県では、三重を自然体験の聖地にしていくため、平成28年2月に策定した「三重まるごと自然体験構想」に基づいた様々な取り組みを進めています。その1つとして、平成28年6月には自然体験活動団体や企業、市町、大学、関係団体等が参加する「三重まるごと自然体験ネットワーク」を立ち上げ、会員間の交流・連携の促進を図っているところです。
このたび、本ネットワーク会員である自然体験インストラクターと三重大学が連携して自然体験を取り入れた大学の新科目を設立することとなりました。
新科目は来年度から本格的に実施される予定で、これに先立ち、県では、今年9月に三重大学において大学生を対象としたカリキュラムをモデル的に実施します。
1 新設する科目
「自然環境リテラシー学(※1)」(講義及び実習)
三重の自然環境を総合的に理解し、自然の大切さ、自然と共生する生き方・社会のあり方などを他者に
わかりやすく伝達できる能力の向上をめざします。
※1「自然環境リテラシー」:自然環境に関する知識や教養を得て、それを活用する能力
(1)内容
講義(集中講義)において三重の自然環境に関する広範な知識の習得を図るとともに、実習におい
て、県内の自然の中でのシーカヤック、トレッキング等の体験、フィールドワークを通じて必要な知
識・技能の習得を図ります。
アウトドア実習については、三重まるごと自然体験ネットワーク会員の自然体験インストラクターで
構成される「南三重モビリティを考える会(※2)」等が協力します。
※2「南三重モビリティを考える会」
三重まるごと自然体験ネットワーク会員である三重県南部の自然体験インストラクターや観光協
会の職員等が構成員となって、三重県南部の自然体験の活性化について検討しています。インスト
ラクターや地域の団体が個々に活動するのではなく、連携協力することで、広域での魅力発信や
様々なアクティビティを組み合わせ周遊できる新しい体験プログラムの提供などを検討していま
す。
(2)科目の設置
平成30年度から三重大学教養教育機構の新しい授業・実習としての設置を予定しています。さら
に、県内の全高等教育機関と県で構成する「高等教育コンソーシアムみえ」の事業である「三重を知
る」共同授業(県内学生の地域への関心・愛着を高める授業)の一環として、県内高等教育機関の学生
に本カリキュラムを提供することも検討していきます。
2 科目新設に向けた自然体験プログラムのモデル実施
次年度からの本格実施に向け、県が委託事業でモデル的に自然体験プログラムを実施します。
(1)実施内容
平成29年9月6日(水)
座学(三重大学 生物資源学研究科)
平成29年9月7日(木)~10日(日)
アウトドア実習(孫太郎オートキャンプ場)
(2)参加者
県内大学生約25名
(3)問い合わせ先
三重大学大学院生物資源学研究科
地球システム進化学研究室 教授 坂本 竜彦
電話:059-231-9939
三重大学企画総務部総務チーム
広報室長 坂井 由加里
電話:059-231-9160
3 参考:「三重まるごと自然体験構想」
「三重まるごと自然体験構想」は、三重の豊かな自然を”体験”というアクティブな方法で活用し、国
内外から多くの人を呼ぶこむため、関係者がオール三重でめざすべき姿や取組の方向などをまとめたも
のです。