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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成21年2月9日 食料自給対策特別委員会 会議録

平成21年2月9日 食料自給対策特別委員会 会議録  

食料自給対策調査特別委員会

会 議 録

(閉 会 中)

 

開催年月日   平成21年2月9日(月) 自 午後2時03分 ~ 至 午後4時27分

会議室           601特別委員会室

出席委員        11名

                          委  員  長   中村  勝  

                          副委員長   奥野 英介  

                          委   員   杉本 熊野  

                          委   員   藤田 宜三  

                          委   員   後藤 健一  

                          委   員   田中  博  

                          委   員   前野 和美  

                          委   員   吉川  実  

                          委   員   舟橋 裕幸  

                          委   員   永田 正巳  

                          委   員   中川 正美  

欠席委員        1名

                           委   員     中川 康洋  

参考人

                財団法人三重県学校給食会理事長   御村 精治 氏

                 松阪市三雲学校給食センター主幹    中西 良子 氏

                 JA一志東部露地大根部会部会長     田中   寛 氏

                津市立辰水小学校学校栄養職員      岡   康子 氏

                株式会社美里フラワービレッジ取締役    村治千代子 氏

 出席説明員

[農水商工部]

                          副部長兼経営企画分野総括室長 梶田 郁郎

                          農産振興分野総括室長         望田 敏男

                                                                                     その他関係職員

[教育委員会]

                学校教育分野総括室長            松坂 浩史   

                                                                                    その他関係職員

委員会書記    議事課       主査  鈴木さおり

             企画法務課  主幹  脇  光弘

傍聴議員       1名

               真弓 俊郎

県政記者クラブ なし

傍 聴 者      3名

議題

Ⅰ 調査

  1 学校給食への県内産品の導入促進について(参考人による意見陳述)

  2 学校給食への県内産品の導入促進のための施策について(執行部による説明)

Ⅱ 委員間討議

Ⅲ 協議

 

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 調査

  1 学校給食への県内産品の導入促進について(参考人による意見陳述)

○中村委員長 それでは、学校給食への県内産品の導入について、参考人の方々からご意見をお聴きしたい思います。
 本日は、財団法人三重県学校給食会理事長 御村精治様、松阪市三雲学校給食センター主幹 中西良子様、JA一志東部露地大根部会部会長 田中寛様、津市立辰水小学校学校栄養職員 岡康子様、株式会社美里フラワービレッジ取締役 村治千代子様の5名の方の出席を求めております。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日、何かと大変お忙しい中を参考人ということでご出席をいただきまして、まことにありがとうございます。心からお礼を申し上げます。委員を代表して心からお礼申し上げますとともに、とりわけ学校給食につきまして、三重県内の子どもたちの発育、そしてまた地域の生産者の顔の見える、そういった地産地消の給食の取り入れ等々で日頃から大変頑張っていただいておることに対しましても、心からお礼を申し上げたいと思います。
 私ども食料自給の特別委員会ということで、できるだけ地域の食材を使って、自給率を高めたい、こんな思いでこれまで議論してまいりましたけれども、とりわけ学校給食においては、食育の関係、地域に対する愛着というものが非常に大事なことだと思っておりまして、ぜひ今日は忌憚のないご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
 早速ですが、議事の順序等について申し上げます。
 まず、参考人からの意見聴取、次に参考人に対する質疑の順で審査を進めてまいります
 給食への地域産品導入につきましては、いろんな調査で、ある程度課題事項が明らかになっておりまして、以下7点程が課題というふうに思っております。
 1つ目は、連携できる組織の問題、2つ目は、どのような地場農産物があるかを知らない、3つ目につきましては、事務的に煩雑になる、4つ目は、必要な量の問題、確保の問題がある、5つ目は、多品目の品ぞろえができない、6つ目は、規格がそろわない、7つ目は、価格が高い、こういった課題があろうかと思いますが、参考人の方からは、給食への県内産品導入に当たり、これらの課題をどのように克服したか、また県行政として効果的に支援できる部分があるのかについて、重点的にご意見をお聴かせいただきたいと存じます。
 ご意見を述べていただく順は、御村参考人、中西参考人、田中参考人、岡参考人、村治参考人でお願いいたします。お一人10分程度でご意見をお願いいたしたいと思いますが、岡参考人と村治参考人につきましては、お二人合わせて20分程度でお願いをします。
 それでは、まず御村参考人、よろしくお願いいたします。

 

    ①参考人意見陳述

○御村参考人 三重県学校給食会の御村でございます。よろしくお願いいたします。
 私ども財団法人三重県学校給食会は、昭和31年に設立していただきまして、50年になります。当時は、日本がまだ戦後という言葉が当てはまる時代でございまして、子どもたちはお腹が十分満たされていないという状況でしたので、国も県も学校給食の充実には一生懸命取り組んでもらっておりました。その頃でございます。
 各県に学校給食会ができたわけでございますが、設立の目的は、一つは、学校給食の振興、普及、充実と、そういうことに役立ちなさいということであります。もう1点は、学校給食に使う物資の取扱いをしなさいと、こういうことでございます。
 普及とか充実につきましては、この50年間、いろんな活動をさせてもらってまいりました。研修会とか、調理講習会を開催したり、時にはコンクールのような形で開催したこともあろうかと思います。それから、いろんな形で学校給食へ助成と申しますか、支援をさせてもらってまいりました。例えば冷凍冷蔵庫をお貸しする、実際には差し上げるわけですけれども、そういうことを初め、いろいろご支援させてもらってまいりました。最近は、子どもたちの料理教室に私ども力を入れておりまして、実際に取り組んでいただきます学校さんは、なかなか喜んでくれております。大変好評でございます。子どもたちが自分の手で料理を作るということから、食育にいろんな形で役に立つのではないかということで、私どもは非常に力を入れているところでございます。
 もう1点の物資の取扱いについては、これは学校給食が本格的に始まった初めはパン給食でございましたので、そのパンの原料である小麦は、外国産の小麦が適しておりまして、国内の小麦はあまり適していなかった。私も給食会に来たときに、どうして国内の小麦を使わんのだと言ったら、それは無理ですよと。たんぱく度が低いものですから、パンが膨らまないと。それは無理ですので、やっぱり外国産の小麦、外麦でないと無理なんですわということで、ああそうかなと。しかし、何とかできんのかということでしたら、間もなく、三重県が小麦を積極的に開発していただきまして、従来の小麦よりもたんぱく度の高いタマイズミとかニシノカオリという品種を開発していただきまして、いいじゃないかということで、早速給食のパンに使おうじゃないかということを言ったんですが、しかしせいぜい1割ぐらい混ぜるぐらいですなという話で、いやいやそんなこと言わずに2割ぐらいでどうやということで、外麦8割、タマイズミ2割で、平成15年にスタートいたしました。
 今はニシノカオリという品種を使っているんですけれども、ニシノカオリを生産していただく地域も大分広がってまいりまして、主な産地は伊勢市から多気郡、それから津市の白山町、芸濃町あたりでしょうか、それから鈴鹿市というところが盛んに作っていただいているわけですが、その後、もっと広がっておりまして、ありがたいことであります。
 そのニシノカオリを今20%、外国産を80%ですが、この4月からはニシノカオリを30%に増やしたいと思っております。やっぱり製造するパン屋さんから言わせますと、それは外麦100%の方がいいパンができるので、内麦、国内産をまぜるのはと、最初は15年度あたりは大分渋っていたんですけれども、大分尻をたたきまして、技術研修会もしまして、この夏も30%に増やすからということで、技術研修会をしたんですけれども、最近は、五、六日前にパン屋さんに「30%に増やすけどいいか」と言ったら、「大丈夫、任せておいてください」とえらい自信たっぷりにこの頃は答えてくれておりまして、そのようになるべく県内産の小麦を給食パンにも取り入れていきたいというふうに思っているところでございます。
 パンに遅れまして、20年ちょっと遅れたんですかね、ご飯給食が始まりました。私ども米も取扱いさせてもらっております。そもそも外国産の小麦とか米は、国の物資でございます。今でも小麦は、9割以上が国がまず取り扱って、それで流通させるということでございまして、国の物資と学校とを結ぶ、その中間の機関として、各県に学校給食会を作ったという、そういうこともございまして、私どもはそれ以来、小麦、つまりパンと米をずっと給食用物資として取扱いをさせてもらっております。
 米の方ももちろん100%県内産でございますし、最近は市町単位でとれた米を、その市、その町の子どもたちに食べていただくということ、市町単位にだんだんなってまいりまして、それにもできる限り対応させてもらっているところであります。
 小麦と米以外は、私どもあまり取扱いをしておりませんですけれども、生鮮食料品食材は、全く私のところは取り扱っておりません。野菜とか、肉とか、魚とか、それは全く私どもはお世話させてもらっておりませんが、若干日もちのするもの、例えば缶詰にできるもの、あるいはレトルトパックで扱えるものについては、多少お世話させてもらっております。
 例えばタケノコでございます。タケノコも、もちろん県内産100%でさせてもらっておりますが、タケノコは実は大分人気が高いものですから、年度の終わり頃になりますと、三重県産がなくなってしまうわけなんです。そのときはお断りをさせてもらって、国内産、主として、熊本あたりのタケノコになるんですけれども、昨年末にはタケノコの偽装問題で大分揺れたわけですが、私どもはそういうものは全く無縁でございまして、安全安心というか、きちっとした品質のものを、ごまかしのないものを学校給食に使わせてもらっております。
 タケノコと、大豆も県内産大豆をパックにしまして、お世話させてもらっているんですが、子どもたちは、大豆はあまり好きじゃないみたいで、できるだけ大豆も食べていただきたいなと思っております。ミカンとか、そういうのはもちろんでございますが、乾物ではヒジキとノリを県内産でお願いしております。ヒジキは、乾物として以外にも、微粉末にしまして、うどんに入れまして、ヒジキうどんも私ども開発してお願いしとるんですけれども、ヒジキを入れますと、うどんがちょっと黒くなるわけでありまして、黒いうどんというのは、子どもたちは好まないのでありまして、当初は割と食べていただいたんですが、最近はちょっと人気がありません。
 もう少し地場産物を活用したいなと思いまして、例えば今年度なんかは、海でとれるキスですね、オキキスのすり身、ツミレを開発させてもらいました。新しいそういう加工食品などを作ろうと思いましても、業者の方が県内にはなかなかないんであります。キスに限らず、海産物に限らず、いろんなものを作ろうと思っても、業者がなかなか県内にございませんので、わざわざ県外の業者にお願いしてまではちょっとどうもと思っておりまして、幸いキスの方は、尾鷲の業者がこれがまた衛生管理が抜群の業者でございまして、HACCPに対応している業者ということで、非常に私ども喜んで作ってもらっているところでございます。
 それと、今後ともいろんな県内産の物資を、地場産物を活用した製品も、おいおいと作っていきたいな、もうちょっと作っていきたいなとは思っておりますが、海産物に限らず、畑のものとか、そういうものもお願いしたいなと思っているところでございます。
 時間もないんですけれども、私どもその他いろんなことを今日までさせてもらってきました。例えば私どもは生鮮食材は扱っておりませんので、実際には私どもと直接は関係ないんですが、何かのお役に立てばと思いまして、県内の流通システムを構築したいと。16年度、17年度ぐらいに大分頑張ったんですけれども、例えば県内の北の方の物資を南の方の市町、あるいは津市の物資を東紀州の方へとか、東紀州の物資を四日市、桑名へとか、そういう流通システムを何とか作りたいと思って、大分頑張りましたんですが、力及ばず、私のところだけではなかなかできませんでして、今後いろんな方々にもっと積極的にご参加いただいて、その中に私どもも加えていただければありがたいんですが。そういう流通システムをもうちょっと何とかしたいなと、こういうふうに思っているところでございます。
 その他、地場産物を活用した献立集を作ったり、いろいろ地場産物を折に触れて紹介したりというふうな活動はもちろんしているんでございますけれども、やっぱり私どもとしては、地場産物をもっと活用できるような、そういうシステムというか、そんなものができれば一番うれしいなと。私のところに直接は関係なくても、それが私どもの使命だとも思っておりますので、そういうことにできるだけご協力したいなというふうに思っているところでございます。
 以上でございます。

○中村委員長 ありがとうございました。
 それでは、次に中西参考人、お願いをいたします。

○中西参考人 松阪市三雲学校給食センター、中西良子です。よろしくお願いいたします。
 三雲学校給食センターは、三雲地域の小学校4校870食と中学校1校510食の給食調理業務を一括して、共同調理場給食センター方式で実施しています。栄養教諭と調理員、センターの職員が協力して、生産者と児童生徒の連携のもとに、地域の特色を生かした学校給食、米飯給食週3回、パン週2回を実施しております。
 米飯給食では、給食センターで炊飯をして、一人ずつ弁当箱に盛りつけまして、センターで盛りつけております。センターで炊飯する旬の食材を用いた炊き込みご飯、味ご飯、すき焼き風ご飯等は、子どもたちの人気のメニューとなっております。給食週間には、調理員が学校に出向いて、子どもたちと食について話す場を持っております。子どもたちからも、給食センターに対して感謝の言葉や感謝状をいただいて、作る励みになっております。また、献立検討委員会を実施して、献立の作成、反省はもちろん、子どもたちの様子を確認するなど、交流を行い、連携を密にしております。
 取組の経緯ですけども、昭和52年9月に三雲給食センターが建設され、地域でとれたイチゴを、JAからの働きかけによりまして、給食に使用したらどうかというのが始まりとなっております。平
 10年頃から安全安心な地元でとれたての新鮮でおいしい旬の野菜、果物を子どもたちに食べさせたいという栄養士の願いのもとに、地域の生産者及びJA、学校、給食センターが連携を図り、平成13年頃より、地場産物として、ホウレンソウ、タマネギなどの取組が始まりました。
 旧三雲の笠松地区はタマネギの産地でして、米ノ庄、天白地区はホウレンソウがたくさん作られていました。米の転作の一環として、たくさんの大豆やイチジク、野菜なども作られて、麦を収穫した後の田では大豆が作付されていました。JAと旧役場の職員が連携して、生産調整の現地確認をしたり、JAを通じて必要な情報を得て、野菜等の仕入れに努めました。
 平成15年2月、地域おこしのために、三雲で農産物の普及も兼ねて、JAと旧役場の産業課の職員が一体となって、田んぼで嬉野大根の栽培が始まりました。嬉野大根栽培部会より80キログラムの嬉野大根をいただき、たけちゃんランチという給食のアイヌ料理チェプオハウに使い、それ以来、地元の協力もあり、嬉野大根は給食に使用させていただいております。
 その後、平成16年から17年、JAの営農家などの流通関係者や郡市内の学校栄養士の連携のもとに、一志久居地区の旬の特産物を毎月学校に取り入れる一志久居ふるさとの味リレーを実施して、三雲町はイエローミニトマト、イチジク、アオサノリを、美杉村はアマゴやお茶、一志町は伝兵衛もちなど給食に取り入れて、近隣市町村の特産物を味わうことができました。子どもたちも大変喜んでいたことを覚えています。
 平成16年度から18年度の3年間、三重県教育委員会のモデル地域の指定を教育委員会が受け、生産者の顔が見える学校給食により、子どもたちの地域食材に関する意識を高め、豊かな心を育てるため、三雲町食生活いきいきネットワーク事業を実施して、この事業を通して、子どもたちが自ら健康について考え、地場産物をより多く取り入れたみくもっこランチやアイヌ料理や郷土料理などの献立も実施して、豊かな学校給食が実施できたものと思っています。
 また、事業終了後も地産地消を生かした安全安心な給食を子どもたちに食べさせてやりたいと願いまして、引き続き次のような献立を実施しております。例えば三雲学校給食センターの特色のあるメニューとしては、みくもっこランチというのがありまして、毎月1回、三雲の地場産物をふんだんに取り入れまして、特定の日の学校給食として出しております。たけちゃんランチというのもありまして、2月に松浦武四郎生誕にちなんだアイヌ料理を取り入れた学校給食を行っております。かみかみ献立、かみごたえのある材料を取り入れた学校給食というのも作っております。リクエスト献立というのも作っていまして、児童生徒が献立を制作して、そのメニューによって給食を作っております。郷土料理、サブラギご飯というのも行っております。
 現在の取組状況としまして、三雲地域は農業が盛んで、1年を通して、いろんな野菜が栽培されまして、アオサノリの養殖も盛んです。地域内では、養鶏場や養鰻場があり、多くの食材の宝庫でもあります。13年頃から地場産物を取り入れた給食を栄養士の献立メニューにより実施しており、野菜、果物、ノリ等を地域の生産者やJA営農部、漁協の協力によりおさめていただき、給食の献立に取り入れています。生産調整の現地確認のときから、野菜等を現地確認しておりまして、行政とJAが連携することにより、旬の使いたい食材がJAから入れてもらいやすく、またどこの地区で何をどのくらい作っているか等の情報を給食センターに提供してもらっています。
 JA営農部の情報をもとに、給食センターから食材や使用量、納品の日を生産者に電話、ファクスで連絡をして、食材を調達しておりますけども、最近では、生産者からほかの野菜の情報なども入れてもらっております。JA営農部から直接配送してくれる食材、大豆、イチジクもありますが、イチゴ等は出荷場にとりに行ったこともあります。イエローミニトマト、フルーツトマトは、直接生産者の家とか、作っておるハウスにまでとりに行っています。生産者には、安全を第一に考え、旬の地域の食材を提供していただけるようお願いしており、地域ブランドとしての信頼がおける生産者からおさめてもらっています。
 地域ブランドとして信頼があり、食生活いきいきネットワーク事業のメンバーに入っていました、今日隣に来ていただいております田中寛さんには、夏のトウモロコシに始まり、大根、白菜、ニンジンとたくさん給食センターへおさめてもらっていまして、農産物情報もたくさんいただいています。田中ブランドはどこに出してもおいしいと評判がよく、このような生産者の存在なしには、地産地消は成り立つはずもないと考えております。
 また、地域の情報を地元の生産者に聞いて、センター職員が出向いて頼んだり、JAの出荷状況や採れる食材などを情報として提供していただいております。イチジク、大豆、イチゴ。イチゴは18年度まで使用しておりました。ブロッコリー、ナバナ等は、JAを通して納入していますが、地域の食材は給食に使うだけでなく、学校の協力を得て、児童生徒の体験学習でも活用しているところです。
 4月は、センターの見学、タケノコの皮むき体験を実施し、その食材で若竹汁とか、筑前煮にして、給食で食べています。5月は、タマネギ、ジャガイモ、フルーツトマトの収穫や食材として使用しています。7月は、生産者の田んぼでトウモロコシ、フルーツのように甘い味来(みらい)という品種の収穫後、学校での皮むき体験をし、ゆでトウモロコシとして給食に使用し、700本を提供していただいています。給食センター職員や栄養士が田んぼにトウモロコシを採りに行き、協力校に持っていきます。そして、子どもたちに皮をむいてもらい、それを持ち帰って、調理員が半分に切り、明日の給食の準備をします。
 生産者がゲストティーチャーとして学校に出向き、地産地消の話をしたり、食材に関する考え方も含めて行っております。ウナギのかば焼きでは、地域の養殖ウナギを使用しています。経費はたくさんかかりますが、ウナギ弁当は子どもたちの人気メニューとなっております。9月には、過去に転作として植えられたイチジク、三雲の特産品のイチジクを使用し、10月には、枝豆のさやもぎを学校で体験、給食の枝豆の塩ゆでに使用にしています。給食センター職員や栄養士が田んぼに枝豆を採りに行き、協力校に持っていきます。子どもたちにさやをとってもらい、調理員が洗い、明日の給食に使います。
 構想資料や掲示資料は栄養士が作成し、学校に配付します。生産者、本年は笠松地区営農組合には、1年前から大豆を作ってもらうよう依頼し、作付、収穫にとご協力をいただいているところであり、
 18年、19年には、子どもたちが地域の方と同じにみそ作り、地元の大豆とコシヒカリを使用して体験し、1年間センターで寝かして、かき回したりして、給食の豚汁に使いました。11月には、ナバナをJAから納入していただきます。12月にホウレンソウ、フルーツトマト、イエローミニトマト、1月にはホウレンソウ、ブロッコリー、アオサノリを使用しております。
 旬のものは、おいしいだけでなく、栄養も豊富で、スーパーで買うより新鮮であり、生産者の顔も見え、地場産物のよさもあり、新鮮で安全で安心できるものです。2月は嬉野大根、白菜、JA一志東部の大豆は年中入れていただきまして、ブロッコリーを2月に使用、3月はホウレンソウ、章姫(あきひめ)イチゴは18年度まで使用しています。
 地域でこのような食材を確保するためには、生産者の方と連絡を密にとることが重要であり、子どもたちに旬においしい給食を食べてもらっています。給食センターの栄養士が生産者に直接インタビューに伺い、生産者の思いを聞き、みくもっこランチの掲示資料や構想資料に活用しています。調理員が直接学校に出向き、野菜の味つけや火かげん、量等の思いを聞く中で、食べることの大切さを子どもたちに知ってもらい、おいしい給食作りに努力をしています。
 天候の関係で献立メニューのとおり食材が入荷できなかったり、献立量が一度に入荷できなかったりして、献立を変更したりすることもありましたし、各学校に分けて使用したことなど難しいこともありました。イチジクとか、枝豆です。
 みくもっこランチとして使用する食材は、地域のブランドとして出荷されているために、新鮮でよい品が納入できるという非常に恵まれた環境にあることも、地産地消に取り組めた大きな要因であると思っていますし、枝豆など種まきをするときから、生産者や営農組合、学校、三雲教育事務所などの協力と連携が必要であると実感しております。
 今後も生産者の方の協力のもとに、より充実した生産者の顔が見える学校給食が実施できますように、地場産物をもっと給食に取り入れていきたいと願っております。
 以上です。

○中村委員長 ありがとうございました。
 次に、その三雲給食センターの方へ農産物を納入いただいております田中寛さんから次にお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。

○田中参考人 松阪市甚目町で農業を営んでおります田中といいます。よろしくお願いしたいと思います。
 今さっき中西さんが言われたとおり、本当にいろいろお世話になっております。それで、初めというのか、取っかかりというのは、やっぱり学校の先生から、「あんた、どう、してもらえやんか」というふうな話があったり、いろいろと引き合わせしていただいたりしたことが初めのきっかけになったわけです。それで、自分も今、小学校の非常勤講師というふうな形で小学校に出向いて、5年生ですけども、そういうふうな農業の勉強をさせていただいております。その中でやっぱり子どもたちに農業というのはこんなもんやぞということを教えてやりたいというのがあワまして、13年間やっております。
 当初は、僕、久居農林高校を卒業して、2年間、愛知県で勉強して、こちらへ戻ってきたんですけども、初めはちょっとショックというのがございまして、今、用水という、稲に入れる用水のことなんですけども、水入れですけども、それに水を入れるために、堰がしてあったんですね。その堰がしてあって、水がとまっておったときに、子どもがちょっと来て、何と言ったかいうと、「水がかわいそうや」というふうに言ったんです。そして、堰を上げたんですね。あれっと僕は思って、それからちょっとこれは農業に関して理解がないというんやないけども、わかっていないんやなということで、極力学校の方へ出向いて、子どもたちと接触せんことにはいかんなということが頭にありまして、即座に校長先生にお願いしますと言って、勉強することになったというのが始まりなんです。
 それから、僕もう12年でやめようと思ったときに、またこういう問題がありました。というのは、今、自分は嬉野大根の部会長をさせていただいております。それで、その嬉野大根の栽培を小学校の校内で一緒にしております。そのときに間引きという作業があります。嬉野大根は、マルチ栽培でやっているんですけども、その穴があいています。その穴のところに、自分ではその穴に1本大根を残すんやぞというふうなつもりで言ったはずが、各児童に十二、三本の穴の担当をさせたわけですけども、その穴、全部何もなしにしてしまったと。要するに12穴あいたところというんか、その穴1つ残せばいいと勘違いしてやったというふうなことがあったので、これはまだあかん、まだ自分の教え方が足りんというのか、もうちょっと僕、頑張ってみやなあかんなというふうな気がして、現在13年目に突入しております。
 それから、また今も中西さんがおっしゃっていましたように、本当に三雲の栄養士さんたち、それから学校の先生たちは、一生懸命になって、子どもたちにおいしい野菜を食べさせてやりたいというふうな気持ちが本当にいっぱいになっているもので、僕ら生産者としても、ちょっと頑張らなあかん、今年よりも来年、来年よりも次の年というように、もっとおいしいもの、もっといいものをという感じで栽培に心がけております。実際のところ言って、しんどいというんか、大変なところもありますけども、やはりトウモロコシのおっちゃんとか、大根のおっちゃんとか言われて、なかなか自分もええ感じでおりますので、会ったら話ししてくれるというのか、学校では人気者になっていますので、本当に自分自身うれしく思っております。
 給食の方に関してなんですけども、子どもがこういうことを言いました。自分はトウモロコシを嫌いやったと。だけども、田中さんとこのトウモロコシを食べたら、これはおいしくて、トウモロコシが好きになりましたというふうな手紙などをもらうと、これはよかった、もう一回したいというふうな力というのか、そういうのがみなぎってきて、来年もというふうな感じになりますので、やはり子どもたちとの接触によって、自分も生かされているというのか、農業に弾みが出るというふうにこの頃つくづく感じております。
 それから、僕、一匹オオカミというのか、そんな感じになっていますもんで、できたらグループ的に何とかうまいこといかんかなというふうな感じでおりますけども。僕らの農家のグループもありますけども、それよりも広いグループの感覚で、こういうのがあるから、こっちへ回せとか、そういうふうな流通関係のシステム的なものを構築できれば、もっと多くの学校給食の食材になり得るのかなと思います。最近、松阪のどこの小学校やったかな、ベルファームから要請がありまして、嬉野大根を今年初めて納入させていただきました。というように、できるだけ各地区とか、そういうふうな何か納入のあれがあればええかなというふうな感じがあります。
 ちょっと僕も勉強不足で何ですけども、やはり三雲で大分成功しとるというのは、なあなあというわけやないんですけども、昔からよく顔を知っていると。あの人やったら、こんなもの作ってるんや、ここやったら間違いないんやというふうな感じで、いろいろ行事、いきいきネットワークというふうな感じのことを申されましたけども、それまでに新村づくり塾というふうな、今も続いていますけども、そういうふうな前身のグループがあったり、いろいろそういうふうなグループで活動していたのがやはり現在に至っているんやないかなと思います。やはり人と人とのつながりが一番初めだと私は思っております。

○中村委員長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして岡参考人にお願いします。なお、岡参考人と村治参考人から資料の映写をしたい旨の申し出がありました。委員長において許可をいたしましたので、ご了承願います。
 それでは、岡参考人、よろしくお願いします。

○岡参考人 津市立辰水小学校の岡康子と申します。よろしくお願いいたします。
 地域の食材を使いました美里町の学校給食の取組について、これを使いましてご説明したいと思います。

(資料映写)

 美里町は、中学校1校、小学校が3校、それから辰水小学校に併設しております幼稚園が1園で、全5校で給食を実施しています。約450食になります。すべて自校調理方式で、ランチルーム給食を行っています。献立と食材の購入なんですけれども、自校方式ですので、各業者から学校に配送されます。辰水小学校におります栄養士が献立の作成と物資の発注を一手にやっております。その中で農産物なんですけれども、美里フラワービレッジの方に発注しています。フラワービレッジからは、各生産者の方に必要なものを調達してくれまして、学校に届けてくれるんですけれども、生産者が持っていないものがありますね。そういったものは、卸売業者から買って、学校の方に届けてくれるというシステムになっています。ご飯も自校炊飯をしています。美里町なんですけれども、旧安芸郡美里村なんですが、現在は津市の西部、伊賀市との境のところが美里町になります。
 フラワービレッジなんですけれども、もともとは町内にありますJAの支店の前で朝市をしていたのがきっかけで、きちんとした組織にしていこうということで、ビレッジを設立したということです。平成13年にフラワービレッジが直売所をオープンしました。ビレッジさんは、活動としましては、学校に入れてくれるだけではなくて、産地直売所を運営するということ、それからイベントを実施するということ、それと生産者との交流の場を設けるといったような活動もしておられます。100人を超える会員がいるそうです。
 次に、学校給食にどのような形で納入し始めたかといいますと、13年に設立されまして、14年には各小学校、中学校に納入開始を行ったのですが、当時は年数回だけの納入だったそうです。実は私は辰水小学校に赴任しまして2年になります。19年度、20年度ですので、それ以前のことは、皆さんに聞いたりとか、資料を調べて、お話ししているわけなんですけれども、当時は年数回、美里の日ということで、聞くところによりますと、カレーライスの材料を納入してもらっていたということでした。17年から毎日納入するようになりましたが、既存の業者がありましたので、並行しながらやっていた。そして、平成18年の中ぐらいですか、既存の業者の方が撤退されましたので、農産物に関しては、ほとんど、ビレッジさんから購入するという形になりました。
 きっかけについて、ちょっとさっきお話しするのを忘れたんですが、もともと農産物が豊富にある地域であるということ、それからこのビレッジがあるということ、こういった素地があった中で、子どもたちが地域の農や食に興味を持ってくれるようにということで、14年度から納入してもらうことを開始したということでした。
 現在なんですけれども、農産物は、ほとんどビレッジから買っています。野菜、芋、それからコンニャク芋からコンニャクを作ったものも入れてくれています。それと、大豆とか、小豆といった豆類、それから炊飯用のご飯は「みえのえみ」を使っていて、給食会から買っていますので、モチ米を使うとき、例えば赤飯とか、特別なそういったものを使うときには、モチ米はビレッジから買っています。
 そのものがある時期には、すべて美里産のものを使っていますが、ただ例えばジャガイモですね、春に採れます。夏までずっと使います。秋も使いますが、春に採れたジャガイモの品質が悪くなってきたときを見て、北海道物を入れてくれます。秋ジャガが生産されたら、また地元の秋ジャガに切りかえてくれます。そんな形ですべての品目にわたって、ビレッジから買っています。炊飯用のお米も、特別の日には、美里米を使っています。例えば給食週間で、美里産のものばかりで今日は給食をしようというときには、美里産米を使っています。それと、鶏卵も養鶏場がありますので、美里産の鶏卵を使っています。
 それと、もう一つは、ちょっと一つ珍しいものをご紹介したいと思うんですが、外国からの輸入が99.何%と言われていますゴマも栽培していますので、年中は使わないんですが、収穫されたときには、美里産のゴマを使うことができます。
 使用率なんですが、年間トータルではちょっと私も計算できていないんですが、例えば1月の末に給食週間というのが1週間ありますので、そのときの給食で使用率を見てみましたら、月曜日が美里ランチということで、美里の産物ばかり集めたんですが、94%。子どもたちの好きなものを聞いて作った大好きランチという日には非常に低かったですね、14%。その後、すいとんをしたりとか、美里以外の産物も使って、いろんなものを使ってやった日は50%強という感じでしたが、特に美里のものだけを集めてしたときに、計算するときに調味料は抜いていいということですが、砂糖と油は入りますので、砂糖と油が美里産はないですので、そのあたりがちょっと計算上落ちるところかと思っています。
 それから、美里町には農産物加工組合というのがありまして、こういう施設を持っております。それで、美里でたくさんとれますタケノコを缶詰に加工したり、梅をジャムに加工したりして、特産品として売り出しています。タケノコと梅ジャムは、やはりビレッジを通じて学校では買っています。
 みそなんですが、大豆とお米がありますので、この加工センターで美里みそというのを作って売っているんですが、学校給食の場合は、これを調理員が手作りをしています。下が作っているところの様子なんですけれども、調理員が12月に作りましたみそを1年間使っていきます。
 あと、交流ですね、生産者の方たちとは折に触れて交流をするようにしています。フラワービレッジを訪問して、生産者の方に何人か来ていただいて、お話を聞いたりとか、ありがとう集会というのに生産者の方をお招きして、一緒に会食したりとかということをやっています。
 それから、体験学習として、いろんなものを栽培しています。あと、授業で取り入れたりとか、給食時間には、地産品の説明を必ず、ランチルーム給食ということを生かしまして、地産品の紹介をしています。それから、時間をとって、生産者の方にお礼の手紙を書いたりということもやっています。こういったことで顔の見える関係というのが成立しているかなと思っています。
 フラワービレッジには、こちらにみえます村治さんがみえますので、コーディネーターとして、とてもうまく活動してもらっているので、とても上手に生産者の方たちとの橋渡しをしていただいています。どんなふうな橋渡しをしていただいているかは、今からお話をいただけると思うんですけれども、この方の存在なくしては、なかなかうまく地産地消も学校に取れ入れることができなかったのではないかなというふうに思っています。
 地産地消のよいところをちょっとまとめたんですけれども、これはいつも保護者の方とか、子どもたちに折に触れて言っているんですけれども、朝採りの新鮮なものが入ります。例えばトウモロコシなんかだったら、朝5時に起きて採りに行くんだよというお話をしてくれます。いつも低農薬で安心安全ということも生産者の方はとても強調されます。あとは露地栽培。こういった取組で地域がとても元気になっているということです。子どもたちもいろんな活動を通して、とても地域に親しみを持って、食への関心が高まって、また地域を大切に思う気持ちが育ってきているように思います。こういったことの成果なのかどうかわかりませんが、残食というものは、ほとんどありません。
 あと、課題なんですが、私はまだ2年目なので、去年はほとんど手探りだったんです。今年はある程度わかってきましたので、これからは献立の年間計画を、今もしているんですが、もっと緻密に立てて、生産されたものとこちらがきっちりとかみ合うような方法でもっと頑張っていきたいなと思うのと、それと一層子どもたちにこういったことを返していけるような手立てにもっと考えていきたいなというふうに思っています。あと、生産者による品質のばらつきとか、いろんなこともあるんですが、そういったことは、皆さんと協力しながら、もっともっと解決していけるかなというふうに思っています。
 これはまとめなんですが、子どもたちを育んでいくために、生産者の方、それから教室の先生たち、調理員、栄養士が輪になっていきたいということなんです。みんなが連携をして、より地産地消の給食をしていきたいなというふうに考えています。
 以上です。

(資料映写終了)

○中村委員長 岡さん、ありがとうございました。
 では、続いて村治参考人、お願いします。

○村治参考人 先程ご紹介いただきました美里フラワービレッジの村治と申します。よろしくお願いいたします。
 当フラワービレッジは、先程岡先生の方からご紹介がありましたように、旧美里村で中山間地域でございます。獣害もありますし、専業農家というのは非常に少ないんです。兼業農家の方が多くて、先程のご紹介で平成14年に年数回、美里の日ということで設けたいからということで、学校サイドの方からおっしゃっていただきまして、カレーライスの材料を一番最初に届けたのが始まりでございます。
 17年ぐらいになって、最初のうちは、要するに兼業農家で専業農家がありませんので、たくさんの材料をそろえるということは非常に難しいですし、それから朝市から始まりましたので、産地直売所は少数多品目ということで奨励いたしておりました。たくさんは量を作らずに、多くの商品を、いろんなものを作るということでやっておりました。特にジャガイモとかタマネギ、ああいうものにつきましては、ある程度の量を皆さん作ってみえます。それで、それを2日に1回ずつ、日もちもしますので、配達をさせていただいて、その次に業者の方が撤退されてからは、ほとんど毎日届けさせていただくようになりましたし、地域で採れないものについては、岡先生とご相談させていただいて、業者の方から入れさせてもらって、私の方で届けさせていただくという、こういうシステムにさせていただいております。
 兼業農家ですので、やっぱり生産をしてみえる方は、高齢者の方が非常に多いんです。今ちょうど団塊の世代で退職をされて、当フラワービレッジでは、60歳以上の人がこれからの働き盛り、農業をやっていただくのにちょうどいいかなと思っておりますので、そういう方たちが現実ニンジンをたくさん作ってくださったりとか、減反の田んぼにキャベツをたくさん作ってくださったりとかしておりますので、そういうものにつきましては、まとめていつ学校からこれだけ要るからおさめてくださいということで先生から注文票をいただくと、私も発注票を書きまして、生産者の方に渡させていただいて、朝お届けいただいて、それを即まとめまして、学校の方へ届けさせていただくようにいたしております。
 課題といたしましては、やっぱりそういう団塊の世代で退職された方々に、できるだけフラワービレッジ、特に高齢の方ですと、農地を荒らされるという方もありますので、お借りして作っていただいているという方も現実今増えてきております。そのへんのところの推進を頑張ってしていかなだめなんかなというふうに思っております。
 あと、共選にかかっておりませんので、生産者の方々が自分のところで採れたものを朝収穫してくれるなり何なりしてお持ちいただく。できるだけ大きさはそろえてほしいんやわということで、学校別には大きさをそろえてもらうようにしてはいるんですけども、なかなか目で見るだけの選択ですし、非常に難しくて、特にジャガイモやとか、そういうのは大きいのと小さいのとあると、皮をむいたりすると、小さいのと大きいのとになるから、学校で大体そろえてくださいよというお願いもさせてもらって、できるだけそのようにするようにはしているんですけども、そのへんが非常に難しくて、調理員さんには非常にご迷惑をかける部分もあろうかとは思うんですけども、ご協力のもとにスムーズに検食を実行させていただいているんやないかなと思います。
 あと、事務的に私、現在対応させていただいているんですけども、非常に煩雑。そうなんですわ。だから、ボランティアというか、自分で伝票を書いたりとか、そんなんは、夜、テレビ、音楽がわりに聞いて、計算してというふうなことでやっているんです。でも、それも先程先生ご紹介いただきました、生産者の方に学校へ来ていただいて、生徒さんと一緒に給食をいただかせていただいて、残飯がない、残品がない、それからおいしいんやわというお話を聞かせていただくと、やっぱりこれはしていかなあかんことや、生徒さんのためにも、これから成育していただく子どもたちのためにも頑張ってしていかなあかんなと思って、今、大いにむちを打って頑張っております。
 それと、あと最後に食育の関係で、平成18、19、20年、この3年間ですけども、18年には、秋ジャガを子どもたち、小学校2年生、3年生の方に来ていただいて、植えていただいたり、トウモロコシを作ったり、それから大豆も作ってみたんですけども、大豆については、シカが新芽をみんな食べちゃいまして、物にならなかったんですわ。トウモロコシも、実がなってきて、子どもたちに見にきていただく前に、これもやっぱりカラスがつつきに来まして、即収穫してもらって、それを持って帰ってもらって、むいてもらって、お昼の給食に出してもらってということでやったんですけども、そういう獣害に対して、それこそ生産者の方は知恵比べをして、生産をやっていただいているような状態です。
 それと、18年はそういうのをしまして、19年もジャガイモを植えました。ジャガイモについては、植えといて、あとそんなに消毒は全然しませんし、手間をかけることもなかったものですから、岡先生もお越しいただきましたもので、ジャガイモを植えさせていただいて、あと岡先生の方から「大根はできやんやろか」とおっしゃっていただいたんです。大根は虫がついたら消毒せんならんし、先程もおっしゃってみえた間引きもせんならんし、これはどうだろうなと思ったんですけども、先生のご要望で頑張ってやってみました。18、19年は、ビレッジの役員が対応したんですけども、20年度につきましては、地域の生産者の方が「私の圃場を貸してあげよう」「私が管理もしてあげよう」というふうなことでおっしゃっていただいて、いい傾向になってきていると思っております。これからもそういう形で皆さんに喜んでいただいて、子どもたちにも喜んでいただけるように頑張っていきたいと思います。
 以上でございます。

 

    ②質問

○中村委員長 ありがとうございました。
 5名の参考人の皆さんにそれぞれご意見をいただきました。
 ただいまのご意見を受けまして、委員の皆さん方からご質問を受けたいと思います。その際には、お答えしていただきたい参考人を明確にご指名いただいて、よろしくお願いしたいと思います。
 なお、念のため申し上げますが、参考人は、委員長の許可を得て発言してください。また、委員に対しては質疑をすることができないことになっておりますので、ご了承願います。
 それでは、ご質問のある方、よろしくお願いします。

○藤田委員 まず、御村さんにお伺いしたいんですが、流通システムを作りたいというお話がございまして、試みられたということでございますけれども、うまくいかなかった原因みたいなところをちょっとお聴かせ願いたいなというのと、それから三雲の給食センター、そして辰水小学校を中心とした給食のシステムをやられているということですけれども、地元の農産物を使っている割合なんですが、どれぐらいの割合でお使いになっているか、ちょっとお教え願えるとありがたいな。以上3点、お願いしたいと思います。

○中村委員長 それでは、御村参考人の方から、第1点目、よろしくお願いします。

○御村参考人 私どもでネットワークといいますか、流通システムといいますか、試みたわけですけれども、まず第一に私どもの力不足だったんでしょうけれども、やはりいろいろ相談をさせてもらう中で、一つは県内全域のネットワークといいますか、流通システムというのは、なかなか一気にそれを作るのは難しいと。やっぱり地域ごとにしっかり組み立てていくということが大事かなと思いました。
 それから、全農さんなり、単位JAさんなり、いろんな各団体の方々、それぞれやっぱり事情がありまして、それをうまく私どもで調整できなかったということがございます。卸売市場というんですか、ああいうところとの関係とか、全農さんと各単位JAとの関係とか、そういうのは私どもで踏み込めない部分でございましたので、そのへんがちょっと難しいかなと。
 私どもがもっと知名度が高くて大きな団体ですと、また違ったんでしょうが、私どもはずっと50年間、学校給食の黒子といいますか、縁の下でやってまいりましたので、知名度も高くはございませんので、もう一つ迫力に欠けたのかなということでございます。
 それから、生産者の方々も、先程田中さんがおっしゃったように、やっぱりお一人お一人ではなかなか難しいものですから、できましたらグループのようなものを作っていただきますと、このシステムも、またやや作りやすいのかなと、こういうふうに感じたところでございます。
 お互いに連携することに慣れていないという非常に変な話ですが、そういうところもございまして、いきなり話を持っていっても、もちろんある程度時間はかけたんですけれども、なかなかうまくいかなかったんです。今、参考人の方々がおっしゃってみえたような、身近な地域ではかなりうまくいくんじゃないかなというふうに思うところがございますので、そういうところから構築していかないとだめなのかなということをちょっと感じさせてもらったところでございます。ちょっとうまく答えられなくて申し訳ないんですが。

○藤田委員 供給側の問題が大きいというふうに理解したらいいんでしょうか、それとも引き受けていただく学校側の問題が大きいということなんでしょうか。

○御村参考人 学校でなくて、おっしゃいますように、供給側といいますか、そのシステムに参加していただく方々、生産者の方々、そういうところだと思います。学校のほうは、先程も触れていただきましたように、量的な問題とか、大きさがそろわないとかいうことは若干あるようでございますけれども、一番難しいのは、そういう供給側ではないかと思っております。
 以上でございます。

○中村委員長 それでは、2点目、三雲給食センターの方で、地元産の割合ですね、これは藤田委員、どういう品目……

○藤田委員 というよりも、総給食量を100としたときに、どれぐらいの割合を地元の農産物を使ってみえるのかなということ、概略で結構でございますので、何%ぐらいというふうな感じで結構でございます。

○中村委員長 概略で結構ですので、それでは中西参考人、お願いできますか。

○中西参考人 19年度、個々の食材に対しては、使った使用割合というのは、いろいろはっきりとわかっているんですけど、全体としての割合といいますと、ちょっと難しいところもありまして……。

○藤田委員 もし個々のやつがあるんやったら、ちょっと資料でいただけるとありがたいなと。

○中西参考人 個々で持っていますけど。例えば大豆ですと、松阪産のフクユタカとか、豆腐類のフクユタカ、そういうのですと、大豆は100%、豆腐類は86%。養鶏場がありますので、卵とか
 100%、野菜類は34.5%、アオサノリというのは、利用する割合とかもありまして、2.5%。あと、牛肉とか、豚肉とか、そういうのも松阪牛とかもあるんですけども、そういうのは業者の方から仕入れていまして、大体70%から80%ぐらいになっていまして、あとは穀類、米とかパンは、学校給食センターさんの方から、みえのえみとか、ニシノカオリの小麦粉とか、そういうのを全部100%仕入れていますので、それを合計すると、どのぐらいになりますか、ちょっと勉強不足でして。

○中村委員長 それでは、辰水小学校の方でも、同じ質問なんですが、わかりましたらお願いしたいと思います。

○岡参考人 学校のほうでは、日々、その日で何%というのは計算をしてみたんですが、年間を通してはちょっと計算をしていないんです。県民局の方が計算されたところによると、年間を通して35%ぐらいということなんですが、詳しいことは村治さんのほうから聞いてほしいと思うんですが。

○中西参考人 さっきのを合計しますと、全体で55%になります。

○中村委員長 ありがとうございました。ほかにご質問がありましたらお願いします。

○前野委員 学校給食には皆さん方大変深くかかわっていただいて、今お話を聞かせてもらいますと、本当に真剣に取り組んでいただいておりまして、心から感謝を申し上げたいというふうに思います。その中で特に地産地消というのは、もう耳慣れた言葉になってきまして、それもかなり地域には、それぞれ定着して、それに基づいて地元の食材を、特にいわゆる旬のものを子どもたちに食べさせようという、その思いで頑張っていただいているのも非常にうれしく思います。
 しかし、その中でも、お話を聞いていますと、なかなか旬の食材をまとまった量をうまく集めるのが難しいという、そんな話もありましたし、そして御村さんの方からは、生鮮食品の流通システム。確かに海でとれるものを山の学校で、山でとれるものを海の学校で、またない地域にある地域から持っていくという、三重県内にすべてに行き渡るような、そんなシステムが作れれば、すばらしいことだと思いますが、そのへんは、いわゆる市場へ出荷をされたものを、仲買の業者さん方が集められて、それで例えば給食に必要なものを、その仲買業者に注文すれば、地元産で、そして新鮮なものをということで集めようと思えば、そんなに難しい問題ではないと思うんです。それをあえて業者を使わずに、地元を使おうとされているのは、採れたてのものをというのが第一番だと思うんですが、市場を通ってくると、どうしても二、三日と時間がかかってしまいますので、そのへんがあって、非常に難しい地産地消の地元でとれたものを地元で使おうという、そんな苦労を村治さんなんかも多分してもらっていると思うんですが、その中でそういう流通システムを預かる中間業者をうまく活用しようなんていうことは考えられたことはありませんか。皆さんそれぞれ関係される方はご答弁いただきたいと思うんですが。

○中村委員長 今、前野委員からの質問についてお答えいただける方は挙手をいただけたらと思いますが。それぞれ顔の見える生産者と子どもたち、学校も含めて、お互いに顔が見えて、どういう方がどこでどんなものを作っておるんか、そういうのが子どもたちにも見えるという部分がありましたけど、先程御村参考人が言われたように、県内での全体のいろんな流通を考えると、顔が見えなくなるんですけども、そういった中間業者を使うことについてどうかということだと思うんですが、いかがでしょうか。

○御村参考人 私どもが考えた時点では、もちろんそういう方も入っていただいて、それは一向に構わないというか、入っていただいてもと思っておりましたんですけれども、なかなかそこまでたどり着くのが難しいように思いました。県の農水商工部の方にももちろん協力していただきまして、進めてみたんですけれども、先程申し上げたような理由で、そういうあたりも中間業者の方々にもいろいろ事情がおありだと思いまして、またもう一度体制を立て直して、そういうことを取り組んでいかないと、私どもも不慣れでございまして、初めて考えてやり出したものですから、勉強不足のところも多々ありまして、十分なことができなかったんですけれども。今言っていただきましたような方々ももちろん入っていただいてもいいと思いますので、何とかそういうネットワークができればなと思っております。
 ただ、委員長さんがおっしゃいましたように、やはり県内全域となりますと、顔はちょっと見えにくくなる、そういうところはあるんですけれども、やっぱりあるところにはないものをということも考えますと、ある程度そういうネットワークが必要かな、システムが必要かなと思っているところでございます。
 以上でございます。

○前野委員 例えば三重中央市場へ出てくる農産物につきましては、ある程度専業的な農家が生産をされた農産物が集荷されてくると思うんです。そこで、仲買人が必要な量を購入して、そしてそれぞれ卸すわけですけども、その段階で給食に必要なものを、中間卸業者にこれだけのものを集めてほしいよということを前もって言っておけば、それこそ地産地消、地元のものでこんなものを集めてほしいと、こういうふうに交渉しておければ、地産地消も達成できるし、顔が見えないということもないと思うんですね。今はきちっと出荷した人の名前も知らされておりますし、トレーサビリティーもしっかりしていますので、そのへんは十分安心なものだと思うんですけれども、それをなお食材を集めるのに非常に難しいやり方をやっていたら、やり方をやっていたらというのはどうかと思うんですが、言葉が悪いかわかりませんが、難しい方法で集めようとされているのか、そのへんはどうなのかなと思って、聴かせていただいているんです。

○村治参考人 私も現在携わっている段階で、やっぱり地元の顔の見える食材をできるだけ子どもたちにという考えが非常に強いものですから、特にお店をやっていまして、この人はこういう食材を作っとるというのを常に把握させていただいているんです。岡先生の方からもご紹介ありましたように、足らないものについては、業者の方から入れていただいてもいいですよというふうにお話を聞かせていただいておりますので、小学校なら3校、中学校1校と幼稚園と全部で5つのところへおさめさせていただいて、実質給食をしてみえるところは4つなんですけども、そこへおさめさせていただいている段階で、例えばここの分だけは確保できるので、地元のものをおさめさせていただこうという、そういう願いがすごくあるものですから、足らない分については業者に入れさせていただいて、あるものは地元のものでという考えを私は常に持っているんです。要らん努力やよと言われたら、それまでかもわかりませんけども、そういう努力も私自身はやっております。

○前野委員 田中さん、農業の専門家ということですので、お聴きしたいんですけども、グループを作ることも大事やというお話がありましたけども、給食で必要な食材を、例えばジャガイモをおまえ作ってくれよ、おれキュウリ作る、おまえは白菜作ってくれというふうにグループを作って、手分けをして、学校給食に必要なものをそれぞれ作っていったら、十分それこそ100%近い目標で地産地消、顔の見える、すべてのことを満たして学校給食が賄えるのとちがうかなというふうに思うんですが、なかなか農家というのは、そういう連携はできないものですか。

○田中参考人 前野委員さんのおっしゃるとおりと思います。実際やっぱり農家でも、白菜に対してはおれは自信があるんやとか、そういうふうに品目的に上手へたがありますし、また面積的にちょこっとずつはなかなか専業農家は作れないというふうな感じがありますもので、この分とこの分はおれが作ったるけども、ほかの分は知らんというふうな感じの作り方が、僕ら専業農家としては一番ありがたいというように思います。
 それで、今、フラワービレッジさんのようにしていただけたら、僕らとしては最高にうれしいなと思います。やっぱりなかなか自分らが知っている者が集まってするというのも何ですけども、ああいうふうに開札式でやってもらって、それで手を挙げていった方がしやすいというんか、なかなか自分らで努力してするというのも本当にできない。生産だけで目いっぱいというところがありますもので、できればそういうふうな組織化というのか、そういうふうなシステムを作って、県とかそんなところで、そういうふうな感じで作っていただいたら、ここはおれのところがやるで、ほかのところは誰かにしてという感じやったら、十分対応できると思います。
 また、その日に、その季節に作れないものというのは必ずあるんですわ。夏場に大根を作れと言っても、それは無理なことなので、季節に応じて、これとこれは確保できるけども、ほかの分はだめですよというふうな感じで、ちゃんと生産者が手を挙げて、そのところへ申し出てやれば、十分可能と思います。

○田中委員 ちょっと岡さんにお聴きしたいんですが、いろんな連携をするのに、先程年間献立の精度を上げていくと話していましたね、献立の。できるのであれば、非常に大事なことで、地元でこういう産品・特産品だよ、それを織り入れて年間の、そうすると使用量も出てくるわけですね。そうすると、いろんな材料を集めるについても、作付するについても随分役立つと思うんですが、年間献立の精度を上げるということで、どんなことをねらっておられるのか、その大切さというのをもう少しご意見あれば、お聴かせていただければと思うんですが。

○岡参考人 旬のものを使うようにはしてはいても、微妙にやっぱり献立は、ずれてしまうんですね。今までは美里の状況がわからなかったので、ずれもあったんですが、そのずれがなくなっていくようにしたい。そうすれば、地産品を使用できる割合が上がると思うんです。だから、地産品の使用の割合を上げるというのがねらいですね。ちょっとずれると、十分に生産量がないので、さっきも村治さんが言われたように、4校のうち2校には地産品が行くけれども、2校は地産品が行かないということもあり得るんです。だから、そういったこともなくしていくためには、やっぱり計画的にすることによって、生産量の方も計画的にやっていただけるようにやっていきたいなというふうに考えているんですが。

○田中委員 我々は、1週間の献立表とか1カ月の献立表というのは見ることあるんですが、そういう年間でのという考え方そのものは、学校給食の場合どうなんですか。例えば三重県中で、献立というのは1週間ごとに立てるものだとか、1カ月ごとに立てるものだとか、年間で立ててしまうものだとか、そのへんの動きはどうなんでしょうか。これは物すごく大きい。できれば、生産者と連携していくについても、仲買の業者さんと連携していくについても、すごく物事のスタートになる大事なことだと思うんですが、現実はどんな感じなんでしょうか。

○田中参考人 生産者の立場からちょっと言わせていただきたいと思うんですけども、最近というんか、天候が本当に不順で、今年はこのぐらいでええやろうと思っても、できやんという場合が本当にあるんですわ。それで、そこそこの計画は立てられると思うんですけども、やっぱりずれというのは相当出てきます。確かに今年の場合でも、自分は白菜を作っているんですけども、いつも3月の中頃までもっとると思っている白菜が、とうが立って、2月いっぱいまでに切らんことにはだめになる、そんなような状態になっているんです、現在。そういうふうな感じで、やはり大部分というんか、大まかにはできる、季節的にできるんですけども、1週間とかいうと、ちょっとえらい面があると確かに思います。
 この前、自分のところもトウモロコシを作っているんですけども、一応給食センターの方から「今年はいつ頃出ますやろ」というふうに電話がかかるんですけども、「このぐらいと違うか」というふうなぐらいでしか言えないということで、自分は、その期間に合わせるように、ちょっとでもかかるようにという感じで栽培の作付をしているんですけども、やはりポイント、ポイントで決めるとなると、なかなか難しい。だから、ずっと持っとって、供給できるというふうにできればOKだと思うんですけども、ピンポイントでねらい打ちして出すというと、ちょっと無理があるんかなと思います。

○田中委員 恐らくそういうこともあるんだろうと思いますが、恐らく年間で大体の献立ができていれば、例えば作付というか、出来の状況を見ながらでも、前後させて、献立を組み直すとか、いろんなことができて、もし年間で大体の計画が組めれば、これはすばらしいことやなと今ちょっと思ったものですから。ぜひそんな形で学校現場の方がそういう計画を作れるんであれば、作ってもらえば、これはすごくここの取組に役立つなとちょっと思ったものですから、ぜひ頑張っていただきたいなと思います。

○中村委員長 予定をしております時間が来ておりますけれども、まだ質問のある方が3名程みえますので、簡潔にお願いします。

○永田委員 本当に学校給食についてご苦労かけておりますこと、心から感謝いたしたいと思います。ちょっと二、三だけ。要するに流通の問題があると思うんです。私も四日市選出なんですが、四日市の状況がよくわからないので、申し訳ないんですが、一つは価格的に、今の皆さんがおっしゃられたもので、四日市の場合、どうだか知りませんよ、例えば卸業者が入れるのと、そちらの今のシステムで入れるのと、価格面でうまくいっているのかなという感じがちょっと、そういう話があまりなかったので、どうかなという疑問が実はあるんですが、これは御村さんにお話を、そこらへんどうなっているんでしょうね。

○御村参考人 まことに申し訳ないんですけれども、先程申し上げましたように、いわゆるおかずになるような食材につきましては、私のところはほとんど関与しておりませんので、申し訳ないです。できたら、ほかの参考人の方に。

○中村委員長 これは学校の現場の方がよくわかるのではないかと思います。岡参考人、今の質問についていかがでしょうか、価格の問題ですね。

○岡参考人 青果物の価格は日々変わりますので、ビレッジから入れてもらう卸売業者から入ったものと地元のものとで、例えばジャガイモならジャガイモで比較することはできません。日々変わりますので、1週間前に入ったものと今日入ったものと価格を比較することはできないので、それの比較はできないんですけれども、津市の中地区は共同献立で、青果物を市場から、八百屋さんからという買い方をしているところの価格と比較しますと、ビレッジから入る地元のものもほぼ同じくらいであったり、ちょっと安かったり、卸売業者から入るものも同じぐらいであったり、ちょっと高かったりというくらいの感じですが、ビレッジさんから入るものは、ちょっと日にちが違うと、やはり比較の対象にはならないと思いますので。

○永田委員 大体よく似た価格なんですね、そのように受け止めてよろしいですね。

○田中参考人 自分のところは、極力精いっぱい、最低限の価格で提供しております。いろいろあるんですけども、このところが高く売れるから、こっちへ回そう、ここはなかなか用途がないから給食へ持っていこうというふうな感じでしてみたり、それから全体的にしたら、要するに箱とか、そういうふうな経費が少なくなりますもので、その点考えると普通のところよりも安くできると思います。

○永田委員 非常にそのへんはいい方向でやっていただいていると、こう解釈してよろしいね。
 もう1点、中西さん、ご飯が週3回、パンが2回、こういうことなんですが、その回数を3回にすると文科省が言い出しましたね。そういうふうな決めはあるんですか。既に週3回にご飯はされましたでしょう。

○中西参考人 別に決めというのはないらしいですけども、三雲の給食センターでは、週3回、月、水、金を米飯の日にして、火曜日と木曜日をパンの日というふうに設けて、年間186回、給食を実施する中でやっております。

○永田委員 それを例えば週4回ご飯にするとかいうことは可能なんですね。どこが決定するのか、これ。私は本当にご飯をもう少し多くすれば、それだけいいかと思うんですけどね。

○中西参考人 米の需要量が増えるということですか。

○永田委員 それは学校単位で決めていくわけですね。

○中西参考人 そういうふうな希望というか、4回実施したいとか、そういうことであれば、また検討とかをしながら、できると思うんですけども、人件費とか、そういう関係ではちょっと難しくなってくると思います、三雲の給食センターの場合は。

○永田委員 もう1点、団塊の世代の登用と言われましたね。これは行政が何か一つかかわった話になっているんですか。団塊の世代を今登用して作っていただいているという話をお聴きしましたですね。

○村治参考人 行政は別にかかわってはおりません。ただ、私が現在、美里フラワービレッジに勤務をさせていただいておりまして、学校給食も取り入れていただいて、現在、定年退職をされた方が荒れたところをお借り受けになって、一緒の品目をたくさん作っていただいてというふうになってくると、発注もしやすくなりますし、常にまとまった商品、安定供給ができていくんじゃないかなと思うことで、私の課題として考えております。
 以上です。

○永田委員 よくわかりました。以上でございます。

○中村委員長 時間があまりありませんけれども、どうしてもということであれば。

○舟橋委員 御村さんにお尋ねします。国内産の小麦に対してはチャレンジをしてもらいましたけども、今、米粉が結構キーワードですけども、今後、米粉のパンを利活用していこうというお考えはありますか。

○御村参考人 米粉のパンを作っていくということは結構かと思うんですけれども、今のところ、米をパンにするためには、非常な微粉末にしなければなりません。普通の粉ひきのお仕事をしてみえる方ではできないんであります。機械が違うんだと思うんですけれども。県内にはそういう方がおみえじゃないんですね。それで、県外になってしまうし、それからやっぱりどうしてもパン1個の価格が高くなってしまいます。と申しますのは、米粉だけでパンはできませんので、全然膨らみませんので、だんごになってしまうだけですので、やっぱりいろんなものを入れなければなりませんので、価格としては高くなってしまうおそれがあるんです。それで、そういうふうな理由で、今のところはちょっと私のところもようしていませんのですけど、そういうものがクリアされれば、また可能だと思っております。
 以上でございます。

○杉本委員 1点だけ岡参考人に質問させていただきます。美里とか、三雲というのは、すごい取組で、すばらしいなと、子どもたちは幸せやなと思ったんですけれども、このことは例えば津市内ですとか、松阪市内ですとか、県内全体のすべての学校でできるという今状況ではないと思うんです。流通のところの課題がありました。流通がそういう形を努力してつくっていったとしても、注文するのも、献立を立てるのも、作るのも、学校内というか、学校側の問題になってきますので、そのあたりの課題があるかと思うんです。それを多くの学校で、こういう状況にない学校でも、こういったことが取り組んでいけるためには、どういったところが課題かというあたりを教えていただきたい。
 私は、本当にそういう思いを持った職員さんがみえて、そういう生産者の方がみえて、その中で今これが成り立っていて、すばらしいと思うんですが、そういう状況にばかりないと思うので、それを学校栄養職員さんの立場で、もし今教えていただけることがあれば。例えばさっき献立とおっしゃいましたけれども、中地区は共通献立ですので、そういうきめ細かな連携の給食というのはできていかないと思うんです。そういう地域というのは、三重県内にはたくさんあるかと思うんですが。私は一つ今それが浮かんだんですけれど。

○岡参考人 今後、取り組んでいける課題ですね。まずそれはおっしゃったように、生産者側のコーディネーターの方と学校側のコーディネーターとやっぱり必要だと思うんです。とにかく橋渡ししなければ始まりませんので、それとやっぱり小規模であって、小回りがきくということが大切だと思うんですけれども。発注も前月の1週間ぐらい前まで待ってもらえるんです、ほんの5日ぐらい前まで待ってもらえるんです。だから、それまで細かく調整をし合って、例えばこの日なら、これが使えるなとか、どれがいいねとかいうことを、2カ月前、3カ月前に献立をしないと、もちろん年間計画としては、大きな枠は決めるんですよ。大きな流れはこんなふうにと決めておく中で、直前に微調整をしてやらないといけないので、やっぱり橋渡しが必要ということと小回りがきくことが大切なんじゃないかなと私は今感じているんですが。

○杉本委員 ありがとうございました。

○中村委員長 それでは、ありがとうございました。
 ほかにいろいろとご質問もあるとは思いますが、ちょっと時間が経過をしておりますので、ここで切らせていただきます。
 この際、参考人の方々、委員会を代表して、一言お礼を申し上げます。本日は本当にお忙しい中を本委員会にご出席をいただきまして、まことにありがとうございました。本委員会といたしましては、頂戴いたしました本当に貴重なご意見を今後の委員間討議に生かしてまいりたいと考えております。本当に学校現場でその地域の子どもたちがすくすく育っていく、そのための一つの大きな手段として、学校給食があるんだというようなことも今日は勉強させていただきました。本当にお忙しい中をありがとうございました。

(休  憩)

 

2 学校給食への県内産品の導入促進のための施策について(執行部による説明)

    ①当局より資料に基づき説明(農水商工部梶田副部長、望田総括室長、教育委員会松坂総括室長)

    ②質問

○中村委員長 それでは、ご質問がありましたらお願いをいたします。

○舟橋委員 よくわからなかったんですけども、三雲が米飯3日、パン2日と言っていたんですね。その割合はどうなのかと聞かれたら、どこが決めているんだという話がわからなかったんですけども、これはどこが決めるんですか。

○松坂総括室長 給食の中身につきましては、すべて給食を提供する設置者の責任でやる形になりますので、形的には市町の教育委員会、市町で決めるということになります。ですから、例えば米飯をうちは毎日米飯だと、あるいは目標というのはありますけれども、米飯はしないということも可能は可能でございます。

○舟橋委員 市町ですね、わかりました。

○中川(正)委員 今の話と関連するんですが、小中校で米飯とパンの割合をちょっと教えてください。

○水谷生徒指導・健康教育室長(教育委員会) 米飯の実施は、三重県全体では週5回中3.1回、全国平均より高いところでございます。

○中川(正)委員 パンは。

○水谷生徒指導・健康教育室長(教育委員会) パンは残りの部分でございますので、2回弱、1.9回になります。

○中川(正)委員 政策として、やはり食育の問題もありますけれども、自給率の向上ということならば、やはり米飯を中心とする、米離れということが言われておりますから、そういう方向で望むところなんですが、それはどうなんでしょうか。

○水谷生徒指導・健康教育室長(教育委員会) 文部科学省の方が先程目標として一応週3回を目標にして、クリアできたのではないかということで、次に4回というような目標をするかしないかと言われておりますけども、実は委託炊飯をしますと、非常に米はコストが高くなってしまうというところがありまして、1食当たり、私どもの調査では51円56銭、パンの方は41円55銭。昨年度、小麦粉が値上がりしたときには、若干パンが高くなってくるので言われておりますけども、給食費のことをあまり考えないのであれば、進めることは非常にたやすいかもわかりませんけども、給食費の値上げのところがネックになりますので、ちょっと難しいと思います。

○中川(正)委員 給食費の問題を言われると困るんですが、米中心にやった方がいいと思います。
 もう1点、早寝早起き朝ごはんということで、県は目標としては、平成22年に朝飯を食べるのが100%ということなんですが、どういう形で臨むんですか、どういう形で対応していくんですか。100%、なかなかいい数字やと思うんですが。

○松坂総括室長 早寝早起き朝ごはん運動があるからではありませんけれども、学校に来る子どもたちがやはり朝ごはんを食べないと、午前中の学習に支障もあるし、なかなか力が入らないということもあります。100%食べていただきたいと思っています。その推進のためには、啓発活動を行ったり、朝食を食べないと大変だという、まず意識を高めてもらって、その上で家庭で取り組んでいただく方法で考えています。100%は目標でございます。95でいいという、そういうものではございませんので、100%に向けて頑張りたいと思っています。

○水谷生徒指導・健康教育室長(教育委員会) あと、その点は施策として、来年度予算で事業として考えておりますのは、「みえ地物一番給食の日」というものを作って、そこで子どもたちが自分たちのメニューで朝食を自分たちで作っていくということを奨励してあげようというふうには思っております。ホームページ等で競い合うというようなことを試みようと思っています。

○中川(正)委員 1点だけ、食べ残しのないように、それもプラスアルファしていただきたい。終わります。

○中村委員長 ほかにご質問がありましたらお願いします。

○藤田委員 数字的なことをちょっと教えていただきたいんですが、我々はやっぱり三重県産のものをたくさん給食で使っていただきたいと、こんなふうに思うんですが、7ページの数値を見せていただいて、22.3%、この数値は、食材数ベースで計算されていますということなんですが、これはどういうことなんですかね。例えば給食で品目が100ありましたと、そのうち22品目が地域産のものですよという、そういう意味なのか、例えば1キロ食べますよと、その食べた中の22%が地域産のものですということではないということなんですね。

○松坂総括室長 最初の方でございます。数でカウントしております。ですから、カロリーで言えば、米飯がどんとあれば、カロリーは随分高いはずなんですけれども、それも1でございますし、ちょっと乗っているようなだけのものも食材としては1でございますので、そういう意味では数で計算しております。

○水谷生徒指導・健康教育室長(教育委員会) なかなか難しいんでございますけども、一つ例を挙げるとよくわかりますが、例えばコッペパンであると、小麦粉、脱脂粉乳、ショートニング、砂糖を材料として使いますが、国内産がないとゼロとなります。分母が4で、分子がゼロ。牛乳がそこへ入りますと、今度は分母がそれにプラスして5になって、分子が1になります。県内産の牛乳ですので、5分の1で20%。そこへビーフシチューが入ってきますと、牛肉、赤ワインは入りませんが、ジャガイモが県内産、タマネギが県内ではないと、そこがカウントから外れたり、それからニンジン、セロリ、ブロッコリーがそのビーフシチューの食材数となります。次に、ツナサラダが例えばあったとしますと、ツナスープのもと、キャベツ、キュウリ、ホールコーンというのが分母になります。そこから県内産を拾っていきますので、今の私の言ったメニューでいきますと約25%、食材が15になってきます。

○中村委員長 ほかにございませんか。

○永田委員 先程の参考人のこと、私も四日市のことを勉強するので、逆に教えてほしいんです。野菜が地域食材でデータを見ると45%かな、これは四日市の場合は、今の参考人の皆さんのご意見を聴いていると、ちょっと流通経路が違うと思うんですよ。本当に45%いってんだろうか。恐らく私が思うに、卸業者からの仕入れが多いと思うんですが、そうなると、どうも地域外と想定せざるを得んのですが、どうなんですか。

○水谷生徒指導・健康教育室長(教育委員会) 県内のものを45指定しても、入らなければ、県外のものが入ります。意識は45だけど、実際は20しか入らなかったら20、こういうことですので、委員の思っている意識と、こちらの指定したというのとは、ずれが出てくると思います。その分、そろわないとだめということになります。

○永田委員 県の指導としては、こういうふうに指導していただいてやっていただくんだけど、ちょっとそのへんがですね……

○水谷生徒指導・健康教育室長(教育委員会) 意識が上がっているというふうには読み取れます。

○永田委員 大いにこれはやっぱり市を指導してやってほしいね。そういう意識を上げることによって、やっぱり地域の生産者も、それなりに取組が違ってくると思うんです。ここは大いにひとつ県としても指導してやってほしい、それが1点。
 もう1点だけちょっと、「食べ物や食に関わる人々に対する感謝の念を醸成し」、これはいいことだと思うんだけど、学校はどうなっているんですか。例えば食事前に「いただきます」と、こういうことを指導しているのかどうか、実態はどうなっているんですか。子どもたちには大事なことです。

○水谷生徒指導・健康教育室長(教育委員会) ずっと委員ご指摘のとおりで、私たちも大事だと思っていますので、そのためにも、地元の方に来ていただいたり、それから体験活動をしていただくと、子どもがすると、感謝の念がすごく上がったという報告をたくさん受けております。

○永田委員 ぜひ徹底するように、三重県教育委員会としても指導を強化してほしいです。
 それだけ、以上です。

○中村委員長 ほかに。

○藤田委員 今の私の質問の延長の話なんですが、この委員会というのは、自給というものをどうしようかという委員会でございまして、今の何%というデータでは、この委員会に私はなじまんと思います。カロリーベースでのデータというのは、とられておるのかどうかというのが1点。
 この間、食育を含めて、農水商工部の方と教育委員会、それから健康福祉部の方で一つのチームを作っていただいて、健康を含めてやられとるというふうにお聞きしておりますが、農水商工部の方からも考えて、自給率を高めるという観点からして、給食の問題というのは非常に大きいかなというふうに思うんですが、そういう意味でのカロリーベースでの給食の割合のとらえ方ということについてはどういうふうにお考えなのか、ちょっとそのへんのところをお聞かせ願いたいなというふうに思うんです。そういう調査が必要なのかどうなのか、私は必要ではないかなというふうに思うんです。

○髙橋マーケティング室長(農水商工部) 私ども農水商工部と教育委員会とで、特に昨年ぐらいから連携を強化して、学校給食に地域食材を導入したい、子どもたちに地元の生産者の方々が丹精を込めて作ったものを食べさせてあげたいという思いで、いろいろ取組をしております。あくまでこれは子どもたちのためというのが大前提でして、その結果、食料自給率だとかいうことがついてくるべきかなと私は思っています。ですので、学校給食の議論というのは、長年いろいろ、私も長年と言うほどではないですが、見てきた中で、ここ数年、本当に大分風向きが変わってきたかなと、生産者の方も、学校給食を作ってくださる方々も、大変前向きになってきたと思います。
 ただ、そのときにやはり子どものためにということなので、そこでちょっと米があまっているから給食で消費してもらおうとか、若干そういう思いが入ってしまうと、やはり学校給食を提供してくださっていることは、安全安心が一番であったり、栄養バランスであったりとかいうこともありますので、若干そういう商売じみた話になると拒否される傾向があるので、私の感想としては、せっかく今いい流れに来ているので、あまりそういうことをごり押ししない方がいいのかなと。
 ただ、それはそれとして、データ的にカロリーとかわかれば、わかるにこしたことはないと思うんですが、そのデータをとるために、また過大な労力を学校側に強いてしまうと、またいろいろと難しいのかなと思いますので、そのへん実際データをとることになると、学校に負担をかけてしまうので、そこはあまり過度な負担にならないように、かつ今後の施策に反映できるように、ちょっとそこは相談していきたいと思います。

○藤田委員 ありがとうございます。やっぱりデータ的にもちょっと欲しいなという思いがあったものですから。わかりました。

○中村委員長 それでは、これで学校給食への県内産品の導入促進のための施策についてを終わります。

 

〔執行部退室〕

 

Ⅱ 委員間討議

○中村委員長 それでは、委員会討議に入ります。
 先程の参考人の方々のご意見及び当局の説明を踏まえて、学校給食へ県内産品の導入を促進していくに当たってご意見等があればお願いします。

○杉本委員 今、舟橋委員がつぶやかれたこととも関連するんですけれども、食教育、やっぱり教育の観点でとらえていくということが、将来的な自給率につながるのは、やっぱり食教育の観点をどれだけ重視するかなということだと思うんです。そうすると、直近の食料自給率にはあまり効果的ではない部分も出てくるかとは思うんです。県産品、地元産を食べているけれども、消費しているけれども、消費しているだけで、それが地元産のものだとは知らないということに、そういう食教育になっていけば、将来的には食料自給にはつながっていかないので、そのあたりのところは大事なことかなと私は思わせてもらいました。
 ただ、今回あまり話題には出てこなかったですけれども、そういった本当の食教育を学校の中で作っていくには、あまりにも今の学校教育の環境整備は不十分だというふうに私は思っています。今回はテーマにはなりませんでしたけども。というのは、先程コーディネーターというふうにおっしゃったですけれども、生産者側のコーディネーターも要るけれども、学校側の食教育を進めていくコーディネーターというのがすごく大事だと思うんですけれど、そのあたりのところの実態調査はかなり入り込んでいくので、しませんでしたけれども、そこのところは非常に条件は実は整っていないので、本当に先程の三雲やら美里やらの取組を県内のすべての学校でやろうと思ったら、今の条件では無理だと思います。実態調査していないのでちょっとあれですけど。

○中村委員長 この4月から学校給食法の一部改正があって、今、参考資料で最後のページに載っておりますけれども、栄養教諭のこの制度も、全国的には三重県は結構進んでおる方だというふうに思うんですけど。栄養教諭の配置。

○杉本委員 栄養教諭の配置は、新たに栄養教諭が配置されたわけではありません。今まで学校栄養職員が栄養教諭の免許を取られただけで、人が増えているわけではないと思います。今まで学校栄養職員は、何食に対して何人という配置になっていて、その人が大学へ行って、教諭の免許を取ったので、栄養教諭としてカウントされているだけで、職員のところに教諭を乗せて、オンして、その人数が増えたわけではないと思います。これは事務局に確かめないとわからないんですけれど、数的には変わっていないと思います。

○中村委員長 今の学校栄養職員が講習等を受けて、栄養教諭になる、免許をもらうということがありますね。それで一つ質的には上がっとるというふうに見ることはできるわけですよ。

○杉本委員 質的には、そうですね。

○中村委員長 いわゆる人数的には、その担当する人数というのは変わらないにしても、質は上がっとるということは言えると思うんです。

○杉本委員 質は上がっています。業務内容は増えます。

○中村委員長 ほかに何か。

○永田委員 今の参考人の話で、私どもの解釈だと、もう少し詳しく私も勉強しなきゃいかんと思うんだけど、ちょっと流通経路の問題で、どうもそういうふうなのは実態としてちょっとそぐわないように思うんだね、今の三雲とか、フラワービレッジだとか。そこらへんを本当は調査すべきだったのかなと今実は自分でも思っているんです。どうなってるかわからんですよね。あんなにはいっていないと思うんです。

○中村委員長 各市町によって、あるいは学校によって違うとは思うんですけど、今日参考人で来ていただいた2つの学校と生産者については、三重県の中では極めて進んでおる。そして、また顔が見える地域のものを入れて、お互いに連携をしてやっていただいておるという良好なケースだというふうに思います。あと、流通経路、ほかのところについても、調査というのはなかなか難しいので、今日の話、学校給食会の理事長の方からありましたように、やっぱり流通経路を作っていくのに、地域から作っていくべきで、外からというか、三重県全体という大きな枠組みではなかなか難しいのではないかというご意見もいただいたというふうに思いますので、できるだけ地域で顔の見えるところから、それが食育につながっていくんだろうというふうに思わせていただきました。

○永田委員 今日、非常にいい意見もいただきましたので、また実態を勉強してみようと思っています。

○中村委員長 はい、お願いします。

○藤田委員 今、杉本委員がおっしゃられたんですけども、学校側のコーディネーターの話が出ましたけれども、これは生産者側のコーディネーターというのもそんなに整備されているわけではないんですよね。
 給食センターの中西さんは使っているのが最終的に平均すると55%だというふうにおっしゃられていましたけども、恐らく品目でのパーセントかなというふうに思うんですね。
 やっぱり最後に髙橋マーケティング室長からああいう意見は出ましたけども、やはり当然食育という子どもたちに対して食の考え方、地元産の食というもの、それから食全体の考え方ということについて教育していくというのは大事だとは思いますが、同時に実態として、地元のものをたくさん食べているという事実を積み重ねないといかんのと違うかなというふうに僕は思いましたね。やっぱりある程度の数字的な、ボリューム的なものが、学校給食というものを通じて、次代を担う子どもたちに対しての教育という面も含めて、もっとボリューム的に増やすような施策というのをやるべきではないかなというのは今回感じましたね。
 そういう面では、生産者側と受ける先生側、栄養士含めて、それと実際給食がどんなふうに決まっていくのか、どのへんのところに対して生産者側がかかわっていけるのかというような話し合いがもっと行われないと、どうもうまくいかんのかなという実感を感じましたですね。
 以上です。

○中村委員長 今のご意見については、私もそのように思います。
 ほかにございませんか。
 なければ、これで委員間討議を終了いたします。

 

Ⅲ 委員協議

今後の日程の確認を行った。

 

〔閉会の宣言〕

 

食料自給対策調査特別委員長  中 村  勝 

 

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