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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成22年度 委員会会議録 > 平成22年11月4日 防災農水商工常任委員会 予算決算常任委員会防災農水商工分科会 会議録

平成22年11月4日  防災農水商工常任委員会 予算決算常任委員会防災農水商工分科会 会議録

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防災農水商工常任委員会

予算決算常任委員会防災農水商工分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日    平成22年11月4日(木) 自 午前10時00分 ~ 至 午後1時22分

会 議 室      201委員会室    

出席委員          8名

                           委 員 長       末松  則子

                           副委員長     辻 三千宣

                           委  員        北川  裕之

                 委  員        藤田  泰樹

                 委  員        水谷     隆

                 委  員        吉川     実

                           委  員        西場  信行

                 委  員        藤田  正美

欠席委員          なし

出席説明員

             [防災危機管理部]

                           部  長                                                           東地 隆司

                           副部長兼防災危機管理分野総括室長               細野     浩

                           危機管理監                                                     井坂     均

                           危機管理総務室長                                           片山  達也

                           消防・保安室長                                                内藤 一治

                           防災対策室長                              福本  智一

                           地震対策室長                              小林  修博

                           コンビナート防災特命監                      大藪  亮二

                                                                その他関係職員

             [農水商工部]

                           部  長                                    渡邉  信一郎

                           理  事(商工・科学技術担当)                林      敏一

                           観光局長                                 長野      守

                           副部長兼経営企画分野総括室長          加藤  敦央

                           農産振興分野総括室長                   山田 裕典

                           農業基盤整備分野総括室長               岩﨑  光雄

                           水産振興分野総括室長                     藤吉  利彦

                           商工・科学技術振興分野総括室長          川島     弥

                           観光分野総括室長                        中村  巌穂 

                           科学技術政策監                          服部  吉男

                           獣害対策担当参事                        広塚  耕三

                           農水商工総務室長                        嶋田  宜浩

                           財務経理室長                                                  匹田  實也

                           団体検査室長                             浅野  泰彦

                           農業経営室長                             近藤  和夫

                           マーケティング室長                          吉仲  繁樹

                           農産物安全室長                           芝田  充弘

                           農畜産室長                               赤松     斉

                           農地調整室長                             藤田  敦夫

                           農業基盤室長                             福岡  重栄

                           農山漁村室長                             前田  佳男

                           水産資源室長                             遠藤  晃平

                           水産経営室長                             丹羽  啓之

                           水産基盤室長                             田中  俊行

                           産業集積室長                             福田  光紀

                           商工振興室長                             田中  幹也

                           金融経営室長                             福田  進一

                           企業立地室長                             大橋  範秀

                           科学技術・地域資源室長                    矢下  祐二

                           観光・交流室長                             北村  文明

                           企画・経営品質特命監                      冨田  康成

                           人権・危機管理特命監                      渥美  仁康

                           農業戦略特命監                           森内  和夫

                           家畜防疫衛生特命監                       小畑  晴美

                                                               その他関係職員

         [監査委員事務局]

                           総括監査監                                                      中山 みどり

                 監査主幹                                                         脇田 研二

                 監査主査                                                         越智 昇悟

委員会書記       議 事 課      主査    坂井     哲

                 企画法務課  主査    小野  明子

傍聴議員          なし

県政記者クラブ   1名

傍 聴 者         なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(防災危機管理部関係)

 1 議案の審査

  (1)認定第5号「平成21年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分

 2 所管事項の調査

  (1)「当初予算編成に向けての基本的な考え方」

Ⅱ 分科会(農水商工部関係)

 1 議案の審査

  (1)認定第5号「平成21年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分

  (2)認定第9号「平成21年度三重県農業改良資金貸付事業等歳入歳出決算」

  (3)認定第10号「平成21年度三重県地方卸売市場事業歳入歳出決算」

  (4)認定第12号「平成21年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業歳入歳出決算」

  (5)認定第13号「平成21年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等歳入歳出決算」

 2 所管事項の調査

  (1)「当初予算編成に向けての基本的な考え方」

Ⅲ 常任委員会(農水商工部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する条例(仮称)について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(防災危機管理部関係)

 1 議案の審査

  (1)認定第5号「平成21年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分

 

    ①当局から資料に基づき補充説明(東地部長)

 

    ②質疑                    なし

    

    ③委員間討議          なし

 

    ④討論                    なし

 

    ⑤採決                    認定第5号の関係分   挙手(全員)    可決

 

 2 所管事項の調査

  (1)「当初予算編成に向けての基本的な考え方」

    ①当局から資料に基づき説明 なし

    ②質問

〇末松委員長 それでは、ご質問等がございましたらお願いをいたします。

〇北川委員 ちょっとポイントを外れる質問になって恐縮なんですが、救急体制の関係で、搬送基準もこの間から発表いただいて、ドクターヘリも健康福祉部でやるじゃないですか。あれの運航に向けての準備だとか、あるいは実際の運営面に当たって、防災危機管理部としてかかわっていただく部分というのはあるんですか。それとももう全面的に健康福祉部にお願いするというか、健康福祉部側の事業という位置づけになるんですか、ちょっと確認だけ。

〇東地部長 ドクターヘリの導入に関しては健康福祉部ということですが、防災危機管理部も委員の中に入らせていただきます。といいますのは、消防との関係がございまして、特に救急患者の搬送ということになれば消防本部が関係してきますので、そういった意味でうちが今後調整役として入る可能性というのは十分あると思います。

〇北川委員 この予算に向けての基本的な考え方の議論というわけではないんですけれども、そこの部分で、特にいつも話をさせてもらっているんですが、ドクターヘリの運航に当たって、いわゆる伊賀側への飛行というのは、拠点病院は恐らく海側の病院になるでしょうから、なかなか難しいんではないかという懸念があります。先般から防災ヘリの運航状況なんかも聞かせていただいて、要請があったけれども伊賀側に飛べなかったという事例も聞かせていただいています。そのへんのノウハウなり、医療の面では健康福祉部がもちろん主体ですが、防災ヘリを抱えてやってこられた防災危機管理部として、いろんなノウハウが恐らく蓄積されていると思います。そういう面での議論というか、部分について、しっかりとやっていただくように。これは防災危機管理部として、しっかりとかかわっていただいて議論もしていただきたい。またそのへんの意見も逆に聞かせてもらいたいというふうに思っていますので、その実施に向けてしっかりとサポートしていただきますようにお願いだけさせていただいて終わります。

〇東地部長 わかりました。
 当然防災ヘリで蓄積したノウハウがございますので、そうしたことも含めて、そういう情報交換をやっていきたいと思っておりますので、そのような形で進めていきたいと思っております。

〇藤田(泰)委員 関連してです。昨日も防災ヘリで鈴鹿山脈から2人運んでもらっていると思うんですけれども、このへんのドクターヘリとの分担というのは、今後どうなっていくんですか。

〇東地部長 防災ヘリの主な役割は救助という形になっておりますので、救助中心にという形で思っております。ドクターヘリは、救急患者の搬送ということですから、要は現場で救助はできないです。救助はうちのヘリしか多分できないと思うんです、ドクターヘリは救助員が乗っておりませんから。救助をして、もしその方が相当重傷で防災ヘリで運ぶまでの間もう危ないということであれば、ドクターヘリに来ていただいて、そこから治療行為に入っていただくということは連携として出てくると思います。防災ヘリとしては、そういう役割を担っているということでございます。

〇藤田(泰)委員 そうすると、例えば今回の山岳問題なんか一番中心的になってくるんだろうと思うけれども、救助をするところまでは防災ヘリの方でやっていただいて、近隣のところにそれが着いて、そこで待機をしてもらっておいて、事故程度によってはどこかに救急車が来ることもあるでしょうし、そういう連携をとってもらうということですね。

〇東地部長 そういう連携が多くなってくると思います。

〇藤田(泰)委員 逆に、それをしていると、すごいロスタイムが、特にヘリの運航なんかについてはあるわけだけれども、ドクターヘリの要員が逆に防災ヘリへ乗り込んで、救助面はどうしてもドクターヘリでは無理ですから、はっきり言って。そういうような対応をするという場合も今後は出てくるのかな、そうすると。

〇東地部長 特に重傷ということになれば、機器類をヘリに積んでいないと対応できないということがございますので、ドクターヘリでないと無理だと思うんです。ただ、今後は防災ヘリも連携という形の中で、お医者さんに乗っていただいて現場へ行くということも、ドクターヘリの補完的役割と言ったらおかしいんですが、そういうことも検討していく必要はあるのかなということと、他府県でもそういったドクターヘリの補完的役割として防災ヘリの活用の仕方ということが出てきておりますので、そのあたりも参考にしながら調整もしていきたいと思っております。

〇藤田(泰)委員 わかりました。ぜひそのへん、今の北川委員の話ではないですけれども、十分に調整していただいてお願いしたいと思います。
 結構です。

〇末松委員長 ほかにございませんか。

〇西場委員 これまでも議論してきたことですけれども、来年度の基本的な方向として、消防広域化について来年度どういうような姿勢で取り組んでいくのかということ。それから常任委員会の県外調査で新潟県の緊急時に対応できる防災センター施設、器具類ですね。システムを勉強させてもらってきましたけれども、三重県として緊急時に一元的に情報を収集したり、そしてまたそこから的確な指示が発信できるようなセンター的なハード面と、そういうまた組織化、システム化の取組について今後の方向といいますか、とりわけ来年度そういう具体的な内容で進めるものがあれば。

〇東地部長 消防の広域化につきましては、前回の常任委員会でも話をさせていただきましたけれども、平成24年度までには8ブロックを目指して、とにかく努力させていただこうということで、8ブロック統合に向けて頑張りたいと思っています。全国的にも13県が県域ということを考えておりますし、三重県としても8ブロック、4ブロック、最終的には県域ということを考えておりますので、県域の方向性も一度研究なり、検討なりをしていきたいと考えております。
 それからもう1点のいわゆる災害対策本部のセンター的機能だと思うんですけれども、これについては講堂の改修を本年度やらせてもらっております。それから議会の方にも無理をお願いいたしまして、議事堂の部屋をお借りして、そこも機器類を整備して一体的な防災関係機関の連携をとるということで整備をしております。そうした形でセンターとしての別棟みたいな形じゃありませんけれども、基本的に情報関係で一元的に対応できるような災害対策本部機能はできるというふうに考えております。あとは、それをいかに運用するかは、やはり訓練だと思いますので、そうした活用訓練をどんどんやっていきたいと。
 それからもう一つは、市町の対応力というのが災害では一番大事だと思っておりますので、市町のいわゆる災害対応力、防災対応力を強化するということで、市町にも図上訓練をどんどん導入していただくということで、今のところ本年度で大体25市町は導入はしていただけると思うんです。最終的に来年度は29市町が全部図上訓練をやっていただいて、大災害時、あるいは通常の災害もそうですが、連携をとれるような対応力を身につけていきたいというふうに考えております。

〇西場委員 そうすると、場所については講堂ということで今後進めていくということですか。

〇東地部長 講堂に災害対策本部の本体を置いて、後の例えば知事室の隣のプレゼンテーションルームとか、そういうところも含めて、いわゆるモニターで結んで一元化して対応するということで、モニターはまだ動いておりませんけれども、既にモニターの設置はさせていただいております。

〇西場委員 ほかの場所を考えるということはしないということですね。

〇東地部長 今のところ考えておりません。この形で進めさせていただこうと思っています。

〇西場委員 そうすると、災害が起こったときにどれぐらいの時間でいろいろ必要な機材を運び込んだりという、最低の体制づくりというのはどれぐらいでやれるんですか。

〇東地部長 勤務時間中はすぐ立ち上げにかかれますけれども、例えば休日・夜間などですと、いわゆる緊急初動対策要員というのがおりまして、近隣に住んでいる方が来て、それから立ち上げるということで、おおむね来てから30分以内にはもう完全に立ち上がれるという形をとりたいなと。そのための訓練を今やっておりまして、そういう形でいきたいと思っております。

〇西場委員 詳細の議論はまた後ほど。

〇北川委員 関連してなんですが、消防の広域化の関係で、随分と議論が進んでいる地域とそうでない地域とあるのは先般も説明をいただきました。一つは、いろいろと議論はしてきた、議会も議論してきた事案ですけれども、現段階で、もう一度といったらおさらいになりますけれども、メリット、デメリットを、それぞれブロックで議論していただいた経過も踏まえて、今どんなふうに県として考えていただいているのか。デメリットの部分も当然そういう地域の議論の中で出てきていると思います。そのあたりを整理いただいているのであれば、メリット、デメリットが一度、現段階でどんなふうな位置づけになっているのか、確認をさせていただけたら。時間は後ほどのことで結構です。それが1点と、もう一つは、近隣の府県、あるいは全国的な中での広域化の進捗度、このあたりはわかっていれば教えていただきたいです。

〇東地部長 具体的な内容についてはまた後日の常任委員会で報告させていただきます。まず広域化のメリットというのは、大規模災害に広域的な運用ができるということで、できるだけ大くくりでやった方がいいということがまず大きな1点です。
 それからもう一つは、それぞれ細かい消防本部がいろんな消防車を買います。そうしたものがそれぞれで買っているよりは広域的な運用をした方が、いわゆるスケールメリットが出てくると、財政的な面も含めてです。
 それから、消防本部があれば、それぞれに総務機能があるわけです。総務機能がそれぞれにできて、それを統合すれば総務機能というのは非常に人が少なくて済みます。あるいは指令台でも、統合すれば四日市市と桑名市のように削減ができる。指令台にかかる経費も安くなるということなんですが、その削減した人間を減らすんではなくて、例えば救急が今増大しておりますし、これからも増大していくということで救急の方へ回すとか、あるいは予防の方へ回す。そうした充実に回せるということの中で、県内では15消防本部がそれぞれ理解をいただいて進めていただいておりますけれども、そういうことはわかるけれどもという議論がちょっと多いということでございます。
 それと進捗度についても、特に全県1消防本部で進んでいる13県は、県域ということはまとまったんですが、いざ進めるとなると非常に進みが難しくなって、なかなかスムーズにいっている県はないということ。それからあと、三重県のようにブロックごとにやっていく県についても、平成24年度目標で進めておりますけれども、そこまで順調にいっているところは今はまだ聞いておりません。またそこらへんも含めて順調にいっているところ、順調にいっていないところ含めて、次の常任委員会で報告をさせていただきます。

〇北川委員 特に地域の中で議論していただく中で、いろんな不安とか、あるいはデメリットの議論も出ていると思うんです。それを克服していくのにどういう手法があるのかという議論も必要なことだと思います。地域、地域、ブロック、ブロックではやっていただいているんでしょうけれども、そのあたりを我々も認識をしておきたいという点があります。
 それと、平成23年度の予算で、例えば、予算的な面で県としてどういった支援が見込まれているのか。先程のお話、西場委員の質問の中でそういうニュアンスもあったと思うんですけれども、ちょっとわかりにくかったんです。教えていただければ。

〇東地部長 予算ですので、今第3次戦略計画とも絡んでいるのですが、広域化に関しては、何とか市町を支援できるようなものにしていきたいということで今やっております。内部的には、非常に厳しい目で見られておるんですが、何とか頑張っていきたいと思っております。

〇北川委員 具体的にどういう支援かというところはどうなんですか。

〇東地部長 市町の支援というと、ストレートにいくと補助でございまして、そうしたことも考えておるわけでございますが、補助に対する目が非常に厳しくて、ちょっとつらい目をしております。

〇北川委員 そのあたりはもう少しまた具体的になったところで聞かせていただこうと思いますが、県がそうやって主導的に進めていくということであれば、逆にそれなりの覚悟を持ってサポートもしていただかないかん話だと思います。その点はお願いという形で、よろしくお願いします。

〇末松委員長 ほかにございませんか。
 よろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

〇末松委員長 なければ、防災危機管理部関係の分科会を終了いたします。
 当局にはご苦労さまでございました。

          〔当局 退室〕

 

Ⅱ 分科会(農水商工部関係)

 1 議案の審査

  (1)認定第5号「平成21年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分

  (2)認定第9号「平成21年度三重県農業改良資金貸付事業等歳入歳出決算」

  (3)認定第10号「平成21年度三重県地方卸売市場事業歳入歳出決算」

  (4)認定第12号「平成21年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業歳入歳出決算」

  (5)認定第13号「平成21年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等歳入歳出決算」

    ①当局から資料に基づき補充説明(渡邉部長)

    ②質疑

〇末松委員長 それでは、ご質疑があればお願いをします。

〇藤田(泰)委員 53ページのところです。
 中小企業者等支援資金貸付事業等歳入歳出の部分です。収入未済額が32億円という膨大な金額になっておるんですけれども、企業の経営状況の厳しさというのが改めて数字にあらわれてきているのかなというふうに感じるところですが、これで何件ぐらいがこの該当になっているんでしょうか。

〇福田(進)室長 件数としましては、28件が該当件数になっております。

〇藤田(泰)委員 28件で32億円というと、近代化資金なので建設なんかも絡むわけですね。

〇福田(進)室長 高度化資金が大半でございますが、建設資金になっております。運転資金ではございません。

〇藤田(泰)委員 わかりました。

〇末松委員長 ほかにございませんか。
 よろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

〇末松委員長 なければ、これで本認定議案に対する質疑を終了いたします。

 

    ③委員間討議   なし

 

    ④討論                 なし

 

    ⑤採決       認定第5号の関係分   挙手(全員)    可決

                           認定第9号、認定第10号、認定第12号、認定第13号  挙手(全員)   可決

 

 2 所管事項の調査

  (1)「当初予算編成に向けての基本的な考え方」

    ①当局からい資料に基づき説明 なし

    ②質問

〇末松委員長 それでは、ご質問等がございましたらお願いをします。

〇北川委員 来年度予算に向けて確認というか、お聞きしておきたいことがあります。項目ということではないんですけれども、産業支援センターの方で地域コミュニティ応援ファンドと、それから農商工連携のファンドをやっていただいているんです。これの成果、際立っておるものがあればちょっとまざったものを1つ、2つ教えていただきたい。それから農商工連携ファンドの方は後からできている制度になりますけれども、この2つの運用上の課題が出ているものがあれば教えていただいて、来年度以降の取組で、これは産業支援センターのことにはなりますけれども、農水商工部として引き続きというのか、何かこう新しい工夫とかをまたされていくのか、そのへんの考え方があればちょっと教えてください。

〇田中(幹)室長 まず地域コミュニティ応援ファンドでございます。地域課題解決型、地域資源活用型と2つの種類がございますが、なかなか小さい事業者が進めておりますので、売り上げがすぐに出るというものではございません。その中で比較的好調に進んでおりますのが、多気町で進められております、相可高校の卒業生がやっております「せんぱいの店」というところです。ここは売上高が結構伸びているという事例がございますけれども、それ以外につきましては、なかなかそれぞれの事業者のいわゆる販売力といいますか、情報発信力の弱さもございまして、これからそのあたりの強化が課題かと思っております。来年度につきましては、そのあたりをブラッシュアップといいますか、販路拡大、経営力の向上、そういったあたりを重点的に進めていきたいと考えておるところでございます。

〇矢下室長 農商工連携推進ファンドにつきましては、これまで6件のファンド助成をさせていただいております。件数的にも、まだ始まったばかりですので少のうございますが、中には例えば四日市市のミナミ産業というところが大豆パウダー、米粉パウダーというような非常に特徴的な商品を開発されて、農家の方も生産の方で連携されて、非常にいい取組だということで、こういうふうな事例も生まれてきております。
 課題としましては、販路開拓という部分が非常に難しいというような声を聞いております。いろんな形でもっていろんな手段がございますので、いろんな方向からその販路開拓支援というのをさせていただきたいなというふうに考えております。今年の秋にもフェアを開催させていただきましたが、いろんな形で販路開拓の支援を充実させたいというようなことを考えてございます。
 以上です。

〇北川委員 なかなか販売力が厳しいということで、情報の発信だとか、あるいは販路の開拓というところが大きな課題というふうに言われています。そのあたりは来年度、産業支援センターと協力しながら十分に改善といったらおかしいですが、よりいい形になるように努力をいただきたいと思います。また、ファンド自体も十分に知れわたり切っているのかなというところも地元なんかではまだまだ感じます。まだまだPRも不足しているのかなというところもありますし、その点も十分考えていただきながら、また実際の応募に当たっては、できるだけ意欲さえあれば柔軟に受けていただけるように門戸を広めていただいて、できるだけ多くの団体、企業が参画できるような形に努力をいただきたいと、ちょっと要望だけさせてもらっておきます。

〇末松委員長 ほかにございませんか。
 よろしいですか。

〇西場委員 何ページのどれということをちょっとよく予習していなんだけれども、食料自給率につきまして、これ基本中の基本だと思うんだけれども、今TPPとかいろいろな動きが出てきて、国内もそうですが、これからの自給体制をどうしていくんだということです。そのへんの基本的な取組の考え方、決意。国が50%を打ち出しているけれども、三重県として数値はまだ出てこないんですが、このへんはどう考えるのか。前にも聞きましたけれども、ある程度時期的にもそろそろ煮詰まってきておる段階かなと思うので、まずそこをいかがでしょうか。

〇渡邉部長 現在ここでご審議いただいている基本計画もあわせて検討させていただいています。それと第3次戦略計画ということで、それぞれの計画づくりの中でこの食料自給率については中心的な主要目標ということで今検討を進めております。
 委員ご指摘のように国が50%ということで、今後10年先をにらんで出されています。当然三重県としても、その一翼を担っていく立場にございますし、それと今条例をつくって、県内の農業の活力を改めてどのようにしていくかという議論をしておる中でございます。ちょっと数値についてはまだ、具体的なことは申し上げられませんが、三重県として懸命にそういう条例に基づいた形で出せる数値にしていきたいというふうには思っております。

〇西場委員 何を基本にして決めるんですか。前回は国の45%に対して46%という結果の数字ですけれども、今回国が50%の積極的な目標をある程度出してきたと、現状が厳しい中においても。そういう意味で、国の動きも勘案しながらさらに三重県としては積極的に行こうと、こういうように理解、期待をしていいですか。

〇渡邉部長 当然国の目標というのは一つの私どもの非常に大きな参考資料になると。ただ、当然ですけれども、県内の農地面積も含めて今の農業形態、こういうものを積み上げて考えないと机上論になってしまいます。単に数字が高かったらいいということではなくて、特に水田、園芸、畜産というふうに条例の中でも分けて書かせていただいておりますが、それぞれの農業がまさしくどういう形に向いていくことが望ましいのかというような積算も含めて考えております。いわゆる国の目標も当然参考にしながら今準備を進めております。

〇西場委員 今の発言、物すごく重要な部分で、積み上げを大事にするということは、丸い数字をまず決めておくという、計画だけの計画にならないためには物すごく重要ですけれども、大変な作業だと思うんです。しかしそれを私もやるべきだと。それが出てきた段階で、その数字の裏づけとなる具体的な作物別の、あるいは地域別の、あるいはそれを担う農業経営体の形も、すべて関係してくる中で県内の自給体制というのか、農業生産体制が決まってくると、こういうように思いたいんですが、それでよろしいですか。

〇渡邉部長 おっしゃるとおり、単に自給率がぽこんとあるわけではなくて、それは生産すべき農業、それぞれつくられる農作物によって違ってまいります。それと、当然ですけれども、認定農業者等も含めて農業者とのかかわりも出てくるわけです。それは、ただ余り精緻なものというのはなかなか難しいですから、私どもでできる範囲の中で、できるだけわかりやすくそういうものも説明させていただければなと思っております。

〇西場委員 それは、少し逃げだと思うんです。今までそうやってして、ずっと、一応つくったけれども計画どおりできませんでしたと言ってこうなっているんでしょう。今度は議会も承認しますから、もっと重たい数字だというように思ってほしいし、もう繰り返さないと。県の計画なり予定はあくまでも予定だというようなことであれば、だれもその重きを置かなくなるし、そうなったらせっかくのこの計画や方針ももったいない話です。ですから極力その出てきた数字づくりには努力していただいて、そしてつくった数字について、それを実行していくための後の推進体制を、県の中だけのこの数字にするんじゃなくて、それぞれ市町村や関係団体や農業者にどういうようにお願いをしていこうという推進体制、実行システムまでつくっていくべきだと思います。その点に対する考えをもう一度念を押しておきたいと思います。

〇渡邉部長 今回の特に条例に及んでしまって恐縮ですけれども、地域、産地、それぞれに応じて計画づくりを始める中で、当然県だけではなくて市町、農業関係団体、関係者の方と、まさしくどういう農業をするのかというのが、結果的に西場委員ご指摘のような目標がどうなっているんだということにもつながってくると思っております。そういう意味では県が勝手に数値目標を決めて実行してくださいとお願いするだけではなくて、県も入って、関係者の皆さんとともにそういうものについての実現、具体的な策を練ってまいりたいと思っております。

〇西場委員 今、畜産、酪農を取り巻く環境が物すごく厳しいです。そういう中で、来年度、今後どうしていくかということについていろいろ要望もしてまいりました。こういったことに対するこの基本的な方向、それから水産については魚食を中心に、今に対する政策づくりですね。それから大きな組織再編に向けての今後のビジョンづくりというものがあります。そういう中での県としての基本姿勢ですね、今改めて基本的な考え方を確認しておきたいと思いますが、いかがですか。

〇渡邉部長 まず畜産につきまして、今回口蹄疫ということで、非常に影響の大きい疾病が宮崎県で残念ながら発生しました。幸いなことに三重県は発生に至らなかったので非常に安堵はしておりますが、ただ、宮崎県でなぜああいう発生をしたのかということが残念ながらまだ解明をされていない状況です。それに向けての畜産、口蹄疫だけではなくて畜産伝染病はたくさんございますので、そういうものについての監視等につきまして引き続き強化をしていく必要があると思っています。
 それとあわせて、飼料の自給力と申しますか、海外から非常にたくさんの飼料が入って、これは食料自給率にも非常に大きく関係あるんですが、今、水田の中で飼料米等々も、ホールクロップというような形で取り組んでおります。こういうものについても三重県としては、畜産県として、引き続き進めていく必要があると思っております。
 水産につきましては、ご指摘のように魚食、魚を食べていただく量が減ってきておるということが、値段の下落も含めて、非常に水産業について大きな影響を与えております。委員のご指摘もございましたように、いわゆるビジョンを、今ちょうど考えておるんです。その中でもそれぞれ地域ごとに漁業経済がかなり違います。明らかに北勢の漁業と東紀州の漁業は違いますので、それぞれの地域においた漁業、それから漁村のあり方をもう一度見直して、そこでどういう形で進めていくのがいいのかということも議論をするような仕組みをつくってまいります。それとあわせて、特に資源管理のことが今後三重県漁業、これは三重県だけではないと思っていますけれども、非常に重要な話になってまいりますので、そこも先程申しました、地域の中で考えていくということが一番大事。押しつけてやりなさいという話では私はないと思っていますので、漁業者がそれぞれみずからご理解いただいて、みずからやっていただくような資源管理、こういうことが実は持続性のある漁業にもつながってまいると思っています。そういうものについてビジョンの中にも書き込むなり、それから申し上げた具体的な地域での議論につなげてまいりたいと思っております。

〇西場委員 やることはたくさんあって、限られた財源の中でそれは限定的になるのは現実的にはやむを得ないけれども、水産業にしても、この10年間で生産高が半減しとるんです、わずか10年です。農業もわずか20年で半減している。農業の場合は生産高じゃなくて農業所得ですけれども。そういう中で、生き残れるかどうかという経営体がかつかつのところで、漁業にしても畜産にしても経営者がおって、そこでこの支援なり応援がもう少し頑張れると、しのげるというところに来とるんだから、実態に即した対応策をもっとこれから来年度まで計画づくり、予算づくり、詰めを迎えますから、しっかりやっていただきたいと思います。
 いろいろ申し上げまして、もう一つ、この中小の商工業について、特に小規模事業者に対する取組についてしっかり議論があったんですが、それについて来年度方向づけができたでしょうか。

〇川島総括室長 中小企業に関しまして、特に小規模事業者も含めましてですけれども、まず中小企業の活力の維持拡大ということで、特に施策を起こさせていただいているということ。それからもう一つ、施策233の方で先程もファンドの話が出ましたが、地域資源を活用した産業の振興ということで、特にファンドの活用の場合は小規模事業者の方が多いということがございまして、こうした事業を進めることで、先程少し成功事例もありましたが、実際にはその小規模事業者が、例えば今廃業が多いわけですけれども、このファンドを使われて会社をつくられたとか、創業されたとか、こういう方も出てきております。そういう意味では、こうしたファンドを活用しながら、小規模事業者の支援を、特に地元の商工会、商工会議所なんかと一緒にやっていきたいと考えております。
 特に地域のこうした活動を引き起こすために施策233の方で書いてございますけれども、地域のネットワークづくりといいますか、そういうことが必要だと思っています。県レベルでの特に農業団体、あるいは商工団体も入っていただいたネットワークを平成23年度はつくっていくということも考えております。

〇西場委員 先程の決算の中でも、いろいろ高度化資金も含めて、農業や漁業の改良資金も返済の難しい経営状況がだんだん出てきとるという報告があって深刻なんですが、どうしても新しい基本的な考え方、方向というのは、新しい取組にどんどんシフトしてしまう。6次産業化、農商工連携、いいです。いいですけれども、既存の地道に今まで支えてきた中小企業、町工場のその技術や経営をどう支えていくか。農業にしてもしかり、漁業にしてもしかりです。そういうオーソドックスな今までやってきたのに対してきちっとした支援をしないと、新しいもんが悪いとは言わないけれども、どうしてもそういうものに重点化しつつある傾向があって、物すごくそのへんが気になるんです。その点をひとつ配慮するようなこれから取組をお願いしておきたいと思います。もう少し決意といいますか、そのへんの取組に対する何かがあれば教えてください。

〇林理事 予算はこれから編成作業をさせていただいて要求してまいります。特に小規模の事業者の方というのは、今、西場委員がおっしゃったとおりだと思います。正直といいますか、その一人一人の方に全く新しい取組をどんどんというわけにはいかんと思います。そうしますと、現在でいいますと商工会議所、あるいは特に商工会、それぞれのところで経営指導員等がおみえですから、そこでの個別のといいますか、個々具体的な経営支援であるとか、そういったことを続けていただくというのがまずはスタートになるんだろうなと思います。
 事細かに申し上げますと、予算の裏づけというのがなかなかありませんのであれですが、その活動の中で、その事業承継であるとか、あるいは先程申しました農商工連携であるとか、そういう新しいことをやってみるということも含めて、これはそういう現場、市町も含めてお話をいただいてと思います。県としては直接、事業者をそれぞれということはできませんので、そういう意味では、今申し上げた地域であるとか各商工の団体の方の取組を、どうしていくかという、ファンドであるとかそういったものの環境をどうつくっていくかだと思います。それについては引き続いて予算も含めてちょっと議論はしていきたいと思います。

〇西場委員 また改めて議論させてもらいます。

〇藤田(正)委員 来年度というか、これから厳しい財政状況になってきて、時代も大きく変わる中で、むしろ平均的な施策じゃなくて、例えばもう今、三重県を元気にしていこうという、あるいは小規模事業者をどうしていこう、あるいは農業をどうしていこうという話の中で、部長も先程言ったように地域性というんですか、地域がこういうことをしてほしいということに対してめり張りをつけていくような、思い切って平均行政をやめていくような意識転換がこれから必要かと思うんです。例えば北勢の先端技術であるとか、南の観光であるとか、地域資源を活用してやっていく中で、これには特別に予算をつけてでもやるんだというような形にしていかないと、平均的に全部やっていくということは非常になかなか答えが見えにくい。もちろん県政だけでそういうものができ上がるというもんじゃなくて、当然民の力も要るし、住民の、県民の力も必要なんですけれども、県が思い切ってそういうところには特別枠をつけても、予算をつけてもやっていくというような、これから意識転換が私は必要ではないかなと思うんです。それには特に分権、地域主権の時代の中で、県だけで考えるんじゃなくて、現場の、もっといえば地域の、あるいは、昔生活創造圏みたいなのがありました。おのずから東紀州と北勢とは経済も、また起こし方も違うんで、私は平均的なそういう、逆に観光やったらここへ特化していくとか、ほかの観光がいかんという意味じゃなくて、極端にそういう議論がこれから必要じゃないんかなと思うんです。例えば知識集約型産業にしても、いろんな努力をされて新しい芽が出てきています。でも田舎の方へ行ったら逆に地域資源を活用した、大きくいえばこれも知識集約型産業です。地域の中で何をしてほしいんやと、高齢社会の中でそこに住んでいる若者は流出していくし、そういうことをよう聞いて、思い切って選択と集中をしていくというようなことです。
 もう1点は、経済の話なんです。いわゆる市場経済という中で商売、もうけたり損したり、あるいは廃業に追い込まれたりというような、いわゆる収益を最大化するゾーン、資金繰りどうするんやと、異業種への転換どうするんやという、そういうような物の考え方。先程、川島総括室長が言われたように、地域コミュニティ応援ファンドや農商工連携推進ファンド、これ今から数年やっていくんですよね、10年間やるということですから。それが地域の市場性じゃなくて、むしろ新しいこれからの地域課題であるとか、地域資源を活用した高齢社会に向き合うとか、そういう若者の子育てに向き合うとか、いろんなビジネスが出てくるんです。そのへんもちょっと続けて言いますけれども、ややこしくなったかわかりませんけれども、そういう市場経済、この経済で頑張っていく支援と。地域社会の中でこれから我々が豊かさを実感する中にも、行政の福祉だけじゃなくて民力による力をどのように入れていくか。民力の福祉と言ってもいいでしょう。そういうような物の整理をしながらやらないと、平均的にぴゅっとやっとると、目指している方向が何だかというような、逆に議論しにくいんじゃないかと。個々のこの施策というのは非常にきめ細やかに出てくるんですけれども、私のきめ細やかというのは、むしろ地域の実情をもう一遍把握して、思い切って平均的な施策じゃなくて、南の観光にすぱんと力を入れるんやと。北勢の先端技術、このようなストーリーで持っていくんだとか、極端にいえば、そういう特色のあるような産業政策であるとか地域社会づくりであるとか、農業、林業、そういうようなことが私は必要だと思うんです。この私の質問は非常に答えにくいと思うんですけれども、部長と理事に一言何かこれに対して答えることがあったら答えていただきたいと思います。

〇林理事 答えにくかろうとおっしゃっていただきましたので、ありがたいんです。繰り返しのようなお話で申し訳ないですけれども、今回の第3次戦略計画の中にあっては、施策として、先程も申し上げましたが、第1に技術的産業集積の推進ということで、想定していただきますように北勢を中心としたものづくりであるとか、三重県の産業集積の強みを生かしていこうということだと思います。
 もう一つは、地域密着型産業ということで、農商工連携推進ファンドでありますとか地域コミュニティ応援ファンド、そういったものの取組、地域資源を活用していくということ。真ん中に中小企業の活力の維持拡大というのを置かせていただいて、少し手前みそですけれども、最初申し上げた2つ、いわゆる物づくりの強みを生かす、それと地域密着型産業を興していくというのは、ある意味三重県全体に及んではおります。やはり三重県の持っているこれまでのいろいろな積み上げ、やってきたことを踏まえて、そこへ力を込めましょうということだと考えて施策としておきたいということでさせていただいています。
 真ん中に挟まれています中小企業については、いろんな業種とかいろんな側面、あるいは全県にまたがっている話ですので、ここはあえて申し上げるとまたあれかもしれませんが、いろんな意味で地味にといいますか、着実にいろんな取組をそれぞれの地域であるとか業種といったような形で、県がというよりは、繰り返しですが、商工団体であるとか地域、市町の皆さんとともに進めていく環境をつくっていくと。少し平均的なということで申し上げているつもりではないんですが、そういった形で3つを組み合わせて進めていくんだということで、今回こう提案をさせていただきます。予算はこれから個別の事業を要求していって、それこそ昨年並みの健全体制の財源が本当にあるのかどうかとか非常に難しいところがございます。その中で予算をして、しっかり個々の事業については議論をしていきたいと思います。

〇渡邉部長 私は、特に農業、水産業、申し上げた地域、それから産地でそれぞれプランをつくっていくと、委員ご指摘のように、産地はどちらかというと産業としては高度とは申し上げないですけれども、農業としての力強さを求めてくるだろうし、地域になればさまざま、特に中山間地域はおっしゃる意味での地域力が非常に低下をいたしております。それを農業、水産業を軸にもう一度見直していくという取組になってくると考えております。それぞれ使い分けながら地域の実情に合った農業政策、水産業政策を進めてまいりたいと思っております。

〇藤田(正)委員 そういうことで、ぜひ頑張ってください。
 ちょっとこう見えてきたんです、そういうめり張りが。頑張っていただきたいし、先程理事が言ったように強み、地域の強み何なんやと。そういうところを補完していく、あるいは盛り上げていく、持続可能にしていくとか、いろんなところに頑張っていくということが平均的なのではないのかなというような気がします、まだまだ。私があえて言ったのは、そういうような強みをしっかり地域の実情に沿ってやることが大事なのかなと。部長が言われたように中山間であろうと、農業の地域であろうと、やっぱりそこの人らが何が一番してほしいんやというようなところをお助けしていく。あるいは、何がその地域の強みやなということを引き出して、そういうようなところへ選択と集中をしていくような県行政になったらいいんじゃないかなという意味で申し上げたんで、頑張ってください。
 終わります。

〇水谷委員 施策222に関連してちょっとお聞きしたいんです。要するに我々の地域の声を少し聞いたところの話ですけれども、いろいろ農業生産基盤の整備とか、あるいは頭首工あるいは用水路のそういった農業用の施設の機能整備というものを促進していきたいと、こういう考え方が当然あるわけです。その中で、特にいなべ市の中山間地域の用水路整備、この辺は30年以上前にやられてはおるんですけれども、当時の用水路から考えますと、上の方はいいんですけれども、下の方が非常に狭くなっていると。今の時代にはとてもじゃない、あふれて合わないと。だから、すべての田んぼに水がなかなか行かないというようなこともあって非常に困ってんのやと、こういう話がたくさんあります。そして、こういうことがどんどんと起きてきておりまして、今の年代、60歳から70歳前後の人たちがほとんど農業をやっているわけです。この人たちからある程度、10年ぐらいたったらほとんど耕作放棄地になってしまうだろうというような声が物すごくあるわけです。
 そういうものを地域的によく調査し、予算が非常に厳しいということはもう重々わかっているんだけれども、そういうところに目を向けて整備をしていかないと、これからの地域の農業というのはもうほとんどやられないだろうと僕は思っているんです。だからそのへんを一遍にはできないでしょうから、少しずつそういった整備というものをやっていただきたい。
 このへんの地域は、ほとんど昔は土地改良区でそういうのをやって、全部それを解散しているわけです。だれが管理しているかというと、農家組合、あるいは水道管理委員というのをそれぞれでつくっておるわけです。ところがなかなか若い人ではとてもじゃないけれどもできないということで、70歳前後の人に負担がかかっとるみたいです。そういったことも含めて、今後ぜひ促進をしていただきたいというふうに思いますので、そのへんの考え方も一遍お聞きしたい。

〇岩﨑総括室長 お答えいたします。
 確かに現在県では30年以上経過した農業用のいろいろな施設なんですけれども、既に50%を超えており、非常に私どもも危惧しておるところでございます。それで、今後、先程、部長、理事が、申し上げましたように、一律に直していくのではなくて、1つは、その地域の特性に応じてもっと高度なというと語弊がありますけれども、もっと前向きのほかの地域に向かって突っ込んでいくような農業をしたいという地域に関しましては、例えば水利施設の自動化、パイプラインを中心とした自動化、そういう形の高度な水利施設によって改修を進めていく。一方、そこまではいかないけれども、地域の中で循環的な産業を育だて、その次のステップとしてそういう高度な農業へ持っていきたいなという地域に対しましては、いきなり直すんではなくて、例えば昔のようにすっと全線改修するんじゃなくて、まず点検をやって、悪いところ、特にこことここが悪いよねということを見つけ、調査をやって、その部分だけを最少のコストで最大の効果を上げるような形で改修していくと。いわゆるライフサイクルコストの低減化を図った長寿命化ということで、その施設の老朽化等に対処したいというふうに考えております。
 それから2つ目でございます。管理する土地改良区がなくなり水利組合しかないと。その水利組合も年配の方が中心で非常に困っておるということでございますが、そういう地域に関しましては、土地改良区をもう一度つくっていただければ一番いいんですけれども、現在進めております、例えば農地・水・環境保全向上対策の活動組織の中で、いわゆるここまでは官、ここまでは民という形の新しい公というような概念も考慮しながら、地域みんなで守っていくと。それでできない部分は我々県、もしくは市町でお手伝いさせていただくという形で、三段階ぐらいに分けて今後とも農業用排水路等施設の維持管理と改修に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。

〇水谷委員 ありがとうございました。
 そういったところ、県下どこにでもたくさんあると思うんです。だけれども、そのへんに目を向けて、少しずつ進めていかないと、そういった地域の農業、農地というものはもう守れなくなるというふうに思います。ぜひそのへんを積極的に進めていただきますようお願いをして終わります。ありがとうございました。

〇藤田(泰)委員 貸付金なんかの取り扱いの件なんです。先程中小企業の方のお話をさせてもらいましたけれども、その前の決算のところで、漁業の方の沿岸漁業改善貸付資金なんかが2千数百万円しか使われていなくて、逆に2億円が不用額というような格好で上がってきています。このへん、特に漁業なんかは今三重県1漁協ということで、農業団体の方もかなり積極的にいろんな角度から取り組もうとしているし、県でもビジョンをつくるし、漁業組合の方でもビジョンをつくるというような格好がなされているにもかかわらず、こういう金が動いていかないというのは、何かその制度的なところで現場的に使いにくいというようなものがあるんじゃないか。
 今これを一例に挙げさせていただきましたけれども、現場の声と、それから県のこういう施策とがかみ合っていないというような部分が出てきているんではないかなということを危惧するんです。そのへんの見直しというものも、これ予算時期でありますので、より大事なことではないかなというふうに思います。そのことによって、いわゆる集中と選択という言い方をよくしますけれども、それがなされるんではないかなというふうにも思うんです。そのへんについてのお考えをお聞かせください。

〇藤吉総括室長 まず漁業の資金のことでお答えします。今回、県の特別会計であります沿岸漁業改善資金というのは、県が貸付主体になりまして、無利子の貸し付けをするんですけれども、ただ県も保証人をとるという形で、新しい漁業者が取組をする場合の取組であるとか開業の資金という形でございます。もう一方、信用漁業協同組合連合会の方が貸し付けの主体になるんですけれども、漁業近代化資金というものがあります。これにつきまして無利子など低利な資金というのがあって、同じように漁業者が漁船を購入したりとか、養殖に係るその種苗購入とか、そういうものの資金なんです。以前というか、制度としては、県の方が無利子、それから信用漁業協同組合連合会の方が低利であるけれども有利子という形だったんですけれども、実は国の方の経済対策の中で、漁業近代化資金につきましても無利子の、国の方が利子補給をしまして無利子になってきました。しかも今まで漁業近代化資金につきましては漁業信用基金協会の方が保証するということで、もともと保証人は要らなかったんですけれども、保証料が必要だったんです。これについても経済対策の中で保証料は不要になりましたということで、比べてみますと、近代化資金の方が非常に漁業者にとっても借りやすいというところがございます。それで、現在、もともと漁業者の経営の中で漁船を新しくするという投資の意欲が少しない中で、漁業近代化資金、信用漁業協同組合連合会の方の資金に今向かっているのかなという、今の段階ではそういう状況でございます。今後これは緊急対策という格好でも無利子ではございますので、今後その漁業の状況がよくなれば、またどちらかを選択するという中では無利子の方を選ばれる方も出てくるのかなというふうに期待しております。今そういう状況でございます。
 以上でございます。

〇山田総括室長 農業の方も同様の状況でございます。農業改良資金というのがございますけれども、国の近代化資金という資金が、漁業と同じように経済対策ということで利子をぐっと下げてまいりまして、その農業改良資金の有利性というものが減ってきたという経緯がございます。農業近代化資金につきましてはまた見直しがありまして、当初5年間のみの無利子というふうに扱いが変わったこともございまして、今年度以降また農業者の皆様がみずからの経営の中で有利な方を借りていくということになると思います。
 ですので、農家の方のニーズと合わないというようなことがあれば、また引き続き国とも協議して見直しを図りたいというふうに考えております。

〇福田(進)室長 先程の答えの中で、一部訂正をさせていただきたいと思います。
 件数で申し上げました、全体としては50の先数でございます。件数といたしましては194件、複数のところはちょっと申し訳ございませんが訂正させていただきます。
 それから、貸し付けは、今年につきましては非常に落ちております。やはり設備資金、設備投資がないということで落ちてきております。どちらかというと運転資金の需要が多いということで、この特別会計の資金は設備投資の資金でございますので、そういう点で落ちてきております。申し訳ございません。

〇藤田(泰)委員 結果はわかるんです。結果はいいんですけれども、そうじゃなくて施策的に、今現実的に現場がどういう方向を求めているのか。やはりそこを予算組みをするにしても厚くとっていかなければならんわけです。逆に特別会計としての価値が減ってきているんなら、その特別会計は減らせばいいわけです。ほかへ回せばいいわけですから。そのへんの考え方をお伺いしたいんですけれども、少しかまなかったですが、ぜひそのへんをしっかりと見ていただくことが、特にこういう状況の時代ですと、絶えず把握をし続けていかないと、なかなか現場に合った施策というのには結びついていかないのではないかということを感じます。ぜひお願いをしておきます。
 結構です。

〇北川委員 基本的な考え方にはそぐわない、ちょっと個別の話になります。今後の個別の事業化の中でぜひ考えてほしいのは、予算決算常任委員会でもうちの会派の稲垣委員の方から質問がありましたけれども、B級グルメが非常に脚光を浴びていまして、実はこの11月7日の日曜日には、私の地元の名張市で県内のB級グルメ大会が開催をされます。四日市市のとんてき、津市の津ぎょうざ、熊野市のさんま寿司、私ども地元は伊賀牛を使った牛汁と、それから伊賀米コシヒカリを使った焼きおにぎりを、これがセットで出されるような、伊賀の牛汁をB級グルメで取り組んでいるわけです。これは県内で3回目でしたかね。地元の会議所の青年部を中心に主催をするような形で進んでいると思うんです。県内のレベルでしたらそういう取組が可能ですけれども、よく言われるB-1の大会も含めて、全国発信となると大量の人と時間と資金が必要だということで、なかなかエントリーも厳しいというふうな話を聞かせていただいているんです。一時的かもわかりませんけれども、かなりマスコミでも取り上げられることが多いですし、また名張市の牛汁なんかでしたら、先程の話のように伊賀牛、伊賀米と、地元の農産物を使うということで、消費の拡大という面でも非常に期待できるところがあります。
 全国発信に向けていろんな大会があったりしますけれども、今後そういうところへの支援のあり方というものは県の方で具体的に考えていただいているのかどうか、もう一度考え方を聞かせてもらいたいんです。どこの部署が担当になるのかもちょっと私微妙でよくわからないんですが。

〇中村総括室長 詳しく全部調べていないんでわかりませんけれども、B級グルメ大会というのは、ある意味では協会のようなものをつくって、そこに参加をして、そういうところから順番に参加をしていくみたいな仕組みがあるみたいです。直接的には県で余り支援をしているというよりも、どちらかというと町と商工会とか、市と商工会議所で取り組み始めて、それが広がりを見せて今の全国大会のような格好になっていると思うんです。
 これからはいろんなもう少しやり方を変えていくというお話もありますので、そういう意味では三重県の、例えば今回名張市で行われるのも情報だけは聞いていますけれども、汗をかく方は若干協力させていただいているというふうに思いますけれども、直接的にはそういう支援とか資金の問題というのは、今、県の観光局でやっているという状況にはありません。それが今後三重県として、例えば全国のご当地グルメ大会とかB級グルメ大会を誘致するとか、そういうふうなイベント的にやるということになれば、観光でやるのかほかの部門でやるのか、それはあるかわかりませんけれども、少しそこは仕組みも含めて、これからどうやれるか勉強させていただきます。

〇吉仲室長 B級グルメの全国的な取組は、今、中村総括室長が説明したような、大体そんな感じやと思います。
 マーケティング室で若干今までさせてきていただいている、これからもしていきたいというのは、今、委員がおっしゃったように、地域には地域の特徴を生かした食材という視点から見たときに、お宝といいますか、自分たちはなかなか発見、気がついていないけれども、外の専門家の目で見ると、非常に磨けばいい宝になるというものがあるということで、バイオトレジャー発見事業という、具体的な事業があるんです。例えば伊賀市でいえば菜種油ですね、大山田農林業公社がつくる、あれが選ばれました。そんなものを少し、これはやはり流通させていってそれが商売につながるということですんで、例えばマッチング交流会の場にご紹介して出ていただいてというようなことで、その物の磨き上げ、それを食材としていろんなレストラン等へ提供できるような道筋ということでご支援させてもらっているところです。
 ただ、今おっしゃったように、B-1というようないろんな食材を集めて大会ということまではちょっと今想定はしてございません。ただ、地産地消というような運動もやってございますので、場合によってはそういった視点で地元が盛り上がり、それが行く行くは外からのお客様につながっていくということにもなる可能性が、直接的には今事業としてはやっておりませんが、そんなことでご紹介にかえさせていただきます。

〇北川委員 初めに、中村総括室長に回答いただいて、部署的にもどうなのかなというところがあって、B-1とか、大会なのでわかりやすいからお話をさせてもらいました。今マーケティング室の方で話していただいたように、大会という特化したことにも限らない話で、地域資源の活用という面でも非常に有効な取組だと思いますので、ぜひ担当部署をきちんと定めていただいて、いろんな情報を収集していただいて、支援ができるようなものがあればサポートしていっていただくと。ぜひそういう形を平成23年度は取組の一つとしてやっていただけないかなと。
 大会に出るについてももちろん県内でやるという方法もありますし、津市は何かぎょうざの大会をされるように昨日だったか、新聞に出ていました。体力のある大きな市であればそういうことはできますが、小さな町ではなかなかそういうこともかなわないということにもなります。ぜひ一つの施策というか、事業として取り組んでいただきたいと思いますが、部長のお考えはどうでしょうか。

〇渡邉部長 どのような形で県産、地産地消も含めてPRしていくかの方法論だと思っています。委員ご紹介のB級グルメだけをねらい打ちというよりも、そういう意味ではいろんな地域で皆さんがご努力いただいた農産物、水産物を使った、そういう料理も含めて、そういうものをどういうふうにPRしていくかという観点だと思っております。そこは一度私どもも、どういう形でそれをやっていくことが効果があるのかを検討してまいりたいと思っています。

〇末松委員長 ほかによろしいですか。

〇西場委員 チャイムが鳴ったから簡単にさせてもらいたいと思いますが、園芸特産品、特産物の振興という観点から書き込みを見ますと、施策221の20ページに園芸等産地形成の促進に向けて農商工連携や6次産業化なども含めた産地経営や販路拡大へ取組をするというような記述だけなんです。これ基本的な考え方だからということであればそうなんでしょうけれども、それぞれの作物、主要なものとしてお茶があり野菜があり、花木があり果樹がありというような、その産地もそれぞれ状況も全く違う作物なんです。そういう主要な園芸特産品のそれぞれについての政策の方向というのは、次なるこの資料といいますか、基本的考え方の次なるものに具体的に出てくるんでしょうか。

〇山田総括室長 委員おっしゃりますように、例えば南紀のかんきつと、またそれ以外の果樹では全く対応も異なると思いますし……。

〇西場委員 いや、果樹は果樹でいいです。

〇山田総括室長 花卉、花木でございますとか、畑作物でございますとか、それぞれ対応は当然異なると思います。例えばお茶なんかですと、その知名度不足というのが伊勢茶としては大きな問題でございますので、PRでございますとか、そういう対応もやっていかなければいけないと思っております。それ以外に、生産そのものも、消費者の方との対応でございますとか、生産産地そのものの対応、それぞれまた個別に違うものがございます。それにつきましては、当然それぞれを分けた対応を検討させていただいておりますので、またお示しさせていただきたいと思います。

〇西場委員 ぜひそういうふうにお願いしたい。
 いろいろそういう議論の中で、特にこのウエートの部分で少ないなと感じるのは畑作野菜対策です。これは地元のものを新鮮で身近なもので安全的に食べようというときに、わざわざ中国から取り寄せるということのおかしさをちょっと感じます。最近は国際情勢で中国野菜もかなり急減してきておると。ならば、県民の食として畑作野菜の生産をどう守っていくかということについて、もう少し積極的な県の方針性を期待したい。もちろんほかの作物についてもそれぞれ大事でございますので期待いたしますが、あえてこの場は野菜、蔬菜に力点をいただくように要望させてもらいます。

〇末松委員長 済みません、私からも1点だけお願いしたいんです。この間の質問のときにもちょっとお話させていただいたんですが、園芸と福祉、それから農業と福祉という観点のところで記述を見せていただいていますと、施策221でもそうですし、施策222でも、施策223のところでもそうかというふうに思うんですが、人材育成であったりとか、それから新しい産地づくりであったりとか、そういうようなことの中で、やっぱりこれから福祉というものと農業というものは切り離せないというふうに考えています。そういう中で、ふるさと雇用であったりとか緊急雇用の中からいろいろな事業は平成22年度もやっていただいて、モデル事業であったりとかいろんなところで成功事例というか、そういうふうなモデル事例を出していただいていることは十分理解はしているんです。これから緊急雇用とかふるさと雇用とか、そういうところだけの観点ではなく、持続的にずっとそういうふうなことができるような福祉というものは切り離せないような状況になってくるかと思うんです。そんな中で、福祉というような記述が1個も載っていないというのは非常に寂しいなというふうに思います。せっかく条例をつくっていただく中で、新たな価値の創出に向けた取組という項目も入れていただいておりますので、そういうような中でいけば、これからの予算編成に向けて、できたら福祉との関連づけというものもあってしかりかと思うんです。そのへんで、もしお考えがございましたらお願いをしたいと思います。

〇渡邉部長 私ども障がい者の例えば雇用であるとかいうのは、農業等における重要なテーマだと思っております。平成23年度に向けては、どういう形でそういうことを支援させていただくのがいいのかというのを今ちょっと検討中でございます。今回の考え方には含まれておりませんが、今後の予算編成においてはそういうことを含めた検討を進めてまいりたいと思います。

〇末松委員長 ぜひともよろしくお願いをします。
 それでは、以上で所管事項の調査を終わります。
 予算決算常任委員会防災農水商工分科会を終了いたします。

 

Ⅲ 常任委員会(農水商工部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する条例(仮称)について

    ①当局から資料に基づき説明(渡邉部長)

    ②質問

〇末松委員長 それでは、質疑に入ります。
 ご質問等がございましたらお願いをします。

〇藤田(泰)委員 特に推移ということではありませんけれども、これまでの私どもの議論を踏まえて、前文も4段に分けて丁寧に作成していただいたというふうに思っております。最後の追記につきましても、確かに市町だけではなくて、それを取り巻く多くの団体ともしっかりとこれからの連携を深めていく中で、この条例の効果というものを大いに発揮をしていっていただかなければならないというふうに考えますので、ぜひこのような方向で進めていっていただきたいなというふうに思います。
 以上です。

〇末松委員長 ほかにございませんか。

〇西場委員 先程説明の中で、最後の、今、藤田委員も言われましたけれども、その他関係者というのは、今後の推進体制の中で市町のみならず関係機関、あるいはその他の皆さん方と連携していくという説明でもございましたので、それに即して出していただいたということで、これはこれで結構だと、ぜひそうしてほしいと思います。
 それから前文におきましては、全体として難がないといいますか、今までのいろいろなことを全部まとめていただいたのかなと思っておりまして、大きく反対する気持ちはないんです。今まで申し上げてきたことの若干繰り返しになって恐縮な面もありますけれども、本県の独自性、三重県の特色、こういうものをもっと盛り込んでほしい。これはこの前文のみならず、その条例の中身についてもくどくそういうことをお願いしてきたわけでございます。そういう意味では、この記述では少しインパクトが弱いと、こういう気がいたしております、率直に申し上げて。言うならば、この三重県というところを和歌山県に、あるいは静岡県に、愛知県に変えても、そう違和感なく入っていける内容じゃないかと。それは、全国押しなべてこういう共通の状況であるといえばそれまでなんですけれども、そういう中で三重県として何を踏ん張るか、我々は農業や農村のどういう特徴を持っとんだというところを、もっと書き込んでもらいたかったと、こういうような思いがいたしております。そんな意見として申し上げておきたいなと思います。
 それから、条文の中身のところで、この県の責任、責務のようなところは、「県は」という書き出しであるんですが、基本計画のところなんかは「知事は」とこう書いてあるんです。この主語が違うのはどういう違いがあるんか。これちょっと教えてもらえればなと思うが、どうだろう。

〇森内特命監 「県は」としているのは、当然行政機関としての県ということで、県すべて行政機関の基本をあらわすということです。特に「知事は」としているのは、条例上何カ所かはあるんですけれども、執行機関としての知事、トップとしての知事が定めるという意味合いの使い分けになっております。

〇西場委員 これは、「県は」というところを「知事は」というように書き込むわけにはいかないんですか。私はその責任の所在がはっきりして、その方がわかりやすいと思うんですが、どうでしょうか。

〇森内特命監 「県は」としているところを全部「知事は」と置きかえるというご意見だと思うんですが、実際これ施策を講じていくに際しては、知事がやるんではなくて、議会でも議決をいただいた予算なんかも使いながら県としてやっていくと。そういう意味で「県は」という表現になっているということになります。「県は」を全部「知事は」に置きかえるというのは、少し無理があるかと考えています。

〇西場委員 わかりました。
 じゃもう1点、この4ページの財政上の措置というところです。「措置を講ずるよう努めることとします。」と、こうなって、「講ずるようします」と書いてもらえばなお結構だったんです。これは、こういったことについて、総務部予算調整室とは、ここへ持ってくるまでにどんな協議がなされておるんですか。

〇森内特命監 4ページの⑦の部分だと思うんです。こちらについても、西場委員からも指摘があったように、「講ずる」という書き方も書きようとしてはあるわけなんですけれども、そういった点も含めて、実は総務部の予算調整室とはいろいろ議論は重ねてきております。そういう中で、ここの表現としては、三重県の他の条例も参酌する中で、措置を講ずるよう努めるという内容にすべきだということと、当然措置を講ずるにしようが努めるということにしようが、財政上のさまざまな措置を講じていく必要性、必然性については何ら変わりないんでということで、今回こういう表現にさせていただいたということです。決して部だけでつくっているわけではなくて、総務部の予算調整室とも協議をする中で進めてきております。ただ、具体的な内容等については予算議論という形でやっていくことにはなろうかと思います。

〇西場委員 表現はやむを得ないなとは思うけれども、実際この条例をつくって、その期待があるわけです。少なくてもやる事業というのは予算に裏づけされるわけですから、こういった条例を制定することによって、そこから出てくる施策は、従来よりも手厚くなるだろうと、なってもらいたいと、そういう思いがあるわけです。財政当局とはそういう意味できちっと話をしてもらってありますか、どうですか。

〇山田総括室長 今ちょうど第3次戦略計画に向けて予算の議論をしておるわけでございます。当然今年度の予算と比べまして、この条例を見越して条例シフト型の予算にしていきたいということで、そういう条例の内容を実現できるような予算を今要求するべく、財政当局とも調整しております。

〇西場委員 大体そういうことであれば、ひとつ頑張ってやって進めていただければと思います。部長、後先になって、もう一遍繰り返して申し訳ないけれども、最後にこの条例をここまでやってきて、三重県の独自性について、部長の思いをもう一遍聞かせてください。

〇渡邉部長 特に内容的にいきますと、一番わかりやすいのは例の獣害の関係です。これは多分全国で条例という形で獣害対策を明記したのは初めてだと思っていますので、まさしく三重県の独自性です。
 それと、最後に条項としてはなるんですが、先程説明させていただいた地域の特性を生かした活性化に向けた支援ということで、それぞれの地域に応じ、またそういう産地に応じた計画を考えていくというところです。これは他県の詳しい状況まではわかりませんが、午前中の議論にもございましたように、地域特性に応じた、それでも地域が、例えば農業の力強いものを求めるところもございますし、それから集落の例えばきずなづくりといいますか、そちらの方にシフトを置きたいというさまざまなニーズがあるかと思っておりますので、そのニーズに合わせた農業、農村の活性化をそれぞれプランとしてつくっていく。これも、今まで少なくとも三重県ではそういうまとまった取組はしておりません。それぞれに対応した取組はやっておりましたけれども、トータルでの取組はやられていないということはご理解いただきたい。
 それと、新しい価値の創出ということで、これはどちらかというと力強い農業政策にはなると思います。付加価値の高い、高付加価値化とよく言われるんですけれども、そういう意味で農業を力強いものにしていくには、そういう新たな価値を生み出していく、こういう政策が非常に重要だということで位置づけています。今回あえて、言葉としては説明不足とか、わかりづらいというご批判もいただいたんですが、私どもとしてはこういうことで農業を引っ張っていけるようなリーダー的な農業をつくっていくことで新しい価値創出という言葉を使わせていただいていました。これもしっかり説明しながら農業者の理解を得て、そういう農業方向に行くということです。先程言いました獣害、それから新たな地域の計画、そして新た価値の創出ということで、ここは今少なくとも他県の条例にはない、三重県独自の対策というか、政策だと思っていますし、これをしっかりやっていくことが条例全体の実現に向けての一つの切り口かなと思っております。
 以上でございます。

〇西場委員 了解。

〇末松委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇末松委員長 ないようでございますので、先程の説明のありました条例骨子(案)については、条例案とする際には趣旨を変更しない範囲での条文的な文言に修正が必要な場合がございますので、この点については正副委員長にご一任をいただきたいと存じますので、ご了承を願います。
 委員会でこれまで議論を重ねさせていただいて、執行部の方も前文というものをつけていただきました。こういった中で真摯にこの議論を受け止めていただいたことには本当に感謝をしたいと思いますし、委員の皆さんにも、本当に長いことご議論いただきまして、十分いいものになりつつあるかなというふうに思います。また12月には議案として出てまいりますので、その際にもよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する条例(仮称)についての調査を終わります。
 当局にはご苦労さまでございました。

          〔当局 退室〕

 

〔閉会の宣告〕

 

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

防災農水商工常任委員長

予算決算常任委員会防災農水商工分科会委員長

末松 則子

 

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