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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成25年度 委員会会議録 > 平成25年6月12日 環境生活農林水産常任委員会・教育警察常任委員会連合審査会 会議録

平成25年6月12日 環境生活農林水産常任委員会・教育警察常任委員会連合審査会 会議録 

資料はこちら

環境生活農林水産常任委員会・教育警察常任委員会

連合審査会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成25年6月12日(水) 自 午後4時32分~至 午後5時45分

会  議  室     全員協議会室

出 席 委 員     16名

      [環境生活農林水産]

             委 員 長    森野 真治

             副委員長     中西   勇

             委    員    田中 智也

             委    員    杉本 熊野

             委    員    小野 欽市

             委    員    中嶋 年規

             委    員    日沖 正信

             委    員    岩田 隆嘉

      [教育警察]

             委 員 長    長田 隆尚

             副委員長     大久保孝栄

             委    員    小島 智子

             委    員    吉川   新

             委    員    村林   聡

             委    員    津田 健児

             委    員    三谷 哲央

             委    員    山本 教和

欠 席 委 員     なし

出席説明員

      [環境生活部]

             部   長                          竹内  望

             副部長                           田中  功

             環境生活総務課長                   松田 克彦

             文化振興課長                       明石 典男

             新博物館整備推進プロジェクトチーム担当課長 岡村 順子

             新博物館整備推進プロジェクトチーム副参事   安藤   亨

                                                その他関係職員

      [教育委員会]

             教 育 長                          山口千代己

             副教育長                          真伏 利典

             次長(育成支援・社会教育担当)            野村   浩

             教育総務課長                       荒木 敏之

             社会教育・文化財保護課長              田中 彰二

                                                 その他関係職員

委員会書記

             議  事  課  班 長     上野  勉

             議  事  課  主 幹      加藤  元

             企画法務課  主 幹     橋本 顕治

             企画法務課  主 査     中西 宣之

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     3名

傍  聴  者     2名

議題及び協議事項

調査事項

 1 新県立博物館整備に係る「7項目」の取組状況について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

調査事項

 1 新県立博物館整備に係る「7項目」の取組状況について

    ①当局から資料に基づき説明(竹内部長、田中副部長)

    ②質問

〇森野委員長 ありがとうございました。
 それでは、委員の皆様方から御質疑があればお願いいたします。

〇小野委員 18ページの別紙5のNHK津放送局の移転についての文の中で、18ページ下段5行目からまとめていただいている文章の1つ上、津市の所見が、賛同するで終わっていますが、このあとがあるんですよね。三重県の議論を見せていただきながら考えるという文章があるわけですね。三重県の皆さんは、御自分に都合のいいところだけ特出しをして、そこで終わっていますが、要するに津市は、津放送局は果たす役割が大きいので現在の位置から移転整備することは賛同するということだけです。現在の博物館の跡地に行くことに賛同しているわけではありません。
 この文章の読み方からすると、まるでそっちに何か持っていかれるような文章に読めますので、あえて申し上げておきますが、私はあの地域選出の議員として申し上げると、あの用地を囲む道路形態が30年前から非常に狭隘な上に、近いところに信号が2つも3つもあって、子どもたちの通学路にもなりますし、皆さん方の通勤経路にもなります。何とかしてあそこの安全性を高めたいとずっと思っておりましたので、今回の移転に関する問題が出てくるのであれば、まず県道と市道の関係を、安全性を向上するという意味でよくお考えをいただいた上で移転整備をお考えいただきたい。特に申し上げておきたいと思います。
 それができないのに、放送局の使命は大きいからといって安全なところに移るんであれば、津市内には、今サイエンスという工業立地をする高台もありますし、あるいはもう少し行けば三重病院の周辺には、津波被害は絶対来ないところもありますので、そういうところでお考えをいただければいいかなというふうにも思っています。
 地域の皆さんの御理解を得てということになりますと、今申し上げたように道路整備、特に高齢者が多くなってきている地域の中で、ここのところ3年余り新規の団地造成で急に小さな子どもたちも増えておりますので、そういう地域的な特性を十分に勘案をしていただいた上で、この話はお進めいただかなければできないことだと思っております。
 以上です。

〇森野委員長 何かお答えありますか。

〇竹内部長 今回津市といろんな移転に係る話をさせていただく中で、今の博物館を取り巻く交通安全上の問題については、特段そういうお話はいただかなかったところなんですけれども、御指摘を踏まえて、どういう方法がとり得るのかというのは地域の皆さんの御理解を進めていく上で、一定程度我々も何ができるのか、できないのかという整理はさせていただきたいなというふうに思います。

〇小野委員 まさに何ができるのか、まず考えた上で県民の利益にならないような移転整備ではいけないと思いますので、あそこにちょうどあるからいいじゃないか、あの用地の中で個人所有の用地もありますね。津市の持っている用地なんてごくわずかなんですよ。
 そういう全てのことはおわかりになった上でやられるんだろうけれども、今、部長からお話があったように、津市からは道路整備について話はない。当事者能力のない自治体と話をしないでください。地域の皆さんの声を聞いておいてください。

〇森野委員長 ほかに御質疑はございますでしょうか。

〇吉川委員 9000万円を捻出するために、いろんな試算をしていただいております。これ既存の料金収入、1200万円ぐらいというふうに今回上げていただいておるんですが、これは前からこの数字で上がっておったんでしょうか。

〇竹内部長 平成20年当時に8万7000人の観覧者数の見込みは出しておるんですが、そのときには、いわゆる料金の収入見込みというのは立てておりません。今回は、これまでの委員会での議論等を踏まえまして、いわゆる当初の観覧料金の算定収入はあるのではという御指摘を踏まえて、今回それがいくらぐらいなのかというのを改めて出したもので、そういう意味では今回初めて1200万円という数字を出したものでございます。

〇吉川委員 前も数字が出ておったような気がしたんですけれども、それと今回、想定のシミュレーションでいろいろ数字をつくっていただいていますが、建設をスタートするに当たって、いろいろあってのこの7項目があったんですが、もう博物館ができちゃっているんで、これ1年とか2年とかたてば、今回試算された数字が実態との乖離が出てくると思うんですが、上回っておる場合は、もう何も言うことないんですけども、下回っとるときに、今度は経営者という視点で、あるいは設置した目的に合致して、その目的が縮小して財政の赤字だけは減るというような話になるとぐあい悪いんかなとも思うし、かといって7項目の条件を守っていくということも非常に重い話なんで、そこら辺のところ基本的にはどのようにお考えなんでしょうか。

〇竹内部長 今回の博物館につきましては、いろんな理念とかでうたっておるんですけれども、基本的に人づくりであるとか地域づくりであるとか、そういう拠点を目指そうと、もちろん貴重な資源の収集、保管、展示というのもあるんですけれども、そういう基本的な目標の達成を目指そうということが一つ。
 それとこれまでの博物館には余り見られないんですけども、例えば企業の歴史の展示であるとか、そういう開かれた博物館の中で、従来の博物館には見られないようなおもしろい企画展示も含めて、たくさんの人がリピーターとなっていただいて活用していただけるというふうな博物館を目指して、それが今回の県費削減と表裏の関係になるんですけれども、たくさんの人に利用していただいて、結果として県費の削減になるようにということで取組を進めてまいるつもりです。
 今回は5年目という、いわゆる博物館の特性なんですけども、年々どこの博物館もそうなんですけど、オープンして利用者数は減る傾向にあります。一方で、今回我々が目指しています企業との連携というのは、一定時間がかかるとは思うんですけども、その中で企業のパートナーシップ、料金設定もしているんですけども、寄附であるとか、そういったものは増えていくだろうという中で、平年ベースということで今回は置いています。
 いずれにいたしましても、今回経営努力をする中で県費の2割削減を目指すんだということで取組をしますが、具体的にいいますと、それ以外は多様な財源を外部資金を獲得してやるということで取り組んでいきますので、そういう取組に向けて努力をしてまいります。結果、数字につきまして、それはもうお約束をして取り組む話なんで、県費の2割削減ということについては守るように、しっかり取り組んでいきたいというふうに思っています。
 仮に観覧料であるとか、それから公的団体の資金であるとか幾つか要素がございますので、全体として2割削減ができるように、県費については、そういう一定の縛りをかけると。ただし、幾つか議論がありまして、初年度はどうなんだ、あるいは10周年のときはどうなんだ、それから例えばですけれども、台湾の故宮博物院のような有名な博物館展示をやるときには、通常よりも当然県費がたくさん要ると。そういう個別の事情にもよりますので、そういうときにはまた議会にお諮りをして、特殊事情を踏まえて、県費の上積みなりについても、場合によっては御相談もさせていただき、いわゆるアニバーサリー的な10周年であるとか初年度であるとか、それはそのときの予算議論の中で議論をさせていただきたいなというふうに思っています。

〇吉川委員 もう1点、ソーラーで140万円浮きますと、これも前の条件7項目つけるときから今回の運営費で、今回の努力の内数に入っておるという理解でよろしいかというのが1点と、もう一つネーミングライツ、今まで何回も説明も伺っておるんですけど、これは博物館の名前みたいなイメージなんですけど、あるいは一過性というか1年とかそういう話なんか、イベント的な話なんか、そこら辺もちょっと。

〇竹内部長 私のほうからネーミングライツについて、考え方を説明させていただきたいと思います。
 実は今回のネーミングライツについては、一番下に書いてあります外部資金のネーミングライツだと備考欄に書いていますけども、文化会館の大ホール、中ホール、小ホール、これを今年度ネーミングライツとして出していきたいなというふうに思っています。これについては3月の総務のほうの委員会で、県全体のネーミングライツについて御報告をさせていただいて、文化施設についても順次やっていくという話です。
 今回、詳細はまだこれからのところがあるんですけども、3つの大ホール、中ホール、小ホール、全国でもかなり事例が出ています。そこで数千万円のネーミングライツを、これから計画をしていきたいなと思っています。それにつきまして、これは文化振興基金に積み立てまして、実は文化振興基金のほうでは、美術館の移動展であるとか、あるいは県民文化祭、それから文化団体への助成、そういった文化振興の財源として使わせていただいています。
 今回は、そういう意味で、新しい博物館でも移動展を500万円程度考えておるんですけども、事業の財源として、いわゆる文化会館のネーミングライツの財源を基金に一旦積みまして、毎年計画的、継続的に文化振興を図る財源として使わせていただきたいというふうに思っておるところです。

〇田中副部長 1点目の自然エネルギーの関係で、その活用を拡大したことについて、維持管理費、一般管理費のこの減に入っているのかということでございますけれども、この減の削減額に対しては、それは当然寄与しているということでございます。これについては、当然その施設整備費はかかっておりますので、費用対効果を考えると、ちょっと難しいところがございますけれども、この削減額としては入ってございます。

〇吉川委員 ありがとうございました。

〇森野委員長 ほかに御質疑はございますでしょうか。

〇中嶋委員 経営向上懇話会、5月29日に開館後の位置づけをどうしますかという話が出たみたいなんですが、どうされていくのかなと。というのは今回出ている条例案で博物館協議会というのを置くんですよね。これとの関係ってどうしていくのかなというところを教えていただきたいんですけど。

〇竹内部長 今の経営向上懇話会は、一応オープンまでという位置づけにしておりまして、今回条例で御提案させていただいています協議会は、経営向上懇話会を協議会のほうに発展的に解消する形で、その協議会を受け皿に、引き続きそういう外部の方の御意見をいただく場として活用していきたいなと思っています。
 今の経営向上懇話会は一応開館までという形で、それを発展的にそういう協議会の中に機能を移していきたいなというふうに思っています。

〇中嶋委員 ぜひそうしていただきたいなと思うんですけども、その条例を見ていると、14条で博物館法の規定に基づく協議会ということで、そのメンバーが学校教育、社会教育の関係、家庭教育の向上に資する活動を行っている方、学識経験のある者、その他となっているのを見ると、この経営向上懇話会が発展的にというイメージはちょっとなくて、全く違う形の協議会になっちゃうんじゃないかなという危惧を覚えるところがございまして、そのあたりは大丈夫なんでしょうか。

〇竹内部長 実は今回条例で、こういうふうに委員は教育委員会が任命する者の中で、例えば家庭教育であるとか、そういうふうに書いていますけども、実はこれ国の博物館法の下に省令がありまして、省令で規定するのが1,2,3が規定してありまして、今回それはそのまま受けさせていただいて、4のところで、必要と認める者という形で書いてあります。
 我々運用としては、やはり企業のマネジメントとか、そういう企業経営されている方とかも含めて、広く学識経験者もそうなんですけども、含めて、今のいわゆる経営向上懇話会の機能が継続できるような形で、ぜひ広い形で進めていきたいなというふうに思っています。

〇中嶋委員 ぜひそのようにお願いしたいと思います。
 博物館法そのものが非常に時代遅れな法律だということも認識できましたので、現実に合った形の運用をお願いしたいと思いますし、県費負担の削減については、これは取らぬ狸の皮算用と言ってしまうと申しわけないんですが、とはいうもののこうやって数字を出しちゃった限りは、一生懸命、経営努力をお願いしたいと思います。
 終わります。

〇森野委員長 ほかに御質疑はございますでしょうか。

〇三谷委員 いろいろ御説明いただきましてありがとうございました。ちょっと教えていただきたいんですが、新県立博物館の活動と運営の第3号のときに示していただいた7項目の進捗状況の県費負担の削減の一覧表と、今日御説明をいただいた県費負担の削減についての一覧表で、どこがどう変わったのか、その点教えてもらえませんか。

〇竹内部長 委員おっしゃるのが、当時収支見通しで、そこで出ている3000万円なり……。

〇三谷委員 去年3月のものですか。

〇竹内部長 はい、そのときに常任委員会で御報告させてもらったものは、その時点で観覧料収入3000万円とか置いていますけども、それは一定の前提で置いて、そのときに経営改善する中で3000万円という一定目指しましょうというのは出しましたけども、そこでは有料入場者数を3万から7万人であるとか、かなり幅を持って置いていまして、今回はそれを、ちょっと違う形なんですけども、改めて幾つかの前提条件のもとで置き直して整理をさせてもらっていますんで、そういう意味では、通過点として平成24年3月のときに出させていただいた、これとはもう基本的には収入面では変わっておると、全面改定したというふうに御理解いただきたいと思います。

〇三谷委員 そうしますと、このときに例えば有料入場者数が3万人から7万人という幅の中で、観覧料収入が3000万円というこの数字というのは、もう全く今回の想定の中でも意味のない話で、今回は1200万円をベースにあと3000万円は経営努力で上積みをするんだと、こう変わったということなんですか。
 そうすると、1年前のこの数字というのは単に数字を置いただけで、今回はやはり何としても9000万円実現をしなければならないので、こういう数字に変えてきたということなんでしょうか。

〇竹内部長 1年ちょっと前のときに一応一定の条件のもとで、ただこのときには、今回4200万円の収入見通しを置いたときの前提とは、幾つかの前提条件が違っていまして、そういう意味では改定する中で、例えば14万人の観覧者の人数を置いたり、そのうちの7万人が有料で入るだろうとか、幾つか前提条件を置き直していますので、改めていろいろなリピーターの確保であるとか経営努力する中で、どこまで収入が確保できるんだというのを再算定したというふうに御理解いただければありがたいです。

〇三谷委員 こちらの場合でも、1年前でも最大7万人の有料入場者数を想定していますよね。それからその下の例えば事業収入、1年前のやつは1200万円だったのが今度は3250万円で、3000万円が努力によって積み上げるんだという。数字を上手に積み上げていくというか、9000万円に向けてどんどんつくり上げていくというような感じを受けるんですが、例えば企業のパートナーシップ、これは余り変わっていなくて800万円なんですよね。
 これちょっとお伺いしますけど、800万円というのは根拠のある数字なんでしょうか。今年の同じ新県立博物館の数の運営の第4号のところには、企業訪問等により企業の意向把握を行いながら最終的な制度設計を進めていきますと書いてあるわけですから、当然企業訪問されていますから、これ800万円というのは裏づけのある数字というふうに理解してよろしいんでしょうか。

〇竹内部長 具体的に企業のリストを作成して30社、40社の企業を訪問する中で、感触としては、企業によって状況が違いますので一律の議論ではないんですけども、例えば企業展をやるなら一緒にやってもいいかなみたいな、前向きな回答をたくさんいただいているのは事実です。ただ具体的にそれが800万円という数字でどこまで積み上げられるかというのは、我々としては800万円まで積み上げるということで、一応それぞれの積算の考え方を持ってはおるんですけども、それを達成に向けては努力をするというふうに、今の段階では30社、40社訪問する中で、いろんな感触をいただいている状況です。

〇三谷委員 この800万円は努力目標なんですね。これ毎年要るでしょう、年会費。

〇竹内部長 年会費のほうは、おっしゃるように毎年なんですけども、例えばですけども企業パートナーシップでいきますと、料金体系もいろいろあるんですけども、53社で210万円ぐらい毎年協賛をいただきたいなと。それから、それ以外にも事業協賛という形で、例えば何とか展をするときに企業の協賛をいただくもの、これが50万円を3つ、それからそれ以外にコーポレーションデーということで、1日企業にスポンサーになっていただいて県民は無料で利用できると、これが大体4日程度で135万円とか、一応それぞれに目標を設定しまして、そういう形で取り組んでいこうということで今考えておるところです。

〇三谷委員 目標設定してあるのは結構なんです。それに向かって取り組んでいただくのも結構なんです。しかし、この数字が本当に裏づけのある数字で、でなければ、まさに砂上の楼閣というか絵に描いた餅であって、いくら数字を並べていただいても、それを信用しろと言われても、そう簡単に信用ができなくなってくるんです。
 それでもう一つお伺いしたいんですが、今言いました博物館各運営の1号の37ページに財源確保のための取組の云々で、財源確保のためのアイデアということで、建物の内装、外装などに目新しさをあらわす素材についての現物給付、例えば産業界からいただくというふうな、それで資料別にスポンサーを募集するとか、この博物館をつくっていく上で内装だとか外装材でいろいろ現物給付がたくさん産業界からいただいておられるということですか。

〇田中副部長 先に企業からの資金、例えば企業パートナーシップの関係でございますけれども、そんな実績があるのかどうかということでございますけれども、53社と申しますのは、今現在、総合文化センターに対しまして53社が毎年協賛していただいていると、若干1社、2社は毎年減ったり増えたりしますけれども、そういう実績もございまして、全く同じ企業ではないんですけれども、53社という数字は決して夢物語ではないと考えております。

〇三谷委員 そういう話聞いているんじゃなくて、実際に裏づけされた数字なのか。企業を訪問して制度設計していきますよと書いてあるじゃないですか。企業訪問したら、その裏づけは出てくるわけでしょう。だからかつてこの博物館をつくるときに、産業界から現物給付いただきますよと、三重らしいものを。そんなものがどんどん来ているというのは、それは産業界もこの博物館に協力してきたんだねというのがわかりますけども、そういうものが見えてこないと、今ここにいくらいろいろなことを書いていただいたって、じゃこれを信用しろというほうが説得力に欠けると思いませんか。

〇岡村課長 現物給付につきましては、結果的に何も得ておりません。途中段階でいろいろ努力は仕掛けたところはありまして、例えば……。

〇三谷委員 努力目標の話を聞いているんじゃないんです。現物給付だって、これ努力するって書いてあるわけですよ、頑張りますといって。こういうものはもらいますと、三重らしい資材だとかそういうものを博物館のほうにいただいて、少しでも経費を削減するんだということ、現にこの中に書いてあって、じゃそれは何もなかった。じゃ今回、企業パートナーシップだとかいろいろなことをおっしゃっているけど、企業を訪問して制度設計します、そうやっておっしゃりながら、じゃ後でまた、努力はしましたけど、結局何もなかったということになれば、今ここでお示しされて説明されたことが、全く絵空事になってくるわけですよ。だからそういうものをきちっと裏づけした話をしていただきたいとお願いしているんですが。

〇竹内部長 御指摘のように、現段階で企業からの協賛の実績というのはないのが事実でございます。これについては、本当に今裏づけがあるのかと言われると、今の段階では裏づけはないんですけども、これから本当にオープンに向けまして企業からの協賛いただくように、いろんな形で、年会費もありますし、それから単年度給付もあるんですけども、我々としては今回掲げた目標についてしっかり頑張っていくと、そういうことでございます。

〇三谷委員 余りやぼを言うつもりはありませんけども、9000万円を達成するためにいろんな数字を持ち寄ってつくり上げて、これは全部努力目標で今から頑張りますという話で議会が納得してくれというのは、部長、ちょっと虫がよすぎませんか。

〇竹内部長 虫がいいと言われればそうかもわからないですけれども、確かに今回開館5年目を想定して、こういうふうに置かせていただいていまして、1年目、2年目、3年目それぞれ多分、状況は毎年変わってくるんだろうと思うんですけれども、その中で5年目を想定する形で、この5年目というのは一定安定する年だと思いますんで、その段階でしっかりこういった目標が達成できるように本当に取り組ませていただきたいなというふうに思います。

〇三谷委員 現実に博物館ができ上がっていて、設置条例がだめだという話は現実の政治の中でも無理な話なのかもわかりませんけれども、余りにも議会に対する説明というのがおろそかだと思いますし、こんなもんで、もうでき上がっているんだから現実を認めよというような論法は、僕は非常に不見識だと思います。
 ただあとはまた委員会の中で個別の設置条例の議論の中でさせていただきますが、こういう問題点があるということだけは、部長よく理解をしておいていただきたいと思います。終わります。

〇森野委員長 ほかに御質疑はありますか。

〇田中委員 県費負担の削減についてのところの支出のところで、指定管理者制度の導入によるスケールメリットということが幾つかあるんですけれども、新県立博物館は指定管理者制度という形態でいかれるということでしょうか。

〇竹内部長 実は昨年度の委員会の中で御報告させていただいたんですけども、文化交流ゾーンという形で総合文化センター、博物館、美術館含めまして、全体としての経営のあり方を議論させていただこうということで、博物館につきましては当面平成25年、26年については直営でいかせていただきます。27年以降につきまして、もともとは一部指定管理という発想もあったんですけども、全部指定管理の方向も含めて、いずれにしても指定管理には出すんですけども、どこまで指定管理に出すかを今年度中に結論を出すということで考えています。
 いずれにしても指定管理でやるという方向です。

〇田中委員 もうちょっと詳しく教えてほしいんですが、新県立博物館の一部の指定管理なのか、それとも文化交流ゾーンとしてとらえたときの一部という考え方なのかということ。

〇竹内部長 まず博物館につきまして、一部指定管理という場合には、例えば学芸業務であるとか、そういう基幹的な業務については直営でやって、それ以外のPRであったり、それから総務部門であったり、そういう部門を指定管理に出すという方法、これが博物館の一部指定管理ということです。もっとも、文化交流ゾーン全体の中でどこまで指定管理に出すのかという議論も別途あります。

〇田中委員 ごめんなさい、そうすると博物館の中の一部という場合、委託ではなくて一部指定管理という考え方ですか。

〇竹内部長 済みません、ちょっと説明が不十分だったんですけども、いわゆる直営の部門と指定管理に出す部門と、これは全国でも幾つか例はあるんですけども、そういう運営が直営部門と委託に出す指定管理部門と一つの博物館の中で2つの方式がまじるというやり方でございます。

〇田中委員 私も、じゃ今後委員会での調査に向けて勉強させていただきますが、ただ指定管理者に出す場合、どれぐらいの指定管理期間というか、年限を考えておられますか。

〇竹内部長 指定管理の期間については、これからの議論になりますけども、現状は文化振興事業団のほうに、これは隣接する総合文化センターなんですけども、5年で出させてもらっていますけども、改めて何年で指定管理に出すのかについては、今年度委員会で御議論をいただくことになろうかと思います。

〇田中委員 金銭価値で示せない影響効果についてのところにつながっていくと思うんですけれども、そのあたりを今後評価していきましょうというときに、余りころころ変わっていくようですと、一定の個人の興味や関心を喚起していくだとか、潜在化していた地域の歴史や技術、産業、情報などの発見、発掘というところの部分がまとまりがないというか、ばらばらになっていきかねないので、そのあたりは、議会の中でも我々も慎重審議はしていきたいと思いますが、当局としても、このあたりは一定の方向性というものは考えていただきたいなというふうに思うんですが。

〇竹内部長 昨年度の委員会に議論に当たっての基本的な考え方というのを示させていただいていまして、1つは経営の自由度を高めようという話、それからもう一つは、いわゆる学芸部門みたいな基幹的な業務について、計画的、継続的にやりましょうという話、それから文化交流ゾーン全体として一体的な経営をやっていきましょうという、その3つの考え方を基本に全部指定管理がいいのか一部指定管理がいいのか、文化交流ゾーンどこまでを指定管理に含めるのか、そういった議論を現在、いろんな検討をさせてもらっておるところでございます。

〇田中委員 わかりました。終わります。

〇杉本委員 7つの項目の7番目の金銭価値では示せない社会への影響、効果のことなんですけれども、ここ21ページのところを見させてもらったら、今イメージが、地域をよくしていくとか、まちおこしとかまちづくり、そういったところの評価をしていくというふうになっていたんですが、今年度中にまとめていただくということなんですが、私ずっと気になっているのは子どもと教育のことなんですけれども、そういう評価項目がこの中では読み取れないなというのがちょっと気になっていて、今日ちょうど教育委員会一緒で、今まで環境生活部のほうで議論してきたのがこの条例でもう一回教育のほうへいくということで、そのあたりのところは教育のほうでは、これまで議論がなかったと思うんですけれども、そのあたりを私はしていただく必要があるんじゃないかなって思っているんです。

〇竹内部長 21ページをごらんいただきますと、確かに人づくりの貢献のところで、ここは社会教育とかそういう観点で書いていますけども、個人の興味や関心が喚起されということで、ここでは子どもたちが本物に触れる、あるいは博物館の中でいろんな活動をする中で子どもたちがいろんなことに気づく場にするというのは、非常に大事な視点だと思って、そういうのも定量化できるかどうかというのは非常に難しいんですけども、そういう視点での金銭価値では示せない評価というのも織り込んで博物館としては取り組んでいきたいなというふうに思っています。

〇杉本委員 今のは博物館に来た子どもたちの話で、学校教育との連携、例えば教職員研修であるとか教科との連携であるとか、そこら辺というのは学力向上に直接結びつかないですけれども、やはりいろんな今の教材の一つとも関連する中ではかれるというか、はかれないですけれども、評価していくべきものもあるんじゃないかなというふうに思っていて、そのあたりが気になっています。
 なぜかというと、一番最初に、博物館の議論があったときに何度も言われたのが未来への先行投資とか子どもたちのわくわくどくどきとか、私はそのときは、それはすごくあいまいな言葉だなと思って、余り肯定的には聞いてはいなかったんですけれども、やっぱりこの間の博物館活動の中でかかわっている子どもたちの姿に触れると、やはりすごく楽しみにしているし、もう3年、ずっと何とかプロジェクトに継続して入っているこの姿を見ていると、その中で即育っているということを保護者の方が言ってくださったり、参加するとそういう話があって、やっぱりこういうところをねらっていたんだなというのがわかるんですね。
 そういう議論というのは、この7番のところに絡めて、ぜひしてもらいたいなというか、それは博物館は何なのかとか博物館のあり方とか、評価につながっていることなので、そこのあたりが今日、合同の調査ということで教育委員会の方もおみえなので、ぜひ今後深めていただけたらというふうに思います。
 もう一つ、文化振興方針、今年議論し始めますよね、こちらのほうで。そのときにやっぱり東日本大震災以降、文化の役割というのはすごく大事だと、そういうあたりの流れがあって、文化振興方針も見直すとおっしゃったじゃないですか。そのことと、今目指している博物館づくりというのは必ず合致していくものなので、そういったこの7番の項目ってすごくこれからは大切だと思います。
 以上でございます。

〇竹内部長 教育委員会とは本当にしっかりタイアップさせていただいて、いろんな形で博物館の中にも子ども展示室とか独自のものもあるんですけども、子どもたち、教育委員会の学習の一環としても、ぜひこの博物館の場を活用するということで、しっかり連携させていただきたいなというふうに思っています。

〇山口教育長 今日も本会議でお話しさせていただきましたけど、郷土を知るということの一つ大きな材料になると思っておりまして、興味、関心のある子だけじゃなしに、やはり学校教育の中で、地域、三重県のことを知る、あるいはもっと狭いエリアの志摩地域のことを知るとか伊賀の地域を知るとか、そういう展示がありますので、そういうベーシックな部分は絶対押さえてほしいなということが一つ。それから個人で生徒たちが博物館の友の会のような、ジュニア友の会なんかをつくっていただいて、もっと博物館がアクティブに動けるような、そういう興味、関心に応じた子どもたちの動ける場でベーシックな部分と折り合わせしながらやっていきたいということと、やはりもう少し私は、今度博物館ができたら学校の教員にもっと通ってもらえるような、そういう研修講座なんかも、ぜひ私どものほうから博物館のほうに要望して、一緒に相互にいいものにしていきたいなと思っております。
 以上です。

〇杉本委員 藤原町立田小学校が蛍の研究をずっとやっていたときに、子どもも先生もずっと通っていたのは琵琶湖博物館だったんです。県内の学校でそういう総合学習をやるときに、やはり連携していたのは琵琶湖博物館だったんです。それが三重県内にそうやって自分たちの調べたいものがあるということは、すごくいいというか、学習意欲の向上にすごくつながると私は思っていて、けれども、今連携していただいている人はどうしても津市周辺というか、近いところの人が館長さんの出前講座なんかでも多いので、やっぱりこれから開館に向けて、もっと全県に知っていただくことも必要ではないかなというふうに思っています。

〇森野委員長 よろしいですか。
 ほかに御質疑はございませんでしょうか。

〇小島委員 先ほど最後に杉本委員が言われたことと関連します。広報体制の強化についてですけれども、館長さんも出向かれて、いろんなところで出張講義等をやられていると思うんですが、やっぱり津が中心だなというのが、この行っていただいているところ、回数を見ても思います。時間がない中で県の博物館であるという認識はやっぱり県民にもっと与えないといけないというふうに思うんです。
 最後のところで、金銭価値であらわせない影響等について評価をどうするかというのを書いていただいてありますが、その地域資源をどうするかということで、まちおこしをどうするかというのも書いていただいてありますけれども、そこにつなげていこうとするお考えが、例示ですけれどもあるのであればなおさら、県のものであるということで、できるだけ遠いところに丁寧に啓発をお願いしたいと、もうこれは要望にとどめますけれども、ぜひよろしくお願いをいたします。

〇森野委員長 要望ですね。
 ほかに御質疑はございませんでしょうか。

〇長田委員長 今後審議する上でちょっと確認したいことがありますので。
 先ほど三谷委員が質問されました例の3000万円が、ここの観覧料収入との関連性はよくわからないんですが、3000万円はいいかげんだったということでよろしいですか。

〇竹内部長 決していいかげんというわけではないんですけれども、ある意味では、今回は一定枠組みも最終の段階になってまいりまして、改めて再算定をさせていただいて、結果、前回3000万円の観覧料収入というのが今回4200万円ということで、目標ということなんですけども、見積もりをしたということでございます。

〇長田委員長 今の前回3000万円を4200万円と言われると、経営努力が1800万円しかとれないのですが。

〇竹内部長 済みません、1年ちょっと前のときの3000万円というのは、一定経営努力をする中で3000万円まで目指したいという数字でございました。今回はセット券であるとかパスポート券であるとか、いろんな諸条件が固まる中で入館者目標数というのも14万人に置いて、そのうち有料を7万人というふうに、一定積み上げる中で改めて数字を精査をさせていただいております。

〇長田委員長 ということは、今回の4200万円に相当する部分が昨年は3000万円だったけども、もっと頑張ったら4200万円になったという認識でよろしいですか。

〇竹内部長 そうです。

〇長田委員長 ありがとうございます。
 それと先ほどのコーポレーションデーのところで質問のあった4日間で135万人です。それは何の話ですか。

〇竹内部長 コーポレーションデーというのは、企業にスポンサーになっていただいて、その日は県民の方は無料ということなんですけども、今想定しておるのは、まだ確定しているわけじゃないですけども、例えば4日予定をしておりまして、平日だと20万円、これが土日だと50万円というふうな形で20万円、25万円、40万円、50万円を積み上げて、コーポレーションデーで135万円の企業の協賛をいただこうかなというふうな数字でございます。

〇長田委員長 ということは、4日分の観覧料収入が減るわけですよね。

〇竹内部長 そうです。

〇長田委員長 そうすると4200万円から135万円はどうなるんですか。
 考えていただいている間に別件、ちょっと今度の分科会に向けて質問したいんですけど、参考資料4のところに4200万円の根拠を書いてもらってあるんですが、一般の方が500円、基本展示ですね。企画展示のほうが500円、セットにすると800円ですよね。この参考資料3からいくと、セット券は基本展示プラス企画展示料金の2割引ということからいくと900円になるんですけど、これもどういうことですか。500円プラス500円掛ける0.8だと思うんですが。

〇岡村課長 基本展示が一般500円で企画展が500円というふうに平均的に見ておりますので、500円と500円で足して1000円になりますよね。それの2割引ということで800円。

〇長田委員長 括弧がそうすると抜けていますね。いいです。わかりました。
 それともう1点済みません。参考で合計で4200万円の積算根拠が、何か掛け算すると合わないような気がするんですけど、この辺どういう数式やっておるのかだけ教えてください。

〇竹内部長 31ページをごらんいただいて、4200万円であるのというお話だと思うんですけれども。

〇長田委員長 例えば基本展示のところだけでもいいんですが。

〇竹内部長 実はこれについてはさらに細かいシミュレーションがありまして、それぞれに基本的な数字はここに出ていて、それを全部積算すると、細かい数字なんですけども、この数字にはなるわけなんです。

〇長田委員長 上の3つの数式から導けないもので。

〇岡村課長 ですので前売り券という設定とか、そういうものが実はありまして、そこをちょっとややこしくなるということで省いて結果を示しているところがあります。そういう意味で合わないのです。済みません。

〇長田委員長 前売り券とか団体割引って何割ぐらい想定されていますか。

〇岡村課長 前売りが5%、団体割引も5%として見ております。

〇長田委員長 最後、確認なんですが、セット券には団体割引ないんですね。

〇岡村課長 セット券にも団体割引があります。

〇長田委員長 価格設定のところにそうは書いていないんですが。参考資料4です。

〇岡村課長 ちょっと書き方が不適切かと思います。割り引きもありますので。

〇長田委員長 記入漏れですね。

〇岡村課長 はい。済みません。

〇長田委員長 じゃいいです。
 先ほどの質問の回答がもしわかれば。

〇森野委員長 保留になっている件の御答弁は。

〇竹内部長 済みません、さらに詳細なシミュレーションをしているのがございますので、また提供させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〇長田委員長 はいオーケーです。

〇森野委員長 ほかに御質疑はございますでしょうか。

                〔「なし」の声あり〕

〇森野委員長 なければ、これで質疑を終了いたします。

    ③委員間討議

〇森野委員長 それでは、委員間討議をさせていただきたいと思います。御意見のある方はお願いをいたします。

                〔「なし」の声あり〕

〇森野委員長 ないようですので、これで委員間討議を終了いたします。
 当局にはお疲れさまでございました。

                〔当局退室〕

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

環境生活農林水産常任委員長  森野 真治

教育警察常任委員長        長田 隆尚

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