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平成21年03月05日

表面欠点「泡」の防止法

現在、文献に記載されている「泡」の欠点防止法を左欄に示します。右欄には、当研究会で検討した結果として、その意味(科学的理由)を示します。

泡:釉面に生じた泡

欠点防止法 その意味(科学的理由)
1 釉の融点を上げるか、焼成火度を下げる 過焼状態になり、釉が発泡している場合、釉の融点を上げるか焼成火度を下げて、釉が適度な溶融状態になるようにする。
2 釉の流動性を良くする シリカ、アルミナ分が多く、溶融粘性の高い釉では、塩基組成を増やすなどして釉の流動性を良くする。
3 釉の粒度を大きくする 釉の粒度を大きくして、釉中に空気を巻き込みにくくする。
4 燃料を硫黄分の少ないものに変える 石炭、重油などの燃料中の硫黄分が釉中に取り込まれ、亜硫酸ガスとなって泡を作るのを防止する。
5 燃料の噴霧を良くする 重油、灯油窯で燃料の噴霧を良くすることにより、未燃焼物質が釉に取り込まれ、溶融した釉中でガスとなり、 泡を作るのを防止する。
6 焼成温度低くし、時間を延長する 焼成温度を低くして過焼状態になるのを防ぎ、釉中の泡を除去するため、高温での焼成時間を長くする。
7 焼成火度を高くする シリカ、アルミナ分が少なく、溶融粘性の低い釉では、焼成火度を適度に高くすることで、泡を抜けやすくする。
8 施釉前の乾燥を良くする 施釉前の素地を良く乾燥することにより、釉中に水分が取り込まれ発泡するのを防ぐ。
9 釉の厚さを薄くする 釉を薄くすることで釉、素地中の空気、発生するガスを抜けやすくし、泡を防止する。
10 煙突の排気を強くする 窯の中に水分などが滞留し、釉に取り込まれて発泡するのを防ぐ。
11 素地の粒度を細かくする 素地の粒度を細かくすることで素地の焼結を進め、素地中の空気をできるだけ抜いて泡の発生を防止する。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 工業研究所 窯業研究室 〒510-0805 
四日市市東阿倉川788
電話番号:059-331-2381 
ファクス番号:059-331-7223 
メールアドレス:mie_cera@pref.mie.lg.jp

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