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平成23年6月17日 政策総務常任委員会 予算決算常任委員会政策総務分科会 会議録 

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政策総務常任委員会

予算決算常任委員会政策総務分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日           平成23年6月17日(金) 自 午前10時1分 ~ 至 午後3時16分

会 議 室             301委員会室

出席委員              9名

                            委  員  長    中森 博文

                            副委員長   杉本 熊野

                            委       員   田中 智也

                            委       員   大久保 孝栄

                            委       員   藤田 宜三

                            委       員   竹上 真人

                            委       員   前野 和美

                            委       員   中村 進一

                            委       員   西場 信行

欠席委員              なし

出席説明員

             [政策部]

                            部  長                                                           小林 清人

                            理  事                                                           梶田 郁郎

                            東紀州対策局長                                               小林     潔

                            理  事                                                           藤本 和弘

                            副部長兼経営企画分野総括室長                        松本 利治

                            政策企画分野総括室長                                     西城 昭二

                            情報化・統計分野総括室長                                小山 隆久

                            東紀州対策分野総括室長兼東紀州対策室長       伊藤 清則

                            交通・資源政策監                                             花谷 郁生

                            統計総括特命監                                               山岡 正紹

                            「美し国おこし・三重」総括特命監

                              兼「美し国おこし・三重」推進室長                      信田 信行

                            政策総務室長                                                  城本     曉

                            広聴広報室長                                                  濱口 尚紀

                            企画室長                                                         村上     亘

                            交通政策室長                                                  笠谷     昇

                            土地・資源室長                                                辻上 正道

                            市町行財政室長                                              近松 茂弘

                            地域づくり支援室長                                          瀬古 正博

                            情報政策室長                                                  中川     裕

                            電子業務推進室長                                            廣瀬 尚彦

                            統計室長                                                         森島 博之

                            東紀州振興プロジェクト推進監                            丹羽     健

                            分権・広域連携特命監                                       山川     豊

                            地域プロジェクト推進特命監                               中野 伸也

                                                                                        その他関係職員

委員会書記           議  事  課     主幹     加藤  元

                            企画法務課  主査     今町 嘉範

傍聴議員              なし

県政記者クラブ     2名

傍 聴 者             なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(政策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第7号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第4号)」の関係分

 2 所管事項の調査

  (1)三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例に基づく報告

Ⅱ 常任委員会(政策部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)2011年版県政報告書(案)について

  (2)新しい県政ビジョンの策定について

  (3)リニア中央新幹線について

  (4)エネルギー対策について

  (5)水力発電事業の民間譲渡について

  (6)東紀州地域における集客交流について

  (7)「(うま)し国おこし・三重」の取組について

  (8)審議会等の審議状況について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(政策部関係)

 1 議案の審査

  (1) 議案第7号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第4号)」の関係分

    ①当局から資料に基づき補充説明(小林部長、中野特命監)

    ②質疑

〇中森委員長 それでは、ご質疑があればお願いいたします。

〇藤田委員 先程ご説明いただいた木曽岬干拓地のわんぱく原っぱ整備に関してです。今お話をお伺いいたしますと、ハード面での具体的なというのはよくわかるんですが、大変大きな面積があって、そのへんを県民の皆さん方にどのように使っていただくのかというところの内容がちょっと欠けるのかなと。こういう一つの絵を書いていただいておりますが、これについては、必ずしもこうならないかもしれない、こういう表現がございました。ハード面のみならず、平成32年まではあの広大な土地があるわけですから、そのへんのところの利用方法について、この絵でいけば、花畑というようなことを書いていただいておりますが、この花畑を地元の皆さん方とどんな組織と協働で、何をやって有効に使っていくのか。こういう点の絞り込みといいますか、検討も必要ではないのかなというふうに私思うんです。そのへんはどのようにお考えでしょうか。

〇梶田理事 ご指摘のとおりで、現段階ではイメージ的なものです。これを具体的にどういうふうにして実現していくかということは、今後、木曽岬町とか桑名市とも相談した上で、あと地域にどういうNPO、要するにこういう活動をされている方がどれだけいらっしゃるかというのも把握した上で、その方々と話す機会を設けて、ソフト的なところで具体的に取り組んでいただけるように、意見交換なりして進めたいと思っております。

〇藤田委員 ぜひ、例えば花畑であれば、小学校等、学校教育関係とタイアップしながら、フラワーコンテストみたいなことも含めてやっていただく。華やぐというような話もございますし、動物も想定されているようでございますけれども、このへんのところも含めて、有効に使っていただく。その中で、地域社会のきずなを深めていくということも大きな課題になってきておりますので、そのへんも含めてぜひ有効に使っていただきたいというふうに思います。
 以上です。

〇中森委員長 ほかにご質問はありませんか。

〇前野委員 木曽岬干拓地のわんぱく原っぱの将来は都市的土地利用ということで、5年間事業完了後、わんぱく原っぱで利用することによって機能を変えられるという、こういう約束事でスタートをしているんです。5年間しか県民の方々が広場として利用されないということになってくると、非常に大きな投資やなというふうに思うんです。そのへんは執行部、どんなふうに対応して考えてみえるのか。
 それ1点と、まだこれ以外に木曽岬干拓、たくさん遊休土地があるわけです。全体で335ヘクタールやったと思いますので、残り300ヘクタールぐらいがまだ手つかずで置いてあるんです。それを今後どんなふうに有効利用するのかと。この間、代表質問で少し時間がなかったものですから、これはやれなかったんですけども、メガソーラーの建設基地にしたらどうかという話もさせてもらったんです。そのへんも含めて、考え方があれば聞かせていただきたいと思います。

〇梶田理事 先程ご説明申し上げたとおり、当面の利用ということで5年間、これは契約上定められておりますのでということになるわけです。ですから、できるだけ経費をかけないという観点で、今回一定の3ヘクタールということで整備させていただいて、残りは現状のままということです。先程のいろいろなNPOの方とか教育委員会、小学校の方とかに利用していただくという形で、できるだけ経費をかけないで整備をするということで考えさせていただきました。
 あくまでも5年間ということですので、維持管理も含めていくと、大変経費がかかってきます。経費的には5年間整備と維持管理で1億7700万円ぐらいかかるのかなと思っているんですが、そういう意味で、できるだけ経費をかけない方法で進めたいというふうに思っています。
 それから、メガソーラーにつきましては、本会議で質問がありまして、知事が答弁させていただいたとおりなんですが、今すぐというのはなかなか難しい状況でございます。これまで都市的土地利用の可能性としまして、軟弱な地盤ということも考慮して、農業関係とか、物流関係とか、環境関係のそういう適した業種がどうかということで検討しておりまして、環境関連につきましては、新しいエネルギー、新エネルギーの適地としてどうかというのも今まで検討してきております。その中で、企業からヒアリングを受けさせていただいて、やはり国の支援制度がないと、単独で立地して収益を上げていくというのはなかなか難しいというご意見もいただいています。そういうところは国の動向を見ながら、メガソーラーというのを都市的土地利用の一つとして、引き続き検討していきたいというふうに思います。

〇前野委員 景観原っぱということで利用するということですけども、これですと、当然子どもたちがこの中に入って自由に遊べるという、そんなイメージでおるんです。そういう環境をずっと保っていこ うと思うと、面積が広いですから相当管理費がかかってくると思うんですが、そのへんはどんなふうに考えてみえるのかということ。それからこれ以外の残された300ヘクタールの用地ですが、これも一緒のように盛り土して、新エネルギーの基地にも考えていこうと、今答弁があったんですが、そうなってくると、盛り土していこうと思うと、これ相当費用がかかるわけです。だから、現状は余りさわらないで、新エネルギー基地か何かに利用できる、そんな方法はないのかどうか、一度検討もいただきたいと思うんですが、お考えあればお聞かせください。

〇梶田理事 まず、景観原っぱの方は、先程ちょっと説明が不足しておりましたが、基本的に、立ち入りできないようにしたいと思っています。あくまで3ヘクタールの方で十分だということで考えております。
 それからもう一つ、例えばイベントを何かするという場合、景観原っぱでイベントをするというときには、そのとき期間を限定して利用していただくというのもちょっと考えてはおります。
 それと、残りの300ヘクタール、要するに湾岸自動車道より海側の利用につきましては、今、冒険広場とかデイキャンプ場という計画になっております。基本的にはその整備については、わんぱく原っぱの整備が終わった後ということになるわけです。全体にメガソーラーを設置したらどうかというのも、今後大きな課題として考えていきたいと思いますが、今すぐ特定の方針を出せるという状況にはちょっとないというふうに考えております。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇竹上委員 単純な話でもう一回教えてほしいんですけども、わんぱく原っぱの、盛り土が要するに、平成24年度の末までかかるわけでしょう。何で設計と工事も同時にできるのですか。

〇梶田理事 現在、盛り土については全体で260万立米必要なんですが、4月末で186万立米終わっておりまして、今71%ぐらい終わっております。今回3ヘクタールの広場ゾーンというのは、既に盛り土が完了しているところでございます。景観原っぱゾーンというのは、基本的には盛り土そのままの状態で利用することを想定していますので、盛り土と測量設計工事は並行してできるのではないかというふうに考えています。

〇竹上委員 イメージ的によくわかってきたような気はせんでもないんやけど、そうすると、景観原っぱゾーンというのは、最終的に盛り土して、そこへ植栽か何かをして終わりというイメージなんですか。

〇梶田理事 そのままの状態をベースにして、先程ご説明申し上げたとおり、いろんな団体のご協力を得て、花畑とかモニュメントとか、そういうものをその場所に設置していくということです。平成24年度の時点で盛り土は既に終わりますので、それから設置、そういう協力を得て設置していくというようなことで考えています。

〇竹上委員 ありがとうございます。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇藤田委員 確認ですけども、この景観のところというのは、一般的にほとんど使わないということですか。

〇梶田理事 基本的に一般の方が自由に出入りできるような状況ではなくて、何かイベントとかするときに、そこのところを使っていただくというのはありますが、基本的には安全管理上、出入りができないような状態でと、今のところは考えています。

〇藤田委員 そうしますと、これアニマルエリアというのはどんなイメージなんですか。放牧地か何か、そんなイメージをしとるんですか。

〇中野特命監 アニマルエリアというのは、よく置物というんですか、デパートとかにあった、ああいうものをイメージ的に考えておるわけです。生物、動物じゃなしに置物とか、これもイメージでございまして、景観というのは一体どういうイメージなんやろうということで、花とかモニュメントとか、こういった置物というんですか、そういうものということで表現をさせていただいた次第なんです。

〇藤田委員 そうすると、極論をいうと、雑草を生やしておいて、その中に置物を置いて、極端なことをいえば、草を刈る機械で高さだけ刈って、それが景観広場というようなこともあり得るということですか。

〇梶田理事 基本的にはそういう形、あくまで広場ゾーンから景観として見るということで、今考えております。ですから、そういう状態も考えています。

〇藤田委員 これはぜひそのへんのところ、もっと多くの皆さん方の意見を取り入れながら、検討いただきたいというふうに思います。
 せっかくこれだけの面積があって、広場ゾーンを想定して、ここへいろんな、県民の皆さん方に来ていただこうということを想定しているのであれば、ここにおける行きたい、行ってみたい、体験してみたいという要求、要望が出るようなものにしないと、単に景観原っぱという名前は非常にいいですが、実態は草を刈ったような状況に終わってしまうような気がいたします。ぜひこのへんのところは、先程申し上げたように、花壇であるとか、あるいは巨木の樹木を植えるとか、そういう配慮をぜひともいただきたいという要望を申し上げて終わらせていただきます。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇田中委員 勉強不足なので、そもそも教えていただきたいんです。この木曽岬干拓地の津波の浸水予測の現時点での数値と、今、県では新たに予測を見直すということでやられておられますけれども、もしその情報もお持ちでしたら、お教えいただきたいんです。

〇中野特命監 今、3連動、いわゆる東海、東南海、南海の3連動地震のときに、津波高は80センチぐらいということになっております。いわゆる満潮時にそれが起こったとしても、これ堤防は当然ございますが、堤防がもし壊れたとして、二、三メートル浸水すると。堤防が壊れた、機能しなかったとして二、三メートル。ですから、これ5メートル程今盛っていますので、満潮時に津波が来ても、高さ的には満足しておるという状況です。
 それと、見直しのときに、2倍とかいろいろ情報等が新聞等で流れていますが、見直しの具体の数字はまだ私わかりませんが、今の段階ですと5メートル盛っていますので、高さ的には安全だと、高さ的には満足しておるという状況でございます。

〇田中委員 現時点の予測値でいけば、4.5メートルというのは十分な数値だと理解をいたしましたけれども、伊勢湾の最後の方です。急に高くなることがあるというふうに伺っていますので、予測値、新たなものが出たら、それについては当然のことですけれども、お答えをいただいて、そうしないと、先程藤田委員がおっしゃったように、人が集うような、また有効な都市的土地利用をするということは、まずは安全・安心が前提やと思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

〇竹上委員 聞き忘れていました。1ページのところの新エネルギー普及促進事業費の補正6400万円の内容を説明してもらえますか。

〇小林部長 6400万円の事業は3つに分かれております。1つが5800万円です。これは県内の避難所ですが、市町の避難所ももちろん含めまして、市町に各1つずつ太陽光発電のパネルと、それからもう一つ蓄電設備、要は太陽光のものが蓄電できるような形で蓄電設備と太陽光をセットにしまして、1市町上限を2分の1の200万円にしまして、これは、総額で1施設、太陽光発電で200万円、それから蓄電で200万円で、400万円かかるという想定をしておりますので、その2分の1の200万円を上限にしまして、29市町に補助をしたいというふうに考えております。それが29市町、200万円掛ける29で5800万円。
 それから、もう一つは500万円という形なんです。これは家庭用の小型風力とか、そういう新エネルギーの関係の部分、家庭用の部分で設置なさる方につきまして、太陽光発電は国の補助があるんですが、国の補助がないような小規模のものに対して、家庭用の新エネルギー導入に対して補助を500万円という形で考えております。
 それから、あと残った100万円については、太陽光発電なんかにつきまして、今買取制度も国の方で検討されているわけですが、そういうふうになったときに、例えばファンドのようなものをつくって、これは長野県の飯田市なんかでもあるんですが、市民の方々がファンドのようなものをつくって、個人の方に大体1件今導入しようとすると200万円ぐらいかかるんですが、その部分をできるだけ少ない額にしていこうじゃないかというような話があります。そこのところにもう一つ、全量買取制度みたいな形があれば、ある意味ファンドをつくっておけば、例えばファンドのようなものからお金を借りて太陽光発電を設置して、お金を返していくのは、全量買取のその額で返していくような形をとっていくということがヨーロッパの方なんかでもあると聞いております。そういうものに対して新しい何か制度、単に補助金で何かするというのではなしに、新しい制度の仕組みができないかみたいな形の部分で事務費を100万円置かせていただいています。
 以上です。

〇竹上委員 これ今後、新エネルギービジョンがつくられていく中で、あと防災対策の、防災計画の見直しも当然出てくると思うんだけど、200万円の太陽光やったら家庭用とほぼ一緒ぐらいのレベルです。避難所とここに書いてある、1市町に1つという予算の制約もあるかわからんけども、避難所となる施設にするには余りにも規模が小さいように思うんです。今のやつでいう200万円やったら家庭用です、ほぼ。案も大体中途半端なんです、非常に中途半端に聞こえるんだけども、そこの整合性は今後、もうちょっとそれを広くできるやら何やらという方向とか、いろんなことも考えた上でのこれなのか。

〇小林部長 おっしゃるとおり、防災対策とすれば、1カ所というのも少ないじゃないかというのもありますし、この200万円のというか、蓄電設備と組み合わせたときに停電時にできるというのが、満充電でテレビ1台、それから45ワットの照明2灯、携帯電話の充電10台、ノートパソコンが10時間使えるぐらいの量のもので想定しております。
 これ防災ではなしに、我々政策部の方で、エネルギーの方で要求しているということは、一つは、そういうものについてモデル的な形で太陽光と蓄電をあわせて、そういうものも避難施設の方で、東日本大震災の避難施設を見ていると、停電のときもありましたから、そういう部分のやつをモデル的に一度導入していただいて、どういうことがあるのかという形でやっていただいたらということです。実は金さえあればやりたいんですけども、3300ぐらいの避難所が県内にはございますので、そこの部分全部をやっていくというよりも、県内市町の方々に1つモデル的にやっていただいて、そこの評価をしていただくというような形で今回の予算は組ませていただいております。

〇竹上委員 大体趣旨はわかりました。ただ、見切り発車的に聞こえるんです。これはすべてのことはこれから検討という話になると思うんですけども、単純にいうと、1市町に試みとしてやると言うとるわけです、部長は。でも、200万円ずつつけて、家庭用とほぼ一緒の太陽光パネルを入れて、蓄電池もまあいうたらほぼ家庭用に近いです。今言われたようなものでしか使えないのであれば、実際に避難所としての機能で使えるかというと、どうかなという感じです。今後検討していく中で無駄にならんように、各部といろいろ協議してまたやっていってください。
 以上、要望です。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇中村委員 このわんぱく原っぱ、私も、藤田委員がおっしゃった発言の中で、これハードの整備はいいんだけれども、あとの管理というのをちょっと丁寧に、管理を想定している地元との協力関係、それをやっていかないとなかなか大変やと思います。伊勢市がたしかサンアリーナの横に、前花いっぱいか何かの全国大会があったときに、横を整備して、かなり、当初からあった団体とかいろいろなところに協力してもらってやっているんですけれども、それを維持し続けることが、費用も大変だというふうに思うんです。この間、伊勢市駅前もちょっとそういう花壇みたいなのがあって、地元の婦人会の方々が引き受けたんだということで、定期的に管理してもらっていますけども、あれだって大変だと思うんです。
 お伺いしたいんですけど、この場所は、地域の市民の方々が、桑名の方々が、ちょっとグループで行ってやってこうかというぐらいの、そんなところにあるんですか。距離的なものとか、そんなものを丁寧に対応してやらないと、本気でお金かけやんと、地元の人に管理し続けてもらうということは大変じゃないかなと思うんですが、そのへんどうなんですか。

〇梶田理事 前回の5月末の常任委員会でもご説明申し上げたんですが、今、アクセス道路の整備をしておりまして、国道23号から干拓地までの県道のバイパス工事をしています。平成25年前後にはそこができるという見通しになっています。それで23号からあそこまで、二、三キロのところでございますので、そういう意味で利用には交通の便とか、そういうのは順次整備をさせていただいて、できるだけ近くの方がそういうソフト部分のところでご協力いただけるように、そういう基盤整備もあわせてしていきたいと思っています。

〇中村委員 意見ですので、そのへんちょっと丁寧に対応してもらいたいと思います。
 それから、もう1点、給与費の関係で、この間特別職、それから管理職の査定について、小林部長が全員の以上総代で、予算委員会で本当に満足げな発言をされておりましたけれども、なかなか大変な問題で、あのときも、それから本会議でも、結構今回の特例措置につきまして意見が出ているんです。本当やったら、条例改正の議論を先にしておいてから、これが出てくる。今回の場合は、きのうも既にいろんな委員会があって、議論も済んでいるみたいなところも聞いているんですけれども、今回の皆さんからの提案というのは、条例が通るということを前提で提案をしていただいていると、そんなことなんでしょうか。

〇小林部長 提案というのは……。

〇中村委員 提案というか、この数字が今出ておりますけれども、予算決算常任委員会の方に。

〇小林部長 基本的に給与費、特別職、政策部で対応しているのは特別職、二役と、知事と副知事、それからあと我々管理職の職員のものを対応しているんです。その部分についての補正額というのは、一応議決されるという前提のもとでのことでございます。

〇中村委員 もう条例が提案されておって、それが通るといいますか、給与条例の改正にあわせて予測の中で提案をされているということで理解させてもらってよろしいですか。

〇小林部長 はい、そのとおりです。

〇中村委員 わかりました。この問題につきましては、結構たくさんの議論も出ておりますので、当然これ知事の今回の給与の減額もこの中に入っているということで理解をさせてもらっているんです。けれども、このことについての議論というのは、条例改正のところでも、少しまた議論させていただきたいというふうに思います。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇大久保委員 わからないので、ちょっと教えてほしいんです。わんぱく原っぱと聞くと、私たち母親の立場からいうと、子どもがわんぱくに遊ぶというイメージがあるんです。今、中身を見せてもらって、イメージとして、余りわんぱくという雰囲気が伝わってこないというか、わんぱくに遊べるのかなという雰囲気があります。アニマルエリアとかもあって、でも立ち入れないということで、子どもたちが行ったら、このアニマルのところへ行きたいんじゃないかなとか思ったりするんですけど、そのへんの中身が、この広場ゾーンとかに盛り込まれているんでしょうか、教えてください。

〇梶田理事 広場ゾーン3ヘクタールを考えているんですが、3ヘクタールありますと、大体軟式野球の野球場で2面ぐらいです。サッカーコート場であれば4面ぐらいできますので、一定の広さ、100メートル、300メートルということになりますので、子どもさんたちが自由に使っていただける広さはあるのではないかというふうに考えています。

〇大久保委員 ありがとうございます。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 ないようでございますので、これで議案第7号平成23年度三重県一般会計補正予算(第4号)の関係分に対する質疑を終了いたします。

 

    ③委員間討議     なし

    ④討論       なし

    ⑤採決       議案第7号の関係分   挙手(全員)   可決

 

 2 所管事項の調査

  (1)三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例に基づく報告

    ①当局から資料に基づき説明(松本副部長)

    ②質問       なし

 

Ⅱ 常任委員会(政策部関係)

  (1)2011年版県政報告書(案)について

    ①当局から資料に基づき説明(小林部長、小林局長、梶田理事、藤本理事、花谷政策監西城総括室長、松本副部長、小山総括室長、近松室長、瀬古室長、伊藤総括室長)

    ②質問

〇中森委員長 ありがとうございました。
 それでは、ご意見等がありましたらお願いします。

〇竹上委員 まず、7ページの地域主権社会の実現に向けた地域づくり支援なんです。この4年間を振り返ってという中で、現実的に果たして本当に進んでおるんだろうかというのは、私は、正直疑問でして、指標を見ればそうなのかわからんけど、本当に進んだのかなと、この4年間で。特に県、それから市についても、例えば9ページでいけば、3番の市町への権限移譲度の目標は296で、実績は310になっていると。これ予算だけ見てみると、どの年度も半分ぐらいなんです。多分これは権限移譲に伴う財政措置やと思うんです、この金額って。それほど、見込んだほど、要するに権限移譲されてないのかなという気がせんでもない。
 別にけちをつけるつもりはないんだけども、本当に今、地域主権、政権が変わって地域主権という言葉になって、また法律をつくるときに地方分権という言葉に戻したみたいな感じだけども、言いようはどうであれ、現実的にこの改革は果たして進んでいるんだろうかと。大綱もできた、法律も通って、国と地方との協議の場も法律ができて、1回目をこの前やったと。続いて県も、また市や町との関係の中で進めていってはいるとは思うけども、果たして本当に進んでいるのかというと、どうも疑問やなという気がするんです。率直に評価は評価としてあるんだけども、どういうところが、じゃトピックスとして、例えばこういうことが市町へ移ったから、それはかなり進んでいるというふうな形になるとか、そういうのがあれば教えていただけたらと思います。

〇近松室長 私から、市町への権限移譲についてご回答させていただきたいと思います。
 まず、数字の面で権限移譲度があるわけでございます。こちらの権限移譲度につきましては、考え方としましては、権限移譲される条文の条項ベースで考えておりまして、一つの条項が一つの市町に移譲されたら、それを1というふうにカウントしてございます。そういった形で数えていった結果、市町へ移譲された条項ベースでの事務移譲というものが目的を達成したというのがこちらの権限移譲度というものでございます。
 続きまして、予算等を見ると、半分ぐらいというご指摘をちょうだいしたところなんです。権限移譲自体がこちらからの一律移譲ということではなくて、手挙げ方式でどういった事務を受けたいですという市町の希望に応じて行っておりますので、予算ベースで見込むというのは非常に難しいというところが、正直なところございます。そういったところもございまして、決算額ベースで予算額まで達していないというところがございます。ただこれまた単価の見込み方等もございまして、決算額といいますか、交付金の金額の計算の仕方においては、事務移譲の労賃、人件費をベースに考えております。すなわち一つの事務を行うに当たってどれだけの時間がかかるかと。そのどれだけの時間がかかるかというのをベースに、その時間ですとどのくらいの人件費がかかるだろうと。それを移譲していこうということになってございますので、例えば件数が多くても、時間ベースでいってそれほどかからないということになりますと、決算ベースで少し小さい数値が出てくるというのはございます。
 それから、一般的に改革が進んでいるのかというご質問でございますけども、現在国の方では、第2次の一括法案が提出されておりまして、この中で法定権限移譲、いわゆる法律に基づいて県の権限を市町に移譲するというものが出されております。これはまだ成立しておりませんので、成立されますと、かなりの事務数が法律によりまして県から市町に移譲されるということになってまいります。私どもとしましては、あわせまして、県としても現行の権限移譲の方針を改定いたしまして、条例移譲についても積極的に進めていきたいと考えております。
 以上でございます。

〇竹上委員 だけど、通り一遍の説明で、実際にこんなんはちゃんと進んでいますというような話って何かないんですか。これはすごいというような話があれば、教えてくださいということなんです。

〇梶田理事 この地域主権社会の絆2の大きな仕組みとしては、県と市町の連携・協働協議会を設けて、県と市町が地域の課題、全県的な課題を一緒になって検討していくというスキームで取り組んでいます。具体的にその成果として、例えば定住自立圏につきましては、県と市町がその地域の方々と一緒になって検討会議を設けて、実際に定住自立圏構想ということで取り組み、成果として出てくると。現に松阪市の方ではそれが具体的に進んでいるという状況でございます。あとこの連携・協働協議会の仕組みをつくったことによって、対等協力の関係という意識がずっと醸成されてきているんじゃないかというふうに思っています。そういう意味で連携・協働協議会の取組を通じて、基本的に分権型地域主権社会の実現に向けて、ある程度進んでいるんではないかというふうに思っています。

〇竹上委員 わかりました。
 それで、最後にちょっとお聞きしておきたい。地域主権という言葉を変える、今度ビジョンの話になると思うけど、これ前から私は地方分権やとずっと言い続けておるんですが、地域主権という言葉を変えるおつもりはおありか。

〇西城総括室長 ビジョン全体という観点でお答えをさせていただきたいと思います。
 国の方の動きといたしましては、少し前に委員おっしゃられましたように、法律の成立の過程で地域主権という名称がなくなっております。政府としては、引き続き地域主権という大綱等あるいは会議等の名称もそのまま使っていくという考え方を示されております。新聞等を見ておりましても、新聞によって地域主権、あるいは地方分権、まだ入り乱れているところかと思います。そのへん見きわめた上で、ビジョンの中でどういう表記にしていくのか、整理させていただきたいと思っております。

〇竹上委員 今後は今後で考えるという答えなので、それはそれで納得しておきます。
 それと、もう一つだけ、17ページの水資源の確保の話なんですけども、これも進んでいるとはとても思えない。というのは、川上ダムも木曽川水系連絡導水路も、要するにとまっておるんです。やるか、やらんかというところあたりで、既に。どうして進んだという話になっているんですか。

〇花谷政策監 主目標が飲料水の供給に対する満足度、それから副指標につきましては、水道普及率という目標値を達成させていただいていますので、この数字をもとに判断して進んだという評価をさせていただいております。今、川上ダム、木曽川水系連絡導水路も含めまして、ご指摘のように後退しておるわけではございませんが、今階段のところでステップを踏んでおるという状況はご指摘のとおりでございます。これをできるだけ私どもの目標年度に向かって完成を早めるように県としても取り組んでいるところでございますので、国の動向も注視しながら対応してまいりたいと考えております。

〇竹上委員 そこなんです。残った課題、ところがそこが一番の本来課題やと私は思うんです。別にこの数字にけちをつけるつもりはないんだけども、課題は課題としてきっちり、そこはとらえたって、県でどうなるものでもないというところも当然あると思いますけども、県としてはこういう努力をしていくというのを掲げておかんと、数字だけ見て進んだという話では、ちょっとおかしいような気がします。今後また考えてください。
 以上です。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇西場委員 まず、東紀州です。この東紀州の集客交流につきましては、どういう集客交流の成果になっていますか、具体的に。

〇小林局長 目標自体は完璧に達成したわけではございませんけれども、平成21年7月のオープン以来、当初地元の人がほとんど従業員として、62名のうち58名が今地元の方ですけれども、接待といいますか、おもてなしにいろいろ不具合があって、相当苦情をいただいておったわけです。それも1年たって、そういった苦情は今一切なくなったということで、1年たった昨年の7月17日以降については、大体ずっと1割増で宿泊が伸びてきていました。ただこの3月11日以降、3月と4月は本当にちょっと2割減の感じで、非常に厳しい状態、どうなるのかという話をしておったんです。5月になって、自粛ムードが少し和らいだということもあって、東京からのお客様が非常に増えて、5月は対前年比2割増ということで、まだ今後6月以降どうなるかわかりませんけれども、ちょっと一安心かなという感じでおります。

〇西場委員 熊野のリゾートのホテル等の活用というのは重要なポイントの一つで、もちろんそうなんです。それで今、いろいろ波はあるけれども、また5月以降増えつつあるということなので、これはこれですったもんだした最後の県がかかわったプロジェクトですから、失敗は許されないです。これを一つの軌道に乗せるように、ひとつ最大の努力をしてもらいたいと。
 しかし、これはあくまでも、仮に100本あれば、そのうちの100分の1にすぎない。こういう手法という、外からの、あるいは経済的な効果というところだけで、この東紀州が活性するということはあり得ないので、やっぱりミカンだとか水産だとかを中心として、それを利活用してさまざまな経済や人が活性化してくるということに主眼を置かなあきません。それが、どうしても津の方から眺めて物を言ったりということをしているから、地元の状況なり、資源活用なりときちっと連動しているかというところが非常に心配なのです。そういうことについて、これから改めてしっかり取り組んでいただくようなことをお願いしたいと思うんです。こういうことについて、小林局長もよくご存じやと思うけれども、特に心していることがあれば聞かせてください。

〇小林局長 西場委員おっしゃるとおり、東紀州の1次産業に従事されている方の人数は、県内の他地域に比べて非常に高い比率でございますし、やはり1次産業なくして東紀州の活性化はあり得ないと私は思っています。1次産業、ミカンもいろいろ高齢化で苦しい状況ではございますけれども、極早生、早生が大体7000トンぐらいあるんです。それを今は紀南1号とか3号、要は極早生とか早生は、急にある時期一定期間に集中しますので、労働作業をうまく平準化するとかいうことで、新しい三重ブランドのそういう品種の方へ改植していくとか、そういういろんな手当をしながら、あるいはなかなか定住というのは難しいんですけど、従事者のそういう、毎年2人とかミカン農家に入っていただくといった努力もしています。けども、やっぱり売る方をしっかりやっていかなあかんということで、例えば私もデパートとかに行ったときに、ロットが確保できていないと非常にぽんと返される。例えばサンマずしをバイヤーと話しておって、これは非常においしいのでどうですかと。うまいな、じゃあしたから3000食持ってきてくれと言われたときに、済みません、帰らせてもらいますという、話ができなかった。今は尾鷲市の方でそういうサンマずしのロットが確保できる業者の方もちょっとできてきました。まだ味についてはもう一つなんですけれども、そうじゃなくて、私どもできることを今何ができるかといったら、小さいロットのものでも、やっぱりPRを兼ねてとにかく東紀州の産品をどんどん置いていく。高速道路のサービスエリアに置かせていただくと一番いいんですけど、なかなかすごく金を言われていまして難しいんですけど、そういう努力を一生懸命していきたいと、今思っております。

〇西場委員 そういうことをお願いしたいんですが、今言われたほとんどは、農水商工部が直接所管している部分です。農水商工部も、私がこういう質問をしたらそういうことを言うんでしょう。そこで、わざわざ東紀州対策局というのをつくっているときに、具体的に何が違うのかということが成果として出てくるとか、やり方の計画としてこういう部分で所管部局と連携するとか、さらに応援していくとか、そういうことが大事なんです。そこはひとつ頑張ってやってもらわないと、今の話が生きてこないかな。

〇小林局長 私の、今、例えば小ロットの話とか、それは東紀州対策局でやる話なんです。農水商工部は全県下の産業といいますか、ミカンは紀南が一番多いですから、当然力を入れていただいていますけれども、販売とかそこらへんはどうしても観光局も一緒ですけれども、県全体になってしまいます。そこは私どももそういう委員ご指摘のことを踏まえて、汗をかく分はしっかり汗かいていこうと。特に今、観光については、大体ある程度お客さんに来ていただくようになってきましたので、これからはとにかく物を売るしかないのかなというふうに私は思っています。

〇西場委員 地域主権とか地域づくりとか、部の所管でいろいろ言われています、「(うま)し国おこし・三重」もそうなんですが。県の市町村との連携というのも随分成果が出てきたというんですけども、北川知事時代に県民局を重視して、そして生活創造圏をつくって、地域重視型でやろうと、やってきた。これほどの力というのは、今は県全体の組織としてないです。予算もないし、動きもない。それは当然で、構造をそういうふうにしてしまった。出先の組織を全く無力化してしまって、吉田山で市町との連携をやろうとしている。構造上、そうなってしまったんです。議員提案で地域づくり推進条例をつくって、県は手を引くばかりではいかんと、もっと前へ出てくださいということを条例化して求めた。以来、少しそういう気持ちの変化はあるけれども、本会議でもそういう質疑がありましたけれども、県民センターというものが、一応名前上は市町の窓口みたいになっておる。けども、その役割というのは、権限がないから、具体的なものはできない。
 こういう中で、情勢としては地方分権、地域主権というようなことが出てきておるにもかかわらず、どうも三重県の1年は、そこでもう一つ踏み切れなかったのかなということを思います。それから「(うま)し国おこし・三重」についても、非常に期待は高まっておるけれども、「(うま)し国おこし・三重」をやったがゆえにこうなったという手ごたえがない。既に地域に根づいておったメンバーが、しっかり頑張ったのかなという思いの方が強い。それが「(うま)し国おこし・三重」の成果だと、こういうように言われればそうかもしれんけれども、「(うま)し国おこし・三重」があったからこそこうなったんだという実感が乏しいんです。別の言い方をすれば、アピールが下手なのかもしらんけれど、いま一度、今年の1年を振り返って、来年度に向けてやるべきことも結構あると思うんですが、そういうことについて見解があれば伺いたいと思います。

〇小林部長 今度、県政ビジョンをつくるという中でも、やはり去年やっていたときにもあったんですけど、地域づくりという部分、市町との関係という部分、かなりこの4年間で変化したのかなという部分はあります。特に県民局から県民センターに変わったという部分で、何か県と市町の関係がよくわからないような形になってきた。それから、現場の対応みたいな部分が弱まってきているんじゃないかという意見も随分ありました。組織から入るんではなしに、要は地域に対する事業というんですか、県の事業というんですか、県の事業ってどこかの地域でやるわけですので、そういうものがちゃんと地域に届くような、ある意味市町に貢献できるような、多分竹上委員がおっしゃっていた部分もそういう、何か県の事業がちゃんとした効果を出しているのかみたいな部分もあると思うんです。そういう形は、今度知事がかわりまして、現場主義もおっしゃっていますし、特に南部地域の活性化という部分を打ち出しております。そういうところで県政ビジョンの中でも、従来とは一味違ったような形の県の施策、県の事業がちゃんとその地域に実際届いて、効果が出るような形を考えていく必要があるというのは、よく認識しておりますので、そういう形でやっていきたい。
 そして、その後でというか、並行するような形になると思うんですが、組織の話も今年度見直すチャンスといいますか、そういう時期ですので、そういう形でやっていきたいと思っています。

〇藤本理事 「(うま)し国おこし・三重」のまず数字的な面でございます。平成22年度末で約270のグループ登録をしていただいているわけですが、実はその中で、全く新規というのは4分の1ぐらいでございます。全く新規とはいっても、活動されている方々というのは、ほかのグループに属していたり、既にいろんな活動の経験がある方が主でございます。これは地域づくりというのがにわかに地域づくり人材を養成できないという、これ全国を見てもそうだと思うんですが、いろんな活動をされている方々が既にグループをつくっている。あるいは、「(うま)し国おこし・三重」をきっかけに、それがまた新たなグループに進化していくというのが現実なのかなということをまず我々は今知っているところでございます。
 したがいまして、4分の1ぐらいではございますけれども、そういう新規グループも一方では興すということも非常にこれは我々の目標でありますので、大事にしながら、既存のグループの皆さん方をさらに自立・持続できるような形で支援していくことも一方では非常に重要なのかなと思います。ある意味、グループおこしについては、二頭立ての形で今いっております。
 先程、活動者が限られるというふうに申し上げましたけれども、人口が少ないところへ行きますと、余計そういう現象が見えまして、いろんな活動グループに1人の人がかかわっていると。新たに活動を興す状況ではないというのも現実見えておりまして、それならば、既にかかわっているグループをもっとしっかりと強固なものに支援していくというのが我々の務めではないかなというふうに思っておりまして、そういう支援を今後は続けていきたいと思っています。
 もう一つ、我々がかかわったことによって、現実グループが起きたり、あるいは活動が活発化していることは事実なんですが、新聞にも、マスコミにもいろいろ取り上げられておりますけれども、実は我々登録グループであっても、それが「(うま)し国おこし・三重」にかかわってこうなったというのはなかなか記述がされていない状況でございます。これは私どものグループへのかかわりが足らないというところもございますし、できればそのグループ活動の中で「(うま)し国おこし・三重」についてもPRしてほしいというふうにお願いをこれからしていく予定でございます。そういう意味ではアピール度が足らないというのは正直いって現実でございます。1万人アンケートの速報でも出ておりますけれども、認知度がまだ低迷をしているという状況の中で、この取組についてはより一層アピール度を高めていきたいというふうに考えています。
 以前は漢方薬というような形でじわじわとこの取組が効いてくると。そういったときに「(うま)し国おこし・三重」という名前が出てくるというふうにも考えておりましたけれども、貴重な財源を使って、私ども取組をさせていただいております。より県民の皆さんにわかるように、こういう取組をやっているんだということをもっとアピールできるような形で今後は進めてまいりたいというふうに考えております。

〇西場委員 知事がかわって、この「(うま)し国おこし・三重」がどうなっていくかという関心もあったんです。引き続きさらにというような方向を感じておりますので、今もアピール度も含めて、さらに改善といいますか、いい意味に変えていってやっていただく必要があるかと。今、270グループあって4分の1が新規というお話でした。昔のことを言ってもいかんけれど、これが当初スタートしようとするときに、ほとんど新しいグループだけで1000つくると、これで始まった。いや、新しいグループばかりじゃなしに、もう育っているんだから、今までのグループも入れたやつにしたらどうですかと、議会側の方からも意見を言わせてもらって、そうしましょうということになった。だから1000の新しいグループと、さらに500ぐらい古いグループが入るのかなと。えらい県民運動に展開するなと、こういうことだったんです。だから、今全体が270グループになると。そのうちの4分の3が従来のメンバーと、こういうことでしょう。「(うま)し国おこし・三重」というものがどういうものなのかということが、県民の中に浸透していない。ああそういう運動かと、やってみようかと。いろいろすったもんだして、お伊勢さんのご遷宮に絡めてはいかんとかいろんなことがあって、だんだん変なところへ行ってしまって、いわゆる「(うま)し国おこし・三重」は地域づくりだと、このごろはみんなそう言っているんだ、皆さん方も。地域づくりって所管の部があるじゃないですか。「(うま)し国おこし・三重」は普通の地域づくりじゃないと、こういうものなんですということをもう一遍アピールし直さないと、残された年数が少なくなってきたから、これから正念場だから、やってもらうようにお願いしたい。
 それから、小林部長、今後の地域づくりの政策、改めて新しい鈴木県政のもとで意欲的に頑張るという話をしてもらって、そういう方向でお願いしたいんですが、やはり出先機関、これです。効率性だけ考えたら、今のようになってしまうんだけれども、北川県政のときに失敗したのは、県が一人で走ってしまって、市町に対する連携なり配慮をするところを欠いたから、現実論として市町と溝ができて失敗した。その失敗をしたがゆえに、県が関与することが間違いだということで、引いてしまったのが次の県政のやり方だった。そうじゃない。だから、そういうものを踏まえると、もう一遍、前の県政で失敗しない方法で、地域に県がどういうようにかかわるかということを考えていくときに、出先機関のあり方を、いま一度、全く昔の県民局に戻せとは言わないけれども、改めてつくり直す必要がある。ぜひこれは次の県政ビジョンなり、来年度の組織改正の中に載せていくようにしてください。もう重要な時期ですから、これも要望にしておきます。
 1つだけ、もうやめますけれども、20ページの水力発電について書いてあることだけれども、三重県企業庁水力発電譲渡に向けての確認書を取り交わしましたと。これ年度末だったと思うけど、何日に取り交わしたんだったっけ。

          〔「3月31日」の声あり〕

〇西場委員 3月31日に取り交わした。これ私、こんなひどいことは聞いたことがない。こんな確認書って、次は基本合意契約をやるんだけれども、我々ももう選挙で走っていまして、なかなか県庁へ来られない。知事ももうかわると言っておられる。新しい知事選挙が始まる間際です。今まで議論して、みんながしゃんしゃんで、もうその方向で行きましょうといって、議論がもうおさまっているのならいい。さまざまな議論があるし、地元協議もまだ、説明はするけれども、同意は得ていないような状況の中で、こんな確認書を年度末の3月31日に、そら年度内にやっておきたいという一つの行政の思いはわからんことないけれども、トップもかわる、県民代表機関である議会もほとんど不在みたいなものだ。そういう中でこんな確認書を取り交わすという、こんな乱暴なやり方は全くない。県の行政の汚点の一つになってくると思うけども、その点はどうですか。

〇小林部長 確認書を交わすことにつきましては、たしか第1回の定例会のときに、開会の日だったと思いますが、知事の方から全員協議会を開きまして、確認書の内容と、それから確認書については3月中に取り交わしたいということを申し上げました。それで我々としては説明が終わった後、今年度中にというような形で、相手方の中部電力も取締役会等を経なくてはいけませんというのがありました。そういうような形で、3月31日というぎりぎりのところになったという形でございます。

〇西場委員 これに限らずだけれども、県の今の状況を説明したということと、議員や県民が了解したということは全然違うわけ。全員協議会で説明したら、それでもう議会は納得したということにはならないんです。いいですか。重要な事柄については、そこの理解、納得が得られたということじゃないとおかしい。しかも、こんなん交わしましたというのを、我々聞いたのは選挙後の落ちついてからです。こんな状況はおかしいと、問題視せざるを得ないと、これだけを申し上げておきたいと思います。
 以上。

〇中森委員長 ほかにございますか。

〇中村委員 24ページなんです。広聴広報かな、県政だよりについては自主財源の確保に努めたと、堂々と書いていただいている。これほとんどもう自主財源なのか、どれぐらいの割合なのか。これだけ教えていただきたい。

〇松本副部長 一応県政だよりの裏表紙というんですか、そこに広告の枠を2枠持っているんです。たまたま1枠しか決まっていないんですが、一応、平成22年度でいくと631万円、1枠で。平成23年度は577万円1枠ということですから、一応そういうような実績にはなっております。

〇中村委員 2枠あるけれども、片一方しか埋まらなかったということですか。

〇松本副部長 そうでございます。2枠のときもあったんですけれども、リーマンショックの影響で、広告費をかけるまではちょっといかないということで、そういう経済的な不況の影響もあったのかなということで考えております。

〇中村委員 状況として、私らこれ結構、市なんかのを見ておると、清掃車に大きな会社の広告が張ってあったりとか、ありとあらゆるところで自主財源の確保に努力しておるような姿が見られるんです。県政だよりなんか、一番配られる確率も高いので、企業への呼びかけなんかがいまいちやったとか、そこらへんがあったということはないんですか。結構参加してくる率は高いような気がするんですけども、応募。

〇松本副部長 広告主の募集については、一般競争入札によって広告代理店に委託してお願いをしているというところもあります。県政だよりということですので、ある程度公共性とか公益性とか、いわゆる社会的信用度の高い企業でないと、でないとと言ったらおかしいんですけども、県民の皆さんのご理解とかも得られないということで、一定私どもの方で広報紙広告掲載基準なるものを決めて、ある程度審査をしながらやっているところでございます。
 ですが、今後それなりの自主財源を確保していくということといえば、さまざまな広告主の方にも応募していただけるよう検討していかなければならないとは思っております。

〇中村委員 要は条件を広げたら出てくる可能性もあると。だけども、一定の条件を加えてあるんで、一つにとどまったという理解でよろしいですか。

〇松本副部長 そういう側面と、先程申し上げたように、リーマンショックの影響で、企業の方の広告宣伝費というのが非常にしぼんでいるという状況もあると思います。

〇中村委員 せっかくの企画なので、ぜひ枠を広げていただいた方がいいというふうに思わせていただきましたので、質問させていただきました。
 もう1点だけ、34ページの施策531、地域の特性を生かした地域づくりの中で、残った課題、その要因と考えられることの4つ目のポツです。宮川流域ルネッサンスのところの表現が今までも何度か本会議でも質問させてもらっているんですけれども、広域的な観点から関係部局が連携した取組を進めるとともにという表現があるんです。こういったところをしようと思いますと、どこか中心に旗振り、ろくろ回しをせないかんと思うんです。そういったことについては引き続き政策部の方で汗をかいていただくということを確認させていただいてよろしいでしょうか。

〇梶田理事 このルネッサンスの関係の関係部局が連携している取組というのは、従来から県庁に関係部局で構成する調整会議を設けていました。その中で、これまで取り組んできた県事業、各部局の状況を我々政策部の方でチェック、確認させていただいております。今後も引き続き、各部局の事業を会議を開いて確認させていただいて、その取組状況をまた協議会のところでも説明させていただいて、議論していただいて、それを県に反映させるというような取組を政策部の方でさせていただきたいというふうに考えています。

〇中村委員 私がいつも心配なのは、これまでの成果を生かした地域主体の取組を支援していく必要があります。引いて応援をしていくというニュアンスの表現と、それから各部局を横断的に、これかなり幅広い事業なので、こういったものを民間あるいは地域の一市町村、一部のところに任せてしまうというのはなかなか難しいものがあるという思いがいつもあるものですから、引くのか、主体的に回していく役割はきちっと持っておるのか。そのへんだけきちっと聞かせていただかないと、ほっといたら消えていくような話なので、そのへんだけ今の思いを聞かせてください。

〇梶田理事 基本的には地域の取組というのがある程度定着してきましたので、基本的な考え方としては地域主体というふうに考えています。地域主体というのは、構成するのは市町と県と企業とか、地元の住民の代表者、県もそこへ入るということでございますが、基本的には県の役割としては、先程申し上げた県の事業をきちっと管理して、連携・協働協議会と一緒になって取り組んでいくということです。引くとかいうことではなくて、きちっと県の役割も果たしていきたいというふうに考えています。

〇中村委員 わかりました。

〇中森委員長 ほかにございませんか。
 これで暫時休憩といたします。

          (休  憩)

〇中森委員長 休憩前に続きまして、本委員会を再開いたします。
 引き続き、2011年版県政報告書(案)につきましてご質疑がございましたらお受けいたします。

〇前野委員 それでは、重点の元気6の東紀州地域の観光の関係になります。今質問もあって、東紀州対策局長の方からいろいろお話を聞かせてもらっておるんですが、観光入込客数は増えてきているけれども、消費総額指数が低いということで、ある程度進んだということにしたということなんです。この関連の11事業を見ていますと、東紀州地域の中心的な産業である1次産業にかかわる事業が非常に進捗率が悪い結果が出ているわけです。本来ですと、東紀州を活性化していくためには、このへんを一番頑張ってもらわんことには、東紀州活性化につながらないんです。最初にスタートするときにそれぞれの事業の了解は、事業者と東紀州の話し合いの中で、あらかじめこういう計画でと決められて進んでおるわけです。にもかかわらず、こんな低い数字ということは、非常に解せないところがあるんですが、これは、事業それぞれ地元負担金というのか、受益者負担金というのか、そのへんもあってこの事業が進んでおるのか、そのへんをちょっと聞かせてください。

〇小林局長 特に地元負担金という話はございません。それぞれ、例えば(5)の紀南版元気なみかんの里創生事業とか、これが低い理由というのは、三重ブランドに今、早生温州と極早生、それから「カラ」と「さくら」という「カラ」のうちの1種類、これが三重ブランドに認定されておるんですけども、そのうちの割合が、全体の割合の中で三重ブランドの割合が25%という話になっているわけです。どうしても気候に左右されるところがございまして、昨年は夏高温で、なおかつ干ばつがございまして、ミカンが日焼けしてしまうということがあって、それでその分品質が悪くなってしまい、糖度の高い「あまっこ」とか「味」とかいう方にはなかなかいかなかったとか、そういう理由等がたくさんございます。例えば、全部一応言っておきますと、6番、基幹農道については、国道311号から里創人熊野倶楽部の方へつくっていただく農道なんですけども、熊野尾鷲道路の新鹿工区の残土というか、出てきた土を使ってそれをつくるんですけども、それがなかなか調整がうまくいかなかったというので、こういうパーセンテージが悪くなっているということがございます。
 それから、次の畑地の総合農地整備については、貯水池から揚水機場へ水を揚げる工事をしておる最中に、貯水槽をつくっているところでわき水が出てしまって、その排水処理に時間を食ってしまったとか、いろいろ理由を上げれば言いわけになってしまうのでつらいんですけども、そういうことがございます。
 それから、もう一つ最後に、10番の熊野灘の浮漁礁の設置についても、トータル計画では8基、中層型と、海に沈んでおるものなんですけど、平成22年度の5月ぐらいまでに4基を設置したんです。残り4基を平成22年度中にしなければならなかったんですけども、漁協の方からもいろいろ、表層型というか、目に見える形の、表面に、海水に浮くやつにしてくれという話があって、それはコストが3倍ぐらいかかるし、効果としては2倍ぐらいあるんですけど、そういういろいろ調整に手間取ってしまってできなかった。
 それから、今ようやく調べると、中層型については一部壊れているものとか、貝とかそのようなものが引っついて、なかなかうまくカツオとかマグロが集まってこない状況が少し見られるという話もあって、ちょっとおくれてしまったと、そんな話でございます。何か言いわけばかりで申し訳ないんです、済みません。

〇前野委員 全く言いわけやと思うんですけども、これ表現がちょっと悪いです。地元関係機関との調整に時間を要したことから、目標を達成することができなかった。これ地元が丸きり悪者に、この文章だけ読むと、地元が協力しなかったから目標が達成できやんだというふうに読み取れますんで、表現方法を考えてもらった方がいいんかなというふうに思います。
 局長もずっと言われているように、東紀州へ来てもらったお客さんに、地域ブランドを食べてもらうとか、そういうことが1次産業を元気なものにする。なおかつこの間本会議でもいろいろ出ていましたけども、もうかる1次産業という表現もありました。農水商工部の方から、紀州の方は政策部も全部受け継いでいるということですので、ぜひもうかる産業にしていかなあかんと思うんです。そのためには、素材生産だけではもうかりません。農業というのは、1次産業というのは素材生産だけしとるんではもうかりませんから、素材生産をしている人たちと加工業者とか流通業者、いろんな方々とうまくタイアップをさせて、商品価値を高める、そのことが大事やと思います。そのへんにしっかり力を入れてほしいと思うんですが、そのへんの取組はどうなっているんでしょうか。

〇小林局長 先程ご指摘いただきました文章の、地元が悪いみたいな書き方は、また今後ちゃんとしていきたいと思います。
 それから、もう1点、生産農家と加工・販売業者、それはかなりうまくいっていると思いますけれども、加工・販売業者が、じゃ東京都とか大阪府とかで売れるのかという、そこのところが一番難しいのです。それにつきましては、昨年も東京都の東武デパートのバイヤーとかとマッチングをして来ていただいておりますし、こちらからも行っています。それから、あと築地市場の関係者もこちらへ来て、また向こうへ行ったりということもして、とにかく何かとっかかりをつくりながら、売りをしっかり固めていきたいというふうに思っています。

〇前野委員 しっかりお願いしたいと思います。消費者の多い東京圏とか大阪圏の方へ販売をしていくというのは、これは三重県農業全体に言えることなんですけども、東紀州で取れた特産品、これをいかにブランド化するかということが一番大事やと思います。東紀州へ来ていただいた方々に、これはすばらしいものやなという、そういう認識を持ってもらうことによって、アンテナショップみたいに、その人が地元へ帰っていって、散らばっていって、それが宣伝になるというような方向にしっかり重点を置いて取り組んでいただきたいと思いますので、要望しておきます。よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それからもう一つ、施策名552、これは27ページなんです。鉄道については、運行路線の廃止や利用の大幅な減もなくて、それなりにいったということなんですが、地方バスについて、私も狭い範囲でしかよくわかりませんけども、自分の生活をしている範囲内でいろんな方の話を聞くと、新しい道路ができて、人間の流れがずっと変わっているのに、バス路線は旧態依然の人が乗らんようなところをバスが走っているとか、新しくできた商店街、あるいは病院なんかにバスが回っていってくれんとか、こういう話をよく聞きます。それと、高齢化してきて、病院へ行きたいと思っても、バスの間引きがされて、全く関係ない昼間に、12時ぐらいにバスが走っていて、病院へ行きたい朝の9時ぐらいには肝心なバスが来ないとか、こんなことがよく聞かれるんです。こういうのは事業者と当然市町村、県も中へ入ってもらっているのかわかりませんけども、このへんで調整をしながら、バスのそういう問題について議論をいただいていると思うんですが、どこでどんなふうに議論をされているのか。バス事業者に聞くと、なかなか私とこがこちらへバスを走らせたいと思っても、県や市役所がしてくれないのやという話も聞くんです。一体どうなっているのか、ちょっとお伺いします。

〇小林部長 確かにバスというのは、交通手段からいけば最後の手段という形があって、交通基本法というのが協議されているときにも、移動権みたいな言葉が出ておりました。それはもうなくなりましたけども、そういう移動権みたいなところ、移動という部分の生活保障みたいな感じの言葉も出てきているところもありました。我々もそういう部分で非常に大切なものだというふうにとらえています。今現在支援を行っているのは、事業者の路線というのは大体平成13年の合併前の市町村域を超えるようなものにつきまして、国と県が赤字を半々ずつ補てんするような形でやっています。これは大体事業者バス路線の部分で、要は平成13年3月時点の市町村域を超えるような事業者路線については、ある程度赤字率とか収支率とかそういう部分の基準はあるんですけども、そこの部分については県と国がやっているという形です。従来余り市町はそこらへんの分はご存じなかったような形があります、県と国でやっているものですから。
 もう一つは同じ、例えば三交バスのような形をお使いになっているときもあるんですが、市町内のバスについては、大体、事業者もあるんですが、事業者が廃止したものについては市町が委託しておやりになっているような、市町の運営するバスという形がございます。これは大体市町がおやりになっていて、ご自分の路線を引いておやりになるという形です。それに対する補助も県は出してはいるんですけども、県としては県の役割がどこまでなのかという形でいくと、やっぱり広域的なところじゃないかと。そういう意味では、昔市町を越えていた部分の広域路線のバス、そこの部分を重点的にいきたいなとは思っているんです。
 市町内のバスについては、一応国の方も新しい制度ができて、国からの支援も出るという形もあります。そういう意味では、我々、県としては一番いい事業者路線のちょっと長い距離のバス、そういうものに対して支援をしていくのかなというふうに考えています。その中で、おっしゃるように、乗っていないところとか、人がいないところを、または変わったのに旧態依然のやつをやっているというようなところは、確かにあるのかもわかりません。今年度はそういうものを調査いたしまして、どんなふうにやっていくのが一番いいのか、いわゆる将来にわたって市町も、それから広域の方のバスも運行していけるような形を、調査もやります。それと連携・協働協議会の中で去年あたりから市町とも協議していますので、そういう中でいい方法を考えていきたいというふうに考えております。

〇前野委員 最後にします。事業者のバス路線なんです、私が申し上げたのは。それがまちの形態が全く変わってしまって、既定路線ではほとんどもう乗る人がないと。空のバスが空気だけ積んで走っていると。こちらへ、新しくできた道の方へバスを回してくれたら、もっと利用が増えるのにという、そんな話をよく聞くんです。ですから、見直しをしていただくのなら、そのへん地元の声というものを、生活者の声をしっかり聞いていただいて、利用しやすいような、何ぼ事業者のバスであっても、ぜひお願いをしたいと思います。これも最後に要望にとどめておきますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

〇田中委員 それに関連してなんです。私も四日市市内の地方バス、事業者のバスの赤字路線ということで、事業者の方から非常に苦しい、でも生活者のことを考えると、何とか残していきたいということで、ご努力、企業努力はされているというのを日頃聞かせていただいているんです。その中で、先程部長のご回答の中にありましたので安心したんですけども、地域づくりのその路線の周辺の地域をどうつくっていくかという、そういう戦略的な考え方で、バスも足として組み入れながら、交通政策というのをもちろん考えてもらっていると思うんです。けれども、前野委員がおっしゃったように、生活者のお話を聞きながら、こういうことが必要だから、だからニーズはあると。じゃ、それを残すために何をするのかといったときに、補助金だけでいいと僕は思わないんです。それを突き詰めてしまうと、公営バスになってしまいますので、単なる赤字補てん。だったら、利用者が増えるためのイベントをその路線周辺でやるとか、そういう利用者が増える仕組みというか、仕掛けを地域づくりとか連携・協働協議会の中で考えていただくと。より突っ込んだ議論をしていただけないかなと。
 もうやっていただいているんだったらいいんですけれども、なかなかそれが見えてこないという部分があります。この県政報告書の27ページの主指標と副指標の、2006年度の実績値で、満足度が23.2%、2010年度の実績値、満足度が26%、上がってきているんです。上がってきているにもかかわらず、上の主指標の数値が実績値としては落ちてきているというのは、これ乖離があるんじゃないかなと。要するに利用者数を増やしたいという目標に対して、ブレイクダウンして、公共交通機関満足度というふうに置かれたと思うんですけれども、このへんの主指標と副指標の乖離の部分、矛盾の部分をさらに分析をしていただいたりとかということも、今回これから新たなビジョンを策定するに当たっては、やっていただけたらというふうに思っています。現時点で何かお考えがあったらと思います。

〇小林部長 確かに利用者数というのは、1977年では三重県内では1億1000万人の方が公共交通機関、バスを利用していたんですけども、それが、ちょっと古いですが、平成17年では3700万人ぐらいまで下がっています。つまり32.4%まで落ちていると。それだけ車が増えているという形なんです。
 じゃ、バスに乗る方はどういう方なのかというと、高齢者の方であるとか、それから免許を持っていらっしゃらない高校生ぐらいまでの方、そういうような人たちの移動権みたいなやつをちゃんと、誰がお使いになるのかと。前にはバス停まで行けない人もいらっしゃる、というようなご意見もありました。そういうきめ細かなニーズはやっていく必要があるんだろうというのと、正直申し上げて、県と国とやっている、いわゆる市町域を越えるちょっと広い広域幹線バスみたいな形と、それから市町のおやりになっているバスの路線という部分が、お互い余り調整しないでやっているという形もありました。そういう意味ではそこの部分は今ちょうど県と市町と打ち合わせていく時期になっています。そこのところをやっていきたいと思っています。
 それから、イベントみたいな話というか、乗せる、乗っていくという、お客さんを増やすという話なんです。私もこれ3年前に部長になったときに、何とかそこらへんをもっともっといけないのかという形も言っていたんですけども、なかなかそこを、正直言うは易しなんですけども、何かやったら増えるという形でもなかった。ただ増やす方法というのは、先程申し上げましたように、一番便利な方法、それから役割分担をきっちりして、一番便利な方法を国、県、市町が力を合わせていくという形だと思います。そういう形の部分を今年、調査も含めてやっていきたいと思っています。

〇田中委員 本当に買い物をするのにすごく不便で、私も知り合いの方でお年寄り、年配の方をご自分の7人乗りの車に乗せていただいて、ボランティアで、四日市市内は市がありますので、市へ送っていかれて、また送り届けるということを地道にやっておられる方がみえたりするのです。本当に必死なんです、皆さん方、地域地域で。何とかバスが使いやすいように、病院もそうですし、買い物もそうですし、そんなことを県として環境づくりをしていただきたい。お金を直接投入するということが、私はいい方法だとは思わないので、それはさらにご努力をお願いしたいということ。
 あと竹上委員もおっしゃいましたけど、地方分権、地域主権、用語はいろいろありますけれども、本当に何か余り進んでいないように感じているんです。その中で、これも目標の置き方によるとは思うんですけれども、7ページの変更前が県と市町の地域づくり支援会議という回数においたりということが、これは変更していただいて、成果割合という形にはしていただいているんですけれども、会議を開けばいいという問題ではないと思います。定住自立圏構想というのが確かにあって、そのことを少しお伺いしたいものでこれ発言したんですけど、松阪市で少し進んでいるというふうに理事の方からおっしゃったんですけど、ほかにもあれば、参考までにお伺いしたいんです。

〇梶田理事 定住自立圏構想につきましては、現にもう協定を結ばれたのが東員町といなべ市で協定を結ばれて、ビジョンをつくられて、取り組まれております。連携・協働協議会の中で、定住自立圏で検討されているのは、松阪地区と伊賀市と四日市地区で、県民センター単位の地域会議の検討テーマで取り上げていただいて、今検討されています。
 松阪市の地区については、松阪市が中心になって、周辺の地域が周辺市ということで、大分話が進んで、具体的な連携するテーマについて決められて、進められているという状況です。具体的に話が進んでいるという状況でございます。

〇田中委員 松阪市で転がり出しているという部分については、県としてはどういうふうにかかわっているんですか。

〇梶田理事 連携・協働協議会のテーマに、地域会議、県民センターが中心になって検討するテーマとして、定住自立圏という構想を実現するということでテーマを決めて、そこに県と松阪市と周辺の市町の担当者に入っていただいて、具体的に松阪地区で定住自立圏をするためにはどうしたらいいかというのを協議していただいて、具体的なテーマなり取組方法とかスケジュールとか、そういうのは大分詰まってきているという状況でございます。

〇田中委員 一つの手法だと思うんです。ただ、すべての地域、市町に当てはまるものではないというふうには考えているんですけれども、適するところについては、県として支援なり環境づくりなりをしていただいて、そういうことが進んでいけば、本当に権限移譲というのももっと円滑に進むんだろう。以前、包括的権限移譲をするんだというふうに県として打ち出していたときがありましたけれども、結局遅々として進まず、現状かなというふうにとらえているもので、そういうことを地道に、さらにお願いしたいと、その要望だけです。ありがとうございました。
 以上です。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまちょうだいしましたご意見の取りまとめにつきましては、後程、委員協議でご議論をいただきたいと存じます。また、執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を後刻ご報告願います。

 

  (2) 新しい県政ビジョンの策定について

  (3) リニア中央新幹線について

  (4) エネルギー対策について

  (5) 水力発電事業の民間譲渡について

    ①当局から資料に基づき説明(西城総括室長、花谷政策監)

    ②質問

〇中森委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。

〇田中委員 新しい県政ビジョンの策定についてというところの2ページの策定体制のところです。若手職員ワーキンググループという記載がございますし、鈴木知事も若手の方の意見を聞いてということでおっしゃっているんですけど、このワーキンググループの組成の仕方について、もし具体的に決まっているようであれば、もう少し詳しいお話をお伺いしたいんです。

〇西城総括室長 庁内で各部の職員に参加を呼びかけまして、今2つのテーマで考えております。1つのテーマが、今回の知事提案説明、あるいは平成23年度の県政運営の考え方の中で出ておりました「新しい豊かさ」というもの。もう一つは、「県南部地域の活性化」ということをテーマにしたもの。この2つを今考えております。考えておりますといいますか、もうこの2つで募集をいたしまして、作業を始めております。
 「新しい豊かさ」の方は、11名程度の職員を庁内から募集をしております。
 「県南地域の活性化」の方につきましては、10名ですけれども、この中には県南地域の市町からも参画を2名程いただいております。
 それぞれ県内の大学の先生方に指導役といいましょうか、アドバイスをしていただくために参画をしていただいておりまして、週1回ぐらいの割合で、とりあえず作業に取りかかったところでございます。

〇田中委員 もう既に始めておられるということで、週1回、大体時間はどれぐらいかけておられるのか、またお伺いしたいんですけれども、本来業務をお持ちの職員がワーキングということですよね。最近、私も以前県の職員でおりましたので、総勤務時間縮減といってもなかなか縮減されない昨今の中で、負担になってやしないかと若干心配をするんです。そのへんの状況はいかがでしょうか。

〇西城総括室長 先程スケジュールで申し上げましたけれども、ワーキングの中でいただいた提案をそのままという形には、もちろん必ずしもなるとは限りませんけれども、ビジョンの案に反映させていくために、例えば「新しい豊かさ」については、かなり理念的な部分でございますので、早い段階で一定の取りまとめを得る必要があるというふうに考えております。これから8月いっぱいぐらいまでの間に、精力的に少し取り組んでいただきたいと思っています。
 このワーキンググループへの参画に当たりましては、総合経営会議の下に、各部の総務室長等で構成する幹事会というのがございまして、その中で趣旨を説明して、もちろん先程委員ご指摘ありましたように、それぞれのご担当の業務に加えてのということになります。そういう意味では本来の業務にオンされるわけですので、そこも踏まえていただいた上で、各部の中でお出しをいただくようにお願いをいたしました。私どもが予想していた以上に、各部から積極的な参加をいただいたと思っております。それはそれぞれ部の中でいろいろカバーするなり、手当を考えていただいているのかなというふうに、ありがたく思っております。
 以上でございます。

〇田中委員 いろいろご配慮いただいて各部から上げていただいた。積極的ということで、このワーキンググループからのご意見というのも楽しみにしたいと思うんです。ただ、女性の職員の意見、とりわけこういう年代の女性の職員の方々も非常にいいものをお持ちだというふうに私もかねてから思っておりますので、この11名と10名ですか、この中で男女の構成比というのをご存じでしたら。

〇西城総括室長 11名の「新しい豊かさ」の方は、うち5名が女性、「県南地域の活性化」の方は10名中4名が女性だというふうに把握しております。

〇田中委員 女性の職員も入ってきていただいて、これも頼もしいというか、楽しみにできるなというふうに思うんです。ただ40代前半までのということでありますので、もし既婚の方でありましたら、ご家庭のこととかそういう部分も、女子職員には負担になっていかないように、男女共同参画の観点からすると、男性の職員もきっちり家庭のことをやっていただきたいというふうな思いでは聞かせていただきました。若い人の意見というのは確かにいいんですけれども、がゆえに足らざるという、知事はご自身で足らざる部分もあるかもわかりませんとおっしゃって、謙遜してみえましたけども、足らざるというよりは、まだまだ私もそうですけれども、人生経験の少ない中で抜け落ちている観点というのもございます。そのへんは大学の先生にしっかりとアドバイスをいただく、見ていただく、そういう体制をつくっていただいて、よい県政ビジョンとしていただきますようにお願いしておきたいと思います。
 以上です。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇中村委員 3ページの有識者会議、三重県経営戦略会議を7月上旬にも第1回の会議を開催できるように調整を進めているということですが、今日はもう6月17日なので、どんな姿なのか、もう少し詳しく説明をしていただけるとありがたいんです。

〇西城総括室長 今、人選の最終的な段階にかかっているところなんですけれども、構成されるメンバーの方につきましては、この3ページの(2)の3行目から4行目に書いてございます。もう少し補足をさせていただきますと、県内の方か県外の方かという意味では、県内で事業活動をなさっていらっしゃる方がお二人程、それから県内の学識経験者の方がお一人程、何とか入っていただければというふうに考えております。それから、県外でご活躍をされていますけれども、県のご出身であるような方、県にゆかりのあるような方を3名程、分野はそれぞれにわたりますけれども、確保できればというふうに考えて、今取り組んでおります。あるいは、全体といたしましては、大学の先生、学者の方々に3名ないし4名ぐらいお入りをいただきたいと思っております。女性の方にも3名、4名、お入りいただければというふうに考えて、今調整を進めているところでございます。

〇中村委員 これは第1回が7月上旬ということで、最終的にどの程度まで、いつごろまでやられるのか。年に数回という表現ですし、それから行財政改革もやるということでございますので、権限というか、そういったものはどんな影響力があるのか、そのへんはどうなんでしょうか。

〇西城総括室長 この会議につきましては、あくまでも助言をいただく、知事と意見交換をしていただくための会議でございまして、ここで何かを決めるとか、あるいは諮問会議に相当するような場ではございません。3ページにもございますように、今年度は県政ビジョンと、それから行財政改革をとりあえず2つの大きなテーマとして意見交換をこの会議でさせていただきたいと思っております。来年度以降はまた別のテーマ等を設けまして、意見交換を続けていただきたいというふうに考えております。

〇中村委員 ということは、結構継続的なもので、恒常的にずっと存在する、そういうシステムであるということで理解させてもらっていいんですね。
 それから、諮問して答申いただく、そんなもんではなくして、知事が直接さまざまなその年の行政課題について意見を求める、それを受けていろんなご意見をまた出していただく、そんなような、あくまでも知事の諮問機関的な形になるんですか。そのへんの性格をもう少し詳しく教えてください。

〇西城総括室長 まず、恒常的な組織かどうかという点でございます。とりあえず今回、委員に就任をお願いするに当たりましては、今年度限りということではないんですけれども、何年も何年もというふうにお願いはさせていただいておりません。例えば任期的には2年とか、そういったことになろうかというふうに今考えております。
 それから、2点目のことにつきましては、あくまでも知事と幅広い専門的かつ総合的な知見をお持ちの有識者の皆様との意見交換の場ということでございます。それ以上でも、それ以下でもないということで、諮問会議のような場ではございません。

〇中村委員 最後になりますが、知事がどういうことを相談といいますか、意見を求めて、それに対してこんな意見がありましたとか、そういったことは県民、あるいは我々議員に情報発信はなされるんですか。

〇西城総括室長 この会議そのものを公開にするかどうかということにつきましては、メンバーになられた委員の皆様のご意向もお聞きした上で決めたいと思っております。少なくとも県政ビジョンに関しまして、この会議の中でどういうご意見をいただいたのか、それをどうビジョンの中に反映していくのかというようなことについてはご報告をさせていただきたいというふうに考えております。

〇中村委員 了解しました。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇竹上委員 県政ビジョンの話で、イメージの話を教えてほしいんです。2番の重点戦略項目というのをつくりますというのは、今でいう重点事業みたいなやつを今度もやりますという、大体そんな意味合いになっていくんですか。

〇西城総括室長 現時点でのイメージは、そういったイメージでございます。これまでの重点事業等と、同じような性格になるのかどうか、その点はこれから検討していきたいというふうに考えております。

〇竹上委員 大体わかります。ただ、こう見ておると、北川さんのときはくにづくり宣言でした。その次がしあわせプラン、この体系というのはこういうものなのかなというね。知事がかわって斬新なイメージというのがあるわけです。やっぱり総合計画をつくるとこうなってしまうのかなという思いがあって、ただ僕はこの前も、本人には、全員協議会の場やったかお聞きしたんだけども、例えば行財政改革とビジョンはどういう関係になっているかなというのは思っているんです。公約の中で、真っ先、一番初めの議会で3%の給与カットをして、60億円を編み出して、それを新しい課題のために充てますなんていうのが、たしか選挙のときに出ておったんです。それはあきらめて、管理職の2億何千万円かになっているということやと思うけども、例えばもしそういうことで60億円あれば、例えば重点戦略項目がそれで賄えますという話になるのかもわからないし、いろんなやり方はあるんだろうと。総人件費2割カットというかなり大きな公約もあったりして、そんなことしたらとんでもない金があるわけです、使えるお金が。このビジョン、もしくは実施計画に、それは反映されていってしかるべきなんだろうとは思うんです。だから、行財政改革とこれは別物というわけでも多分ないんだろうと。なので、この有識者の経営戦略会議には、両方とも諮って、いろんな意見をお伺いしたいということなんだろうというふうに私は思っているんです。どういうふうなかかわりでもってそれを並行して、ビジョンづくりと行財政改革の、これもビジョンづくりです、単純に言えば行財政改革をどうやっていくかという。そこをつなげていくといいますか、リンクさせていくのをどういうふうにお考えですか。

〇小林部長 まずは重点とかを決める前に、ここでいうと三角形になっている政策、施策、基本事業、事務事業とありますが、その施策から下の部分、特に施策というのは大体今60本ぐらいなんですけども、そこのところで10年後どういう目標でいるんだと。仮に実施計画が4年とすると、4年後どんな形なんだというのも明確にした上で、その下にある基本事業、事務事業を書いていく。そういう作業をまず我々としてはやっていただきたいと思っています。その事務事業とかそういうものについて、まず目指すような姿に対して本当にやるべき事業なのか。それから、県がやるべき話なのかというような話の行財政改革の視点、そこの部分も当然出てくると思います。それはある意味、かなりタイトな日程なんですけども、並行しながらやっていって、それで仕分けの話とかそういうものにもつなげていくような、そんな形で我々はとらえております。
 だから、一方では、我々としては多い方がいいんですけども、予算の方もあります、それから行財政改革もありますので、そういうものと並行しながら組み立てていくという形になると考えております。

〇竹上委員 難しいでしょう。というのは、9月に中間案でしょう。事業仕分けでこれ要らんと言われたら、何とするんかしらということです。何か日程的にうまいこと合うんかなというのは、どうもよくわからんなと思いながら見ておるんです。実際に事業仕分けをやると言っておるわけですから。やって、この中の事務事業なのか基本事業なのかわかんないけども、これは要らんじゃないかと言われれば、これ直してかんならんですから。それと、あとお金の話というのは非常に大事な話で、10年後こういう姿にしたいというたって、お金がなければできません。これぐらいのこともできるというのなら、実際に今県が使える政策経費なんていうのは本当にしれたもので、どこまでインセンティブといいますか、を与えていくかは、それはお金次第みたいなところもあります、政策っていうのは。そうすると、余りにもこの計画で本当に9月に示せるのかなと。また、11月には最終案まで出すというのは、ちょっとえらいんじゃないかなと思いながら見とるんですけども、行財政改革も大体こういうスケジュールなんですか。これに合わすんですか。

〇小林部長 行財政改革の方も9月が素案という形にしていて、11月が、これよりもちょっと名前が違っていたんですけど、スケジュールは大体同じような形でございます。

〇竹上委員 今そこの話をしてもあれなんですが、私的に言えば多分一緒に、ちょっと行財政改革の方が早いイメージなんです。それがあっての多分ビジョンなり、実施計画になるんだろうというイメージでおるので、今後またやってください。
 それともう一つ、エネルギーの話を聞きたいんだけども、余りよくわからんのがこの話でございまして、新エネルギーのビジョンをつくろうということなんです。中間案が昨年度にでき上がって、それはとりあえず置いといて、新しいやつをつくろうという話になっとると私は理解しておるんです。とりあえずあれは置いといてと。
 それともう一つが、今のこのペーパーでいくと、こういう厳しい現状があって、需給の節電や省エネルギーをやらざるを得んのやと。今後の対応は、節電や省エネルギーを着実に進めていくのと新エネルギービジョンをこうやってつくっていきますという、大体こういうことが書かれておるんやと思っているんです。変な話、新エネルギーというのは、電力全体でいえば1.数%の話でございまして、別に全体を成していないわけです。5%や15%削減しようと言っとるのに、新エネルギーでできる話じゃないわけです。今の政府が1000万戸太陽光発電を入れるやら何やら言うてますけども、それだって別に言うとるだけで、現実問題として動き出してもいない中で、今年度にどういうイメージをつくるのかというのがいまだによくわからない。こういうふうな対策本部をつくっていただいたけども、実際どういう議論がされておって、どういうものをつくろうとしておるのかと。新エネルギーだけであれば、変な言い方でございますけども、それは何ぼ議論したって、全体の電力の中でいえば本当の小さいものでしかないので、余り議論にならないと。どういうふうな方向で、どういった議論をしとるのかというのをちょっとお教えいただきたい。

〇小林部長 9ページに、エネルギー対策本部設置要綱というのをつけてあるんですが、ここでは新エネルギーではなしに、エネルギー対策本部という形にしているわけです。その中の第2条のところに、(1)として、エネルギーに関するビジョンの策定と進捗管理とあるんですが、これは言葉足らずですが、新エネルギービジョンのことでございます、エネルギー全体のビジョンをつくるという形ではなしに。その新エネルギービジョンについては、3月に中間案までいっておりますので、それをごろっとやり変えるという話ではなしに、中間案をさらに充実させていくような形で考えています。だから、一からやり直すというんではなしに、知事もそうですし、国だけで新エネルギー、エネルギー全般もそうですけども、特に新エネルギー対策について国だけに任す、県は普及啓発だけですという形でもないのではないかという指示も受けております。そういうところでもう少し肉づけして、厚みを出していきたいと思っています。
 それから、あと例えば対策本部の中では、新エネルギーだけではなしに、省エネルギーとか節電とか、そういうものも含めて、エネルギー全体の対策本部という形にしています。実際の対応は対策本部の中でやっていきますが、例えば新エネルギービジョンは政策部が担当していますけども、省エネルギーとか節電の話になってくると、そこは環境森林部のメンバーが対策本部の中で主な活動をしていただくとか、それからエネルギー技術を活用した産業振興という形になれば、農水商工部の方がイニシアチブをとっているとか、そういう形で全体的に意見交換しながら進めていこうじゃないかということでございます。

〇竹上委員 イメージ的にはだんだんわかるようになってきました。要するに、ここの場は新エネルギーだけじゃなくて、今言われた産業のことであるとか、省エネルギーの新しい技術の話とかをまとめてやって、そうすると、例えば今、国の外郭団体で、企業なり店舗なりが電気をLEDにかえる、それから冷蔵庫を省エネタイプにかえるであるとか、あとコジェネレーションを入れるとかいうのに関して、3分の1やったかな、補助金を出すとかいうのがあったと思います。新しいそんなんもありまして、そういうのは、言ってみれば節電なり省エネルギーのことで、そういうのを国だけに任してはおけないから、県で独自のそういう制度なり何なりつくってやっていこうという、そういうのを話し合うのがこの本部というイメージなのか。

〇小林部長 そういうことも含めて、今まで省エネルギー、節電とか地球温暖化対策は環境森林部だ、新エネルギーの普及啓発は政策部でやる、産業振興は農水商工部でやると。そこらへんはある意味、縦系列のところでやっていたところを、集中して対策本部みたいな形で知事トップにしてやっていけば、厚みも出るし、早く対応できるんじゃないかということでやっているという形でございます。

〇竹上委員 大体わかりました。ありがとうございます。またそれじゃ頑張ってください。

〇中森委員長 ほかにありませんか。

〇前野委員 今のエネルギーに関連をしてお尋ねをしたいんです。宮川の発電所が民間譲渡されるわけです。三重県はエネルギー事業から撤退をするということになるんですが、今度三重県のエネルギー対策本部が設置をされて、いろんな議論をされていくと、8ページにも書いてあります、自然エネルギーの協議会への参加というのも書いてありますので、国の施策がこれからどんなふうに変わっていくかわかりませんけども、今は仮に太陽光発電でいけば、余剰電力を販売するという方向にいっているわけです。その余剰電力だけの販売やなしに、太陽光発電をすることによって電気そのものを販売するという、そういう方向に変わっていくということも考えられます。そうなってくると、三重県のいろんな施設に太陽光発電を設置した場合、また電力事業として見直しをせんならんときが来るんとちがうかと。県が電力事業から撤退をすると決めておいて、もう一遍またそれを興さんならんというようなことになってくる可能性もないように思うんですが、そのへんはいかが考えてみえますか。

〇小林部長 水力発電の譲渡につきましては、今日の資料でいきますと、11ページのこれまでの経緯の最初のところに、まず平成18年3月に県議会から民営化に向けたご提言をいただきました。それを受けて平成19年2月に、県の方で民間譲渡をまず検討すべき選択肢としたというのが、今もうかっている企業庁の方が採算性がとれているとか、やっていけるというような部分があったとしても、将来にわたって民間の方できっちりやっていただける、またさらに効率的にやっていただけるというような形であれば、まずは検討すべき選択肢というような有識者の方のご意見もいただいて、それで県の方としてはそれを根拠にしていったと。だから、発電そのものにつきましては、そういう意味で県がやっていくよりも、民間の方にやっていただいた方が、末長くきっちりやっていけるのではないかという判断を県がしてやっております。
 それから、今後のものにつきましては、例えば太陽光発電につきましては、今国の方では全量買取のような法案も、ちょっと今審議されていませんけども、出ております。そこのところでは、例えば普通の電気であれば、キロワット当たり7円、8円、10円というものが40円かかると、太陽光発電では。40円でそれを買い取りますと。でも、30円の赤が出ているわけです。そこを例えば電力会社が買ったら30円赤が出るわけですので、その30円については、電力会社を救う仕組みをトータルで考えていきましょうみたいな法案が出ています。
 そういうようなところを個人でやっていく話と、それから午前中ありましたように、メガソーラーみたいな形でやっていく部分があります。ただ今の水力発電もそうですが、三重県がやるにしても、最終電気を、今卸でやっているだけですので、そういう意味では、電力事業者、電気を売る、個人の方に売る、県民の方に売るような部分は、メガソーラーに手を出してもないと思います。普通メガソーラーのところの部分でいったとしても、電力会社と、または電力を供給する会社と仮に県が関与するとしても、そこと一緒になってやっていくような形になるのではないかなと思います。また新たに水力発電を譲渡して、そして太陽光発電のメガソーラーを電力事業者としてやっていくという形は、私はちょっと想定しにくいのではないかと思っています。

〇前野委員 ただ、県がやっても、民間がやっても、どちらかといえば民間にやってもらった方が、水力発電についてもうまくいくやろうということで民間譲渡、そしてRDFも平成29年で撤退という方向が出ていますので、電力事業から県は手を引くということになっておるんです。なっとるんですけども、国の今の動きの中では、電気の全量買取という方向も示唆されています。そうなってくると、メガソーラーもこれは事業としてやるんですけども、県のいろんな施設に、私今想定できるのは太陽光発電しか頭にない、想定できないんですが、そういうものが設置をされていくと、余剰電力を売電するだけではなしに、全量買取という方向に変わってくるとすれば、当然事業者にならなければならないというような方向も見えてくるように思うんです。それは今、部長は否定されましたけども、全くないといっていいんですか。

〇小林部長 私が申し上げましたのは、例えば県の大きな施設の屋根に結構な大きさのソーラーパネルをつけて、全量買取でやっていく。確かに事業者ですけども、それは個人が売っているのと同じような意味合いになってくると思います。そういう意味では、例えばソフトバンクが最近何かおっしゃっているような、自分のところで設置して、それをメガソーラーとして売っていくというような形は、ちょっと考えにくいんじゃないかというような意味合いで申し上げたんです。そのときには、例えば県が仮に関与するにしても、電力会社と組むような話になっていくんじゃないかな。

〇前野委員 自然エネルギー協議会の参加ということがうたってあります。当然協議会に参加するということは、孫さんも中心にいろんな議論もされていくんだと思います。これだと必ず事業化という方向が見えておるわけです。これが国の示す方向、全量買取というのがあって、そういう方向へ進んでいこうということですので、ここで参加をして話をしていくと、三重県も事業者として参加をしていくのかなという、そんなふうに感じたものですから質問しました。そういうことはないということでしたら結構です。

〇小林部長 自然エネルギー協議会の参加という部分については、あくまでも国に対して制度の要望をしていったり、何か提案をみんなで考えていったりというような形の協議会でございます。それが何か報道機関によっては、いわゆるソフトバンクがおやりになろうとしているメガソーラーというのとごっちゃになって報道されたりしているんです。あくまでも自然エネルギー協議会というのは、単なるいろんな懇談をしようという場所でして、ソフトバンクがおやりになろうとしているメガソーラーの枠組みの中に入っていくというような話とは別物ということで我々は理解していますし、そういう形の部分で説明を受けております。

〇前野委員 了解しました。

〇中森委員長 ほかにありませんか。

〇西場委員 水力発電事業について質問させてもらってよろしいか。
 この問題は、私はいろいろ今までもやってきましたんですが、基本合意も近いということでありますので、重ねていろいろ要望なり意見を、なるべく簡潔に申し上げたいと思います。
 今、ずっと説明も、また前野委員とのやりとりの中でも、今までの経緯もちょっとあったんですが、少し経緯として申し上げていかなあかんことは、確かに議会の方から平成18年3月に民営化に向けた提言をしたことは事実であります。これは時代に敏感な議会側が、官から民へという流れの中で県の事業としてやるべきことを提言したわけです。それを受けて、ちょうど渡りに船というような形で、県が、議会もそう言うんだからと、この機会に企業庁の経営スリム化に走ったわけでございます。県立病院改革もそうだけど、議会がこう言うたから、議会がこう言うたからと、説明のたびに言われるんだけれども、いろんな意見がたくさんある中で今日まできておるということがまず一つ。
 それから、企業庁事業を民営化するということ自体は大きな間違いではなかったということ、私もそう思っています。ただ、それを検討して、この結論に至ったときの大学の先生やそれなりの先輩議員らも含めて、滑落しておった意識があるんです。それは、宮川というのは流域変更されておるという、発電をした水をその河川へ流さずに、他の流域に放出するということです。これを最初のスタートのときにみんな忘れておった。知っとっても、その重要性に気づかなかった。賢い人がようけおったけれども、それを忘れていたんだ。大杉谷に120平方キロ、明和町の面積は40平方キロ、明和町の3倍の流域を抱えて、そこに降った雨がみんなたまります。その4億トン以上もたまる雨の100%近いものが本流へ流されずに、発電で他の流域に流されるんです。それは昔それを決めたときに、暴れ川を制するために、そして青木知事が言うことならやってみようということで、みんな同意した。それで、ずっと県が関与してきてもうたから、野呂知事が社長の企業庁という会社にそれをゆだねてきた。だから、企業庁に対していろいろご無理も言うてきたし、地元のことでいろいろやってきた。
 それで、今度、民間譲渡になると、みんなの財産である水が、すべて一企業体のものになるんです。だから、そこのところできちっと今後の未来永劫にわたる宮川流域へ降ったみんなのための公共の財産を、これからどういうように一民間企業がやっていただけるかということを、きちっと今決めていかないと、今月末に決められようとする基本合意のときに決めないと、後から私有財産になったものに対して、どこまで物が言えますか。これはもうここで政策を誤ってはいかんからくどく言っておるので、民営化に誤りだとは言わないけれども、これが県という公共から一私企業に移るということの重要性、上のダムでためて、ダムで流した水で下の滑車を回して、河川へ流していく。これは誰も文句言わないです。だから、流域変更というものがあるということを本当に考えて、これからの課題の整理。
 今までも言っていたことと少し重なりますけれども、宮川のダムの水は汚のうございます。濁っています。冷濁水と呼ばれています。それで、アユに影響があるということで、漁協がその水を流すのを反対しています。きれいな水であれば、流量回復は何とでもしてくれといって、むしろ旗立てるほどの切望した状況でありますが、ダムの水が汚いから要らないと。それだけのことなんです。ダムの水をきれいにするという課題さえ解決できれば、状況は一変するんです。この水の問題、水質回復の問題を、ルネッサンスも含めて、これからどうするかということが非常に重要なことであると、これが一つです。
 それから、今の水質回復とセットにならないと、この問題は解決しませんけれども、流量回復をどうするか。これは2トン・5トン、宮川上流で2トン、それから中流で5トンの水を昔の雨の降らない年にも、最低流れておった水を確保しなさいと。これが2トン・5トン。当面、そんな一気にはいかないから、上で0.5トン、下で3トンを流しましょうということを、譲渡までの責任にやってもらったんです。0.5トンだけは実現したけども、あとの3トンが実現されていない。これをきちっと譲渡までにやって、そしてあとの2トン・5トンを次なる調整会議にゆだねていただくと。この2トン・5トンが課題としてあるということを基本合意の文書の中に必ず入れてください。中部電力に、この2トン・5トンという将来目標があるということを説明していますか。当然説明しなければならない。これ確認だけしておきたいと思います。
 当面の3トンを実現するために1000万トン用意したと、上流に。これ大変なことで、皆が大変喜んだ。しかし、1000万トンという数字の根拠がない。1000万トンで足らないときにどうするんだ。1トン何円で買いますか。1民間企業相手の話と公営企業体の話とでは違うんだ。これを相当しっかりと詰めてもらわねばならんと思います。
 それから、三瀬谷ダムが果たしておる機能というのは大変大きい。河川環境の水が足らなくなってきた、魚道放流が足らなくなってきた、農業用水が足らなくなってきた、三瀬谷ダムで企業庁職員が一生懸命放っています。一定の水位が下がると、もう発電できない。発電できなくても、放ってくれます。なぜか。それは公営企業として県民福祉に寄与するという、本来の気持ちを持ってくれておるんだろうと。これは中部電力も優良企業ですから、地域貢献していただくと思いますけれども、発電もせずに水を放流し続けてくれるという企業庁の姿勢というものが、私はどこまで担保できるのかと、そのことを心配するわけです。そういうことをきちっとやりますという返事ですから、それはそれできちっと文章なり、県が保証人になってそこをきちっとやっていただきたいと思います。
 しかし、三瀬谷ダムは工業用水を廃止した、売りたいがために、と私はかってに解釈しておりますけれども、そうなると、今までは工業用水と発電のダムだったけれども、発電だけのダムになったら、すべてが中部電力になっていく。あの三重県を代表する一級河川の真ん中にある構造物が、一私企業のものになったときに、上の99%は発電の水、真ん中の構造物が100%私企業へ行ったら、完全に一企業の河川になるじゃないですか。私は、今後のことを考えれば、宮川が果たしておる公共性というものはあるんだから、たとえ1割でも県の関与できるようなことを考えてほしい。それは、不特定用水というこの水の確保です。そのときの公共性に応じて、いかようにも使える水の確保です。
 矢作川では環境用水として、中部電力みずからがそういう用水を確保しています。熊野川でも電源開発が観光用に水を放流しています。こういう地域の水として三瀬谷ダムが公共関与できるように、県の関与できる公共用水幅を確保していかないと。これからの宮川の水の操作というのは、要するに中部電力の情けにすがって水を出してもらうしかないんです。これから県が調整会議でいろいろ言うといったって、自分とこに立つ足場がなければ、県が関与する客観的な立場がなかったら、なぜ私企業の財産のところへ県がああしなさい、こうしなさいと言っていけますか。
 そこのところを今度の基本合意までに、必ず次なる展開がそういうようにいくようにきちっと話をつけて、それぞれに進んでいくようにお願いをしていきたいと思います。
 105億円という金額が高いか安いか、自分では判断つかない。しかし、これは他のいろんな使い道があるかわからんけれども、私は流域の基金としてこれをきちっと積んで、この流域のさまざまなものにこれから使っていくようにしていかねばならん、こういうようなことを思うんです。このようなさまざまな課題がたくさんある中で、いよいよもうここ1カ月のうちに基本合意、仮契約です。そういう段階に入ってきた。この委員会が済めば、次の委員会開催までの間に、もう基本合意が結ばれる。私は、合意前には必ずもう一遍、協議の場を設けてもらうことを要請したいと思います。
 申し上げたいことは一気に言いましたけれども、部長の考えがあれば聞かせてほしい。

〇小林部長 いっぱいいただきました。まず、最初にございました議会ではなしに、これは私も先程申し上げましたとおり、議会からのご提言を受けて、あくまでも平成19年に県が決めたという形でございますので、そこのところはおっしゃるとおりだと思います。
 それから、今回ご説明を申し上げましたのは、あくまでもこれは平成20年10月20日に、議会の方からいただきました宮川プロジェクト会議、中村委員がリーダーでやっていただきましたそのプロジェクト会議、そしてその後で三重県議会から水力発電事業の民間譲渡に伴う流域諸課題の解決に向けた提言というものをいただきました。そこの部分に基づいて、我々は譲渡交渉の方もやってきましたし、それから地域貢献の課題についての解決を図ってきたわけでございます。確かにそこの中で、すべてが解決しているわけではございません。譲渡までに解決すべき問題もあるし、それから緊急発電放流のように対応できなかった部分というのもございます。それは説明をしてきた部分でございますが、あくまでもこの提言を受けて、この提言に基づいて今までやってきたわけでございます。そこの部分で例えば流量回復の2トン・5トンについては、この提言の中では譲渡後に中長期の課題として解決していくものですというような形になっていますので、交渉の中で2トン・5トンという部分を出してきたことはございません。ただ、この紙、議会からいただいたこの紙、こういうものがちゃんと入っているという、これはもう全部お渡ししていますし、中部電力の方も意識はしております。我々としても例えば0.5トン・3トンを実現してから、その後の2トン・5トンについては、これは県としてここに書かれた形で、譲渡後の課題として宮川流域振興調整会議を中心にしてやっていくと、当然のことながら思っております。書かれた形のやつをやっていくつもりでおります。
 それから、1000万トンの部分については、逆にいうと1000万トンの水がある意味、水質が悪いという形もあるかと思うんです。そこの部分につきましては、ようやく中部電力の方と運用ルールにつきまして、折り合いがついてきたところですので、これはもうこれから関係者の方々と協議をした上で一刻も早く、譲渡までにというよりも、来年の今頃までには試行のような形で流す形をとりまして、その部分を検証した上でやっていきたいと思っています。したがって、それまでに関係者の方からいろんなご意見をいただくような話になってくると思います。そこで水質の関係のご意見をいただきましたら、またそこの部分で対応していくような話になっていくと思っております。
 それから、三瀬谷ダムにつきましては、今のところ、三瀬谷ダムも譲渡の対象に入っております。10カ所の譲渡の施設の部分になっておりますので、そこで県の方が、例えば1割の関与を残していく、1割の所有権を残しておくというような形は今のところ考えていないというのが正直なところでございます。

〇西場委員 1000万トンをそういうように詰めていく上においても、ダム湖の水質をよくしていく、高めるということの何か改善がなければ、この1000万トンの上乗せ、上乗せというのは、今農業用水750万トンですね、それから0.5トンの維持流量が、加えて宮川ダムに1000万トンの河川環境のための水を置くという。そういうことは、今、宮川のダムから放流しようと思っても、地元は反対しておるわけです、河川が汚れる、アユが育たないといって。だから、この問題の本当にこれがダム湖の水質のせいなのか、選択取水塔がどこまで機能しているのか、していないのかという調査をあわせて動かす必要がある。これの所管は県土整備部だけれども、政策部として、水の問題を進めていく上での必要な県の横断的な政策として、一度、部長会議なり調整会議の中で検討してもらう必要があるということを強く要望しておきたいと思います。
 それから、さらに繰り返しになるから簡単にしますが、1000万トンを超えるという可能性は十分ある。それをその前にどうするかということについても協議しなくちゃならない。これをぜひお願いしたいと思います。
 それから、2トン・5トンという将来目標に向けて、中部電力に話していないということは、これは大変大きな問題です。この課題があることは事実なんですから、そのことを譲渡後に調整会議で検討するべきで、そのことについて中部電力も理解の上で、そのことを認知の上で買ってもらうということは当然でしょう。これは譲れないです。いかがですか。

〇小林部長 ダム湖の水質については、確かに1000万トンを流す協議をまず中部電力とやっておりましたので、申し訳ありません、ちょっとおくれておりましたので、関係者の方ともやりますし、必要であれば当然、うちの内部の調整会議の方でも議論したいと思っています。
 それから、1000万トンを超える場合というのは、ある意味、渇水の時期だと思います。渇水調整会議等ございますので、それは1000万トンとは別のカウントになってくるものだと思いますので、そこの部分で必要なときには渇水調整会議という部分で対応していく形になるかと思います。これはこれからです。
 それから、2トン・5トンは我々交渉のところで譲渡後の2トン・5トンという部分はやっていませんが、中部電力は認知していらっしゃいます。これは完全に認知していらっしゃいます。その2トン・5トンという部分が譲渡後に、ここにもございますように、2トン・5トンというのをやろうとすれば、当然減電補償の話であるとか、それからいろんな関係者の協議も必要になってくるわけです。そのときに中部電力も当然参加していただく話になりますので、この話は認知しております。ただ、その部分と譲渡の交渉という部分は、我々は、譲渡は譲渡というような形でやっておりましたので、この部分を中部電力が認知していないかという話でいけば、中部電力は十分にご存じの話だと、我々はそうとらえております。

〇西場委員 今、2トン・5トンについて減電補償というような言葉も出てきたけれども、そんなさらなる流量回復になったときに減電するものを金で払うというようなことは、今まで聞いたことがない。そんなことであれば、あの水を1トンいくらで、誰が払うんですか。

〇小林部長 これは提言書の24ページなんです。これは提言書の中に最後にくっついていた文章でございますが、2番の②というところでございますが、2つの丸がございます。1つ目の丸が粟生頭首工直下で毎秒3トンを下回る場合に、宮川ダムから年間1000万トンを限度として放流すること。その次の②、これに伴う減電補償やダムアロケーションの変更は行わない。ただし、将来さらなる流量回復の水源を発電に求める場合には、所要の減電補償やダムアロケーションの変更を上記基本姿勢、これは1番の方の部分でございますが、基づき行うものとする。なお、その際の発電側との協議は県が主体的に行うという形になっておりまして、そういう意味で県はそこの窓口になって責任を持ってやっていく必要もありますし、2トン・5トンの話になってくると、こういう話も出てくるという形で我々は受けているわけでございます。

〇西場委員 いろんな経緯があります。こういうものを出してきて、流域市町村も大反発した。しかし、もう半年後には譲渡しなければならないから、実際こういうことにならないようにするからもうこれで通してくれと、こんな話でずっときたんです。今まで、来年譲渡だから、これが2回延びて、今度3回目でしょう。時間がないからといって議論を中途半端なままにこういう中で一つ一つ積み上げてきたんじゃないですか。今そういう資料を出してもらっても、それはここに書かれてあるからといって、そうはならないんだ。
 例えばこれで21ページ開いてください。これはあなたがずっと言っておる議会からの提言だと。これ21ページの下から7行目に、議会として県の考え方を基本的に理解するからと。これ最初は、出てきた文章は、基本的がなかった。こんなもんではあかんという意見が強くて、しかし半年後には譲渡せなあかんから、何とかこれで我慢してくれというから、じゃ、もうある程度理解する。全部は理解できんと。じゃ、ある程度という部分を、ある程度とは書くわけにいかんから、基本的にという言葉で、まあ仕方ないから同意したんだ。そういう経緯がありまして、ずっといろんな問題が起き続けているわけ。
 余りもう時間がないから、今回これまでにしますが、もう一度、この基本合意までにきちっとした説明と協議の場をつくっていただくことを要請したいと思うがいかがですか。

〇小林部長 基本合意の今日ご説明した内容、こういう対応方法でいきますというのが主な基本項目の基本協定の内容でございます。その形になったことをもう一度、同じような説明になってしまうと思うんですが、そこのところをちょっと……。

〇西場委員 先程来ずっと申し上げた課題について返答が欲しい。

〇小林部長 委員会の方でそこの部分が必要だということであれば、またご説明させていただきたいと思います。

〇中森委員長 委員間協議等で協議することでよろしいですか。

〇西場委員 はい。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 これで新しい県政ビジョンの策定についてから水力発電事業の民間譲渡についてまでについてを終わります。

 

  (6)東紀州地域における集客交流について

    ①当局から資料に基づき説明(伊藤総括室長)

    ②質問

〇中森委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。

〇大久保委員 東紀州のためにいろいろありがとうございます。
 いろんな取組が行われて、今、観光客がどんどん増えてきていて、本当に実際住んでいて、外から来てくれる方の数が多くなっているのは実感しております。いろんなこういうイベントなどもしていただいて、中に住んでいる人たちへの周知をもうちょっとしていって、人材育成といいますか、受けるホスト的な人材育成というのも一つ考えていかなければならないと自分的に思っているんです。そういうことの取組というのもありますか。住んでいる人の。私は、来ていただくんですけども、来ていただいた方々が満足していただけるように、地元民が勉強していかないといけないと思っているんです。もしそういう取組とかがあったら、また考えていただいたりしていただきたいんです。

〇小林局長 ここにも書いてございますけども、25ページの下から、例えばのフレーズに「さらに」というところがございまして、熊野古道まちなか案内所の設置とか、それからテーマ別冊子というのがございます。熊野古道まちなか案内所というのをなぜつくっているかといいますと、お越しいただいた古道を歩く方に対して、地域の人々がもっと世界遺産熊野古道というものに対して物すごく、やっぱりすごいものなんだということを自分たちで認識をしていただくために、自分たちが説明をいただく、そういう案内所的なものを自分たちの中で、地域の中でつくっていただこうと。そのために、こういう冊子もつくっていると、そういう意味でここへ書かせていただいています。
 それから、ホスピタリティーの関係なんですけれども、旅館とか飲食店等々に、これはまちづくり公社の方でやっていますけれども、花まるの店というのを今現在つくっております。今、38のお店が協力いただいて、それを見てみえるというお客さんもみえます。それはある業者に委託して覆面調査とかをやって、お店へ入ってこられたら、いらっしゃいませから始まって、おしぼりを出すとかサービスとか、そういうものを全部チェックして、料理は当然うまくないとだめなんですけど、帰っていかれるときも、ありがとうございましたという、そういうチェックをかけていただいて、そして点数化して、今70点以上のお店をリストアップしています。これは公募してやっているわけですけども、今それをさらに、今年度は点数を上げまして、85点でもっと厳しくして、お店をもう一回リストアップをしていこうということもやっております。
 それから、おもてなし研修みたいなものを旅館とか飲食店の方々に、しっかりやっております。熊野市とかもやっておられます。これはどんどんやっていったらいいと思うので、各市町とも、そういうことをやっていますので、なるべく地域の方々に意識づけをしていただきたいというのが私の気持ちです。

〇大久保委員 今グリーンツーリズムとかもありますけども、ブルーツーリズムで海のもいろいろ展開していってもらえたらなと思って、またよろしくお願いします。

〇中森委員長 よろしいか。
 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 ないようでしたら、これで東紀州地域における集客交流についてを終わります。

 

  (7)「(うま)し国おこし・三重」の取組について

    ①当局から資料に基づき説明(信田総括特命監)

    ②質問       なし

 

  (8)審議会等の審議状況について

    ①当局から資料に基づき説明(近松室長)

    ②質問       なし

          〔当局 退室〕

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

政策総務常任委員長  

予算決算常任委員会政策総務分科会委員長

中森 博文

 

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