1 日時 令和7年10月28日(火曜日)19時00分から21時05分まで
2 場所 三重県鈴鹿庁舎 46会議室
3 概要
これまでの協議をふまえながら、15年先に想定される高校の学びと配置のイメージおよび、令和10年度までに想定される当地域の県立高校の学級減への具体的な対応案について協議しました。
主な意見は次のとおりです。
<15年先に想定される学びと配置のイメージについて>
○ これまで協議してきたように、今後も鈴鹿亀山地域の子どもたちに、多様で豊かな学びを提供することを第一の価値観に据えて検討していくことを、「学びと配置のあり方の方針」に明文化してはどうか。(水谷委員)
○ 中学校卒業者数が減少する中、県立高校の統合の必要性は理解しているが、地域外へ進学する生徒が多い当地域の状況への対応を講じたうえで、統合の議論をすべきではないか。(内藤委員)
○ 飯野高校の英語コミュニケーション科と応用デザイン科には、他地域からも多くの子どもたちが入学しており、こうした学科は、県全体でどこかに維持していく必要がある。(和田委員)
○ アンケート結果を見ると、生徒は、主に通学のしやすさや学びたい学科やコースがあることを理由に高校を選択しているが、地域外の工業科や商業科へ進学しているのは、通学しやすいからではなく、地域内にこうした学科がないことが大きな理由であると考えている。それを県教育委員会が、通えるところに選択肢があるからよいというのであれば、地域別に活性化協議会を設置して議論する意義がなくなるのではないか。(内藤委員)
○ 中学校卒業者数が大きく減少するとはいえ、15年先に鈴鹿市内の全日制高校が2校に集約されるとあるが、学校としての選択肢が少なすぎて、かえって他地域への流出が進んでしまうのではないか。(中根委員)
○ 他地域のように、当地域でも30人、35人学級を導入すれば、高校再編の時期を遅らせることができるのではないか。(和田委員)
⇒(事務局)教職員定数は1学級40人として定められるため、少人数学級を導入すると、学校現場に負担を強いることになる。そのため、学級減により地域から専門学科の学びが失われる場合など、極めて限定的に運用している。
○ 県教育委員会は当地域に魅力ある高校をつくっていくという思いが足りないのではないか。例えば、飯野高校のように地域外からたくさんの生徒が集まる魅力的な高校をつくれば、想定される学級数が増えることもありうるのではないか。また、小中学校の学級編制標準が35人に変わってきている中で、15年先までには高校にも導入される可能性が高いことも考慮すれば、15年先に12から14学級で、鈴鹿市内に2校程度という数字も不確定要素が大きい。(廣田委員)
○ 15年先の中学校卒業者数が1,400人ということは、1学級40人として35学級分あるのに、全日制の県立高校だけの数とはいえ、なぜ12から14学級にまで減るのかが理解できない。地域外への進学を食い止める手だてを早期に講じることで、学級数の減少は、抑えられるのではないか。(内藤委員)
○ 中学校卒業者数が15年先に現在の6割程度となるのであれば、県立高校の定員も現在の6割の17学級程度となるのではないか。私立高校に流れることを想定して12から14学級としているのであれば納得できない。(辻井委員)
○ 15年先に鈴鹿市内の県立高校は2校程度、令和10年度に石薬師高校募集停止という報道内容が独り歩きしたことで、石薬師高校の在校生や進学を希望していた子どもたちがショックを受けたり、次はどの高校がなくなるのかといった不安が保護者の間で広がったりしている。この協議会が当地域の県立高校を活性化し魅力を発信していくためのものであるならば、15年先に想定される学級数は明記しないほうがよいのではないか。(市川(佳)委員)
○ 「15年先の学びと配置のイメージ」における学校数については幅を持たせた書き方とし、次年度以降も引き続き協議してはどうか。(山本委員)
○ 15年先に鈴鹿市に2校程度となったときに、大学進学のニーズに対応する高校は6学級を下回らないという条件や、当地域の特色ある学科やコース、定時制課程などがどのようになっていくのか想像がつかない。選択肢が少なくなると、中学校における進路指導も難しくなる。(辻井委員)
○ 仮に学校が集約されるとしても、学力的に厳しい子どもなど、多様な子どもたちが迷わず選択できるような教育環境を維持してほしい。(谷口委員)
○ 現在の進路状況をもとに想定した学級数は、今後変わりうるものであり、その数字が出てしまうのは怖い。地域外への流出を防ぎ、逆に他地域から集まるような新しい高校をつくってほしい。(谷口委員)
○ 生徒は市町の枠を越えて希望する高校や就職先を選択している。今後想定される学級数など、具体的な数字を示すことでより議論を進め、他地域よりも早く魅力的な再編の方向性を示したほうが、当地域に生徒が集まるのではないか。(水谷委員)
○ 「15年先の学びと配置のイメージ」については、数字を前面に出さずに「学びと配置のあり方の方針」に基づいて、具体的にどのような高校づくりをめざすのかを前向きに表現してもらいたい。(中原委員)
<令和10年度までに想定される学級減に対する具体的な対応(案)について>
○ 石薬師高校の募集停止というマイナスな話題がいきなり出てしまったと感じており、情報発信の仕方については、十分配慮してもらいたい。(市川(佳)委員)
○ 石薬師高校が募集停止となった場合、石薬師高校を希望している子どもたちの受け皿となる高校があるのか心配である。(村田委員)
○ 石薬師高校については、一気に募集停止とするのではなく1学級でも残してほしい。募集停止となっても、地域の中学校卒業者数に見合うだけの定員を置くから大丈夫というのではなく、石薬師高校での学びに魅力を感じて進学を希望する子どもたちの受け皿がほしいという、保護者の思いを理解してほしい。(市川(佳)委員)
○ 石薬師高校が募集停止となったとしても、石薬師高校への進学を希望していた子どもたちを含めて、地域の県立高校がしっかりと受け入れ、幅広い学力層の多様な生徒に対応していこうと、地域の県立高校の校長で共有している。(水谷委員)
○ 稲生高校では、入学後に自分の興味関心に応じて6つのコースを選択している。「工業等の学びについては、今ある学びを充実させる」とあるが、そうすることで今ある学びの選択肢が失われることのないよう、留意して進めてほしい。(水谷委員)
○ 工業等の学びについて、稲生高校のコースの充実を想定しているのであれば、普通科目の単位数が減ったとしても、できるだけ専門科目の単位数を増やすことで、充実を図ってほしい。(内藤委員)
○ 多様なニーズへの対応を大切にするのであれば、特別支援学校のことについても言及したほうがよいのではないか。(廣田委員)
○ 白子高校では、特別な支援を必要とする生徒に対し、「通級による指導」を先行して実施しており、この取組の成果を地域に広げていきたい。(水谷委員)