おさかな雑録
No.11 ヒゲソリダイ 2010年2月22日
無精ひげのヒゲソリダイ
平成21年12月25日撮影
先日はクロコショウダイを登場させたところ、そもそもコショウダイとはどんな魚なのかというご質問をいただきました。コショウダイについては良い写真が手に入り次第紹介させてもらうとして、本日は同じイサキ科のヒゲソリダイです。どうも変な名前の魚ばかり紹介する傾向にあるようですが、ごく普通の、一般の人にもなじみのある魚も水揚げはされていますので美味しそうな写真が撮れたらまた紹介させていただきます。
さて、ヒゲソリダイの特徴は、体側の弧を描くような褐色横帯と、下顎にある痕跡的なひげ状突起です。ひげそりという名前は、ひげがないわけではなく、ちょうど無精ひげのような状態をうまく表現していると思います。ちなみにヒゲダイという魚も同じイサキ科にいて、こちらは体は黒く体高が高く、長く明らかなひげ状突起を持つことが特徴です。名前から、どうしてもひげに注目しがちですが、両者を見分けるには体の形や模様を見た方が早いでしょう。イサキ科は、白身で歯ごたえもあって美味しい魚が多いグループです。ヒゲソリダイは頻繁に見ることがないため、筆者も食べたことはありませんが、機会があればぜひ試してみたいと思っています。
(2010年2月22日掲載 資源開発管理研究課)