現在位置:
  1. トップページ >
  2. 観光・産業・しごと >
  3. 水産業 >
  4. 水産研究所 >
  5. 伊勢湾関連情報 >
  6. 貧酸素情報 >
  7.  平成16年度貧酸素情報(第4報)
担当所属:
  1.  県庁の組織一覧  >
  2.  農林水産部  >
  3. 水産研究所  >
  4.  鈴鹿水産研究室鈴鹿水産研究課 
  • facebook
  • facebook share
  • twitter
  • google plus
  • line

伊勢湾貧酸素情報

平成16年度貧酸素情報

(第4報)

平成16年9月13日
三重県科学技術振興センター
水産研究部 鈴鹿水産研究室

溶存酸素量2ppm以下の貧酸素水塊は,伊勢湾中央部の底層に分布しているが,その面積は平年より狭い。台風の通過が続き,今年の貧酸素水塊の範囲は拡大することなく経過している。

9月3日の調査船「あさま」の定線観測によると,DO(溶存酸素量)は,表面で4.3~7.9ppm,10mで3.7~7.4ppm,底層で1.5~5.6ppmの範囲にあった。

表面では平年よりやや低め,10mでは平年並みかやや高め,底層では湾中央部を除き平年より高めであった。

底層で2ppm以下の貧酸素水塊は,近年ではその面積は非常に小さく,伊勢湾中央部のSt.5,10,11の3点で観測されたのみであった。

今月の観測は,調査前の8月30~31日に九州から日本海側へと通過した台風16号による強風や降雨等の影響と見られる表層付近での塩分低下や鉛直混合が見られ,特に三重県側では湾口部においても顕著であった。

今夏季は台風の通過による時化での鉛直混合の発達や熊野灘・遠州灘沖での黒潮大蛇行流路の発生などによって,伊勢湾内の海況も大きく変動したものと見られ,月1回の浅海定線観測では,底層の貧酸素水塊の拡大は顕著ではない状態が続いている。

今まで,大量の降雨によって陸域からの有機物が大量に伊勢湾内に流入しているものと推察されるが,これから気温の低下と共に表層水温も低下すると成層構造は発達しにくくなるため,貧酸素水塊の拡大は起こりにくくなる。但し,ごく狭い範囲で表層低比重による成層構造が発達し局所的に酸素量が低下したりする事も考えられる。また,海産生物の衰弱やへい死は,貧酸素だけではなく,低比重の継続や流入した有機物の腐敗等による水質や底質の悪化によっても発生するので漁場の環境には未だしばらく注意が必要である。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 水産研究所 鈴鹿水産研究室鈴鹿水産研究課 〒510-0243 
鈴鹿市白子1丁目6277-4
電話番号:059-386-0163 
ファクス番号:059-386-5812 
メールアドレス:ise-bay0@pref.mie.lg.jp

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

ページID:000050800