感染性胃腸炎の患者発生は、例年、10月から11月にかけて増加が見られ、その後12月頃にピークとなる傾向があります。現在、全国的に増加傾向となっていますが、三重県内においても、45定点(医療機関)からの報告によると、感染症発生動向調査(週報)で本年第46週(11月14日(月)~20日(日))の1定点あたりの感染性胃腸炎患者数が24.9人となっています。
今後、さらに発生数が増加し、流行が大きくなっていくことが予想されますので注意が必要です。
冬期の感染性胃腸炎の原因はノロウイルスによるものが多く、集団生活施設(保育所、学校、高齢者施設、病院等)においては、感染の予防に心がけてください。
【ノロウイルス】
ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。感染力が強く注意が必要で、食品や水に含まれるウイルスだけでなく、患者の糞便や吐物に含まれるウイルス(空気中に舞い上がったウイルスによる感染もあるとされています。)による二次的な感染もあります。次の予防対策を徹底しましょう。
予防について(厚生労働省ノロウイルスQ&Aより)
(1)患者の糞便や吐物には大量のウイルスが排出されます。
① 食事の前やトイレの後などには、必ず手を洗いましょう。
② 下痢やおう吐等の症状がある方は、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。
③ 胃腸炎患者に接する方は、患者の糞便や吐物を適切に処理し、感染を広げないようにしましょう。
(2)食品の加熱処理はウイルスの活性を失わせる有効な手段なので、特に、子どもやお年寄りなど抵抗の
弱い方は、加熱が必要な食品を食べる時には中心部までしっかり加熱しましょう。また、調理器具は使
用後に洗浄、滅菌しましょう。
※患者の糞便や吐物を処理する際は、手袋・マスクを着用し、床等が汚染された場合はペーパータオル等
に次亜塩素酸ナトリウムを含ませ拭いてください。なお、5分程度放置した後に、水拭きをして、消毒
剤をよく拭き取ってください。
※消毒など予防については、最寄の保健所に御相談ください。
※感染症に関する各種情報を、三重県感染症情報センター(三重県保健環境研究所内)のホームページで
提供していますので、ご利用ください。
【アドレス】 http://www.kenkou.pref.mie.jp/