2003(平成15)年度 当初予算 施策目的評価表
2003(平成15)年度 当初予算
施策目的評価表
| 施策名 | 533 公共交通網の整備 | |
| 評価者 | 地域振興部 県土交通分野 総括マネージャー 西口 和夫 | |
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| 評価年月日 | 02/11/15 16:13:01 | |
059-224-2375 nishik01@pref.mie.jp
| 施策の目標(2010年度にめざす姿) | 
| 誰もが利用できる身近な移動手段として公共交通機関の利用が促進され、交通渋滞の緩和や環境負荷の軽減が図られています。 | 
| 施策の数値目標及びコスト | 
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| 施策の数値目標に関する説明・留意事項 | 
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| ・移動する際の利用輸送機関(自家用車、鉄道など)の総輸送人員のうち、公共交通機関で移動した人員の割合(国土交通省「数字でみる中部の運輸」) ・県民の皆さんが自家用車の利用を見直し、公共交通機関を積極的に利用していただくことが、この割合の低下を防ぐ上で重要です。 ・2004年度の目標値は、2005年春に把握できる最新のデータである国土交通省調査の2002年度の実績数値により測ることとします。「2002年度の実績値は、11月現在の見込み値です」 | |
| 2002年度の取組内容 | 
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【これまでの取組内容と成果(見込み)、成果を得られた要因と考えられること】
規制緩和が進む中で公共交通を取り巻く環境は、非常に厳しい状況にあることから、「三重県生活交通確保対策協議会」や「生活交通確保のための地域検討会」を設置して運行事業者・市町村・県が一同に会して時代の流れに応じた新しい発想の地域交通の維持・整備について協議をしました。
鉄道については、中小民鉄を対象に鉄道軌道近代化設備整備費補助金制度を利用して近代化に努めました。また、近鉄北勢線の事業廃止後の代替交通手段については、鉄道の優位性を認識した上で継続的かつ安定的な鉄道事業運営に向けて、関係者と調整を行いました。その結果、鉄道存続に向けた関係者間の合意が得られる状況となり、県としては資産譲渡額3.6億円のうち1.8億円を支援することとしました。
バス路線の維持にあたっては、限りある財源を有効に活かしつつ、地域の多様な交通に対応するため、昨年度見直した県単補助制度を市町村に周知するとともに主体的な取組が図られるよう努めました。
【翌年度以降に残る(見込みの)課題、その要因と考えられること】
公共交通機関の存在は,高齢化の進展などに伴い交通弱者の移動を確保するシビルミニマムとしての認識が高まってきています。また、環境保全への配慮といった観点から、公共交通機関の役割が重要になってくるため、今後は、事業採算性を高めるための利用促進を行い、地域の実情に応じた公共交通機関の整備を図っていく必要があります。
鉄道については、鉄道事業法が改正されたことやJR各社が完全民営化となったことから、今後不採算路線については廃止や減便が懸念されます。
バスについては、モータリーゼーションの進展に伴い利用者が大幅に減少しており、更に道路運送法の改正により路線の廃止や事業の縮小が懸念されます。
| 2002年度における構成する基本事業の成果達成見込み | ||||
| 基本事業名 | 担当チーム | 成果達成見込み | 戦略上の位置づけ | |
| 注力 | 改革方向 | |||
| A 53301 公共交通の利便性向上と利用促進 | 地域振興部交通政策チーム | やや低調 | → | 改善する | 
| B 53302 鉄道の整備と利便性向上 | 地域振興部交通政策チーム | 概ね順調 | ↑ | 改善する | 
| C 53303 バス交通の確保 | 地域振興部交通政策チーム | 概ね順調 | ↑ | 現状維持 | 
| 2003年度の取組方向 | 
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環境保全などの観点から、県民が自動車交通への過度な依存を改めて、公共交通の重要性を見直し交通行動の転換を図れるよう、公共交通利用促進のための施策についても幅広く継続的に展開していきます。
鉄道事業についても、地方における鉄道需要の増加が困難な状況を踏まえ、地域にとって真に必要な交通体系を見極める必要があることから、事業者との協働による取組を続けるとともに地域機関や市町村との連携を深め、住民にとって利便性の高い公共交通機関を目指していきます。具体的には、新生「北勢線」など中小民鉄を対象とした鉄道軌道近代化設備整備費補助制度に基づいた助成や、市町村が策定するまちづくり等への助言を通じて地域振興に関わっていきます。
バス事業については、道路運送法が改正され事業者の参入・退出が原則自由となるため、路線の廃止や事業の縮小が進むことが予想されます。そこで、限りある財源を有効に活かしつつ、効率的で持続性の高い生活交通を維持・確保するために地元、市町村、事業者、県が協働して、その方策を検討してまいります。
| 2003年度 構成する基本事業間の戦略(注力、改革方向) | ||||||
| 基本事業名 | 担当チーム | 注力 | 総括マネージャーの方針・指示 | 基本事業の数値目標 | 目標値 | 達成状況 | 
| 改革方向 | 実績値 | |||||
| 地域振興部交通政策チーム | → | 公共交通利用のため「ノーマイカーデー」の拡大を図ること。 | ノーマイカーデイを導入している県内の地方自治体数 | 6 | 
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| 改善する | 
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| 地域振興部交通政策チーム | ↑ | 新生「北勢線」沿線市町が策定する、街づくり計画を注視すること。 | 県内の鉄道路線営業キロ数 | 639.8 | 
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| 改善する | 
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| 地域振興部交通政策チーム | ↑ | バスの利用者増に向けて、事業者や地元市町村との連携を深めること。 | 県民に対するバス利用可能人口割合 | 67.3 | 
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| 現状維持 | 
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| 主な事業 | 
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1 <新>北勢線存続支援事業【基本事業名 53302 鉄道の整備と利便性向上】
当初予算額: 180,000(千円)
事業概要:近鉄から北勢線沿線の自治体への資産譲渡(鉄道用地)に対して、沿線自治体が負担する譲渡額3.6億円の一部1.8億円を補助する。
2 地方バス路線維持費補助金【基本事業名 53303 バス交通の確保】
当初予算額: 826,004(千円)
事業概要: 事業者が運営する地方バス路線及び市町村の自主運行バス路線に対し補助を行うことにより、生活交通を維持・確保します。
3 公共交通活性化促進事業費【基本事業名 53301 公共交通の利便性向上と利用促進】
当初予算額: 2,010(千円)
事業概要: 公共交通機関の利便性を普及啓発することにより、鉄道・バスの利用を促進し、公共交通機関の活性化を図るとともにホームページ・県広報媒体を活用して公共交通の利用にかかる県民意識の醸成や県民間での議論を高め、それぞれの地域での公共交通のあり方の検討につなげます。
4 鉄道軌道近代化設備整備費補助金【基本事業名 53302 鉄道の整備と利便性向上】
当初予算額: 58,694(千円)
事業概要: 第三セクターや中小民鉄など、経営基盤の脆弱な鉄道事業者に対し、鉄道軌道にかかる近代化設備の整備について、国及び市町村とともに補助します。

