いなべ市大安町梅戸地内における土壌汚染の発見について

　令和４年３月２９日、三重県生活環境の保全に関する条例（以下「条例」という。）第７２条の４第１項の規定に基づき、株式会社神戸製鋼所（代表取締役社長　山口　貢、兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通二丁目２番４号）から、同社大安製造所（いなべ市大安町梅戸１１００番地）の敷地の一部において土壌汚染（ふっ素及びその化合物）が発見された旨の届出がありました。

１　内容
　同社が土壌汚染対策法に基づき土壌調査を実施したところ、次のとおり基準値を超過していました。
　【ふっ素及びその化合物】
　　土壌：調査地点（９，１７９ｍ２、全１２１区画）のうち、
　　　　　１区画（約８７ｍ２（１ｍ以浅））で土壌溶出量基準超過
　　土壌溶出量：０．８８ｍｇ／Ｌ（基準値０．８ｍｇ／Ｌの１．１倍）

　同社大安製造所では製造工程でふっ素化合物を含む材料を使用していますが、今回土壌汚染が発見された区画ではふっ素化合物の使用実績がないことから、発見された土壌汚染の原因は不明です。
届出を受け、桑名地域防災総合事務所が現地調査を実施したところ、汚染区画の表面はアスファルトで覆われていることを確認しました。現地の状況から、汚染土壌の飛散及び雨水による汚染物質の地下水への溶出のおそれはないものと考えられます。
　また、同社が実施した地下水調査の結果、地下水からふっ素及びその化合物が検出されなかったことから、周辺の生活環境への影響はないものと判断されます。
　同社は、今後、地下水モニタリングを継続していくこととしています。
　県は同社に対して、土壌汚染対策が適切に行われるよう指導していきます。

２　届出内容の問い合せ
　株式会社神戸製鋼所　大安製造所　総務部・安全環境室
　電話：０５９４－７７－０３６４

【参考】
〇ふっ素
　ふっ素及びその化合物は、ホタル石などの形態で自然界に広く分布しています。環境中においては、河川や地下水、土壌中に含まれており、海水中のふっ素は比較的高濃度となっています。ふっ素化合物は、ガラス加工や電子工業等において使用されるほか、ふっ素樹脂等として広く用いられます。
　また、適量のふっ素は虫歯予防に有効であり、歯磨材にも添加されています。ふっ素による健康被害としては、飲料水として過剰な摂取による斑状歯の発生等が知られています。