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平成22年7月15日 防災農水商工常任委員会 会議録 

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防災農水商工常任委員会

会 議 録

(閉 会 中)

 

開催年月日    平成22年7月15日(木) 自 午後2時14分 ~ 至 午後4時8分

会 議 室      201委員会室    

出席委員        8名

                           委  員  長   末松 則子

                           副委員長   辻 三千宣

                           委   員   北川 裕之

                           委   員   藤田 泰樹

                           委   員   水谷   隆

                           委   員   吉川   実

                           委   員   西場 信行

                           委   員   藤田 正美

欠席委員        なし

出席説明員

   [農水商工部]

                           部  長                   渡邉 信一郎

                           副部長兼経営企画分野総括室長   加藤 敦央

                           農産振興分野総括室長          山田 裕典

                           農業基盤整備分野総括室長      岩﨑 光雄

                           獣害対策担当参事             広塚 耕三

                           農水商工総務室長             嶋田 宜浩

                           農業経営室長                近藤 和夫

                           マーケティング室長             吉仲 繁樹

                           農産物安全室長              芝田 充弘

                           農畜産室長                  赤松   斉

                           農地調整室長                 藤田 敦夫

                           農業基盤室長                 福岡 重栄

                           農山漁村室長                前田 佳男

                           科学技術・地域資源室長          矢下 祐二

                           企画・経営品質特命監            冨田 康成

                           農業戦略特命監              森内 和夫

                           家畜防疫衛生特命監              小畑 晴美

                                                         その他関係職員

委員会書記    議  事  課  主査    坂井  哲

                           企画法務課  主査    小野 明子

傍聴議員        なし

県政記者クラブ 1名

傍 聴 者       なし

議題及び協議事項

Ⅰ 常任委員会(農水商工部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)三重の食と農の活力向上推進条例(仮称)について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 常任委員会(農水商工部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)三重の食と農の活力向上推進条例(仮称)について

    ①当局から資料に基づき説明(渡邉部長、山田総括室長)

    ②質問

○渡邉部長 今説明をいたしました条例の今後の進め方の少し考え方を、お手元に三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する条例(仮称)について、1枚もの、左側に日時が入った資料をお配りさせていただいております。本日……。

○西場委員 委員長。議事進行。条例の一番重要なことは中身です。中身の今説明が初めてあって、これから議論するというところが始まったのにですね、今後の進め方を今聞かせてもらう段階ではないと、こういうように私は思います。中身の議論を進めていただきますようお願いします。

○末松委員長 わかりました。
 じゃ、それは質疑が終わってから、少し後の項でさせていただきます。
 それでは、質疑に入ります。
 質疑については、項目で分割して行うこととし、まず目的について、2、責務・役割等について、3、基本計画についてを行い、その後4の基本理念及び基本的施策についての(1)安全・安心な農産物の安定的な生産及び供給の確保について、(2)農業の持続的な発展を支える農業構造の確立について、(3)活力に満ちた農村の構築についてを行い、その次に4、基本理念及び基本的施策についての(4)農業及び農村を起点とした新たな価値の創造について、最後に5の農業の再生及び農村の活力の向上の推進についての順で行いたいと思いますので、よろしくお願いをします。
 では、最初に1、目的について、2、責務・役割等について、3、基本計画についてまででご質問がありましたらよろしくお願いをします。

○西場委員 担当の方からありましたけれども、この条例について、部長の考え方、方針についての説明がありませんので、部長、それを聞かせてください。

○渡邉部長 今回お示ししております条例は、例えば地域産業振興条例であるとか、食の安全・安心条例も議員提案でいただきまして、お認めいただいております。特に農業につきましては、非常に大きな節目のタイミングだというふうに理解をしておりまして、新しい政権の中で農業政策も大きく変わるような方向が示されております。それとあわせて、食料・農業・農村基本計画もこの3月に新たに国から示されており、三重県としても新たに農業の、まさしく活力を取り戻すと、活性化をしていくための政策を打っていくべきタイミングであるとともに、時期的にも、今第三次戦略を、この農業も含めて全体の中で構築をしていくタイミングになっております。特に私ども農水商工部におきましては、農業の活性化がどうあるべきかということを今までも議論してまいりましたが、まさしく、県民も含めて、この農業、農村を、どういうふうにしていくんだということを十分ご議論いただきながら、今後の進め方について、私どもなりの考え方もお示しして、県民の合意を得ながら、議会とも十分ご議論させていただいて、議会の方の合意も得られながら、条例という形でその考え方をお示ししていくことが必要であるという認識のもとに、今回この内容の条例を示させていただきました。
 内容につきましては、先程総括室長が説明しましたので省きますが、考え方の基本は、特に県民に期待をされる農業、農村、そういうことが基本路線にあります。それをまさしく担う農業、農村の活性化をどういうふうに進めていくのかという形で条例の中身を制定させていただきますので、よろしくご議論いただきますようにお願い申し上げます。

○西場委員 何回か同じことを繰り返すんだけれども、なぜ今条例をつくるのか。三重県としてどういう特色のある条例をつくるのか。その条例に対する思いを語れるのは、知事もしくはあなたしかいない。今のような事務的なお話で、条例制定が最初にありきじゃなくて、どうして今三重県の農業振興への条例が必要なのかということを、我々、この議会の常任委員会、県民を代表する機関の前で訴えないと、これは動きません。もう一度、そこの部分をしっかりと説明してください。

○渡邉部長 農業について非常に衰退をしている現状はもう皆様、改めてご説明申し上げるまでもありません。ただし、その中でもさまざまな地域の取組の中で、非常に活力を持って地域、それから農業、農村を活性化された事例が県内にも幾つか出てきております。こういう取組がどのようなものか、私どももいろいろ支援をしながら模索してきた中で、私は大きく2つあるかと思っております。
 1つは、例えばでございますけれども、多気町の勢和地区における、農業法人「せいわの里」のお取組でございます。これはまさしく、地域の農村の、要するに持っている魅力を皆さんが再発見をされて、その魅力をぜひ地域以外の方々にわかってほしいという強い思いの中で、それには地域活動として、特にここはアジサイを植えることによって地域が一体化を図っていきたいというような取組がずっとベースにあったわけですけれども、その中で非常に力強い地域のきずながつくられてきた。先程申しました地域をいかに活性化をしていくのかという、非常に危機感を持ちながらお考えになった方がたくさん見えて、それで、平成15年ですけれども、先程言いました農業法人「せいわの里」をおつくりになって、今、大体年間4万人ぐらい訪れる農家レストラン、これ直販所も兼ねながらのものをおつくりになりました。
 代表取締役の北川さんとおっしゃる方のをいろいろ読ませていただきますと、実はお金もない。かといって危機感もあって、みんなどうするんだということで非常に困っておった中で、もう一度原点を見直すということでお始めになった。例えば自分たちが日頃食べているお米が実は食味、要するに食味計ではかると非常に高い数値を示していて、本当においしいお米だというようなことにお気づきになったり、それから、地域でいろいろやられている活動が、ほかの人から見ると非常にすばらしい活動に映るというようなことに気づき始めて、それを具現化しようということで、今申し上げた「まめや」という農家レストランをおつくりになったと。
 これも実は、非常にご苦労されています。一口、実は5万円で出資者を募られた。その210口を35人の方が実はお出しになったと。これ1億近いお金を集められたわけでございますけれども、なおかつ、まだまだ不足する部分もあったり、それからもっと知恵を出さなあかんということで、ここで読ませていただいて非常に感動的なのは、お金を出して物を買うんではなくて、例えば昔の着物を座布団にしたり、竹で例えばプリンの容器にしたり、もう本当に地域にあるものを一生懸命使っていただいた取組、これが、先程言いました農家レストランに訪れた人に非常に感動を与えるということで、年間4万人、大体今聞いていますと8000万円ぐらいの売り上げを上げられておると。
 これは、非常に長いプロセスの中でいろんなご努力をされたんですが、地域が一体となって、皆さんがやる気を持って、本当に地域のよさを出せば、疲弊している農業、農村であっても必ず再生するという、非常に私は感動を受けるというんですか、印象深い取組の一つです。これは当然ここだけの取組じゃございません。ほかのところでもスタートした取組もございますし、もっといろいろおやりになっている取組もございます。
 それともう一つ、こういう地域をベースにした取組とともに、今三重県の中でもかなり先進的な農業をおやりになっているところも出てきています。例えば松阪地域でございますけれども、非常に大きな規模の、農業生産をおやりになっているところがございます。済みません、ちょっと資料が松阪市で、大体350ヘクタールぐらいでしたけれども、稲作と米、大豆をおやりになって、これは当然集落のそれぞれ農地をお借りになってやられる取組でございまして、この面積はすばらしい規模でございます。三重県の平均の農家面積というのは、大体1.何ヘクタールぐらいで、2ヘクタールもあれば大きな方でございます。それが350ヘクタールもの規模でおやりになるところが出てまいったということで、古御門ライスとおっしゃるところなんですけれども、非常に大規模、当然その大規模経営されると、先程6次産業化と申し上げましたけれども、直販もやりまして、インターネット販売とか、具体的にはベルファームでそれなりの農家市場にもお出しになっているということです。当然市場頼りじゃなくて、みずからお売りになっているような取組なんかもやります。これもまさしく、集約化をもとに力強い農業、いわゆる農業で自立をしていくという、非常にすばらしい取組だと私は思っています。
 特に大規模化、非常に困難があったと思います。農地を集積することの難しさは、今までのいろんなことでお聞きすると、非常に困難なところが、多分ご努力もあったと思います。それから地域の方々の、そういうことに賛同された、協力もあったんだと思います。その中で、大規模にすることによって、農業として自立する。こういう産業としての農業という取組が、非常に実は重要ではないのかということも実感として持っています。
 このような、地域に根差した資源をうまく活用する、それから地域のまとまり、地域のきずなを使った取組、片やでそういうふうに非常に大規模にやっていく。これは一例でございますので、これがすべてではございませんが、そこに、今非常に疲弊をしている、地域がこんなになっている、一つの産業政策としての農業の出口があるのではないのかなと思っております。これには、当たり前ですけれども、地域で頑張ってくださいということでは決してうまくいきません。先程のいろんな取組の中にも、私ども県もかかわり、市もかかわり、町もかかわり、そしてJAもかかわって取組が進展をしてきた経緯が私はあると思っております。
 それともう1点、3番目ということではないんですが、非常に難しい部分ございます。特に中山間地域を中心に非常に高齢化を迎えた集落、もう担い手もほとんど見えずに細々とおやりになっている地域の農業をどうしていくんだと。これも私どもにしては非常に懸念である。ただし、これも、この事業が必ずしもうまくいくかどうかわかりませんが、皆さんご承知のように、葉っぱビジネスということをうまく展開された地域がございます。地域のやる気をいかに引き出すかということで、JAが中心になって、つまものというものを地域の中でご老人が集めることによって、生きがい並びに収益を得るという取組でございます。これはすべての三重県の中に当てはまるとは思いませんけれども、ただこういう経済ということを軸にした取組も必要です。それとあわせて、いわゆる多面的機能と言われるものについて、どのように取り組んでいただくかという切り口で、疲弊した集落をどのように再生をしていくか。これには当然地域の取組、それから地域のきずな、そういうものが非常に重要だと思っておりますし、今後どう取り組むか、非常に重要な課題だと思っています。
 このような、進め方の出口として非常に混沌とした中で、地域を軸にすることによって、地域の計画、地域の中での取組を大切にすることが、実は農業の、農村の再生、活性化に非常に大きい役割として発していくことを強く思っております。そういう意味では、そういうものをきちっと、県の政策の中に位置づけて、それを軸に基本的な考え方、基本理念もお示しをしながらどういうふうに展開していくかというような方向について、私は条例をつくって県民の方にお示しし、それは当然県民の方々、農業者の方々、関係者の方々、いろんな方々の合意が要ることでございますので、条例という指標が一番そういう意味ではご納得いただける、議論をしていただく場としてはふさわしい。こういうような取組がまさしく三重県全域に出てくるような形で政策を進めていくための基礎として条例をぜひつくりたいというのが私の思いでございます。
 以上でございます。

○西場委員 部長の説明が長くて、何を聞いたかぼやけてしまうんだけれども、最後の方のくだりで、こういう思いでやりたいという言葉もあった。それはきっと1年前、2年前の部長としての思いを語ってもらえばそれでいいけれども、今ここで、もうここまで骨子案をつくるような段階まで来たときに、何のための条例か、条例の特色は何かと聞いたときに、今のその個別案件の話やらそういうもの、個別のものを集めて、それをオーソライズして条例をつくっていきたいなんていうような長い説明じゃ、これ条例の必要性、もうたくさんの県が先行しているけれども、三重県は何の特色を持った条例かということが伝わらないし、そしてまた、条例の必要性が議会や県民に理解できないです。
 少し余分なことになるけれども、先程多気郡の勢和地区の農家レストランの話もされました。部長が、これからどこかへ行かれてこの話を、この条例にちなんでやられるんだとすれば、少しきちっとした経緯を聞いておいてほしい。これは、県の支援策として、中山間地域の直接支払いの一つの事業を適用したんです。この関係者は地元の特産の大豆を使って、お豆腐を中心としたこういうレストランをつくりたいと、こういうようにいって県へ陳情して要請をしたけれども、県は、それを見事に否定したんです。そんなことをしたって絶対売れないと。絶対つぶれるから県は支援しないと言ったんです。中に立つ我々が、地元の議員が一遍ここまでの意欲を持っているんだ、やらせてみろといってお願いをして、そして県、国の支援をいただいてこれスタートしたんです。今の話だけをざっと聞くと、県もしっかり支えたようなことを言われるけれども、そういうような経緯もある。これはいわくつきの、かつ今三重県や全国が注目する成功事例です。
 だから、大いに反省も踏まえながらしっかりこの事例を引き出すんであれば、やっていただく必要があるなと、こういうふうに思いますが、今の説明では不可解です。もう一度しかるべき時期にきちっとした説明をしていただきたい。こういうように思いますが、今の三重県の農業は衰退しておるという現状認識は、先程部長も少し言われました。ということは、今まで取り組んできたその県の施策だけでは、この衰退、低迷の流れはとめられないと、こういう認識に立って、これからどうしようか、どうするかと、こういう思いが込められてしかるべきだと思いますが、いかがですか。
 短く答えないとだめですよ。

○渡邉部長 今回お示しをしています、特に基本理念、ごめんなさい、4に入ってしまうんでちょっとあれなんですけれども、ここの中に掲げてある内容を、総合的にやっていくことが非常に重要だというふうに思って、ご提案申し上げました。この例示的に上げたのは、現状では基本計画をこれからまだ議論をしていくので、新しい内容はございませんが、今後当然これに基づいて、さらなる政策を打っていくということを考えております。今この場ではちょっと具体的には、新しい政策というのをお示しはできておりませんけれども、こういう事業名もやっておりますし、それをもっとリニューアルするとか、新たな視点でやっていくというようなことは当然考えております。これは基本計画をお示しする中で、私どもの案を示してご議論させていただきたい。
 したがって、今までの政策もいろいろ不都合もあったと思いますし、十分ではなかったのも十分認識はしております。全く役に立たなかったということでもないと思いますけれども、不十分だということは十分認識しておりますので、この政策をいかに今後もっと効果のあるものにしていくかということを考えてまいりたいと思っております。

○西場委員 およそ10年前に、三重県の農業予算は800億円あったんです。10年後の今は400億円切っておると。半分になってきた。農業生産額は、10年前1500億円、今は1100億円、こういうように落ち込んできておる。すべてが県の施策が悪いとは言いません。しかし、この現状が大変厳しくなりつつあるというのは、やはりその施策がみんな悪いとは言わないけれども、現状ではいかんということの、今部長も言われたけれども、認識を持つのが当然であると。
 それで、この農振条例を境にして、これに歯どめをかけて、いかに上向かせるかの政策を、新しい対応策を考えるというのは、当然あってしかるべきなんです。そこをもう一遍確認しておきますけれども、どうですか。

○渡邉部長 私ども、今回一番大事なのは、売れる農産物、売れる農村ビジネスというのでないとだめだということで、特に所得がなかなか安定しないとか非常に低迷しているというのは、高く売れるとか、どこまで高く売れるかわかりませんけれども、売れるということが大事だと思っています。特にそこには力を入れる政策を展開していくことが大事じゃないのかなということで、これまだ具体的には申せませんが、今後そういうものをご提案申し上げて、まさしく農業、農村をやることはいわゆる生活ができるというようなことへぜひつなげてまいりたいと思っております。

○西場委員 具体的には申せないとはいえ、そういうものがあります。また、こういうようにしたいということを打ち出さないと、新しい条例は、私はなかなか認知されないと思うんです。先程山田総括室長が説明した中で、基本施策という部分がありました。そこで主な取組というのがあった。今までやってきた説明もあったし、これからやろうとする説明もあったけれども、気がとまるような新たな施策というのは、私は感じられなかった。
 この主な取組の中で、従来やってきたことはどの事業で、新しく取り組む事業はどれか。これを、整理してちょっと説明してください。
 今部長が言われたことだけれども、例えばこの、もう既にこれやっている話だからちょっと論外なんだけれども、三重ブランド認定制度、みえの安心食材表示制度、みえ地物一番キャンペーン、こういうものをこれから新しくやろうと、こういう思いがあって、それを誘導していくための農業振興条例が前段に出てくるんであれば、私はそれは結構なことだと。新たにこれから三重県の産物をこういうように育てていこうということに対して県が乗り出すんだなと。それを進めるために、まずベースとしてこの振興条例が始まるんだなと。ところが、これはもう既にやっているんだ。やっていることをここへ継ぎ足して、今までやっとることを整理しているだけなんだ。新たにやろうというその期待感がここから出てこないじゃないか。そういうものなら、どうしてこれだけみんなが一生懸命やって、条例で農業をこれから上向きにしてもらおうという期待を持ってやることに対して、この条例に対してわくわくするような気持ちで取り組めますか。この点についていかがですか。

○渡邉部長 委員長、これよろしいでしょうか。4番に係る……。

○末松委員長 もう4番に入っていますね。

○渡邉部長 よろしいですか、そこへ議論が行っていますけれども。

○西場委員 何だったですか。

○末松委員長 済みません、目的のところと基本計画までについてなんです。ただ関連して、もういいです。言ってください。一応わかりやすいように分けていたんですが、目的と基本理念のところがちょっと連携をしているみたいなので、もう次の基本理念のところも含めていきたいと思います。

○渡邉部長 あえてお書きしていますのは、例えば基本理念とか基本施策だけでありまして、非常に抽象的な言葉ですので、わかりづらいと。具体的にどんなことなんだということで、あえて現在取り組まれている内容を基本路線として全部書かせていただきました。したがって、内容の例えばもっとビルドアップをするとかいうことについては、言葉にはなっておりませんのでわかりづらいと思っております。具体的にこういうような事業が一つのこの基本的施策という概念を、具体性を持たせるためにあえて書いておりまして、西場委員がおっしゃるように、確かに夢がないというのは、まさしく今現在やっておりますので、その内容を余り突っ込んでまいりますと、ちょっと申し上げた基本計画のところにどんどん踏み込んでまいりまして、そこはまだ私ども十分、議論はしていません。したがって、この時点で全く事業レベルで新しいものをお示しするのは、私どもとしては今用意はしておりませんし、考え方としてのまずご議論、この方向で間違いないということであれば、さらに具体的に事業をイメージできるようなものも今後はお示しをしていきたいというふうには考えておるところです。

○西場委員 基本計画の位置づけ、内容について、もう少し具体的に、条例との関係性も含めて、これから条例によって規定する基本計画は一体何を目指すのか、どういう内容にするのか。こういうことまで踏み込んだ説明と、そして記述が要るだろうと思います。しかもその文章にならない部分について、それは基本計画は後でまた説明します、また後で相談しましょうなんて、そんなことじゃ、これはセットになっている話ですから。条例をつくるときに基本計画で逃げておいて、そして基本計画のときに条例でこううたっていると言われたって困ります。すべて一緒になって説明してもらわないと。きちっとやってください。

○渡邉部長 私ども、まず基本計画についても議案としてお出しする予定はいたしております。ただ、基本計画には具体的な事業をどういうふうにしていきましょうということを書いていく中身でございますので、ここにございます基本理念があって、こういう方向で農業をどうしましょう、農村をどうしましょう、農産物をどうしましょうということが定まらない。例えばこういう方向じゃだめだよというご議論をいただいて修正が必要だとなってきますと、全部、基本計画で定める内容についても変わってまいります。ですから、私どもの今の考えは、基本理念、そしてそれに基づく基本的な施策の方向、この辺のところをお決めいただいて、これでいいということでご承認いただければ、それに基づいた具体的な事業を当然次の作業としてはお示しをしていくということでないと、結局は基本理念なり基本施策がまた変われば、お示しした、せっかくの事業を、実はこれはもう理念と相反してということになって、また取り下げをさせていただくような形になって、非常に議論をしていただくときも混乱するんじゃないかなというふうに思います。まずは条例をお決めいただいて、基本理念、基本施策の方向を決めていただいた中で基本計画も議論させて、基本計画については1ページの3にありますように、それぞれ基本的な方針というか目標も定めて、この基本理念、基本施策を実現していくようなものを具体的に計画としてつくっていくというふうには考えております。

○西場委員 余り私ばかり時間をとってはいけないので、少し要約して、もう一度目的の部分も含めて、私の考え方、要請をしておきたいと思う。条例のあり方については、それは単なる狭い範囲の農業振興条例でおさめてはいけないと思うんです。部長も言われたように、第三次戦略も含めて、中長期のいろいろ県の方針もあわせて考えていかねばならない時期であります。そういう中で、このたびの農業振興条例というのは県政全体のこの県土の発展を底上げしていくために、県政全般の基軸たるその施策条例にしていくということが大変重要だと思うんです。
 そういう中で、今農村の抱えている現状は何かというと、生産体制の衰退です。先程言いました10年前に比べて、今すごい落ち込みぐあいです。地域によって、産地によって、その品目によって違いがあるけれども、その主たる要因、県のかかわる主たる要因は、直接的な生産振興から県が手を引いたからです。この反省をまず持つべきです。10年ほど前の県の改革のときに農林水産部解体論が出て、そのときにあわせて出てきた施策は、農業生産の直接的関与を県はするなと、こういう方針が出たんです。そして、それをそのままずっと温存したままで今日を迎えておると。
 どういう変化になったかというと、環境に対してシフトをしていきましょうと。環境に貢献する農業を進めていきましょう。消費者のサイドを重点化する農業の政策にしていきましょう。安全・安心な食品というものを重点化して、扱えるような政策にしていきましょうと。こういうことに重きを置かれた。このことは悪いことじゃないです。このことの必要性、また重要性は当然であります。その一方で、農業生産振興、農業生産に対する法的関与が途絶えたんであります。このことに対して、まだ県は反省と総括をされていない。
 ここに新しく農業振興という県の政策をつくるんであれば、今までのこのことを、反省と展望を持って総括をして、これから県のそれぞれ産地の育成、そして農業者、農業の支援というものにきちっとした対応をするということを明言しなくてはいけないです。それが新しい農業振興条例をつくる柱になるべきです。これは、全国に先駆けてやった三重県の反省と新しい努力がここで試されているんです。国に求められない地方の農政としての、これは責務です。私は、これをどこまで書き込んでいただけるか、これに着目して、ぜひともお願いをさせてもらうところであります。
 それから、そういうような生産振興に重点化するときに、県の体制はやっぱり普及指導です。普及の指導体制をいかに充実するか。そしてその普及指導体制を中心として、関係機関、関係団体、市町と連携したこれからの農業支援をしっかりやっていくということの今回政策が条例でうたわれて、その具体化が基本計画の中に示されるようにしなくてはならんと思います。
 基本計画のあり方の部分にも入りますけれども、その具体的な生産振興に対する目標というものをしっかり明確に打ち出して、そしてそれを実現していくためのきちっとした約束をやるべきです。それがこの基本計画の中にきちっと位置づけられる。その目標については、農業関係者の意見をしっかりと聞く。それから県民の代表者の方々の審議を経て了解を得る。それから代表機関としての県議会の議決を得ると。こういうことがなければならん。こういうように思っております。
 もう一つ、農業の振興条例だけじゃなくて、農村の振興条例もやると、こう言われた。これもまた難しい課題です。この農村の活性化をどう図るかということについての目標設定と取組をどうするかと。これも大きな課題ですけれども、はっきりとしっかりとわかるようにつくり上げていただかねばならん。こんなことを思っております。限られた時間ですので、この程度にしますが、後で時間があればまた議論させてもらいます。
 そういうような課題がたくさんある中でこれから進めるんですから、やれ何月までに上程しなくてはならんとか、第三次戦略が9月に上程するんだからそれまでに間に合わせなくてはならんとか、そんな県のスケジュールに合わせたような格好で議論して、ちゃんちゃんと手拍子そろえていけるような内容じゃないです。しっかりとした議論を積み上げていくべきだと、このように思います。
 私は、前のこの委員会のときに、限られた時間なのに皆さん方にお許しをいただいて、少し時間をいただいて、いろんな注文と、お願いを部長にさせてもらった。幾つか言ったけれども、特に申し上げたのは、三重県としての独自性を持った新しい政策づくりをしてくださいとお願いしたはずだ。そういう幾つかの要望に対して、今回新しく出してきたこの説明の内容は、どこが変化したかと。何も変わっていないじゃないですか。前にいただいたこのA3判のカラーページの、このポンチ絵の内容を文章化しただけじゃないですか。議員や議会の委員会の要望や意見を取り入れようという誠意が感じられない。その後、担当の人が私のところにやってきて、西場議員、一遍あなたの考えを聞かせてくださいと言うんだ。それはありがたいなと、いろいろ私の意見も聞いてもらって、これから反映してくれるのかなと、こう思ったから、私は一生懸命1時間以上しゃべりまくった。一生懸命メモしてもらって、いい考えです、私もそういうふうに思いますなんて担当の人が言って、帰ってもらったから、ああそうかと。今度の委員会には私の意見についてもある程度、どこかに盛り込んでもらったものが出してくれるのかなと思うたら、何一つない。いいですか。このことについて、部長は、あなたも知っているのですか、共犯なのですか。私は今まで農水商工部の職員の人には物すごい信頼感と親しみを持っておった。もう一遍に崩れてしまった。
 それで、ここへ至るまでに農業関係者、いろんな人と話し合いを持ってきたといろいろ資料をもらったけれども、あんな調子で意見を聞くだけ聞いておいて、後は聞いたことだけで終わって、自分らの好きなように絵をかいてこうやって出してきているんであれば、今までの積み上げだっていかがなもんか、ちょっと不信を抱かざるを得ない。もう一度、今の、これを全面否定はしませんけれども、出してきてもらったものをベースにして、我々委員会として、あるいは県民の皆さん方と意見をして、これからの構築に一から積み上げていかねばならんと、私はそのように思います。
 最後の部長の所感だけ聞いて、私、質問を終わります。

○渡邉部長 私どもとしては、いろんな方々のご意見を賜りながら、私どもなりに最善の策、ベストな案をお出ししたつもりでございますが、いろいろ……。

○西場委員 聞いていないじゃないか。

○渡邉部長 西場委員のご意見もございましたけれども、私どもとしてはその中に織り込んだつもりで書かせていただいたんです。それが、西場委員には説明も不十分だった点もあるかもわかりませんが、現案ではこの案が私どものベストな案だというふうに思っております。

○西場委員 じゃ具体的に私の案がどこに盛り込まれておるのか言ってごらん。

○渡邉部長 おっしゃった面、生産振興の部分でございますけれども、当然それには農産物、農業、農村、それぞれの役割も違います、機能も違います。それぞれをとらえて、特に例えば農産物につきましては、安定的に生産を、並びに安全・安心を確保されるということが非常に長期的なスパンで要るんだと。それはもう途切れることがなく要るんだということで、そういう意味ではそれを支えるために、今度は農業構造についても持続的なことが可能な、発展が可能なということで、これもまさしく生産としての一番基軸になっていると思います。
 農村につきましても、まさしく持っている食の提供機能であるとか多面的機能、これを発揮させるようなことで活性化を図らなあかんということで、まさしく私は……。

○西場委員 問題をはぐらかしてはだめだ。もっと核心の部分できちっと答えなさい。

○渡邉部長 私としては、いわゆる従来やってまいりました農業、農村の振興策について、今後取組としてはこういう方向が必要じゃないのか。ただ、それの原点は、県民に期待をされるとか県民が求められるという農産物を提供できる農業の存在でなければならない。それをいかに持続的、そして発展的に振興を図っていくかということは、当り前ですけれども、産業としての農業をいかに充実させていくかということだと思っております。
 特に、新たな価値という言葉につきましては、書いてある主な取組が今までのことでしか書いていないんで、そういう意味では非常に新鮮味がないとおっしゃっていただいておるんです。私どもとしてはこれを基軸として、新たな取組はどのようなものがあるのかということをまたご提案申し上げていきたいと思っています。その方向についてこれでよしとおっしゃっていただきましたら、それに基づく新たな施策展開もしてまいりたいと思っております。
 そういう意味で、今回お出ししたのはあくまで現状での取組以上のことは書いてございません。それと文言も非常に抽象的、基本的な理念であるとか基本的な施策でございますので、そういう意味ではわかりづらい部分もあるかわかりません。今後はそういう意味では基本計画をもって、もっと具体的に農業、農村の再生、活性化をどのように、それから産業の振興というのをどう図るかというのをお示しできていって、議論をあわせていただければ幸いだと思っています。

○末松委員長 それでは、個別と言いましたけれども、全体的な議論になりましたので、全体を通じてご質問があります方はどうぞ。

○藤田正美委員 三重県の食を担う農業及び農村の活性化に関する条例ということなんですけれども、非常に難しい時代です。なかなか一つの条例で基本的な理念をつくって、基本計画で進めていく、そのとおりなんですけれども。ここの目的のところにも、「県民生活の安定向上や地域経済の健全な発展を図ることを目的とします。」とあります。これは西場委員が先程からいろいろ言われているところの一番難しいところで、農業の生産者やそういう立場に立ったときに、非常に新しい価値、売れるものをつくっていくという、いわゆる市場経済というんですか。そこをこれから一番押さえていかなあかんと思うんです。
 市場経済を入れていくことによると、そこには勝者と敗者しか生まれないんです、極端に言うたら。行政の役割て何なんだと言うたら、食の安全であるとか地域のきずなであるとか、この農業でなりわい的にいろんな複合的にやっている人たちが豊かにその地域で住めるとか。そして安心したものが提供されるかというところが1次、2次、6次産業とかいう新しい価値に向かっていくときに、初めはそういう成功事例が出てくるけれども、やっぱり市場経済で競争が始まってくるんです。ですから、そういう社会性、広域性、あるいは農業でいうたら広域的な多面的な機能とかそういういろんなことに、先程西場委員が言われたように、環境問題とあれができ上がったときもあったと思うんです。本来それは正しいんで、むしろ市場性を入れるところに県の財政支援をするなら、本当にそれがちゃんと入れただけのリターンが、地域社会の農業の所得が本当に増えてくるとか、あるいはその商売でいえば、商工業でいえば、ちょっと事例は違いますけれども、大企業に県が出資したら雇用が増えるとか、あるいは税収が増えるとか。そういうような物の考え方を、これからちゃんと押さえていかないと、この新しい競争社会の中で農業というものを考えて、地域のコミュニティ、地域の活性化を考えるとき、農業だけじゃなくて、私も小さな商工業やそっちの方の関係をしておりますけれども、すべて一緒のことが起こってきとるんです。そういう小規模事業者、あるいは農業でもそういう兼業農家の人や大規模の農家の人やさまざまな立場の人がおりますし、そういう意味では、そこら辺をしっかり押さえて、ここらの条例の中で、私が今言うようなところがちゃんと本当にできるんかなと、この条例をつくることによって。明快に説明できるんかなというようなところをしっかり部長と議論させていただかなければ、つくっても大変これはあらゆる要素の中で難しいじゃないかなと私は思います。部長、何かあれば。

○渡邉部長 委員ご指摘のとおりで、当然農業には2つの側面が位置づけられます。いわゆる産業としての農業で、2次、3次と言われる並びの中の農業、これはまさしく新しい価値をつくって、できるだけ成功事例をつくっていく。先程おっしゃったような、そういうことによって雇用が生まれるというような産業面があります。
 もう一つは、地域の、先程多面的機能、これは農村と非常に表裏一体だと思っています。農業は単独でやるわけじゃなくて、ベースには農村があって、農業をやることによって多面的機能なるものが維持をされているという現実もございます。それが必ずしも、先程委員ご指摘の産業としての活力だけでうまくいくわけではございません。したがって、特にこの農村の活力というんですか、こういう中には当然そういうことを踏まえて、産業政策だけでは済まない、いわゆる多面的機能をどう評価をしていくのか。それによって地域の人たちの生活をどのように支えていくのかという側面も当然必要だということで、活力に満ちた農村の構築という部分でそこを記述させていただいております。ただ、すべてが税金で賄えるということではございません。そこの中でも経済的な努力もあわせてお願いし、それがうまく成功すれば非常にすばらしいことになると思います。ただ、支えるべきものはあるというふうな認識は持っておりまして、そこの中は条例としてぜひ書かせていただきたいなと思っております。

○藤田正美委員 今部長が言われたように、産業面というか、そっちと地域の農村、きずな、歴史・文化、そういうものが本当に理解をして、地域づくりとか農村の生産者の今の高齢化の中で、いろいろ問題がある。問題を、それは単なる生産だけの問題じゃないんだと。そこらをちゃんとしていくことが、社会のこれからの発展につながるんだという一つの概念と。いやいやそんなことだけでは新しい価値は生まれてこないんだという、この2極が僕はあると思うんです。それで、西場委員が言われるように、三重県はどんな方向に行くんだといったら、そこをしっかりこの県議会で議論して、お金の使い方、そういうもの、限られたお金ですから。税金で全部何かする時代じゃないんです。だけど、少なくとも三重県のお金を使うときには、そういう生きたお金を使っていくという意味にも、この条例ができて基本計画ができたら、当然お金の流れも変わってくるはずなんです。そういうところをしっかり、こういう角度じゃなくて、今グリーンツーリズムとかいろいろな事例じゃなくて、10年前の徳島県のつま産業の話じゃなくて、そういう大きな物の考え方というものをしっかり提示しながら議論を進めないと、この条例をひとつ解読して、三重県がどのように農業者や地域、農村が発展するというのはわからないです、よっぽどの人やないと。理念になればなるほどわからん。具体策やったら具体策でいろんなグリーンツーリズムがあれば観光もあれば、新しい6次産業もあれば。あるいはとこうわかりづらい。だからそこら辺を私もうまくよう言わんけれども、そういうところをしっかり説明していく。そういう考え方を持ってしっかり議論をしないと、これはわかりづらいと私は申し上げたいと思います。
 部長、それについて一言。

○渡邉部長 先程申し上げた産業面とその多面的な投資。これは当然それを、1つをどうやって実現していくかというきちっとした取組の仕組みが大事だと思っています。それが5ページに書かせていただいた、いわゆる地域、集落単位ぐらいだと思っています。大体2000集落ぐらい県内にあると、言われていますが、そこの方々が地域の特性に応じて、どのような方向で地域を再生するのか。うちはもうまさしくそういう高齢者ばかりで、とても新しい6次産業化というのは無理だということで、そうではなくて、今ある、棚田とかそういうものを何とか守っていかなあかんのやということでお考えいただいて、それにはどういうふうにしたらいいんだろうと。ひょっとすると都市住民との交流で、そこに参加をしていただく仕組みが要るんじゃないかということで、最低限その農地、それから水環境というものを守っていくような、農業の活性化というのもあると思っています。
 それからもっと大集団化をするとか大規模経営するというようなご選択もある。まさしくそれが、藤田委員おっしゃっていただく具体的な取組が、そこに出てくるんではないか。条例はその仕組みづくりを提案させていただくもので、そういう意味じゃ市町村単位とか、いろんな単位で今まで計画をつくってきました。県も、例えば5圏域ぐらいに分けた計画もつくってまいりました。私はもう少し小さな単位、まさしく集落単位での計画づくりを、当然お任せするんじゃなくて、県の仕事に関してやりたいと思っています。

          〔「ちょっと部長、理屈が多過ぎるよ」の声あり〕

○藤田正美委員 よう私の質問に……。

          〔「もうちょっとちゃんとせんと、あんた理屈が多い」の声あり〕

○藤田正美委員 なかなか難しい問題で、今言うように、社会が効率とか、あるいはそういう中で格差が生まれたり、関連しとると思うんです。そういうものが固定化していくことによってどんどん格差が広がって、最終的には壊滅していくという、こういう時代認識を持ったときに、そういう農業とか農村というところの大きな、例えば目標値やったら、そこに高齢化で後継者がいないとかいろんな問題、農業だけじゃなくて、そういう状況になってきています。そういうところに若者が帰ってきて、そしてバランスのある、人口は減っていくけれども、地域が、農村が元気になっていくというようなものが、この条例を読み取ることによって思い描けるか。そういう議論というものがこれからされることによって、今部長と議論しとるようですが、これが、この条例づくりの意義やと私は思うんです。
 私は、余り農業の方は勉強不足でございますけれども、そういうところを今一番わかりやすく国民に、県民に、住民に訴えることが地域住民の経済や地域経済の活性化にもつながると私は思うんです。そういうところをしっかりこれから議論する中で明快に論点を整理して議論していただければ、もっといろんな各種団体で聞き取る中で、仕分けもできて整理もできて、結果的には何かこれは展望が開けるぞという条例になるんかなと私は思います。
 以上です。

○吉川委員 あのね、これは行政、あんたらが、一生懸命につくってくれて提案する。そして我々委員会は、それを見せてもらい、説明をしてもらって、そしてこちらの意見も言う、そういうものを突きまぜていいもんをつくっていくんでしょう。あんたら提案したらもう、我々認めたらそれで終わりですか。我々の意見は聞かんということですか。さっきから部長の説明を聞いていると、そんなように思えてしようがない。それやったら委員会要らん。委員会要りませんよ。あんたみたいなの、上から押さえつけんのやったら。反省してほしい。委員の何も意見聞かんでええのやん。勝手にやれ、もう。

○末松委員長 よろしいですか。

○藤田泰樹委員 今ずっと議論聞かせていただいていたし、議論の流れを見ていても、基本的な部分で、ここに上げていただいてある目的からスタートして基本理念、基本施策というのは、その項目の部分を読ませていただければ、なるほどやらなければならないことが網羅されている形にはなっていると思うんです。確かに条例段階でいうならばそういうことも必要なんかもわからんけれども、今議論が中心的になされているのは、じゃ、その中で三重県らしさを出すためにはどこを中心的に取り組まれようとしているのかというのが、まだ我々みんなが見えていないということではないかというふうに、今お話を聞かせていただいていました。私自身もそう思います。
 確かにここに上げていただいているような項目は、主な現行の取組を書いていただいているので、確かにああこういう流れでこれをさらに充実させていくような、発展的な方向をつくられるんだなというところまではわかりますけれども、余りに網羅的過ぎて、じゃどこへシフトをしていくんだ、三重県は。というところが見えてこない。そこが一番の、西場委員なんかも思ってみえるところではないのかなというふうに思います。
 だからその辺をしっかり出してほしい。もう一つは、第三次戦略がこれからで、今策定をしている最中なんですけれども、これを、いわゆる後押しをしていく、さらにそこから発展的に農業分野としてどう取り組んでいくかというようなことがこの条例とは大きく絡んでくるんではないかなというふうに思います。第三次戦略の方向性というものとこの条例の方向性というものが、確かに今国の施策が変わってきているので、それに合わせなければならないという話はこの前聞かせていただきました。第三次戦略が今事務局として検討されている方向性とこれとがどう合致し、さらに農村を発展させていくことになっていくんだ、産業としての農業が生まれてくるんだというような方向性の説明を聞かせてほしいなということを思います。

○末松委員長 答弁お願いします。

○渡邉部長 第三次戦略は、まだそういう意味ではお示しをする、当然私どもの部でやっているだけではなくて、全庁的にやって、政策部が最終的にやっていますが、まだその段階には達していない。ただ、そういう趣旨では、委員のおっしゃるご指示に合わせず、第三次戦略の全体の流れの中でこの条例がどういう位置づけなり役割を持っているかというのは、またお示しをせなあかんというふうには思っております。ただ、いつというのはちょっと済みません。全体の作業がございまして、私どもだけではお答えできませんので、その時期的についてはご容赦いただきたいと思います。

○末松委員長 いいですか、もう一つありましたよね。

○渡邉部長 1つ、当然条例ですので、広く網羅的に策定をさせていただいております。そういう趣旨では、どこにこの条例の一番のポイントがあるんだという資料にはなっておりません。それをもう少しわかりやすい形で、ここに一番重点を置きたいということについて、またお示しをさせていただかなあかんかなとは思っております。

○藤田泰樹委員 その辺のところで、西場委員言われるようなこういうポイントというものを今、逆にいうと押さえていただいたような気もする。その辺は部局的にも今までの反省を込めながら検討していただいている部分であろうというふうに思います。ぜひその辺を明確に提示してほしいのと、第三次戦略全体の構造云々ということではありません。いわゆる農業分野として、逆に第三次戦略の中へ、こういうことを入れるためにこの条例が要るんですよという格好でないと、第三次戦略の農業分野の戦略がこれと乖離してしまうようなことでは意味がないと思います。だから、その辺の流れだけ示してもらえればいいです。

○渡邉部長 第三次戦略もご承知のように今、しあわせプランという基本的な理念に当たる部分については基本的に変えないということで、まさしく実施計画の部分、どちらかというと事業レベルの少し前ぐらいのレベルになるんで、そこでの考え方は持っています。最終的にそれが本当で、県全体のものとして承認されるかどうかというまた問題もございます。それともう一つあわせて、どこまで具体的にお示ししていくかが、ちょっと今の段階ではわかりかねるところがあるんです。藤田委員のおっしゃっていただいたご質問というか、ご注文に対して、どこまでお答え、できるだけそういう方向はお示ししたいんですが、十分なものになるかどうかはちょっと大変申し訳ないんですけれども、今の段階ではお答えしづらいと思っています。考えてまいりたいと思います。

○末松委員長 ほかにございませんか。

○西場委員 先程来のお話のように、要は目玉ですよ、この条例の。三重県農政の。何かということを言っていただかないと。これもう先行した全国事例がたくさんあります。北海道を皮切りにやりまして、宮城県では農業の振興だけではなくて食の安全を盛り込んだという特色を持った条例として、これは初めて登場するわけです。つくり方として、議提条例というこのスタイルをたくさん持ってきているし、それから、基本計画をつくるときにその県民代表の審議会の審議を入れるというようなところで特徴を持ったところがある。地産地消というものについて特性を持たせた県もあります。そしてまた、三重県の安心・安全表示みたいなもんだと思うけれども、そういう生産計画を規定して、そういった農産物をこだわりの農産物として表示して、これを販売する制度をつくるということを盛り込んだ県もあります。また、その県独自の認定農業者制度をつくっていくというような、新たな制度をそこに盛り込んでスタートするという県もあります。農業よりか農村という、その農村空間に主体を置いて、そこでの昔の結制度のコミュニティの復活というものに力点を置いた制度を持っとるところもある。
 じゃ、三重県の特徴は何なんだと。多分あると思うんです。それを言い切らないと。結局よう言わないということは、意識もないし、説得はできないです。私はそれだけでいかがかなと思うけれども、注目して新しく出てきたのは、獣害対策だ。これを、この条例をしてこうするんだというんであれば、これ個別の一つの事例ではあるけれども、それを全面的に出してくるとか、何かそこをきちっと県民や議会を、理解させていくのにそういうものがなければだめだろうと。今までやってきたことを羅列しているだけじゃだめ。
 それともう一つ、最後にその5番目に、この農村地域団体の活性化計画です。これをやること、部長も個別事例を幾つか当たりながら、その農業、農村がつくり上げてきたそういう再生プランを県として支援していくと、こういうようなことを言われたけれども、この書きぶりだと、助言、情報の提供などの支援を行いますと。こんなもんじゃ、支援にならない。ここまでつくり上げてきたものをもっと具体的に予算づけをしてしっかり支援するというならともかく。
 それと、これ重要なことなんだけれども、これから集落営農をやりますとか農家直売所をやりますとか、農家レストランをやりますという意欲を持って取り組める地域とか産地は、もう恵まれた地域でしかないんです。その他の多くの弱小な地域は、地域リーダーも高齢化してしまったし、そこまでいかないという、もう一定の限界値を超えた集落がたくさん出てきとる。そのときは、県が先導して、この地域をこれからどう活性化するかということについて、新たなる制度をつくり上げないと、三重県の多くの農業、山村は救われないです。もうそういう現状になってきているんです。
 だから、この5番の活力向上の推進についての部分でも、これがこの三重県の新たな条例の目玉だと、私は見ておるけれども、この目玉がまだ目玉になっていない。こういう方向でやるんであれば、これをもっとしっかりと現実の支援策になれるようなものに、しっかり書き込めるような内容を詰めないといけないと、こういうことも今思いました。加えて注文をつけさせてもらっておきたい。次回の会合までにしっかりと再構築するように、内部議論を積み上げてきてください。

○渡邉部長 いろいろご指摘いただいた点については、一度私ども内部でも考えて、どのようにご提案申し上げたら今日の議論が反映できるのか、一生懸命考えてまいります。

○西場委員 やっぱり委員会のことを反映するように決意を表明してくれないとだめですよ。

○渡邉部長 今日の委員会の議論を十分踏まえて、できるだけ皆さんのご期待に沿えるようなものをつくれるように努力してまいりたいと思います。

○末松委員長 最後に、私の方からもよろしいでしょうか。
 今西場委員言われたとおりで、5番目のところはもう西場委員の方から言っていただいたんでいいんですが、もう少し書きぶりというか、これではちょっと心もとないなと思っているのが1点。もう一つ、食の安心・安全の条例を議提でつくらせていただきました。そのとき、それは消費者目線ということを大事にしながら議提でかなり農家の皆さんには厳しいところまで注文をさせていただく中で、食の条例というものをつくらせていただいた。じゃ厳しいところまで求めるけれども、もう一方で農業の、農村の方たちを応援しようというような発想の中で、この農業振興条例というか、こういうふうなものの活力を与えていこうというようなお話もあったかと思います。食の条例とこの条例ができた場合に、どういうふうな関係性を持っていくのかということを、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
 とりあえずそれを教えてください。

○渡邉部長 当然今回の条例の中でも、2ページの最初にありました、ともかく安全・安心な農産物の安定的な生産及び供給の確保ということで、特に農業、農村が食を提供していく中で、安全・安心というのは私ども一番大事だと思っております。食の安全・安心は、もっと広い意味で、農産物だけではなくて、いろんな加工品であるとか、いろんな形のもっと幅広い、いわゆる食も非常に幅広い安全・安心を定めていただいた条例でございます。その中の特に農業の生産、農産物を中心としたものを中心に、安全・安心を一番前面に押し出してやってまいりますので、そういう意味では、いわゆるそこの中の農業、農村に担われている安全・安心の役割をここに記述をさせていただいていますので、整合はとらせていただいているつもりでございます。それとあわせて、そういうことに頑張っていただく農業、農村については、いろんな形で、基本的な施策にありますような支援策を講じてまいりたいというふうに書かせていただいております。

○末松委員長 食の安全・安心の確保に関する条例は消費者目線でかなり真剣につくらせていただきました。この条例の考え方というものをざっと見せていただいたときに、これもどちらかというと消費者の目線に合った形の条例に近いなというような気がしました、率直にです。もっと、例えば本当に農業、農村の活性化に関することなので、もう少し農家というか、生産者側的な発想も盛り込んでいただけるようなというか、それは多分農村の方たちも期待をしている大きな条例だというふうに思います。書きぶりがこうだからそうじゃないよということになるのかもしれませんが、ぱっと見た限りでは、どちらかというと消費者側に立っとるなという条例にでき上がっているんじゃないかなというような感想を持ちました。
 そういう意味では、もう少し農家の皆さんたち、あのときの条例をつくったときにもかなりけんけんがくがくの議論をさせていただきましたけれども、そういった意味では、今度は農業の側に立っているんだよということが明らかにわかるような、そういうような条例にしていただけたらなという思いはあります。
 それと、スケジュールのお話をするのは非常に心苦しいんですが、この条例をもしそちら側が9月に上程をすることによって、何が大きく変わるとか、こういうふうなことのためにこんだけのスピードが必要なんですというところがそちら側から見えてこないんです。どうしてこれを急がれるのか、どうして今こういうふうにされるのかということ。例えばこの時期にこういうふうに上程をすることによって、大きく組織も人も予算もつくんだとか、こういうことができるんだとかという、そういうようなことがあるのかないのか。先程来からずっと議論をしていますと、決して常任委員会の方は条例をストップさせようとかそういうふうな思いは持っておりません。少しでも協力をしながらいい条例をつくりながらということの中で、先程最初にスケジュールのお話が、後でというふうなことにしましたけれども、9月にする意味がどれくらいあるのかということを部長の方から少しお示しいただけないでしょうか。

○渡邉部長 申し上げましたのは、第三次戦略が大体スケジューリングでいうと9月以降ぐらいでほぼ具体的な作業に入ってまいります。これは、申し上げた個別事業の少し前の施策レベルの方向性が決まってくる段階になってきたときに、当然この条例はそのもう少し上で基本理念ということを定めます。それに伴って基本的な施策の方向というのを定めてまいりますので、この考え方が現時点で、ベストだと思いませんけれども、変われば当然その下に続きます施策のもう少し具体的なものも変わってまいります。したがって条例の、その辺で決めていただく基本理念であるとか基本的な施策の方向が作業としておくれれば、自動的にそこの基本計画、それから先程ちょっと藤田泰樹委員からございましたように、全体の中での絵姿も変わってまいるというんですか、整合のスピードが、調整がとれなくなる可能性もあります。農業だけ第三次戦略とは違うというか、極端に言いますと方向とか違うということではまずいもんですから、そこも整合をとる必要があることから、実は9月に大体お決めいただく中で、その後の作業、特に基本計画づくりをこの条例に基づいてつくらせていただくとともに、第三次戦略とも整合をとったものとしたいというのが一番実は今回9月にお願いする理由でございます。

○末松委員長 わかりました。

○西場委員 これは、先程第三次戦略と農業条例の整合をとりたいと。とれるにこしたことないし、とれた方がいいと。それはそうだけれども、その考え方として、私は思います。第三次戦略と農業条例とどちらがレベルが、レベルというか、その政策の重み、大きさが大きいんだといったら、俄然農業振興条例でしょう。これは未来永劫の農村、農業の方向性を決めるんです。第三次戦略はたかが数年の話じゃないですか。かつ9月に決めるなんて、議会決定するのは来年の4月、知事選挙が終わってからなんだ。その最終決定に向けての議論が9月ごろから始まると。そういうような第三次戦略の流れだと、私はそういうふうに理解しています。
 だから、その第三次戦略も秋ごろから議会の全員協議会なり関係の委員会なり、今議論しているようだけれども、そこでこの議論が始まってくる。そこに農業振興条例も、今後合わせながらいろいろ議論は進んでいくという状況があってもいいわけなんだ。いいですか、第三次戦略の下にぶら下がっている政策じゃないということだけは、部長、しっかりと肝に銘じておく必要がある。
 以上。

○末松委員長 ほかに、よろしいですか。
 それでは、これで三重の食と農の活力向上推進条例(仮称)についての調査を終わります。
 当局にはご苦労さまでございました。

          〔当局 退室〕

    ③委員間討議

○末松委員長 それでは、本日ご調査いただきました事項について、委員間討議をお願いいたします。
 ご意見のある方はよろしくお願いします。

          〔「今何を言う場面ですか。」の声あり〕

○末松委員長 今日調査いただいたことでご意見がございましたら、進め方とかそういうほかのことも含めて、委員間討議ですので。
 公開ですので、できれば手を挙げて発言してください。

○吉川委員 委員会でするのですか。行政側はもう一回考え直してくると思う。

○末松委員長 なので、それからでよろしいというご意見ですね。

○吉川委員 それでええとわしは思う。

○末松委員長 ほかによろしいですか。ございませんか。

○西場委員 今日もいろいろと長く時間をとって発言して、どうも済みませんでした。いろいろ関心が深いもんですから、ついついこう発言したんですが、今日発言する思いをちょっとまとめた資料がありますので、1枚ずつ皆さん方に、また後で見ていただければと思うんで、配ってよろしいですか。

○末松委員長 はい、よろしくお願いします。

○西場委員 じゃまた、これは後で持って帰ってください。
 それで、進め方につきましては、できましたら、今の第三次戦略と整合させていくようにしようと思うと、もう大変窮屈なんだろうという前提はあるかわからんけれども、私は、この今日の内容を踏まえてもう一度議論を欲しいんです。できましたら、今日出てきたこの素案をたたき台にして、農業関係団体と我々だけで、一遍意見交換をさせてもらうことはできないかというように思うんです。もちろんやり出したら切りないし、県民全体広げたらもう途方もない時間とあれが要りますので、もうちょっと限定せざるを得ないかなと思います。せめてそういう中でもそれなりに代表されるような、例えば農業会議だとか農協中央会だとか、あるいは農産物の流通関係の人とか、そういう関係者の何人かと一度協議をさせていただいて、そういうものも踏まえながら、次なるその県の検討の結果も聞かせてもらって進んでいくような段階ステージが欲しいんです。その辺、正副委員長の方でご努力いただけないでしょうか。

○末松委員長 今のご意見いただきましたけれども、どうですか。

○水谷委員 西場委員の意見はいいことだと思いますけれども、地域性があるから、例えばどういう人を呼ぶかということによって随分変わってくると思います。だから我々の北勢地域と、また中勢地域、伊賀地域とは、いろいろ農業やっている思いというか、そういうのが全然違うと僕は思うんです。だから、だれを選ぶかというのは非常に難しいと思います。それ慎重にやっていただきたいなと、私は思います。

○藤田泰樹委員 私も議論するのはいいと思うんです。もう一歩踏み込んだ格好のやつが出てこないと、その議論を、この段階でやってしまったら、さっきも申し上げたように網羅的に出てきてしまっているので、じゃどうなのと。いや、このような方向で進めていただければということで逆に決着してしまう。

○西場委員 これを使うとね。

○藤田泰樹委員 これを使うとね。だから、もう一歩踏み込んだ段階での方が、議論を、相手方もしやすい、という思いはあります。
 それともう一つは、この辺のちょっと日程的なものがわからんのやけれども、この条例の後で基本計画をつくりますよね。この基本計画には具体策が出てくる、目標値も出てくる、ということは、イコール予算組みとも絡んでくるということですよね。

          〔「まだそこまでは決まっていないけれどもね」の声あり〕

○藤田泰樹委員 決まっていないけれども、結局この計画でいくと、来年の3月にはもう基本計画最終案ということですから、これに沿ったようないろんな格好での予算組みがある程度この3月会議で出てくるということを想定するならば、条例上程時期というのがどうなのかという、9月ということもありかなという、逆に。さっき第三次戦略の話も申し上げましたけれども、第三次戦略の流れをつくっていく上でも条例がきちっとしたものになっていることがベストだと思う。西場委員言われるみたいに、条例の方が当然重たいんだから、それはベター事項でいいんじゃないという考え方もあるだろうと思います。ただ、この基本計画との絡みを考えていくと、結局条例をつくっておいて基本計画をつくるという流れは、これはもうどうしても変わりようがないので、我々の方としては、基本計画がある中で条例が見えてきた方が見やすいことは見やすいですけれども、その流れというのは県の意思決定の段階としては、流れは余り変えることができないんじゃないかなと思う。少し検討を要するかなというふうに思います。

○末松委員長 タイトですけれども、詰めてやりますか。9月ということではなく……。

○西場委員 9月という必要は別にないと私は思うんです。9月にこしたことないけれども、12月なり11月末ぐらいでいけるかなと思います。

○藤田正美委員 さっきの議論でも、本当に何を見せるんだというのが見えていないのも事実と思うんです。もう一歩その辺の説明をもらわなあかんというのが1点と、当然条例というのはわかりづらいんです。せやけど条例があって基本計画ができるんで、これも仕方ないと。もう少し腹へ落ちるような議論をして、それでもしその関係団体に聞くんなら、手分けして聞くなりいろんな手法があると思うんで、ちょっと私自体がまだようわからんという状況です。ようわからんというのは、今日のあれでは、この条例を作る価値が見えてこないと。

          〔「見えにくいね」の声あり〕

○藤田正美委員 見えにくいと、まだ。我々が見えなかったら、なおさらその辺を説明して意見もとりにくいと思う。もう少し、慎重という意味じゃなくて、議論を深めていただきたいと思いますけれども、委員会としては。

○末松委員長 9月ということではなく、それでもその関係者やいろんな方と意見交換をしようと思うと、少しタイトにはなると思いますが、そういう機会をつくらせていただいた方がいいのかなとは思います。スケジュール的に厳しくなってくるところもあるかわかりませんけれども、なるべく皆さん、日程調整にご協力いただいて、結果9月なのか12月なのかということになるのかなというふうな気はしますけれども、そういう形でよろしいですか。

          〔「年内にはまず執行部案が固まったらいいのとちがうか」の声あり〕

○末松委員長 そうですね。

          〔「最終は3月」の声あり〕

○西場委員 その辺、前言ったのと、正副委員長で、執行部が今日の議論を聞いてどういう思いでおるか確認してもらって、スケジュール的に調整してもらうことをお願いしたいと思います。

○末松委員長 わかりました。それでは、これで委員間討議を終わります。

 

〔閉会の宣言〕

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

防災農水商工常任委員長

末松 則子

 

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