1 日時 令和7年9月29日(月曜日)19時00分から21時00分まで
2 場所 県伊勢庁舎 402会議室
3 概要
これまでの協議をふまえ、15年先の学びと配置のあり方や令和10年度に想定される当地域の県立高校の学級減への具体的な対応を含む「令和7年度伊勢志摩地域高等学校活性化推進協議会のまとめ」の策定に向け、協議しました。
主な意見は次のとおりです。
(学びのあり方について)
〇 15年先を見据えた県立高校のあり方を考える上で、私立高校側と何らかの協議は行われているのか。(舟戸委員)
⇒(事務局)公立高校と私立高校の翌年度の募集定員総数については、三重県公私立高等学校協議会で年度ごとに協議しているが、長期的な定員計画についての具体的な協議は行われていない。
〇 現在の学級編制基準と教員配置基準であれば、15年先には3校程度との結論となるのだろうが、全国的に生徒数が激減している状況と、現在の基準が合わなくなってきていると感じる。現在行われている国の動きに注視していく必要があるのではないか。(清水委員)
〇 出生数の減少をふまえると、15年先に3校程度となることは理解できるし、致し方ないことだと思う。一方で、人口増につながれば、地域の活性化にもつながるという観点から、地域の子どもたちだけでなく県外を含む他地域からの入学者が増えるような魅力ある高校づくりをしていくことも追記いただきたい。(西尾委員)
〇 3校程度への集約は、これ以上少なくなることはないという最低限の数字として理解している。今後、「学びと配置のあり方の方針」に記載された要件が3校程度で実現できるのかという議論が必要になる。(舟戸委員)
〇 地域経済の観点から、地域に学校があることは移住や子育て世代のIターンUターンの促進にとって、大きな意味がある。そうしたことから、子どもの学びが一番であるが、子どもが生活する地域の視点を加えてほしい。(山本委員)
〇 1学年1学級規模では、仮に人間関係がこじれてもクラス替えができず修復が難しい。加えて、学校行事や部活動など集団で活動することに制約が生じるなどの課題も多い。また、教員配置数も少なくなる中、どの学校にもある一定の校務を少人数で担う必要があり、働き方の観点からも、1学級規模は厳しい状況である。(奥山委員)
〇 志摩高校の存続を望むものの、今後の生徒数の減少を見通すと非常に厳しいのが現実である。苦渋の選択として募集停止とするのであれば、水産高校において普通科に準ずる学びを保障してもらいたい。(舟戸委員)
〇 義務教育である小中学校は、地域に根差した教育の場として、小規模でもよいと考える。しかし、高校では社会とのつながりや交友関係を広げるためにも、少人数で地域に留まるのではなく、都市部に出ていくことも必要ではないか。(西尾委員)
(配置のあり方について)
〇 度会町では、長年にわたり南伊勢高校度会校舎の活性化や存続に向けた支援をしてきた。小規模校だからこそ生き生きと高校生活を送っている生徒も多いことから、公立の役割として採算性を求めずに、地域の核である学校を存続させてほしい。(中村委員)
〇 「学びと配置のあり方の方針」については、今後の私立高校の授業料無償化の影響に加え、入学定員の動きについても影響があると考えられるので、方針の一つに追記してはどうか。また、私立高校の関係者を加え、協議会で議論していきたい。(劒山委員)
〇 「15年先の学びと配置のイメージ」については、提示された3校程度とする案だけでは意見交換が難しいため、メリット・デメリットを提示したうえで、複数案による議論が必要ではないか。(西城委員)
〇 これまでの15年間は、再編を避けて学級減で対応してきたことで、県内の高校が一斉に小規模化してしまった。高校時代は、多様な経験や人との出会いにより心身を育てる重要な時期であることを考えると、もはや地域の高校の小規模化は限界に達している。対応を先延ばしにしてきた県教委の責任も大きい。(奥山委員)
〇 15年先までのグランドデザインについては、新たなワーキンググループを設置するなどして議論し、学校の配置だけでなく、学習内容の変化や入試制度の改革なども含めた方向性を示していく必要があるのではないか。(中村委員)
〇 南伊勢高校度会校舎と志摩高校が募集停止となった場合、南伊勢町の子どもたちにとって、普通科の選択肢に大きな影響がでることになる。志摩高校は旧南勢町から通いやすい位置にあるので、水産高校志摩校舎として残す案も検討してほしい。(劒山委員)
〇 専門高校からも大学等へ進学しており、大学進学のニーズに応える高校を普通科高校に限定して表記するのはどうかと考える。また、2校の募集停止案は、これまで度会町が支援してきた経緯をふまえると、非常につらい。(中村委員)
〇 小規模校や総合学科のあり方については、どのように存続させるかという視点での議論が大切ではないか。また、地域で3校程度となると、伊勢市内に集約されることになり、通学が困難な子どもたちが増えるのではないかと危惧している。近い範囲に高校が存在することも子どもたちにとっては大事なことである。(岩本委員)