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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成26年度 委員会会議録 > 平成26年12月10日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

平成26年12月10日 環境生活農林水産常任委員会 予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会 会議録

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環境生活農林水産常任委員会

予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成26年12月10日(水) 自 午前10時2分~至 午後1時56分

会  議  室    201委員会室    

出 席 委 員     8名

             委 員 長   小野 欽市

             副委員長    小島 智子

             委    員   彦坂 公之

             委    員   大久保 孝栄

             委    員   津村   衛

             委    員   稲垣 昭義

             委    員   山本   勝

             委    員   西場 信行

欠 席 委 員     なし

出席説明員   

      [農林水産部]

             部  長                       橋爪 彰男

             副部長                        水島   徹

             次長(農産振興担当)              赤松   斉

             次長(農業基盤整備・獣害担当)       福岡 重栄

             次長(森林・林業担当)             吉川 敏彦

             次長(水産振興担当)               藤吉 利彦

             参事                          尾﨑 重徳

             農林水産総務課長                前田 茂樹

             農林水産財務課長                瀬古 正博

             フードイノベーション課長            仲   越哉

             団体検査課長                   奥村 一也

             農業戦略課長                   森内 和夫

             担い手育成課長                 後藤 健治

             農産物安全課長                 三宅 正人

             農産園芸課長                   早川 三利

             畜産課長                       斎藤 尚彦

             農業基盤整備課長                平野   繁

             農地調整課長                   松浦   司

             獣害対策課長                   山川   豊

             森林・林業経営課長               市川 道徳

             治山林道課長                   前野 昌弘

             みどり共生推進課長               北野 信久

             水産資源課長                   永濵   享

             水産経営課長                   石井   潤

             水産基盤整備課長                太田 憲明

             人権・危機管理監                斉藤   肇

             木質バイオマス推進監              武南   茂

                                            その他関係職員

委員会書記   

             議  事  課    主査          吉川 幸伸

             企画法務課    課長補佐兼班長  中西 正弥

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     1名

傍  聴  者     なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(農林水産部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第158号「平成26年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)

  (2)議案第163号「平成26年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」

  (3)議案第164号「平成26年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)」

  (4)議案第165号「平成26年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」

  (5)議案第166号「平成26年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」                                                       

 2 所管事項の調査

  (1)平成27年度当初予算要求状況について

Ⅱ 常任委員会(農林水産部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)農地中間管理事業の推進状況について

  (2)(公財)三重県農林水産支援センターの方向性について(第3期中期計画について)

  (3)三重県農業農村整備計画(仮称)の策定に向けた検討について

  (4)鳥獣保護法の改正に伴う対応について

  (5)水源地域の森林の保全に関する取組について

  (6)海女漁業の振興について

  (7)平成おかげ参りプロジェクトの実施状況について

  (8)各種審議会等の審議状況の報告について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(農林水産部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第158号「平成26年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)

  (2)議案第163号「平成26年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」

  (3)議案第164号「平成26年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)」

  (4)議案第165号「平成26年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」

  (5)議案第166号「平成26年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」

    ①当局から資料に基づき補充説明(橋爪部長)

    ②質疑        なし

    ③委員間討議   なし

    ④討論        なし

    ⑤採決        議案第158号(関係分)挙手(全員)      可決

                議案第163号       挙手(全員)      可決

                議案第164号       挙手(全員)      可決

                議案第165号       挙手(全員)      可決

                議案第166号       挙手(全員)      可決

 2 所管事項の調査

  (1)平成27年度当初予算要求状況について

    ①当局から資料に基づき説明(橋爪部長)

    ②質問

〇小野委員長 それでは、御質問等がございましたらお願いいたします。

〇稲垣委員 そうしましたら、農業のところだけちょっと新規事業を中心に詳しくお聞かせいただきます。
 177ページのところで、三重まるごと自然体験促進事業ということで新規事業を上げていただいていまして、三重県の豊かな自然を生かした自然体験を通じて、子どもたちの生き抜く力を育むというような形のことを書いてもらってあるんですが、ちょっとこれ具体的にどういうようなことを想定されているのかをお聞かせいただきたいのが1点と。
 次に、198ページですけれども、みえの食バリューチェーン構築事業というのが、これも新規でありまして4200万円ばかりなんですが、ICTを活用して国内外の都市との連携を進めることで食にかかわる産業発展につなげますということなんですが、ちょっとこれも具体的なイメージを少し教えていただきたいということと。
 同じく198ページの6番目のところですけれども、みえの食輸出促進事業というところで、国際見本市や海外商談会等を活用して世界に発信するということで、これも含めて結構今回、輸出に力を入れるような事業を幾つか新規も含め、継続も含め、ほかにもこれ以外にも何本かあるんですけれども、このあたりのちょっと外に物を出していくということについての考え方も、特に新しい取組、来年度こんなことを想定しているんだというのがあればお聞かせください。

〇水島副部長 3点御質問いただきました。
 まず最初の177ページの三重まるごと自然体験促進事業に関してでございますけども、こちらのほうにつきましては広く言いますと人口減少社会といいますか、そちらのほうにも対応していこうということでございまして、やはり三重県は、豊かな自然が多うございますので、こういったところへ例えばお子様連れであったり、若い方、老若男女いろいろあるかと思いますが、こういう方を受け入れて、よくエコツーリズムとかございますけども、そういったものをさらにもうちょっと発展したような形にしていきたいなと。自然体験のメッカにしていきたいなというような考えでございます。
 そういうことで、地域のほうへ内外から人を呼び込むということで、理想を言えばですけども、そういうところで雇用が生まれたり、そういう外部から来ていただく方にお金を落としていただくというようなことで、地域の経済が活性化していけばということで、かなり大風呂敷を広げているとこもございますが、そういったところを目指してやっていこうというものでございます。
 国のほうでも地方創生の動きがございますので、それに先立つものというふうに考えております。特に、平成28年には伊勢志摩国立公園指定70周年なんかもございますので、そういったところも視野に入れながら取り組んでいこうということでございまして、具体的には既に県内で幾つか取組を進めていただいている団体、市町がございますので、そういったところの横の連携をしていったりとか、さらにはモデル的な事業に対して支援をする、またそういった横のつながりで意見交換会とか発表会とかやって、そういう自然体験のメニューとか、そういったものをブラッシュアップしていこうと、このような考えでおるものでございます。
 それから、2点目でございますけども、198ページのみえの食バリューチェーンの構築事業でございます。これにつきましては、昨今このICTの活用、それに伴いますビッグデータの活用ということで、三重の食というものを、例えば機能性であったり、食味とかであったり、そういったような部分の分析なんかもしながら、そういったところで優位性をPRしていったり、また新商品とか、こういったものを開発していこうとか、いろいろな取組を考えております。
 外部との連携という意味では、オランダのほうが例えば食物工場とか、こういったところが非常に進んでおりまして、国土としては狭いんですけども、食品の輸出が非常に大きいということもあって、そういったところで先進的にこういうICT、ビッグデータなんかを活用した取組が進んでおりますので、そういったところとの連携ですとか、国内のほうですと、会津若松市がそうなんですけども、そちらのほうなんかとも連携しながら進めていこうということで、研究、それから生産現場、それからさらには加工、流通、販売、こういったところをバリューチェーンということで有機的に結合させて、三重県の食品の売り込みを図っていこうというような事業でございます。具体的にはICTの環境整備をしたり、特定のプロジェクトを進めていったり、さらには地域間の連携を進めていこうといったようなことを考えております。
 それから、3点目のみえの食の輸出促進事業でございますけども、こちらのほうこれまでもいろいろな農産物輸出を進めてきておりますけども、そういう中で日本食、個々の品物ではなくて、一つの食という形でパッケージで売り込めないかというようなことで、例えばまず日本食のレシピをつくりまして、食べ方を含めた提案、日本の和食文化みたいなことを含めた提案をしていくことで、三重の産品を売り込んでいこうということでございます。ですので、具体的な事業といたしましては、レシピを製作するとともに、見本市ですとか商談会、こういったところを考えております。また、来年度はミラノ国際博覧会もございますので、そういったところ、まだ事業の詳細は雇用経済部のほうと調整しておるところでございますけども、そういった中でも和食文化みたいなものを発信しながら、三重の食が売り込めればということで考えておる事業でございます。

〇稲垣委員 ありがとうございます。
 どれも結構イメージ湧いてきまして、確認というか、もう少しお尋ねしたいんですが、まず最初の177ページの三重まるごと自然体験促進事業のところで、今のお話を聞かせていただいておると、伊勢志摩国立公園指定70周年もあるということもありましたし、三重県のどちらかというと南部のほうに人、子どもも含めて来ていただくようなイメージの施策かなという印象をちょっと受けたんですが、例えば北勢地域も、これは部署が違うのかもわからないんですけれども、菰野町にある森の風ようちえんなんていうのは、もう既に体験型というか、子どもたちがそこで育っている幼稚園、そういうのもあったりするんですが、ちょっと部署が違うんですが、そういうところの取組との連携とかいうことも想定に入っているのかどうか。ちょっとお聞かせをいただけますか。

〇水島副部長 済みません、先ほど国立公園の70周年の話をしましたので、南部地域中心というような印象を持たれたのかもわかりませんが、これは特に地域を限定したわけではございませんで、今、御紹介のありました森の風ようちえんの取組なんかも、今回私どもの担当者のほうも行かせていただいたりとかしておりますので、おっしゃるとおり県内北から南までいろいろ取組をされているところがあろうかと思います。特にこの地域とか、これって限定したものではなく、山、川、海、いろいろなパターンあると思いますんで、そういったそれぞれの地域の取組を全部対象にして考えておりますし、今の森の風ようちえんなんかの取組を逆に県南部のほうとか、伊賀のほうとか、ほかの地域のほうで取り組んでいる方々にも紹介するようなことで、お互い刺激を受ければというようなことも考えておりますので、フィールドとしては三重県全域でございます。

〇稲垣委員 ありがとうございました。
 また、具体的な事業ができ上がるのを非常に期待したいなと思っていますし、本当に三重県は先ほどの自然体験のそういうメッカ的なという話もありましたけど、そういう潜在力は非常に高い、いろんなものがあると思っていますので、そういう既に取り組んでいる団体等もありますし、いろんなそういうのが広がっていく取組をしていただけるのは非常にいいことだなと思っています。あとこれも部署が違いますけど、美し国おこし・三重のパートナーグループでもかなりこういう取組を力入れてやっていただいておった団体も私も幾つか知っていますので、そういうところが美し国とかじゃなくて、こういう形でまたかかわってきて、取組が広がっていくのを期待したいなと思っていますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 次に、198ページのほうの先ほどの三重の食バリューチェーン構築事業のところ、いろいろ話をいただいて、僕もちょっとわからなかったんですけど、食物工場とか、いろいろとなると、どちらかというと、これ雇用経済部が主担当でやるような事業ですか。これ農林水産部のほうでよかったんでしたっけ。

〇水島副部長 そこは雇用経済部と農林水産部の線引きというか、そのあたりは難しいところあるんですけど、部の境にとらわれず、連携してやっていこうということでございます。ですので、ICT活用ということになりますと、ほかの部分も含めて雇用経済部のほうでやっていただいていますけども、その中の食の部分については農林水産部のほうで、こういう形で予算要求をさせていただいていますが、当然、仕事を進めていく上では雇用経済部とか、それからあと健康福祉部ですね。ああいったところとも密接な連携が必要かというふうに考えております。

〇稲垣委員 ぜひ、もちろん雇用経済部との連携ということもあって、そういう意味では何か予算でこれから査定していただくときにぽんと削られてしまうことがないように、農林水産部としても、しっかり主張していただきたいと思いますし、その中で進めていただくに当たっては、先ほども会津若松市とか、いろいろオランダの話もありましたけど、雇用経済部がこれまでの取組している中で、私も聞いていたのが北海道との連携の強化を結構頑張ってやってくれていて、特に北海道の食の分野のつながりということで力を入れて取組をやっていたなという印象を持っていまして、それもちょっと部は違うんですけれども、一緒にその取組の中に広げていただけると非常にいいのかなというふうに感じましたので、具体的にこれも予算の中でまた考えていっていただきたいなというふうに思います。
 それから、最後のこのみえの食輸出促進事業の中で、日本食のレシピをつくるという話もあったんですが、これは県がつくるんですかね。

〇水島副部長 県のほうから委託というか、お願いをしてつくっていこうというふうに考えております。

〇稲垣委員 どういうところを想定されているのか、そういう具体的なことはこれから予算がついてからお聞きもすればいいのかなと思うんですけど、できればいろんな料理人というか、三重県にいまして、それぞれこだわっていろいろつくっている人らもいますので、そういう方たちがいろんな提案をしてきていただけるような形でやれると非常にいいんじゃないかなというのを思っています。飲食店もやっぱり日本食のこれからのブームに乗っかろうというか、これからやっぱりそういう時代だということで頑張っていこうと思われている経営者もかなり多くいるなというふうにも感じていますので、そういう方たちが何かこうかかわってきていただけるような取組にぜひつなげていただきたいと思いますので、期待をしたいと思います。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇彦坂委員 施策313、林業の振興と森林づくりについてお伺いしたいと思います。
 まず、先月の13日に尾鷲市のほうで現場de県議会ということで、今回のみえ森と緑の県民税導入を契機にというテーマで、森林づくりやら森林を支える方々8名参加いただきまして、いろんな意見交換会をやらせていただきました。当常任委員会の委員長にも参加いただいたわけでありますが、その中でいろいろ意見が出たんですけども、3つぐらいに分かれていまして、森林の適正管理だとか、県産材の利用促進、そして森林観光教育の振興、それとNPOだったり、企業等、多様な主体との森林づくりの促進という4本ぐらい分類すると出たわけであります。その中で1点お伺いしたいんですけども、県産材の利用促進の件でありますが、例えば今、県産材を、首都圏であるだとか、いろんなところでPRしていただいておると思うんですけども、来年度の予算の要求を見ますと、「もっと県産材を使おう」推進事業なんかがかなり減額されていることであったりだとか、みえの森林・林業ReBORN事業というところで、そこへスライドしているかわかんないですけども、何かこう今からどんどん県産材をPRしていこうぜという割には、予算がついていっていないような要求となっておるんですけど、この辺についてお伺いします。

〇吉川次長 今、委員がおっしゃられたとおり、みえの森林・林業ReBORN事業のほうに盛り込んでいるような状態もあって、予算額的には減ったような形になっておりますけども、県産材利用推進につきましては、主伐を促進していくという中で木材が大径化していくということで、三重の木一般というよりは、大径材にシフトしたような形で、そちらの需要開拓をしていこうというような考え方がございまして、はり桁に対する木材利用推進施策ですとか、あとはCLTとか、輸出とか、そういったことを平成27年度については進めていこうというふうに考えておるところでございます。

〇彦坂委員 その参加者の中から意見聞くと、消費地におけるPRというのが非常に不足しているというんですかね。住宅を初めて建てる方というのは、多分30代の方が多くて、まずモデルルーム、ハウジングセンターへ行きます。そうすると、大手のメーカーばかりで、なかなかそこに県産材のPRがないと。要は県産材を使って、いい家を建てるきっかけがなかなかないわけですね。他府県で見ると、そういうふうなことを民間のハウジングセンターとコラボしながらPRしているところもあるんで、ぜひそういったところもお願いしたいという意見が出ておりましたので、この辺すごく有効的な手だてかなと思っていますので、その辺の見解を聞きたいのと。
 ローカルな話なんですけど、鈴鹿市で今NTT西日本の跡地に、多分あれ住宅が二百五、六十戸、分譲しているんですね。そこもやっぱりずっと見て回ったりするんですけど、ほとんど大手ばっかりで、残念ながら県産材を使っているようには全く見えないので、ああ、そういうところでPRどんどんしてもらうと、何かきっかけで広がっていくんじゃないかなという思いをしておりますので、そういうところに事業展開をする気はないかどうかというのをちょっと伺っておきたいと思うんですが。

〇吉川次長 予算的には非常に厳しい状況ですけども、三重の木あかね材等については木材関係者なり、設計士なり、建築士関係と、一緒に連携して取組をするということで、そういった活動に対する支援というのは引き続きやっていきたいというふうに思っているところでございます。
 あと、あかね材等も一度、補助制度がございますけども、そういった方々に引き続きPRをしていただくような枠組みも県として制度設計しておりますので、民間の方々と連携して取組を進めていきたいというふうに思っております。
 また、予算とは関係ありませんけど、そういった大手に対する売り込み等も県としても積極的にやっていきたいというふうに思っております。

〇彦坂委員 東京もいいですけども、やっぱり身近なところで県産材を使ってということを徐々に浸透させていくということはとても重要だというふうに思っておりますので、ぜひ積極的な県産材を使っている建築だとか、施設のそういう専門家がいることであったりだとか、あと県産材を使うと住宅ローンのアドバンテージがあるみたいなやつをどんどんPRしていって、まず身近からだんだん浸透していく方策もぜひ今後進めていただきたいと思います。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇大久保委員 ちょっと今のことの関連で、県産材を使うって公共建築物なんかには特に県が発注するものの中には県産材を使うというのを結構進めていただいていて、使っている感じにはなっているんですけれども、実際、製材屋とかから聞くと、1カ所使っているとかというだけで、あとは米松を使っていたり、使ったというだけの話で、パーセンテージとか、例えば30%使うとか、そういうちょっと割合って今後必要なんじゃないかなと思って、使っていますよということは、本当に1カ所使っているだけの話で、ほとんど使っていないのが現実だと思うんですね。値段のこともあるんでしょうけど、特に駐在所とかでそういうことが起きていることを言われた方がいたので、パーセンテージというのも今後きちっと見ていかないといけないんじゃないかなと思いますが、その辺はいかがですか。

〇市川課長 県の公共工事におきましては、営繕部局と私どもと協議をさせていただいて、本年度からも特記仕様書、これを建築材料等という項目がございまして、ここで三重の木あかね材を優先利用に努めていくことというふうに明記をしていただいて取り組んでおるところでございます。今後、その割合についてはまたちょっと検証もさせていただいて、できるだけ多く使ってもらうように働きかけたいというふうに思っております。

〇大久保委員 ぜひ本当に使っているって、一部分に使っているだけじゃ使ってるにはならないと思うので、ある程度その割合とか決めていただいて、当然、県産材だけを使うというのには予算もかかることでしょうから、ある程度その割合を決めていただくというのも必要なんじゃないかなと思いますので、よろしくお願いします。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇山本委員 1点だけ。
 215ページの低コスト造林推進事業、これは西場委員のほうが本業かもわからないですけど、これは今回1億5400万円ぐらい予算をつけられた新規事業ということでございまして、私もあんまり林業の中の仕組みはようわからないですけども、いろいろ林業普及指導員の方が核となって、間伐から主伐の事業の集約化でいろいろやられるということでございまして、ある意味では森林経営を変えていけるような方向づけをやっていくということですけども、まだまだ私はよく理解できないんですが、ちょっと御説明いただいて、できればほかの県とか、それからモデルケースとしてどこかやってみえるようなことがあったらまた一つお聞きしたいと思います。

〇吉川次長 主伐を促進するという中で、主伐した後に当然植林して更新して育てていくという過程があるんですけども、木材全体が需要が高価格のものから、どちらかというと低価格の需要に移り変わっていますので、今後、林業経営していく上では、なるべくコストをかけないで育てていく必要があるだろうということで、主伐をきっかけに新しい、いわゆるコストをかけない林業を展開していただくために支援をすると、そういった形で誘導していきたいというような取組でございます。
 そういった中で、県としては今4500本程度の植栽本数を半分ぐらいにするというような形で、植栽に係る経費なり、それから施業、育林していく経費を下げて、トータルコストを下げていくような形で誘導していきたいというふうに思っています。
 事例としては、国有林で昭和49年か50年前半ぐらいですか、それぐらいに実証的にやられていて、その成果が一定出てきていますし、そういった事例も参考にしながらこういった形が展開できるんではないかということと、県内でも大きな林家の方が、最近でございますけども、そういった低コスト化に向けて植栽本数を減らすというようなトライアルもして、そういったところも確認をさせていただく中で、そういったことを意欲のある林業家とともに進めていきたいというふうに思っているところでございます。

〇山本委員 コストを下げる方法というのは、まだちょっと私、今の説明では理解できないんですけど、例えば人件費が当然、伐採するとかかるとか、それからより機械化をしていったら少しコストが減っていくとか、いろいろ手法はあると思いますのやけど、その辺のところをもうちょっと案でもあれば。

〇吉川次長 今まではどちらかというと、道をつけて木材を切って運搬する経費を下げるという取組をしてきたんですけども、今度は切った後に植えて育てていく経費を下げるという取組で、まず植栽本数を減らすことによって、植栽にかかる経費、当然、人件費が減りますし、それから例えば4500本とか5000本で植えてくると、間伐を頻繁にしていかなくてはいけませんけども、その間伐も減ると。あわせて今、エリートツリーという、成長のいい苗木の開発等も進んでいますので、そういったのを徐々に導入することによって、下刈りの回数も毎年やらなくてもいいような形で持っていければ、将来的にはもっとコストが下がるという形で、そういった林業をこれから林家の方が理解いただきながら進めていきたいというふうに思っているところでございます。

〇山本委員 もう結構でございます。大体わかりましたので、また頑張ってください。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇西場委員 造林公共の事業で、国補造林の負担割合が国が10分の3で県が10分の1ということで、その10分の1の県費を対応していくのが、なかなか県の財政状況の中で厳しいと、こういうようなことで、いろいろな取組はやっていただいたんだと、こう思いますが、こういう間伐というような事業の性質上、この県費の部分について交付税措置等の起債措置というのか、これがなかなかつかないというようなことから、国のほうへその制度改善を要求していくと、こういうようなことがありましたね。この点について、もう一度ちょっと県の考え方なり、取組の状況を聞かせてください。

〇吉川次長 委員がおっしゃられるとおり、県費をかなり努力して確保するような形で今頑張ってやらせていただいているんですけども、なかなかそうは言いながらも県の財源が厳しい状況の中では、そういった国の支援というのを必要だということで、秋にもそういった形で要望させていただきましたし、私も林野庁に行くときには、そういったこともお願いをしながら、何とか時代もかなり当時の基準年度から経過していますので、そういった中では新しい基準なり、新しい制度というのを創設していただくように、引き続き要求していきたいというふうに思っております。

〇西場委員 国のほうへ要望している内容について、もう少し簡単明瞭に説明してください。

〇吉川次長 平成16年度から18年度の3カ年のそれぞれの間伐に使った予算をオーバーする分について、地方財政措置をするというような制度になっておりまして、三重県はその時代はかなり造林、間伐を積極的に展開していたということで、予算額が多かったということで、それ以降なかなか予算が減る中で起債が足らないというような状況になっていまして、他府県では継続的に起債を活用されている県もございますけども、全体的に予算が縮小傾向の中では、なかなかそういった措置が当たらないところもありますんで、そういったとことも連携しながら、基準が今言いましたように平成16年度から平成18年度なので、もう10年たって、時代も変わっていますんで、新たな基準づくりみたいな形で何かお願いできないかという形で引き続き要望していきたいというふうに思っているところでございます。

〇西場委員 ちょっとよくわからんな。

〇橋爪部長 もともとは地方債は建設事業とか、そういうのが中心で森林整備のここには当たらないんですけども、地方債の特例で、今、次長が説明させていただきましたように一定の期間の予算の平均を超えた部分だけは起債の対象にしましょうということで、一部使えているところもあるんですが、なかなかもう今、予算が厳しいですから超えないわけですね、平成16年ごろの予算から見ると。ですから、要求の内容としましては、いわゆる超えた部分だけ対象にするとかいうことじゃなくて、どうせ特例を設置していただくなら、やはり県費負担分を全額起債の対象にしてほしいというようなことを要望させていただいているんです。それはまだ今のところ実現しないもんですから、国の造林事業についてできるだけ27年度に向けては県費がないからというような形で十分活用できないというようなことのないように、要求段階が今回は造林関係の国の概算要求も見ながら要求をさせていただいていると、そういう状況でございます。

〇西場委員 その地方債の適用についての部分に、全国的に各県でともに動くということはないんですか。三重県だけがやってるのですか。

〇吉川次長 ちょっと中部圏とか、そういった形で模索したこともあるんですけども、条件が必ずしも一致していないということで、まだちょっと全国的な形にはなっていませんけども、類似の県もございますので、そういったところとはまた連携しながら、国に対して働きかけをしていきたいというふうに思っております。

〇西場委員 じゃ、またそういう状況、動向、いろいろ我々にも教えていただいて、議会としていろいろまた意見調整して、一丸となれれば議会からの意見書とか、そういうものもいい時期に送っていくべきだと思いますので、タイアップできるようにいろいろ情報をまめに出していただきたいと要望しておきます。
 もう一つ、輸出に今後取り組むというお話しがありましたけども、いろんなことあるんですが、今、林業の話が出てきましたので、林業について輸出を取り組むということも、非常に重要なことなんですが、これをどう進めていくかという、その推進の母体、あるいは推進の方向を探る研究会とか、何かしっかり取り組む体制づくりを来年度あたり立ち上げていくべきだと、こういうように思うんですが、来年度の方向の中で、その辺がどういうように今入れ込まれているのかという点、ちょっとお願いなり、状況報告をお願いします。

〇橋爪部長 農林水産業、林業だけじゃなくて、この3月に三重県農林水産物・食品輸出促進協議会というのを関係の事業者であったり、団体であったり入っていただいてつくっています。林業についても団体のほうで加入していただきまして、それで、それぞれの農産の部会であったりとか、中に林業の関係の部会もつくっておりまして、その中でやはりこれまで取組を進めるに当たっての研修会等をやってきております。それにはやはりある程度興味あるような方もありますので、そういう中でどういうことが課題であるとか、今の為替の関係なんかも大分、円安傾向になってきていますので、その辺もにらみながら、事業者としてもある程度前向きなところも受けとめておりまして、そういう研修を通じて具体的な三重県の林業家なりがどういうふうな形で外国へ出していくかと。
 全体としては、やはり中国とか、韓国とか、台湾であったりとか、そういうアジア系のところへ他県でも出しているところが多いんですが、特に九州のほうがやはり地理的にも有利ですので、出しているところが見受けられますけども、今までなかなかコスト面で少し三重県のほうは合わないかなというところがあったんですが、三重県の材もかなり質のよいというところもありますので、その辺も踏まえながら来年度と言わずに今年度の中からも、今の林業部会を中心にしながら輸出に向けて取組を進めていきたいなというふうに思っています。

〇西場委員 それはこの要求状況の中のどの事業項目の中に入るんですか。

〇吉川次長 がんばる三重の林業創出事業の中で、そういった輸出をターゲットにした供給に対して支援をするというようなことで、今要求をしている状況でございます。

〇西場委員 がんばる三重の林業創出事業というのは何ページのどこに載っておるの。

〇吉川次長 この主要事業の中にはございませんけども、県として要求をさせていただいていると。

〇西場委員 命運をかけてほしいんだ。主要事業にきちっと項目を載せてやるぐらいの取組をやってほしいと、さっきからそういうお願いをしているわけ。

〇橋爪部長 林業のほうは今ちょっと次長が申し上げたとおりですけど、全体としては346ページに全体で農林水産物・食品輸出イノベーション事業というのが⑥で入っております。この中で、この3行の中ではちょっと読み取りにくいんですけども、先ほど私が申し上げた食品輸出の促進協議会の事業等もこの中で見ておりまして、この中でいろんな部会等も運営させていただいているということです。一つ一つの研修事業等については、協議会へ全体として負担金で県が出して、そこで協議会事業として執行すると、そういうふうな形で取組をしております。
 あとはもうそれぞれ職員がマンパワーでいろんなところへ啓発もしながら、事業者が前向きに取り組んでいただくように動いていくという、そんなようなことで進めております。

〇西場委員 重ねてのお願いですけどね。農林水産部は幅広いですから、それぞれに大事なわけですけども、木材につきましても今申し上げましたようなところでございますので、この中でしっかりと検討していただいて、特出しでひとつこれを進めるための体制づくりを早いうちに立ち上げてもらうことを要望させてもらいたいと思います。
 もう一つ、前の松阪肉牛共進会のときに部長に申し上げたけれども、松阪牛も米国へ輸出するという取組がこれから具体的に進むんですが、それは畜産農家もアメリカまで行ってもらっていろいろやっていただくんだけど、旅費から何からみんな自己負担らしいね。そうやってして三重県の大事な農林水産物をこれから振興していくための大きな課題ですから、それは自分の経営のものに返ってくる話だから、全く公費でやれとは言わんけれども、全く自己負担でやっていただくということについては、やっぱりそれはたとえ三重県を代表して、そうやってしてわざわざアメリカまで行って、松阪牛だけじゃないんだけれども、水産物を拡大販売していただくための農家に対してもっと支援を手厚くしていくべきだと、こういうように思うんですよ。そういったことについて、温かみある配慮をしていただきたいし、具体的なものが出てくるようにお願いしたいと、こういうように思います。

〇橋爪部長 ちょっと今回、伊賀牛と松阪牛をブランド牛として米国へ持っていこうということで、伊賀牛のほうはもう既に終わったんですけど、少し伊賀牛のほうと松阪牛のほうの、それぞれの協議会との違いなんか、ちょっと畜産課長のほうからまた説明させていただきますけども、基本的に今回、牛肉の試験輸出ということで、初めてだというふうに思って取り組んでおりますので、全てが普通でしたらやはり輸出に取り組みたい事業者が米国であれ、アジアであれ、持っていくということで一定の商談の場の設定であるとか、そういうのを県で持つというのが一般的なんですけど、物産展の開催とか。
 今回、牛肉の場合、なかなかそういう手法でもやりにくいもんですから、いろんなプロモーションをやるにしても、やはり牛肉そのものも今回の場合は県で負担をして、牛肉としては生産者に負担をかけずに、県として試験輸出に取り組むということで何百万円かの費用等は県で負担して、向こうでのプロモーションの費用等も基本的には県が持つという形で予算を組んでおりますし、執行もそのようにさせていただいているはずなんです。
 ただ、これはそれぞれの伊賀牛の協議会であったり、松阪牛の協議会であったりと連携しながらやらないと成功しませんので、それぞれの地域のほうとしてどういう方をプロモーションに派遣するかというのは、そこの協議会として決めていただいて、どういう生産者を送るのか、どういう地元の市町の方、市役所の方もありますので、そういうことも含めて、その地域で決めていただくというような形でお願いをしておりまして、そこの市役所なり地域から派遣していただくところは地元で負担していただこうという、事前にちょっとそういうルールをお互いに決めさせていただいてやったところなんです。そういう意味で多分、伊賀牛のほうは協議会単位で負担したりとかいうようなことかもわかりませんので、その辺は畜産課長から説明をさせていただきたいと思います。

〇斎藤課長 先ほどの御質問の関係でございます。
 部長のほうからも御説明させていただいたと思いますが、今回の輸出に関しまして協議会、いわゆる生産者の団体が行かれる場合は協議会のほうで旅費等を負担していただいております。私どものほうは実際にイベント等を含めた全ての部分の金額を負担するということで、生産者のいわゆる協議会と私どもの県とは十分にすみ分けをしながらコラボレーションして事業を推進していくような形になっております。

〇西場委員 経緯とかはよくわからないし、基本的に地元協議会、地元負担、協議会負担ということであったということなら、少し話としてはわかるんですが、結果として一農家が行って、一農家が自分のお財布から旅費から何から全部出してやってくるって、幾らかかるかわからんけども、想像しても大変な負担でしょう。その人が三重県の牛肉を代表してその事業に参加してもらうわけなんだから、それなりのやっぱり公的な支援が少しでもあってしかるべきだと、こういうように思うところから今発言したんですが、今後できる限り、その点について配慮、方法を考えていただければと、これを要望して終わります。

〇小野委員長 ほかに。

〇津村委員 林業が続きましたので、ちょっと漁業の話をさせていただきます。
 施策の314水産業の振興についてなんですが、ここの中で漁業取締船整備費について約5億9000万円予算要求していただいております、代替船のやつで。それで、私自身も違法操業船の対策についていろいろと一般質問させていただいておりましたので、こういう形で予算要求していただいたことは非常に心強く、ありがたく思っているところですので、ぜひとも強化をしていただきたいなというふうに思うんですが、やはり6億円弱という予算をつけようとしているわけですから、かなりの金額にもなりますので、ぜひ一度、部長としての取締船対策に対する思いなどもちょっと聞かせていただければなというふうに思います。

〇橋爪部長 前にも委員には本会議場でもいろいろ取り締まりの関係も御質問いただきまして、お答えもしたところなんですけども、やはりものすごく増えているということではないんですけど、やはり漁業者にとっては違法操業であったり、密漁であったり、そういう面がやはり絶えませんので、基本的に水産業を振興していくために非常に重要なポイントかなというふうに思っています。
 今回、多額の予算を要求させていただいておりますけれども、やはり取締船も一定の期間がたつと、どうしても船の能力としても落ちてきますし、やはり取り締まりの実効を上げるためにもこのような費用をかけても新しい船も必要かなというふうに思っておりますので、その点御理解いただければなというふうに思っております。

〇津村委員 当然、老朽化というだけではなくて、やはり地域としても取締船を強化していただくというのはすごく望まれているところですので、何とか漁業の振興の上においてもしっかりとこの予算を確保していただきたいなというふうに思っていますし、やはり取締船が新しくなるというだけで、いわゆる取り締まりの強化だけではなく、抑止力にもなると思いますので、ぜひともこの辺はしっかりと予算づけしていただければなというふうに思います。
 もう一つなんですけど、前回一般質問でも指摘をさせていただいたんですが、まき網業者とのいわゆる話し合いの場、協議の場というのがあると思うんですが、そのことにつきましてもその現状であったり、来年度に向けての動きがありましたらまたちょっとお話をいただきたいと思うんですが。

〇永濵課長 お答え申し上げます。
 まき網漁業者と沿岸漁業者の東紀州地区の漁業のあり方を考える会につきましては、今年度1回開催させていただきました。今年度中にも回数に関してはまだ出席者とちょっと相談しているところですけれども、もう1回か2回か開催させていただく方向で検討を進めております。
 具体的な内容に関してなんですが、東紀州の漁業の活性化、委員御存じのとおり、漁業に関しては衰退傾向にあるということでございますので、お互い沿岸漁業者もまき網漁業者も協力して何かできないかということで、何かしら具体的な形でお互いの情報というとあれなんですけれども、漁業に関しての努力というのが見える形で話し合いを進めているところでございます。

〇津村委員 ぜひとも長年の懸案事項の一つでもあると思いますので、しっかりと着実に解決ができるように取組をお願いしたいと思いますし、やはり世界的な漁業の流れを見てみましても、やはり資源管理のあり方というのが今問われていまして、やはりこれまでの日本の漁業から少しずつ転換していく方向に来ているのかなというふうに思っていますので、そういう面においてもやはり沿岸漁業者であったりと、行政との連携、信頼関係というのがやっぱりこれから非常に重要になってくると思いますので、そういったことも含めまして漁業者としっかり連携をとれるような取組を今後も続けていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇西場委員 今、津村委員のほうから取り締まりの強化についてのお話がありました。ちょっと関連でお願いしたいんですが、基本的にそれは重要なことであるし、今度、神島の予算もありますが、ちょっと違った関係になるんですけど、悪質な密漁等の取り締まり、当然これしっかりやってもらう必要あるんですよね。ただ、伊勢湾岸あたりで、通常の漁をやってみえる人が非常に厳しいチェックを受けるわけですよ、取り締まりから。浜から200メーターか、400メーターかの制限区域あるでしょう。誰に聞いたらええのやったか。

〇永濵課長 浜からの制限区域と申しますか、どこの区域かにもよるんですけれども、漁業権なり、操業が許可に基づくものなら、その許可で、その範囲で操業してくださいという区域は定められております。

〇西場委員 それで、公的な取締船は優秀なレーダーがあるからもう5メーター出ておるとか、10メーター出るとすぐわかるけども、一般の漁師の船はそんな正確なレーダー持っていないからわからないんだよね。だから、そういうもののことに対して丁寧に指導するというんならいいけども、一気に取り締まりというようなところまで行っていいのかどうかという問題。
 それから、東日本大震災以降、非常に海底の状況が変わっておって、そこにぶち切れたアンカーなんかがずっと底に沈んでおって、今までの船びきなんかの漁ができなくなっている。だから、当然沖へ行かないと魚がとれないんですよ。だから、ぎりぎりのところでもう精いっぱい頑張っているんだけど、それをやっぱり配慮しながら取り締まりというんか、指導をしてもらう必要がある。だから、そういう部分で強化強化ばかりでなしに、地元の漁業の安定的な経営も配慮した取り締まりをしっかりやってほしいと、こういうことについてお願いしたいと思いますが、いかがですか。

〇藤吉次長 取り締まりの関係でございます。
 取締船は少し区域を逸脱したからといって、すぐ取り締まるという形ではなくて、今まで取締船の船長ともお話ししておる中では、まず注意をさせていただいて、少しはみ出しているよとか、あとは漁業者も潮の流れでどうしても変わるんだということについては、ある程度、取締船長も十分その流れであるとか、漁業者の気持ちをわかっていますので、まず指導という形をして、そして注意、そして何回も繰り返されるようであれば取り締まりという形に持っていっておりますので、そのあたりは我がほうの取り締まりについても非常に配慮させていただいています。
 それからあと、漁場の関係が非常に悪化しておるという中では、基盤整備の事業の中でしゅんせつ等をやらせていただいていますし、以前は漁業者によるごみ回収とか、そういうのもやらせていただいていますので、そのあたりまたこういう現場で非常にごみがたまって操業しにくいんだというお話があれば、またその辺の現状をお聞かせいただいて対応させていただきたいなと、こんなふうに考えております。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇小島副委員長 1点、要望で、あと2点ちょっと質問させていただきたいと思います。
 稲垣委員が三重まるごと自然体験促進事業のことで質問されましたけども、こういう書きぶりをしていただくことって非常に珍しいなと思って、子どもたちの生き抜く力と書いていただいてあるんですが、例えば少子化対策なんかで父と子のキャンプをするという事業が他部局であります。それから、家族のきずなづくり事業というのもあります。そういうところとのタイアップをやっぱりきちっと図っていただくことで、意味のあるものにできると思うので、ぜひ教育委員会だけではなくて、子ども・家庭局ですとか、そういうところとの連携をきちっと保っていただきたいなというのが、これは要望で1点です。
 それから、2つ質問させていただきます。
 学校給食の県産品利用というのはずっと言われていると思うんですが、その率を向上させると出ていますけれども、現状どういうふうになっていて、やっぱりどのあたりを目標にされているかということを伺いしたいことと、それからもう一点はすごく漠然とした話なんですけれども、研究所が4つそれぞれありまして、197ページにそれぞれ研究所でこういうことをやりますよというのを取組方向に書き込んでいただいてあります。それぞれの事業との密接な関連はあるんですけれども、随分長いこと研究していただいて、やっと成果が出るというような研究をやっていただいているんやと思うんですが、それぞれの研究所が使っていただくお金というか、予算ですよね。どんなふうになっているのかなということを、そのままある程度研究が継続されるようなものが保障されているのか、それともなかなか厳しい状況になっているのか、そのあたりちょっとお聞かせをいただきたいなというふうに思います。

〇水島副部長 まず1点目、自然体験についてでございます。
 御指摘のとおりでございまして、今回この中に生き抜く力、農林水産部には余りなじまない言葉かもしれないんですけども、先ほど人口減少というお話ししましたが、当然その中には、少子化対策的な要素もありまして、例えば子どもが小さいときにお父さんなんかにこういうキャンプに連れていってもらったとか、こんな体験をしたみたいなことが、言ってみればふるさとに対する愛着とか、よく一旦大学で出ていって戻ってこないという話がありますが、そういった中でもやっぱり戻ろうかとか、戻らないにしても、例えば頻繁に里帰りしようかとか、そんなような気持ちになっていただければというようなこともありまして、当然、親子、特に子どもというのも一つの重要なターゲットかなというふうに思っています。
 その中では御指摘のとおり、健康福祉部とか教育委員会のほうでも、そういった取り組みをされているところがあると思いますし、先ほど御紹介のあった森の風ようちえんなんかも今少子化対策的な要素でやっていただいていますけども、そういったところとは十分連携を図ってやっていきたいと思いますし、行く行くは何らかの形でそういうものが一つになって、県としてどんと売り出せるというようなことになればというふうに思っていますので、ちょっと最初はそういうところがありますけども、目指すところとしては県下挙げて、いろんなものを全部取りこんでやっていこうというふうには思っておりますので、またよろしくお願いいたしたいなと思っています。
 あと2点については、それぞれ課長から。

〇仲課長 学校給食についてお答えいたします。
 学校給食の県産品利用率の目標は一応40%というふうに食育推進計画のほうでは決めてあるんですけれども、現在は30%程度にとどまっているような状況です。やはりいろいろ学校給食の単価というんですかね。1食当たり幾らとかいう問題もあって、なかなか利用率というのが思うようには上がっていないような状況なんですけども、教育委員会とも連携しながら、また予算厳しい中なんですけども、今年度と同じように来年度も、給食センターとかで使っていただけるメニューというのか、商品というんですか。そういうのも開発していくような要求を今しておりますので、今後とも利用率向上のために進めていきたいというふうに考えております。

〇瀬古課長 農林水産部所管の研究所の予算の関係の話ですが、農林水産部には農業研究所、畜産研究所、林業研究所、水産研究所の4つの研究所がございます。各研究予算、施設の維持管理予算とかあるんですけども、年度でいろいろとでこぼこはいたしますけども、平成27年度の当初予算におきましては、この4つの研究所で約5億1700万円余の予算を計上しておりまして、対前年比110.2%ということになっております。
 林業研究所、水産研究所のほうにつきましては、対前年度予算は減額しておりますけども、特に平成27年度の当初予算の要求状況といたしましては、農業研究所のほうで国、財団等の研究開発予算のほうの取得がかなり進みましたもので、全体として予算が増額というような状況でございます。

〇小島副委員長 ありがとうございました。
 学校給食のほうですけれども、なかなかやっぱりロットをそろえるのって結構難しいかなというふうに思います。大きな課題かなって、ここにも書いていただいてありますけれども、これも雇用経済部、違うな健康福祉部あたりかな、障がい者の方とかとの施設との連携とかもきっとおありなんやろなというふうに思いますので、そのあたりも利用しながら進めていただきたいなということと、あと110.2%であるということを4つの研究所についてお聞きしましたので、すごく地道な研究が後になって実を結ぶということって絶対あると思うんですね。今すぐ成果が出ないということがあると思いますので、そこの予算確保についても、今後とも引き続きお願いをしたいなと思います。

〇小野委員長 ほかにございますか。

                〔「なし」の声あり〕

〇小野委員長 なければ、これで農林水産部関係の平成27年度当初予算要求状況についての調査を終了いたします。

 3 委員間討議  

  (1)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし

Ⅱ 常任委員会(農林水産部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)農地中間管理事業の推進状況について

  (2)(公財)三重県農林水産支援センターの方向性について(第3期中期計画について)

    ①当局から資料に基づき説明(赤松次長)

    ②質問

〇小野委員長 それでは、御質問等がございましたらお願いいたします。

〇稲垣委員 今、この農地中間管理事業の進捗状況の説明をいただきまして、担い手としての応募というか、それは面積でいくと1万ヘクタールの応募がもう既にあったということで、今のところ2市町で26.4ヘクタールを農地の担い手に貸し付ける予定がこの12月末であって、年度内としては80ヘクタールから120ヘクタールを見込んでいるという書き方なんですが、この第3期中期計画案のやつを見ると、目標で現状が2014年で420ヘクタール、中間目標が2016年1820ヘクタール、2018年が3220ヘクタールという案は書いてもらってあるんですが、この2014年の420ヘクタールというのが、そもそもできないんじゃないかなというのをまず思うんですけど、このあたりの見込みというか、この目標との関係でちょっと説明をいただけますか。

〇赤松次長 集積の目標でございます。これは農地中間管理事業を進める中で国のほうが80%目標ということでしておりまして、私どもの実績からいきますと30%前後ということで、かなり幅があると。これからの計画の中で、今までの計画以上に加速的にやっていかないかんということで、今計画を上げさせてもらっております。1年目600、2年目は1000ということでやっておるんですけども、ただ今年1年目で当初、説明とかそういうのにかなり時間がかかっておりまして、それと受け手をこうやって出させてもらいましたけども、やっぱり出し手のほうもあわせてやっていかないかんということで、先ほど図を見ていただきましたように、あれをまとめていくのでかなり時間がかかるということでございまして、一応見込みでも80ヘクタールから120ヘクタールと書いておりますが、同時進行でずんずん行っておりますので、実際に例えば公告とか、そういう段階も絶えず、随時やっていこうかなと思っていますんで、当初の遅れはちょっと仕方がないかなということで、これから頑張っていきたいなというふうに思っております。

〇稲垣委員 当然、この第3期中期計画というのがどこまでの思いがこもっておるのかちょっとよくわからないですけど、当初の当然スタートは難しいと、それは理解できるんですけど、それも反映した計画に本来するべきなんじゃないかなというふうに思うんですけど、それは当初苦しいのはわかるんですけど、当初から達成できないような計画つくってもどうなのというのをちょっと思ったんですが、そのあたりはどうなんですか。

〇赤松次長 言われるとおり、大変厳しいというのは当初からも考えております。ただ、先ほど言いましたように、年度ごとにはっきりというのはなかなか難しいですので、できればある程度、1年、2年かけてという形でちょっとペースを上げていきまして、それ以降はそういう形、目標値に近づける形で進めていきたいと。
 そのためには、かなり集落なり、いろいろなところへ入っていかないかん、また、いろんな話をしていかないかんということで、そういう点も含めて、県とか機構だけではなくて、市町やJAとか、そこら辺と連携しながらというのが第一義的な、基本的なことだと思いますので、そこら辺も一緒に進めていきたいと考えております。

〇稲垣委員 わかりました。当然、これからの方向としては非常に大事な方向やと思っていますんでお願いしたいなと思いますが、そうすると予算面の考えでいくと、今年度の予算は2億4000万円ぐらいで、これ今見ていると来年度は3億3000万円ぐらいの要求が今出ていますが、この目標どおり、例えば2018年には3220ヘクタールぐらい見込んでいると思うんですけど、その目標どおりいったときの予算というのは国からの分、今という話もありましたけど、これは確保できるという見込みでいいんですかね。

〇後藤課長 先ほど次長に説明していただいたように、実はこういう仕事は3月31日の夜12時まで、もう精いっぱい地域と話してやっていく、その面で目標もきっちりと支援センターのほうの目標まで420ヘクタールを守っている。私どもが見たら、現状でいったら100ヘクタールぐらいやねという、現状で見たらですけど、当然これは一緒に引っ張っていくと、そういう仕事でありますので、国のほうも当初から考えていただいておりまして、基金として金を積むと。県に今農地中間管理機構の基金が積んでありますので、例えば今年、残念ながら今の見込みどおりになってしまうと予算が余ると、それは基金へ戻すという格好になりますし、来年度予想以上にまたこれ進んで動けば、その基金から崩して予算を充てるということになっておりますので、そういったところは制度の構築のときから、年度で区切る難しさみたいなところがある事業であるので、年度いっぱいまできっちりやっていこう、特に農地はこの3月とかで動きますので、来年田植えどうしようかということになりますので、そういう仕組みになっておりますので、何とかそこら辺は当初予算で上げた分と、基金のほうに余裕も見ながら進めていくと、こういう考えでやっていくことになっております。

〇稲垣委員 そうすると、この4カ年計画の分の予算は国からの基金で当然確保ができるという見込みでこれが進められる計画になっているという、そういう裏づけがあるという確認でいいですね。

〇後藤課長 そのとおりでよろしいです。

〇稲垣委員 ありがとうございました。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇西場委員 今のこの計画だけど、420ヘクタール、1820ヘクタール、3220ヘクタール、この最終的にはどこを目指すのか。何か国は担い手に80%、県は70%というような話も聞いたことがあるけども、そういう最終目標を見ながらの、これ中間目標なの。ちょっとそこをもう一度教えて。

〇後藤課長 集積全体、農地集積というのは例えば担い手の方が親戚なんで、もうその人に預かってもらおう、それは農地中間管理事業を通らないでやるケースもありますので、そういう集積の目標、それはもうかつこれは農用地でやる仕事なんですが、国の目標は農地全部、耕地面積全部というのが8割、県は7割ということでございますので、正直その中でどれだけ中間事業が関与するという部分は、明確には国でも示されておりませんし、県もまだスタートの部分もあるので、どこまで関与するかというのは十分に整理されておりません。
 その中で、基礎となる数字というのが、例えばメーンでしております集落営農の法人化、集落営農の法人、委員の地元のほうにもあるような法人が全部この中間事業を活用していただくと、現状でも6000ヘクタールぐらいのパイはあるんです。そこを考えると、これぐらいの数字がちょうどええとこかなというころで議論しながら、今、一定の目標として設定しているやつですので、今のメーンとしている集落営農の法人化等がしっかりとこの絵にあるように、一事例は他県の事例ではございますけど、そういうのがうまくしていければ、この目標も不可能な数字じゃないかなと思い、今目標設定をさせていただいておるということでございます。

〇西場委員 今までそういう親戚とか、縁故とか、あるいは農協や役場を通じて、いろいろ貸借契約結んでいるよね。そういうものは現状で面積はどれぐらいあるんですか。

〇後藤課長 県の農用地に占める割合ですが、今集積率約30%でございます。これはいわゆる担い手と言われる方ですので、認定農業者とか、それから集落営農組織という部分が受けている農地ということですので、集積率という考え方はそれでやっております。ただ、今、親戚という方が例えば認定農業者でなかったら、それは農地は動いていますけど、今私どもが申し上げている数値には上がってこないということになりますので、あくまでその数字を追っかけながら、認定農業者制度、集落営農組織というのを追っかけながらやっていく集積率ということでございますので、親戚で兼業農家みたいな方が、今1ヘクタールつくっておるのを1ヘクタールにプラス2反つくるみたいな話は、当然数字は上がっていないということになりますので、そういうものの整理の中で3割ということでございます。

〇西場委員 もう一つわかりにくいところがあるけど、それはわかったとして、この目標というのは誰がどういうふうにして決めたの。国から割り当てられたものをここへ出してきておるんですか。どんな決め方しておるんですか。

〇後藤課長 現時点では国が8割というのを先に発表しておりますので、昨年、8割をベースに各県これぐらいやれるよねという数字をいただいております。それが73%程度という数字をいただきまして、県の中で少し議論したところ、73%にすると圃場整備の要整備面積、これも超えていくような面積ですので、とてもそこまでは行けないだろうということで、現状、平成33年に農用地で60%という目標は農業経営基盤強化法や条例に基づく基本計画でしておる数字ですので、その延長上ということで平成35年に70%という数字を県のほうで設定しました。
 この事業を進めていくに当たっては、市町のほうから積み上げた形というのもまた今後議論していかなならんと思っております。今、申し上げました60%の農用地の目標は各市町とも連携しながらやっておりますので、60%という目標は、農用地60%は今協議されておる状態の中でスタートしました。ただ、新たに70%という設定をやりましたので、ここに書いておるようにモデル地区を各地域で農地中間管理事業の活用はこういう形のものやということが市町の方にも理解いただくと、この事業を活用して市町の集積目標もこうしようという話が出てくると思いますので、ここら辺は今後の課題として、各市町から積み上げたもので目標をつくるようにということは今後の課題として考えております。

〇西場委員 今後、市町の積み上げのほうも勘案しながらという話があったんですが、その部分でいつもの持論展開になるんだけど、上からのトップダウンで農村や農業者に、上から突っ込んでくるなと、国に対して、県もそう。県は国に対して市町の農家、農村の声を上げていくのが仕事であって、国の請け負いするような姿勢は特に農業に関してはやってほしくないと。
 農地集積というのは、これを上から数字目標にしてやりなさいと、これやったらこんだけお金あげましょうといってやったら、昔ミカンの園転でことごとく農村のミカンの木がなくなったんと同じようにして、農業ががらりと変わりますよ。しかし、それはじいさん、ばあさんはもう小づくりの田んぼやめなさいと言っているんだよ。もう農家はやめなさいと、離農促進かよと、こうなるんですよ。だから、そうじゃなくて、今の現状でもう農業をやめたいという人は、あるいはもう先々ないという人は、それは自主的にそれを誰かにつくってほしいと、こう思う人を集約して、我が村はこれぐらいを、我が町はこれぐらいの計画でやりたいという積み上げの、ニーズからずっと積み上げたものをひとつ国の制度を活用してやっていくというようにやらないと、中間行政体の県は国の国際的な流れの中でそういうものをやっていかねばならないという一つの大きな使命は担っているけれども、それだけではいけない現場の声があるんだから、その間で一生懸命悩まなならんのだよ。その悩みをどれだけするか。それはTPPに対応するように、アメリカの言うように200ヘクタール規模にする、オーストラリアのように1000ヘクタールも、3000ヘクタールの規模にもするというようなことを全国民挙げてやるなら、そんな強制もいいやろと。できないんだから。今までのような、小農主義で根幹をつくりながら、大規模できるところは大規模をやっていくというようなことにならざるを得ないんだよ。
 だから、目標づくりの中において、今あなたが言われた各市町の積み上げ型の声をどれだけ集約して、それを三重県型のものにつくれるかというところについて、最大限配慮してもらうことをお願いしたいし、ちょっと話が飛躍するけれども、処方箋も2つある。こういう農地中間管理機構などを使って効率化、広域化、大規模化を進めるという処方箋とともに、家族経営をどういうように維持していくかという、そのところ。
 しかし、国にはその後の部分はなかなか今の段階では求められないから、そこに施策を打ってくるのが県の役割やし、市町の役割なんだよな。そこを配慮したものにやっていただくことを要望しておきたいと思います。
 何か結論言っちゃって、聞きたいこと忘れた。また後で思い出したら言います。

〇小野委員長 ほかにございますか。

                〔「なし」の声あり〕

〇小野委員長 よろしいですか。
 なければこれで農地中間管理事業の推進状況について及び三重県農林水産支援センターの方向性について(第3期中期計画について)の調査を終わります。

  (3)三重県農業農村整備計画(仮称)の策定に向けた検討について

  (4)鳥獣保護法の改正に伴う対応について

    ①当局から資料に基づき説明(福岡次長)

〇小野委員長 ただいま11時54分でございますが、ここで一旦休憩とし、再開は午後1時からとしたいと存じます。
 暫時休憩いたします。

                (休  憩)

    ②質問

〇小野委員長 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
 それでは、先ほどの御説明に基づいて御質問等がございましたらお願いいたします。

〇山本委員 獣害のところでちょっとだけお聞きさせてもらおうと思うんですけど、今回、県による捕獲事業もできるということになって、特に広域でまたいだとことか、私ども桑名に住んでおるのは岐阜県からようけ多度町へ流れて、県をまたいでいろいろあるんですけど、それはそれとして県が捕獲をするのに、例えば県の職員が銃を持ってやるのか、いろいろ方法があると思いますし、また県として銃の管理、保管ということを含めて、考えてみえることがありましたら、その全般についてお伺いします。

〇福岡次長 捕獲につきましては、やはり専門的な組織なりにお願いしていきたいと考えております。それで、10ページの新設された事業、制度の中で、申しわけございません、説明を省略させていただいたんですが、②のところに認定鳥獣捕獲等事業者制度という制度がございます。それで、都道府県知事の認定を受けた者だけができるということになっております。当然、安全性の面も含めて、やはりそういう信頼できる組織に委託していきたいと考えております。

〇山本委員 そうすると、例えば猟銃クラブというか、そういうところへ委託するんですけど、あの組織というのはもう大体高齢化したりして、割と1頭の捕獲の値段のほうも大変いろいろ抵抗があるようですけども、同じような形で県も委託するということになるだけですか。

〇福岡次長 確かに高齢化というところもございますが、ただ今年などは狩猟免許の試験に100名弱の方、昨年度よりやはり相当数増えた方が受験していただきました。100名弱増えたということで、数字的には、受験者数としましては昨年度、平成25年度が215名でしたのが306名という、一定狩猟免許試験も受けていただいて合格もしていただいております。ただ、やはり高齢化という面もございますが、これからもそういう免許試験を受けていただく方を増やしながら、一定組織づくりもしていきたいなと思っております。

〇山本委員 結構です。またいろいろこれから聞かせてもらいますので。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇西場委員 保護と管理が分かれるということで、せっかくの機会ですので、ちょっと教えてほしいんですが、動物には食うか食われるかという力関係ありますわね。キツネが減ったから何が増えるんや。キツネに弱いのは何でしたっけ。例えば、よくわからんけどハクビシンが増えたとかね。そういう関係あるでしょう。あった場合に、昔有名なのは、オオカミがいたら鹿やイノシシだって、こんなに増えやせんと。そういう意味では、野生動物の生態系の自然環境の中で適正な規模が図られるのが一番理想ですわね。
 その意味で、必要な、余りにも減り過ぎた例えばキツネをこの程度保護、増やしていこうという計画もこの法律の中で今回やるという意味もあるんですか。それはもう前からあるんですか。そんな点は今度の法律改正の中ではどんなぐあいになるんですか。

〇福岡次長 そこまでは想定はされていないんですが、当然ながら管理と捕獲に分かれるということで、そうしたら捕獲は幾らでもとるのかというところはありますが、それは当然生態系のバランスというものを考えながら、適正な生息頭数というものを目指しながら捕獲していく、やはり管理の中には当然、ある一定生態系という視点を持ちながらやっていくということになろうかと思っております。

〇西場委員 よくわからんけども、特に鹿の小鹿なんかについては、ああいうキツネなんかが少なくなったことも、やっぱりかなり影響して、もう増え過ぎるぐらい増えているわけだけども、そういうところをこれからの獣害の抑制の中に一つ取り入れるような視点があってもいいなというように思ったので発言したんですが、今日のところはそれぐらいにしておきますわ。それについてのいろいろ情報なり、対応策が出てきたらまた教えてください。

〇小野委員長 ほかに。

                〔「なし」の声あり〕

〇小野委員長 なければ、これで三重県農業農村整備計画(仮称)の策定に向けた検討について及び鳥獣保護法の改正に伴う対応についての調査を終わります。

  (5)水源地域の森林の保全に関する取組について

    ①当局から資料に基づき説明(吉川次長)

    ②質問

〇小野委員長 それでは、御質問等がございましたらお願いいたします。

〇津村委員 1点確認なんですが、ちょっと教えてください。
 条例のこの4の関係者の責務等という中で、(1)に県は水源地域の保全に関する施策を実施するという一文があるんですが、これちょっと僕自身が不勉強で教えていただきたいんですけど、要するに県は水源地域の保全に関する施策を実施するというのが責務であって、水源地域を保全するということが県の責務なのか、そのあたりはいかがですかね。水源地域そのものを保全するということが県の責務になるのか。それとも、この文章からいくと、保全に関する施策を実施することが県であって、保全そのものというのはどこに責務があるのかなというのがちょっとわからないもんですから、ちょっと教えていただければと思います。

〇吉川次長 条例ですので、それぞれの役割というか、責務という形で果たしていただくということで、県としては水源地域の保全に関する施策並びに取組ですね。そういった保全が進むような取組を進めていくということだと私どもは考えております。

〇津村委員 例えば、今回この条例はどちらかと言えば、いわゆる森林の保全も含めて売買に関してということだと思うんですが、例えば水源地域の保全そのものが県にあるのであれば、例えば今後、不法投棄であったり、例えば砕石による濁水の問題とかも含めて、それも全部含めてやっぱり県として水源地域を保全するということで県に全てのいわゆる責任というか、責務が課されるのか、そのあたりがちょっとどういうふうに読み取ればいいのかなと思いまして。

〇吉川次長 基本的に、森林所有者には森林所有者としての責任というのがありますけども、そういった森林所有者等と県が連携して、保全を図っていくということで、県が最終責任があるというような形でなくて、そういった県としては必要な制度や施策を考えながら、県として全体で水源地域の保全が図られるように取組を進めていきたいというふうに思っております。

〇津村委員 済みません、僕自身の聞き方もまずかったのか、またゆっくりと聞かせてください。ありがとうございます。

〇小野委員長 ほかにございますか。

〇西場委員 教えてください。
 水源地域っていうのは現在はそういう指定された水源地域というものはないんですか。これから、この条例によってつくろうとしているのか。

〇吉川次長 先ほど言いました20ページの水源地域の指定の考えの2の(1)で示しておりますような、いわゆるゾーニングで分類された水源涵養機能が高いという森林は、今、森林簿上はあるんですけども、それを指定という行為はしてございませんので、そういった機能を持った森林をこの条例に基づいて指定をしていこうという考え方でございます。

〇西場委員 それはどのぐらいの面積になるイメージでいいんですかね。

〇吉川次長 民有林の78%が三重県の場合は当たります。

〇西場委員 そうすると、78%以外の山というのは、この条例では範疇外になるので、外国資本からの介入とか、そういうものはこれでは防げないというのか、規制ができにくいと、こういう逆にそういう理解でいいんですか。

〇吉川次長 条例の対象にならないエリアということで、そういった行為が行われても、届出の対象にはならないということになります。

〇西場委員 そうすると、別に外国資本ばかりじゃないけれども、いろいろこれからバイオマスの材木を集めるとか、いろいろ新しいニーズに合わせて山をこれから活用しようという動きが出てきたときに、乱暴な開発に対していろんな懸念もありますけれども、それはこの水源地域指定以外のものについてはさほど心配ないだろうという、そういうところなんですかね。その78%でいいだろうという意味合いはどうなんですかね、そこは。

〇吉川次長 一応、森林法で民有林につきましては事後届出という制度もございますので、そういった中ではある意味、委員会の中でもどういったエリアを指定するかという議論があったんですけども、どちらかというと三重県としては幅広にという中で、県民の理解をいただく意味では、水源涵養機能が高いとか、そういった説明もいるというような中で、78%になる水源涵養機能が高い森林を指定するという考え方をとったということでございます。

〇西場委員 かなりもう全国先行して進んでおるけども、他県に倣っておるんですか、今の指定の対象林部についての考え方は。

〇吉川次長 他県の水源地域の指定の考え方ですけれども、大きく4つのグループに分かれるというふうに分析をしております。
 1つが、公共用の使用される水源地とその周辺の対象ということで、先ほどの特定水源地域の考え方に近いのを水源地域として指定されている県もございます。
 それと、広く森林全般を対象にしているという県も5県ほどございます。
 それと、3番目として水源涵養機能の高い森林ということで、三重県と同様の考え方の県が4県ほど。
 それと、ちょっと特殊な考え方を持った県も1県ございますけど、そういった中で三重県としては3番の水源涵養機能の高い森林を水源地域、そして1番の公共用に使用される水源地等を特定水源地域というような指定をするという考え方で今考えております。

〇西場委員 再度、もう一遍確認しておくけど、三重県としてそれを選択した決断の理由は。
 聞き方が変やったかな。これでよしとしたところの考え方。

〇吉川次長 一応、水源地域の森林を保全するという考え方ですので、当然全域を指定するという考え方もあるわけですけども、県民に対して一定の制約をかけるということもございますので、そういった説明ができるような森林に限って設定する必要もあるだろうということの中で、なるべく幅広いエリアを対象としたほうがいいという意見もございましたので、先ほど言いましたような形で機能区分で水源涵養機能が高い森林を水源地域として指定をすることとして今考えております。

〇西場委員 結構です。

〇小野委員長 ほかにございますか。

                〔「なし」の声あり〕

〇小野委員長 なければ、これで水源地域の森林の保全に関する取組についての調査を終わります。

  (6)海女漁業の振興について

    ①当局から資料に基づき説明(藤吉次長)

    ②質問     なし

  (7)平成おかげ参りプロジェクトの実施状況について

  (8)各種審議会等の審議状況の報告について

    ①当局から資料に基づき説明(水島副部長)

    ②質問     なし

  (9)その他

〇小野委員長 最後にこれまで議論された調査項目以外で特にございましたら、御発言をお願いいたします。

〇西場委員 宮川の水力発電の譲渡が今年度の末に完了するわけなんだけれども、その後、必要な農業用水の確保ということについて、将来的に今までのようにきちっと必要な農業用水が確保できるということについての見込み、見通しがきちっと詰めてあるかどうかということについて、庁内で調整会議とか、譲渡に関するいろんな協議が行われていると思うけども、その点について現時点で報告できる内容があればしていただきたい。課題としてあるんであれば、今後の年度末に向けての課題を伺っておくということです。

〇福岡次長 宮川用水についてでございます。企業庁の水源、水力発電の譲渡ということでございますが、当然、過去に改良区、利水者と企業庁とで覚書等の文書が交わされております。当然、そのままの文面を引き継ぎながら、今までと同様に利水に配慮するということで今進んでいると考えております。
 ただ、実際、現実としてこれからいろいろな課題等があることも想定されます。今後、その状況も見守りながら、我々としても利水をつかさどる部として、意見も申しながらやっていきたいと思っております。

〇西場委員 私の心配するのは、その譲渡に絡むそういう課題がそれぞれの立場によって違うわけですね。じゃ、農業用水確保のための立場でおる農林水産部と、それから譲渡を進めていこうとする地域連携部との間で、どういう話し合いがどこまでなされておるかというところについて、今までもしっかりやられてきておるとは思うんですが、その部分について、なかなか情報も少ないし、今後、来年の4月1日の最終譲渡期限を受けるという段階になって、そこが曖昧なまま譲渡が行われるということについての心配があるわけなんですね。だから、その辺のところについて、もう少しきちっとした報告をしていただきたいと、こういうように思います。
 今日はいろいろすぐさま、なかなか細かい報告まで行かないかもしれんけれども、その点について改めて報告をいただきたいなと、こう思うんですが。

〇福岡次長 直接の利水者である改良区と企業庁、中部電力等がお話しする中へも、我々も入らせてもいただきながら話を進めているところでございます。その中の詳しい情報をこの場でというのは、まだ情報として持ち合わせておりませんが、また再度御説明させていただきたいと思います。

〇西場委員 そういうことでお願いしたいんですが、たびたび申し上げているところですから、あんまりくどく長くは言いませんけれども、三瀬谷ダムが全て民間企業である中部電力に行くということですから、企業庁が農業用水のために協力してきた電気用水の放流の仕方というのが、公営企業体と同じように協力できるかどうかということについては、何遍聞いても確信できないところがある。もう既に売却した旧大杉村にある宮川ダムのことについても、企業庁は発電事業者としてやるべきことはやるけれども、公的なことについては、それは自分自身の責任でやるということはできないということははっきり民間事業者としての位置づけでしっかり言っているわけ。それだけに、曖昧な今までどおりやってくれるだろうというような、その安易な思い込みじゃなしに、きちっと相手が民間ですから、それなりの文書できちっと取りつけないと、後からではもう時遅しですよ。
 それと、上流漁協は宮川ダムの水質が悪いから流すなと言っている。下流の宮川漁協は、三瀬谷ダムのヘドロがあって、それによって汚染されておるから、アユの生育、遡上が阻害されて困ると言っている。こういうことは、これからそれぞれ中部電力のほうの多くの役割になってくる。そういうものをきちんと中部電力に引き継ぐというものが、きちっと伝達されていないと思う。だから、やっぱりそれぞれ漁協の抱えている問題についても、県や企業庁に対していろいろ要請や要望が上がっておるが、要望書を受けたままで終わっている。要望書を受けたままで回答もなしに譲渡はあり得ないんです。
 じゃ、全て解決できないんであれば、こういうできない問題があるということもきちっと公にして、中部電力と今後、こういう協議の場をつくって解決に向けていこうということを、お金をもらう前に相手に認識させないといかん。上流の漁協が上流ダムの水が汚いって、常時汚いわけじゃないけれども、天候とか水位によって非常にアユに影響するしないが出てくるんだけど、そういうものを避けるために別途、水のきれいな場所から取水した水を、別途放水口をつくって放水できるように装置をつくってくれと言っている。これについて、所管の県土整備部は水質検査だけはしますと言って、ずっと何年も水質検査だけしとる。そんなもうこのままこれが譲渡終わって、この問題をどこがどういうように解決していくんだ。
 地域連携部も、県土整備部も、どこもみんな知らんぷりだ。所管する部がないと、こう言っているんだ。それで、結局、石垣副知事が座長である調整会議という会議を、別にでっち上げたわけじゃないけれども、やむを得ずつくって、そこで協議するというようなことを今回この要求状況に初めて書いた。そんな段階。だから、漁協の問題も、それから農業用水確保の問題も、少しもこれに関して譲渡後、どのようにこの問題が進んでいくかということは不鮮明なまま。少なくとも、農林水産部と地域連携部と、それから調整会議というのがあるんだから調整会議も入れて、怖がらずにしっかり、もうとことん議論してください。
 そして、それを県民や我々議会に、どんなやりとりしておるのか教えてくれないと、私もいろいろ言っておるんだけど、言いっ放しでずっと何年も言うたびに黙って聞いてもろてるだけで、何の返答もなしに、もう5年も過ぎてきているわ。
 今日は農林水産部のほうの立場にひとつその辺の年度末に向けての取組をお願いしておきたいと思いますが、部長、その点について。

〇橋爪部長 農業水利であったり、アユの漁業、清流の維持であったりという、いろんな問題あると思いますけども、私ども農林水産部にとっては今もう委員がおっしゃられたような観点から、重要な観点だと思っておりますので、御要望の点を踏まえまして、庁内で検討させていただきたいと思います。

〇西場委員 お願いします。

〇小野委員長 ほかにございますか。

                〔「なし」の声あり〕

〇小野委員長 それでは、最後に大変申しわけない、私から1つだけ。
 農地中間管理機構で、先ほど御説明もいただきまして、これから徐々にではあるが進んでいくということですが、このときに担い手、あるいは集落営農の当事者等には、そういうふうな最低限の情報は入りますけれども、個々に農地を所有していて、現実には農地のことについて触っていない一般の人たちになかなか情報が伝わっていない。ざくっと言うと、もう全然知らないでそのまま過ぎている人が大多数のような気がしてなりませんが、そこら辺の拾い上げといいますか、今から普及啓発もそうなんでしょうけど、どんなふうにされるのか、その点についての御説明をお願いしたいと思うんですが。

〇橋爪部長 先ほど赤松次長から説明させていただきましたように、当初の計画どおり、どの地域も同じように進めば、もう少し今、委員長がおっしゃられるような心配も出てこずに、各集落へ私どもの考えていることとか、新しい今の政策のこととかも行き渡るんだろうと思っていますが、やはり私ども県のほうとしても、市町であったり、地域のJAであったりと連携しながらというのは何回か御説明させていただきましたけども、どうしてもつぶさに聞いてみますと、やはり濃淡が出てきていまして、その部分、説明がかなり遅れているところもあると聞いておりますので、その部分十分心して各農家の方、またそれぞれの集落へ説明が行き渡って、話し合いが進むよう気をつけていきたいなというふうに思っています。

〇小野委員長 まさにその点、非常に心配される部分もありまして、農業委員会等も地域によってはうまく活用して説明をされているところと、されていないところがあったりね。何でそんなに濃淡が出るのかなというふうに感じていますので、ぜひ今の部長の御答弁の中にありましたような、何かだめなところはだめでもうちょっとぐっと行くようなやり方も含めて、せっかくの制度ですので、十分に活用ができますように、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、ほかになければこれで所管事項の調査を終了いたします。

 2 委員間討議

  (1)所管事項調査に関する事項  なし

  (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

環境生活農林水産常任委員長

予算決算常任委員会環境生活農林水産分科会委員長

小野 欽市

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