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平成24年6月5日 環境生活農林水産常任委員会 会議録 

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環境生活農林水産常任委員会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成24年6月5日(火) 自 午後1時30分 ~ 至 午後3時34分

会 議 室        201委員会室

出席委員         9名

                  委  員  長    村林      聡

                  副委員長   吉川      新

                  委       員   小島 智子

                  委       員   石田 成生

                  委       員   今井 智広

                  委       員   後藤 健一

                  委       員   中森 博文

                  委       員   前田 剛志

                  委       員   貝増 吉郎

欠席委員         なし

出席説明員     出席を求めず

参  考  人     2名

                            大阪大学大学院工学研究科教授  飯田 敏行 氏

                            三重大学医学部附属病院中央放射線部診療放射線技師長 牧 浩昭 氏

委員会書記         議   事   課      主幹    坂井      哲

                  企画法務課     主査    中西 宣之

傍聴議員         8名

                            中西      勇

                            杉本 熊野

                            稲垣 昭義

                            青木 謙順

                            三谷 哲央

                            山本      勝

                            永田 正巳

                            西場 信行

県政記者クラブ    14名

傍 聴 者            3名

議題及び協議事項

Ⅰ 常任委員会

 1 「三重県における東日本大震災の災害廃棄物処理に関するガイドライン(案)」における災害廃棄物の放射能濃度の目安値について

  (1)参考人からの意見聴取

 2 その他

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 常任委員会

 1 「三重県における東日本大震災の災害廃棄物処理に関するガイドライン(案)」における災害廃棄物の放射能濃度の目安値について

  (1)参考人からの意見聴取

〇村林委員長 皆さん、こんにちは。
 では、ただいまから環境生活農林水産常任委員会を開会いたします。
 本日は、三重県における東日本大震災の災害廃棄物処理に関するガイドライン(案)における災害廃棄物の放射能濃度の目安値について、専門的なご意見をいただくため、参考人として三重県災害廃棄物広域処理検討委員会委員であり、大阪府災害廃棄物の処理指針に係る検討会議委員及び関西広域連合災害廃棄物広域処理に係る専門家会議委員でもいらっしゃる大阪大学大学院工学研究科教授、飯田敏行様、並びに同じく三重県災害廃棄物広域処理検討委員会委員で、三重大学医学部付属病院中央放射線部診療放射線技師長、牧浩昭様のお二人に参考人としてご出席願いました。
 この際、参考人に一言ごあいさつを申し上げます。
 参考人には御多様中にもかかわらず、御出席いただきましてありがとうございます。委員会を代表いたしまして御礼申し上げますとともに、本日の調査についてよろしくお願いいたします。
 次に、本日の調査の進め方ですが、参考人の飯田教授及び牧診療放射線技師長からそれぞれ15分から20分程度続けてご説明いただいた後、各委員からの質疑を行い、その後委員間討議を行いたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 参考人の方からは、三重県における東日本大震災の災害廃棄物処理に関するガイドライン(案)における災害廃棄物の受け入れ処理の目安値について、三重県災害廃棄物広域処理検討委員会を代表してではなく、それぞれの専門的な見地からご意見をお聞かせいただきたいと存じます。
 それでは、早速ですが、参考人から説明をお願いします。

    ①参考人意見陳述

〇飯田参考人 大阪大学の飯田と申します。
 最初に、放射線とか放射能とか被曝とか、そういうことについてわかりやすく説明してくださいということでしたので、3月11日の福島原発事故を振り返りながらその辺を最初にお話しさせていただきます。
 前にスライドがありますけれども、3月11日に大地震と津波が福島第一原子力発電所を襲いました。それで、地震直後に原子炉がとまったんですが、計画出力の100分の1から数百分の1ぐらいの継続発熱があるんです。それの冷却に失敗しました。それでついには原子炉の中の燃料が溶けて、原子炉をおさめているいわゆる容器の圧力が高くなって損傷して、中に閉じ込めていた放射能が環境に大量に漏れたということです。それで、原子力緊急事態宣言というのが発生されて、内閣総理大臣が近隣の住民に対して避難命令を出しました。それから、離れたところに住んでいる人たちには屋内退避、そういう指示を出しました。これは、住民の要するに放射線の被曝を避けるという、そういう目的です。そのイメージ図をここに書きましたが、原子炉の建物が壊れまして、放射性の雲ですね、これがざあっと外に出たわけです。これが風に乗って、福島だけでなくて、茨城とか宮城とか栃木の方まで広がっていったと。途中で雨が降ったり、雪が降ったりしますと、この放射性の水蒸気を中心にした雲の中に放射性微粒子が大量に含まれているんですけども、それが落ちてきて地面にいっぱい降り積もっていると。建物も、それから樹木も、畑も、そういうところ全体にわあっとばらまかれたという、そういう事態なんです。
 それで、避難した人は当然この上空にある放射性微粒子から放射線が出ています。それから地面に降り積もったそういう放射性微粒子から放射線が出ています。その両方で放射線にさらされることになります。いわゆる体に対して外から放射線による被曝をしているということになるんです。これを外部被曝といいます。
 それから、こういう放射性微粒子が野菜なんかにくっついていて、それを食べたりする、あるいはわらにそういう放射性微粒子がついたものを乳牛が食べて、そこからとれたミルクを飲んだりしますと、結果として放射性物質を体の中に取り込んで、中から人が放射線の被曝を受けることになります。これを内部被曝といいます。
 3月の17日ですけれども、6日後ですか、厚生労働省がこういう内部から被曝を受けるのを防ぐために、ここに書いているような、暫定ですが、飲料水や食物の摂取制限放射能濃度値というのを発表しました。牛乳とか飲料水は1リットルで300ベクレルといいますが、この濃度を超えるものをとらないようにしてください。それから、こういう濃度を超えるものについては販売してはいけませんという、そういう通達を市町村長、知事に出しました。
 ここで放射能というのは、放射線を出す性質です。単位がベクレルというのを使います。ベクレルの数値が高いほどたくさん放射線が出てくるということになります。
 それから、被曝線量というのは人に対する問題になるんですが、これは今お話ししました外部被曝の線量とそれから内部被曝の線量の足し算で求められ、この単位にシーベルトというのを使います。このシーベルトは、人に対する放射線の影響の大きさの単位です。ですから、外部被曝の線量というのは、私たちは通常バッジをつけていまして、バッジをつけていればそれで正確に測定することができます。それから、内部の被曝線量というのは、食べるもの、飲むものの放射能の量をチェックしてやれば通常は計算で求めることができるんです。例えば現在問題になっているような放射性セシウム、それを100ベクレル体にとり込みましたとしますと、その100ベクレルの値にそれが人に対してどれだけ影響を及ぼすかという換算係数というのがあります。ここでは実効線量係数といいますけれども、これを掛けてやれば、100ベクレルセシウムをとり込めば、シーベルトの単位でその人は放射線の影響としてどれぐらい受けるかということを求めることができます。
 ですから、線量、それから被曝、単位がシーベルトですよと。人に対する放射線の影響の大きさということになります。
 これは、事故が起きて、学会の方から私どもの研究室の方に分析を依頼された測定結果の例なんですけど、福島県のホウレンソウが新聞にも出ていましたけれども、ホウレンソウにどれだけ放射能がくっついたかというのを早急に調べてくれというお話でした。それで、簡単に調べる方法として、イメージングプレートという高感度の写真フイルムを使って測定した例なんです。福島の方から送られてきたホウレンソウのサンプル、これを切り取ったものですね。それから大学の近くのスーパーで買ってきたホウレンソウのサンプルを同じ条件で、その高感度のフイルムにセットして、同じ時間感光させてやります。そうすると、スーパーのホウレンソウは何も写らないんですけれども、福島のサンプルにはこのようにちょうど表面に放射能がいっぱいついているなということがはっきりわかります。放射能の表面の汚染の状態が、こういう簡単なやり方でわかります。
 それから、よく見ると、こういうスポット状に黒い、特に非常に強く感光しているところがありますが、ここにはそれだけ放射性微粒子がたくさんついているということなんですが、これを拡大してやりますと、そこのところにどんなくっつき方をしているか、あるいはなぜそこだけこういうふうに強くなっているのかということが、顕微鏡でのぞいてやればわかります。
 それから、これは水で洗って、どれぐらいとれるかという、そういうこともわかるわけです。結構水で洗っても、こういうスポット的な汚染というのはなかなかとれないということがわかります。
 そういう汚染したものの放射能の濃度、瓦れきの処理でもそうなんですけれども、1キログラム何ベクレルのものなら受け入れてというそういう話になるときに、含まれている放射能の濃度を正確に測定する必要があります。現在では、もうセシウムだけになっていますけれども、事故が起こった直後にはいろんな放射能がばらまかれました。それを測定した例なんですが、福島から土が送られてきまして、1グラムなんですけれども、それを測定する高精度の分析器というのは、ゲルマニウムの半導体検出器になります。何か細かい線がたくさん出ているんですが、これが一つ一つ放射線の種類で、違った放射線になっているのです。赤が自然界の放射線なんですね。それから緑が福島の土から出てくる放射線です。これを見ていただくと、測定時間が福島の土の方が少し短くしてあるのですが、ほとんど測定時間を同じにしますと、ここのところは重なってしまいます。それで、えらく細い線、これをピークと呼んでいるんですが、これが自然界にあるものとそれから自然界にないものとを区別して、それで福島の土の中にどんな放射能が新たに含まれたかという判定ができます。
 このピークの場所とそれから放射線を出している源、それが1対1に対応しますので、どんな放射性、核種といいますが、放射能が、それからこの高さが高いほどたくさん放射線が出ているということです。どれだけ強い放射能があったかということがわかります。
 細かい話は省略しますけれども、赤が自然界の放射線なんですね。緑が福島の土で、これを眺めていただくと、この辺は緑があって赤はちょっとしかないなと。この辺も緑があって赤はないなということで、こういう核種が今回の原発の事故でばらまかれたということになるわけです。
 ちょっと戻りまして、1つだけお話ししたいのは、ここに自然界の放射線も実はたくさんありますよということと、カリウムの40というのが非常に大きなピークがあるという、そういうことですね。
 福島の試料をまとめた例なんですが、これは4月1日の時点ですから、一月もたってない状況ですね。ヨウ素の131とセシウムと、これが非常に数値としては大きいですよという状態でした。それから、右側に半減期という言葉がありますが、これは、その放射能は自然に減衰していきます。だんだん減ってくるんですが、その放射能の強さが半分になるまでの期間です。ですから、例えばヨウ素131というのは、原発事故があった直後すごく問題になりました。これは甲状腺に集積されるという性質がありますから、これを何とか防がないといけないという緊急の状況だったわけです。ところが、これは非常にたくさん放出されたんですが、半減期が8日です。もう1年数カ月たっていますから、半年で100万分の1ぐらいになりますので、今現在ではもう全く検出されません。
 残っている放射能としては、ここに赤で書きました放射性セシウムです。134と137です。これは半減期が2.1年と30年で長いので、現実としてこれが残っているんです。ですから、瓦れきの処理で受け入れたときに測定しないといけない放射性物質というのはこれになります。
 それから、受け入れた瓦れきに含まれる放射能の濃度を正確に測定する必要が出てきたときは、こういうやり方で測定するということになります。
 人類は、放射能とか放射線の中で生きてきているんです。それで、私たちの身の回りにある放射線、放射能とはどれぐらいかというのをまとめた例ですが、先ほどのカリウム40というのは非常に有名でありまして、食べ物、それから私たちの体自身にも実は非常にたくさん入っているんです。この例でちょっと数値はちょっと読めませんが、結構な量が入っているなということがわかります。ですから、瓦れきの中に含まれる放射能と比較していただくとか、あるいは現在、飲食物の放射能の摂取の制限値というのが新しく出されていますけれども、それとこれとを比較していただいたらいいかと思うんですが、現実に対応するときに、非常に低い値にセットしてもこれとの整合性がとれないということになってしまうと余り意味がないというふうに考えます。ですから、摂取制限の値を決めるときに、先ほどの数値というのは非常に参考になると。
 同じように被曝の問題に関しても、これは私たちの住んでいる地球上でどれぐらい被曝するかという数値なんですけれども、1年間に先ほど述べました食べるものに含まれている放射能物質からの被曝と、それから宇宙線による被曝と、それから大地です。地面にもたくさん放射能を持った物質がありまして、そこから被曝しています。それを足すと大体1年間に1ミリシーベルトなんです。この1年間に1ミリシーベルトというのはどんな人も回避することができません。ですから、放射線被曝の限度値というのを決めるときには、こういう数値というのが非常に参考になります。
 次に、放射線の被曝のリスクの問題なんですが、ご存じのように、医療であるとか、工業であるとか、いろんなところに放射線を利用して社会として大きなたくさんの便益を得ているわけです。そして、その放射線のリスク、これは危険なんですが、その危険がゼロであれば一番いいんですが、現実問題としてゼロというわけにはいかないんですね。ですから、問題となるのは、そういう便益のプラスの面に見合うあるいはリスクがどの程度許容できるかということを考えるというのがポイントになっているということなんです。
 それはどうやって決めているかといいますと、ほかのリスクと比較しながら、じゃ放射線の利用とか、放射線に関してはこれぐらいのリスクにするのが合理的であるという、そういうことで決めるわけです。ICRP、後で出てきますが、国際放射線防護委員会というのがありまして、世界じゅうのこういう問題を研究している学者が集まって、これぐらいの数値が妥当であろうという数値を出しています。
 それで具体的には、先ほどシーベルトですよという話をしましたが、人に与える放射線の影響の単位は、まず、がんになるというのが一番心配なので、がんになる確率いうのは1年間1ミリシーベルトの被曝をしたとしますと、大体5掛ける10のマイナス5乗、だから10万人に5人ぐらい、1年間1ミリシーベルト浴びた原因でがんになるというふうに言われています。これは広島と長崎の被爆者の長い期間の追跡データに基づいて出された数値なんです。
 では、この1年間1ミリシーベルトの被曝でどれだけのリスク、どれだけの危険なのかというのをほかの例で比較しますと、10のマイナス5乗ですから、例えば何かわからないけどひっくり返って死んだと、それと同じぐらいの確率です。あるいは何かわからないけどおぼれ死んだと、こういう確率です。それから、放射線でない原因でがんになりました、あるいは心筋梗塞で死にました、脳梗塞で死にましたという、こういう死亡率、死ぬということに対するリスクと比較しますと、大体数十分の1ぐらいの大きさということになります。
 それで、今お話ししましたICRPというのは、国際放射線防護委員会から一般の人の被曝は1年間で1ミリシーベルトが妥当でしょうという勧告をしています。これは、先ほど言いましたように、自然の放射線で被曝する避けられない量が1ミリシーベルトです。ですから、これよりも低い値で制限しようとしても初めからこれだけは浴びていることになりますから、こういう値というのが皆さんが認められる限度値ということになるということです。
 それから、職業にしている人、私なんかもそうなんですが、プロの人はこれと同じというわけにはいかないですね。放射線を扱って仕事をしますので。そういう人たちにとってはどれぐらいが許容できる数値なのかというのが、先ほどの例でいいますと、例えば鉱業、落盤事故とか、そういう結構人がなくなる事故があるような職業ですと、10万人当たり1年間に131人亡くなっていると。平均でです。こういう職業人に対するリスクのデータがありますが、放射線を扱っている人にとっても危険という観点からして、大体100人、ですから10のマイナス3乗ぐらいに設定するのが妥当であろうというそういう判断になっているんです。それで、先ほどの原爆等のデータから概算して1年間で大体20ミリシーベルトぐらいが限度でしょうということで、これを超えないようにすべきであると、そういうふうな数値になっています。
 それから、ごみの焼却なんですが、これは災害廃棄物の焼却なんですけども、環境省から災害廃棄物の広域処理の安全性についてという報告書が実は出ているんです。原子力安全委員会から、原発事故の影響を受けた廃棄物の処理については周辺住民の追加的な被曝線量は1年で1ミリシーベルトを超えてはいけませんよと。それから作業者、ごみを焼却したり、あるいは運搬したり、分別したりという、そういう作業者については可能な限り1ミリシーベルトを超えないようにすることという、安全確保の考え方が示されています。これはもう先ほど述べましたICRPの勧告される数値と一緒なんですね。
 結局のところ、運搬、それから分別、焼却、埋め立てなんかのそういう作業プロセスを安全評価して、最も影響を受ける作業としては埋め立て作業ということになるんですが、この作業を行っても線量で1年間に1ミリシーベルト以下になる廃棄物の放射能濃度、これセシウムになりますが、国が8000ベクレル・パー・キログラムという数値を出しています。この濃度以下のそういうものであったら、通常の処理を行っても安全ですよという、そういうレポートを書いています。
 それから、広域処理の災害廃棄物については、例えばこちらの県で受け入れて、焼却すると濃縮が起こります。体積が小さくなって放射能の濃度が上がるわけですね。その濃縮度を安全側に見積もって一応33倍というふうに見積もっているのですが、だから、8000ベクレルを33で割って240ベクレル・パー・キログラムの濃度を目安にするということです。これ以下であれば燃やして焼却した灰というのは8000ベクレル超えることはないということで、こういう目安値で受け入れて、通常の運搬とか、収集とか、分別とかというそういう作業を行っても安全ですよというふうに考えられるわけです。
 今回の三重県の会議のところでもそういう議論がありまして、午前中の会議では、100ベクレル・パー・キログラムぐらいの濃度のものを受け入れてやるのが妥当であろうということでした。これは非常に安全側に考えています。私個人としては、こんな厳しい基準を設けたら逆に大変ではないのかと。やりにくいというふうに言いましたけれども、地域住民とか、そういうやる側にとっては、非常に安全側に考えた数値。2000ベクレル・パー・キログラムというのも埋め立て処理するときの被曝を考えたときにすごく安全側になっているという、そういうことです。
 それから、埋め立てに関しては、これも環境省から出されている一例の案を引っ張ってきたものなんですけれども、まずイメージ図で遮水、地下水に入らないように防ぐものを設けて、浸水してくる水を1カ所に集めて処理するという、そういう対策を立てて、それから焼却灰の下にセシウムを吸着する性質がある粘土土ですね、それを設けて、雨水なんかで溶出してきたセシウムをここで受け止めると。かつ、焼却灰の上には覆土、盛土をして放射線を防ぐという、そういう工夫をした埋め立てをしたらいいのではないかということです。私個人としては、基本的にはこの考え方でいいと思います。
 実際にはいろいろやってみて、問題が出てくる可能性がありますので、それについては個々改善をしていくということで、埋め立てというのも十分できるというふうに思います。
 簡単ですが、以上、説明させていただきました。

〇牧参考人 私は、三重大学医学部附属病院で中央放射線部で診療放射線技師をしております。
 今回、東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理についてということで、今日午前中開かれた委員会にも出席させていただきまして、この瓦れき処理における放射線と健康について少し、医療の現場からということでお話をさせていただきます。
 医療で用いている放射線と瓦れき処理で問題となる放射線についてなんですけども、医療で用いられているのは、現在放射線は検査と治療というふうに分かれておりまして、検査の中でではエックス線検査という方法です。こちらは胸部の写真を撮ったり、腹部の写真、あとCT撮影、胃透視、血管撮影などです。こういうものは今言われている外部被曝ということになります。その検査の中にもう一個、核医学検査という検査がありまして、こちらはRI検査ともいうんですけども、骨シンチとかPET-CT検査など、これは血管の中に放射性同位元素を注射しまして、体の中から出てくる放射線を外側から感知する、そして画像化するということです。これは、今言われている被曝に関することでいうと内部被曝ということになります。これが検査で一応使われているものです。
 あと、放射線治療といって、がんを放射線でやっつけるということです。こういうことも医療の現場では用いられております。これが放射線治療のライナックとか、腔内照射というものです。これは外から強力なエックス線、放射線なり、放射性同位元素から出てくる放射線を用いてがんをやっつけるという、これは外部被曝ということになります。
 もう一つ、治療で行われていることが、放射性同位元素を用いた治療です。これは、福島でも問題になりましたI131という同じ核種を用いております。主に甲状腺がんになられた患者さんの治療に用いております。甲状腺がんというのはなかなかしつこいがんでして、手術でとってもなかなかとり残しがあると。そのとり残しをさらに徹底的にたたくということでI131というものを大量に投与してそのがんをやっつけるということです。これは一応内部被曝になります。
 今、瓦れき処理で問題になっていることは、瓦れきの木材のチップとか灰から飛んでくるセシウム130なり134のガンマー線ですね、これによる外部被曝。これは外から浴びる被曝です。それと、そのセシウムとか何かの放射線物質の粉じんを吸い込んだり、灰を吸い込んだりすることです。そして、手とかそこら辺にもしついていたとしたら、それを手を洗わずに何かと一緒に食べちゃったりということで口の中から入るということ、これが一応内部被曝となっております。図にするとこういうことです。
 今、私たちが用いているのが、ここら辺にあるエックス線というのなんですけども、エックス線とかガンマー線とか今から出てくるんですけども、これ全部が波を持った、波長を持ったものでして、電波とか光なんかと一緒です。だんだん波長が短くなってくるほどエネルギーが高くなってきます。胸部エックス線写真とかCT写真というのはここら辺にありまして、比較的低いエネルギーを持っているものです。ここら辺ぐらいまでのエックス線ですと比較的遮へいが容易です。今セシウムというのはこれよりも高いエネルギーを持っていまして、ガンマー線なんですけども、これはかなりエネルギーが高いということで、なかなか遮へいが難しいということです。とまらないということですね。
 ちょっとこれをお見せするんですけども、この瓦れきがセシウム137、これ投与量と書いてありますけど、実際に今これがRI(ラジオアイソトープ)検査で体内に入れる物質とどれぐらい入れるかというやつと、あとガンマー線のエネルギー、詳しいことはまた資料を見てもらえばわかると思うんですけども、今瓦れきで問題にしているのは2000ベクレルというところで、実際に骨シンチで患者さんに打つ量としては565メガベクレルです。これがこっちからいくと多分億の単位になると思います。5億ベクレルとか、そのぐらいの単位になると思う。エネルギーとしても高いというふうになりまして、普通の診断領域のエックス線撮影装置では、ここら辺のエネルギーというのは20から50エレクトロンボルトというぐらいなんです。これぐらいですと2ミリの鉛で遮へいが可能です。
 しかし、セシウム、こういうものですと662キロありますと、2ミリの鉛というのはほとんど通ってきます。6センチとか10センチとかいうので遮へいしないと減衰しません。
 あと、セシウム137を用いた装置が病院にも入っております。これは血液照射装置といいまして、患者さんじゃなくて血液に照射する装置なんですけども、この装置の中にはセシウム137が入っておりまして、この装置は大体80センチから1メーターぐらいの鉛で覆われております。それぐらいの鉛があると遮へいはできます。しかし、実際問題、瓦れきとなったセシウムをそういうもので遮へいするということは無理ですので、今問題となっているのです。
 それと、放射線治療装置という、これはがんを治療する装置ですけども、これはさらにエネルギーが高くて、4から18メガエレクトロンボルト、これのまたキロの3倍ぐらいのエネルギーがあります。これになりますと、2メートルのコンクリートと鉄板を用いないと遮へいをすることはできません。これもよくいろんなところに出ていますので、CTスキャンが胸部の6.9ミリシーベルトで、胸の写真が0.05となっていますけども、これも施設によっていろいろ差がありますので、また後でお見せします。
 言葉の違いなんですけど、これよく皆さん間違われるもんですから、今日は出させてもらったんですけども、一番左の被爆というのは、これは原爆で被爆するという爆です。真ん中と右側は放射線を被曝するという被曝。一般的にはこの平仮名の方を最近は用いていますので、こちらでいろいろ書いてもらった方がいいと思います。
 放射線が人体に与える影響なんですけども、確定的影響というのと確率的影響というのがあります。
 確定的影響というのは、必ずある線量、ある放射線が当たったら必ずこういう脱毛とか白内障、皮膚障がいなどがおきるという線量です。これはしきい線量というのがあるんですけれども、人によってこの値は変わってきます。もう一つ、確率的影響というものです。がんとか白血病、遺伝への影響ということで、あるレベル以上になると必ず起きてくるという影響です。
 これを1個ずつ話していきますと、確定的影響というのは、どのぐらいで起きるかといいますと、皮膚に被曝をした場合、皮膚に当たった場合、3グレイというぐらいで脱毛、紅斑、色素沈着というのが起こります。7グレイという線量浴びますと、水疱、びらん、10グレイで潰瘍、20グレイで難治性潰瘍と。局所、男性の腹部ですね、当たると0.15グレイでこういうふうないろんなことが起きるということです。これは局所に当たった場合と全身に当たった場合とまた違いまして、全身に当たった場合は4グレイでLD50というのは半分が死ぬということです。7グレイ以上いくと大体100%死ぬということで、全身に当たった場合と局所に当たった場合とではまた違います。
 それとまた胎児ですね。おなかの中に入った子というのは、感受性が高いということです。この写真も赤くなっていますけども、これは3から3.5当たったんですけども、いろんな人によって差があります。
 次に、急性被曝なんですけど、これはよくこういう表も出てくるんですけども、何グレイで死ぬとかいいますが、これは、短時間に高線量を浴びたときだけです。一瞬のうちに浴びるというのが原子爆弾と思うんですけども、そういう状況になったときは8グレイでも死ぬということです。我々が日常診療しています放射線治療というがんを治す治療なんですけども、これはグレイだけでいうと60グレイ当たります。こちら8グレイで死にます。60グレイ当てても死にません。これは、あるがんの場所だけに当てるのと、60グレイなんですけれども、これは30日間、1カ月かけて大体60グレイ当てます。2グレイ掛ける30日間で60グレイということですね。こういう場合は、びらんとか、水疱とか、潰瘍とか、難治性潰瘍なんか、そういうものは発生しないということです。
 人間の体の中には、日々自分の体を修復する機能が働いておりまして、そういう機能があるということです。確率的影響なんですけども、これはLNT仮説といいまして、最近よくいろんなところで出ているんですけども、原発患者のデータを用いまして、ある線量以上になると直線的にがんの発生率が上がるということです。その赤色のこの以下のところですね、この以下のところは今のところわかっていないところです。先ほど言いましたエックス線が当たってもまた回復してくるということなんですけども、DNAレベルで見ますと、こういうらせん階段状をしたDNAがありまして、そこに放射線が当たりますと、そこが損傷します。この離れたところが損傷したところなんですけども、これは体が自動的に治す方向にすぐ向かっていきます。大体普通の人はこういうことを全部修復してしまう。この傷んだDNAを修復してまたもとに戻すわけですね。こういう機能が人間の体の中には備わっています。たまたまこの修復が不可能だった場合はどうなるかというと、不可能だった場合はこのおかしな細胞というのは体の中からこの細胞を殺す命令が発せられます。そうするとどうなるかといったら、アポトーシスというんですけども、その細胞は体の中で殺してしまいます。ほとんどこういう状況で全部悪い細胞はどんどん消去されていくんですけど、それがたまたま消去されなかったものが一応がんとなると考えられております。ここに関与するのが免疫とかそういうことですね。
 先ほどの白血病とがんの関係なんですけども、これが「ラジエーションリサーチ」というやつに載っていた論文なんですけども、要約すると高線領域100ミリシーベルトを超えるよりも多い線量では、こちらの白血病と固形腫瘍は直線的に上がっていくということです。これがもとになって皆さんLNTということをおっしゃっています。
 ICRPではどういうことかというと、100ミリシーベルトで発がん率が0.5%増加するということを言っております。仮説ですので、これ以下は今のところ証明されておりません。結局のところわからない。わからないですけどもいろんな節がありまして、これが今真っすぐなんですけども、こういうふうに下に来るというやつ、これですね。これはこの線量よりも低い影響を与えるということですね。低い影響を与えるということは、この線量よりももっと軽く症状を見ていいということで、このラインより下へ行くということは、これはさらに普通の発生、これが自然放射線のレベルなんですけども、それよりも下がってくるということは、ここはより健康になるというところなんです。これがホルミシスという考え方で、少しの放射線は体によいという考え方ですね。
 それと、こちらの上へ行くやつです。これは低線領域は体に悪いという考え方です。これもいろいろ実験でやったらこういう結果が出たということですね。
 生涯のうちにがんにかかる確率というのは大体男性で53.6%、女性で40.5%と言われております。これでどういうことかといいますと、大体半分の人はがんになるということですね。先ほど飯田先生がリスクをいっぱい発表なされましたけども、簡単なリスクでこう書いてあったものがあるんですが、国立がんセンター研究調べということで、100ミリから200ミリシーベルトを浴びた場合は、がんになるリスクは1.08倍ということで、塩分のとり過ぎよりも少ないと考えられる。200ミリから500ミリシーベルトを浴びた場合は1.16倍。運動不足なんかと比べたらそれよりも少し下ということです。多い方を考えてみますと2000ミリシーベルトですね。2シーベルト浴びた場合は、喫煙とか飲酒の3合以上というリスクと同じと考えられるということです。もう少し具体的に言いますと、100ミリシーベルトで発がん率が0.5%増加ということは、この真っすぐな直線の仮説で考えますと、ここが100ミリシーベルト。100ミリシーベルトの10分の1のところで考えてみますと、CT1回撮影に出る線量は、患者さんが浴びる線量で10ミリシーベルトで、ちょっと多いんですけども、これで考えてみますと、0.5%の10分の1で0.05%増加ということは、100万人当たり5万4500人ががんになると考えられるんですけども、0.05%増加ということは5万4505人で、一応今考えられているのは、5人ふえるということだけです。この5人というのは、統計学的にはなかなか証明できない増加ということです。
 その線量なんですけども、先ほど飯田先生もおっしゃっていましたけども、自然放射線の量というのは大体1ミリシーベルトと少し多いぐらいですかね、そう言ってみえました。世界的に見ると、いろんな文献によって違うんですけども、全世界の平均としては2.4ミリシーベルトと言われております。これが全国の自然放射線の量の分布なんですけども、岐阜県なんかはかなり多いと。岐阜県と神奈川県との差が、1年間に0.38ミリシーベルトあるということです。
 これは三重県における2009年度の空間の放射線量率です。0.5ミリシーベルトと、これぐらいなのですけども、バックグラウンドといいまして、雨とかいろんな差で、雨でものが降り落ちてきて、それを係数したりでいろんな幅があります。こういう幅になっていまして、県別にこれすべてのデータをとっていまして、岐阜県がこれです。ちょっとわかりにくいもんですから、このグラフを合わせてみますとこうなります。三重県はここですね。岐阜県はこれ。というと、これを見て、三重県よりも岐阜県の方が高いのかと考えてしまいそうなのですけども、このぐらいの差というのは私としては全く気にしないレベルです。次にお見せしますのが、これが当院のRI検査室というのは放射性物質の非密封線源というものを扱うもんですから、ここでは常時24時間モニター監視しております。これがちょっとわかりづらいんですけども、ここが0.1です。0.1ということはここのこのレベルですね。ここのレベルをうちは今大体指しております。これはいろんなはかる場所によっても変わってきまして、一般的にはコンクリートの中というのは線量が高くなる方向と言われております。
 先ほどの岐阜県の人は三重県、神奈川県の人よりも線量をたくさん浴びているということなんですけども、それとがんの発生率を都道府県別で見てみますと、都道府県別のがんの発生率はこのようになっていまして、これとこれは相関してないということは明らかです。
 世界に目を向けてみますと、ちょっとこの数値は先ほどの数値とは違うんですけども、日本の何倍もあるところですね。このグラフの大きさを見てもらえばわかるんですけども、イランのラムサールというとこなんかは、10.2ミリシーベルト、1年間に浴びています。今問題となっているのが1ミリシーベルトですよね。それの10倍浴びているところもあります。ここに人が住んでいるかということで、これは温泉ですから、ここは住まないかもしれないと思ってちょっと調べてみたのですけども、ブラジルのガラパリというところですね。ここは5.5ミリシーベルト、1年間に浴びると言われておりますけども、ここは1万人ぐらいの町だそうです。ここに住んでる人が優位にがんを発生しているという報告はありません。もう一個、こっちのインド、ここですね、ケララ地方というところなんですけども、ここでも結構多くの線量があるんですけども、ここの疫学調査というのをしてありまして、ここはかえってほかの地域よりもがんの発生率が下がっているということはどういうことかというと、さっきお伝えしましたホルミシス効果ということです。
 鳥取県に、三朝温泉というラジウム温泉があるんですけども、ここも結構線量が高いところです。でも、岡山大学が調べたデータによりますと、がんの死亡率は全国平均の2分の1だったということで、線量が高いから必ずがんの発生率と関係はなかったということで、先ほどの三朝温泉なんかはこういう考え方をとっているということです。
 一応我々が医療の場では、放射線障害防止法という法律に縛られていまして、さっき飯田先生がおっしゃっていましたのでここら辺は省きますけども、公衆被曝は1ミリシーベルトということです。一応これを守ろうということで今回の瓦れき処理はなっています。
 さて、医療の被曝を考えた場合、医療にはこの限度というものが存在しておりません。結局、医療の場合はどれだけシーベルトをかけても構わないということになっております。これは、がんの発生を抑えたり、がんを早く見つけたり、薬が体にきいているかを調べたりするためには必ず画像診断、放射線を当てて画像として見る必要があるということで、そちらの方を優先するという考え方で何ミリシーベルトかということは決められておりません。
 しかし、周辺の環境には十分配慮しております。作業の敷地境界はどれだけとか、そういうことは全部決まっていまして、外へはエックス線は出さないようにしております。これが管理区域というところがありまして、3カ月で1.3ミリシーベルトというので守られております。
 医療による医療の被曝というのは必ずいろんなメリットというのがあるわけですけども、原発事故というのはメリット、ベネフィットがないということで問題になっております。これを今ここで論議するということは控えさせてもらいたいと思います。
 大体どのぐらいの撮影でどのぐらいの線量が出ているかということです。これは大体の線量なんですけども、今はこれよりも装置の方が進んできまして、さらに少ない線量でとれるようになっております。実際には普通の写真というのでも差がありまして、普通の胸の写真ですと、0.02ミリシーベルトということで、冠動脈のCTというと、これは心臓のCTなんですけども、これを撮ると750倍ぐらいということになっております。これはかなり昔のというと語弊がありますけど、初期の装置でして、今当院にある装置ですと、これがもう1ミリシーベルトとかで撮れるようにはなっています。だんだんそういうふうに装置の方も進化してきておりますので、その施設によって線量はかなりの差があるということです。今、医療の場では、1ミリシーベルトというとここぐらいですね。腰椎の単純写というぐらいの線量を1回撮影したら1年間の線量ぐらいを浴びるということです。
 一方、自然放射線物質というのがあります。体重60キロの日本人の場合なんですけども、先ほど飯田先生がおっしゃっていましたけど、カリウム40というのにはどれだけ含まれているかというと、これは体の中に入っているものですが、4000ベクレルと。これをずっと足していきますと、60キロの人には、7000ベクレル入っているということです。1キロ当たりに直しますと117ベクレルと。瓦れきの1キログラム当たり100ベクレルでしたよね。それと同じぐらいが人間にも入っているということです。人間を燃やしたのと一緒になってくるわけですね。
 あと食べ物なんですけども、先ほどの何に一番よくカリウムが含まれていますかというと、乾燥昆布なんですけども、干し昆布には2000ベクレル・パー・キログラム、1キログラム当たり2000ベクレル含まれてます。これはかなりの放射線を出しているということで、さっき飯田先生がおっしゃっていましたように、イメージングプレートというのでこれを撮影すると、こういうふうに写ってきます。ということは、余談なんですけども、この昆布のここにカリウムというのがよく集まっていて、ここにカリウムがよく入っているということですね。こういうふうな放射性物質を画像化することもできます。昆布の問屋といったらこれが何百キロとあるんですから、すごいベクレル数になって、瓦れきの処理の場所と同じぐらいになるのではないかなと思うんです。
 さて、瓦れき処理を行いますと、必ず作業員がみえて作業員が被曝することになるんですけども、それが被曝というのが、医療の現場ではガラスバッジとかフイルムバッジと言われていましたけど、現在もうほとんどフイルムバッジは使われておりませんので、ガラスバッジとあとOSL線量計というやつでクイックセルバッジというのが一応使われております。千代田テクノルという会社と長瀬ランダウアという会社のほぼ2社で全部やっているんですけども、28万人のデータのうち女性は6万4000人。大体どのぐらい平均で当たっているかというと、医療職の男性の場合の平均ですと、0.35ミリシーベルト、女性の場合が0.12ミリシーベルトぐらいです。このぐらい医療の場では当たっていると。工業はこのぐらい、研究所ではこのぐらい、全体ではこのぐらいということです。当院、三重大学医学部附属病院の1年間でどのぐらいの線量当たったかというものです。353人ガラスバッジをつけております。そのうちの90名、25%が0.1ミリシーベルト以上被曝しております。1ミリシーベルト以上で考えてみますと大体約5%。この平均ではさっきの平均とくしくも同じになってしまったんですけど、平均では0.35ミリシーベルト当たっていると。1.1ミリシーベルト以上当たっているのが当院では27名、一昨年はいたということです。ざっとした計算なんですけど、ちょっと飯田先生の前で、これがいいかどうかということはわからないですけども、もしものことを考えてざっとした計算をしてみました。8000ベクレルをもし全部食べたか吸うかしたとすると、預託実効線量といいまして生涯受ける線量ですね、これが0.31ミリシーベルト、焼却灰の上で1日6時間、年間250日作業した場合は8000ベクレルだと3.44ミリシーベルト、そこから100メートル離れたところに30年間住んだとしたら0.69ミリシーベルトということで、30年間で大体1ミリシーベルト、8000ベクレルの近くにいたとしたらそのぐらい当たるということで、これが三重県は4分の1なので30年で0.25ミリシーベルト、これは中で作業している人ではなくて外にいる人ですが、こういう試算ができます。
 最後になりますけども、一番どうしたら被曝を減らせるかということなんですけども、外部被曝の防止ということについてでは、物が飛んできたのをとめて、それを遮へいする。距離、時間。距離は離れれば離れるほど2乗に比例してきますので、距離が倍になれば線量は4分の1になります。時間は半分になれば半分になるんですけども。今回の場合、セシウムだけ考えてみますと、遮へいというのは現実的に無理です、高エネルギーですので。距離はできるだけ離れた方がいい。離れるだけ離れた方がきいてきますね。距離が一番きいてきます。時間よりも距離の方がききます。
 内部被曝、口からと呼吸からとらないためには飲食、その近くでの飲み物を飲んだり、食べたりしないということと、たばこを吸わないということですね。これが原則。吸入被曝についてはマスクなどで粉じんが入らないようにする。経皮、皮膚についたものは、つかないように、つなぎを着て、手袋して、帽子をするということです。
 あと、この帽子ではないんですけども、専用のくつをはいて手洗いなどをして、そのものがほかに広がらないようにしてもらうのが大事だということです。
 あともう一個、きちんとした線量を測定するということです。空間線量率、個人被曝線量計、先ほど申しましたガラスバッジ、そういうものをつけてもらって、ただはかるだけではなくて、きちんとしたリファレンスといって、ない状態ですね、この状態をきちんとしておいて、これと比べたデータをとっていくことが大事と思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。

    ②参考人への質疑

〇今井委員 両先生、本当にお忙しい中ありがとうございました。また、詳しくご説明いただきましたので、聞きたいなと思うこともご説明の中にほとんどがあったところでございます。
 それで私の方からちょっと教えていただきたいといいますか、確認させてもらいたいのは、飯田先生の方で、国の方で焼却灰に関しては8000ベクレルと。それを濃縮度33倍、濃縮されますので、そこを逆算してそれで割ると240ベクレルという数字が出ますよというお話をいただきました。三重県においての100ベクレルと2000ベクレルは、すごく安全な値だともおっしゃっていただきましたけども、国の出し方からいくと、この100ベクレルと2000ベクレルというのは合わないような気がするといいますか、その濃縮度からいけば、例えば60ベクレルの2000ベクレルにするのがいいのか、100ベクレルの3300ベクレルという考え方なのか、このへんは100ベクレルの2000ベクレルというのは専門家の方から見て、焼却灰が圧縮した場合は2000ベクレル以内に本当におさまるのですかという話に関しては、どのように解釈すればいいのでしょうか。

〇飯田参考人 まず、受け入れるときに運搬して、分別して、そして焼却して、それで灰になったものを埋め立てるということです。そのときに8000ベクレルあるいは2000ベクレルになる前と後ですね、これは当然低い方が作業者の被曝量は少なくなります。
 その33倍というのは、焼却設備の種類によって一番濃縮されるケースはこれぐらいではないかということで、安全というか、最大濃縮度を考えて国は8,240という値を出しています。
 今度は被曝という、三重県でどんな作業するか、あるいは国が福島県で実施する作業の条件が同じであるというわけではないんですよね。だから、濃縮度33倍だったら、100ベクレルと2000ベクレルと、それから240ベクレルと8000ベクレル、違うではないかという多分ご質問だと思うんですけど、そこのところでは、今お話ししましたように、国が試算したときには、240ベクレルと8000ベクレルのところでは、こういう条件で、こういう作業、例えば1年間に250日の8時間で、わあっと放射能含んだごみがあるところからどれぐらい離れて作業するのか、あるいはそのごみの上に乗って作業するとか、そういう条件が違うわけです。
 それで、こういう仕事をする人、こういう仕事をする人、こういう仕事をする人、それぞれについてシミュレーションの計算をしました。その資料がすごいんですけど、この中で一番被曝をする仕事、それは埋め立ての作業だと。1年間今言った条件で、ちょっと数値は忘れましたけど、250日の8時間でこういう作業したら、1ミリシーベルトを超えない焼却ごみは8000ベクレルだなという数値が出ていたのです。
 基本的には1年間に1ミリシーベルトを絶対超えてはいけませんよという考え方は三重県でも一緒でした。ただし、その中でどういう作業するのか、どういう条件なのか、例えば250日でなくて、三重県の場合何日かちょっと忘れましたけども、そういうところが同じではないんです。だから、一見ちょっと比率が違うではないかという答えになっているということです。ですから、基本的には1年間に1ミリシーベルトという値は絶対超えてはいけないと、それよりも十分低い値、三重県の場合の方が十分低い値になっていましたということです。

〇今井委員 ありがとうございました。
 それでは、三重県は非常に低いということで、その2000ベクレルがどういうものかというのを牧先生の方から、最後のところで試算をしていただいたら0.25ミリシーベルトですよというお話をいただきました。ちょっと私ども、ガイドラインの案の概要等をいただいている中では、やはりその2000ベクレルというのは最も受けやすい作業条件で埋め立て処分を行った場合においても、作業している方や周辺住民が1ミリシーベルト・パー・年を下回る値に相当する放射能の濃度ということですけど、ICRPの言われている1ミリシーベルトよりも非常に低いので、今言っていただいた年間0.25ミリシーベルトという、この考え方でいいわけですか。8000ベクレルでも1ミリシーベルト以下で。

〇牧参考人 この0.25ミリシーベルトというのは、あくまでもこれは焼却灰の上で作業する人の試算ではないです。これは近くに住んでいる方の試算です。

〇今井委員 わかりました。
 それでは、8000ベクレルの焼却灰のところで国の方としては、年間受ける限度である1ミリシーベルト以下でいけるということは、単純に2000ミリシーベルトに三重県が設定をした場合には4分の1の値でいいという考え方でよろしいわけですね。
 では、もう一点、済みません。
 先ほど最終的な埋め立ての処分のお話も飯田先生の方からいただきました。大阪府もそうだと思いますが、三重県も管理型処分場ということで、埋め立てはするということで言っておりますが、ここに関してはそこの最終的に排出するであろう水ですね、そちらには何の影響もないと考えてもよろしいんでしょうか。途中、燃やすときにはバグフィルターとかいろいろやられると思うのですけど、最終的な灰として埋め立てて、そこから出てくる水等も最終的にはきれいにして出すと思うんですけど、そこには放射能の影響というのは余りないのでしょうか。

〇飯田参考人 最後の図ですね。放射能は絶対半減期で減衰するという以外、消しようがありませんので、どこかに固めて囲っておく。あるいはそこに人が近づかないようにするというやり方で被曝の回避をしているんですね。この絵を見ていただきますと、土の中に埋めて、人が万一近くにいても対して被曝をしないように、管理型の埋め立てをしますよという考え方です。
 それから、当然地下水に入ったら、ずっと飲み水に来るかもしれないということで、そうならないようにここでは、まず遮水シートという、遮水というか、要するに焼却灰の中にセシウムがくっついて、簡単にはなかなか水に溶けるということはないんですけども、長いこと時間がたちますと、少しずつ水の中に溶出ということが考えられますので、そうなって水の中に溶けたやつが地下水に入らないようにまずしないといけないですよと。それが遮水です。
 それから、そうなる手前に溶けたやつをもう一遍粘土でくっつけてしまうという工夫をして、そうして防ごうとしています。絶対地下水に行かないのか。何でもそうですけど、絶対っていうのは難しいですね。さっきのICRPのところでお話ししましたように、放射線を扱う社会というのは、そのリスクを考えてやっているわけで、どの程度まで許せるかという、結局そこの妥協点を見つけるということなんですよね。
 1つの基準というのは、国際放射線防護委員会というのがありまして、全世界の人が、一般の人だったら1ミリシーベルト・パー・イヤーというのが大体の線量限度の基準として妥当ではないかという現在の判断になっているわけですね。だから、万一飲み水の中に入ってくるとなっても、それが今言った一般の人に対して1ミリシーベルト・パー・イヤーを超えるというようなことが絶対あってはならないです。でも、本当にゼロかというと、それは絶対ゼロというふうには言えないと思います。最低限コストをかけて、これぐらいのことはやらないといけませんよというのがこの絵ですね。試験焼却をします。それから、多分こういう最終的な管理処分のそういうものを造るまでに、ひょっとしたらテストプラントみたいなものをつくって、一遍ちょっとやってみようかというふうにして、一月なら一月、半年なら半年やってみて、どれだけ漏れていくのだろうかというテストをしてもいいわけですよね。それで、ではこれぐらいの放射能の漏えいだったら、計算で1年間1ミリシーベルトは十分低い値だなということが確認できると思います。

〇今井委員 ありがとうございました。
 管理型処分場で三重県の方も処理を、埋め立てをしていくということで、そういった安全対策もしっかりやっていきながらという形になろうかと思います。
 私は、広域処理に関しては、広域処理はするべきだというふうな形の中で、でも一方で、あの被災地を支援するとともに、県民の安全も守っていかないといけない、また説明もしていかないといけないという考えで当然おるわけでございますが、先ほど飯田先生はすごく安全な基準であるというふうに、三重県の100ベクレル、2000ベクレルをおっしゃっていただきました。この数値であれば、御専門の先生から見ていただいても三重県内で焼却をし、また焼却灰を埋め立てをしても、本当に最初の目的、何ていうのですか、被災地をしっかり広域で瓦れき処理をするということを考えても、三重県としてはこの値というのは本当に安全を考えた上での、安全性を守った上での数値であるとお考え、最終的にいただいているかどうかをもう一度お聞かせいただきたいと思います。
 また、牧先生の方にも、医学的に例えば先ほどエックス線の検査をしたときに0.02ミリシーベルトですかね、ということは、100ベクレルというのはミリシーベルトであらわすと0.01ミリシーベルトに相当すると資料をいただいていたんですけども、それからいくと、エックス線の値だけ見ると、それよりも低い今回受け入れ基準ではあると思いますので、医学的に見ても今回の三重県の基準というのは、先生の目から見ていただいてどうなのかというところを最後に一言ずつお話しいただけますか。

〇飯田参考人 すごくという言葉があいまいで、訂正したいと思うんですが、十分に安全であると。すごくというと、何かけた低く安全というふうな印象になるような気がしましたので。
 100ベクレル・パー・キログラムという放射能濃度というのは、絶対的に低い数値です。そういう意識が私にあるものですから、どんなものでも100ベクレル・パー・キログラムではないと。とりたててごみをそういう検査の対象にしてやることに、やっぱりちょっとやり過ぎではないかなという気持ちがあるもんですから、そういう意味ですごくという言葉になってしまいましたけれども、240ベクレル・パー・キログラムと100ベクレル・パー・キログラムというのは、たかだか2.4倍ぐらいですから、それに比べて十分に安全側に来ています。それから8000ベクレル・パー・キログラムに対して2000ベクレル・パー・キログラムというのは4分の1ですから、安全側に来ています。十分安全であると。
 国の試算についても、全部私確認したわけではないのですけれども、入れている数値、パラメーターというのは安全側、オーバーエスティメーションですね、そういう考え方で計算して、1ミリシーベルト・パー・イヤーを超えることはないよという、そういうことでしたので、それよりも十分に安全という、そういうふうに判断できるということです。

〇牧参考人 僕個人的な考え方を述べさせてもらいますけども、全く健康的には問題ないと思っております。
 それは、先ほども述べましたけども、医療の現場ではそれ以上の線量もほとんどいっぱい使っているわけですし、食べ物からも摂取もいっぱいしています。食べ物のベクレルと比べてみましても全く高いものではないと思いますので、いいと思います。
 ただしかし、一言述べておきたいのは、作業員の方の安心・安全を守るためにきちんとした証拠を残しておいた方がいいと思います。それはどういうことかというと、先ほども申しましたけども、ガラスバッジとかクイックセルバッジというものですね。こういうものを必ず身につけてもらっていて、これで線量が当たっていないということが証明できれば、これ以上のことはもう何もないと思いますので、日々の線量計でシンチレーションカウンターとか何かではかるのよりも、やっぱりそちらの方がトータルとして浴びた線量がすぐわかりますので、作業員の方の安心になるのと、健康管理もそれでできると思いますので、ぜひそれを予算的に計上していただきたいと思います。

〇村林委員長 ほかに。

〇中森委員 今日はどうもありがとうございます。勉強させていただきました。現地の方へ私どもも何回か行かせていただく機会がございまして、石巻市や塩竈市の方ですけども。仙台市の近くということもありまして、宮城県、福島県から少し離れてはおりますけれども、何らかの間接的な影響があるかもわからない地域ということとも、三重県から見たらそのように思うんですけれども、行って作業されている方からすると、被曝とか、汚染とか、シーベルトとかいう話題が結構少ないんですね。要するに危険なものとか、そういう汚染されているとか、被曝されてるようなものを扱っているようなことを感じなく作業されている方がほとんどでございまして、我々の方が逆にそれだけみたいな心配な感じがあります。なぜこれを申し上げますかというと、測定する宮城県のうち、県へ持ってくるのに100ベクレルとか1000ベクレルとか、そういうようなベクレルの値のものが実際あるのかなというのが逆に不思議なぐらいでございまして、現場で聞いたら不検出、測定不可能というんですか、とか10ベクレル以下のわずかな数値として上がっているというのが数値として、データとしてはあったんですけども、そのものを広域処理とするということと私ども聞いていますので、その基準をもっと大きな数値で何かこうやって騒いでいるというんですか、逆にそれの方が心配なこと、敏感になっているという状況になっているんです。
 ちょっとお聞きしたいのは、平素焼却処分している、一般廃棄物ですね。例えば私どもの地域、伊賀地域なんですけども、そこで焼却しているのは平素どのぐらいのベクレル量があるのかなとか。それと比べてどうかなとかですね、そういうことの比較を逆に我々が知ることによって、住民の方々や心配されている方々に、これと比べてどうですねみたいな話と、すっかり入れかえて焼却することは普通ないんですね。平常の一般ごみも焼却しますので、そこへ混合されるというふうに思っているんですけども、そうした場合、測定して大変な労力とタイミングが要るんではないかなという、そういう検査の方の体制をしっかりとしなくてはいけませんので、その辺の一般廃棄物のベクレルの関係も少し知りたいのと、測定が本当にそんなのができるのかなと。できるのかというのも、はかるのもいろいろと試料をとってはかるのですけれども、そういうのが現場で簡単にできるのかなというのがちょっと心配なところがありまして、その辺はやっぱりしっかりしてあげないと、心配される方にも説明してあげないといけませんので、知識ある方ばかりが大丈夫、大丈夫というだけではなかなか一般的な、ごく普通の市民の方はわかりませんので、不安が先に走ってしまうんです。その辺ちょっとお聞かせ願えますか。

〇飯田参考人 非常に重要なことを質問しておられると思いました。午前中の討議のところでもそうだったんですが、どういうふうにして放射能の濃度の確認をするのかとか、その方法が本当に信頼できるものなのかどうかという、そういうことをやっぱりきちんと確かめる必要がありますね。
 それで、議論の中で出てきたんですが、当然試験焼却をするはずですから、そのときに、ちゃんと本当に検査方法が十分有効にできているのか、それから放射能を含んでいるであろうというごみを焼却した場合、あるいはそのごみを受け入れたときの測定と、それから、三重県のごみとの比較をして、その数値が一体どうなっているのかとか、そういうことをちゃんと確かめてみるはずです。これからやると思うんです。
 私のこれまでの経験から考えますと、手間と時間、それからお金をかければ、より正確に数値を出せるんです。すべてのごみにその手間とお金と時間をかけてやるかどうかというのが問題になってきます。どの辺で手を打つかという、そこをやっぱり判断しないといけないのだろうと。余りにもちんたらやっていたら、それはもう仕事していることにならないでしょうし、もうフリーパスでいいのかとなると、これもちょっと無責任過ぎるわけで、ある程度の根拠を持っててきぱきと処理できるような方策というのですかね、それをこれから確立していかないといけないのだろうと思います。そのためには委員おっしゃられたような、きちんとした確認、データの収集、ほかのところでももう始めているところがあるはずですし、三重県でもそれなりの準備をされていると思うんですけど、そこでのデータを整理して、大丈夫かどうか、あるいはどういう問題があるのかどうかという、そういうことをすれば見えてくると思います。

〇中森委員 ありがとうございます。
 東京都でしたか、率先して受け入れたときの第一声ということで、東京都のごみよりか線量が少ないものを入れるんだというような一声が非常に多くの共感を得たといいますか、そういう何か理解が増したみたいで、トップが、責任者がそういうことをおっしゃることが非常に安心感につながったということです。根拠は別としてですよ。そういうことが一般的に我々も含めて不安をあおればあおるほど市民は不安になるし、少し安心を与えれば少し安心が広がるとかいう傾向がどうしてもあります。しかしながら、バックデータとしてはしっかり持っておく必要があると。そのためには最初が大事ですね。最初がきちんと、ちょっとお金も少しかけて、丁寧にかつ慎重にやって、その後は、これは一応工場でいうと生産ラインに乗りましたと。そうすると抜き打ちの検査がどの頻度でいいのかというのが、これはある程度一般的な常識で検出すれば、その後どうかなと様子をまた見ていくと、このようなチェック体制が必要ではないかなと私は思っていまして、それはそれでよろしいですね。

〇飯田参考人 同感です。

〇中森委員 私の方は一応以上です。ありがとうございます。

〇村林委員長 ほかにいかがですか。

〇小島委員 ありがとうございました。
 牧先生にお伺いをしたいと思います。
 地域でいろんなお話を聞いていますと、女性の方が大人のご自分ではなくて、やっぱり小さいお子さんですとか、あるいはおなかの中にいる子どもへの影響、それから次に子どもを産む世代へのことを随分心配していらっしゃいます。そこで2点お願いします。
 体内に自然放射線物質が自然にたくさん取り込まれているので、例えば体重60キロの場合だったらという試算がここにあります。これが例えば本当に小さい5キロ、10キロあたりの子どもであれば、実際に影響がないものかどうかというあたりが1点と、それから、もう一つが、放射線が人体に与える影響というお話の中で確定的影響というお話がございました。どういうことがどのぐらいで起こるかというところに、胎児被曝のことが書いてあると思います。非常に少ない量でも、やっぱり胎児に対しては影響があるのかなというふうにこの表だけでは読めるんですが、でも、今出ている100ベクレルですか、このあたりがどんなふうに絡んでくるのかというところの関係がいま一つわかりません。安心であるということであれば、そこをもう少し安心であるということがわかるようにお話をいただけるとありがたいなというふうに思います。済みません、よろしくお願いします。

〇牧参考人 小さいお子さんに対する影響は、成人と比べて高いと思います。それを今僕がどれだけ高いと言うデータをここでお示ししてお伝えすることはできません。それだけのデータ持っていませんので。
 一般的に言われているのは、やはり小児は被曝をなくした方がいいという。この瓦れき処理とそれと考えてみた場合、瓦れきの上に、あと焼却灰の上に小さいお子さんが見えるかというと、まずそういうことは想定しなくていいと思います。瓦れき処理場、その処分場ですね、処分場の近くに小さいお子さん及び妊婦さんですね、一緒ですけども、そういう方々が見えるとしても、作業所の境界域ということで、病院とか何かでも3カ月に1.3ミリシーベルトという法律が決まっておりまして、それを守っておれば健康的には問題はないと思います。
 だから、まあできるだけ近寄らない方がいいですけども、余り非現実的なことをあれこれ考えるということは得策ではないと、僕個人的には思います。
 不要なエックス線を浴びないように、そういうところへ近づかないようにしてもらうという県民に対する啓発はいいかわかりませんけど、それするとまた不安をあおるということにもなってきますし、そこら辺ちょっと難しいところですけども、そういうふうにお母さん方にはお伝えするのはいいと思いますけど。

〇小島委員 ありがとうございました。
 大丈夫だとか、きちんとわかれば理解はできるのかなというふうに思いますので、そのことをお話をしていく責任が、もちろん委員の先生方にも、それから私たちにもあるのかなというふうには思いますが、管理型処分場をどこに造るかとか、そういうあたりにも大きく影響してくるところだと思いますので、そこについては今後の議論になると思いますが、理解しました。ありがとうございました。

〇後藤委員 今日はどうもありがとうございました。
 まずその単位が、今日もグレイという単位が出てきまして、なかなかわかりにくいといいますか、県民もどの単位、それぞれの単位によさというとおかしいですけども、こういうところではこういう単位を使うとか、そういう使い方、使い分けをしてみえるのかなと思うんですけども、シーベルト、ベクレル、そしてグレイですかね。ちょっとそのあたりのところ簡単に説明していただければありがたいかなと思うんですけども。まず1点。

〇飯田参考人 一般の方には、私は放射能の単位、放射線がどれだけ強く出ているか、どれだけの頻度で出ているかという、そういう観点でベクレルがまず放射能の単位として、ベクレルの数値が高い方がたくさん出ている、1ベクレルと100ベクレルだったら、100ベクレルの方が100倍放射線がたくさん出ているよという、そういうことがわかります。
 それから、シーベルトとグレイと2つあります。それで、シーベルトというのはとにかく対象が人です。人に対する放射線被曝の影響の量です。ですから、1シーベルトよりも10シーベルトの方が10倍影響が大きいと。放射線の影響というのがいろんなタイプがありますので、10倍って一体どういうことなの、傷が10倍大きくなるということなのと、そういうわけではないのでちょっと難しいんですが、とにかく放射線の被曝の影響、人に対してはシーベルトという単位が使われて、マスコミそれから小学生も何ミリシーベルトとかもう口にするようになりましたから、それがまず一番わかりやすいかなと思います。
 それから、牧先生のところでもう少し専門的にグレイという言葉が出てきているんですが、グレイというのはシーベルトの1つ手前の量なんですけれども、これは人に限らないんですね。空気であったり、水であったりあるいは石ころであったり、あるいは人間であってもグレイという言葉は使えるんです。つまり放射線の、かなり細かい話になってくるんですけど、放射線のエネルギーがあるボリューム、吸収されたときに、1ジュール1キログラムで1グレイという、そういう物理的な量になっているんです。
 人の場合は同じ吸収されたエネルギーでも放射線の種類が違えば、放射線の影響が違ってきます。だから、そういうこと考えると、そういうグレイから出発して、あなたはこれぐらい影響がありますよという話よりも、もうシーベルトの方がわかりやすいかなということです。ですから、シーベルトとベクレルというのが、私はもう基本的な単位としてコミュニケーションされるのが私はいいと思う。もっと専門的なところまで入ってくるとグレイという単位を使わないといけない話が出てくると思いますけど、牧先生、ちょっとあとお願いします。

〇牧参考人 先ほど私がグレイとシーベルトの話を両方出したんですけども、計測機械ではかれる量というのは本当はグレイです。シーベルトというのは直接は出てきません。それはいろんな換算係数がそこに入れてあって、それを換算係数を入れた値がその機械に出てきているだけで、飯田先生もよくご存じと思いますけども、物理的な量を図るのがグレイ。僕たちが普通計測しているのは人に対することを、装置から出たエックス線というのを多い少ないというのをはかろうと思うと、それは機械ではかるわけですよね、装置から出てきたものを。通常は照射というエックス線を出す作業をしていますので、それがどのぐらい出ているかということで、僕らはそれが人に当たったときにそれが何グレイということであらわします。
 もう一個、それが透過線量という考え方がありまして、放射線の種類によってエネルギーが異なりますので、それで係数が変わってくるわけです。その係数が変わってきたのを掛けたのが透過線量です。それにさらに人体に対する影響ですね、体のどこの部位に当たったらどれぐらいの影響があるかという部位ごとの係数があります。それを掛けたのがシーベルトとなってきます。一般的にグレイよりもシーベルトの方が少ない線量で出てきます。
 今日はそれをお話ししようと思ったんですけど、なかなかそれが難しいものですから省いたんですけども、なかなかすぐこの場で説明してわかっていただけるということは難しいですので、もし後で資料をお送りすることができるならばお送りします。

〇村林委員長 では、後程またよろしくお願いします。

〇後藤委員 済みません。ありがとう。本当に難しい部分だと思うんですけども。
 飯田先生の方は、シーベルトの方が一般的というとおかしいんですけども、私もベクレルかシーベルトかというようなことだったんですけども、特に県民は、どういうことなのかなという単位でまず混乱してくると思うんです。その単位をそろえるとか、その辺の動きというのはないんですか。

〇飯田参考人 私たちが説明するときにでも、お話しする相手の方が例えばグレイとシーベルトの区別がきちんとつけておられる方でしたら、そこまで掘り下げていろんな議論することができますし、でも、例えば福島県に出向いて、大丈夫ですか、危ないのですかと聞かれたときに、定量的にお話しするときにはグレイという言葉は使いません。だから、シーベルトという、人に対する影響はこれだけですよ。例えば牧先生のお話にもありました7シーベルトぐらい浴びますと、これはもうほとんどの方が亡くなりますよとか、あるいは250ミリシーベルトぐらい浴びますと、明らかに血液検査したら白血球の数が減ってくるよとか、そういうことが起こりますけれども、そのときには私はシーベルトという単位を使ってお話しするのが、そんな深いところまでいろいろ調べて奥さん方がやるよりも、そこのところで見ていただくのが一番いいかなと。
 ベクレルのときもそうでした。ベクレルのところでも、牧先生のとこでは昆布、単位重さ当たりのベクレル数はすごく多いですよと。これ固めてごみにしたらすごい放射性ごみになりますよね。それから、被曝量にしても、1年間で宇宙線だとか、そういう食べ物に含まれている放射能による内部被曝であるとか、あるいは地面から放射線がたくさん出ていますけど、それの被曝でどんなに防いでも1ミリシーベルト1年間の被曝は避けられないんです。そういうことをわかっていただくにも、シーベルトで話を統一するのが非常にいいかと思うんです。
 ですから、それを基準に放射能にしても、被曝線量にしても、そこと相対比較して今の私たちの周りの社会の状況はどうなっているかと、それと比較して、むちゃくちゃお金かけてやるような話なのか。それとも、これはひどいと。少なくとも何らかの手を打って、例えば被曝量を下げるあるいは放射能の濃度を下げるということが必要あるのかどうかという、その判定が要るんだと思います。

〇牧参考人 ちょっと追加なんですけども、今考えている瓦れきからの被曝というのは、全身に浴びる場合を想定していますので、全身ということは全身の臓器が全部なものですから、グレイイコールシーベルトと考えてもらって結構と思います。全身に浴びる場合はですね。
 ここに資料が出てきましたけども、生殖線で0.08、骨髄で0.12、結腸0.12、肺で0.12、胃で0.12、膀胱で0.04、乳房が0.12、肝臓が0.04、食道が0.04、甲状腺が0.04、皮膚が0.01、骨が0.01、唾液腺が0.01、脳が0.01、その他残りの臓器が0.12ということで、これ全部足すと1になるんです。体全体ということで。頭なら頭だけに当たった場合に、ここへ100グレイ当たったら……頭じゃないな、ごめんなさい、例えば肺ですね。肺に1グレイ当たった場合に、肺の係数は0.12だから0.12シーベルトというふうに一応計算します。体のいろんな部位に当たるということがあるものですから。そういう場合でグレイをシーベルトにかえるのですけども、今回は全身に被曝するということを一応想定していますので、全身に浴びたら係数1ですので、グレイイコールシーベルトと考えてもらっていいと思います。

〇村林委員長 残り時間が少なくなっておりますが、簡潔に、もしどなたか、ありますか。

〇吉川副委員長 今回の濃度というのか、密度というのがよくわかりました。
 一般論でお聞きしたいんですけど、例えば感染症のときには隔離しますよね。それから、例えば大気汚染のときに総量規制と濃度規制がありますね。今、三重県なんかは総量規制をしているんですけども。濃度規制のときは濃度を放出しても、生態系は被害が少ないだろうという考えがあったと思うんです。さっきの病原菌の場合の隔離するというのは、ちょっとでもいると蔓延するといけないという考え方です。今回の放射線というのは、先ほどベクレルとかシーベルトで人体の被害というものがあって、けども期間は半減期が30年もあって、そういったものを日本中の視点で考えたときに、濃縮しておいて管理して、隔離型の発想がいいのか、被害のないように、今全国で処分をしましょうというのは、ある意味薄めているという型と思っているんですが、その方が、原理的な話ですよ、風評だとかいうのは別にして、どちらの種類というのが正しいんでしょうね。

〇飯田参考人 非常に難しい質問ですけれども、まず、本当に集めることができて、放射能が漏れてこない何か頑丈な容器を造ることができて、そこに全部濃縮して詰め込むことができて、ちゃんとふたをしてということが可能であれば、それはそこから出てくる放射線の量が非常に少ないわけですから、被曝という観点では一番いいですけれども、それをやろうとすれば物すごいコストがかかりますよね。
 今回、福島県だけに限らず、宮城県や茨城県や東京都や栃木県といろんなところまで広がりました。それを集めて、中間貯蔵みたいな格好で、そこで何か放射線透過線量率なり放射能の濃度が高くなった状態が本当にいいのかと問われたら、例えば東京の真ん中にそういうことは現実できませんよね。だから、やっぱりさっき言っていた基本に立ち返って、1ミリシーベルト・パー・イヤーというそこを基準にして考えるという、そういうことで、ここはちょっと高過ぎるからここのところを減らしましょうとか、あるいは岩手県で膨大な極めて放射能濃度の低いごみがある。これを自分たちの県の焼却装置では10年も、それ以上もかかるというのを何とかほかの県でやっていただいて、これは放射能を拡散させて、その影響を広げているということではないんですよというふうになっていれば、それはどんどんやればいいと思います。
 だから、福島県の話と、それから広域処理の周辺のところとちょっと話が違ってくるかもしれませんが、委員のご質問は、私も非常に興味があるというか、考えさせられる部分があります。それはもう福島県を一体どうするのかという話になったときに、集めてやることが本当に可能で、先ほどの前者の例ですけど、膨大なお金をかけてやるのが本当にいいのか、そうでなくて、もうそのままにしといて、それにかわる何か適当なやり方を考えて対処するのがいいのか、そこは政府の責任、あるいは知事の責任だと思うのですが、非常に考え方が分かれるところだと思うんです。だから、現実対応ですよね。だから理想的にはこうだというふうに言えるかもしれないけど、ほんまにそういうものこしらえて、全部詰められてということをやろうと思ったら膨大なコストがかかる。それだと現実はできませんよと。
 それから、現実的にじゃどのへんを落としどころにしてやるのが一番いいかということを、政治的には考えないと。行政と政治の方ではそれを考えないといけないということだと思います。ですから、委員の答えというのは、皆さんいろいろこれから議論があって、一番正解に近いのが見つかってくるんではないかと思います。

〇吉川副委員長 ありがとうございました。
 もう一点だけ、さっきの今回の内部被曝も含めて、既存の食料にも入っているというお話、あるいは自然被曝もあると。それから、よくお母さん方は、全部でも今回それと比較して大丈夫ですよという説明になっているんですけども、足し算ではないかと。既に自然被曝もしていて、体内にも持っていて、今回の新しい要因でそれが足し算になるのではないかと。という意味で、それはレベルはともかくとして、それだけリスクが上がる話ではないかという視点が多々あるんですけど、その辺ちょっと教えていただけますか。それでも全然大丈夫なんですよと、こういう話が。

〇村林委員長 先生方、どちらか。

〇牧参考人 そうですね、リスクですけども、それはあと個人の考え方になっていくと思うんですけども、100が101になったら気にするか、100が110になったら気にするか、100が200になったら気にするかで、今のレベルでいきますと、僕個人的な考え方は100が200になっても問題ないんじゃないかなという、そういう考え方を持っております。

〇飯田参考人 ちょっと済みません。
 放射線を扱うというのは、便益、非常にプラスになることがあるので扱うわけです。これが基本になっていまして、当然それに伴うリスク、要するに危険があるんです。ですから、これだけプラスになっていて、例えば今回の原発の事故にしても、すごく電気を作ってエネルギー供給してきたという、あるいは供給できるということで、放射線に関係したことを扱っているわけです。当然リスクがあって、そのリスクの一つに、人に対する健康被害、そういう病気になるリスクという、そういうものがあると。それの要するにどこまで容認できるかという、それに合わせてどうかということだと思うんですわ。だから、牧先生も100が101、102になると、当然足されてくるわけですよね。では、そこをもうゼロにしたいとなったら、例えば極端な例ですよ、非常にまずいかもしれませんけども、時々停電するというそういうことが起きて、いろんなほかのマイナスの要因が出てきたときにどうなのかという、そういうことにやっぱりつながっていくと思うんです。
 ですから、全部リスクをゼロにすると。伴うリスクをゼロにするというのは、私なんかですと、ちょっと極端過ぎるということになりますので、1にどれだけ積み重なってくるかというわけだから、ここはゼロの方がいいんだというのは、それは理想的にはそうなんですけど、じゃ放射線を扱うところというのは全部やめられるかというと、そうはいかないですよね。

〇村林委員長 時間がもう参っているのですが。

〇貝増委員 どうもお疲れさまでございます。
 ちょっと観点を変えた形で、せっかくの機会ですから、飯田先生にお聞きしたいんですけども、国が8000ベクレルのレベルを出したときに、関西広域連合で速やかにガイドラインを作り直そうと、そして2000ベクレルまで下げた。あれが一つの契機になって、我々の三重県もやっぱりより安心・安全の担保としてガイドラインを作ろうと。それを明日から議会の中で亀裂も入っていくのですけどね、この問題に対して前へ進むと。知事も半歩前進2歩後退のときから、また3歩ぐらい前へ出て一生懸命やりましょうという体制になった。しかし今、なぜそこで関西広域連合の中で、国のガイドラインを国に修正しろというのではなくて、我々のものを作りますということなのか。その過程の中で、なぜ国に対して8000ベクレルを、これがやっぱりより拡散するとき、引き受けるとき、他の都道府県を全体で考えたときに、ここまでがやっぱり生活レベルの中で必要な数値ですよということをして、国の修正まで行かなかったのか、その辺まず教えていただきたいんですけど。先生、そこまでかんでなかったら一緒ですけども。

〇村林委員長 貝増委員に申し上げます。個人の立場で見えているので、その範囲でもし答えられたらということになりますが。

〇飯田参考人 経緯と詳細については私はよく存じ上げません。

〇貝増委員 結構でございます。別に証人でも何でもございませんので。あくまでせっかくの機会でしたので。
 ただ、それと今、各委員から出たように、我々はやっぱり将来的な子孫の代のことを考えると、先ほど質疑もあった、しかし、環境問題になってきますと、耳と鼻、目、これ学術的な規制数値とは全然違うところで動いています。うるさいはかってくれと、汚いはかれと。数値は大丈夫ですよと言ったって、人間の感性というのは全然違うところにあります。だから、本当に今科学的な根拠のもとに専門的な説明を今日いただきましたけども、これはこれで一つの資料として、やっぱりいかに、もうこれで1年数カ月離れたところの中で、ますます現地では拡散しているんですよね。だから、そういったときにこれ持ってきたときの、我々これから地元で説明させてもらうときに、もう直近にもあるんですけども、今聞いたような話をもとにするのがいいのか、それとも、一番いいのは1ミリシーベルトという県のガイドラインに基づいた話を直接する。一番いいのは1ミリシーベルトという、普通の生活の中で1年間に受ける人体のピラミッドの形ですね。普通に1年間1ミリシーベルトがあると、それが2.4ミリシーベルトまであると。この間内の中でこの処理も入ってくれば別に問題ないという安心の接点をどこに持って話をつなぐかということが説明責任になってくると思うんですよ。その辺、牧先生、いかがでございますか。要は、1から2.4ミリシーベルトまでが日常に浴びる放射線量というのは。

〇牧参考人 そうですね。やはり簡単な図表なんかを用いてもらいまして、世界中には日本の3倍、4倍浴びているところもあります。そのあたりの方も健康で生活をしてみえるわけですので、そういう例を紹介して、いろんな食べ物もあって、昆布好きな人は昆布をいっぱいとっているわけですから、かなり浴びているということを例に、そういうのをされたらどうでしょうか。

〇村林委員長 済みません、では、時間が参りましたので、これで飯田教授及び牧診療放射線技師長からの聞き取り調査を終了いたします。
 参考人におかれましては、本日はお忙しい中、御出席いただきまして、本当にありがとうございました。

                〔参考人退室、拍手〕

    ③委員間討議

〇村林委員長 では、公開のまま本日の委員会を受けまして委員間討議を行います。
 御意見等があればお願いいたします。

〇今井委員 参考人の先生方から中森先生のご質問に対しても、やっぱり最初が本当に大事だということであるとか、また牧先生の方からは、焼却灰等扱う方々にはガラスバッジが必要なんではないかと、いろんなご提案をいただいたので、こういったことを今後の委員会の中でもしっかり行政の方に提案もしていくことも大事かなと思いました。

〇村林委員長 というご意見が。

〇中森委員 学術的とか、論理的とか、非常に安全でかつきちんと数値的にも明確ということがよくわかりました。
 しかし、安心を与えるというのは、それをいかに説明するか、理解していただくかというところに問題というのか、これからの課題があって、そのためにはやはり初期の段階が大事ですし、最初のデータというんですか、その材料が大事ではないかな。その辺でしっかりと県が果たすべき役割、そこがポイントかなと、こんな気がします。

〇村林委員長 ほかにはいかがでしょうか。
 今のようなご意見を18日の委員会で皆さんから執行部なりにも言っていただいて、調査してというようなことになろうかと思いますが、それでいいでしょうか。

                〔「有意義な委員会でしたね」の声あり〕

〇村林委員長 では、ほかになければ、これで委員間討議を終了いたします。

 2 その他  なし

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

環境生活農林水産常任委員会委員長

村林  聡

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