産業功労者表彰
産業功労者表彰は、事業活動または団体活動を通じ、市場の開拓や拡大、産業界の人材育成、雇用の拡大等により三重県の産業振興に寄与し、功績顕著な方を表彰することにより本人の功労を讃え、多年の努力に報いるとともに、次代を担う産業者に対し志気の高揚を図ることを目的として昭和60年に創設されたものです。
令和7年度(第41回)受章者
受章者は、次の5名の方々です。(敬称略)
農林水産業部門
平木 秀夫(ひらき ひでお) 伊賀市
<事績概要>
氏は、昭和四十三年から農業に専従し、三重県最大の水稲種子産地を支える担い手として、県下一の面積で良質な種子の生産に尽力した。
また、平成二十六年には「株式会社ヒラキファーム」を、令和元年には野菜部門の子会社である「ベジタブルラボ株式会社」を設立して経営規模を拡大させたほか、地域でいち早くスマート農業技術を導入・活用して効率的で生産性の高い農業を推進するなど、地域の活性化に大きく貢献した。
さらに、伊賀米振興協議会が任命する伊賀米栽培推進員として、長年にわたり、地域の生産者に栽培管理技術をきめ細かく助言・指導し、産地の育成に精力的に取り組んでいる。

商工業部門
長谷川 進(はせがわ すすむ) 四日市市
<事績概要>氏は、四日市一番街商店街振興組合において三十年間にわたり重責を担い、創意工夫をこらしたイベントの実施により商店街に人を呼び込み、新たな層の誘客やにぎわいの創出に尽力するなど、商店街の振興に大きく貢献している。
また、防犯セキュリティ対策として、防犯カメラの設置・増設を行ったほか、歩きたばこや違法客引き行為を抑制し、商店街内への車両進入・駐車禁止のため警察と連携するなど、安全・安心な地域社会づくりに寄与している。
さらに、中小企業団体中央会理事として、「特定地域づくり事業協同組合制度」の県内での普及に尽力し、地域人材の確保と定住促進の取り組みを実現した。

栗須 百合香(くりす ゆりか) 鈴鹿市
<事績概要>氏は、三重工熱株式会社の代表取締役社長として、女性の積極的な幹部登用や人材育成に力を入れることで、女性が適材適所で活躍できる職場環境を実現・維持している。
また、障がい者雇用にも注力し、受け入れ体制の整備や業務の切り出しなど、障がい者が働きやすい環境づくりに積極的に取り組んだ結果、令和5年に障がい者雇用に関する優良中小企業主「もにす認定企業」に認定された。
さらに、中学生・高校生の職場体験やインターンシップを積極的に受け入れているほか、県主催のセミナーなどで女性の積極採用や能力開発について広く情報発信を行い、次世代育成や地元雇用の促進に尽力している。

観光部門
奥井 益夫(おくい ますお) 菰野町
<事績概要>氏は、平成十八年の理事就任以降、菰野町観光協会の重責を担い、菰野町の観光振興計画作成に参画した。
また、地域の食・温泉をテーマにしたガストロノミーウォーキングイベントを通した誘客促進や、観光産業における人材育成にも尽力している。
さらに、朝明茶屋キャンプ場、グリーンランドあさけの代表取締役として、新規事業者と連携して北勢エリアの学校向けに自然学習の機会を提供しているほか、三重県山岳連盟の理事、朝明アルパインクラブの会長として、鈴鹿山脈の山岳遭難対策や登山道整備・清掃を強化するなど、菰野町のアウトドア市場拡大に貢献している。

玉津 充(たまつ みつる) 紀北町
<事績概要>氏は、紀北町観光協会の理事就任以来、熊野古道およびその他近隣の地域資源を調査してきた知見を活かすとともに、新たな観光資源を発掘し、地域全体の観光資源を県内外へ発信することにより観光誘客に尽力している。
さらに、熊野古道や景観を未来に残すため、海山熊野古道の会に所属し、馬越峠及び始神峠の保全活動に取り組んでいるほか、熊野古道語り部友の会にて熊野古道に関する歴史や価値を人々に語り継ぎ、後継者育成に尽力している。
また、初代会長を務める交流空間みやまにおいて、銚子川沿いに河津桜の植樹を行い、シーズンになると多くの観光客が集まる名所づくりに寄与した。