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平成24年7月13日 議員提出条例検証特別委員会 会議録 

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議員提出条例検証特別委員会

会 議 録

(閉 会 中)

 

開催年月日      平成24年7月13日(金) 自 午後3時0分 ~ 至 午後4時34分

会  議  室        301委員会室

出席委員          9名

                            委  員  長    中嶋 年規

                            副委員長   長田 隆尚

                            委       員   小島 智子

                            委       員   森野 真治

                            委       員   小野 欽市

                            委       員   奥野 英介

                            委       員   服部 富男

                            委       員   中村 進一

                            委       員   永田 正巳

欠席委員          なし

出席説明員   

             [地域連携部]

                            次長(地域支援担当)                鈴木 伸幸

                            地域支援課長                     太田 憲明

                            「美し国おこし・三重」推進PT担当課長    松本 直樹

                                                                           その他関係職員

             [農林水産部]

                            次長(森林・林業担当)               西村 文男

                            農林水産総務課長                              前田 茂樹

                            農業戦略課長                     森内 和夫

                            森林・林業経営課長                市川 道徳

                            森林・林業経営課副参事兼副課長     朝倉 嗣雄

                                                                           その他関係職員

             [雇用経済部]

                            副部長                            世古   定

                            雇用経済総務課長                 平野 正人生

                            観光・国際局観光政策課長                    伊藤 久美子

                                                                           その他関係職員

事務局職員          次 長                神戸 保幸

                            企画法務課長        野口 幸彦

                            政策法務監          山本 道雄

委員会書記          議事課副課長        山本 秀典

                            企画法務課主査       中西 宣之

傍聴議員          なし

県政記者クラブ     2名

傍  聴  者           2名

協議事項

 1 条例の内容見直しに関する検討について

  (1)議会の議決すべき事件以外の契約等の透明性を高めるための条例

  (2)県の出資法人への関わり方の基本的事項を定める条例

  (3)三重県食の安全・安心の確保に関する条例

  (4)三重県地域づくり推進条例

  (5)三重の森林づくり条例

  (6)三重県地域産業振興条例

  (7)委員間討議

 2 その他

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

 1 条例の内容見直しに関する検討について

  (1)議会の議決すべき事件以外の契約等の透明性を高めるための条例

  (2)県の出資法人への関わり方の基本的事項を定める条例

  (3)三重県食の安全・安心の確保に関する条例

〇中嶋委員長 前回の委員会の振り返りをしたいんですけれども、議員提出の条例が23本ございました。大枠な基準で6本まで絞らせていただきまして、その執行状況などについて当局の皆さんから聞き取りをさせていただきまして、それぞれ委員の皆さんに条例の検証シートを作成していただきました。それが本日配付の資料1になります。まずはこの検証シートの集計結果をもとに条例の内容を見直す必要があるかどうかの検討を行いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 資料1をごらんいただきたいんですけれども、整理番号1から6までございます。最初の議会の議決すべき事件以外の契約等の透明性を高めるための条例、2つ目の2ページ、県の出資法人への関わり方の基本的事項を定める条例、少し飛びまして9ページ目、三重県食の安全・安心の確保に関する条例、整理番号6ですが、委員の皆様方の様々な観点からの検証項目を踏まえた検証結果としまして、この3つの条例については全員一致でこのまま継続してはどうかという意見でございます。まずこの3本について、検証の結果、継続でいいのではないかという意見でございますけれども、内容を見直す必要があるのかどうか検討したいと思います。また、条例の内容の見直しを行わないとしても、運用面などで委員長報告などで言及することも可能ですので、そのことも含めて委員の皆様の御意見をお伺いしたいと思います。
 いかがでしょうか、この3本の条例につきまして。特にございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇中嶋委員長 この3本については継続という結論にさせていただきたいと思います。
 残り3本があるんですけれども、検証結果として見直しという御意見が何人かの委員の方からございました。具体的に申しますと、三重県地域産業振興条例、これについては廃止という意見もございます。それから、三重の森林づくり条例、それと三重県地域づくり推進条例。これらについては見直しという御意見がありますので、まずは個別に検討を行っていきたいと思います。いただいた理由・コメント等も踏まえまして、この3本の条例に関して所管する執行部の皆さんに本日は出席を求めましたので、よろしくお願いしたいと思います。

  (4)三重県地域づくり推進条例

〇中嶋委員長 最初に、三重県地域づくり推進条例、整理番号5のほうから検討を行いたいと思います。私どもの条例の検証シートは既に執行部の皆さんにお渡ししてあるんですが、この検証結果等について御意見があればお願いしたいと思います。

〇鈴木次長 検証シートをいただいておりますが、私どものほうから特に意見はございません。

〇中嶋委員長 それでは、委員の皆様方、他の委員の皆さんの御意見、それから執行部としては特段それに対して御意見がないという前提のもと、この条例の取扱い、検証結果の取扱いについて御意見、御質問等ございましたらお願いしたいと思います。執行部に対する確認の質問でも結構でございます。

〇服部委員 委員から余り評価できないとか見直しとかいうものがありまして、これはある程度見直しも含めて考えていければいいかなと思うんですが、いかがでしょうか。

〇中嶋委員長 服部委員、おっしゃってるのは三重県地域づくり推進条例ですか。

〇服部委員 三重県地域産業振興条例です。

〇中嶋委員長 ごめんなさい。三重県地域づくり推進条例、整理番号5からです。

〇服部委員 同じ意見なんですが。

〇中嶋委員長 ほかに御意見は、いかがでしょうか。

〇奥野委員 見直しというけれども、どうやって見直しをするのかなと思うんです。中村進一委員のコメントは、「条例の策定当時の三重県をめぐる状況は、さらに厳しくなっており、さらなる効果が出るよう検討が必要である」とあるんですけれども、副議長もされておったし、もともとこの条例は新政みえのほうから出てきたと思うんです。ただ単に見直しというのか、それともこういうふうに見直しをしていくんやというので、今その考えがないのなら行く行くこれは時間をかけて見直していく、どういうふうにしていくということを考える必要があるんかな。見直しといったって具体的にどういうふうな見直しをしていくんやというのはなかなか難しいかなと思うんです。この条例をつくるときには1年間かな、かなり時間をかけてやったと思うんです。それをもう一回見直していこうと思うとなかなか難しい。まだ、なしにする、廃止のほうが楽かな、見直しのほうが難しいかなと、そんなふうに思うんですけど、どうでしょうか。

〇中嶋委員長 今奥野委員から御指摘をいただいたように、私もちょっと言葉が足らなかったんですが、少なくとも今日は、見直すということになればどのポイントを見直すべきかというところまで意見をいただいて、次回以降そこにポイントを絞っての議論をしていくという前提でお願いします。そういった観点で再度この条例の検証シート、三重県地域づくり推進条例の皆様のコメントも踏まえながら、また、特に執行部として我々の意見に対しての意見はないということでございますので、その中でどうしていくべきかという御意見をいただければと思います。

○奥野委員 見直しと書かなかったのは、見直しというと相当な労力が要るのかな、右か左かどっちかへ行ったほうがこの検討会が早く終わるのかなと思ったので。見直しやったら多分1年ぐらいはかかって、それを議論していかないかんし、もう一度皆さん方に理解していただかないといかんということになりかねんのかなと。検討会がまた要るかもわからんしね。加えるのは楽なんや。だけど、やっぱり見直しというのは大変な作業になるんと違うかなと思います。

〇中村委員 私も見直しのほうで書いた立場から御意見を申し上げたいんです。2件書いたのは、果たして今この条例が機能を果たしてるかどうかということもあって、この名前は三重県地域づくり推進条例でしたね。条例自体が本当にこの名前どおりに動いてるかどうか。三重県という南北に長い県が、市町と県との連携も含めて何とか地域づくりをうまくやっていけるようにということでつくったはずなんですけれども、それが機能しているかどうかを一度検証して、より効果が出てくるように見直す条例の一つとして、候補として挙げるべきではないかなということを思わせていただいたところでございます。いろんなテーマというか、イベントが終わってきてるんですよね。三重県生活創造圏ビジョン推進条例が終わった中で地域づくりへの県の関与を規定した新たな条例が必要ということでやられたという経緯もありますし、これにかわるものが今どういう形で動いとるのかどうなのか、そういったこともある程度は、特に南北格差の激しい三重県にとっては、中身が有効に機能しているかどうかをチェックしていく必要があるんではないかなということを感じさせていただいたわけでございます。

〇中嶋委員長 ほかに御意見はございませんでしょうか。

〇永田委員 今日のこの場で見直して、そういうことまで入っていこうと思うと、地域づくり推進条例だけでかなり時間をかけて総括と検証の議論をしていかなきゃならない性格のものだと私は思います。今日はそういうことじゃなくて、どっちにしていくんだということの判断をしていったらどうなんですか。

〇中嶋委員長 改めて今日の議論のゴールを設定し直しますけれども、残った3本の条例について、さらに見直しの議論をするかしないか。するのであればどういったところをポイントにするのかというところまで、今日は議論のゴールとさせていただきたいと思います。具体的にこの条文をこう変えたいという意見があれば一番クリアなんですが、当然そこまでは行かないかと思いますので、委員の皆さんそれぞれの検証結果を踏まえ、執行部の聞き取りも含めて、条例自体のさらなる見直しをやるか、やるならばどこのポイントをやるのかというところまで踏み込ませていただきたい。それを今日のゴールとしたいんです。

〇永田委員 そうでないと、とても今日の時間では消化できません。

〇中嶋委員長 その上で、今中村委員のほうから、当初つくった目的どおりに機能してるかどうか、特に南北格差の是正というところも踏まえてこの条例が十二分に機能してるかどうかということをさらに検証するべきではないかという御意見をいただいたところなんですが。

〇奥野委員 条例というようなものは、今日言うたで今日効果を発揮するとか、そういうものじゃないと僕は思うんです。1つの目標、目的、ある時期、この条例があるので、ここでこの条例を活用していくという。もともとこれは理念条例ですから、具体的に云々ということは少ないわけやで。この地域づくり推進条例は財源が毎年予算づけられとるかというとそうじゃないわけで、この条例に対して結果を追い求めること自体がちょっとおかしい。というよりも、なかなか理にそぐわない部分もある。私がちょっと書いたように、今年は南部地域活性化局というのもつくられたので、この条例がある程度マッチする部分も出てくるのかなというように、大ざっぱに考えたほうが楽なんと違うかなと思います。

〇中嶋委員長 ほかに御意見はいかがですか。

〇小島委員 できた経緯とかを前回御説明いただいて、ここで条例そのものを見せていただくと、当たり前のことが書いてあるという気がするんです。だからきっと、奥野委員は必要か、もうなくしてもいいかということやと思いますが、私はこれはこれとしておいて、それが具体的に各地域でどういうふうに進んでいるかということが課題だと思うので、この条例そのものの持っているものをさわる必要があるというふうには考えませんでした。意見の中にもそんなふうに書かせていただいたんですが、ここを具体的にどうさわったらいいかわからないというのがありまして、そのままでいいのではないかと考えさせていただくところなんです。

〇中嶋委員長 今のは、条例というよりは運用の問題だというところですか。

〇小島委員 はい。

〇中嶋委員長 ほかに御意見はいかがでしょうか。よろしいですか。
 私自身も評価者の一人として検証シートを書かせていただいて、事前に副委員長とお話をしてる中では、地域づくり推進条例については理念条例で、中村委員や小野委員が非常に心配されてるというか、本当にこの条例が機能してるのかというところでは危惧する点があるんですけれども、それは条例をさわることで問題を解消できることじゃないねと。どちらかというと、今小島委員におっしゃっていただいたように運用の問題なのかなと。また、奥野委員が言われたように、直さないのであれば廃止したらどうだという意見もあるかもしれませんが、だけど、ないよりはあって、その理念のもとにそれぞれの政策をしっかりとやっていただく、それをしっかり評価していくという仕組みを議会のほうで、常任委員会なりでやっていくのが大事じゃないかなというふうなことが、私ども正副委員長の中では意見になっております。できるならば地域づくり推進条例についてはこのまま継続と、ただし、その理念、それから現状から見て果たして地域づくりに寄与してるかどうかということについては所管の常任委員会、議会全体として引き続きしっかりとチェックしていくということを委員長報告等の場で申し上げさせていただくということで、この条例についての検証結果とさせていただきたいんですが、いかがでしょうか。

〇奥野委員 これは4年前か3年前にできたんかな。

                〔「4年前です」「平成20年です」の声あり〕

〇奥野委員 そうでしょう。だから、それまでこの言葉すら出てこなかった。だけど、今回こういうふうな形になって出てきたということだけでも意味があるのかな。だから、こういうことはたまに、2年に1回ぐらいはやっていく必要があるんと違うかな。だから、つくったらそれでいいんやというのは。もともとこの条例自体が非常に難しい条例であったので、その運用方法とか、財源はいかにするんやとか、県議会にそれだけの権限があるんやとか、いろんな御意見が出されたままの状態でこの条例が成立して、その後検証せずにここまで来たというので、いま一度ここで改めて検証されたということ自体が、我々議員にとっても、こういう条例があったんかという人も中にはおるかわからんで、ある意味そういう面で委員長に報告してもらうというのは非常にありがたい、いいことであると思います。

〇小野委員 委員長報告の中でぜひ、各部が地域づくり推進条例の理念を十分に理解した上で、しっかりとタッグを組んでというような表現を入れていただきたいと思います。

〇中嶋委員長 おっしゃられるとおりで、地域づくり推進条例を所管している地域連携部は一生懸命でも、ほかの部がそれを無視したやり方をしてるというのでは、これまたおかしな話になるので、そういう意味では議会全体としてチェックしていく必要もあるという中で申し上げさせていただきたいと思います。

〇奥野委員 大体執行部は、あんたらがつくった条例やでのという思いがある。あんたらが勝手につくった条例やないか、あんたらがもっと検証せえよというのがあろうかと思うので、それは我々がつくったんやで、執行部よ、こういう条例もあるんやでということはやっていかないかんのと違うかなと思います。

〇中嶋委員長 ほかに御意見はございませんでしょうか。
 なければ、そのような形で委員長報告を何らかの場面でさせていただきたいと思います。当局にはお疲れさまでした。執行部入れかえのため、着席のまま暫時休憩いたします。

                〔当局 退室〕

                (休  憩)

  (5)三重の森林づくり条例

〇中嶋委員長 次に、整理番号4、三重の森林づくり条例について検討を行いたいと思います。
 この条例の検証シートをごらんいただきますように、検証結果としましては継続と判断した委員が8名、見直しと判断した委員が1名ということになっておりまして、それぞれ理由・コメント欄もございます。この後、我々の検証結果について執行部から御意見をいただき、また、今回見直しと判断されてらっしゃる委員のほうから補足の説明があればお願いしたいと思っております。
 それではまず、この検証結果について当局からの御意見がございましたらお願いしたいと思います。

〇西村次長 特にございません。

〇中嶋委員長 特にないということでございました。それでは小野委員、何か補足的な説明等がございましたらお願いしたいと思います。

〇小野委員 ここに書かせていただいたように、例えば条例に基づいて森林をつくっていくと。これから具体論で財政的な裏づけもつくりながら税をつくっていくわけですが、そのための裏づけになるような条例ですので、環境に配慮するということで都市型の住民にもコストをかけていくわけですから、そのところがわかりやすいように表現されるような条例にならないといけないのではないのかなと思います。その点をしっかりと書いていただくとありがたいなと思います。

〇中嶋委員長 これらに、執行部としては特に意見なしと。それから、小野委員のほうからの補足的な御説明は、理由・コメント欄にもございますように、前文等で県民に循環型社会づくりというところを強調した文言を入れるべきではないかという御意見というふうに承ったんですが、このことについて御意見等ございましたら。
 私のほうから執行部に確認ですけど、森林づくり条例の前文の中で、今小野委員が御指摘された都市住民も含めたような森林づくりの大切さだとか、循環型社会づくりだとか、そういったところの記述を、議員提出条例でお聞きするのは大変申しわけないんですけれども、ちょっとわかりやすく説明していただけるとありがたいんですが。

〇西村次長 まず、前文の最初に森林の機能として「県土の保全、水源のかん養、自然環境の保全、公衆の保健、地球温暖化の防止、林産物の供給等」の多面的な機能があるということをきちんとうたっておりまして、これらがきちんと発揮されることによって生活、文化活動の場として都市だけではなく県全体の県民に恩恵をもたらしてきたという記述がございます。そして、その中で、今度は最後になるんですけど、「森林の有する多面的機能を効果的に発揮させることによって環境への負荷が少ない循環型社会の構築に貢献していく」ということで、都市部も含めた全体への貢献度、それから環境への負荷が少ない循環型社会の構築、その辺はきちんとうたっているというふうに解しているわけでございます。

〇中嶋委員長 こういう御説明も踏まえて、御意見等ございましたら。もしかすると、書いてあるけど実行されてないんじゃないのというふうな小野委員の印象なのかもしれないなということも思いながら聞かせていただいておったんですが。

〇奥野委員 直す、直さんより、税がかかるときには何らかの形でそこら辺をPRというか、アピールしていったほうがええんかなと。この条例自体は今説明されたように、ある程度網羅してるんかなとは思います。税がかかるときには都市部から山のほうまできちっと説明できることが必要かもわからんなと思います。

〇小野委員 この条例がつくられた前後、我々の生活の現場では、例えば県の担当部局が河川の浄化について一生懸命子どもたちを中心にPRされたり、そのときに循環型社会はこうなんだよというふうな丁寧な説明をしていただく部分もありましたけれども、最近そういうのは余り目にしないです。四日市やそこら辺で、地域機関でも一生懸命取り組んでいただいたこともありました。伊勢湾の浄化にもつながるんですよというような話もありました。そういうところはもう少ししっかりと捉えて、みんなに理解が深まるように。だからこそ、今度税がかかったとしてもみんなで負担して守っていこうよと。それがひいては自分たちへ返ってくるよというようなことがわかるように。森林づくり条例の中でもあるんだからね。つくって一、二年だけやって、それから先はしないというんじゃどうしようもないので。そこら辺の検証はしとかないといけないでしょうね。何かやっていただいてるんなら教えていただければ理解もしますが、どうなんですか。

〇西村次長 条例ですのでそこまではないんですけど、こういうものをPRというかわかっていただくのにいろんなことはやっておって、先ほど小野委員からございました海への効果というのでは、漁民の森づくりが県内で数カ所出てきておりますし、我々県民への理解の促進というのはいろんな場面での説明会とか、この条例に規定されました三重のもりづくり月間ですが、10月が三重のもりづくり月間になっております。ここで県内持ち回りのフォーラムとか、各地域での森の講座等を集中的にさせていただいて、ほかでもやっておるんですけど、三重のもりづくり月間を中心にPRをしているというのが現状でございます。

〇小野委員 我々が経験した中では、夏休みとか、子どもたちの休みの期間をうまく利用して、具体的に河川でどんな魚がいるよとか、そういうことを通じ、森からの恵みというもの、それが海に伝わっていくというような勉強の場があったんです。今のお話では三重のもりづくり月間って、もう秋ですからね。津市の美杉地域で森の中を歩く運動もありますので、一部地域で一部の方にやっていただける、あるいは熊野古道を歩いていただく県外在住者に理解していただける部分はあろうかと思いますが、県民益を考えるともうちょっと違う方法もあるんだろうと思いますから、これから先はそういうPRも大事だろうと思います。

〇西村次長 これからそういう行事を行うにしても、森から川、海へのつながりというのも意識した行事も増やしていきたいと考えております。

〇中嶋委員長 今のお話は、この条例の運用面で見ると、どうも理念も踏まえたところが欠落してるんじゃないの、大丈夫なのというふうな御指摘と捉え、かつ、今後森林づくりに関する税の議論が本格的になるに当たっては、そこの部分をしっかりと目に見えるような形で県民の皆さんに御理解いただくような動きをしないといけないんじゃないのと。それは必ずしも条例の理念や方向性とそごを来すものではないという前提でのお話かなというふうに今までの議論をまとめさせていただきたいと思います。こういったことを踏まえまして、さらに委員の皆様方の御意見をいただければありがたいんですが。
 特になければ、これも事前に正副委員長でいろいろと議論した上でなんですが、この条例の取扱いについて1点考えの案を出させていただきたいんですけれども、森林づくり条例につきましても、書いてある理念だとか政策については条例を見直すというところの話じゃないだろうと。それよりは、今小野委員に御指摘いただいたような森林の多面的な機能だとか、それが都市住民にも、オール三重県民に寄与してるんだというところの理解を得るような運用をさらにやっていくべきであるというふうなことがいろいろと議論になったと思っておりまして、結論としましては、条例についてはこのまま継続でいいんではないかと。ただし、先ほどの地域づくり推進条例と同様、立派な理念が書いてあるので、それがもっと目に見えるような形に意識した政策づくり、かつこれから森林づくりに関する税の議論があるということを踏まえて、より県民にそういったことを理解していただけるような取組を強化するべきではないかということを、委員長報告等で申し上げさせていただくという形で検証の結果とさせていただきたいと思うんですが、委員の皆様方いかがでしょうか。よろしいですか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 ありがとうございます。

〇奥野委員 森林の一般質問は非常に少ないんさな、実際に言うて。議員が自分でつくっておきながら知らん顔しとるという部分もなきにしもあらずやと思う。我々が来る前につくられた条例やけれども。つくった責任、提言した責任というのは議員も持つべきやと思うわ。つくったぐらいやったら年に1回ぐらい誰か質問せえよというような意識もないんさ、議員自体も。執行部ばっかり責めるんやなくて、議員も反省するべき点が多々あると思うんです。議員ももう一度、こんなもんは我々がつくったんやぞということを知らしめるべきやと思います。

〇中嶋委員長 先ほどの地域づくり推進条例でもおっしゃっていただいたところですので、これは個別の条例というよりは、この議員提出条例検証特別委員会として、つくった者の責任というか、言葉は任せていただくとしても、そういったことを一度議員に向かってお話しする場面、内容も含めさせていただきたい。

〇奥野委員 主に議員に向かってやるべきと違うか。

〇中村委員 議員に向かってやらないかんし、それから、執行部はうっとうしくて取り組みにくいやつを議会がつくって提言してるという面もある。そちらが主体なのでね。そういった意味では議員もしっかり責任を持たないけませんけれども、執行部は国からこういう形で方針が出たとか、外から来たやつは、国で決まったやつをやっていくというのが圧倒的に多いのに対して、議会としては県民の声を51人が直接それぞれのところで聞いて、この時代にこれをやらないかんということでやってきたものもあります。執行部は議員が手を抜いたら、もしかしたら喜ぶかもわかりませんので、執行部のほうにもしっかりと言うということが大事かと私は思います。

〇中嶋委員長 先ほどの地域づくり推進条例もそうですし、森林づくり条例もそうですが、個々の条例で一応継続としたものについてもコメントを見ると、例えば条例の目的が達成されてるかというところについて、皆さんが十分達成されてるという評価ではないということを踏まえますと、今中村委員がおっしゃっていただいたように、執行部に対しては条例の理念を再確認していただいて、そのとおり運用されてるかどうかということを申し上げさせていただくとともに、議員に対しても自分たちでつくった条例なんだから、もう少し意識しながら、言葉はいろいろありますが、その両面をまず押さえさせていただいた上で、個々の条例の特にポイントとなるような部分、この森林づくり条例については多面的機能とか循環型社会とか都市住民とか、そういうキーワードについて個々に申し上げさせていただくような形での報告をつくらせていただきたいと思います。もちろんつくった段階では皆様に案をお示しして、御意見をいただけるようなやり方をしていきたいと思いますので、御理解をいただければありがたいと思います。
 三重の森林づくり条例ですけれども、以上のような結論でよろしいでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 それでは、これにつきましては以上とさせていただきます。
 当局の皆様にはお疲れさまでございました。執行部入れかえのため、着席のままで暫時休憩させていただきます。

                〔当局 退室〕

                (休  憩)

  (6)三重県地域産業振興条例

〇中嶋委員長 最後に残りました三重県地域産業振興条例について、検討を行いたいと思います。
 整理番号3ですが、この検証結果が一番ばらつきがございます。廃止とした委員が1名、継続とした委員が4名、見直しとした委員が4名です。後ほど、廃止、見直し、継続について、自分がこう判断したということについて、補足的な説明がございましたら御意見をいただきたいと思います。
 最初に、地域産業振興条例を執行部が自己評価したときに、ほかの3本の条例、具体的には、三重の森林づくり条例、三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する条例、みえの観光振興に関する条例という、それぞれ産業分野別の条例があるんですが、それらと重複したところがあるというのがございます。そういう執行部の自己評価を踏まえて、小島委員から読み比べてみる必要があるとのコメントをいただいております。
 正副委員長で協議した結果、重複の内容を確認したうえで、地域産業振興条例の取扱いについて議論したほうがよいということで、執行部に資料をつくっていただきました。3本の条例と今検証の対象となっている三重県地域産業振興条例との相違点について御説明をいただき、それを踏まえて、各委員から自らの検証結果について追加のコメントがあれば、いただけるとありがたいという進め方をしたいと思います。
 それでは、当局から資料の説明と委員の検証結果について意見があれば、お願いします。

    ①当局から資料に基づき説明(世古副部長)

    ②質問

〇中嶋委員長 今重複していると評価されたところを個別に教えていただきました。
 次に、条例の検証シートをもう一度ごらんいただいて、三重県地域産業振興条例についてそれぞれの委員の皆さんの検証結果と理由・コメントがあるんですが、これについて補足の説明をお願いしたいと思うんです。見直しという御意見の方からどなたか。

〇長田副委員長 今回見直しと書かせていただきましたのは、今の説明の中にも地域産業振興条例を土台としてという説明があったと思うんですけれども、そういう言葉にもあらわれますように、これはどちらかというと包括的な条例であって、あとの3つはもう少し細かい条例なのかなという思いがあります。そんな中で、地域産業振興条例の第5条第1項第7号に観光について具体的な記載があったりして、その辺が重複かなという感じに思われました。地域産業振興条例は全体の理念的な、それこそ大まかな方向性だけで、細かいところについてはおのおのの条例で示したほうがいいのかなという観点の中で、見直しという形でコメントを書かせてもらってます。

〇中嶋委員長 ほかに見直しという御判断をされてらっしゃる委員の皆さんで、補足の御説明は。

〇小島委員 この前ご説明いただいたときに、三重の森林づくり条例と三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する条例とみえの観光振興に関する条例というのが3本出てきてましたので、どういうふうになってるのかなと思って書かせていただいたのを、ここにまとめていただいてありがとうございました。いつできたのかというのがぱっとわからないので、申しわけないんですけど、包括するということは、地域産業振興条例が一番初めではない。

                〔「一緒です」の声あり〕

〇小島委員 一緒にできてるんですね。この4つの関係はどう考えたらいいのかを教えていただきたいと思います。

〇世古副部長 各条例の公布、施行の期日は、資料でそれぞれの条例の一番下のところに記載しております。

〇中嶋委員長 これを見ますと、地域産業振興条例ができて、同じ日に三重の森林づくり条例が成立し、その後、食を担う農業及び農村の活性化に関する条例ができ、みえの観光振興に関する条例と、こんな順番でできてきておるということですね。

〇小島委員 だからどうやというわけではないんですけど、それぞれ必要やと思いましたし、今ずっと見せていただいても、それぞれの産業分野によって細かくいろいろ書いていただいてあるのがそれぞれの条例なんだろうなというふうに思いました。ただ、今こうやって見せていただいただけでは文言をどうやって整理するかという判断はとても難しいので、今こうしたほうがいいというのは、私としては申し上げることができません。

〇小野委員 私はここの理由・コメントのところにも書かせていただいたように、時代背景の変化は、例えば数年前にシャープを企業誘致したときの三重県のありようとは異なり、今シャープはもう全然違うところへ転換して、鈴鹿市の本田技研の形態も大きく変わっています。津市もそうなんですが、産業といいながら、そこに立地する企業はそれぞれ大きく動いておりますので、地域産業振興条例の県の責務のところにうたってあるように「総合的かつ計画的に実施する」ことが果たして時代の経済の動きとともにできるのかという基本的な疑問を感じています。だから、もしできるということであるんなら、その理念にうたわれるものの充実を、理念条例だからそこまで言わなくていいと言われたらそれまでですが、うたう以上はしっかりとやっていっていただかなきゃいかんなというふうに思いまして、見直しをしたほうがいいと思っております。

〇中村委員 先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、私はここで見直すのを、この部分のこの条項をああせえ、こうせえという形で議論するところ、それはこの条例が今の時代に合っているかどうか、条例はつくったけどそのことがうまく機能しているのかどうなのかも含めて、もし条文の中でこういうところを直したらもっと今の状況が変わるんではないかとか、あるいは時代にマッチしたところがあるんじゃないか、そういったことをこれから先この委員会で議論していけるものやと思ってましたから、自分自身でこれとあれを直さないかんという形では今日は参加しておりません。ただ、そういった意味で今の三重県の置かれている環境からいうと、さっきのと同じ形になるんですけれども、地域づくり推進条例もきちっと機能してるかどうか心配やったものですから申し上げました。
 今回の地域産業振興条例につきましても、私はまず絶対必要だと思います。それから、検証をきちっとすることによって、それぞれさっき説明していただいたように、先ほどの観光とか、ほか幾つかの具体的な目的を持った条例とダブってるところというのは、一番大事なところだからダブってるんだと思いますので、そのことをいろていく必要はないんじゃないかなと思うんです。ただ、より機能できるように検証していく必要があるんではないかなという思いがしたものですから、見直しというふうに上げさせていただいたところでございます。
 それから、一年続いてのいろんな質問の中で、それぞれの地域の産業興しについては質問もかなり出てきているんじゃないかなと私は思っておりますので、これは全体的な地域の産業を見るという立場から必要だと思います。それから、製造業とか商業とかいろんなことについては、中小企業とか、そういったところに対する条例が個々にできてくれば、それはそれでまたいろていくということが大事かなというふうに思います。

〇中嶋委員長 委員長ですけど一委員という意見で聞いていただければありがたいんですが、私自身の検証結果は廃止してはどうかという意見にさせていただいております。今議論がございましたように、理念的な条例という中で、個別具体の条例はこういう形でできてきて、今後も中小企業振興であったり商業振興であったり、様々な業種別だとか対象別だとか、そういった条例をつくっていくほうがより効果的で、地域という空間に着目した条例の内容というのは、このグローバル化時代、そして小野委員が言われたような変化の激しい時代に余り適切ではないのじゃないかなという意味で、逆にこういう地域という空間の理念にとらわれ、総合的かつ計画的に県が産業政策を実施するというところが時代の変化に追いついていかないということも考えると、この地域産業振興条例があることによって今後の中小企業振興条例であったり商業振興条例であったり産業振興の条例の足かせになるんじゃないかなと感じまして、この条例は廃止してもいいんじゃないかなという思いに至ったわけでございます。これは必ずしも絶対廃止でないとてこでも動かんという意味ではないので、皆さんとの議論を通じて継続ということも十二分にありで考えていきたいと思っています。
 継続とされた方でも御意見がございましたら。また執行部に対する御質問も含めて。

〇服部委員 私の検証結果は一応継続なんですけれども、これは条例の運用と文言等も含めて検証するための継続と。見直しも含めて。見直しに近いわけなんです。だから、どちらにしようかなと思ったんですが、今の段階では委員長が言われたように廃止というところまでは考えにくいんじゃないかなと思いますし、いい方向性で検証していただいて、文言等も含めて考えていったらどうかなという思いです。

〇中嶋委員長 ほかに御意見は。

〇奥野委員 本来は廃止やろね。心が痛むので継続にしてるけど、見直しというのは非常に難しいと思う。だから、廃止してこれにかわるものを、地域づくり推進条例みたいな下手な条例はつくらんようにしながらしたほうがいいんかなと思う。委員長に廃止でてこでも動かんと言うてもうたほうがやりやすいんやけど。中途半端なことよりも、僕は委員長にてこでも廃止で譲らんというぐらいに言ってもらって、かわるべきものを、もう一遍原点に戻ってつくったほうがいいんかなというような気がしないでもないです。それは委員長に任すわ。

〇中嶋委員長 委員会の議論の中で方向性を見出していきたいと思います。

〇服部委員 今奥野委員が言われたのと同じなんですけども。産業戦略というような形で私、今常任委員会の委員長をしておりますのでコメントは非常に難しいと思うんですが。それに、鈴木知事に産業振興、産業連携をしっかりとやっていこうという思いもありますので、今、新たな産業に対しての条例を今後考えていってもいいんじゃないかなというふうにも思います。今回の地域産業振興条例は廃止にして。委員長が言われる廃止というのでも、時間はかかりますけど、我々は、新たな条例づくりに進んでいってもいいんじゃないかなというふうな思いもございます。

〇奥野委員 廃止の方向で、今廃止せずに次を考えていくという、玉虫色の形のほうがええんと違うか。廃止の方向で考える、と今ペケをするわけにもいかんで。だから新しい、かわるべきものを考えていくと言ったほうが非常に丸く、玉虫色におさまるんではないかなと思いますけど、いかがでしょうか。絶対このままじゃいかんよ。小島委員もおっしゃるし、いろんな下がっとる部分もあるし、これはやっぱり見直すというんか、方向としては変えていかないかんのと違うかな。委員長が廃止と言うとるのやで。

〇中村委員 この議員提出条例の検証に係る条例制定の背景の中に、国際化、少子高齢化、あるいはこういう状況の中で地域経済及び県民の生活に大きな影響を及ぼす、特に小規模、零細と言われる事業所については長引く不況の中で云々というのがあります。これが今ある条例の中で完備されているのであれば、こういう具体的な条例があるやないかということであればこれを廃止することでよろしいですけど、これからつくるので、まず廃止しといてというようなのはちょっと乱暴かなという感じもせんことはないんですけどね。ですから、この条例が生きるような形で、字句等を直していくんであれば、その検証をしてもらったらどうかなという感じに議論を聞いとって思いました。

〇永田委員 やっぱり三重県の産業振興というと、地域おこしという問題が非常に大事やと思います。確かに小野委員が言われたような具体例もありますけれども、全体からして地域産業を活性化する、あるいは地域産業を興していくということからすれば、中身についてはいじっていく必要があると思うんですが、理念的なものについてはやっぱり大事やと思いますので、これは廃止じゃなくて継続でいくほうがベターやと思うんです。今の現状から見てますとね。

〇小野委員 永田委員の言われるのももっともで、今ここで急にぽんとなくすというんじゃなくて、やはりこれを継続しながら。本当にこんな急激な時代変化というのはそうはないと思いますので。そこら辺が裏づけできるような、一部の見直しを考えながらやっていくというのをここの委員会でもうちょっと時間をかけて精査してやっていけばどうかなと思います。今日で終わるわけじゃない、これからまだまだあるわけですから、何かやっていったほうがいいんじゃないですか、一本や二本は。

〇中嶋委員長 ほかに御意見は。森野委員どうぞ。

〇森野委員 私は継続という形にさせていただいてます。森林とか農業とか観光とかそれぞれ個別の縦のものも必要ですし、それを総合的にやる横みたいなものも必要なのかなと思うので。ダブってるからそぎ落としてもっと簡素なものにとかいう見直しはいいかなと思うんですけども、やっぱり総合的な、横を通すようなものが必要かなという意味で継続とさせていただきました。

〇中嶋委員長 ほかに御質問とか御意見とかは。

〇長田副委員長 今の森野委員と同じような話で、地域という横の割り振りの条例と産業ごとの割り振りの条例の整合性がとりにくいというのが今回のわかりにくい原因かなということがあると思います。今永田委員がおっしゃった地域からの思想というのも当然必要やと思いますので、その辺の整合性がとれるような形に見直しながら、見直した結果、整合性がとれやんだら新しい条例になるかもわかりませんが、今のまま残しとくというのはどうかなという気はします。

〇中嶋委員長 執行部の方にお尋ねしたいんです。食を担う農業及び農村の活性化に関する条例だとか、最新でいけばみえの観光振興に関する条例を御検討いただくときに、地域産業振興条例との重複とか整合性とかいう観点でのチェックを私自身はし切れなかったんです。私自身の反省も含めてなんですが、執行部の皆さんが執行部提案条例であるこの2つの条例を検討するに当たっては、言い方は変ですけど、どういうふうな形で地域産業振興条例をベースに考えられたのか。先にでき上がったこの条例の枠を超えてはならないという観点で2つの条例をつくられたのか、ないしは、地域産業振興条例の枠では当然おさまらないので、新たなところを書き加えているわけですが、それが地域産業振興条例と適合してるかどうかというチェックは意識されてつくられたかというのを確認させていただきたいんです。

〇森内課長 三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する条例、これは執行部提案で制定させていただいたんですが、この検討に際しては、既存条例ということで、この地域産業振興条例とほかもう1件、三重県食の安全・安心の確保に関する条例、2件の関連条例がございました。それらの条例も踏まえまして、我々が食を担う農業及び農村の活性化に関する条例で狙ったのが、農業及び農村に関する施策全般を網羅した条例、方向性を決めていきましょうということであったので、当然、2つの条例だけでは全てが言いあらわせてなかった部分がございます。そういう意味で、全般の柱立てをした中で、2つの条例で規定してある考え方とそごがあるといけませんので、そごのないような形で整理し、両条例の理念、考え方を本体といいましょうか、食を担う農業及び農村の活性化に関する条例にも盛り込むということで、既存の2つの議提条例を意識しながら条例の制定を進めさせていただいております。

〇伊藤課長 みえの観光振興に関する条例でございますが、これは昨年度、私も入って担当と一緒に議論させていただきました。その中で、地域産業振興条例は当然念頭にございまして、その中でそごを来さないようにということもやはり考えました。ただ、先ほどからの議論にもございますように、地域産業振興条例は非常に包括的で幅広い条例でございましたので、特にそごを来すようなことはなかったかと思います。観光振興に関する条例は観光産業の今後の方向性、それからその振興策をより具体的に規定するものでございましたので、地域産業振興条例に掲げた理念に基づき、施策の推進にもつながるものであると理解した次第でございます。

〇中嶋委員長 あと執行部の皆さんへの御質問とか御意見は。委員の皆さん、ございますか。
 ほかに御意見がございませんでしたら、この条例についてはかなり意見が分かれましたので、この後いただいた御意見をもとにさらにポイントを絞らせていただきながら、さらなる検証をさせていただくというところで、そのポイントについてはこの後委員間討議という形で整理させていただきたいと思うんですが、よろしいでしょうか。

                〔「はい」「異議なし」の声あり〕

〇中嶋委員長 地域づくり推進条例と似たようなところもあるんですけど、重複度合いだとか、廃止という極端な意見も含めて意見にばらつきがございますので、これについては今後さらに検証を深めさせていただきたい。そこのポイントについては、公開の場ですけれども、この後皆さんと委員間討議をしながらポイントをまとめたいと思います。その内容によってはまた執行部の皆さんにいろいろと状況をお聞かせいただく場面もあるかもしれません。
 とりあえず今日のところは以上とさせていただきますので、執行部の皆さん、どうもありがとうございました。執行部の皆さんが退室される間、座ったまま休憩でお願いします。

                〔当局 退室〕

                (休  憩)

  (7)委員間討議

〇中嶋委員長 それでは、休憩前に引き続きまして、まず本日のまとめをさせていただきたいと思います。先ほど、最後にしました三重県地域産業振興条例以外の5本につきましては、この条例の検証シートに基づき、このままという検証結果にさせていただきます。ただし、三重の森林づくり条例と三重県地域づくり推進条例については幾つか委員長報告の形で加えさせていただくとともに、議員提出議案での議員に対するもう少ししっかりやろうとか、執行部の皆さんもこの条例の理念、目的をしっかり踏まえた運用をやっていただきたいという前提のお話も委員長報告でさせていただくということで、一つの結論とさせていただきます。
 残った地域産業振興条例なんですが、先ほども申しましたように廃止、見直し、継続と大きく意見が分かれておるんですけれども、先ほど伺った意見でいきますと、時代の変化に合ってるのかどうか、また重複しているところについて今のままでいいのかどうか。具体的に申しますと、本日の資料2でいきますと、基本方針のあたりが三重県地域産業振興条例の第5条で細かく書かれておって、例えば観光なんかですと、みえの観光振興に関する条例に全部包括されてる、さらに包括以上のものがあるというふうなこともあり、このあたりの整理をどうするのかというところのポイント、その中で横軸の視点、地域の視点というものをどこまで反映させるべきか、ないしは地域という概念が果たして今の産業の時代変化についていけるのかという逆の意見もありましたので、このあたりが検証、見直しのポイントになってくるのかなと思うんです。今後この地域産業振興条例を見直していくに当たってはどのポイントを議論していくべきかというところについて御意見をいただきたいと思います。

〇服部委員 もう見直しというのを決定でやっていこうということでいいんですね。

〇中嶋委員長 結論として見直すかどうかというのは別ですが、今日の時点ではさらなる検証をしようということでまとまったと。結果として見直すかどうかはさらに議論が必要だというふうに理解しております。さらに検証していく、検証ポイントですが、ばくっとしてるんじゃなくて、もう少しここのポイントというのを、今日皆さんで議論の上決めていきたいと思ってます。様々な御意見をいただいて、最終的には正副委員長で整理したいと思うんです。

〇服部委員 委員長にいろいろとお話しいただいて、今の3つの条例と重複する部分があるというところで、条例のその部分をどうするかということも必要だと思うんです。どうなんですか。その辺のところから攻めていけば、おのずと論点が絞られてくるんじゃないかなと思うんです。包括的な条例ですので、残すのか、それとも文言を変えていくのか、条例をなくしていくのか。極端なことですね。今議論をやってると重複部分がたくさんあるよというような説明があったものですから、その辺のところで、この条例を残していくのか、見直してやっていくのか、廃止にしていくのか難しい問題だと思うんですけど。包括的な条例なら要らんというなら、奥野委員がおっしゃるのと同じだと思います。

〇中嶋委員長 ほかに御意見はございませんか。

〇中村委員 この条例をつくった経過とか、前段なんかの表現を見てますと、三重県が南北に長いこととか、それからグローバルな時代に入ったから地方の産業はもう余り関係ないやないかという一面的な切り捨てで条例自体をなくしてしまうのは、つくった経過というか、あるいはまた南のほうにお住まいの方々とか、地方で地域を支えようとして頑張っておられる方々から見たら、せっかくいい条例をつくったのに何で検証もせんとなくしてしまうんやということにつながらないかという危惧があります。前文の「三重県は南北に長く、産業資源の蓄積の状況が地域により異なるため、県内一律の産業振興施策ではなく、地域の特性に応じた産業の振興を計画的に推進していくことが必要である。」、これは大変大事な理念だと思います。そのことが今うまくいってるのかどうなのか、あるいはもっと違う表現でこの条例を強化していく、そういうことが必要かなと。また、この条例で足らんのであれば、これから新しい条例をつくって、その暁にこの条例をなくすなり、そんな形になればというふうに思うんです。

〇中嶋委員長 そうしますと、今後検証していくんですけれども、そのポイントとしては、地域から見た視点の産業の振興を計画的に推進していくということが時代にマッチしてるかどうかというところを議論してはどうかということになるわけですか。

〇中村委員 そうですね。そのことも含めて。

〇中嶋委員長 もし私の理解が足らないところがあったらもう少し言っていただけるとありがたいんですけど。

〇中村委員 この条例の一言一句をどうこうという形で来てないものですから、すぐにここをどうせえというのは。

〇中嶋委員長 ここをどうせえというところではないんですが、今日の議論のポイントであったのは、今ある3本の条例と地域産業振興条例の重複部分をどう整理するのかが1つのポイントというのは、今服部委員からも言っていただきました。もう一つが、私なんかはグローバル化時代で地域だとか、スピーディーな産業の動きの中で計画的だとか総合的というのが時代にマッチしないんじゃないかという意見なんですが、逆に永田委員、中村委員のほうは、だからこそ地域という視点も大事であると。また、森野委員からも横軸の視点も必要だと。ここのところについて意見というか、考えが分かれてますので、ここも1つ議論のポイントなのかなと思っています。それでよかったですか。

〇中村委員 はい、それでよろしいです。

〇長田副委員長 先ほど質問もございましたが、時系列的なこともあると思うんですけれども、地域産業振興条例ができたときには残りの条例がないので、第5条の中におのおのの振興に関する基本方針はというのを盛り込んでもらってありますが、その後に具体的にこういうように出てきてますので、その中の、例えば第5条の中の農林水産業の振興に係る基本方針で、この条文と後の条文とが合っているのか。逆に言えば、具体的な条例に任せたほうがええという書き方にしたほうが整合性がとれるのかなというのが1点です。地域産業振興条例ですが、ぱっと読んどると産業振興条例なのかなと読めるようなところもあったりして、その辺がちょっとわかりにくいのかなという気がします。

〇中嶋委員長 ほかに御意見はございますでしょうか。

〇小島委員 地域を大切にして横串を通す形でと言われるのもわかるし、今の産業が進んでいこうという方向の中で合わないところがあるんじゃないか、だから廃止でもいいんじゃないかという議論もわかるんですが、そもそもこれができたときの理念がどういう理念だったか。そのときに、地域それぞれが大事じゃないかということが一番大きかったのであれば、ここだけでそれがもういいんだと判断できるのかどうかということが私自身ちょっとよくわからないんですが、その点についてはどうなんでしょうか。この条例ができたときに地域を大切にしよう、それぞれの地域での産業振興を大事にしようということが最も大きかったとすれば、そこの理念はもう時代にそぐわないからいいのだというふうに言っていいかどうかということ自体がよくわからないんですが、そこについてはどうなんですか。

〇中村委員 私は三重県のそれぞれの地域の現状を見たときに、全くそんな状況になってないので、グローバル化社会だからそういうことはもう古いよという考え方じゃなしに、やはり地域の産業をきちっとしていくことで地域を支えていくことにつながるんではないかなと思ってるものですから、これはなくしたら大変かなと思っております。現状を見たときに。もっと具体的に言うと、地域からは若い人たちがどんどん消えていくし、地域の産業を何らかの形で考えていく、本来やったら地域を振興していくことを、具体的な方針を出してもっとやっていかないかんのやないかなと思うんですけども、それがやり切れてないという思いを持っています。何らかの形で変えていく必要があるんかなと。今どこをどう変えよというのは持ってないんですけど。

〇永田委員 同意見なんですけど、今こそ地域をおこしていかないかん。こういう精神で臨むべきじゃないかと思うんです。確かにグローバルとは言いますけれども、グローバルはグローバルの産業というものがあるわけです。だから、そういうことじゃなくて、三重県としてこの地域の産業を元気づける、活力をつけていかないかんということからすれば、そのためにあえて地域という文言を加えとるわけですから、将来的には確かに文言の修正とかありますけど、理念からすれば、地域おこしとしてこれはどうしても存続すべきじゃないかというのが当初の考え方だったと思うんです。

〇中嶋委員長 小島委員の疑念、質問は。

〇小島委員 私もそう思うところもありますし、合ってないと言われればそうやと思うところもあるんです。この中で、その大もとの趣旨を本当に変えてしまったりということはいいのかなというふうに思って、もしそれでいいというんやったら2つあると思うんです。例えば、もともとは地域を大切にしようという考えがあったから、その理念は絶対なくさずに中身を見直すということか、もうその考えは必要でないので、先ほどから奥野委員とかが言ってみえるように、一旦これは廃止して、新しい時代に合ったものをつくろうということかのどっちかなんやろうと思うので、そのどちらも可能なんですねという根本的な質問です。

〇中嶋委員長 検証検討はゼロベースです。私は可能という前提でこの委員会の議論を進めさせていただきたいと思っています。くどいようですけど、私もてこでも動かんというわけではないので、委員の中では反対論もありますが、ここってすごく議論だと思ってるんです。できた当時、特段この地域が疲弊してるので、地域産業振興条例をつくらなきゃいけないということが背景にあったとは私の認識ではないので。おっしゃっていただいた前文にあるような、三重県は南北に長くて地域特性もそれぞれあるから、産業振興について地域バージョンをしっかり考えるべきだという発想があったのは事実ですけれども、特段それをしなければならない背景はなかったという認識です。

〇小野委員 まさに委員長が言われるような南北格差の問題も共有する認識としてあった平成17年に地域産業振興条例ができて、平成20年には地域づくり推進条例になっとるんです。形が変わっていって、より特化して地域づくり推進条例に流れとる中で、例えば地域産業振興条例ができると同時にこの条例の流れを見ますと、できてるものもあるし、さらに食を担う農業及び農村の活性化に関する条例、観光振興に関する条例と流れていくんです。ということは、理念条例で一番初めに地域産業振興条例ができて、同時にずっと施策として追い求める中で農業は独立させようよ、観光もそうだねというような枝が出てきたのが幹になって、かなり大きくなっていった部分があるんだろうと思うんです。そういう時系列の流れを見ながら、この地域産業という言葉、それから後の地域づくりという言葉は関連をつけさせてここで整理していったほうがいいような気がするんです。いずれも制定されたころに私はおりませんでしたから、根本のところはわかりませんが、どうも流れからいうとそんな感じがしてならないので、そういう方向で整理していただいて検証していただくと。地域の持つ特性は、今中村委員が言われるように地域は大事なんだというかなり熱い思いの部分が後で出てきて地域づくり推進条例になっていってるんだろうと思うんです。地域産業でうたったのが、それだけでは足りないので地域づくりでもうちょっと特化しようやと、各地域で、というような感じかなと思います。その二、三本だけもう一回流れを整理したほうがかえっていいんじゃないですか。大体ここで議論していてもおさまっていかないでしょう。水入りで。

〇中嶋委員長 今日はポイントだけ絞らせていただきます。地域の視点を入れるべきか入れないべきかとか、3本条例があるからこの条文は外したれとか、そういうあらくたい議論ではなく、ただ、今ポイントとしては大きく2つにまとまってきたかなと思っています。整理させていただきますと、3本の産業分野別条例と地域産業振興条例との重複部分をどう整理するのかというのは、時系列を踏まえ、加えて地域づくり推進条例との関連をもうちょっと精査した上でどう整理するべきかというのが1つのポイントです。もう一つのポイントは、制定した当時の経緯も踏まえながら、地域という視点をどこまで産業振興の条例に盛り込むべきか。それはひいては地域産業振興条例そのものが時代の変化にマッチしているのかというところを再度チェックするということかなと思いまして、この2つのポイントで次回検証作業を進めさせていただくということで、本日は取りまとめさせてもらってよろしいでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 今日継続と言った条例についてのコメントの案をつくって、それも次回議論させていただきたいと思います。

 2 その他

 次回の開催日程について協議

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

議員提出条例検証特別委員長  中嶋 年規

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