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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成20年12月10日 防災農水商工常任委員会 予算決算常任委員会防災農水商工分科会 会議録

平成20年12月10日 防災農水商工常任委員会 予算決算常任委員会防災農水商工分科会 会議録  

 防災農水商工常任委員会

予算決算常任委員会防災農水商工分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日   平成20年12月10日(水) 自 午前10時02分 ~ 至 午後4時35分

会 議 室     201委員会室

出席      7名

                         委  員  長   中嶋 年規

                         副委員長   山中 光茂

                         委   員   長田 隆尚

                         委   員   水谷  隆

                         委   員   青木 謙順

                         委   員   野田勇喜雄

                         委   員   岩田 隆嘉

欠席      1名

               委   員   中村  勝

出席説明員

[農水商工部]

                           部  長                                     真伏 秀樹

                           理  事                                       南   清

                           観光局長                                   辰己 清和

                           副部長兼経営企画分野総括室長              梶田 郁郎

                           商工・科学技術振興分野総括室長              山川  進

                           担い手・基盤整備分野総括室長               平本 明大

                           農産振興分野総括室長                      望田 敏男

                           水産振興分野総括室長                      津田 平蔵

                           観光分野総括室長                           頓部 邦夫

                           科学技術政策監兼科学技術・地域資源室長  大泉 賢吾  

                                             その他関係職員

 [環境森林部]

                 自然環境室長   明石 一郎 

委員会書記     議事課副課長   池山 マチ

                 企画法務課主幹  脇  光弘 

傍聴議員      なし

県政記者クラブ 1名

傍 聴 者     なし

議題および協議事項

Ⅰ 農水商工部関係

  1 分科会

    (1)議案の審査

      ●議案第25号 「平成20年度三重県一般会計補正予算(第7号)」のうち関係分

      ●議案第29号 「平成20年度三重県農業改良資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」

      ●議案第30号 「平成20年度三重県中央卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)」

      ●議案第31号 「平成20年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算

(第1号)」

      ●議案第32号 「平成20年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計補正予算

(第1号)」

    (2)所管事項の調査

      ・平成21年度当初予算要求状況について   

      ・「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について

  2 常任委員会

    (1)議案の審査

      ●議案第56号「工事請負契約について(中南勢2期地区広域農道事業松阪工区1号トンネル工事)」

      ●議案第57号「工事請負契約について(道行竈地区県営ふるさと農道トンネル工事」

      ●議案第62号「損害賠償の額の決定及び和解について」

    (2)所管事項の調査

      1)食料自給の向上に向けて(課題と対応方向)

      2)みえの安全・安心農業生産推進方針(仮称)(中間案)について

      3)中心市街地活性化について

      4)産業関係団体の再編・強化について

      5)獣害対策について

       6)三重県地方卸売市場の指定管理候補者の選定過程の状況について 

       7)新規市場開拓支援事業の進捗状況について

      8)平成20年第4回景況調査の結果と対応について

      9)各種審議会等の審議状況の報告について

  

(報告事項)

      1)リーディング産業展みえ2008の開催結果について

      2)第11回全国農業担い手サミットinみえの開催結果について

      3)「『美し国三重ドライブマップ』の作成」及び「平成21年三重県観光・記者発表会及び交流会」について

 

Ⅱ 委員協議

  1 分科会関係

    (1)分科会委員長報告について

  2 常任委員会関係

    (1)常任委員長報告について

 

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣告〕

 

○中嶋委員長 このたび、長田隆尚議員が亀山市の補欠選挙に当選され、本常任委員会に選任されました。
 このことに伴い、委員会の席順を、ただ今ご着席のとおりといたしたいと存じますので、ご了承願います。

 

Ⅰ 農水商工部関係

 1 分科会

    (1)議案の審査

      ●議案第25号「平成20年度三重県一般会計補正予算(第7号)」のうち関係分

      ①当局から補充説明   な し

       ②質疑

○中嶋委員長 ご質疑がありましたら、委員の皆さん、お願いいたします。

○岩田委員 前に説明いただいた概要の中で、1点だけ聞かせてください。
 8ページの畜産振興費、この減額2億5,000万円、ほとんどなんですけれども、これについて。

○望田総括室長 畜舎の新設の国庫補助事業で、多気町の方で予定をしておりましたが、地元の調整がつかずに、事業が一たん中止になったということです。
 以上です。

○岩田委員 それで、お願いしておきたいんですけれども、それはそれでいいんですけれども、畜産研究所が改良されまして、非常によくなっております。この間、私は見学に行かせていただいたんですけれども、恐らく、多気町もそうであったろうし、あるいは上野でもそうであったろうし、今、頓挫をしているそうでございます。新しくいい施設ができたということで、やはり、周辺の皆様方、今までのとおりであれば具合が悪いということだろうと思いますが、そこら辺のところは、県として、こんなものができたよ、あるいは全国に新しい施設がこんなものがあるよというのをもう少しアピールしていただいて、地域の皆さん方に安心を与えるような方策をとっていただければありがたいなと思いますので、ひとつ要望だけさせていただきたいと思います。

○望田総括室長 委員ご指摘のとおり、県の職員等も含めまして、そういうふうな普及啓発等につきましては尽力させていただきたいと思います。

○中嶋委員長 補正予算について、ほかにご質疑ございませんでしょうか。
 1点確認をさせていただきたいんですが、昨年の委員会で予算を審議されている中で、西場委員が県単の小規模土地改良について、補正予算を組むぐらいの取組をしてもらわないと予算を認められないというぐらいの強いご要望をされたんですが、それに対しての対応というのは今回していただいているのかどうか、ご説明いただきたいんですが。

○真伏部長 その点に対するご説明が漏れておりました。大変申しわけございません。
 今回、公共事業全体の中でいろいろ精査もいたしまして、当初、小規模は1,000万円の予算を置いていたんですけれども、新たに2,000万円ほど追加をさせていただいて、総額3,000万円ということで補正をさせていただいておりますので、そういう形でご了解をいただければと思います。

○中嶋委員長 真摯な対応をしていただきまして、ありがとうございます。
 ほかにご質疑ございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、これで議案第25号「平成20年度三重県一般会計補正予算(第7号)」の関係分に対する質疑を終了いたします。

      ③委員間討議

        な し 

      ④討論

        な し     

      ⑤採決

      議案第25号のうち関係分   挙手(全員)   可決

 

      ●議案第29号「平成20年度三重県農業改良資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」

     ●議案第30号「平成20年度三重県中央卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)」

     ●議案第31号「平成20年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」

     ●議案第32号「平成20年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計補正予算(第1)」

      ①当局から補充説明

        な し

      ②質疑

        な し

      ③委員間討議

       な し

      ④討論

       な し

      ⑤採決

       議案第29号から議案第32号  挙手(全員)   可決

 

    (2) 所管事項の調査

  ・平成21年度当初予算要状況について

      ①当局から資料に基づき説明(真伏部長、南理事、辰己観光局長説明)

       ②質疑

○中嶋委員長 それでは、委員の皆さん、ご質問等がございましたらお願いします。

○青木委員 3点ほど確認をさせてもらいます。
 まず、5ページ、「獣害につよい地域づくり推進事業」、いろいろな状況でアップをして力を入れていただくということで、方向としては非常にいいと思います。県ができる範囲と、それから、市町が担わなければならない、それぞれ役割分担をしていると思うんですけれども、市町の状況を聞いてみますと、市町も特措法以来、非常に力を入れて各市町でやってもらっているんですが、それ以上に獣害の被害はスピードアップしてきて、今まででしたら、中山間地の山がちのところとか、そういうところぐらいだったんですが、主要な県道の周辺に夜はシカが徘徊しているとか、作物をまいてもすぐにやられるということが予想されるぐらい、川を渡ってくるとか、昨年にはなかったような状況は、今年は地域に広がっているということで、獣害、獣害と歌を歌っている状況ではない、もう本当に目の前に広がっているということで、市町なりの努力はしていただいているんですけれども、今年度は、例えば電柵などの予算がアップアップしているということで、かき集めてもないというようなことで、市町の方も努力はしていただいていると思うんですけれども、やはり、この1年間ぐらいの変化も十分聞き取っていただきまして、相当緊急性のある状況になっているということをまた来年度に反映していただければと。今、ここには書いてあるんですけれども、もっと詰めていただければと思います。もし何かあれば。これが1点です。
 2つ目なんですけれども、10ページの方で、224「農業を支える生産基盤の充実」に関して、4施策ほどあげてもらっております。水田農業の構造改革をずっと進めるということで、農地の利用、集積の仕組みづくりとか、多様な担い手の育成が非常に大事でございまして、特に事業ということで相当力を入れてみえるわけでございますけれども、担い手育成基盤整備事業とか、それに類するいろいろなハード事業があると思うんですけれども、やはり、ソフトだけではなくて、ハード事業による対策もいろいろな面で必要であると、各議員もいろいろな会合に行くと言われますし、また、地元の方も緊急性を持って話をされることが多いんですけれども、そういうこともかんがみて、関連する予算の状況を詳しく説明していただいて、将来の担い手等を育てていける環境というか、そういうものを望むわけでありますけれども、そのご説明を願いたい。
 それから、3つ目ですけれども、観光局長にご説明いただいて、いろいろ前向きに施策を講じていただいているわけですけれども、この秋ぐらいから不況の波が来るとか、それから、円高だとか、世界的にも日本国内においても、いろいろな大きな変化があったと思うんです。当初から、来年度の予定はこのようにしましょうとあると思うんですけれども、その変化によって、こういうことは来年度は変えていかなければいけないということで、新たな社会環境、経済状況の変化による力を入れる部分というのがあるだろうと思うんですけれども、その辺の方向性をどのように修正されたのかをお教えいただきたいと思います。
 以上です。

○真伏部長 1点目の獣害対策につきましては、常任委員会の方でも説明をさせていただきたいと思いますので、詳しくはそちらでさせていただきたいと思うんですけれども、特徴的な今年の要求内容といいますか、取組を少しだけご紹介させていただきたいと思います。従前から野生獣の生態系に基づいた、集落を餌場にしないような地域ぐるみの取り組みという形で、いろいろな推進をしてきたわけなんですけれども、これからも、特にいろいろなモデル地域みたいなものをしっかりつくりながら推進をしていきたいということで、まず、22年度までに県内で50ほどのモデル集落をつくっていきたいと思っております。特に21年度は集落のアンケートだとか、地元の声を参考にしながら、28集落でのいろいろな取組の定着をさせていきたいと思っております。
 そのために、県としても、いろいろな形の体制の整備も要るかなと思っていますので、1つは、総合的な施策の展開を図っていく必要がありますので、私ども農水商工部と環境森林部の方で連携した取組をしていく必要があるということで、県の獣害対策プロジェクト本部というのは、少し大げさな名前ですけれども、両部の方でそれぞれ対策のための組織をきっちり立ち上げていきたいというふうに思っております。
 それとあと、これも環境森林部との連携になるんですけれども、ニホンザルの行動域をしっかり把握をする中で、特にサルの被害というのは、本当に深刻になってきていますので、そういうことへのしっかりした対応ができるような調査等もしていきたいと思っております。
 それとあと、いわゆる特措法に基づくいろいろな取組でございますけれども、今現在、18の市町の方で被害防止計画が策定されておりますので、あと幾つか策定されるところも聞いておりますので、その策定に対する支援という形で、いろいろな形の取組をしていきたいと思っておりますので、詳しくはまた後ほどご説明申し上げたいと思います。

○平本総括室長 今、委員ご指摘の担い手の育成につきましては、おっしゃられるように、ソフト事業とハード事業との連携が必要と、このように考えております。
 そういう中で、ハード事業といたしましては、担い手への農地集積とあわせまして、末端補助であります水田の用水の維持、管理の省力化のためのパイプラインを導入する担い手育成基盤整備事業を今回新たに重点事業の元気3でございますが、農山漁村の再生への支援に位置づけまして、重点的に実施をさせていただくように、私どもとしては要求をさせていただいております。
 また、それに伴いまして、担い手育成基盤整備事業のもう少し幹線的な部分でございますが、幹線的な用水路の整備を行う県営灌漑排水事業でありますとか、基幹的な水利施設の長寿命化を図ります基幹水利ストックマネジメント事業、こういう事業を担い手育成や水資源の効率的な使用ということに直結いたしますパイプライン地区を重要課題対応枠に位置づけまして、私どもといたしましては要求をさせていただいて、重点的に推進をさせていただきたいと、このように考えておりまして、この3つの事業をあわせまして、先ほど、部長から申し上げました公共全体で98%の中で、私どもといたしましては、これを増額して要求をさせていただきたいと、このように考えているところでございます。
 以上でございます。

○辰己観光局長 観光関係、ほかの産業もそうでございますが、円高、特に韓国は円高というよりも、さらにウォン安といいますか、急激な部分がありまして、例えば、韓国が9月ごろから、非常に急激な円高というのがあったんでしょうが、昨年の12月末に1円が12ウォンだったのが、今6円30銭ということで半分ぐらいになっているんです。韓国は早くから、ことしに入ってから非常に、国の政策もあったと思うんですが、ウォン安になりまして、そういう状況で、非常に私も心配しているところです。
 それで、まず、国内の観光施設の最近の状況でございますが、私ども、昨年、3,397万人の観光入り込み客数があったということで、それは、立ち寄りとか、そういう全部の調査でやっているわけでございますが、主な10施設の一番多いところ、大体これで55%ぐらいのシェアはあるんですが、それを10月までの累計で見ますと、102.3%と余り減っていないんです。9月、10月はそんなような状況です。
 それから、12月に入りまして、いろいろなところを聞いておりますと、私どもが調べているところでは、湯の山が今回道が通れなかったという状況がありますが、ほかの地域では、例えば伊勢神宮で11月は125%、対前年比25%の増とか、そのような状況で、軒並み11月は増えておりまして、観光の入り込み客数においては、自動車でも行きやすいとか、それから、紅葉がことしは台風も来なくてきれいだったとか、いろいろな要因はあるかと思うんですが、そういうところで、今のところはなっております。
 ところが、宿泊ということになりますと、やはり、金を使ってくるということと、先ほど申しました外国からのお客さんは11月まで、正式なデータはないんですが、聞いていますと、若干減っているところでございまして、特に韓国が大幅に減ってきていると、こういう状況になっています。
 それで、当初から外国客を入れていきたいということで検討していたんですが、今年度、こういう状況になりまして、今までは、どちらかというと、韓国は民間ベースでお客さんを連れていってもらうとか、そういうところがありまして、ゴルフ場とか、そういうところもあったんですが、もう一度、韓国については行政側で個人旅行を対象にできないかということの検討に入っています。
 ちょっと長くなるんですが、それより前に、そもそもそういうような局面で外国客が非常に減る中で力を入れるかどうかというのは非常に悩むところなんですが、1年間、見てきたところによりますと、力を入れたところは確実に伸びているという状況をつかんでおりますので、非常に厳しいところですが、経済の回復というのはきっとあるということで、今のうちに、来年度も引き続き、新しいところを含めて力を入れていきたいという方針は変わりありません。そういうような対応で、韓国になりますと、個人旅行とか、それから、中国に関しましては、非常に今年は増加しておりますので、今、上海を中心とした商品なんですが、それを広げていきたいと。ヨーロッパのほうも、特に今年度の初めにフランスからミシュランが来て調査をして、来年の春に出ますので、それに合わせて、フランスに働きかけるように、フランス語のホームページも開いていきたいとか、そんなことで今、予算は対応している状況です。
 以上です。

○青木委員 獣害対策は常任委員会の方で、また詳しく聞かせていただきます。
 平本総括室長の方から説明をいただきました担い手の部分については、ことしは、全国農業担い手サミットも三重県でありましたし、それだけ三重県は力を入れているということのアピールでもあると思います。そういう面では、先程説明いただいた県営灌漑排水事業とか、それから、基幹水利施設のストックマネジメント事業をきちっと整理しながら、ソフトとハードが両面でできてこそ、やはり、今後の担い手が育っていくというふうにも思いますので、チャンスであると思いますので、その辺は厳しい財政状況の中でも、即要求していただければと思います。
 それから、観光局長、詳しい説明をありがとうございました。また、観光施策については、今後もしっかりと議論しなければならないと思いますし、国内の方については、伊勢神宮を中心に、入り込み客数としては増えているんだということでございますけれども、苦しいときの神頼みの人も見えるかもわかりませんし、癒しというところでは、三重県は、いろいろな面で来やすいところかと思いますので、不況に強い、また、円高に左右されない観光施策というのはどうあるべきかなということもきちっと整理しながら、三重のよさを十分発揮して、かえってピンチをチャンスに変えていくようなことが、もっと柱として打てればなということを思っております。
 それから、海外についても、国によってはいろいろ変化もあるようでございますけれども、どうしても来てほしいという気持ちが非常に強いと思うんですけれども、やはり、国同士とか地域同士とか人間同士というのはお互いさまというので、求めてばかりではなかなか難しいので、与えるというんですか、お互いの双方向の部分というのは必要であろうと思いますし、そういう意味での信頼関係が構築できればと、そういった観光施策も必要なのかなと最近思うところでございます。
 以上です。ありがとうございました。

○中嶋委員長 ほかにご質問ございませんか。

○水谷(隆)委員 3点ばかりお聞きしたいんですけれども、とりとめない質問になるかもしれませんが、よろしくお願いします。
 10ページの農業を支える生産系基盤の充実というのがありますけれども、この中で、農業支援に対する施策というのが講じられているということは、非常にありがたいんですけれども、今、いろいろな地域に行きますと、農業問題のことについて、いろいろなことが言われるわけですね。その中で、特に食料自給率の問題、もっとご飯を食べようというようなことで、そういったことを言っているのにもかかわらず、なかなか地域それぞれのところに予算が回ってこないと。前も、僕は言いましたけれども、小さな5町歩だとか10町歩ぐらいの範囲で持っている地域の支援策というものをもっともっと深めていただきたいというのが僕の要望ですけれども、具体的に言いますと、どうしても山の方に行きますと、いろいろ支援策はあるんですけれども、受益者負担が20%あるわけです。そうすると、米をつくっていても、これだけの負担があると、もうええわと、こういう話もあるわけです。例えば、100万円かかったら20%ですから、20万円負担しなければいけないわけです。当然のことだと言えば、当然のことなんですけれども、これは、地域によって当然違います。いなべ市はそのぐらいですね。東員町は5%ということで少ないでいいんですけれども、そういったことを含めていると、だんだん担い手が減っていくわけです。それで、要するに米作もやらないと、もう放っておけというようなことになってきますので、その辺のことについても、何かいい案がないものかなというふうに思っています。
 それともう一つは、どんどん米価が下がってきている中で、営農、担い手が苦しくなってきているので、今までは営農組合でやっている水利費を営農組合が負担していたわけです。ところが、今、いなべ市の方で出てきているのは、地主に負担をさせろというようなことで、どんどん広がってきているわけです。それで、非常に困惑しているわけです。実際問題、どっちが負担するのかというのは、僕もわかりませんけれども、水利権といえば、改良組合が持っているというのが多いんでしょうから、当然、担い手が支払うというのが当たり前なんですけれども、そういったことの、例えば県から市町に言って、指導を、ここをどういうふうにやるんだというような指導もしていただくこともできないのかということが1点。
 それから、中小企業の振興策がいろいろ出ております。その中でも、14ページ、15ページの中で、いろいろ施策が講じられておりますけれども、特に小規模あるいは個人営業あるいは中小企業の中で、今まで非常に営業がきちっとなされていたけれども、夏以降、急激に悪くなったと。そうすると、いろいろ銀行間のやりとりの中で、これは、そういうことがあってはいかんのでしょうけれども、条件変更したりなんかしていると、ほとんど支援を受けられないわけです。いくら国の施策があって、あるいは、緊急対策支援事業など、いろいろなものがあっても、その辺の銀行間とのやりとりの中で、一生懸命立ち直ろうと、再チャレンジしようというふうに頑張っていても支援が受けられないということで、非常に泣いている人が多いわけです。その辺を、何とかいい施策はないものか。これは、支援を受ける人がそういう状況に陥って、そういう条件変更等をしてきたら、それは悪いといったら悪いです。だけれども、その辺の支援策というものも、ひとつ見つけ出していくことも必要ではなかろうか。そうしないと、どんどんやめた、つぶれていく、破産するという状況になっていくような感がしますので、そういったことについて、あればお聞きしたいなというふうに思いますし、また、ぜひそういうこともお考えいただきたいなと思います。
 それから、もう1点は、ちょっと教えてほしいんですけれども、20ページに、都市と農山漁村との交流施設整備支援事業というのがあります。これは、具体的には、もう地域とかがある程度決まってきているのか、どういうふうにやっていくのか、教えていただきたいなと思います。
 とりあえず、その3つだけお願いします。

○平本総括室長 私のほうから、まず1点目の農業問題で、小さな集落の場合、20%ぐらいの地元負担があるじゃないかというお話でございますが、おっしゃるとおり、農業の場合は、どうしても地元負担というのがついてまいります。そういう中で、私どもとしては、できるだけ農家負担を減らすために、例えば、まず、県の方で、小規模土地改良事業とか、それから適正化事業とか、そういうのを起こして、市町の方へもできるだけ負担をする。そういう中で、もう一つは、できるだけある程度、まとめていただければ、例えば国補事業に乗れば、もう少し地域の地元の方の負担が減ってまいります。ですので、委員おっしゃられましたが、小規模の場合ですので、難しいケースもあるかもわかりませんけれども、できるだけ、その地域をまとめていただければ、国補事業に乗れば、比較的、地元が20%というのは、もう少し軽減されるのではないかなということもございますので、後ど申し上げますが、地域の皆さん方の合意形成を図っていただくということで、できるだけ、私どもとしては、少ない場合、条件に乗らない場合は、当然、小規模土地改良事業とか適正化事業のほうで対応させていただきますが、もし可能であれば、国補事業になれば、例えば、国、県、市町、その残が形になりますので、もう少し軽減されるのではないかと、こういうふうに考えています。
 それから、2点目でございますが、水利の費用等、これまでの担い手から地主のほうに負担させているじゃないかというお話で、県の方で指導ができないかというお話です。これは、1つの考え方でございますが、私ども、昨年から、委員よくご承知の農地・水・環境保全向上対策を地域の皆さん、農家の方だけでなくて、地域の方も一緒になって、その地域の農業、農村を守っていくという中で、活動組織というのをつくっていただいて、これらの農家の方だけではなくて、皆さん、地域住民の方とか、いろいろな方に入っていただいて、この地域をどうしていこうと、そういうことをお話しをいただく場をつくっております。やはり、地域のみんなで守っていくという中で、1つは、当然、これは組織をつくるだけでなくて、ご承知のとおり、水田の場合ですと、例えば10アール当たり4,400円、これは結構まとまると大きなお金になってまいりますので、こういうお金も有効活用していただきながら、特に今委員おっしゃられた合意形成を図っていただいて、誰かだけの加重な負担にならないようにということで、私どもとしても、その活動組織に対して働きかけをさせていただきたいと思います。
 それから、話が飛ぶんですが、最後にご質問いただきました交流施設の関係でございます。これは、一応、私ども532の、「都市と農山漁村との交流施設」でございますが、これは今、私ども考えておりますのが津市と多気町の方と熊野市の方で、例えば農家レストランとか加工販売施設、例えば、津市ですと美里のビレッジ、それから、多気町ですと、まめやさんとか、それから、熊野市の方ですと、農産物の地鶏加工施設ですね。今現在はそういうふうなもの、まだこれからもう少し地元と調整が必要だとは考えておりますが、一応、こういうものを今のところは、21年度に地域の皆さんの合意を得ながら進めさせていただきたいと、このように考えております。
 私からは以上でございます。

○南理事 中小企業の関係あるいは景気の関係でございますけれども、まず、景況感でございますが、先ほども夏以降、非常に急激に悪くなっているという話でございますけれども、統計等の調査を見ますと、やはり、2カ月ぐらい遅れていますので、そういう調査を見ると、その数字と言うのは、現実になかなか反映をされていないんですけれども、今日の日経新聞を見ましても、工作機械が11月は前年対比で62%に落ちたということで、設備投資もこの10月から11月かけてぐらいで、非常に景気が悪いという感じは出てきているのかなというふうに思います。
 中小企業を含めた商工業の振興の施策でございますけれども、基本的には、やはり、技術力あるいは経営力という現実の力を身につけないと、こういうときは生き残りがなかなか難しいかなということで、施策的には、やはり技術力、経営力を支援していくということになろうかと思います。
 それから、現実の問題としては、やはり金融対策というのがございますけれども、昨年から、いわゆる信用保証をつけるものにつきまして、金融機関が2割、そのリスクを負うということになりまして、実際は、その貸し付けも下がってきたところなんですが、10月になって、国の方から100%保証という緊急措置が出ましたので、新規貸し付けも、詳しくは室長のほうから説明させていただきますけれども、対前年で見ると1,000倍という高い率になっていまして、信用保証の貸し付けは非常に伸びております。
 それから、具体的に貸し渋り、貸しはがしみたいなことがないのかということにつきましても、室長が金融機関を回って、その辺をお願いしてきましたけれども、私も日常、金融機関の方々とお話をするんですが、中小企業の方は、認定してもらったら、すぐ融資してもらえると思うけれども、現実に今借りているものが返済がきちっとされないものに、なかなか新しい新規融資というのは難しいですよねと、こういう話も聞きますので、新聞なんかを見ていますと、そこら辺で金融機関と実際の中小企業とのミスマッチがあろうかと思いますので、今回の新しい緊急措置の融資については、なるべく使っていただけるように普及も進めていきたいと思います。
 詳しくは室長のほうから補足説明をします。

○山口参事(金融経営室) 今、理事が説明をさせていただきましたように、10月31日から国の方から緊急保証制度というのがスタートしておりまして、これは何かと申しますと、貸し渋り対策というか、資金繰り対策というふうなことで、金融機関がお金を貸した場合、全額信用保証協会が保証しましょうと。したがいまして、金融機関が全くリスクを伴わないというふうな、今、責任共有というような話がございましたけれども、全部保証を保証協会がします。それに対して、国が代位弁済をした場合には補填をしますという制度でございまして、これが今、非常に金融機関を初め、保証協会初め、それぞれ企業の皆様方は大変でございますので、利用の促進を図っておりますし、私どもも保証協会なり、金融機関に出向きまして、何とかこれでもって中小企業の資金繰りを当面、回避していただきたいというふうにお願いをしております。
 具体的な例としましては、例えば、保証協会が案件が非常に多いわけです。そうすると、先程の条件変更とか、代位弁済をしておりますという話の中で、機械的に、それはだめですよという取扱いをするのではなしに、例えば、先程の話にございましたが、この企業は、今、資金繰りを補填すれば、何とか将来は立ち直りましょうということで、個別の案件ごとに審査を、企業についてはスピードが必要ですので、すぐに審査をするわけなんですけれども、少し懸念されると、リスクがあるなというのは、個別ごとに一応審査をいたしまして、できるだけ条件変更していても、伸びる要素があれば、その企業に見合うだけの、返済ができるだけのものを査定をいたしまして、その金額を融資するというふうな姿勢で今取り組んでおります。
 各金融機関につきましても、特に三重県の地銀、信金等々につきましては、やはり、こういうふうな不況のときだからこそ、地域の中小企業さんに信頼されなきゃいかんと。こういうときに、いろいろな資金の支援をさせていただければ、将来、景気がよくなったときでも、また感謝されるだろう。それが信金なり、地銀の役目だということで、前向きに融資に取り組んでいるというふうなことで、私どもはお願いもし、それから、お話も聞いております。
 以上です。

○水谷(隆)委員 どうもありがとうございました。
 今の金融の関係ですけれども、条件変更をやむにやまれずしたわけだね、それで、当然、毎月きちっと返済しているわけです。ところが、非常に返せ、返せと脅しのような言い方をしてくる銀行もある。これは、どこの銀行と言いませんよ、そういうのもあると。だから、その辺の条件変更をした、信用保証協会で保証をしてくれるような形でやれば、何とかこういうものに金を貸して立ち直させるということ。今ここが一番のしのぎ場なんです。そういったことをよくわかっていただいて、融資をしていただきたいなと思いますので、その辺、私もそんなことの相談ばかりされていますので、そういうことも含めて、一遍、相談に上がります。

○山口参事 そういうふうな金融機関の貸し渋りとか、貸しはがしとか、そういう事態というのは、あってはならない話でございますので、そういう相談窓口みたいなものを、いわゆる経済産業省のほうでも緊急110番というふうなものを設けておりますし、また、私どもの方も、そういった金融相談ということで窓口を設けておりますので、またお客様の方からお話を聞けば、そういった相談にも応じたいと思っております。

○水谷(隆)委員 その辺、また一遍、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 先程の農業の関係です。非常にいろいろ施策をやっていただいているんですけれども、やはり、比較的、員弁の方でもいいところと悪いところがあるんです。市の対応あるいは町の対応ね。それは、具体的には言いませんけれども、その辺をもう少ししっかりと対応するように、市の方でも、県から指導するというのは難しいかもしれませんけれども、すぐ逃げるような、県のほうは、いろいろ対応してくれているんですよ。次に突っ込むと、ちょっと予算がないから非常に難しいなと、こういうふうになるんですけれども、それはそれとして、やはり、真剣にその辺を聞きながら対応していかないと、例えば、水利費も地主が払うと、それだったら、もうやめたと。営農も、それだったら、もう私は引き受けないということになってくると、その田んぼは荒れ地になってしまうわけだね。そういうようにさせてはいけないというふうに思っていますので、そういったことも、やはり、これから真剣に考えていかないといけないのかなという気がいたしております。
 それから、先程の都市と農山漁村の交流施設の整備です。これは、私は、非常にいい施策だと思いますので、今、3つばかりあがっているということでございますけれども、その辺も広げていただいて、きちっとした対応ができれば、もっともっと交流が広がっていくと思いますので、ぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思います。

○平本総括室長 予算については、非常に厳しいのは事実でございますが、今委員がおっしゃられましたように、特に用水関係ですと、放っておいたら、末端全部が荒れ地になるおそれがあるということでございますので、市町とよく協議をさせていただいて、そういうことが生じないように、私どもマンパワーを生かしまして、お金はないんですけれども、マンパワーの中での市町とよく協議をさせていただきたいと思います。
 以上でございます。

○水谷(隆)委員 ひとつよろしくお願いします。ありがとうございました。
 以上です。

○野田委員 全般的に、これだけ全国的にも景気が悪くなって、三重県も北勢の方も悪くなり、求人倍率1を切るような、そういう状況の中で、商工関係として、実際、景気対策というのを可及的に本当はいろいろな議員からも要望もあるとは思うんですけれども、そうした中での対応というか、緊急的な対応というのが今回の予算を見ていても、説明を聞いていても見えてこないんですよね。ですから、公共事業でやったらいいじゃないかという話もあるけれども、それはそれでやるにしても、商工としても、緊急的な対策というのを考えるべきだと思うんですよ、21年度の予算に向かってですね。その辺のところを、6月とか9月補正に向かっても、しっかりと、できたら3月の、今乗っていなくても、こういうことを今、商工関係で地域の事業者が必要なのだというような制度的なもの、もしくは予算的な支援のもの、こういうものを考えていただきたいなというふうに思っているんです。その辺のところで、どんなふうな考え方をしていこうと思っているのか、全般的なところでの対応を教えてほしいんですが。

○真伏部長 まず、部として、既にご承知のように、燃油とか資材の高騰もありましたもので、そのときに、いち早く、農水商工部も対策本部のようなものを立ち上げて、10月からの緊急的な対応という形で補正予算も組ませていただいて、いろいろな対応をさせていただいたところでございます。
 今回も、以前の燃油高騰等で置いた部内の対策会議を10月14日の時点で、緊急経済対策のための会議に切りかえて、いろいろな形での取組もさせていただいてきました。理事の方からも答弁がありましたように、関係金融機関、業界関係者にいろいろ実態調査といいますか、聴取調査にも入りまして、金融機関にもお話をさせていただいて、実態や貸し渋り等のないようにしっかりお願いしたいという話もさせていただきながら、とりあえず、県として、当面できそうな予算を、それなりに景気対策をやってきたつもりです。
 今回も、少し申し上げますと、例えば、水産関係でございましたら、先程も漁業関係の外湾地区での省燃油対策事業とか、それから、強い漁家経営のためのいろいろな事業、省エネとか漁家向上に向けた取組ですね、こういうための予算を水産の関係では、既に今回の予算枠でも要求させていただいております。
 それとあわせて、農業関係でございますと、補正で対応させていただきました運転資金の確保ですね。それを引き続きやるという話とか、それから、肥料の高騰対策との絡みで畜産堆肥を利用した形での仕組みづくりを新たにまた計上させていただいておりますし、それとあと、水田のフル活用に向けて新規需用米の普及とか、そういうことも予算の中で要求をさせていただいて、いわゆるいろいろな形での経済対策等に関係する予算も置かせていただいたところです。
 それとあわせて、商工業関係なんですけれども、1つは、原材料価格の高騰対応のための緊急資金ということで、これも創設いたしまして、国の方は、現在、これは12月10日ですから今日からですね。698業種が対象になるんですけれども、それに対応した形での資金でございますとか、それと、その698に該当しない業種に対するリフレッシュ資金の融資枠の確保もさせていただいています。
 先程の緊急融資については、今まで60億円の枠だったんですけれども、そのうち21年度については190億円まで対応できるように融資の拡大も図っております。リフレッシュ資金につきましては、現在20億円持っていますので、その中で対応しようかなと思っておりますので、拡大はいたしておりません。
 それとあわせまして、地域の中小企業の活性化のために、地域資源を活用いたしました低融資制度を創設するということで、中小企業対策として、地域資源を活用する分としての5億円、それから、農商工連携枠としての5億円というのを、ここでも新たに創設いたしております。
 それと、事業の中の説明でもありましたように、いわゆる地域産業の活性化に向けた農商工連携を促進しようということで、新たに25億円の農商工連携推進のファンド事業、これも今回要求させていただいております。
 それとあわせまして、いわゆる新エネルギーですね。この辺の技術と関連いたしました産業創出に向けた調査研究ということで、これも1,000万円ほど調査研究費も上げさせていただいて、県は県なりに、やれるところの対策については、一定、考慮させていただきながら、予算要求もさせていただいております。
 国の方でも、これから第2次補正みたいな話がいろいろ出てきておりますので、その辺のことについても、しっかり情報収集もしながら、国の方の動きに合わせて、すぐに対応できるように、部としていろいろな対応を考えていきたいと思っております。

○野田委員 概略を説明していただいたんですけれども、ファンドの問題なんかは、現実的に銀行サイドが返しても返しても、実際には企業の方がどんどん融資額を下げて、現実的な対応というのができていないんじゃないかというふうな認識をしているんです。先般も、資金の問題で、ちょっと貸し渋りが進んでいるんじゃないかというような話もあった中で、当局の方からも、そうではないですよという説明も受けましたけれども、現実的な問題として、どうも数字と地域の貸し渋りと説明が合わないというふうな認識を僕は感じているんです。だから、県が対策をしているとは言いながら、どうも末端へ話が進んでいっていないんじゃないかなというのが実態だといふうな認識をしますので、その辺を改めて、聴き取りの数字だけではなくて、現実にどうなんだということの企業の方への聞き取りも含めてしていただかないと、銀行サイドの聞き取りだけだと、ちょっと問題があるなと僕は認識していますので、その点も含めて要望いたしたいというふうに思います。
 概略説明は、おおむね県ができる範囲の中でというふうなことでの認識はしていますので、それはそれで、僕なりの頑張ってやってもらっているなという認識はしていますけれども、現実のところの末端とは、少し話が違っているという認識もしていただきたいなというふうに思います。
 それと、1つ提案なんですけれども、よく県の方は、いろいろな公共事業に対しても補助をしているとは言っていても、国側の補助が広がって、県の補助がないというような状況とか、どうしてもお金がないものですから、県単の事業がなくなっていくということも含めて、今こそ、そうした県単の事業もお金がないけれども、前回、予算質疑の中でも起債のことを質問しましたけれども、これだけ苦しいんだから、なぜああいうことを言ったかというと、やはり、地域の苦しいところの予算を削らないような、もう少し、それこそ起債を増やしてもいいというならば、もっと増やしてもいいじゃないかというような反論的な意味も込めて、なおかつ、健全性というものはどこまでなのかという認識で、総務部長の方に言わせてもらったように思っているんです。それが伝わったかどうかわからないです。
 でも、なおかつ強気で答弁されたということは、逆に僕は伝わったかなという思いがあるんです。その辺のところを、もう一度、総括的にお話しいだければなと思うんですけれども、どうでしょうか。

○真伏部長 私どもは、県庁の中の1つの部でございますので、部独自で予算が組めるわけでも何でもございませんので、当然、県全体での今後どうするかという対応に合わせて、例えば、緊急に公共事業の枠をもう少し拡大するという話であれば、私どもといたしましても、その地域に本当に必要な事業で、なおかつ経済的な波及効果の大きい事業を選択する中で、当然、取り組んでいきたいと思いますので、そこは総務部ともしっかり相談しながらいきたいなというふうに思っております。
 今現在、もう少ししたら公表されるようなんですけれども、県としても、近く、緊急経済対策のものをオール県庁で立ち上げようという話もございますので、そこでまた、いろいろな議論も出てくるかなと思いますので、あわせて、先程のご要望の趣旨も踏まえまして議論をさせていただきたいと思います。

○南理事 先程の貸し渋りみたいな話でございますけれども、私も先程も申し上げましたけれども、金融機関と話をしていると、やはり財務内容が悪いところにはなかなか貸せませんよという話がございますので、営業利益は上がっているけれども、経常利益がなかなか上がらないというのは財務の運用が悪いということになったりするんだと思いますけれども、それと、今後の収支計画をどうやってつくるかというふうなテクニックもあろうかと思いますので、きちっと相談窓口で経営相談をできるような体制を商工会議所なり、商工会なり、あるいは保証協会、農水商工部も含めて、さらに徹底をさせていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○山川総括室長 野田委員の先ほどのファンドの関係でございますが、1点、私どもの今回の農商工ファンドは投資ファンドではなくて、前の地域コミュニティ応援ファンドと一緒に、運用益で産業支援センターがそういった事業者の方に出していくということでございますので、今、野田委員の言われているベンチャー的な投資ファンドと、この農商工ファンドは違いますので、その点だけご了解いただきたいなと思っております。

○野田委員 ざくっとした形から質問させていただいたので、今度は具体的に項目のところを拾いながら、わからないところもあるので、どういう事業になったのかというを聞きたいんですけれども、まず、6ページのところで、野菜果実生産振興対策事業、これは、野菜果実生産者のためのセーフティネットとしての価格安定対策、重要安定対策の取り組みとなっているんですけれども、具体的にどういうふうな取り組みをするのか、教えていただけますか。

○芝田室長(農畜産室) この事業では、野菜なり、果実、これは価格安定の制度がございます。そのための基金を積み立てていくという仕事が1つございます。
 もう一つ、金額が大きく膨れておりますのは、実は、国補事業を導入して、北勢のほうの市でハウス、その中に入れる栽培施設が大きく膨らんでいる理由でございます。

○野田委員 ちなみに、その北勢地区のところのハウスというのは、大体何件ぐらいを考えていますか。事業的なもので、補助がどれぐらいになっているのかというのを教えてもらえますか。

○芝田室長 面積的には1.2ヘクタール、内容的には、イチゴ、トマト、軟弱野菜、地域のファーマーズマーケットあたりに主に出されていくものだと思っております。
 金額は、2分の1助成でございまして、補助金の方で申し上げますと、1億4,500万円でございます。

○野田委員 3億円ぐらいの事業で、イチゴ、トマトを生産することによって、価格安定、その辺がちょっと読めないんですけれども。

○芝田室長 価格安定とは別でございます。

○野田委員 ということは、生産施設の整備と、別途、あと残りで行くと1,000万円何がしかな。それに関しては、価格安定のための取組というふうに、2つの事業が入っているということですか。

○芝田室長 そうでございます。

○野田委員 わかりました。
 7ページのところで、この辺の「みえの食」魅力づくり応援事業というので、金額的には下がっているわけなんですけれども、ここで、さっきも水谷委員の方から、当然、食の自給というのをやるためには、米をたくさん食べなきゃいけないということだと思うんです。ここの中で、事業概要の中を見ていますと、学校給食の場面への拡大ということでうたっているわけなんですけれども、これは、教育関係との連携というのは、どういうふうにとるつもりなんですか。

○高橋室長(マーケティング室) 今ご質問いただきました、「みえの食」魅力づくり応援事業の中の学校給食の場面への拡大というのは、地物一番の日キャンペーンにかかっておりまして、来年度から学校給食に地域の食材を導入するというのをシンボル的に、地物一番の日というのを掲げまして、キャンペーンとして大々的にやっていただけるということで、教育委員会と話を進めております。
 現在、地物一番の日というのは、大体毎月第3日曜日とその前日ということで、土日なので、学校給食で地物一番の日というのを協賛していただけない状況だったんですが、それを平日にも地物一番の日というのを延ばしまして展開しようということで、やはり、学校給食に地域の食材を導入しようという動きが教育現場のほうでも大分浸透してきましたので、今回の提案は、逆に、教育委員会の方からせっかく地域食材を学校給食に導入しているので、ぜひそれをもっと大々的に取り上げたいというご提案をいただきまして、農水商工部と教育委員会で連携してやっていく事業でございます。

○野田委員 いい取り組みで、学校サイドも積極的に対応してくれるという説明ですので、それは安心しましたが、学校給食への取組というよりも、それが、例えば月に1回とか、月に2回ということだけではなくて、できるだけ、それを広く食してもらうということの方が大事かなというふうに思うんです。
 そういったことも含めて、生産者の方との話というのはやっていかなければいけないので、ただつくったものを無理やり学校給食として食べていただくということだけでは話が進んでいかないのではないかなというふうに思いますので、その辺の取り組みもよろしくお願いしたいと思います。

○高橋室長 ご指摘のとおりでございまして、実は、事業的には分かれてしまっていてわかりづらかったかもしれませんが、同じ7ページの一番上の地産地消地域連携創造支援事業の中にも、学校給食への地域食材の導入を通じた食育の推進を図りますとございます。ですので、恒常的に学校給食に地域食材を導入していただくような取組は、こちらの事業で行いまして、もちろん、その点では、単に地域の食材を使えばいいということではなくて、生産者の取組がわかるような、本当に学校給食を通じた食育につながるような導入の仕方を目指しております。
 そういった取組を広めるキャンペーン的なものとして、月1回になりますけれども、地物一番の日を活用してということで、両面取り組んでいきますので、そこは委員ご指摘のとおり、しっかりと、単に地域の食材を給食に入れるだけとか、月に1回ということではなくて、真の意味の食育につながるような取組につなげたいと考えています。

○野田委員 それにかかわって、次のページのところで、首都圏・海外市場開拓支援ということで、学校だけではなくて、これで地域の産物というものをもう少しアピールしながら市場開拓していこう、いわゆる流通の向上に対応していこうということだと思うんですけれども、先般の委員会の中でも、青木委員の方から、そういったところが十分な対応ができていないんじゃないかと。首都圏に行っても、三重の産物というもののブランド化に対しても、余り効果が出ないんじゃないかというような指摘もあった中で、21年度は、この辺の対応、特に海外ということも書いていますので、この辺の対応の見込みというのは、どういうふうにお考えなんですか。

○真伏部長 今年度、20年度は、いわゆるスーパーバイザーの配置ですとか、それから、特設ショップ等で、その県の産品の販路開拓等、テスト的にいろいろ取り組んだところもあったんですけれども、いろいろ反省点もございました。その中で、来年度、どうしようかということでいろいろ検討した中で、取組の方針として、大きくは3つの方向かなと思っております。海外は、また別で申し上げたいと思います。
 まず、スーパーバイザーについては、いろいろ首都圏での情報をきっちり県内の生産者の方にも伝えていただくようないろいろな取組をやっていただきましたので、相談だけでも80件あったり、それから、実際に、その商談が成立したもの、それも30件ほどあるというふうに聞いていますので、スーパーバイザーについては一定の成果といいますか、それなりの配置をした成果があったのかなと思っておりますので、この配置については、引き続き、首都圏での県内生産者の商談支援、それからあと、販売等、業務用の食品販売会社ですね、その辺とか飲食店とか、いろいろな形でつなぎながら販路開拓をしていただくために、21年度も引き続き配置をしたいなと思っています。
 2つ目の特設ショップなんですけれども、これにつきましては、いわば本年度は「BtoC」という言い方をしていますけれども、一般の消費者の対応をしたような感じのショップ方式をやったんですけれども、これについては、基本的にはもうやめようかなと思っています。そのかわり、「BtoB」といいますか、本当に具体的に事業をやっていただく方にどんどん取り組んでいただけるように、いわゆる「BtoB」の展示、商談会を中心に展開をしていきたいなと思っています。
 さらに、展示商談会に出展をしていただく事業者の方についても、効果的に商談を進めていただくためのいろいろな研修といいますか、いろいろなノウハウといいますか、その辺もしっかり身につけていただかないことには、ただ単に三重県産だから売れるというわけではございませんので、商品としての価値といいますか、そういうのを高めていくことも必要ですので、そういう意味での研修ですとか、事務のフォローですね、そういうことをしっかりやる中で、事業者の方の育成なり、商談支援という形のことをやりたいと思っております。
 3つ目に、いろいろやったことの反省点という中でわかってきたというのが、1つは、首都圏等で県産品の販路を開拓していこう、拡大していこうと思うと、やはり、県内産品の流通の拠点ですとか、それから、取引を仲介したりとか、新たな販路開拓をしたりするために、いわゆる商社的な機能ですね、こういうのもひょっとしたら必要になってくるのかなと。やはり、そういうのがないと、きちっとした取組にはなっていかないのかなというふうに思われる部分もございますので、そういうふうな機能をどんな形で整備していったらいいのかというあたり、その辺についても、少し検討して、そのやり方ですとか、だれがしたらいいのかとか、どういう形でやるのがいいのかというあたりも、少し来年度は検討していきたいということで、今年の反省点も踏まえて、首都圏での物産戦略といいますか、それを少し考えていきたいと思っております。

○高橋室長 海外の輸出関係ですが、今年度も、実は新規市場開拓支援事業の中で輸出も視野に行っておりました。
 具体的には、先程の部長の説明にもありました展示商談会の部分では、当然、海外のバイヤーも参加されますので、そういった面であるとか、国がいろいろな海外に進出していく際の商談会とかセミナーとか、国の事業でございますので、そういった情報の提供、県内の事業者で輸出に関心があるところというのは、県にぜひ情報を欲しいということを募って把握しておりますので、そういったところに情報を流したりという段階ですが、正直、事業者の方から積極的にぜひ海外にという、特に一次生産者団体を中心に、まだそこまで三重県では機運が醸成されているとは言いがたい状況です。
 ですので、そういう状況で、県がどんどん海外にと言っても、これまたなかなか県だけが先走ってしまうことになりますので、来年、引き続き、そういった海外、輸出に向けた情報の収集と提供であるとか、輸出に関心を持っている事業者とのネットワークづくりに取り組んでいきたいと。徐々に輸出に向けた状況が整えば、どんどん攻めていくということになろうかと考えています。

○野田委員 ありがとうございました。海外の場合は、いい話があるならと思ったんですが、現状は、認識しているとおりかなと思うんですけれども、それよりも首都圏における市場開拓ということでの販路に関する高付加価値化ということに関しては、改めて積極的に手法を変えてやっていくということですから、これはこれで理解させていただきたいなと思うんですけれども、高付加価値化の支援の取組ということに対して、例えば、食べ物の場合が多いわけですから、食べ方とか、干物でも干物だけを売るのではなくて、いろいろな加工をして、電子レンジであたためればいいと。そういう加工食品がどんどん開発されていますから、そういう方向で行くのかなというふうに思うんですけれども、例えば、農産物なんかの長期保管の仕方とか、それから、料理の仕方とか、そういうのも含めて、高付加価値化かどうかわからないですけれども、付加価値をつけて、やはり販路開拓していくということも必要じゃないかと思うんです。その辺の取組もよろしくお願いしたいと思うんですけれども、それに関しては、そういう方向でよろしいんですよね。

○高橋室長 委員、ご指摘のとおりでございまして、もともと知名度のある食材であれば、紹介して、使いたいということであれば使っていただくのがスムーズにいくんですが、そもそも知られていない食材なんかについては、食べ方から提案をする必要があろうかと思っています。
 実際、今年の事業の中でも、実は調理師学校の協力をいただいて、三重県の食材のメニューも合わせて、飲食店の経営者であるとか、シェフの方に提案をして、使い方も含めた提案をすることによって、販路開拓にも取り組んでおりますので、委員ご指摘のとおり、来年もそういった視点も含めながら取り組んでいきたいと考えています。

○野田委員 水産関係のところで、9ページの中の環境・生態系保全活動支援事業というもので、藻場や干潟の維持管理ということで、予算が1,000万円を超えた時点の中での予算ということになりましたので心配はなくなったかなと思うんですけれども、地域の首長からもお願いされているのは、やはり、補助がきっちりもらえるような形にしていかないと、事業的にちょっと心配ですのでということで、以前もお話しさせていただいたように、このくらいはしっかりと組み込むようにという話も受けさせていただいたもので、そういう心配はないのかなというふうに思うんですけれども、もし、地元の事業がもう少し大きくなって、要望の額がオーバーしてくるようなことがありましたら、またそれなりの対応をしていただきたいなというふうに改めて要望させていただきます。
 それと、水産事業の中で、先程の説明の中で、燃油の支援、また、強い漁家の経営の支援ということで、景気対策の形でやっていただいているということなんですけれども、大きく、ここで議論していいのか、所管のところでは、ちょっと見えてこないので、今大きな問題で、外湾の漁協合併があります。この辺も緊急的な支援ということをしていただかないと、やはり、水産業の景気対策の大きな緊急課題であるというふうに認識していますので、この辺のところを含めて、しっかりと対応していただきたいと。ちょっと予算に乗ってきていないので、その辺の現状も含めて、どういう取組を今しているのかを含めて、ご説明いただきたいと思います。

○中嶋委員長 外湾地区の漁協合併についての進捗等については、常任委員会委員会の産業関係団体の再編・強化についてという中でご説明いただくんですが、予算についての考え方だけ、ここの分科会ではご説明をしていただきます。進捗とかはお話しいただけませんが、ご指摘いただいた21年度予算に向けての考え方については、ここでご説明いただきたいと思います。

○真伏部長 私の方からは、漁協合併絡みだけお答えさせていただきたいと思うんですけれども、今回、実は4億3,000万円ほど予算要求はしてございます。あわせて出させていただかなかったのは、今現在、要改善漁協の改善計画とか、新しい合併漁協の基本計画の策定を一生懸命やっておりまして、国ともいろいろ調整しながら、その中で、どういう支援策になるんだという話も詰めながらやっておりますので、今の段階で、具体的にこの方法というところまで詰め切れていないという部分もございましたものですから、あえて数字をのせさせていただいておりませんので、その点は、ご了解をいただきたいと思います。
 決して、県が消極的になっているのではなしに、その辺も考えながら新しい漁協がしっかり健全経営に移っていくような感じの支援を幾つか考えておりますので、また合併協議会の方からも要望等も踏まえて、また改めて、恐らく予算要求内容についてはご説明させていただく機会があるかと思います。また、そういう機会もつくっていただきたいと思っていますので、そこでまた改めて申し上げたいと思いますけれども、そういう形で、一応、予算要求は上げておりますので、ご了解いただきたいと思います。

○津田総括室長 1点目の環境・生態系保全活動支援事業でございます。この事業は、平成21年から5カ年事業で、国が制度化したものでございます。21年度要望を市町にお聞きしたところ、現在、17地区で要望がございます。それの要望額全額にはちょっと足りないかなと思いますけれども、おおむねご要望にこたえられるように努力させていただくということで、ご了解をいただきたいと思います。

○野田委員 外湾地区のそういう問題に関しては、また後でということでお願いします。
 最後に、15ページのところの確認で、県南部への産業融資対策事業の中で地域資源を生かしたというのは、これはどういう取組を言っているのかというのを詳しい説明をいただかなかったので、企業進出上の条件が不利な地域においてということで、産業誘致の支援が何かあるんですか。これは、紀南交流拠点ではないですよね。その辺、教えていただけますか。

○田中室長(企業立地室) 県南部への産業誘致対策事業ということで、企業の立地に関する設備投資に対する立地促進補助金と市町の工業団地整備に対する基盤整備の補助金と、この2つが大きくはございます。
 来年度におきましては、基盤整備の方の補助金に、熊野市の工業団地が平成20年度から継続しておりますけれども、平成20年度に用地買収が終わりまして、来年度は本格的な造成にかかると。そこで、予算額的にも増額になっていると、そういう内容でございます。

○野田委員 具体的に、僕も勉強不足で申し訳ないんですけれども、この内容を改めて資料等をいただけたらと思うんですけれども、概略、説明できるところだけ。

○田中室長 熊野市の(仮称)金山工業団地と呼んでおりますけれども、旧の金山パイロットの一部でございますけれども、ここに開発面積で約4.4ヘクタール、分譲面積で約2.7ヘクタール、区画数としては、2区画の公共団地造成を進めております。うち1区画につきましては、既に地元の熊野精工株式会社が予約をいただいておりまして、これが2ヘクタール、残区画としては0.7ヘクタール、そういった計画で進めております。

○野田委員 勉強不足で申しわけなんですが、企業立地の分譲というのはわかるんですけれども、この中には住宅も入っているんですか。

○田中室長 工業団地でございます。住宅ではございません。

○野田委員 わかりました。
 この中で、4.4ヘクタールの工業団地分譲ということで、予定は、どれぐらいの見込みがありそうなんですか。

○田中室長 開発面積4.4ヘクタールのうち、分譲面積が2.7ヘクタールでございまして、うち2ヘクタールが既に予約済みでございます。

○野田委員 ありがとうございました。
 最後ですので、また改めてお伺いします。

○青木委員 7ページの高橋室長がお答えの学校給食の話なんですけれども、長田委員も亀山市で教育委員長をされていましたので、関心のあるところかなと思うんですけれども、確認を2点だけしたいと思いますが、1つは、給食ということですから、小中、幼稚園、保育園、県立学校でも特別支援学校の給食を実施しているところのすべての範囲に働きかけていくのか。さらには、私立の関係の給食を実施しているところでの範囲はどうなのかというところが1点。
 もう一つは、地物という範囲ですから、三重県全体を地元と指すのか、それとも地域食材ですから、例えば亀山でしたら亀山市内の地物を優先していきながら、生産している分については広げていくとか、そういう考え方なんですか。

○高橋室長 まず、対象ですが、給食ですので、平日にも地物一番の日を延ばすということなので、対象としては、すべてが対象になろうかと思います。今、教育委員会と主に念頭に置いているのは小学校でございますけれども、もちろん、これは無理やり全部やらせるということではなくて、この趣旨に賛同していただいて、ぜひ給食を使って地物一番の日ということで取り組んでもらえるところということで呼びかける形になりますので、ぜひということになっていただければ、対象はすべてになります。念頭に置いているのは、小学校でございます。
 地物の範囲でございますけれども、地物一番の日キャンペーン上の地物は、やはり、県内全域ではありますけれども、やはり、学校給食で地域食材、地物を使うという意義は、本当に地元で、地域で、近所の生産者の方がつくってくださるという関係が望ましいと思っておりますので、定義上は、三重県産であれば地物一番の地物になるんですけれども、それぞれ学校の方でなるべくそういう生産者の顔が見える形で導入していただいて、かつ、それをきちんと食育という形で教育をしていただけるという形につなげたいと考えています。

○青木委員 大体わかります。せっかくするなら、そこまで徹底して三重県のいいものをということで、津でも広いですよね。美杉もあれば、八知もあればというようなことで、どこの食材を使うかいうことで、影響するというか、隣のを自分のところで売るのかというので、結局、地域の校区に反発をもらったときに、逆に、この施策は何だったんだという話になりますので、慎重に、またかつ情報だけはどっと広げていただきながら、マッチングすれば推進するということをお願いしたいと思います。
 以上です。

○水谷(隆)委員 野田委員の先程の関連ですけれども、熊野市の工業団地ですけれども、4.4ヘクタールを開発されて、分譲が2.7ヘクタールと。僕もわからないが、非常に効率が悪いような気がするんだけれども、どういうことですか。

○田中室長 現地の地形にもよりますが、やはり、周辺の緑地とかのり面とか、あるいは調整池とか、道路も必要ですし、それが大体中山間地域ですと、55%ぐらいが平均でございます。現地の地形により、この辺の数字は変わりますけれども、そう効率の悪い数字ではないと、私どもは考えております。
  以上でございます。

○水谷(隆)委員 今、土地が比較的安いから、少々効率が悪くてもいいと。すみません、どうもありがとうございました。

○中嶋委員長 ほかにご質問等。

○岩田委員 今、農業者、農家は全くやる気がなくなってきているように僕は思うんです。
 今出されているように、農商工連携というのは、これからやはり進めていかなければならない一番大事なところだと思います。政府の方も、ようやくにして農業というもの、あるいは自然というもの、農地、里山、林業が大切だなということがようやく今わかってきて、何とかしなければならないということで、いろいろと施策的に打たれてきていると思うんです。
 それで、先程部長が言われたように、これから先、政府の対策が出てくれば、それを全庁的に経済対策あるいは雇用対策をやっていくということで、それを早くやっていただきたいんですけれども、まず、今、例えば農業者が今までは公共事業の中の建設業へほとんどが行ってあいの稼ぎをしていた。それが具合が悪くなった。建設業者の方々が、今は公共事業がないもので、農業者もそこへ行けないということで、いろいろとひずみが出てきていると思うんですけれども、今になって、建設業者の方々も農業に参入ということが、やはり希望的に、あるいはそこへも行かないかんというのが実情として見えてきているように思います。その中で、法的な規制があろう。これを今度、例えばの話、株式会社に農地を買ってもらってもいいじゃないか。これを何年かに引き伸ばすというようなことだとか、ほかのこともいろいろあると思うんですけれども、やはり雇用対策と公共事業を兼ね合わせて、あるいは農業者の中の一番ネックになっているのは、いろいろな制度が農地・水にしたって、中山間にしたってある。これをやっていこうと思うと、記帳面といいますか、庶務的なことでもって、とてもじゃないが、もう60才、70才になってから、そんな面倒くさいことはかなわないというのが非常に多いんです。例えば、公務員だとか農協にいた人が地域にいて、その人らが庶務的なことをやっていただくことは非常にいいんですけれども、そうでないところは、どうもそういった縁がないのでやめておこうということが多いと思うんですけれども、そこら辺をこれから先の公的な規制をどういうふうに打破していくのか。1つには、株式会社に農地を取得していただく、あるいは貸し受けるということがどういうふうにこれから展開されていくのか。もう一つは、地域の営農集落がいろいろあると思うんですけれども、その中で中核となってやっていただく方が、例えば地域の中の組長だとか何とかとあるんですけれども、もう一つ、改良区と連携をしたということをやっていかなければならないと思うんです。ただ、改良区は、今、面的な整備が終わった。その後、管理という面に移っていく。その中では、いろいろとこれから先、維持管理のことでは改良区の厄介になるということですが、改良区は、営農を、あるいは営利を目的としてはならないという法律が改良法であります。このことで、部長も国の方へは言っていただいていると思うんですが、その辺のところの進捗等、これから先、どうやっていくのかなというのをひとつ教えていただきたいと思います。

○中嶋委員長 常任委員会の所管事項の最初の方に、今後の営農についての県の取組というのもあろうかと思いますので、それを踏まえて、今のご質問に対するご答弁をお願いしたいと思います。

○真伏部長 今、委員長からお話がありましたように、常任委員会の方で、これからの農業をどうしていくんだというあたりは、少しご説明をさせていただきたいと思いますので、そこの中でも幾つか触れさせていただきますので、簡単にさせていただきたいと思うんですけれども、国の方でも、12月3日に農地改革プランというのを出してきているんですけれども、その中で、1つは、本来、必要な農地はきちっと守っていかなければならないというのが当然前提にあるんですけれども、一方で、いわゆる企業がどんどん参入できるような所有というよりも、借地等で農業に参入できるような規制の緩和といいますか、そういうことはしていく必要があるということもいろいろ書いておりますので、当然、そういう方向での取組というのも、私どももこれからはやっていく必要があるのかなと思っております。
 当然、他産業からの参入という形で、地域の農村の担い手の方が高齢化していくとか、そういう関係もありますので、それにかわる法人化なり、法人からの参入という形のことも、どんどん取り組んでいきたいなと思っていますので、改めてまた、多分午後になると思いますけれども、ご説明申し上げたいと思います。
 それと、おっしゃったように、改良区は、まさに法律的には、そこが大きくネックになっているかなと思いますので、当然、地域の中で、そういう形で法人格を持った形であるわけですので、そこが農業の方にもいろいろな形で営農の方でタッチしていただけるというのは、大きな本当にこれからの担い手の方向かなと思われますので、今おっしゃったようなことについても、国の方も要望をしていきながら法律改正をしなければいけませんので、その辺のこともお願いしていきたいなと思っております。

○岩田委員 午後やっていただくということでございますので、またそのときに、いろいろ細かいことをおっしゃってください。

○山中副委員長 辰己観光局長に質問させていただきたいと思います。2点です。
 16ページの③の教育旅行誘致事業なんですけれども、この事業はすばらしい取組だと思うんですけれども、昨年、200万円ほどの事業のもとで、首都圏からの修学旅行の誘致、社会見学旅行誘致ということで、恐らく、職員の方の旅費であったり、宿泊費であったり、パンフレット代とかかと思うんですけれども、実際の成果、ある程度、呼びかけた部分に対しての成果と、次年度、大体2.5倍ぐらいの費用になっておりますけれども、次年度の取組に関して、どのように変化をしていき、目標として、どういうふうに考えているのかということを、まず1点、お聞きしたいと。
 その次の4番目の観光プロデューサー設置事業に関して、これも大体1,100万円ぐらいの予算が昨年使われていて、観光商品づくりの取組、支援、商品化のプロセスにおいてのノウハウの蓄積、交流を通じた人材育成ということだったんですけれども、これの実際、費用対効果に関して、局長はどのように評価をされていらっしゃるか。これまでの実績も踏まえて話していただきたいのと、あとは、本年度、1,100万円使われて、来年度も同じ額が計上されておりますけれども、これに関しても、また本年度と次年度の取組の差というのがだんだん出てくると思うんですけれども、昨年の実績とか評価を踏まえた上で、どのように考えていらっしゃるか、ここをお答えいただきたいんですけれども。

○辰己観光局長 まず1点目の教育旅行でございますが、重点的には中学校では関東が今までほとんどでございましたが、それが今年度4校、それから、来年度も5校という格好で、特に今年度は、横浜、川崎あたりを中心に、神奈川県の学校の先生が実際にこっちに来ていただいて、それをやってもらっております。
 それから、小学校に関しては、昔から近鉄を使って、近畿地方からあったのでございますが、来年3月に神戸からの近鉄への乗り入れというのもございますので、そこら辺を重点的に進めているところですし、さらに、隣県の教育旅行という格好で京都でやるとか、そういうところも道もよくなりましたので、そういうところを今年度は進めて、それを引き続きやっていきたいというふうにしているんですが、今回増額しておりますのは、修学旅行を中心にいたしまして、体験をしていただくというのが必要になっておりますので、それができるようなところがどんなものであるかというようなパンフレットといいますか、パンフレットよりももっと厚いものでございますが、そういうものをつくっていきたいということで、これが増額の部分でございます。
 それから、プロデューサーの部分でございますが、これは、昨年と同額にしております。ただ、まず市町にも、最近、プロデューサーができているので、そことの連携をということで、今話し合いもしているんですが、協議会という格好で、もっとネットワークを進めていきたいというのが来年度の考えでございます。今までの成果として、観光商品をそれぞれの大きなエージェントが使うような部分として商品化は別途している部分があるんですけれども、小さなところで新しいこういうようなものをつくってはどうかと、女将さんの会がどうこうするとか、そういうような商品を地域の市町村の人たちと一緒になって、今、60本以上、そういう商品化をつくっているところです。
 今後の課題と思っていますのが、それがもっと皆さんから来ていただけるような商品につくり上げていくということが大事ではないかなと思っているんですが、特にここの部分は、今、観光が見るところから体験するというふうになっておりますので、どちらかというと、通になる、あるいはもっと学ぶという部分に今度は進化させていくというのが今後の課題ではないかと、このように思っております。

○山中副委員長 1,100万円というのは、なかなか大きい予算だと思うんですけれども、今、60本ほど商品の開発もできてきていると。具体的に教えていただきたいのと、短期的なものだけではなくて、中長期的なものも含めて、ちょっとずつ進展している部分もあると思うんですけれども、その辺に対する費用対効果の辰己局長の評価としてはどんなものかなというのをお聞きしたいんですけれども。

○辰己観光局長 どのようなものができてきたか、また別途答えさせていただきたいと思うんですが、観光プロデューサーは、ほかにも東紀州にもプロデューサーがございましたし、先ほど首都圏のところでスーパーバイザーもおりますが、そういうところに先駆けて出したような格好で、卓越した人材をということで行っておりまして、それが引き金になって、他県でもつくられているところがあるんですが、私どもが仄聞しているところでは、なかなか個性とか、そういうものがあって、人的な部分で有機的に活動できていないという部分があるやに聞いていますが、今回、個人的な資質によるんでしょうが、市町からも呼んでいただいておりますし、それから、最近、市の方で観光振興プランというのを随分たくさんつくっていただいているんですが、そこへ委員として現場の立場でこんな商品化ということをやっていただいているのかなというふうに思っています。
 ただ、非常に金額が高い部分でございますので、そこの部分は、しっかりと見ていかなければというふうに思っております。
 現状を申し上げると、ほとんど毎日というと極端でございますが、1週間のうちほとんど出っ放しというのが多いような、そんな状況でございます。

○頓部総括室長 プロデューサーで商品開発した平成19年度の実績例として、湯の山温泉で折鶴伝説とか、いなべ市農業公園での花をテーマとした商品づくりとか、それから、榊原温泉で清少納言ゆかりの温泉の湯とか、志摩では、絵かき町大王ということで、そういった観光商品を今年度は12本、それから、地域づくり、例えば、地域に入って女将の会等が、そういう形でもてなしのことをやるとか、いろいろ協議をやっていますが、それが3本、合計15本が19年度の実績です。
 今年度は、一応、それと合わせて17本の目標で取り組んでいるということです。

○山中副委員長 時間もないので、違う質問なんですけれども、獣害に関して、午後からも常任委員会の所管事項でもございますけれども、予算の関係でお聞きしたいんですけれども、5ページの3番で、獣害につよい地域づくり推進事業で、私も飯高町という山の方の出身ですので、これまで中長期的なシカ、イノシシ、サルなどに関しての話はさせていただいていたんですけれども、最近、平野部でもよく聞かせていただくのが、鳥獣害防止特措法でもかかわってくる鳥害の方、カラスであったりとか、鳥の方に関しても、比較的よく地域で話を聞かせていただくんですけれども、鳥害に関しての今後の取組であるとか、この予算に関してお聞きしたいんですけれども、もしあれば。
 これまで獣害という話は、結構議論は、この常任委員会でしてきましたけれども、鳥害に関してはどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。

○望田総括室長 お求めになっているお答えとは違うんですが、水産の方でカワウのほうは若干の予算は計上していますが、おっしゃられるように、カラスとか、そういうものに対するのは、実際には、農作物被害というのが若干聞いていることはありますけれども、予算的には、まだ残念ながらそこまでの対応で、まずは、一番大きなサル、イノシシ、シカというところに重点を置きたいと考えております。

○山中副委員長 わかりました。

○中嶋委員長 ほかにご質問等。

○長田委員 先程の地産地消の件なんですが、学校給食ということで、啓発は非常にいいと思うんですが、学校給食の給食費につきましては、個人負担というのが亀山市の原則になっているわけでございますが、そんな中で、亀山市も今年、事故米の問題が1つ出てまいりまして、それは、関の給食センターの中で事故米を使っていたという事実があったんです。その理由と言いますのが、亀山市と関町とで給食費の負担の金額が違った。それは、同じ食卓をつくる中で、いかに安いものを利用するかという中で、それが関の方だけ起こって、亀山では起きなかったということなんですが、地産地消のものを使うことによって、給食費に対する負担が増えたりとか、その辺のところは心配はないか。その辺だけお聞きしたいんですが。

○高橋室長 我々は、今、教育委員会の方と生産者団体と我々とで、いろいろ学校給食の地域食材の導入に向けた検討会を行っております。その中で、当然、地域食材を導入することによる金額というか、負担の増という問題は大きな地域食材を導入する上での障害の1つではあろうかと思いますが、いろいろな県内県外の成功事例を見てみますと、必ずしも金額だけでなくて、逆に、地元の生産者の協力を得られたことによって、むしろ食材費が下がったという場合もあるようです。
 ただ、地域食材を入れたら全部下がるかというと、そういうことでは当然ないと思いますし、輸入品なんかに比べれば高いんだと思いますが、そういった成功事例もありますので、むしろ、我々が今検討しているのは、金額よりも生産者と給食を使う側の調理師との間で、一体、どういうことがネックになっているのかというのを今洗い出しをして、その解決に向けたモデルケースを検証しながら、モデル的に進めていこうと思っていますので、直ちに金額がネックになって、これを進めることによって金額の問題が出るとか、そういうことはならないように、もちろん大きな課題だと思っていますけれども、むしろ、生産者と給食に地域食材を活用していただける側との関係づくりをまずは重点を置いていきたいと思っています。

○長田委員 事業に対しては、ものすごくいい事業だと思っておりますので、その辺だけうまく配慮していただければ結構だと思います。よろしくお願いします。

○中嶋委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、これで農水商工部関係の平成21年度当初予算要求状況についての調査を終了いたします。

 

  ・「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告について

  ①当局から資料に基づき説明(梶田副部長説明)

  ②質疑  

   な し

 

        (休  憩)

 

  2 常任委員会

    (1) 議案の審査

      ●議案第56号「工事請負契約について(中南勢2期地区広域農道事業松阪工区1号トンネル

工事)」

      ●議案第57号「工事請負契約について(道行竈地区県営ふるさと農道トンネル工事)」

      ①当局から補充説明

         な し 

       ②質疑

          な し

        ③委員間討議

        な し

              ④討論

               な し

             ⑤採決

      議案第56号、議案第57号  挙手(全員)   可決

      ●議案第62号「損害賠償の額の決定及び和解について」

      ①当局から補充説明

        な し

      ②質疑

○中嶋委員長 それでは、委員の皆さん、ご質疑があればお願いいたします。
 私から1点、今回けがをされた2名の方のうちの1名の方についての損害賠償の額が確定したということで議案を出されているんですが、もう1名の方については、いつごろの、見通しで結構なんですが、年度内ないしは年度を越えそうだという、そのあたりのことについて、ご説明いただければと思うんですが。

○熊崎室長(担い手室) もう1名の方でございますけれども、現在まだ治療中でございまして、年度を越えるかもしれないとは考えております。

○中嶋委員長 もう1人方というのは、そうすると、今はお仕事もお休みされてとか、農作業もできない状況の中で、ずっと病院にいらっしゃると。そのぐらいの重篤な状況ということなんですか。

○熊崎室長 入院はされていなくて、自宅で治療されておりますので、お仕事につきましても、外に出にくいというのがございますので、大きな仕事ができないというふうに聞いております。

○中嶋委員長 ほかにご質疑ございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、これで議案第62号「損害賠償の額の決定及び和解について」に対する質疑を終了いたします。

      ③委員間討議

        な し

      ④討論

        な し

       ⑤採決

  議案第62号  挙手(全員)   可決

 

    (2)所管事項調査

    1)食料自給の向上に向けて(課題と対応方向)

    2)みえの安全・安心農業生産推進方針(仮称)(中間案)について

     ①当局から資料に基づき説明(真伏部長、望田総括室長、平本総括室長説明)

○中嶋委員長 真伏部長、1と2と関連させたご説明をいただいたということなんですけれども、1と2の関連している部分というのを最後にもう1回だけ説明していただけますか。どう関連しているのか。

○真伏部長 先程、私が説明させていただいた2ページ目の方をごらんいただきたいと思います。その真ん中に、農業生産対策の中で、3番、4番、5番というのを具体的な方向という形で書かせていただいておりますけれども、その中で、5番のところに、県民に支持される農業の推進というのを書かせていただいていまして、目標は、安全安心農業実施率の80%を定着と書いてあるんですけれども、ここの部分は、いろいろな農業、生産等をしていくわけなんですけれども、その中で、やはり、最後は県民に支持されて信頼される農業をやっていくためには、そのための理念という形で必要になるだろうというふうに理解をいたしておりまして、そこで、安全安心農業をしっかりとした三重県のこれからの農業方針ですよという形で打ち出しをする中で、県民の方の支持も得、地産地消も実施する中で、地域の活性化の大きな柱にしていきたいと思っていますので、そういう意味で、あわせて説明をさせていただいたということで、まさに、この5番の柱の中心になったのが、先程の方針だということでございますので、よろしくお願い申し上げます。

      ②質疑

○中嶋委員長 それでは、委員の皆さん、ご質問等がございましたらお願いします。

○岩田委員 先に、この数字なんですけれども、ちょっと確認させてください。
 資料1の米づくりの再生のところ、米、麦、大豆生産量17万トンから21万トンなんですけれども、3つ合わせての数字でしょうね。そうなると、今年、もはや米が15万9,200トンとれているのと違いますか。あと残りの麦、大豆というのは、数字的にもう1回、教えてください。

○芝田室長(農畜産室) 現状の17万トンという数字は、18年の統計の数字でございます。もう少し詳しく申し上げますと、主食の米が16万トンと麦が1.37万トン、大豆が0.42トンということでございます。
 それと、10年先の目標でございますが、米が16万トン、新規需要米が2万トン、麦が2.3万トン、大豆が0.91万トンと、そういうことでございますが、実は、数字当たりにつきまして、栽培面積が大きく関係してくるのでございますが、トレンドで水稲の作付け面積の減り方を全国の三重県のシェアを高めることによって半分程度にとどめると。麦については、現況、5,670ヘクタールですけれども、7,070ヘクタールまで伸ばしていくと。その裏に、大豆を積極的に入れていく。2年3作といいますか、稲、麦、大豆と、そういう体系を推進するとともに、転作の困難な湿田なり、あるいは現在、調整水田あたりになっております不作付け地に新規需要米を導入していくと。そういった計画で21万トンという計算になっております。

○岩田委員 米は、食用と飼料というのもここに入るんですか。

○芝田室長 新規需要米という形で、ここの21万トンなり、17万トンの中に入れております。

○岩田委員 僕は数字にこだわるのではないですけれども、現状把握をしたときに、既に17万トンは超えていると思いますので、それならば、もっと大きく増やさなければ、21万トンというのは、これはいろいろなことの兼ね合いからいって、ほかの数字と整合性がとれてくるのかどうかなというのを心配するもので、細かいところにこだわって申し訳ないんですけれども、現状認識がもうひとつちゃんとできているのかどうかなということでお伺いしたんですけれども、既に、先程も言われたように、16万トン現状から出るということになったら、あと1万トンだけでしょう。それが今度、飼料米ということになれば、単収がうんとふえてくる。あるいは、ほかのことにも使う米が出てくるとなると、もっとふえるんじゃないかなと思うんですけれども、これでいいんですか。

○真伏部長 その前の1番のところで、米、麦、大豆で、18年は3万8,000ヘクタールというふうに面積を表示させていただいていると思うんですけれども、そこの内訳を申し上げると、米が3万2,200ヘクタールでございます。それと、麦が5,370ヘクタール、大豆が1,000ヘクタール、合わせて3万5,570になるんですけれども、少し整理しまして3万8,000ヘクタールというふうに表示させていただいております。それを4万2,000ヘクタールにするときに、どういうふうな内訳をするかというと、米は3万2,200ヘクタールと申し上げたんですけれども、逆に、ここの米は、若干減る傾向にあるのかなというふうに思っていまして、3万500ヘクタールという見込みを出しています。
 それと、麦の方は、先ほど5,370ヘクタールと申し上げたものを7,070ヘクタールぐらいまでふやしていきたいなと。大豆については、恐らく、そんなに変わらないだろうということで1,000ヘクタールぐらいをそのまま置いています。あわせまして、いわゆる主食ではない新規需要米としての飼料米としての米ですけれども、これについては、18年のときにはカウントしていないんですけれども、10年後には3,340ヘクタールぐらいの新規需要米のものを見ていこうということで、あわせて約4万2,000ヘクタールぐらいの生産を考えています。
 先程、半分ぐらいと申し上げたのは、だんだん米の生産が落ちてきている部分がありますので、その減りを少しでも抑えながら、現在の米の生産の状況、売り上げの状況を見たときに、これ以上、本来の主食の米をふやしていくのは農業的には難しいかなという思いもございますので、その生産量でいったときに、現在の16万トンについては、ほとんど変わらないであろうという16万トンの推移を見て、逆に、麦の方は、今のところ、1.37万トンのものを2.3万トンぐらいまでふやしていこうじゃないか。大豆も0.42万トンのものを0.91万トンまでふやしていこうと。先ほど申し上げた新規需要米については、新たに2万トンぐらいを導入していきたい。合わせて21万トンというような形の見込みをされているところでございます。

○岩田委員 そういうのはいいと思いますけれども、全体の耕地面積は、昔から6万ヘクタールですか。そこからは4万ヘクタールに耕作面積がなってくるということで、今の恐らくいろいろな転作をして、永年で転作をして山になっているところとか、いろいろあると思うので、それはそれとしていいと思うんですけれども、その辺のところのあと、農水商工部の方で考えていくとすれば、昔の6万ヘクタールをどうその後の2万ヘクタールはどうするのかというのも、根幹にはどこかにあってもいいのかなという気がするんですけれども。

○平本総括室長 今岩田委員がおっしゃられた6万2,000ヘクタールは、三重県の全耕地でございまして、ちょっと数字が若干違うかもわかりませんけれども、6万2,700ヘクタールぐらいあるのかなと。その中で、水田が4万8,000ヘクタールぐらい。ですから、畑とか樹園地とかがございますので、水田自体は、大体4万8,100ヘクタールです。そういう中で、今、部長の方からご説明申し上げた数字ということで考えております。
 以上でございます。

○岩田委員 それでは、8,000ヘクタールはそういうことで、もはや耕地として今はないということになってくると思うんですけれども、それはそれでいいと思いますけれども。

○平本総括室長 耕作放棄地ということではなくて、不作付地とか、そういうのもございます。

○岩田委員 それでは、それで結構でございます。
 もう1回、蒸し返して、いろいろなことをお伺いしたいと思いますが、まず今、担い手の方々の認定農家ですか、今の現状が4,000人という目標を掲げていたのが2,000人ぐらいだと。これは、恐らく修正されていると思うんですけれども、そんな中で、今度、4,000経営体ということです。この中には、集落営農も入ってこようと思うんですけれども、それはどうなんですか。

○熊崎室長(担い手室) 4,000経営体でございますけれども、委員おっしゃるように、今までですと、いわゆる家族経営体みたいな、ご夫婦でやっているという経営体が多かったと思いますけれども、先程申しましたように、いわゆる組織体のような集落営農した法人の方とか、それから、いわゆる大きな方が企業化して、そういう企業化された経営体もございますし、当然、個人の方もいるというようなイメージを持っております。
 4,000経営体という数字も前と一緒になっていますけれども、今回は、計算の中で、このぐらいの人数がないと、いわゆる全体の耕地利用率のお話とか、生産の話ができなかったもので、まず、仮置きのような形で4,000経営体という数字がのっております。当然、今後、部長も申しましたように、市町とか農営と話し合う中で、数字なり、経営累計は後で変わりますので、それによって、数字の動きはあるかとは考えております。
 また、当然、WTOとかいろいろ国際情勢もございますので、それによっても変わってくる可能性があるというふうに考えております。
 以上でございます。

○岩田委員 目標なのでいいと思いますが、集落営農から、どなたかに次には経営体としてなっていくような方向にいかないと、集落だけではずっと行けるはずがないと思いますので、もちろん単独の経営体の自立農家というのが必要ではありますが、そこら辺のところを、一番右に書かれている農地利用調整機能等の1,500集落というものと、自立的な形態の4,000経営体というものは、これは別個ではなしに、一体として、これからは何とか考えていかなければならないのではないかなという気がします。そうでないと、集落営農といっても、経営的にどこまでいったらちゃんと成り立つのかということが、今まさに問われているところで、これは、出会いとか何とかで、報酬ももらわずにやっていかなければ守っていけないという部分が出てくると思うんです。そのところをしっかりと見極めることによって、次の経営体につながっていくものが出てくると、こう思います。
 それで、先程、午前中にも申し上げた、そこら辺のところがわかってくれば、次に、商工業と、そういった方々と一体となってやっていけるという意向ができる。あるいは、全国からの若者が、今、それこそ知事が言う、ピンチをチャンスに変えるということについては、今の環境だとか、自然だとか、いろいろなことに向けて、これから食料の安全安心ということについては、農業がまさに注目をされてくると思うので、そこら辺に結びついていくような気がするんですけれども、そこら辺の見解はどうなんでしょうか。

○熊崎室長 委員おっしゃるように、1,500集落という農地の利用調整機能を持つ集落と書いてございますように、ここでは、集落ぐるみで営農するというのではなくて、集落の持っている農地を集落の皆さんが話し合いをしていただいて、合意のもとに、どのように使っていくかと。だれにあてるかということを考えていただく機能を持つような集落を農用地利用調整機能を持つ集落というふうに考えております。その集落の中から出てくる場合もございますし、その集落には大きな農家がなかったら、外の集落にお願いして土地を持ってもらうというようなことをして、4,000経営体のうちの何千かの、いわゆる土地利用型の経営体ができてくると。そのようなイメージを持っておりますので、先程委員がおっしゃったことと全く同じでございます。その経営体がもっと大きくなれば、法人化して、農商工連携とか、いろいろなことも出てくるだろうと、そんなことを考えております。
 以上でございます。

○岩田委員 そこへ行くのに、ここの一番上のところに、農地利用集積のところの2つ目ですか、普及員の人的支援ということの集中化ということが言われておりますが、今の普及員の数、中央で管理しているのと、各地域へ行っている人と、これが年々減ってきているような感じがするんですが、ここら辺のこれからに向けては、人的な組織体制としてはどうでしょうか。

○真伏部長 確かに、県の経営改善プランという形で、定数等の削減等も図ってきておりますので、その中で、普及員だけではなしに、全体として定数削減というのはされてきておりますので、まだこの後、2年ほど続くんですけれども、普及員についても、定数についてはもう少し減る予定はいたしております。
 ただ、その数というよりも、地域でどんな形で進めていくんだという体制の方が、私どもは大事かなと思っておりますので、先ほども少し申し上げたんですけれども、普及員の人的資源の集中化の右のところに、その市町JA等での地域体制の整備と書かせていただいていますように、例えば、員弁地区でしたら、市とJAと県が一体的にいろいろ進める中で、いわゆる集落営農といいますか、その取組が大きく進んだという例もあるようですので、まさにばらばらで動くのではなしに、みんなが一体になって、その地域の経営のためにどうするんだというのをやっていく、そういう体制がとれれば、数ではない、また別の大きな力になるかなと思っていますので、そういう形での工夫といいますか、取組も含めて、その辺の普及員のいろいろな活躍等もお願いしたいと思っています。

○岩田委員 そこで、ひとつだけ提案させていただきたいんですけれども、今、団塊の世代がたくさん辞められる。そういう方々を、やはり、県がもう少し手を入れて、退職年齢を伸ばすのではなしに、やめていただいて、その後、何年か集落にかかわってやっていけるような派遣制度というのもつくりながら、これにあてていくということが、やはりこれからは必要ではないのかなと、こう思うんですけれども、そんな提案の見解はどうでしょうか。

○真伏部長 県の方は、一応、定年は60歳という形で切ってございますけれども、再任用制度というのがありまして、年金の受給に合わせて、今でしたら63歳、いずれ64歳、65歳というふうに延びていくと思うんですけれども、再任用するという制度がございますので、そういう普及員の方を再度働きたいという方については、その地域で活躍していただけるような形の道もあるかなと思っていますので、ご指摘の活用の仕方ですね。その辺で検討はいたしたいと思います。

○岩田委員 それでは次に、もう一つ、法的な整備を午前中も申し上げたように、株式会社に土地を貸すということと、それから、改良区の営農にかかわっていくという部分については、どうでしょうか。

○真伏部長 会社に所有をさせるということについては、国もまだ多分消極的なんだろうと思っています。いわゆるリース、貸借については、もう少し門戸を開いていこう、規制緩和をしていこうということもあるようでございますので、それは、当然、そういう形で国の方も進めてくるのかなと思っていますので、県もその方向でいろいろやっていきたいと思いますし、今の国の方の計画を見ていますと、各市町単位で農地利用に係るいろいろな計画づくりをしろというような感じのことを書いていますので、恐らくおっしゃったように、会社の方が利用できるような形の、そういう形の取組がもう少し進んでくるのかなと思っています。
 もう一つの改良区が営農かどうかという部分については、個人的な見解としては、そういうふうなものが既にもう組織としてあるわけですので、地域でいろいろ農業にかかわっていただいている組織でございますので、そういうところもどんどんやっていただきたいなと思いますけれども、当然、法的な制約がございますので、午前中も申し上げたように、必要な法改正が要るんでしたら、県としても、その辺のことはまた要望もしていきたいと思っています。

○岩田委員 改良区のことについては、そういった組織を新たにつくって、そこの中で定款をつくればいいということだと思うんです。
 ところが今、改良区が全く基盤整備、面整備をした、償還が終わった、皆さんが解散するという例が、恐らく県でどのくらいあるかわかっていると思うんですが、たくさんあると思うんです。これをとめようとすれば、今までのそれを引き継いでいく新しいものをつくれというのではなしに、引き継いでいった中で、ちゃんと全国組織までつながっているというものをしっかりとやっていく方が手っ取り早いし、皆さん方も、それのほうが慣れ親しんで、この中でやっていこうかと。恐らく、改良区の中には、理事さんもいれば、総代さん等、総代の制度も、これは4年制だということで、いつも申し上げているとおり、農協の方の営農の担当の各集落から出ている人は1年か2年で組長が変わっていくけれども、改良区は変わらないという制度が4年間一緒だし、地に足がついているというようなこともありますので、そこら辺のところを強く標榜して、やはり、これを根幹から変えていかないと、恐らく、改良区というものがなくなっていくのではないかなという気がするんですけれども。

○平本総括室長 委員おっしゃられましたように、農業の部門、特に農業農村を今後も維持発展させていただく上で、改良区の役割は非常に大きいものがあるかなと、このように考えております。
 そういう中で、現在県も、今委員おっしゃられたように、改良区個々の力が弱ってきているところもあるわけです。そういうところをおっしゃられたように、解散という手法だけではなくて、統合を強化して、逆に、改良区の役割を強めていくと、そういうようなことも県として進めておりまして、本年度中に改良区を統合しまして、県内の改良区を160ぐらいに統合を進めてさせていただきながら、体力強化を図って、地域の農業農村に対する貢献の度合いを高めていただくと、こういうことも進めさせていただいております。
 以上でございます。

○岩田委員 私ばかり言っていてもいけませんので、ほかの先生方もおられるので、後ほどまた気がついたらということで、この辺で結構です。

○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。

○野田委員 食料自給の向上に向けてということで、一番最後の右側のところに、10年後の目指すべき姿となっているけれども、これは、基本的には三重県ですね、日本ではなくて。三重県のということですね。現在、三重県は40%を超えているのかな、全国平均よりもちょっと高いかなということで、おおむね40%です。44%ですか。
 そうすると、10年後を目指すべき姿で、食料自給率の推計、これも三重県の数字だと予測するんだろうけれども、50%程度ということになっていて、高々10%超えていないんですよね。そういう目標でいいんですか。将来にわたってとなると、来年とか再来年の数字で、この程度というのはいいけれども、これは10%を上げるというのは非常に厳しいのかもしれないですけれども、現実的には。ただ、やはり、将来的な推計としての目標にはちょっと低過ぎるんじゃないかなという印象があるんだけれども、この辺はどういう認識があるんですか。

○真伏部長 食料自給率で数字を表すこと自体は、いいかどうかという議論は、一方であると思っています。といいますのは、国も、先程ちょっと、計画の改定をという話をさせていただいたんですけれども、いまだに国は40%なんです。それを50%まで上げようという話をしているんですけれども、そこに行くときに、とりあえず50%に上げるには、こういう取組をしたらいいですとか、あとは、それに対する行程表みたいなものを含めて、イメージというのをこの間発表しているんですけれども、そのときに、いろいろ言っていますのは、当然、国が50%を目指そうという話なんですけれども、食料自給率そのものを、特に今、カロリーベースで今計算をしていますので、そうすると、農業生産だけで数字が決まってくるものではないという部分があるんです。
 ひとつは、当然、農業生産の方で耕作放棄地を解消するとか、優良農地を今転用されているものを転用制限することによって農地を守るとか、いろいろな形で生産をすれば、そこで上がってくる部分は当然あるんですけれども、あわせて、消費面ですね。いわゆる食育の推進の部分ですとか、それから、食生活そのものが日本型に行くのか、そうでない方に行くのかというのでも全然違ってきますし、今のように、食べ残しをたくさんしているとか、そういうこともあれば、いわゆる消費面での影響というのも結構あって、その両方とも相まって食料自給率というのが出てきている話になりますので、単純に、農業生産だけを見て上げられるというものではないというのはありますので、国も、そもそも50%にするのがいいのかどうかという話を、これを議論してもらいたいがために、今回、そのイメージというのを出してきたのかなというふうに思っています。
 そういう意味で見たときに、どれだけ食料自給率のパーセンテージを上げるのが大変かというのをちょっと見てみると、例えば、米の消費を、これは全国ベースですけれども、年間で大体1人61キログラムだそうです。63キログラムまで10年度、ふやそうとしたときに、自給率に換算したときには1.3%しかカウントはしてこないというのがあるんです。
 例えば、小麦なんかの生産も、今、大体全国で91万トンぐらいはあるんですけれども、それを仮に倍の180トンまで伸ばしていっても、その率に換算すると、2.5%しかカウントとしては出てこないとか、そういう意味で、必ずしも、農業生産と自給率がすぐに生産をふやせば、もっと自給率が上がっていくというような感じでもありませんので、先程、私が慎重な言い方をさせていただいたのは、果たして、本当に食料自給率を何%にしますかということ自体を大きく目標に掲げるのが本当にいいのかどうかというあたりも、もうちょっと議論をさせていただきたいと思っています。
 あえて今回、自給率を最後に書いて、目指すべき姿の中では、例えば、農業算出額を何億円にしますとか、耕地利用率を何%にしますという形で、直接、農業とかかわってみえる姿の方がいいのかなという部分がありましたので、あえて、その自給率はその姿の中に書かずに、結果としてというふうに申し上げたのは、そういう意味があったんですけれども、自給率を当然上げていくというのは、私は必要かなと思っていますし、例えば、全国ベースで比較するとき、それから、国と比較するときなども自給率ベースで比較していくというのが1つの方法かなと思っていますので、目標の1つの指標としてはあっていいのかなと思いますけれども、そういういろいろな細かい背景の中で出てくる数字ですので、その辺もご理解をいただければと思います。
 先程申し上げた取組を一生懸命仮に取り組んでいったとしても、三重県の自給率は計算上は44%が50%ぐらいまでにしか上がりません。という中での50%ですので、ご理解いただきたいと思います。

○野田委員 説明で、私も具体的にこういう数字になるのがよくわからないので、基本的に考えていたら、やはり、国内の平均国レベルで、やはり80%ぐらいを目標に決めながらやらなければいないだろうなと。あとは、いろいろな形の中で、外国のものはあるだろうかと、そうしていかないと、将来的に輸入ばかり、今はそれでいいのかもしれないけれども、最終的に輸入製品が今のように10年後、20年後、本当にその値段で来るかというと、なかなかそういうふうな時代ではなくなるだろうということがありますよね。そうすると、一概に、今、10年後を倍にしても、二、三%しか上がらないというふうな状況は説明してくれましたけれども、実際は、もっと上がる可能性だってあるんですよね。それはなぜかというと、先程、部長も言いましたように、食の関係ですよね。どれだけとるかということ。例えば、外国の輸入飼料で、牛とか豚とか、この辺のところは、日本に生産ということでカウントされていますけれども、実際に計算してみたら、20%を切ってしまう、11%だという可能性だって、数字の見方によればありますよね。そこをまず飼料を変えていくということが、これからの、実際、本当に自給率が40%にカウントしていくのかという話になってくると思うんですよ。その辺のところも踏まえて計算していかないと、今の数字だけで、本当に全部が日本の中で生産されているかというと、これは、大きな間違いであるというふうに僕は認識しているんです。その辺の認識はどうなんですか。

○真伏部長 今の自給率の計算というのは、カロリーベースなんですね。ですから、例えば野菜みたいにたくさん生産していても、カロリーの低いものはほとんど数字の上に反映されないというのがありますので、カロリーベースの自給率というのは、1つの指標かなと思っていますけれども、農業全体を支える指標でもなければ、日本国内でどれだけ食料が賄われているかという意味での指標にも、少し偏った見方がされているのかなと思っていますので、そういう意味では、別の指標を持ちながらどうなんだというのは評価をすべきだろうと思っています。
 資料を持ってこなかったものでいけませんけれども、カロリーベースではなしに、日本の食糧の中でどれだけ賄われているのかという話をすれば、もっと高い比率だったと思いましたので、決して40%、50%という数字ではありません。

○野田委員 わかりました。考え方によって、いろいろ違って違ってくるというのは、そのとおりかもしれないですけれども、輸入ものの方が当然多いものは間違いないわけですから、その辺のところは、しっかりと、県の中でこういう対策をすると、10年後の目指すべき姿を試案の中で示してくれているわけですから、そこのところは、実際、それが進むような方向の中で、議論していてもしようがないので、これは実際、そういうふうな現実的なものを10年後にある程度これでもって対応できるような数字ということで認識させてもらいます。ただ、この数字がどこかで間違っているとちょっと困りますので、その辺だけ確認をしたかったんです。
 確かに、算出額で計算すると、こうなるのかとは思うんですけれども、かといって、生産高と成果額と、ずっとイコールかというと、そうでもありませんし、それを言い出したらきりがありませんので、おおむねこういうふうな10年後の集落とか形態とか、耕地利用、これは100%で、ここまでだかどうかわかりませんけれども、おおむね100%を目標にして10年後にやったときに、三重県として、どれぐらいの人がどうなるかということを、もう少しわかりやすい指標をつくってほしいというふうに思います。それは、しっかりと、それこそ、いろいろな意味でこれから聞くときに、食料自給率では表現が悪いんですよというだけでは、これは問題は解決しませんので、野菜とか米とか肉とか、いろいろなカテゴリーを少しつくっていただいて、その中で、三重県の人たちが利用してもらっている分、もしくは供給できる分、どれぐらいのものだという指標を考えてほしいと思います。
 その辺はどうですか。

○真伏部長 先日の特別委員会でいろいろお話しさせていただいたときも、例えば、これでやって、農家所得がどんなふうに変わるんだとか、そんなものを指標として出せないのかとか、いろいろご指摘もいただきました。今のご指摘も含めて、もう少し農業の実態といいますか、イメージできるような数字も要るのかなと思いますので、もう少し、その辺は検討させていただきたいと思います。
 今の段階では、大きくざくっとしたとらえ方でやっているものでございますので、そこまできちっとした積み上げができていない部分もございますので、あわせて、また検討させていただきたいと思います。

○野田委員 今のご説明ですと、よりわかりやすい指標をいただけるのかなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それと、最後の農村活性化対策の1つの6、7の要素ですよね。この中で、例えば、高付加価値と午前中でも質問させてもらいましたけれども、新たな資源の活用、キーパーソン人材育成という言葉としては、イメージとしてはわかるんですけれども、具体的に、農業家がこれについてきてくれるのかなというような不安を感じるわけなんです。この辺の取組も含めて、もう少しわかりやすい、こうしたらいいのかというもののイメージづくりというのはないんですか。農業科学的にやっているような認識しかないものですから、この辺を少し説明していただけますか。

○高橋室長(マーケティング室) ここにも事業名、バイオトレジャー発見事業と三重ブランドアカデミー事業と書かせていただいておりますけれども、現在、私どもの事業でやっている内容を説明させていただきます。
 まず、バイオトレジャー発見事業の方で、地域の資源、地元の人たちにとって当たり前のようなものであっても、県外の人、首都圏の方とか、そういう食の専門家からすると、すごく宝物だったりするわけです。そういったものを外部の目で発掘して、これはもっと商品化するポテンシャル、潜在能力がありますよという刺激を与えるのが、まずバイオトレジャー発見事業です。
 そういった素材であるとか、また、自分の生産者であるとか、食品事業者の方が自分のところの商品をもっとブラッシュアップしたいという方々について、三重ブランドアカデミー事業という事業で、これも外部の食に関する専門家の方に講師になっていただいて、家庭教師的とまではいかないんですが、個人レッスン的に、月に1回、二月に1回ペースで、それぞれの事業者が生産者の課題を整理し、どういった戦略で、課題に応じていろいろな戦略があると思うんですけれども、もちろん、地産地消的な戦略もあれば、県外に売っていったほうがいいとか、いろいろな戦略を講師の先生のアドバイスをいただきながら、ただ、先生が全部教えちゃうと育ちませんので、いろいろ自分で考えさせて、それこそ、首都圏に1回勉強に行かせたりとか、そういったいろいろな訓練をしながら育てていって、最終的には商品のブラッシュアップというのがゴールであるんですけれども、その結果、自分で課題を見つけて戦略を立てて、それで商品化にしていくという一連のプロセスを1回自分で勉強することによって、人材育成として、県の事業として指導するときは一商品ですけれども、それを1回経験することによって、地域でリーダー的な存在になっていただいたりですとか、今後のいろいろな商品開発なんかにも、1回学んでいただいたノウハウを生かして展開していけるような、そんな事業を現在展開しているところでございます。

○中嶋委員長 委員の皆様と執行部の皆さんにお願いなんですが、このペースで行くと、夜の7時か8時になってしまうので、質問も答弁もできるだけ簡素にお願いしたいと思います。進行のご協力のほどお願いします。

○野田委員 1点、具体的な例を教えてもらえますか。

○高橋室長 バイオトレジャー発見事業でいきますと、アオサとかアテモヤとか、トラノオといって、東紀州の方で刺身の薬味ですね、わさびがわりに唐辛子みたいなものを使ったりとか、三重ブランドアカデミーですと、例えば、よく量販店に並んでいるものですと、横山食品という厚揚げとか豆腐製造事業者なんですけれども、そういったところでありますとか、アゼマメを使った豆腐関連事業者とか、後で資料をお渡しいたします。

○山川総括室長 簡単に言いますと、農商工連携で2つの商品ができております。これは、尾鷲の特産の甘夏ミカンと尾鷲の海洋深層水でつくりました塩ということで、これを現在農商工連携促進法で認定を受けて、これから販売していこうとしています。
 それともう一つ、タブの木から抽出しましたエキスを利用したリキュールの製造販売ということで、これは、中小企業者は神楽酒造株式会社と農林業者は近藤緑化株式会社、ちょっと戻りますが、先ほどの尾鷲特産の甘夏は、中小企業者はおわせ深層水しお学舎株式会社と農林業者はNPO法人天満浦百人会というような事業でございます。

○野田委員 わかりました。ありがとうございました。

○水谷(隆)委員 簡単に2つばかり。
 先程、岩田委員からも話がありましたように、改良区の問題です。
 これは、やはり、これからの農業をやっていく上では、非常に重要なポイントを占めてくるというふうに思います。我々の地域でも、員弁は1地域しかないんです。あとは、ほとんど解散しているんです。そういう地域で5改良区がありまして、その後、5つの改良区の中でいろいろ意見交換をしながら、これからの農業についての問題とかということをいろいろ議論しているわけですけれども、その辺をきちっと政策的にやっていくということが大事で、そこに対する支援もしていただきたいし、先ほど、営利を目的にというわけにはいけないというのがありました。これも、やはり、これからは、そういう改良区が中心になって、いろいろなことをやっていかないと、ついてこないです。だから、その辺もぜひ国に要望をお願いしたいなということを私からもお願いしたいということ。
 それから、試案をつくっていただきました。見ていまして、あくまでも試案ですから、これからもパブリックコメント等でいろいろ変えられていくと思うんですけれども、企業においても、長期計画、10年、20年先を見据えた計画、そして、それに伴った中間計画といったものも当然つくるわけです。だから、こういった農業政策に対して、いろいろな食料の自給率の向上ということですけれども、非常に大きなインパクトを与えるというふうに思うんです。
 だから、10年先を見据えた、こういった目指すべき姿をつくっていただいた。そして、短期の3年間は、10年先の目標に向かって、どういうふうな施策をしていくかと。そういったものをきちっと立てていくことによって、恐らくこれは実現していくのではないかなというふうに思っています。
 特に、7番目の多面的機能の維持と活用が、これから農業をやっていく上において、非常に重要な要素を占めてくるんじゃなかろうかというふうに僕は思っているんです。やはり、学校教育との連携、これも前も出ていましたように、そういったことを恐らく小中高生は、どういうふうにして米ができているのかということ知らない人が多いと思うんです。ただ単に食べるだけで、ぱっと出てくるという感覚でいる人か多いと思う。田植えというのは、まず知らない。手伝ったことのない人が多いと思うので、そういった体験農家というのもやってみえるところもありますけれども、そういったところを強化していくことによって、いろいろまた農業従事者にも影響を与えてくることもあり得るだろうと。
 そしてもう一つは、獣害対策が後で出てきますけれども、これは、相当真剣に取り組んでいかないと大変なことになってくると思うんです。せっかくやっても、また食べられてしまったとだれかが言っていたけれども、泥棒に遭ってしまうというようなことになりますと、百姓も農業もやる気がなくなってくるというようなことになりますので、これからは、やはり、農業というものを経営としてとらえて、その辺をきちっとした形で推進していただいているということが、非常に僕はありがたいと思いますし、また、これを最重要課題として取り組んでいっていただきたいなというふうに思います。
 以上です。

○真伏部長 県議会の方からも、条例をつくったらどうだとか、基本計画なんかをつくったらどうだとか、県のイニシアチブをという話も言われています。とりあえず、今のところ、県はどういう方向で行くんだという取組の方向性なり目標は、一応整理させていただいたんだすけれども、おっしゃるように、これをどうやって実現するんだというのは次の課題だと思っています。そのために、基本計画がいいのか、またもう一つ先の支えるための条例がいいのか、そこはもう少し、私どもの中でも検討もさせていただいていますし、この常任委員会とか特別委員会もございますので、そこともいろいろご相談もさせていただきながら、どうするかというのは検討させていただきたいと思っていますので、ぜひとも、まさに絵にかいた餅にならないように頑張りたいと思っています。

○水谷(隆)委員 まさに、そういうことだと思うんです。だから、これを実行していくために、我々委員会としても、しっかりと取り組んで、どういう形でやっていくかということも含めて検討していきたいし、また、執行部の方も、それを実現するように推進していただければというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。

○中嶋委員長 この件に関しまして、ほかにございませんか。
 私のほうで1点、感想ですけれども、今、WTOの農業交渉が非常に日本にとって厳しい内容になりそうな雰囲気でございますので、そういったことも踏まえますと、今、三重県として、まさに水谷委員がご指摘いただいたように、今ここでこういう骨太の計画をつくっていただいたということが非常に意味のあることだと私も高く評価したいんです。
 いろいろと数値目標についても議論がありましたけれども、数字にとらわれることなく、三重県の農業はこうあるべきだという姿をぜひ、絵にかいた餅ではないというふうに部長もおっしゃっていただきましたが、実効あるものにするために、鋭意、検討していくに当たっては、市町とか関係者、それから我々議会とも十分議論を尽くしていって、なおかつ、速やかにやるべきことはやっていく。そういうことを改めてお願いしたいと思います。
 特にお答えは結構でございます。
 それでは、これで食料自給の向上に向けてと、みえの安全・安心農業生産推進方針(中間案)についてを終わります。

 

      3)中心市街地活性化について

      ①当局から資料に基づき説明(山川総括室長説明)

      ②質疑

       な し

      4)産業関係団体の再編・強化について

      ①当局から資料に基づき説明(津田総括室長説明)

      ②質疑

○中嶋委員長 それでは、ご質問等ありましたら、お願いいたします。

○野田委員 今、11月末か12月という形で、組合の方でも合併の協議をしているようで、先般、尾鷲の組合長、早田の組合長の方から、役員の方からご指名があって、ちょっと来てくれという話で、いろいろな話の中で、積極的ではないけれども、合併の方向での検討、あとは組合員さんに話をしながらということでの相談だったんですけれども、ただ、その中で、やはり、厳しい組合があるんです。厳しい組合のところをどうするのかということでの心配が人の少ない団体の組合が心配していて、本当に合併していいのかというのがまだまだ残っているわけなんです。
 その中で、いろいろな形の中での要望してくれということで、今日の委員会で、しっかりとその辺のところの確約までは行かなくても、それに近い形の中での返事をもらってこいというようなことで言われまして、強く言われたので、ちょっとここで言わせてもらうんですけれども、何団体か大きな形、いわゆる自助努力の中での赤字を抱えている団体がいる。県として、審査の中で、漁連とか、そうしたところでの審査をして、ある程度、話を進めてきているんだから、県としての責任というのが一部あるだろうというふうに組合長として認識しているので、その辺のところはどうなんだろうかと。特に、津田総括室長にいろいろ説明も受けて、ある程度、腹は決めつつあるけれども、まず、どうなんだということを言われておりますので、その辺、ちょっと一言をご説明、どういう方向での進め方というのを考えているのか、お聞きしたいなというふうに思います。当然、部長の方からも聞きたいんですけれども。

○津田総括室長 先程申し上げた12月中ごろまでに、参加意思を表明するということを申し上げました。21漁協が協議に参加している中で、昨日時点で13漁協で前向きに検討しようという返事をいただいているようです。残りにつきましては、最終12月22日ですか、そのぐらいまでには、21漁協すべてで意思表示が終わるという予定になっております。
 県としてのこの合併に対する考え方でございますけれども、この外湾漁協では、かなり多額の欠損金を保有してございます。たしか、前回、前々回の委員会でも50億円ちょっとというようなお話をさせていただいています。基本的には、これの解消には、それぞれこれにかかわる欠損金を保有する漁協が21のうち13ございます。13漁協で基本的には解消していただく。ただし、系統支援として、関係団体全体で支援するという部分もございますけれども、基本的には、漁協ないし系統団体当事者の方で解消していただくというのが筋かなと思っております。
 そうは言うものの県としては、できた漁協が、欠損金がなくなっても、まだまだなかなか運営そのものは借入金が多額で大変だという状況にございますので、漁協の運営について、前向きな取り組みについては、県としても、できる限りの支援をさせていただきたい。
 それから、新規事業の取組についても、あるいは合理化を進めるための機器整備等についても、できる限りの支援は考えさせていただきたいということで、県としては、合併漁協の前向きな取組に対して、応分の支援というか、できるだけの支援を考えさせていただきたいというふうな、基本的にはそういう考えでおります。

○野田委員 欠損金もたくさんある、まだ自助努力もしなければいけない。そうした中で、しっかりと監視できる状況というのをしないといけないと思うんです。そうでないと、やはり、参加しても、結局、その責任を自分の組合も漁協も赤字を負わなければいけない。なぜ赤字を持っていない団体が赤字を背負わなければいけないのかというような矛盾のところを、どんなふうに対応していくのかということに関して、やはり、しっかりと、その自助努力に対して監視をして、その監視ができない場合にどうするのかということも、ある程度、県の方も責任を持ってもらわなければいけないというふうに思います。 そうでないと、安心して乗ってこられない。
 当然、先程、津田総括室長からも言われたように、新たな新規事業、合理化を含めて新規事業に関してはしっかり対応していく。これは、しっかり要望しているので、それの対応も確認しているということですので、今、確認できたなとは思うんですけれども、それとあとは、いろいろな合併した後の対応というのが必要だと思うんです。その辺の事業だけではなくて、財政支援ということも必要になってくると思うんですけれども、その辺のところは、間違いなく、県の責任も含めて、できるだけの可能な対応というのができるというふうに踏んでいるんでしょうか。その辺は、どうですか。

○津田総括室長 まず、13漁協の自助努力は、結果的にきちっと監視できるかというお話、前段の部分ですけれども、これについては、それぞれが非合併漁業ごとの合併後においても収支を出せるような電算システムを組んで、きちっと後フォローできるようなシステムをつくる。それは、きちっと毎年度監視しながら、万が一、当初約束したとおりの自助努力ができなかったときには、改めて、懐からお金を出すなり何なり、最低限約束したことは守っていただくということを考えさせてもらっています。
 2点目の方は、先程、ちょっと言い忘れたんですけれども、漁協への直接的な支援に加えて、漁業者の方も元気になっていただかないといけないということで、午前中、新規事業あるいは資源の増殖に対する事業とか、あるいは燃油高騰への軽減対策とか、そんな意味での利用者対策に目を向けた部分、それからもう一つは、漁村そのものも、例えば、市場とか、あるいは支所の統廃合で、かなり漁村としての機能が低下する部分もあるので、そこら辺を何とかフォローできないかということで、これは、初年度調査事業になりますけれども、調査事業を組ませていただいて検討したいと、こんなふうに考えております。

○野田委員 大体の支援というか、事業に対する、また地域の合併した後の事業の取り組みに対する考え方はよくわかりました。
 あと、合併した後の系統の方で、いろいろなこれから発生してくるような、例えば、利息とか、いろいろなものが発生してくると思うんです。この辺のところも間違いなく、県の支援というのは考えていただいているんでしょうか。

○津田総括室長 今、予算当局とは折衝させていただいています。細かい支援事業の中身については、午前中、部長が申し上げたとおりで、なかなか今詰め切っておりませんので、それらも含めて現在検討させていただいています。

○真伏部長 具体的な合併協議会からのご要望は、実を言うと、きのう、正式に初めていただいた段階です。いろいろ仄聞いたしている部分もありましたもので、こういうふうな内容かなというのはあったんですけれども、必ずしも、私どもが思っていたのとは違う部分、いろいろご要望もありましたものですから、再度、そこはもう1回整理をさせていただく中で、本当に県はどこの部分をやるんだというのを調整させていただく必要があるのかなと思っていますので、現段階ではご容赦いただきたいというのはそういうこともあったんですけれども、もう少し、その辺も整理しながら、改めてまたご報告できるときにはさせていただきたいと思います。一生懸命、漁協が健全な経営になるような支援をやりたいと思っております。

○野田委員 その辺の報告も、できるだけ早く、委員会を含めて公表できるところはお知らせいただきたいと思います。
 当然、年を越してから、各漁協が組合員の皆さんに説明しながら合意を得るというふうな形で進んできますので、ある程度、その辺は年度内に担保しておかないと、進みはないんじゃないかなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。くれぐれも、一番最初の懸案として、欠損金の多い、また、約束事をたがえるようなことがありましたときには、十分県も、その辺のところは腹をくくって、当然、単組の元団体ところの漁協に、しっかりとその辺の計画どおりの自助努力をしていただいて、それでもなおかつできない場合には、しっかりと県の方もそれ相応の努力をしていだたかないといけないというふうに思いますので、その辺も含めて、しっかりとご報告いただきたいと。よろしくお願いします。

○真伏部長 県の努力というのは、多分、しっかり指導しろということだと思いますので、当然、それはやらせていただきたいと思っています。

○野田委員 当然、それプラス、結局のところ、自助努力はやってやって、指導してもできない場合には、それ相応の対応を考えていただかないと、なんや、うそついたじゃないかと。結局、努力はやったじゃないかと言われないような、そういう対応をよろしくお願いしたいと思います。

○真伏部長 基本的には自助努力ですので、やはり、最後まで自助努力はやっていただく必要があると思います。私ども県が逆に、変な形で、それに対して手出しするというのも、本来、立てていただいた計画を着実に実行していただく、そのために必要な県は指導をさせていただきますし、そういうことで、ご理解いただきたいと思います。

○野田委員 その辺の報告が来て、見させていただいてから、改めてまた、その辺は詰めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○中嶋委員長 ほかにいかがでしょうか。
 部長、今おっしゃられた、きのう要望が出されて、それに対して、想定、仄聞していた部分での対応で、一応予算のたたき台みたいなものをつくっているけれども、まだ公表するまでのところまで行っていないと。一応12月中旬に、意思がはっきりして合併を進めようとなった段階で、いわゆる想定どおり21漁協が合併していくという方向が見えた段階で、県としての具体的な支援策というのは、来年度当初予算には反映していく方向で議論は進めていかれる、そういうスケジュールと受けとめてよろしいでしょうか。

○真伏部長 来年から支援をさせていただく必要がある事業については、当然、21年度予算にのせる必要があると思っていますので、その準備をしています。
 先になるお話ですけれども、当然、必要な予算を中身を十分精査させていただいた上で、来年度必要な予算についてはのせていくというふうに思っています。

○中嶋委員長 基本的に自助努力をしていただく中で、まずは、仮に合併したとした場合、旧単位漁協当たりでシステム上、計画どおりの売り上げが出ているのかどうかというのもわかると、まずは、旧単組漁協というか、例えば、今の志摩の国漁協とか、今のくまの灘漁協だとか、そういう単位での努力をしていただくのは当然だと思うんですが、新しい外湾地区漁協全体の自助努力もお願いし、それでも無理な場合は、まずは系統の中で努力しなさいよということを多分指導されると思うんですよね。
 そういった中で、ちょっと危惧しているのが、マリンバンクですね。信漁連なんですが、これは、JAの方も絡んでくるんですけれども、農林中金の方の、いわゆる国の支援策というんですか、今回の国際的な金融不安を受けて、いろいろと国会の方で議論があって、金融機能強化法の関係で、農林中金の扱いというのは、非常に問題になったわけです。
 そういった中で、国として、全面的に農林中金を応援しようということは難しくなりつつある中で、一方で、三重県の信漁連を見ていても、それほど財務体力があるかというと、BIS規制の8%のちょっと上ぐらいか10%ぐらいで、いつ8%を割って、下手すると4%を割るかもしれないというふうなおそれもあると。そういうことで、いろいろな今経営のいい漁協も、やはり合併しなければいけないのかなということも考えているということもお聞きすると、私としては、ちょっとお願いしたいのは、今回、外湾地区なり、系統からいろいろな支援策というのがきのう出されてきているということですけれども、信漁連の信用部分についての県独自とまで言うのは難しいかもしれませんが、以前から本会議でも申し上げているんですけれども、全国ネットでもいいですし、近隣県でもいいですけれども、漁業者、それから農林中金がこければということはないと思いますが、農業者も含めた第1次産業を担っている皆さんに対する、いわゆる資金提供、信用供給です。この部分に対しての公共としての県と都道府県としての対応策ということは、ぜひご検討いただいきたいということをお願いしたいと思うんです。
 全く農林中金があるから大丈夫だよねというのが今までの私の感覚でしたし、多分、皆さんもそういう感覚だったと思うんですが、いよいよ農林中金でさえ、どうなるかわからなくなってきたということもあるかと思うので、転ばぬ先の杖だと思うんですけれども、すぐに予算に出してくれとか、そういう意味ではなくて、予算に速やかに出していただく部分は、それでもちろんやっていただく。一方で、そういう大きなリスクマネジメントの一環として、農林中金がもしだめになったら、それに伴ってマリンバンクみえがだめになったらということも、ちょっと頭の隅に入れていただいて、そのとき、どう対応するかということも、ぜひともご検討だけはいただきたいということをお願いしておきます。何かコメントがあれば。

○真伏部長 当然、信用事業というんですか、まさに本当に経済の血液の部分に当たる部分ですので、それが大変なことになれば、漁業者全体に影響する話かと思っていますので、いろいろな想定はしていかなければいけないと思っています。県としても、いわゆる公的な立場で、そういうこと自体が起こったとすれば、それは、全体の信用をどうしていくんだという部分を大きくさせる必要があるかと思っていますので、おっしゃるようなことについては、今すぐどうこうということは言えませんけれども、当然、いろいろな視野の中には入れていきたいと思っています。

○中嶋委員長 農林水産事業団を通したやり方とか、いわゆる三重県の将来負担比率に影響を及ぼすような債務の保証とか、そういったことが場合によっては必要になってくるかもしれないというような、そこまでを想定していろいろと考えていただきたいということで、これはお願いごとでございます。
 ほかにご質問等ございませんでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、これで産業関係団体の再編・強化についてを終わります。
 これから調査いただきます獣害対策に関連して、環境森林部の職員の出席を求めておりますので、ご了承願います。

          (休  憩)

 

      5)獣害対策について

        ①当局から資料に基づき説明(望田総括室長)

        ②質疑

○中嶋委員長 それでは、ご質問等ございましたら、お願いいたします。

○山中副委員長 前回の10月議会で、獣害対策が大体1ページぐらいで出てきていて、現状も課題もなく、長期目標もなく、このままでは議論の土台もでき上がらないので、しっかりと改めて、12月議会までにはつくってきてほしいと言わせていただいていて、ある程度、枠組みとしてつくっていただきましたことには、まず感謝申し上げます。
 ただ、もちろんこれをスローガンとしてのみ、長期目標、短期目標と書くのではなくて、実際に、この予算の中で具体的にどのように反映されるかというのも、また、細かく提示していただきたいなと思うんですけれども、例えば、針広混交林によって生息、環境の確保というのも、当然理想像として望ましいものの、具体的に、どこから始めていくのかというと本当に難しいことだと思いますし、長期的なプランの中で、どうやっていくのかなというのも聞かせていただきたいのとともに、今回、予算としても、確か増えていたと思うんですけれども、具体的に、昨年度からどのように変えていくつもりなのかとか、その部分に関しても説明いただければありがたいんですけれども。

○明石室長(環境森林部自然環境室) まず、第1点目のご質問の針広混交林等をどうつくるのかということでございますけれども、環境森林部では、森林環境創造事業を進めておりまして、これにつきましては、間伐率を上げた高間伐率の森林をつくって、これによって、下草等を生やし、また、広葉樹を入れていくような施策を行っております。
 平成19年度におきましては、1,440ヘクタール、これによって整備しました。また、20年度は若干下がりまして、1,095ヘクタールでございますけれども、この森林環境創造事業を今後とも継続して、多様な森林をつくっていきたいと思っております。

○服部室長(農水産物安全室) 獣害につよい地域づくり推進事業の21年度予算要求の内容について、ご説明申し上げます。
 まず、この事業の中では、県が獣害対策の体制を整備する事業と、それから、市町等を事業主体として地域で行ってもらいますソフト事業と2つございます。
 県の事業につきましては、先程もありましたように、フォーラムとか今までも開催していたわけなんですけれども、その規模を大きく、それから、地域でのリーダーとなってもらうリーダーの方を養成していく研修についても回数をふやして、地域もふやしてやっていきたいと考えております。
 それから、大きく変わったところといたしましては、環境森林部と連携しまして、今までサルの生息域の調査ですとか、サルの群れの調査については、農水商工部として全くやっていなかったので、環境森林部とともに連携しながら、一緒にやっていきたいというふうに考えております。
 さらに、市町でのソフト事業の関係ですけれども、国が実施する補助事業もあるんですが、さらにきめ細かく、市町として取り組んでもらえるようにということで、市町のある集落、ある地域を対象として補助をしていきたいと考えておりまして、この事業につきまして、実施地区を20年度8地区から12地区にふやしてやっていくということと、事業単価も上げてやっていきたいと考えております。
 以上です。

○山中副委員長 確認なんですけれども、これまでは、サルの群れの調査に関しては、環境森林部でやってきていたんですか。それをデータなどは、農水商工部の方には入ってきていなくて、対応していたりということはなかったということなんですか。

○服部室長 環境森林部での調査は、最近は行っておりませんで、前回のときにもお話ししましたように、平成13年ぐらいまでしかなかったので、そのデータについては、私も方もいただいています。
 それから、多分、生息域が人里に寄っているということかと思います。生息数についても、詳しいデータは、今時点としてはないということであります。

○山中副委員長 改めて、長期的なサルの群れの行動なども含めての重要性を考えて、改めて始める必要性をということで始めたということで、よろしいんですか。
 もう一つ、先程予算の方でも話をさせていただいたんですけれども、私もきのう、実は松阪市の三雲町の方で3カ所、自治会で地域の意見聴取会のようなものをさせていただいたときに、実は、2会場でカラス被害に関しての鳥害に関しての話が出てまいりまして、これまで中山間地で、先程話が出たカワウの問題であったりとか、当然、シカ、イノシシ、サルに関してもあったんですけれども、松阪市の方に関しては、要望事項を地域から出しているということだったんですけれども、県の方としても、ある程度、頭にも今後置いておいていただいてもいいのかなと思うんですけれども、その辺に関してはいかがでしょうか。
 とりあえず、これまでは予算としては全くという話だったんですけれども。

○服部室長 旧三雲地内でのカラスの水稲の苗植え付け時の被害というのは聞いておりました。
 今までカラスが水を張った水田に田植えの時期に下りるということはほとんどなかったと思います。この10年ぐらいの間に、津市、それから三雲町あたりで、これは私の感覚でどこにもそんなデータは出ていませんが、そういう生態が見られるようになってきております。
 ただ、一般的に、鳥の害につきましては、特に商品価値の高いものにつきましては、防鳥ネットを全面に張って、張りやすい栽培体系のもの、例えばブドウとかナシは、もう既に、そういうのを張るのが一般的になっております。また、水稲の収穫時期のスズメの対策なんかでは、防鳥テープできらきら反射板のようなもので脅して来ないようにするというふうな対策はとられております。その被害につきましては、本当に最近の話ですので、これから対応は検討していきたいと思います。

○山中副委員長 情報さえ入っていれば結構なんですけれども、また、これまで本当に獣害被害というときに、鳥害の方を意外に自分らも軽視してきたので、頭に置いていただければありがたいと思います。

○中嶋委員長 ほかにございませんか。
 獣害対策の事業の中で、今回、ニホンジカの生息密度管理と森林被害防除に関する研究事業というのがあるんですけれども、これは、環境森林部の事業になるんですか。

○明石室長 今年から環境森林部の事業になりまして、林業研究所所管で実施しております。

○中嶋委員長 これは、ストレートに獣害対策の事業というものではなく、先程サルの調査よりも、もう少し研究っぽいものだという感じになるんでしょうか。

○明石室長 ちょっと詳細は把握しておりませんけれども、これまで行ってきたのは、例えば、シカの剥皮被害、林業被害でございますけれども、それの食性行動というんですか、えさがないから剥皮をして、それをえさがわりに食べるとか、そういうようなものがどういう相関があるとか、そういうものを調べて、かなり被害と実際のシカの行動、そういうものを研究していたのが昨年で、私どもの室のものではございませんので、今年の分については。私の方では答えられません。

○大泉科学技術政策監 今回の研究の概要でございますけれども、今まで糞粒法と言いまして、シカのふんが山地にどのぐらいあるかということでシカの密度を推定していたわけですけれども、これは、シカのふんがいつまで残っているかとか、虫に食べられてしまうとか、ふんを食べる虫もいるようですので、そういったもので、正確な密度管理ができないというふうに考えておりました。
 それで、今回は、ライトセンサス法ということで、夜に光を当てて、シカの目が光る、その数を数えて、その生息密度と、それから糞粒法の生息密度の差みたいなものから正確な推計ができるような方法を見つけ出しましょうと、そういう研究でございます。

○中嶋委員長 それは、人が夜中に行って、目の数を数えるんですか。

○大泉科学技術政策監 はい、そういうことでございます。

○中嶋委員長 他県でも、こういう研究というのはなされているんですか。

○大泉科学技術政策監 他県では、研究の状況までは把握しておりませんけれども、ライトセンサス法ということで、どのくらい、その地域にシカが生息しているかという推計法ですか、それについては実施されているようでございます。
 ただし、糞粒法と合わせて、糞粒法は県内全体で把握することができますので、そういった方法に関連して、どのぐらいパラレルにあるのかとか、どのくらい補正すればいいのかというふうなことが今度はわかって、それで、より正確なデータが出るということでございます。

○中嶋委員長 シカの行動というか、それがわかるということで、ストレートに、そのシカをどうしたらいいのかというところの答えは見出せないわけですよね。

○大泉科学技術政策監 おっしゃるとおりでございます。

○中嶋委員長 現状を把握するということは、まず対策をとる意味においては必要だと思うので、全く意味のない事業だとか、そういう意味ではないので、誤解のないようにとっていただきたいんですが、そういった中で、午前の青木委員の質疑だったと思うんですけれども、その中で、獣害対策プロジェクトを立ち上げていかれるというふうなお話を伺ったんですが、具体的には、いつごろ、どういうメンバーで、どうやっていかれるのかというのを教えてもらえませんでしょうか。

○服部室長 農水商工部の総括室長と環境森林部の総括室長をキャップに、両部の関係の室を中心に、県庁内での組織を固めていきたいと考えております。
 時期というのは、できるだけ早い段階で立ち上げていきたいと考えております。
 先程、お示ししましたように、50地区のモデル地域をやっていきたいということですので、本庁の対策として、今まで地域でも連絡会というのをやっておりますので、その地域での連絡会の体制も強化していきながら、モデル地区が50できるように一生懸命頑張っていきたいと考えております。

○中嶋委員長 獣害対策についての要求状況を見せていただくと、3つの施策に分かれているんです。221の安全で安心な農産物の安定的な提供ということで中心になってやっていただいている獣害につよい地域づくり推進事業というのがあるんですが、一方で、先程ちょっと聞かせていただきましたシカの関係のものが227の農林水産業を支える技術開発の推進という施策の中にあり、かつ、サルの生息調査については、421の自然環境の保全と再生と活用という中に新規事業として表れていて、その施策がどこにあるかということ、1本でなければいけないとは申し上げないんですが、ぜひとも2部を中心に、しっかりと連携をとる意味でも施策がばらばらなので、責任体制もあいまいになってしまうのではないかということを若干危惧しますので、進め方については、十分よく考えていただきたいと思います。あと、私どもの委員会で、長田委員がおいでいただく前だったのですけれども、県内調査をした中で、獣害対策をきっかけにまちづくりをしていこうという、コミュニティーのきずなづくりをしていこうという、この動きというのは、やはり、農水商工部の観点でもなければ、環境森林部の観点でもない。美し国おこしかどうかわかりませんけれども、まちづくりというのは最近キーワードみたいになっていますけれども、そういう観点もあるので、基本的には、農水商工部と環境森林部だとは思うんですが、ほかの部にも働きかけをもっていただいて、本当は、私個人としては、重点事業に挙げていただいても、新型インフルエンザも大事なんですが、獣害対策は、実は、県民にとっては目の前に起こっている被害であり、そういうことなので、ちょっと県としても、もう少ししっかり取り組んでもらうべきではないかという思いを持っておりますので、そういった意味でも、この委員会でも獣害対策を重点的な調査項目にしておりますので、スタートは農水商工部、環境森林部で構わないんですが、県庁全体としての取組をご検討いただきたいと思うところでございます。それについて、部長、何かコメントがございましたら。

○真伏部長 両部でしっかりやっていかなければいけないという発想は当然持っていましたもので、今回、初めてこういうプロジェクトみたいなものを立ち上げて、一緒にやっていこうじゃないかということで、予算を要求する前から、それぞれ会議を持ちまして、担当者同士で意見交換もしながらいろいろ予算をつくってきましたもので、少し遅ればせかもしれませんけれども、一緒になってやろうという形の機運は上がってきていますので、しっかりやらせていただきたいと思います。
 あと、成果を含めて、今後またいろいろ対応したいと思います。

○中嶋委員長 よろしくお願いいたします。
 ほかに、獣害対策について、ご質問等ございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、これで獣害対策についてを終わります。

          〔環境森林部職員 退室〕

 

     6)三重県地方卸売市場の指定管理候補者の選定過程の状況について

       ①当局から資料に基づき説明(望田総括室長説明)

       ②質疑

○中嶋委員長 それでは、この件についてご質問等ございましたら、お願いいたします。

○野田委員 細かいところですが、最後のところの9ページのところの収支計画の収入合計、支出合計が21年から25年まで、どういう内訳なのか、概略を簡単に説明いただけたらありがたいなと思いますけれども、基本的には、収入はおおむね変化しないと思ったら、でこぼこしていますので、これはどうなのかというところだけなんですけれども、この辺の状況はどうなんですか。

○服部室長(農水産物安全室) 9ページの収支計画は、作成されたのが今度予定しています指定管理者に応募された生産会社ですので、詳しい内容は説明できませんけれども、収入の中身は、市場内に入居している卸売業者とか中卸業者の使用料の収入でございます。それと、電気代等の公共料金もこちらに収入として上がっております。
 支出につきましては、管理する職員の給料、それから、修繕の費用、それと、電気代等の支出になっております。
 以上です。

○野田委員 これは日数の問題なんですか。後でまた資料をくれますか。

○中嶋委員長 服部室長よろしいですか。 
 ちょっと私は腑に落ちないのが申請者がつくったからわからないのでは、ちょっとどうなんですか。指定管理するのは県ですよね。県として、余りにも、それはおざなりなご回答ではないかなと思うんですが、もしお答えがありましたら、もう一度。

○服部室長 詳しい中身は、書類でしか見ていないのでわかりませんが、私も同じように、これはちょっとということで聞きましたところ、施設の利用率を80%という目標を掲げるということで前回提案させていただいたと思うんですけれども、この事業者としても、施設の利用率を上げるために、利用料金を部分的に安くしたりする工夫をしたいと。だから、収入の合計が下がっていったり、支出の合計が下がっていったりというふうなことになっているというふうに聞いております。

○野田委員 ちょっとわからないんだけれども、要するに、収支、支出にしても、特に支出の方は段階的に小さくなるということで、これはこんなものかなと思ったりするんですけれども、ここで議論していてもしようがないものですから、資料をください。この辺が不明瞭な部分の中で審査するのかなという疑問を感じましたので。

○真伏部長 5日に申請処理いたしまして、次に、17日に第2回の選定委員会を開催いたします。その委員会の中でご議論いただきますけれども、指定するのは当然県の方でございますので、十分、中身を精査させていただきたいと。また、改めて資料を出させていただきます。

○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、これで三重県地方卸売市場の指定管理候補者の選定過程の状況についてを終わります。

 

     7)新規市場開拓支援事業の進捗状況について

      ①当局から資料に基づき説明(望田総括室長説明)

      ②質疑

○中嶋委員長 それでは、委員の皆さん、ご質問等がございましたら、お願いいたします。

○山中副委員長 新規市場の開拓ということで、これまで多摩テックに行かれて失敗されて、今後、既存商店、飲食店のタイアップと、こういう形でも本当にいいとは思うんですけれども、ちょっとお聞きしたいのが、今後、ネット市場とか、そういうのはどう考えているかというのをお聞きしたいんですが。もちろん既存のいろいろな地域に対して直接という効果もさることながら、どこにいても、今は各地のものに関して、ネットを通じて、ネットのある場所において特産品を売ったりとか、イメージ戦略というのができると思うんですけれども、そのあたりに関するかかわりというのは、今後、どう考えているかちょっとお聞きしたいんですけれども。

○山川総括室長 昨年度、国のそういったe物産市というような事業がございまして、今年度、2事業者が採択されております。
 1つは、津市でやってみえる事業者と、あと、尾鷲のしお学舎さんだったと思います。今、資料がないので、その2カ所が経済産業省が全国30カ所ぐらいをモデルとして、財団法人に、いわゆるe物産市、楽天市場みたいなものを設けて、そこは、経済産業省がいわゆる安全な、いわゆる電子媒体で売り買いをする場所ですよと。それを全国の30カ所ぐらいのところにリンクさせて、それで、そのところがそこへ商品をあげていって、ただ、販売はしません。販売は、直接事業者とやるということになるんですが、もう一つ、公的なインターネット市場を今モデル事業でやらせていただいています。まだちょっと物が売れたというところまでは行っておりませんが、今、ちょうどそういったものを構築している最中でございます。

○山中副委員長 もちろん、それは、国のモデル事業としてというのがあるんでしょうけれども、三重県独自でそういう特設ショップを三重県としてe物産市としてつくってもいいんじゃないかなと個人的に思うんですけれども、そういうことはできないわけなんですか。

○高橋室長(マーケティング室) まず、今年度の事業展開の中では、この事業の委託先がぐるなびだけではないんですが、ぐるなびとの連携体に委託をさせていただいております。ぐるなびというのはご存知かと思いますけれども、インターネット上で飲食店の検索をしようとすると、必ず使われる方が多いんじゃないかと。インターネット上での検索の最大手です。そこと組んでおります関係で、この実績にもございますが、ぐるなび加盟店への波及効果が既に行われております。
 ただ、実際、県が運営するホームページみたいなところで、インターネット上で注文できたというところまではできておりませんけれども、実は、スーパーバイザーなんかからも、もう少しその辺を整備した方がいいのではないかと。私ども、三重ブランドでありますとか、地産地消の関係のホームページをそれぞれ持っているんですが、直接、県のホームページですと、そこで商売というのはなかなか難しいんですけれども、そういったホームページを整理して、もう少しインターネットを活用した展開というのをすべきではないかと。スーパーバイザーからも、そういった指摘を受けておりますので、来年度以降、そういったことも検討していきたいと考えております。

○山中副委員長 本当に新宿駅前に特設店をつくるとか、多摩テックで細々とやるよりは、インターネットという媒体がある以上、例えば、北海道でも、民間ですけれども、花畑牧場の生キャラメルとかも、あれも販売の9割がネットで販売となっているという話で、やはり、そういうのも今後、県独自でできるのであるならば、前向きに進めていっていただきたいと思うので、またよろしくお願いいたします。

○高橋室長 午前中に、部長の方からも答えていただいて、来年度に向けて、物流商流の課題解決に向けた検討をするという中で、そういったインターネットの活用なんかも含めて検討していきたいと考えています。

○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、新規市場開拓支援事業の進捗状況についてを終わります。

      8)平成20年第4回景況調査の結果と対応について

        ①当局から資料に基づき説明(梶田副部長説明)

        ②質疑

○中嶋委員長 委員の皆さん、ご質問等ございませんか。

○長田委員 1点、14ページを見ておりますと、効果があると考えられる公共機関が行う企業支援策の中に、助成制度というのがあるんですが、もう一つの方の14ページを見ておりますと、どちらかというと、助成金というより、融資額の確保が中心になっているように思いますが、この辺のアンケートを受けての考えは何かございますでしょうか。
 最初の14ページは、別添の4の14ページ、最後です。そこの中で、2番目に助成制度というのがあるんですが。

○南理事 このアンケートでは、いわゆるどういうことをしてもらったら効果的ですかということで、企業側から言われたものの中に助成制度ということがございまして、今私どもの方で、緊急経済対策として新たに助成制度を出したということはしておりませんので、あげた対策としては、金融支援の制度をあげておりますので、そこで差が出ているということでございます。

○長田委員 逆に、今後、このアンケートを受けて、そういうような制度を設けられる予定があるかどうか、検討される予定はありますか。

○南理事 今、県全体で、今回の世界同時不況を受けて、経済対策が必要かどうかということの検討をしていまして、一応、明日、三重県庁全体の緊急経済対策会議というのを立ち上げて、情報共有なり対策を検討するということがありますので、その中で、そういうものも俎上に乗せて検討はさせていただきたいというふうに今思っております。

○長田委員 ありがとうございました。

○真伏部長 ここで言う助成制度というのは、どこまで言っているかはわからないんですけれども、例えば、利子補給とか、それから、信用保証料に対する助成制度の件も置いていますので、そういう面の広い意味では助成の方に入るのかと思っています。
 ちょっと対象が違うかもしれませんけれども、農業とか水産業関係でしたら、施設整備に対する補助金とか、燃油高騰に対するいろいろな国等の資金を使った補助金もありますので、そういうものを含めてかなというふうに理解はできるんですけれども、ちょっと補足させていただきます。

○山川総括室長 三重県産業支援センターでも、この景況調査をしている機関でございますが、そこもさまざまな補助制度を持っておりまして、研究開発についての補助金とか、いろいろなものもございますので、この詳細については、今、部長も理事も言いましたように、どういったものを想定しているのか、また、詳細については、今後また検討していきたいと考えております。
 以上でございます。

○中嶋委員長 実際に、これまでも助成制度ということの要望というのは、非常に強かったんだと思うんですが、使い勝手が悪いんですよね。今言われた研究開発も必要なんですが、明日どうするんだという企業にとっては、研究開発をする余力を持つための何らかの別の助成制度とか、細かなニーズがあると思いますので、その辺は、明日立ち上げていただく県の緊急経済対策の会議の中でも、企業の生の声を聞くということの取り組みは、ぜひともお願いしたいと思います。
 ほかにご質問等ございませんか。
 なければ、1点、私、聞こうと思っていたんですが、今回、愛知県なんかは、非常に自動車輸出産業に依存した産業構造ということで、非常に税収も大きく減るというふうなことで、大きく報道されているんですが、三重県の今の産業構造を考えた中で、今回の今おっしゃっていただいたような世界の同時不況、円高というふうな外的な要因を踏まえると、どの分野が非常に危ない、危険を感じるというふうに考えていらっしゃるのか。そのあたりのお考えをお聞かせいただきたいんですが。

○南理事 これもニュース等を見たり、あるいはちまたで話をしたりという話でございますけれども、基本的には、輸出産業の影響が一番大きいということだろうと思っています。
 今のところ、いろいろな情報を聞いていましても、雇用面でも、自動車におきましても、例えば、大きなサイズの車をつくっている事業所は非常に操業が悪いと。ただ、コンパクトな車をつくっている自動車工場は、非常に稼働率がいいと。そういうふうな状況があって、その会社の、要するに中間決算とか、そういうものを見たものと若干ずれがあるというふうに思っています。
 それから、1つは、そういう自動車産業のところが裾野が広いので、親がこけると、子、孫のところまで影響が来ているという状況でございますし、もう一つは、電機の関係も、あるいは半導体の関係も、全体的に輸出関連の部分が非常に影響が大きいのかなというふうに思っています。
 今の生産調整がその辺へ来ているという話でございます。それからもう一つは、投資の方の影響でございますけれども、これは、先ほども申し上げましたけれども、工作機械の受注が11月で非常にがたんと来たということでございますので、そのあたりは、ちょっと1カ月、2カ月のラグがここへ来て、投資のところが来ていますので、今のところ、私どもに立地の話が来ていたものが順調に来ているわけですけれども、今後、その辺の新しい新規投資が心配かなという気はしております。

○山川総括室長 倒産件数とか、いろいろ見ておりましても、例えば、三重県で一番多いのは製造業でございますが、11月の現状では、全体に車の輸送産業などが、今のところ特段ないんです。
 ただ、今後、こういう状況が長引くというようなことで、12月、年明けて、さまざまな影響が出るかとは思うんですが、三重県は、愛知県みたいに自動車ばかりではございません。バランス的に、自動車も電機も、さまざまなものが大体同じぐらい、20%とか、そういうのが5つぐらいありますので、どちらかというと、愛知県よりは足腰は強いかと思いますが、さはさりながら、やはり電機でも、さまざまな影響がある。ただ、この場合、パナソニックが岐阜の工場を移転されて、実は、松阪の方に増設をしていただくということもございますので、そこら辺はしっかり、他の地域を見ながらというわけではないんですが、やはり、三重県内になるべく来ていただくようなこともしながら、長期的に皆さんの状況を見ながら的確に対応するしか今はないのかなと思っております。

○中嶋委員長 私の方からの要望なんですけれども、新規企業の立地ということは、もちろん県民の皆さんも求めているんですが、今来ていただいている企業の引きとめというか、そういったとどめ置きということについても、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。
 あと、きょうの午前の議論の中で、青木委員の方からもご指摘があったんですが、観光業、それから第1次産業についても、三重県は非常に依存度が高い。他県に比べても、産業構造としては高い方だと思いますので、特定の地域かもしれませんけれども、特に三重県南部地域については、観光と第1次産業が非常に大きなウエートを占めるということも考えると、明日立ち上げるということなので、製造業はもちろんですが、第1次産業、それから観光業ということについても、緊急経済対策の対象業種として、よく現場の声を聞いていただいて、的確な対応をお願いしたいと思います。
 ほかにご質問等ございませんか。よろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、平成20年第4回景況調査の結果と対応についてを終わります。

 

      9)各種審議会等の審議状況の報告について

       ①当局から資料に基づき説明(望田総括室長説明)

       ②質疑

        な し

 (報告事項) 

      1)リーディング産業展みえ2008の開催結果について

      2)第11回全国農業担い手サミットinみえの開催結果について

      3)「『美し国みえドライブマップ』の作成及び「平成21年三重県観光・記者発表会及び交流会」について

        ①当局から資料に基づき説明(梶田副部長説明)

        ②質疑

         な し

 (その他)

         な し

            〔当局 退室〕

 

(委員間討議)

○中嶋委員長 説明資料をもう一度見ていただいて、所管事項の項目1から9、報告事項3項目について、非常に数多くの所管事項の調査にご協力いただきまして、ありがとうございました。
 これらについて、委員間の協議ということで、改めて委員同士で共有しておきたいとか、委員の皆さんのご発言で確認したいことがありましたら、お願いしたいのですが。
 食料自給の向上に向けてということで、大分ご議論があったのですが、特にこのことについて、改めて委員間でお話しすることというのはございませんか。

○水谷(隆)委員 部長からもあったように、条例づくりとか、そういったものも含めてやっていきたいという、先程お話もありましたので、我々ももう少し、これを受けて、この方向性でやっていく必要があるのかなと思います。これは重要な施策だと思います。

○中嶋委員長 ありがとうございます。
 あと食料自給の向上、みえの安全・安心農業生産推進方針について、特にご意見ございませんか。
 それでは、中心市街地活性化については、特に今日はご意見がなかったんですが、これについては特によろしいですか。
 産業団体の再編・強化、特に今回は漁協なんですけれども、これについても何かご意見等ありましたら。

○野田委員 今日発言させてもらったとおりで、県の責任を果たしてもらいたいということをしっかりと位置づけられるよう委員会としても申し入れをいただきたいと思います。

○中嶋委員長 ほかにこのことについてございますか。
 獣害対策については、いかがでしょうか。

○山中副委員長 10月の時とは違い、ある程度意識をもって取り組んでいただけるなというイメージもふくらんできましたので、委員会としても、委員長が言われたように生活の一番身近な部分にかかわってくる部分なので、押していただければと思います。

○中嶋委員長 ほかに獣害対策について、ご意見ございませんか。
 では、6番目の地方卸売市場の指定管理候補の選定過程の状況ですが、何かご意見等ございますか。
 新規市場開拓支援事業の進捗については、いかがでしょうか。

○野田委員 この辺は、手法の取組を少し変えて、新規の取組を含めて考えていくということを、もう少し現実味のある形で、成果をもう少し取り上げられるような取組も入れてほしいと思います。

○中嶋委員長 ほかにこの件について、いかがですか。
 景況調査の結果なんですが、これも予算決算の分科会でかなり議論がでたと思いますので、特に今改めてご意見等ございますか。

○青木委員 観光の部分で、教育旅行について、人の多い首都圏からだけの話になっているんですが、少し工夫がいるんかなと。北海道、東北の人って三重県の位置も知らない状況ですので、もう少し結びつけられないか。例えば、美し国とも関連があるかもわかりませんけれども、副委員長の地元の北海道の名付け親の松浦武四郎とも関係のある記念館もあるわけですし。
 修学旅行といえば、中学校、高校ですから、平和教育とか人権教育とかという関連の所へ行くことが多いわけですから、三重県もひとつの拠点だというつながり、学生にとってプラスになるような所を三重県の対象の所とつなげていくことも大事かなと感じました。
 以上です。

○中嶋委員長 ぜひ執行部の方に、そういう提案をしていただければなと思います。
 あと、審議会も含め、報告事項についても特にございませんか。

        〔「なし」の声あり〕

○中嶋委員長 なければ、これで所管事項の調査を終わらせていただきます。

 

Ⅱ 委員協議

  1 分科会関係

    (1)分科会委員長報告について      正副委員長に一任

  2 常任委員会関係

    (1)常任委員長報告について       正副委員長に一任

 

〔閉会の宣言〕

 

 防災農水商工常任委員長
予算決算常任委員会防災農水商工分科会委員長   

中 嶋 年 規

 

 

 

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