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平成26年度三重県保健環境研究所調査研究評価委員会(環境分野)

研究課題の概要

  事前評価

 工場・事業場排水におけるBODの簡便な推定法の開発

  三重県では、水質汚濁防止法に基づき、工場・事業場排水の水質監視を行っている。監視項目の中で生物化学的酸素消費量(BOD)は、有機汚濁指標として最も基本的な項目であり、資源循環研究課では年間約150検体の工場・事業場排水の分析を行っている。しかしながら、BODの測定には5日間と時間がかかる上、作業が煩雑で、熟練を要するという問題点がある。

BODの前処理操作において、好気性微生物による5日間の溶存酸素の消費量が、0日目の溶存酸素量の40~70%の範囲となるようにあらかじめ試料を希釈しておくことがJISに明記されている。当課では、当該希釈倍率を、過去の測定結果や化学的酸素消費量(COD)の実測値等を参考にして決定している。BODとCODは相関がある場合もあるが、CODは酸化剤を用いた化学反応による酸素消費量であるのに対し、BODは微生物分解による酸素消費量であるという違いがあるため、試料によってはCODからBODを推測することが困難な場合も多い。適切な希釈倍率の見当がつかない場合は、酸素消費量をJISに規定する適正範囲内となるように多数の希釈倍率の検体を用意しなければならず、労力も時間も掛かっているのが現状である。

 そこで、本研究においては、易分解性有機物に着目し、これを簡易に定量する方法を用いてBODとの相関性を調べることによって、BODを簡易かつ精度良く推測する方法を開発することを目的とする。

 大気中のオゾンとホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの挙動に関する研究

  光化学オキシダントの主成分であるオゾンの測定法を確立し、オゾンと同様に光化学反応で2次生成されると考えられるホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドとの挙動について明らかにする。

 ジカルボン酸類を利用した微小粒子状物質(PM2.5)の発生源寄与解析に関する研究

 近年、大気中の有機化合物であるジカルボン酸類が、燃焼物の指標として注目されつつある。本調査研究では、まず大気中のジカルボン酸類の実態を把握するため、PM2.5等、大気中粒子状物質に含まれるジカルボン酸類の分析法を検討する。また、当所では、これまでに、陰イオン、金属類等を指標として、PM2.5の発生源等の解析を試みてきている。本調査研究では、陰イオン等の項目に、ジカルボン酸類を追加することで、PM2.5の発生源寄与、高濃度予測等の解析精度の向上を目的とする。

 中間評価

 環境修復地内での有害物質分解菌の探索

  廃棄物不適正処分地では様々な有害物質が問題となっている。三重県内にある桑名市五反田地内の廃棄物不適正処分地は、地下水汚染による生活環境保全上の支障が懸念される中、原因者による修復が不可能であったため、行政代執行による浄化対策が行われている現場である。当現場の有害物質は主に揮発性有機化合物や1,4-ジオキサンであり、揮発性有機化合物については、現在も汚染が残るものの揚水浄化や廃棄物の部分撤去により浄化対策が進んでいるのに対し、平成21年度から新たに環境基準に加わった1,4-ジオキサンについては、既存施設では浄化対策が不可能であったため、促進酸化設備を整備し、平成24年度から地下水揚水を再開して促進酸化法により浄化中である。

また、揮発性有機化合物については、当現場および周辺の地下水から分解菌が見つかっており、微生物分解による浄化作用の存在がわかっているが、1,4-ジオキサン分解菌については、未だほとんど明らかになっていない。そのため、1,4-ジオキサンにより汚染されている当現場から分解菌を探索するとともに、現場の菌叢全体としての1,4-ジオキサン分解至適条件を把握することで、新たな知見の集積をはかり、現場修復対策へ貢献することを目的とする。

 工場排水等の六価クロム測定手法の確立に関する研究

 資源循環研究課では、水質汚濁防止法に係る行政検査として工場・事業場排水等の測定をする際、公定法(告示法)により測定を実施している。測定対象項目は、大別して「人の健康に係る項目(有害物質)」と「生活環境に係る項目(一般項目)」があるが、有害物質の中でも、特に六価クロムにおいては、測定方法が妨害物質の影響を受けやすく、排水の性状によっては通常の操作では測定が困難な場合があり、また、測定妨害物質が存在する場合は、告示に詳細な操作の記載がないため、その都度、手順について検討・判断しなければならないのが現状である。そこで本研究では、六価クロムの測定について、詳細な手順の記載がない箇所の操作手順を明確化すること及び告示法では測定が困難な場合の分析方法の確立を目的とする。

 環境大気中におけるアルデヒド類の測定方法等に関する研究

  有害大気モニタリング調査におけるアルデヒド類(ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド)の多湿時における測定方法等について検討を行い、改善することにより、大気環境保全に寄与する。

 環境大気中研究微小粒子状物質(PM2.5)発生源推定に関する研究

 PM2.5質量濃度、内容成分、気象条件及び他汚染物質データ等の動向を詳細に検討し、PM2.5高濃度生成につながる要因や地域特性を把握し、環境基準超過の原因を探る。

 

本ページに関する問い合わせ先

三重県 保健環境研究所 〒512-1211 
四日市市桜町3684-11
電話番号:059-329-3800 
ファクス番号:059-329-3004 
メールアドレス:hokan@pref.mie.jp

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