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平成13年12月04日

三重県社会福祉審議会(平成13年10月29日開催)の議事録

1 会議の名称
  三重県社会福祉審議会

2 日 時
  平成13年10月29日 10:30~14:15

3 場 所
  上野市 「上野ふれあいプラザ」

4 出席者
  委員13名

5 議 題
 (1)「地域福祉推進計画」の策定準備状況について
 (2)市町村社会福祉協議会活動について
 (3)専門分科会等の審議概要報告について
 (4)総合計画「三重のくにづくり宣言」第二次実施計画(素案)について
 (5)新しい三重県少子化対策推進体制について

6 会議の公開・非公開
  公開

7 議事録
○ 開会
 ・事務局から開会を宣言、県を代表して健康福祉部長が挨拶
○ 新任委員の紹介
 ・前回(6月4日)以降、井上委員(県市長会会長)、松原委員(県町村会副会長)、鈴木委員(県障害者雇
  用促進協会事務局長)が新たに委員に就任したことを報告、ご出席いただいた松原委員、鈴木委員が挨拶
○ 定足数の報告、議長選任
・委員総数20名中13名が出席、三重県社会福祉審議会条例第6条第3項に規定する定足数(委員の過半 
  数)を充たしていることを報告
・三重県社会福祉審議会要綱第4条「審議会の議長は委員長とする」に基づき小菅委員長を議長に選任
・議長挨拶
○ 議事内容
 議題1「地域福祉推進計画の準備状況について」
健康福祉政策課長から、県地域福祉推進計画策定に関するスケジュール案、市町村地域福祉計画の策定状況等の
調査結果、国社会保障審議会福祉部会の審議予定等について説明

(松原委員)
 市町村の地域福祉計画ができたうえで、これをどう支援するかまとめたものが県の地域福祉推進計画になると
の説明であり、それでよいと考えるが、スケジュールを見ると、市町村が計画を作る前に県の計画がつくられて
いく。整備目標など国や県の意向に市町村が従う計画づくりにならないか気がかりである。
次に、まちの福祉で一番困るのが当事者能力が確立されていない痴呆や子どもへの対応である。主人公はあく
まで福祉サービスの受け手であり、この人達の視点をどう計画に盛り込むかが課題である。県の資料では受け手
の視点が抜けているのではないか。県は常日頃から「生活者起点の県政」と言っているが、県民を主体でなく客
体として扱っているように感じる。県の姿勢を聞かせてほしい。

(健康福祉政策課長)
 前回の審議会でも県と市町村の計画のどちらを先につくるかという議論があった。県の計画を市町村の計画の
上位計画と位置付けるなら、市町村の計画ができてからとなるが、県地域福祉推進計画は市町村地域福祉計画の
上位計画ではない。県計画は市町村計画の支援だけではなく、今後の県の地域福祉活動推進の指針とするもう少
し幅広い計画にしていきたいと考えている。 県と市町村は、同時並行的に作業していくことになる。
 また、地域福祉活動はもちろん地域住民が主体である。住民をお客さん扱いにしない計画を住民の参画を得て
つくっていくつもりである。

(高鶴委員)
 福祉といえば老人中心、障害者といえば身体障害者中心というこれまでの傾向が今後も続くのかと資料を見て
感じる。知的障害者は絶対数が少なく、実際、市町村だけで知的障害者のみの計画をつくり、作業所やグループ
ホームを整備していくのは困難である。地方分権で国から県、県から市町村へと権限が降りてくるが、どこもお
金がなく、結局は自助努力でということになる。ある市で生活ホームをつくることになったが、当面は県も支援
するが将来的にはNPOで運営していってほしいと言われている。
 社会福祉の基礎構造改革で「措置」から「契約」へというが、選べる福祉サービスがどれだけ用意されるの
か、お金のないものはどうすればよいのか、家族介護しか道はないのではないか。施設介護が否定される傾向に
あるが、家族が支えきれないときは、生活ホームがどうしても必要である。

(貝増委員)
 市町村の計画策定状況を見ると、策定方向が約3割、策定予定なしと未定が約6割となっているが、県の計画
ができる平成14年度末に向けて市町村の計画づくりを県はどう支援していくのか。

(健康福祉部長)
 調査は8月であり、策定方向の市町村はもう少し増えている。未定が多いのは、国が策定指針を出すことにな
っているが詳細がはっきりしないなど情報不足が大きな要因と考えている。福祉の分野は住民が主体であり、住
民に一番近い市町村が、住民ニーズを把握した地域福祉計画をつくることが大切である。市町村の計画を考慮し
ながら、平行して県も計画づくりを進めていきたい。市町村に強制はできないが、現在の策定方向3割という数
字は十分とは考えていない。国等の情報を把握し、積極的に情報提供していくことで策定する市町村が増えると
期待している。

(貝増委員)
 計画と市町村合併との関係はどうなるのか。福祉サービスの提供については広域行政で対応できるとの意見も
あるが、広域行政の補充機関として県はどのように考えているのか。

(健康福祉部長)
 平成14年度から精神障害者の相談窓口業務、平成15年度から知的障害者福祉法の事務が県から市町村へ権
限が移譲されるが、小規模町村では単独での対応が難しく、広域的なサービス提供が今後ますます必要になる。
県の地域福祉推進計画では小規模町村の広域的なサービス提供体制をどうするかが大きなテーマとなると考えて
いる。但し、市町村合併とは必ずしもリンクさせる必要はなく、切り離して考えて行くべきである。

(議長)
 県地域福祉推進計画の策定にあたっては、本日のご意見が十分に反映されるように、事務局ではご検討をよろ
しくお願いします。

 議題2「市町村社会福祉協議会活動について」
地域福祉推進計画の今後の審議の参考とするため、地域福祉活動の中心的役割を担っている市町村社会福祉協
議会活動について、上野市社会福祉協議会事務局長である山本委員から、実例として上野市社会福祉協議会の活
動内容の説明を受け、その後で「上野ふれあいプラザ」内の福祉施設を見学する。

【昼食のため議事を一時中断】

(議長)
 議題3~5については時間の関係もありますので、事務局からの説明の後に一括して質疑応答とします。

 議題3「専門分科会等の審議概要報告について」(健康福祉政策課長から説明)
 議題4「総合計画『三重のくにづくり宣言』第二次実施計画(素案)について」(健康福祉部長から説明)
 議題5「新しい三重県少子化対策推進体制について」(こども家庭課長から説明)

(議長)
 それでは、質疑に移ります。専門分科会の審議概要報告についての確認ですが、民生委員審査専門分科会で、
年齢制限を大幅に超過している者など数名を却下しましたが、分科会の決定どおり対応してもらいましたか。民
生委員とはなっていませんね。

(健康福祉政策課長)
 該当者のいる市町村には、分科会の決定を文書で連絡しました。民生委員にはなっておりません。

(多羅尾委員)
総合計画第二次実施計画素案の40ページに、数値目標として身近な相談・援助体制充実していると感じる人
の割合というのがあり、現状で半分以上の人がそう感じているとありますが、保育の現場では疑問に思う。児童
虐待の相談は、住民の関心も高まっていることもあって児童相談所の対応が早くなった。しかし、一般の相談で
は、父兄の方にもいろんな人がおり保育所側が相談機関への橋渡しをすることも多いが、児童相談所から本年4
月からシステムが変わり、親から直接でないと相談を受け付けないと言われた。親がきちんと児童相談所に連絡
し相談できる人はよいが、保育所が手伝ったほうが良いケースもある。保育所ではシステムが変わったとの連絡
は受けていないが、4月以降2回こういうことがあった。どうなっているのか教えてほしい。

(こども家庭課長)
 システムが変わったとは承知していないが、児童相談所の所長に確認し後日報告する。行政サービスの観点か
ら言えば親に限定することが良いとは思えないので、従来どおり保育所からの相談も受けられるように児童相談
所と話し合いたい。

(高鶴委員)
 知的障害者の福祉施策検討委員会に出席した際に、私の場合昭和45年生まれの子どもと児童相談所に母子で
通園しいろいろな指導を受けたが、最近はどうなっているのか質問したら、地域での障害児保育の取り組みや、
療育センター(児童デイサービス事業施設、県内に8ケ所)もできたので最近はやっていないとのことであっ
た。療育センターが全ての市町村にあればよいが、充実しているわけではない。津市では周辺市町村からも受け
入れるとのことだが県も対応を考えてもらいたい。
 また、特に知的障害だけではないが、子どもに障害があるとわかったとき、母親はかなり動揺する。そういう
ときに、どこにいったら相談を受けられる、こんな福祉制度がありますよと一目でわかる簡単なリーフレットを
つくり、医療機関や児童相談所、行政窓口などどこでも手に入るようにしてもらうとありがたい。最近は親も努
力して相当な情報を持っている方もいるが、相談窓口もわからずに悩んでいる人も多い。
 また、子育て支援の各種事業があるが、一般の児童だけでなく障害児も含めた事業を考えてもらいたい。障害
を受容していく母親を支援する場がほしい。

(森本委員)
 保育所は地域に開かれた保育所づくりを求められている。子育て支援事業は、子育て支援センターを拠点に実
施しているが、自分の保育園でも4、5年前から地域の方や保育所に通っていない親子などを対象に月1回実施
している。昨年あたりからは、参加者も増えて毎回40組、親子合わせて100名くらいがやってくる。保育園
でいろんな遊びをして半日過ごすが、子育てに悩んでいる母親が多い。毎回アンケートを書いてもらい、次に見
えたときに返事をお返しするという対応をしている。障害を持った方もやってくるが、他の園児といっしょに楽
しく遊びながら育てられたらいいねと母親とも話している。地域差もあると思うが、地域の子育て支援も根付き
つつあると感じている。保育所も地域の方や民生委員、警察、消防などと連携を深め、子育てネットワークを広
げていきたいとがんばっていることを理解してほしい。

(大川委員)
 その他の項目になるが、介護保険制度の見直しがどうなるのか教えていただきたい。

(長寿社会課長)
 2000年に介護保険がスタートしたが、3年後に保険料の見直しがある。そのときには、課題となっている
痴呆性の認定の問題や家事援助の問題、ケアマネージャーの資質向上といったことも検討することになる。その
ための作業を現在進めている。すべての問題を一気に解決することは難しいと思うが、現在の認定は施設介護を
基礎にしたところが多く、在宅介護の実態調査等も実施しており、当然見直しに反映されてくると考えている。
 県としても国に要望すべきところはきちっと対応したい。また、保険者と県で解決できるものについては努力
していく。
 施設整備については、平成16年度を目標に数値を設定し整備を進めてきたがほぼ目標を達成している。平成
14年度に再度見直しを行い、平成15年度から新たに第二期の施設整備をスタートさせたいと考えている。

(山口委員)
 離婚家庭が増えて、児童扶養手当の額が1年に10~20億円づつ増え続けている。来年度に抜本見直しを行
い予算が削減されると聞いているが、母子家庭は生活基盤が脆弱であり、児童扶養手当はもとより、職業訓練や
就労対策も考えてもらいたい。
 また、母子家庭は、子育てと仕事をひとりの親が担っており、子育て支援は大変重要であり、充実させていっ
てほしい。

(こども家庭課長)
 児童扶養手当については、厚生労働省の方で財源的な面もあり、所得制限が厳しくなると聞いている。
 ただ、確定はしていないが、児童扶養手当を制限する変わりに、各種研修や講習を充実させていく方向で検討
していると聞いている。詳細がわかり次第関係者に連絡する。

(竹内委員)
施設の入所待ちが多く何かあったとき不安だとの声をよく聞く。1人で何カ所も入所を申し込んでいるケース
が多く、どれだけ待てば入所できるのか実態が見えてこない。一番いいのは在宅福祉サービスを充実し入所を減
らすことだと思うが、なにか良い方法はないのか。

(長寿社会課長)
 特別養護老人ホームの調査をしたところ、待機が多いのは事実であるが、おっしゃるように重複申込みも多
い。1人で8ケ所申し込んでいたケースもある。重複を避けた待機の実人数を把握したいと考えているが、現在
の要介護度は軽くても家庭の事情や将来を考えて入所を希望する者も多く、かなりの数になるのではないか。市
町村とも相談して待機者の実情を把握し、施設入所に係る介護保険支援計画の見直しに活かしていきたい。

(松原委員)
 介護保険は直接市町村が実施主体であるが、県がどのような支援をしてくれるか市町村の側にも期待がある。
施設入所希望者のだれをどこの施設に入るかを広域的に検討する委員会もあり、その情報をどう公開していくの
か、どの部分は公開しないのか検討していく必要がある。市町村は申請者に安心してもらうための手だてを考え
ていかなければならないが、県にも配慮してもらいたい。介護保険は導入後3年を待たずに制度上の問題点の整
理が求められている。市町村からも国へ改善を求めていくが、幸い厚生労働大臣は三重県出身であり、県からも
積極的に働きかけてもらいたい。

 また、「三重のくにづくり宣言」第二次実施計画(素案)のことでで2点聞きたい。例えば、素案の31ペー
ジに子育て環境の整備という項目がある。第二次実施計画での県の取組方針で地域子育て支援センターの整備を
促進するとしているが、責任を持っているのは市町村である。このようにあたかも県がするように記載してある
が、実際は市町村に振っているものが多い。県独自としてなにをするのかはっきりさせるべきである。
 それと、周産期医療情報システムとはどういうものか説明してもらいたい。
 次に、全体のことになるが、計画実現に向けた2つの取り組みとして政策推進システムと行政経営品質向上活
動の説明があったが、これは政策ではなく、政策を進める手法、手続きである。政策の内容についての議論がな
い。例えば、素案の14ページの人と地域を支える文化の振興の項目で、数値目標は県民文化祭への参加率とあ
るが、県はこの数値を追うことだけに汲々とし、政策の点検が疎かになっている。行財政改革システムの問題点
であり危険性を感じる。県は行財政改革システムに3億3千万円も使っているが、考え直してもらいたい。知事
がやろうとすることを数字で追っているだけである。審議会で説明を聞いて意見を言わなければ説明どおり了承
されたとされては困るので言わせてもらった。

(こども家庭課長)
 周産期医療情報システムについて説明します。NICU(新生児集中治療管理室)を持っている病院が県内に
5ケ所あります。北から四日市市立病院、県総合医療センター、三重大病院、国立三重中央病院、日赤山田病院
ですが、この5病院と県内の産婦人科の開業医を情報ネットワークで結び、出産時に危険な状況が予想される場
合やハイリスクで生まれた新生児など、情報を共有化し搬送やその後の治療に活かすことで乳児の死亡率を減少
させようという取り組みです。

(議長)
 最後にひとつだけお願いです。総合計画二次計画素案を見ると、内容はともかく英語や外来語が多い。NPO
や先程のNICUなど略称だけだと意味がわかりづらい。日本語の説明だけでなく英語の綴りも入れてもらいた
い。

(健康福祉部長)
 横文字が多くてわかりづらいと、いろんなところから指摘を受けている。極力、日本語に直すとか説明を入れ
るなど工夫したい。本日お示ししたのはあくまで素案であり、本年度中は試行錯誤しながら進めているので、意
見があればどんどん言ってほしい。可能なものは変えていけると思う。

(議長)
 予定の時間になりました。本日は、上野市社協の皆様には大変お世話になりました。また、昼食は母子寡婦福
祉会の皆様がつくられたそうですが、コンビニとかとは違い自然の味がして大変おいしくいただきました。伊賀
地区は能楽をつくった世阿弥の出身地であります。世阿弥の言葉に「初心忘るべからず」がありますが、初心を
忘れずにこの上野ふれあいプラザを益々良いものにして行っていただきたいと思います。委員の皆様には、お忙
しいとことを遠方まで来ていただきありがとうございました。今後の県行政に本日の意見が反映されることをお
願いして終了とします。


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