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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成20年11月11日 地域間格差対策調査特別委員会 会議録

平成20年11月11日 地域間格差対策調査特別委員会 会議録  

地域間格差対策調査特別委員会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成20年11月11日(火) 自 午後 3時02分 ~ 至 午後 4時06分

会 議 室     601特別委員会室

出席委員      12名

                        委  員  長   水谷   隆  

            副委員長   津村    衛  

                        委    員   水谷 正美  

                        委    員   村林  聡  

                        委    員   青木 謙順  

                        委    員   舘   直人  

                        委    員   大野 秀郎  

                        委    員   山本   勝  

                        委    員   中村 進一  

                        委    員   山本 教和  

                        委    員   藤田 正美  

                        委    員   萩原 量吉  

欠席委員       なし

委員会書記     議事課       平井 靖士

                         企画法務課  石田   学

傍聴議員         0名

県政記者クラブ  0名

傍聴者           1名

 

 

議題及び協議事項

1 格差是正に向けた交通体系について

2 その他

 

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

1 格差是正に向けた交通体系について

○水谷委員長  ただいまから地域間格差対策調査特別委員会を開会いたします。
 本日は、調査項目である格差是正に向けた交通体系について、これまでの調査に基づき、委員からご意見をいただきたいと存じます。
 本委員会では、格差是正に向けた交通体系についてということで、6月27日に県当局から県内の生活交通、バスの現状と課題について説明を求め、調査いたしました。7月7日に県内調査を実施し、松阪市のコミュニティバスの現状と課題、大台町の交通空白地解消への取組について調査をいたしました。また、県外調査として、8月4日に岩手県のバスと鉄道の地域交通確保対策、8月5日に岩手郡の雫石町のしずくいしデマンド「あねっこバス」について調査いたしました。
 そして、参考人として名古屋大学大学院の加藤博和准教授に委員会に出席をいただき、地域公共交通をよりよいものとするために自治体がなすべきことということで調査をいたしました。
 当委員会では、今までの議論、調査内容を踏まえて、何らかの形で執行部へ有効な施策の提言なりを行っていきたいと考えております。
 そこで、本日は、お配りさせていただいた資料をもとに、ご議論いただきたく思います。
 お配りさせていただいた資料について、私から少し説明をさせていただきます。お配りさせていただいた資料は、資料1、資料2-1から2-5、資料3になります。
 それでは、資料1から資料3の内容を説明させていただきます。
 まず、資料3は、6月27日の県当局への質疑概要です。資料2-2から2-5については、県内外調査の概要を一覧にまとめたものであります。資料2の1は、参考人招致で加藤准教授からご説明いただいた内容を表にまとめたものであります。資料1は、これまでの議論、調査内容を踏まえ、執行部への提言等をどのようにしていくかを少し考えさせていただいて、現状と課題、課題に対する考え方として、大まかにまとめさせていただきました。委員の皆様はこの資料1をもとにしてご議論いただければと考えています。
 それでは、資料1をもう少し詳しく説明させていただきたいと思います。
 現状と課題については、格差是正に向けた交通体系についての共通認識ということで書かせていただきました。
 まず、現況でございます。
 公共交通を取り巻く現況として、1つは、人口減少とモータリゼーションの進展により、鉄道やバスの公共交通機関の需要が低迷し、路線の廃止、縮小が進んでいる。
 2つ目に、自動車保有台数が増加する一方で、公共交通の利用者が減少している。
 3つ目に、公共交通を維持していくための補助金等の財源確保が非常に厳しいというのが現状、現在の状況ではないかと考えております。
 その中で、公共交通に頼っている住民の移動手段をどう維持、確保していくか、公共交通のない地域の移動手段をどうしていくかということが課題ではないかと思います。
 そこで、その課題に対する考え方の一つ、テーマとして、地域公共交通がうまく機能していない原因を把握し、ビジョンと意欲を持って取り組んでいくことが大事である。これをテーマとして、地域公共交通がうまく機能していない原因を把握するにはどういったことが大事であるか、ビジョンを持つときにどういったことに気をつければよいか、意欲を持って取り組むにはどういうことが大事であるかをそれぞれ挙げさせていただきました。
 それでは、それぞれのポイントを簡単に説明させていただきます。
 まず、原因を把握するということで、1つ目の、不採算による単なる赤字補てんは地域公共交通が衰退する一方であるというところでありますが、赤字補てんは路線を維持するために一方で必要であると思いますが、例えば平均乗客が何人未満で採算性が悪化している路線にしか補助しないという意味でとらえると、まるでそこを目指せと言っているようなことになるので、単なる赤字補てんは地域公共交通を衰退させるのではないかと考えております。むしろ、赤字路線が路線本数を増やすなどの利便性を向上させる取組に対し補助をする方が適切ではないかと考えました。
 次に、ビジョンのところの2つ目で、採算性を評価するのではなく、地域住民の生活にどれだけ価値があるかを評価するというところでありますが、交通体系を形成する上で採算性を評価して構築するのではなく、地域にとってどれだけの価値を持たせ、交通体系を形成できるかを評価して構築する、そういったビジョンが必要ではないかと考えました。
 また、こうした地域にとっての価値の追求は、地域を挙げて公共交通を考える活性化や、地域で公共を支える意欲にもつながると思います。松阪市でも例があるように、協賛金も見込めるのではないかと考えます。
 3つ目で、最低限の生活環境基準とはどのようなものか、ビジョンとして持つというところで、どのようなものとしてビジョンとして持つかを言うところであります。やはり、どの路線から幾つかの病院に通院することができるとか、数カ所のスーパーへ行くことができるなどの生活に欠かせない環境基準をビジョンとして持つ必要があるのではないかと考えました。
 4つ目として、地域に存在する資源の人材は地域に貢献したいと思っている会社を退職された方など、組織はNPOなどの組織、車両はスクールバスや旅館などの送迎バスなど、資金は行政の支援や協賛金、受益者負担などと考えています。
 最後に、意欲の1つ目ですが、先程申し上げたビジョンの2つ目と3つ目の項目にも関連しますが、その地域の公共交通の価値を上げる、生活環境基準を満たす上で、商業施設や病院、学校とも一緒に取り組む必要があると考えました。
 以上、簡単ではありますが、説明をさせていただきました。委員の皆様には、今までの議論や調査を含めて、どのようなご意見でも結構でございますので、自由な発想でご議論をしていただきたいと思います。
 それでは、何かご意見がありましたらお願いいたします。
 今、少し私の方からも説明を申し上げましたように、そういった今までの議論の中で、今日はいろいろなご意見もあると思いますけれども、自由に意見を述べていただいて、今日の委員会の目的にしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

○大野委員 かねがねから希望なんですけれども、三重県の中で、いわゆる公共交通機関があるところ、それから行政がやっておるですね、そういう交通機関があるところ、全く空白なところがあると思うんですね。だからまずその地図を作って、この委員会としては、こことここは全く空白ですよと、だからその実態をつかんだ上で、それから今委員長さんが言われたように、ここのところの行政がやっておるところについてはうまく成功していますよと、ここは一応路線は生活路線なりは最低生活の路線は維持されているけれどもうまくいっていないとか、そのへんの3段階に区別して、それでもうそれぞれ提供していったら地域的な課題が見えてくるんじゃないかと思うんですが。難しいかわかりませんけれどもね。

○水谷委員長 わかりました。
 今、大野委員の意見ですけれども、そういったものを地域にいろいろ調査を依頼せないかんけれども。

○大野委員 僕らも足を運んでね。例えば松阪地域であれば松阪地域で、もう僕らは僕らなりに歩いて、どこどこは空白だとか、そういうことはできると思うんですけれどもね。いつまでにやれと言えば。

○水谷委員長 一遍こちらの方で考えてみますわ。

○大野委員 はい。もし何か協力することがあれば、言ってください。

○水谷委員長 はい、わかりました。
 ほかに。

○山本(勝)委員 今、大野先生が言われた県下のそういう路線バスが走っとるとか、走っとらんということでの、それも一つの格差やないかなと思っとるんですけれども、バスが走っとるから格差、バスが走っとらんから格差がどうのこうのというのは、確かにそれが格差のバロメーターになっとるということのとらえ方をするのか、そのへんのところを1回ちょっと僕は少し煮詰めてほしいなと思うんですわ。
 それと、あと例えば、僕は桑名の中の一つの市の中を考えていくときに、例えば中心市街地はバスが走っておって、例えば1時間に1本なり2本なりは走っとるからこれはこれでいいと思っても、中のバスはがらがらなんよね。それから、田舎の多度の方や長島の方はバスが走っとんのやけども、これも朝晩ぐらいは使えるのやけども、普通日中というのはまたこれがらがらなんやわね。そんなことをひとつ1回地域の中で考えないと、一つの地域の中で、例えば格差というのをどうやってとらえていくかという、こんなところもひとつ。バスが走っとらんから県内を調べるというのもええんやけども、一つの地域の中で格差というのが、例えばどういうところにバロメーターが必然的に出てくるという、こんなところにもちょっと1回視点を当てて、ひとつ格差の問題について少し分析をしてもらうのもええんやないかなと思うんやけどもね。

○水谷委員長 よくわかります。
 今まで、ちょっとずっといろいろな場所を見たり、あるいはその意見を聞いたりしていると、やっぱりいろいろ、先程山本委員もおっしゃったように、空白地帯、それから当然のことながら、我々の地域では交通体系という、そのバスは余り否める方はないんですけれども、例えば三岐鉄道の北勢線を乗って残そうというようなことで運動をしたわけですけれども、実際乗降客は余り増えていないというようなことで、非常にいろんなイベントをやりながらこれは作っているんですけれども、そういったところ、一つの、バスだけじゃなくてそういった電車の方も、地域との、地域おこしというか、そういうものに結びつけながらやっていかないと、なかなかこうそういうものができていない、できてこないというところもあるし、またこの前も意見が出ていましたように、交通弱者、もう本当に地域として人が少ないところ、限界集落みたいなところですね。そういったところに目を向けた交通体系というものをどうするかということもよく考えていかなければいかんかなという気もするんですけれどもね。
 そのへんで、いろいろ今それぞれの地域でやっているデマンドバスだとか、コミュニティバスだとか、いろいろなものが起きてきているとは思うんですけれども、そのへん、もしそういった非常に南の方の地域間の格差の大きいところでの交通体系と、また北の方での交通体系ってまた違ってくるような気もするんで、そういったことを二面性、両面性からまとめていかなあかんかなという気もしますしね。

○村林委員 すみません、今お話の出た北の方の都市部のバスでもがらがらやったりとかというのは、まさに前回参考人の先生がおっしゃられた、ただ走らせればいいんやというような中の話で、もっと利便性を高めたり、価値を高めたりするという、都市部での話、モビリティーマネジメントというんですかね、というようなお話やと思うんです。それもこの間のお話で非常に勉強になって、その重要性というのもよくわかったと思います。それで、都市部においても実は公共交通機関というのは非常にまだ問題を含んでいて、解決すべきものがあると。多分都市部のお年寄りであっても、免許を持っていない方、あるいは、郊外へたくさんスーパーが出て地元の商店街がつぶれたりして、毎日の食材を買うのも大変というお年寄りもひょっとしたら出ているのではないかというように思いますので、そういう都市部というか、北の方の人口の多い地域においても、実は公共交通というのはもう一遍見直していかないかんではないかというのが、前回の参考人さんのお話で思いました。
 そういう考え方の、新しい考え方やったと思うんですけれども、そういうのも、過疎地の方にも当てはまらないかというのが、あのお話を聞いとって非常に思わされたところでして、いただいた資料の2枚目にも、地域公共交通づくりは「まちづくり・むらおこし」の入門編やと大きく書いていただいておりますが、本当に免許を持っていない、その在所のお年寄りというのは、ほとんどそこの地域から出たことがないとか、病院へ行くにも非常に朝早く出てとか、ちょっとした買い物とかが楽しみというのもほとんど外へ行けない状態になっておったり、あるいは最近の病院事情で、入院できないというような病気にかかると、もう本当に伊勢の例えば日赤まで行こうと思うと、南伊勢町のようなところから、大変な時間とお金がかかるというような、そういう状況でして、自由に移動できるというだけで大分幸せ度が違うのではないのかなというのは、常日頃考えておるところです。
 そういう中で、きのう「美し国おこし」の話なんかも通りましたけれども、このまちづくり・むらおこしの入門編やということなんですけれども、新しいその問題点として、地域でひょっとしたら過疎地有償運送のような形で移動に取り組むという話なんかも出てくるかもしれませんし、あるいはそれだけではなくて、政策部のやっておる「美し国おこし」という予算のついたものだけではなくて、各部がそれぞれまちづくり、地域づくりのメニューを持っておるわけですから、それを全庁的に結集していくのが「美し国おこし」やと思うんです。それはきのう、藤本理事もちらっとおっしゃられて、だからこそ全体事業費がいくらになるかわからないというようなことも少し触れられて、委員会の方ではそこはきちんと切り分けなければなりませんよという意見も出たところですけれども、そういう中で、今までのそういう赤字になってそこへ補助を入れてというものの限界の部分というのもここに指摘していただいておるようなんですけれども、そういう中で県として、最低限の目標ですね。先生がおっしゃられたのは高校まで通えるとか、今委員長のおっしゃられたスーパーへ行ける、病院へ行けるという最低限の目標を持って、今までとは違う新しい交通というのも創り上げていってほしいなというように思うんです。この間調査でおっしゃられた旅館のバスなんかも資源であって、そういうもので移動することもできるんやないかと。あるいは、自分がまだ学生卒業してすぐぐらいですが、アフリカへ行ったときに、ワゴンの横引きのドアが外れてしまったようなワゴンにみんなで乗り合わせで乗って、車掌さんが箱乗りしとって、お金を徴収してみんなで乗り合わせるようなものが走っとったんですが、あれはあんなんでも本数が多くて便利やったんです。そやから、今のバスということにとらわれなければ、軽のワゴン車でも1時間に2本走らせたりとかいうこともできるかもしれませんし、あるいは人件費ということを考えると、退職した年金生活の方が半分ボランティアのようなお小遣いでひょっとしたら運転してくれる人も出てくるかもしれない。そういうような新しい過疎地域をモデルにしたような交通というのを県が一つ設定してもらって、モデル地区を作って何か提案していってもらえないかなというのが今までやってきてもらった中で考えておるところです。
 そういう今までお話の出とったようなことをトータルすると、県としてきちんとした目標を持って、そういういろんな地域資源等を活用して新しいものを酌み上げてほしいという、そういうことを感じましたので、提案というか、要望をさせていただきたいと思います。
 以上です。

○水谷委員長 どうもありがとうございました。
 やっぱりそういったことを、この間の参考人招致での中でもありましたように、やっぱりその地域というものがどう活性化していくかというところにもこういった交通体系が考えられていくというようなことで、単に赤字補てんだけでの交通体系でもいかんだろうし、先程もちょっと申しましたけれども、そういったことがこれから重要になってくるのかなという気が僕もいたしておりますんで。

○村林委員 ですけれども、既存の交通体系というのも、既存の路線というのも非常に大事なんだということを参考人さんもおっしゃられておりましたので、そこをどう生かすんかということで、赤字補てんというか、補助自体を切ってもいいという話ではないんやろうというようには思います。

○水谷委員長 どうもありがとうございました。

○萩原委員 地域の格差を是正するということで、格差対策の委員会として求められてこの会が作られて、そしてこの委員会では当初、じゃ何に絞るのかみたいな議論があったと思うんです。それはいろんな格差がいっぱいあるやろうということで、とりあえずこの格差是正に向けた交通体系というところに絞り込んでいったという経過はあったんですけれども、私は、これはやっぱりこの議論を通して、交通だけで何とか格差是正しようと思ったってそんなんとても無理やでということが結論としてわかったということで、交通体系を軽視するとか、無視してええというわけではないけれども、交通だけでは何ともならんという思いが非常にはっきりしたんやないかな。もちろんそれはデマンドだとか、いろいろな地域でご努力いただいたり、各自治体が赤字補てんしたりしながらで大変なご努力をされているという、それはそれで大事なことやと思うし、ほっといていいとか、無視していいということでは決してないけれども、それだけでは格差がなくならないというのか、ますます先細りしていくというか、そんな感じがやっぱり率直にしまして。だからそのことを通して、例えば子どもたちが出ていかんでもようなってきたわとかというようなことにはなっていかんわけやろうし、交通便利になっていったらむしろどんどん出ていくとか、何か今でも、南の方でいよいよ高速道路ができてくると、その道路が青年たちが出ていく道路にならへんのかみたいな、そんな話まで含めて出てきているわけですから、これは本当に、大もとから言うたら、やっぱり農林水産業で食べていけなくなってきている現状の問題なんかがあったりするし、あるいはモータリゼーションで何でも車やというような感じで、鉄道もそやわな。昔は貨車で運んどった荷物も、みんなもう自動車で自動車でという自動車輸送になって、それで全国に高速道路がだーっとできていったというような、そんなことにもなってきたわけですし、都市への一極集中、東京への一極集中というような格好での地域格差、日本の中での格差がどーんと広がってきているというような問題も出てきているわけでしょうし、地域的な問題で言えばね。
 だから本当に、そういう点の全体として解決していくような政策を、今さら後戻りはできやんにしても、是正をしていくということとあわせて交通、足の確保をしなければ、限界集落なり、あるいはますます過疎は過疎にということになっていくんではないかなというえらい展望のないみたいなことを言いますけれども、そんな感じが、この論議も通してつくづく感じたという、とりあえずは感想でございますけれども、申し上げました。

○水谷委員長 ありがとうございます。
 非常に地域間格差というのはテーマが大き過ぎて大変なんですけれども、要するに、今年スタートしたときに、今年は交通体系というものについてのこれをやっていこうというようなことですので、この任期中にあと2年ありますので、地域間格差が、あるいは福祉だとか教育だとか、いろいろな問題がたくさん、医療だとかあるんですけれども、そのへんもまたこれは年が変わって新たにそういった問題にも特別委員会を作っていただければそれらもやれますので、とりあえず今年は交通体系についてのことで議論をしていただいておるわけですので、このへんで一つのまとめをしていかないかんものですから、そういったことについてもよろしくお願いしたいなというふうに思います。

○大野委員 萩原委員言われたのはよくわかるんですけれども、やっぱりそれはもう日本の社会構造の問題で、なかなか三重県がどうとか、そういう問題ではないんで、だから今の日本の社会構造の現状の中で地域格差ということで、一つの地域格差の要因になっておるのが交通手段だということで、そういうとらまえ方をまずしていかざるを得んじゃないかと思うんですけれどもね。いろいろある、それで先程村林委員から言われたように、その中で一つは前回提起していただいた、地域交通機関を行政が確保するということの中に、やっぱり地域づくりという要因を含んでいかなならないという、そういう課題を1つ提起してもらったんじゃないかと思うんですけれども、私は、こだわるんですけれども、まだやっぱり行政も含めて、交通手段の空白地域が、もちろん都市部の中にもありますけれども、僻地というんですか、そのへんの中では、どうですか、委員たちの地域ではもう空白地域はないですか。

○山本(教)委員 伊勢市の駅前に、バスセンターというのがあるんですね。そこから御座行きというバスが出ているんです。志摩半島の一番先、御座というところがあるんです。御座の白浜というところ。1時間半ぐらいかかるのかな、バスが。それに県が、当時の県民局長でしたけれども、二千数百万円、県が補助すると。それをじゃ乗ってる方が多いかというと、ほとんど乗ってみえないけれども、外してしまうと、地域の公共交通機関というか、なくなっちゃうんで、歯を食いしばりながら三重交通も、県も補助しながらそれを維持しておると、そんな形ですよね。乗っとる人は学生さん、あとお年寄りの方なんですけれども、学生の方は伊勢高等学校へ行くのに乗るんですけれども、ほとんどの伊勢へ行く高等学校の生徒というのは、スクールバスというのを出しておるんですね。何とか商業高等学校行きとか、何とか高校行きというバスに乗っていますから、もう本当に限られた方しかそのバスに乗っていないと、そんなような現状です、バスはね。だから空白というか、空白でもないような、志摩の地域は。ただ、有人離島、ですから渡鹿野島とか、間崎島という島が、人が住んでいる島があるんですね。ここは公共でそこへ行く船を運航してもらうために、これはやっぱり補助というか、金を出して、何千万円て出してますわ、その船は。鳥羽も一緒で、鳥羽市は4島離島ありますね、有人離島が。そこへ高速船を去年竣工させて、あれはいくらやったかな、2億か3億ぐらいかけて、これをやったと。だからその維持をするのにもう本当に行政は苦労されていると思います。数少ない乗降客にもかかわらず、やっぱりやっていかなあかんという、もう使命なんでしょうね、公共としての使命なんでしょうけれども、そんなところも我々の地域、伊勢志摩の地域にあるということです。
 もう1点は、電車は賢島まで、名古屋から賢島行きという電車が走っています。これは特急です。だけれども伊勢から鳥羽までというのは、どうでしょうか。車両のうちの3分の1ぐらい乗ってりゃいい方ですけれども、もう鳥羽から志摩、鵜方というところなんですけれども、賢島ですね。どうでしょうか、車両が3つあって、賢島まで乗る人は3人か、1両に1人ぐらいしか乗っていないですね。
 それは別に公共は関係なく近鉄が走らせていますから、公共の金というのは一銭も入っていないと、こんな状況ですね。
 ありがとうございます。すみません。

○大野委員 背骨は通ってるですね。

○山本(教)委員 ええ。

○大野委員 僕らのところは、もう背骨が切れてるんですよ。背骨がぶつぶつになって。だからその背骨のぶつぶつが結ばらんわけですよ。だから松阪へ行くのに、JRのワイドビューに乗っていかな。

○青木委員 今、お話を聞かせてもらって、その交通格差ということで今年は絞ったわけですんで、余り欲張らんと今年度は委員長の考え方でいきたいなと思うんですけれども、今いろいろ県内、県外を調査させてもらって、いろんなものが先生方も見えたし、私も自分なりに感じてることがあるんですけれども、今も出たように、例えば大台でさえですが、宮川の方は一般のバスがあるけれども、合併後大台はデマンドで空白を埋めとるんやという、その地域の努力というのがわかったわけですけれども、29市町村、合併して数年たつんですけれども、それぞれ新たな課題というのがそれぞれあるような気がするんですけれども、なかなか私が住んどる津だけでも、自分のところの美杉や白山はコミュニティバスでこういうふうなことがあって、例えば白山高校やら一志病院があるから、美杉からも来ているねとか、それからスーパーがあって、こういう路線を組んでおられる、こういうのはわかるんですけれども、県全体の共通の課題としてまだまだ見えとらんところがあって、今先生から、空白区の話もありましたけれども、それで市町の行政が悩んでいると思うんですね、いろいろそれぞれ合併後の。そのことがまだまだ自分自身も勉強不足でわからないことも多いので、そういうのを29の市町にその調査というか、それぞれの課題なり、方向性なり、そういったものももうちょっと知りたいなというような気持ちが強いんですけれども、それで何か全体の共通部分で、例えば村林さんも先程いろいろなことを言われましたけれども、何か取っかかりのようなものでモデル地域でみんなで研究していくとか、そういうことができないかな。大きなことをするとなかなか進んでいかんので、やはりせっかく今年そういう交通、特にバスにこだわったわけですんで、それで何か一つ結果らしきものを見出していけたらなと思うわけです。
 以上です。

○水谷委員長 ありがとうございます。

○青木委員 津市だけでもいっぱい課題があるというのも、僕は感じるんですけれども、この駅とか、津駅とこの周辺は「ぐるっと・つーバス」というてあって、結構安くいろんなところへ行けるみたいです。旧津市の中でも周辺はなかなかバスが行っていないところがあって、文句もいっぱい聞きます。それから、例えば美杉の川上というところをきのう訪れて、一番奥なんですけれども、あそこから一志病院へ行くのに、やっぱり700円かかるんですね。往復で病院へ行こうと思っても、1,400円かかると。週何回も通えませんわと言っていましたわ。そういうような、コミュニティバスがあっても、そういった負担の問題が相当あるんで、津市が同じやったら、これは津の問題ですね、どうしても格差が、200円で行けるところと700円もかかるところがあって、これが私らが住んどるところの格差を感じていますみたいなことをいう意見をおとついいただきました。
 以上です。

○大野委員 当然その700円というのは三交バス。

○青木委員 コミュニティバスですね。

○大野委員 コミュニティバスで。

○青木委員 でそのぐらい。だってコミュニティバス走っていませんからね。川上からたまたま美杉ですけれども、一志病院までは行けるんですわ、白山の家城までは。

○大野委員 南牟婁の方の情報は、津村先生わからん、それは。

○津村委員 牟婁の方まではちょっとわからない。

○大野委員 北牟婁は走っとるん。

○津村委員 北牟婁は走っていないです、基本的には。今、尾鷲市では、公共交通を今後どうしていくかという尾鷲市で議論していまして、年内に多分結果が出るような感じです。

○大野委員 赤羽なんかはもう今三重交通走ってないわな。

○津村委員 走っていないですね。

○大野委員 あのへんなんかは、町のが走っとるんかな。

○津村委員 多分走っていなかったと思うんですけれどもね。ちょっと確実なことは言えないですけれども。

○水谷委員長 どこでも今は、それぞれの市町でいろいろ公共交通についてはいろいろ考えてみえると思うんですよね。我々の地域でも、僕は員弁の方ですけれども、もちろんそういう、今、員弁でも過疎地はあるですけれども、まだ人が結構いるもので、そう不便を感じないですね。何かどうしてもありゃ家族が車で送っていったりしますので、そういう点では北の方はまだ助かっているんですね。ただ限界集落に近くなってくるところになってきますと、そういうものがないとどうしても病院も行けないというようなことがあるもので、そういったところに目を向けた交通体系というのはどうしていくかということもやっぱり必要なのかなという気がするんですよね。ただ、それぞれの地域で皆さんも、ある程度は把握されてみえるわけですよね。例えば南の方だったら、今おっしゃったように、いろんな地域で把握されていると思うんで、そのへんのことについてはそういった形でまたおっしゃっていただければ、ある程度わかると思うんですね、空白地域がどういうふうな状況になっているかというのはね。我々の地域については、私の地域については私の地域である程度把握をしとるわけですけれども、ただ、僕らが南の方の地域はどうなっているんだというのはわかりませんので、そういったことも皆さんで話し合いながら、提言していけばいいかなという気がするんですけれども、今から現地へ行ってというわけにはなかなかいきませんので。

○山本(教)委員 青木委員のところも一緒だと思うんですけれども、いわゆる旧津市内の方というのはそんなに不便を感じてみえないと思うんですけれども、周辺の町村で合併されたところというのは、旧の場合は、それぞれの旧の役場が自分たちの町を、町民バスとかいうことで走らせなければいけないねとか、三重交通に補助金を出して、うちらの町を走ってもらわなければいけないねということがあったと思うんさ。ところが合併しちゃった。新しい観点から、いやいやあそこはもう人が住んでいないから、もう補助金もえらいし、少し切ろうよというような、そういう議論というのはあるんですか。

○青木委員 そういう意味で、市町それぞれ今課題を抱えているんで、そういったところも、連携して現状認識しながらせなあかんちゃうかなと、このままで終わってしまうのは何か中途半端な気がして、そういう意味で言いました。

○山本(教)委員 今、なぜそのことを聞いたかというと、私どもの市は5町が合併したんですね。1つの町、例えば磯部町というその町は、町民バスというのを走らせてたんです。ほかの4町は町民バスというのはないわけですから、何でそこだけが同じ市に合併して、今でもなおかつ何でそこを走らせとるのやというような、そういう議論というのが今出とるんですね。それを有効活用するためにとか、いやいや別の形態でとか議論されとるわけですわ。合併した旧市、最も栄えたところはいいんですが、周辺のところのどちらかといえば合併されちゃった方の交通体系をどうしようかというような議論というのがよそでもあるのかな、ないのかなというようなことを思うとるものですからね。

○山本(勝)委員 桑名の場合は、桑名と、それから多度と長島が、これは合併したわけですわ。桑名がもうそのコミュニティバスというのをどんどん市内、もう10年ぐらい前から走っとるんですね。合併をすると、多度や長島は走っとらんわけですわ。そうすると、同じ、市で合併したんやからおいらも走ってくれなあかんやないかと、こういうことになって、同じ、このコミュニティバスは少し普通の路線バスと違うね、色が。それがだーっと走り始めたんですわ。多度、長島もね。走り始めて、おいらも一緒の市に合併したんやから、権利やから走らせろということで走り始めたんやけれども、ほんで2年、3年もしてきたら、今度はやっぱり乗る人が少ないんですね。1日に何人乗ったかと、今度はそういう勤務評定やっていくわけですわ。例えばもう1日に10人ぐらいしかもう乗らんというところについては、だんだんこれからやっぱり路線を切っていこうと。そのいわゆるバス停はもう飛び越していこうとかね、そういう方向にどんどん来ていますのや。
 ですからせっかくいろいろ走らせたけれども、やっぱり中でその需要が少ないということになれば、当然これは淘汰されていくし、そしてまただんだんそれがなくなっていくことになったら、また今度は地域の中で、桑名の地域の中でも格差がね。ですから、三重県下全体にもう今格差があるようにあれですけれども、その地域の中でもやっぱり格差があるんやから、僕ちょっとそれはそのために最初言うたんは、北勢の四日市とか桑名は格差でも上の方やと。それからあと宮川の方は下の方やということの格差では僕はないなと。だからよっぽど北勢の方は格差はほんじゃなくて、南勢の方が悪いという位置づけというのは、いわゆるその中でも格差で優遇されていない地域もあるんで、そのへんのところはやっぱり格差というとらえ方をもうちょっと考えていかないかんのかなということでお話はしました。

○水谷委員長 ありがとうございます。
 どうですかね。ほかにどんなことでも結構ですから。

○舘委員 今山本委員おっしゃられたように、菰野もやっているんですよね。やっているんだけれども、やはりその場へ住んでみえる方、自分たちの利便性を考えたときに、いろいろ時間帯があって、この時間帯に使いたいんやとなってくれば、いろいろそこでもまたいろいろ要望があって、それは格差とは言わんのかわかりませんけれども、ここで言う地域間での交通体系での格差ということがいろいろな形であると思うんですよね。だから北西ならいいんかということでは当然ない話ですし、そこでこれを提言をまとめようとしたときには、それはやっぱりその市町でいろいろな取組をしていって、本当にいろいろな知恵を出しながら、地域の皆さんのお話を聞きながら、何が一番いいんだということでやっていっているところからいえば、この提言が、いや、そんなことは県議会として口を出してもらわんでもうちは頑張っとんのやというところもあるでしょうし、まだまだこれについて県議会としても、また交通の公共交通をやっていこうとする今のバス会社、三重交通さんとか、いろいろな形のものがあって、いろいろあるんですよね。そうなったときにこれを1本でまとめるというのが大変難しいんだなと思いながら、どうやって提言は。今おっしゃられたことは本当に各地域で起こっている問題ですし、それについてどう考えるかということですけれども、提言となると大変難しいんじゃないかなと思うんですけれども。本当は何かまとめようとすべきですよね。

○水谷委員長 今舘委員が言っていただいたんであれですけれども、いろんな地域を我々は一応見せていただいて、いろいろな方策、あるいはやり方で交通を確保されている地域があるんですよね。だからそれは、ある程度その地域性、地域の特性というものを生かした中でやっていかなければならんであろうと。だから29市町すべて我々がどうのこうのということはできないと思うんですよ。だから今までやってきた、勉強してきた中で、これをどういう形にするのが望ましいのかというような提言をして、それは市町が実行していかれるしかないかなというふうに思うんですよね。だからそこが、県がこうせい、ああせいと言ったところで、お金も出せる、出せやんという問題もあるんで、それは非常に難しい問題やと思いますんで、そういった形でのまとめしかできないのかなという気が僕はしておるんですよ。それではいかんということであれば、それはまた考え直さないかんですが、だから先程ちょっと大まかなまとめの中での中間的な話をさせていただいたんですけれども、そういったことぐらいしかできないのかなと。例えば、じゃ菰野はこういうところですから菰野はこうしなさいよ、いや、桑名はこうしなさいと、なかなかこれはできないと思うんですよね。そこをどう県の方が最終的には支援できるものについては支援していくかということになってくるのかなと思いますんで、個々に細かくというわけにはいかんと思いますね。そのへんがどうまとめるかという。

○大野委員 私も過疎地に住んでおって、やっぱりこの資料1にまとめていただいたそのビジョンの2番目の最低限の生活環境、最低限の生活ができる、やっぱりそのための公共というか、交通機関の確保ということが、私は地域間格差の一番大事な点やないかと思うんです。みんな価値観あるんですわ。例えば名古屋へ行きたいとか、松阪行きたいとか、いろいろあるけれども、その中で最低限の生活を確保するために必要なのは何かと。それで、私ところでは高齢化していますから、病院ですね。病院に行くというのが、これはもう最低限なんですわ。でも、それは皆さんいろいろと行きたいところはありますけれども、だからそこだけは確保するとかね。だから、地域間格差の中で、どうしてもやっぱり行政を通じて確保しなければならない、そのへんの格差の一番大きな点ですね。そのへんが何かということも少し書いてもらえばなと思うんですけれども。

○水谷委員長 どうもありがとうございます。
 別に慌ててまとめなくてもいいんですけれども、いろいろなご意見をお聞きしながら、最終的にはそういう形のまとめをせないかんのかなという気がいたしておりますけれどもね。

○中村委員 さっきからいろいろ議論もさせてもらっていますけれども、ちょっとやっぱり現状認識というか、交通、特にそのバスの問題を議論するに当たって、執行部自体が、県として長年この問題をずっとかかわっとるわけなんですが、県にかかわってくれとんのやと思いますけれども、そういった各地域の現状とか、そういったものをどの程度把握しているのか、それからさっきの大野先生の空白地域なんかをどうなんやろという、それも、本来真剣に取り組んどったら持っとるはずですよね、情報量というものを。そういったものがちょっともう少し出てこないと、なかなかその議論が、まとめに当たってですね、できんのじゃないのかなということと、それから究極、本来我々が交通弱者に対して、格差のかなり大きな要因の、例えば医療とかいろいろある中の3つぐらいある中の1つが交通施策であるとしたら、どの程度その財政出動を要求していくというか、そういったこともさせていく必要がありますよね、本来やったら。そういったことを議論するにも、若干ちょっと弱い部分があるんかなということを感じていますね。
 例えば、伊勢でいうたら団地が幾つかあって、各団地の方から署名運動までしてそのバスを走らせろという、これは住民との関係ですけれども、そういうようなことをして、無理に走らせたら空であったとか、その住民の要求をどの程度まで掌握していくのかという問題がありますよね。1日に1本やったら、これはもう本当に空白地帯、そういうものを空白地帯と見なすのかどうなのかとか、そういった部分の整理というのもある程度していかないといかんのじゃないかな。
 それから、住民の要望の中でどこでも共通してる部分というのは、やっぱり医療機関へ行くということが一番じゃないかなというふうに思いますね。さまざまなスーパーとか店舗ということになってくると、高齢化したその地域、格差の出ている地域になってみますと、そんな店自体が近くにないですよね。ですから、そうなってくると、格差の問題がもっと広がってくるわけなんですけれども、まず医療と、それからあと何があるか。交通を便利にすることによって格差が是正される課題というのはどんなものがあるかと、そのへんもちょっと整理をしやないかんのかなということをちょっと感じさせてもらっていますね。

○水谷委員長 どうもありがとうございました。
 先程も大野委員からもありましたように、一度そういうことも含めて、執行部と議論するということも必要かもしれませんね。またそのへんちょっと相談させてください。

○萩原委員 調査に行った中で私は教えてもらったというか、わかったんだけど、県の公共交通を守る補助、幾つかあったけども、その中で、漸減的に減らしていくという補助金がある、これは何とかやめてくれというのあったね、大台町かなんかで出てきた話やったものな。あれはやっぱりやめるべきではないかということは、この特別委員会としてはちゃんと提案しとかなあかんのとちゃうんかいなという。理由も明確でない。20分の1ずつ何かずっと削っていくみたいな感じの話でしたな。これもちょっと一遍きちんと資料をいただきながら、これはやっぱりせっかく現地を見せてもらいに行って、デマンドご苦労さん、ええなあと言うてきてんやで、やっぱりそれはここの提言としてはそれはどうやというのは言うといてもうたら、それは大きな成果になりますね。市町村自主運行バスの維持経費で、補助対象の17年が2分の1で、18年が20分の9、19年が5分の2で、20年が20分の7というて、22年以降で4分の1になっていくんかな。何かそんなあれでしたな、話を聞いたら。これはやっぱりちょっと言うといてもろたらどうや。大した予算ではないとは思いますけれどもな。

○大野委員 私の宮川も含めて大台町は平成10年からやっとんですよ。三重県で一番早いと思うんです。初め、いろんな路線をつくったんですけれども、最後は何かと、全部病院へ集まってきました。全部地域の病院に、2つ、大台病院と報徳病院というのがあって。だから全部そこへ向いてバスが住民の要求がそこへ行って、今はだから高校生が通学する幹線の1本と、それともう一つは病院へ、報徳病院というのは大台町からいうと中にあるんです。10キロぐらい奥にあるんで。だからそこに向かってバスが走っとる。だからずっと最低限のきつい要望を集約していくと、やっぱり病院というところが一番まとまってくれると思うんだよね。それでそれ以外のとことはどうかというと、何しようかと、1回300円のタクシー券を出しとんです。それを年に20枚出すんですね。するともう、そのバスが走っていないところの老人は、それが宝物なんです。その20枚をいかに節約して使うか、有効に使うかということで、それで考えたのが、3人か4人で乗り合わせて行って、病院へ行って、帰りはどこかの店へ寄って、またタクシーで帰ってくるというね。だからやっぱり路線バスを走らせるだけじゃなしに、そういうような一つの例ですけれども、タクシー券の補助とかですね。だからやっぱり住民の皆さんが一番希望する、そのドア・ツー・ドアなんですね。やっぱりドア・ツー・ドアということで、そういう意味ではタクシーというのは、少し自分が負担しても、やっぱりタクシーを利用すると。それで、1人じゃなしに何人かが利用するということがあって、そういうような方策も1つはあるんじゃないかなと思うんですけれどもね。なかなか買い物とかあんなものでは、絶対バスを走らせても、それは乗りませんわ。やっぱり、もう最後は病院でした。

○水谷委員長 どうもありがとうございました。
 あと、いかがですかね。
 いろいろとご意見を承りまして、余り慌ててまとめる必要もないというふうに思いますので、まだ年度内にまとめればいいんですけれども、一度また正副委員長で検討したいと思うんですけれども、次回そういった執行部を呼んで、今までの取組、あるいは空白地帯のデータとか、そういったものがあれば、一度そういったところでの委員会を開いて、いろいろ議論することも必要かもしれませんね。そのへんはまた後でちょっと相談をしたいというふうに思います。

○山本(教)委員 今の件で希望なんですが、例えば三重県下で、例えば大きな地図があって、例えば桑名、先程山本勝先生が言うたみたいに、桑名はこういうところに路線バスが走っとって、どれぐらい公共が支援しているんだよと、三重県全体の。細かいとこまで必要じゃないんですけども、その地域のそれぞれの公共交通機関に対して、県なり市町がどれぐらい支えているんだというようなことが、路線とあと金額がわかれば、ああなるほどなということが概略がわかってくるように思うんですが。今こう漠然としとるものですから。そういう地図というか、作ってもうて出してもらえば、全体が把握できるんじゃないかなというふうなことを思うんですけれども、どうでしょうかね。

○水谷委員長 一度そのへんも相談してみますわ。なかなか難しいかもしれませんけれどもね。
 ほかに何か要望とかありましたら。

○水谷委員 今日の資料の2の1の先生のお話でしておられて、最後、質問をさせていただいて、もうそのときの質問でもう僕自身は頭がすごくクリアになりましたけれども、県の役割とはというふうに右側に括弧で囲っていただいていますよね。シビルミニマムとはというふうに、先生自身も悩んでおられますやんか。シビルミニマム、下に説明が書いてありますけれども、地方自治体が住民のために備えなければならない最低限の生活環境基準のことなんだと。これはどうも学者が決めるわけにいかんのだろうと。そうすると、選挙で選ばれてきた僕らが、これが住民の納得度の高い最低限の基準なんだというのを決めなければいけないと。つまりバス停まで、あるいは駅まで歩く時間というのは15分か20分ぐらいが限度かなとか、高校に通うあるいは病院に通う。片道1時間か1時間半ぐらいが限度かなとか、ある程度の線を決めやなあかんと思うんですよ。もしそれを今の官、ここで言えば県が持っているのであれば、それを知りたいということなんですね。今の議論の中で、四日市はどうやとか、あと熊野はどうやとか、そういう話がありますけれども、その話を突き詰めていくと、基礎自治体に丸投げになる可能性があると思うんですわ。僕らが県行政に提言をしたときに、県行政側が基礎的自治体に丸投げになる可能性があると。だからできれば県土をメッシュで縦横を割って、一番いいのは恐らくよくスーパーとかがやっとる郵便番号エリア別ぐらいですね。つまりそれは集落別ですよね。その集落別でシビルミニマムを達成できているかどうかと、県土全体で。そういう調査ができていれば、そこのどこの集落が足りないんだというのが明確になると。そこに県のメニューができ上がるというのであれば、責任を持った県の対応になるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、まず初めは、そのシビルミニマムを官側が持っているかということですね。

○水谷委員長 わかりました。またそれも一遍一度お話しします。
 あとはいかがでしょうかね。
 なければ、今日はこのへんで閉じたいと思うんですけれども、今までたくさんいろいろご意見をいただきました。こういった意見につきまして、正副委員長でちょっといろいろ検討しながら、次回の特別委員会を開催していきたいと思うんですけれども、一応当初予定では、11月28日の一般質問終了後に予定をしていたんですけれども、いろいろそういう検討事項がたくさんありますんで間に合わないかもしれませんので、そのへんについてはまた別途連絡をさせていただきますけれども、一応28日の一般質問終了後に開催したいなと今のところ思っていますので、またひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。
 あとは、このへんの進め方については正副に一任をしていただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 ちょっと執行部との協議もありますんでね。別途もう一遍後日連絡また連絡させていただきます。
 それでは、協議いただく事項は以上でございます。
 ほかに何かございませんでしょうか。
 ほかにないようでありますので、以上で地域間格差対策調査特別委員会を閉会いたします。
 どうもありがとうございました。

 

 

 

地域間格差対策調査特別委員長   
水 谷   隆

 

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