沿岸定線観測結果
2021年4月熊野灘(7-8日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の水温は、表面では16.1~19.1℃、50mでは17.0~18.3℃、100mでは16.0~18.3℃、200mでは12.7~15.3℃の範囲にあった。100mではStns. 23,27で同月観測開始以来の最高水温を更新した。水温は潮岬(33°26’N)より北の観測点で平年よりも平均して1℃前後高い傾向にあり、それ以南では平年より1~2℃ほど低かった。また、熊野灘北部沖合の100m水温は、平年より2~3℃も高い傾向にあった。
塩分は、表面では33.63~34.81、20mでは34.19~34.81、200mでは34.45~34.62の範囲にあった。表面ではStns.26,27で、20mではStns.6,26,27で同月観測開始以来の最高値を更新した。
観測時の黒潮は大蛇行流路(A型)であったほか、四国沖での小蛇行により、潮岬に向かってやや北に突出した流路であったが、観測では黒潮に達しなかった。
観測当時は、遠州灘を中心とした暖水渦が熊野灘の東沖に掛かっており、熊野灘北部沖合では時計回りの流れがあった。また、熊野灘南部沖合では、暖水渦からの波及水が南下していた。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 久野 正博 ・ 笹木 大地
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
D O:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。