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みえ国際協力大使 村田 佳奈さんからの活動報告

赴任国:モンゴル 職種:服飾 2011年3月派遣

青年海外協力隊として、モンゴルに来て1年半が経ちました。

今モンゴルは厳しい寒さに向かっています。9月初旬には雪が降り始め、5月頃まで寒さが続きます。ピーク時には、-40℃以下に下がり、夏は30℃以上、年間の平均温度は-2℃です。首都であるウランバートルは“世界一寒い首都”と呼ばれています。しかし、夏は湿気が少ない分、過ごしやすく6月から9月までの長い夏休みには田舎へ行き短い夏を満喫します。

モンゴル風景1

  ↑ 夏のアルハンガイ県 オボー(oBoo)と呼ばれる一種の標柱。その周りに並んでいるのは馬の骨。

 

部屋の中にはパールと呼ばれる温水の流れている暖房器具が備え付けられていて、冬の室内は常に23℃~28℃に保たれています。しかし一歩外へ出ると冷たい風が容赦なく吹き付け、寒いというより『痛い』と感じます。まつ毛や鼻毛、髪の毛先が凍り、ちくちくします。道路も雪が解けず、常にアイスリンク上を歩いている状態で何度も足を取られ転びそうになります。

そんなモンゴルで私は2度目の冬を迎えようとしています。

私の活動先はウランバートルの国立職業訓練学校です。そこで、中学校を卒業したばかりの学生や社会人に服飾の指導を行っています。日本人とは体型が違うので四苦八苦しながらモンゴル人に合う型紙の基礎の描き方を同僚教師と考えたり、ファッションデザインの基礎について生徒に教えています。なかには日本語を小学校の頃に勉強したと言う生徒もいて、簡単な単語なら分るようです。しかし会話はモンゴル語です。最初は早くて聞き取れなかったモンゴル語ですが今ではだいぶ聞き取れるようになってきました。親元を離れて地方から出て来た生徒が多いので、家族と会えなくて寂しくないですか?とよく聞かれます。そんな時は、寂しいけど友だちがいるから大丈夫だよ、と答えると、私も友だちと話すのは好きです、と。どこの国でも、女の子はおしゃべりで、おしゃれが大好きなんだと実感しています。

モンゴルのファッション事情

基本的に若い子はモデル体型が多いです。顔が小さく、ウエストは細い、お尻も小さく、手脚も長い、髪も黒髪ロングストレート!!(染めている子も多いです。)

しかし、出産と共に体型は崩れるようです。

タイトな洋服が大好きで、靴は常にピカピカに磨いています。アクセサリーもキラキラしたものを好むようです。

メイクはバッチリで、韓国風の横長アイメイクが流行りです。爪のお手入れも欠かしません。

また、写真を撮られるのが大好きで、ポーズなんてモデル顔負けです。(こちらは老若男女共通しています。)

モンゴルの伝統衣装である、デールを着ている若い子は殆どおらず、デールを西洋風に仕立てたゴイリン・デールと呼ばれるものが若い子の間でクリスマスや、卒業式の時に着られています。

モンゴルと言えば遊牧。人口のおよそ10倍にもなる家畜を飼っていると言われています。カシミヤは軽くて暖かいのでモンゴルブランドとして人気があります。ラクダやヤクの毛で作った靴下や腹巻、羊の毛で作るフェルトのスリッパなど寒いモンゴルを乗り切るための必需品はたくさんあります。

モンゴルカルチャーショック

現在モンゴルの人口は280万人弱で35歳以下が約7割を占めています。

アジア圏ですが隣接するロシアからの影響が強く、挨拶はほっぺにキス、手を繋いだり、腕を組んだり日本人には馴染みのないスッキンシップが多いです。モンゴルに来たばかりの頃、知らないおばさんにいきなり手を繋がれて、一緒に横断歩道を渡ったことがありました。来たばかりだったので、すごく驚きましたがモンゴルでは道路の横断が危ない(車優先)のでオロオロしていた私を見てその人は一緒に渡ってくれたんだよ、と言われました。そのくらい、人と人との距離が近いです。

また、ウランバートルは現在建設ラッシュで、高い建物が目立ってきています。高級な外車が朝夕の渋滞を作り、朝は鳴り続けるクラクションで目覚めます。

モンゴル人口のおよそ半数近くがウランバートルに流れてきており、ウランバートルの周りを囲むようにゲル地区(注)が存在します。

ウランバートルでは大気汚染が深刻化していて、ゲル地区から出る煙が一番深刻な問題となっています。

(注)ゲル地区・・・元牧民が住み着き“無秩序に拡大”化した地区をゲル地区と呼ぶ。許可は得たり得なかったりだか、遊牧用住居のゲルを据えつけて住みつき、やがて木造建築、最終的には煉瓦作りの建物に建て替えていく。暖房手段は石炭ストーブで、特に断熱効率が低い木造建築で大量の石炭を消費し、それが大気汚染の原因となっている。

では、広大な草原にゲル、馬に乗って草原を駆け巡り、家畜を放牧している生活はどこにあるのかと言うと、ウランバートル中心ではお目にかかることが出来ず、車で1時間くらい走るとイメージしていたモンゴルに出会うことが出来ます。

遊牧民の必要な乗り物と言えば“馬”ですが、今はバイクだったりします。

また、ソーラーパネルや衛星アンテナなんかも各ゲルに1つは付いています。

モンゴル風景2

急速な都市開発などでモンゴルは変わったと言う人もいます。しかし、目上を敬い、兄弟の面倒をよく見、両親の手伝いをする。というのは根強いように思います。

親日家の多いモンゴルで、たくさんの人に助けられています。その恩返しが出来るように、残りの活動を実のあるものにしたいと思います。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 政策企画部 国際戦略課 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2844 
ファクス番号:059-224-2069 
メールアドレス:kokusen@pref.mie.lg.jp

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