1 発表事項
平成22年度大気環境測定結果について
2 発表要旨
大気汚染防止法に基づき、三重県と四日市市が実施した二酸化硫黄等の大気環境測定結果は次のとおりでした。
二酸化硫黄、浮遊粒子状物質、一酸化炭素、有害大気汚染物質(ベンゼン等11物質)は環境基準等を達成しましたが、二酸化窒素(28測定局中1局未達成)、光化学オキシダント(20測定局中20局未達成)、微小粒子状物質(2測定局中2局未達成)は環境基準を達成しませんでした。
3 測定結果の概要
(1)二酸化硫黄(SO2)
一般環境測定局20局、自動車排出ガス測定局2局で測定を行い、全ての測定局で環境基準を達成しました。
年平均値は、0.001ppm(8測定局)から0.005ppm(楠)の範囲でした。(平成22年度測定結果 表-1、表-2参照)
(2)二酸化窒素(NO2)
一般環境測定局21局、自動車排出ガス測定局7局で測定を行い、国道23号沿道の四日市市納屋測定局で環境基準を達成しませんでしたが測定結果は、環境基準0.060ppmに対し、昨年度の0.072ppmから0.064ppmと改善がみられました。
年平均値は、0.003ppm(熊野木本中学校)から0.032ppm(納屋)の範囲で、一般環境測定局に比して自動車排出ガス測定局は高い傾向にあります。(平成22年度測定結果 表-3、表-4参照)
(3)光化学オキシダント(0x)
一般環境測定局20局で測定を行い、前年度に引き続いて全ての測定局で環境基準を達成しませんでした。
光化学スモッグ予報等の発令は、予報が6日で注意報が2日でした。(平成22年度測定結果 表-5参照)
(4)浮遊粒子状物質(SPM)
一般環境測定局21局、自動車排出ガス測定局7局で測定を行い、全ての測定局で環境基準を達成しました。
年平均値は、0.015mg/m3(熊野木本中学校)から0.025mg/m3(北消防署)の範囲でした。(平成22年度測定結果 表-6、表-7参照)
(5)一酸化炭素(CO)
自動車排出ガス測定局2局で測定を行い、全ての測定局で環境基準を達成しました。(平成22年度測定結果 表-8参照)
(6)微小粒子状物質(PM2.5)
一般環境測定局1局、自動車排出ガス測定局1局で測定を行い、全ての測定局で環境基準を達成しませんでした。(平成22年度測定結果 表-9、表-10参照)
なお、PM2.5の測定は、環境省の実施する「微小粒子状物質モニタリング試行事業」により実施したものです。
(7)有害大気汚染物質
ア)環境基準又は指針値が示されている物質
環境基準が設定されているベンゼン等4物質及び指針値が示されているアクリロニトリル等7物質について6地点で測定を行い、すべての測定地点で環境基準又は指針値を達成しました。(平成22年度測定結果 表-11(1)参照)
イ)その他の有害大気汚染物質
環境基準等が設定されていない8物質について4地点で測定を行い、すべての測定地点で概ね平成21年度の全国調査の平均値を下回りました。(平成22年度測定結果 表-11(2)参照)
(参考) 県及び四日市市の主な取組
(1)二酸化窒素及び浮遊粒子状物質
自動車NOx・PM法(自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法)に基づき、自動車からの排出削減対策を進めるとともに、大気汚染防止法等に基づく工場・事業場に対する監視指導を計画的に行っています。
(2)光化学オキシダント
光化学オキシダントの原因物質の1つである揮発性有機化合物(VOC)が平成18年4月から排出規制対象物質となり、平成22年4月からは既設施設にも排出規制が適用されたことから、VOCの排出削減対策を進めています。
なお、光化学オキシダントは全国的に環境基準適合率が低く、全国ほとんどの測定局で環境基準を達成していません。
(3)微小粒子状物質
平成21年9月に環境基準が設定されたことから、県内の測定体制を整備しているところであり、実態把握に努めています。
5 連絡先 三重県環境森林部地球温暖化対策室
大気保全グループ
担当者 小山、永楽(電話059-224-2380)
四日市市環境部環境保全課
担当者 浅野、市川(電話059-354-8189)