の部分が学級定数に回っている部分というのも一定あるんでしょう。だからそこの部分は実態調査をもっとリアルにしてほしいと思うんです。市町教委はこのごろ自由裁量で任されておるんやったら、県教委としてはつかむべきですよ。その点はいかがですか。

○安田教育長 おっしゃっていただきましたように、以前はこの定数というのは非常に限定されておりまして、使い道が違うと会計検査も含めておしかりを受けたわけですが、総額裁量制という方法に国の方も変わってまいりまして、それ以降はかなり弾力的に使えるようになりました。したがいまして、362の定数といいますのは最近積み上げたものではなくて、かなり以前からこの定数はずっと使っておりました。そういうことで、少人数教育そのものはずっと以前から取り組んできておりますので、こちらの方がはるかに歴史は長いという状況でございます。
 そういった中で、この資料にも少し記載をさせていただきました。右下のところでございますが、少人数授業用の定数につきましては、下限25人により少人数学級の対象とならない小学校1、2年と中学1年、それから小学校3年生以上、中学校2年生以上を中心にTTや習熟度別の少人数授業等を実施しているところがありますと。
 なお、この定数を活用して特定の学年で少人数学級を選択しているところも可能であります。これは、1年じゅうしているかどうかよくわかりませんので、はっきりとした数字ではございませんけれども、県教委としても数字をつかんでおります。3けたまではいっていませんけれども、数十というオーダーでそういう選択をしている学校もございます。そういうようなことで、学校が選択できるという方法の方が我々としては好ましいのかなと思っておりまして、あまり一律にこのように一斉にやってしまう、たくさん定数があるんであればいいですが、こういう限られたところを使うについては自主性に任せたいなと、このように思っているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。

○萩原委員 その点は弾力的にやりながらということでの少人数授業じゃなしに少人数学級へという試行を大いに進めてもらいたいということを強く要求しておきます。
 そして、小学1年生、2年生、中1で、今出された実施後に85.5とか85.2と言うけれども、この残った14.5%だとか、ここの部分がいわゆる下限があるためにというので、この数がやっぱり結構多い。それが少人数学級、30人以下学級で配置された先生のクラスよりもかなり多い、2倍はないけれども実際上多いんですよね。だから、そういう意味で下限のある三重県の30人以下学級というのが教育の機会均等なり、あるいは市内でいったら学校間格差なりということを実質つくり出しているということにもなっているので、このあたりはやっぱり改善の方向も含めて、全体を増やすということを大前提としながら、これは頑張ってもらいたい。
 しかも、私ちょっと聞いておきたいんだけれども、ここのところ生徒がどんどん減っているから、教員定数がめちゃくちゃ減っているでしょう、全体として。この実態をあわせて、そして来年度以降の教員定数配置でもっと頑張ってもらうという点も含めて、今後の定数配置、職員の全体を増やしながら1年、2年、さらには3年、4年にもとか、あるいは25人下限を取っ払うという、あちらにもこちらにもというのはなかなか難しいのかもしれないけれども、そこらへんでの今後の見通しなり決意なり、あるいはこれは来年度の予算要求でも全然変わりなしやという感じやんか。これがずっと、せっかく1年、2年ときて、中1まで広げてくれて、中1は弾力的にという問題はあるけれども、これが今後どう進むの。3、4年へまたこれからずっと前進させていこうということなのか。あるいは下限についてもなくしていくように、25人は多すぎるということもあって、それより少し下げるとかという、そんな方向での見通しというのは全くないんでしょうか。

○安田教育長 まず、来年度の三重県の私どもの方の予算につきましては、この表で説明をいたしますと、左の表の一番下の部分を少しでも増やしていって、全体の少人数教育の実施率を高めていこうというところでございますので、この真ん中の少人数学級のところは今さわりたくてもなかなかさわれないというのが実情でございます。
 それから、前段におっしゃいました全体の教員定数が減っているのにというお話は、まさにそこがこれまでいろいろと定数改善を国も含めてやってまいりました。毎年毎年5カ年計画で改善をしてきたわけでありますが、それは全体の子どもたちの自然減に対応して教員が減るところを少し食いとめて、そこへ改善に回すという手法でどんどんやってきたわけですね。ところが行革推進法ではそれ以上に減らすというふうなことを法律で決められてしまっていますので、そこの取組ができないというのが一番苦しいところでありまして、ほとんど県単というのは非常に少ないですから、我々も大きく国の定数に頼っているところがありますので、今の国の大きな方針といいますか、そこが方向転換がない限りは本当に少人数教育の実施も難しいというふうに、我々としては先行きかなり厳しい受け止め方をさせていただいております。
以上でございます。

○萩原委員 そのあたりが確かに定数がぐっと広がれば今後の可能性なり、あるいは25人下限も手をつけてもらえるということになるんでしょうけれども、その苦しいうちはわかるけれども、だからこそ私本当に教育現場の実態も訴えて、国に対して定数改善、大いに求めていかなという思いがするんです。
 私、本当にちょっと数字調べてびっくりしたんだけれども、平成10年、これは行革大綱が始まって数値目標で減らせと言った時期からですか、平成10年で三重県の教職員定数が1万6,673人でした。ところが平成19年4月1日現在で1万5,325人ですって、現時点での定数は。この9年間で1,348人減っている、三重県の教員定数は。1,348人、物すごい数やわね。それで教員免許状取った子らもようけおるわけだけれども、教員の採用試験なんていうのは本当に倍率めちゃくちゃ高い。一流大学の受験の倍率よりも随分高いわね。だからそういうような状況になっている。
 さらに経営改善プランで700人ぐらい減らす計画か。だからこういうことはやっぱりおかしいやないかという点で、今、生徒が減っていっている、教室もある、絶好のチャンスなんですから、そこは教育界だけではなくて、本当に世論の力も借りながら、今こそ先生を増やしてくれという運動を、私は教育委員会が全体として進めるべきだと思う、本当に。それで、これは国民的には合意を得られると思うんです。大学は出たけれどもという子らがいっぱいいるわけだし、資格取っている、免許状を持っているという子らが余っているというような状況もったいないし、私はそういう点では大いに教育委員会なり文科省にもインパクトを与えるという意味も含めて、この請願は採択をしてほしいと思うんですけれども、今、皆さんの意向も含めてすぐさま採択ができんというのだったら、大いに実質的な実態を明らかにしながらの審議を深めてもらって、私は少人数授業の問題についても大きな疑問があるもので、そのあたりの実態も一層明らかにしながら、今後採択できる方向で継続審議もやむを得んかなという思いはしております。
とりあえず以上です。

○北川委員長 ほかにご質疑はございませんでしょうか。

○服部委員 先程、藤田先生、萩原先生おっしゃいましたいろいろなご意見、私もこの30人学級につきましては実現に向けてしっかりと教育委員会が取り組んでいただくことを要望するものであります。実際、今回請願23号ですか、出していただきました吉野さん以下、他5,720名の方が請願を出された思いをしっかりと受け止めていただくことが私は大事だと思います。ですが、この30人学級の教育実現については9月の本会議で全員の賛同を得て採決をした案件であるというふうに私は考えますし、今回また改めてここで採決をどうかというご意見がありますけれども、この1年間の中で2度も、この9月で採決したばかりで今度12月でまた同じ請願を出すということに関しましては、私たちは不採択。本当にこの5,721名の皆さんにはまことに申し訳ないんですが、紹介議員の先生方にも本当に申し訳ないですが、この9月に採択したものを12月でまた同じことはできないということで、不採択をさせていただきたいと思います。
 ですが、今回出されたこの請願の内容を精査していただいて、前向きに取り組んでいただくことを再度要望させていただきたいというふうに思っております。
以上です。

○北川委員長 討論の方にはまだ入っていないわけなんでございますが、当局へのご質疑という点ではほかにご質疑はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 討論に入らせていただく前に、ご質疑の中にも継続審査というお声も出ているわけですが、この点についていかがいたしましょう。ご意見がもしございましたら。

○永田委員 本年度はこうして我々審議してきたわけです。今おっしゃったとおり、子どもたちについては三重県として非常に前向きに取り組んでおられますし、さらにそこでは、実施すべきということは私もこの願意には賛成できます。しかし、今この委員会でまた継続にしてしまうということはいかがかなと思うんですね。ですから、この委員会でははっきりしておいていただきたいなと、こんな思いです。

○北川委員長 ほかにご意見ございませんですか。

○安田教育長 申し訳ございません。先程の萩原委員のご質問の中でちょっと答えられなかった部分でございますが、今の少人数授業用の、少人数教育用の配置を使って少人数学級を行っているところは全部で27クラスでございます。小学校1年生が16、2年生が8、中学校1年生が3と、こういう状況でございます。失礼しました。

○萩原委員 もう討論を取るんやね。一言、すみません。

○北川委員長 討論ではないです。というか、継続審査というお声もありますので、討論の前に継続審査自体を諮らせていただかないといけないものですから、ご意見がいろいろ出ているようでございますので、討論になりましたらもう採決という形ですので、先に継続審査することに対してお諮りをしたいと思いますが、よろしいですか。

          〔「異議なし」の声あり〕

○北川委員長 では、請願第23号について継続審査とすることに賛成の方は挙手をお願いします。
4名ですね。そうしますと、あとの方は反対ということですから、ただいまの採決の結果、挙手4人、挙手しない者4人で可否同数であります。よって、委員会条例第15条第1項の規定により委員長において採決いたします。請願第23号については、委員長は継続審査とすることに賛成であります。よって、継続審査とすべきものと決しました。
以上で請願の審査を終了いたします。

  ③所管事項の調査

   1 「県立高等学校再編活性化第三次実施計画」(案)に対するパブリックコメント
     について

   2 平成19年度県立高等学校卒業予定者の就職内定状況について

   3 特別支援学校の児童生徒の急増に伴う対応について

   4 審議会等の審議状況について

 (1)当局から資料に基づき補充説明(鎌田副教育長、坪田総括室長、
    杉野総括室長説明)

 (2)質疑

○北川委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。

○萩原委員 高等学校の卒業予定者の就職内定状況だけれども、これ正規社員ばかりの内定と見ていいですか。非正規社員の内定というのは調べていますか。

○山口高校教育室長 正規、非常勤というんですか、そういう区分けはしておりません。請負とか派遣とかいう求人のあり方はあるわけでございますが、そこについては調べておりません。
以上です。

○萩原委員 実際そのあたりの把握は難しいだろうと思うんですけれども、私、本会議でも質問したように、シャープなどに、特にああいう製造業の中に派遣やパートやというのがすごく増えてきていますものでね。だからこれも難しいんですよね。派遣会社に正規社員である人が、シャープや東芝の中に派遣されているという。実質上は正規社員であるけれども、それはシャープや東芝の正規社員ではないという。そういう請負労働者になったり派遣労働者になったりという。物すごく無権利で低賃金でという。
 私やっぱり確かに就職というのは企業側の要請があるから。そうやし、今特にそういう人を使い捨てして、どれだけでもそんなもの入れ替わりあるのやからというようなことで、それこそ求人側の市場になっているから、余計にひどい扱いを受けるんでしょうけれども、やっぱり学校教育の中でもそのあたりきちんと教えてほしいし、実態も調べてもらって、そしてワーキングプアにならんように。それから、本当に回転が速いんですわ。だからそういうような格好で、実質上はフリーター化していくような、そんな事態にならんようにという点はひとつ学校教育の中でも、あるいはその後のフォローアップも含めて、先生ら大変でしょうけれども、そういう指導もやってほしいし、何よりも企業にそういう申し入れを強く言ってほしいということを強く要求しておきたいと思います。
 ついでに続けていきます。特別支援学校でこの間の予算決算常任委員会で、あれは三谷さんだったかな、ちょっと言ってくれたんやけれども、私も聞いている西日野にじ学園の校舎建築にかかわってプレハブ建設をやってもらうということであるんだけれども、今の耐震偽装その他で建築確認が物すごく遅れているというふうに聞いていますし、これ実際上、公共事業だから何とか急いでということは今の時点で言えるのかどうか、これはなかなか難しいんやわな。一般の民間の建築確認もめちゃくちゃ遅れているんですわ。これもやっぱり人を減らしたり、建築主事が少なくなったりとか、それから専門的なそういう、特に構造計算みたいなのをやるようなところというのは少なくなっとるので、それで余計に遅れているんだそうですけれども。何とか、せっかく補正まで組んでもろうたんやから、ここの委員会も現場調査もさせてもらって、それで督励してというような経過もあるだけに間に合わせたってほしいし、そのあたりで何とか見通しを含めてぜひ要請しておきたいと思うんですが、いかがでございましょう。

○東地総括室長 委員の言われるように、姉歯問題も含めて少し建築確認が遅れているというところはございます。そういうところを踏まえまして特定行政庁、四日市市さんですね、そちらの方へも話を伺わせてもらっています。
 それから、これは入札が1月に行われるわけですけれども、それ以後建築業者からの建築確認ということになりますので、そのことも踏まえましてそういう一定努力はしていきたいと思うんですが、官公庁だからというところもちょっとございますので、そういうことも含めまして、とにかくできる範囲の中で努力をさせていただくということで考えております。
以上です。

○萩原委員 大変だというのはよくわかるんだけれども、間に合わんというようなことになったら、これはどないしていくんやということになりますわな。今も学校の中では既にそういう見通しも含めて、特別教室は全部普通教室に変えていかんならんみたいな、そんな準備まで進められつつあるみたいなことで、もう大変な混乱しているようですし。だからそういうことは本当に困るんで、早いところ見通し立てて学校へも安心させてもらいたいなという思いが強くしておりますので、よろしくお願いをいたします。

○中川委員 1点だけ、特別支援学校のスクールバスに関連して、ちょっと確認というか、お教え願いたいんですが、いわゆる地震等の災害発生時にスクールバスが登校時とか下校時の場合もあると思うんですけれども、保護者の方から災害発生時、このスクールバスを緊急車両に指定していただきたいという要望等が一部特別支援学校の保護者会等から出ているというふうに思うんですけれども、地震等の災害が発生したときに、スクールバスも一般車両であると、渋滞というか、パニックの中に陥って車が動かなくなると、子どもたちがその中でパニックを起こしたりとか、長時間閉じ込められたりとか、さまざまな状況が生じるので、例えば登校時であれば速やかに学校へとか、あと下校時には速やかに安全な場所ないしは各家庭にということでの緊急車両としての指定ができないかというような話を聞いておるわけですけれども、これは教育委員会だけではなくて、公安委員会等との調整等も必要かと思うんですが、そのへんの部分に関して教育委員会としてはご検討なされておるのか、調整しておるのか、そのへんのことをお聞かせ願えればと思います。

○安田教育長 緊急車両の指定についてはいろんなところからもまた要望があるんだと思います。私どもとしましては具体的に今は検討しておりませんけれども、今こういうご意見をいただきましたので、今後関係当局、防災、あるいは公安委員会も含めて少し議論なり要望をしていきたいというふうに思います。

○中川委員 認識していないね。じゃ、また一回話を詰めさせていただきたいというふうに思いますので。現場的な状況を考えると、やはりそういったことの検討も必要かと思いますので、今後また話を詰めさせていただければなというふうに思います。

○後藤委員 ちょっと1点また教えてほしいんですけれども、高校再編の第三次実施計画に関わりまして、いわゆる宮川と相可の統合について、パブリックコメントの中でも協議会では、平成でいうと22年度統合の方向でまとまっているというような意見も出されております。また、16回分科会も含めてということですが、協議会を持たれておりますし、拡大協議会もメンバーも書かれておりますが、前回も特に該当される地元、町との関係とか校長会等も含めてもう少し丁寧な対応をというようなこともお話しさせていただいたんですけれども、その後の経過と協議会の中身について、ちょっとどういう議論になっていったのか教えていただければと思います。

○中谷教育改革室長 その後の経過ですけれども、拡大協議会の中に宮川関係の分科会を設けておりますので、10月に宮川関係の分科会を開きました。宮川関係の分科会を開いた後、松阪地区全体の協議会を開きました。その協議会でこの3事案を説明させていただいて、意見をまとめたところです。そのほかにも宮川地区、それから多気地区の方で保護者とか地域住民の方々と語る会を設けまして、宮川地区、多気地区、それぞれ地域の関係者から意見をいただいておるところでございます。
以上でございます。

○後藤委員 それぞれ宮川関係、それから全体、また宮川地区、多気地区、住民との協議会を持ったということなんですが、具体的にその場でそれぞれの話し合いで統合に向けてオーケーというような話になっているのか、そのへんどういう議論になったのか、もう少し具体的に教えていただければと思います。

○中谷教育改革室長 宮川地区の方ではいろいろ賛否両論出されておったんですけれども、地区の方の代表的な方々の意見として、このまま子どもたちのことを考えると、少人数で果たして満足のいく教育ができるのかと。むしろ統合することによって子どもたちによりよい教育をしてやってはどうかという意見をいただいた上で、当該学校の校長の方からも、今もしっかりがんばっているんだけれども、子どもたちのことを考えるとニーズも多様化しておるので、本当に全部の子どもたちのニーズに今の小規模校ではいかんともしがたいというところがあって、この際、統合することによって子どもたちにとって魅力ある環境をつくりたいと。しかし例えば宮川高校、これまでの少人数教育で生かしてきた成果というものを新しい高校でも生かせるように、統合に向けた新しい高校づくりというものをこれから皆さんの意見を伺いながら考えていきたいと、そういったことでまとまっていったと考えています。
 多気町の方でもそれこそ賛否両論あって、今、相可はうまくいっているじゃないかという意見もあったし、逆に宮川高校と統合することによって先生方の方でも結構意識改革ができているとか、あるいは宮川高校の少人数教育で得た成果というのを、例えば相可高校の普通科にも生かしていけるのならいいんじゃないかとか、そういった意見をいただいております。
以上でございます。

○後藤委員 賛否両論というのはわかるんですが、その中で協議会では統合の方向でまとまっているということは、賛否両論あるが、それぞれの地域では大体統合という方向で皆さん、地域の方もすべて了解いただいておるという理解でよろしいでしょうか。

○鎌田副教育長 参加者全部の方が了承しましたというような、全員がという部分についてはやっぱりそれぞれお考えあります。地域地域のそれぞれのところではそれぞれご意見ありますけれども、全体としてはこういう方向でというふうな了解は大体得ておると、こういう状況です。

○後藤委員 わかりました。もっと言うなら子どもたちにとってというお話も出てきましたので、単なる統合にならないように、しっかりと地元、子どもたちも含めて、保護者も含めて意見を聞いていただいて、よりスムーズな統合に進んでいくように第三次実施計画、今回パブリックコメント等を参考にしながらというようなことが書かれておりますので、ぜひ反映させていただきたいと思います。
以上、終わります。

○北川委員長 ほかにご質問は。

○永田委員 高等学校の卒業予定者、就職内定のところでちょっとひっかかるのは、牟婁は確かに求人倍率も落ちていると同時に、県内就職内定者の占める割合が44.1なんですね。これはあまりにも少ないように思うし、どういう状況。逆に北勢のあたり、企業なんかへ参りますと、人が集まらんとか言っているんですよ。これはちょっと理解できない数字なんですけれども。

○山口高校教育室長 現状、最新の情報でございますが、11月末現在でございますが、地元就職が尾鷲、木本、紀南の3校で地元就職が17名内定しております。地元を希望しておるんだけれども内定ができていないのが20名。それから県内就職でございますが、3校で内定しているのが25名。県内を希望しておるんですが、まだ未定の者が18名ということで、3校合わせて県内地元が38名未定と。地元県内で内定をもらっておるのが42名ということで、県内地元希望者が80名おりまして、内定しておるのが42人ということで、現在学校等が頑張っていただいて、ハローワーク等も力添えをいただきまして、52%、42人が内定しておるということでございます。
 求人の方でございますが、尾鷲で7月末の求人件数、地元では31件しかないと。熊野・新宮管内では地元の求人が65件ということで、そういう中で先程の地元の、あるいは県内就職へ内定してきておって未定の者が38名おるという状況の中でございます。
 それで、先程、坪田総括室長の方から説明をさせていただきましたが、牟婁地区は当初から重点取組地区として私どももジョブ・サポート・ティーチャーということで、教員でありながら時間軽減をして、求人開拓なり、あるいは子どもたちのどういうところへ就職したいかというのを聞いて、進路方向の相談に乗る、そういう職員と、それから民間企業へ委託しまして、キャリアコーディネーターということで他地域の就職未充足の企業情報を未定の子どもたちに紹介するとか、あるいは県内・県外を問わず自分たちの企業ノウハウをもって企業の方へ求人開拓にいくという、そういうような職員を張りつけまして取り組んだわけでございますが、いかんせん先程の県内希望者の中で38名おると、地元と言いましたが、18名は自己開拓したいと、縁故でやりたいというのがおりまして、そういうところが地元の生徒ゆえに地元のつながりで就職をもとめておるということがございます。そういう中で、キャリア教育ということで、今年はこういう結果に終わっていますので、小中高の一貫した職業意識をどうやって持たせるかということを19年度から取り組み始めて、紀宝町、御浜町の小学校、中学校、高校と一貫したキャリア教育を展開し始めたところでございます。
以上でございます。

○永田委員 お話ししましたように、何か矛盾を感じるところがあるんですけれども、ハローワーク間のいろいろ連携とか、そこをもう少しきめ細かくやっていく必要があるんじゃないかと、そんな気がしますけどね。それ頼みますわ。結構です。

○藤田委員 高校再編化の問題でずっと見せていただいていたんですけれども、今も宮川、多気の話題が出てきましたけれども、この計画の中で随分統廃合のお話をたくさん書いていただいてあるわけですよね、統合を視野に入れてとか。この前もちょっと申し上げたと思うんだけれども、定数についてもこういう書き方がしてある。確かに先程ご答弁の中にあったように、それぞれの教育事情、もしくは子どものニーズに応えていく上でも、ある意味統廃合の部分というのが避けられない状況になってきているということも理解はするんですけれども、その中で学ぶ機会の保障という問題で、特に通学等に非常に不便になる地域、それから定通の場合ですと特に仕事を持ちながらという子どもにとっては、通学手法、もしくは通学時間、こういったものが大変問題になってくるだろうと思うんですよね。そのへんに対する配慮というものを、これは要望にとどめさせていただきますけれども、しっかりと配慮した上で今後ご検討を進めていただきたいと思います。
 この前も申し上げたと思うけれども、神戸と亀山の定通の統合の問題については、両地区からの公共交通による便というのがほとんどない。そういったことを考えていく中で、通学手段を持つ、自家用車なりバイクなり、定通ですからそういうことも可能ですから、そういう者にとってはともかくも、そういう手段を持たない子どもたちもこのごろはたくさん通学をしているわけですので、ぜひこういった問題についてはしっかりとした配慮をされた上での検討というものを進めていっていただきたいことが1件。
 それから、中を見せていただいていて、再編活性化で再編の部分は随分際立って出てきているんですけれども、活性化の部分について何か記述が少ないような気がして仕方がないんです。特にこのごろ増えてきている外国人児童生徒に対する対応等も含めた活性化、それから特別支援教育のことで最後のところに若干書き込みがありましたけれども、新たに始まった特別支援教育に対する高等学校として取り組む姿勢、こういったものがこの中へ、今この委員会では特別支援学校の方が随分話題になっていますけれども、そうじゃなくて、一般高校も含めた学校における教育のあり方、それから入試方法による外国人生徒への枠の問題であったり、入試方法の問題であったり、こういったことに対する取組姿勢とか方向性、それから特別支援教育にしても同様です。やっぱりそのへんあたりをもうちょっと書き込むべきではないかというふうに見せていただいていたんですけれども、そのへんについてのお考えをお伺いします。

○安田教育長 再編活性化というふうなことで、確かにおっしゃっていただきましたように、再編に絡むところの活性化をここは中心にまとめさせていただいております。ただ、活性化策というのは60校全校がやっていくべきものであると私ども思っておりまして、別途ですが、外国人の問題も、それからこれからの高等学校での特別支援教育の問題も、これはそれぞれ我々がテーマとして持っておりまして、これからどうしていくかというのは個別にはそれぞれ考えていきますし、各学校もこういったことを問題意識を持ちながらやっていってもらうというふうに思いますので、再編活性化計画、第三次計画案の中に盛り込むかどうかについては、もう少し内部でも議論をさせていただきたいと思います。
以上でございます。

○藤田委員 趣旨はわかりました。ただ、こうやって銘を打って再編活性化という格好で実施計画が出されるんであれば、やはりそのへんについて再編を中心にというのでは、これは一般にも出ていく話ですので、そのへんについての書き込みをおろそかにするわけにはいかないんじゃないかなというふうに考えます。そのへんはぜひ検討をしてください。
 それから、これは個別の問題になるんですけれども、外国人児童生徒の件で、この前少し教育委員会の方にもお話しさせていただいたんですけれども、このごろ外国の子どもたちが増えてくる中で、学校の方としてそれぞれの言語圏が違いますので、非常にご苦心をいただいているというお話もこの前、神戸高校の定時制だったかな、からのお話として聞かせていただいてお伝えしたと思うんですけれども、やっぱりこのへんの人員、いわゆる1つの学校でたくさんの言語に対応できる人を配置するというのは、大変難しいだろうと思いますけれども、メーンになる方がおられて副の方がボランティアの方でもいいだろうと思うんですけれども、他の言語が入ってきたときへの対応策、このへんについても少し考えていただかないといけない現状がいよいよ高等学校にもあらわれてきたのかなという思いがしていますので、ここの場合は、神戸高校の話ではブラジルの言語は大丈夫なんですが、スペイン語圏からもという話で、やっぱりいろんな書類だとか親との対応だとかいう部分でご苦心をされているという話を聞きました。
 予算的にはある程度配置をしていただいていて、ある程度入れることは可能だというふうにもお伺いしたんですけれども、今後こういうようなケースが増えてくるだろうということも考えられますので、ぜひ県教委としてもそのへんの人員をも含めて、ひょっとして中に置くのは難しいかもわかりませんが、ボランティアを募る等のことも必要になってきているんじゃないかなというふうにも考えますので、そのことも申し添えておきます。要望で結構です。

○北川委員長 ほかにご質問がありましたら。ありませんですか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 ほかになければ、これで教育委員会関係の常任委員会を終了いたします。

 

 2 分科会

  ①予算議案・予算関連議案の審査

   ・議案第 1号「平成19年度三重県一般会計補正予算(第2号)」の関係分

   ・議案第26号「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」

   ・議案第27号「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する
    条例の一部を改正する条例案」

 (1)当局から資料に基づき補充説明(安田教育長説明)

○北川委員長 それでは、ご質疑があればお願いいたします。

○服部委員 2ページの特別支援学校費の中で、人件費の中で、教職員人件費の増額ということがあるんですが、西日野の10教室が増えた分に対しての職員というのは何名ほどの増員を見込んでみえるのか、ちょっとお答えをいただきたいんですが。全体でも結構でございますので。

○安田教育長 これはあくまでも12月補正、今年度の予算の補正でございますので、この中には含まれておりません。来年、子どもたちがプレハブも含めて相当増えるという部分については、来年は西日野だけで常勤で3名の増。ちなみに杉の子につきましては13名増える予定でございます。

○服部委員 西日野のにじ学園の中で、今のこの予算とはちょっと別な、今3名というふうにお話ありましたが、非常勤の講師の増員というものは考えておられないんでしょうか。

○安田教育長 ちょっと今、具体的に内訳を持っておりませんが、基本的にルールといいますか、算定方法はございますので、子どもたちの数に合った分の教員の配置を適正に行ってまいりたいというふうに思っております。

○服部委員 それじゃよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○森野委員 同じく2ページの社会教育費の放課後子ども教室推進事業費、先程ちょっと説明いただいたんですけれども、約半額になっておるということですけれども、数字を聞かせてもらうと3分の2ぐらいはできているということなんですが、金額的には半分になっているということで、できましたらその細かい内訳等も教えていただけたらと思うんですが。

○杉野総括室長 放課後子ども教室でございますけれども、数からいきますと、当初予算見込み、先程申し上げました47が32ということでございます。
 あと、これは初年度の事業、新規事業だったものでございますので、市町の方から19年度予算要求の時点の状況で予算要求させていただいているわけですけれども、そこと実態的に変わってきた点が幾つかございます。数と、それからあと教室の開催の平均日数、いわゆるどれぐらい教室が年間開催されるか、これが当初見込み、年間240日と見ておったのが、現状では半分の120日ぐらいに実態としてなっています。
 それからあと運営費とかコーディネーター等の謝金がここに補助金として上がっているわけでございますけれども、それについても例えばコーディネーターの単価自体が、基準単価が1,440円になるんですけれども、現実に市町の方の、これ市町の3分の1の負担が実際あるわけでございまして、そんなことも絡みまして1,440円の予算立てでしておったのが、現実には1,037円になっているとか、要するに数の部分と実質的な開催経費、それから開催日数、そのへんがダブル、トリプルで効いてきてこういう結果になったということでございます。

○森野委員 これってすべての小学校に適用ということで事業として進めていただいていると思うんですけれども、このペースで進めていってどうなるんでしょうか。

○杉野総括室長 基本的にこれは放課後子どもプランということで、放課後児童クラブとペアで、厚生労働省と文科省とがペアで進めていると、こういう事業でございまして、私どもといたしましても健康福祉部と連携とりながらやっているということでございます。基本的にはすべての小学校区にということなんですけれども、いわゆる進め方につきましては、各市町の実態・実情というものがございまして、実態に合うような格好で、県としては児童クラブ、それから子ども教室、これを市町の選択によって我々はトータルで支援していこうと、こういうような方向でいっておりまして、当然児童クラブと子ども教室については性格・目的が異なるもので、本来からいうと両方各市町に設置していただくというのが理想なんでございますけれども、そういう方向には向かって進んでおりますけれども、市町の実態も見ながら進めていくと、こういう観点でございます。

○森野委員 ありがとうございます。

○北川委員長 ごめんなさい。委員長から申し訳ないですけれども、市町の実態・実情というのは今どういう状況にあるかというのはデータ的に出せますか。

○杉野総括室長 ご用意申し上げておりますので、これは配らせていただいてよろしいでしょうか。

○北川委員長 ええ、できれば。

○杉野総括室長 じゃ、よろしくお願いします。

          〔資料配付〕

○藤田委員 その間で。今の話の中で、開催日数が半分になっているということだけれども、これは要は立ち上げが遅くて開催日数が減ったのか、それとも全体枠との差なんやろか、ちょっとそれだけ確認させてください。

○杉野総括室長 実は物によっては両方ございます、実態として。市町によっては開催日はもう少し多いんですけれども、立ち上げが例えば7月になったとか、そういうようなものもございますし、当初から週2日というふうな部分で運営している教室もございますので、両方の部分が要因としてはあるということでございます。

○藤田委員 そうすると、これ今ちょっと配ってもらったので、週2日というあけ方ですよね。これ本来の子ども教室の建前からいうと、若干違う、昔のもう1つ前にありましたね、地域活動支援の子どもたちの。あれだったらその日数というのはわかるんだけれども、開催しておいて2日間でもオーケーというふうに認めていったということなのか。それともう一つは児童クラブもあるので、こちらの方の開催を減らしてでも少しでもやっていこうという姿勢を見せてみえるのか、そのへんのことってわかりますか。

○杉野総括室長 多分さっきおっしゃってみえたのは、子ども体験クラブの話だと思うんですけれども、もともと趣旨からいいますとこれ放課後でございます。どちらかというと体験クラブは週末、週休2日制というようなことで、理念的には整理をしておるわけでございますけれども、実態からいいますと我々としては、そういうのは地域の方々が参加していただく子ども教室というものを少しでも普及していきたいという意味合いがございまして、国の制度上も特に何日開催、いわゆる2日でも認められるというようなことでございます。したがいまして、そういうような運用も実はしているということでございます。
 それから、2点目の児童クラブとの関係なんでございますけれども、いろんな形態が実は考えられ、実際にやられているわけでございます。児童クラブと放課後子ども教室の兼ね合いなんですけれど、児童クラブが全体として子ども教室に一定時間入るとか、そういうようなことも実は事例としては全国的にあるわけでございますけれども、そういうようなものを見据えまして、少し児童クラブとの兼ね合いも有機的というか、うまく見ていこうというのが今運用している実態でございますので。だから、先程委員おっしゃったような意味合いだと思っております。

○藤田委員 わかりました。了解です。

○北川委員長 ほかにご質疑はございませんですか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 なければ、議案に対する質疑を終了いたします。

 (2)討論

    な し

 (3)採決

    議案第 1号の関係分 他 2件     挙手(全員)     可決

  ②所管事項の調査

   1 平成20年度当初予算要求状況について

 (1)当局から資料に基づき補充説明(安田教育長説明)

○北川委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。

○萩原委員 学校給食にかかわっては予算が随分少ないですわな、食育推進という点も含めて。学校給食の普及、特に中学校給食の普及率、実施率というのは、三重県は全国順位で本当にびりの方ですわな。最下位ではなかったけどもね。
 それで、大いに進めてもらいたいんやけれども、県は金は出さんと口だけ出すわっていう形では、市町にしてみたらなかなか金もかかるしということになるし、最近小中学校の学校給食も2校合わせて仲よし給食だとか、言葉はね。だけれども、片方でつくってワーッと運ぶとか、それからセンター方式だとか、さらには民間委託化というのが進んできているわけですね。そういうことが進めば進むほど、これは新たなここで趣旨で言ってみえるような地場産品の活用や食に関するさまざまな体験活動なんていうのはますます離れていくわけです。まだ学校でやっていればいいけれども、自校方式でやっていればまたそういうこともどんどんできるけれども、こういう矛盾をどう解決していくんでしょうか。
 それで、僕ちょっと具体的にも聞いておきたいんだけれども、中学校では配達弁当というやつ、あれをデリバリーと称してデリバリー給食の実施なんていうのを始めているんやね、このごろ。それもやっぱり中学校給食になるの、あんなのも実施の中に入れるんですかね。これは希望者の弁当をとるだけの話なんやわ。先生が一番ありがたいと言っているところもあるらしいけれども、そういう安い弁当をとにかく業者に委託してガーッと持ってきてもらう。しかも購入する人だけ補助金出すんですわ、市町が幾らかといって。500円の弁当とったら200円出す、300円で実際食べられるようにするよという。こんなのは、それは市町の問題やということになるかわからないけれども、業者優遇することにもなるのやし、これが給食を進めるということになるのか。そんなだったら家で一生懸命つくってくれる子の弁当も200円なら200円補助せなあかんと思うんやけれども、それはしないのね。弁当とった子だけ出すのというような不公平も出てきているんだけれども、これ学校給食って認められるのかな。それで、こんな学校食育推進事業といって予算も減っていますけれども、食物アレルギーは大いに進めてもらいたいんやけれども、県として学校給食に対してもっと深いかかわりを予算も含めて持ってもらうべきやないかと。食の安全・安心、地場産品を大いに子どもたちに食べてもらいたいという点も含めて。このあたりはどんな理念を持ってみえるの。そんなもの市町任せ。どうなんです。

○坪田総括室長 非常に重要な課題であり、県としては結構難しい課題だと思っております。
 給食につきましてはおっしゃるとおり、結構市町がいろいろ合併等の中でのいろんな事情の中で、取り急ぎとかとりあえずの中での実施形態もありますし、地産地消の中でも非常にこれまでも取組が進んでいたところ、そして今からスタートしたところと、さまざまな取組の差があると思っております。
 県としては弾み車となるようなこういう予算を設定し、あとは市町がそれについてやってほしいというのが今の役割分担では仕方ないのかなと。ただ、今の課題となっている給食においても、やっぱり食の安全とか、いろんな課題があると思いますし、家庭との役割の分担とか、そういう中ではもう少し県が主導的にいろいろな取組を先進的にやった方がいいのかなというようなことも悩みながらでございます。今回は食育ということで、さらに充実させるということと、アレルギーというのを一つの課題としてテーマに置いてめり張りをつけておりますが、給食全体のあり方については食育の基本計画でも中学校の実施を目標設定しておりますし、その中でもやっぱり量だけではなく質的な面も我々は検証していかないといけないと思っておりますので、そのへんは市町ともいろいろとこれからも相談しながら、また保護者等の要望も受けながら、県としての支援のあり方というものを考えていきたいと思っております。

○萩原委員 小学校、中学校などが地域にあるということで、いわゆる災害などのときの避難場所になっているんですよね。だからこそ耐震は急がなあかんとかいって、三重県は小中学校の耐震は随分頑張ってもらっているわね。だけれども、学校給食が自校方式で学校でやっているということが、これ避難所にとっては物すごく大事なの。災害現場なんかの調査でもそのとおりですわ。ところが、センター方式ではだめなわけですわ。
 私ら地元でも防災の時期にいつも訓練やりますやん。そうするとやっぱり学校給食の、それこそ施設を借りたりしながら、それはそこが全部つぶれていったらあかんけれども、だけれども持ち寄って緊急につくって、握り飯つくってというようなことをやるわけやん。そういうのが今まだ四日市の場合、自校方式を守っているのやけれども、それが仲よし給食になったり、それから今、民間委託化がされておったり。民間委託、採算合わんようになってきたら、とにかくよそから持ち込めみたいな格好になってくるよね。中学校の率を上げるために、さっきの話でデリバリー給食なんていうことを言って、四日市は試行しようとしているし、桑名は既に1年先にやっているんやそうですけれども。
 だから、こういうのが学校給食の率に入っていくというのは全くおかしいし、食育ということにもなかなかならんという感じがしますので、私は三重県としてはもっと毎日の学校給食について、子どもたちの本当に今、食育が大変問題なだけに、家庭のカバーを全部学校でやらんならんていうようなことになったら大変やけれども、朝ご飯を食べてこない子がどっと増えてきているわけやから。それだけにちょっとここは口も出すだけじゃなしに予算もつけて、思い切って頑張ってもらわなあかんのとちゃうかなというのが私の思いですが。いかがでございましょう。自校方式で守れということも、僕もっと思い切って言ってほしいと思う。これは防災の面からの本当に大事な話だと思う。どうなんでしょう。

○安田教育長 本当にこの給食の問題も古い問題でございまして、特に中学校の実施率が低いということで、三重県はいろいろとこれまでご指摘をいただいてきました。現在、私ども今、手元に持っておる資料では、中学校の場合も75.3%で給食が実施できているというところまでやってまいりました。ただし、いわゆるミルク給食等も含んでおりますので、完全給食は60%です。
 そういう中で、今回の市町村の合併で随分と、どちらかというと市部の大きなところが遅れていたという経過があったものですから、郡部の方が早かったというような状況で、各市の方は随分と悩まれたわけですね。松阪も津も皆そういう話を伺っておりますが、非常に悩まれた中でようやく道筋をつけて、全体の苦しい財政の中で、そこのところは最優先に取り組んでもらったというふうに私伺っております。
 県もこれまではお願いの一方でやってきました。やはりそういう苦しい中でいかにしたらいい方法がとれるかというふうなことで、いろんな他県の情報提供であるとか、そういったことについては県も支援してきたわけでありますが、それ以上、予算も立てながら我々がバックアップしていくというのは非常に難しい状況かなというふうに思っていますし、その中で自校方式のお話が出ました。確かに自校方式のいい部分もあるかもわかりませんが、やはりこれだけ学校がどんどん小さくなっていく中で、どれぐらいの基本的な設備といいますか、自校方式であれば最低でもベーシックなところが要るわけでありますので、運搬等を考えて、効率等を考えて、市町としては工夫に工夫を重ねた上での方法だというふうに思っていますので、やはり場合によったらデリバリー等について過渡的な問題かもわかりませんけれども、見守っていきたいといいますか、我々としてはそれ以上なかなか要求をする、要請をするといふうな状況にはないのかなというふうに判断をしております。むしろ75%ですから、この率をもう少し上げていくようには、これはしっかりとお願いをしていきたいなというふうに思っています。
以上でございます。

○萩原委員 見守っているだけではあきませんな。それは市町にしてみても人を減らさなあきませんやんか。だから給食士さんたちはどんどんパート化していますやろ。それから今、偽装請負の危険性が出てきているの、この人たちの中に。四日市でも、これは大問題になっているんですね。それから、今の中学校の話も楠町と合併して、楠町は中学校完全給食やっておったから、四日市も何とかせんならんと。5年で見直しやって、もう時期来るもんで、それでしようがなしにデリバリーでみたいなことで注文弁当とって補助金出すよみたいなごまかしやるわけですけれども、こんなものは食育でも何でもない。食わしておけばいいと言ったら悪いけれども、そういう格好では済まないと思うんですわ、本当の話。少なくとも教育という点では。
 だから、本当に人減らし、金減らしで教育がいったら、これは未来ないわけで、やはり未来ある子どもたちを本当に食育の面からも大きく健康に育てるという点は、大変な時期やろうと思うけれども、頑張ってもらいたいなとお願いしておきます。
 もう1つだけ、外国人教育の教員加配、これも定数少ない中で大変なんでしょうけれども、巡回相談員も9人、ふやさないと、こういうことのようですよね。だけれども、実態はまだまだ増えますやろ。だから、本当にこれ私本会議も要求したように、そんなものシャープならシャープへ要求したらどうと、東芝なら東芝へ要求したらどうって言っているんやけれども、これ何ともなりませんのですか。
 この間、永田さんも言っていただいたけれども、学校では本当に深刻な事態になっていますもので、言葉がわからない問題など、本当にこのごろ保育園も小学校も増えてきているんですよね。何かいい方法、決定的な方法ってないんですか。後追いだけして、こんなのやっているだけではどんどん増えていきまっせ。何かいい方法ないんですか。

○安田教育長 何よりも外国人の子どもたちへの教育については、実態でいろいろ定数のカバーなり、これは実は9人以外にも定数がついておりますので、いわゆる加配というものが、それで対応していますけれども、そういう予算配置はあるものの、我が国としてきちっとどういう考え方で外国人の子どもたちの教育をやるんだという方針が出ていないんですね。それを早くつくってほしいということで私どもは毎年毎年国家予算要望等で要望しているところなんですが、なかなかこれが実現しない。ようやく今度国の方がそういう検討会を設けることになりまして、三重県も全国で3番目に多い県でありますので、私どもの職員もその検討会のメンバーに入れてもらうことになりましたので、その中でしっかりと意見も言っていきたいなと、このように思っております。
 前段のシャープのお話が出たんですけれども、実はそういう企業がもっと責任をというふうな話はいろんなところから私ども聞かせていただくんですが、教育のサイドでそれをいくら議論してもなかなかなるものではありませんし、ましてや三重県で云々ということではなくて、これは国全体の問題ではないかなというふうに思いもいたしますので、そういうところへの働きかけといいますか、お願いというのは私どももこれから、なかなか公式に動きにくいところはありますけれども、していきたいというふうに思っております。
以上でございます。

○萩原委員 外国人児童生徒の推移を、資料をもらったらちょうど5年前に660人の子どもが19年で5年後に1,233人と倍加しているんですね。5年で倍ですね。これから5年といったら、2倍どころかもっと急激にという可能性だってないわけじゃないだろうと思うし、だからそれに見合ってまた教員定数配置だ、あるいは巡回指導員やというようなことを言っておったら、何ともならしませんし、それはもちろん国の何よりものということだけれども、ここにも18年度の使用言語は21カ国語とかって書いてあります。これはすさまじいものやと思うしね。だから、ここは会社の社内教育の問題なども含めて、私は教育委員会の側からも大いに声を上げてもらいたいなというか、父母の中でも随分。それがやっぱりかえって人権無視につながっていくんですよ。外国人が被害意識を持つわけです、結果として。言葉もわからへんで、その子ら増えてくるのやし。だから、そういうような格好でなっていったら、これはますます深刻やと思いますから、あなたの所、人権人権って、物すごい人権教育って言うんだけれども、同和に主力を置くんやなしに、本当にこういうところにこそ思い切った予算も人も配置してほしいなという思いもしますけれども。
 これは単に人を増やすだけじゃなくて、みんなが参画してこなあかんでしょう、共生ですから、理解をし合わんならんわけですから。そこらへんを大いに参画できるような動きを、それは教育だけではできない問題であろうと思いますけれども、ぜひ取組を強化してほしいなと強く要請しておきます。
以上です。

○中川委員 今の萩原委員の学校給食の件に関して、ちょっと関連で質問させていただきたいんですけれども、これデリバリー方式等に関して特に中学校給食でいろいろとご意見をおっしゃられていたわけですが、私は四日市で市会議員、4年やる中でこの議論を現場の中でさせていただきました。この学校給食の問題は、理想論を言えば尽きないし、理想論を言えば萩原委員のおっしゃるとおりなんですけれども、現実論の中でどう考えるかということの必要性に迫られているんですね。
 例えば子どもたちがちゃんとした食育を受けているかどうかという部分で、お弁当を持ってこられない生徒がどれだけいるのかという実態。これ私、四日市で質問したときに調べましたけれども、思っていた以上に多いですよ。そして、じゃその子たちに対してどういう対応をしているかというと、パン販売しているところもあれば、パン販売していない学校すらあったわけですね。じゃ、この子たちどういうふうにしてお昼を食べているかといったら、学校はそれ関知していないわけですよ。学校は子どもが登校してから下校するまで本来は責任持つべきだと私は思うけれども、そこは関知していなくて、途中コンビニ等で買ってきている生徒もいれば、お昼休みに近くのところへパンを買いに行っている子もいるという、そんな実態なわけですよね。これを学校が放置していていいのかという現実の問題。というところをもっと如実に見るべきだと思うし。
 それと自校調理方式の給食、これはいいに決まっていますよ。けれども、中にはお弁当を持ってこさせたい、要するにお弁当を我が子に食べさせたいという思いの親もおるんですね。アレルギーの問題等で、やはり相当な配慮も要るという。その子たちに対して自校調理方式という形でパーンととったら、お弁当はもう要りませんよということになるわけですね。じゃ親のお弁当を持っていかせたいという気持ちはどうなのかという問題。これもいわゆる市の教育委員会は大変苦慮したわけですね。
 そして今、萩原委員が言われた合併の問題、当然、例えば四日市で考えるならば楠町との問題がありました。だから5カ年の中で考えていこうという話がありましたけれども、その根源的な問題になったのは、萩原委員まさしく言われましたけれども、いわゆる予算的な補助を受けている子どもと全く受けていない子どもがいるじゃないかという弊害を言われましたけれども、給食食べている子どもはそこに予算は入っているじゃないかと、弁当の子どもには予算全く入っていないじゃないかと、この不公平こそどうするんだという問題が最も強く言われていたわけですよ。だから完全な平均はされないけれども、より平準化するにはどうしたらいいかというところで、合併して、その各市町が給食だったり弁当だったりしたところの新市は最も苦慮したわけですね。
 そういう本当に苦しい思いの中で新たな結論を出そうとしている、また出し始めたところ、例えば桑名市、鈴鹿市、四日市市、市の教育委員会の担当者のこの思いがわかってのご議論を県の中でしていただいているのかというところ、私はちょっと一部疑問に感じるところがあるんだけれども。さらに業者がどんな食材を出していて、どんな弁当を出しているかわからないじゃないかという話がありましたけれども、いろんなところで、いわゆるデリバリー方式といいましょうか、やっているところなんかは、学校給食法に基づいて食材を指定させたりとか、バランスやカロリーを当然計算させたりとか、地元の食材を使わせたりとかして、業者に言わせれば逆に決め事が多くて赤字で仕方ないと言っている業者の方が多いんですよ。けれども、市から要望があるからやらざるを得ない、やりますという業者の方が多いんですよ。これが私は実態だと思うんだけれども。敷地の問題もありますわ、自校調理方式にしたら。本当にその敷地が確保できるのか、その分グラウンドが減るんじゃないか。さまざまな問題があると思うんですけれども。
 だから、この問題はいわゆる子どもたちの食の問題、食育というのを最低限保つという意味においては、現実論から物を考える時期に今はきてしまっているというふうに思うわけですけれども、それに対して県の教育委員会としてのご見解なりご意見をちょっとお聞かせ願いたいと思います。お願いします。

○坪田総括室長 食育という観点からも、教育をめぐるさまざまな問題という観点からも、給食というのは非常に象徴的に難しい問題だなと感じております。本当に現状からいきますと、朝食すら食べていない子どもが今、年を追うごとに、特に小学校6年生ぐらいから10%近くになり、中学生、年が上がるごとに物すごい割合を占めていくという中で、弁当の場合に確かに弁当すら、だから朝も食べていない、昼も食べていないんじゃないかという子どもも結構いるんではないかと、そういう指摘も受けているところでございます。
 そういう中で、朝の給食もというような要望もあるということも聞いておりますが、やはり昼について、いろんな議論を各市町でやっていただく中で、合併等の中のさまざまな難しい議論の中でやむにやまれずいろんな方式をとっていただくということで、望ましいのは基本的には自校の単独調理方式なのかもしれませんが、共同調理方式でやっても、またランチサービス等であっても、それらを生きた教材として食育をやっていただくということは、どのような形であろうと可能だと思っていますし、しっかりと食の安全の観点から、また栄養管理の観点から必ずチェックをしていただくということをやっていけば、それは最低限の給食としての役割を果たすのだろうとは思っております。
 ただし、望ましい議論とか、学校によってのいろんなミスマッチといいますか、保護者との理解がとれているかとれていないかとか、そういうところについてはさらに県としても市町と一緒になって理解・増進に努めていく必要があると思いますし、望ましい食育のあり方とか給食のあり方についてはさらに追求していく必要があるということも課題の一つとしてあるというふうには思っております。

○中川委員 この食育の問題、学校給食の問題に関して、本当に追求していけば尽きないというふうに思います。しかし、やはり今の現実の子どもたちがどういう形で育っているかという現状から見据えて、市や町の教育委員会が本当に苦渋の策の中で目下の課題に取り組みたいというふうに思っているところ、ここもやっぱり県教委としてはご認識を深くいただいて、その部分のサポートもしっかりしてあげてほしいというふうに思います。
 確かに中学校の子どもを持つ親は給食にしてほしいというご意見はあります。けれども、この給食方式に対して最も反対しているのは教員の方々ですよ。どこのアンケートをとっても教員が最も反対されるわけですよ。それで進まないところもある。けれども、デリバリーぐらいなら、ぐらいという言い方をしたらあれかな、授業時間にも差し支えがないとか、そこにまで教員がかかわらなくてもいいということで、落ちついているという状況もあるわけですよ。それをいかに市や町の教育委員会がまとめ上げて、子どもたちの食の文化の最低と言ったらおかしいな、守るべきところを守ろうとしているのか、ここの気持ちはぜひともお酌み取りをいただいて、いたずらに理想的な指示だけ出すのはやはりどうかなというふうに思いますので、ご要望として申し上げたいと思います。
以上です。

○藤田委員 外国人児童生徒の方の問題で少しお考えをお伺いしたいんですけれども、昨年プレスクールの方へ予算配置をしていただいて、現実にお伺いしてもかなり効果があらわれてきているということで、地元の学校は喜んでみえます。ただ、プレスクールへ入ってくる年齢、学年によって、大体プレスクールで小学校2、3年生ぐらいまで程度の内容でいくそうです。ところが、5、6年生で入ってくると2、3カ月で戻るわけですね。この間のギャップを埋めるのに大変苦慮をしておりますということを聞きました。
 第1次、第2次というような格好で、これは非常に進めていっていただかないと仕方がないことだと思いますけれども、ぜひこのへんの、今回も若干増にしていただいていますけれども、そういう方向を今後もまた積み上げていってほしいなというふうに思います。かなり各地区に増えてきておりますので。
 それと、今回お伺いしたいのは、このプレスクールの方がかなり力量のある、語学的にも力量を持ってみえる方が配置されていて、ついてみえるようです。ここでいわゆる日本語指導教材であったり、保護者へ向けての通知文、こういったものについても結構対応していただいているようです。子どもたちがばらばらの中でこの方たち指導していただいているわけですので、ぜひそういった部分については市なり県なりの教育委員会の方へそういう人員、スタッフを、もしくはこれは生活部と共同でもいいと思いますよ。そういうスタッフを置く中で、例えば全体でも申し上げましたように、言語の数も増えてきているわけですので、そういうことのできるスタッフというのはそちらへ置いておいて、できるだけ子どもの方にそういった意味で多岐にかかわれるように置いていけるような方向をぜひ目指していってほしいなと思いますので、そのへんどう掌握してみえるのか、お伺いをします。それが1点。
 それから特別支援教育の方、さっきの常任委員会の方でお話しすべきだったのかもわかりません。第1次計画の出方が遅いと思うんですが、今回ぐらいまでに何とか骨子ぐらいは出てくるのかなと思ったんですけれども、今後の展開。確かに緊急対策については大変ご苦心をいただいてここまでつけていただいたということはよく理解するんですけれども、やはりこの前、請願を上げたという趣旨は、親御さんたちは今後の目指すべき方向性をしっかりと早く示してほしい、その中で緊急対策というものを考えてほしいという思いだったと思うんです。それからいうと、今年度中にというお話ですけれども、一体どれぐらいになったら方向性が出てくるんでしょうか。
 特別支援学校のあり方そのものにも、前にも申し上げましたように、いろいろ検討すべき課題は多いと思います。ただ少なくとも北勢の今後のあり方については、ある程度早急に保護者の方々やら、請願趣旨者にも示していく必要があるんじゃないかなというふうに考えますが、その2点お伺いします。

○坪田総括室長 外国人児童生徒教育について申し上げます。
 委員ご指摘のように、非常に多言語でしっかり適応指導もできるという、そして日本語指導力もあるという人材がいまだ非常に限られているという認識をしております。四日市の笹川西小学校を訪ねましたけれども、そこの先生がすごくマルチに活躍できる人材だと。そういう方々がもっと県にもたくさんいて、そしていろんなところに緊急派遣できるような、そういう体制というのがあればいいな、望ましいなと思いましたが、いかんせん今、本当に緊急的な、まさに待ったなしのところでやられている方々がいらっしゃるところにも一番できる人材が必要だし、また県として大きな目でいろんなところを、市町の行政をカバーできる人間もやっぱり県に必要だという中で非常に悩んでおります。県の中にも外国人児童生徒教育専門員という方を置いて、巡回もしますし、巡回指導員に対するアドバイスもする、そして初期適応指導教室に対してもいろんなコーディネートやアドバイスをするということになっておりますので、そういう中であわせて多言語という方も必要ということはわかっていながら、なかなか確保は難しいんですけれども、今、生活部や労働局と一緒になって、就職の支援、進路支援も含めていろんな連携した協議を進めております。
 その中でさらに実態把握とか、また行政の中でも多言語に対応できる方々を擁している場合もありますので、教育委員会だけではなくて、他の行政とか団体の力も借りながら、このような多言語化する外国人児童生徒の受け入れの対応の充実というものを図っていきたいと思っておりますし、初期適応指導教室の成果というものを、そこだからできるんだということもあるんですが、その他たくさん今拡散してきておりますので、いろんな学校でも少なからずできることはあるということについて、今度の当初予算の方で組んでいる予算においてデータベース化を進めることによって、また資料を集約することによって先程の保護者だよりをタガログでつくったというものを収集すれば、例えばテストの案内とか、保護者の便りとか、健康診断の案内というものをまた他のところでそれを真似て作れるとか、そういうようなお手伝いもデータベース化にできるのかなと思っています。いかんせんいろんな実態を把握することと、いろんな情報を集約、収集して、またそれを提供するという役割を果たすべく努めてまいりたいと思っております。

○安田教育長 特別支援学校の件でありますけれども、全く白紙のところへ新たに作っていく、絵を描いていくということではございません。現在の既存の施設を有効活用していきたいという大前提でいろいろ検討させていただいております。いろんなあらゆる可能性を今、全部テーブルの上に並べて、いろいろ議論をさせていただいているという最中です。それを一つ一つ、やはりどの案にしてもたくさんのクリアしなければならない課題を持っておりますので、今の段階でこれをこうしますというところまではなかなか言えません。できるだけ年度内を目途に頑張りたいと思っていますが、やはりいろんな状況ありますので、苦しいところをまたご理解をいただきたいなと思います。

○藤田委員 苦しいところは理解はしますけれども、ぜひしっかりとした検討を早急にお出しをいただきたいと思います。やっぱり保護者にとって一番不安なのは先が見えないということだと思います。だから、やっぱりその部分をしっかりとお考えをいただきたいなというふうに思います。
 それから、外国人児童生徒の件はぜひそういうデータベース化をしていく中でしてほしいし、特に警察のときにも申し上げたんですけれども、入ってきたときに、いわゆる外国人登録をしたときに日本のルールなんかもしっかり説明できるようなものをそこへ置いておいて渡してもらうようにしてくださいと警察にお話ししたんですけれども、学校関係も子どもがいるというのが掌握されるのはそこが一番最初になるわけですよね。そこで日本の学校制度だとか、そういうものについて渡せるような格好のものをまず知らしめてほしいし、今若干はあるようですけれども。その後それぞれの学校へ行ったときに使わなければならないような、大体学校から配付される年間の資料って決まっていますやんか。
 特に一番問題になってくるのは保健面の指導になってくるんだろうと思います。だから、こういった部分についてきちっと各学校へ知らせていけるように、ぜひデータベース化をされるんであればそういうものを急いでほしいなというふうに考えます。結構です。

○北川委員長 ほかにご質問はございませんでしょうか。

○後藤委員 すみません、博物館の公開事業で移動展示を中心ということで7ページの121の②に書かれておりますが、今後の見通しといいますか、新しい博物館について生活部の方で7,200万余りの予算がついて、基本計画の検討の方向で動いておりますけれども、この移動展示といいますか、見通しについてちょっと教えていただきたいと思います。

○杉野総括室長 新しい博物館につきましてはおっしゃるとおりでございまして、今、生活部の方で主として検討をしていただいているわけでございます。現状の方でございますけれども、見通しといいますか、今の建物自体がああいう状態でございますので、あの状態をできるだけ早く、先程教育長からご説明申し上げましたように、収蔵庫として活用できるような防水処理、これは具体的に言いますと外壁タイルと防水処理、これを来年度やりたいと思っています。そういうこともございまして、来年は移動展示ということを重点に置かせていただきます。ほかにも、例えば博物館の収蔵品を仮にインターネットの中で紹介していくとか、公開の方向のほうも少し考えていくというようなことを考えております。
 そういうような中で、新しい博物館の考え方なり何なりという部分のところと、多分来年度からリンクして動いていくというような感じに私どもは考えております。見通し、今の博物館を再びそこで公開できるということは、少し耐震性の問題とかいろいろございますので、ちょっと難しいかなというのが今の考え方でございます。

○後藤委員 ということは、現の博物館の漏水工事等が終わった段階でも、耐震工事等の関係の中で現博物館での再開というのは難しいという確認でよろしいでしょうか。

○安田教育長 申し上げましたように、本来ですと、現博物館を活用しようとすると、耐震化工事も含めてしなければならないところなんですが、それでいきますと5億ぐらいかかってしまうということですので、今回は雨水対策中心にやりたい。ということは、一般県民の方々に来ていただくにはちょっと危険なものであるということになってしまいますので、あそこでの展示を再開するということは今のところ考えておりません。
 それからもう1点、一番肝心なことなんですが、来年からこれ生活・文化部の方へ移管をいたしますので、そちらの方でそういった今後の見通しも含めて考えていってもらうことになるわけでありますが、少なくとも来年度予算につきましては、私ども協議しながらこの予算をつくっておりますので、移動展示で当面この展示を進めていくということについては、生活・文化部の方にもきちっと引き継ぎ、理解もされているというふうに思っております。

○後藤委員 移動展示、ずっと教育委員会の方でされてきて、教育委員会の方はかなり評価されているというふうに私は受け取っておりますけれども、実際専門家の方々にはあまり評判がよくないと言うと語弊があるんですけれども、そういう移動の途中で傷むとか、単に展示だけで終わっているやないかと。そういったこともありまして、例えばどこかの別の展示の拠点を考えられるとか、そういうことは想定してみえますでしょうか。

○安田教育長 今のところ新しい博物館が、これから議論がどんどん進んで行きますので、それを前提にやっていかないと、今の段階で移してしまうと、また今度戻すのに大変だということで、違うところへ拠点を置いてという方法は考えておりません。

○後藤委員 例えば先程の相可、宮川で、宮川の校舎があいてくるとか、そのへんを使ったらどうかというような専門家の方のご意見もいただきましたので、ちょっと申し添えておきます。
 それともう1点、スクールカウンセラーにかかわってちょっと来年度増額されて、現在小学校へつけるというようなお話がございますが、そのあたりもう少し詳しく聞かせていただけますでしょうか。中学校140、高校20というようなのを聞かせてもらっているんですけれども。

○坪田総括室長 現在のところはあくまでも要求のベースで、こちらの考えにすぎないし、文部科学省が今要求中ですので、それが満額ついたという前提で、県の方の見合いで想定しているというのが約20名分ということで、小学校20名分かな、正確には25という数ではじいておりますが、あまり言うとひとり歩きすると期待だけが先に進むということになるので、25名で積算はしております。ですから、現在141が中学校で、高等学校が国の補助でやっているのが10、そして県独自が10で20。この161に加えて、うまくつきますと小学校もそれだけついてくるということになるんですが、この考え方というのはもともと文部科学省でも、いじめや被害を受けた方のメンタルケアという部分と、非行などの防止という両面だったんです。被害への対応ということでは中学校に行ってからでも遅くはない面が対症療法的にはあるんですけれども。ただし非行の芽をうまく摘んで、そして非行に至らないようにサポートしていくということでは、小学校、それもできれば小学校低学年ぐらいから丁寧にやっていかないといけない。もちろん児童虐待を受けて、その反動で問題行動に走るという例もありますが、これは高学年になってからでは時既に遅しという状況にありますので、小学校1年生、2年生ぐらいからある意味、家庭、機関と連携してやっていかなくてはいけないと。そのために小学校への配置がむしろ重要だろうと、文部科学省的には中学校、高校よりもむしろ小学校が重要だということで考えて、ようやくこの概算要求に載ったという形になっております。
 ですので、我々としては小学校、再三申しているとおり、人材という面で臨床心理士の人材とか準ずるものの人材、そのすべてが三重県には養成する大学がございませんので、非常に人材確保が苦しい面はあります。ついたらついたで誰に頼むかという悩みが来るんでございますが、いかんせん期待が大きいですし、国に対しても今、中学校も週6時間ですので、週2日、3時間・3時間で放課後やっていますが、それでは予約もこなせないというようなことも聞いておりますので、時間数増も含めて、また緊急に対応が必要なところには時間をプラスできるということも含めて、弾力的な運用ができるような予算についてもあわせて要望していきたいというふうに考えております。

○後藤委員 小学校ということも、私も必要であろうというのはわかるわけですけれども、若干高等学校の方で県費・県単の部分を含めて20校ということで聞かせてもらっているんですけれども、例えば定時制、通信制の生徒の方でやはり相談したいというような生徒が増えているというような現場の声もちょっと聞かせてもらっているんですけれども、あくまでも小学校という想定の予算増ということでよろしいでしょうか。

○坪田総括室長 今回は先程のような趣旨で、ちょっと長いスパンで連携していくために小学校からということなんですが、高校生の、特に定時制・通信制も含めてですが、特別支援教育の対応ということで、やはり発達障がいの方が高校にも年々増えてきておりますし、定時制・通信制にも多いということがあります。そのためには、どちらかというと臨床心理士でもそういう障がいの判定とか、そういうものが得意なといいますか、力を持った人を派遣しなくてはいけないということで、我々としては臨床心理士までの確保は先程言った全体のちょっと人材がいない中で難しいんですけれども、そういうような力を持った人を今年で3名、拠点校において北、中、南の学校を回る形で、特に定時制・通信制のそういう発達障がいがあるんではないかとか、また普通の全日制も含めてこの子はというところを学校の要請に応じて一定判定をして、適切な対応を、機関につなぐということをやっております。
 それについては1年限りということで終わるわけですけれども、それをさらに充実したような事業は来年度予算で要求をしておりますので、同じ心理的なサポートですけれども、それはそれでまたそのアプローチからサポートするという形で小中高を充実させていきたいと思っております。

○後藤委員 また予算要望もしていただくということで、ぜひ定・通の方もそういう生徒が出てきておりますし、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
以上でございます。よろしくお願いします。

○北川委員長 ほかにご質問はございませんですか。当初予算はよろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 その他で。

○永田委員 ちょっと教育長に聞いておきたいんだけれども、科学応用力でこの間調査したでしょう。世界何カ国だったかな、50カ国前後だったかな。あれで日本の順位が大分落ちたじゃないですか。そのへんについてどのような見解ですか。

○安田教育長 まだ詳しく内容を私聞いておりませんので、あまり軽々に意見を出すわけにいきませんけれども、あれは6,000人ほどの日本の子どもたちが抽出でああいう試験を受けているわけですね。そういった中で世界と比べられていると。やっぱり中身が非常に問題、この前の一斉テストでも一緒ですけれども、中身についてはしっかりと把握をしなければなりませんが、順位についてはそんなにこだわる必要がないんではないかと思うんですよね。比較してどうのこうのというものではないと思いますので、やはりもう少し回答の中身なり、子どもたちの状況なりをきちっと把握したうえで対処、この点が弱いんであればこういうところをもっと重視していくべきだというような方針を、もう少し分析もしながら考えていくべきじゃないかなというふうに思っております。

○永田委員 文科省も既に何かそれなりの判断を下しておったじゃないですか。

○坪田総括室長 今回OECDが行ったということで、どうしても報道等は、国際的な順位などに目がいってしまうんですが、文部科学省は冷静に、前回とほとんど傾向は変わらなかったと。細かく順位は下がったりはしているんですけれども、参加国が増えたということで、そのへん順位で一喜一憂する必要はないと。
 ただし大事なのは、依然としてやっぱり理数の力といいますか、理数離れというのが止まっていなかったということがはっきりしたということがありますので、科学への興味・関心、依然として低いし、観察・実験等を重視した理科の授業というのが、いまだ前回の調査以降、それほど進んでいなかったんじゃないかと。特に今の学習指導要領が使われて小6だった子どもたちが高校1年になっての調査ということですので、ゆとり教育世代とも言われておりますけれども、そのへんのあたりで実際理科や数学、算数という科目、これまでどうやってきたのかということを検証しないといけないなという課題意識は国も持っておりますし。ただし、それは既に大体いろんな調査でわかっていた話だったので、今回、新しい学習指導の改訂の作業が進められていますけれども、そこには既に反映をしているということなので、さらにちゃんと反映できているかどうかをもう一度点検をして、今年度中に改訂をして、それを実施に移していくということで、国はある意味重く受け止めつつも淡々と受け止めている現状がございます。

○永田委員 次の調査には何とかそれなりの結果を出してもらいたいな。
 以上。

○北川委員長 ほかにご質問はございませんですか。

○萩原委員 ちょっとひょんなことを聞きます。また後で資料でよろしいわ。スポーツ団体の役員さんがね、政治家が多いでしょう。これ全国的にというか、この間、朝日新聞か何かが特集して書いてましたやんか。それでやっぱり政治家がスポーツ団体の長になるということは大きなメリットがあるんでしょうか。三重県の順位が非常に低いというようなことになっていると、これは一体いかがなものかということにもなるし、それは補助金取ったり施設つくったりというのに非常にプラスになるのか、それとも、かえって反発する人も結構あるもので、あんな人が会長やっておるのかみたいなことで。政治的に利用されたらスポーツは困りますから、私ら非常に公平に見ますから。そういう意味では、あまりスポーツ団体の長に政治家がなるのは良くないなと私は思っているんだけれども、一遍ちょっとまた参考までにまたそんなのを資料としてください。それはひとつぜひお願いをしておきます。
 もう一つは、さっき今のテストの全国順位があって、あれは確かに国の数が増えたから順位がたまたま相対的に下がってみたいな話もあるようですけれども、私、一度ぜひ教育委員会で、そんな調査をそのためにやるというのは問題なのかもしれやんけれども、子どもたちの能力の格差は経済格差が反映しているんやということが随分前から言われてきているわけです。やっぱりその事実は私は当たっているんやないかと思うんです。
 やっぱり経済全体を底上げしていかなかったら、学力全体も落ちていくんやないかということにもなるし、明らかに私らが高校の教師をやっているころによく調べたのは、調べたというのは単純な調査をしたんですけれども、母子家庭の子どもたちは定時制やら通信制やら、それから職業高校にずっと多いんですわ。普通科はやっぱり物すごく少ないです。それは相対的に言ったら母子家庭の子らは所得低いもんね、当然のことながら。だからやっぱりそういう意味では能力格差は経済格差だというのは非常に関連しているみたいに思うんで、そこらへんはデータでもお持ちならばまた教えてください。その2つ、資料等のお願いということで終わります。

○北川委員長 ほかに。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 なければ、教育委員会関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。

 

Ⅲ 閉会中の継続審査・調査申出事件について   別紙のとおり決定

 

Ⅳ 委員協議

 1 分科会関係

  ①分科会委員長報告について(予算議案・予算関連議案・予算調査)  
                      正副委員長に一任

 2 常任委員会関係

  ①常任委員長報告について  正副委員長に一任

 

 〔閉会の宣言〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成19年12月12日

教育警察常任委員長
予算決算常任委員会
教育警察分科会委員長  北 川 裕 之

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