平成17年度当初予算の概要について
1.予算編成にあたっての基本的な考え方
平成17年度当初予算については、「県民しあわせプラン」の着実な推進を図るため、教育委員会が主担当の「学校教育の充実」「スポーツの振興」「生涯学習の推進」の3本の施策を中心に、目標の達成に効果的な事業に重点的に取り組むとともに、重点プログラムについても、さらに充実して推進していきます。
- 「学校教育の充実」においては、学習面や生活面で大きな変化がある中学校1年生における課題に対応するため、中学校1年生への35人学級の導入や小学校と中学校との円滑な接続などに取り組みます。
また、子どもたちが安心して学校生活を送ることができるよう、心の相談体制の充実を図ります。
三重県型「学校経営品質」の定着と拡充を図り、児童生徒や保護者、地域から信頼され、活力ある学校づくりを進めます。 - 「スポーツの振興」においては、県民一人ひとりが多様なスポーツに取り組むことができる環境づくりを進めるとともに、国民体育大会を中心とした競技力向上のための体制づくりを進め、選手の強化対策に取り組みます。
- 「生涯学習の推進」においては、多様な学習ニーズに対応した学習機会や学習情報を提供し、県民の自己実現を支援するとともに、地域の様々な指導者と連携して、地域教育力の向上に向けた取組を進めます。
2.主な重点事業
(1) (一部新)少人数教育推進事業 【重点プログラム 元気3】 予算額1,194,793千円
① 中学校1年生での35人学級の実施 (予算額242,421千円)
中学校1年生で35人を基準とした学級編制(ただし、下限25人)を実施し、英語、数学などの基礎・基本の学力の向上を図るとともに、不登校や問題行動などを減少させ、生徒一人ひとりが充実した中学校生活を送ることができるようにする。
② 小学校1,2年生での30人学級の実施 (予算額533,862千円)
小学校1,2年生で30人を基準とした学級編制(ただし、下限25人)を実施し、児童生徒一人ひとりに応じたきめ細かくいきとどいた教育を行うことにより、基本的生活習慣や基礎・基本の学力の定着をより確実なものとする。
③ 少人数教育を支援する非常勤講師の配置 (予算額418,510千円)
児童生徒一人ひとりの実態や各学校の課題に応じたきめ細かな少人数教育を支援するため、非常勤講師を配置する。
(2) (新)小中学校総合連携推進事業 【重点プログラム くらし11】 予算額10,500千円
小学校と中学校とが連携を深め、中学校進学に伴う生活面や学習面での変化から生じる不安や課題を取り除くなど、小学校と中学校との接続を円滑にすることにより、子どもたちが安心して学習に取り組める環境整備を進め、学力の定着と向上を図ります。(説明図)
(3)(一部新)生徒指導対策事業 【重点プログラム くらし11】 予算額61,001千円
学校、家庭、地域、関係機関が連携して、子どもたちの規範意識や社会性の育成、生徒指導上の課題を抱えた子どもたちの支援を行うとともに、生徒指導の中心となるリーダー教員を養成し、学校における生徒指導を充実します。さらに、課題を抱える中学校、高等学校に対しては、豊かな経験や専門的知識を持った人材を適時に派遣し、問題行動等への適切な対応を支援します。(説明図)
(4)心の相談体制整備事業 【重点プログラム くらし11】
①スクールカウンセラー等活用促進事業 予算額222,507千円
子どもたちが一人で悩みを抱えることなく、安心して学校生活を送ることができるよう、臨床心理に関する専門的な知識や技能を有するスクールカウンセラーを中学校、高等学校に、心の教室相談員を小学校、中学校にそれぞれ配置して、学校の相談体制を整備し、児童生徒の心の相談にあたります。
②不登校を中心とした教育相談事業 予算額23,740千円
学校、教育支援センター、家庭等から寄せられる不登校を中心とした教育相談に対応するため、臨床心理士の資格を有する専門相談員4名を総合教育センターに配置し、子どもたちの心の問題の解決に向けた体制を充実します。
(5)自ら創る学校支援事業 【重点プログラム 元気3】 予算額29,224千円
小中学校、県立学校が、児童生徒や保護者、地域から信頼され活力ある学校づくりを進めるため、三重県型「学校経営品質」の定着と拡充を図り、学校自ら継続的な改善に取り組みます。(説明図)
(6)(新)みえのコミュニティーチャー事業 予算額5,517千円
日常、様々な形で子どもたちに接している地域の指導者を「コミュニティーチャー」と位置づけ、子どもたちへの統一した関わりを通じて、規範意識や社会性を育むとともに、声かけや地域行事への参加を働きかけるなど、地域教育力の向上を図ります。(説明図)
(7)(新)競技力向上特別事業 予算額30,309千円
競技力向上推進委員会(仮称)を設置し、国民体育大会を中心とした競技力向上の体制づくりを進めるとともに、選手の強化対策に取り組みます。
世界新体操選手権大会の開催を機会として、新体操競技の普及と指導者の育成、選手強化等に取り組みます。(説明図)
3.事業の見直し
厳しい財政状況に対応して効果的に施策を推進するため、全ての事業について成果の確認と検証を行い、目的を達成した事業の廃止や事業のリフォーム、さらには、全般にわたって経費の節減を図りました。
廃止事業 | 5本 | ▲ 92,896千円 |
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リフォーム事業 | 4本 |
▲ 182,404千円 |
休止事業 | 1本 | ▲ 5,372千円 |
合計 | 10本 | ▲ 280,672千円 |