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平成22年06月08日

おさかな雑録

No.22 イヤゴハタ 2010年6月8日

ますと呼ばれる魚も手強いです

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イヤゴハタ 南伊勢町贄浦産 平成22年6月4日撮影

 活魚水槽の端に2尾の小型の「ます」を発見。「ます」という呼び名は「さけ、ます」に使われることが一般的かもしれませんが、この地方ではハタ科魚類の総称としても使われます。ハタ科は種数が多い割に特徴に乏しく、市場関係者であっても区別が難しい分類群です。クエなどの有名な魚は「くえます」という固有の名称が頭に着くこともありますが、あまり見かけない種の場合は単に「ます」と呼ばれ、その呼び名から標準和名を推定することは困難です。ハタ科は目にする機会も珍しく、自分の見当もあやふやなので、とりあえず写真を撮りました。#

イヤゴハタ 南伊勢町贄浦 平成22年5月19日撮影

 研究所に戻って調べたところ、以前にも同種と思われる魚を写真に撮っていました。このときは現場でホウキハタの幼魚かと見当を付けたのですが、写真を調べるとイヤゴハタという別の魚でした。イヤゴハタの特徴は体の側面全体に弧状の斑紋があることで、今回の魚も体背側面の模様からイヤゴハタであると判断されます。ちなみに、ハタ科の多くの種では、斑紋以外にこれといった特徴を持たず、イヤゴハタとホウキハタの区別も斑紋に頼るしかありません。

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ホウキハタ 和具産 平成17年10月4日三重県中央卸売市場撮影

 これがホウキハタで、体の側面を走る弧状の模様が腹側半分に限られます。イヤゴハタと並べてみると違う魚であることが分かりますが、両種がよく似ていることもおわかりいただけるかと思います。ハタ科の魚は一般に味が良く大型にもなり、高級魚として扱われます。よく目立つ魚だけに現場でしっかりと区別したいのですが、なかなか一筋縄ではいかない、手強い相手です。 

(2010年6月8日掲載 資源開発管理研究課)

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