近年、児童生徒の自死者数は増加傾向にあり、本年3月に厚生労働省と警察庁から発表された「令和6年中における自殺の状況」では、全国の小中高生の自死者数は529人となり、統計を取り始めた昭和55年以降で最多となっています。
三重県教育委員会では、子どもの自死予防に向けて、学校におけるスクールカウンセラー等を活用した教育相談体制の充実や、命を大切にする教育を推進しているところですが、さらなる対策として、中高生、教職員、保護者向けの3種類の動画教材を作成し、子どもの自死予防に取り組みます。
1 動画教材の内容
学校における自死予防教育の目標は、「自他の心の危機に気づく力」と「相談する力」を身につけるこ
との2点です。このことをふまえ、三重県立こころの医療センター監修のもと、中高生、教職員、保護者
のそれぞれが自死予防について学ぶことができる内容となっています。
① 中高生向け授業用動画(40分)
・ 悩みを抱えたときに、家族や教職員など身近な大人にSOSを出すことができるようにするととも
に、友人のSOSに気づいたときにも、一人で抱え込まずに大人につなぐことを学びます。
・ 授業での活用を想定。動画のシーンをもとに生徒同士が意見交換し、他者の意見から新たな気づき
を得たり、より理解を深められる構成となっています。
② 教職員向け研修動画(40分)
・ 中高生の自死の原因や動機を知り、子どものSOSに気づく感度を高めるとともに、医療機関や児
童相談所、警察などの関係機関と連携した対応を学びます。
・ 教職員研修での活用を想定。教職員がねらいに沿った授業ができるよう、授業用指導書やワークシ
ート等も提供します。
③ 保護者向け啓発動画(15分)
・ 子どもの悩みについて知るとともに、SOSに気づいたときに家族で抱え込まずに学校や医療機関
等に相談することを学びます。
・ 保護者等が自宅で動画を観たり、PTA総会等での啓発に活用することを想定。また、ホームペー
ジから補助資料のダウンロードもできます。
2 公開時期
令和7年7月初旬に、三重県教育委員会のホームページで公開します。
3 対象者
三重県の子どもや学校関係者だけでなく、どなたでも視聴できます。子どもの自死予防に向け、ぜひご
活用ください。
4 告知動画
下記関連リンクから本動画教材の告知動画がご覧いただけます。(約1分間)