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平成20年10月27日教育警察常任委員会 会議録

  教育警察常任委員会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成20年10月27日(月) 自 午前9時00分 ~ 至 午前9時55分

会 議 室     502委員会室

出席委員       9名

             委  員  長   日沖 正信  

             副委員長   今井 智広  

             委   員   水谷 正美  

             委   員   大野 秀郎  

             委   員   吉川   実  

             委   員   森本 繁史  

             委   員   三谷 哲央  

             委   員   永田 正巳  

             委   員   中川 正美  

欠席委員       なし

出席説明員

[教育委員会]

               教育長                              向井 正治  

               副教育長兼経営企画分野総括室長   鎌田 敏明  

              学校教育分野総括室長               松坂 浩史 

                                                  その他関係職員 

委員会書記    議事課       主査 鈴木さおり

                        企画法務課  主査 辻 健太郎

傍聴議員      1名

                        萩原 量吉  

県政記者クラブ  9名

傍 聴 者        なし

議題

  1 高等学校における進路指導について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

議題

1 高等学校における進路指導について

  ① 陳謝 

○向井教育長 今回の高校生の監禁事件につきましては、ご本人が無事救出されたということに関しましては、心から安堵をしているところであります。
 しかしながら、本来、安全安心でなければならない学校に、このような人物を結果として入れてしまったということについては、深く反省しているところでございます。
 二度とこういうことがないように十分に留意して取り組んでまいりたいと考えております。
 どうも申し訳ございませんでした。
 この点につきましては、知事とも話し合いの場を持ちました。また、教育委員会においてもさまざま話し合いを持って、業務のあり方等につきましては素直に率直に検討するように、そういった見直しの方向について話し合われたところでございます。

  ② 当局から資料に基づき説明(松坂総括室長)

  ③ 質問

○日沖委員長 それでは、委員の皆様にご質問があればお願いいたします。
 なお、あらかじめお断りしておきますけれども、当局への質問の後は委員による討議などもありまして、また午前10時から予算決算常任委員会が開催されるなど、委員会の時間の制約がございますので、本日の質問は委員のみにとどめさせていただきたいと存じますので、よろしくお含み置きの程お願いいたします。
 それでは、順次ご質問のあります方、どうぞ。

○森本委員 私、これ、事件聞いたときに、やっぱりこう何というか、当事者的なあれが教育委員会になかったと思う。だから、僕の方からこれ、教育委員会に責任があるのではないのかよというあれは、返しはしたくらい、やっぱり他人事であったような気がするわ。ここらへんについてやっぱり、今の教育長の冒頭の反省の弁だけでは、やっぱり承知しかねる。
 それと、もう一つ言いたいのは、本当にあんた達は反省しとるということは、言葉では割と簡単だけれども、本当にこれ、二度とこういうことがないようにするという言葉も教育長から出たけれども、具体的に、本当に二度とこういうことが起こらないような、再発についての万全の措置というものは今教育長の中に持っておるのかどうか、そこらだけまず第1点、聞きたいと思う。

○向井教育長 森本委員お尋ねのように、本当に教育委員会といたしましては、今回の件については心から反省しております。そして、実際先程申し上げましたように、安全安心というものが何より重要視されなければならない学校において、このような事件が起こったことについて、もう方法論は、あらゆるもの、先程松坂の方からもゼロベースでと申し上げましたが、これにつきましては、さまざま幅広く就職についての情報、また開拓をするために、かなり以前の学校、教育委員会からの取組からは、幅広く取り組んだ結果ということではございますので、それらを含めまして、本当に真に安全なところ、責任を持てるところどうすればいいのかというところにつきまして、今年度につきましても一時生徒との面談も中止しておりますし、安全を確認してからということで、さらに21年度につきましては本当にさまざまな方法、絶対大丈夫だというところを確認できる方法というものを模索してまいりたいと考えております。
 具体的な方法につきましては、今後さまざまな法的な要件とか、さまざまな手法等もございますので、検討を進めてまいりたいと考えております。

○森本委員 一つは教育長の、それも答弁そこまでしかできないんだろうと思うけれども、やっぱりもう少し考えてほしいのは、いわゆる我々は調査をしようにも法律の壁があって調査ができなかったんだということ。だから、人材派遣会社に依頼してあるから人材派遣会社の責任だというような形の逃れ方というのは、やっぱり、今後もう少しこういうところも含めて再発防止というのはとらえてもらいたいと思うし、このキャリアコーディネーターが本当に必要なら、もう少し専門職的な、これからだって就職というものに対してかなりきちんとしていかなきゃならんのだから、もう少し、人材派遣会社として信用できるような、あるいは研修だとかいろんなのはありますよね、職員の研修なんかを派遣する会社。安価な、入札して、安いからそこの派遣会社にお願いしたんだということよりも、そういうふうな単価的な、金額的なものではなくて、もう少し質的なものへも、建設事業でいう総合評価方式的な選考というものも必要だろうと思うし、もう一つ、僕はちょっと聞きたいんだけれども。
 このコーディネーターという言葉を初め聞いたのは、僕はくろしお学園の就職をしたときに、コーディネーターを派遣して就職のあれをするという話は、僕は初めてコーディネーターという言葉を聞いたんだけれども、これ、くろしお学園には派遣しておんの。

○松坂総括室長 この事業は高校生を対象にしたものでございますので、くろしお学園にはこのキャリアコーディネーターは行っておりません。

○森本委員 僕はまず質問したときには、くろしお学園高等部は高等学校の資格はあるんだろうから、これは当然派遣するべきだし、僕はそこらのところが松坂総括、おれは君に対しても非常に何というか、本当に絵そらごとみたいな感覚で君は答弁しとるけれども、やっぱりこうやって君らに対して言葉を荒げて言うのは、非常にやっぱり、体に障がいのある人たちというのは非常に大変なんだわ、この自分たちの人生を生きていくのには。だからおれは、そういうふうな形の中で、私はあなた方に、いわゆる体に障がいのある人たちについても十分配慮してくれという中での、答弁資料としてこのコーディネーターの問題が出てきたんやで。だから、そういうことも本当に思いやるならば、就職というもの、あの子どもたちだって就職するわけだわ。それで、県立の施設やんか。高校生だけに決めるとか、そこらのところが僕は官僚的だと思うわ。だから、今回の事件も踏まえて、恐らく僕はこれはしていないと思ったん。くろしお学園に聞いたわけじゃないけれども、やっぱり事務的というか極めて官僚的な発想に基づく、今回の事件だってそういうふうな、深く根差すんじゃなくて、就職率が悪いから何とかつじつまを合わせるための制度的なものでしかなかったということの中に、こういうものが、いわゆる官僚的な発想の中にやられたということに原因があるんじゃないのかなということを申し上げて終わります、時間がないから。

○大野委員 このコーディネーターが住んでいた地域に対してどういう対応をしていますか。

○松坂総括室長 まずは学校を通じまして、先程申し上げましたように、生徒に関しては20日の月曜日の段階で全校集会を行いました。また、PTAの役員会というものを23日に行いまして、PTAの皆様にもご説明をしました。また、PTAの会長は被害生徒の保護者とも、その後話をしたというふうに思っています。PTAということでございますが、そういう説明をしてまいりました。

○大野委員 僕は実は23日に、このコーディネーターが指導しておった塾へも行って、それから地域の人とも話をしてきました。そうしたら、全く県教委からも話もないし、それから県教委に対する住民の不信というのは、一体何やという。だから、本当に私は県教委がやっぱり地域やそこへ足を運んでいないんじゃないかということを一つ、まず指摘しておきます。
 それから、二つ目は、私は教員の採用、これが非常に情報公開をされていないと。このコーディネーターについて派遣会社と契約して、それで4名派遣しておってどんな任期でとか、全くそんなことなんてこれまで情報公開されていませんわね。私はもっと県教委はすべての教員採用に対して情報公開すべきだと思うんです。だから、ほとんど情報公開されていない。いわゆる正式採用については情報公開していますけれども、その以外の部分の採用については、ほとんど情報公開をしていない。ここに私はこの問題の第一の大きな、やっぱり課題があるんじゃないかと。
 それからもう一つは、派遣会社との関係とは言いながら、生徒に直接関わる、そういう教員に対して県教委が全く教育的な履歴書も経験とかそんなものを、もうそれは条文で書いてあるから法律上できないんだという、そういうことで終わっていいのかどうか。あれだけ教員採用試験のときに何回も何回も面接して、本当くどいぐらいチェックしておって、一方それ以外のところは全くチェックをしないという、これについての見解をお願いします。

○向井教育長 今言われました人材、労働者派遣の関係でございますけれども、これについて、法的な面での制約につい思いが行ったところでございまして、実質的に担保する方法というのをとるべきではなかったかということが、非常に大きな反省点だと思っております。実際、さまざまなところでどうすればできるのかという、いわゆる労働者派遣法でございますが、これの法的な面での研究が不足しておったと、ここにまず第1点の問題があろうかと思っています。
 他の面につきましては担当の方からお願いします。

○松坂総括室長 最初にお話ありましたコーディネーターの情報公開につきましては、おっしゃるとおり、コーディネーターを採用して、どういう人間なのかということについて、もっと幅広く公開するべきであったというふうに反省しております。
 また、2点目の、人材派遣会社とはいえというのは、ただいま教育長から申し上げましたように、いろいろな方法をとって、もっともっと把握するべきであったと思います。生徒に直接触れ合う人間であれば、当然持っていなければいけないものを持っていない、あるいはそれが全く把握できないという状況については、全く申し訳ないと思っております。

○大野委員 それじゃ、もう時間ですから、もう1分か2分で終わりますけれども、私は何を指摘したいかと、本当に教育経験とかそんなものを全くチェックをできないような人材派遣会社へ向いて教員の採用を契約すること自体が問題がないのかと。私はその教育委員会の感覚、何か子どもたちとかいろんなね、地域とか子どもたちとか、子ども第一やとか言っておりながら、結局は自分たちが楽な方法、そういうような、やっぱり人材の採用というのをやっとるんじゃないかということですね。これは、もう一つこの文章の中に「直接雇用も視野に入れて」という、私はここはもう直接雇用すると書き切るべきやと思うんです。まだ、ここのところに甘さがあると思うんです。これだけ、人間もチェックできない、経験もチェックできないようなそんな採用をしておきながら、まだ視野という、だから私は教育委員会は根本的にまだまだ反省していないと思うんです。これだけ、以上です。

○水谷委員 今回の問題で、二つの面でちょっとお伺いしやなあかんなと思うのは、危機管理の側面と人材管理の側面だと思うんです。危機管理の側面は、10月8日のこの常任委員会のときに県内の不審者情報、年度でそれぞれ統計をとっていただいて報告がされました。その中で、児童略取というところがあります。20年度の7月末現在で児童略取6件あるということなんです。児童略取の定義は暴行や脅迫などによって体の一部または体全体の自由が拘束された、または拘束されそうになった場合に該当するんだと、それがもう既に6件あると。19年度どうだったかと、高校で12件、小学校7件、中学校7件だということなんですが、それぞれが県警ときっちり連絡がとれておるかという話を前回しましたですよね。20年度分で、今回の該当事件も含めてどうだったんですか。

○水谷生活指導・健康教育室長 その内容について警察に連携すべきものについてはしておりますので、今ちょっと数字が、その7件のうち何件したかということは把握しておりませんけれども、例えば腕を引っ張られたとかいうのが確実にされている場合はしております。

○水谷委員 今回の事案は。

○水谷生活指導・健康教育室長 紀北町の事件でしょうか。これについては連絡しております。

○水谷委員 亀山のこの間あった事案はどうですか。

○水谷生活指導・健康教育室長 平成19年の5月の事件については計上しております。

○水谷委員 ここでやはり問題になってくるというのは、警察との連携の方法について制度が二つありますね。この制度は県警との連絡ですので、これはもう主に県教育委員会が窓口となって担っていただきたいというふうに思っていると思うんですね、地方自治体、基礎自治体の場合は特に。しかも平成の大合併で、その制度を作り上げていくときに今、それぞれ自治体があって、遅れている部分があると思うんですが、その現状の認識はどうですか。

○水谷生活指導・健康教育室長 連絡制度につきましては旧市町の合併前に結んだものがほとんどですけれども、そのまま引き継いでおります。したがいまして、各市町と、市町の場合は所轄の警察署になりますが、それから県の場合は県警本部と結んでおります。
 もう一つの学校警察連絡協議会という方が委員のおっしゃりたいところだと思うんですけれども、これは一般的な平素の情報交換の場ですが、これについては合併後、若干、協議会開かれていないところがありましたので、すべて回って協議会を開くように依頼し、現在はできておると認識しております。

○水谷委員 二つあると申し上げたのは、おっしゃるとおり学校警察連絡協議会と学校警察連絡制度というのですね。これが本当にその市町の教育委員会に浸透しているかと。私自身は四日市は大丈夫というふうに確認をしてきましたけれども、ほかの28市町全部大丈夫かというと、ちょっと心もとないところがあるんです。この状況について、また後日、きっちり報告を委員会の中でいただきたいなというふうに思っております。
 二つ目の人材管理の視点の話ですが、先程も森本委員、大野委員がおっしゃったとおりで、前回講師採用の件についてお話ししましたですよね。これについても、どうもいろいろ調べてみると全県で3,400人を超える方がいらっしゃるというふうにお伺いしました。これも臨時採用の講師の方も含めてなんですけれども。前回の委員会での議論は1,000名程度だという話で進んでいたんですが、だんだん数字が増えてきていると。学校現場に入り込んでいる、生徒を指導する立場の人たちというのは一体どれだけいらっしゃるんだと。調べれば調べるほどだんだん増えてきて、今回コーディネーターという形でこういう事案が生まれてしまったと、そこのところをもう一度報告を受けたいなというふうに思っております。
 以上です。

〔「答弁せなあかんやろ」の声あり〕

○鎌田副教育長 学校の中にいろんな職員が入っておるというあたりにつきまして、一度きちっと整理させていただいて、数字についてはご報告させていただきますけれども、毎日来ておる者と、それから非常勤で来ておる者、またはその業務だけに来ておる者とか、いろいろな職員がおります。その採用について、大野委員からもご指摘いただきましたけれども、正式に採る者についての採用は、うちで間違いなくやっておるつもりでおりますけれども、一部については校長の方にも任せてあるというふうな採用もございます。そのあたり、きちっと整理を一度させていただいて、こういう変な形での任用がないように、これは一度整理したいと思います。

○大野委員 校長って服務監督とちゃうの。

○鎌田副教育長 例えば非常勤講師なんですけれども、県立学校の非常勤講師については県立の、我々教育委員会が校長のところに人選、それからこの人を使いますというあたりを報告を受けることによって、校長の人選を承認しておる形で任用しております。

○大野委員 おかしいぞ、それは法律違反やに。だから、人事権とか採用権とか、それは校長にはありませんぞ。だから、そこももう抜本的に検討せないかんじゃないですか。終わります。

○日沖委員長 では、また後日報告をお願いします。

○三谷委員 先程のご説明で、この事件以降、本人同意の上で資格確認だとか、生徒、教員の評判などを聞き取りを行ったということでございますが、今回の事件を起こした人というのは、昨年、19年度の途中で女子生徒の電話番号だとかEメール等のアドレスだとか、そういうものを聞き出しているということで途中で解雇されていますよね。その時点で人材派遣会社の方に抗議をしたという説明は聞いておりますが、そのような、女子生徒の個人情報等を聞き出そうというような人物が人材派遣会社から派遣されているという時点で、なぜ、そのコーディネーター等の全般的な調査とか、明らかにこれは契約違反、人材派遣会社と県教委との間の契約違反の話ですから、そういう契約違反が起きた段階で、そういう人物が混ざっていたということに疑念を持たずに、なぜそのまま今日まで放置されたのか、そのへんちょっと教えていただきたいです。

○松坂総括室長 平成19年の段階で、今回の容疑者につきましては、ご指摘がございましたように生徒の個人情報を聞き出していたと、そして個人的に連絡をとったということがありましたので、そのことにつきまして人材派遣会社に契約違反の事態があるということを通告しました。その通告を受けて、派遣会社で解雇という処分になりました。その後、教育委員会では厳重に抗議もいたしました。
 また、それ以外のキャリアコーディネーターの状況についても、その時点で把握をいたしまして、現状から申し上げれば、先程の資料の4ページでございますけれども、1月、2月、3月の段階での新規の求人開拓件数は8、19、9件と、それぞれなっております。ある程度の期間の活動をベースにして新たな、ぎりぎりの求人開拓ということも期待しておりましたので、ほかのコーディネーターに関しては校長等が面談をした上で、引き続き業務を続ける方がよいのだというふうに、その時点では判断いたしました。

○三谷委員 いや、私がお伺いしているのは、そういう資格に欠ける人が混ざっていたわけですよね。だから、そういう資格に欠ける人が混ざっていたということがわかった段階で、他のコーディネーターの方々の、もう本当にそういう資格があるのかどうか、ここで幾つかコーディネーターの方の要件というのが挙がっていますよね。そういう要件にきちっと、産業カウンセラーとかキャリアカウンセラーとか教育コーチング上級資格者だとか云々の、こういう資格にかなった方々が、この会社からきちっと派遣されているのかどうかという、その点のご確認はされたわけですか。

○山口高校教育室長 平成20年に入りまして、解雇されたと同時に情報交換会をキャリアコーディネーターと持ちまして、口頭ではございますが、個人資格の確認をやらせていただきました。それで、それぞれ資格は持っておるということで、今回の容疑者でございますが、それはどういうことで採用したのかということも確認しましたところ、企業の採用担当をやっておったという回答でございまして、そのときにはほかの3人については口頭で確認をいたしました。
 以上です。

○三谷委員 では、その容疑者の方というのは、履歴書にうそを書いて人材派遣会社の方に提出をされて、その会社はその履歴書をそのままうのみにしてこちらの方に派遣をしてきたということですよね。当然、じゃ、ほかの方々もその履歴が本当に正確なものであるのかどうかということは、口頭で云々という、そういう処理の仕方というのは、これは非常に当事者としての責任感のなさがあらわれているのではないかというのが、それが一つ。
 それから、そういう契約違反があった、このダブリュファイブ・スタッフサービスというこの会社、これはもう20年度引き続きここで契約をされていると思うんですけれども、19年度でこういう契約違反があったというのが明らかになっているにも関わらず、20年度の契約がそのまま続いているというのはどういうことでしょうか。

○山口高校教育室長 初めに、解雇した後の確認が口頭であるということについては、非常に不十分であったと感じております。
 それから、2点目の、20年度になぜ、同一会社にという話でございますが、そのときにキャリアコーディネーターの資格要件を一層明確にして、登録状況に関する証明書を企業から出させました。そういう中で、また契約を締結した後もコーディネーターと派遣会社の社員も集めて打ち合わせというのを持ちまして、派遣を予定している人物の資格要件についても確認をしましたし、委託業者とキャリアコーディネーターに対しても個人情報の取扱とか服務について確認をさせていただいたところでございますし、研修も教育委員会の方でやらせていただきました。

○三谷委員 普通、こういう契約違反があれば、次の契約のときにはそういう会社というのは欠格要件があって、契約の対象にはならないというのが常識だと、こう思うんです。これは別にこの教育委員会とこの人材派遣会社だけの関係じゃなしに、例えばいろんな入札だとかそういうことでも同じだと思いますが、だから、明らかに契約違反をしている会社と、いろいろ今山口室長が理由を明かされましたけれども、そういう以前の問題として契約の対象にならないというのが普通だと思いますが、これ、引き続き契約しなきゃいかん何か積極的な理由あったんですか。

○山口高校教育室長 積極的な理由は特段あれなんですが、今回入札を実施しまして、そのときに1社のみの応札であったということで、実は3回入札も実施させていただいたところ不落であったと。そういう中で学校からは計画どおりの派遣をお願いしたいというようなこともありまして、応札業者が1社であったんですけれども。その時点で事業形態を本当は変更してでもやるべきだったなと反省しているところです。

○三谷委員 同じこと言ってもしようがないんですが、この会社が応札すること自体がおかしいんであって、そういうところの甘さというのは非常に見えてきます。本当に抜本的に考え直してもらわないかんと思います。終わります。

○中川委員 こういう形になって大変残念なんですけれども、当然、学校を取り巻く環境というんでしょうかね、やはり小中高いろんな周辺のサポートというんでしょうか、例えば児童委員とか民生委員とか学校評議員制度とか、いろんな形があるかと思うんです。この容疑者なる者が、数年前から他県からかわってきたと、しかしながら地域の方々は知っておるわけですよね、何らかの形で。それに対して、こういう事件が起こったということで、そういった制度の不備というのがないんかなという感じを持つんですが、どうでしょうか。

○山口高校教育室長 委員指摘のように、地域の人の声を聞くべきだったかなというように思っておりますが、学校から月1回の報告があがってくるということで、ちょっと机の上で仕事をし過ぎておったのかなということを反省しています。報告書が上がってきて、そのことについての確認というんですか、それが不十分だったなと思っております。
 以上です。

○中川委員 小中と比べて、高校というのは割方エリアが広いと思うんですよね。したがって、やはりその高校と、そういう地域の周辺のこの距離感というのがちょっと遠いと思うんですよね。これをやはりきちっとした形で学校評議員制度というものを構築することが必要ではないかなと思います。
 もう1点、当然ながら説明の中に就職ということで、経済団体だとかいろんな方と接触してやっておるわけなんですが、やはり学校の先生の力だけでは無理があるからこういう形の制度があると思うんですが、やはり重ねていろんな商工会議所とか、やはり県内、この県庁でも他部との関係、農水商工部だとか、あるいは生活・文化部だとか、連携もしてもらいたいということなんですが、この人材育成会議をこう見ておりますと、この紀州ではやってないんですよね。これも落ち度だと私思うんですが、このあたりについてはしなかった、残念であると、こういったことではいけないと思うんですが、どうでしょうか。

○山口高校教育室長 まず、学校評議員制度の活用については、地元の人がみえますので、そのあたりで活用する、そこでチェックの目を入れるというのはいい提案をいただいたなと思っております。
 それから、二つ目の、就職に関して経済団体、商工会議所等ありますが、そこで紀州地域の人材育成会議をやっていないということで、まだその4地域についてはそれぞれの団体が動いてもらっておったわけですが、そのあたり、もう少し働きかけを県教委が強めるべきであったなと思っております。
 以上です。

○中川委員 はい、終わります。

○吉川委員 先程からの問答を聞いておって、私は砂をかんでいるような答弁で、何ともむなしい思いをしております。やっぱり三重県教育委員会が採用しているんですから、そこの学校がやっているわけではないんです。だから、教育長初め最高の幹部が来ているのに、もうちょっとこれからこうしますと、起こったことは反省せないかんけれども、そうした方針、全く示されたように私は思っていない。何か、人材派遣会社から持ってくるものはすべて何の疑いもなく疑念も持たずに、まるで丸投げのように、
100%信用して採用しているような感じを受けました。そこらのところを、起こったことは起こったことで反省をし、しかし明日からもう再びこういうこと起こしたらいかんのやから、こうやりますという熱い気持ち、そうしたものが教育長の答弁からも説明からも私は感じないし、皆さんの答弁もそうであります。大事な子どもを預かっているんです。それにああした大きな事件が起きながら、皆さんが他人事のように、評論家のように答弁されている、そこが私は不満です。もうちょっと教育長からこうやっていくんだと、起こったことは起こったことでちゃんと処置せないかんけれども、これからの問題が大事であると思います。そこらのところを聞かせてください。

○向井教育長 吉川委員が言われるとおりでございます。二度と再びこのようなことがないように、本当に十分に反省し、どこが問題あったかというところを研究して、取り組んでまいりたいと考えております。
 特に派遣ということにつきましては、我々も今までの研究が不十分であったというところで、法はどうであれ実質的な担保をどうとっていくか、どこで確認をしていくかと、そういう方策、もしくはそれが法的に不十分であれば、もう違うやり方、大野委員からも直接雇用するべきじゃないかと。今回の教育委員会の中でも委員長はそうするべきじゃないかという意見も言われておりました。
 そういうことも含めまして、もし研究の結果、これはもう法的に問題があるというのであれば、それはもう方法も見方も考えて、吉川委員が言われるとおり、もう二度と再びこういうことがないように、十分な担保をとれるような形を考えてまいりたいと、そのように考えております。

○吉川委員 そのようにお願いしたいんですが、これは私のことを言って申し訳ないが、私はわずかな人間を雇用しております、事業の中で。それでも採用するときには出来得る限りの、法を犯してできませんけれども、出来得る限りの調査をやる。そして、特に学校から、高等学校なんか就職指導の先生から、こういう子がいるのや、あんたのとこで、済まん、ちょっと入れて面倒見てもらえんだろうかということは過去に何回かあって、そういう若干問題のある子を、やんちゃが多いですけれども、そういうのを私とこへ預けてくる。それで、先生のおっしゃることは90%聞いても、10%はやっぱりある程度疑念を持って、そうして学校なり、いろんな聞ける範囲にその子の人格、人権を侵さない程度の調査をやります。そして採用し、幹部だけに、この子にはこういう指導をして仕事の上でこうだぞと、仕事は半人前であっても、まじめに働いて、ここで定着できるように仕込んでいけと、そうして一人前にしなさいということを私はいつも部下に言っております。だから、やっぱり三重県教育委員会が大事な子どもの指導に当たらせるんやから、そこらのところをもうちょっと、自分の、教育であっても事業であっても、やっぱり雇用する者に最終的に責任があるんだということを念頭に置いてやってほしいと、私の希望です。

○向井教育長 吉川委員の言葉を肝に銘じまして取り組んでまいりたいと考えております。

○吉川委員 はい、お願いします。

○日沖委員長 そろそろ時間が大分来ております。進行にご協力いただきたいんですが、ほかに。

○永田委員 私もちょっと時間いただいて、監査のときに、私も指摘させてもらいましたんで、もうと思ったんですけれども。ちょっと1点か2点かな。三谷委員のその人材派遣業の問題、業者の問題ね、私も監査では申し上げなかったんですが、確かにこれは教育委員会と派遣会社との、いろいろお話されていますわな。それで、派遣会社の社会的な責任ということをとれば、何かあったの、社会的表明というのが。

○松坂総括室長 特に表明はなかったと聞いております。

○永田委員 そうすると、県教委としてはただ調査不足だったと、その程度ですか。

○山口高校教育室長 口頭で、電話で謝罪があり、申し訳ないということで話がありました。まず事件が起こって報道され始めて、確認がとれ始めたころ、そういうことがまず最初にありました。それで、私ども、今回事件を起こしたような会社に対して、この20年度、先程三谷委員も言われましたけれども、契約を継続するのかということも含めて、現在これまでにわかっている事柄をもとに、法律事務所と現在協議をしておりますが、今後とも担当弁護士と相談しながら、この点について一度詰めてまいりたいなと思っております。
 以上です。

○永田委員 もう時間もありませんので、ここらへんのやっぱり責任はきちっと明確化して、会社としてのやっぱり責任の面をきちっとやるべきだと思うんですな、対外的に、社会に対する。これは僕はそう思います。
 それからもう1点。今後のことで抜本的に考え直すと言ったんだけれども、これはあれですか、監査のときにも申し上げたんですが、学校内での取組についてなかなか教職員の方では難しいんだと。こんなことなんだけれども、そこらへんがちょっともう少し、抜本的な見直しのときに一つ考慮に入れるならば、そういう人材派遣業も大事かもしれないけれども、むしろ、自ら自分のところでという方針、考え方も大事にしなきゃいかんとこう思うんですよ。一番知っているのはやっぱり先生ですから。ただ、社会的な問題いろいろ、経済情勢、社会情勢については、それはちょっと疎いかもしれませんけれども、子どもを一番知っているのはそういうことなんで。やはりそこらへんはちょっと抜本的見直しのときは、私は改めて申し上げるけれども、考慮に入れた中での抜本的見直しをしてほしいね。これ、要望にとどめておきます。
 以上です。

○大野委員 ちょっと委員長、1分だけ。
 履歴書の提出を求められた人間をチェックできないというのは、教育委員会からいただいた資料では事前なんですね。だから、事後にはそれはできるわけなんです。その確認だけ。だから事前であって事後ができるということです。

○山口高校教育室長 すみません。信頼関係の上で、契約の後本人から出してもらうということについてはいいと思いますので、大野委員の言われるとおり、そういう関係も作れないで人を雇っておって現場へ入れておったというところが反省すべきだったなと。

○大野委員 そこを逃げないでください。

○山口高校教育長 意識し過ぎておったということです。

○大野委員 何かあると人材派遣法でできませんと、こういうふうに。

○山口高校教育室長 はい、そういうことでございます。申し訳ございませんでした。

○日沖委員長 よろしいですか。
 それでは、本日は事の重大性にかんがみまして、緊急に委員会を開催させていただきましたところ、ただいま委員各位からご指摘なり、またご提案なりいろいろいただきました。どうか真摯に受け止めていただきまして、このキャリアコーディネーター活用事業というのは高校生の進路指導にとって大事な事業でございますので、ぜひ県民の信頼の回復を図りながらしっかりと進めていただきますように、最後にお願いをさせていただきまして質疑を終了いたしたいと思います。

〔当局退室〕

 

  ④ 委員間討議

○日沖委員長 それでは、委員間討議を始めます。ご意見のある方はお願いします。

○森本委員 やっぱり今日は時間がないんで消化不良ですよ。まだまだ、今も言ったけれどもやっぱり共産党がいろいろ、それは僕はいろいろ意見も合わないところあるけれども、今回のなんかは共産党の提案があるまで全然知らなかったんです、そういうあれがあったなんて。やっぱり、教育委員会にも言ったときに、あたかもそんなこと暴露した方が悪いような言い方しておる。だけれども、やっぱりそこの中に根深いものあるんだから、もう少しこの状況は教育委員会がどういうふうにとらえて、経過もきちっとはっきりさせて、三谷委員が言われたようなこともありますよ。そこらも整理をさせて、なぜ、やっぱり契約を更改したのかというようなこと、それからそういう情報に対して、なぜ的確に委員の中にわからなかったのかどうか、そういう情報がどうして出せなかったのかどうかということも含めて、もう少しこれ、次の委員会でいいと思うよ。次の委員会でいいと思うけれども、やっぱりそういうことをもう少し教育委員会にもっと資料を出させなかったら、だめだと思うわ。
 ともかく、僕ら言っても答えないね。この今の問題について僕とこへ説明に来たよ、これを。まともに答えない。要は、そういうことをするあれが悪いんだと、こういうことを暴露するあれが悪いんだと、かのごとき説明で終始して、そうじゃないんやないかと言っても木で鼻くくったような返事して帰っていったけれどもね。極めて教育委員会のあれは、そういう事実関係を解明しようとする者に対して不誠実だと思う。そこらも含めて次の委員会までにちょっと資料を出させてほしいと思う。

○大野委員 それから、やっぱり資料として、水谷先生が言われた、今三重県の中にどれだけの職員が見えるんやと。県で雇用しておる形態、それから市町でしておる、そういう職員がいっぱいあるわけだ、介助職員とか。それらを含めて何人、どんな雇用形態があるんだと。それで、それについてはどういうような手続でもって採用しておるのかいう、それをまず一つ資料として欲しいというのと、それから、この労働者の派遣法ですけれども、教育委員会は事前にはできないけれども事後ができると言っておるんです。だから、やっぱり法律をうまく、都合のいいように利用しておるんです。
 それから、講師の採用権でも、これは県教委なんです、人事権はね。だけれども、校長にと言うけれども、これは法律違反なんですね。だから、それについても教育委員会の見解、もうすぐにやっぱり提出するようにしてください。だから、高等学校あるいは校長に講師の採用について、校長に委託しておるんですか、そのことは法律違反じゃないのかどうかということ。

○日沖委員長 ほかにございますか、ご意見。よろしいですか。

〔「なし」〕の声あり〕

○日沖委員長 それでは、今いただいたご意見は、また受け止めさせていただいて進みたいと思いますけれども。
 なければこれで委員間討議を終了いたします。

 

〔閉会の宣言〕

 

教育警察常任委員長  日 沖 正 信 

 

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