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平成24年8月28日 スポーツ振興対策調査特別委員会 会議録 

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スポーツ振興対策調査特別委員会

会 議 録

(閉 会 中)

 

開催年月日      平成24年8月28日(火) 自 午前10時1分~至 午前11時43分

会  議  室        601特別委員会室

出席          9名

                           委  員  長      津村     衛

                           副委員長   石田 成生

                           委       員   下野 幸助

                           委       員   中西     勇

                           委       員   小林 正人

                           委       員   辻 三千宣

                           委       員   舘      直人

                           委       員   津田 健児

                           委       員   中川 正美

欠席          なし

出席説明員       なし

参  考  人          5名

                 財団法人三重県体育協会 会長         岩名 秀樹 氏

                           財団法人三重県体育協会 副会長       宮本 長和 氏

                           財団法人三重県体育協会 副会長       藤澤 幸三 氏

                           財団法人三重県体育協会 副会長       向井 弘光 氏

                           財団法人三重県体育協会 理事長       田中 敏夫 氏

参考人補助者    2名

                 財団法人三重県体育協会 事務局長   松田 庫司 氏

                 財団法人三重県体育協会 主査         清水 敏則 氏

委員会書記

                           議  事  課      主査  藤堂 恵生

                           企画法務課      主幹  今町 嘉範

傍聴議員          4名

                           中村欣一郎

                   中森 博文

                   水谷     隆

                  三谷 哲央

県政記者クラブ      3名

傍  聴  者         なし

調査事項

Ⅰ 国体、インターハイの開催に向けた、スポーツ振興対策に関する本県の状況について

 1 参考人からの意見聴取

Ⅱ その他

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 国体、インターハイの開催に向けた、スポーツ振興対策に関する本県の状況について

 1 参考人からの意見聴取

  (1)参考人の補助者について

〇津村委員長 本日は、国体及びインターハイの開催に向けた、スポーツ振興対策に関する本県の状況につきまして、参考人からの聞き取り調査を行います。
 前回の委員会で決定したとおり、本日は、財団法人三重県体育協会の会長、岩名秀樹様ほか4名の方々に、参考人として出席を求めております。
 なお、本日、参考人から、助言を行う補助者を同席させたい旨の申し出がありました。財団法人三重県体育協会の松田庫司事務局長及び清水敏則主査を、参考人の補助者として同席を認めたいと存じますが、御異議ございませんか。

                〔「異議なし」の声あり〕

〇津村委員長 御異議なしと認め、そのように決定しました。
 本日の委員会の進め方ですが、参考人及び補助者に御入室いただき、意見陳述を行っていただいた後、質疑応答を行います。聞き取り調査の終了後、参考人及び補助者に御退室いただいた後に、委員間討議を行いたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、参考人及び補助者に御入室いただきますので、しばらくお待ちください。

                〔参考人及び補助者 入室〕

  (2)参考人意見陳述

〇津村委員長 それでは、参考人からの意見聴取を行います。参考人の方からは、特に本県における競技スポーツ水準の向上の観点から、取組状況や課題と思われること、また行政に期待することなどについて、御意見をお聞かせいただければと存じます。
 では、初めに、岩名秀樹様、お願いいたします。

〇岩名参考人 本日は、このように意見を述べさせていただく機会をいただき、ありがとうございます。
 三重県体育協会といたしましては、平成30年のインターハイ、33年に開催予定の国民体育大会において、それぞれ成果を上げるべく努力いたしておりますが、委員の皆様方におかれましては、御理解と御支援をいただきたく、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、御指示をいただきました事項について、私から概略を説明させていただきます。
 まず、本県の競技力の現状でございますが、お配りしております資料1をごらんください。これは、第58回静岡国体以降の最近9年間の天皇杯、皇后杯の推移でございます。かつては40位台で低迷していたときがありましたが、千葉国体以降のこの2年間の天皇杯順位は32位となっております。国体に出場するためには、ブロック大会を通過する必要がある競技がほとんどで、トヨタ自動車をはじめとする企業スポーツの強い愛知県、第58回国体を開催し、施設、競技人口も豊かな静岡県、そして本年国体の開催を控えて戦力が充実している岐阜県との4県で行われる東海ブロック大会を通過することは大変厳しいものがありますが、より多くの選手を国体へ派遣することにより、今まで以上の順位を狙えるようにしたいと考えております。
 次に、競技団体の実態でございますが、資料2をごらんください。
 こちらは、昨年開催されました山口国体での三重県選手団の結果であります。項目3の競技得点の内容をごらんください。山口国体では競技得点を獲得した団体競技が、軟式野球を含め12競技ありました。山口国体の前年に開催された千葉国体において得点し、山口国体で得点できなかった競技は、サッカー、セーリング、バドミントンの3競技でした。また、千葉国体では得点がありませんでしたが、山口国体で得点した競技は、軟式野球、水球、山岳、相撲、ハンドボールの5競技でした。千葉国体と山口国体で連続して得点した競技は、体操、ソフトテニス、自転車、弓道、テニス、フェンシング、ラグビーフットボールの7競技でした。団体競技では連続入賞は難しいと言われている中で、山口国体では7競技と多くの競技が連続入賞を果たしてくれました。さらに、近年入賞から遠ざかっている競技の入賞や、複数種目の入賞を果たした競技があり、天皇杯32位への大きな原動力となりました。
 また、次のページには、同じく山口国体で競技得点を獲得した8つの個人競技を掲載してあります。千葉国体で点を獲得し、山口国体で得点できなかった競技はセーリングと冬季大会のスキーの2競技であり、千葉国体では得点がなく、山口国体で得点した競技はライフル射撃でした。入賞競技数は減少しておりますが、自転車とレスリングで3名の優勝者を輩出したことにより、逆に得点は増加いたしました。特にレスリングは10名の入賞者を輩出し、好成績を示していたただきました。全く得点することができなかった競技は、ボートをはじめ、その他21競技あり、今後これらの種目の強化が必要と考えております。
 また、最後の囲みの中の総括にも記載してありますが、男子に比べ女子の得点である皇后杯の得点が少なかったことが挙げられ、女子競技力向上を図る必要があります。
 次に、競技団体が取り組んでいる人づくりについてですが、競技力向上のためには、優秀で、意欲のある競技者が必要となります。特に高校生が主体となる少年種目においては、指導者の中心となる教員が重要であります。県教育委員会では、継続的にスポーツ指導者を教員として採用していただいておりますが、今後も引き続き確保の上、その適切な配置についても配慮が必要と考えております。
 選手の発掘、育成については、競技団体においても選手の人材を発掘するとともに、高校を卒業した選手が大学等に進学の後、指導者や成年の選手として三重県に帰れるシステムが必要です。三重県では、教員や公務員以外に就職先として民間企業の受け皿が少ないことが課題となっています。また、県外へ進学、就職している有力な選手については、ふるさと選手制度を活用して人材を確保するよう、競技団体へ指導いたしております。ふるさと選手制度並びに国体の参加資格の詳細については資料3のとおりとなっております。
 次に、本県におけるスポーツ施設の整備のあり方についてでありますが、資料4をごらんください。
 これは、三重県内の主なスポーツ施設の一覧ですが、県営施設は黒丸等で表示されている9カ所しかありません。12、13ページには、これらのスポーツ施設で利用可能な競技名を記載しております。また、三重県内の公共スポーツ施設の数は744カ所で、東海4県の中で最低であり、人口規模の似通った県と比較してもその数は不足しております。他県では、市町レベルでの立派な競技施設がよく見受けられますので、三重県でもより多くの施設の設置が望まれます。
 次に、資料5をごらんください。
 こちらは、財団法人日本体育協会が示す国民体育大会施設基準であります。この施設基準に照らすと、例えば昭和50年の三重国体で会場となった施設で、同じ種目を開催することはほぼ不可能であります。
 続いて、資料6をごらんください。
 国体やインターハイで、どの競技をどの会場で開催するかは、今後の県・市町競技団体等との調整の後決定されることになっており、昭和50年の三重国体と同じ競技を同じ会場で実施することを前提とするものではありませんが、こちらは昭和50年の三重国体で実施した競技会場と、現在、日本体育協会が示す施設基準の対比表です。表中の下線部分が施設基準を満たしていない箇所となっております。例えば開・閉会式会場において、現在の総合競技場では観客席が約3万人収容できる施設とはなっておりません。また、陸上競技が行われた同じく総合競技場は、1周400メートルのサブトラックと投てき練習場が併設されておりません。このように、現在の施設基準を満たしていない施設が多々ございます。しかしながら、不足する競技施設を全て県で整備することは現実的ではありませんので、市町が新たに一定基準の施設を整備する際には、県からの支援措置も検討していただく必要があります。これからの施設のあり方について、県当局でも検討の場を設けていただいておりますので、連絡を密にしながら、競技団体の意向も反映していきたいと考えております。
 国体に対する県民意識の醸成に向けた取組についてでありますが、開催競技と開催市町は国体の開催が正式内定となる開催5年前に決定いたします。そのころから県民の国体に対する機運が盛り上がるのではないかと考えております。国体を通じて一人でも多くの県民がスポーツに親しみ、自ら参加することにより健康にもつながることから、この機会を捉え、一層のPRを行いたいと考えております。また、これを機会に、我が町のスポーツと言えるような地域おこしにつながるような動きが出てきてほしいと考えております。
 私からは以上でございます。この後、提出資料につきまして、田中理事長から補足説明をさせていただきたいと思います。

〇津村委員長 ありがとうございました。
 では次に、田中敏夫様、お願いいたします。

〇田中参考人 それでは、私からお手元の資料を補足説明させていただきます。
 まず、1ページを開いていただきまして、資料1でございますが、これは第58回静岡国体以降の表でございまして、これは現在の得点方式になりましてからの推移でございますので、こういう表にさせていただいています。
 ごらんのように、一番上の1位はそれぞれの開催県がなっております。
 それから、本年、国体開催の岐阜県でございますが、昨年は4位、その前年は11位ということで、着実に上昇しているというのがおわかりになるかと思います。
 次の2ページをごらんいただきますと、これが女子の種目の順位をあらわす皇后杯でございます。三重県は低位でございますが、これは女子の活躍が少ないということで、特に団体種目等で入賞が少ないのが原因の一つかというふうに思います。
 それでは、この点数でございますが、現在の得点方法を少し説明させていただきたいと思います。3ページをお開きいただきますと表がございますが、まず、個人競技または個人種目につきましては、1位が8点、順々に1点ずつ下がって8位で1点というような得点でございます。
 次に、2でございますけど、競技人数が2から4人の団体競技、例えば水泳のシンクロナイズドスイミングは2人でございますし、2つ飛んでいただいた体操では3人です。それから、下のほうのボウリングの団体戦になると4人といったように、2から4人で行われる競技がここに書いてございますが、その後、相撲から卓球も3人の構成員です。そうした競技は1位をとると24点、以降3点ずつ下がって、最下位8位で3点というような得点の分類方法です。
 もう1枚めくっていただきまして、4ページをお願いします。
 同じように3の、5から7人につきましても、やはり点数の配分方法がこういうふうに設けられておりまして、例えば3の中の水泳の水球は7人で行われております。そうしたことから、1位になると40点、以降5点ずつ減っていきまして8位入賞で5点と。中には、ハンドボールとか相撲のように、5位から8位の決定を行わず、その時点で合計得点を案分して4つのチームにそれぞれ12.5点を配分するというような競技もございます。
 最後に、4の、8人以上の団体競技でございますが、軟式野球は御存じのように9人、サッカーは11人、下から2つ目のラグビーフットボールは15人、というような大人数の競技につきましては、得点が1位は64点もらえます。軟式野球では以降これが8点ずつ減っていきまして、8位入賞時点で8点というような得点方式でございます。
 こうしたことからおわかりのように、個人競技で1位8点を獲得するよりも、例えば軟式野球とかサッカーなどで優勝して64点を獲得するほうが、1位の個人競技を8つつくるよりも効果的というか、効率的というようなことで、団体競技にウエートを置くほうが効率的な得点ができるということが言えるんではないかと思います。
 次に、5ページをごらんいただきまして、これは三重県の競技団体の力かげんといますか、実力をあらわすような表になろうかと思いますけれど、静岡国体以降、山口国体までの入賞状況と得点の状況なんですが、例えば9番の陸上競技、17番のレスリング、18番のウエイトリフティング、ちょっと飛んで25番の馬術、これにつきましては全ての大会で点数が入ってるということで、安定して得点を稼いでいただいてる競技かなと。そのほかにも、1年か2年あいてるというところはありますけど、4番の水泳でありますとか、6番のヨット、8番のボウリング、10番のサッカー、11番のテニス、飛んで19のハンドボール、20の自転車競技、21のソフトテニスといったところがほぼ毎年点を獲得していただいておるということで、三重県の強みの競技種目であるかというふうに思います。
 次に、資料2でございます。6ページをごらんいただいて、先ほど会長から概要を説明させていただきましたが、2番の総合得点のところの囲みをごらんいただきたいと思います。
 まず天皇杯、競技得点468.5点というふうに書いてございます。これは、先ほど説明させていただきましたそれぞれの種目で8位内で入賞した得点を加算したものが468.5ということでございます。その右の参加得点390.0点と申し上げるのは、例えば本大会に出られなくても、ブロック大会に参加することによって、大会に参加したとみなされて得点される1競技10点の得点でございまして、三重県は39の種目に参加して390点を獲得したと。この競技得点と参加得点のトータルが天皇杯に反映してまいります。それが天皇杯(男女総合)で858.5点ということでございました。
 次に、8ページの資料3をごらんいただきたいと思います。先ほど、ふるさと選手制度について少し触れさせていただきましたが、この関係を説明させてもらいます。
 これは、2005年の第60回岡山国体から採用された制度でございますが、成年種目に出場する選手というのには3つの参加の場所がございます。1つは居住地を示す現住所、もしくは勤務地、またはふるさとということで、この3つのうちどれかから出場することができるわけですが、この中のふるさとということですと、2番にございますけれど、卒業した中学校か、または卒業した高等学校のいずれかの所在地が属する都道府県から出ることができるということです。
 3番でございますが、ただし制約がございまして、一度登録したふるさとというのは、もうその人はかわれませんよということでございます。
 4番ですけれど、ふるさと選手制度を活用するには、原則として、1回使ったら2年以上継続して同じところから出てくださいと。一回何かの大会の予選で落ちたとかいうことで、間を置いてもう一回出るということであっても、利用できる回数は2回までですよということで、一度登録してずっと参加していただくことは可能ですという制度でございます。
 9ページでございますけれど、この表はいろいろ書いてございまして、ややこしいんですけれど、よく次から次へと都道府県を渡り歩いて選手として出るということを、何らかのことで歯どめをしようということでできた制度でございまして、原則2年間は間を置かないと出れないよと。ただし、ふるさとで出た場合はその限りでないですと。ふるさとは例外なんですけれど、次から次へと渡っていくには、2年間空白の時期がないと、よその県から、先ほどの居住地から出るか、勤務地から出るかというところができませんという表でございます。
 次に、10ページ、資料4をごらんいただきたいんですが、この表は県内にいかにスポーツ施設が少ないかということをごらんいただくための表でございまして、その大きなあれはないんですが、ただし、先ほど会長からも説明をさせていただきましたが、黒丸が県営スポーツ施設で、白抜きの丸がその他の県営施設、これが合わせて9カ所しかないと。県営のものは9カ所ということで、例えば上のほうから行きますと、鈴鹿市にございます鈴鹿スポーツガーデン、少し右に下がっていただきまして四日市市に県営北勢中央公園がございます。それから、左側に行きまして伊賀市にゆめドーム上野がございます。右に行っていただきまして伊勢市に県営総合競技場、それから県営サンアリーナ、県営大仏山公園、それから少し左へ戻っていって松阪市の県営松阪野球場、ずっと左に行っていただいて津市の県営ライフル射撃場、それからずっと下へいっていただいて紀北町に熊野灘臨海公園があるといったところで、この9つが県営施設で、その他は市町営のスポーツ施設とかで、三角が民間の施設ということでございます。
 11ページは全体のスポーツ施設の表の欄でございますが、人口が似通ったところに比べて三重県はやはり少ないと。それから、下の表ですと、東海4県の中でもやはり三重県は桁が1つ足らないぐらい少ないといったところで、今後やはり多くの施設の整備が望まれるといったことになります。
 次に、12ページでございます。これは、先ほどの9つの黒丸と白丸の県営施設でどんな競技が可能かを、その施設要覧からあらわしたものでございまして、国体におきましては、どの施設でどの競技を実施するかは今後の調整になります。ただし、例えば県営鈴鹿スポーツガーデンでは50メートルの競泳プールがある、飛び込みプールがあると。それからテニス場も全部で21面、屋外が16面、屋内が、これでは1面となっていますが全部で4面ございまして、それからセンターコートが1面です。それから、サッカー・ラグビー場は天然芝が4面と人工芝が1面、体育館もあります。こういった競技が可能な施設です。
 それから、その下の三重県営総合競技場につきましても、トラックが1周400メートルで9レーンあると。フィールドでは棒高跳び以下いろんなものができると。ただし、収容人員は2万4000人ということで表示されております。そのほか体育館もここにございまして、バスケットボールなら3面はとれる、バレーなら5面はとれるというようなキャパシティーがございます。
 次に、13ページの県営サンアリーナでございますが、ここも体育館等がございまして、メインとサブを合わせてバスケットなら6面をとれるといったようなことでございます。
 以下、北勢中央公園につきましても野球場ができるといったことで記載してございます。
 これと関連するわけでございますが、14ページの資料5をごらんいただきますと、これが現在日本体育協会が示しております国民大会をやる場合の施設の基準でございます。かつての昭和50年のときとは随分いろんな基準が変わってきているといったことが言えるかと思います。
 例えば15ページをごらんいただきたいと思います。ハンドボールが上から5つ目にあるかと思いますが、今の基準では、会場は分かれてもいいですけど規定の屋内競技場が6面要るということでございます。後ほど資料6で御説明しますけれど、かつては四日市高校のベアグラウンドといいますか、運動場でやっていたといったようなところから、ハンドボールをやるには屋内の競技場を設けなきゃいけないというふうに、いろいろ基準が変わっているということでございます。
 最後に、資料6でございます。17ページをごらんいただきたいと思いますが、先ほどの日本体育協会の施設の基準と照らし合わせまして、例えば上から2つ目の開・閉会式場で、昭和50年の三重国体のときに実施しました三重県営総合競技場陸上競技場でございますが、収容人員が2万4000人でございます。今の基準でいきますと、観客席が、仮設でも構わんということですが、仮設を含んで約3万要りますということでございます。それで、先ほど、ここはフィールドがあると申し上げましたけれど、メーントラックはあるんですが、今はサブトラックが1周300メートルのものしかございませんので、サブトラックは400メートルのものを整備する必要があります。それから、投てきの練習場も併設しておりませんので、やはりそこで開催しようと思うとこういう整備が要りますということでございます。
 そういうことで、これは前回の会場で今回もお願いするというスタンスでなくて、そういうふうに過去の設置基準からいくと非常に大きく変化しているので、見直しが必要やということになろうかと思います。まあ、施設につきましては、既存の施設を有効利用しながら、うまくその辺を修正するなり、仮設なりの対応等もあろうかと思いますが、こういう時代でございます、何でもかんでも新設というわけじゃなくて、あるものをできる限りうまく活用してやっていくべきやというふうには考えております。
 以上でございます。

  (3)参考人への質疑

〇津村委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご意見を受けまして、委員の皆様から御質問等をお願いいたします。
 なお、念のため申し上げますが、参考人は委員長の許可を得て発言し、また委員に対しては質疑をすることができないことになっていますので、ご了承を願います。
 なお、傍聴いただいています議員の方々におかれましては、御発言がある場合は、委員の発言が終了した後に、本日の調査事項に沿った内容に限り発言を認めることといたします。
 それでは、御質疑がありましたらお願いいたします。

〇下野委員 御説明ありがとうございました。済みません、2点程教えていただきたいんです。最後に御説明がありました資料6について見ますと、バツが多い状況で、先ほど最後、田中理事長から既存の施設の有効利用というようなお話もあったと思うんです。まあこれは同じ場所であるとバツがあるんですけども、例えば水泳なんかを見ますと、県営鈴鹿スポーツガーデンではクリアだと思うんです。そういった面から見ますと、そういった代替施設もないような状況でバツがつくのはどれぐらいあるのかなというのを1点教えていただきたいのと、それからもう1点、岩名会長から開催5年前に大体決まってくると、そして、それから機運が盛り上がってくるというようなお話があったんですけども、前回が昭和50年ということで、私は51年生まれなもんでちょっと存じ上げないんですけども、どのスポーツをどの市町でやるのかという、そのいきさつみたいなのを、どういう流れで決めていくのかという少し概要的なことを教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

〇田中参考人 まず、1点目のどうしてもできない施設ですけど、ちょっと申し訳ないです、今のところ、どれがということは言いにくいかと思います。というのは、今後のお話し合いの中で、どこでどの競技をやろうと言ったときに、例えばどこどこの体育館ではキャパシティーが足らないとか、そういうお話になっていく可能性が高いと思います。例えば一番下に山岳というのがあるかと思います。山岳は、かつては山を走るというか、荷物を担いで競うような競技だったんですが、右側を見ていただきますと、今はリードとかボルダリングというような名称になってますね。これは簡単に申し上げますと、壁面を登っていって、決められた時間でどれだけ上がるかとかいうような、全く違う大会になってます。ですから、全く前回と同じでできないというよりも、これはもう新しくつくらないとできないでしょうとか、そういうのがあります。
 それから、かつては民間の施設等を借りたところもあるんですけれど、例えば卓球では東洋ベアリングの体育館を借りてたのが、現在もうそれはないとかですね。ですから、今後どこで何をするかというところで、やっぱり足りるか足りないかというのは決まってくるのかなというふうに思います。
 それはその2点目の質問にかかわるんですけれど、どこの市町でどの競技をお願いできるかというのは、31日に国体の準備委員会というのが設立されまして、その後のいろんな委員会の中で、県、市町、競技団体等々のお話し合いの中で決まっていくと。それで、大体5年前ぐらいにはそれが固まって、日本体育協会へ申請するということになってくると思います。

〇下野委員 わかりました。

〇舘委員 今日は本当にお忙しいところをありがとうございます。今日はそれで特にお昼から吉田沙保里選手のパレードもあるということで、オリンピックでああやって郷土の選手が金メダルをいただくことというのは、やはり勇気を、また希望を、また感動をもらえた。すごい力があるなということで、私もスポーツを通じて地域づくりというか、県政でもっと元気にならなあかんなって、このように思っております。
 日々、そして私がいろいろな形で質問等々もさせていただくときに、お邪魔させていただいてご指導いただいていることも重ねて御礼を申し上げたいと思います。
 それで、当然体育協会として、競技団体等々の皆さんやら、企業の関係とかクラブチームとかをいろいろまとめていただいて、前向きにといいましょうか、その目的に向かって頑張っていただいているというところで、県としてやっていかなあかんことはよく承知しておるつもりなんですが、もう原点的なつまらん、何を言うとんやというのも含めながらの質問になるかもわかりませんので、失礼をお許しいただきたいと思うんですけれども、まず1つ目は、今回のこの国体の誘致もそうですけれども、内々定をいただいたというのは、県もですけれども、体育協会のお力があってのことやと私は思ってます。そんな中で、この平成33年までには、今、会長がおっしゃったようにインターハイ、ひょっとするとその前年には、東京の招致のことがありますのでオリンピックがあるかもわかりませんけれども、その33年の国体に対して、体育協会としての目標、私は一般質問でも、総合優勝することが県民の皆さんからの至上命令なんだろうというふうな言い方をしましたけれども、体育協会としての目標とか、それに向かっての取組、今、できるだけ点数が多い団体競技のほうがというふうなこともありましたけれども、その目標のことと、そして、これまでもそうでしょうけれども、それに対する取組的なお話をまずお伺いいたしたいなと思います。

〇田中参考人 まず、目標でございますけど、当然、天皇杯、皇后杯とも優勝させていただくということで、やはり最後の閉会式の場で大会会長から三重県へ優勝杯をいただくと。それを県民の皆様に、どうや、これを獲得したぞと、皆さんのおかげやというふうに、みんなで喜びを分かち合う。これはもうスポーツをしている者の本当の楽しみやと思います。ですから、何としてもそのときは優勝を目標に頑張りたい。
 また、優勝を目指して頑張ることによって、県内のスポーツの広がり、底辺の広がり、中にはまたそれがずっとぬきんでた方がみえてきて、第2の吉田選手や山口選手のような方が出てきて、三重県の選手が世界で活躍すると、こういうような相乗効果が出てくることも大いに考えられますので、目標としてはぜひ優勝させていただきたいというふうに思います。
 あと、取組の関係ですけれど、選手強化につきましては現在県とタイアップしながら進めているところでございますけれど、いろんな面で県も、議員の皆さんの御理解をいただいて、強化費をいただいております。この強化費をうまく効果的に配分してやっていきたいというふうに思っております。
 体育協会としましては、平成33年の国体ということが明確になった時点で、従来の強化・普及の委員会というのは10名だったんですが、これを13名に増員しまして、より重点的に競技団体と交流をして、その意向をできるだけいろんなところへ反映していくというふうな体制も整えましたし、競技団体の声をいろんな場を通じて反映して、それを強化につなげていきたいというふうに考えております。
 以上です。

〇舘委員 ありがとうございます。
 おっしゃるとおりやと思いますし、当然、総合優勝を目指していただくのは県民の皆さんにとってもまた夢があり、勇気があり、感動を与えていただくんで、これからのためになると思います。
 それで、先ほどからいろいろとお話がありますけど、やはり人・物・金というので、まず人から行くと、やはり指導者であり、選手であり、それを発掘して育てて確保していくこと。それが人材の確保というか、もう大きな財産なんだろうと、このように思います。一丁目一番地的なもんではないんかなと。
 前回の三重国体のときに活躍いただいた方とか、いろいろ支えていただいた方が、これまでずっと指導者としてやってみえたこと、これは大きな力やと思うんですよね。そして、その人たちによって新しい選手も発掘できてきているということがあると思います。来年全国中学校体育大会が三重県でありますけれども、その子たちの3年生はインターハイへ行けるけど、1年生等々は、インターハイも国体も、ひょっとしてオリンピックまで行ける選手を養成できていくと、この国体にもつながってくるんだろうというふうに思います。先ほどもちょっと申し上げましたけれども、そこら辺で、まず選手の発掘のことについて、体育協会としての先ほどお話がありました強化・普及委員会という専門委員会があられる中での取組はどうなんかなと。それは、選手の部分についてと指導者の部分について、どうなんかということをお伺いしたいと思います。
 県と連携してというのは当然です。先ほど会長もおっしゃったように、教職員の力というのは本当に大きいものがありますから、それが指導者になっていくんだと思いますけれども、体育協会として、今各種競技団体を抱えていただいている中でのいろいろな意見やら要望やら、こんな課題があるんやということをちょっとお聞かせいただきたいと思うんですが。

〇岩名参考人 昭和50年の三重国体のときに採用した選手、それから指導者というものは、もう大体がここへ来てちょうど定年を迎えたり、それからそういうことで本県を去っていく人が圧倒的に多いわけであります。ですから、そういう人を今後補充していっていただくことが大事なことではないかと思っておるわけでございますが。

〇向井参考人 私から少し答えさせていただきます。
 実を言いますと、東海ブロック大会に私は副団長と一緒に行かせていただきました。こういう経済状況をかんがみ、岐阜県のほうでは県民総参加の強化を図ってきたと。もし今回、我々の成績が、まあ会長がおっしゃるように本当に天皇杯をとりたいというふうな結果ができたら、全てのノウハウをお教えしますと、お越しになりませんかということで名刺もいただいてるんです。そういう点で、こういう時代背景の中で、体育協会、それから委員の皆様方のお力をかりながら、県民総参加というふうな形の中で、特に岐阜県は大きな企業がないそうですが、全部リストアップして選手を雇っていただく、指導者を雇っていただくというふうな体制をとったというふうにもお聞きしております。施設もよくわかりませんけど、民間を活用して何か新しい方法というんですか、その施設をつくることによって指定管理者、それから入るお金もやって、民間に委託してコストを下げていくというふうなやり方もいろいろ考えられたというお話をしておりました。ですから、「向井さん、しかしまあ、今回岐阜県の成績が悪かったら来ないでね」というふうに言われたんですけど、もし今回、岐阜県が間近で成果を上げたら、いつでも公開しますということは言っていただいておりますから、そういうふうな形でいきたいということ。それと、我々は9年と言ってるんですけど、岐阜国体は13年前くらいですかね。そういうタイムの長さもあるみたいですけど、あっという間だということで、できればやっぱり今から御準備されたほうがよろしいんじゃないでしょうかと。
 同じ東海ですから、またこの時代という形の経済背景での岐阜国体の開催ということで、お金を使わずに知恵をたくさん使って、県民総参加だというふうにお聞きしておりますもんで、その辺を、大会に合わせて委員の皆様方と、新しい三重県総参加の国体で、天皇杯を獲得するようなスケジュールを組んでいきたいと、こんなふうに思っております。よろしくお願いします。

〇舘委員 ありがとうございます。
 あと、人のことをもう少しお伺いしたいと思うんですけれども、先ほどの学校の教員の話とか、新しいスポーツ、メジャーじゃないスポーツ、例えば今回でも、何でしたか、3つばかり県としても取り組んでやってきてますけども、あんな形のものが必要になるんだと。そして、教員についても、平成21年度はゼロでしたけど、大体五、六人というふうな形でずっと来ている。その人たちが指導者になれば、県内から流出する選手も減るんだというふうに思います。
 今おっしゃったような形の中で取り組んでいただきたいというのが1つと、そしてもう一つ、企業とクラブチームがありますが、特に向井副会長がよく御存じなんかもわかりませんけれども、そこら辺の課題とか、県としてしなければならないこと、しかしながら、体育協会としてもやっていただいとることを少し御説明いただきたいと思います。クラブ競技、企業競技を。

〇向井参考人 私は、そういう形の中で、藤澤副会長と一緒に女子ハンドボールチームを持っているわけですが、一言で申し上げるなら、一企業が抱えると、企業がおかしくなるとすぐ廃部というふうな形になります。そういう中で、我々の新しいスポーツのあり方というのをああいう形で問わせていただきました。
 日本ハンドボール協会から大変高評価を得ているわけですが、年間1800万円ぐらいの活動費でございます。そして、20名近い選手をそれぞれの企業に雇っていただいて、そして、まあ不況が来たときは違うA社等からB社へ移すというふうな形をやって10年近い歳月を経て、そんなに遠くないうちに日本リーグでファイナルに行って優勝したいという私の高い目標、今全国5位でございますけど。今回の国体ブロック大会に行かせていただいても、愛知県が「向井さん、今回は俺、絶対勝つから」というふうに言われたんですけど、おかげさまで29対19で勝たせていただいたというふうな形なら、地域スポーツのあり方というのも、我々のクラブでそうやってやっていけると。そして、雇っていただいたそのクラブは、さっき言ったように、その選手を雇っておらがチームということで、結局は観客も増えてきます。そうするとハンドボールファンが増えてまいります。そういう形で、セットでするというスポーツのあり方も考えていく時代じゃないかというふうには私は考えてます。あらゆるところで県民総参加があれば、こんな小さな企業でも支えることは可能であります。そういうことを申し上げて、できればこの国体を一つの機会として、開催県として、広く県に広げていくということをやっていきたいと。我々経済界も一生懸命そういうふうな形でバックアップしていきたいと思っております。

〇舘委員 次に物の話なんですが、施設の問題は先ほど下野委員も言われましたけども、これまでの経過とかいろいろなものがあって、それで今回出されている資料6からいっても、一つも使えないわけですよね、日本体育協会の基準からいけば。その中でこれから整備をしていこうということ。具体的なことまではもう申しませんけれども、今この三重県で、サッカーやら野球の公式試合ができやんのは、全国で2つの県やと言いますけれども、どうやというふうな大きな問題もありますんで、その部分はそこを含めて考えていかなあかんのだろうと思いますし、要は交通アクセス、配置等々も絶対あるんだと思います。今、この資料をいただきながら、それは感じました。
 まあ、建物の施設はそうしながらも、まだ物といえば、競技に使っていただく器具等々もありますよね。これも、その選手の力を発揮させるには、すばらしい器具があったほうがいいのは当然です。特に馬術なんかは馬によってもう全然違うわけで、器具といったら馬が怒るかもわかりませんけれども、そんなものを使っていくという、全体的なものを考えていかなあかんというふうに思いますので、当然、県のほうではそんなこともあろうかと思いますけれども、協会としての指示的なこととか、現場の声というのをもっと上げていただくというか、もう上げていただいてるんでしょうけれども、県が認識していかなあかんと思います。
 先ほど田中理事長がおっしゃったように、これから始まっていくということですので、施設のことについては今この場では申し上げませんけれども、そんな形の中で自分たちは取り組んでいかなあかんと思ってますし、今回組織の中で知事部局へスポーツ推進局が設置されましたけれども、それだけでは絶対できやんわけで、先ほどの教育委員会の先生の問題とか、いろいろな形のものがありますから、一つにまとまっていかなあかん、総合的に取り組まなあかん、そのときの大きな連携をしていただくのが県体育協会やと、このように思います。もうインターハイは言うとるうちというか、その先にあるわけですので、国体の前哨的なものだというふうに私は思ってますが、それらに対して、連携は当然のことですけれども、体育協会として独自の事業といいましょうか、取組といいましょうか、そういうものが今あれば、またこれからこういうことやというふうなことがあれば、お聞かせいただきたいなと思うんですが。

〇藤澤参考人 先ほどの体育協会独自の取組といいますので、私から申し上げるのは2点あります。
 1点は、平成3年、三重県体育協会スポーツ医・科学委員会というのが設立されまして、ここに出席しております宮本副会長が教育長のときに、我々につくりなさいということで、スポーツ科学とスポーツ医学の両分野をやって、これは三重県独自の活躍で、全国的にもかなり評価されました。それで、ちょうど今年20年目で記念講演をしましたが、どういうことをやってきたかといいますと、三重県のスポーツで有望なチームとか選手を医・科学の面から研究しまして、指導してきた。その評価が徐々に上がってきてると思うんですけども、ちょうど今度の国体が30年目になるもんですから、スポーツ医・科学委員会としてもそれは一生懸命やろうという試みでおります。
 もう一つは、三重県体育協会の傘下のゴルフ連盟がジュニアゴルフのトレーニングセンターというのをつくりまして、民間の医科学研究所、うちの病院のものなんですけども、そことタイアップしまして、高校生のゴルフの選手を教育、指導してますが、それはすばらしい評価が上がりまして、全国大会で優勝するとか、そういう成果が出ております。
 ですから今後は、今度の国体開催に向けてより一層そういう医・科学の連携を図りながらやっていきたいと思います。私の立場からはこうお答えします。

〇田中参考人 体育協会独自の取組というような御質問でございましたけど、正直に申し上げまして、体育協会は、どこの県の体育協会でも言えることなんですが、独自の財源というのは非常に限られておりまして、強化のために独自の取組というのは非常に困難な状況でございます。そうした中で、たまたまこれまでは各競技は縦割りでなかなか交流がなかったところを、横割りというか、特に若い選手を一堂に会して交流させようじゃないかということで始めたトップアスリート研修会というのを、体育協会で実施させていただきました。これによりまして、全国から国体とかインターハイ等で上位に入賞した選手とその指導者を集めて、1泊2日でお互い交流を図るなりして、また違う競技の者が話をすることによって、新しい刺激を受けるというような効果がございまして、これからその選手たちは大きく育っていったときに全国レベルの選手になることが想定されるわけですから、そうした際にインタビュー等の受け答えに対して正しい言葉が使えるかとか、それからどういうような食事方法がええんだろうかといったようなことに取り組んだ研修会を体育協会で独自に開催したというところが、おっしゃるような体育協会独自の取組と言えば取組なんですが。あとは指導者のための研修会を開いたり、いろんなことをやりたいとは思っておるんですが、先立つものがないということでなかなか取り組めないのが実情でございます。
 そうしたところから、体育協会の役員として会長をはじめいろんなセクションで県との委員会に加わっていただいておりますので、そうした場を通じて競技団体というか、体育協会構成員の方々の意見をできるだけ反映していくというのが体育協会の仕事かなというふうに考えております。

〇舘委員 ありがとうございました。もう終わりますけれども、オリンピックでも38のメダルで、国家戦略でスポーツ立国とか言ってやっとって38へ行ったけれども、数百億円ぐらいの予算や、1000億円ぐらい必要なんやと。特に三重県の今度迎える部分の施設への財政的なものはそれはもう大きなものが必要なんだなと思いますけれども、やはりその前には人の育つことが大事なんやなというふうに思いますので、そんな意味合いも込めて、また今後ともいろいろと御指導いただきたいと思います。いろいろ事細かに済みません、ありがとうございました。

〇辻委員 昭和50年の国体のときには、私は三重県職員でしたが、そのときにやはり国体があるということで県職員も非常に盛り上がって、それを支えていくと。私が感じたその効果、環境整備が非常に進んだという効果がありました。職員の方々も、また県民の方々も、国体を迎えるということで、地域の環境を整備するということで、ボランティア的な形でしていただいたということで、それだけでも、やはり国体が三重県で開催されるということの効果は大いに期待されるところです。
 私も県職員だったんですが、同じ職場に国体の選手がいて、非常に職場も盛り上がって、我々も頑張ろうという時期がありました。そういう意味で、ぜひ三重県に国体を誘致したいという強い希望が私もあります。また、伊勢市のサンアリーナという施設がうまく有効利用できれば、非常に幅広い形で国体の開催地の一つとして期待できると思います。
 そういう意味で、皆さんがさらに三重県に期待したいということをもう少し聞かせていただけるとありがたいんですが、その点いかがでしょうか。環境整備に関して。

〇向井参考人 本当にありがたいお言葉です。しかし、我々はさっき言ったように会長の強い思い、天皇杯をとりたいと、しかも、現在の経済状況という形の中で、まず、やっぱり県の皆様方のバックアップというのが物すごく必要だと思うんですね。一例としては、大ぼらを吹くと言われるかもしれませんが、国体、天皇杯をとるための最低の施設をという形の中で、そういうふうな施設をやるのに何十億円かかるんだということをすぐ検証して、そのお金が調達できるかと。それを民間も含めてそういうことをして、まず施設をつくっていくべきだと。
 私もそうやって会場を回らせてもらって、アーチェリーの競技団体から言われたんですけど、アーチェリーの競技場でフットサルをやったりして私らはほとんどできないと。我々は、アーチェリーの70メートルの的をやる隣に矢が飛んでいかない、危険性という形もあって、この程度だったらできるんじゃないかということが幾つかあります。
 それと私は、あるときに市のほうから委託してる指定管理者をやらせていただいて、やってみてびっくりしたのは、土・日というと、いやもう全部あいておりませんと。使いたい人から電話があったんですね。それを見てて、私が引き受けた途端に、いや、何月何日の7時から2時間あいておりますとか言うと、年間1万人増えたんですね。これから施設のあり方においても、国体は土・日とかに優先的に使って、普通の人にはあいた時間をお知らせして、ただ、施設があいてるかあいてないかとかということも考えられると思うんですね。最低限のその中での施設の充実、そしてその予算、そしてその後に競技人口を増やしていくっていうなら、そういう民間の方法を取り入れていくという形がいいんじゃないかと。しかも、さっき言ったように、政府がデフレ脱却を消費税の導入ということで、経済刺激策もとっていただけるわけですから、9年間の間に予算も組んで、施設がない、ないって言ってるんじゃなくて、充実したら3万人の施設に幾ら要るんやということを全部ひもといてやるべきだと思ってます。
 もうまさに体育協会だけでは無理です。県のお力が何よりも大事だと、こんなふうに思っておりますから、一体になってやりたいというふうに思ってます。勝手ですが。

〇辻委員 ありがとうございました。

〇中川委員 幾つか聞かせていただきたいと思います。せっかく岩名会長にお越しいただきましたもんですから。
 長年御指導いただいとるんですが、前回の昭和50年の大会は大変盛況裏であったと。今回いよいよということなんですが、当時は大変緊縮した状況の中で頑張っていただいて、今回も同じような状況だと思うんです。前回天皇杯を取られて、その後低迷したと思うんですが、当時の体育協会の会長は知事であったんですね。途中やはりそれではいけないということで、岩名会長体制がスタートしたということなんです。あのときに、県知事ではいかんからということでいろんなことがあったと思うんですが、それ以後、検証と同時にこのような改革をしたんだと、ちょっと披瀝をしていただきたいなと思います。これが1点目。
 2つ目は、やはり競技力の向上と、やはり国体の意義というのはスポーツの裾野、人口を広げるという大きな意味もあると思うんですが、その中で、指摘されました皇后杯、女子が弱いということ。これにこれからどう力を入れていくのかというのが2つ目ですね。
 それから、ふるさと選手制度という話がございました。今までにも話が出ておりますけれども、当時の国体のときに、大学とかいろんな実業団とかの優秀な選手を引っ張ってきまして、弱体化しておる三重県の選手団の補強をしたということなんですが、今回はそういうことを考えていないのかということですね。
 それから、場所の問題等々があってなかなか難しいということなんですが、これはあくまでも基準であって、例外というのはあるんではないかなと。このことを教えていただきたいと思います。
 それから、もう1点、この大会と同年に、全国障害者スポーツ大会が第21回ですか、予定されとるかと思うんです。これに向けては三重県の協会としてどういうような位置づけと、どういうふうなサポートと、関心を持ってみえるのか、このあたりをお示しいただきたいと思います。
 以上です。

〇田中参考人 飛び飛びですけど、私から答えられるところを答えさせていただきます。
 まず1点目の改革等の点でございますけど、大きくは、これまで県から職員が来て体育協会を指導しているというようなことで、職員が配置されていたわけですけど、それを全部お返しして、それと同時に指定管理者制度に応募して鈴鹿スポーツガーデン、伊勢市の総合競技場、鈴鹿青少年センターの管理を受託して、その財源で体育協会をやりくりしていくというふうなことで、これは大きな改善になろうかと思います。
 それから飛びまして、3番目のふるさと選手制度を使わないのかというような御質問だったかと思いますが、現在も三重県はふるさと選手制度を活用しておりまして、13の競技に38名が参加しております。これは山口国体の例でございますけど、うち17名が入賞ということで、ふるさとで参加している方には大変優秀な人が多いということだと思いますけど、三重県は全ての競技に十分な選手がいないわけでございますので、こういう制度は大いに活用して、今後とも利用させていただきたいというふうに思います。
 また飛びますけど、最後、全国障害者スポーツ大会の御質問かと思いますけれど、これはいささかセクションが変わりまして、県でいうと福祉関係の部局が所管になろうかというふうに思います。そして、障がい者は三重県障害者スポーツ協会というところがございますので、そこが中心になろうかと思います。ただし、私もその中の副会長として運営に加わっておりますので、体育協会としても障がい者の方のスポーツを重要なものやというふうに捉えて、いろんな意見等も言わせていただいております。
 これにつきましても、国民体育大会と間を置かずにすぐ開催されるのが通例でございますので、今後そうした動きも関係部局との話の中で進んでいくんやないかというふうに思ってます。

〇岩名参考人 女子の強化策についてお尋ねがあったと思います。男子が32位で、女子が40位台の数字をいただいておりますんで、これはもうぜひとも女子を何とかしなければならないと思っておりますが、今のところ的確なこれをやればいい、間違いなく女子が復活できるというような策がございませんので、検討してる最中でございます。ぜひとも女子を強くして、そして男子同様のところへ持っていきたいと考えておるところでございます。

〇中川委員 基準、例外規定とかそういうことはないんですか。これは事務的な話だと思うんですが。
 会場の問題で、例えば県営総合競技場のサブトラックは現況でいうたら300メートルしかないわけですね。これは基準が400メートル。日本で400メートルのサブトラックを持ってるところはどこかあるんでしょうか。そのあたりが私は疑問なんですけども。

〇田中参考人 国体開催に際してという前提つきでございますけれど、国体を開催する際にはメーンの競技場とサブの400メートルトラックが要りますということで、今年も岐阜県では、今まである競技場の前に急遽400メートルのサブトラックをつくられたようでございます。
 国体を念頭に置かない一般の競技だけをする競技場でありましたら、それは特に要求されておりません。したがいまして、どこでもあるというわけではないと思います。

〇中川委員 そうすると、あくまでもその基準がベースなんだということで理解せざるを得ないわけですね。そういうことですか。

〇田中参考人 あくまでもこれは基準でございますんで。今後、三重県なりに要望するところは要望して、もう少しこれは緩和できるんじゃないかとか、そういうのを県体育協会として日本体育協会へ申し出ることは当然調整の中で出てくるかと思いますけど、今、国体を開催するんだったらこの基準の施設でやりなさいというのが示されておりますので、できる限りそれに準じるように努力はする必要があると思います。

〇中川委員 結構でございます。

〇津村委員長 ほかにございませんか。

〇津田委員 今日は大変お忙しい中ありがとうございます。
 やっぱりレスリングの成績がいいのは、会長の手腕なのかなと思いながら聞いておりまして。アーチェリーは弱いなと、会長はうちのおやじなんですけども、ちょっと心に思っておりました。
 先ほどの中川委員のお話にもありましたけども、聞くところによりますと、正式なことではないんですが、基準は努力目標であって、基準どおりにいかない施設というのも多々あって、私は水泳の関係者から、山口国体のときに基準どおりの施設が用意できなかったので競技者から非常に大きなクレームがあっただとか、そういうことを聞いておりましたので、この基準というのは絶対必要条件ではなくて、最大限努力する基準であるという認識を持ってもいいのかということと、それからもう一つは、この競技だけは県外で、例えば岐阜県だとか愛知県の施設を借りてやるということが可能かどうかを教えていただきたいなと思います。

〇田中参考人 まず、基準の関係ですけど、示されているのは守るべきものだと思うんですが、委員がお話しのように多少は融通のきく部分があるんやないかなと。これは今後の県と県体育協会と日本体育協会との調整の部分が出てくるかと思います。山口国体では、水泳会場は立派なのがあったんですけれど、競技が一緒になってきて応援できる場がなかったとかで、今、委員が言われたように、選手団には不評やったというふうには聞いております。ただ、あそこも山口県だけではできずに、飛び込みでしたか、よその県のプールを借りてやったということがあります。
 それで、2点目の御質問にかかわるんですけれど、実際今年の岐阜県の国体も、セーリングは愛知県蒲郡市でというふうに聞いております。どうしてもその県でできないものについては他県、近県にお願いするといった例がこれまでにも結構ございます。競技人口が少なくて、それだけの基準に合うような施設をつくるととてもペイしないというような場合は近県を使ってきたということで、例えば山口県もライフル射撃は広島県の射撃場を借りるといったような例がございましたし、委員御指摘のような例は今後も出てくると思います。

〇津田委員 それからもう一つなんですけども、体育協会は、優勝を目指して最大限努力する、これが最大の使命というか目標だと思うんですけども、やっぱりやるからには郷土愛が育まれるような、あるいは勝っても負けても心に残る、負けてもと言うと不謹慎かもしれませんけども、負けても非常に悔しい、勝ったらすごくうれしい、心に残るような大会にしたいなと。多分今度の大会が最後の大会なのかな。次の三重国体はもしかしたら見れないかもしれません。だから、非常に心に残る、郷土愛がはぐくまれるような何か仕掛けみたいなもの、最低でも三重国体用のTシャツとか、選手のTシャツを子どもたちに体育の授業では着させるとか、県議会議員に着させるとか、何かそういう。当然、三重テレビに協力してもらわなあかんと思うんですけども、郷土愛が育まれるような、心に残るような仕掛け、工夫みたいなものがあればお聞かせ願いたいなと。それを県体育協会に求めていいのかどうかはわかりませんけども、そういう工夫があればちょっと教えていただきたいなと思います。

〇田中参考人 そのままお返しする答えにならんかもわかりませんけど、国体をきっかけに地域おこしというふうにつながっていくのも一つの効果やと思うんです。例えば富山県に上市町という小さな町があるんですけど、そこにはオリンピックに出場したカヌーの北本選手というのがおるんですが、その人は、とやま国体のときに来てもらった、早く言うと外様の選手やったんです。その選手がここにおって、最初は1年契約で頑張ってねというようなところやったんですけど、国体が終了した後も富山県に残ってもらったと。その後、県も支援しているということで、彼女がそこへ残って、富山を第二の故郷やということで、競技を続けていくということでやってると。講演したり、小学生のカヌー体験をやったり、高校生の指導に行ったりということで、だんだん地域にカヌーが広がっていきまして、この町はたった2万人ほどの小さな町なんですけど、カヌーの町というように、スポーツを通じて我が町にはこういうカヌーの選手がいるということで、町民もカヌーに親しむと。カヌーというと、申し訳ないですけど、そうメジャーではないですけど、そういうことからまちおこしにつながって、いいことやったというような実例がございますので、そういう意味から、国体を通じて初めてこんな競技に触れたという方がそれをやってみようかとか、それでいい人が出てきて、その人を応援するということで、あの方は三重県の選手なんやという、郷土愛につながっていくというか、みんなで応援できる喜びが出てくるというのもあるかと思います。

〇津田委員 私、大学で東京へ行って、三重県って言っても、「えっ、四国にあるの」だとか、「愛知県のどっち」だとか、そういうことを聞くと、三重県民って余り表に言えないような、そういう思いがありました。別に今はどんどん言いますけども。多分、東京に出た、どこどこに出た三重県民には、わしは三重県民だって大きな声で誇らしげに言うことのできない子が大分おるんですね。三重県民が総出で三重県民のプレーを見る、三重県民の競技を観戦すること、郷土愛を感じることってあんまりないと思うんですね。だから、お金は大変厳しいということでございますけれども、ぜひ協会のほうから県に対して、郷土愛が育まれるような仕掛け、工夫というか、そういうものを示して、おまえたちがお金を払う、俺は口だけ出すんだと。お金を払うのは当然県なんですけども、何か郷土愛を育める、みんなで三重県民を応援できるような仕掛け、工夫というのをまとめていただいて、県にぶつけていただきたいなというふうに思います。要望ですけども、以上です。

〇津村委員長 ほかにございませんか。

〇石田副委員長 今日はありがとうございます。
 開・閉会式の行進ですが、オリンピックでの各国の選手の入場行進を見てて、非常に近代的といっていいのか、決してお行儀がええと思えやんような入場行進をされてると私は感じたんです。最近の国体の行進はどうか知らないんですが。私は、小学校、中学校から運動会の行進はぴしっと教えられてきたのに、最近のオリンピックの行進を見て、いかがかなという思いがあるんですが、そのことについてはどういうお考えがあるかというのをお聞かせいただきたいんですけど。

〇岩名参考人 時代の変遷とともに入場行進のあり方も変わってきたと思うんですけれども、それはそれでいいかなという面もありますし、まあ、どっちとも言えないんじゃないかなという気がいたしますけれども。

〇石田副委員長 まあ、そういう気もするんですが、オリンピックを見て、余りにもと思うところがあるので。入場行進の仕方なんかがどこで決定されていくのかは、私ちょっとわからないんですけども、それには体育協会もかかわっていくことになるんでしょうか。

〇岩名参考人 それは余りそういうところまでは……

〇田中参考人 確かに副委員長が言われるように、東京オリンピックのときのあの整然とした行進と、ロンドンオリンピック、最近のオリンピックのわいわいと入っていくのと、あの雰囲気の差は非常に大きいと思いますけれど。かつては国民体育大会のときにも行進のできぐあいを表彰してもらえるような制度があって、みんなそれなりに1、2、1、2と練習し、それでで入っていったという時代があったんですが、最近はそれがなくなりまして、日本体育協会が競技場の大きさ等、いろんな制約がある中で人数を制限し、例えば三重県選手団が400人おる中でも、400人全部は出ずに、開催地の近くの50人とか60人の人とかいう制約を各県にかけてきてますので、昔と違って非常に小ぢんまりとした入場行進やと思います。それで、唯一の例外は開催県だけは全員が入場するといった中で、少なかったら本当はうまいこと整列というか、行進もできそうなんですけど、なかなかそれが、今は訓練もしてないとかいうことで、特にそういうことについて日本体育協会から指示とかはないもんですから、今のところは自由にやってるというところです。

〇石田副委員長 その自由にやってるっていうのは、もう各県任せということなんでしょうか。

〇田中参考人 自由と申しますのは、例えば80人が行進するわけですけど、陛下の前を通るときは敬意を表してくださいということで、そのやり方等はお任せしますよと。一応敬意を表してください、この約束はありますけれど、そのほかは、規律正しくやってくださいというような指示は今のところ受けてません。

〇石田副委員長 ありがとうございました。

〇津村委員長 ほかにございませんか。

〇宮本参考人 私からは、競技力の向上について意見を述べさせていただきたいんです。私は前から三重県は決して国体の成績で四十何位と示されるようなスポーツの水準ではないと思っております。本来はもっと上位に位置づけられておると思うんですが、国体の競技得点のやり方でこういう形になっておるんです。ちなみにお隣の岐阜県は、今度ぎふ清流国体ということで優勝を目指すと思うんですが、大体ずっと20位ぐらいでコンスタントに来とったんです。三重県とどこが違うのやと、私はいつも言うんです。何で岐阜県に負けんのやと。東海でブロック大会を通過するのは大変厳しいというのは岐阜県も一緒やと。
 そこで考えられるのは、1つは冬季競技なんですね。岐阜県はスキーとかができるわけです。三重県も、舘委員のみえます菰野町の湯の山でスキーができることはできますけれども、とてもとてもという状況ですね。
 岐阜県の強みはその冬季大会の得点と、もう一つ、ホッケーなんです。ホッケーで何点取っとると思いますか。175点も取っとるんですよ。175点って、個人競技の優勝でいったら8点ですから、何人優勝せんならんかわからんぐらいで、三重県は0点です。0点どころやなしに、ホッケーのチームそのものもないんで、参加点もありません。そういうところで三重県と岐阜県との差が出てきとるんですが、そうはいっても、やっぱり国体の順位というのはそれぞれの県の一つのメルクマールですから、これを上げる努力はしなきゃいかんし、優勝を狙っていかなあかんと思うんです。
 先ほど向井副会長も言われましたけども、一般の部は企業にお願いをして、連携をとりながら強化を図っていかなあかんと思うんですが、私は、長い目で見て、少年の部をもっと強化せないかんと思う。少年の部で成績を上げると、大学へ行ってもずっと地元で出られますし。まあ、こちらで就職するということもあるんですが、中学生、高校生を強化せないかんと思う。そのためにはやっぱり指導者なんですね。
 今、三重県で指導体制がきちっとしとるのは、先ほど言われましたけれども、岩名会長のところのレスリングで、これは三重国体のときに採用した指導者が、レスリング協会として組織的に選手の養成を図っております。各地でちびっこ教室なんかもできておりますし、レスリング協会では非常にそういうことができております。
 それからもう一つ、四日市工業高校のテニスですね。これも全国で有数の県になってます。もう四日市工業というと、優勝の常連校と。毎回毎回というわけにはいきませんけども。なぜかって、指導体制がしっかりしとるんです。あそこには馬瀬さんというすばらしい指導者がおりました。これは退職しまして体育協会へ非常勤で来ていただいておりますけれども、その後、金山選手とか徳丸選手とかが四日市工業高校出身で、早稲田大学とか法政大学を出て帰ってきて先生になって、それでその指導をしとるんです。したがって、テニスなんかは県外流出ということがほとんど考えられないわけです。わざわざよその県へ行かんでも四日市工業高校に行けば、もう大学への道も開かれておるし、県内の優秀な選手は全部四日市工業高校へ行きたがるわけです。そういうふうに、指導者の養成というのが私は非常に大事だと思うんです。そのために、教員の採用もぜひ長い目で見てやっていかなあかんと。
 それと、まあこういうことがいいか悪いかは別として、競技得点を上げようと思ったら、例えば三重県の陸上競技は宇治山田商業高校とか、稲生高校とかいろんなところが頑張ってます。水準も全国的に見て、決して低いということはないと思います。これも指導体制が県陸上競技協会のほうできちっとされとるわけなんですね。それも、その指導者に立派な人がおるわけなんです。
 しかし、陸上競技で今四十何点取っておりますが、これから100点、200点取ろかとは、とてもやないけど無理な話です。どこの県でも陸上競技というとやっぱり花形ですから力を入れておりますし。サッカーでもそうですね。あそこまでポピュラーになってしまうと、四日市中央工業高等学校も強いですけども、なかなかそれは大変ですね。
 したがって、まあそういうことがええか、悪いかは別として、競技得点を上げようと思えば、万遍なくやるんではなしに、岐阜県のホッケーではないですけども、そういう未成熟の競技種目で、長い目で見て指導者を採用して、そこの中学、高校からつなげていくというようなことをやっていかんと、とてもやないけども、一般だけでは一過性みたいな形になる可能性もありますし、私は中学、高校から力を入れていきたいと。
 残念ながら、全国中学校体育大会で三重県が優勝しても、他府県へスカウトされるという形もあるわけです。指導者の関係なんです。水泳なんかもそうですね、特に。大都会に行きますと水泳教室でしっかりしたのがありますんで、そこにしっかりした指導者がみえて、そこへ行くというケースもなきにしもあらずなんですが。何とかそういう形で。未成熟の分野で得点を上げるためにはターゲットを絞って、そこへ指導者を入れる。
 先ほどアーチェリーと言われましたけども、アーチェリーなんかも私はいけると思いますね。たまたまオリンピックであれやったんで、これからまた人気が出てくると思うんですけども、アーチェリーなんかも非常に競技人口が少ないですから、力を入れたら得点を取りやすいと思うんですね。これは知事部局のスポーツ推進局との相談もあるんですが、そういう未成熟の分野でターゲットを絞って、そこを強化していくと。それがええか悪いかはまたいろんな話もあります。けど、そういうことをしないと、アーチェリーと言ったら三重県やと、フェンシングと言ったら鳥羽市やというようには。あれも鳥羽市なんかも指導者がしっかりしとるんですね。ほっといたらフェンシングなんかやりませんわ、子どもらは。ところが、地元で教室みたいなもんをつくって中学生のときから養成していくと、ある程度の成績が出ると。そういう競技種目をつくっていく必要があると私は思います。
 議会のほうには、教員の採用なんかでもぜひ御協力をお願いしたいと。特に中学校は、例えばバレーボールの強い部があっても、もうこの先生が7年、8年、10年になったんでかわったら、後は全然。バレーボールで三重県で優勝しとるような中学校でも、指導する先生がおらんようになったらすぐにこれになる。
 私は松阪市ですけども、今回、松阪高校が甲子園へ行けたのも、あそこも松葉という監督がすばらしい指導者やから生徒が集まってくるんです。久居農林高校の監督のときもそうやったんです。四日市ではいなべ総合学園高校へ行った尾﨑監督。いなべへ行ってすぐに甲子園へ行きますわね。あれはやっぱり指導者の関係ですね。
 そういうことで、優秀な指導者を何とか、それは技術があるだけではだめですけどね。やっぱり人間性とかいろんな面も含めて、教員採用のときにぜひそういう先生を採用してほしいと思ってます。
 えらい時間長くとりまして、申し訳ありません。よろしくお願いします。

〇津村委員長 ありがとうございました。
 それでは、ほかに御質問はございませんか。
 傍聴議員の方々はいかがでしょうか。

〇水谷議員 済みません。えらい今日は、会長をはじめ大変お忙しい中、ありがとうございました。
 いろいろお話を聞かせていただきまして、大変参考になりました。本来ならば私もこの特別委員会に入りたかったんです。人数の関係で入れませんでしたけども。
 今、宮本参考人から指導者という話もありました。具体的な例も挙げていただきました。本当にそのとおりだというように思います。だから、我々議員も含めて県執行部がどうやってそういった指導者を採用していくか、これは非常に大事だと思います。点数が100点満点中100点を取っても、やっぱり人間性とか、いろんな問題があると思いますんで、これからはそこもよく把握した中で、いろんな分野で採用していかないといかんのではなかろうかなという気が私もしております。
 その中で、向井参考人のほうから、県民総参加のスポーツという話がありました。これは、それぞれの市町を含めた地域のスポーツが盛り上がって県民の中へ上がっていって、そこで総参加のスポーツというものができていくものであると僕も思っておりますし、また、それぞれのスポーツを振興していくためにはやっぱり地域スポーツが原点であるというように思っているわけでございます。
 その中で、三重県が今目指しているのは、当然競技スポーツを向上させていこうということと、それからもう1点、レクリエーションスポーツというものも広げていこうというようなことで、いろいろやっておるわけなんですけども、私は、やっぱり国体で優勝するためにはもっと競技スポーツというものを、選手権というものを多く持たなければ選手の実力というのは上がらないというように思ってます。オリンピックや世界選手権に出られるようなハイレベルな選手もいろんな大会がありまして、よろしいんですけども、国体に参加し、入賞できるような状況の中で選手を育成していくためには、三重県がそれぞれの地域を皆見た中で全体的に選手強化を図っていかないといかんと思ってます。僕はいつも県民体育大会の復活と言ってますけども、これはそれぞれの地域の活性化にもつながるんですよね。そういったことを体育協会としても、それにかわるものでも結構ですから、三重県下でできる競技スポーツというものもぜひ考えていただけたらなと僕は思ってますけども、そういう点につきましてはいかがでございますか。

〇藤澤参考人 先ほどの御質問に関係しまして。私はスポーツ振興審議会の委員をしておりますが、三重県はスポーツ・レクリエーション競技しかないんですね。県民体育大会はなくなってしまった。それで、調査を依頼しましたところ、僕はアンケートのとり方が非常に操作されたというか、そう思ったんですけども、全国でスポレクしかない県は数県しかないんですね。県民体育大会とスポーツ・レクリエーション競技、この2つがあるのがほとんどで、スポレクがない県もあります。
 スポレクしかないということは、これはもう競技力、競争意識がないということで、それで、スポーツ振興審議会のときに僕は質問したんです。いろいろ予算の問題とか、市町が合併して、先ほどちょっと指摘されました行政区とチーム編成の難しさということでなおざりになったんですけども。逆に、いい質問をいただきました。僕は国体に向けても県民体育大会というのは絶対必要だと思っておりますので。よろしいでしょうか。よろしくお願いします。

〇水谷議員 我々も協力させていただきますので、ぜひそういう選手権大会というもので実力を上げていくと。これが国体あるいはオリンピックという形につながっていくと思いますので、ぜひそういった形で考えていただきたいなと思います。ありがとうございました。

〇津村委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇津村委員長 なければこれで質疑を終了いたします。
 この際、参考人に対し、委員会を代表して一言お礼を申し上げます。本日はお忙しい中を本委員会のために御出席いただきありがとうございました。次回の三重国体に向けた十分な熱意を感じさせていただきました。本日いただきました貴重な御意見は、今後の本委員会での、スポーツ振興の在り方の議論に反映させていただきたいと思います。今後とも本県スポーツの振興に向けて御活躍いただきますこと、そして私たちに御指導いただきますことを、心からお願い申し上げます。参考人の皆様には本当にありがとうございました。
 それでは、参考人におかれましては、御退席いただきますようお願いいたします。

                〔参考人及び補助者 退室〕

Ⅱ その他

  (1)今後の委員会の進め方について

〇津村委員長 次に、委員間討議を行います。今後の委員会の進め方について、御議論いただきたいと存じます。
 今後の進め方としては、県外調査の実施や、さらに参考人を招致して意見聴取を行うことなどが考えられるかと存じます。
 まずは県外調査についてですが、さきの委員会で活動計画を作成するに当たって御議論いただきましたように、最近の国体に関する状況を把握するため、今年開催の岐阜県、あるいは来年開催予定の東京都などへの県外調査を実施してはどうかと存じます。具体的な日程につきましては後刻調整させていただきたいと存じますが、時期については、ぎふ清流国体終了後の10月下旬から11月上旬のあたりで実施してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

                〔「異議なし」の声あり〕

〇津村委員長 それでは、そのようにいたします。
 なお、行程等実施の詳細につきましては正副委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ございませんか。

                〔「異議なし」の声あり〕

〇津村委員長 それでは、そのようにいたします。
 次に参考人招致についてですが、さきの委員会で、前回の三重国体の経験者で現在も指導者として活躍していらっしゃる方などを招致してはどうかとの意見がございました。現在、正副委員長で候補者の案について検討していますが、年間行事予定で10月10日が委員会等予備日として設定されていることもございますので、10月10日を第1候補日として参考人から聞き取りを行うという方向で調整いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

                〔「異議なし」の声あり〕

〇津村委員長 それでは、そのようにいたします。
 なお、参考人の方の御都合もございますので、10月10日はあくまでも候補日ということで、場合によっては別途日程調整をさせていただく可能性もあるということをお含みおきください。具体的な候補者、日時等の決定につきましては正副委員長で調整後、別途委員会を開催し、委員の皆様にお諮りしたいと存じますので、御了承願います。

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

スポーツ振興対策調査特別委員長

津村 衛

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